JP2019193111A - 照明光通信装置 - Google Patents

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後藤 弘通
Hiromichi Goto
弘通 後藤
西野 博之
Hiroyuki Nishino
博之 西野
伊藤 和雄
Kazuo Ito
和雄 伊藤
正二郎 木戸
Shojiro Kido
正二郎 木戸
輝人 武田
Teruhito Takeda
輝人 武田
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Abstract

【課題】LED電流の断続によるピーク値の増大に起因する光源の信頼性が低下することを軽減する照明光通信装置を提供する。【解決手段】照明光通信装置は、光源53に直列に接続され、通信信号に従って光源53を流れる電流を断続することにより照明光を変調する変調回路1と、調光率を指示する調光信号に応じて可変の出力電流を光源53に供給し、一定の調光率の下で出力電流の平均を一定に保つ電源回路52と、調光率が所定範囲内にあるとき、光源53を流れる電流に直流電流を重畳する電流重畳回路10とを備える。【選択図】図1A

Description

本発明は、照明光を変調することにより可視光通信を行う照明光通信装置に関する。
特許文献1は、発光ダイオード(LED、Light Emitting Diode)を光源として備える照明器具において、光源を流れる電流を断続することによって照明光の変調を行う照明光通信装置を開示している。この照明光通信装置は、照明光の明るさを安定させるために、光源を流れる電流の平均値を一定に制御する定電流フィードバック制御を行っている。
特開2017−139211号公報
しかしながら、上記従来技術によれば、光源を流れる電流(以下LED電流と呼ぶ)を断続するデューティ比が小さいほどLED電流のピーク値が大きくなり、光源の信頼性を損なうという問題がある。
より詳しく説明すると、従来の照明光通信装置は、定電流フィードバック制御によってLED電流の平均値をほぼ一定に保つ動作をする。例えば、断続のデューティ比が50%のとき、LED電流のピーク値は、断続しない場合のLED電流の2倍になる。また、断続のデューティ比が10%のとき、LED電流のピーク値は、断続しない場合のLED電流の10倍になる。
したがって、オン・デューティ比が小さい場合、LED電流のピーク値が定格を超える可能性がある。LED電流のピーク値が定格を超えれば、LEDの経年劣化を早める、寿命を縮める、故障を誘発する等の信頼性を損なうという問題が生じる。
本発明は、LED電流の断続によるピーク値の増大に起因する光源の信頼性が低下することを軽減する照明光通信装置を提供する。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様における照明光通信装置は、照明光を発する光源と、二値の通信信号を発生する信号源と、前記光源に直列に接続され、前記通信信号に従って前記光源を流れる電流を断続することにより前記照明光を変調する変調回路と、調光率を指示する調光信号に応じて可変の出力電流を前記光源に供給し、一定の調光率の下で出力電流の平均を一定に保つ電源回路と、前記調光率が所定範囲内にあるとき、前記光源を流れる電流に直流電流を重畳する電流重畳回路とを備える。
本発明の照明光通信装置によれば、LED電流の断続による大きな電流ピーク値に起因して光源の信頼性が低下することを軽減することができる。
図1Aは、実施の形態1に係る照明光通信装置の構成例を示すブロック図である。 図1Bは、実施の形態1に係る照明光通信装置の各部の電流波形を模式的に示す説明図である。 図2Aは、実施の形態1に係る照明光通信装置のより詳細な構成例を示すブロック図である。 図2Bは、実施の形態1に係る変調回路の構成例を示す回路図である。 図2Cは、実施の形態1に係る変調回路の他の構成例を示す回路図である。 図3は、実施の形態1に係る照明光通信装置における調光率に対するLED電流およびバイパス電流の特性の一例を示す図である。 図4は、図3中の複数ポイントにおけるLED電流の波形、条件および計算例を模式的に示す説明図である。 図5は、実施の形態1に係る調光判別回路および電流設定回路の構成例を示す回路図である。 図6は、図5の調光判別回路および電流設定回路における各部の信号波形を示すタイムチャートである。 図7は、実施の形態1に係る照明光通信装置の変形例を示すブロック図である。 図8は、実施の形態1に係る照明光通信装置の変形例における処理例を示すフローチャートである。 図9は、実施の形態2に係る照明光通信装置における調光率に対するLED電流およびバイパス電流の特性の一例を示す図である。 図10は、図9中の複数ポイントにおけるLED電流の波形、条件および計算例を模式的に示す説明図である。 図11は、実施の形態2に係る照明光通信装置の変形例における処理例を示すフローチャートである。 図12は、比較例に係る照明光通信装置の構成を示すブロック図である。 図13は、比較例に係る照明光通信装置の断続信号および負荷電流の波形を示す説明図である。 図14は、比較例に係る照明光通信装置の平均デューティ比に対するLEDピーク電流の特性を示す図である。 図15は、比較例に係る照明光通信装置の調光率に対するLEDピーク電流の特性を示す図である。 図16は、比較例に係る照明光通信装置における出力電圧の波形およびLED電流の波形を示す図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した照明光通信装置に関し、以下の問題が生じることを見出した。
図12は、本発明者の知見に係る比較例の照明光通信装置の構成例を示すブロック図である。同図の照明光通信装置は、変調回路1、電源回路52、平滑コンデンサ65および光源53を備える。また、電源回路52は、整流ブリッジ62、DC−DCコンバータ64およびフィードバック回路67を備える。
光源53は、照明光を発する1つ以上のLEDを含む。
変調回路1は、スイッチ11を有し、照明光に通信信号(同図の断続信号)を重畳する変調を行う。照明光への通信信号の重畳は、スイッチ11の断続による。つまり、変調回路1は、光源53を流れる電流を断続することによって、照明光を変調する。
