JP2019191021A - 故障点標定装置、故障点標定システムおよび故障点標定方法 - Google Patents
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電気鉄道システムのき電回路で発生する故障には、架線がレールに直接接触する短絡故障、および、架線等の電気回路が電車線支持柱等の構造物と接触する地絡故障がある。
これらの装置は変電所に設置され、架線における一定時間内のき電電流変化量を常時測定し、当該変電所が電力供給する架線の故障発生を判定する。故障電流を検知した場合、直流高速度遮断器を開放してき電電流(故障電流)を遮断する。
また、従来技術の場合、少なくとも2つの変電所で故障電流を測定する必要があり、1つの変電所だけで、故障が発生した地点を推定することは原理的に不可能であった。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、直流電気鉄道の架線内において故障が発生した位置である故障点を推定する場合に、変電所の送出電圧と、架線のき電電流またはレール電位を取得する取得部と、故障発生時における故障電流の時間変動を推定する計算式に基づき、少なくとも2つの異なる測定時刻において得られたき電電流またはレール電位の測定値を用いて変電所から故障点までの距離を導出する演算処理部と、演算処理部が導出した故障点までの距離を通知する情報を送信する送信部と、を備える。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明の第1の実施の形態例について、図1〜図10を参照して詳細に説明する。
[1−1.故障点標定システムの構成]
図1は、鉄道システムにおいて地絡故障や短絡故障等の故障電流の発生地点を推定する故障点標定システムの全体構成を示す。
そして、変電所103には、変電所103から架線101に供給される電流を測定する電流計105と、変電所103の送出電圧を測定する電圧計106と、変電所103から架線101への電力供給を遮断する遮断器107とを備える。さらに、変電所103には、電流計105で検出したき電電流に基づいて、故障の発生有無を検出する故障検出装置108を備える。故障検出装置108は、故障の発生を検出すると、遮断器107を遮断する。
故障点標定装置110で得た故障点標定情報は、警報装置112に送信され、警報装置112により、故障の発生と発生した故障点の情報が通知される。
故障検出装置108は、変電所103が給電を行う架線101毎に設けられ、架線101の故障発生を検出する。
図2は、故障検出装置108および故障点標定装置110をコンピュータで構成した場合のハードウェア構成例を示す。
故障検出装置108および故障点標定装置110は、コンピュータで構成され、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やサーバコンピュータ等の、汎用的なコンピュータが使用される。
図2に示すコンピュータは、バス8にそれぞれ接続されたCPU(Control Processing Unit:中央処理装置)1、ROM(Read Only Memory)2、およびRAM(Random Access Memory3)を備える。さらに、コンピュータは、記憶装置4、操作部5、表示部6、および通信インターフェース7を備える。
RAM3には、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。本実施の形態例に係る各システムおよび装置における処理の実行は、主にCPU1がプログラムコードを実行することにより実現される。
表示部6は、例えば、液晶ディスプレイモニタであり、この表示部6によりコンピュータで実行される処理の結果が利用者に表示される。但し、図2に示すようにコンピュータが操作部5や表示部6を備えるのは一例であり、本実施の形態例のコンピュータは、操作部5および表示部6のいずれか一方、または双方を備えない構成としてもよい。
通信インターフェース7には、例えば、NIC(Network Interface Card)などが用いられる。通信インターフェース7は、端子が接続されたLAN(Local Area Network)、専用線などを介して外部と各種データの送受信を行う。この通信インターフェース7が、ネットワークを介して接続された機器への送信部として機能する。また、通信インターフェース7は、電流値や電圧値などを取得する取得部として機能する。
