JP2019184356A - 運転支援装置 - Google Patents

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Nobuyuki Kawazoe
信幸 川添
健太郎 脇田
Kentaro Wakita
健太郎 脇田
彩香 小林
Ayaka Kobayashi
彩香 小林
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Abstract

【課題】運転支援装置に関し、ドライバーの運転時の負担を軽減する。【解決手段】乗員の視点位置に基づき、車両の外部の実景に虚像を重ねて表示する透過表示装置を設ける。また、第一記憶部21,第二記憶部22,算出部24,制御部25を設ける。第一記憶部21は、車両が走行する道路の形状を特定する地図データを記憶する。第二記憶部22は、道路内を所定の走行軌跡及び速度で走行するように描画される仮想車両の走行データを記憶する。算出部24は、仮想車両が実景の中に存在すると仮定したときの仮想車両の表示位置を、地図データと走行データと視点位置とに基づいて算出する。制御部25は、算出部24で算出された表示位置に仮想車両を表示させる。【選択図】図3

Description

本発明は、車両の外部の実景に虚像を重ねて表示する透過表示装置を備えた運転支援装置に関する。
従来、透過表示装置を備えた車両において、実際の景色(実景)に虚像を重ねて表示することで、情報を直感的にわかりやすく伝達する技術が知られている。例えば、カーナビゲーションシステムで経路案内を実施する際に、進行方向に対応する矢印を実景に重ねて表示する技術が提案されている(特許文献1参照)。自車両の走行方向や曲折方向を表す矢印をフロントガラスやコンバイナの表面に投射することで、その矢印をあたかも実際の路面上に描かれているように見せることができる。
また、自車両の車線変更に際して、後側方のカメラ映像をモニターに表示するとともに、その画面上に仮想的な自車両の映像を描画することで、後続車両と自車両との位置関係を把握しやすくする技術も提案されている(特許文献2参照)。これらの表示技術は、実際の景色に適合するCG(Computer Graphics)を付加することで現実が拡張されたような感覚を与えうる、という意味で「AR(拡張現実,Augmented Reality)技術」とも呼ばれている。
特開2006-343194号公報 特開2009-029203号公報
車両を運転するドライバーにとって、運転時の身体的・精神的な負担は、車両の走行環境に応じて大きく変化しうる。例えば、街頭の少ない道路での夜間走行時や濃霧走行時には視界が大幅に制限され、運転時の負担が増大する。また、急カーブが連続する山道(ワインディングロード)やガードレールのない林道などにおいても、カーブでの見通しが悪く前方の道路状況が把握しにくいことから、運転時の負担が大きい。こういった負担の増大は、特に熟練度の低いドライバーを短時間で疲弊させる要因となっており、適切な運転操作の支援が望まれる。
上記の課題に対し、自車両の走行方向を表す矢印を実景に重ねて表示することで、ドライバーの負担を軽減することも考えられる。矢印の表示による運転支援は、車両の走行方向や屈曲方向といった経路案内においては有効である。しかしながら、例えば急カーブの手前で車速をどの程度まで減速させればよいのか、あるいは、どのタイミングで加速を開始するのがよいのか、といった加減速操作の支援は困難である。また、カーブでのライン取り(一つの走行レーン内における車幅方向の位置)についても、矢印の表示で運転支援を実施することは難しい。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、ドライバーの運転時の負担を軽減することのできる運転支援装置を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)開示の運転支援装置は、乗員の視点位置に基づき、車両の外部の実景に虚像を重ねて表示する透過表示装置を備える。また、前記車両が走行する道路の形状を特定する地図データを記憶する第一記憶部と、前記車両が走行する道路内を所定の走行軌跡及び速度で走行するように描画される仮想車両の走行データを記憶する第二記憶部とを備える。また、前記仮想車両が前記実景の中に存在すると仮定したときの前記仮想車両の表示位置を、前記地図データと前記走行データと前記視点位置とに基づいて算出する算出部を備える。さらに、前記算出部で算出された前記表示位置に前記仮想車両を表示させる制御部を備える。