同図の照明光通信装置は、商用電源からの交流電圧を整流ブリッジ62全波整流し、DC−DCコンバータ64に入力する。DC−DCコンバータ64の出力両端間に平滑コンデンサ65が接続されている。また平滑コンデンサ65と並列に、照明光を発する発光ダイオードを含む光源53と電流検出抵抗73との直列回路が形成される。電流検出抵抗73の電圧降下は入力抵抗68およびフィードバック回路67を介して、DC−DCコンバータ64に帰還される。DC−DCコンバータ64は、出力電流の平均を一定に保とうとするフィードバック制御を行い、定電流電源として機能する。例えば、DC−DCコンバータ64は、電流検出抵抗73の電圧降下と基準電圧源72の基準電圧との差分を0に保とうとする。
このようなDC−DCコンバータ64を用いて照明光を変調する可視光通信を行う場合、光源53と直列に接続された変調回路1は、通信信号(断続信号)に従ってスイッチ11を断続する。
次に、比較例において断続信号とLED電流について説明する。
図13は、比較例に係る照明光通信装置の断続信号および負荷電流の波形を示す説明図である。同図の横軸は時間軸である。(a)断続信号の縦軸は電圧を示す。断続信号は、通信信号であり、例えば、ID信号や送信すべきデータを含む。(b)LED電流の縦軸は電流を示す。LED電流は、光源53を流れる電流であり、スイッチ11により断続され、同図のようにパルス状になる。照明光は、人の目には、同図の平均値に対応する明るさと感じられるが、実際には、高速な断続信号に従って点灯(発光)と消灯(非発光)を繰り返す。スイッチ11がLED電流を断続している場合でも、電源回路52におけるフィードバック制御によって、LED電流の平均値は一定に保たれる。
次に、調光機能および断続信号の平均デューティ比によってLED電流がどのように変化するのかを説明する。調光機能は、照明光の明るさを調整する機能である。断続信号のデューティ比は、断続信号の1サイクルの時間中のスイッチ11のオンにする時間の割合をいう。1サイクル時間に対するハイレベル時間の割合をいう。平均デューティ比は、単位時間または通信信号の単位送信ブロックに対する合計オン時間の割り合いをいう。
図14は、比較例に係る照明光通信装置の平均デューティ比に対するLEDピーク電流の特性を示す図である。同図の横軸は、断続信号の平均デューティ比を示す。縦軸のLEDピーク電流は、光源53の流れる電流のピーク値(つまりハイレベル区間の電流値)を示す。縦軸の単位は、平均デューティ比が100%かつ調光率100%のとき(断続しないときの最も明るいとき)のLED電流を1とする倍率を示す。同図では、調光率が100%、80%、60%、40%、20%、10%の場合のそれぞれのLEDピーク電流の特性を示している。
例えば、調光率100%の場合、平均デューティ比20%のLEDピーク電流は平均デューティ比100%のLEDピーク電流の5倍になる。また例えば、調光率100%の場合、平均デューティ比10%のLEDピーク電流は平均デューティ比100%のLEDピーク電流の10倍になる。
このように、同じ調光率では、平均デューティ比が小さいほどLEDピーク電流は大きくなる。
図15は、比較例に係る照明光通信装置の調光率に対するLEDピーク電流の特性を示す図である。同図の横軸は、調光率を示す。縦軸は図14と同じである。
同図では、平均デューティ比(図中のDと表記)が100%、80%、60%、40%、20%、10%の場合のそれぞれのLEDピーク電流の特性を示している。
同図において、図14と同様に、同じ調光率では平均デューティ比が小さいほどLEDピーク電流は大きくなっている。また、同じ平均デューティ比では、調光率が高いほどLEDピーク電流は大きくなっている。
図16は、比較例に係る照明光通信装置における出力電圧の波形およびLED電流の波形を示す図である。同図の横軸は時間を示す。同図上段の縦軸は、DC−DCコンバータ64の出力電圧を示す。同図下段の縦軸はLED電流を示す。同図では、断続信号のデューティ比が20%、40%、60%、80%である場合のそれぞれの波形を記してある。
図16においても、図14、図15と同様に、デューティ比が小さいほど、出力電圧、LED電流ともに大きくなっている。
比較例のように、フィードバック制御によってLED電流の平均値をほぼ一定に保つ動作をするDC−DCコンバータ64を備える照明光通信装置では、デューティ比が小さい場合、LED電流のピーク値が過大になって定格を超える可能性がある。LED電流のピーク値が定格を超えれば、LEDの経年劣化を早める、寿命を縮める、故障を誘発する等の信頼性を損なうという問題が生じる。
このような課題を解決するために、本発明の一態様における照明光通信装置は、照明光を発する光源と、二値の通信信号を発生する信号源と、前記光源に直列に接続され、前記通信信号に従って前記光源を流れる電流を断続することにより前記照明光を変調する変調回路と、調光率を指示する調光信号に応じて可変の出力電流を前記光源に供給し、一定の調光率の下で出力電流の平均を一定に保つ電源回路と、前記調光率が所定範囲内にあるとき、前記光源を流れる電流に直流電流を重畳する電流重畳回路とを備える。
この構成によれば、重畳された直流電流に相当する電流量が、LED電流のパルス状の電流から減少する。つまり、前記光源を流れる電流に直流電流を重畳することによって、LED電流のピーク値を下げることができる。これにより、LED電流の断続による大きな電流ピーク値に起因して光源の信頼性が低下することを軽減することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示す。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップおよびステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明する。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密な寸法を表すものではない。
[1.1 照明光通信装置の構成例]
図1Aは、実施の形態1に係る照明光通信装置の構成例を示すブロック図である。同図の照明光通信装置は、電源回路52、光源53、変調回路1、調光器3、信号源5、デューティ切替回路7および電流重畳回路10を備える。電流重畳回路10は、可変定電流回路2、調光判別回路4および電流設定回路6を備える。
電源回路52は、調光率を指示する調光信号に応じて可変の出力電流を光源53に供給し、一定の調光率の下で出力電流の平均を一定に保つ制御を行う。