図3は、故障検出装置108が故障発生を検出する処理の流れを示すフローチャートである。図3のフローチャートは、故障検出装置108が定期的あるいは周期的に行う故障の発生有無を検出する故障検出処理を示す。
次に、故障検出装置108は、測定した電流値に基づいて、故障発生の有無を判定する(ステップS12)。
その後、故障検出装置108は、故障検出情報、および電流・電圧測定値を故障点標定装置110へ送信する(ステップS14)。ここで、故障点標定装置110へ送信する電流測定値や電圧測定値には、測定時刻の情報が含まれる。測定時刻は、例えば故障検出装置108が時計機能を備えて判断する。
なお、故障検出装置108が故障発生を検出した場合には、故障発生直後に、少なくとも2回の異なる時間に、電流測定値および電圧測定値を測定して、その測定した全ての電流・電圧測定値および測定時刻の情報を、故障点標定装置110へ送信する。
また、故障発生を判断する電流の閾値は、架線101に存在する車両102の運転状態、過去の故障電流発生時、または正常運用時における電流測定データを元に統計的に決めてもよい。
さらに、ステップS12で、自からの変電所103において測定した電流値、電圧値が適正な範囲であったとしても、別の変電所103で異常が検出された場合は、故障が検出されたと判定してステップS13へ遷移する。このように並列き電する2つの変電所103の故障検出装置108が相互に連動して動作する仕組みを設け、一方の故障検出装置108が動作して電流遮断すると、他方の故障検出装置108も電流遮断するようにする。
以上のようにして、故障検出装置108は、1回分の故障の発生有無判定についての判定処理を終了し、次の判定処理まで待機する。
まず、故障点を推定する原理を、図4の電流変化特性から説明する。
図4は、通常時と故障発生時の電流値の変化例を示す。図4の横軸は時間(秒)を示し、縦軸は電流(A)を示す。図4では時刻0で故障(地絡)が発生し、時間の経過で電流が増加する状態を示す。
図4は、通常時の電流変化特性I1と、故障発生時の電流変化I2の2つの電流特性を示す。
通常時の車両102へのき電時の電流変化特性I1の場合、電流値は、予め設定された閾値Ithを超えることがない。一方、地絡発生時の電流変化特性I2の場合、電流値が急激に上昇して、閾値Ithを超えてしまう。
ここで、2回の電流値i21およびi22の値と、変電所103によるき電状態などの条件から、地絡発生時の電流変化特性I2のカーブを算出することができ、時刻0の時点の推定が可能になる。電流変化特性I2のカーブを算出することで、地絡事故が発生した時刻が算出でき、変電所103から地絡事故が発生した故障点までの距離についても算出できることになる。
故障点標定装置110は、既に説明した故障検出装置108での処理で、定期的に変電所103の電流計105および電圧計106の測定値を取得しており、故障検出装置108と連係して、き電回路内の故障点を標定する。
ステップS22の判断で、故障発生を検出した場合(ステップS22のYes)、該当するき電回路のパラメータを導出する(ステップS23)。ここで、該当するき電回路のパラメータとしては、該当する変電所103の送出電圧、送出電流、単位長さ辺りの抵抗値(架線、レール、大地)、およびインダクタンス値が含まれる。
さらに、故障点標定装置110は、警報装置112へ故障情報を送信する(ステップS26)。また、故障情報を送信した後、故障点標定装置110は、故障関連データをデータベースへ保存する(ステップS27)。
なお、ステップS27で、故障関連データを保存する際には、故障判定結果、故障検出時刻、変電所から故障点までの距離、故障点の位置、測定値(電流、電圧)、測定時刻等を含むことが好ましい。
以上説明した処理の流れで、故障点標定装置110は、1回分の故障点を標定する故障点標定処理を終了し、次の故障点標定処理まで待機する。
き電回路の計算モデルは様々な方式が知られており、例えば、抵抗とコイルの直列回路としてモデル化が可能であることが知られている。この抵抗とコイルの直列回路としてモデル化が可能なことは、「電気鉄道(第2版)、松本雅行著、森北出版株式会社、2007年発行、p177〜p178」に記載されている。
さらに、変電所近傍に在線する列車を電流源や電力源にモデル化したき電回路構成も知られている。
以下の説明では、簡単のため、き電回路を抵抗とコイルの直列回路とモデル化した場合の故障点標定方法を示す。なお、分布定数回路や、漏れコンダクタンスや接地抵抗および静電容量を含めたき電回路をモデル化した場合でも、本発明は同様に適用可能である。