(2)前記走行データが、前記道路を走行する際の模範となる走行軌跡のデータを含むことが好ましい。
(3)前記制御部が、前記車両の現在位置または現在時刻または天候に基づき、前記仮想車両を表示させるか否かを判断することが好ましい。
(4)前記乗員が前記仮想車両の表示及び非表示を切り替えるためのスイッチを備えることが好ましい。
(5)前記車両の走行履歴を前記走行データに反映させる学習部を備えることが好ましい。
(6)前記算出部が、路面の摩擦係数に基づいて前記仮想車両の表示位置を補正することが好ましい。
地図データと走行データと視点位置とに基づいて算出された表示位置に仮想車両を表示させることで、仮想車両を実景の中に存在するように見せることができ、仮想車両に自車両を先導させることができる。これにより、走行時における車幅方向の位置やコーナリング時のライン取り,カーブ進入時の車速を直感的にわかりやすくドライバーに伝えることができ、運転操作の支援効果を高めることができる。また、悪天候時や夜間走行時などの視界が悪い場合やドライバーがその道路を初めて走行する場合であっても、模範的な走行状態を直感的に把握させることが容易となり、ドライバーの負担や運転時の疲労を軽減することができる。
本実施形態の運転支援装置の構成を説明するためのブロック図である。 運転支援装置が適用された車両の車室内及びゴーストカーの表示状態を説明するための図である。 運転支援装置で実行されるプログラムの内容を説明するためのブロック図である。 地図データの構造を説明するための表である。 ゴーストカーの直進路での走行軌跡を説明するための図である。 ゴーストカーのカーブでの走行軌跡を説明するための図である。 運転支援装置による制御の手順を説明するためのフローチャートである。 運転支援装置による制御の手順を説明するためのフローチャートである。 ゴーストカーの表示例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態としての運転支援装置について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.ハードウェア構成]
本実施形態の運転支援装置は、図1に示す車両10のフロントガラス4にゴーストカー6(仮想車両)を表示することで運転操作を支援するものである。ゴーストカー6とは、車両10の前方の道路を所定の走行軌跡及び速度で走行するように描画される仮想車両の虚像である。この虚像は、実景の座標系に適合する透視投影画像(あるいはその透視投影画像をデフォルメしたもの)であり、例えば車両10の三次元CAD(Computer-Aided Design)データに基づいて定義された簡易的なポリゴンモデルからレンダリングされる半透明の画像である。
車両10の車室内には、プロジェクタ1(透過表示装置),室内カメラ2(視点位置検出装置),スイッチ3が設けられる。プロジェクタ1は、フロントガラス4を投影面とした投影装置である。このプロジェクタ1は、乗員の視点位置に基づき、車両10の外部の実景にCGの虚像を重ねて表示するAR表示機能を有する。本実施形態のプロジェクタ1は、車両10の乗員のうち、特にドライバーの視点から見た実景に適合する虚像をフロントガラス4に表示する機能を持つ。また、スイッチ3は、ゴーストカー6の表示状態と非表示状態とを乗員が切り替えるための切り替え装置である。本実施形態のスイッチ3はプロジェクタ1の本体(ケース)に設けられ、オンの状態とオフの状態とに切り替えられるようになっている。
