JP2019192802A - 撮像素子および撮像素子の製造方法 - Google Patents

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博信 深川
健児 池田
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Abstract

【課題】画素領域の周縁部に配置された画素における感度の変化を軽減する。【解決手段】遮光領域は、画素領域と遮光領域とを具備する。画素領域は、入射光に基づく光電変換を行う光電変換部と、開口部が配置されて入射光を遮光しながら開口部において入射光を透過させる遮光膜と、入射光のうち所定の波長の入射光を透過させるカラーフィルタと、カラーフィルタの表面を平坦化する平坦化膜と、平坦化膜に隣接して配置されてカラーフィルタおよび遮光膜の開口部を介して入射光を光電変換部に集光するオンチップレンズとを備える画素が配置される。遮光領域は、開口部が配置されない遮光膜を備える画素である遮光画素が配置されるとともに画素領域に隣接する。遮光領域の近傍の画素における光電変換部への入射光量を調整する。【選択図】図6

Description

本開示は、撮像素子および撮像素子の製造方法に関する。詳しくは、画素が配置された領域の外側に遮光領域を有する撮像素子および当該撮像素子の製造方法に関する。
従来、カメラ等の撮像装置において、撮像素子を撮影レンズに近接して配置することにより小型化した撮像装置が使用されている。このような撮像装置においては、撮像素子の中央部の画素に入射する光量に対して周縁部の画素に入射する光量が減少し、撮像素子の周縁部の画素の感度が低下する現象が知られている。この現象は、シェーディングと称される。
この感度の低下を補正するため、瞳補正が行われる。上述の画素には、オンチップレンズが配置され、このオンチップレンズにより被写体からの光が画素に集光される。画素領域の中央に配置された画素には被写体からの光が垂直に入射するため、オンチップレンズは画素の中心に配置される。これに対し、撮像素子の周縁部に配置された画素では、被写体からの光が斜めに入射するため、オンチップレンズを画素の中心から撮像素子の中心寄りに偏移させて配置する。これにより、斜めの入射光を画素に集光することができ、シェーディングを補正することができる。例えば、半導体基板に形成された複数の画素に上層膜およびオンチップレンズが順に積層された撮像素子において、瞳補正に係るオンチップレンズ位置の補正量を変化させる撮像素子が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この従来技術の撮像素子においては、撮像素子の画素が配置される領域の中心からオンチップレンズまでの距離とオンチップレンズの位置における上層膜の膜厚とに応じてオンチップレンズ位置の補正量を変化させる。
特開2014−072471号公報
オンチップレンズと半導体基板との間には、絶縁膜、カラーフィルタおよび平坦化膜が配置される。これらの絶縁膜、カラーフィルタおよび平坦化膜が上述の上層膜を構成することとなる。このうち、平坦化膜はカラーフィルタの表面を平坦化する膜であるため、膜厚が比較的厚くなるとともに画素領域において膜厚が大きく変化する。上述の従来技術は、瞳補正により感度の低下を補正するため、平坦化膜等の膜厚が大きく変化した場合に、感度の低下を十分に補正できないという問題がある。
本開示は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、画素領域の周縁部に配置された画素における感度の変化を軽減することを目的としている。
本開示は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の態様は、入射光に基づく光電変換を行う光電変換部と、開口部が配置されて上記入射光を遮光しながら上記開口部において入射光を透過させる遮光膜と、上記入射光のうち所定の波長の入射光を透過させるカラーフィルタと、上記カラーフィルタの表面を平坦化する平坦化膜と、上記平坦化膜に隣接して配置されて上記カラーフィルタおよび上記遮光膜の開口部を介して上記入射光を上記光電変換部に集光するオンチップレンズとを備える画素が配置される画素領域と、上記開口部が配置されない上記遮光膜を備える上記画素である遮光画素が配置されるとともに上記画素領域に隣接する遮光領域とを具備し、上記遮光領域の近傍の上記画素における上記光電変換部への入射光量を調整する撮像素子である。
また、この第1の態様において、上記遮光領域の近傍の上記画素における上記光電変換部への入射光量を当該画素のカラーフィルタに応じてさらに調整してもよい。
また、この第1の態様において、上記遮光膜の形状を変更することにより上記遮光領域の近傍の上記画素における上記光電変換部への入射光量を調整してもよい。
また、この第1の態様において、上記オンチップレンズの形状を変更することにより上記遮光領域の近傍の上記画素における上記光電変換部への入射光量を調整してもよい。
また、この第1の態様において、上記オンチップレンズの屈折率を変更することにより上記遮光領域の近傍の上記画素における上記光電変換部への入射光量を調整してもよい。
また、この第1の態様において、上記カラーフィルタの形状を変更することにより上記遮光領域の近傍の上記画素における上記光電変換部への入射光量を調整してもよい。
また、本開示の第2の態様は、入射光に基づく光電変換を行う光電変換部形成工程と、開口部が配置されて上記入射光を遮光しながら上記開口部において入射光を透過させる遮光膜を形成する第1の遮光膜形成工程と、上記入射光のうち所定の波長の入射光を透過させるカラーフィルタを形成するカラーフィルタ形成工程と、上記カラーフィルタの表面を平坦化する平坦化膜を形成する平坦化膜形成工程と、上記平坦化膜に隣接して配置されて上記カラーフィルタおよび上記遮光膜の開口部を介して上記入射光を上記光電変換部に集光するオンチップレンズを形成するオンチップレンズ形成工程とを備える複数の画素の形成工程と、上記光電変換部形成工程と、上記開口部が配置されない遮光膜を形成する第2の遮光膜形成工程と、上記カラーフィルタ形成工程と、上記平坦化膜形成工程と、上記オンチップレンズ形成工程とを備える遮光画素の形成工程とを具備し、上記遮光画素の形成工程は、上記形成される複数の画素が配置される画素領域の周囲に上記遮光画素を形成する工程であり、上記画素の製造工程は、上記遮光画素が形成される領域である遮光領域の近傍の上記画素における上記光電変換部への入射光量を調整する工程をさらに備える撮像素子の製造方法である。
上記の態様を採ることにより、遮光領域と画素領域との境界の近傍に配置された画素の光電変換部への入射光量が調整されるという作用をもたらす。平坦化膜等の膜厚の変化に基づく遮光領域の近傍の画素における感度の変化に応じた入射光量の調整が想定される。
本開示によれば、画素領域の周縁部に配置された画素における感度の変化を軽減するという優れた効果を奏する。
本開示の実施の形態に係る撮像素子の構成例を示す図である。 本開示の実施の形態に係る画素アレイ部の構成例を示す図である。 本開示の実施の形態に係る画素の構成例を示す断面図である。 本開示の実施の形態に係る画素の構成例を示す上面図である。 本開示の実施の形態に係る画像信号の一例を示す図である。 本開示の第1の実施の形態に係る撮像素子の構成例を示す断面図である。 本開示の第1の実施の形態に係る画素の構成例を示す上面図である。 本開示の第1の実施の形態に係る撮像素子の製造方法の一例を示す図である。 本開示の第1の実施の形態に係る撮像素子の製造方法の一例を示す図である。 本開示の第2の実施の形態に係る画素の構成例を示す断面図である。 本開示の第2の実施の形態に係る画素の構成例を示す上面図である。 本開示の第3の実施の形態に係る画素の構成例を示す断面図である。 本開示の第3の実施の形態に係る画素の構成例を示す上面図である。 本開示の第4の実施の形態に係る画素の構成例を示す断面図である。 本開示が適用され得る撮像装置の一例であるカメラの概略的な構成例を示すブロック図である。 内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。 カメラヘッド及びCCUの機能構成の一例を示すブロック図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
