JP2019204269A - 電磁場解析システム、電磁場解析方法、およびプログラム - Google Patents

電磁場解析システム、電磁場解析方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 インバータにより生成される電圧で励磁される磁性材料の鉄損を数値解析で推定するに際し、鉄損の推定精度の低下と、計算時間およびメモリ容量の増加との双方を抑制することができるようにする。【解決手段】 PWMインバータで励磁した場合の試験材の鉄損を磁気特性試験装置100で測定する。電磁場解析装置200は、その結果に基づいて、Bm−w特性を作成して記憶する。Bm−w特性を記憶した後、電磁場解析装置200は、時間波形が純正弦波である励磁電圧(駆動電圧)をモータに印加した場合の、モータコアの各微小領域における磁束密度波高値Bmaxを2次元の数値解析により導出する。そして、電磁場解析装置200は、導出した磁束密度波高値Bmaxに対応する鉄損wを、Bm−w特性から導出する。【選択図】 図2

Description

本発明は、電磁場解析システム、電磁場解析方法、およびプログラムに関し、特に、磁性材料における電磁場を解析するために用いて好適なものである。
従来から、回転電機や変圧器等の、磁性材料を使用する電気機器における電磁場を数値解析によって計算し、その結果を、電気機器の設計や改良に役立てることが行われている。
例えば、高効率のモータを実現するためには、モータの主要な損失である鉄損と銅損とを低減させることが、その具体的な方策となる。定常運転時のモータの損失には全損失に対する鉄損の占める割合が大きいことから、鉄損の低減が、モータ効率の改善に有効である。
一方で、近年、モータの制御にはインバータ電源が多く用いられる。インバータ制御は、モータの駆動電圧(入力電圧)の周波数や実効値を、ほぼ瞬時に切り替えることができるため、非常に制御性に優れている。従って、ハイブリッド車や電気自動車の駆動用のモータや、エアコンのコンプレッサ用のモータや、可変速仕様の産業用モータ等、幅広い分野にインバータ電源で駆動するモータが適用されている。
インバータ制御は、スイッチング回路内のパワー半導体素子のON・OFFを制御することで、直流電圧、或いは、周波数の低い脈流電圧から、モータ駆動用の励磁電圧の時間波形を生成する。このようにしてインバータ制御により生成される励磁電圧の時間波形は、様々な高調波を含んでいる。しかしながら、モータは電気回路的には大きなインダンクタンスを有する負荷である。このため、このような励磁電圧の高調波成分は、当該励磁電圧が、モータに流れる電流に変換される過程で減衰し、励磁電圧の基本周波数を主な成分とする電流がモータに通電され、回転力を生み出すことになる。
しかしながら、インバータ制御により生成される励磁電圧に含まれる高調波は、モータのコアを構成する電磁鋼板に、うず電流を引き起こす。このため、コアの鉄損が増大する虞がある。従って、インバータ駆動のモータの設計においては、この高調波に起因して増大するコアの鉄損を精度良く評価することが、モータ効率の推定に重要である。
このため、電磁場を数値解析することにより、モータのコアの鉄損をインバータ制御により生じる高調波の影響も考慮して評価する方法が提案されている。
特許文献1には、以下の技術が開示されている。まず、材料属性と励磁基本周波数とに対応する渦電流損係数特性(異常渦電流損係数と磁束密度の最大値との関係)を用意する。次に、コア(鉄心)の磁束密度ベクトルを数値解析(静磁場解析)により導出し、導出した磁束密度ベクトルから磁束密度の大きさの最大値を導出する。次に、このようにして導出した磁束密度の大きさに対応する異常渦電流損係数を用いて、コアを構成する電磁鋼板の導電率を補正した補正導電率を導出する。そして、このようにして導出した補正導電率を用いて、コアの磁束密度ベクトルおよび渦電流ベクトルを数値解析(動磁場解析(静磁場項に加えて渦電流項を考慮した解析))により導出し、導出した磁束密度ベクトルおよび渦電流ベクトルを用いてヒステリシス損と渦電流損とをそれぞれ導出する。このようにして導出したヒステリシス損と渦電流損の和がコアの鉄損になる。
特許第6206608号公報
JIS C 2550−1(2011)、「電磁鋼帯試験方法 第1部:エプスタイン試験器による電磁鋼帯の磁気特性の測定方法」 JIS C 2556(2015)、「単板試験器による電磁鋼帯の磁気特性の測定方法」 社団法人日本塑性加工学会編、「非線形有限要素法 −線形弾性解析から塑性加工解析まで」、株式会社コロナ社、1994年12月 中田高義、高橋則雄著、「電気工学の有限要素法」、第2版、森北出版株式会社、1986年4月
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、極めて高精度に鉄損を導出することができる反面、高精度に鉄損を導出するためには、鉄損の推定対象(例えばコア)のモデルに対して3次元解析(3次元の数値解析)を行う必要がある。この場合、3次元空間の全ての方向において電気伝導が生じ得るものとして数値解析を行う必要がある。また、ヒステリシス損と渦電流損の双方を導出する必要がある。従って、計算時間およびメモリ容量が大きくなる虞がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、インバータにより生成される電圧で励磁される磁性材料の鉄損を数値解析で推定するに際し、鉄損の推定精度の低下と、計算時間およびメモリ容量の増加との双方を抑制することができるようにすることを目的とする。
本発明の電磁場解析システムは、鉄損の推定対象である物体に使用される磁性材料の試験材の磁束密度の大きさの代表値と鉄損との関係を取得する関係取得手段と、前記物体に使用される磁性材料の磁束密度の大きさの代表値を、マックスウェルの方程式に基づく数値解析により、複数の微小領域毎に導出する磁束密度導出手段と、前記磁束密度導出手段により導出された磁束密度の大きさの代表値に対応する鉄損を、前記複数の微小領域毎の鉄損として、前記関係取得手段により取得された前記関係に基づいて導出し、導出した前記複数の微小領域毎の鉄損に基づいて、前記物体の鉄損を導出する鉄損導出手段と、を有することを特徴とする。