室内カメラ2は、車室内に存在する乗員の視点位置を検出するための撮像装置である。この室内カメラ2は、ドライバーの顔を含む車室内を撮影し、その撮影画像からドライバーの視点位置を特定する機能を持つ。乗員の視点位置は、着座姿勢が適切である限り、その乗員の座席を左右に分割する垂直な平面内(座席の重心点を通る平面であって、重心点から車両前後方向に延在する直線と重心点から車両上下方向に延在する直線とを含む平面内)にあるものと推定できる。したがって、室内カメラ2の撮影方向をその平面に対して傾斜させておくことで、撮影画像中におけるドライバーの目の位置(座標)を、車両10に固定された三次元座標系での視点位置(座標)へと一意に変換することができる。なお、乗員の視点位置があらかじめ特定されうる場合(例えば、特定のドライバーが適切な着座姿勢で車両10を運転すると考えられる場合)には、室内カメラ2を省略してもよい。
フロントガラス4に表示されたゴーストカー6を、図2中に例示する。ゴーストカー6は、乗員の視界内であたかも実景中に存在するかように見えるようになっている。図2中に破線で示すように、プロジェクタ1による表示範囲5は、乗員の視界内で車両10の前方の道路を広くカバーする範囲に設定される。本実施形態では、ゴーストカー6の痕跡7や関連情報8も併せて表示される。痕跡7は、ゴーストカー6の走行軌跡と車幅とを同時に表す仮想的なタイヤ痕である。また、関連情報8には、例えばゴーストカー6の車速,ゴーストカー6との車間距離(仮想的な車間距離),現在時刻,現在の天気,路面状態などの情報が含まれる。
プロジェクタ1,室内カメラ2,スイッチ3のそれぞれは、ゴーストカー制御装置11(電子制御装置)に接続される。ゴーストカー制御装置11は、プロジェクタ1の作動状態を制御するための電子制御装置(コンピュータ)である。また、この車両10には、測位装置12,通信装置13,前方カメラ14が設けられる。測位装置12は、GNSS(Global Navigation Satellite System,全球測位衛星システム)や車速センサー,舵角センサー,ヨーレイトセンサーなどの検出情報に基づいて、車両10の位置を計測するための電子制御装置(例えばカーナビゲーション装置)である。ここでは世界測地系を基準として、車両10の位置の情報(緯度,経度,高さの情報)が測定されるとともに、その場所における時刻や曜日の情報が取得される。また、車両10の位置の変化に基づき、車両10の移動方向(進行方向)の情報も併せて取得される。なお、測位装置12には、車両10が走行する道路の形状を特定するための地図データが内蔵される。
通信装置13は、ネットワークを介して無線通信を行うための電子制御装置である。ゴーストカー制御装置11,測位装置12,通信装置13のそれぞれは、独立した電子制御装置として設けられてもよいし、一体の電子制御装置として設けられてもよい。ここでいう電子制御装置には、例えばプロセッサ(中央処理装置),メモリ(メインメモリ),記憶装置(ストレージ),インタフェース装置などが内蔵され、内部バスを介して互いに接続された構造を持つ。なお、具体的な電子制御装置のハードウェア構成については、公知の構成を適用することができる。
前方カメラ14は、車両10の前方の画像を撮影する撮像装置である。ここで撮影された画像を解析することで、先行車両をはじめとする他車両の走行状況,前方の道路状況,天候,路面状況などの情報を精度よく把握することができる。なお、これらの情報をネットワーク経由で通信装置13が取得するような構成とすることも可能である。この場合、前方カメラ14を省略してもよい。ただし、車両10から視認可能な距離(視認可能距離,視程)の推定精度を向上させるためには、前方カメラ14を用いることが好ましい。前方カメラ14の撮影画像を利用することで、例えば夜間や雨天時における視認可能距離を実測することが容易となり、視認可能距離を精度よく把握することができる。
[2.ソフトウェア構成]
図3は、ゴーストカー制御装置11で実行されるゴーストカー表示プログラム20の処理内容を説明するためのブロック図である。これらの処理内容は、アプリケーションプログラムとしてゴーストカー制御装置11の記憶装置や記録媒体などに記録され、メモリー上に展開されて実行される。ここで実行される処理内容を機能的に分類すると、ゴーストカー表示プログラム20には、第一記憶部21,第二記憶部22,学習部23,算出部24,制御部25が設けられる。
