JP2019190499A - 油温制御装置 - Google Patents

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石田 哲朗
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増次 足立
阪本直輝
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Abstract

【課題】エンジンを冷却する冷却水等の冷媒の熱量が、オイル熱交換装置において不必要に奪われることを回避してエンジンの暖機を円滑にする。【解決手段】冷媒との熱交換によって冷却されるエンジン2と、冷媒を送り出すポンプ装置4と、冷媒を冷却する冷媒熱交換装置20と、エンジン2の駆動力伝達経路又はエンジン2の吸排気経路に設けられる冷却対象部5と、冷却対象部5を冷却するオイルが流れるオイル流通路6に設けられるオイル熱交換装置10と、エンジン2、ポンプ装置4、冷媒熱交換装置20とオイル熱交換装置10を接続し冷媒を循環させる冷媒循環回路Aと、オイル熱交換装置10の入口側でのオイルの温度情報を取得するオイル用第一温度センサ17及び出口側でのオイルの温度情報を取得するオイル用第二温度センサ18と、それらの温度情報に基づいてオイル熱交換装置10への冷媒の供給を制御する冷媒供給制御手段41とを備える油温制御装置とした。【選択図】図1

Description

この発明は、車両の各部に循環するオイルを、エンジンを冷却する冷媒によって温度制御する油温制御装置に関する。
ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の各種エンジンを搭載する車両では、冷媒として冷却水を循環させることにより、シリンダ周囲のエンジン本体を冷却する水冷式冷却装置が設けられる場合が多い。
この水冷式冷却装置では、ウォータポンプと呼ばれるポンプ装置によって、エンジン本体を構成するシリンダブロック内に設けられたウォータジャケット等の空間に冷却水が供給され、その冷却水によって、シリンダ内での燃料の燃焼によるエンジン本体の過度な温度上昇を抑制している。冷却水は、ラジエータ等の冷媒冷却用熱交換装置で冷却された後、再度、エンジン本体側へ循環していく。
ところで、車両には、変速機等の駆動力伝達経路内のオイルを冷却するために、オイル熱交換装置が付加される場合がある。例えば、自動変速機としてオートマチックトランスミッションを搭載した車両においては、オートマチックトランスミッション内のオイルであるATフルードを冷却するために、ATフルードクーラと呼ばれるオイル熱交換装置が配置される。このオイル熱交換装置には空冷式と水冷式のものがあり、水冷式である場合には、熱交換器の内部に冷媒としてエンジン本体冷却用の冷却水が循環している。熱交換器内でオイルの熱を冷却水が奪うことで、オイルクーラとしての機能を発揮している。
この種のオイル熱交換装置として、例えば、特許文献1では、自動変速機のオイルの温度に基づいて、流量調整バルブによって、オイル熱交換装置へ流れる自動変速機のオイルの流量を調整する技術が開示されている。また、特許文献2では、エンジンの冷却水の温度と自動変速機のオイルの温度とを比較して、自動変速機のオイルを、オイル熱交換装置を通るルートと、オイル熱交換装置を迂回するバイパスルートとに選択的に流通させている。
また、特許文献3では、エンジンの冷却水の温度と自動変速機のオイルの温度との大小関係に基づいて、オイル熱交換装置への冷却水の供給を制御している。さらに、特許文献4では、エンジンの冷却水の温度と自動変速機のオイルの温度とを比較して、オイル熱交換装置への冷却水の流量を制御することにより、運転状況に応じてオイル熱交換装置をオイルウォーマとしても機能させ、エンジン本体と自動変速機の早期暖機を図っている。また、特許文献5では、エンジンの冷却水をオイルウォーマとして機能するオイル熱交換装置に供給できるようにし、エンジンの暖機中は、オイル熱交換装置への冷却水の供給を停止し、エンジンの暖機終了後にオイル熱交換装置への冷却水の供給を開始している。