光源53は、照明光を発する1つ以上の発光ダイオード(LED)を含む。なお、光源53は、発光ダイオードの代わりに有機EL発光素子、またはレーザ発光素子を備えていてもよい。
変調回路1は、照明光に通信信号(断続信号とも呼ぶ)を重畳する変調を行う。そのため、変調回路1は、光源53に直列に接続され、信号源5からの通信信号に従って光源53を流れる電流を断続することにより照明光を変調する。
調光器3は、調光率を指示する調光信号を出力する。調光率は、照明光の明るさを示し、例えば、0%(非点灯)〜100%(最も明るい点灯)で表される。調光器3は、例えば、ユーザによる調光操作を受け付ける回転式またはスライド式のつまみを有し、つまみの位置に応じた調光信号を出力する。また、調光器3は、外部コントローラからの信号に基づいて調光信号を出力してもよい。
信号源5は、二値の通信信号を発生する。二値の通信信号は、照明光通信装置に固有のIDを繰り返すID信号であってもよいし、外部から入力された信号に基づく信号であってもよい。
デューティ切替回路7は、調光率が第1のしきい値を下回ったとき、信号源5に、平均デューティ比が小さい通信信号に切替させる。なお、「調光率が第1のしきい値を下回ったとき」というのは、「調光率が減少してきて第1のしきい値より小さくなったとき」という意味である。「調光率が第1のしきい値を上回ったとき」というのは、「調光率が増加してきて第1のしきい値より大きくなったとき」という意味である。
電流重畳回路10は、調光率が所定範囲内にあるとき、光源53を流れる電流に直流電流を重畳する。
ここで、電流重畳回路10による重畳について説明する。
図1Bは、実施の形態1に係る照明光通信装置の各部の電流波形を模式的に示す説明図である。同図の横軸は時間を示す。縦軸は電流値(瞬時値)を示す。同図では、図1A中の矢線で示した配線部分の電流i1、i2、i3の波形を示す。すなわち、電流i1は、変調回路1を流れる電流である。電流i1は、変調回路1による断続によりパルス状になっている。電流i2は、電流重畳回路10を流れる電流である。電流i2は、電流重畳回路10自身を流れる電流であり、光源53を流れる電流に重畳される直流電流であり、かつ、変調回路1を流れないでバイパスする電流である。電流i3は、光源53を流れる電流であり、電流i1に電流i2を重畳した電流である。なお、電流i2の直流電流をバイパス電流とも呼ぶ。
また、図1Bの(a)〜(c)は、光源53を流れる電流に電流重畳回路10が直流電流を重畳しない場合、つまり電流i2が0の場合の電流波形を示す。電流i2が0なので、光源53を流れる電流i3は、変調回路1を流れる電流i2と同じである。このときの(c)電流i3の平均値をa3、ピーク値をp3、パルス高(波高値)をh3とする。
これに対して、図1Bの(A)〜(C)は、(a)〜(c)と同じ明るさで、つまり同じ調光率で、電流i2を光源を流れる電流に重畳したときの電流波形を示す。電流i2の大きさをQとする。このときの(C)電流i3の平均値は、(a)〜(c)のケースと同じ明るさなので、(c)の平均値a3と同じである。ところが、(C)電流i3のピーク値P3およびパルス高(波高値)H3は、(c)電流i3のピーク値p3およびパルス高(波高値)h3と異なっている。すなわち、(C)電流i3のピーク値P3は、(c)電流i3のピーク値p3よりも小さくなっている。また、(C)電流i3のパルス高(波高値)H3は、(c)電流i3のパルス高(波高値)h3よりも小さくなっている。
これは、電源回路52が一定の調光率の下では出力電流の平均を一定に保つ制御をしていることと、直流電流を光源53を流れる電流に重畳したこととの帰結である。
このように電流重畳回路10は、直流電流を光源53を流れる電流に重畳するので、光源53を流れる電流のピーク値および波高値を抑制することができる。直流電流の大きさQは任意に設定可能であり、ピーク値をどの程度抑制が必要かに応じて定められる。
次に、照明光通信装置のより具体的な構成例について説明する。
図2Aは、実施の形態1に係る照明光通信装置のより詳細な構成例を示すブロック図である。図2Aは、図1Aと比べて、電源回路52、変調回路1および可変定電流回路2それぞれのより詳細な回路例を示す点が異なっている。以下、同じ点の説明の重複を避けて、異なる点を中心に説明する。
電源回路52は、整流ブリッジ62、DC−DCコンバータ64、平滑コンデンサ65、フィードバック回路67、および電流検出抵抗73を備える。フィードバック回路67は、入力抵抗68、演算増幅器69、コンデンサ70、抵抗71、および基準電圧源72を備える。
電源回路52は、商用電源からの交流電圧を整流ブリッジ62で全波整流し、DC−DCコンバータ64に入力する。DC−DCコンバータ64の出力両端間に平滑コンデンサ65が接続されている。また平滑コンデンサ65と並列に、光源53と変調回路1と電流検出抵抗73との直列回路が形成される。さらに、電流重畳回路10が変調回路1と並列に接続されている。電流検出抵抗73の電圧降下は入力抵抗68を介して、演算増幅器69のマイナス入力端子に入力される。演算増幅器69のプラス入力端子には基準電圧源72の基準電圧が入力される。演算増幅器69は、上記の電圧降下と上記の基準電圧との誤差を示すフィードバック信号をDC−DCコンバータ64に出力する。DC−DCコンバータ64は、出力電流の平均を一定に保とうとするフィードバック制御を行い、定電流電源として機能する。例えば、DC−DCコンバータ64は、電流検出抵抗73の電圧降下と基準電圧源72の基準電圧との誤差を0に保とうとする。
変調回路1は、信号源5からの断続信号に従って断続するスイッチ11を有する。変調回路1は、例えば図2Bまたは図2Cのような回路構成としてもよい。
図2Bは、実施の形態1に係る変調回路1の構成例を示す回路図である。同図の変調回路1は、スイッチトランジスタであるスイッチ11およびバッファ回路13を備える。信号源5の断続信号は、バッファ回路13でより高い駆動能力の信号に変換されてスイッチ11のゲートに入力される。変調回路1は、図2Bのような簡単な回路構成としてもよい。
図2Cは、実施の形態1に係る変調回路の他の構成例を示す回路図である。同図の変調回路1は、スイッチ11、電流検出抵抗15、演算増幅器16、基準電圧源17および入力抵抗18を備える。
スイッチ11は、トランジスタであり、LED電流を断続する機能とLED電流を制限する機能を兼用している。つまり、このトランジスタは、LED電流を断続するだけでなく、ゲート電圧に応じた抵抗値を有しこれによりLED電流を制限する。
