JP2019195800A - 外圧式中空糸膜モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】濾過運転時において中空糸膜にファウリングが起こりにくく安定した濾過運転を行うことができ、中空糸膜の洗浄性も良い中空糸膜モジュールを提供すること。【解決手段】中空糸膜束60の第1端部側と第2端部側が筒状ハウジング10の内壁面またはキャップの内壁面と共に接着剤により固定されている。第1端部側の接着剤による固定部が、厚さ方向に貫通して形成された複数の原水導入孔65を有している。中空糸膜束60の充填率が40%〜70%であり、中空糸膜束60の前記第1端面側から前記第2端面側までの長さ(L)が2m以下である、外圧式中空糸膜モジュール。【選択図】図1
Description
本発明は、各種分野における水処理用途に使用できる外圧式中空糸膜モジュールに関する。
中空糸膜モジュールは、各種水処理分野において汎用されており、一般に流体の出入口を有したケーシング、キャップ、中空糸膜束及び中空糸膜束の端部を樹脂封止固定した樹脂封止部分から構成されているものが多い(特許文献1の図1)。
多数本の中空糸膜が収容されている中空糸膜モジュールを使用して濾過運転を継続したとき、膜が目詰まりしたり、膜面に付着層が形成されたりすることで、濾過性能が低下するファウリングが生じることがある。
このようなファウリングが生じた場合には、エアースクラビング洗浄をしたり、逆圧洗浄をしたりして膜を洗浄することで濾過性能を回復させている。
このようなファウリングが生じた場合には、エアースクラビング洗浄をしたり、逆圧洗浄をしたりして膜を洗浄することで濾過性能を回復させている。
特許文献2には、高さ方向における第1端と第2端とを有する筒状ケースと、前記筒状ケース内に収容される複数の中空糸膜と、前記筒状ケースの前記第1端側に位置する複数の中空糸膜の端部を開口した状態で接着する第1ポッティング部とを備え、前記中空糸膜は、破断強度が23MPa以上であり、前記中空糸膜の充填率が40%以上80%以下である中空糸膜モジュールが開示されている。
特許文献3の図1には、ケース1内に中空糸膜束3を収納し、該中空糸膜束3の一方の端部Aを中空糸膜2の端部が開口するように樹脂20で接着固定すると共に前記ケース内壁に接着し、他方の端部Bを中空糸膜2の端部が封止するように樹脂20で接着固定すると共に前記ケース内壁に接着した中空糸膜モジュール50であって、前記端部A,Bの間に挟まれた濾過域4のケース側面に、前記端部Bに対応して原水供給口5を、前記端部Aに対応してエア排出口6をそれぞれ設け、かつ前記端部Bに該端部Bを貫通するエア分散孔兼排水孔11を設けた中空糸膜モジュールが開示されている。
特許文献4の図6には、ラック型濾過装置用モジュールが示されている。多数本の中空糸膜3aの一方の端部は、貫通穴14aを有する接着固定層14で一体化されている。
濾過運転時には、原水は供給水入口2cに供給され、下部リング13内に入ったあと、貫通穴14aを通って中空糸膜3aの外周面に導かれる(段落番号0046)。
中空糸膜3aをガスバブリングするときは、ガス供給口から下部リング13にガスを供給して、接着固定部14の貫通穴14aを通過させて中空糸膜3aを振動させる(段落番号0047)。図7、図8には、中空糸膜3aと貫通穴14aの位置関係が示されている。
濾過運転時には、原水は供給水入口2cに供給され、下部リング13内に入ったあと、貫通穴14aを通って中空糸膜3aの外周面に導かれる(段落番号0046)。
中空糸膜3aをガスバブリングするときは、ガス供給口から下部リング13にガスを供給して、接着固定部14の貫通穴14aを通過させて中空糸膜3aを振動させる(段落番号0047)。図7、図8には、中空糸膜3aと貫通穴14aの位置関係が示されている。
特許文献5の図1には、中空糸膜束1の中心近傍に整流管6が配置された中空糸膜モジュールが示されている。
濾過運転時には、被処理液が原水入口7から入り、中空糸膜束外周および整流管6を通って中空糸膜1により濾過され、濾過水出口8を通って中空糸膜モジュールの外に出る。エアースクラビング時には、ドレン抜き口を兼ねるエアー導入口10から供給されたエアーがエアーノズル5で分配され、中空糸膜1に対して放出される(段落番号0011)。
濾過運転時には、被処理液が原水入口7から入り、中空糸膜束外周および整流管6を通って中空糸膜1により濾過され、濾過水出口8を通って中空糸膜モジュールの外に出る。エアースクラビング時には、ドレン抜き口を兼ねるエアー導入口10から供給されたエアーがエアーノズル5で分配され、中空糸膜1に対して放出される(段落番号0011)。
本発明は、濾過運転時において中空糸膜にファウリングが起こりにくく安定した濾過運転を行うことができ、中空糸膜の洗浄性も良い外圧式中空糸膜モジュールを提供することを課題とする。
本発明は、少なくとも原水供給口と透過水出口を含む液出入り口を有する筒状ハウジングと、前記筒状ハウジング内に中空糸膜束が収容された中空糸膜モジュールであって、
前記中空糸膜束が、前記中空糸膜束の原水供給口側である第1端面側が閉塞された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記第1端面側とは軸方向反対側である透過水出口側の第2端面側が開口された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記中空糸膜束の充填率が40%〜70%であり、
前記中空糸膜束の前記第1端面側から前記第2端面側までの長さが2m以下である、外圧式中空糸膜モジュールを提供する。
前記中空糸膜束が、前記中空糸膜束の原水供給口側である第1端面側が閉塞された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記第1端面側とは軸方向反対側である透過水出口側の第2端面側が開口された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記中空糸膜束の充填率が40%〜70%であり、
前記中空糸膜束の前記第1端面側から前記第2端面側までの長さが2m以下である、外圧式中空糸膜モジュールを提供する。
また本発明は、両端開口部のそれぞれに原水供給口と透過水出口を含む液出入り口を有するキャップが固定された筒状ハウジングと、前記筒状ハウジング内に中空糸膜束が収容された中空糸膜モジュールであって、
前記中空糸膜束が、
原水供給口側の第1端部側が、前記中空糸膜束の第1端面側が閉塞された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面または前記キャップの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記第1端面側とは軸方向に反対側である透過水出口側の第2端面側が、前記中空糸膜束の第2端面側が開口された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面または前記キャップの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記中空糸膜束の充填率が40%〜70%であり、
前記中空糸膜束の前記第1端面側から前記第2端面側までの長さが2m以下である、外圧式中空糸膜モジュールを提供する。
前記中空糸膜束が、
