JP2019197133A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロLEDディスプレイにおいて光を特定の方向に集光する。【解決手段】表示装置1は、発光基板10と、発光基板10に対向して配置された第1光学シート20と、第1光学シート20に重ねて配置された第2光学シート30と、を備える。発光基板10は、単位領域に区分けされた半導体層と、少なくとも複数の単位領域に配置された発光部13と、を有する。第1光学シート20は、第1方向d1に配列され第1方向d1に非平行な方向に延びる複数の第1単位光学要素21を有する。第2光学シート30は、第1方向d1に非平行な第2方向d2に配列され第2方向d2に非平行な方向に延びる複数の第2単位光学要素31を有する。単位領域は、第1方向d1及び第2方向d2に配列されている。【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置に関する。
近年、複数の微小な発光ダイオード(LED)や配線等を形成された半導体をそのまま発光基板として用いる表示装置、いわゆるマイクロLEDディスプレイが開発されている。マイクロLEDディスプレイは、小型で軽量且つ薄型のディスプレイとして注目されている。
通常の発光ダイオードを用いた装置においては、発光ダイオードから射出する光が拡散光であるため、光を効率よく利用できていないという課題がある。このような課題に対して、例えば特許文献1では、光を出射させる側にマイクロレンズアレイを設けることで、特定の方向、例えば正面方向に集光する照明装置が開示されている。光を特定方向に集光することで、LEDから発光した光を効率よく利用することができる。
特開2008−305802号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術をマイクロLEDディスプレイに用いる場合、マイクロレンズアレイの個々のマイクロレンズの大きさが発光するLEDの大きさに比べて同程度かそれより大きくなるため、単に光を出射させる側にマイクロレンズアレイを設けるだけでは望まれる程度にまで十分に特定の方向に集光することはできない。本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、マイクロLEDディスプレイにおいて光を特定の方向に集光することを目的とする。
本発明の表示装置は、
単位領域に区分けされた半導体層と、少なくとも複数の単位領域に配置された発光部と、を有する発光基板と、
前記発光基板に対向して配置された第1光学シートと、
前記第1光学シートに重ねて配置された第2光学シートと、を備え、
前記第1光学シートは、第1方向に配列され前記第1方向に非平行な方向に延びる複数の第1単位光学要素を有し、
前記第2光学シートは、前記第1方向に非平行な第2方向に配列され前記第2方向に非平行な方向に延びる複数の第2単位光学要素を有し、
前記単位領域は、前記第1方向及び前記第2方向に配列されている。
本発明の表示装置において、
前記第1単位光学要素は、前記第1光学シートの前記第2光学シートが設けられている側に配置されており、
前記第2単位光学要素は、前記第2光学シートの前記第1光学シートが設けられている側に配置されていてもよい。
本発明の表示装置において、前記発光基板の板面への法線方向からの観察において、1つの前記第1単位光学要素と1つの前記第2単位光学要素とが重なる領域が、1つの前記単位領域に対応してもよい。
本発明の表示装置において、前記発光部は、第1発光体と、前記第1発光体と異なる波長の光を発光する第2発光体と、を有してもよい。
本発明の表示装置において、前記発光基板と前記第1光学シートとの間に空気層が設けられていてもよい。
本発明の表示装置において、
前記第1光学シートの前記発光基板と対向する側には凹部が形成されており、
前記空気層は、前記凹部によって設けられていてもよい。
本発明の表示装置において、
前記発光基板と前記第1光学シートとの間に隙間が設けられ、
前記空気層は、前記隙間によって設けられていてもよい。
本発明の表示装置において、前記第2光学シートの前記第1光学シートが設けられた側とは逆側に、拡散層をさらに備えてもよい。
本発明によれば、マイクロLEDディスプレイにおいて光を特定の方向に集光することができる。