第一記憶部21は、車両10が走行する道路の形状を特定する地図データを記憶するものである。地図データには、少なくとも道路の形状を表すデータが含まれる。例えば、道路網をノード及びリンクで表現したときの各ノードの座標や、リンクの両端の座標などが地図データに含まれる。なお、測位装置12に内蔵されている地図データを流用することも可能である。この場合、測位装置12の記憶装置(ストレージ)が第一記憶部21として機能させればよい。
本実施形態における地図データの構造を図4に例示する。本実施形態の地図データには、各リンクの区間情報,幅員,法定速度,曲率半径の各情報が含まれる。つまり、他道路との交差点だけでなく、傾斜や幅員が変化する箇所,法定速度が変化する箇所,カーブの始点,カーブの終点にもノードが配置される。各リンクの区間情報には三次元の始点情報と終点情報とが含まれ、各リンクの勾配は始点と終点との距離及び高低差で表現されるものとする。また、この地図データには、各道路が運転支援されるべき領域(支援領域)に含まれるか否かを区別するための情報が含まれる。例えば、急カーブが連続する山道や林道,ガードレールのない道路など、運転時の身体的・精神的な負担が増大しやすい道路が支援領域内の道路としてあらかじめ設定されている。
地図データに記録される曲率半径は厳密な値でなくてもよい。例えば、実際には緩やかにカーブしている区間であっても実質的に直線道路とみなせる場合には、曲率半径の情報を省略してもよい。また、カーブの途中で曲率半径が変化している場合(例えばクロソイド曲線に基づく道路設計がなされている場合)には、代表的な値(例えば最頻値,最小値,平均値など)を記憶させておけばよい。本実施形態では、地図データ上の曲率半径に基づいて、その区間がゴーストカー6を表示させるべきカーブであるか否かを判断するようになっている。
第二記憶部22は、所定の走行軌跡及び速度で走行するように描画される仮想車両の走行データを記憶するものである。走行データには、ゴーストカー6の基本的な走行性能に関する情報が含まれる。ゴーストカー6の走行性能は、少なくともその車両10の走行性能を超えない範囲で設定される。例えば、ゴーストカー6が発生させうる最大加速度や最大減速度の情報などである。また、走行データには、車両10とゴーストカー6との車間距離として、標準値Dが設定される。車間距離の標準値Dは、車両10の車速に応じた値である。なお、乗員の好みや視認性などを考慮して、乗員が標準値Dを変更できるようにしてもよい。
本実施形態の走行データには、道路を走行する際の模範となる走行軌跡(ゴーストカー6の走行軌跡)のデータが含まれる。「模範となる」走行軌跡のデータとは「所定基準以上の車両安定性が確保される安定した走行が可能な」走行軌跡のデータを意味する。ゴーストカー6の走行軌跡は、道路の区間形状に応じて設定される。まず、区間の曲率半径が所定値以上(例えば800m以上)であって直線道路とみなせる場合には、図5に示すように、車両10が走行しているレーン31の前方において、レーン31の中央を通るゴーストカー6の走行軌跡32が設定される。
一方、曲率半径が所定値未満(例えば800m未満)のカーブ区間では、図6に示すように、車両10が走行しているレーン31の前方において、いわゆるアウトインアウト型式の走行軌跡32が設定される。アウトインアウト型式とは、カーブの手前でレーンの外側(アウト)を通り、カーブの中間でレーンの内側(イン)を通り、カーブを超えたところで再びレーンの外側(アウト)を通るライン取りを意味する。旋回半径の大きい走行軌跡32に沿って車両10を走行させることで遠心力が減少し、コーナリングの安定性が向上する。
学習部23は、車両10の走行履歴を第二記憶部22の走行データに反映させるものである。例えば、車両10がカーブを実際に走行したときの軌跡及び車速を学習部23が学習し、それと同一の軌跡(ユーザー軌跡)及び車速(ユーザー車速)を生成して第二記憶部22に記録する。あるいは、往路で得られたユーザー軌跡を復路で反対車線にオフセットさせることで、新たなユーザー軌跡,ユーザー車速を生成してもよい。学習部23で生成されるユーザー軌跡の情報は、図6に示す模範的な走行軌跡32の情報とは別個に記録,保存しておくことが好ましい。これにより、ゴーストカー6の走行軌跡を複数種類の中からドライバーに選択させることが可能となる。