原水供給口側の第1端部側が、前記中空糸膜束の第1端面側が閉塞された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面または前記キャップの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記第1端面側とは軸方向に反対側である透過水出口側の第2端面側が、前記中空糸膜束の第2端面側が開口された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面または前記キャップの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記中空糸膜束の充填率が40%〜70%であり、
前記中空糸膜束の前記第1端面側から前記第2端面側までの長さが2m以下である、外圧式中空糸膜モジュールを提供する。
また本発明は、前記外圧式中空糸膜モジュールを用いた濾過運転方法であって、
前記濾過運転方法が濾過工程と洗浄工程を有しており、
前記洗浄工程が、逆圧洗浄を実施して、エアースクラビング洗浄を実施しない、濾過運転方法を提供する。
前記濾過運転方法が濾過工程と洗浄工程を有しており、
前記洗浄工程が、逆圧洗浄を実施して、エアースクラビング洗浄を実施しない、濾過運転方法を提供する。
本発明の外圧式中空糸膜モジュールは、中空糸膜面に懸濁質に由来する堆積物層が形成され難くなり、目詰まりも生じ難くなることから、ファウリングも生じ難くなり、安定した濾過運転を行うことができる。
図1に示す外圧式中空糸膜モジュール1は、筒状ハウジング10内に中空糸膜束60が収容されている。
筒状ハウジング10の幅方向の断面形状は、円形、多角形(好ましくは円形に近い多角形)などにすることができる。
筒状ハウジング10の材質は、金属、合成樹脂などにすることができる。
筒状ハウジングの10の大きさ(内容量の大きさ)は、濾過性能に対応して使用する中空糸膜束の合計本数などに応じて決めることができる。
筒状ハウジング10の幅方向の断面形状は、円形、多角形(好ましくは円形に近い多角形)などにすることができる。
筒状ハウジング10の材質は、金属、合成樹脂などにすることができる。
筒状ハウジングの10の大きさ(内容量の大きさ)は、濾過性能に対応して使用する中空糸膜束の合計本数などに応じて決めることができる。
筒状ハウジング10の第1端部10a側には、第1端部側キャップ20が外側から取り付けられている。
第1端部側キャップ20は、筒状ハウジング10と同じ材質からなるものが好ましい。
第1端部側キャップ20は、筒状ハウジング10と同じ材質からなるものが好ましい。
第1端部側キャップ20は、原水供給口(逆圧洗浄水出口を兼ねる)22を有している第1aキャップ部21と第2aキャップ部30の組み合わせからなるものである。
第1aキャップ部21と第2aキャップ部30は、それらが一体になった一つのものでもよい。
第1aキャップ部21は、原水供給口(第1a小径部)22と、原水供給口22の軸X方向反対側にある原水供給口22よりも大きな外径を有する第1a環状大径部23を有しており、さらに原水供給口22と第1a環状大径部23の間には、原水供給口22側から第1a環状大径部23側に順に第1a環状傾斜面部24と第1a環状平面部25を有しているものである。
第1a環状大径部23の大きさは、第2aキャップ部30(第2a薄肉部33)の外径と同程度の大きさになっている。第1a環状大径部23の内表面は内側ねじ部を有している。
第1a環状平面部25の内側の環状端面には環状溝が形成され、Oリング26が嵌め込まれている。
第1aキャップ部21と第2aキャップ部30は、それらが一体になった一つのものでもよい。
第1aキャップ部21は、原水供給口(第1a小径部)22と、原水供給口22の軸X方向反対側にある原水供給口22よりも大きな外径を有する第1a環状大径部23を有しており、さらに原水供給口22と第1a環状大径部23の間には、原水供給口22側から第1a環状大径部23側に順に第1a環状傾斜面部24と第1a環状平面部25を有しているものである。
第1a環状大径部23の大きさは、第2aキャップ部30(第2a薄肉部33)の外径と同程度の大きさになっている。第1a環状大径部23の内表面は内側ねじ部を有している。
第1a環状平面部25の内側の環状端面には環状溝が形成され、Oリング26が嵌め込まれている。
第2aキャップ部30は、第2端部30b側が筒状ハウジング10の第1端部10a側に外側から嵌め込むことができる大きさであり、反対側の第1端部30a側が中空糸膜束60の第1端面60a(第1固定層61)に外側から嵌め込むことができる大きさの筒状のものである。
第2aキャップ部30は、内表面側に第2a環状段差面31を有しており、第2a環状段差面31から第2端部30b側の内径の小さい第2a厚肉部32と、第2a環状段差面31から第1端部30a側の内径の大きな第2a薄肉部33を有している(第2a厚肉部32の厚み>第2a薄肉部33の厚み)。
図1、図2では、第2a厚肉部32の外表面が傾斜面になっているが、平坦面であってもよい。
第2a薄肉部33の外表面は、第1a環状大径部23の内側ねじ部とねじ合わせることができる外側ねじ部を有している。
第2aキャップ部30は、筒状ハウジング10の第1端部10a側と一体成形されていてもよい。第2aキャップ部30と筒状ハウジング10が一体成形されているときは、第1aキャップ部21は別部材である。
第2aキャップ部30は、内表面側に第2a環状段差面31を有しており、第2a環状段差面31から第2端部30b側の内径の小さい第2a厚肉部32と、第2a環状段差面31から第1端部30a側の内径の大きな第2a薄肉部33を有している(第2a厚肉部32の厚み>第2a薄肉部33の厚み)。
図1、図2では、第2a厚肉部32の外表面が傾斜面になっているが、平坦面であってもよい。
第2a薄肉部33の外表面は、第1a環状大径部23の内側ねじ部とねじ合わせることができる外側ねじ部を有している。
第2aキャップ部30は、筒状ハウジング10の第1端部10a側と一体成形されていてもよい。第2aキャップ部30と筒状ハウジング10が一体成形されているときは、第1aキャップ部21は別部材である。
第2aキャップ部30は、第1端部30b側が筒状ハウジング10の第1端部10a側に外側から嵌め込まれ、第2端部30a側が中空糸膜束60の第1端面60a(第1固定層61)に外側から嵌め込まれた状態で接続されている。
筒状ハウジング10の第1端部10aと筒状の第2aキャップ部30の接続は、それぞれの材質に応じて、ねじ合わせ、接着剤による接着、溶接などの方法を適用することができる。
第1aキャップ部21と第2aキャップ部30は、第1aキャップ部21の環状大径部23の内側ねじ部と第2aキャップ部30の第2a薄肉部33の外側ねじ部をねじ合わせることで接続固定されている。
筒状ハウジング10の第1端部10aと筒状の第2aキャップ部30の接続は、それぞれの材質に応じて、ねじ合わせ、接着剤による接着、溶接などの方法を適用することができる。
第1aキャップ部21と第2aキャップ部30は、第1aキャップ部21の環状大径部23の内側ねじ部と第2aキャップ部30の第2a薄肉部33の外側ねじ部をねじ合わせることで接続固定されている。
筒状ハウジング10の第2端部10b側は、第2端部側キャップ40が外側から取り付けられている。
第2端部側キャップ40は、筒状ハウジング10と同じ材質からなるものが好ましい。
第2端部側キャップ40は、筒状ハウジング10と同じ材質からなるものが好ましい。
第2端部側キャップ40は、透過水出口42を有している第1bキャップ部41と、濃縮水出口55を有している第2bキャップ部50の組み合わせからなるものである。
第1bキャップ部41と第2bキャップ部50は、それらが一体になった一つのものでもよい。
第1bキャップ部41は、透過水出口(第1b小径部)42と、透過水出口42の軸X方向反対側にある透過水出口42よりも大きな外径を有する第1b環状大径部43を有しており、さらに透過水出口(第1b小径部)42と第2b環状大径部43の間には、透過水出口42側から第1b環状大径部43側に順に第1b環状傾斜面部44と第1b環状平面部45を有しているものである。
