JP2019193416A - ケーブル接続部 - Google Patents

ケーブル接続部 Download PDF

Info

Publication number
JP2019193416A
JP2019193416A JP2018083256A JP2018083256A JP2019193416A JP 2019193416 A JP2019193416 A JP 2019193416A JP 2018083256 A JP2018083256 A JP 2018083256A JP 2018083256 A JP2018083256 A JP 2018083256A JP 2019193416 A JP2019193416 A JP 2019193416A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
connection terminal
locking
cable
conductor connection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018083256A
Other languages
English (en)
Inventor
克之 林
Katsuyuki Hayashi
克之 林
佐藤 浩正
Hiromasa Sato
浩正 佐藤
国紀 李
Guk-Ki Yi
国紀 李
立石 昭人
Akito Tateishi
昭人 立石
晋 今西
Susumu Imanishi
晋 今西
未沙 田渡
Misa Tado
未沙 田渡
康介 伊藤
Kosuke Ito
康介 伊藤
昌啓 箕輪
Masahiro Minowa
昌啓 箕輪
谷本 美穂子
Mihoko Tanimoto
美穂子 谷本
裕二 久保
Yuji Kubo
裕二 久保
干城 佐藤
Kazusane Sato
干城 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SWCC Corp
Original Assignee
SWCC Showa Cable Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SWCC Showa Cable Systems Co Ltd filed Critical SWCC Showa Cable Systems Co Ltd
Priority to JP2018083256A priority Critical patent/JP2019193416A/ja
Publication of JP2019193416A publication Critical patent/JP2019193416A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】ゴムブロック絶縁体を用いたプラグイン方式のケーブル接続部であって、軸力に対するケーブル保持力が高く、優れた長期安定性を有するケーブル接続部を提供する。【解決手段】ケーブル接続部は、第1の導体接続端子と、第1の導体接続端子と係合する第2の導体接続端子と、第1の導体接続端子と第2の導体接続端子が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される補強絶縁部と、を備える。絶縁補強部に設けられる第1の係止部及び第2の係止部は、内部電極の軸方向両側の内周面よりも径方向内側に突出する第1の状態、又は第1の導体接続端子及び第2の導体接続端子の挿入に伴い径方向外側に弾性的に付勢される第2の状態に保持されるように構成される。補強絶縁部の内部において、第1の導体接続端子及び第2の導体接続端子は、第1の状態にある第1の係止部及び第2の係止部によって軸方向に挟持される。【選択図】図4