本発明の電磁場解析方法は、鉄損の推定対象である物体に使用される磁性材料の試験材の磁束密度の大きさの代表値と鉄損との関係を取得する関係取得工程と、前記物体に使用される磁性材料の磁束密度の大きさの代表値を、マックスウェルの方程式に基づく数値解析により、複数の微小領域毎に導出する磁束密度導出工程と、前記磁束密度導出工程により導出された磁束密度の大きさの代表値に対応する鉄損を、前記複数の微小領域毎の鉄損として、前記関係取得工程により取得された前記関係に基づいて導出し、導出した前記複数の微小領域毎の鉄損に基づいて、前記物体の鉄損を導出する鉄損導出工程と、を有することを特徴とする。
本発明のプログラムは、鉄損の推定対象である物体に使用される磁性材料の試験材の磁束密度の大きさの代表値と鉄損との関係を取得する関係取得手段と、前記物体に使用される磁性材料の磁束密度の大きさの代表値を、マックスウェルの方程式に基づく数値解析により、複数の微小領域毎に導出する磁束密度導出手段と、前記磁束密度導出手段により導出された磁束密度の大きさの代表値に対応する鉄損を、前記複数の微小領域毎の鉄損として、前記関係取得手段により取得された前記関係に基づいて導出し、導出した前記複数の微小領域毎の鉄損に基づいて、前記物体の鉄損を導出する鉄損導出手段と、してコンピュータを機能させる。
本発明によれば、インバータにより生成される電圧で励磁される磁性材料の鉄損を数値解析で推定するに際し、鉄損の推定精度の低下と、計算時間およびメモリ容量の増加との双方を抑制することができる。
磁性材料における磁束密度の時間波形の一例を示す図である。 電磁場解析システムの構成の一例を示す図である。 PWMインバータの動作の一例を説明する図である。 Bm−w特性(磁束密度波高値と鉄損との関係)の一例を示す図である。 或る微小領域における2次元磁束密度ベクトルの時間波形の一例を示す図である。 磁場解析方法の一例を説明するフローチャートである。 解析条件データの一部を表形式で示す図である。 Bm−w特性(磁束密度波高値と鉄損との関係)の具体例を示す図である。 ステータコア(モータコア)の鉄損と計算負荷を表形式で示す図である。
本発明の実施形態を説明する前に、本実施形態に対する本発明者の着想について説明する。
インバータ電源により駆動するモータのコアにうず電流を発生させて鉄損を増加させているのは、モータに印加される励磁電圧の時間波形に含まれている高調波成分である。この高調波成分は、インバータ電源を使用することにより基本波成分に重畳されるものである。以下の説明では、このようにインバータ電源を用いることに起因して発生する高調波を必要に応じてインバータ高調波(図1のグラフ13、14の鋸歯状の部分を参照)と称する。また、純粋な(理想的な)正弦波を必要に応じて純正弦波(図1のグラフ11を参照)と称する。また、純正弦波の励磁電圧で磁性材料を励磁した場合、磁性材料における磁束密度の時間波形は歪む。このようにして歪んだ波形を必要に応じて歪み波(図1のグラフ12を参照)と称する。歪み波に含まれる高調波は、インバータ高調波に比べて低次の高調波である。
インバータ高調波の周波数帯域は10kHzのオーダーであり、モータの基本周波数である数十〜数百Hzよりも一桁以上大きい。このため、インバータ高調波による渦電流を数値解析で計算するには、電磁鋼板を細密にメッシュ分割し、且つ、インバータ高調波成分に対応した細かい時間ステップでシミュレーションを行う必要がある。このため、計算時間およびメモリ容量ともに大きくなり、計算コストが掛かる。
そこで、本発明者は、インバータ高調波が重畳された時間波形の磁束密度となるように励磁した場合の磁性材料の鉄損を、別の手段で推定することができれば、電磁場解析を、モータの基本周波数に対応した時間ステップで行うことができると共に、細密なメッシュ分割も緩和できることから、計算コストの大幅低減が可能となると着想した。
図1は、磁性材料における磁束密度の時間波形の一例を示す図である。尚、図1では、説明の都合上、磁束密度の時間波形を概念的に示し、当該磁束密度の時間波形は、実際の時間波形に対応するものではない。
本発明者は、波高値が同じBmaxであれば、グラフ11に示すような、時間波形が純正弦波である磁束密度となるように励磁された磁性材料の鉄損と、グラフ12に示すような、時間波形が歪み波である磁束密度となるように励磁された磁性材料の鉄損と、グラフ13に示すような、時間波形が純正弦波にインバータ高調波が重畳された時間波形である磁束密度となるように励磁された磁性材料の鉄損と、グラフ14に示すような、時間波形が歪み波にインバータ高調波が重畳された時間波形である磁束密度となるように励磁された磁性材料の鉄損は、相互に相関関係があるという知見を得た。
そこで、本発明者は、磁束密度の時間波形を代表する値である磁束密度の代表値が同じであれば、インバータ高調波が重畳されていない時間波形の磁束密度となるように励磁した場合の鉄損を、インバータ高調波が重畳された時間波形の磁束密度となるように励磁した場合の鉄損に代用することができると着想した。
以下に説明する本発明の実施形態は、このような着想に基づいてなされたものである。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。本実施形態では、モータのコア(ステータコア)の鉄損を推定する場合(推定対象が、モータのコアの鉄損)を例に挙げて説明する。また、コアは、複数の電磁鋼板を積層することにより構成されるものとする。以下の説明では、このコアを必要に応じてモータコアと称する。
図2は、電磁場解析システムの構成の一例を示す図である。図2において、電磁場解析システムは、磁気特性試験装置100と、電磁場解析装置200とを有する。
[磁気特性試験装置100]
磁気特性試験装置100は、モータコアを構成する電磁鋼板の試験材の鉄損を測定するための装置である。以下の説明では、このモータコアを構成する電磁鋼板の試験材を必要に応じて試験材と略称する。試験材の厚みおよび種類は、モータコアを構成する電磁鋼板の厚みおよび種類と同じである。
本実施形態では、励磁電源であるインバータ電源が、PWM(Pulse Width Modulation)インバータである場合を例に挙げて説明する。そこで、まず、図3を参照しながら、PWMインバータの動作の一例を説明する。尚、PWMインバータとしては、公知の種々の方式で駆動するPWMインバータを適用することができ、図3に示す方式で駆動するものに限定されない。
