JP2019205042A - 測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】MIMO方式の被測定装置の測定を安価な構成により実現でき、アンテナ本数が変更された被測定装置の測定にも柔軟に対応可能な測定装置及び測定方法を提供する。【解決手段】測定装置50は、SISO方式の2つの測定機器51A、51Bを有し、測定機器51Aが主測定機器、測定機器51Bが副測定機器として設定される。主測定機器51Aは、各送信部73A、73Bの送信動作タイミングを同期させつつそれぞれ単一ストリームの信号を送信させることにより各測定機器51A、51BとDUT1とを無線LANにより接続し、該接続中に送信した測定用フレームに対するDUT1からの応答フレームを、各受信部74A、74Bの受信動作タイミングを同期させつつそれぞれ受信させる。測定制御部63Aは、受信された応答フレームのヘッダ部のデータを解析して被測定フレームを特定し、被測定フレームに基づいてDUT1の送信特性を測定する。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば無線LANの通信規格に基づいて動作する被測定装置を測定する測定装置及び測定方法に関する。
携帯電話やスマートフォン等の携帯端末では、画像情報などの大量の情報を高速に通信できることが要求されており、そのために基地局と携帯端末との間で行う通信方式として、MIMO(Multiple Input Multiple Output)方式が実現されている。
MIMO方式の携帯端末を試験する装置として、例えば、4系列で出力される伝送情報信号から2系列の合成信号Sa,Sbを生成し、この2系列の合成信号Sa,Sbに対し2×2の擬似伝送路処理を施すことで等価的にM×Nを構成する技術が特許文献1に提案されている(段落0039、0043、図1参照)。
特開2014−93758号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の試験装置は、M×Nの伝搬路を経由した信号と等価な信号を1つの装置内で生成して試験対象に与えるMIMO方式を採用しているため、例えば、SISO(Single Input Single Output)方式を採用した試験装置に比べて回路構造が複雑化し、装置コストも高くならざるを得なかった。また、今日の無線LANの高速化技術の著しい進展を背景に試験対象についてもアンテナ本数がより多くなる傾向にある。こうした中、上記従来の試験装置では、回路構造が複雑なことから改造には不向きであり、フレキシブルな対応ができないばかりか、改造したとしても装置のコストが高騰することとなった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、MIMO方式の被測定装置の測定を安価な構成により実現でき、アンテナ本数が変更された被測定装置の測定にも柔軟に対応可能な測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る測定装置は、SISO方式の複数の測定機器(51A、51B)を用いてMIMO方式による通信を行なう被測定装置(DUT1)の測定を行う測定装置(50)であって、前記各測定機器は、前記単一ストリームの信号を処理する信号処理部(70A、71A)(70B、71B)と、前記単一ストリームの信号の送信部(73A、73B)及び受信部(74A、74B)を有する送受信部(72A、72B)と、をそれぞれ有し、前記各測定機器のうちの1の測定機器は、自測定機器と他の測定機器のそれぞれの前記送信部の送信動作タイミングを同期させつつ当該各送信部からそれぞれ前記単一ストリームの信号を送信させることにより前記各測定機器と前記被測定装置とを無線LANにより接続する接続制御手段(61A)と、前記無線LANの接続中に前記各送信部から送信した測定用フレームに対する前記被測定装置からの応答フレームを、自測定機器と前記他の測定機器のそれぞれの前記受信部の受信動作タイミングを同期させつつ当該各受信部によりそれぞれ受信させる受信制御手段(62A)と、前記応答フレームのヘッダ部のデータを解析して被測定フレームを特定し、前記被測定フレームに基づいて前記被測定装置の送信特性を測定する測定制御手段(63A、63B)と、をさらに有する構成を有している。
この構成により、本発明の請求項1に係る測定装置は、被測定装置から送出されるフレーム中、ヘッダ部についてはSISO方式であるため、SISO方式の各測定機器であってもデコードして被測定フレームであることを特定できる。これにより、SISO方式の複数の測定機器を用いて、MIMO方式の測定装置を用いる場合に比べて安価にMIMO方式の被測定装置の送信特性を測定でき、被測定装置のアンテナ本数が変更されてもSISO方式の測定機器の数を増減させることで当該被測定装置の測定に柔軟に対応できる。
本発明の請求項2に係る測定装置は、前記測定制御手段は、前記応答フレームが特定の条件を満たすか否かを判断する判断部(65A)と、前記判断部によって前記特定の条件を満たすと判断された場合に前記応答フレームが送信先に受信されたことを示す通知信号を前記被測定装置に通知し、前記特定の条件を満たさないと判断された場合に前記通知信号を通知しない通知信号処理部(66A)と、前記判断部によって前記特定の条件を満たすと判断された当該応答フレームに含まれる被測定データを測定する測定部(75A)と、を有する構成を有している。
この構成により、本発明の請求項2に係る測定装置は、特定の条件として、例えば変調方式と符号化率とが組み合わされた値を予め定めておくことで、任意の変調方式や符号化率で被測定装置の送信特性を、SISO方式の複数の測定機器を用いて安価に測定することができる。
本発明の請求項3に係る測定装置は、前記受信部は、前記被測定装置がピングリクエストフレームに応じて送信するピングリプライフレームを前記応答フレームとして受信するものであって、前記測定部は、前記ピングリプライフレームに含まれる前記被測定データを測定する構成を有している。