Description

本発明は、電力ケーブルの端末部を接続先(例えば、他の電力ケーブル)に接続するためのケーブル接続部に関し、特に、プラグイン方式のケーブル接続部に関する。
従来、2本の電力ケーブルを接続するケーブル接続部(いわゆる中間接続部)として、一方の電力ケーブル(以下、「第1の電力ケーブル」と称する)のケーブル導体と他方の電力ケーブル(以下、「第2の電力ケーブル」と称する)のケーブル導体とを、導体接続端子を介して電気的に接続し、導体接続部分を覆うように補強絶縁体が配置された構成が知られている。特に、補強絶縁体として、内部電極、ゴム絶縁部、ストレスコーン部、外部遮へい層が一体的に成形されたワンピースのゴムブロック絶縁体を用いるゴムブロックジョイント(Rubber Block Joint、以下、「RBJ」と称する)が多用されている(例えば、特許文献1〜5参照)。RBJは、施工性に優れるため、工期の短縮、ひいてはコストダウンを図る上で有用である。RBJの施工は、主に、拡径方式又は仮挿入方式によって行われている。
拡径方式は、ケーブル挿通孔を拡径した状態で保持したゴムブロック絶縁体に、第1の電力ケーブルを挿通し、ゴムブロック絶縁体の外部にて、第1の電力ケーブル及び第2の電力ケーブルのケーブル導体を導体接続端子により接続した後、ゴムブロック絶縁体を所定の位置(導体接続部分)に移動させて、縮径することにより接続する方式である(特許文献1〜3参照)。拡径方式には、ゴムブロック絶縁体を工場にて予め拡径しておく工場拡径方式と、ゴムブロック絶縁体を施工現場にて拡径装置により拡径する現場拡径方式がある。
工場拡径方式の場合、ゴムブロック絶縁体は、例えば、スパイラルコアと呼ばれる拡径部材によって拡径状態に保持され、拡径部材を引き抜くことにより縮径状態となる。ゴムブロック絶縁体は、施工されるまでは拡径状態で保管されるため、ゴムの応力緩和による面圧低下が懸念される。そのため、工場拡径方式で用いられるゴムブロック絶縁体には、使用期限が設定されることが多い。一方、現場拡径方式の場合、施工直前にゴムブロック絶縁体を拡径するため、ゴムの応力緩和による問題は軽減される。しかしながら、施工現場に拡径装置を持ち込む必要があり、また、接続した際にゴムブロック絶縁体との界面となる電力ケーブルを段剥ぎした部分に異物が付着しないように施工現場にて品質管理を徹底する必要がある。
仮挿入方式は、ゴムブロック絶縁体に第1の電力ケーブルを挿通し、ゴムブロック絶縁体の外部にて、第1の電力ケーブル及び第2の電力ケーブルの各ケーブル導体を導体接続端子で電気的かつ機械的に接続した後、ゴムブロック絶縁体を所定の位置に移動させる方式である。拡径方式では、ケーブルシースが除去されていない部分も含めて電力ケーブルをゴムブロック絶縁体のケーブル挿通孔に挿通できるのに対して、仮挿入方式では、外部半導電層以降の内部が露出されたケーブルコアだけがゴムブロック絶縁体のケーブル挿通孔に挿通される。そのため、仮挿入方式では、拡径方式に比較して、ケーブルシース等の除去長さ、すなわちケーブルコアの露出長(特に外部半導電層の露出長)をゴムブロック絶縁体の長手方向の長さを考慮して、長くする必要がある。
仮挿入方式の場合、ケーブルコアの露出長が長く、その部分に防水処置を施す必要があるため、ケーブル接続部が長くなってしまう。ケーブル接続部を直接地中に埋設する場合など大きい設置スペースを確保できる場合には有効であるが、マンホールや洞道に敷設する場合など大きい設置スペースを確保できない場合には、設置不能となることもある。
また、特許文献4には、RBJの施工方法として、第1の電力ケーブルのケーブル導体に雄型の第1の導体接続端子を装着し、第2の電力ケーブルのケーブル導体に雌型の第2の導体接続端子を装着し、それぞれをゴムブロック絶縁体に圧入して、所定の位置で接続するプラグイン方式について開示されている。特許文献5には、拡径方式とプラグイン方式を組み合わせた施工方法が開示されている。プラグイン方式は、拡径方式や仮挿入方式に比較して、簡単に施工することができるという利点を有する。
特開2015−142476号公報 特開2015−142477号公報 特開2015−142478号公報 実開昭61−14831号公報 特開平11−266521号公報
ところで、RBJにおいて、長期安定性を実現するためには、ゴムブロック絶縁体とケーブル絶縁体との界面状態が重要である。特に、275kV級以上の超高圧ケーブルで多く使用されているCAZVケーブル(アルミ被CVケーブル)等の金属被ケーブルでは、クリートで固定してもケーブルコアや導体接続部分に軸力が生じる。従来のプラグイン方式では、ゴムの弾性力によって、ゴムブロック絶縁体が電力ケーブルの接続部分を把持する構造となっているため、大きなケーブル保持力(ケーブルが軸方向にずれないように保持する力)を実現することが困難であり、軸力によってゴムブロック絶縁体とケーブル絶縁体との界面状態が変化する虞がある。そこで、超高圧ケーブル用のプラグイン方式のケーブル接続部では、軸力に対するケーブル保持力のさらなる向上が望まれている。
本発明の目的は、ゴムブロック絶縁体を用いたプラグイン方式のケーブル接続部であって、軸力に対するケーブル保持力が高く、優れた長期安定性を有するケーブル接続部を提供することである。
本発明の一態様に係るケーブル接続部は、
第1のケーブル導体に接続される第1の導体接続端子と、
第2のケーブル導体に接続され、前記第1の導体接続端子と係合する第2の導体接続端子と、
前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される補強絶縁部と、
を備えるプラグイン方式のケーブル接続部であって、
前記補強絶縁部は、ゴム絶縁部と、前記ゴム絶縁部の内周面に配置された内部電極と、前記内部電極に配置された係止部と、を有し、
前記係止部は、軸方向に対向する第1の係止部及び第2の係止部を有し、
前記第1の導体接続端子は、前記第2の導体接続端子に挿入されるプラグ部と、前記第1の係止部に係止される第1の被係止部と、を有し、
前記第2の導体接続端子は、前記プラグ部を受け入れるプラグ受容部と、前記第2の係止部に係止される第2の被係止部と、を有し、
前記第1の係止部及び前記第2の係止部は、前記内部電極の軸方向両側の内周面よりも径方向内側に突出する第1の状態、又は前記第1の導体接続端子及び前記第2の導体接続端子の挿入に伴い径方向外側に弾性的に付勢される第2の状態に保持されるように構成され、
前記補強絶縁部の内部において、前記プラグ受容部に前記プラグ部が嵌合されたときに、前記第1の導体接続端子及び前記第2の導体接続端子は、前記第1の状態にある前記第1の係止部及び前記第2の係止部によって軸方向に挟持されることを特徴とする。
本発明によれば、ゴムブロック絶縁体を用いたプラグイン方式のケーブル接続部において、軸力に対するケーブル保持力を向上することができ、優れた長期安定性を実現することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るケーブル接続部の全体構成を示す図である。 図2A、図2Bは、第1の実施の形態の導体接続部材を構成する一組の導体接続端子を示す図である。 図3A〜図3Cは、第1の実施の形態の内部電極の構成を示す図である。 図4A〜図4Cは、第1の実施の形態に係るケーブル接続部の施工工程を示す図である。 図5A、図5Bは、第2の実施の形態の導体接続部材を構成する一組の導体接続端子を示す図である。 図6A〜図6Cは、第2の実施の形態の内部電極の構成を示す図である。 図7A〜図7Cは、第2の実施の形態に係るケーブル接続部の施工工程を示す図である。 図8A〜図8Cは、第3の実施の形態の内部電極の構成を示す図である。 図9A〜図9Cは、第3の実施の形態に係るケーブル接続部の施工工程を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るケーブル接続部1Aの全体構成を示す半断面図である。なお、後述する第2の実施の形態に係るケーブル接続部1B、第3の実施の形態に係るケーブル接続部1Cについても、概略構成は同様であるので、図1にまとめて示している。また、図1では説明の便宜上、導体接続部材20A、20B、20Cの詳細構造、及び内部電極32A、32B、32Cの詳細構造については省略している。
図1に示すように、第1の実施の形態に係るケーブル接続部1Aは、第1の電力ケーブル11の端末部、第2の電力ケーブル12の端末部、導体接続部材20A、補強絶縁部30A、及び保護ケース40等を備える。以下において、第1の電力ケーブル11と第2の電力ケーブル12を区別しない場合は、単に「電力ケーブル11、12」と称する。また、各電力ケーブル11、12から見て、ケーブル接続部1Aの軸方向における中央側を「先端側」、両端側を「後端側」と称する。
電力ケーブル11、12は、ゴム又はプラスチックで絶縁された電力ケーブル(例えば、CVケーブル)である。電力ケーブル11、12は、内側から順に、ケーブル導体111、121、内部半導電層(図示略)、ケーブル絶縁体112、122、外部半導電層113、123、ケーブル遮へい層114、124、及びケーブルシース115、125等を有する。電力ケーブル11、12の端末部が所定長で段剥ぎされることにより、各層が露出する。電力ケーブル11、12において、少なくともケーブルシース115、125及びケーブル遮へい層114、124を除く、外部半導電層113、123以降の内部が露出された部分を「ケーブルコア」と称する。
導体接続部材20Aは、第1の電力ケーブル11のケーブル導体111と第2の電力ケーブル12のケーブル導体121を電気的かつ機械的に接続する。導体接続部材20Aは、例えば銅、アルミニウム、銅合金、又はアルミニウム合金等からなる通電に適した導電性材料で形成される。導体接続部材20Aの外径(大径部21b、22aの外径(図2A、図2B参照))は、電力ケーブル11、12のケーブル絶縁体112、122の外径と同等である。
本実施の形態では、導体接続部材20Aは、プラグイン構造により接続される一組の導体接続端子21、22で構成される(図2A、図2B参照)。第1の電力ケーブル11のケーブル導体111に圧縮接続され導体接続端子21を「第1の導体接続端子21」、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121に圧縮接続される導体接続端子22を「第2の導体接続端子22」と称する。なお、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22の詳細な構成については後述する。
補強絶縁部30Aは、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される。補強絶縁部30Aは、ゴム絶縁部31、内部電極32A、ストレスコーン部33、34、及び外部遮へい層35が一体的にモールド成形されたワンピースのゴムブロック絶縁体である。補強絶縁部30Aを形成するゴム材料には、例えば、シリコーンゴム又はエチレンプロピレンゴム(EPゴム)が好適である。
内部電極32A、ストレスコーン部33、34、及び外部遮へい層35(モールド成形の場合)は、モールド成形上、同じ材料(好ましくは半導電性ゴム)で形成するのが好ましい。また、ゴム絶縁部31も、これらと同じ種類の導電性を有さない絶縁材料で形成するのが好ましい。以下では、エチレンプロピレンゴム(EPゴム)を適用した場合について説明する。
補強絶縁部30Aは、全体として円筒形状を有する。補強絶縁部30Aの挿通孔30a(図4A参照)に、第1の導体接続端子21が装着された第1の電力ケーブル11の端末部、及び、第2の導体接続端子22が装着された第2の電力ケーブル12の端末部が圧入される。補強絶縁部30A(主としてゴム絶縁部31)の弾性力により、補強絶縁部30Aと電力ケーブル11、12のケーブルコアは密着する。すなわち、挿通孔30aの内径は、電力ケーブル11、12のケーブル絶縁体112、122の外径よりも若干小さく設定されている。これにより、ケーブル絶縁体112、122とゴム絶縁部31との絶縁界面が形成され、導体接続部材20Aに電気的に接続される内部電極32Aと、外部半導電層113、123に電気的に接続されるストレスコーン部33、34とにより、当該絶縁界面の電界が緩和される。