次に、図面を参照して、本開示を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)を説明する。以下の図面において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。ただし、図面は、模式的なものであり、各部の寸法の比率等は現実のものとは必ずしも一致しない。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれることは勿論である。また、本技術に係る撮像素子の構成の説明をしたうえで、以下の順序で実施の形態の説明を行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.第4の実施の形態
5.カメラへの応用例
6.内視鏡手術システムへの応用例
7.移動体への応用例
<撮像素子の構成>
図1は、本開示の実施の形態に係る撮像素子の構成例を示す図である。同図の撮像素子1は、画素アレイ部10と、垂直駆動部20と、カラム信号処理部30と、制御部40とを備える。
画素アレイ部10は、画素100が2次元格子状に配置されて構成されたものである。ここで、画素100は、照射された光に応じた画像信号を生成するものである。この画素100は、照射された光に応じた電荷を生成する光電変換部を有する。また画素100は、画素回路をさらに有する。この画素回路は、光電変換部により生成された電荷に基づく画像信号を生成する。画像信号の生成は、後述する垂直駆動部20により生成された制御信号により制御される。画素アレイ部10には、信号線21および31がXYマトリクス状に配置される。信号線21は、画素100における画素回路の制御信号を伝達する信号線であり、画素アレイ部10の行毎に配置され、各行に配置される画素100に対して共通に配線される。信号線31は、画素100の画素回路により生成された画像信号を伝達する信号線であり、画素アレイ部10の列毎に配置され、各列に配置される画素100に対して共通に配線される。これら光電変換部および画素回路は、半導体基板に形成される。
垂直駆動部20は、画素100の画素回路の制御信号を生成するものである。この垂直駆動部20は、生成した制御信号を同図の信号線21を介して画素100に伝達する。カラム信号処理部30は、画素100により生成された画像信号を処理するものである。このカラム信号処理部30は、同図の信号線31を介して画素100から伝達された画像信号の処理を行う。カラム信号処理部30における処理には、例えば、画素100において生成されたアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換するアナログデジタル変換が該当する。カラム信号処理部30により処理された画像信号は、撮像素子1の画像信号として出力される。制御部40は、撮像素子1の全体を制御するものである。この制御部40は、垂直駆動部20およびカラム信号処理部30を制御する制御信号を生成して出力することにより、撮像素子1の制御を行う。制御部40により生成された制御信号は、信号線41および42により垂直駆動部20およびカラム信号処理部30に対してそれぞれ伝達される。
[画素アレイ部の構成]
図2は、本開示の実施の形態に係る画素アレイ部の構成例を示す図である。同図は、画素アレイ部10の構成例を表した図である。同図の画素アレイ部10は、画素領域110および遮光領域120により構成される。画素領域110は、図1において説明した画素100が配置される領域である。同図の画素100aおよび100bは、それぞれ画素領域110の中央部および周縁部に配置された画素100を表す。
遮光領域120は、遮光画素200が配置される領域である。ここで遮光画素200とは、被写体からの光が遮光された画素であり、画像信号の黒レベルの検出のために使用される画素である。複数の遮光画素200が画素領域110の周囲に配置され、遮光領域120を構成する。
[画素の構成]
図3は、本開示の実施の形態に係る画素の構成例を示す断面図である。同図は、画素100aおよび100bならびに遮光画素200の構成例を表す断面図であり、図2におけるA−A’線に沿った断面図である。また、同図は、本開示の画素の基本的な構成を表す図である。
同図の画素100および遮光画素200は、半導体基板121と、配線層124および絶縁層123からなる配線領域と、支持基板125と、絶縁膜126と、遮光膜131と、カラーフィルタ141と、平坦化膜161と、オンチップレンズ151とを備える。
半導体基板121は、画素100の光電変換部や画素回路の半導体部分が形成される半導体基板である。同図においては、光電変換部101を例として記載した。この光電変換部101は、半導体基板121に形成されたp型ウェル領域に形成される。便宜上、半導体基板121は、ウェル領域を構成するものと想定する。このp型ウェル領域内にn型半導体領域122が形成される。p型ウェル領域およびn型半導体領域122の間に形成されるpn接合により光電変換部101であるフォトダイオードが構成される。
配線層124は、半導体基板121に形成された素子同士を接続する配線である。また配線層124は、画素100の制御信号や画像信号の伝達にも使用される。図1において説明した信号線11および12は、配線層124により構成される。配線層124は、例えば、銅(Cu)やタングステン(W)により構成することができる。絶縁層123は、配線層124を絶縁するものである。この絶縁層123は、例えば、酸化シリコン(SiO)により構成することができる。配線層124および絶縁層124は、配線領域を構成する。なお、同図の配線領域は、半導体基板121の表面に配置される。支持基板125は、配線領域に隣接して配置され、半導体基板121を支持する基板である。この支持基板125は、撮像素子1を製造する際の強度を向上させる基板である。絶縁膜126は、半導体基板121の裏面に配置され、半導体基板121を絶縁する基板である。この絶縁膜126は、例えば、SiOにより構成することができる。
カラーフィルタ141は、入射光のうち所定の波長の光を透過する光学的なフィルタである。このカラーフィルタ141には、例えば、赤色光、緑色光および青色光を透過するカラーフィルタ141を使用することができる。画素100には、赤色光、緑色光および青色光を透過する3種類のカラーフィルタ141の何れか1つが配置される。また、カラーフィルタ141は、透過させる光の波長に応じて異なる厚さに構成される。例えば、緑色光に対応するカラーフィルタ141は、赤色光および青色光に対応するカラーフィルタ141より厚い膜厚に構成される。これは、カラーフィルタ141の特性や製造工程の制約等によるものである。
オンチップレンズ151は、入射光を光電変換部101に集光するレンズである。このオンチップレンズ151は、半球形状に構成され、カラーフィルタ141を介して入射光を集光する。オンチップレンズ151は、例えば、アクリル系樹脂により構成することができる。なお、同図の撮像素子1は、半導体基板の裏面にカラーフィルタ141やオンチップレンズ151が配置され、半導体基板121の裏面から照射された入射光の撮像を行う裏面照射型の撮像素子である。なお、画素領域110の周縁部に配置された画素100bでは、瞳補正によりオンチップレンズ151が光電変換部101の中心に対して画素領域110の中心の方向に偏移して配置される。