図3において、PWMインバータは、正相変調波310の大きさと搬送波320の大きさとを、各時刻において比較する。そして、PWMインバータは、正相変調波310の大きさが搬送波320の大きさよりも大きい場合に「1」を出力し、そうでない場合に「0(ゼロ)」を出力することを各時刻において行い、正相ノッチ波340を生成する。
また、PWMインバータは、正相変調波310の位相を180[°]ずらして(正相変調波310に(−1)を掛けて)負相変調波330を生成する。PWMインバータは、このようにして生成した負相変調波330の大きさと搬送波320の大きさとを、各時刻において比較する。そして、PWMインバータは、負相変調波330の大きさが搬送波320の大きさよりも大きい場合に「1」を出力し、そうでない場合に「0(ゼロ)」を出力することを各時刻において行い、負相ノッチ波350を生成する。
尚、図3では、変調波・搬送波の値を相対値で示す。
PWMインバータは、正相ノッチ波340から負相ノッチ波350を減算したパルス波において「1」を示す期間に、PWMインバータに供給された正の直流電圧に基づく電圧を出力する。また、PWMインバータは、正相ノッチ波340から負相ノッチ波350を減算したパルス波において「−1」を示す期間に、PWMインバータに供給された負の直流電圧に基づく電圧を出力する。また、PWMインバータは、正相ノッチ波340から負相ノッチ波350を減算したパルス波において「0(ゼロ)」を示す期間には、PWMインバータに供給された直流電圧に基づく電圧を出力しない。このようにして得られる電圧により構成されるパルス列(パルス波)が励磁電圧360として、PWMインバータから出力される。
尚、図3では、励磁電圧360の値を相対値で示す。
以上のようなPWMインバータにおける変調動作(パルス幅変調の動作)を定めるパラメータには、変調率mとキャリア周波数でfcとが含まれる。PWMインバータでは、変調率mは、変調波(正相変調波310および負相変調波330)の振幅E0を、搬送波320の振幅Ecで割った値(m=E0÷Ec)で表される。キャリア周波数でfcは、搬送波320の周波数である。
図2の説明に戻り、本実施形態では、磁気特性試験装置100は、グラフ13に示すように、試験材における磁束密度の時間波形が、純正弦波にインバータ高調波が重畳された時間波形となる状態で試験材の鉄損を測定する。
例えば、非特許文献1には、鉄損を測定する際には磁束密度に対応する二次電圧の波形率が1.10[%]〜1.12[%]になるようにすることが記載されている。そこで、例えば、PWMインバータで試験材を励磁することにより磁気特性試験装置100で測定される二次電圧の基本波の波形率が1.10[%]〜1.12[%]になる状態にすることにより、試験材における磁束密度の時間波形が、純正弦波にインバータ高調波が重畳された時間波形となる状態にすることができる。
このような鉄損の測定を、磁束密度の波高値Bmaxと、変調率mと、励磁電圧の基本周波数(基本波の一周期の逆数)fsと、キャリア周波数fcと、磁化方向と磁化容易軸(圧延方向)とのなす角度θBと、鉄損測定時に試験材に与えられる応力σと、を異ならせて行う。
以下の説明では、励磁電圧の基本周波数fsを、必要に応じて励磁基本周波数fsと称する。励磁基本周波数fsは、目標励磁電圧の基本周波数であっても、モータに実際に与える励磁電流の基本周波数であっても、コアに発生する磁束密度の基本周波数であってもよい。また、励磁は、電圧または電流による励磁でなくてもよく、例えば、外部磁界による励磁であってもよい。即ち、励磁基本周波数は、コアを励磁する際の励磁周波数の基本周波数であればよい。
また、以下の説明では、磁束密度の波高値Bmax、磁化方向と磁化容易軸(圧延方向)とのなす角度θB、鉄損測定時に試験材に与えられる応力σを、それぞれ、磁束密度波高値Bmax、角度θB、応力σと略称する。
図4は、磁束密度波高値Bmaxと鉄損wとの関係の一例を示す図である。尚、図4では、説明の都合上、磁束密度波高値Bmaxと鉄損wとの関係を示すグラフを概念的に示し、当該グラフは、実際のグラフに対応するものではない。
前述したようにして磁気特性試験装置100の測定を行うことにより、図3に示すように、磁束密度波高値Bmaxと鉄損wとの関係が、励磁基本周波数fs毎、応力σ毎、角度θB毎、キャリア周波数fc毎、および変調率m毎に得られる。以下の説明では、励磁基本周波数fs毎、応力σ毎、角度θB毎、キャリア周波数fc毎、および変調率m毎の、磁束密度波高値Bmaxと鉄損wとの関係を、必要に応じてBm−w特性と称する。
例えば、励磁基本周波数fs、応力σ、角度θB、キャリア周波数fc、変調率m、および磁束密度波高値Bmaxのそれぞれについて、想定される上下限値の範囲内から、それぞれ少なくとも3つの値を選択し、選択した値の全ての組み合わせについて、磁束密度波高値Bmaxと鉄損wとの関係が得られるように、磁気特性試験装置100により試験材の鉄損を測定する。このときに選択する数は、多ければ多いほど好ましい。
尚、磁気特性試験装置100としては、例えば、非特許文献1に記載のエプスタイン試験器や、非特許文献2に記載の単板試験器等、公知の試験器を用いることができる。また、磁気特性試験装置100による鉄損の測定も、非特許文献1、2に記載の方法等、公知の技術で実現することができる。従って、ここでは、これらの詳細な説明を省略する。尚、試験材は、磁気特性試験装置100に応じたものになる。例えば、非特許文献1に記載のエプスタイン試験器を磁気特性試験装置100として用いる場合には、エプスタイン枠にセットされるように複数の電磁鋼板を組み合わせたものが試験材となる。非特許文献2に記載の単板試験器を磁気特性試験装置100として用いる場合には、電磁鋼板の単板が試験材となる。
[電磁場解析装置200]
図2に、電磁場解析装置200の機能的な構成の一例を示す。電磁場解析装置200のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、および各種のインターフェースを用いることにより実現される。
<データ入力部201>
