JP2019201626A - 細菌の検査方法、細菌の検査用マイクロアレイ、細菌の検査用キット、細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセット - Google Patents

細菌の検査方法、細菌の検査用マイクロアレイ、細菌の検査用キット、細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセット Download PDF

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隆明 山崎
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Abstract

【課題】 細菌の存在を確認する検査において、現存するリステリア属菌を精度高く特異的に検出することを可能とする。【解決手段】 試料中における細菌の存在を検査する方法であって、対象となる細菌は、以下の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌から選ばれ、(1)Listeria floridensis、(2)Listeria weihenstephanensis、(3)Listeria cornellensis、(4)Listeria riparia、(5)Listeria grandensis、(6)Listeria booriae、(7)Listeria newyorkensis、(8)Listeria aquatica、(9)Listeria fleischmannii、(10)Listeria marthii、前記方法は、(a)rRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域の増幅用プライマーセットを含む反応液を調製する調製工程、及び、(b)調製工程により得られた反応液を使用して、試料に含まれる対象となる細菌の核酸を増幅する増幅工程を含む細菌の検査方法とする。【選択図】 なし

Description

本発明は、食品製造施設などにおいて問題視される、リステリア属菌を対象とする検査技術に関する。
リステリア属菌は、現在、全17菌種の存在が確認されており、このうちリステリア モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)が食中毒の病原菌種である。リステリア モノサイトゲネスを原因とした食中毒は、妊婦や新生児、高齢者、及び免疫システムが弱った人などにおいて発症し易く、米国では近年、毎年1,600人程度が罹患し、約260が死亡していることが報告されている。
リステリア属菌の検出手法としては、VIDAS(登録商標、ビオメリュー)法が知られている。しかしながら、例えばリステリア ロコゥティエ(Listeria rocourtiae)をこの手法に供試すると、リステリア モノサイトゲネスと識別されて、誤判定になるという問題があった。
このようなことから、リステリア属菌における全17菌種を正確に識別することが望ましいが、そのような検査キットはこれまで存在していなかった。
特許第4621919号明細書
Dmitriy Volokhov. et al., Identification of Listeria Species by Microarray-Based Assaay. J.Clin.Microbiol., 40, 12, (2002),4720-4728 Jun Wang. et al., Rapid identification of Listeria species and screening for variants by melting curve and high-resoulution melting curve analyses of the intergenic spacer region of the rRNA gene. Can.J. Microbiolo. 56: (2010),676-682
ここで、リステリア属菌の検出手法に関する先行文献としては、特許文献1に記載の微生物の多重検出方法を挙げることができる。この方法によれば、食品中のリステリア モノサイトゲネスを含む2種以上の異なる特性の微生物を、一定の条件下で検出することが可能となっている。
しかしながら、この方法では、リステリア属菌における全17菌種を正確に識別することはできなかった。
また、非特許文献1には、検査対象の遺伝子領域をiapとして、リステリア グレイ(Listeria grayi)、リステリア イノキュア(Listeria innocua)、リステリア イバノビ(Listeria ivanovii)、リステリア モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、リステリア シリゲリ(Listeria seeligeri)、リステリア ウェルシメリ(Listeria welshimeri)の6菌種を検出する手法が記載されている。
また、非特許文献2には、検査対象の遺伝子領域をIGSとして、上記と同じ6菌種を検出する手法が記載されている。
しかしながら、これらのいずれの文献にも、リステリア属菌における全17菌種を検出する手法については、記載されていない。
さらに、リステリア属菌における全17菌種のうち、リステリア フロリデンシス(Listeria floridensis)、リステリア ウェヘンステップハネンシス(Listeria weihenstephanensis)、リステリア コーネレンシス(Listeria cornellensis)、リステリア リパリア(Listeria riparia)、リステリア グランデンシス(Listeria grandensis)、リステリア ボオリアエ(Listeria booriae)、リステリア ニュヨークネンシス (Listeria newyorkensis)、リステリア アクアティカ(Listeria aquatica)、リステリア フレッシュマンニ(Listeria fleischmannii)、リステリア マルティ(Listeria marthii)の10菌種については、これまで検出することができなかった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、リステリア属菌における全17菌種を正確に識別することが可能な細菌の検査方法、細菌の検査用マイクロアレイ、細菌の検査用キット、細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセットの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の細菌の検査方法は、試料中における細菌の存在を検査する方法であって、対象となる細菌は、以下の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌から選ばれ、(1)リステリア フロリデンシス(Listeria floridensis)、(2)リステリア ウェヘンステップハネンシス(Listeria weihenstephanensis)、(3)リステリア コーネレンシス(Listeria cornellensis)、(4)リステリア リパリア(Listeria riparia)、(5)リステリア グランデンシス(Listeria grandensis)、(6)リステリア ボオリアエ(Listeria booriae)、(7)リステリア ニュヨークネンシス (Listeria newyorkensis)、(8)リステリア アクアティカ(Listeria aquatica)、(9)リステリア フレッシュマンニ(Listeria fleischmannii)、(10)リステリア マルティ(Listeria marthii)、前記方法は、(a)rRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域の増幅用プライマーセットを含む反応液を調製する調製工程、及び、(b)前記調製工程により得られた反応液を使用して、前記試料に含まれる前記対象となる細菌の核酸を増幅する増幅工程を含む方法としてある。
また、本発明の細菌の検査用マイクロアレイは、試料中における細菌の存在を検出する細菌の検査用マイクロアレイであって、上記の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかが固定化された構成としてある。
また、本発明の細菌の検査用キットは、試料中における細菌の存在を検出する細菌の検査用キットであって、上記の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかが固定化されたマイクロアレイと、前記プローブとハイブリダイゼーション(相補的結合)をする核酸を増幅するための配列番号16、17に示す塩基配列のプライマーからなるプライマーセットとを含む構成としてある。
また、本発明の細菌の検査用プローブセットは、試料中における細菌の存在を検査する細菌の検査用プローブセットであって、上記の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかからなる構成としてある。
また、本発明の細菌の検査用プライマーセットは、試料中における細菌の存在を検査する細菌の検査用プライマーセットであって、上記の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかとハイブリダイゼーションをする核酸を増幅するための配列番号16、17に示す塩基配列のプライマーからなる構成としてある。
本発明によれば、リステリア属菌における全17菌種を正確に識別することが可能となる。