特開2016−180503号公報 特開2002−310390号公報 特開2006−125274号公報 特開2005−3134号公報 特開2012−132422号公報
エンジンの冷却水を用いた従来のオイル熱交換装置では、冷態始動時に、自動変速機のオイル熱交換装置内へ冷却水の供給を開始し、その後、オイル熱交換装置への冷却水の供給を継続していると、いずれ自動変速機からエンジンルーム内への放熱量が、冷却水からオイルへの受熱量を上回ることがある。
これは、オイル熱交換装置内での冷却水の放熱量は、瞬時値ではほぼ一定で継続するのに対し、自動変速機の温度上昇及び自動変速機内のオイルの温度上昇に伴って周囲の空気との温度差が大きくなると、自動変速機の各部からの周囲への放熱量が増加し、その結果、ある時点で、自動変速機からエンジンルーム内への放熱量が、冷却水からオイルへの受熱量を上回るからであると考えられる。
自動変速機からエンジンルーム内への放熱量が、冷却水からオイルへの受熱量を上回ると、エンジンの冷却水の熱量が、オイル熱交換装置において不必要に奪われることとなり、これは、エンジンの暖機の遅れに繋がることとなる。エンジンの暖機の遅れは、燃費の悪化や排気ガスの悪化を招くので、早期に暖機できることが好ましい。
そこで、この発明の課題は、エンジンを冷却する冷却水等の冷媒の熱量が、オイル熱交換装置において不必要に奪われることを回避し、エンジンの暖機を円滑にすることである。
上記の課題を解決するために、この発明は、冷媒との熱交換によって冷却されるエンジンと、前記冷媒を送り出すポンプ装置と、前記冷媒を冷却する冷媒熱交換装置と、前記エンジン、前記エンジンの駆動力伝達経路又は前記エンジンの吸排気経路に設けられオイルによって冷却される冷却対象部と、前記冷却対象部を冷却するオイルが流れるオイル流通路に設けられそのオイルを冷却又は加温するオイル熱交換装置と、前記エンジン、前記ポンプ装置、前記冷媒熱交換装置と前記オイル熱交換装置を接続し前記冷媒を循環させる冷媒循環回路と、前記オイル熱交換装置の入口側でのオイルの温度情報を取得するオイル用第一温度センサ及び前記オイル熱交換装置の出口側でのオイルの温度情報を取得するオイル用第二温度センサと、冷態始動時において、前記オイル用第一温度センサと前記オイル用第二温度センサの温度情報に基づいて前記オイル熱交換装置への冷媒の供給を制御する冷媒供給制御手段と、を備える油温制御装置を採用した。
ここで、前記冷媒供給制御手段は、冷態始動時において、前記オイル用第二温度センサが取得した温度が前記オイル用第一温度センサが取得した温度以上であれば、前記オイル熱交換装置へ冷媒を供給し、前記オイル用第二温度センサが取得した温度が前記オイル用第一温度センサが取得した温度よりも低ければ、前記オイル熱交換装置への冷媒の供給を停止又は抑制する構成を採用することができる。
また、前記エンジンを搭載する車両のエンジルーム内又はエンジルーム外に周囲温度センサを備え、前記冷媒供給制御手段は、前記オイル用第一温度センサが取得した温度又は前記冷却対象部の温度と前記周囲温度センサが取得した温度との差が閾値より大きい場合には、前記オイル熱交換装置への冷媒の供給を停止又は抑制する構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記冷却対象部は、前記エンジンの駆動力伝達経路に設けられる自動変速機である構成を採用することができる。