算出部24は、ゴーストカー6が実景の中に存在すると仮定したときのゴーストカー6の表示位置を算出するものである。ここでは、少なくとも地図データ,走行データ,視点位置の三情報に基づいて、ゴーストカー6の表示位置が算出される。まず、地図データから、車両10が走行している道路の形状と車両10の姿勢とが把握され、車両10に固定された座標系(車両座標系)における道路の形状が特定される。次に、ゴーストカー6の走行データから、車両座標系でのゴーストカー6の位置が特定される。
また、プロジェクタ1とフロントガラス4との位置関係は不変であることから、視点位置が決まれば、車両座標系上の点座標がフロントガラス4上のどの位置に表示されるのかを算出することができる。すなわち、フロントガラス4上における表示位置は、車両座標系上での位置と視点位置とを結ぶ直線がフロントガラス4交差する点の座標として求めることができる。このようにして算出部24は、ゴーストカー6のフロントガラス4上での表示位置を算出する。
制御部25は、ゴーストカー6の表示支援を実施する主体であり、算出部24で算出された表示位置にゴーストカー6を表示させるものである。ゴーストカー6の表示条件には、少なくともスイッチ3がオン状態であることを含ませることが好ましい。これは、乗員が意図しない場面でゴーストカー6が表示されることを防止するためである。しかし、スイッチ3の操作状態にかからわずゴーストカー6が表示されるような制御を実施してもよい。
本実施形態では、以下の条件1が成立し、かつ、条件2〜4のいずれかが成立する場合に、ゴーストカー6がフロントガラス4上に表示される。
条件1.スイッチ3がオン状態である。
条件2.車両10の現在位置が、支援領域内である。
条件3.現在時刻が、運転支援されるべき時間(支援時間)内である。
条件4.現在の天候が、運転支援されるべき天候である。
条件2は、運転時の身体的・精神的な負担が増大しやすい場所で運転支援を実施するためのものである。条件2の成否は、現在位置と地図データとの照合により判定可能である。また、条件3は、夕方や夜間など、視界の悪い時間帯に運転支援を実施するためのものであり、条件4は、濃霧,豪雨,吹雪などで視界の悪い場合に運転支援を実施するためのものである。条件3,条件4の成否は、前方カメラ14の撮影画像に基づいて判定してもよいし、ネットワーク経由で通信装置13が取得した時刻情報及び天候情報に基づいて判定してもよい。
[3.フローチャート]
図7は、ゴーストカー6の表示支援を実施するか否かの判定フロー例である。ステップA1は、ゴーストカー制御装置11に各種情報が入力されるステップである。このステップでは、例えば測位装置12で測定された車両10の現在位置の情報,通信装置13で取得された時刻情報,天候情報,前方カメラ14で撮影された撮像画像の情報などがゴーストカー制御装置11に入力される。また、スイッチ3の操作状態を表す情報もゴーストカー制御装置11に入力される。
ステップA2では、条件2〜4のいずれかが成立するか否かが判定される。ステップA2の条件が成立した場合にはステップA3に進み、その旨の情報が乗員に報知される。例えば、車両10の現在位置が支援領域内である場合や、支援領域に進入しようとしている場合には「この先、急カーブがあります。ゴーストカーの表示支援をお勧めします。」といったアナウンスが実施される。また、夜間や濃霧の場合には「視界が悪くなっています。ゴーストカーの表示支援をお勧めします。」といったアナウンスが実施される。
その後、制御がステップA4に進む。ステップA2の条件が不成立の場合にも、ステップA4に進む。ステップA4では、スイッチ3がオン状態であるか否かが判定される。スイッチ3がオフ状態の場合には、表示支援が開始されない。一方、スイッチ3がオン状態になるとステップA5に進み、ゴーストカー6の表示支援が実施される。なお、このフローでは、スイッチ3がオン状態にならない限り表示支援が開始されないようになっているが、ステップA2の条件が成立した時点で表示支援が開始されるようにしてもよい。
図8は、ゴーストカー6の表示支援の流れを説明するためのフローである。ステップB1は、表示支援のための各種情報がゴーストカー制御装置11に入力されるステップである。このステップでは、例えば車両10の前方の道路に関する幅員,法定速度,曲率半径などの情報が地図データから抽出される。また、乗員の視点位置の情報がゴーストカー制御装置11に入力される。