この構成により、本発明の請求項3に係る測定装置は、被測定装置がピングリクエストフレームに応じて送信するピングリプライフレームに含まれる被測定データをSISO方式の複数の測定機器を用いて安価に測定することができる。
また、本発明の請求項4に係る測定装置は、前記受信部は、前記応答フレームとして、IEEE802.11n HT−mixed PPDUフォーマット、及びIEEE802.11ac VHT PPDUフォーマットのいずれかのフォーマットを有するフレームを受信するものであって、前記判断部は、前記いずれかのフォーマット中のヘッダ部のデータに基づいて前記特定の条件を満たすか否かを判断する構成を有している。
この構成により、本発明の請求項4に係る測定装置は、各フォーマットを有する応答フレームのヘッダ部の解析結果のみでピングリクエストフレームに対するピングリプライフレームであることを判断して通知信号を通知することができ、ヘッダ部に続くペイロード部も解析してから通知信号を通知する場合に比べて測定に要する時間を短縮することができ、MIMO方式の被測定装置との無線接続状態の維持も容易になる。
また、本発明の請求項5に係る測定方法は、請求項1に記載の測定装置を用いてMIMO方式による通信を行なう前記被測定装置の測定を行う測定方法であって、前記複数の測定機器のうちの1の測定機器を主測定機器、前記主測定機器以外の測定機器を副測定機器としてそれぞれ設定する設定段階(S11)と、前記主測定機器と前記副測定機器のそれぞれの前記送信部の送信動作タイミングを同期させつつ当該各送信部からそれぞれ前記単一ストリームの信号を送信させることにより前記主測定機器及び前記副測定機器と前記被測定装置とを無線LANにより接続する接続制御段階(S14)と、前記無線LANの接続中に前記各送信部から送信した測定用フレームに対する前記被測定装置からの応答フレームを、前記主測定機器と前記副測定機器のそれぞれの前記受信部の受信動作タイミングを同期させつつ当該各受信部によりそれぞれ受信させる受信制御段階(S16)と、前記応答フレームのヘッダ部のデータを解析して被測定フレームを特定し、前記被測定フレームに基づいて前記被測定装置の送信特性を測定する測定制御段階(S17〜S20)と、を有する構成を有している。
この構成により、本発明の請求項5に係る信号測定方法は、SISO方式の複数の測定機器を用いて、MIMO方式の測定装置を用いる場合に比べて安価にMIMO方式の被測定装置の送信特性を測定でき、被測定装置のアンテナ本数が変更されてもSISO方式の測定機器の数を増減させることで当該被測定装置の測定に柔軟に対応できる。
本発明は、MIMO方式の被測定装置の測定を安価な構成により実現でき、アンテナ本数が変更された被測定装置の測定にも柔軟に対応可能な測定装置及び測定方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る測定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置を構成する主測定機器及び副測定機器のハードウェア構成図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置を構成する主測定機器及び副測定機器それぞれの制御部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置におけるピングリプライフレームの構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置における被測定装置の送信特性測定処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る測定装置の主測定機器及び副測定機器の送受信動作タイミング同期制御の例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る測定装置における被測定装置の送信特性の測定処理イメージを示す概念図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置の測定対象フレームの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る測定装置の別の例の測定対象フレームの構成を示す図である。
以下、本発明に係る測定装置及び測定方法の一実施形態について図面を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る測定装置50は、被測定装置としてのDUT1と無線LANによる接続を行って該DUT1の測定を行うものである。本実施形態では、測定装置50は、例えば、無線LAN親機(AP:Access Point)として動作し、DUT1は無線LAN子機(STA:STAtion)として動作する。また、測定装置50は、IEEE802.11nや、IEEE802.11acなどに準拠する通信規格に基づいて、DUT1と通信するものとする。
本実施形態において、測定装置50は、2つの測定機器51A及び51Bと、ルータ54と、統合制御装置55とを有している。測定機器51Aと測定機器51Bとは、ルータ54を介して例えばイーサネット(登録商標)等のネットワーク56により統合制御装置55と接続されている。
統合制御装置55は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)によって構成される。統合制御装置55は、ルータ54を介してネットワーク56経由で測定機器51A、51Bと通信し、両者を統括的に制御するものである。具体的に、統合制御装置55は、測定機器51A及び51Bのいずれか一方をマスター(主測定機器)、他方をスレーブ(副測定機器)として設定する他、マスター側に対してDUT1の測定開始の指令を与える等の制御を行う。なお、図1には、統合制御装置55によって、測定機器51Aが主測定機器(以下、主測定機器51Aということがある。)、測定機器51Bが副測定機器(以下、副測定機器51Bということがある。)として設定された例を示している。