演算増幅器16は、電流検出抵抗15の電位(および断続信号からの入力抵抗18の電位)と基準電圧源17の基準電位との誤差に応じたゲート電圧を生成してスイッチ11のゲートに供給する。
電流検出抵抗15は、LED電流の大きさを検出するための抵抗である。
抵抗19は、電流検出抵抗15の電位を演算増幅器16の負入力端子に伝える入力抵抗である。
入力抵抗18は、信号源5から入力される通信信号(断続信号)を演算増幅器16の負入力端子に伝える入力抵抗である。
基準電圧源17は、基準電位を演算増幅器16の正入力端子に入力する。基準電位は、例えば、所定値(例えば、LED電流の立ち下がりエッジにおける高い方の値)に対応するように設定される。
図2Cの変調回路1によれば、スイッチ11における光源53を流れる電流を制限する機能は、電流波形に生じるオーバーシュートを抑制することができる。
可変定電流回路2は、トランジスタ21、検出抵抗22、演算増幅器23、および電圧源24を備える。
トランジスタ21は、ゲート電圧に応じた抵抗値を有し、これにより、自身に可変の定電流を通電する。ゲート電圧は演算増幅器23から供給される。
検出抵抗22は、トランジスタ21を流れる電流の大きさを検出するための電流検出抵抗である。
演算増幅器23は、検出抵抗22の電位と電流設定回路6からの設定信号の電位との誤差に応じた出力信号を生成してスイッチ11のゲートに供給する。
電圧源24は、演算増幅器23に電源となる定電圧を供給する。
これによれば、可変定電流回路2は、電流設定回路6からの設定信号に応じて可変の直流電流を自身に通電する。この直流電流は、図1Bの例では(B)電流i2に相当し、(C)電流i3に重畳される。また、直流電流の大きさは、電流設定回路6からの設定信号の電位Vbに応じて定まる。
[1.2 照明光通信装置の動作例]
次に、実施の形態1に係る照明光通信装置の動作について説明する。
図3は、実施の形態1に係る照明光通信装置における調光率に対するLED電流およびバイパス電流の特性の一例を示す図である。同図において横軸は、調光率を100分率で示す。同図上段の縦軸のLED電流は、光源53を流れる電流を示す。同図下段の縦軸のバイパス電流は、光源53を流れる電流に重畳される直流電流を示す。同図上段および下段の縦軸の電流値は、調光率100%におけるLED電流の平均値を1とした場合の倍率を示す。
同図の上段において、一点鎖線はLED電流の平均値を示し、一定の調光率の下では平均デューティ比に関わらず、LED電流の平均値は、一定(つまり同じ明るさ)である。
同図の破線(区間TaおよびTb)および区間T2の太線からなる直線は、通信信号の平均デューティ比が65%であると仮定した場合のLED電流のピーク値を示す。平均デューティ比65%の下で調光率を変化させた場合、LED電流のピーク値は、この直線のように調光率に比例する。
また、図3では、調光率50%を境に通信信号がデューティ切替回路7によって切り替えられているものとする。すなわち、調光率50%から100%の範囲では、通信信号の平均デューティ比が65%であるものとしている。つまり、区間Ta、T1、T2のいずれも通信信号の平均デューティ比が65%であるものとしている。
また、調光率0%から50%の範囲では、通信信号の平均デューティ比が35%であるものとしている。つまり、区間T3での通信信号の平均デューティ比が35%であるものとしている。
図3上段の太線は、実施の形態1の照明光通信装置におけるLED電流のピーク値を示す。同図中の区間T1は、上記の所定範囲の一例、つまり、電流重畳回路10がバイパス電流をLED電流に重畳する区間の一例である。
バイパス電流をLED電流へのバイパス電流の重畳について、区間Taと区間T1を対比して説明する。
区間Taの破線は、比較例の照明光通信装置におけるLED電流のピーク値、言い換えればバイパス電流が重畳されない場合のLED電流のピーク値を示す。調光率100%のときの区間Taのピーク値は、図3では最大の値になっており、1/0.65=1.54倍になっている。平均デューティ比が65%よりももっと小さければ、調光率100%のときのピーク値はもっと大きい値になり、電流ピーク値に起因して光源の信頼性が低下するという問題がより深刻になる。
これに対して、区間T1は、実施の形態1の照明光通信装置における図3の下段のようなパイパス電流がLED電流に重畳されている例を示す。電流重畳回路10は、区間T1では、バイパス電流の大きさを調光率に比例するように決定している。ここでは、電流重畳回路10は、区間T1におけるLED電流のピーク値を、(B)点の約1.33倍の一定レベルに抑制するように、バイパス電流の大きさを決定している。
電流重畳回路10がパイパス電流を重畳する所定範囲を、調光率100%を含む範囲(図3では区間T1)にすれば、調光率100%における最大となるLED電流のピーク値を所望するレベルに抑制することができる。LED電流のピーク値を抑制することによって、電流ピーク値に起因して光源の信頼性が低下することを軽減することができる。
次に、電流重畳回路10によるバイパス電流の大きさを決定する例について説明する。
図4は、図3中の複数ポイントにおけるLED電流の波形、条件および計算例を模式的に示す説明図である。同図の(A)から(C)は図3中の(A)から(C)に対応する。
図3の(A)点では、平均デューティ比65%で調光率100%のときに、LED電流のピーク値を1.33倍に抑制することを前提にしている。1.33倍は、平均デューティ比75%の通信信号の最大ピーク値に相当する。図4の(A)の「条件」は、平均デューティ比が65%で調光率が100%であるものとしている。図4の(A)の「計算例」では、平均デューティ比65%で調光率100%のとき、LED電流のピーク値を1.33倍にするために、バイパス電流の大きさQをいくつにすればよいかを示している。この計算例から、図4の(A)の「波形」に示すように、バイパス電流の大きさQは、0.39と決定される。
図3の(B)点では、バイパス電流を0にしてよいポイントを示している。つまり、図4の(B)の「条件」では、平均デューティ比65%でLED電流のピーク値が1.33倍であるものとしている。図4の(B)の計算例では、平均デューティ比65%でLED電流のピーク値が1.33倍になるのは、調光率Dimがいくつのときかを計算している。その結果、図3の(B)点は、バイパス電流を0にしてよいポイントとして、調光率86.5%のポイントが決定される。図3および図4の例では、上記の所定範囲は、調光率86.5%から100%までの範囲と決定される。この例では、調光率86.5%でのパイパス電流の大きさQを0と決定する。上記の所定範囲におけるバイパス電流の調光率に比例するように制御される。