図1は、表示装置の各要素を概略的に示す分解斜視図である。 図2は、表示装置の発光基板の一部を拡大して示す断面図である。 図3は、表示装置の発光基板、第1光学シート及び第2光学シートの一部を拡大して示す平面図である。 図4は、図3のIV−IV線に沿った表示装置の断面図であって、表示装置の作用を説明するための図である。 図5は、図3のV−V線に沿った表示装置の断面図であって、表示装置の作用を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、「板面(シート面、フィルム面)」とは、対象となる板状(シート状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となる板状部材(シート状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1は、本発明の表示装置1を概略的に示す分解斜視図である。表示装置1は、表示面5に画像等を表示する。図1に示されているように、表示装置1は、発光基板10と、発光基板10に対向して配置された第1光学シート20と、第1光学シート20に重ねて配置された第2光学シート30と、第2光学シート30の第1光学シート20が設けられた側とは逆側に設けられた拡散層50と、を備えている。発光基板10と第1光学シート20との間には、空気層40が設けられている。図1に示された例では、拡散層50の第2光学シート30に対面する側とは逆側の面が、表示装置1の表示面5となっている。後述するように、本実施の形態の表示装置1は、1つ又は複数の発光ダイオードから発光した光を1つの画素として用いている、いわゆるマイクロLEDディスプレイである。表示装置1の適用例としては、スマートフォン、腕時計、AR(Augmented Reality)やVR(Virtual Reality)の画像を表示する眼鏡等を挙げることができる。表示装置1の表示面5は、例えば矩形形状の表示面5の対角線の長さが10インチ以下、好ましくは5インチ以下である。
発光基板10は、表示面5に表示する画像を形成する光を発光する。図2は、発光基板10の構成を示す拡大断面図である。図2に示されているように、発光基板10は、半導体層11と、半導体層11上に設けられた複数の発光部13と、を有している。各発光部13は、半導体層11に接する活性層14と、活性層14に接する第2半導体層15と、を含んでいる。すなわち、発光基板10の発光部13が設けられた位置において、半導体層11、活性層14及び第2半導体層15がこの順で積層されている。半導体層11、活性層14及び第2半導体層15は、例えばInP系化合物半導体やGaN系化合物半導体を含んでいる。半導体層11の厚さは、例えば10μm以上500μm以下であり、活性層14の厚さは、例えば0.1μm以上20μm以下であり、第2半導体層15の厚さは、例えば0.1μm以上20μm以下である。
半導体層11と第2半導体層15との間に電圧を印加することで、活性層14を発光させることができる。半導体層11と第2半導体層15との間に電圧を印加するために、半導体層11及び第2半導体層15には、図示しない電極が設けられており、半導体層11に形成された回路を介して外部の電源と接続している。また、発光部13の上面、詳しくは第2半導体層15の活性層14と接する側とは逆側の面が、活性層14から発せられる光を射出する発光面17となっている。
活性層14から発せられる光の波長は、半導体層11、活性層14及び第2半導体層15を構成する材料等によって決定される。本実施の形態において、発光部13は、ある波長の光を発光する第1発光体13Rと、第1発光体13Rとは異なる波長の光を発光する第2発光体13Gと、第1発光体13R及び第2発光体13Gとは異なる波長の光を発光する第3発光体13Bと、を含んでいる。例えば、半導体層11、活性層14及び第2半導体層15を構成する材料等を発光体ごとに適宜に選択することで、第1発光体13Rを波長域620nm〜680nmの赤色の光に発光させ、第2発光体13Gを波長域530nm〜570nmの緑色の光に発光させ、第3発光体13Bを波長域440nm〜480nmの青色の光に発光させることができる。第1発光体13R、第2発光体13G及び第3発光体13Bは、発光ダイオードとなっている。
図2及び図3に示すように、半導体層11は、複数の単位領域10aに区分けされている。図3に示された例では、単位領域10aは、第1方向d1と、第1方向d1に非平行な第2方向d2に配列されている。図示された例において、第1方向d1と第2方向d2とは、互いに直交している。また、図示された例において、単位領域10aは、第1方向d1及び第2方向d2に同一の間隔で配列されている。図3において、1つの単位領域10aが、斜線を付して示されている。発光部13は、少なくとも複数の単位領域10aに配置されている。図示された例では、全ての単位領域10aに発光部13が設けられている。1つの単位領域10aには、1つの発光部13が設けられている。また、図示された例では、発光部13は、単位領域10aの中央に配置されている。さらに、図2に示された例では、発光部13は、各単位領域10aにおいて、複数の発光体13R、13G、13Bを有している。単位領域10aは、表示装置1の画素領域となっており、各単位領域10aに配置された発光部13は、表示装置1の画素を形成する。