本実施形態において、測定装置50の測定対象となるDUT1は、MIMO方式の通信を行うものであり、アンテナ本数は例えば2本である。これに対して、測定装置50を構成する主測定機器51A、副測定機器51Bは、それぞれ、SISO方式の通信を行う構成を有している。
すなわち、測定装置50は、2つのSISO方式の測定機器51A、51Bが、所定の変調方式(例えば、BPSK、QPSK等)で変調した互いに一系列の情報、つまり、単一ストリームの信号をそれぞれのアンテナから同時に並行して送信し、これをDUT1側で複数(この例では2本)のアンテナであたかもMIMO方式の情報であるかのように受信してその応答フレームをMIMO方式で測定装置50側に返送することでDUT1の測定を成立させるようになっている。
また、測定機器51A、51Bが互いに単一ストリームの信号を同時に並行して送信可能にするため、これらのうちの主測定機器51Aが、当該主測定機器51Aと副測定機器51Bとの送受信動作タイミングを互いに同期させる制御を行うようになっている。このため、測定装置50において、統合制御装置55は、主測定機器51Aに対してDUT1の測定開始の指令を与えた後は、副測定機器51Bを制御する必要はない。この測定装置50の構成によれば、DUT1とMIMO方式による通信は行えないが、SISO方式の2系統の情報を並行して送受信しながら、MIMO方式のDUT1の測定を実現することができる。なお、測定機器51A、51Bとしては、例えば、アンリツ株式会社製の無線LAN用測定器であるMT8862A等の製品を用いることが想定される。
測定装置50において、主測定機器51Aは、制御部60A、送信データ生成部70A、フレーム生成部71A、送受信部72A、測定部75A、表示部76Aを備えている。主測定機器51Aは、例えば図2に示すように、CPU31、ROM32、RAM33、各種インターフェースが接続される入力インターフェース(I/F)部34及び出力インターフェース(I/F)部35を備えたマイクロコンピュータを含む。主測定機器51Aは、ROM32に予め格納された制御プログラムを実行させることにより、マイクロコンピュータを主測定機器51Aの上述した各機能部として機能させるようになっている。
主測定機器51Aにおいて、制御部60Aは、主測定機器51A全体の制御を行うとともに、副測定機器51Bを自測定機器に同期させるための制御を行う。制御部60Aは、以下、主制御部60Aと称するものとする。
送信データ生成部70Aは、ユーザが設定した送信データを生成し、フレーム生成部71Aに出力するようになっている。
フレーム生成部71Aは、送信データ生成部70Aからのデータを含めたフレームを生成(構成)し、送受信部72Aに出力するようになっている。フレーム生成部71Aは、上述した送信データ生成部70Aとともに本発明の信号処理部を構成する。
送受信部72Aは、送信部73A及び受信部74Aを備え、例えば、IEEE802.11acに準拠する通信規格に基づいて、DUT1との間で無線接続を確立するようになっている。また、送受信部72Aは、無線接続の確立後に、DUT1に対して、測定に関する各種データを送受信するようになっている。
送信部73Aは、図示を省略したが、符号化処理回路、変調回路、DAC(デジタルアナログコンバータ)、アップコンバータ、送信アンテナ等を備え、フレーム生成部71Aが生成したフレームに対してデジタル変調やアップコンバート等の処理を行い、アンテナを介してDUT1に送信するようになっている。
受信部74Aは、図示を省略したが、受信アンテナ、ダウンコンバータ、ADC(アナログデジタルコンバータ)、復調回路、復号化処理回路等を備え、DUT1から受信したフレームのうち、後述する測定制御部63Aによって測定対象と判断されたフレームから測定対象の被測定データを抽出して測定部75Aに出力するようになっている。
同様に、副測定機器51Bは、制御部60B、送信データ生成部70B、フレーム生成部71B、送受信部72B、測定部75B、表示部76Bを備えている。制御部60Bは、主制御部60Aの制御下で副測定機器51B全体の制御を行う。以下、制御部60Bを、副制御部60Bと称するものとする。
副測定機器51Bにおいて、送信データ生成部70B、フレーム生成部71B、送受信部72B、測定部75B、表示部76Bは、基本的には、主測定機器51Aにおけるそれぞれ同一な機能部、すなわち、送信データ生成部70A、フレーム生成部71A、送受信部72A、測定部75A、表示部76Aとそれぞれ同様の構成を有している。ここで、送信データ生成部70Aとフレーム生成部71Aとは本発明の信号処理部を構成する。
副測定機器51Bも、主測定機器51Aと同様、例えば図2に示すように、CPU31、ROM32、RAM33、各種インターフェースが接続される入力インターフェース(I/F)部34及び出力インターフェース(I/F)部35を備えたマイクロコンピュータを含む。副測定機器51Bにおいても、ROM32に予め格納された制御プログラムを実行させることにより、マイクロコンピュータを副測定機器51Bの上述した各機能部として機能させるようになっている。
図1に示す測定装置50において、主測定機器51Aと副測定機器51Bとの違いは、前者が、マスターとなって主測定機器51Aの送信部73Aと副測定機器51Bの送信部73Bとの送信動作タイミングを同期させる制御を行い、かつ、主測定機器51Aの受信部74Aと副測定機器51Bの受信部74Bとの受信動作タイミングを同期させる制御を行う一方で、後者がスレーブとして前者による同期制御に従う点にある。