ゴム絶縁部31は、例えば絶縁性EPゴムで形成され、補強絶縁部30Aの大部分を占める。
内部電極32Aは、例えば半導電性EPゴムで形成され、ゴム絶縁部31の軸方向中央部の内周面に配置される。内部電極32Aは、補強絶縁部30Aの弾性力により導体接続部材20Aと密着し、電気的に接続される。なお、内部電極32Aの詳細な構成については後述する。
ストレスコーン部33、34は、例えば半導電性シリコーンゴムで形成される。ストレスコーン部33、34は、接続部中央側に向かって拡径するベルマウス形状を有する。ストレスコーン部33は、第1の電力ケーブル11のケーブル絶縁体112から外部半導電層113に跨がり、端部がゴム絶縁部31の一端部(図1では右側端部)よりも外側に延出するように形成される。ストレスコーン部34は、第2の電力ケーブル12のケーブル絶縁体122から外部半導電層123に跨がり、端部がゴム絶縁部31の他端部(図1では左側端部)よりも外側に延出するように形成される。
外部遮へい層35は、例えば半導電性EPゴムで形成される。外部遮へい層35は、ゴム絶縁部31の外周面に配置され、少なくともストレスコーン部33、34の接続部中央側の端部(ストレスコーン部33、34の拡径している側の端部)間の長さよりも長く形成される。これにより、外部遮へい層35の端部が電気的な突起になるのを防止できる。なお、外部遮へい層35は、モールド成形に限らず、導電性の塗料を塗布することにより形成されてもよい。なお、本実施の形態では、外部遮へい層35の両端がストレスコーン部33、34と当接している縁切り無し構造について示しているが、外部遮へい層35の端部がストレスコーン部33又はストレスコーン部34のいずれか一方と当接する片端縁切り構造でもよいし、外部遮へい層35の両端部ともストレスコーン部33、34に当接しない両端縁切り構造でもよい。
ゴム絶縁部31、内部電極32A、及びストレスコーン部33、34のそれぞれの内周面は面一に形成される。ゴム絶縁部31、内部電極32A、及びストレスコーン部33、34の内周面によって、補強絶縁部30Aの挿通孔30a(図4A参照)が形成される。
保護ケース40は、電力ケーブル11、12の端末部及び補強絶縁部30Aを囲繞するように配置される。保護ケース40は、例えば銅管で形成され、その外周に防食のため例えばPVC層(図示略)が銅管と一体的に設けられる。保護ケース40は、銅管の端部、具体的にはPVC層の端部に跨るように、例えばテープ巻きによって防食層50を形成することにより、電力ケーブル11、12のケーブルシース115、125に固定される。さらに、補強絶縁部30Aと保護ケース40との間には防水混和物(符号略、例えばウレタン等の防水コンパウンド)が充填される。保護ケース40及び防水混和物により、ケーブル接続部1Aの遮水性が確保される。
電力ケーブル11、12のケーブル遮へい層114、124は、ここではワイヤーシールドで形成されている。ワイヤーシールドは複数本まとめて一括で編組線(符号略)の一方の端部とともに圧着スリーブ(符号略)にて圧着され、編組線の他方の端部は保護ケース40に半田付けされる。これにより、ケーブル遮へい層114、124は、保護ケース40と電気的に接続され、接地される。なお、ケーブル遮へい層114、124はワイヤーシールドに代えて、銅テープで形成されてもよい。
図2A、図2Bは、第1の実施の形態に係る導体接続部材20Aの構造を示す図である。図2Aは、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22が係合する前の状態を示す半断面図である。図2Bは、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22が係合した後の状態を示す半断面図である。なお、図2Bにおいては、説明の便宜上、圧縮された電力ケーブル11、12の図示を省略している。
図2A、図2Bに示すように、第1の導体接続端子21は、多段円柱形状を有する。本実施の形態では、第1の導体接続端子21は、小径部21a、大径部21b及び圧縮部21fからなる多段円柱形状を有している。
小径部21aは、第2の導体接続端子22に挿入されるプラグ部分である。小径部21aは、外周面に、接触子用凹部21dを有する。接触子用凹部21dに導体接触子23が配置される。
大径部21bは、小径部21aの後端側(図2A、図2Bでは右側)に連設される。大径部21bは、小径部21aよりも外径が大きい。大径部21bの後端側には、第1の電力ケーブル11のケーブル導体111を圧縮接続するための圧縮部21fが連設される。圧縮部21fは、圧縮前においては後端側内部にケーブル導体受容口21c(ケーブル導体受容部)を有する有底円筒状となっており、大径部21bよりも小径である。小径部21aと大径部21bの連設面21gは、軸方向に対して垂直に起立しており、後述する第2の導体接続端子22の先端面(図2A、図2Bでは右側)と接続後に対向する面となる。ケーブル導体受容口21cに第1の電力ケーブル11のケーブル導体111が挿入され、圧縮部21fが圧縮されることにより、第1の導体接続端子21に第1の電力ケーブル11のケーブル導体111が電気的かつ機械的に接続される。
第1の導体接続端子21は、補強絶縁部30Aの第1の係止部61(図3A〜図3C参照)に係止される被係止部21eを有する。本実施の形態では、大径部21bの後端面(圧縮部21fとの連設面)が、被係止部21eとなっている(以下、「第1の被係止部21e」と称する)。第1の被係止部21eは、軸方向に対して垂直に起立して形成されることが好ましい。これにより、第1の被係止部21eと第1の係止部61の係止状態が良好に保持される。
図2A、図2Bに示すように、第2の導体接続端子22は、多段円柱形状を有する。本実施の形態では、第2の導体接続端子22は、大径部22a及び小径部22bからなる二段円柱形状を有している。
大径部22aは、先端側に、第1の導体接続端子21の小径部21aを受け入れるプラグ受容口22d(プラグ受容部)を有する円筒状となっている。プラグ受容口22dの長さは第1の導体接続端子21の小径部21aの長さと略同一または若干長く形成されており、プラグ受容口22dの内径は第1の導体接続端子21の小径部21aの外径と略同一である。
小径部22bは、大径部22aの後端側(図2A、図2Bでは左側)に連設される。小径部22bは、大径部22aよりも小径である。小径部22bの後端側には、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121を圧縮接続するための圧縮部22fが設けられている。また、圧縮部22fは、圧縮前においては後端側内部に、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121を受け入れるケーブル導体受容口22c(ケーブル導体受容部)を有する。ケーブル導体受容口22cに第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が挿入され、圧縮部22fが圧縮されることにより、第2の導体接続端子22に第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が電気的かつ機械的に接続される。
第2の導体接続端子22は、補強絶縁部30Aの第2の係止部62(図3A〜図3C参照)に係止される被係止部22eを有する。本実施の形態では、大径部22aの後端面(小径部22bとの連設面)が、被係止部22eとなっている(以下、「第2の被係止部22e」と称する)。第2の被係止部22eは、軸方向に対して垂直に起立して形成されることが好ましい。これにより、第2の被係止部22eと第2の係止部62の係止状態が良好に保持される。
導体接触子23は、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22を電気的に接続するための導通部材である。導体接触子23には、例えば、多面接触方式の接触子として知られているマルチラムバンドを適用できる。
図2Bに示すように、第2の導体接続端子22のプラグ受容口22dに、第1の導体接続端子21の小径部21a(プラグ部)が嵌合されることにより、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22は、導体接触子23を介して電気的に接続される。
図3A〜図3Cは、第1の実施の形態の内部電極32Aの構成を示す図である。図3Aは、内部電極32Aの全体構成を示す。図3Bは、第1の係止部61(図3Aの破線部)に圧力がかかっていないときの状態(第1の状態)を示す。図3Cは、径方向外向きに圧力がかかったときの第1の係止部61の状態(第2の状態)を示す。なお、第2の係止部62に対応する構成要素は、第1の係止部61と軸方向に関して対称であるので、図3B、図3Cにおいて、それらの符号を括弧書きで示している。また、第1の係止部61及び第2の係止部62における付勢部材612、622については、図3Aでは簡略化して示し、図3B、図3Cにおいて詳細に示している。後述する図4A〜図4Cにおいても、係止片611、612の動作説明のため、付勢部材612、622については簡略化して示している。
図3A〜図3Cに示すように、内部電極32Aの内周面の軸方向略中央には、埋込金具63が配置されている。また、埋込金具63の両端部近傍には、それぞれ第1の係止部61、第2の係止部62が配置されている。第1の係止部61及び第2の係止部62は、埋込金具63の内周面に、周方向に離間して複数配置されるのが好ましい。これにより、軸力に対するケーブル保持力が向上する。
第1の係止部61は、第1の電力ケーブル11の端末部の軸方向への移動を規制し、第2の係止部62は、第2の電力ケーブル12の軸方向への移動を規制する。なお、第1の係止部61と第2の係止部62を区別しない場合は、単に「係止部61、62」と称する。導体接続部材20Aにおける第1の被係止部21e及び第2の被係止部22eについても同様に、両者を区別しない場合は、「被係止部21e、22e」と称する。
埋込金具63は、本実施の形態では、円筒形状を有する。埋込金具63は、例えば、内部電極32Aを形成するゴム材料と一体的に形成される。埋込金具63は、主面63aが内部電極32Aの内周面(具体的には、軸方向両側の内周面)と面一となるように配置される。埋込金具63は、両側に係止部61、62をそれぞれ収容する凹部63b、63bを有する。凹部63bの開口端縁の一部には、軸方向に突出する鍔部63cが設けられており、係止部61、62(係止片611、621)の脱落を防止する。すなわち、係止片611、621は、埋込金具63の凹部63bに、脱落不能に収容されている。鍔部63cは、例えば後述する付勢部材612、622及び係止片611、621を取り付けた後にビス等(図3B、図3C破線部参照)、あるいは埋込金具63とのねじ嵌合等により埋込金具63に設けられる。後述する係止片611、621が脱落しなければ鍔部63cの形成の仕方や形状は特に限定されない。
係止部61、62は、係止片611、621及び付勢部材612、622を有する。
係止片611、621は、例えば、金属材料で形成される。係止片611、621は、埋込金具63の凹部63bに収容可能で、かつ、凹部63bから脱落不能な形状を有する。係止片611、621の先端面611a、621aは、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22の被係止部21e、22eを係止する。先端面611a、621aは、軸方向に対して垂直に起立して形成されることが好ましい。係止片611、621の後端面611b、621bは、第1の導体接続端子21又は第2の導体接続端子22が補強絶縁部30Aの挿通孔30a(図4A参照)に挿通されるときに、係止片611、621に徐々に径方向外向きの圧力がかかるように傾斜している。よって、本実施の形態では、係止片611、621の軸方向の長さは、径方向内側より径方向外側の方が長く形成されている。
付勢部材612、622は、係止片611、621を径方向に付勢する弾性支持部である。付勢部材612、622は、例えば、ボールプランジャで構成され、プランジャ本体部612a、622a、プランジャ本体部612a、622aに内蔵されるスプリング612b、622b、及びスプリング612b、622bの先端に取り付けられるボール状の先端部材612c、622cを有する。