この発明は、冷媒との熱交換によって冷却されるエンジンと、冷媒を送り出すポンプ装置と、冷媒を冷却する冷媒熱交換装置と、冷却対象部を冷却するオイルが流れるオイル流通路に設けられるオイル熱交換装置とを接続して冷媒を循環させる冷媒循環回路とを備え、冷態始動時において、オイル熱交換装置の入口側でのオイルの温度情報と、出口側でのオイルの温度情報に基づいて、オイル熱交換装置への冷媒の供給を制御するようにしたので、エンジンの冷媒の熱量がオイル熱交換装置において不必要に奪われることを回避し、エンジンの暖機を円滑にすることができる。
この発明の実施形態の冷媒循環回路を示す模式図である。 この発明の制御における温度変化を示すグラフ図である。 この発明の制御を示すフローチャートである。
この発明の一実施形態の油温制御装置を、図面に基づいて説明する。図1は、エンジン2を搭載した車両1を示している。車両1のエンジンルーム3内にはエンジン2が収容されている。エンジン2は、シリンダ内部にピストンを収容して燃焼室を形成したシリンダブロック、及び、そのシリンダブロック周囲の部材を冷却するための水冷式冷却装置Bを備えている。
水冷式冷却装置Bによって、エンジン2は、冷媒として用いられる冷却水との熱交換によって冷却される。水冷式冷却装置は、冷却水を送り出すウォータポンプと呼ばれるポンプ装置4と、冷媒熱交換装置20として用いられる空冷式のラジエータとを備える。以下、この実施形態では、冷媒熱交換装置20をラジエータ20と称する。
ポンプ装置4は、電気モータの駆動力やエンジン2の駆動力によって冷却水を送り出す機能を有する。ラジエータ20は、空気等との熱交換によって冷却水の温度を低下させる機能を有する。
図1では、エンジン2の各部の冷媒通路7と、ラジエータ20の冷媒通路23とが、ラジエータ20への入口通路21、ラジエータ20からの出口通路22によって接続されて、冷媒循環回路Aの一部を構成している。ポンプ装置4は、通常、エンジン2内の冷媒通路7の上流寄りの部分に設けられる。
ポンプ装置4によって、冷却水は、エンジン2の各部の冷媒通路7、例えば、エンジン2のシリンダブロック内に設けられたウォータジャケット等の空間に供給され、その冷却水によって、燃焼室内での燃料の燃焼によるエンジン2の過度な温度上昇が抑制される。冷却水は、ラジエータ20で冷却された後、再度ポンプ装置4を経由して、エンジン2の本体側へ循環していく。
ラジエータ20へ通じる冷媒循環回路Aには、適宜の位置にサーモスタット付きのバルブが設けられているので、温度が上昇してバルブが開放されればラジエータ20やエンジン2の各部に冷却水が循環可能な状態となり、温度が低い状態でバルブが閉鎖されれば冷却水が循環不能な状態となるようになっている。なお、ポンプ装置4は、通常は常時稼働である。
また、この車両1及びエンジン2には、オイルによって冷却される冷却対象部5を備えている。オイルによって冷却される冷却対象部5は、例えば、そのエンジン2自身や、エンジン2の駆動力伝達経路に設けられる各種の機器、又は、エンジン2の吸排気経路に設けられる各種の機器等が挙げられる。この実施形態では、冷却対象部5として自動変速機、特に、オートマチックトランスミッションを例にして、この発明の構成を説明する。以下、冷却対象部5を自動変速機5と称する。
自動変速機5は、ATフルードと呼ばれるオイルによって、機器類の潤滑及び冷却が成されている。自動変速機5の各部の潤滑及び冷却によって温度が上昇したオイルは、そのオイルが循環するオイル循環回路Cに設けられるオイル熱交換装置10によって冷却される。このように、オイル熱交換装置10は、オイル流通路6内のオイルの温度が冷媒通路13内の冷却水の温度よりも高い場合には、ATフルードクーラとして機能する。
オイル熱交換装置10は水冷式であり、エンジン2の冷却水との熱交換によって、自動変速機5のオイルが冷却される。図1では、エンジン2の各部の冷媒通路7と、オイル熱交換装置10の冷媒通路13とが、オイル熱交換装置10への入口通路11、オイル熱交換装置10からの出口通路12によって接続されて、前述の冷媒循環回路Aの一部を構成している。すなわち、エンジン2、ポンプ装置4、ラジエータ20と、オイル熱交換装置10とが直列に接続され、全体として冷却水を循環させる冷媒循環回路Aを構成している。