したがって、図5のフローチャートのステップS23で、故障点標定装置110がき電回路パラメータを導出する際、これらの値はレールの材質や形、軌間、道床などの種別より一般的に推定される値、もしくは、現場での事前測定により得られた値を用いる。
また、き電回路パラメータに含まれる変電所送出電圧もしくは送出電流は、電圧計106もしくは電流計105により測定された値を用いる。
変電所103を電圧源でモデル化し、架線やレールを抵抗とコイルでモデル化し、それぞれを直列回路で接続したき電回路としてモデル化した場合、故障発生後のき電回路の電流変動は下記の式1より算出される。
なお、変電所103が一つの場合、変電所103から故障点までの距離xが導出されることで、故障発生位置は、変電所103から一方に距離xだけ離れた点と、変電所103から他方に距離xだけ離れた点の2つの位置が算出される。但し、後述するように複数の変電所での測定データに基づいて算出することで、故障発生位置がいずれか1つの位置に定まる。
また、ステップS24で、3つ以上の異なる測定時刻における電流値(I(t1),I(t2),I(t3),・・・)が得られる場合、一般的に知られる最小二乗法等を用いたシステム同定手法を適用することにより、測定時のノイズ除去やパラメータ変動の推定が可能になる。これにより、より高精度に故障点までの距離が導出されると期待される。
次に、複数の変電所での故障点の検出を連携して、故障点の位置を導出する例について説明する。
図6は、複数の変電所および故障検出装置を含む故障点標定システムの実施形態の全体構成を示す。
ここでは、図6に示すように、故障点を算出する変電所(変電所Aと呼ぶ)103とは別の変電所(変電所Bと呼ぶ)203における故障関連データとして、変電所(B)203から故障点までの距離xBが既に保存されている場合を想定する。このとき、図5のステップS24では、導出した変電所(A)103から故障点までの距離xAと、変電所(B)203から故障点までの距離xBを照合し、故障点の位置を導出する。
ここで、図6に示すように、変電所(A)103と変電所(B)203との間のき電回路に、故障点(地絡点)が存在するとき、それぞれで算出した距離を照合して、位置を特定することが可能になる。
ここでは、変電所(A)103が5km地点、変電所Bが15km地点に存在し、変電所(A)103の測定データから導出した故障点までの距離が3km、変電所(B)203の測定データから導出した故障点までの距離が7kmの場合を示す。
ここで、故障点標定装置110では、2つの変電所103、203で導出された距離を照合することで、一致した位置から、故障点の位置が8km地点と導出される。
この場合の具体的な例を図8および図9に示す。
このとき、範囲が重複している7km地点から9km地点までの範囲全体を故障点が存在しうる範囲(以下、「標定候補範囲」と呼ぶ)として導出する。あるいは、標定候補範囲の中間地点(ここでは8km地点)を、故障点として導出する。
このとき、一方の変電所(A)103が導出した距離の範囲と、他方の変電所(B)203が導出した距離の範囲に挟まれる範囲(7km地点から9km地点までの範囲)を、標定候補範囲とする。あるいは、標定候補範囲の中間地点(ここでは8km地点)を、故障点として導出する。
なお、図7〜図9の例は、2つの変電所が導出した距離から、事故点を算出する例を示したが、3つ以上の変電所が導出した距離から、事故点を算出することも可能である。
以上説明したように、本実施の形態例の故障点標定装置110は、複数の変電所間の測定時刻の同期を行うことなく、高精度に故障点標定を行うことが可能になる。
ここまで説明した実施の形態例では、故障点109での故障事象として地絡が発生した場合(図1、図6)を説明した。
これに対して、例えば図10に示すように、故障点109′での故障事象として、架線101とレール104が接触する短絡が発生した場合にも、故障点標定装置110は、地絡発生時と同様の処理で、故障点を標定することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態例について、図11〜図13を参照して詳細に説明する。
[2−1.故障点標定システムの構成]
図11は、本実施の形態例における、故障点標定システムの全体構成を示す。