付勢部材612、622は、埋込金具63に脱落不能に固定されている。先端部材612c、622cのボールは、常時は先端の一部が、プランジャ本体部612a、622aから露出した状態であり、圧力がかかるとプランジャ本体部612a、622a内に収容されるようにスプリング612b、622bの先端に取り付けられている。付勢部材612、622は、埋込金具63と係止片611、612との間に介在し、凹部63bに収容される係止片611、612の底面(取り付けた際の径方向外側の面)を弾性的に付勢する。具体的には、凹部63bの底面にプランジャ本体部612a、622aの外径と略同径の溝が設けられ、当該溝に付勢部材(ボールプランジャ)612、622が圧入されて、埋込金具63に脱落不能に固定される。
付勢部材(ボールプランジャ)612、622は圧入タイプに代えてプランジャ本体部612a、622aの外周が雄ねじ形状を有するねじタイプを用いてもよい。この場合は、埋込金具63側に、付勢部材612、622の雄ねじに対応する雌ねじが設けられる。プランジャ本体部612a、622aは、上面(取付時に径方向内側を向く面)が埋込金具63の凹部63bの底面と略面一になるように取付けられる。
付勢部材(ボールプランジャ)612、622のスプリング612b、622bは、常時は伸張状態となっており(図3B参照)、係止片611、621が径方向外向きの圧力を受けると係止片611、621に当接された先端部材612c、622cを通じて圧縮状態となり、係止片611、621を径方向に付勢する(図3C参照)。つまり、係止片611、621は、常時は、埋込金具63の開口から突出した状態で保持されており、径方向外向きの圧力を受けると埋込金具63の凹部63bに収容される。そして、係止片611、621は、圧力が解放されると元の状態に戻る。
図4A〜図4Cは、第1の実施の形態に係るケーブル接続部1Aの施工工程を示す図である。
まず、段剥ぎにより露出した第1の電力ケーブル11のケーブル導体111に第1の導体接続端子21を圧縮接続するとともに、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121に第2の導体接続端子22を圧縮接続する。また、第1の導体接続端子21に、導体接触子23を取り付ける。
次に、図4Aに示すように、第1の導体接続端子21が装着された第1の電力ケーブル11の端末部と、第2の導体接続端子22が装着された第2の電力ケーブル12の端末部を、それぞれ、補強絶縁部30Aの挿通孔30aに圧入する。
第1の導体接続端子21の小径部21aは、第2の導体接続端子22のプラグ受容口22dに内挿される。内挿されるまでの過程において、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22の外周面が、それぞれ、係止片611、612に当接すると、係止片611、621は径方向外側に押圧され、埋込金具63の凹部63bに収容された状態となる(図4B参照)。
第1の電力ケーブル11の端末部及び第2の電力ケーブル12の端末部をさらに挿入すると、プラグイン構造により、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22は導体接触子23を介して電気的に接続される(図4C参照)。また、係止片611、621にかかっていた圧力が解放されるので、係止片611、621は元の状態(内部電極32Aの軸方向両側の内周面32aよりも径方向内側に突出した状態)、すなわち第1の状態に戻る。第1の状態は、係止片611、621が完全に元の状態に戻っていなくても、すなわち、かかっていた圧力が完全に解放されていない状態であっても、内部電極32Aから径方向内側に係止部61、62(本実施の形態では、係止片611、621)が突出する程度の状態に戻っていれば、その状態を含む。これにより、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22は機械的にも接続され(図4C参照)、補強絶縁部30Aを引き裂いて、導体接続部材20Aを解体しない限り、電力ケーブル11、12を引き抜くことはできなくなる。
このとき、導体接続部材20A(第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22)は、係止片611、621により挟み込まれた状態となる。これにより、電力ケーブル11、12に軸力が生じても、この軸力によって補強絶縁部30Aとケーブルコア(特に、ケーブル絶縁体112、122)との界面状態は変化しないので、ケーブル接続部1Aの絶縁性は確保される。
このように、第1の実施の形態に係るケーブル接続部1Aは、第1のケーブル導体111に接続される第1の導体接続端子21と、第2のケーブル導体121に接続され、第1の導体接続端子21と係合する第2の導体接続端子22と、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される補強絶縁部30Aと、を備えるプラグイン方式のケーブル接続部である。補強絶縁部30Aは、ゴム絶縁部31と、ゴム絶縁部31の内周面に配置された内部電極32Aと、内部電極32Aに配置された係止部61、62と、を有する。係止部61、62は、軸方向に対向する第1の係止部61及び第2の係止部62を有する。第1の導体接続端子21は、第2の導体接続端子22に挿入される小径部21a(プラグ部)と、第1の係止部61に係止される第1の被係止部21eと、を有する。第2の導体接続端子22は、小径部21aを受け入れるプラグ受容口22d(プラグ受容部)と、第2の係止部62に係止される第2の被係止部22eと、を有する。第1の係止部61及び第2の係止部62は、内部電極32Aの軸方向両側の内周面32aよりも径方向内側に突出する第1の状態、又は第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22の挿入に伴い径方向外側に弾性的に付勢される第2の状態に保持されるように構成される。補強絶縁部30Aの内部において、プラグ受容口22dに小径部21aが嵌合されたときに、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22は、第1の状態にある第1の係止部61及び第2の係止部62によって軸方向に挟持される。
具体的には、ケーブル接続部1Aにおいて、係止部61、62は、内部電極32Aの内周面に、周方向に離間して複数配置される。
また、ケーブル接続部1Aにおいて、第1の係止部61及び第2の係止部62は、それぞれ、被係止部21e、22eを係止する係止片611、621と、係止片611、621を径方向に付勢する付勢部材612、622(弾性支持部)と、を有する。
さらに、ケーブル接続部1Aは、係止部621、622を第2の状態で収容可能な凹部63bを有する埋込金具63を備える。係止片611、621及び付勢部材612、622は、埋込金具63と一体化されている。
なお、ケーブル接続部1Aにおいて、埋込金具63の軸方向中央部が径方向内側に突出して形成され、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22とで突出部を挟み込む構造となっていてもよい(第2の実施の形態参照)。この場合、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22には、第2の実施の形態と同様の構造を適用することができる。
ケーブル接続部1Aによれば、導体接続部材20A(第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22)が、係止部61、62によって挟み込まれた状態で保持されるので、軸力に対するケーブル保持力が高く、優れた長期安定性が実現される。特に、ケーブル接続部1Aは、275kV級以上の超高圧ケーブル用のケーブル接続部として有用である。
[第2の実施の形態]
図1に示すように、第2の実施の形態に係るケーブル接続部1Bは、第1の電力ケーブル11の端末部、第2の電力ケーブル12の端末部、導体接続部材20B、補強絶縁部30B、及び保護ケース40等を備える。ケーブル接続部1Bにおいて、第1の実施の形態に係るケーブル接続部1Aと同一又は対応する構成要素についての説明は省略する。ここでは、導体接続部材20Bと補強絶縁部30Bとの固定構造について重点的に説明する。
第2の実施の形態では、導体接続部材20Bは、プラグイン構造により接続される一組の導体接続端子25、26で構成される(図5A、図5B参照)。第1の電力ケーブル11のケーブル導体111に圧縮接続される導体接続端子25を「第1の導体接続端子25」、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121に圧縮接続される導体接続端子26を「第2の導体接続端子26」と称する。
補強絶縁部30Bは、第1の導体接続端子25と第2の導体接続端子26が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される。補強絶縁部30Bは、ゴム絶縁部31、内部電極32B、ストレスコーン部33、34、及び外部遮へい層35が一体的にモールド成形されたワンピースのゴムブロック絶縁体である。補強絶縁部30Bを形成するゴム材料には、例えば、シリコーンゴム又はエチレンプロピレンゴム(EPゴム)が好適である。
補強絶縁部30Bにおいて、内部電極32B以外の構成は、第1の実施の形態の補強絶縁部30Aと同様であるので、説明を省略する。
図5A、図5Bは、第2の実施の形態に係る導体接続部材20Bの構造を示す図である。図5Aは、第1の導体接続端子25と第2の導体接続端子26が係合する前の状態を示す半断面図である。図5Bは、第1の導体接続端子25と第2の導体接続端子26が係合した後の状態を示す半断面図である。
図5A、図5Bに示すように、第1の導体接続端子25は、多段円柱形状を有する。本実施の形態では、第1の導体接続端子25は、小径部25a、大径部25b、段部25h及び圧縮部25fからなる三段円柱形状を有している。
小径部25aは、第2の導体接続端子26に挿入されるプラグ部分である。小径部25aは、外周面に、接触子用凹部25dを有する。接触子用凹部25dに導体接触子23が配置される。
段部25hは、小径部25aと大径部25bの間に形成される。段部25hの外径は、小径部25aよりも大きく、大径部25bよりも小さい。段部25hの先端面25iは、軸方向に対して垂直に起立しており、第2の導体接続端子26の先端面26iに対向する面であり、第1の導体接続端子25と第2の導体接続端子26を接続することにより、先端面25iと先端面26iが当接する。
大径部25bは、段部25hの後端側(図5A、図5Bでは右側)に連設される。大径部25bは、段部25hよりも外径が大きい。大径部25bの後端側には、第1の電力ケーブル11のケーブル導体111を圧縮接続するための圧縮部25fが連設される。圧縮部25fは、圧縮前においては後端側内部にケーブル導体受容口25c(ケーブル導体受容部)を有する有底円筒状となっており、大径部25bよりも小径である。大径部25bの先端面25gは、軸方向に対して垂直に起立している。ケーブル導体受容口25cに第1の電力ケーブル11のケーブル導体111が挿入され、圧縮部25fが圧縮されることにより、第1の導体接続端子25に第1の電力ケーブル11のケーブル導体111が電気的かつ機械的に接続される。
第1の導体接続端子25は、補強絶縁部30Bの第1の係止部71(図6A〜図6C参照)に係止される被係止部25eを有する。本実施の形態では、大径部21bの後端面(圧縮部25fとの連設面)が、被係止部25eとなっている(以下、「第1の被係止部25e」と称する)。第1の被係止部25eは、軸方向に対して垂直に起立して形成されることが好ましい。これにより、第1の被係止部25eと第1の係止部71の係止状態が良好に保持される。
図5A、図5Bに示すように、第2の導体接続端子26は、多段円柱形状を有する。本実施の形態では、第2の導体接続端子26は、第1小径部26a、大径部26b及び第2小径部26hからなる多段円柱形状を有する。