このオイル熱交換装置10は、オイル流通路6内のオイルの温度が冷媒通路13内の冷却水の温度よりも低い場合には、オイルの温度を上昇させるATフルードウォーマとしても機能する。ATフルードウォーマの機能は、特に、エンジン2の冷態始動時に早期の暖機を行うために用いられる。
入口通路11と出口通路12とは、バイパス通路で接続されている。入口通路11とバイパス通路との分岐部に設けた調整バルブ14を閉じれば、冷却水はオイル熱交換装置10の冷媒通路13へは供給されずに、バイパス通路へ供給されるようになっている。
水冷式冷却装置Bや自動変速機5、その他、このエンジン2の全般の制御は、車両1が備える電子制御ユニット40によって制御されている。電子制御ユニット40は、エンジン2の稼働を制御するとともに、エンジン2や自動変速機5の各部の温度条件や、水温、各種運転状況等に応じて、必要な制御を行っている。
このエンジン2を搭載する車両1は、空調装置を備えている。空調装置はヒータコア30を備えている。エンジン2の各部の冷媒通路7と、ヒータコア30の冷媒通路33とが、ヒータコア30への入口通路31、ヒータコア30からの出口通路32によって接続されて、冷媒循環回路Aの一部を構成している。ヒータコア33は、冷媒循環回路A内に直列に組み込まれる。
ヒータコア30は、電動の送風用ファンを併設している。送風用ファンを回転させれば、冷却水が持つ熱量を車室内に送り出す空気に放熱し温風が発生するので、車室内の温度を上昇させることができる。
なお、入口通路31と出口通路32とは、バイパス通路で接続されている。入口通路31とバイパス通路との分岐部に設けた調整バルブ34を閉じれば、冷却水はヒータコア30の冷媒通路33へは供給されずに、バイパス通路へ供給されるようになっている。
オイル熱交換装置10内の冷媒通路13又は入口通路11には、オイル熱交換装置10の入口側での冷却水の温度情報を取得する冷媒用第一温度センサ15が設けられている。また、オイル熱交換装置10の冷媒通路13又は出口通路12には、オイル熱交換装置10の出口側での冷却水の温度情報を取得する冷媒用第二温度センサ16が設けられている。冷媒用第一温度センサ15と冷媒用第二温度センサ16から得られる温度情報、すなわち、冷却水がオイル熱交換装置10を通過する前の温度、通過した後の温度により、オイル熱交換装置10における冷却水の放熱量を把握することができる。
また、ラジエータ20からの出口通路22には、冷却水の温度情報を取得する冷媒用第三温度センサ24が設けられているので、エンジン2の各部に供給される冷却水の温度を把握することができる。
自動変速機5内のオイル流通路5aと、オイル熱交換装置10内のオイル流通路6とは、オイル熱交換装置10への入口通路6a、オイル熱交換装置10からの出口通路6bによって接続されて、オイル循環回路Cを構成している。
オイル熱交換装置10内のオイル流通路6又は入口通路6aには、オイル熱交換装置10の入口側でのオイルの温度情報を取得するオイル用第一温度センサ17が設けられている。また、オイル熱交換装置10内のオイル流通路6又は出口通路6bには、オイル熱交換装置10の出口側でのオイルの温度情報を取得するオイル用第二温度センサ18が設けられている。オイル用第一温度センサ17とオイル用第二温度センサ18から得られる温度情報、すなわち、オイルがオイル熱交換装置10を通過する前の温度、通過した後の温度により、オイル熱交換装置10におけるオイルの放熱量や受熱量を把握することができる。
また、車両1は、エンジンルーム3内に、周囲温度センサ44を備えている。周囲温度センサ44は、エンジンルーム3内の温度情報を取得することができる。周囲温度センサ44はエンジルーム3の外に設置してもよいが、自動変速機5から周囲の空気中等への放熱量を把握するためには、エンジンルーム3内、特に、自動変速機5の近傍とすることが望ましい。