平坦化膜161は、カラーフィルタ141の表面を平坦化する膜である。上述のようにカラーフィルタ141の表面は、対応する色毎に異なる膜厚に構成される。このため、平坦化膜161を配置し、オンチップレンズ151を形成する面の平坦化を行う。この平坦化膜161は、例えば、オンチップレンズ151と同じ材料により構成することができる。具体的には、オンチップレンズ151を形成する際、オンチップレンズ151の材料をカラーフィルタ141の表面に厚塗りすることにより、カラーフィルタ141の表面の平坦化を行うことができる。
遮光膜131は、入射光を遮光する膜である。この遮光膜131は、画素100および遮光画素200において異なる形状に構成される。画素100では、開口部132を有する遮光膜131が配置される。この開口部132を介してオンチップレンズ151およびカラーフィルタ141を透過した入射光が光電変換部101に照射される。画素100に配置された遮光膜131は、隣接する画素100から斜めに入射する光を遮光する。具体的には、隣接する画素100のカラーフィルタ141を透過した光の自身の画素100の光電変換部101への入射を防止する。これにより、クロストークの発生を防ぐことができる。遮光膜131は、例えば、金属により構成することができる。
一方、遮光画素200では、開口部のない遮光膜131が配置される。このため、遮光画素200では、被写体からの光が全て遮光される。このような遮光画素200により生成された画像信号は、画素100により生成された画像信号の黒レベルに該当する信号となる。
後述するように、遮光膜131およびカラーフィルタ141は、画素領域および遮光領域において同時に形成することができる。同図に表したように、画素100の遮光膜131では、カラーフィルタ141は、開口部132において絶縁膜126と隣接して配置される。すなわち、遮光膜131の開口部132に埋め込まれて配置される。これに対し、遮光画素200では、カラーフィルタ141は、遮光膜131の表面に積層される。このため、半導体基板121からカラーフィルタ141の表面までの高さは、遮光画素200の方が画素100より高くなる。このように画素領域110および遮光領域120の間においてカラーフィルタ141の表面高さに段差を生じる。
このような画素アレイ部10に平坦化膜161が形成されると、画素100毎のカラーフィルタ141の表面の凹凸が平坦化される。一方、画素領域110および遮光領域120の間の段差は平坦化されず、平坦化膜161は画素領域110および遮光領域120において異なる高さに形成される。また、同図に表したように遮光領域120の近傍に配置された画素100bでは、平坦化膜161の高さが画素領域110の端部から中央部に向かって徐々に低くなる。このため、画素100bでは、オンチップレンズ151と光電変換部101との間の距離が画素100aとは異なる値となり、オンチップレンズ151による入射光の集光位置が画素100aと異なる。
[オンチップレンズおよび遮光膜の構成]
図4は、本開示の実施の形態に係る画素の構成例を示す上面図である。同図は、画素100のうち、図3において説明したオンチップレンズ151および遮光膜131の構成例を表した上面図である。同図において、点線の矩形は画素100を表し、実線の矩形は遮光膜131の開口部132を表し、破線の円はオンチップレンズ151を表す。また、同図の「R」、「G」および「B」は、画素100に配置されるカラーフィルタ141の種類を表す。すなわち、「R」、「G」および「B」が記載された画素100は、それぞれ赤色光、緑色光および青色光に対応するカラーフィルタ141が配置された画素100を表す。以下、赤色光、緑色光および青色光に対応するカラーフィルタ141が配置された画素100をそれぞれ赤色画素100、緑色画素100および青色画素100と称する。なお、同図においては、赤色画素100、緑色画素100および青色画素100がベイヤー配列に構成される例を表したものである。ここで、ベイヤー配列とは、緑色画素100が市松形状に配置され、緑色画素100および青色画素100が緑色画素100の間に配置される画素の配置方法である。
同図におけるaは画素領域110の中央部の画素100(画素100a)の構成を表し、同図におけるbは画素領域110の周縁部の画素100(画素100b)の構成を表す。画素100aでは、オンチップレンズ151が画素100aの中央部に配置される。これに対し、画素100bでは、瞳補正が行われ、オンチップレンズ151が同図における左側に偏移して配置される。
[画像信号]
図5は、本開示の実施の形態に係る画像信号の一例を示す図である。同図は、画素アレイ部10における画素100の位置と画像信号との関係を表した図であり、図2において説明したA−A’線に沿って配置されたそれぞれの画素100の画像信号を表した図である。同図におけるa、bおよびcは、それぞれ緑色画素100、赤色画素100および青色画素100の画像信号を表す。同図の縦軸は画像信号のレベルを表し、横軸はA−A’線に沿う画素100の位置を表す。また、実線は、画像信号のグラフを表す。
同図に表したように、画素アレイ部10の中央に配置された画素100の画像信号は比較的レベルが高く、画素アレイ部10の周縁部に配置された画素100では画素信号のレベルが低くなる。前述のように、画素アレイ部10の中央部に配置された画素100では被写体からの光が垂直に入射する。これに対し、周縁部に配置された画素100では被写体からの光が斜めに入射する。図3において説明した開口部132の面積当たりの光量が低下して画素100の入射光が減少するため、周縁部に配置された画素100では画素信号のレベルが低くなる。なお、前述の瞳補正を行わない場合には、さらに画像信号のレベルが低下することとなる。同図の点線は、入射光量の減少に基づく画像信号を表したグラフである。このように画素アレイ部10の周縁部に配置された画素100の画像信号のレベルが低下する現象は、シェーディングと称される。
同図に表したように、遮光領域の近傍の画素100において、画像信号のレベルが変化する。前述のように、遮光領域の近傍の画素100において、平坦化膜161の膜厚の増加に伴い光路長が変化するためである。また、緑色画素100、赤色画素100および青色画素100毎に画像信号の特性が異なる。具体的には、同図におけるaの緑色画素100では、比較的高いレベルの画像信号が生成される(領域301)。同図におけるbの赤色画素100では、さらに高いレベルの画像信号が生成される(領域302)。一方、同図におけるcの青色画素100では、比較的低いレベルの画像信号が生成される(領域303)。これは、オンチップレンズ151を透過する際の屈折率が光の波長により異なるためである。特に波長が短い青色光は屈折率が大きくなるため、半導体基板121の表面近傍の光電変換部101に集光される。このため、青色画素100では、平坦化膜161の膜厚の影響を受けやすくなる。
<1.第1の実施の形態>
[撮像素子の構成]
図6は、本開示の第1の実施の形態に係る撮像素子の構成例を示す断面図である。同図は、画素100aおよび画素100bの構成例を表す断面図である。なお、画素100aは、比較例として記載したものであり、図3において説明した画素100aと同じである。これに対し、同図の画素100bは、遮光膜131の形状が画素100aの遮光膜131と異なる。具体的には、遮光膜131の開口部132の大きさが画素100aの開口部132とは異なる。同図の開口部132bおよび132cは、それぞれ緑色画素100および青色画素100に配置された遮光膜131の開口部に該当する。
[オンチップレンズおよび遮光膜の構成]