第1b環状大径部43の大きさは、第2bキャップ部50(第2b薄肉部53)の外径と同程度の大きになっている。第1b環状大径部43の内表面は内側ねじ部を有している。
第1b環状平面部45の内側の環状端面には環状溝が形成され、Oリング46が嵌め込まれている。
第1bキャップ部41と第2bキャップ部50は、それらが一体になった一つのものでもよい。
第1bキャップ部41は、透過水出口(第1b小径部)42と、透過水出口42の軸X方向反対側にある透過水出口42よりも大きな外径を有する第1b環状大径部43を有しており、さらに透過水出口(第1b小径部)42と第2b環状大径部43の間には、透過水出口42側から第1b環状大径部43側に順に第1b環状傾斜面部44と第1b環状平面部45を有しているものである。
第1b環状大径部43の大きさは、第2bキャップ部50(第2b薄肉部53)の外径と同程度の大きになっている。第1b環状大径部43の内表面は内側ねじ部を有している。
第1b環状平面部45の内側の環状端面には環状溝が形成され、Oリング46が嵌め込まれている。
第2bキャップ部50は、第1端部50b側が筒状ハウジング10の第1端部10b側に外側から嵌め込むことができる大きさであり、反対側の第2端部50a側が中空糸膜束60の第2端面60b(第2固定層62)に外側から嵌め込むことができる大きさの筒状のものである。
第2bキャップ部50は、内表面側に第2b環状段差面51を有しており、第2b環状段差面51から第1端部50b側の内径の小さい第2b厚肉部52と、第2b環状段差面51から第1bキャップ部41側の内径の大きな第2b薄肉部53を有している(第2b厚肉部52の厚み>第2b薄肉部53の厚み)。
図1、図2では、第2b厚肉部52の外表面が傾斜面になっているが、平坦面であってもよい。
第2b薄肉部53の外表面は、第1b環状大径部43の内側ねじ部とねじ合わせることができる外側ねじ部を有している。
第2端側キャップ40の第2bキャップ部50は、筒状ハウジング10の第1端部10b側と一体成形されていてもよい。第2bキャップ部50と筒状ハウジング10が一体成形されているときは、第1bキャップ部41は別部材である。
第2bキャップ部50は、内表面側に第2b環状段差面51を有しており、第2b環状段差面51から第1端部50b側の内径の小さい第2b厚肉部52と、第2b環状段差面51から第1bキャップ部41側の内径の大きな第2b薄肉部53を有している(第2b厚肉部52の厚み>第2b薄肉部53の厚み)。
図1、図2では、第2b厚肉部52の外表面が傾斜面になっているが、平坦面であってもよい。
第2b薄肉部53の外表面は、第1b環状大径部43の内側ねじ部とねじ合わせることができる外側ねじ部を有している。
第2端側キャップ40の第2bキャップ部50は、筒状ハウジング10の第1端部10b側と一体成形されていてもよい。第2bキャップ部50と筒状ハウジング10が一体成形されているときは、第1bキャップ部41は別部材である。
第2bキャップ部50は、第1端部50b側が筒状ハウジング10の第1端部10b側に外側から嵌め込まれ、第2端部50a側が中空糸膜束60の第2端面60b(第2固定層62)に外側から嵌め込まれた状態で接続されている。
筒状ハウジング10の第1端部10bと筒状の第2bキャップ部50の接続は、それぞれの材質に応じて、ねじ合わせ、接着剤による接着、溶接などの方法を適用することができる。
第1bキャップ部41と第2bキャップ部50は、第1bキャップ部41の第1b環状大径部43の内側ねじ部と第2bキャップ部50の第2b薄肉部53の外側ねじ部をねじ合わせることで接続固定されている。
筒状ハウジング10の第1端部10bと筒状の第2bキャップ部50の接続は、それぞれの材質に応じて、ねじ合わせ、接着剤による接着、溶接などの方法を適用することができる。
第1bキャップ部41と第2bキャップ部50は、第1bキャップ部41の第1b環状大径部43の内側ねじ部と第2bキャップ部50の第2b薄肉部53の外側ねじ部をねじ合わせることで接続固定されている。
中空糸膜束60は、それぞれが数百〜数千本の公知の中空糸膜が束ねられたものである。
中空糸膜は公知のものであり、外径が好ましくは1〜3mm、より好ましくは1.3〜1.6mmの親水性膜(酢酸セルロースなどのセルロース系膜)または疎水性膜(ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど)を使用することができる。
本発明の中空糸膜は、ファウリングが生じにくい親水性膜が好ましくセルロースエステル系膜の使用が好ましい。外圧式中空糸膜モジュールにおいて、セルロースエステル系膜などの親水性膜は、汚泥が中空糸膜表面に付着しにくく、エアースクラビングが無くても、逆洗浄のみで安定した濾過が可能であるため好適である。セルロースエステル系膜としては、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、及びセルロースベンゾエートから選ばれる1種以上を用いることができる。
中空糸膜は公知のものであり、外径が好ましくは1〜3mm、より好ましくは1.3〜1.6mmの親水性膜(酢酸セルロースなどのセルロース系膜)または疎水性膜(ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど)を使用することができる。
本発明の中空糸膜は、ファウリングが生じにくい親水性膜が好ましくセルロースエステル系膜の使用が好ましい。外圧式中空糸膜モジュールにおいて、セルロースエステル系膜などの親水性膜は、汚泥が中空糸膜表面に付着しにくく、エアースクラビングが無くても、逆洗浄のみで安定した濾過が可能であるため好適である。セルロースエステル系膜としては、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、及びセルロースベンゾエートから選ばれる1種以上を用いることができる。
またセルロースエステル系膜は、下記一般式(I)の構造式で示されるセルロース混合エステルを用いることができる。
(一般式(I)中、Xの全部又は一部がアシル基であり、Xの一部がアシル基であるとき、残部が水素原子、及び炭素数1〜8のアルキル基から選ばれる基を示し、nは20〜20,000の整数を示す。)
アシル基は、置換基を有してもよいベンゾイル基、及びカルボキシル基またはカルボキシル基の塩を含む芳香族アシル基から選ばれるものが好ましい。
置換基を有していてもよいベンゾイル基は、ベンゾイル基、またはオルソ位、メタ位、パラ位の1箇所以上に、メチル基、トリフルオロメチル基、tert-ブチル基、フェニル基などのアルキル基、メトキシ基、フェノキシ基などのアルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、ハロゲノ基、シアノ基、ニトロ基などの1種以上の置換基を有しているベンゾイル基である。
これらの中で、耐塩素性と耐アルカリ性が共に高く、且つ入手し易いことからベンゾイル基、パラ−メチルベンゾイル基、オルソ−メチルベンゾイル基、パラ−メトキシベンゾイル基、オルソ−メトキシベンゾイル基、ジメチルベンゾイル基から選ばれるものが好ましい。
これらの中で、耐塩素性と耐アルカリ性が共に高く、且つ入手し易いことからベンゾイル基、パラ−メチルベンゾイル基、オルソ−メチルベンゾイル基、パラ−メトキシベンゾイル基、オルソ−メトキシベンゾイル基、ジメチルベンゾイル基から選ばれるものが好ましい。
カルボキシル基またはカルボキシル基の塩を含む芳香族アシル基は、セルロースのヒドロキシ基と、置換基を有していてもよい無水フタル酸、置換基を有していてもよいナフタル酸無水物等の置換基を有していてもよい芳香族ジカルボン酸一無水物との反応により生成する芳香族アシル基であるものから選ばれるものが好ましい。