第1小径部26aは、第1の導体接続端子25の小径部25aを受け入れるプラグ受容部である。第1小径部26aは、内部に、プラグ受容口26dを有する。プラグ受容口26dの長さは、第1の導体接続端子25の小径部25aの長さと略同一または若干長く形成される。本実施の形態では、第1小径部26a、大径部26b、及び第2小径部26hの先端側(図5A、図5Bでは右側)の一部の範囲にかけて、内部にプラグ受容口26dが形成されている。また、プラグ受容口26dの内径は第1の導体接続端子25の小径部25aの外径と略同一である。
大径部26bは、第1小径部26aの後端側に連設される。第2小径部26hは、大径部26bの後端側(図5A、図5Bでは左側)に連設される。第2小径部26hは、大径部26bよりも小径である。また、本実施の形態では、第2小径部26hは、第1小径部26aよりも大径である。圧縮部26fは、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が圧縮接続される部分であり、第2小径部26hの後端側(図5A、図5Bでは左側)に設けられる。圧縮部26fは、圧縮前においては後端側内部に、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121を受け入れるケーブル導体受容口26c(ケーブル導体受容部)を有する。ケーブル導体受容口26cに第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が挿入され、圧縮部26fが圧縮されることにより、第2の導体接続端子26に第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が電気的かつ機械的に接続される。
第2の導体接続端子26は、補強絶縁部30Bの第2の係止部72(図6A〜図6C参照)に係止される被係止部26eを有する。本実施の形態では、大径部26bの後端面(第2小径部26hとの連設面)が、被係止部26eとなっている(以下、「第2の被係止部26e」と称する)。第2の被係止部26eは、軸方向に対して垂直に起立して形成されることが好ましい。これにより、第2の被係止部26eと第2の係止部72の係止状態が良好に保持される。
図5Bに示すように、第2の導体接続端子26のプラグ受容口26dに、第1の導体接続端子25の小径部25a(プラグ部)が嵌合されることにより、第1の導体接続端子25と第2の導体接続端子26は、導体接触子23を介して電気的に接続される。
また、図5Bに示すように、第2の導体接続端子26の第1小径部26a(プラグ受容部)に、第1の導体接続端子25の小径部25a(プラグ部)が嵌合されると、第1の導体接続端子25の大径部25bと第2の導体接続端子26の大径部26bとの間に凹状の空間24が形成される。
図6A〜図6Cは、第2の実施の形態の内部電極32Bの構成を示す図である。図6Aは、内部電極32Bの全体構成を示す。図6Bは、第1の係止部71(図6Aの破線部分)に圧力がかかっていないときの状態(第1の状態)を示す。この状態においては、第1の係止部71(具体的には係止爪711)が、内部電極32Bの軸方向両側の内周面32aから径方向内側に突出している。図6Cは、径方向外向きに圧力がかかったときの第1の係止部71の状態(第2の状態)を示す。なお、第2の係止部72に対応する構成要素は、第1の係止部71と軸方向に関して対称であるので、図6B、図6Cにおいて、それらの符号を括弧書きで示している。
図6A〜図6Cに示すように、内部電極32Bの内周面の軸方向略中央には、埋込金具73が配置されている。埋込金具73の両端部近傍には、それぞれ第1の係止部71、第2の係止部72が配置されている。第1の係止部71及び第2の係止部72は、埋込金具73の内周面に、周方向に離間して複数配置されるのが好ましい。これにより、軸力に対するケーブル保持力が向上する。
第1の係止部71は、第1の電力ケーブル11の端末部の軸方向への移動を規制し、第2の係止部72は、第2の電力ケーブル12の軸方向への移動を規制する。なお、第1の係止部71と第2の係止部72を区別しない場合は、単に「係止部71、72」と称する。第1の被係止部25eと第2の被係止部26eについても同様に、両者を区別しない場合は、「被係止部25e、26e」と称する。
埋込金具73は、本実施の形態では、円筒形状を有する。埋込金具73は、例えば、内部電極32Bを形成するゴム材料と一体的に形成される。本実施の形態では、埋込金具73の軸方向端部73aは、内部電極32Bの内周面32aと面一となるように形成される。埋込金具73の軸方向中央部73cは、内部電極32Bの内周面32a(具体的には、軸方向両側の内周面)よりも径方向内側に突出して形成される(以下、「突出部73c」と称する)。埋込金具73は、係止部71、72を収容する凹部73bを有する。
係止部71、72は、係止爪711、721及び板ばね712、722を有する。係止爪711、721及び板ばね712、722は、例えば、金属材料で形成され、円周方向に複数、短冊状に形成される。本実施の形態では、係止部71、72は、埋込金具73と一体的に形成されている。
係止爪711、721は、板ばね712、722の後端側(図6Bでは板ばね712の右側)の端部に連設される。係止爪711、721の垂直面711a、721aは、係止爪711、721の先端側(図6Bでは係止爪711の左側)に形成され、第1の導体接続端子25及び第2の導体接続端子26の被係止部25e、26eを係止する。係止爪711、721の傾斜面711b、721bは、係止爪711、721の径方向内側(図6Bでは係止爪711の下側)に形成され、第1の電力ケーブル11のケーブル導体111が圧縮接続された第1の導体接続端子25又は第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が圧縮接続された第2の導体接続端子26が挿通孔30aに挿通されるときに、係止爪711、721に徐々に径方向外向きの圧力がかかるように傾斜している。
板ばね712、722は、係止爪711、721を径方向に付勢する弾性支持部である。板ばね712、722は、埋込金具73の開口に沿って、突出部73cから軸方向に延在する。板ばね712、722は、常時は軸方向に平行な状態となっており(図6B参照)、係止爪711、721が径方向外向きの圧力を受けると径方向外側に向かって弾性変形し、係止爪711、721を径方向に付勢する(図6C参照)。つまり、係止爪711、721は、常時は、埋込金具73の開口から突出した状態で保持されており、径方向外向きの圧力を受けると埋込金具73の凹部73bに収容される。そして、係止爪711、721は、圧力が解放されると元の状態に戻る。
図7A〜図7Cは、第2の実施の形態に係るケーブル接続部1Bの施工工程を示す図である。
まず、段剥ぎにより露出した第1の電力ケーブル11のケーブル導体111に第1の導体接続端子25を圧縮接続するとともに、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121に第2の導体接続端子26を圧縮接続する。また、第1の導体接続端子25に、導体接触子23を取り付ける。
次に、図7Aに示すように、第1の導体接続端子25が装着された第1の電力ケーブル11の端末部と、第2の導体接続端子26が装着された第2の電力ケーブル12の端末部を、それぞれ、補強絶縁部30Bの挿通孔30aに圧入する。
第1の導体接続端子25の小径部25aは、第2の導体接続端子26のプラグ受容口26dに内挿される。内挿されるまでの過程において、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22の外周面が、それぞれ、係止爪711、721に当接すると、係止爪711、721は径方向外側に押圧され、埋込金具73の凹部73bに収容された状態となる(図7B参照)。
第1の電力ケーブル11の端末部及び第2の電力ケーブル12の端末部をさらに挿入すると、プラグイン構造により、第1の導体接続端子25と第2の導体接続端子26は導体接触子23を介して電気的に接続される(図7C参照)。また、係止爪711、721にかかっていた圧力が解放されるので、係止爪711、721は元の状態(内部電極32Bの軸方向両側の内周面32aよりも径方向内側に突出した状態)、すなわち第1の状態に戻る。第1の状態は、係止爪711、721が完全に元の状態に戻っていなくても、すなわち、かかっていた圧力が完全に解放されていない状態であっても、内部電極32Bから径方向内側に係止部71、72(本実施の形態では、係止爪711、721)が突出する程度の状態に戻っていれば、その状態を含む。これにより、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22は機械的にも接続され(図7C参照)、補強絶縁部30Bを引き裂いて、導体接続部材20Bを解体しない限り、電力ケーブル11、12を引き抜くことはできなくなる。
このとき、導体接続部材20B(第1の導体接続端子25及び第2の導体接続端子26)は、係止爪711、721により挟み込まれた状態となる。また、埋込金具73の突出部73cは、第1の導体接続端子25と第2の導体接続端子26に挟み込まれた状態となる。これにより、電力ケーブル11、12に軸力が生じても、この軸力によって補強絶縁部30Bとケーブルコア(特に、ケーブル絶縁体112、122)との界面状態は変化しないので、ケーブル接続部1Bの絶縁性は確保される。
このように、第2の実施の形態に係るケーブル接続部1Bは、第1のケーブル導体111に接続される第1の導体接続端子25と、第2のケーブル導体121に接続され、第1の導体接続端子25と係合する第2の導体接続端子26と、第1の導体接続端子25と第2の導体接続端子26が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される補強絶縁部30Bと、を備えるプラグイン方式のケーブル接続部である。補強絶縁部30Bは、ゴム絶縁部31と、ゴム絶縁部31の内周面に配置された内部電極32Bと、内部電極32Bに配置された係止部71、72と、を有する。係止部71、72は、軸方向に対向する第1の係止部71及び第2の係止部72を有する。第1の導体接続端子25は、第2の導体接続端子26に挿入される小径部25a(プラグ部)と、第1の係止部71に係止される第1の被係止部25eと、を有する。第2の導体接続端子26は、第1小径部26aを受け入れるプラグ受容口26d(プラグ受容部)と、第2の係止部72に係止される第2の被係止部26eと、を有する。第1の係止部71及び第2の係止部72は、内部電極32Bの軸方向両側の内周面32aよりも径方向内側に突出する第1の状態、又は第1の導体接続端子25及び第2の導体接続端子26の挿入に伴い径方向外側に弾性的に付勢される第2の状態に保持されるように構成される。補強絶縁部30Bの内部において、プラグ受容口26dに小径部25aが嵌合されたときに、第1の導体接続端子25及び第2の導体接続端子26は、第1の状態にある第1の係止部71及び第2の係止部72によって軸方向に挟持される。
具体的には、ケーブル接続部1Bにおいて、係止部71、72は、内部電極32Bの内周面に、周方向に離間して複数配置される。
また、ケーブル接続部1Bにおいて、第1の係止部71及び第2の係止部72は、それぞれ、被係止部25e、26eを係止する係止爪711、721(係止片)と、係止爪711、721を径方向に付勢する板ばね712、722(弾性支持部)と、を有する。
さらに、ケーブル接続部1Bは、係止部71、72を第2の状態で収容可能な凹部73bを有する埋込金具73を備える。板ばね712、722は、凹部73bの開口に沿って埋込金具73から軸方向に延在する。係止爪711、721は、板ばね712、722の端部に配置されている。
なお、ケーブル接続部1Bにおいて、埋込金具73の軸方向中央部は、突出部73cに代えて、内部電極32Bの内周面32aと面一に形成され、第1の導体接続端子25と第2の導体接続端子26とで埋込金具73を挟み込まない構造となっていてもよい(第1の実施の形態参照)。この場合、第1の導体接続端子25及び第2の導体接続端子26には、第1の実施の形態と同様の構造を適用することができる。