データ入力部201は、Bm−w特性のデータを入力する。Bm−w特性のデータは、Bm−w特性を作成するために必要なデータであり、磁気特性試験装置100による試験材の鉄損の測定結果から得られる。データ入力部201は、例えば、外部装置から、Bm−w特性のデータを受信したり、電磁場解析装置200のユーザインターフェースの操作からBm−w特性のデータの内容を特定したり、可搬型の記憶媒体記憶されたBm−w特性のデータを読み出したりすることにより、Bm−w特性のデータを入力することができる。
<鉄損データベース作成部202、鉄損データベース記憶部203>
鉄損データベース作成部202は、データ入力部201により入力されたBm−w特性のデータに基づいて、Bm−w特性を作成する。鉄損データベース作成部202は、Bm−w特性のデータに対し回帰分析等の手法を用いることにより、Bm−w特性を表す(少なくとも1つの)関数を導出し、当該関数をBm−w特性とすることができる。また、Bm−w特性励磁基本周波数fs毎、応力σ毎、角度θB毎、キャリア周波数fc毎、および変調率m毎に、磁束密度波高値Bmaxと、当該磁束密度波高値Bmaxに対応する鉄損wとを格納するテーブルを、Bm−w特性として作成してもよい。
鉄損データベース作成部202は、以上のようにして作成したBm−w特性を鉄損データベース記憶部203に記憶する。
<解析条件入力部204>
解析条件入力部204は、モータコアの鉄損を導出する計算を行う際に必要なデータを入力する。以下の説明では、このデータを必要に応じて解析条件データと称する。解析条件データには、磁気解析用データと、鉄損用データと、応力解析用データとが含まれる。
磁気解析用データは、後述する電磁場解析部206における数値解析で使用するデータである。磁気解析用データには、トルクおよび回転数を含むモータの運転条件が含まれる。後述するように、電磁場解析部206では、励磁電圧(モータの駆動電圧)が、目標励磁電圧(モータの目標駆動電圧)となる条件下で数値解析を行う。従って、磁気解析用データには、目標励磁電圧(モータの目標駆動電圧)を特定するための情報として、目標励磁電圧(目標駆動電圧)の時間波形(本実施形態では、純正弦波とする)と、励磁基本周波数fs(モータの基本周波数)と、波高値と、位相とが含まれる。その他、磁気解析用データには、モータの形状、電磁鋼板の物性値、計算条件等のデータが含まれる。本実施形態では、数値解析の手法として有限要素法(FEM:Finite Element Method)を用いる場合を例に挙げて説明する。従って、計算条件には、微小領域(メッシュ)の設定方法等が含まれる。
鉄損用データには、Bm−w特性を特定するパラメータのうち、励磁基本周波数fs、キャリア周波数fc、および変調率mが含まれる。励磁基本周波数fs、キャリア周波数fc、および変調率mとしては、解析対象のモータに適用する値が設定される。鉄損用データに含まれる励磁基本周波数fsと、磁気解析用データに含まれる励磁基本周波数fsとを共通化し、何れか1つのみを解析用条件データに含めるようにしてもよい。
応力解析用データは、後述する応力解析部205における数値解析で使用するデータである。応力解析用データには、例えば、モータコアの形状、焼嵌めシェルの厚み、電磁鋼板や焼嵌めシェルの物性値、および計算条件等のデータが含まれる。前述したように本実施形態では、数値解析の手法として有限要素法を用いる場合を例に挙げて説明する。従って、計算条件には、微小領域(メッシュ)の設定方法等が含まれる。尚、本実施形態では、説明を簡単にするため、磁気解析用データにおける微小領域と、応力解析用データにおける微小領域とが一致するものとする。
解析条件入力部204は、例えば、外部装置から、解析条件データを受信したり、電磁場解析装置200のユーザインターフェースの操作から解析条件データの内容を特定したり、可搬型の記憶媒体記憶された解析条件データを読み出したりすることにより、解析条件データを入力することができる。
<応力解析部205>
応力解析部205は、非線形非定常2次元有限要素法を用いた構造解析を行うことにより、解析条件データ(応力解析用データ)に従って荷重が付加された場合のモータコアの応力(のx軸方向の成分およびy軸方向の成分)σx、σyを微小領域毎に導出する。ここでは、2次元解析(2次元の数値解析)を行うので、応力のz軸方向の成分σzについては導出しない。尚、x軸、y軸、z軸は、3次元直交座標の各軸であり、磁束密度の計算の際にも、応力の計算の際にも、共通の3次元直交座標を用いるものとする。また、z軸の方向は、例えば、電磁鋼板の積層方向である。
本実施形態では、鉄損の推定対象がモータコアであるので、焼き嵌めにより、モータコアに加わる応力を計算することになる。そこで、応力解析部205は、応力解析用データ(モータコアの形状、焼嵌めシェルの厚み、モータコアに使用する電磁鋼板や焼嵌めシェルのヤング率、焼嵌め時の温度)を入力し、有限要素法を用いて、焼嵌め後のモータコア(の各微小領域)にかかる応力を計算する。尚、応力の計算を行う手法は、非特許文献3等に記載されているように一般的な手法であるので、その詳細な説明を省略する。以下の説明では、応力のx軸方向の成分σxおよびy軸方向の成分σyからなる2次元ベクトルを、必要に応じて2次元応力ベクトルと称する。
<電磁場解析部206>
電磁場解析部206は、非線形非定常2次元有限要素法を用いた電磁場解析を行うことにより、微小領域(メッシュ)のそれぞれにおいて、解析条件入力部204により入力された解析条件データ(磁気解析用データ)に従って目標励磁電圧(目標駆動電圧)で励磁された場合のモータコアの磁束密度(のx軸方向の成分およびy軸方向の成分)Bx、Byを導出する。ここでは、2次元解析(2次元の数値解析)を行うので、磁束密度のz軸方向の成分Bzについては導出しない。尚、目標励磁電圧(目標駆動電圧)にはインバータ高調波は含まれない(2次元解析時にはインバータ高調波はないものとされる)。
本実施形態では、有限要素法を用いた電磁場解析の手法としてA−φ法を用いる場合を例に挙げて説明する。この場合、電磁場解析を行うための基礎方程式は、マクスウェル方程式に基づき以下の(1)式〜(4)式で与えられる。尚、各式において、→は、ベクトルであることを表す。
Figure 2019204269