前記芳香族ジカルボン酸一無水物の具体例としては、無水フタル酸、3−メチルフタル酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、3−ニトロフタル酸無水物、4−エトキシカルボニル−3,5−ジメチルフタル酸無水物、1,2−ナフタル酸無水物、1,8−ナフタル酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4−ブロモ−1,8−ナフタル酸無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、2,3−ピリジンジカルボン酸無水物等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
前記芳香族ジカルボン酸一無水物の具体例としては、無水フタル酸、3−メチルフタル酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、3−ニトロフタル酸無水物、4−エトキシカルボニル−3,5−ジメチルフタル酸無水物、1,2−ナフタル酸無水物、1,8−ナフタル酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4−ブロモ−1,8−ナフタル酸無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、2,3−ピリジンジカルボン酸無水物等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
Xがアシル基であり、置換基を有してもよいベンゾイル基、及びカルボキシル基またはカルボキシル基の塩を含む芳香族アシル基から選ばれるものでないときは、炭素数2以上の脂肪族アシル基および炭素数5以上の芳香族アシル基から選ばれるものにすることができる。
前記炭素数2以上の脂肪族アシル基は、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、デカノイル基およびオクタデカノイル基から選ばれるものが好ましい。
前記炭素数5以上の芳香族アシル基は、ピロール環を有するアシル基、ピリジン環を有するアシル基、(ピコリニル基、ニコチニル基)およびナフタリン環を有するアシル基から選ばれるものが好ましい。
前記炭素数2以上の脂肪族アシル基は、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、デカノイル基およびオクタデカノイル基から選ばれるものが好ましい。
前記炭素数5以上の芳香族アシル基は、ピロール環を有するアシル基、ピリジン環を有するアシル基、(ピコリニル基、ニコチニル基)およびナフタリン環を有するアシル基から選ばれるものが好ましい。
Xがアシル基の置換度は、好ましくは1.5〜3.0、より好ましくは2.0〜3.0、更に好ましくは2.3〜3.0である。
Xが水素原子であるときのヒドロキシ基に相当する置換度は、好ましくは0〜1.5、より好ましくは0〜1.0、更に好ましくは0〜0.7である。
nは、好ましくは20〜20,000、より好ましくは40〜10,000、更に好ましくは60〜8,000の整数を示す。
Xが水素原子であるときのヒドロキシ基に相当する置換度は、好ましくは0〜1.5、より好ましくは0〜1.0、更に好ましくは0〜0.7である。
nは、好ましくは20〜20,000、より好ましくは40〜10,000、更に好ましくは60〜8,000の整数を示す。
中空糸膜束60は、筒状ハウジング10の第1端部10a側(第1端部側キャップ20側)の第1端面60a側は、第1端部側キャップ20(第2aキャップ部30)の内壁面と共に公知の接着剤(ポッティング剤)により一体化された状態で固定されている(第1固定層61)。
中空糸膜束60は、筒状ハウジング10の第2端部10b側(第2端部側キャップ40側)の第2端面60b側は、第2端部側キャップ40(第2bキャップ部50)の内壁面と共に公知の接着剤(ポッティング剤)により一体化された状態で固定されている(第2固定層62)。
公知の接着剤(ポッティング剤)としては、特許文献1の段落番号0027に記載されているウレタン樹脂、エポキシ樹脂などからなるものを使用することができる。
中空糸膜束60の第1端面60a側は、接着剤で閉塞され開口されていない。
第1固定層61の長軸X方向の長さは第2固定層62の長軸X方向の長さと同程度である。
中空糸膜束60の第2端面60b側は、接着剤で閉塞されておらず開口されている。
第2固定層62の長軸X方向の長さは、中空糸膜束60の第2端面60bから、濃縮水出口55に接しない位置までの範囲である。
中空糸膜束60は、筒状ハウジング10の第2端部10b側(第2端部側キャップ40側)の第2端面60b側は、第2端部側キャップ40(第2bキャップ部50)の内壁面と共に公知の接着剤(ポッティング剤)により一体化された状態で固定されている(第2固定層62)。
公知の接着剤(ポッティング剤)としては、特許文献1の段落番号0027に記載されているウレタン樹脂、エポキシ樹脂などからなるものを使用することができる。
中空糸膜束60の第1端面60a側は、接着剤で閉塞され開口されていない。
第1固定層61の長軸X方向の長さは第2固定層62の長軸X方向の長さと同程度である。
中空糸膜束60の第2端面60b側は、接着剤で閉塞されておらず開口されている。
第2固定層62の長軸X方向の長さは、中空糸膜束60の第2端面60bから、濃縮水出口55に接しない位置までの範囲である。
中空糸膜束60の第1端面60a側から第2端面60b側までの長さ(L)が、中空糸膜のファウリングを防止する観点から、2m以下であり、好ましくは1.8m以下、より好ましくは1.6m以下、そして、好ましくは0.8m以上、より好ましくは1.0m以上である。
中空糸膜束60が収容される筒状ハウジング10、第2aキャップ部30、及び第2bキャップ部50の内周部における最小直径(D)は、中空糸膜モジュールの濾過処理性能と中空糸膜モジュール設置床面積とのバランスの観点から、好ましくは14cm以上、より好ましくは18cm以上、更に好ましくは20cm以上、そして、好ましくは40cm以下、より好ましくは35cm以下、更に好ましくは30cm以下、より更に好ましくは25cm以下である。
ここで最小直径(D)は、筒状ハウジング10、第2aキャップ部30、及び第2bキャップ部50の内周部におけるX軸と垂直方向の直径が、最も小さくなる部分の直径であり、かつ原水を導入するための多孔管などの中空糸膜束以外の部材を除いた中空糸膜が使用されている空間の断面から求められる直径をいうものとする。
ここで最小直径(D)は、筒状ハウジング10、第2aキャップ部30、及び第2bキャップ部50の内周部におけるX軸と垂直方向の直径が、最も小さくなる部分の直径であり、かつ原水を導入するための多孔管などの中空糸膜束以外の部材を除いた中空糸膜が使用されている空間の断面から求められる直径をいうものとする。
中空糸膜束60の第1端面60a側から第2端面60b側までの長さ(L)と、筒状ハウジング10、第2aキャップ部30、及び第2bキャップ部50の内周部における最小直径(D)との比率(L/D)は、中空糸膜モジュールの濾過処理性能と中空糸膜モジュール設置床面積とのバランスの観点から、好ましくは4〜13であり、より好ましくは4.5〜11であり、更に好ましくは7〜10である。