しかしながら、発光部13は、各単位領域10aにおいて、1つの発光体13R、13G、13Bのみを有していてもよい。この例において、単位領域10aはサブ画素領域を形成し、異なる波長の光を射出する発光部を有した別の単位領域10aと1つの画素を形成する。
各単位領域10aの第1方向d1及び第2方向d2に沿った長さは、例えば10μm以上100μm以下である。また、発光部13の第1方向d1及び第2方向d2に沿った長さは、例えば2μm以上100μm以下である。
第1光学シート20及び第2光学シート30は、発光基板10から出射した光の進行方向を変化させる。とりわけ、図示された第1光学シート20及び第2光学シート30は、発光基板10から出射した光を特定の方向、具体的には表示装置1の正面方向へ集光させる。ここで、正面方向とは、表示装置1の表示面5の法線方向となる方向のことを意味する。第1光学シート20は、発光基板10に対向して配置され、第2光学シート30は、第1光学シート20に重ねて配置されている。すなわち、発光基板10と第2光学シート30との間に、第1光学シート20が配置されている。第1光学シート20及び第2光学シート30は、第1方向d1及び第2方向d2に広がっている。
第1光学シート20は、第1本体部23と、第1本体部23上に設けられた複数の第1単位光学要素21と、を有している。第2光学シート30は、第2本体部33と、第2本体部33上に設けられた複数の第2単位光学要素31と、を有している。また、第1光学シート20の発光基板10と対向する側には、凹部27(図4及び図5参照)が設けられている。
第1光学シート20及び第2光学シート30の厚さは、例えば10μm以上200μm以下である。光学シート20,30の本体部23,33及び単位光学要素21、31は、例えばアクリレート系樹脂等の透明な部材で形成されている。ここで、「透明」とは、当該光学シートを介して当該光学シートの一方の側から他方の側を透視し得る程度の透明性を有していることを意味しており、例えば、30%以上、より好ましくは70%以上の可視光透過率を有していることを意味する。可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV−3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定波長380nm〜780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。なお、第1光学シート20及び第2光学シート30は、同一の材料で同一に構成されていてもよいし、或いは、材料および構成の少なくとも一方において互いに異なるようにしてもよい。
第1単位光学要素21及び第2単位光学要素31は、入射した光をその表面である光学要素面21a,31aにおいて屈折させて、光路を変更する要素である。図示された例において、第1単位光学要素21及び第2単位光学要素31は、それぞれ、単位レンズとして構成されており、そのレンズ面(光学要素面)21a,31aでの屈折により光の進行方向を変化させる。そして、第1単位光学要素21及び第2単位光学要素31は、光を特定の方向へ或いは特定の角度範囲に、集光させる。
なお、「単位光学要素」とは、屈折や反射等の光学的作用を光に及ぼして、当該光の進行方向を変化させる機能を有した要素のことを指し、呼称の違いのみに基づいて、「単位形状要素」、「単位プリズム」および「単位レンズ」といった要素から区別されるものではない。すなわち、光学シート20,30の表面をなす単位光学要素21,31は、光学シート20,30へ入射する光の進行方向を変化させるように機能する。
第1単位光学要素21は、第1方向d1に配列され、第1方向d1に非平行な方向に延びている。第2単位光学要素31は、第1方向d1に非平行な第2方向d2に配列され、第2方向d2に非平行な方向に延びている。すなわち、複数の第1単位光学要素21は、リニアアレイレンズを構成し、複数の第2単位光学要素31も、リニアアレイレンズを構成している。
図示された例では、第1方向d1と第2方向d2とが互いに直交している。また図示された例では、第1単位光学要素21は、第2方向d2に直線状に延びており、第2単位光学要素31は、第1方向d1に直線状に延びている。