先に説明した第1の実施の形態例では、変電所103に設置した電流計105と電圧計106の測定値から、故障点を標定するようにした。これに対して、本実施の形態例では、図11に示すように、変電所103に設置した架線101の電圧計106の他に、レール電位を測定する電圧計113を設け、両電圧計106、113の測定値から、き電回路パラメータを導出して、故障点を標定するようにしている。
ここで、レール電位とは、レールと大地(設置マット、補助帰線、機器接地網等)との間の電圧(電位差)である。
図11に示す故障点標定システムにおいて、レール電位を測定する電圧計113を設け、電流計105を省略した以外は、図1に示す故障点標定システムと同様の構成である。
次に、図12および図13のフローチャートを参照して、故障検出装置108および故障点標定装置110が、レール電位を用いて、定期的あるいは周期的に故障点を標定する処理を示す。
次に、故障検出装置108は、測定したレール電位に基づいて、故障発生の有無を判定する(ステップS32)。
その後、故障検出装置108は、故障検出情報、架線電電圧測定値、およびレール電位測定値を故障点標定装置110へ送信する(ステップS34)。ここで、故障点標定装置110へ送信する測定値には、測定時刻の情報が含まれる。
故障点標定装置110は、既に説明した故障検出装置108での処理で、定期的に変電所103の電圧計106の測定値(架線電圧)と電圧計113の測定値(レール電位)を取得しており、故障検出装置108と連係して、き電回路内の故障点を標定する。
ステップS42の判断で、故障発生を検出した場合(ステップS42のYes)、該当するき電回路のパラメータを導出する(ステップS43)。なお、該当するき電回路のパラメータとしては、該当する変電所103の送出電圧、レール電位、単位長さ辺りの抵抗値(架線、レール、大地)、およびインダクタンス値が含まれる。
さらに、故障点標定装置110は、警報装置112へ故障情報を送信する(ステップS46)。また、故障情報を送信した後、故障点標定装置110は、故障関連データをデータベースへ保存する(ステップS47)。
ステップS47で、故障関連データを保存する際には、故障判定結果、故障検出時刻、変電所から故障点までの距離、故障点の位置、測定値(架線電圧、レール電位)、測定時刻等を含むことが好ましい。
以上説明した処理の流れで、故障点標定装置110は、1回分の故障点を標定する故障点標定処理を終了し、次の故障点標定処理まで待機する。
ここではステップS43で、き電回路パラメータを導出する際に、オームの法則に基づき、先に説明した故障電流の算出式(式1)と、レールと地面との間の漏れコンダクタンスや接地抵抗、変電所からレール電位測定地点までの抵抗等のパラメータを用いる。故障点からレール電位測定地点までの間の抵抗は、き電回路を構成する架線抵抗、レール抵抗、大地抵抗、レール・大地間の接地抵抗等より導出される。例えば、変電所103から故障点までの距離xを特定し、レール近傍の構造物(レール、道床、高架橋等)を電気回路でモデル化することで、上述した抵抗値の算出が可能になる。
その際、第1の実施の形態例で示した方法と同様に、距離xおよび経過時間tが未知の変数とし、少なくとも2つの異なる測定時刻において得られたレール電位測定値を用いて連立方程式を解くことにより、距離xおよび経過時間tを導出することができる。
本発明は、上述した各実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。
例えば、上述した各実施の形態例では、故障点標定システムが、き電電流を取得して故障発生の有無判定、および故障点を標定する処理を詳細に説明した。これに対して、故障検出した場合、故障点標定システムは、外部の別のシステムに故障発生を通知し、検出した故障を考慮した制御を行わせてもよい。
また、故障検出装置は、変電所を管理する変電システムへ異常発生(および故障が発生していると考えられる変電所の情報)を通知し、当該変電所への給電を制限してもよい。
103…変電所、104…レール、105…電流計、106…電圧計、107…遮断器、108…故障検出装置、109,109′…故障点、110…故障点標定装置、111…ネットワーク、112…警報装置、113…電圧計、203…変電所、205…電流計、206…電圧計、207…遮断器、208…故障検出装置
Claims (10)
- 直流電気鉄道の架線内において故障が発生した位置である故障点を推定する故障点標定装置であって、
変電所の送出電圧と、前記架線のき電電流またはレール電位を取得する取得部と、