ステップB2では、車両10とゴーストカー6との車間距離が標準値Dに設定される。標準値Dは、車両10からゴーストカー6までの仮想的な距離であり、その時点の車両10の車速に基づいて算出される。ステップB3では、現在位置の前方にカーブがあるか否かが判定される。ステップB3の条件が成立する場合には、ステップB4〜B7でゴーストカー6の車速及び走行ラインが設定される。一方、直線道路の走行時など、ステップB2の条件が成立しない場合には、ステップB8〜B9でゴーストカー6の車速及び走行ラインが設定される。このように、ゴーストカー6の動きは、カーブ道路と直線道路の走行時とで異なる設定となる。
カーブ道路の場合、ステップB4において、曲率半径に基づきゴーストカー6の減速値が算出される。減速値は、曲率半径が小さいほど(きついカーブであるほど)大きな値で算出される。減速値とは、カーブを安定して旋回しうる車速(カーブ進入時の望ましい車速)がその道路の法定速度に対してどの程度遅いか表す値である。以下、カーブを安定して旋回しうる車速のことを標準車速と呼ぶ。減速値は、法定速度から標準車速を減じた値に相当する。例えば、法定速度が60[km/h]の道路において、そのカーブの標準車速が54[km/h]である場合には、減速値が6[km/h]となる。
ステップB5では、ゴーストカー6の車速が、法定速度から減速値を減じた値に設定される。ここでは、きついカーブであるほど、ゴーストカーの車速が小さく設定されることになる。また、ステップB6では、ゴーストカー6の走行軌跡32がカーブ形状に基づいて設定される。走行軌跡32は、図6に示すようにアウトインアウト型式の走行ラインに倣った形状とされる。その後、ステップB7において、ゴーストカー6の車幅方向の位置が走行軌跡32上に設定される。つまり、走行軌跡32上においてステップB2で設定された標準値Dの車間距離となる位置が、ゴーストカー6の位置となる。
直線道路の場合、ステップB8において、ゴーストカー6の車速が、法定速度と同一の値に設定される。また、ステップB9では、図5に示すようにレーン31の中央に走行軌跡32が設定されるとともに、ゴーストカー6の車幅方向の位置がレーン31の中央に設定される。つまり、レーン31の中央であってステップB2で設定された標準値Dの車間距離となる位置が、ゴーストカー6の位置となる。
ステップB10では、算出部24がゴーストカー6のフロントガラス4上での表示位置を算出する。車両座標系におけるゴーストカー6の位置は、ステップB2〜B9で特定されている。したがって、そのゴーストカー6を乗員の視点位置から見たときに、フロントガラス4上のどこに位置するのかを算出することができる。そしてステップB11では、算出部24で算出された表示位置にゴーストカー6が表示される。
[4.作用・効果]
図9に、カーブ道路でのゴーストカー6の表示例を示す。ゴーストカー6は、そのカーブを安定して旋回するのに適した車速及び走行ラインで走行するように描画される。また、ゴーストカー6の痕跡7や関連情報8も併せてフロントガラス4に表示される。したがって、車両10のドライバーは、ゴーストカー6と同じような速度で、同じような軌跡を辿るように車両10を動かせばよく、運転時の身体的・精神的な負担が軽減される。
また、車両10の実際の車速はゴーストカー6までの距離に応じて調節すればよく、車速が速すぎるのか、それとも遅すぎるのかを直感的に把握しやすい。例えば、ゴーストカー6が遠くに移動しつつあるならば、車両10の車速が遅すぎることがわかる。逆に、ゴーストカー6が接近しつつあるならば、車両10の車速が速すぎることがわかる。このように、カーブ進入時や走行中における適正な走行速度が迅速かつ精度よく教示される。
(1)上述の実施形態では、地図データと走行データと視点位置とに基づいて算出された表示位置にゴーストカー6が表示される。地図データには三次元の位置情報が含まれているため、例えば路面の傾斜が変化しているような場合であっても、ゴーストカー6を精度よく路面上に配置することができる。したがって、ゴーストカー6を実景の中に存在するように見せることができ、ゴーストカー6に車両10を先導させることができる。
