JP2019202972A - 防腐剤に由来する皮膚炎症の抑制剤及びそれを配合した皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、当該抽出物が皮膚に優しいとの記載はあるものの、具体的に抗炎症効果を有することを示唆する記載はない。
しかしながら、皮膚外用剤、特に、化粧料において、配合した防腐剤の使用者皮膚への刺激に起因した炎症に着目し、その抗炎症性(抑制効果)を評価する取り組みはなされておらず、さらには、紫外線に起因する炎症に対する抗炎症性、抗糖化性、保湿性、皮膚バリア機能向上性、抗酸化性という効果を有するキクバヤマボクチが、多種多様な防腐剤に対して、防腐剤の使用者皮膚への刺激に起因した炎症に対する抗炎症性(抑制効果)を発揮することについて、知るところではなかった。
植物原料から抽出物を調製する一般的方法を適宜採用することができるが、溶媒抽出法が望ましい。溶媒抽出については、水、エタノール等の極性溶媒を用いることが望ましく、水とその他の極性溶媒を同時に用いることがさらに望ましい。さらに、抽出物を活性炭処理、液液分配、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ゲル濾過、等によって、分離精製し、さらに活性の高い画分(成分)を抽出することもできる。
外用剤、例えば化粧料として調製する場合、パウダー、パウダーファンデーション等の粉体、石けん、リップスティック等の固体、クリーム、乳液、クリームファンデーション等の乳化物、化粧水、美容液等の液体など、種々の形態に調製することが出来る。また、シャンプー、トリートメント、頭皮用皮膚外用剤であってもよい。
このことから、皮膚炎症の発症メカニズムが紫外線照射刺激と防腐剤刺激とでは異なっているので、その治療・抑制方法の共通性は期待できず、そして、さらには、多種の防腐剤間においても同様であることを意味している。
従って、例えば、ある物質・方法が紫外線照射刺激に起因する皮膚炎症に対して治療・抑制効果が見られるとしても、たまたま偶然に当該効果を有することはあっても、他の要因、具体的には、防腐剤刺激に起因する皮膚炎症に当該効果があるかを予測できないし、それは、異なった防腐剤間においても同様である。
NHEK細胞を0.1%とキクバヤマボクチ抽出物0.1%で24時間処理後、防腐剤として慣用されているメチルパラベン0.1%とキクバヤマボクチ抽出物0.1%を同時に処理した。そして、3時間後、6時間後に細胞からRNAを抽出し、EcoTM Real time PCR system(illumina)を用いてTNF−αの遺伝子発現量を確認した。なお、あわせて、特願2016-139851の例に則って紫外線(B波)照射におけるTNF−αの発現量を計測した。
同様にペンチレングリコール、1,2‐ヘキサンジオール、エチルへキシルグリセリン、フェノキシエタノールについて、キクバヤマボクチ抽出物を各濃度で加えたものの炎症関連分子であるIL−6、IL−8の発現量を計測した。
実施例1のキクバヤマボクチエキスを使用して以下の構成成分を常法で調製した。(数値は重量%)
また、比較例として、キクバヤマボクチエキスを精製水で置換したものを調製した。
実施例1のキクバヤマボクチエキスを使用して以下の構成成分を常法で調製した。(数値は重量%)
また、比較例として、キクバヤマボクチエキス分を精製水で置換したものを調製した。
このとき、防腐剤として、ペンチレングルコールを採用した。
実施例1のキクバヤマボクチエキスを使用して以下の構成成分を常法で調製した。(数値は重量%)
また、比較例として、キクバヤマボクチエキス分を精製水で置換したものを調製した。
このとき、防腐剤としては、1,2‐ヘキサンジオールを採用した。
実施例1のキクバヤマボクチエキスを使用して以下の構成成分を常法で調製した。(数値は重量%)
また、比較例として、キクバヤマボクチエキス分を精製水で置換したものを調製した。
このとき、防腐剤としては、エチルヘキシルグリセリンを採用した。
なお、検証にあたっては、男性従業員から選抜した健常な皮膚を有するモニター5名に複数回使用させ、塗布前、塗布直後、6時間後、24時間後の「刺激の有無」と「炎症の有無」について評価した。
Claims (3)
- 防腐剤を含有する皮膚外用剤において、キクバヤマボクチ(Synurus palmatopinnatifidus)抽出物が有効成分として存在する当該防腐剤に起因する炎症抑制剤。
- 防腐剤が、パラオキシ安息香酸エステル、ペンチレングリコール、1,2‐ヘキサンジオール、エチルへキシルグリセリン、フェノキシエタノールからなる群から1つ以上を選択されてなる請求項1に記載の炎症抑制剤。
- 防腐剤を含有する皮膚外用剤において、キクバヤマボクチ抽出物が有効成分として存在する、当該防腐剤に起因する皮膚刺激及び炎症を抑制する方法。
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JP2018100280A JP2019202972A (ja) | 2018-05-25 | 2018-05-25 | 防腐剤に由来する皮膚炎症の抑制剤及びそれを配合した皮膚外用剤 |
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JP2018008905A (ja) * | 2016-07-15 | 2018-01-18 | 日本コルマー株式会社 | 抗皮膚老化剤及びそれを含有する外用化粧料 |
JP2018048097A (ja) * | 2016-09-23 | 2018-03-29 | 日本精化株式会社 | トラネキサム酸含有化粧料又は皮膚外用剤 |
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- 2018-05-25 JP JP2018100280A patent/JP2019202972A/ja active Pending
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