上述したマスターとスレーブの関係を実現すべく、主制御部60Aは、主測定機器51A全体の制御を行う他、副制御部60Bに対して送信同期トリガ信号、受信同期トリガ信号を与える制御を行う。送信同期トリガ信号は、副制御部60Bが送信部73Bを送信部73Aと同期させて送信動作させるための制御信号であり、受信同期トリガ信号は、副制御部60Bが受信部74Bを受信部74Aと同期させて受信動作させるための制御信号である。
次に、主制御部60Aと副制御部60Bの構成について図3を参照して説明する。図3に示すように、主制御部60Aは、接続制御部61A、受信制御部62A、測定制御部63Aを有している。
接続制御部61Aは、自測定機器である主測定機器51Aと副測定機器51Bのそれぞれの送信部73A、73Bの送信動作タイミングを同期させつつ当該各送信部73A、73Bからそれぞれの系統に対応する単一ストリームの信号を送信させることにより各測定機器51A、51BとDUT1とを無線LANにより接続する接続制御を行う。
受信制御部62Aは、無線LANの接続中に各送信部73A、73Bから送信した後述の測定用フレームに対してDUT1からMIMO方式により送出される応答フレームを、主測定機器51Aと副測定機器51Bのそれぞれの受信部74A、74Bの受信動作タイミングを同期させつつ、当該各受信部74A、74Bにそれぞれ受信させる受信制御を行う。
測定制御部63Aは、無線LANの接続中に各送信部73A、73Bから上記測定用フレームをそれぞれ送信させるとともに、主測定機器51Aと副測定機器51Bの各受信部74A、74Bによりそれぞれ受信されたDUT1からのフレームに基づいてDUT1の特性を測定する測定制御を行う。本実施形態において、測定制御部63Aは、例えば、上記各受信部74A、74Bによりそれぞれ受信されたDUT1からの応答フレームのヘッダ部のデータを解析して被測定フレームを特定し、当該被測定フレームに基づいてDUT1の送信特性を測定する制御を行う。
DUT1の送信特性の測定を可能とすべく、主測定機器51Aにおける測定制御部63Aは、図3に示すように、データ送信制御部64A、判断部65A、通知信号処理部66A、測定指示部67Aを有して構成される。
データ送信制御部64Aは、DUT1の送信特性の測定を行うのに用いるデータ(送信特性測定用データ)を含むフレーム(測定用フレーム)を送信データ生成部70A、フレーム生成部71Aにて生成させ、送信部73Aによって、DUT1に送信させる制御を行う。その際、測定用フレームは、接続制御部61Aの上述した同期制御により、副測定機器51Bの送信データ生成部70B、フレーム生成部71Bでも生成され、送信部73Bによって、DUT1に送信される。つまり、データ送信制御部64Aは、副測定機器51Bの測定制御部63Bのデータ送信制御部64Bと協働(同期)して、各々1ストリーム分の測定用フレームを並行してDUT1に送信させるように制御する。
判断部65Aは、測定用フレームに対してDUT1から応答送出され、主測定機器51Aの受信部74Aにより受信された応答フレームが特定の条件を満たすか否かを判断する処理を行う。その際、判断部65Aは、副測定機器51Bの判断部65Bが受信部74Bにより受信された応答フレームが特定の条件を満たすか否かを判断した結果を取り込んで、受信部74Aにより受信された応答フレームの判断指標に加えてもよい。
なお、本実施形態では、各受信部74A、74BがDUT1から測定のために受信するフレーム(応答フレーム)は、送信部73A、73BがDUT1に送信したPing(ピング)リクエストフレームに応答してDUT1が送信するPing Reply(ピング リプライ)フレームとする。このPingリプライフレームは、例えば図4に示した構成を有している。
すなわち、図4に示すように、DUT1から受信するPingリプライフレームは、物理ヘッダと、データフィールドと、を有する。物理ヘッダは、MCSインデックスの情報を含む。
データフィールドは、802.11ヘッダと、802.11データとで構成されている。802.11データは、IP(Internet Protocol)ヘッダと、ICMP(Internet Control Message Protocol)ヘッダと、Pingデータと、FCS(Frame Check Sequence)と、を含む。
Pingデータは、ピングコマンドのデータと、送信特性測定用データと、を含む。送信特性測定用データは、例えば、"0000・・・"、"0101・・・"、"1010・・・"等のデータパターンを含むものであって、所定の送信特性を測定するためにユーザによって設定されたデータである。測定装置50は、これらのデータパターンを用いることにより、DUT1の送信特性評価において、エラーの発生しやすいデータパターンを把握することができる。
上述したように、主測定機器51A、副測定機器51Bの各受信部74A、74BがDUT1から受信するフレームがPingリプライフレームであり、該PingリプライフレームにMCSインデックスの情報が含まれている構成とした場合、判断部65Aは、各受信部74A、74Bによりそれぞれ受信されたフレームが特定の条件を満たすか否かを判断する処理に関しては、MCSインデックス情報の値(MCSインデックス値)が予め設定されている値であるか否かを判断する構成とすることが想定される。MCSインデックス値としては、例えば、変調方式と符号化率とが組み合わされた値を設定することができる。
通知信号処理部66Aは、判断部65Aによって上述した特定の条件を満たすと判断された場合、具体例としては、Pingリプライフレームに含まれるインデックス値が予め設定された値であった場合にフレームが送信先に受信されたことを示す通知信号をDUT1に通知し、特定の条件を満たさないと判断された場合に通知信号を通知しないよう通知信号の処理を実行する。
測定指示部67Aは、判断部65AによってDUT1からの応答フレームが特定の条件を満たすと判断された場合に、当該応答フレームに含まれる被測定データを測定することを受信部74A、測定部75Aに指示する。測定部75Aは、上記指示に基づいて受信部74Aが出力する被測定データを入力し、ユーザが設定した測定条件に基づいてDUT1の送信特性の測定を実施する。