さらに、図3の(C)点における平均デューティ比に切替について説明する。
デューティ切替回路7は、調光率が第1のしきい値を下回ったとき、信号源5に平均デューティ比が小さい通信信号に切替させるように制御する。図3では第1のしきい値は(C)点つまり調光率50%としている。比較例では、調光率が小さくなるほどピーク電流も減少し、照明光の明暗の差が小さくなり、S/N比が劣化する。これに対して、デューティ切替回路7によれば、調光率が第1のしきい値を下回ったとき、平均デューティ比の小さい通信信号に切り替えることにより、ピーク値を高くし、S/N比の劣化を軽減することができる。
[1.3 電流重畳回路10の回路例]
次に、電流重畳回路10を簡単な回路構成により実現する回路例について説明する。
図5は、実施の形態1に係る調光判別回路4および電流設定回路6の構成例を示す回路図である。また、図6は、図5の調光判別回路4および電流設定回路6における各部の信号波形を示すタイムチャートである。図6中の信号A、信号B、信号C、・・・等は、図5のA、B、C、・・・等における信号を意味する。図6中のWA、WB、・・・等は、信号A、信号B、・・・等のそれぞれのパルス幅を意味する。図6の区間D1は、調光率が上記の所定範囲の下限よりも小さい場合(暗い場合)に対応する。区間D2は、調光率が所定範囲の下限よりも大きい場合(明るい場合)に対応する。
図5において、調光判別回路4は、基準信号源41、AND回路42およびEXOR回路43を備える。なお、調光信号は、調光率に応じたパルス幅WAのパルスを有するものとする。パルス幅WAは調光率に比例するものとする。つまり、調光率が大きいほどパルス幅WAが大きくなるものとする。
基準信号源41は、調光信号(信号A)に含まれるパルスをトリガーに、上記の所定範囲の下限の調光率に対応するパルス幅WBを有する基準パルス(信号B)を発生する。
AND回路42は、調光信号(信号A)のパルスと基準パルス(信号B)との論理積をとる。AND回路42の出力信号(信号C)のパルス幅WCは、パルス幅WAとパルス幅WBのうち小さい方と同じになる。
EXOR回路43は、調光信号(信号A)のパルスと、論理積つまりAND回路42の出力信号(信号C)との排他的論理和をとる。
このように構成された調光判別回路4において、EXOR回路43の出力信号(信号D)におけるパルスの有無は、調光率が所定範囲の下限より大きいか否かを示す。つまり、EXOR回路43は、しきい値判定を行っている。
また、EXOR回路43の出力信号(信号D)にパルスが含まれる場合、そのパルス幅WDは、調光率に対応する。言い換えれば、EXOR回路43の出力信号のパルス幅WDは調光率に比例する。さらに言い換えれば、EXOR回路43の出力信号のパルス幅WDは調光率に比例するバイパス電流の大きさを指示する信号として利用可能である。
また、図5の電流設定回路6は、基準信号源44、バッファ回路45、EXOR回路46、バッファ回路47、AND回路48、抵抗49、コンデンサ410および抵抗411を備える。
基準信号源44は、調光判別回路4のEXOR回路43の出力信号(信号D)に含まれるパルスをトリガーに、所望のバイパス電流の大きさに対応するパルス幅WEを有する基準パルスを発生する。
バッファ回路45は、EXOR回路43の出力信号(信号D)をEXOR回路46に入力する。
EXOR回路46は、バッファ回路45の出力信号と、基準信号源44からの基準パルス(信号E)との排他的論理和をとる。EXOR回路46の出力信号(信号F)のパルス幅WFは、パルス幅WEからパルス幅WDを引いた大きさになる。
バッファ回路47は、基準信号源44からの基準パルスをAND回路48に入力する。
AND回路48は、EXOR回路46の出力信号(信号F)と、バッファ回路47の出力信号との論理積をとる。
抵抗49、コンデンサ410、抵抗411からなる回路は、AND回路48の出力信号中のパルスのパルス幅に応じた直流電圧を生成する積分回路を構成する。例えば、コンデンサ410に保持される積分値としての電圧は、直流電流(バイパス電流)の大きさを示す電圧Vbの設定信号として、可変定電流回路2内の演算増幅器23のプラス入力端子に出力される。設定信号の電圧Vbは、直流電流(バイパス電流)の大きさを可変定電流回路2に指示する。
このように、電流重畳回路10は、図5のような簡単な論理回路を中心に構成することができる。
なお、上記の調光判別回路4の基準信号源41は、所定範囲(例えば図3の区間T1)の下限の調光率に対応する基準パルスを生成する例を説明したが、所定範囲の下限ではなく上記の第1のしきい値(例えば図3の調光率50%)に対応する基準パルスを生成してもよい。
また、電流重畳回路10は、それぞれ異なるしきい値に対応する複数の調光判別回路4を備えてもよい。例えば、調光判別回路4の1つは所定範囲の下限の調光率に対応する基準パルスを生成する。調光判別回路4の他の1つは、第1のしきい値に対応する基準パルスを生成する。調光判別回路4のさらに他の1つは他のしきい値に対応する基準パルスを生成する。
なお、調光信号の正パルスの幅が調光率に比例する例について説明したが、調光信号の負パルスの幅が調光率に比例する場合であっても、調光信号を反転する等により図5の回路で同様に処理可能である。
また、調光信号は、調光率をパルス幅で示すPWM変調されたデジタル信号である例を説明したがこれに限らない、例えば、調光信号が調光率に対応する電圧値をもつアナログ信号であってもよい。この場合、アナログ信号としての調光信号を上記のデジタル信号に変換し、図5の調光判別回路4に入力してもよい。また、調光信号は、PWM変調以外でデジタル信号であってもよい。
[1.4 照明光通信装置の変形例]
次に、実施の形態1に係る照明光通信装置の変形例について説明する。
図7は、実施の形態1に係る照明光通信装置の変形例を示すブロック図である。同図の照明光通信装置は、図1Aと比べて、調光判別回路4、信号源5、電流設定回路6およびデューティ切替回路7がマイコン8によって構成されている点が異なっている。以下、異なる点を中心に説明する。