図7は、本開示の第1の実施の形態に係る画素の構成例を示す上面図である。同図は、図4におけるbと同様に、画素100bのオンチップレンズ151および遮光膜131の構成を表した図である。同図の開口部132a、132bおよび132cは、それぞれ赤色画素100、緑色画素100および青色画素100の開口部を表す。これらの開口部132a、132bおよび132cは、図4におけるaにおいて説明した開口部132より大きな開口部に構成される。開口部を大きくすることにより入射光量を増加させることができる。また、同図に表したように、青色画素100、緑色画素100および青色画素100の順に大きな開口部132が配置される。感度が比較的高くなる緑色画素100および赤色画素100の入射光量を減少させ、感度が比較的低くなる青色画素100の入射光量を増加させる。これにより、赤色画素100、緑色画素100および青色画素100の入射光量を調整し、画像信号のレベルを補正することができる。
[撮像素子の製造方法]
図8および9は、本開示の第1の実施の形態に係る撮像素子の製造方法の一例を示す図である。図8および9は、撮像素子1の製造工程を表した図であり、図3において説明した画素100aおよび100bならびに遮光画素200の製造工程を表した図である。まず、半導体基板121に形成されたp型のウェル領域にn型半導体領域122を形成し、光電変換部101を形成する(図8におけるa)。当該工程は、特許請求の範囲に記載の光電変換部形成工程の一例である。
次に、半導体基板121に配線領域(不図示)を形成し、支持基板125(不図示)を接着する。次に、半導体基板121の裏面に絶縁膜126を形成する。これは、例えば、SiO等の絶縁膜126の材料をCVD(Chemical Vapor Deposition)等を使用して成膜することにより行うことができる(図8におけるb)。
次に、絶縁膜126の表面に遮光膜131の材料となる金属膜401およびレジスト402を順に積層する。次にレジスト402に開口部403、403a(不図示)、403bおよび403cを形成する。この開口部403等は、図6および7において説明した開口部132、132a、132bおよび132cに対応する大きさおよび位置に形成される(図8におけるc)。次に、レジスト402をマスクとして使用し、金属膜401のエッチングを行う。これは、例えば、ドライエッチングにより行うことができる。これらの工程により、開口部132、132a(不図示)、132bおよび132cを備える遮光膜131を形成することができる(図8におけるd)。これにより、画素100aおよび100bならびに遮光画素200の遮光膜131を同時に形成することができる。また、画素100bの遮光膜131の開口部を132a、132bおよび132cに変更して形成することにより、画素100bの光電変換部101への入射光量を調整することができる。当該工程は、特許請求の範囲に記載の第1の遮光膜形成工程および第2の遮光膜形成工程の一例である。また、当該工程は、特許請求の範囲に記載の入射光量を調整する工程の一例である。
次に、カラーフィルタ141を絶縁膜126および遮光膜131の表面に形成する。これは、カラーフィルタ141の種類毎に行うことができる。例えば、緑色に対応したカラーフィルタ141の材料となる樹脂を塗布し、赤色画素100および青色画素100のカラーフィルタ141を配置する領域に開口部を形成して硬化させる。次に、この開口部に赤色および青色に対応したカラーフィルタ141の材料となる樹脂を配置することにより行うことができる(図9におけるe)。当該工程は、特許請求の範囲に記載のカラーフィルタ形成工程の一例である。
次に、カラーフィルタ141の表面にオンチップレンズの材料となる樹脂404を塗布する。この際、カラーフィルタ141の表面が平坦化される。後述するように、この樹脂404の表面近傍はオンチップレンズ151に構成される。一方、カラーフィルタ141に隣接する領域の樹脂404は、平坦化膜161に構成される(図9におけるf)。当該工程は、特許請求の範囲に記載の平坦化膜形成工程の一例である。
次に、樹脂404の表面を半球形状に加工してオンチップレンズ151を形成する。これは、例えば、樹脂404の表面にオンチップレンズ151と同様の形状のレジストを配置し、ドライエッチングを行うことにより、レジストの形状を樹脂404に転写することにより行うことができる(図9におけるg)。当該工程は、特許請求の範囲に記載のオンチップレンズ形成工程の一例である。
以上の工程により、画素領域110の画素100aおよび100bを形成することができ、遮光領域の遮光画素200を形成することができる。
以上説明したように、本開示の第1の実施の形態の撮像素子1は、遮光領域の近傍に配置された画素100の遮光膜131の形状を画素100毎に変更するとともに画素100のカラーフィルタ141の種類に応じて調整する。これにより、遮光領域の近傍に配置された画素100の入射光量を調整し、感度の変化を補正することができる。
<2.第2の実施の形態>
上述の第1の実施の形態の撮像素子1は、画素100aに対して画素100bの遮光膜131の開口部132の形状を変更していた。これに対し、本開示の第2の実施の形態の撮像素子1は、オンチップレンズ151の形状を変更する点で、上述の第1の実施の形態と異なる。
[撮像素子の構成]
図10は、本開示の第2の実施の形態に係る撮像素子の構成例を示す断面図である。同図の画素100bは、オンチップレンズ151の代わりにオンチップレンズ152bおよび152cを備える点で、図6において説明した画素100bと異なる。
オンチップレンズ152bおよび152cは、オンチップレンズ151とは異なる形状に構成されるオンチップレンズである。後述するように、オンチップレンズ152bおよび152cは、オンチップレンズ151より小さな曲率に構成され、それぞれ緑色画素100および青色画素100に配置されるオンチップレンズに該当する。
[オンチップレンズおよび遮光膜の構成]
図11は、本開示の第2の実施の形態に係る画素の構成例を示す上面図である。同図のオンチップレンズ152a、152bおよび152cは、それぞれ赤色画素100、緑色画素100および青色画素100のオンチップレンズを表す。オンチップレンズ152a、152bおよび152cは、オンチップレンズ151と比較して小さな曲率に構成される。曲率を小さくすることにより、集光距離を長くすることができる。平坦化膜161の膜厚の増加に応じて集光距離を調整することが可能となる。また、同図に表したように、赤色画素100、緑色画素100および青色画素100の順に大きな形状に構成され、この順に小さな曲率に構成される。
青色画素100のオンチップレンズ152cの曲率を赤色画素100および緑色画素100より小さくすることにより、青色画素100において青色光の集光位置を半導体基板121の表面近傍の光電変換部101にすることができる。一方、赤色画素100および緑色画素100においては、比較的大きな曲率に構成されることにより、集光位置を光電変換部101の端部近傍にすることができる。これにより、赤色画素100、緑色画素100および青色画素100の感度を調整することができ、画像信号のレベルを補正することができる。
これ以外の撮像素子1の構成は本開示の第1の実施の形態において説明した撮像素子1の構成と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、本開示の第2の実施の形態の撮像素子1は、オンチップレンズの形状を変更することにより、遮光領域の近傍に配置された画素100への入射光量を調整する。これより、遮光領域の近傍に配置された画素100の感度の変化を補正することができる。
<3.第3の実施の形態>
上述の第2の実施の形態の撮像素子1は、画素100aに対して画素100bのオンチップレンズの形状を変更していた。これに対し、本開示の第3の実施の形態の撮像素子1は、オンチップレンズの屈折率を変更する点で、上述の第2の実施の形態と異なる。