主制御部60Aは、表示制御部68Aをさらに有している。表示制御部68Aは、測定部75Aによる上述したDUT1の送信特性の測定結果を表示部76Aに表示させる制御を行う。表示制御部68Aは、例えば、図8に示すように、横軸を時間(t)、縦軸を電力(Power)として両者の関係が示された表図の形態で上記測定結果を表示させる。
上記のように構成される主制御部60Aに対し、副制御部60Bは、主制御部60Aにおける接続制御部61A、受信制御部62A、測定制御部63Aとそれぞれ同等の機能を有する接続制御部61B、受信制御部62B、測定制御部63Bを有している。ここで、接続制御部61A、61Bは本発明の接続制御手段に相当する。また、受信制御部62A、62Bは本発明の受信制御手段に相当し、測定制御部63A、63Bは本発明の測定制御手段に相当する。
また、副制御部60Bにおける測定制御部63Bは、主制御部60Aにおける測定制御部63Aのデータ送信制御部64A、判断部65A、通知信号処理部66A、測定指示部67Aとそれぞれ同等のデータ送信制御部64B、判断部65B、通知信号処理部66B、測定指示部67Bを有している。さらに、副制御部60Bには、主制御部60Aの表示制御部68Aと同等の表示制御部68Bが設けられている。主測定機器51A、副測定機器51Bは、主制御部60A及び副制御部60Bについても、ROM32に予め格納された制御プログラムを実行させることにより、マイクロコンピュータ(図2参照)を主制御部60A及び副制御部60Bの上記各機能部として機能させるようになっている。
次に、本実施形態に係る測定装置50の動作について、図5〜図9を参照して説明する。
図5は、本実施形態に係る測定装置50におけるDUT1の送信特性測定処理を示すフローチャートである。この送信特性測定処理では、DUT1が最初に受信MCSインデックス=7の情報を含むフレームを送信し、それに対する通知信号を受信しない場合には受信MCSインデックスの値を1つずつ低下させていくものとする。また、ユーザの設定によって比較用MCSインデックス=5(予め定められた条件)が例えば主制御部60Aを構成するRAM33等の記憶部内に予め記憶されているものとする。
図5に示すDUT1の送信特性測定処理においては、まず、マスター(主測定機器)及びスレーブ(副測定機器)を設定する処理を行う(ステップS11)。この処理において、統合制御装置55は、例えば測定機器51Aにネットワーク56を介してマスターとする旨の指令を送出する。一方、測定機器51Aは、上記指令に基づいて自測定機器をマスター(主測定機器)として設定する処理を行う。以後、主測定機器51Aは、自測定機器をマスター、副測定機器51Bをスレーブとして認識こととなる。
次に、統合制御装置55は、主測定機器51Aに対して測定開始指令を送出する(ステップS12)。
主測定機器51Aは、上記測定開始指令を受信することにより、当該主測定機器51Aと、スレーブである副測定機器51Bの送受信タイミングを同期させる制御を行う(ステップS13)。この制御においては、例えば、主測定機器51Aの主制御部60Aが、送受信部72Aを駆動制御してDUT1の送信特性の測定を開始するタイミングに合わせて副測定機器51Bの副制御部60Bに対して同期トリガ信号を送信する。一方、副制御部60Bでは、上記同期トリガ信号を受信すると、送受信部72Bの送受信タイミングを主測定機器51Aの送受信部72Aの送受信タイミングに同期させるように制御する。
なお、ステップS13では、DUT1の送信特性の測定を開始するタイミングに合わせて副測定機器51Bに対して1回だけ同期トリガ信号を送信することにより、主測定機器51Aと副測定機器51Bとの送受信動作を同期させる例を挙げたが、これに限らず、例えば、図6に示すように、DUT1の測定中、必要に応じて送信同期トリガ信号、若しくは、受信同期トリガ信号を送信して逐次両者の同期を図るようにしてもよい。
図6に示す例では、主測定機器51Aは、例えば、主制御部60A(特に、接続制御部61A)によって、DUT1の送信特性の測定処理中の何等かの送信処理である送信イベントがあるか否かを判定する(ステップS31)。ここで、送信イベントがあると判定された場合(ステップS31でYES)、主制御部60Aは、副測定機器51Bに対して送信同期トリガ信号を送出する(ステップS32)。これにより、副測定機器51Bは、上記送信同期トリガ信号に基づき、例えば、接続制御部61Aが、送受信部72Bにおける送信部73Bの送信動作を主測定機器51Aの送受信部72Aにおける送信部73Aの送信動作と同期させるように制御することとなる。
また、送信イベントがないと判定された場合(ステップS31でNO)、主制御部60A(特に、受信制御部62A)は、次いで、測定処理中の何等かの受信処理である受信イベントがあるか否かを判定する(ステップS33)。ここで、受信イベントがあると判定された場合(ステップS33でYES)、主制御部60Aは、副測定機器51Bに対して受信同期トリガ信号を送出する。これにより、副測定機器51Bは、上記受信同期トリガ信号に基づき、例えば、受信制御部62Bが、送受信部72Bにおける受信部74Bの受信動作を主測定機器51Aの送受信部72Aにおける受信部74Aの送信動作と同期させるように制御することとなる。
受信イベントがないと判定された場合(ステップS33でNO)、並びに上記ステップS32で送信同時トリガ信号を送信した場合、主制御部60AはステップS31以降の処理を繰り返し実行する。このように、DUT1の測定中、主測定機器51Aから副測定機器51Bに、その都度、送信同期トリガ信号、受信同期トリガ信号を送出することで、主測定機器51Aと副測定機器51Bとの送受信動作の同期を図ることもできる。