実施例において、本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等の対象とする各種リステリア属菌のIGS領域の塩基配列を解析するために用いたプライマーの塩基配列を示す図である。 実施例において解析した、本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等の対象とする各種リステリア属菌(リステリア フロリデンシス、リステリア ウェヘンステップハネンシス、リステリア コーネレンシス、リステリア リパリア、リステリア グランデンシス)のIGS領域の塩基配列を示す図である。 実施例において解析した、本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等の対象とする各種リステリア属菌(リステリア ボオリアエ、リステリア ニュヨークネンシス、リステリア アクアティカ、リステリア フレッシュマンニ、リステリア マルティ)のIGS領域の塩基配列を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等についての試験1で使用したサンプル(リステリア グレイ、リステリア イノキュア、リステリア イバノビ、リステリア モノサイトゲネス)のサンプル番号、及び供試菌株を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等についての試験1で使用したサンプル(リステリア ロコゥティエ、リステリア シリゲリ、リステリア ウェルシメリ、リステリア フロリデンシス、リステリア ウェヘンステップハネンシス、リステリア コーネレンシス、リステリア リパリア、リステリア グランデンシス、リステリア ボオリアエ、リステリア ニュヨークネンシス、リステリア アクアティカ、リステリア フレッシュマンニ、リステリア マルティ)のサンプル番号、及び供試菌株を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等の各試験で使用したインターナルコントロールとしてのプラスミドを増幅するためのプライマー、及びその増幅対象DNAの塩基配列を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等の対象とする各種リステリア属菌のIGS領域を増幅するためのプライマーの塩基配列を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等の対象とする各種リステリア属菌(リステリア属、リステリア グレイ、リステリア イノキュア、リステリア イバノビ、リステリア モノサイトゲネス、リステリア ロコゥティエ、リステリア シリゲリ、リステリア ウェルシメリ)を検出するためのプローブの塩基配列を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等の対象とする各種リステリア属菌(リステリア フロリデンシス、リステリア ウェヘンステップハネンシス、リステリア コーネレンシス、リステリア リパリア、リステリア グランデンシス、リステリア ボオリアエ、リステリア ニュヨークネンシス、リステリア アクアティカ、リステリア フレッシュマンニ、リステリア マルティ)を検出するためのプローブ、及びインターナルコントロールとしてのプラスミドを検出するためのプローブの塩基配列を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号18〜31)による試験1の検出結果(サンプル番号1〜14)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号18〜31)による試験1の検出結果(サンプル番号15〜28)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号18〜31)による試験1の検出結果(サンプル番号29〜43)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号32〜45)による試験1の検出結果(サンプル番号1〜14)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号32〜45)による試験1の検出結果(サンプル番号15〜28)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号32〜45)による試験1の検出結果(サンプル番号29〜43)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等についての試験2で使用した偽陽性の有無を確認するためのサンプル(黄色ブドウ球菌、大腸菌、赤痢菌、ナグビブリオ、サルモネラ)のサンプル番号、及び供試菌株を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号18〜31)による試験2の検出結果(サンプル番号44〜59)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号32〜45)による試験2の検出結果(サンプル番号44〜59)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等についての試験3で使用したサンプル(サンプル番号60〜65)の供試菌株、DNA濃度、及びインターナルコントロール(IC)の添加の有無を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等についての試験3で使用したサンプル(サンプル番号66〜71)の供試菌株、DNA濃度、及びインターナルコントロール(IC)の添加の有無を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号18〜31)による試験3の検出結果(サンプル番号60〜71)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号32〜45)による試験3の検出結果(サンプル番号60〜71)を示す図である。 実施例において解析した、本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等の対象とするリステリア マルティのIGS領域の塩基配列(配列番号46)と、リステリア マルティを検出するためのプローブの塩基配列(配列番号47)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号18〜31)による試験4の検出結果(サンプル番号1a〜14a)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号18〜31)による試験4の検出結果(サンプル番号15a〜28a)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号18〜31)による試験4の検出結果(サンプル番号29a〜43a)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号32〜45、47)による試験4の検出結果(サンプル番号1a〜14a)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号32〜45、47)による試験4の検出結果(サンプル番号15a〜28a)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号32〜45、47)による試験4の検出結果(サンプル番号29a〜43a)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号18〜31)による試験5の検出結果(サンプル番号44a〜59a)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号32〜45、47)による試験5の検出結果(サンプル番号44a〜59a)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号18〜31)による試験6の検出結果(サンプル番号63a、65a、72a、69a、71a、73a)を示す図である。 本発明の実施形態に係る細菌の検査方法等で使用するプローブ(配列番号32〜45、47)による試験6の検出結果(サンプル番号63a、65a、72a、69a、71a、73a)を示す図である。
以下、本発明の細菌の検査方法、細菌の検査用マイクロアレイ、細菌の検査用キット、細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセットの一実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の本実施形態及び後述する実施例の具体的な内容に限定されるものではない。
本実施形態の細菌の検査方法は、試料中における細菌の存在を検査する方法であって、対象となる細菌は、以下の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌から選ばれ、
(1)リステリア フロリデンシス(Listeria floridensis)、
(2)リステリア ウェヘンステップハネンシス(Listeria weihenstephanensis)、
(3)リステリア コーネレンシス(Listeria cornellensis)、
(4)リステリア リパリア(Listeria riparia)、
(5)リステリア グランデンシス(Listeria grandensis)、
(6)リステリア ボオリアエ(Listeria booriae)、
(7)リステリア ニュヨークネンシス (Listeria newyorkensis)、
(8)リステリア アクアティカ(Listeria aquatica)、
(9)リステリア フレッシュマンニ(Listeria fleischmannii)、
(10)リステリア マルティ(Listeria marthii)、
この方法は、
(a)rRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域の増幅用プライマーセットを含む反応液を調製する調製工程、及び、
(b)前記調製工程により得られた反応液を使用して、前記試料に含まれる前記対象となる細菌の核酸を増幅する増幅工程を含むことを特徴とする。
また、対象となる細菌には、さらに以下の(11)〜(17)に記載のリステリア属菌から選ばれる細菌が含まれることが好ましい。
(11)リステリア グレイ(Listeria grayi)
(12)リステリア イノキュア(Listeria innocua)
(13)リステリア イバノビ(Listeria ivanovii)
(14)リステリア モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)
(15)リステリア ロコゥティエ(Listeria rocourtiae)
(16)リステリア シリゲリ(Listeria seeligeri)
(17)リステリア ウェルシメリ(Listeria welshimeri)