ケーブル接続部1Bによれば、導体接続部材20B(第1の導体接続端子25及び第2の導体接続端子26)が、係止部71、72によって挟み込まれた状態で保持されるので、軸力に対するケーブル保持力が高く、優れた長期安定性が実現される。特に、ケーブル接続部1Bは、275kV級以上の超高圧ケーブル用のケーブル接続部として有用である。
[第3の実施の形態]
図1に示すように、第3の実施の形態に係るケーブル接続部1Cは、第1の電力ケーブル11の端末部、第2の電力ケーブル12の端末部、導体接続部材20C、補強絶縁部30C、及び保護ケース40等を備える。ケーブル接続部1Cにおいて、第1の実施の形態に係るケーブル接続部1Aと同一又は対応する構成要素についての説明は省略する。ここでは、導体接続部材20Cと補強絶縁部30Cとの固定構造について重点的に説明する。
第3の実施の形態では、導体接続部材20Cは、プラグイン構造により接続される一組の導体接続端子21、22で構成される(図2A、図2B参照)。導体接続部材20Cは、第1の実施の形態における導体接続部材20Aと同様であるので、詳細な説明については省略する。
補強絶縁部30Cは、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される。補強絶縁部30Cは、ゴム絶縁部31、内部電極32C、ストレスコーン部33、34、及び外部遮へい層35が一体的にモールド成形されたワンピースのゴムブロック絶縁体である。補強絶縁部30Cを形成するゴム材料には、例えば、シリコーンゴム又はエチレンプロピレンゴム(EPゴム)が好適である。
補強絶縁部30Cにおいて、内部電極32C以外の構成は、第1の実施の形態の補強絶縁部30Aと同様であるので、説明を省略する。
図8A〜図8Cは、第3の実施の形態の内部電極32Cの構成を示す図である。図8Aは、内部電極32Cの全体構成を示す。図8Bは、第1の係止部81(図8Aの破線部分)の圧力がかかっていないときの状態(第1の状態)を示す。この状態においては、第1の係止部81(具体的には係止爪811)が、内部電極32Cの軸方向両側の内周面32aから径方向内側に突出している。図8Cは、径方向外向きに圧力がかかったときの第1の係止部81の状態(第2の状態)を示す。なお、第2の係止部82に対応する構成要素は、第1の係止部81と軸方向に関して対称であるので、図8B、図8Cにおいて、それらの符号を括弧書きで示している。
図8A〜図8Cに示すように、内部電極32Cの内周面において、軸方向略中央から左右それぞれ一定距離離間した位置には、第1の係止部81、第2の係止部82が配置されている。第1の係止部81及び第2の係止部82は、内部電極32Cの内周面に、周方向に離間して複数配置されるのが好ましい。これにより、軸力に対するケーブル保持力が向上する。
第1の係止部81は、第1の電力ケーブル11の端末部の軸方向への移動を規制し、第2の係止部82は、第2の電力ケーブル12の軸方向への移動を規制する。なお、第1の係止部81と第2の係止部82を区別しない場合は、単に「係止部81、82」と称する。第1の被係止部21eと第2の被係止部22eについても同様に、両者を区別しない場合は、「被係止部21e、22e」と称する。
係止部81、82は、係止爪811、821及び板部812、822を有する係止片である。係止部81、82は、例えば、金属材料で形成される。係止部81、82は、例えば、内部電極32Cを形成するゴム材料と一体的に形成される。
係止爪811、821は、板部812、822の先端側(図8Bでは板部812の左側)の端部に連設される。係止爪811、821の先端面811a、821aは、係止爪811、821の先端側(図8Bでは係止爪811の左側)に形成され、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22の被係止部21e、22eを係止する。先端面811a、821aは、垂直に形成されていることが好ましい。係止爪811、821の傾斜面811b、821bは、係止爪811、821の径方向内側(図8Bでは係止爪811の下側)に形成され、第1の電力ケーブル11のケーブル導体111が圧縮接続された第1の導体接続端子21又は第2の電力ケーブル12のケーブル導体121が圧縮接続された第2の導体接続端子22が挿通孔30aに挿通されるときに、係止爪811、821に徐々に径方向外向きの圧力がかかるように傾斜している。
板部812、822は、主面812a、822aが、内部電極32Cの内周面と面一となるように配置される。なお、板部812、822は、内部電極32Cに完全に埋め込まれてもよい。板部812、822は、係止爪811、821が径方向外向きの圧力を受けても変形しない。第3の実施の形態では、係止爪811、821が径方向外向きの圧力を受けると、係止部81、82は、内部電極32C及びゴム絶縁部31の弾性によって、内部電極32Cの軸方向両側の内周面32aまで拡径された状態となる。つまり、係止部81、82は、常時は、係止爪811、821が内部電極32Cから突出した状態で保持されており、径方向外向きの圧力を受けると径方向外側に弾性的に付勢される。そして、係止部81、82は、圧力が解放されると元の状態に戻る。
図9A〜図9Cは、第3の実施の形態に係るケーブル接続部1Cの施工工程を示す図である。
まず、段剥ぎにより露出した第1の電力ケーブル11のケーブル導体111に第1の導体接続端子21を圧縮接続するとともに、第2の電力ケーブル12のケーブル導体121に第2の導体接続端子22を圧縮接続する。また、第1の導体接続端子21に、導体接触子23を取り付ける。
次に、図9Aに示すように、第1の導体接続端子21が装着された第1の電力ケーブル11の端末部と、第2の導体接続端子22が装着された第2の電力ケーブル12の端末部を、それぞれ、補強絶縁部30Cの挿通孔30aに圧入する。
第1の導体接続端子21の小径部21aは、第2の導体接続端子22のプラグ受容口22dに内挿される。内挿されるまでの過程において、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22の外周面が、それぞれ、係止爪811、821に当接すると、係止爪811、821は、内部電極32C及びゴム絶縁部31の弾性によって、径方向外側に弾性的に付勢され、内部電極32Cの軸方向両側の内周面32aまで拡径された状態となる(図9B参照)。
第1の電力ケーブル11の端末部及び第2の電力ケーブル12の端末部をさらに挿入すると、プラグイン構造により、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22は導体接触子23を介して電気的に接続される(図9C参照)。また、係止爪811、821にかかっていた圧力が解放されるので、係止爪811、821は元の状態(内部電極32Cの軸方向両側の内周面32aよりも径方向内側に突出した状態)、すなわち第1の状態に戻る。第1の状態は、係止爪811、821が完全に元の状態に戻っていなくても、すなわち、かかっていた圧力が完全に解放されていない状態であっても、内部電極32Cから径方向内側に係止部81、82(本実施の形態では、係止爪811、821)が突出する程度の状態に戻っていれば、その状態を含む。これにより、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22は機械的にも接続され(図9C参照)、補強絶縁部30Cを引き裂いて、導体接続部材20Cを解体しない限り、電力ケーブル11、12を引き抜くことはできなくなる。
このとき、導体接続部材20C(第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22)は、係止爪811、821により挟み込まれた状態となる。これにより、電力ケーブル11、12に軸力が生じても、この軸力によって補強絶縁部30Cとケーブルコア(特に、ケーブル絶縁体112、122)との界面状態は変化しないので、ケーブル接続部1Cの絶縁性は確保される。
このように、第3の実施の形態に係るケーブル接続部1Cは、第1のケーブル導体111に接続される第1の導体接続端子21と、第2のケーブル導体121に接続され、第1の導体接続端子21と係合する第2の導体接続端子22と、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される補強絶縁部30Cと、を備えるプラグイン方式のケーブル接続部である。補強絶縁部30Cは、ゴム絶縁部31と、ゴム絶縁部31の内周面に配置された内部電極32Cと、内部電極32Cに配置された係止部81、82と、を有する。係止部81、82は、軸方向に対向する第1の係止部81及び第2の係止部82を有する。第1の導体接続端子21は、第2の導体接続端子22に挿入される小径部21a(プラグ部)と、第1の係止部81に係止される第1の被係止部21eと、を有する。第2の導体接続端子22は、小径部21aを受け入れるプラグ受容口22d(プラグ受容部)と、第2の係止部82に係止される第2の被係止部22eと、を有する。第1の係止部81及び第2の係止部82は、内部電極32Cの軸方向両側の内周面32aよりも径方向内側に突出する第1の状態、又は第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22の挿入に伴い径方向外側に弾性的に付勢される第2の状態に保持されるように構成される。補強絶縁部30Cの内部において、プラグ受容口22dに小径部21aが嵌合されたときに、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22は、第1の状態にある第1の係止部81及び第2の係止部82によって軸方向に挟持される。
具体的には、ケーブル接続部1Cにおいて、係止部81、82は、内部電極32Cの内周面に、周方向に離間して複数配置される。
また、ケーブル接続部1Cにおいて、第1の係止部81及び第2の係止部82は、それぞれ、第1の被係止部21e又は第2の被係止部22eを係止する係止爪811、821(係止片)を有し、係止爪811、821は、内部電極32C及びゴム絶縁部31の弾性によって内部電極32Cの軸方向両側の内周面32aまで拡径可能となっている。
なお、ケーブル接続部1Cにおいて、内部電極32Cの軸方向中央部が径方向内側に突出して形成され、第1の導体接続端子21と第2の導体接続端子22とで突出部を挟み込む構造となっていてもよい。この場合、当該突出部は、内部電極32Cと同一材料(実施の形態では半導電性EPゴム)で形成してもよいし、第2の実施の形態のように内部電極32Cの軸方向中央部に金具を埋設して形成してもよい。また、この場合、第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22には、第2の実施の形態と同様の構造を適用することができる。
ケーブル接続部1Cによれば、導体接続部材20C(第1の導体接続端子21及び第2の導体接続端子22)が、係止部81、82によって挟み込まれた状態で保持されるので、軸力に対するケーブル保持力が高く、優れた長期安定性が実現される。特に、ケーブル接続部1Cは、275kV級以上の超高圧ケーブル用のケーブル接続部として有用である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、第1から第3の実施の形態においては、ゴム材料(絶縁性、半導電性ともに)としてエチレンプロピレンゴム(EPゴム)を用いた場合について説明したが、シリコーンゴムを用いてもよい。また、導体接触子23としてマルチラムバンド(マルチコンタクト)を用いた場合について説明したが、これに限定されず、例えば、コイルスプリング状の接触子を用いてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1A、1B、1C ケーブル接続部
11、12 電力ケーブル
111、121 ケーブル導体
112、122 ケーブル絶縁体
113、123 外部半導電層
114、124 ケーブル遮へい層
115、125 ケーブルシース
20A、20B、20C 導体接続部材
21、25 第1の導体接続端子
22、26 第2の導体接続端子
23 導体接触子
30A、30B、30C 補強絶縁部
31 ゴム絶縁部
32A、32B、32C 内部電極
33、34 ストレスコーン部
35 外部遮へい層
61、71、81 第1の係止部
62、72、82 第2の係止部
63、73 埋込金具