[撮像素子の構成]
図12は、本開示の第3の実施の形態に係る撮像素子の構成例を示す断面図である。同図の画素100bは、オンチップレンズ152cおよび152dの代わりにオンチップレンズ153bおよび153cを備える点で、図10において説明した画素100bと異なる。
オンチップレンズ153bおよび153cは、オンチップレンズ151とは異なる屈折率に構成されるオンチップレンズである。後述するように、オンチップレンズ153bおよび151cは、オンチップレンズ151より小さな屈折率に構成され、それぞれ緑色画素100および青色画素100に配置されるオンチップレンズに該当する。
[オンチップレンズおよび遮光膜の構成]
図13は、本開示の第3の実施の形態に係る画素の構成例を示す上面図である。同図のオンチップレンズ153a、153bおよび153cは、それぞれ赤色画素100、緑色画素100および青色画素100のオンチップレンズを表す。オンチップレンズ153a、153bおよび153cは、オンチップレンズ151と比較して小さな屈折率に構成される。また、オンチップレンズ153a、153bおよび153cは、この順に小さな屈折率に構成される。画素100aのオンチップレンズ151と比較して画素100bのオンチップレンズ153a、153bおよび153cの屈折率を小さくすることにより、集光距離を大きくすることができ、平坦化膜161の膜厚の増加に伴う集光位置の変化の影響を軽減することができる。
また、青色画素100のオンチップレンズ153cの屈折率を赤色画素100および緑色画素100より小さくすることにより、青色画素100において青色光の集光位置を半導体基板121の表面近傍の光電変換部101にすることができる。これにより、赤色画素100、緑色画素100および青色画素100の入射光量を調整し、画像信号のレベルを補正することができる。なお、オンチップレンズ153a、153bおよび153cは、オンチップレンズ151とは異なる材料により構成することができる。また、オンチップレンズ153a、153bおよび153cの相互においても材料を変更することにより、異なる屈折率のオンチップレンズに構成することができる。オンチップレンズ153a、153bおよび153cは、例えば、平坦化膜161を形成した後に、図9におけるgにおいて説明したオンチップレンズ形成工程をそれぞれ行うことにより形成することができる。
これ以外の撮像素子1の構成は本開示の第2の実施の形態において説明した撮像素子1の構成と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、本開示の第2の実施の形態の撮像素子1は、オンチップレンズ151の屈折率を変更することにより、遮光領域の近傍に配置された画素100への入射光量を調整する。これより、遮光領域の近傍に配置された画素100の感度の変化を補正することができる。
<4.第4の実施の形態>
上述の第1の実施の形態の撮像素子1は、画素100aに対して画素100bの遮光膜131の開口部132の形状を変更していた。これに対し、本開示の第4の実施の形態の撮像素子1は、カラーフィルタ141の形状を変更する点で、上述の第1の実施の形態と異なる。
[撮像素子の構成]
図14は、本開示の第4の実施の形態に係る撮像素子の構成例を示す断面図である。同図の画素100bは、カラーフィルタ141の代わりにカラーフィルタ142bおよび142cを備える点で、図6において説明した画素100bと異なる。
カラーフィルタ142bおよび142cは、カラーフィルタ141とは異なる形状に構成されるカラーフィルタである。具体的には、カラーフィルタ142bおよび142cは、カラーフィルタ141より薄い膜厚に構成され、それぞれ緑色画素100および青色画素100に配置されるカラーフィルタに該当する。また、図示はしないが、赤色画素100においてもカラーフィルタ141より薄い膜厚のカラーフィルタ142aが配置される。また、カラーフィルタ142a、142bおよび142cは、この順に薄い膜厚に構成される。カラーフィルタ142a、142bおよび142cの膜厚をカラーフィルタ141より薄くすることにより画素100bの入射光量を増加させることができ、平坦化膜161の膜厚の増加に伴う入射光量の変化の影響を軽減することができる。
また、青色画素100のカラーフィルタ142cの膜厚を赤色画素100および緑色画素100より薄くすることにより、青色画素100の入射光量を増加させることができる。これにより、赤色画素100、緑色画素100および青色画素100の入射光量を調整し、画像信号のレベルを補正することができる。
また、カラーフィルタ142a、142bおよび142cは、角を丸く構成すると好適である。隣接する画素100bへの光の入射の妨げとなる、いわゆる「ケラレ」を防止することができるためである。
これ以外の撮像素子1の構成は本開示の第1の実施の形態において説明した撮像素子1の構成と同様であるため、説明を省略する。
以上説明したように、本開示の第4の実施の形態の撮像素子1は、カラーフィルタ142の形状を変更することにより、遮光領域の近傍に配置された画素100への入射光量を調整する。これより、遮光領域の近傍に配置された画素100の感度の変化を補正することができる。
<5.カメラへの応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品に応用することができる。例えば、本技術は、カメラ等の撮像装置に搭載される撮像素子として実現されてもよい。
図15は、本技術が適用され得る撮像装置の一例であるカメラの概略的な構成例を示すブロック図である。同図のカメラ1000は、レンズ1001と、撮像素子1002と、撮像制御部1003と、レンズ駆動部1004と、画像処理部1005と、操作入力部1006と、フレームメモリ1007と、表示部1008と、記録部1009とを備える。
レンズ1001は、カメラ1000の撮影レンズである。このレンズ1001は、被写体からの光を集光し、後述する撮像素子1002に入射させて被写体を結像させる。
撮像素子1002は、レンズ1001により集光された被写体からの光を撮像する半導体素子である。この撮像素子1002は、照射された光に応じたアナログの画像信号を生成し、デジタルの画像信号に変換して出力する。
撮像制御部1003は、撮像素子1002における撮像を制御するものである。この撮像制御部1003は、制御信号を生成して撮像素子1002に対して出力することにより、撮像素子1002の制御を行う。また、撮像制御部1003は、撮像素子1002から出力された画像信号に基づいてカメラ1000におけるオートフォーカスを行うことができる。ここでオートフォーカスとは、レンズ1001の焦点位置を検出して、自動的に調整するシステムである。このオートフォーカスとして、撮像素子1002に配置された位相差画素により像面位相差を検出して焦点位置を検出する方式(像面位相差オートフォーカス)を使用することができる。また、画像のコントラストが最も高くなる位置を焦点位置として検出する方式(コントラストオートフォーカス)を適用することもできる。撮像制御部1003は、検出した焦点位置に基づいてレンズ駆動部1004を介してレンズ1001の位置を調整し、オートフォーカスを行う。なお、撮像制御部1003は、例えば、ファームウェアを搭載したDSP(Digital Signal Processor)により構成することができる。
レンズ駆動部1004は、撮像制御部1003の制御に基づいて、レンズ1001を駆動するものである。このレンズ駆動部1004は、内蔵するモータを使用してレンズ1001の位置を変更することによりレンズ1001を駆動することができる。