上記(1)〜(10)の10種類の対象菌のゲノム配列は、本願の出願時点のDDBJ(DNA Data Bank of Japan)において未報告となっていた。このため、本実施形態の細菌の検査方法、細菌の検査用マイクロアレイ、細菌の検査用キット、細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセットについて開発を行うにあたり、まずこれら10菌種のIGS(intergenic spacer)領域の解析を行った。
IGS領域は、rRNA遺伝子の16SrRNAと23SrRNAの間に存在する領域であり、この領域内の種特異的配列が存在すると推定した領域について、塩基配列を解析した。
具体的には、図1に示す配列番号1、2に示すプライマーセットを用いて、上記10菌種のIGS領域を解析した。なお、同図において、「F/R」は、Fがフォワードプライマーを、Rがリバースプライマーを示す。
その結果得られた塩基配列を図2、3に示す。図2には、リステリア フロリデンシス、リステリア ウェヘンステップハネンシス、リステリア コーネレンシス、リステリア リパリア、リステリア グランデンシスのIGS領域における塩基配列(順に配列番号3〜7)が示されている。また、図3には、リステリア ボオリアエ、リステリア ニュヨークネンシス、リステリア アクアティカ、リステリア フレッシュマンニ、リステリア マルティのIGS領域における塩基配列(順に配列番号8〜12)が示されている。
また、リステリア マルティについては、より有効なプローブを見いだすために、IGS領域を再度解析して、図23に示す塩基配列(配列番号46)を得た。
また、図示しないが、リステリア グレイ、リステリア イノキュア、リステリア イバノビ、リステリア モノサイトゲネス、リステリア ロコゥティエ、リステリア シリゲリ、リステリア ウェルシメリのIGS領域における塩基配列をDDBJから取得した。
そして、これら17種類のリステリア属菌のIGS領域における塩基配列を比較して、本実施形態の細菌の検査用プローブセット及び細菌の検査用プライマーセットの設計箇所を決定した。
具体的には、上記の調製工程において調製される反応液に含まれるrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域の増幅用プライマーセットは、図7の配列番号16に示す塩基配列のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーと、配列番号17に示す塩基配列のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーとからなる。
また、上記の増幅工程により増幅された核酸とハイブリダイゼーションを行う、rRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択されたプローブセットは、図8の配列番号18〜31に示す塩基配列のオリゴヌクレオチドからなるプローブと図9の配列番号32〜43に示す塩基配列のオリゴヌクレオチドからなるプローブとからなる群から選択された少なくともいずれかからなる。
なお、PCR反応によるDNAの増幅が適切に行えたか否かを判定するために用いるインターナルコントロールとしてのプラスミドを検出するためのプローブが、図9の配列番号45に示されている。
また、リステリア マルティについては、より有効なプローブとして、図23の配列番号47に示す塩基配列のオリゴヌクレオチドからなるものを設計した。
すなわち、上記の増幅工程により増幅された核酸とハイブリダイゼーションを行う、rRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択されたプローブセットは、配列番号18〜31に示す塩基配列のオリゴヌクレオチドからなるプローブと配列番号32〜43、47に示す塩基配列のオリゴヌクレオチドからなるプローブとからなる群から選択された少なくともいずれかからなるものとすることも好ましい。
また、上記の反応液には、リステリア属菌の細胞から抽出されたゲノムDNAが含まれる。ゲノムDNAの抽出は、キットによる方法やDNA抽出装置を用いる方法など、一般的な手法により行うことができる。
そして、上記の増幅工程において、抽出したゲノムDNAにおける標的領域の増幅が行われる。すなわち、ゲノムDNAにおける標的領域を含むDNA断片が増幅される。この標的領域の増幅方法は、特に限定されないが、PCR法を好適に用いることができる。PCR装置としては、一般的なサーマルサイクラーなどを用いることができる。
本実施形態では、例えば以下のような反応条件でPCRを行うことにより、ゲノムDNAにおける標的領域を好適に増幅させることができる。
(a)95℃ 15分、(b)94℃(DNA変性工程) 1分、(c)60℃(アニーリング工程) 1分、(d)72℃(DNA合成工程) 1分((b)〜(d)を35サイクル)、(e)72℃ 10分
PCR用反応液としては、例えば以下の組成からなるものを使用することが好ましい。
すなわち、核酸合成基質(dNTPmixture(dCTP、dATP、dTTP、dGTP))、プライマーセット、核酸合成酵素(HotStart DNA polymeraseなど)、検体のゲノムDNA、緩衝液、及び残りの成分として滅菌水を含むPCR反応液を好適に使用することができる。
本実施形態において、ハイブリダイゼーションは、以下のように行うことができる。
すなわち、上記の増幅工程により得られた増幅産物を本実施形態の細菌の検査用マイクロアレイに滴下し、これに配置されたプローブにハイブリダイゼーションをした増幅産物の標識を検出することで、増幅産物の有無を確認する。これによって、検査対象の環境中に存在しているリステリア属菌を特定することができる。
標識の検出は、蛍光スキャニング装置など一般的な標識検出装置を用いて行うことができ、例えば東洋製罐グループエンジリアリング株式会社のGENOGATE(R) readerを用いて、増幅産物の蛍光強度を測定することにより行うことができる。測定結果は、S/N比値(Signal to Noise ratio)として得ることが好ましい。S/N比値にもとづいて、測定結果が陽性であるか陰性であるかを精度高く判定することができるためである。
後述する実施例で用いたマイクロアレイの場合、S/N比値が3.0以上の場合に、陽性と判定することができる。本明細書中に記載のS/N比値は、(メディアン蛍光強度値−バックグラウンド値)÷バックグラウンド値にて算出される。なお、標識としては蛍光に限定されず、その他のものを用いることもできる。
また、本実施形態の細菌の検査用マイクロアレイは、試料中における細菌の存在を検査するものであり、上記の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかが固定化されたことを特徴とする。
また、本実施形態の細菌の検査用マイクロアレイは、さらに上記の(11)〜(17)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号18〜31に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかが固定化されたものとすることが好ましい。
さらに、本実施形態の細菌の検査用マイクロアレイは、配列番号18〜43、47に示す塩基配列を有するプローブの全部又は一部を固定化したものとすることができる。
また、本実施形態の細菌の検査用マイクロアレイは、配列番号18〜43、47に示す塩基配列を有するプローブを用いて、既存の一般的な方法で製造することができる。
例えば、このマイクロアレイとして、貼り付け型のDNAチップを作成する場合は、DNAスポッターによりプローブをガラス基板上に固定化して、各プローブに対応するスポットを形成することにより作成することができる。また、合成型DNAチップを作成する場合は、光リソグラフィ技術により、ガラス基板上で上記配列を備えた一本鎖オリゴDNAを合成することにより作成することができる。さらに、基板はガラス製に限定されず、プラスチック基板やシリコンウエハー等を用いることもできる。また、基板の形状は平板状のものに限定されず、様々な立体形状のものとすることもでき、その表面に化学反応が可能となるように官能基を導入したものなどを用いることもできる。
また、本実施形態の細菌の検査用キットは、試料中における細菌の存在を検査するものであり、上記の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかが固定化されたマイクロアレイと、マイクロアレイに固定化されたプローブとハイブリダイゼーションをする核酸を増幅するための配列番号16、17に示す塩基配列のプライマーからなるプライマーセットとを含むことを特徴とする。
また、本実施形態の細菌の検査用キットは、さらに上記の(11)〜(17)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号18〜31に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかが固定化されたものとすることが好ましい。
また、本実施形態の細菌の検査用プローブセットは、試料中における細菌の存在を検査するものであり、上記の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかからなることを特徴とする。
また、本実施形態の細菌の検査用プローブセットは、さらに上記の(11)〜(17)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号18〜31に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかを含むことが好ましい。
また、本実施形態の細菌の検査用プライマーセットは、試料中における細菌の存在を検査するものであり、上記の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかとハイブリダイゼーションをする核酸を増幅するための配列番号16、17に示す塩基配列のプライマーからなることを特徴とする。
さらに、上記のプローブセットを、以下の(A)又は(B)のプローブの少なくともいずれか、これらの二以上、又はこれらの全てを含むものとすることも好ましい。
(A)配列番号18〜43、47に示す塩基配列からなる各プローブ
(B)上記(A)の各プローブの塩基配列に対して90%以上の同一性を有する各プローブ