第1単位光学要素21の第1方向d1に沿った長さ(幅)は、例えば10μm以上100μm以下であり、第2方向d2に沿った長さは、例えば3mm以上100mm以下である。第2単位光学要素31の第1方向d1に沿った長さは、例えば3mm以上100mm以下であり、第2方向d2に沿った長さ(幅)は、例えば10μm以上100μm以下である。
また、図示された例のように、第1単位光学要素21は、第1光学シート20の第2光学シート30に対向する側に配置されている。言い換えると、第1単位光学要素21は、第1光学シート20の第2光学シート30が設けられている側に配置されている。したがって、第1単位光学要素21は、第2光学シート30に対面している。第2単位光学要素31は、第2光学シート30の第1光学シート20に対向する側に配置されている。言い換えると、第2単位光学要素31は、第2光学シート30の第1光学シート20が設けられている側に配置されている。したがって、第2単位光学要素31は、第1光学シート20に対面している。
図示された例において、第1単位光学要素21及び第2単位光学要素31は、それぞれ、単位レンズとして構成されており、そのレンズ面(光学要素面)21a,31aでの屈折により光の進行方向を変化させる。第1単位光学要素21及び第2単位光学要素31は、例えば凸レンズである。第1単位光学要素21及び第2単位光学要素31は、その長手方向に直交する断面において、円の一部分または楕円の一部分に相当する形状を有している。単位レンズ(単位光学要素)21,31のレンズ面(光学要素面)21a,31aの曲率半径は、要求される集光機能に応じて適宜に設定することができ、例えば5μm以上100μm以下である。
ただし、図示された例に限られず、第1単位光学要素21及び第2単位光学要素31は、その長手方向に直交する断面において、三角形形状、例えば二等辺三角形上、とりわけ直角二等辺三角形形状を有するようにしてもよい。すなわち、第1単位光学要素21及び第2単位光学要素31は、単位プリズムとして構成されていてもよい。
複数の第1単位光学要素21及び第2単位光学要素31は、それぞれ各単位領域10aに対応して配置されている。具体的には、発光基板10の板面への法線方向からの観察において、1つの第1単位光学要素21と1つの第2単位光学要素31とが重なる領域が、1つの単位領域10aに対応している。したがって、1つの第1単位光学要素21が、当該第1単位光学要素21の長手方向に配列された複数の単位領域10aに対面し、1つの第2単位光学要素31が、当該第2単位光学要素31の長手方向に配列された複数の単位領域10aに対面している。そして、1つの第1単位光学要素21及び1つの第2単位光学要素31の組み合わせが、1つの発光部13に対応している。
空気層40は、図4及び図5に示された例では、第1光学シート20の凹部27によって設けられている。空気は第1光学シート20を形成する樹脂等と比較して屈折率が小さいため、空気層40と第1光学シート20との界面で、光は、入射角より出射角を小さくするように屈折する。すなわち、光は、空気層40と第1光学シート20との界面で、表示装置1の正面方向に近づくように屈折する。なお、第1光学シート20の入射面をその法線方向に直交する平坦面とし、空気層40が、発光基板10と第1光学シート20との間に設けられた単なる隙間によって設けられてもよい。
拡散層50は、入射した光を拡散させる。拡散層50は、例えばその内部に拡散粒子を有するマット層として構成される。あるいは、拡散層50は、その表面に微小な凹凸を有し、表面において光を拡散させる表面拡散層であってもよい。拡散層50の厚さは、例えば50μm以上500μm以下である。
次に、表示装置1の作用について説明する。
発光基板10に電圧を印加すると、発光部13は発光する。発光部13から発光した光は、空気層40を進む。図4に示すように、光L4は、空気層40と第1光学シート20との界面において、出射角が入射角より小さくなるよう屈折する。すなわち、光は、正面方向に集光される。さらに言い換えると、界面への入射方向が正面方向に対してなす角度よりも、界面からの出射方向が正面方向に対してなす角度が小さくなる。その後、光L4は、発光した発光部13に対応する第1単位光学要素21の第1光学要素面21aに入射する。第1光学要素面21aにおいて光L4は第1方向d1について、正面方向へと屈折して、すなわち正面方向に集光されて、第1光学シート20から出射する。第1光学シート20から出射した光は、第2光学シート30の第2単位光学要素31に入射する。第2単位光学要素31の第2光学要素面31aにおいて、光L4は第2方向d2について、正面方向へとさらに屈折して、すなわち正面方向にさらに集光されて、第2光学シート30を透過する。第2光学シート30から出射した光は、拡散層50を透過して拡散される。このようにして、表示装置1の表示面5から光が出射する。各単位領域10aに設けられた発光部13の発光および発光停止を切り換えることで、外部の観察者が観察可能な画像を形成することができる。