これらの温度情報は、電子制御ユニット40が取得し、その情報を制御に活用する。電子制御ユニット40は、オイル熱交換装置10への冷却水の供給を制御する冷媒供給制御手段41を備えている。冷媒供給制御手段41は、通常の運転状態での冷却水の供給の制御全般を行うほか、冷態始動時において、オイル用第一温度センサ17とオイル用第二温度センサ18の温度情報に基づいて、オイル熱交換装置10への冷却水の供給を制御する。
また、電子制御ユニット40は、オイル熱交換装置10へのオイルの供給を制御するオイル供給制御手段42を備えている。オイル供給制御手段42は、運転状況に応じて、オイル熱交換装置10へのオイルの供給を制御する。このとき、オイル用第一温度センサ17やオイル用第二温度センサ18の温度情報を活用する。さらに、電子制御ユニット40は、取得した温度情報を解析する温度情報処理手段43を備えている。冷媒供給制御手段41は、温度情報処理手段43が解析処理した情報に基づいて、その制御を実行する。
冷媒供給制御手段41は、エンジン2の冷態始動時において、オイル用第二温度センサ18が取得したオイル出口温度が、オイル用第一温度センサ17が取得したオイル入口温度以上であれば、一定の条件で、オイル熱交換装置10へ冷却水を供給する制御を行う。ここで、一定の条件とは、オイルの昇温制御が、その時点でまだ完了していないという条件である。
また、冷媒供給制御手段41は、エンジン2の冷態始動時において、オイル用第二温度センサ18が取得したオイル出口温度が、オイル用第一温度センサ17が取得したオイル入口温度よりも低ければ、原則として、オイル熱交換装置10への冷却水の供給を停止又は抑制する。特に、この実施形態では、冷却水の供給時における供給量の増減は設定せず、温度情報の解析結果が「オイル入口温度≦オイル出口温度」で冷却水の供給を行い、「オイル入口温度>オイル出口温度」であれば、冷却水の供給を完全に停止する構成としている。
ここで、エンジン2の冷態始動時とは、例えば、エンジン2の冷却水の温度が所定下限温度以下である場合と設定できる。あるいは、車両1が備えるタイマの情報を活用して、エンジン2の停止時刻から所定停止時間経過後である場合と設定できる。エンジン2の冷態始動時の終期は、エンジン2の冷却水の温度が所定上限温度以上である場合と設定できる。あるいは、タイマの情報を活用して、エンジン2の始動時刻から所定稼働時間経過後である場合と設定できる。なお、オイルの昇温制御の完了は、オイルの温度で判別してもよいが、この冷態始動時の終期をもってオイルの昇温制御の完了としてもよい。
ただし、冷媒供給制御手段41は、オイル用第二温度センサ18が取得した温度がオイル用第一温度センサ17が取得した温度よりも高い場合であっても、オイル用第一温度センサ17が取得したオイル入口温度と、周囲温度センサ44が取得した周囲温度(この実施形態ではエンジンルーム温度を採用)との差が、予め決められた閾値より大きい場合には、上記の原則によらず、オイル熱交換装置10への冷却水の供給を停止又は抑制する。特に、この実施形態では、同じく、冷却水の供給時における供給量の増減は設定しておらず、温度情報の解析結果が「オイル入口温度−周囲温度<閾値」である場合に冷却水の供給を行い、「オイル入口油温−周囲温度≧閾値」である場合には、冷却水の供給を完全に停止する構成としている。
このとき、周囲温度と比較するオイル入口温度に代えて、冷却対象部である自動変速機5自身の部材表面の温度等、放熱量増減の要素となる箇所の温度を採用してもよい。