マイコン8は、プログラムを記憶するメモリ、プログラムを実行するプロセッサ、AD(Analog-Digital)変換回路、DA(Digital-Analog)変換回路、入出力ポート等を備えるいわゆるマイクロコンピュータまたはマイクロコントローラである。マイコン8は、調光判別回路4、信号源5、電流設定回路6およびデューティ切替回路7の機能の全部または一部をソフトウェアにより実現する。機能の一部をソフトウェアで実現する場合、機能の残部は、マイコン8内にハードウェア(つまり回路)として備えてもよいし、マイコン8外部の回路として照明光通信装置に備えてもよい。
図8は、実施の形態1に係る照明光通信装置の変形例における処理例を示すフローチャートである。同図のフローチャートは、調光率が所定範囲内にあるとき、光源53を流れる電流に直流電流を重畳する処理例を示す。所定範囲は、例えば図3の区間T1でもよい。マイコン8は、調光信号に変化があるか否かを判定する(S81)。この調光信号は、マイコン8が判別可能であればよく、デジタル信号であっても、アナログ信号であってよい。
調光信号に変化がないと判定した場合、マイコン8は、S81の判定に戻る。調光信号に変化があると判定した場合、マイコン8は、調光率が所定範囲内にあるか否かを判定する(S82)。
調光率が所定範囲内にあると判定した場合、マイコン8は、調光率および平均デューティ比に応じて、直流電流(つまりバイパス電流)の大きさを決定する(S83)。この決定では、マイコン8は、たとえば、図4の例のように、条件を定めてバイパス電流の大きさを算出する。あるいは、マイコン8は、図4の例のような条件、調光率および平均デューティ比に応じた直流電流の大きさを、予めテーブルデータとして記憶しておき、テーブルデータを参照することによってバイパス電流の大きさを決定してもよい。
さらに、マイコン8は、決定したバイパス電流の大きさを指示する設定信号を可変定電流回路2に供給することによって、光源53を流れる電流に、バイパス電流を重畳する(S84)。
一方、調光率が所定範囲内にないと判定した場合、マイコン8は、バイパス電流を重畳していれば重畳を停止する(S85)。このとき、マイコン8、例えばバイパス電流の大きさとしてゼロを指示する設定信号を可変定電流回路2に供給する。
このように、マイコン8によっても、調光率が所定範囲内にあるとき、光源53を流れる電流に直流電流を重畳することができる。
なお、デューティ切替回路7による平均デューティ比の切替もマイコン8により処理することができる。
以上のように実施の形態1に係る照明光通信装置は、照明光を発する光源53と、二値の通信信号を発生する信号源5と、光源53に直列に接続され、通信信号に従って光源53を流れる電流を断続することにより照明光を変調する変調回路1と、調光率を指示する調光信号に応じて可変の出力電流を光源53に供給し、一定の調光率の下で出力電流の平均を一定に保つ電源回路52と、調光率が所定範囲内にあるとき、光源53を流れる電流に直流電流を重畳する電流重畳回路10とを備える。
これによれば、光源を流れる電流の断続による瞬間的な大きなピーク値に起因して光源の信頼性が低下することを軽減することができる。詳しく言うと、変調回路1が光源53を流れる電流を断続することによって光源53を流れる電流LED電流のピーク値は大きくなるけれども、調光率が所定範囲内にあるときは、直流電流を光源53を流れる電流に重畳するので、ピーク値を抑制することができる。こうして、大きなピーク値による瞬時的な光源への負担を軽減し、光源の信頼性の低下を軽減することができる。
ここで、電流重畳回路10は、直流電流の大きさを調光率に応じて決定してもよい。
これによれば、直流電流の大きさを調光率に応じて決定することにより、LED電流のピーク値を適切に設定することを容易にする。つまり、LED電流のピーク値をどの程度抑制するかを容易に設定することができる。
ここで、電流重畳回路10は、直流電流の大きさを通信信号のデューティ比に応じて決定してもよい。
これによれば、直流電流の大きさを通信信号のデューティ比に応じて決定することにより、LED電流のピーク値を適切に設定することを容易にする。
ここで、電流重畳回路10は、直流電流の大きさを、調光率および通信信号のデューティ比に応じて決定としてもよい。
これによれば、LED電流のピーク値を適切に設定することを容易にする。
ここで、上記の所定範囲は、調光率100%を含む範囲であってもよい。
これによれば、上記の所定範囲は最も明るい調光範囲であり、調光率が100%のときの最も高いピーク値を抑制することができる。その結果、光源の信頼性の低下を効果的に軽減することができる。
ここで、電流重畳回路10は、直流電流を所定範囲内の調光率に比例させてもよい。
これによれば、所定範囲におけるピーク値を、所望の一定レベルを超えないように抑制することができる。
ここで、照明光通信装置は、調光率が第1のしきい値を下回ったとき、信号源5に、平均デューティ比が小さい通信信号に切替させるデューティ切替回路7を備えていてもよい。
比較例では、調光率が小さくなるほどピーク電流も減少し、照明光の明暗の差が小さくなり、S/N比が劣化する。これに対して、実施の形態1に係る照明光通信装置によれば、調光率が第1のしきい値を下回ったとき、例えば調光によりある明るさよりも暗くなったとき、平均デューティ比が小さい通信信号に切り替えることにより、LED電流のピーク値を高くし、S/N比の劣化を軽減することができる。
ここで、調光信号は調光率に応じたパルス幅のパルスを有し、電流重畳回路10は、調光信号に含まれるパルスをトリガーに、所定範囲の下限の調光率に対応するパルス幅を有する基準パルスを発生する基準信号源41と、調光信号のパルスと基準パルスとの論理積をとるAND回路42と、調光信号のパルスと、論理積との排他的論理和をとるEXOR回路43とを備え、EXOR回路43の出力信号におけるパルスの有無は、調光率が所定範囲の下限より大きいか否かを示し、EXOR回路43の出力信号に含まれるパルスの幅は、調光率に対応してもよい。
これによれば、信号制御回路は簡単な論理回路を中心に構成することができる。また、調光率が所定範囲の下限より大きいか否かの判定を容易にすることができる。
ここで、電流重畳回路10は、EXOR回路43の出力信号におけるパルスの幅に応じて、直流電流の大きさを決定してもよい。
これによれば、直流電流の大きさの決定を容易にすることができる。