本実施形態の細菌の検査用プローブセットは、いずれも21〜36塩基の長さであり、一般的なDNA合成装置により合成できる。後述する実施例で用いた配列番号18〜43、47に示す塩基配列からなるプローブは、いずれもDNA合成装置により合成したものを使用した。
また、本実施形態の細菌の検査用プライマーセットも、19〜22塩基の長さであり、実施例でPCRに用いた配列番号16、17に示す塩基配列からなるプライマーは、DNA合成装置により合成したものを使用した。また、実施例でPCRに用いた配列番号1、2に示す塩基配列からなるプライマーについても、DNA合成装置により合成したものを使用した。
本実施形態における配列番号18〜43、47に示す塩基配列からなるプローブは、当該配列そのものに限定されず、配列番号18〜43、47に示す塩基配列において1又は数個の塩基が欠失、置換又は付加されたプローブを用いることができる。また、配列番号18〜43、47に示す塩基配列に対して相補的な塩基配列からなる核酸断片に対してストリンジェントな条件下でハイブリダイズできるプローブを用いることもできる。また、これらのプローブや、配列番号18〜43、47に示す塩基配列からなるプローブに対して相補的な塩基配列を有するプローブを用いることもできる。
なお、ストリンジェントな条件とは、特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいう。例えば、配列番号18〜43、47に示す塩基配列からなるDNAに対して高い相同性(相同性が90%以上、好ましくは95%以上)を有するDNAが、配列番号18〜43、47に示す塩基配列からなるDNAとそれぞれ相補的な塩基配列からなるDNAと、ハイブリダイズする条件が挙げられる。通常、完全ハイブリッドの溶解温度(Tm)より約5℃〜約30℃、好ましくは約10℃〜約25℃低い温度でハイブリダイゼーションが起こる場合をいう。ストリンジェントな条件については、J.Sambrookら,Molecular Cloning,A Laboratory Mannual,Second Edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)、特に11.45節「Conditions for Hybridization of Oligonucleotide Probes」に記載されている条件等を使用することができる。
以上説明した本実施形態の細菌の検査方法、細菌の検査用マイクロアレイ、細菌の検査用キット、細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセットによれば、これまでは検査できなかった上記の(1)〜(10)のリステリア属菌を含む全17種類のリステリア属菌をそれぞれ特異的に正確に識別することが可能である。
以下、本発明の実施形態に係る細菌の検査方法、細菌の検査用マイクロアレイ、細菌の検査用キット、細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセットを開発ために行った実験、及びこれらの効果を確認するために行った試験について、具体的に説明する。
[実験1]
本実施形態の細菌の検査方法等において対象となる上記の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のゲノム配列は、本願の出願時点のDDBJ(DNA Data Bank of Japan)において未報告となっていた。
このため、まずこれら10菌種のIGS(intergenic spacer)領域の解析を行った。
対象菌の菌株としては、DSM(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen)から入手した以下のものを使用した。
(1)リステリア フロリデンシス(DSM 26687)
(2)リステリア ウェヘンステップハネンシス(DSM 24698)
(3)リステリア コーネレンシス(DSM 26689)
(4)リステリア リパリア(DSM 26685)
(5)リステリア グランデンシス(DSM 26688)
(6)リステリア ボオリアエ(DSM 28860)
(7)リステリア ニュヨークネンシス(DSM 28861)
(8)リステリア アクアティカ(DSM 26686)
(9)リステリア フレッシュマンニ(DSM 25003)
(10)リステリア マルティ(DSM 23813)
これらのリステリア属菌を菌株毎に個別に培養した。培養は、Brain HeartInfusion(Difco社製)を用いて、37℃で、1〜2日間静置させて行った。
次いで、DNA抽出キットであるRBC Genomic DNA Extraction Kit Mini(RBC Bioscience社製) の説明書に沿って、リステリア属菌のゲノムDNAを抽出した。
PCR用反応液は、一律に、リステリア属菌のDNAのIGS領域を増幅させるための配列番号1に示す塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号2に示す塩基配列からなるリバースプライマーとからなるプライマーセットが含まれるものを使用した。これらのプライマーは、シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社により合成した。
PCR用反応液としては、菌株毎に、次の組成のものを20μl作成した。
1.PCR buffer (QIAGEN社製) 2.0μl
2.dNTP mix (Cat No.BR0600503, biotechrabbit社製) 0.4μl
3.10μMフォワードプライマー(配列番号1) 0.2μl
4.10μMリバースプライマー(配列番号2) 0.2μl
5.HotStarTaq DNA Polymerase(Cat No.203203, QIAGEN社製) 0.1μl
6.Template DNA(10ng/μl) 2.0μl
7.滅菌水(全体が20.0μlになるまで加水)
上記各PCR用反応液を使用して、核酸増幅装置(Master cycler ep、Eppendorf社)により、次の条件でDNAの増幅を行った。
(a)95℃ 15分
(b)94℃ 1分
(c)60℃ 1分
(d)72℃ 1分((b)〜(d)を35サイクル)
(e)72℃ 10分
次に、PCR法による増幅産物の電気泳動を、電気泳動装置(MupidexU、株式会社ミューピッド)を用いて行った。増幅産物の検出器としては、ゲル撮影装置(SCOPE WD、株式会社オプティマ)を使用した。
次に、増幅産物の切り出しと精製を行った。このとき、切り出し/DNA精製用キットのHiYield Gel/PCR DNA Fragments Extraction Kit(RBC Bioscience社)を使用した。
さらに、精製したDNAをDNAシークエンス反応装置(Big Dye(R) X terminator、Thermo Fisher Scientific社)を用いて、シークエンスした。そして、シークエンス後に精製し、DNAシークエンサー(3130xl Genetic Analyzer, 3730xl DNA Analyzer、Thermo Fisher Scientific社)により泳動、解析を行った。これらのシークエンス及び泳動、解析は、株式会社ファスマックにより行った。その結果、得られた塩基配列を図2、図3、及び図23に示す。
図2には、(1)リステリア フロリデンシス、(2)リステリア ウェヘンステップハネンシス、(3)リステリア コーネレンシス、(4)リステリア リパリア、(5)リステリア グランデンシスのIGS領域における塩基配列(順に配列番号3〜7)が示されている。
また、図3には、(6)リステリア ボオリアエ、(7)リステリア ニュヨークネンシス、(8)リステリア アクアティカ、(9)リステリア フレッシュマンニ、(10)リステリア マルティのIGS領域における塩基配列(順に配列番号8〜12)が示されている。
さらに、図23には、(10)リステリア マルティのIGS領域における塩基配列(配列番号46)が示されている。
これらの塩基配列などにもとづいて、本実施形態の細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセットの設計を行った。
[試験1]
本実施形態の細菌の検査方法、細菌の検査用マイクロアレイ、細菌の検査用キット、細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセットの効果を確認するための試験を行った。
本実施形態の細菌の検査用プローブセットは、全17種類のリステリア属菌のIGS領域を比較して、特異性の高い領域を特定することにより、設計した。本試験では、これらのプローブセットの特異性(包含性)の検証を行った。
対象菌の菌株としては、図4、5に示すように、以下のものを使用した。これらは、それぞれ次の機関から入手した。
ATCC: American Type Culture Collection
NCTC: National Collection of Type Cultures
DSM: Deutsche Sammlung von Mikroorganismen
GTC: 岐阜大学
RIMD: 大阪大学微生物病研究所
・サンプル番号1〜6:リステリア グレイ Listeria grayi 順にATCC 25401、ATCC 700545、ATCC 19120、ATCC 25400、ATCC 25403、ATCC 19120
・サンプル番号7〜8:リステリア イノキュア Listeria innocua 順にATCC 33090、NCTC 11288
・サンプル番号9〜10:リステリア イバノビ 順にListeria ivanovii subsp. ivanovii ATCC 19119、Listeria ivanovii subsp. londoniensis ATCC BAA-139
・サンプル番号11〜22:リステリア モノサイトゲネス Listeria monocytogenes 順にATCC 7644、SLR 2249、ATCC 19112、ATCC 19111、ATCC 15313、ATCC 19115、ATCC 13932、NCTC 10890、ATCC BAA-751、ATCC 19114、ATCC 19118、NCTC 11994
・サンプル番号23:リステリア ロコゥティエ Listeria rocourtiae DSM 22097