発光部13が単位領域10aに配置されており、単位領域10aは、第1光学シート20の配列方向である第1方向d1、及び第2光学シート30の配列方向である第2方向d2に、配列されている。このため、各発光部13から発光した光を、発光部13に対応する単位光学要素21,31によって、特定の方向に効率よく集光させることができる。
とりわけ、1つの第1単位光学要素21と1つの第2単位光学要素31とが重なる領域が、1つの単位領域10aに対応しているため、1つの第1単位光学要素21及び1つの第2単位光学要素31が、1つの発光部13に対応している。1つの発光部13から発光した光が隣り合う2つの第1単位光学要素21または隣り合う2つの第2単位光学要素31の間に入射してしまうことを効果的に防止して、各発光部13から発光した光を、発光部13に対応する単位光学要素21,31によって、表示装置1の各画素領域において、効率よく特定の方向に集光させることができる。
第1単位光学要素21が第1光学シート20の第2光学シート30が設けられている側に配置されており、第2単位光学要素31が第2光学シート30の第1光学シート20が設けられている側に配置されている。このため、第1単位光学要素21によって第1方向d1について正面方向へ屈折して第1光学シート20から出射した光は、第2光学シート30に入射した後すぐに第2単位光学要素31によって第2方向d2について正面方向へと屈折する。したがって、第1方向d1について正面方向へ集光した光が、第2方向d2について正面方向に対して傾斜した方向に大きく進む前に、第2方向d2について正面方向へ集光させることができる。すなわち、発光部13から発光した光を、効率よく正面方向に集光することができる。
発光部13は、互いに異なる波長の光を発光する複数の発光体を含んでいる。このため、発光部13は、混色した光を発光することができる。特に、発光部13が赤色の光を発光する第1発光体13Rと、緑色の光を発光する第2発光体13Gと、青色の光を発光する第3発光体13Bと、を含む場合、発光部13は、フルカラーで任意の色を発光することができる。
また、空気層40によって、発光部13から発光した光は、空気層40と第1光学シート20との界面で表面方向へと屈折する。すなわち、光の正面方向に対する傾斜角度を比較的小さくすることができる。このため、発光部13から発光した光を、空気層40によっても、正面方向に集光させることができる。空気層40は、発光基板10と第1光学シート20との間に隙間を設けることで、あるいは第1光学シート20に凹部27を設けることで、容易に設けられることができる。
また、拡散層50によって第2光学シート30から出射した光を拡散することで、表示面5に表示する画像光を種々の方向から観察することができる。
次に、表示装置1の製造方法の一例について説明する。
まず、発光基板10の製造方法について説明する。まず、発光部13ごとに電圧を印加することができるよう、半導体層11に電極を含む回路が形成される。次に、半導体層11上に発光部13となる活性層14及び第2半導体層15が直接形成される。このとき、活性層14及び第2半導体層15は、発光部13ごとに分離して形成される。その後、第2半導体層15に電極が形成され、半導体層11に形成された回路と接続する。
次に、第1光学シート20の製造方法について、説明する。まず、凹部27が設けられている第1本体部23を用意する。第1本体部23は、樹脂を賦型することで作製してもよいし、樹脂製板材に切削等の機械加工を施すことで作製してもよいし、樹脂賦型と切削等の機械加工とを組み合わせて作製してもよい。次に、第1本体部23の凹部27が設けられた側とは逆側に、第1単位光学要素21が設けられる。なお、第1本体部23の作製に樹脂賦型を用いる場合には、第1本体部23と第1単位光学要素21とを樹脂賦型により一体的に作製してもよい。
第1光学シート20と同様の製造方法によって、第2光学シート30が作製される。ただし、第1光学シート20と異なり、第2光学シート30の第2本体部33には、凹部が設けられていなくてもよい。