ここで、電流重畳回路10は、光源53と直列に接続され、かつ、変調回路1と並列に接続され、直流電流の大きさを示す設定信号に応じて可変の直流電流を自身に通電する可変定電流回路2と、調光率が所定範囲の下限より大きいか否かを判定する調光判別回路4と、調光率が所定範囲内にあるとき、調光率に応じた設定信号を生成する電流設定回路6とを備え、調光信号は、調光率に応じたパルス幅のパルスを有し、調光判別回路4は、調光信号に含まれるパルスをトリガーに、所定範囲の下限の調光率に対応するパルス幅を有する基準パルスを発生する基準信号源41と、調光信号のパルスと基準パルスとの論理積をとるAND回路42と、調光信号のパルスと、論理積との排他的論理和をとるEXOR回路43とを備え、電流設定回路6は、EXOR回路43の出力信号に基づいて設定信号を生成してもよい。
これによれば、電流重畳回路10は、簡単な論理回路を中心に構成され、所定範囲の下限より大きいか小さいかの判定を容易にすることができ、かつ、設定信号の決定を容易にすることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、実施の形態1における平均デューティ比の切替時に、つまり、調光率が第1のしきい値を下回ったときに、さらに、バイパス電流を光源53を流れる電流に重畳する例について説明する。
[2.1 照明光通信装置の構成例]
実施の形態2に係る照明光通信装置は、実施の形態1に係る照明光通信装置とほぼ同じである。ただし、実施の形態1と比べて、調光判別回路4および電流設定回路6において、調光率が第1のしきい値を下回ったときにバイパス電流を光源53を流れる電流に重畳する機能が追加されている。
[2.2 照明光通信装置の動作例]
次に、実施の形態2に係る照明光通信装置の動作について説明する。
図9は、実施の形態2に係る照明光通信装置における調光率に対するLED電流およびバイパス電流の特性の一例を示す図である。同図は、図3と比べて、図9の区間T4においてバイパス電流が重畳される点が異なっている。以下、図3と異なる点を中心に説明する。また、同図の(C)点は、第1のしきい値(図9では調光率50%)よりわずかに大きい調光率に対応し、(C)点での平均デューティ比65%であり、区間T4に含まれない。
(D)点は、第1のしきい値(図9では調光率50%)よりわずかに小さい調光率に対応し、(D)点での平均デューティ比35%であり、区間T4に含まれる。
(E)点は、区間T4の端点であり、平均デューティ比35でLED電流のピーク値が1.33になるときの、調光率に対応する。
電流重畳回路10は、図9の下段に示すように、調光率が第1のしきい値よりも小さく、区間T4の範囲内にあるとき、LED電流にバイパス電流を重畳する。この重畳により、区間T4では、図3のようなピーク値の急激な変化を防止し、滑らかに変化させる。
これによれば、さらに、平均デューティ比が小さい通信信号に切り替えることによるピーク値の上昇を、所望のレベル(図9では1.33)に設定することができる。その結果、切り替え時の急激なピーク値の上昇を抑制することができる。また、急激なピーク値の上昇を抑制するので、ちらつき等の視覚上の違和感を低減させることができる。また、通信信号の切り替え時における光源の信頼性の低下を軽減することができる。
図10は、図9中の複数ポイントにおけるLED電流の波形、条件および計算例を模式的に示す説明図である。図10は、図4と比べて、(D)欄と(E)蘭とが追加されている点が異なる。以下、異なる点を中心に説明する。
図10の(D)欄と(E)蘭は、図9の(D)点と(E)点に対応する。
図9の(D)点は、平均デューティ比の切替直後の点であり、切替直前の(C)点と同じピーク値0.77倍にすることを目標とする。図10の(D)の「条件」は、調光率50で、平均デューティ比35%のときに、ピーク電流を0.77倍にするには、バイパス電流をいくつにすればよいかである。図10の(D)の「計算例」は、この条件を満たすバイパス電流の大きさが0.35倍であることを示している。
図9の(E)点は、ピーク値が1.33倍になる点であり、バイパス電流をゼロにする点である。図10の(E)の「条件」は、平均デューティ比35%のときに、ピーク電流が1.33倍になるのは、調光率Dimがいくつなのかである。図10の(E)の「計算例」は、この条件を満たす調光率Dimが47%であることを示している。
図10の計算例に従って、図9では、電流重畳回路10は、調光率が第1のしきい値(50%)を下回ったとき、直流電流を光源53を流れる電流に重畳する。さらに、電流重畳回路10は、調光率が第1のしきい値(50%)から、第1のしきい値よりも小さい第2のしきい値(47%)までの範囲内にあるとき、光源53を流れる電流に直流電流を重畳する。このときの直流電流(バイパス電流)は、調光率が第1のしきい値のとき平均デューティ比切替直前と同じ0.77倍に設定され、調光率が第2のしきい値のときゼロに設定され、第1のしきい値から第2のしきい値までの範囲でリニアに変化するよう設定される。
図11は、実施の形態2に係る照明光通信装置における処理例を示すフローチャートである。同図は、図7に示した実施の形態1に変形例におけるマイコン8を有する照明光通信装置を前提とする。図11の第1の範囲は、例えば、図9の区間T1に対応する上記の所定範囲である。図11の第2の範囲は、例えば、図9の区間T4に対応し、第1のしきい値から第2のしきい値までの範囲である。
図11において、まずマイコン8は、調光信号に変化があるか否かを判定する(S11)。この調光信号は、マイコン8が判別可能であればよく、デジタル信号であっても、アナログ信号であってよい。
調光信号に変化がないと判定した場合、マイコン8は、S81の判定に戻る。調光信号に変化があると判定した場合、マイコン8は、調光率が第1の範囲内にあるか否かを判定する(S12)。
調光率が第1の範囲内にないと判定した場合、マイコン8は、調光率が第2の範囲内にあるか否かを判定する(S13)。
調光率が第2の範囲内にないと判定した場合、マイコン8は、バイパス電流を重畳していれば重畳を停止する(S14)。このとき、マイコン8、例えばバイパス電流の大きさとしてゼロを指示する設定信号を可変定電流回路2に供給してもよい。
一方、調光率が第1の範囲内にあると判定した場合、および、調光率が第2の範囲内にあると判定した場合、マイコン8は、調光率および平均デューティ比に応じて、直流電流(つまりバイパス電流)の大きさを決定する(S15)。この決定では、マイコン8は、たとえば、図10の例のように、条件を定めてバイパス電流の大きさを算出する。あるいは、マイコン8は、図10の例のような条件、調光率および平均デューティ比に応じた直流電流の大きさを、予めテーブルデータとして記憶しておき、テーブルデータの参照することによってバイパス電流の大きさを決定してもよい。