前記比率(L/D)が大きい場合(すなわち、細長い中空糸膜モジュールである場合)、濾過後の透過水が中空糸膜内を、透過水出口側へ流れる時に、圧力損失が発生する。これが大きくなると、中空糸膜間の差圧が大きいため、高透水な中空糸膜であっても、実質的な濾過水量が少なくなる場合がある。本発明の外圧式中空糸膜モジュールにおいて、比率(L/D)が前記の範囲である場合(すなわち、太く短い中空糸膜モジュールである場合)、濾過後の透過水が中空糸膜内を透過水出口側へ流れる時に圧力損失が少なく、中空糸膜間の差圧が小さくなるため、より高い透水速度が得ることができる。
前記比率(L/D)が大きい場合(すなわち、細長い中空糸膜モジュールである場合)、濾過後の透過水が中空糸膜内を、透過水出口側へ流れる時に、圧力損失が発生する。これが大きくなると、中空糸膜間の差圧が大きいため、高透水な中空糸膜であっても、実質的な濾過水量が少なくなる場合がある。本発明の外圧式中空糸膜モジュールにおいて、比率(L/D)が前記の範囲である場合(すなわち、太く短い中空糸膜モジュールである場合)、濾過後の透過水が中空糸膜内を透過水出口側へ流れる時に圧力損失が少なく、中空糸膜間の差圧が小さくなるため、より高い透水速度が得ることができる。
中空糸膜束60の充填率は、中空糸膜のファウリングを防止する観点から、40%〜70%であり、好ましくは42%〜65%であり、より好ましくは45%〜60%である。
本発明において、中空糸膜束60の充填率は、中空糸膜1本あたりの幅方向の平均断面積と筒状ハウジング10内に収容される中空糸膜の本数との積から算出される中空糸膜束の断面積をS2、筒状ハウジング10、第2aキャップ部30、及び第2bキャップ部50の内周部における幅方向の最小断面積をS1とした場合、以下の式により算出される。
充填率[%]=S2/S1×100
ここで最小断面積S1は、筒状ハウジング10、第2aキャップ部30、及び第2bキャップ部50の内周部におけるX軸と垂直方向の断面積において、最も小さくなる部分の断面積であり、かつ原水を導入するための多孔管などの中空糸膜束以外の部材を除いた中空糸膜が使用されている空間の断面積をいうものとする。
また断面積S2において、中空糸膜1本あたりの幅方向の平均断面積は、筒状ハウジング10内に収容される中空糸膜束から任意に合計100本の中空糸膜を採取し、各中空糸膜の外径を測定して断面積を算出し、それらの値を平均したものを用いるものとする。
本発明において、中空糸膜束60の充填率は、中空糸膜1本あたりの幅方向の平均断面積と筒状ハウジング10内に収容される中空糸膜の本数との積から算出される中空糸膜束の断面積をS2、筒状ハウジング10、第2aキャップ部30、及び第2bキャップ部50の内周部における幅方向の最小断面積をS1とした場合、以下の式により算出される。
充填率[%]=S2/S1×100
ここで最小断面積S1は、筒状ハウジング10、第2aキャップ部30、及び第2bキャップ部50の内周部におけるX軸と垂直方向の断面積において、最も小さくなる部分の断面積であり、かつ原水を導入するための多孔管などの中空糸膜束以外の部材を除いた中空糸膜が使用されている空間の断面積をいうものとする。
また断面積S2において、中空糸膜1本あたりの幅方向の平均断面積は、筒状ハウジング10内に収容される中空糸膜束から任意に合計100本の中空糸膜を採取し、各中空糸膜の外径を測定して断面積を算出し、それらの値を平均したものを用いるものとする。
第2端部側キャップ40の第2bキャップ部50は、第2b厚肉部52、第2b環状段差面51、第2b薄肉部53を有しており、第2b環状段差面51、第2b薄肉部53の間に濃縮水出口55が形成されている。このため、濃縮水出口55と、濃縮水出口55に対向する中空糸膜束60の間には、第2b厚肉部(内径小)52と第2b薄肉部(内径大)53の厚みの差(内径の差)に相当する間隔の環状空間56が形成されている。
濃縮水出口55は、環状空間56に対向しているため、濃縮水の排出が円滑に実施される。
濃縮水出口55は、環状空間56に対向しているため、濃縮水の排出が円滑に実施される。
図1〜3に示すように、第1固定層61は、厚さ方向に貫通して形成された複数の原水導入孔65を有している。
複数の原水導入孔65は、第1固定層61を貫通して形成されているものであり、導入孔の先端部が接着剤で固定されていない中空糸膜束60の内部にまで到達されていてもよい。
複数の原水導入孔65は、第1固定層61を貫通して形成されているものであり、導入孔の先端部が接着剤で固定されていない中空糸膜束60の内部にまで到達されていてもよい。
第1端面60a側の第1固定層61の半径方向の断面積(A1)中、複数の原水導入孔65の合計開口面積(A2)の割合(A2/A1×100)は、中空糸膜のファウリングを防止する観点から、5〜20%が好ましく、10〜15%がより好ましい。
本発明の中空糸膜モジュール1は、必要に応じて、原水を導入するための多孔管やネット状のパイプ、内部配置するための仕切り板、補強用の棒状体(好ましくは合成樹脂製)などを使用することができる。
複数の原水導入孔65を有している第1固定層61と、前記複数の原水導入孔65を有していない第2固定層62を有する中空糸膜モジュール1は、次の方法で製造することができる。
まず、ポッティング容器として、底面と周壁部からなり、前記底面から複数本の棒状成形体が間隔をおいて垂設されている第1容器と、前記棒状成形体がないほかは同じ第2容器を用意する。
前記棒状成形体の数、形成位置、外径および長さは、複数の原水導入孔65の数、形成位置、内径および深さと一致している。
前記棒状成形体の長さは、原水導入孔65の長さと同等程度の長さか、それ以上の長さである。
まず、ポッティング容器として、底面と周壁部からなり、前記底面から複数本の棒状成形体が間隔をおいて垂設されている第1容器と、前記棒状成形体がないほかは同じ第2容器を用意する。
前記棒状成形体の数、形成位置、外径および長さは、複数の原水導入孔65の数、形成位置、内径および深さと一致している。
前記棒状成形体の長さは、原水導入孔65の長さと同等程度の長さか、それ以上の長さである。
次に、筒状ハウジング10の第1端部10aと第2端部10bに対して、第1端部側キャップ20の第2aキャップ部30と第2端部側キャップ40の第2bキャップ部50を接続したものの内部に中空糸膜束60を配置する。中空膜束60の長さは、後工程である切断工程を考慮して調整する。
次に、第1端部側キャップ20の第2aキャップ部30側に第1容器を取り付け、第2端部側キャップ40の第2bキャップ部50側に第2容器を取り付ける。
次に、公知の遠心接着法を含む接着法により第1容器内および第2容器内に接着剤(ポッティング剤)を流し込んだ後、固化させる。
上記の公知の接着法は、特許文献4の段落番号21、特許文献5の段落番号11に記載の遠心接着法、静置接着法などを適用することができる。
次に、第1容器と第2容器を取り外すと、第1端部側キャップ20の第2aキャップ部30側は図3に示す状態になっており、中空糸膜束60の第1端面60aは接着剤で閉塞されている。
第2端部側キャップ40の第2bキャップ部50側の中空糸膜束60の第2端面60bは接着剤で閉塞されているため、所要長さを切断して開口させる。
このようにして、第1固定層61及び第2固定層62が形成される。
上記の公知の接着法は、特許文献4の段落番号21、特許文献5の段落番号11に記載の遠心接着法、静置接着法などを適用することができる。
次に、第1容器と第2容器を取り外すと、第1端部側キャップ20の第2aキャップ部30側は図3に示す状態になっており、中空糸膜束60の第1端面60aは接着剤で閉塞されている。
第2端部側キャップ40の第2bキャップ部50側の中空糸膜束60の第2端面60bは接着剤で閉塞されているため、所要長さを切断して開口させる。
このようにして、第1固定層61及び第2固定層62が形成される。
次に、第1端部側キャップ20の第2aキャップ部30に第1aキャップ部21を接続し、第2端部側キャップ40の第2bキャップ部50に第1bキャップ部41を接続して、中空糸膜モジュール1を得ることができる。