Claims (7)

  1. 第1のケーブル導体に接続される第1の導体接続端子と、
    第2のケーブル導体に接続され、前記第1の導体接続端子と係合する第2の導体接続端子と、
    前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子が接続されてなる導体接続部分の外周に密着して配置される補強絶縁部と、
    を備えるプラグイン方式のケーブル接続部であって、
    前記補強絶縁部は、ゴム絶縁部と、前記ゴム絶縁部の内周面に配置された内部電極と、前記内部電極に配置された係止部と、を有し、
    前記係止部は、軸方向に対向する第1の係止部及び第2の係止部を有し、
    前記第1の導体接続端子は、前記第2の導体接続端子に挿入されるプラグ部と、前記第1の係止部に係止される第1の被係止部と、を有し、
    前記第2の導体接続端子は、前記プラグ部を受け入れるプラグ受容部と、前記第2の係止部に係止される第2の被係止部と、を有し、
    前記第1の係止部及び前記第2の係止部は、前記内部電極の軸方向両側の内周面よりも径方向内側に突出する第1の状態、又は前記第1の導体接続端子及び前記第2の導体接続端子の挿入に伴い径方向外側に弾性的に付勢される第2の状態に保持されるように構成され、
    前記補強絶縁部の内部において、前記プラグ受容部に前記プラグ部が嵌合されたときに、前記第1の導体接続端子及び前記第2の導体接続端子は、前記第1の状態にある前記第1の係止部及び前記第2の係止部によって軸方向に挟持される
    ことを特徴とするケーブル接続部。
  2. 前記係止部は、前記内部電極の内周面に、周方向に離間して複数配置されることを特徴とする請求項1に記載のケーブル接続部。
  3. 前記第1の係止部及び前記第2の係止部は、それぞれ、前記第1の被係止部又は前記第2の被係止部を係止する係止片と、前記係止片を径方向に付勢する弾性支持部と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブル接続部。
  4. 前記補強絶縁部は、前記内部電極に配置された埋込金具を有し、
    前記埋込金具は、前記係止部を前記第2の状態で収容可能な凹部を有し、
    前記弾性支持部は、付勢部材であり、
    前記付勢部材は、前記埋込金具に、脱落不能に固定され、
    前記係止片は、前記凹部に、脱落不能に収容されていることを特徴とする請求項3に記載のケーブル接続部。
  5. 前記補強絶縁部は、前記内部電極に配置された埋込金具を有し、
    前記埋込金具は、前記係止部を前記第2の状態で収容可能な凹部を有し、
    前記弾性支持部は、前記凹部の開口に沿って前記埋込金具から軸方向に延在する板ばねであり、
    前記係止片は、前記板ばねの先端部に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のケーブル接続部。
  6. 前記第1の係止部及び前記第2の係止部は、それぞれ、前記第1の被係止部又は前記第2の被係止部を係止する係止片を有し、
    前記係止片は、前記内部電極及び前記ゴム絶縁部の弾性によって前記内部電極の軸方向両側の内周面まで拡径可能となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブル接続部。
  7. 前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子との間に介在し、前記第1の導体接続端子と前記第2の導体接続端子を電気的に接続する導体接触子を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のケーブル接続部。
JP2018083256A 2018-04-24 2018-04-24 ケーブル接続部 Pending JP2019193416A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018083256A JP2019193416A (ja) 2018-04-24 2018-04-24 ケーブル接続部