(1)式〜(4)式において、μは、透磁率[H/m]であり、Aは、ベクトルポテンシャル[T・m]であり、σ´は、導電率[S/m]であり(´は応力σと区別するために便宜的につけているものである)、J0は、励磁電流密度[A/m2]であり、Jeは、渦電流密度[A/m2]であり、Bは、磁束密度[T]であり、φは、スカラーポテンシャル[V]である。(1)式〜(4)式において、ベクトルポテンシャルのx軸方向の成分Axおよびy軸方向の成分Ayと、∂/∂zをそれぞれ0(ゼロ)とし(Ax=Ay=0、∂/∂z=0)、(1)式および(2)式を連立して解いて、ベクトルポテンシャルのz軸方向の成分Azとスカラーポテンシャルφを求めた後、(3)式および(4)式から磁束密度のx成分Bxおよびy成分Byと、渦電流密度のx軸方向の成分Jexおよびy軸方向の成分Jeyとを微小領域のそれぞれに対して求める。このとき、磁束密度と磁界強度との関係(所謂BH曲線)を用いるが、磁束密度と磁界強度との関係として、応力解析部205により得られた応力に対応する関係を用いる。
尚、(1)式では、表記を簡素化するため、透磁率のx軸方向の成分μx、y軸方向の成分μy、z軸方向の成分μzが等しい場合(μx=μy=μzの場合)の式を示す。また、電磁場解析を行う手法は、非特許文献4等に記載されているように一般的な手法であるので、その詳細な説明を省略する。以下の説明では、磁束密度のx軸方向の成分Bxおよびy軸方向の成分Byからなる2次元ベクトルを、必要に応じて2次元磁束密度ベクトルと称する。
<微小領域内パラメータ導出部207>
図5は、電磁場解析部206により導出された、或る微小領域における2次元磁束密度ベクトルの時間波形の一例を示す図である。
微小領域内パラメータ導出部207は、微小領域の2次元磁束密度ベクトルの時間波形の波高値Bmaxを、微小領域のそれぞれについて導出する。図5に示す例では、時刻t1において微小領域の2次元磁束密度ベクトルの時間波形の波高値Bmaxが得られることを示す。以下の説明では、2次元磁束密度ベクトルの時間波形の波高値Bmaxを、必要に応じて磁束密度波高値Bmaxと称する。
また、微小領域内パラメータ導出部207は、微小領域の2次元磁束密度ベクトルの方向と、モータコアを構成する電磁鋼板の磁化容易軸方向(圧延方向)とのなす角度を角度θBとして導出する。微小領域内パラメータ導出部207は、モータコア全体で平均をとった2次元磁束密度ベクトルの方向と、モータコアの電磁鋼板の磁化容易軸方向(圧延方向)とのなす角度を角度θBとして導出してもよい。
また、微小領域内パラメータ導出部207は、微小領域の2次元応力ベクトルの大きさを応力σとして導出する。
<微小領域内鉄損導出部208>
微小領域内鉄損導出部208は、微小領域内パラメータ導出部207により導出された、各微小領域における角度θBおよび応力σと、解析条件入力部204により入力された解析条件データ(鉄損用データ)に含まれる、励磁基本周波数fs、キャリア周波数fc、および変調率mとに対応するBm−w特性を、鉄損データベース記憶部203から読み出す。そして、微小領域内鉄損導出部208は、読み出したBm−w特性から、微小領域内パラメータ導出部207により導出された磁束密度波高値Bmaxに対応する鉄損wを導出することを、全ての微小領域のそれぞれについて行う。
例えば図4において、或る微小領域に対し、微小領域内パラメータ導出部207により、角度θBとしてθ1、応力σとしてσ1が導出され、解析条件入力部204により入力された解析条件データ(鉄損用データ)に、励磁基本周波数fsとしてf11、キャリア周波数fcとしてf21、変調率mとしてm2が含まれていたとする。そして、微小領域内パラメータ導出部207により磁束密度波高値BmaxとしてB1が導出されたとする。この場合、微小領域内鉄損導出部208は、図4に示すように、当該微小領域の鉄損wとしてw1を導出する。
尚、インバータ高調波が重畳されていても、磁気特性試験装置100で測定される磁束密度の時間波形には、インバータ高調波が顕著に表れない。従って、微小領域内パラメータ導出部207により導出された磁束密度波高値Bmaxと、Bm−w特性における磁束密度波高値Bmaxとが大きく異なることはない。
また、鉄損データベース記憶部203に記憶されているBm−w特性に、前述したようにして微小領域内パラメータ導出部207および解析条件入力部204から得られるパラメータの値そのものがない場合、微小領域内鉄損導出部208は、当該値の近傍の値等を用いて補間処理を行うことにより、当該値を導出する。
図1を参照しながら説明したように、以上のようにして微小領域内鉄損導出部208で導出される鉄損wは、磁気解析用データに含まれる波高値および励磁基本周波数fsの純正弦波の励磁電圧(駆動電圧)を目標励磁電圧(目標駆動電圧)として、鉄損用データに含まれるキャリア周波数fcおよび変調率mの条件でPWMインバータを動作させて励磁電圧(駆動電圧)を生成してモータコアを励磁した場合の鉄損として代用することができる。即ち、PWMインバータにより実際に生成される励磁電圧(駆動電圧)で励磁した場合のモータコアの鉄損が得られる。
<鉄損総和部209>
鉄損総和部209は、微小領域内鉄損導出部208により導出された各微小領域における鉄損wの総和をとる(積算する)ことにより、モータコア全体の鉄損Wを導出する。
<出力部210>
出力部210は、鉄損総和部209により導出されたモータコア全体の鉄損Wの情報を出力する。出力の形態としては、例えば、コンピュータディスプレイへの表示、電磁場解析装置200の内部または外部の記憶媒体への記憶、および外部装置への送信の少なくとも何れか1つを採用することができる。
[フローチャート]
図6のフローチャートを参照しながら、本実施形態の電磁場解析装置200による電磁場解析方法の一例を説明する。尚、ここでは、鉄損データベース記憶部203にBm−w特性が既に記憶されているものとする。
ステップS601において、解析条件入力部204は、解析条件データを入力する。
次に、ステップS602において、応力解析部205は、構造解析を行うことにより、解析条件データ(応力解析用データ)に従って荷重が付加された場合のモータコアの各微小領域における2次元応力ベクトルを導出する。尚、モータコアに荷重が付加されない場合には、ステップS602の処理は省略される。
次に、ステップS603において、電磁場解析部206は、電磁場解析を行うことにより、解析条件データ(磁気解析用データ)に従って純正弦波の励磁電圧(駆動電圧)で励磁された場合のモータコアの各微小領域における2次元磁束密度ベクトルを導出する。