さらに、マイコン8は、決定したバイパス電流の大きさを指示する設定信号を可変定電流回路2に供給することによって、光源53を流れる電流に、バイパス電流を重畳する(S16)。
このように、マイコン8によっても、調光率が第1の範囲内にあるとき、および、調光率が第2の範囲内にあるとき、光源53を流れる電流に直流電流を重畳することができる。
なお、デューティ切替回路7による平均デューティ比の切替もマイコン8により処理することができる。
以上のように実施の形態2に係る照明光通信装置は、第1のしきい値は、所定範囲の下限よりも小さく、電流重畳回路10は、さらに、調光率が第1のしきい値を下回ったとき、直流電流を光源53を流れる電流に重畳する。
これによれば、さらに、平均デューティ比が小さい通信信号に切り替えることによるLED電流のピーク値の上昇を、所望のレベルに設定することができる。その結果、切り替え時の急激なピーク値の上昇を抑制し、ちらつき等の視覚上の違和感を低減させることができる。また、急激なピーク値の上昇を抑制するので、通信信号の切り替え時における光源の信頼性の低下を軽減することができる。
ここで、電流重畳回路10は、調光率が第1のしきい値から、第1のしきい値よりも小さい第2のしきい値までの範囲内にあるとき、光源53を流れる電流に直流電流を重畳してもよい。
以上、本開示の一つまたは複数の態様に係る照明光通信装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれてもよい。
1 変調回路
2 可変定電流回路
4 調光判別回路
5 信号源
6 電流設定回路
7 デューティ切替回路
10 電流重畳回路
41 基準信号源
42 AND回路(論理積回路)
43 EXOR回路(排他的論理和回路)
52 電源回路
53 光源

Claims (12)

  1. 照明光を発する光源と、
    二値の通信信号を発生する信号源と、
    前記光源に直列に接続され、前記通信信号に従って前記光源を流れる電流を断続することにより前記照明光を変調する変調回路と、
    調光率を指示する調光信号に応じて可変の出力電流を前記光源に供給し、一定の調光率の下で出力電流の平均を一定に保つ電源回路と、
    前記調光率が所定範囲内にあるとき、前記光源を流れる電流に直流電流を重畳する電流重畳回路と、を備える
    照明光通信装置。
  2. 前記電流重畳回路は、前記直流電流の大きさを、前記調光率に応じて決定する
    請求項1に記載の照明光通信装置。
  3. 前記電流重畳回路は、前記直流電流の大きさを、前記通信信号のデューティ比に応じて決定する
    請求項1に記載の照明光通信装置。
  4. 前記電流重畳回路は、前記直流電流の大きさを、前記調光率および前記通信信号のデューティ比に応じて決定する
    請求項1に記載の照明光通信装置。
  5. 前記所定範囲は、調光率100%を含む範囲である
    請求項1から4のいずれか1項に記載の照明光通信装置。
  6. 前記電流重畳回路は、前記直流電流を前記所定範囲内の調光率に比例させる
    請求項1から5のいずれか1項に記載の照明光通信装置。
  7. さらに、調光率が第1のしきい値を下回ったとき、前記信号源に、平均デューティ比が小さい通信信号に切替させるデューティ切替回路を備える
    請求項1から6のいずれか1項に記載の照明光通信装置。
  8. 前記第1のしきい値は、前記所定範囲の下限よりも小さく、
    前記電流重畳回路は、さらに、前記調光率が第1のしきい値を下回ったとき、直流電流を前記光源を流れる電流に重畳する
    請求項7に記載の照明光通信装置。
  9. 前記電流重畳回路は、前記調光率が第1のしきい値から、第1のしきい値よりも小さい第2のしきい値までの範囲内にあるとき、前記光源を流れる電流に直流電流を重畳する
    請求項8に記載の照明光通信装置。
  10. 前記調光信号は、調光率に応じたパルス幅のパルスを有し、
    前記電流重畳回路は、
    前記調光信号に含まれるパルスをトリガーに、前記所定範囲の下限の調光率に対応するパルス幅を有する基準パルスを発生する基準信号源と、
    前記調光信号のパルスと前記基準パルスとの論理積をとる論理積回路と、
    前記調光信号のパルスと、前記論理積との排他的論理和をとる排他的論理和回路と、を備え、
    前記排他的論理和回路の出力信号におけるパルスの有無は、前記調光率が前記所定範囲の下限より大きいか否かを示し、
    前記排他的論理和回路の出力信号に含まれるパルスの幅は、前記調光率に対応する
    請求項1から9のいずれか1項に記載の照明光通信装置。
  11. 前記電流重畳回路は、前記排他的論理和回路の出力信号におけるパルスの幅に応じて、前記直流電流の大きさを決定する
    請求項10に記載の照明光通信装置。
  12. 前記電流重畳回路は、
    前記光源と直列に接続され、かつ、前記変調回路と並列に接続され、前記直流電流の大きさを示す設定信号に応じて可変の前記直流電流を自身に通電する可変定電流回路と、
    前記調光率が前記所定範囲の下限より大きいか否かを判定する調光判別回路と、
    前記調光率が前記所定範囲内にあるとき、前記調光率に応じた前記設定信号を生成する電流設定回路とを備え、
    前記調光信号は、調光率に応じたパルス幅のパルスを有し、
    前記調光判別回路は、
    前記調光信号に含まれるパルスをトリガーに、前記所定範囲の下限の調光率に対応するパルス幅を有する基準パルスを発生する基準信号源と、
    前記調光信号のパルスと前記基準パルスとの論理積をとる論理積回路と、
    前記調光信号のパルスと、前記論理積との排他的論理和をとる排他的論理和回路と、を備え、
    前記電流設定回路は、排他的論理和回路の出力信号に基づいて前記設定信号を生成する
    請求項1から9のいずれか1項に記載の照明光通信装置。
JP2018084298A 2018-04-25 2018-04-25 照明光通信装置 Pending JP2019193111A (ja)

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