・サンプル番号24〜27:リステリア シリゲリ Listeria seeligeri 順にATCC 51334、ATCC 35967、ATCC 51335、ATCC 35967(サンプル番号25と27は同一菌株)
・サンプル番号28〜31:リステリア ウェルシメリ Listeria welshimeri 順にATCC 43549、ATCC 49591、DSM 15452、ATCC 35897
・サンプル番号32:リステリア フロリデンシス Listeria floridensis DSM 26687
・サンプル番号33〜34:リステリア ウェヘンステップハネンシス Listeria weihenstephanensis 順にDSM 24698、DSM 24699
・サンプル番号35:リステリア コーネレンシス Listeria cornellensis DSM 26689
・サンプル番号36:リステリア リパリア Listeria riparia DSM 26685
・サンプル番号37:リステリア グランデンシス Listeria grandensis DSM 26688
・サンプル番号38:リステリア ボオリアエ Listeria booriae DSM 28860
・サンプル番号39:リステリア ニュヨークネンシス Listeria newyorkensis DSM 28861
・サンプル番号40:リステリア アクアティカ Listeria aquatica DSM 26686
・サンプル番号41:リステリア フレッシュマンニ Listeria fleischmannii subsp. fleischmannii DSM 25003
・サンプル番号42:リステリア マルティ Listeria marthii DSM 23813
・サンプル番号43:ネガティブコントロール(Templateの代わりに、滅菌水を添加)
これらのリステリア属菌を菌株毎に個別に培養した。培養は、Brain HeartInfusion(Difco社製)を用いて、37℃で、1〜2日間静置させて行った。
次いで、DNA抽出キットであるRBC Genomic DNA Extraction Kit Mini(RBC Bioscience社製) の説明書に沿って、リステリア属菌のゲノムDNAを抽出した。
PCR用反応液は、一律に、リステリア属菌のDNAのIGS領域を増幅させるための配列番号16に示す塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号17に示す塩基配列からなるリバースプライマーとからなるプライマーセットが含まれるものを使用した。
また、PCR反応によるDNAの増幅が適切に行えたか否かを判定するために、インターナルコントロールを使用した。インターナルコントロールとしては、プラスミドのDNAを使用し、配列番号13に示す塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号14に示す塩基配列からなるリバースプライマーとからなるプライマーセットにより、配列番号15に示す塩基配列からなる対象DNAの増幅を行った。
これらのプライマーは、シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社により合成した。また、プラスミドの対象DNAは、株式会社ファスマックにより合成した。
PCR用反応液としては、菌株毎に、次の組成のものを20μl作成した。
1.PCR buffer (QIAGEN社製) 2.0μl
2.dNTP mix (Cat No.BR0600503, biotechrabbit社製) 0.4μl
3.10μMフォワードプライマー(配列番号16) 1.0μl
4.10μMリバースプライマー(配列番号17) 0.1μl
5.10μM IC用フォワードプライマー(配列番号13) 0.5μl
6.1μM IC用リバースプライマー(配列番号14) 1.0μl
7.100pg/μl プラスミド溶液(配列番号15) 1.0μl
8.HotStarTaq DNA Polymerase(Cat No.203203, QIAGEN社製) 0.1μl
9.Template DNA(10ng/PCR用反応液) 2.0μl
10.滅菌水(全体が20.0μlになるまで加水)
上記各PCR用反応液を使用して、核酸増幅装置(Master cycler ep、Eppendorf社)により、次の条件でDNAの増幅を行った。
(a)95℃ 15分
(b)94℃ 1分
(c)60℃ 1分
(d)72℃ 1分((b)〜(d)を35サイクル)
(e)72℃ 10分
リステリア属菌の検査用マイクロアレイとしては、DNAチップ(東洋製罐グループホールディングス会社製)を用い、図8、9に示す、配列番号18〜45のプローブを配置したものを使用した。各プローブは、シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社により合成したものを使用した。また、各プローブの基板への固定化は、DNAスポッターにより行った。
配列番号18は、リステリア属を検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号19は、リステリア グレイを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号20〜21は、リステリア イノキュアを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号22〜23は、リステリア イバノビを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号24〜25は、リステリア モノサイトゲネスを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号26〜28は、リステリア ロコゥティエを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号29は、リステリア シリゲリを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号30〜31は、リステリア ウェルシメリを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。
配列番号32〜33は、リステリア フロリデンシスを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号34は、リステリア ウェヘンステップハネンシスを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号35は、リステリア コーネレンシスを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号36は、リステリア リパリアを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号37は、リステリア グランデンシスを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号38〜39は、リステリア ボオリアエを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号40〜41は、リステリア ニュヨークネンシスを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号42は、リステリア アクアティカを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号43は、リステリア フレッシュマンニを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号44は、リステリア マルティを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。配列番号45は、プラスミドを検出対象とするプローブの塩基配列を示す。
ハイブリダイゼーション用の反応液は、以下のように調製した。
ハイブリダイゼーション用バッファー2μLと増幅産物4μLをDNAチップのカバー上で混合した。バッファー組成は、3×SSC/0.3%Tween20、及び20nM Cy5標識オリゴヌクレオチドである。
そして、このカバーをDNAチップに被せ、ハイブリダイゼーションの条件を45℃/1時間として、ハイブリダイザー(Dako社)内でハイブリダイゼーションを行った。
次に、DNAチップを洗浄液(0.5×SSC/0.2%SDS、0.5×SSC)を用いて、ハイブリダイゼーションをしなかったPCR産物を洗い流した。
そして、標識検出装置(GENOGATE(R) reader 、東洋製罐グループエンジリアリング株式会社)を用いて、DNAチップに配置された各プローブにおける蛍光強度(プローブに結合した増幅産物の蛍光強度)を測定して、各プローブにおけるS/N比値((メディアン蛍光強度値−バックグラウンド値)÷バックグラウンド値)を取得した。その結果を図10〜図15に示す。これらの図において、検出対象とするリステリア属菌に対応するプローブセットのうちのいずれかについて、S/N比値が陽性の場合に、当該リステリア属菌が検出されたと判定した。また、これらの図において、陽性のS/N比値を太枠で示している。
これらの図に示されるように、配列番号18に示すプローブは、17種類の全てのリステリア属菌について、陽性を示している。また、配列番号19〜43に示すプローブは、それぞれの検出対象であるリステリア属菌を検出できていることがわかる。
このように、本実施形態の細菌の検査用プローブセットは、リステリア マルティを検出するための配列番号44を除き、優れた特異性(包含性)を示すことが明らかとなった。
そこで、リステリア マルティについては、新たに配列番号47に示すプローブを開発した。そして、このプローブを含めて本実施形態の特異性(包含性)を確認するために、後述する試験4を行った。
[試験2]
本試験では、これらの本実施形態の細菌の検査用プローブセットの特異性(排他性)の検証を行った。
対象菌の菌株としては、図16に示すように、以下のものを使用した。
・サンプル番号44:黄色ブドウ球菌 Staphylococcus aureus GTC DY 0073
・サンプル番号45:大腸菌 Escherichia coli RIMD 0509516
・サンプル番号46:赤痢菌 Shigella dysenteriae GTC 00100
・サンプル番号47:ナグビブリオ Vibrio mimicus RIMD 2218001