画像処理部1005は、撮像素子1002により生成された画像信号を処理するものである。この処理には、例えば、画素毎の赤色、緑色および青色に対応する画像信号のうち不足する色の画像信号を生成するデモザイク、画像信号のノイズを除去するノイズリダクションおよび画像信号の符号化等が該当する。画像処理部1005は、例えば、ファームウェアを搭載したマイコンにより構成することができる。
操作入力部1006は、カメラ1000の使用者からの操作入力を受け付けるものである。この操作入力部1006には、例えば、押しボタンやタッチパネルを使用することができる。操作入力部1006により受け付けられた操作入力は、撮像制御部1003や画像処理部1005に伝達される。その後、操作入力に応じた処理、例えば、被写体の撮像等の処理が起動される。
フレームメモリ1007は、1画面分の画像信号であるフレームを記憶するメモリである。このフレームメモリ1007は、画像処理部1005により制御され、画像処理の過程におけるフレームの保持を行う。
表示部1008は、画像処理部1005により処理された画像を表示するものである。この表示部1008には、例えば、液晶パネルを使用することができる。
記録部1009は、画像処理部1005により処理された画像を記録するものである。この記録部1009には、例えば、メモリカードやハードディスクを使用することができる。
以上、本発明が適用され得るカメラについて説明した。本技術は以上において説明した構成のうち、撮像素子1002に適用され得る。具体的には、図1において説明した撮像素子1は、撮像素子1002に適用することができる。撮像素子1002に撮像素子1を適用することにより遮光領域近傍の画素100の感度の変化を補正することができ、カメラ1000により生成される画像の画質の低下を防止することができる。
なお、ここでは、一例としてカメラについて説明したが、本発明に係る技術は、その他、例えば監視装置等に適用されてもよい。
<6.内視鏡手術システムへの応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図16は、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図16では、術者(医師)11131が、内視鏡手術システム11000を用いて、患者ベッド11133上の患者11132に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム11000は、内視鏡11100と、気腹チューブ11111やエネルギー処置具11112等の、その他の術具11110と、内視鏡11100を支持する支持アーム装置11120と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート11200と、から構成される。
内視鏡11100は、先端から所定の長さの領域が患者11132の体腔内に挿入される鏡筒11101と、鏡筒11101の基端に接続されるカメラヘッド11102と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒11101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡11100を図示しているが、内視鏡11100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒11101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡11100には光源装置11203が接続されており、当該光源装置11203によって生成された光が、鏡筒11101の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者11132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡11100は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド11102の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU: Camera Control Unit)11201に送信される。
CCU11201は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡11100及び表示装置11202の動作を統括的に制御する。さらに、CCU11201は、カメラヘッド11102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
表示装置11202は、CCU11201からの制御により、当該CCU11201によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
光源装置11203は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源から構成され、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡11100に供給する。
入力装置11204は、内視鏡手術システム11000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置11204を介して、内視鏡手術システム11000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、内視鏡11100による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示等を入力する。
処置具制御装置11205は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具11112の駆動を制御する。気腹装置11206は、内視鏡11100による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者11132の体腔を膨らめるために、気腹チューブ11111を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ11207は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ11208は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
なお、内視鏡11100に術部を撮影する際の照射光を供給する光源装置11203は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成することができる。RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置11203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置11203は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置11203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察すること(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置11203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
図17は、図16に示すカメラヘッド11102及びCCU11201の機能構成の一例を示すブロック図である。
カメラヘッド11102は、レンズユニット11401と、撮像部11402と、駆動部11403と、通信部11404と、カメラヘッド制御部11405と、を有する。CCU11201は、通信部11411と、画像処理部11412と、制御部11413と、を有する。カメラヘッド11102とCCU11201とは、伝送ケーブル11400によって互いに通信可能に接続されている。