再び、図5に戻って送信特性測定処理について説明する。上記ステップS13において、主測定機器51Aと副測定機器51Bの送受信タイミングを同期させる制御を行いつつ、主制御部60Aでは、主測定機器51A及び副測定機器51BをDUT1に対してMIMO方式の無線接続状態とする無線接続処理を行う(ステップS14)。この無線接続処理において、接続制御部61Aは、主測定機器51Aと副測定機器51Bのそれぞれの送信部73A、73Bの送信動作タイミングを同期させつつ当該送信部73A、73Bからそれぞれの系統に対応する単一ストリームの信号を送信させることにより各測定機器51A、51BとDUT1とを無線LANにより接続するよう制御する。
ステップS14での無線接続処理の後、データ送信制御部64Aは、送信部73Aを制御し、測定用フレームとしてのPingリクエストフレームをDUT1に送信する(ステップS15)。その際、データ送信制御部64Bにおいても、送信部73Bを制御し、PingリクエストフレームをDUT1に送信するようにしてもよい。
引き続き、判断部65Aは、受信部74Aにより上述したPingリクエストフレームに応答したPingリプライフレームを応答フレームとして受信したか否かを判断する(ステップS16)。
ステップS16において、Pingリプライフレームを受信したと判断部65Aによって判断されなかった場合にはステップS16を繰り返す。
一方、ステップS16において、Pingリプライフレームを受信したと判断された場合には、判断部65Aは、受信MCSインデックスの値が5(比較用MCSインデックスの値)であるか否かを判断する(ステップS17)。すなわち、判断部65Aは、受信したPingリプライフレームが測定対象であるか否かを判断する。
ステップS17において、受信MCSインデックスの値が5であると判断されなかった場合には、ステップS16の処理に戻る。すわわち、このときに通知信号処理部66Aは、送受信部72Aによりフレームを受信したことを示す通知信号をDUT1に送信しないように処理する。
一方、ステップS17において、受信MCSインデックスの値が5であると判断された場合、通知信号処理部66Aは、送信部73Aを制御し、ACKフレーム(通知信号)をDUT1に送信する(ステップS18)。
また、テップS17において受信MCSインデックスの値が5であると判断された場合、測定指示部67Aは、受信部74A及び測定部75Aに対して測定を実行する旨を指示する。これにより、受信部74Aは、ステップS17において受信MCSインデックスの値が5であると判断された当該Pingリプライフレームから被測定データを取り出し(ステップS19)、測定部75Aに出力する。
測定部75Aは、上記指示に基づき受信部74Aから被測定データを入力し、ユーザが指定した送信測定を行う(ステップS20)。
さらに表示制御部68Aは、測定部75Aが測定した測定結果を、例えば、図8に示すような態様で表示部76Aの画面に表示する(ステップS21)。
次に、本実施形態に係る測定装置50におけるPingリプライフレームの受信とACKフレーム(通知信号)の返送(図5のS16〜S18参照)についてさらに詳しく説明する。
本実施形態に係る測定装置50を構成する主測定機器51A及び副測定機器51BはいずれもSISO方式のものであるために、DUT1の送信特性の測定に際して、DUT1にMIMO方式の通信が維持されているものとして動作させる必要がある。これを実現すべく、例えば、主測定機器51Aは、Pingリプライフレーム(被測定フレーム)のヘッダ部がSISO方式のデータであることに着目し、Pingリプライフレームを受信するとそのヘッダ部分のみを解析して被測定フレームであると判定する。この判定に基づいて、通知信号処理部66AがDUT1に対して即座にACKフレームを返送することで、DUT1に対して、MIMO方式の通信があたかも成り立っているかのように振る舞わせることを可能にしている。
本実施形態において、DUT1が送出する被測定フレームはMIMO信号で、しかも、ヘッダ部とそれに続くPayload部で構成されるため、本来は、複数ストリームを受信しないとパケット全体をデコードすることはできない。この点、本実施形態では、DUT1の測定さえ行えればよい(MIMO方式の通信は行わない)ため、Pingリプライフレームのヘッダ部の解析結果から被測定フレームであることを判断してACKフレームを返送することでDUT1の送信特性の測定に確実かつ迅速に対応可能となる。
上述したPingリプライフレームを用いたDUT1の送信特性の測定結果は、表示制御部68Aによって、例えば、図7に示す態様で表示部76Aに表示される。図7には、横軸が時間値、縦軸がDUT1の送信電力の値とされる送信特性に重ね合わせてPingリプライフレームのデータ構造が示されている。
上記データ構造によれば、測定装置50は、主測定機器51Aの判断部65Aが、Pingリプライフレームのヘッダ部のデータからDUT1が送ってきたPingリプライフレーム(被測定フレーム)であると判断し、その時点で、通知信号処理部66AがDUT1に対してACKフレームを送信する(図4のS18参照)ことが理解できる。
図7に例示したようなACKフレームの返送を可能にするフレームフォーマットの例としては、例えば、図8、図9に示すものがある。
図8は、IEEE802.11n HT−mixed PPDUフォーマットの構成を示している。このフォーマットでは、L−STFからHT−SIGまではSISOの信号で送信される。したがって、判断部65Aでは、当該SISO信号区間(ヘッダ部)のデータについてはデコードが可能であり、そのデコード結果に基づいて上述した特定の条件を満たすか否か、つまり、MCSインデックス値が予め設定されている値であるか否かを判断することができる。
図9は、IEEE802.11ac VHT−PPDU フォーマットの構成を示している。このフォーマットでは、L−STFからVHT−SIG−AまではSISOで送信される。この場合も、判断部65Aは、当該SISO信号区間(ヘッダ部)のデータをデコード可能であり、そのデコード結果に基づいてMCSインデックス値が予め設定されている値であるか否かを判断することができる。