本発明の中空糸膜モジュール1は、膜面積(有効膜面積)が10m2以上であるものが
好ましく、膜面積(有効膜面積)が30〜45m2であるものがより好ましい。
本発明の中空糸膜モジュール1は、膜面積(有効膜面積)が10m2以上であるものが
好ましく、膜面積(有効膜面積)が30〜45m2であるものがより好ましい。
次に、本発明の中空糸膜モジュール1の濾過運転方法を説明する。なお中空糸膜モジュール1は、筒状ハウジング10の第1端部10a側が図3に示す状態になっている場合のもので説明する。
中空糸膜モジュール1は、縦置き型でも横置き型でも使用することができるが、縦置き型で使用した場合でも、第1固定層61と第2固定層62から離れた中空糸膜束60の中央部は撓んでしまっていることが考えられる。
そのような場合でも、第1固定層61に複数の原水導入孔65が形成されているため、複数の原水導入孔65の長軸X方向の延長方向へは原水が流れやすくなっている。
中空糸膜モジュール1は、縦置き型でも横置き型でも使用することができるが、縦置き型で使用した場合でも、第1固定層61と第2固定層62から離れた中空糸膜束60の中央部は撓んでしまっていることが考えられる。
そのような場合でも、第1固定層61に複数の原水導入孔65が形成されているため、複数の原水導入孔65の長軸X方向の延長方向へは原水が流れやすくなっている。
中空糸膜モジュール1の原水供給口22から原水が供給されると、第1端部側キャップ20の第1aキャップ部21と第1固定層61の間の空間に入る。
その後、図3に示す複数の原水導入孔65を通って中空糸膜束60の中心部分又は周囲に供給される。
その後、中空糸膜の外側から内側に外圧濾過された後、中空糸膜内部を通って透過水出口42から排出される。
濃縮水は、環状空間56を通って濃縮水出口55から排出される。
その後、図3に示す複数の原水導入孔65を通って中空糸膜束60の中心部分又は周囲に供給される。
その後、中空糸膜の外側から内側に外圧濾過された後、中空糸膜内部を通って透過水出口42から排出される。
濃縮水は、環状空間56を通って濃縮水出口55から排出される。
本発明の外圧式中空糸膜モジュール1は、中空糸膜の表面には懸濁質に由来する堆積物層も形成され難くなり、目詰まりも生じ難くなり、ファウリングも生じ難くなる。
特許文献4の発明の実施例1では、濾過運転28.5分ごとに逆洗とガスバブリングを実施しており(段落番号0056)、特許文献5の発明の実施例(段落番号0019)では濾過運転30分に1回エアースクラビング洗浄を実施しているが、本発明ではエアースクラビングを不要にできたり、実施する場合も回数を減少させることができたりする。すなわち、本発明の濾過運転方法は、濾過工程と洗浄工程を有しており、前記洗浄工程が、逆圧洗浄を実施して、エアースクラビング洗浄を実施しない、濾過運転方法とすることができる。
エアースクラビングの回数が多くなる場合には、揺動する中空糸膜束同士が接触を繰り返すことで損傷するおそれがあるが、本発明ではエアースクラビングを実施する場合でも回数を減らすことができるため、前記したような膜の損傷が生じ難くなる。
特許文献4の発明の実施例1では、濾過運転28.5分ごとに逆洗とガスバブリングを実施しており(段落番号0056)、特許文献5の発明の実施例(段落番号0019)では濾過運転30分に1回エアースクラビング洗浄を実施しているが、本発明ではエアースクラビングを不要にできたり、実施する場合も回数を減少させることができたりする。すなわち、本発明の濾過運転方法は、濾過工程と洗浄工程を有しており、前記洗浄工程が、逆圧洗浄を実施して、エアースクラビング洗浄を実施しない、濾過運転方法とすることができる。
エアースクラビングの回数が多くなる場合には、揺動する中空糸膜束同士が接触を繰り返すことで損傷するおそれがあるが、本発明ではエアースクラビングを実施する場合でも回数を減らすことができるため、前記したような膜の損傷が生じ難くなる。
濾過運転を長期間継続して行くことで濾過性能が低下してきたときには、逆圧洗浄を実施する。
逆圧洗浄は、必要に応じて薬剤を添加した逆圧洗浄水を濃縮水出口55側から圧入して実施する。
逆圧洗浄排水は、中空糸膜束60の間を通り、逆圧洗浄水出口を兼ねる原水供給口22から排出される。
上記したとおり、第1固定層61に原水導入孔65が形成されているため、原水導入孔65の長軸X方向の延長方向へは原水が流れやすくなっていることから、逆圧洗浄排水も排出されやすくなっている。
逆圧洗浄は、必要に応じて薬剤を添加した逆圧洗浄水を濃縮水出口55側から圧入して実施する。
逆圧洗浄排水は、中空糸膜束60の間を通り、逆圧洗浄水出口を兼ねる原水供給口22から排出される。
上記したとおり、第1固定層61に原水導入孔65が形成されているため、原水導入孔65の長軸X方向の延長方向へは原水が流れやすくなっていることから、逆圧洗浄排水も排出されやすくなっている。
実施例1
図1、2、3に示す中空糸膜モジュール1を用いて、100日間の濾過運転を実施した。以下、実施例1の中空糸膜モジュールを中空糸膜モジュール1Aとする。
中空糸膜モジュール1A及び濾過運転の詳細な条件は下記の通りである。
図1、2、3に示す中空糸膜モジュール1を用いて、100日間の濾過運転を実施した。以下、実施例1の中空糸膜モジュールを中空糸膜モジュール1Aとする。
中空糸膜モジュール1A及び濾過運転の詳細な条件は下記の通りである。
(中空糸膜モジュール1A)
中空糸膜モジュール1A:全長1,600mm、外径284mm
筒状ハウジング10:ABS樹脂(材料)製、外径284mm、内径(最小直径(D))265mm、X軸方向長さ1,400mm
中空糸膜束60:置換度2.4のセルロースベンゾエート製、充填率60%(充填率は、下記に記載の方法で測定)、中空糸外径1.4mm、中空糸内径0.8mm、第1端面60a側から第2端面60b側までの長さ(L)1,245mm、比率(L/D)4.7
原水導入孔65:第1固定層61の中空糸膜束に、開口面積が2.2cm2の原水導入孔65を、図3に示すように19個形成
中空糸膜モジュール1A:全長1,600mm、外径284mm
筒状ハウジング10:ABS樹脂(材料)製、外径284mm、内径(最小直径(D))265mm、X軸方向長さ1,400mm
中空糸膜束60:置換度2.4のセルロースベンゾエート製、充填率60%(充填率は、下記に記載の方法で測定)、中空糸外径1.4mm、中空糸内径0.8mm、第1端面60a側から第2端面60b側までの長さ(L)1,245mm、比率(L/D)4.7
原水導入孔65:第1固定層61の中空糸膜束に、開口面積が2.2cm2の原水導入孔65を、図3に示すように19個形成
中空糸膜束60の充填率は、中空糸膜1本あたりの幅方向の平均断面積と筒状ハウジング10内に収容される中空糸膜の本数との積から算出される中空糸膜束の断面積をS2、筒状ハウジング10、第2aキャップ部30、及び第2bキャップ部50の内周部における幅方向の最小断面積をS1として、以下の式により算出した。
充填率[%]=S2/S1×100
ここで最小断面積S1は、筒状ハウジング10、第2aキャップ部30、及び第2bキャップ部50の内周部におけるX軸と垂直方向の断面積において、最も小さくなる部分の断面積であり、かつ原水を導入するための多孔管などの中空糸膜束以外の部材を除いた中空糸膜が使用されている空間の断面積である。
また断面積S2において、中空糸膜1本あたりの幅方向の平均断面積は、筒状ハウジング10内に収容される中空糸膜束から任意に合計100本の中空糸膜を採取し、各中空糸膜の外径を測定して断面積を算出し、それらの値を平均したものを用いた。
充填率[%]=S2/S1×100