・サンプル番号48〜58:サルモネラ 順にSalmonella enterica subsp salamae GTC 1731、Salmonella enterica subsp enterica serovar Arizonae GTC 1732、Salmonella enterica subsp enterica serovar Cerro GTC 2554、Salmonella enterica subsp enterica serovar Landau GTC 2614、Salmonalla enterica subsp enterica serovar Arizonae GTC 3820、Salmonalla enterica subsp enterica serovar Enteritidis GTC 3838、Salmonella enterica subsp enterica serovar Aberdeen GTC 12694、Salmonella enterica subsp enterica serovar Kentucky GTC 12786、Salmonella enterica subsp enterica serovar Essen GTC 12814、Salmonella enterica subsp enterica va Newport GTC 12819、Salmonella enterica subsp enterica serovar Niarembe GTC 12820
・サンプル番号59:ネガティブコントロール(Templateの代わりに、滅菌水を添加)
これらの菌を菌株毎に個別に培養した。培養は、Brain HeartInfusion(Difco社製)もしくは1.0%塩化ナトリウム加普通ブイヨン培地(日水製薬製)を用いて、37℃で、1〜2日間静置させて行った。
次いで、DNA抽出キットであるRBC Genomic DNA Extraction Kit Mini(RBC Bioscience社製) の説明書に沿って、これらの菌のゲノムDNAを抽出した。
PCR用反応液は、試験1と同様に、リステリア属菌のDNAのIGS領域を増幅させるための配列番号16に示す塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号17に示す塩基配列からなるリバースプライマーとからなるプライマーセットが含まれるものを使用した。
また、PCR反応によるDNAの増幅が適切に行えたか否かを判定するために、インターナルコントロールを使用した。インターナルコントロールとしては、プラスミドのDNAを使用し、配列番号13に示す塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号14に示す塩基配列からなるリバースプライマーとからなるプライマーセットにより、配列番号15に示す塩基配列からなる対象DNAの増幅を行った。
これらのプライマーは、シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社により合成した。また、プラスミドの対象DNAは、株式会社ファスマックにより合成した。
PCR用反応液としては、菌株毎に、次の組成のものを20μl作成した。
1.PCR buffer (QIAGEN社製) 2.0μl
2.dNTP mix (Cat No.BR0600503, biotechrabbit社製) 0.4μl
3.10μMフォワードプライマー(配列番号16) 1.0μl
4.10μMリバースプライマー(配列番号17) 0.1μl
5.10μM IC用フォワードプライマー(配列番号13) 0.5μl
6.1μM IC用リバースプライマー(配列番号14) 1.0μl
7.100pg/μl プラスミド溶液(配列番号15) 1.0μl
8.HotStarTaq DNA Polymerase(Cat No.203203, QIAGEN社製) 0.1μl
9.Template DNA(10ng/PCR用反応液) 2.0μl
10.滅菌水(全体が20.0μlになるまで加水)
上記各PCR用反応液を使用して、核酸増幅装置(Master cycler ep、Eppendorf社)により、次の条件でDNAの増幅を行った。
(a)95℃ 15分
(b)94℃ 1分
(c)60℃ 1分
(d)72℃ 1分((b)〜(d)を35サイクル)
(e)72℃ 10分
検査用マイクロアレイとしては、試験1と同様に、DNAチップ(東洋製罐グループホールディングス会社製)を用い、図8、9に示す、配列番号18〜45のプローブを配置したものを使用した。各プローブは、シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社により合成したものを使用した。また、各プローブの基板への固定化は、DNAスポッターにより行った。
ハイブリダイゼーション用の反応液は、試験1と同様に、以下のように調製した。
ハイブリダイゼーション用バッファー2μLと増幅産物4μLをDNAチップのカバー上で混合した。バッファー組成は、3×SSC/0.3%Tween20、及び20nM Cy5標識オリゴヌクレオチドである。
そして、このカバーをDNAチップに被せ、ハイブリダイゼーションの条件を45℃/1時間として、ハイブリダイザー(Dako社)内でハイブリダイゼーションを行った。
次に、DNAチップを洗浄液(0.5×SSC/0.2%SDS、0.5×SSC)を用いて、ハイブリダイゼーションをしなかったPCR産物を洗い流した。
そして、標識検出装置(GENOGATE(R) reader 、東洋製罐グループエンジリアリング株式会社)を用いて、DNAチップに配置された各プローブにおける蛍光強度(プローブに結合した増幅産物の蛍光強度)を測定して、各プローブにおけるS/N比値((メディアン蛍光強度値−バックグラウンド値)÷バックグラウンド値)を取得した。その結果を図17〜図18に示す。これらの図において、陽性のS/N比値を太枠で示している。
これらの図に示されるように、配列番号45に示すインターナルコントロール用のプローブは、サンプル番号44〜59に示す全てのサンプルについて、陽性を示している。
一方、その他のプローブは、サンプル番号44〜58の全ての細菌について、陰性を示しており、偽陽性は示されていない。
このように、本実施形態の細菌の検査用プローブセットは、優れた特異性(排他性)を示すことが明らかとなった。
[試験3]
本試験では、複数のリステリア属菌を混合したサンプルを用いて、本実施形態の細菌の検査用プローブセットによる特異性(同時検出)についての検証を行った。
対象菌の菌株としては、図19、20に示すように、以下のものをサンプル番号ごとに組み合わせて使用した。サンプル番号60〜65は、インターナルコントロールとしてプラスミドを添加しなかったものであり、サンプル番号66〜71は、インターナルコントロールを添加したものである。
・リステリア グレイ Listeria grayi ATCC 19120
・リステリア イノキュア Listeria innocua NCTC 11288
・リステリア イバノビ Listeria ivanovii subsp. ivanovii ATCC 19119
・リステリア モノサイトゲネス Listeria monocytogenes NCTC 11994
・リステリア ロコゥティエ Listeria rocourtiae DSM 22097
・リステリア シリゲリ Listeria seeligeri ATCC 35967
・リステリア ウェルシメリ Listeria welshimeri ATCC 35897
・リステリア フロリデンシス Listeria floridensis DSM 26687
・リステリア ウェヘンステップハネンシス Listeria weihenstephanensis DSM 24698
・リステリア コーネレンシス Listeria cornellensis DSM 26689
・リステリア リパリア Listeria riparia DSM 26685
・リステリア グランデンシス Listeria grandensis DSM 26688
・リステリア ボオリアエ Listeria booriae DSM 28860
・リステリア ニュヨークネンシス Listeria newyorkensis DSM 28861
・リステリア アクアティカ Listeria aquatica DSM 26686
・リステリア フレッシュマンニ Listeria fleischmannii subsp. fleischmannii DSM 25003
・リステリア マルティ Listeria marthii DSM 23813
・サンプル番号60、61:リステリア ボオリアエ、リステリア ニュヨークネンシス、リステリア フレッシュマンニ
・サンプル番号62:リステリア フロリデンシス、リステリア ウェヘンステップハネンシス、リステリア コーネレンシス、リステリア リパリア、リステリア グランデンシス、リステリア ボオリアエ、リステリア ニュヨークネンシス、リステリア アクアティカ、リステリア フレッシュマンニ
・サンプル番号63:サンプル番号62のものに、リステリア マルティを加えたもの
・サンプル番号64:全17種類のリステリア属菌からリステリア マルティを除いたもの
・サンプル番号65:全17種類のリステリア属菌
・サンプル番号66〜71は、それぞれサンプル番号60〜65と同じ菌株を含み、インターナルコントロールを含むものである。
これらのリステリア属菌を菌株毎に個別に培養した。培養は、Brain HeartInfusion(Difco社製)を用いて、37℃で、1〜2日間静置させて行った。
次いで、DNA抽出キットであるRBC Genomic DNA Extraction Kit Mini(RBC Bioscience社製) の説明書に沿って、リステリア属菌のゲノムDNAを抽出した。
PCR用反応液は、試験1と同様に、リステリア属菌のDNAのIGS領域を増幅させるための配列番号16に示す塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号17に示す塩基配列からなるリバースプライマーとからなるプライマーセットが含まれるものを使用した。