この発明の油温制御について、以下、図2のグラフ、及び、図3のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS0において、エンジン2を始動して制御を開始する。ステップS1では、各センサ類からの情報、特に、温度情報を検出する。ステップS2では、エンジン2が冷態始動時であるかどうかが判別される。冷態始動時であれば、ステップS3へ移行し、以後、オイルの昇温制御を行うかどうかを判別していく。冷態始動時でなければ、本件のオイルの昇温制御の対象外であるので、ステップS8へ移行して、以後、通常制御を行うこととなる。
ステップS3では、オイル熱交換装置10のオイル入口温度(入口油温)とオイル出口温度(出口油温)とを比較し、オイル出口温度がオイル入口温度よりも高ければ、ステップS4へ移行する。オイル出口温度がオイル入口温度よりも低ければ、ステップS6へ移行する。
ステップS4では、オイル入口温度と周囲温度とを比較し、オイル入口温度と周囲温度との差が、閾値よりも小さいかどうかが判別される。オイル入口温度と周囲温度との差が閾値以上であれば、ステップS7へ移行し、オイル熱交換装置10への冷却水の供給を停止する制御を行う。オイル入口温度と周囲温度との差が閾値よりも小さければ、ステップS5へ移行し、オイル熱交換装置10へ冷却水を供給する制御を行う。
ステップS6では、自動変速機5のオイルの昇温が完了しているかどうかが判別される。例えば、オイルの温度が、予め決められた暖機終了温度以上となっていれば、オイルの昇温が完了していると判別するように設定できる。オイルの昇温が完了していれば、ステップS7へ移行して、オイル熱交換装置10への冷却水の供給を停止する制御を行う。オイルの昇温が完了していなければ、ステップS5へ移行し、オイル熱交換装置10へ冷却水を供給する制御を行う。
ここで、オイル熱交換装置10への冷却水の供給を行うステップS5では、その時点で、オイル出口温度がオイル入口温度よりも高く、且つ、まだオイルの昇温が終了していない状態(ステップS3→S4→S5参照)であるか、あるいは、オイル出口温度がオイル入口温度よりも低く、オイル熱交換装置10でオイルが冷却されている状態ではあるものの、まだ、暖機運転早期であり、オイル入口温度と周囲温度との差が閾値よりも小さく、自動変速機5やオイル熱交換装置10からエンジンルーム3内への自然放熱量も比較的小さい状態(ステップS3→S6→S5参照)である。
前者(ステップS3→S4→S5参照)の場合は、冷態始動時において、オイルの昇温制御中であると考えられ、引き続きオイルの昇温制御が必要であるので、エンジン2で暖められた冷却水をオイル熱交換装置10へ供給する。後者(ステップS3→S6→S5参照)の場合は、冷態始動時において、オイル出口温度がオイル入口温度よりも低く、オイル熱交換装置10でオイルが冷却されている状態であり、暖機運転早期で自動変速機5等からの自然放熱量が比較的小さいので、オイルの昇温制御が必要な状態であると考えられる。このため、オイルを早期に温めて自動変速機5のフリクションを低減するために、エンジン2で暖められた冷却水をオイル熱交換装置10へ供給する。
それに対して、オイル熱交換装置10への冷却水の供給を停止するステップS7では、その時点で、オイル出口温度がオイル入口温度よりも低く、且つ、既に、オイルの昇温が完了している状態であるか(ステップS3→S6→S7参照)、あるいは、オイル出口温度がオイル入口温度よりも高く、オイルの昇温制御中ではあるが、且つ、オイル入口温度と周囲温度との差が閾値以上で、自動変速機5やオイル熱交換装置10からエンジンルーム3内への自然放熱量が比較的大きい状態(ステップS3→S4→S7参照)のいずれかである。
前者(ステップS3→S6→S7参照)の場合は、オイルが所定温度以上となって昇温を完了していると判断して、冷却水のオイル熱交換装置10への供給を停止する。