故障発生時における故障電流の時間変動を推定する計算式に基づき、少なくとも2つの異なる測定時刻において得られた前記き電電流または前記レール電位の測定値を用いて前記変電所から前記故障点までの距離を導出する演算処理部と、
前記演算処理部が導出した前記故障点までの距離を通知する情報を送信する送信部と、を備える
故障点標定装置。 - 前記演算処理部は、少なくとも2つの異なる変電所において導出された、前記変電所から前記故障点までの推定距離を照合し、推定距離が合致する位置を前記故障点として導出し、
前記送信部は、導出した前記故障点の位置の情報を送信する
請求項1に記載の故障点標定装置。 - 列車上で取得した電流、もしくは故障検出前に取得した前記架線の電流、もしくは各時刻における列車の走行状態より推定される負荷電流を、前記変電所のき電範囲内を走行する列車の負荷電流とし、
前記演算処理部は、前記変電所において取得された前記架線のき電電流から、前記列車の負荷電流を差し引いた値を、前記き電電流の測定値として用いる
請求項1に記載の故障点標定装置。 - 前記演算処理部は、少なくとも2つの異なる変電所において導出された、前記変電所から前記故障点までの推定距離を照合する際、前記各変電所が導出した前記故障点までの距離に基づき、前記故障点の導出に使用する前記測定値および導出した距離の重み付けを調整する
請求項2に記載の故障点標定装置。 - 前記演算処理部は、少なくとも2つの異なる変電所において導出された、前記変電所から前記故障点までの推定距離を照合する際、前記各変電所から故障点までの距離の範囲が重複する場合は、重複している範囲を故障点が存在しうる範囲を、標定候補範囲として導出し、
前記各変電所から故障点までの距離の範囲が重複していない場合は、1つの変電所が導出した距離の範囲と、他方の変電所が導出した距離の範囲に挟まれる範囲を故障点が存在しうる範囲を標定候補範囲として導出する
請求項2に記載の故障点標定装置。 - 前記演算処理部は、少なくとも2つの異なる変電所において導出された、前記変電所から前記故障点までの推定距離を照合して前記標定候補範囲を導出する際、
前記標定候補範囲の中から最も前記故障点となる確率が高い地点を導出する、もしくは前記標定候補範囲内の各地点に前記故障点が存在する確率の分布を導出する、もしくは前記標定候補範囲が一定以上大きい場合はエラーと判断する
請求項5に記載の故障点標定装置。 - 前記演算処理部は、前記変電所において得られた前記き電電流の測定値に基づき、地絡故障か、あるいは短絡故障かの故障事象種別を判定し、
判別した前記故障事象種別に基づき、故障発生時における故障電流の時間変動を推定する前記計算式で用いるき電回路パラメータを変更する
請求項1に記載の故障点標定装置。 - 前記架線に故障が発生していると判定したときに、ネットワークを介して接続した、鉄道運行管理システム、鉄道保安システムまたは変電システムの少なくともいずれか1つに、検出された前記故障事象についての情報を送信する
請求項1〜7のいずれか1項に記載の故障点標定装置。 - 直流電気鉄道の架線内において故障が発生した位置である故障点を推定する故障点標定装置と、前記故障点を通知する警報装置とを備える故障点標定システムであって、
前記故障点標定装置は、
変電所の送出電圧と、前記架線のき電電流またはレール電位を取得する取得部と、
故障発生時における故障電流の時間変動を推定する計算式に基づき、少なくとも2つの異なる測定時刻において得られた前記き電電流または前記レール電位の測定値を用いて前記変電所から前記故障点までの距離を導出する演算処理部と、
前記演算処理部が導出した前記故障点までの距離を通知する情報を送信する送信部と、を備え、
前記警報装置は、前記送信部が送信する情報を受信したとき、故障点を通知する通知部を備える
故障点標定システム。 - 直流電気鉄道の架線内において故障が発生した位置である故障点を推定する故障点標定方法であって、
変電所の送出電圧と、前記架線のき電電流またはレール電位を取得する取得処理と、
故障発生時における故障電流の時間変動を推定する計算式に基づき、少なくとも2つの異なる測定時刻において得られた前記き電電流または前記レール電位の測定値を用いて前記変電所から前記故障点までの距離を導出する演算処理と、
前記演算処理により導出した前記故障点までの距離を通知する通知処理と、を含む
故障点標定方法。
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