また、サンプル番号66〜71では、PCR反応によるDNAの増幅が適切に行えたか否かを判定するために、インターナルコントロールを使用した。インターナルコントロールとしては、プラスミドのDNAを使用し、配列番号13に示す塩基配列からなるフォワードプライマーと配列番号14に示す塩基配列からなるリバースプライマーとからなるプライマーセットにより、配列番号15に示す塩基配列からなる対象DNAの増幅を行った。
これらのプライマーは、シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社により合成した。また、プラスミドの対象DNAは、株式会社ファスマックにより合成した。
PCR用反応液としては、サンプル番号毎に、次の組成のものを20μl作成した。
1.PCR buffer (QIAGEN社製) 2.0μl
2.dNTP mix (Cat No.BR0600503, biotechrabbit社製) 0.4μl
3.10μMフォワードプライマー(配列番号16) 1.0μl
4.10μMリバースプライマー(配列番号17) 0.1μl
5.10μM IC用フォワードプライマー(配列番号13) 0.5μl
6.1μM IC用リバースプライマー(配列番号14) 1.0μl
7.100pg/μl プラスミド溶液(配列番号15) 1.0μl
8.HotStarTaq DNA Polymerase(Cat No.203203, QIAGEN社製) 0.1μl
9.Template DNA(10ng/PCR用反応液) 2.0μl
10.滅菌水(全体が20.0μlになるまで加水)
Template DNAは、サンプル番号60、66では、各菌株10ng/PCR用反応液とし、サンプル番号61〜65、67〜71では、各菌株1ng/PCR用反応液とした。
上記各PCR用反応液を使用して、核酸増幅装置(Master cycler ep、Eppendorf社)により、次の条件でDNAの増幅を行った。
(a)95℃ 15分
(b)94℃ 1分
(c)60℃ 1分
(d)72℃ 1分((b)〜(d)を35サイクル)
(e)72℃ 10分
リステリア属菌の検査用マイクロアレイとしては、試験1と同様に、DNAチップ(東洋製罐グループホールディングス会社製)を用い、図8、9に示す、配列番号18〜45のプローブを配置したものを使用した。各プローブは、シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社により合成したものを使用した。また、各プローブの基板への固定化は、DNAスポッターにより行った。
ハイブリダイゼーション用の反応液は、試験1と同様に、以下のように調製した。
ハイブリダイゼーション用バッファー2μLと増幅産物4μLをDNAチップのカバー上で混合した。バッファー組成は、3×SSC/0.3%Tween20、及び20nM Cy5標識オリゴヌクレオチドである。
そして、このカバーをDNAチップに被せ、ハイブリダイゼーションの条件を45℃/1時間として、ハイブリダイザー(Dako社)内でハイブリダイゼーションを行った。
次に、DNAチップを洗浄液(0.5×SSC/0.2%SDS、0.5×SSC)を用いて、ハイブリダイゼーションをしなかったPCR産物を洗い流した。
そして、標識検出装置(GENOGATE(R) reader 、東洋製罐グループエンジリアリング株式会社)を用いて、DNAチップに配置された各プローブにおける蛍光強度(プローブに結合した増幅産物の蛍光強度)を測定して、各プローブにおけるS/N比値((メディアン蛍光強度値−バックグラウンド値)÷バックグラウンド値)を取得した。その結果を図21〜図22に示す。これらの図において、検出対象とするリステリア属菌に対応するプローブセットのうちのいずれかについて、S/N比値が陽性の場合に、当該リステリア属菌が検出されたと判定した。また、これらの図において、陽性のS/N比値を太枠で示している。
これらの図に示されるように、サンプル番号60〜62、64、66〜68、70では、全てのリステリア属菌が同時に検出できていることがわかる。
サンプル番号63、65、69、71については、リステリア マルティが同時に検出できなかったが、その他のリステリア属菌は全て同時に検出できており、本実施形態の細菌の検査用プローブセットは、同時検出においても概ね優れた特異性を示すことが明らかとなった。
[試験4]
リステリア マルティを検出するための新たな配列番号47に示すプローブを含めて、本実施形態の細菌の検査方法、細菌の検査用マイクロアレイ、細菌の検査用キット、細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセットの特異性(包含性)を確認するための試験を試験1と同様にして行った。
すなわち、対象菌の菌株として試験1と同じものを使用して、試験1におけるサンプル番号1〜43と同じサンプルをそれぞれサンプル番号1a〜43aとして準備して、試験1と同様に培養した。
そして、得られたリステリア属菌から抽出したゲノムDNAを用いて、試験1と同様にして、PCRを行った。
リステリア属菌の検査用マイクロアレイとしては、試験1のプローブに加えて、リステリア マルティを検出対象とする配列番号47のプローブを配置したDNAチップを使用した。
そして、ハイブリダイゼーションを行って、各プローブにおける蛍光強度を測定した。その結果を図24〜図29に示す。
これらの図に示されるように、配列番号18に示すプローブは、17種類の全てのリステリア属菌について、陽性を示している。また、配列番号19〜43、47に示すプローブは、それぞれの検出対象であるリステリア属菌を検出できていることがわかる。
このように、本実施形態の細菌の検査用プローブセットは、優れた特異性(包含性)を示すことが明らかとなった。
[試験5]
リステリア マルティを検出するための新たな配列番号47に示すプローブを含めて、本実施形態の細菌の検査方法、細菌の検査用マイクロアレイ、細菌の検査用キット、細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセットの特異性(排他性)を検証するための試験を試験2と同様にして行った。
すなわち、対象菌の菌株として試験2と同じものを使用して、試験2におけるサンプル番号44〜59と同じサンプルをそれぞれサンプル番号44a〜59aとして準備して、試験2と同様に培養した。
そして、得られたリステリア属菌から抽出したゲノムDNAを用いて、試験2と同様にして、PCRを行った。
リステリア属菌の検査用マイクロアレイとしては、試験2のプローブに加えて、リステリア マルティを検出対象とする配列番号47のプローブを配置したDNAチップを使用した。
そして、ハイブリダイゼーションを行って、各プローブにおける蛍光強度を測定した。その結果を図30〜図31に示す。
これらの図に示されるように、配列番号45に示すインターナルコントロール用のプローブは、サンプル番号44a〜59aに示す全てのサンプルについて、陽性を示している。
一方、その他のプローブは、サンプル番号44a〜58aの全ての細菌について、陰性を示しており、偽陽性は示されていない。
このように、本実施形態の細菌の検査用プローブセットは、優れた特異性(排他性)を示すことが明らかとなった。
[試験6]
リステリア マルティを検出するための新たな配列番号47に示すプローブを含めて、本実施形態の細菌の検査方法、細菌の検査用マイクロアレイ、細菌の検査用キット、細菌の検査用プローブセット、及び細菌の検査用プライマーセットによる特異性(同時検出)を検証するための試験を試験3と同様にして行った。
すなわち、対象菌の菌株として試験3と同じものを使用して、試験3におけるサンプル番号63、65、69、71と同じサンプルをそれぞれサンプル番号63a、65a、69a、71aとして準備して、試験3と同様に培養した。また、ネガティブコントロール(Templateの代わりに、滅菌水を添加)として、サンプル番号72a、73aを準備した。サンプル番号72aは、インターナルコントロールとしてプラスミドを添加しなかったものであり、サンプル番号73aは、インターナルコントロールを添加したものである。
そして、得られたリステリア属菌から抽出したゲノムDNAを用いて、試験3と同様にして、PCRを行った。
リステリア属菌の検査用マイクロアレイとしては、試験3のプローブに加えて、リステリア マルティを検出対象とする配列番号47のプローブを配置したDNAチップを使用した。
そして、ハイブリダイゼーションを行って、各プローブにおける蛍光強度を測定した。その結果を図32〜図33に示す。
これらの図に示されるように、サンプル番号63a、65a、69a、71aでは、リステリア マルティを検出するための配列番号44を除いて、全てのリステリア属菌が同時に検出できていることがわかる。そして、リステリア マルティについては、配列番号47のプローブにより、同時に検出できていることがわかる。
このように、本実施形態の細菌の検査用プローブセットによれば、同時検出においても優れた特異性を示すことが明らかとなった。
本発明は、以上の実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態の細菌の検査用マイクロアレイに配置するプローブは、1種類につき1スポットずつに限定されるものではなく、それぞれのプローブを複数スポットずつ配置しても良い。また、本実施形態の検出対象であるリステリア属菌以外の細菌等を検出するためのその他のプローブが、本実施形態におけるプローブと共にマイクロアレイに配置されていても良く、適宜変更することが可能である。
本発明は、環境検査、食品検査等において、リステリア属菌を特異的かつ多重に検出する場合に好適に利用することが可能である。

Claims (11)

  1. 試料中における細菌の存在を検査する方法であって、対象となる細菌は、以下の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌から選ばれ、
    (1)リステリア フロリデンシス(Listeria floridensis)、
    (2)リステリア ウェヘンステップハネンシス(Listeria weihenstephanensis)、
    (3)リステリア コーネレンシス(Listeria cornellensis)、
    (4)リステリア リパリア(Listeria riparia)、
    (5)リステリア グランデンシス(Listeria grandensis)、
    (6)リステリア ボオリアエ(Listeria booriae)、
    (7)リステリア ニュヨークネンシス (Listeria newyorkensis)、
    (8)リステリア アクアティカ(Listeria aquatica)、