図7〜図9の説明からも理解できるように、本実施形態に係る測定装置50は、独立した2つのSISO方式の測定機器51A、51Bを同期させることで、MIMO方式でフレームを送ってDUT1からMIMO方式でフレームを返送させることができる無線接続状態を確立可能とする。そのうえで、DUT1に対してACKフレームを返すタイミングをSISO方式のヘッダを解析したときとすることで、測定機器51A、51B側から上述した無線接続状態を成り立たせるようにし、DUT1との間にMIMOで接続された状態を作り出して当該DUT1の送信特性の測定を実現している。
本実施形態の上述した例においては、測定機器51Aをマスター(主測定機器)、測定機器51Bをスレーブ(副測定機器)として設定する運用例(図1、図3参照)について述べたが、本発明においては、マスターとスレーブを入れ替えるように設定してもよい。この入れ替えを実現するためには、測定機器51Aの制御部60Aと測定機器51Bの制御部60Bとが同一の構造を有する(図3参照)必要がある。なお、例えば、図1に示すように、測定機器51Bをスレーブ専用として用いる場合には、測定制御部63Bの構成については、表示制御部68Bや他の不用な機能ブロックを削る等、マスター側の測定機器51Aの測定制御部63Aよりも簡略化された構成としてもよい。
また、本実施形態の上述した例では、測定装置50を、SISO方式の2つの測定機器51A、51Bで構成する例を挙げたが、本発明はこれに限らず、2つより多い複数の測定機器を用いた構成としてもよい。この構成とした場合には、例えば、アンテナ本数がより多いDUT1の測定に際しても、DUT1のアンテナ本数に合わせた台数の測定機器を用意し、上述したマスター・スレーブ方式での送受信動作タイミングの同期を図ることで、よりフレキシブルな対応が可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、測定装置50は、SISO方式の複数の測定機器51A、51Bを有し、各測定機器51A、51Bが、MIMO方式による通信を行なうDUT1との間でそれぞれ単一ストリームの信号を並行して送受信することによりDUT1の測定を行うものである。
測定機器51Aは、単一ストリームの信号を処理する信号処理部である送信データ生成部70Aとフレーム生成部71A、単一ストリームの信号の送信部73A及び受信部74Aを有する送受信部72Aを有する一方、測定機器51Bは、単一ストリームの信号を処理する信号処理部である送信データ生成部70Bとフレーム生成部71B、単一ストリームの信号の送信部73B及び受信部74Bを有する送受信部72Bを有する。測定機器51A、51Bのうちの一方、例えば、測定機器51Aが主測定機器として設定され、他方の測定機器51Bが副測定機器として設定される。
測定装置50において、主測定機器51Aは、当該主測定機器51Aと副測定機器51Bのそれぞれの送信部73A、73Bの送信動作タイミングを同期させつつ当該各送信部73A、73Bからそれぞれ単一ストリームの信号を送信させることにより当該主測定機器51A及び副測定機器51BとDUT1とを無線LANにより接続する接続制御部61Aと、無線LANの接続中に各送信部73A、73Bから送信した測定用フレームに対するDUT1からの応答フレームを、当該主測定機器51Aと副測定機器51Bのそれぞれの受信部74A、74Bの受信動作タイミングを同期させつつ当該各受信部74A、74Bによりそれぞれ受信させる受信制御部62Aと、応答フレームのヘッダ部のデータを解析して被測定フレームを特定し、被測定フレームに基づいてDUT1の送信特性を測定する測定制御部63Aと、をさらに有する。
この構成により、本実施形態に係る測定装置50では、DUT1から送出されるフレーム中、ヘッダ部についてはSISO方式であるため、SISO方式の各測定機器であってもデコードして被測定フレームであることを特定できる。よって、SISO方式の主測定機器51A及び副測定機器51Bを用いて、MIMO方式の測定装置を用いる場合に比べて安価にMIMO方式のDUT1の送信特性を測定できる。また、本実施形態の構成によれば、DUT1のアンテナ本数が変更されてもSISO方式の測定機器の数を増減させることで当該DUT1の測定に柔軟に対応可能となる。
また、本実施形態に係る測定装置50は、測定制御部63Aは、応答フレームが特定の条件を満たすか否かを判断する判断部65Aと、判断部65Aによって特定の条件を満たすと判断された場合に応答フレームが送信先に受信されたことを示す通知信号をDUT1に通知し、特定の条件を満たさないと判断された場合に通知信号を通知しない通知信号処理部66Aと、判断部65Aによって特定の条件を満たすと判断された当該応答フレームに含まれる被測定データを測定する測定部75Aと、を有する。
この構成により、本実施形態に係る測定装置50は、特定の条件として、例えば変調方式と符号化率とが組み合わされた値を予め定めておくことで、任意の変調方式や符号化率でDUT1の送信特性を、SISO方式の主測定機器51A及び副測定機器51Bを用いて安価に測定することができる。
本実施形態に係る測定装置50において、受信部74A、74Bは、DUT1がピングリクエストフレームに応じて送信するピングリプライフレームを応答フレームとして受信するものであって、測定部75Aは、ピングリプライフレームに含まれる被測定データを測定するようにしている。
この構成により、本実施形態に係る測定装置50は、DUT1がピングリクエストフレームに応じて送信するピングリプライフレームに含まれる被測定データをSISO方式の主測定機器51A及び副測定機器51Bを用いて安価に測定することができる。