レンズユニット11401は、鏡筒11101との接続部に設けられる光学系である。鏡筒11101の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド11102まで導光され、当該レンズユニット11401に入射する。レンズユニット11401は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。
撮像部11402は、撮像素子で構成される。撮像部11402を構成する撮像素子は、1つ(いわゆる単板式)であってもよいし、複数(いわゆる多板式)であってもよい。撮像部11402が多板式で構成される場合には、例えば各撮像素子によってRGBそれぞれに対応する画像信号が生成され、それらが合成されることによりカラー画像が得られてもよい。あるいは、撮像部11402は、3D(Dimensional)表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成されてもよい。3D表示が行われることにより、術者11131は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部11402が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット11401も複数系統設けられ得る。
また、撮像部11402は、必ずしもカメラヘッド11102に設けられなくてもよい。例えば、撮像部11402は、鏡筒11101の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部11403は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部11405からの制御により、レンズユニット11401のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部11402による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
通信部11404は、CCU11201との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11404は、撮像部11402から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル11400を介してCCU11201に送信する。
また、通信部11404は、CCU11201から、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を受信し、カメラヘッド制御部11405に供給する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、ユーザによって適宜指定されてもよいし、取得された画像信号に基づいてCCU11201の制御部11413によって自動的に設定されてもよい。後者の場合には、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡11100に搭載されていることになる。
カメラヘッド制御部11405は、通信部11404を介して受信したCCU11201からの制御信号に基づいて、カメラヘッド11102の駆動を制御する。
通信部11411は、カメラヘッド11102との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11411は、カメラヘッド11102から、伝送ケーブル11400を介して送信される画像信号を受信する。
また、通信部11411は、カメラヘッド11102に対して、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を送信する。画像信号や制御信号は、電気通信や光通信等によって送信することができる。
画像処理部11412は、カメラヘッド11102から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。
制御部11413は、内視鏡11100による術部等の撮像、及び、術部等の撮像により得られる撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部11413は、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を生成する。
また、制御部11413は、画像処理部11412によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部等が映った撮像画像を表示装置11202に表示させる。この際、制御部11413は、各種の画像認識技術を用いて撮像画像内における各種の物体を認識してもよい。例えば、制御部11413は、撮像画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具11112の使用時のミスト等を認識することができる。制御部11413は、表示装置11202に撮像画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させてもよい。手術支援情報が重畳表示され、術者11131に提示されることにより、術者11131の負担を軽減することや、術者11131が確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド11102及びCCU11201を接続する伝送ケーブル11400は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル11400を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド11102とCCU11201との間の通信は無線で行われてもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、撮像部11402に適用され得る。具体的には、図1の撮像素子1は、撮像部10402に適用することができる。撮像部10402に本開示に係る技術を適用することにより、高い画質の術部画像を得ることができるため、術者が術部を確実に確認することが可能になる。
なお、ここでは、一例として内視鏡手術システムについて説明したが、本開示に係る技術は、その他、例えば、顕微鏡手術システム等に適用されてもよい。
<7.移動体への応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図18は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図18に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図18の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図19は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図19では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101、12102、12103、12104、12105を有する。