    (9)リステリア フレッシュマンニ(Listeria fleischmannii)、
    (10)リステリア マルティ(Listeria marthii)、
    前記方法は、
    (a)rRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域の増幅用プライマーセットを含む反応液を調製する調製工程、及び、
    (b)前記調製工程により得られた反応液を使用して、前記試料に含まれる前記対象となる細菌の核酸を増幅する増幅工程、を含む
    ことを特徴とする細菌の検査方法。
  2. 前記対象となる細菌には、さらに以下の(11)〜(17)に記載のリステリア属菌から選ばれる細菌が含まれることを特徴とする請求項1記載の細菌の検査方法。
    (11)リステリア グレイ(Listeria grayi)
    (12)リステリア イノキュア(Listeria innocua)
    (13)リステリア イバノビ(Listeria ivanovii)
    (14)リステリア モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)
    (15)リステリア ロコゥティエ(Listeria rocourtiae)
    (16)リステリア シリゲリ(Listeria seeligeri)
    (17)リステリア ウェルシメリ(Listeria welshimeri)
  3. 前記反応液に含まれる前記プライマーセットは、配列番号16、17に示す塩基配列のプライマーからなることを特徴とする請求項1又は2記載の細菌の検査方法。
  4. rRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号18〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかと、前記増幅工程により増幅された核酸とのハイブリダイゼーションにより、前記対象となる細菌の存在を検査することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の細菌の検査方法。
  5. 試料中における細菌の存在を検査する細菌の検査用マイクロアレイであって、以下の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかが固定化された
    ことを特徴とする細菌の検査用マイクロアレイ。
    (1)リステリア フロリデンシス(Listeria floridensis)
    (2)リステリア ウェヘンステップハネンシス(Listeria weihenstephanensis)
    (3)リステリア コーネレンシス(Listeria cornellensis)
    (4)リステリア リパリア(Listeria riparia)
    (5)リステリア グランデンシス(Listeria grandensis)
    (6)リステリア ボオリアエ(Listeria booriae)
    (7)リステリア ニュヨークネンシス (Listeria newyorkensis)
    (8)リステリア アクアティカ(Listeria aquatica)
    (9)リステリア フレッシュマンニ(Listeria fleischmannii)
    (10)リステリア マルティ(Listeria marthii)
  6. さらに以下の(11)〜(17)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号18〜31に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかが固定化されたことを特徴とする請求項5記載の細菌の検査用マイクロアレイ。
    (11)リステリア グレイ(Listeria grayi)
    (12)リステリア イノキュア(Listeria innocua)
    (13)リステリア イバノビ(Listeria ivanovii)
    (14)リステリア モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)
    (15)リステリア ロコゥティエ(Listeria rocourtiae)
    (16)リステリア シリゲリ(Listeria seeligeri)
    (17)リステリア ウェルシメリ(Listeria welshimeri)
  7. 試料中における細菌の存在を検査する細菌の検査用キットであって、以下の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかが固定化されたマイクロアレイと、
    前記プローブとハイブリダイゼーションをする核酸を増幅するための配列番号16、17に示す塩基配列のプライマーからなるプライマーセットと、を含む
    ことを特徴とする細菌の検査用キット。
    (1)リステリア フロリデンシス(Listeria floridensis)
    (2)リステリア ウェヘンステップハネンシス(Listeria weihenstephanensis)
    (3)リステリア コーネレンシス(Listeria cornellensis)
    (4)リステリア リパリア(Listeria riparia)
    (5)リステリア グランデンシス(Listeria grandensis)
    (6)リステリア ボオリアエ(Listeria booriae)
    (7)リステリア ニュヨークネンシス (Listeria newyorkensis)
    (8)リステリア アクアティカ(Listeria aquatica)
    (9)リステリア フレッシュマンニ(Listeria fleischmannii)
    (10)リステリア マルティ(Listeria marthii)
  8. さらに以下の(11)〜(17)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号18〜31に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかが固定化された前記マイクロアレイを含むことを特徴とする請求項7記載の細菌の検査用キット。
    (11)リステリア グレイ(Listeria grayi)
    (12)リステリア イノキュア(Listeria innocua)
    (13)リステリア イバノビ(Listeria ivanovii)
    (14)リステリア モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)
    (15)リステリア ロコゥティエ(Listeria rocourtiae)
    (16)リステリア シリゲリ(Listeria seeligeri)
    (17)リステリア ウェルシメリ(Listeria welshimeri)
  9. 試料中における細菌の存在を検査する細菌の検査用プローブセットであって、以下の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかからなる
    ことを特徴とする細菌の検査用プローブセット。
    (1)リステリア フロリデンシス(Listeria floridensis)
    (2)リステリア ウェヘンステップハネンシス(Listeria weihenstephanensis)
    (3)リステリア コーネレンシス(Listeria cornellensis)
    (4)リステリア リパリア(Listeria riparia)
    (5)リステリア グランデンシス(Listeria grandensis)
    (6)リステリア ボオリアエ(Listeria booriae)
    (7)リステリア ニュヨークネンシス (Listeria newyorkensis)
    (8)リステリア アクアティカ(Listeria aquatica)
    (9)リステリア フレッシュマンニ(Listeria fleischmannii)
    (10)リステリア マルティ(Listeria marthii)
  10. さらに以下の(11)〜(17)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号18〜31に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項9記載の細菌の検査用プローブセット。
    (11)リステリア グレイ(Listeria grayi)
    (12)リステリア イノキュア(Listeria innocua)
    (13)リステリア イバノビ(Listeria ivanovii)
    (14)リステリア モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)
    (15)リステリア ロコゥティエ(Listeria rocourtiae)
    (16)リステリア シリゲリ(Listeria seeligeri)
    (17)リステリア ウェルシメリ(Listeria welshimeri)
  11. 試料中における細菌の存在を検査する細菌の検査用プライマーセットであって、以下の(1)〜(10)に記載のリステリア属菌のrRNA遺伝子のIGS(intergenic spacer)領域から選択された配列番号32〜43、47に示す塩基配列のプローブの少なくともいずれかとハイブリダイゼーションをする核酸を増幅するための配列番号16、17に示す塩基配列のプライマーからなる
    ことを特徴とする細菌の検査用プライマーセット。
    (1)リステリア フロリデンシス(Listeria floridensis)
    (2)リステリア ウェヘンステップハネンシス(Listeria weihenstephanensis)
    (3)リステリア コーネレンシス(Listeria cornellensis)
    (4)リステリア リパリア(Listeria riparia)
    (5)リステリア グランデンシス(Listeria grandensis)
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