後者(ステップS3→S4→S7参照)の場合は、自動変速機5等からの自然放熱量が大きく、オイル熱交換装置10において、逆に、オイルが冷却水によって冷却されている状況であるので、この状況ではオイルの昇温の効果は期待できない。このため、オイルの昇温制御中であっても、冷却水のオイル熱交換装置10への供給を停止する。このとき、オイル入口温度と周囲温度との差が大きいことから、自動変速機5及びオイル熱交換装置10からエンジンルーム3内への放熱量が、冷却水からオイルへの受熱量を上回っていると考えられる。
ここで、自動変速機5及びオイル熱交換装置10からエンジンルーム3内への放熱量は、自動変速機5自身の温度やオイルの温度と、その周囲の空気との温度差が大きいほど大きくなると考えられる。また、冷却水からオイルへの受熱量は、オイル熱交換装置10での冷却水の放熱量全体の一部であると考えられる。
図2のグラフは、エンジンルーム3内温度(周囲温度)とATフルードクーラ入口油温(オイル入口温度)との温度差の経時変化、冷却水放熱量の経時変化、ATフルード受熱量(オイル受熱量)の経時変化を、それぞれ示している。横軸は時間の経過を示し、縦軸は温度を示している。冷態でのエンジン2の始動後、暖機の進行とともに、エンジンルーム3内の温度とオイル入口温度との温度差は徐々に増加していく。冷却水放熱量も、暖機の進行とともに冷却水の温度が上昇して、その値(瞬時値)が徐々に増加していく。オイル受熱量は、エンジン2の始動後、その値(瞬時値)はしばらく増加しているが、ある時点を境に減少に転じる。この減少に転じた時点が、自動変速機5及びオイル熱交換装置10からエンジンルーム3内への放熱量が、冷却水からオイルへの受熱量を上回った時点であると考えられる。なお、グラフの左寄りの部分で不連続な変化や折れ点があるのは、ヒータコア30による空調動作に伴うものと考えられる。なお、通常の暖機運転であれば、暖機運転早期では、オイル入口温度はオイル出口温度よりも低く、暖機運転終期では、オイル出口温度はオイル入口温度よりも低くなる傾向がある。
ステップS5、ステップS7の制御を終えた後は、ステップS9へ移行して、自動変速機5のオイルの昇温が完了するまで、同様の制御を繰り返す。
なお、オイルの昇温が完了している場合は、ステップS2で冷態始動時ではないと判別されるので、ステップS8の通常制御へ移行する。通常制御では、自動変速機5の保護のため、自動変速機5のオイルが適正な温度範囲を超えた場合にのみ、オイル熱交換装置10への冷却水の供給を行い、オイル熱交換装置10においてオイルの冷却を行う。その制御は、調整バルブ14の開閉によって行うことができる。調整バルブ14をサーモスタット付きのバルブとしておけば、オイルが適正な温度範囲にある時は、自動的にオイル熱交換装置10への冷却水の供給が停止され、適正な温度範囲を超えた場合には、自動的にオイル熱交換装置10への冷却水の供給が行われる。また、オイル供給制御手段42の制御によって、オイル熱交換装置10へのオイルの供給量を制御してもよい。
また、仮に、ステップS4を省略した制御を採用する場合には、その前段のステップS3において、オイル出口温度がオイル入口温度よりも低いことが判別され、オイル熱交換装置10でオイルが冷却されている状態であるので、周囲温度を判別することなく、一律に、オイル熱交換装置10への冷却水の供給を停止することとなる。
以上のように、この発明は、オイル熱交換装置10でのオイル入口温度とオイル出口温度に基づいて、オイル熱交換装置10に対するエンジン2の冷却水の供給を制御するようにしたので、オイル熱交換装置10において、エンジン2の冷却水の熱量が不必要に奪われることを回避することができ、エンジン2、及び、変速機等のオイルによる冷却対象部5の早期の暖機を行うことができる。