ここで最小断面積S1は、筒状ハウジング10、第2aキャップ部30、及び第2bキャップ部50の内周部におけるX軸と垂直方向の断面積において、最も小さくなる部分の断面積であり、かつ原水を導入するための多孔管などの中空糸膜束以外の部材を除いた中空糸膜が使用されている空間の断面積である。
また断面積S2において、中空糸膜1本あたりの幅方向の平均断面積は、筒状ハウジング10内に収容される中空糸膜束から任意に合計100本の中空糸膜を採取し、各中空糸膜の外径を測定して断面積を算出し、それらの値を平均したものを用いた。
(濾過運転条件)
駆動ポンプを駆動させて、原水タンク内の河川水(表流水)を送り、中空糸膜モジュール1の原水供給口22から供給して濾過を開始した。濾過運転の条件は下記の通りであった。
濾過運転期間:100日間
標準膜濾過流束:3.0m3/m2/日
濾過運転時間(逆洗浄間隔):60分
逆洗浄時間:60秒/回
回収率(下記式より算出):95%
回収率(%)=[(造水量−逆洗浄時使用水量)/造水量]×100
駆動ポンプを駆動させて、原水タンク内の河川水(表流水)を送り、中空糸膜モジュール1の原水供給口22から供給して濾過を開始した。濾過運転の条件は下記の通りであった。
濾過運転期間:100日間
標準膜濾過流束:3.0m3/m2/日
濾過運転時間(逆洗浄間隔):60分
逆洗浄時間:60秒/回
回収率(下記式より算出):95%
回収率(%)=[(造水量−逆洗浄時使用水量)/造水量]×100
濾過運転終了後、中空糸膜モジュールを解体し、中空糸膜束の状況を確認したところ、中空糸膜の汚泥の付着量は比較的少なく、汚泥の塊の固着等も認められなかった。
実施例2
図1、2、3に示す中空糸膜モジュール1を用いて、標準膜濾過流束を変えながら濾過運転を実施した。以下、実施例2の中空糸膜モジュールを中空糸膜モジュール1Bとする。
中空糸膜モジュール1B及び濾過運転の詳細な条件は下記の通りである。
図1、2、3に示す中空糸膜モジュール1を用いて、標準膜濾過流束を変えながら濾過運転を実施した。以下、実施例2の中空糸膜モジュールを中空糸膜モジュール1Bとする。
中空糸膜モジュール1B及び濾過運転の詳細な条件は下記の通りである。
(中空糸膜モジュール1B)
中空糸膜モジュール1B:全長1,600mm、外径160mm
筒状ハウジング10:ABS樹脂(材料)製、外径160mm、内径(最小直径(D))147mm、X軸方向長さ1,400mm
中空糸膜束60:置換度2.87のセルロースアセテート製、充填率42%(充填率は、上記に記載の方法で測定)、中空糸外径1.3mm、中空糸内径0.8mm、中空糸膜外表面での濾過実効膜面積27.1m2、第1端面60a側から第2端面60b側までの長さ(L)1245mm、比率(L/D)8.5
原水導入孔65:第1固定層61の中空糸膜束に、開口面積が1.15cm2の原水導入孔65を、図3に示すように19個形成
中空糸膜モジュール1B:全長1,600mm、外径160mm
筒状ハウジング10:ABS樹脂(材料)製、外径160mm、内径(最小直径(D))147mm、X軸方向長さ1,400mm
中空糸膜束60:置換度2.87のセルロースアセテート製、充填率42%(充填率は、上記に記載の方法で測定)、中空糸外径1.3mm、中空糸内径0.8mm、中空糸膜外表面での濾過実効膜面積27.1m2、第1端面60a側から第2端面60b側までの長さ(L)1245mm、比率(L/D)8.5
原水導入孔65:第1固定層61の中空糸膜束に、開口面積が1.15cm2の原水導入孔65を、図3に示すように19個形成
(濾過運転条件)
駆動ポンプを駆動させて、原水タンク内の河川水(揖保川)を送り、中空糸膜モジュール1Bの原水供給口22から供給して濾過を開始し、原水供給口22付近で、水温と濾過入口圧の経時変化を観察し、水温20℃で換算した濾過入口圧を求めた。結果を図4に示す。濾過運転の条件は下記の通りであった。
濾過運転期間:50日間(継続運転可能)
標準膜濾過流束:図4の通り、濾過入口圧の上昇傾向を見ながら、濾過流束を上昇させた。
濾過運転時間(逆洗浄間隔):60分
逆洗浄時間:60秒/回
回収率(下記式より算出):95%
回収率(%)=[(造水量−逆洗浄時使用水量)/造水量]×100
駆動ポンプを駆動させて、原水タンク内の河川水(揖保川)を送り、中空糸膜モジュール1Bの原水供給口22から供給して濾過を開始し、原水供給口22付近で、水温と濾過入口圧の経時変化を観察し、水温20℃で換算した濾過入口圧を求めた。結果を図4に示す。濾過運転の条件は下記の通りであった。
濾過運転期間:50日間(継続運転可能)
標準膜濾過流束:図4の通り、濾過入口圧の上昇傾向を見ながら、濾過流束を上昇させた。
濾過運転時間(逆洗浄間隔):60分
逆洗浄時間:60秒/回
回収率(下記式より算出):95%
回収率(%)=[(造水量−逆洗浄時使用水量)/造水量]×100
実施例2の中空糸膜モジュール1Bは、図4に示す通り、運転日数47日の時点で膜濾過流束を3m3/m2/日へ調整し、50日までの時点での水温20℃で換算した濾過入口圧は約80kPaで安定した運転ができていた。このため50日以降も膜濾過流束を3m3/m2/日で継続運転可能であった。
比較例1
図1、2、3に示す中空糸膜モジュール1を用いて、標準膜濾過流速を変えながら濾過運転を実施した。以下、比較例1の中空糸膜モジュールを中空糸膜モジュール1Cとする。
中空糸膜モジュール1C及び濾過運転の詳細な条件は下記の通りである。
図1、2、3に示す中空糸膜モジュール1を用いて、標準膜濾過流速を変えながら濾過運転を実施した。以下、比較例1の中空糸膜モジュールを中空糸膜モジュール1Cとする。
中空糸膜モジュール1C及び濾過運転の詳細な条件は下記の通りである。
(中空糸膜モジュール1C)
中空糸膜モジュール1C:全長2,400mm、外径160mm
筒状ハウジング10:ABS樹脂(材料)製、外径160mm、内径(最小直径(D))147mm、X軸方向長さ2,200mm
中空糸膜束60:置換度3のセルロースアセテート製、充填率35%(充填率は、上記に記載の方法で測定)、中空糸外径1.3mm、中空糸内径0.8mm、中空糸膜外表面での濾過実効膜面積35.7m2、第1端面60a側から第2端面60b側までの長さ(L)2,055mm、比率(L/D)14
原水導入孔65:第1固定層61の中空糸膜束に、開口面積が1.15cm2の原水導入孔65を、図3に示すように19個形成
中空糸膜モジュール1C:全長2,400mm、外径160mm
筒状ハウジング10:ABS樹脂(材料)製、外径160mm、内径(最小直径(D))147mm、X軸方向長さ2,200mm
中空糸膜束60:置換度3のセルロースアセテート製、充填率35%(充填率は、上記に記載の方法で測定)、中空糸外径1.3mm、中空糸内径0.8mm、中空糸膜外表面での濾過実効膜面積35.7m2、第1端面60a側から第2端面60b側までの長さ(L)2,055mm、比率(L/D)14
原水導入孔65:第1固定層61の中空糸膜束に、開口面積が1.15cm2の原水導入孔65を、図3に示すように19個形成
(濾過運転条件)
駆動ポンプを駆動させて、原水タンク内の河川水(揖保川)を送り、中空糸膜モジュール1Cの原水供給口22から供給して濾過を開始し、原水供給口22付近で、水温と濾過入口圧の経時変化を観察し、水温20℃で換算した濾過入口圧を求めた。結果を図5に示す。濾過運転の条件は下記の通りであった。
濾過運転期間:46日間
標準膜濾過流束:図5の通り、濾過入口圧の上昇傾向を見ながら、濾過流束を上昇させた。
濾過運転時間(逆洗浄間隔):60分
逆洗浄時間:60秒/回
回収率(下記式より算出):95%
回収率(%)=[(造水量−逆洗浄時使用水量)/造水量]×100
駆動ポンプを駆動させて、原水タンク内の河川水(揖保川)を送り、中空糸膜モジュール1Cの原水供給口22から供給して濾過を開始し、原水供給口22付近で、水温と濾過入口圧の経時変化を観察し、水温20℃で換算した濾過入口圧を求めた。結果を図5に示す。濾過運転の条件は下記の通りであった。