次に、ステップS604において、微小領域内パラメータ導出部207は、2次元磁束密度ベクトルおよび2次元応力ベクトルを用いて、モータコアの各微小領域におけるパラメータ(磁束密度波高値Bmax、角度θB、および応力σ)を導出する。
次に、ステップS605において、微小領域内鉄損導出部208は、各微小領域における角度θBおよび応力σと、解析条件データ(鉄損用データ)に含まれる、励磁基本周波数fs、キャリア周波数fc、および変調率mとに対応するBm−w特性から、ステップS604で導出された磁束密度波高値Bmaxに対応する鉄損wを導出することを、全ての微小領域のそれぞれについて行う。
次に、ステップS606において、鉄損総和部209は、微小領域における鉄損wの総和をとる(積算する)ことにより、モータコア全体の鉄損Wを導出する。
最後に、ステップS607において、出力部210は、鉄損総和部209により導出されたモータコア全体の鉄損Wの情報を出力する。
[実施例]
次に、実施例を説明する。本実施例では、同一のモータを同一の条件で動作させた場合のモータコアの鉄損を、本実施形態で説明した手法と、特許文献1に記載の手法とのそれぞれで導出した。本実施形態で説明した手法を発明例と表記し、特許文献1に記載の手法を比較例と表記する。本実施例では、モータに付加される応力σは0(ゼロ)とした。
モータは集中巻きの永久磁石同期モータであり、ステータコア(モータコア)の外径は140[mm]であり、ロータコアの外径は87[mm]であり、電磁鋼板の積み厚は、30[mm]であり、極数は12である。このようなモータの回転軸に垂直に切った平面を、回転軸回りに6分割したものの1つを解析対象の2次元モデルとした。それぞれの2次元モデルに対して有限要素法による数値解析を行った。尚、対称性を利用して2次元モデルからモータコア全体の2次元磁束密度ベクトルを導出した。
図7は、解析条件データの一部を表形式で示す図である。本実施例では、変調率mが0.45と0.6のそれぞれの場合でPWMインバータを動作させた場合のモータコアの鉄損Wを導出した。比較例では、電磁場解析を行う際に、変調率mおよびキャリア周波数fcを励磁条件に含める必要がある(変調率mが0.45の場合を比較例1と表記し、変調率mが0.6の場合を比較例2と表記する)。これに対し、前述したように電磁場解析部206は、励磁電圧(モータの駆動電圧)の時間波形が純正弦波である条件下で2次元解析を行う。従って、発明例では、変調率mおよびキャリア周波数fcを励磁条件に含める必要がない。
図8に、発明例において使用したBm−w特性の一部を示す。図8において、θB=aveは、モータコア全体で平均をとった2次元磁束密度ベクトルの方向と、モータコアを構成する電磁鋼板の磁化容易軸方向(圧延方向)とのなす角度を表す。変調率mが0.45、0.6のBm−w特性は、それぞれ、変調率mが0.4、0.7のBm−w特性を補間することにより求めた。尚、図8では、表記の都合上、鉄損の値を相対値で示している(図8に示す鉄損は無次元量である)。
図9に、以上のようにして導出されたステータコア(モータコア)の鉄損と計算負荷を表形式で示す図である。
図8に示すように、発明例では、比較例に比べ、微小領域の数(要素数)を大幅に削減することができ、波形一周期分の計算における時間分割の数も大幅に削減することができることが分かる。従って、メモリ容量を削減することができる。また、発明例では、比較例に比べ、計算時間を大幅に削減することができる(変調率mが0.45の場合には、2810分の1、変調率mが0.6の場合は1520分の1になった)。そして、このようにメモリ容量および計算時間を削減しても、厳密な3次元解析(3次元空間の全ての方向に電気伝導が生じる得るものとして行う3次元の数値解析)を行った比較例1、2と同程度の鉄損を得ることができた。具体的に、変調率mが0.45の場合には、比較例1に対する発明例の鉄損の誤差率は−8.4[%]、変調率mが0.6の場合には、比較例2に対する発明例の鉄損の誤差率は−2.3[%]になった。
[まとめ]
以上のように本実施形態では、PWMインバータで励磁した場合の試験材の鉄損を磁気特性試験装置100で測定する。電磁場解析装置200は、その結果に基づいて、Bm−w特性(励磁基本周波数fs毎、応力σ毎、角度θB毎、キャリア周波数fc毎、および変調率m毎の、磁束密度波高値Bmaxと鉄損wとの関係)を作成して記憶する。Bm−w特性を記憶した後、電磁場解析装置200は、時間波形が純正弦波である励磁電圧(駆動電圧)をモータに印加した場合の、モータコアの各微小領域における磁束密度波高値Bmaxを2次元の数値解析により導出する。そして、電磁場解析装置200は、導出した磁束密度波高値Bmaxに対応する鉄損wを、Bm−w特性から導出し、各微小領域における鉄損wの総和をモータコア全体の鉄損Wとして導出する。
従って、本実施形態では、モータ高調波が重畳された励磁電圧(駆動電圧)でモータコアを励磁した場合の数値解析を行わない。また、ヒステリシス損と渦電流損とを個別に求める必要はない。また、磁束密度波高値Bmaxが同じであれば、純正弦波にインバータ高調波が重畳された時間波形の磁束密度でモータコアを励磁した場合のモータコアの鉄損を、純正弦波にインバータ高調波が重畳された時間波形の励磁電圧でモータコアを励磁した場合のモータコアの鉄損として代用することができる。よって、PWMインバータにより生成される励磁電圧で励磁されるモータコアの鉄損を数値解析で推定するに際し、鉄損の推定精度の低下と、計算時間およびメモリ容量の増加との双方を抑制することができる。
[変形例]
<変形例1>
本実施形態では、インバータ電源としてPWMインバータを用いる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、インバータ電源は、PWMインバータに限定されない。インバータ電源の変調動作を定めるパラメータ(本実施形態では変調率mとキャリア周波数でfc)は、インバータ電源における変調方式に基づいて定められる。例えば、PAM(pulse Amplitude Modulation)インバータを用いる場合には、インバータ部に供給される直流電圧とモータへの出力電圧の比が変調動作を定めるパラメータに含まれる。