また、本実施形態に係る測定装置50において、受信部74A、74Bは、応答フレームとして、IEEE802.11n HT−mixed PPDUフォーマット、及びIEEE802.11ac VHT PPDUフォーマットのいずれかのフォーマットを有するフレームを受信するものであって、判断部65Aは、いずれかのフォーマット中のヘッダ部のデータに基づいて上述の特定の条件を満たすか否かを判断するようにしている。
この構成により、本実施形態に係る測定装置50は、上記各フォーマットを有する応答フレームのヘッダ部の解析結果のみでピングリクエストフレームに対するピングリプライフレームであることを判断して通知信号を通知することができる。これにより、本実施形態では、ピングリプライフレームにおけるヘッダ部に続くペイロード部も解析してから通知信号を通知する場合に比べて測定に要する時間を短縮することができ、MIMO方式のDUT1との無線接続状態の維持も容易になる。
以上のように、本発明に係る測定装置及び測定方法は、MIMO方式の被測定装置の測定を安価な構成により実現でき、アンテナ本数が変更された被測定装置の測定にも柔軟に対応可能であるという効果を奏し、携帯電話やモバイル端末等のMIMO方式の被測定装置の送信特性をSISO方式の複数の測定機器を用いて測定する測定装置及び測定方法として有用である。
1 被測定装置(DUT)
50 測定装置
51A SISO方式の測定機器(主測定機器)
51B SISO方式の測定機器(副測定機器)
61A、61B 接続制御部(接続制御手段)
62A、62B 受信制御部(受信制御手段)
63A、63B 測定制御部(測定制御手段)
65A、65B 判断部
66A、66B 通知信号処理部
67A、67B 測定指示部
70A、70B 送信データ生成部(信号処理部)
71A、71B フレーム生成部(信号処理部)
72A、72B 送受信部
73A、73B 送信部
74A、74B 受信部
75A、75B 測定部

Claims (5)

  1. SISO方式の複数の測定機器(51A、51B)を用いてMIMO方式による通信を行なう被測定装置(DUT1)の測定を行う測定装置(50)であって、
    前記各測定機器は、
    前記単一ストリームの信号を処理する信号処理部(70A、71A)(70B、71B)と、
    前記単一ストリームの信号の送信部(73A、73B)及び受信部(74A、74B)を有する送受信部(72A、72B)と、をそれぞれ有し、
    前記各測定機器のうちの1の測定機器は、
    自測定機器と他の測定機器のそれぞれの前記送信部の送信動作タイミングを同期させつつ当該各送信部からそれぞれ前記単一ストリームの信号を送信させることにより前記各測定機器と前記被測定装置とを無線LANにより接続する接続制御手段(61A)と、
    前記無線LANの接続中に前記各送信部から送信した測定用フレームに対する前記被測定装置からの応答フレームを、自測定機器と前記他の測定機器のそれぞれの前記受信部の受信動作タイミングを同期させつつ当該各受信部によりそれぞれ受信させる受信制御手段(62A)と、
    前記応答フレームのヘッダ部のデータを解析して被測定フレームを特定し、前記被測定フレームに基づいて前記被測定装置の送信特性を測定する測定制御手段(63A、63B)と、をさらに有することを特徴とする測定装置。
  2. 前記測定制御手段は、
    前記応答フレームが特定の条件を満たすか否かを判断する判断部(65A)と、
    前記判断部によって前記特定の条件を満たすと判断された場合に前記応答フレームが送信先に受信されたことを示す通知信号を前記被測定装置に通知し、前記特定の条件を満たさないと判断された場合に前記通知信号を通知しない通知信号処理部(66A)と、
    前記判断部によって前記特定の条件を満たすと判断された当該応答フレームに含まれる被測定データを測定する測定部(75A)と、を有することを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記受信部は、前記被測定装置がピングリクエストフレームに応じて送信するピングリプライフレームを前記応答フレームとして受信するものであって、
    前記測定部は、前記ピングリプライフレームに含まれる前記被測定データを測定するものである請求項2に記載の測定装置。
  4. 前記受信部は、前記応答フレームとして、IEEE802.11n HT−mixed PPDUフォーマット、及びIEEE802.11ac VHT PPDUフォーマットのいずれかのフォーマットを有するフレームを受信するものであって、
    前記判断部は、前記いずれかのフォーマット中のヘッダ部のデータに基づいて前記特定の条件を満たすか否かを判断するものである請求項2または3に記載の測定装置。
  5. 請求項1に記載の測定装置を用いてMIMO方式による通信を行なう前記被測定装置の測定を行う測定方法であって、
    前記複数の測定機器のうちの1の測定機器を主測定機器、前記主測定機器以外の測定機器を副測定機器としてそれぞれ設定する設定段階(S11)と、
    前記主測定機器と前記副測定機器のそれぞれの前記送信部の送信動作タイミングを同期させつつ当該各送信部からそれぞれ前記単一ストリームの信号を送信させることにより前記主測定機器及び前記副測定機器と前記被測定装置とを無線LANにより接続する接続制御段階(S14)と、
    前記無線LANの接続中に前記各送信部から送信した測定用フレームに対する前記被測定装置からの応答フレームを、前記主測定機器と前記副測定機器のそれぞれの前記受信部の受信動作タイミングを同期させつつ当該各受信部によりそれぞれ受信させる受信制御段階(S16)と、
    前記応答フレームのヘッダ部のデータを解析して被測定フレームを特定し、前記被測定フレームに基づいて前記被測定装置の送信特性を測定する測定制御段階(S17〜S20)と、を有することを特徴とする測定方法。
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