上記の実施形態では、冷却対象部5は、エンジン2の駆動力伝達経路に設けられる自動変速機としたが、冷却対象部5は自動変速機以外にも、例えば、無段変速機(Continuously Variable Transmission)やマニュアルトランスミッション等の種々の変速機、デファレンシャル等のエンジン2の駆動力伝達経路に設けられオイルによって潤滑、冷却が成される機器、油冷ターボのタービン・コンプレッサ等のエンジン2の吸排気経路に設けられオイルによって冷却される機器等とすることができる。また、シリンダブロック、及び、そのシリンダブロック周囲の部材からなるエンジン2の本体を、オイルによって冷却される冷却対象部5としてもよい。これらの各態様において、オイル熱交換装置10は、それらの機器を潤滑、冷却するオイルを循環させるように形成したオイル流通路6の途中に配置され、エンジン2冷却用の冷媒を用いた液冷式のオイルクーラを利用することができる。
また、この発明は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等、種々の形式のエンジン2において適用できる。
1 車両
2 エンジン
3 エンジンルーム
4 ポンプ装置(ウォータポンプ)
5 冷却対象部(自動変速機)
5a オイル流通路
6 オイル流通路
6a 入口通路
6b 出口通路
7 冷媒通路
10 オイル熱交換装置(ATフルードクーラ/ウォーマ)
11 入口通路
12 出口通路
13 冷媒通路
14 調整バルブ
15 冷媒用第一温度センサ
16 冷媒用第二温度センサ
17 オイル用第一温度センサ
18 オイル用第二温度センサ
20 冷媒熱交換装置(ラジエータ)
21 入口通路
22 出口通路
23 冷媒通路
24 冷媒用第三温度センサ
30 ヒータコア
31 入口通路
32 出口通路
33 冷媒通路
34 調整バルブ
40 電子制御ユニット
41 冷媒供給制御手段
42 オイル供給制御手段
43 温度情報処理手段
44 周囲温度センサ
A 冷媒循環回路
B 水冷式冷却装置
C オイル循環回路

Claims (4)

  1. 冷媒との熱交換によって冷却されるエンジンと、
    前記冷媒を送り出すポンプ装置と、
    前記冷媒を冷却する冷媒熱交換装置と、
    前記エンジン、前記エンジンの駆動力伝達経路又は前記エンジンの吸排気経路に設けられオイルによって冷却される冷却対象部と、
    前記冷却対象部を冷却するオイルが流れるオイル流通路に設けられそのオイルを冷却又は加温するオイル熱交換装置と、
    前記エンジン、前記ポンプ装置、前記冷媒熱交換装置と前記オイル熱交換装置を接続し前記冷媒を循環させる冷媒循環回路と、
    前記オイル熱交換装置の入口側でのオイルの温度情報を取得するオイル用第一温度センサ及び前記オイル熱交換装置の出口側でのオイルの温度情報を取得するオイル用第二温度センサと、
    冷態始動時において、前記オイル用第一温度センサと前記オイル用第二温度センサの温度情報に基づいて前記オイル熱交換装置への冷媒の供給を制御する冷媒供給制御手段と、
    を備える油温制御装置。
  2. 前記冷媒供給制御手段は、
    冷態始動時において、前記オイル用第二温度センサが取得した温度が前記オイル用第一温度センサが取得した温度以上であれば、前記オイル熱交換装置へ冷媒を供給し、
    前記オイル用第二温度センサが取得した温度が前記オイル用第一温度センサが取得した温度よりも低ければ、前記オイル熱交換装置への冷媒の供給を停止又は抑制する
    請求項1に記載の油温制御装置。
  3. 前記エンジンを搭載する車両のエンジルーム内又はエンジルーム外に周囲温度センサを備え、
    前記冷媒供給制御手段は、
    前記オイル用第一温度センサが取得した温度又は前記冷却対象部の温度と前記周囲温度センサが取得した温度との差が閾値より大きい場合には、前記オイル熱交換装置への冷媒の供給を停止又は抑制する
    請求項2に記載の油温制御装置。
  4. 前記冷却対象部は、前記エンジンの駆動力伝達経路に設けられる自動変速機である
    請求項1〜3の何れか1項に記載の油温制御装置。
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