<変形例2>
本実施形態では、非線形非定常2次元有限要素法を用いる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、磁束密度の導出対象となる2次元平面を定める方向(3次元直交座標で3次元空間を表す場合には、例えば、x軸方向およびy軸方向)以外の方向に電気伝導が生じないものとして3次元解析を行い、3次元空間を定める方向(3次元直交座標で3次元空間を表す場合には、x軸方向、y軸方向、およびz軸方向)の成分の磁束密度Bx、By、Bzを導出してもよい。尚、磁束密度の導出対象となる2次元平面を定める方向以外の方向に電気伝導が生じないようにすることは、当該電気伝導が生じない方向における導電率σ´が0(ゼロ)になることに対応する。このようにしても、3次元空間の全ての方向において電気伝導が生じ得る(導電率が3次元空間の全ての方向で分布を持つ)ものとして3次元解析を行う場合に比べて計算負荷を軽減することができる。尚、このようにする場合であって、磁性体板を積み重ねた物体を数値解析する場合には、微小領域を磁性体板の厚みよりも大きくする。
<変形例3>
本実施形態では、磁気特性試験装置100は、グラフ13に示すように、試験材における磁束密度の時間波形が、純正弦波にインバータ高調波が重畳された時間波形となる状態で試験材の鉄損を測定する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、図1を参照しながら説明したように、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、磁気特性試験装置100は、励磁電圧の時間波形が、純正弦波にインバータ高調波が重畳された時間波形(目標励磁電圧の時間波形が純正弦波)となる状態で試験材の鉄損を測定してもよい。
<変形例4>
本実施形態では、磁気特性試験装置100による測定を行う場合を例に挙げて説明した。このようにすれば、モータ高調波が重畳された励磁電圧をモータコアに印加した場合の数値解析を行わないので、計算負荷をより軽減することができるので好ましい。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、(3次元空間の全ての方向において電気伝導が生じ得るものとして行う)3次元解析の結果に基づいてBm−w特性を作成してもよい。試験材の形状は、モータコアの形状に比べて単純である。また、鉄損の導出対象の物体(本実施形態ではモータコア)の形状のみが異なる場合には、同じBm−w特性を流用することができる。従って、非特許文献1に記載の技術のように、複雑な形状の物体に対して、その都度3次元解析を行う場合に比べ、計算負荷を軽減することができる。
<変形例5>
本実施形態では、磁束密度の時間波形を代表する値である磁束密度の代表値として、磁束密度最大値Bmaxを導出する。しかしながら、Bm−w特性における磁束密度(本実施形態では磁束密度最大値Bmax)と数値解析により導出された磁束密度(本実施形態では磁束密度最大値Bmax)とが相互に対応していればよいので、磁束密度代表値は、磁束密度最大値Bmaxでなくてもよい。例えば、磁束密度代表値として、磁束密度の一周期における大きさの平均値または実効値を用いてもよい。
<変形例6>
本実施形態では、目標励磁電圧の時間波形が純正弦波である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、目標励磁電圧の時間波形は純正弦波でなくてもよい。
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
[請求項との関係]
以下に、請求項の記載と実施形態の記載との関係の一例を説明する。尚、請求項の記載が実施形態の記載に限定されないことは前述した通りである。
関係取得手段は、例えば、磁気特性試験装置100、データ入力部201、および鉄損データベース作成部202を用いることにより実現される。
鉄損の推定対象である物体に使用される磁性材料の試験材の磁束密度の大きさの代表値と鉄損との関係は、例えば、Bm−W特性を用いることにより実現される。
磁束密度導出手段は、例えば、電磁場解析部206および微小領域内パラメータ導出部207を用いることにより実現される。
マックスウェルの方程式に基づく数値解析は、例えば、(1)式〜(4)式に基づく有限要素法を用いた数値解析により実現される。
鉄損導出手段は、例えば、微小領域内鉄損導出部208および鉄損総和部209を用いることにより実現される。
インバータ電源は、例えば、PWMインバータを用いることにより実現される。
前記インバータ電源により前記物体を励磁する際の目標励磁電圧と同じ電圧であって、前記インバータ電源を用いることに起因して発生する高調波成分を含まない電圧は、例えば、電磁場解析部206が、モータコアの2次元磁束密度ベクトルを導出する際の励磁条件として、純正弦波の電圧(目標励磁電圧(目標駆動電圧))を用いることにより実現される。
前記磁束密度の導出対象となる2次元平面を定める方向以外の方向に電気伝導が生じない条件下で前記数値解析を行うことは、例えば、電磁場解析部206が、二次元磁束密度ベクトルを導出することと、<変形例2>により実現される。
前記インバータ電源における変調動作を定めるパラメータは、例えば、変調率mおよびキャリア周波数fcを用いることにより実現される。
励磁周波数の基本周波数は、例えば、励磁基本周波数fsを用いることにより実現される。
前記試験材の磁化方向と、前記試験材の圧延方向とのなす角度は、例えば、角度θBを用いることにより実現される。
前記試験材を励磁する際に前記試験材に与えられる応力は、例えば、応力σを用いることにより実現される。
磁気特性試験手段は、例えば、磁気特性試験装置100を用いることにより実現される。
100:磁気特性試験装置、200:電磁場解析装置、201:データ入力部、202:鉄損データベース作成部、203:鉄損データベース記憶部、204:解析条件入力部、205:応力解析部、206:電磁場解析部、207:微小領域内パラメータ導出部、208:微小領域内鉄損導出部、209:鉄損総和部、210:出力部

Claims (12)

  1. 鉄損の推定対象である物体に使用される磁性材料の試験材の磁束密度の大きさの代表値と鉄損との関係を取得する関係取得手段と、