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018083256A JP2019193416A (ja) 2018-04-24 2018-04-24 ケーブル接続部

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019193416A true JP2019193416A (ja) 2019-10-31

Family

ID=68391107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018083256A Pending JP2019193416A (ja) 2018-04-24 2018-04-24 ケーブル接続部

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019193416A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113572125A (zh) * 2021-04-08 2021-10-29 杭州富通电工有限公司 Gis终端安装定位装置及gis终端

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113572125A (zh) * 2021-04-08 2021-10-29 杭州富通电工有限公司 Gis终端安装定位装置及gis终端

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7811133B2 (en) Shielded electrical connector with a spring arrangement
US8016615B2 (en) Phone plug connector device
US8992258B2 (en) Electrical cable connector shield with positive retention locking feature
US8137125B2 (en) Conductor connection structure
US9444176B2 (en) Electrical connector having cold shrink component
JP2005158640A (ja) 多極コネクタ
JP2013529835A (ja) 回転自在のプラグ型コネクタ
KR20120016258A (ko) 냉간 수축 분리가능 커넥터
KR20100127744A (ko) 전력 케이블의 접속부
US8777679B2 (en) Electrical connector adapted to receive various diameter cable
EP3408899A1 (en) Shielded cable terminal assembly
KR20110089275A (ko) 스타 쿼드 케이블용 플러그 커넥터
US20080009164A1 (en) Known point elbow
JP2019193416A (ja) ケーブル接続部
JP2000115980A (ja) 電力ケーブル用差込形接続部
CN104682090B (zh) 具有线保持管的电连接器
CN110932009A (zh) 具有引入的绝缘压接
JP2019193515A (ja) ケーブル接続部
CN104466522A (zh) 适合于被连接到燃气安全阀和热电偶的热电偶连接器
KR102106208B1 (ko) 차폐 케이블용 단자 조립체
US9017107B2 (en) Insertion-type connector having a contact-making member
JP6628245B2 (ja) アルミニウム導体ケーブルの端末接続部
JP6611654B2 (ja) ケーブル接続装置及びケーブル接続部
JP2018033204A (ja) 電力ケーブルの接続部
JP2019221066A (ja) ケーブル接続部

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20190621

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20191105