濾過運転期間:46日間
標準膜濾過流束:図5の通り、濾過入口圧の上昇傾向を見ながら、濾過流束を上昇させた。
濾過運転時間(逆洗浄間隔):60分
逆洗浄時間:60秒/回
回収率(下記式より算出):95%
回収率(%)=[(造水量−逆洗浄時使用水量)/造水量]×100
実施例2の中空糸膜モジュール1Bは、運転日数ごとに膜濾過流束を変更しても、比較例1の中空糸膜モジュール1Cと比較して、濾過入口圧が上昇せず、膜濾過流束が3.0m3/m2/日であっても、安定した濾過運転を行うことができた。一方、比較例1の中空糸膜モジュール1Cは、運転日数ごとに濾過流束を上げていくと、中空糸膜に汚泥等が付着し、濾過入口圧が急激に上昇する傾向があった。そのため、膜濾過流束が2.0m3/m2/日までしか、安定した濾過運転を行うことができなかった。運転日数40日の時点で膜濾過流束を2.5m3/m2/日へ調整したところ、汚泥等の付着が著しく増え、直ぐに膜濾過流束が低下するため46日目には運転停止した。この結果は、実施例2の中空糸膜モジュール1Bの方が、比較例1の中空糸膜モジュール1Cよりも、中空糸膜充填率が高いことで、被処理水の流れによる剪断力がより強く働き、中空糸膜外表面に付着した汚泥が剥がれ落ちるために、濾過運転により生じた中空糸膜の汚泥の付着量が少ないためであると考えられる。また比較例1の中空糸膜モジュール1Cは、中空糸膜束の前記第1端面側から前記第2端面側までの長さ(L)が2mを上回り、実施例2の中空糸膜モジュール1Bよりも長いため、濾過入口圧が高くなるにつれ、実施例2の中空糸膜モジュール1Bと比べた際に、単位膜面積当たりの透水速度(膜濾過流束)の低下が顕著になる。これは、長さ(L)が大きいことにより、同じ膜濾過流束を得るために濾過入口圧が高くせざるを得なく、エネルギー効率が悪くなることを意味する。
本発明の中空糸膜モジュールは、浄水場設備、汚水処理設備、海水淡水化処理設備などで使用することができる。
1 中空糸膜モジュール
10 筒状ハウジング
20 第1端部側キャップ
21 第1キャップ部
22 原水供給口(小径部)
23 大径部
30 第2キャップ部
40 第2端部側キャップ
41 第1キャップ部
50 第2キャップ部
56 環状空間
60 中空糸膜束
65 原水導入孔
10 筒状ハウジング
20 第1端部側キャップ
21 第1キャップ部
22 原水供給口(小径部)
23 大径部
30 第2キャップ部
40 第2端部側キャップ
41 第1キャップ部
50 第2キャップ部
56 環状空間
60 中空糸膜束
65 原水導入孔
Claims (7)
- 少なくとも原水供給口と透過水出口を含む液出入り口を有する筒状ハウジングと、前記筒状ハウジング内に中空糸膜束が収容された中空糸膜モジュールであって、
前記中空糸膜束が、前記中空糸膜束の原水供給口側である第1端面側が閉塞された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記第1端面側とは軸方向反対側である透過水出口側の第2端面側が開口された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記中空糸膜束の充填率が40%〜70%であり、
前記中空糸膜束の前記第1端面側から前記第2端面側までの長さ(L)が2m以下である、外圧式中空糸膜モジュール。 - 両端開口部のそれぞれに原水供給口と透過水出口を含む液出入り口を有するキャップが固定された筒状ハウジングと、前記筒状ハウジング内に中空糸膜束が収容された中空糸膜モジュールであって、
前記中空糸膜束が、
原水供給口側の第1端部側が、前記中空糸膜束の第1端面側が閉塞された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面または前記キャップの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記第1端面側とは軸方向に反対側である透過水出口側の第2端面側が、前記中空糸膜束の第2端面側が開口された状態にて、前記筒状ハウジングの内壁面または前記キャップの内壁面と共に接着剤により固定されており、
前記中空糸膜束の充填率が40%〜70%であり、
前記中空糸膜束の前記第1端面側から前記第2端面側までの長さ(L)が2m以下である、外圧式中空糸膜モジュール。 - 前記第1端面側の接着剤による固定部が、厚さ方向に貫通して形成された複数の原水導入孔を有しているものである、請求項1又は2に記載の外圧式中空糸膜モジュール。
- 前記中空糸膜束がセルロース系膜である、請求項1〜3の何れか1項に記載の外圧式中空糸膜モジュール。
- 前記中空糸膜束の前記第1端面側から前記第2端面側までの長さ(L)が1m以上2m以下であり、前記筒状ハウジングの内周部の最小直径(D)が14cm以上である、請求項1〜4の何れか1項に記載の外圧式中空糸膜モジュール。
- 前記中空糸膜束の前記第1端面側から前記第2端面側までの長さ(L)と、前記筒状ハウジングの内周部の最小直径(D)との比率(L/D)が、4〜13である、請求項1〜5の何れか1項に記載の外圧式中空糸膜モジュール。
- 請求項1〜6の何れか1項に記載の外圧式中空糸膜モジュールを用いた濾過運転方法であって、
前記濾過運転方法が濾過工程と洗浄工程を有しており、
前記洗浄工程が、逆圧洗浄を実施して、エアースクラビング洗浄を実施しない、濾過運転方法。
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---|---|---|---|
PCT/JP2019/016558 WO2019216148A1 (ja) | 2018-05-07 | 2019-04-18 | 外圧式中空糸膜モジュール |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021125266A1 (ja) * | 2019-12-19 | 2021-06-24 | 旭化成株式会社 | 中空糸膜モジュールおよび製造方法 |
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---|---|---|---|---|
JP2009202112A (ja) * | 2008-02-28 | 2009-09-10 | Mitsubishi Rayon Eng Co Ltd | 中空糸膜モジュール |
WO2014007138A1 (ja) * | 2012-07-05 | 2014-01-09 | 東レ株式会社 | 中空糸膜モジュール |
JP2017164658A (ja) * | 2016-03-14 | 2017-09-21 | 株式会社ダイセル | 外圧式中空糸膜モジュール |
WO2017209150A1 (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 東レ株式会社 | 中空糸膜モジュール |
-
2018
- 2018-09-11 JP JP2018169875A patent/JP2019195800A/ja active Pending
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JPWO2021125266A1 (ja) * | 2019-12-19 | 2021-06-24 | ||
JP7337955B2 (ja) | 2019-12-19 | 2023-09-04 | 旭化成株式会社 | 中空糸膜モジュールおよび製造方法 |
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