    前記物体に使用される磁性材料の磁束密度の大きさの代表値を、マックスウェルの方程式に基づく数値解析により、複数の微小領域毎に導出する磁束密度導出手段と、
    前記磁束密度導出手段により導出された磁束密度の大きさの代表値に対応する鉄損を、前記複数の微小領域毎の鉄損として、前記関係取得手段により取得された前記関係に基づいて導出し、導出した前記複数の微小領域毎の鉄損に基づいて、前記物体の鉄損を導出する鉄損導出手段と、を有することを特徴とする電磁場解析システム。
  2. 前記関係取得手段は、前記試験材をインバータ電源により励磁した場合の当該試験材における磁束密度の大きさの代表値と鉄損との関係を取得し、
    前記磁束密度導出手段は、前記インバータ電源により前記物体を励磁する際の目標励磁電圧と同じ電圧であって、前記インバータ電源を用いることに起因して発生する高調波成分を含まない電圧で励磁した場合の前記物体における磁束密度の大きさの代表値を、マックスウェルの方程式に基づく数値解析により、複数の微小領域毎に導出し、
    前記磁束密度導出手段は、前記磁束密度の導出対象となる2次元平面を定める方向以外の方向に電気伝導が生じない条件下で前記数値解析を行うことを特徴とする請求項1に記載の電磁場解析システム。
  3. 前記磁束密度導出手段は、マックスウェルの方程式に基づく数値解析により、前記磁束密度の導出対象となる2次元平面を定める方向の成分の値のみをもつ2次元磁束密度ベクトルを導出し、導出した2次元磁束密度ベクトルに基づいて、前記磁性材料の磁束密度の大きさの代表値を導出することを特徴とする請求項2に記載の電磁場解析システム。
  4. 前記関係取得手段は、前記インバータ電源における変調動作を定めるパラメータの少なくとも1つ毎に、前記関係を導出し、
    前記鉄損導出手段は、前記物体を励磁する際の前記パラメータに対応する前記関係に基づいて、前記磁束密度導出手段により導出された磁束密度の大きさの代表値に対応する鉄損を、前記複数の微小領域毎の鉄損として導出することを特徴とする請求項2または3に記載の電磁場解析システム。
  5. 前記インバータは、パルス幅変調を行い、
    前記インバータにおける変調動作を定めるパラメータは、変調率とキャリア周波数とを含むことを特徴とする請求項4に記載の電磁場解析システム。
  6. 前記関係取得手段は、前記試験材を励磁する際の励磁周波数の基本周波数ごとに、前記関係を導出し、
    前記鉄損導出手段は、前記物体を励磁する際の励磁周波数の基本周波数に対応する前記関係に基づいて、前記磁束密度導出手段により導出された磁束密度の大きさの代表値に対応する鉄損を、前記複数の微小領域毎の鉄損として導出することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の電磁場解析システム。
  7. 前記磁性材料は、磁性体板を含み、
    前記関係取得手段は、前記試験材の磁化方向と、前記試験材の圧延方向とのなす角度毎に、前記関係を導出し、
    前記磁束密度導出手段は、マックスウェルの方程式に基づく数値解析により導出した前記磁性体板の磁束密度ベクトルと、前記磁性体板の圧延方向とのなす角度を導出し、
    前記鉄損導出手段は、前記磁束密度導出手段により導出された前記角度に対応する前記関係に基づいて、前記磁束密度導出手段により導出された磁束密度の大きさの代表値に対応する鉄損を、前記複数の微小領域毎の鉄損として導出することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電磁場解析システム。
  8. 前記関係取得手段は、前記試験材を励磁する際に前記試験材に与えられる応力ごとに、前記関係を導出し、
    前記鉄損導出手段は、前記物体を励磁する際に前記物体に与えられる応力に対応する前記関係に基づいて、前記磁束密度導出手段により導出された磁束密度の大きさの代表値に対応する鉄損を、前記複数の微小領域毎の鉄損として導出することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の電磁場解析システム。
  9. 前記関係取得手段は、インバータ電源により励磁した場合の前記試験材の磁束密度と鉄損を測定する磁気特性試験手段を更に有し、
    前記磁気特性試験手段により測定された磁束密度と鉄損に基づいて前記関係を取得することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の電磁場解析システム。
  10. 前記磁束密度の大きさの代表値は、前記磁束密度の波高値であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の電磁場解析システム。
  11. 鉄損の推定対象である物体に使用される磁性材料の試験材の磁束密度の大きさの代表値と鉄損との関係を取得する関係取得工程と、
    前記物体に使用される磁性材料の磁束密度の大きさの代表値を、マックスウェルの方程式に基づく数値解析により、複数の微小領域毎に導出する磁束密度導出工程と、
    前記磁束密度導出工程により導出された磁束密度の大きさの代表値に対応する鉄損を、前記複数の微小領域毎の鉄損として、前記関係取得工程により取得された前記関係に基づいて導出し、導出した前記複数の微小領域毎の鉄損に基づいて、前記物体の鉄損を導出する鉄損導出工程と、を有することを特徴とする電磁場解析方法。
  12. 鉄損の推定対象である物体に使用される磁性材料の試験材の磁束密度の大きさの代表値と鉄損との関係を取得する関係取得手段と、
    前記物体に使用される磁性材料の磁束密度の大きさの代表値を、マックスウェルの方程式に基づく数値解析により、複数の微小領域毎に導出する磁束密度導出手段と、
    前記磁束密度導出手段により導出された磁束密度の大きさの代表値に対応する鉄損を、前記複数の微小領域毎の鉄損として、前記関係取得手段により取得された前記関係に基づいて導出し、導出した前記複数の微小領域毎の鉄損に基づいて、前記物体の鉄損を導出する鉄損導出手段と、してコンピュータを機能させるためのプログラム。
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