撮像部12101、12102、12103、12104、12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102、12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図19には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112、12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102、12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、撮像部12031等に適用され得る。具体的には、図1の撮像素子1は、撮像部12031に適用することができる。撮像部12031に本開示に係る技術を適用することにより、高画質の撮影画像を得ることができるため、ドライバの疲労を軽減することが可能になる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本開示の一例であり、本開示は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)入射光に基づく光電変換を行う光電変換部と、開口部が配置されて前記入射光を遮光しながら前記開口部において入射光を透過させる遮光膜と、前記入射光のうち所定の波長の入射光を透過させるカラーフィルタと、前記カラーフィルタの表面を平坦化する平坦化膜と、前記平坦化膜に隣接して配置されて前記カラーフィルタおよび前記遮光膜の開口部を介して前記入射光を前記光電変換部に集光するオンチップレンズとを備える画素が配置される画素領域と、
前記開口部が配置されない前記遮光膜を備える前記画素である遮光画素が配置されるとともに前記画素領域に隣接する遮光領域と
を具備し、
前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する
撮像素子。
(2)前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を当該画素のカラーフィルタに応じてさらに調整する前記(1)に記載の撮像素子。
(3)前記遮光膜の形状を変更することにより前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する前記(1)または(2)に記載の撮像素子。
(4)前記オンチップレンズの形状を変更することにより前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する前記(1)または(2)に記載の撮像素子。
(5)前記オンチップレンズの屈折率を変更することにより前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する前記(1)または(2)に記載の撮像素子。
(6)前記カラーフィルタの形状を変更することにより前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する前記(1)または(2)に記載の撮像素子。
(7)入射光に基づく光電変換を行う光電変換部形成工程と、開口部が配置されて前記入射光を遮光しながら前記開口部において入射光を透過させる遮光膜を形成する第1の遮光膜形成工程と、前記入射光のうち所定の波長の入射光を透過させるカラーフィルタを形成するカラーフィルタ形成工程と、前記カラーフィルタの表面を平坦化する平坦化膜を形成する平坦化膜形成工程と、前記平坦化膜に隣接して配置されて前記カラーフィルタおよび前記遮光膜の開口部を介して前記入射光を前記光電変換部に集光するオンチップレンズを形成するオンチップレンズ形成工程とを備える複数の画素の形成工程と、
前記光電変換部形成工程と、前記開口部が配置されない遮光膜を形成する第2の遮光膜形成工程と、前記カラーフィルタ形成工程と、前記平坦化膜形成工程と、前記オンチップレンズ形成工程とを備える遮光画素の形成工程と
を具備し、
前記遮光画素の形成工程は、前記形成される複数の画素が配置される画素領域の周囲に前記遮光画素を形成する工程であり、
前記画素の製造工程は、前記遮光画素が形成される領域である遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する工程をさらに備える
撮像素子の製造方法。
1 撮像素子
10 画素アレイ部
100、100a、100b 画素
101 光電変換部
110 画素領域
120 遮光領域
121 半導体基板
131 遮光膜
132、132a、132b 開口部
141、142a、142b、142c カラーフィルタ
151、152a、152b、152c、153a、153b、153c オンチップレンズ
161 平坦化膜
200 遮光画素
1002 撮像素子
10402、12031、12101〜12105 撮像部

Claims (7)

  1. 入射光に基づく光電変換を行う光電変換部と、開口部が配置されて前記入射光を遮光しながら前記開口部において入射光を透過させる遮光膜と、前記入射光のうち所定の波長の入射光を透過させるカラーフィルタと、前記カラーフィルタの表面を平坦化する平坦化膜と、前記平坦化膜に隣接して配置されて前記カラーフィルタおよび前記遮光膜の開口部を介して前記入射光を前記光電変換部に集光するオンチップレンズとを備える画素が配置される画素領域と、
    前記開口部が配置されない前記遮光膜を備える前記画素である遮光画素が配置されるとともに前記画素領域に隣接する遮光領域と
    を具備し、
    前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する
    撮像素子。
  2. 前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を当該画素のカラーフィルタに応じてさらに調整する請求項1記載の撮像素子。
  3. 前記遮光膜の形状を変更することにより前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する請求項1記載の撮像素子。
  4. 前記オンチップレンズの形状を変更することにより前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する請求項1記載の撮像素子。
  5. 前記オンチップレンズの屈折率を変更することにより前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する請求項1記載の撮像素子。
  6. 前記カラーフィルタの形状を変更することにより前記遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する請求項1記載の撮像素子。
  7. 入射光に基づく光電変換を行う光電変換部形成工程と、開口部が配置されて前記入射光を遮光しながら前記開口部において入射光を透過させる遮光膜を形成する第1の遮光膜形成工程と、前記入射光のうち所定の波長の入射光を透過させるカラーフィルタを形成するカラーフィルタ形成工程と、前記カラーフィルタの表面を平坦化する平坦化膜を形成する平坦化膜形成工程と、前記平坦化膜に隣接して配置されて前記カラーフィルタおよび前記遮光膜の開口部を介して前記入射光を前記光電変換部に集光するオンチップレンズを形成するオンチップレンズ形成工程とを備える複数の画素の形成工程と、
    前記光電変換部形成工程と、前記開口部が配置されない遮光膜を形成する第2の遮光膜形成工程と、前記カラーフィルタ形成工程と、前記平坦化膜形成工程と、前記オンチップレンズ形成工程とを備える遮光画素の形成工程と
    を具備し、
    前記遮光画素の形成工程は、前記形成される複数の画素が配置される画素領域の周囲に前記遮光画素を形成する工程であり、
    前記画素の製造工程は、前記遮光画素が形成される領域である遮光領域の近傍の前記画素における前記光電変換部への入射光量を調整する工程をさらに備える
    撮像素子の製造方法。
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