得られた発光基板10及び第1光学シート20を、発光基板10の発光部13と第1光学シート20の凹部27とが対面するように配置する。発光基板10と第1光学シート20との間には、凹部27によって空気層40が設けられる。次に、第1光学シート20の第1単位光学要素21が設けられた側に、第2光学シート30が配置される。第2光学シート30は、第2単位光学要素31と第1単位光学要素21とが対向するように配置される。その後、第2光学シート30の第2単位光学要素31が設けられた側とは逆側、すなわち第1光学シート20に対向する側とは逆側に、拡散層50が配置されて、表示装置1が製造される。
以上のように、本実施の形態の表示装置1は、単位領域10aに区分けされた半導体層11と、少なくとも複数の単位領域10aに配置された発光部13と、を有する発光基板10と、発光基板10に対向して配置された第1光学シート20と、第1光学シート20に重ねて配置された第2光学シート30と、を備え、第1光学シート20は、第1方向d1に配列され第1方向d1に非平行な方向に延びる複数の第1単位光学要素21を有し、第2光学シート30は、第1方向d1に非平行な第2方向d2に配列され第2方向d2に非平行な方向に延びる複数の第2単位光学要素31を有し、単位領域10aは、第1方向d1及び第2方向d2に配列されている。このような表示装置1によれば、各発光部13から発光した光を第1単位光学要素21及び第2単位光学要素31によって、効率よく特定の方向に出射させることができる。発光ダイオードである発光部13が画素領域となる単位領域10aに設けられており、表示装置1は、マイクロLEDディスプレイである。したがって、マイクロLEDディスプレイにおいて特定の方向に出射する光を増加させることができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。
1 表示装置
5 表示面
10 発光基板
10a 単位領域
11 半導体層
13 発光部
13R 第1発光体
13G 第2発光体
13B 第3発光体
20 第1光学シート
21 第1単位光学要素
27 凹部
30 第2光学シート
31 第2単位光学要素
40 空気層
50 拡散層

Claims (8)

  1. 単位領域に区分けされた半導体層と、少なくとも複数の単位領域に配置された発光部と、を有する発光基板と、
    前記発光基板に対向して配置された第1光学シートと、
    前記第1光学シートに重ねて配置された第2光学シートと、を備え、
    前記第1光学シートは、第1方向に配列され前記第1方向に非平行な方向に延びる複数の第1単位光学要素を有し、
    前記第2光学シートは、前記第1方向に非平行な第2方向に配列され前記第2方向に非平行な方向に延びる複数の第2単位光学要素を有し、
    前記単位領域は、前記第1方向及び前記第2方向に配列されている、表示装置。
  2. 前記第1単位光学要素は、前記第1光学シートの前記第2光学シートが設けられている側に配置されており、
    前記第2単位光学要素は、前記第2光学シートの前記第1光学シートが設けられている側に配置されている、請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記発光基板の板面への法線方向からの観察において、1つの前記第1単位光学要素と1つの前記第2単位光学要素とが重なる領域が、1つの前記単位領域に対応する、請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 前記発光部は、第1発光体と、前記第1発光体と異なる波長の光を発光する第2発光体と、を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示装置。
  5. 前記発光基板と前記第1光学シートとの間に空気層が設けられている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の表示装置。
  6. 前記第1光学シートの前記発光基板と対向する側には凹部が形成されており、
    前記空気層は、前記凹部によって設けられている、請求項5に記載の表示装置。
  7. 前記発光基板と前記第1光学シートとの間に隙間が設けられ、
    前記空気層は、前記隙間によって設けられている、請求項5に記載の表示装置。
  8. 前記第2光学シートの前記第1光学シートが設けられた側とは逆側に、拡散層をさらに備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の表示装置。
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