これにより、走行時における車幅方向の位置やコーナリング時のライン取り,カーブ進入時の車速を直感的にわかりやすくドライバーに伝えることができ、運転操作の支援効果を高めることができる。また、悪天候時や夜間走行時などの視界が悪い場合やドライバーがその道路を初めて走行する場合であっても、模範的な走行状態を直感的に把握させることが容易となり、ドライバーの負担や運転時の疲労を軽減することができる。
(2)上述の実施形態では、道路を走行する際の模範となる走行軌跡のデータが走行データに含まれている。例えば図6に示すように、カーブ区間では、アウトインアウト型式の走行軌跡32が模範的な走行ラインとされる。このように、模範となる走行軌跡32のデータに基づいてゴーストカー6が表示されるため、ゴーストカー6と同一の軌跡,車速で車両10が走行するように運転操作することで走行状態を安定化することができる。加えて、乗員に対して適切な軌跡,車速を直感的に理解させることができ、乗員の運転技術を高めることができる。
(3)上述の実施形態では、車両10の現在位置,現在時刻,天候に基づいてゴーストカー6を表示させるか否かを判断している。これにより、ゴーストカー6による先導が不要な状況下での表示を防ぐことができ、フロントガラス4上に表示される多種多様な情報による煩わしさを解消することができる。また、夜間や雨天時には自動的にゴーストカー6の表示支援が促されるため、利便性を向上させることができる。
(4)上述の実施形態では、乗員のマニュアル操作でスイッチ3がオン状態に操作されていることを条件として、ゴーストカー6の表示支援が実施される。このように、ゴーストカー6を表示するか非表示とするかを乗員が自らスイッチ3で切り替えられるようにすることで、乗員の意思でゴーストカー6の表示を制御することができるようになり、利便性をさらに向上させることができる。
(5)上述の実施形態には、車両10の走行履歴を第二記憶部22の走行データに反映させる学習部23が設けられる。学習部23は、ユーザー軌跡の情報を模範的な走行軌跡32の情報とは別個に記録,保存する機能を持つ。これにより、車両10の過去の走行状態と現在の走行状態との違いを直感的にわかりやすく伝えることができ、運転技能の評価や確認に活用することができる。なお、模範的な走行をするゴーストカー6とは別個に、過去の走行状態を模擬する第二のゴーストカーを同時に表示することも可能である。
[5.変形例]
上記の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、本実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。例えば、路面の摩擦係数に基づいてゴーストカー6の表示位置を算出部24に補正させてもよい。路面の摩擦係数は、車両10のタイヤの種類や天候,外気温,乗員数などに基づいて推定される。摩擦係数が小さいほどゴーストカー6の車速を遅くすることで、より安定的で適正な走行速度を教示することができる。
1 プロジェクタ(透過表示装置)
2 室内カメラ
3 スイッチ
4 フロントガラス
6 ゴーストカー
10 車両
11 ゴーストカー制御装置
20 ゴーストカー表示プログラム
21 第一記憶部
22 第二記憶部
23 学習部
24 算出部
25 制御部

Claims (6)

  1. 乗員の視点位置に基づき、車両の外部の実景に虚像を重ねて表示する透過表示装置と、
    前記車両が走行する道路の形状を特定する地図データを記憶する第一記憶部と、
    前記車両が走行する道路内を所定の走行軌跡及び速度で走行するように描画される仮想車両の走行データを記憶する第二記憶部と、
    前記仮想車両が前記実景の中に存在すると仮定したときの前記仮想車両の表示位置を、前記地図データと前記走行データと前記視点位置とに基づいて算出する算出部と、
    前記算出部で算出された前記表示位置に前記仮想車両を表示させる制御部と、
    を備えたことを特徴とする、運転支援装置。
  2. 前記走行データが、前記道路を走行する際の模範となる走行軌跡のデータを含む
    ことを特徴とする、請求項1記載の運転支援装置。
  3. 前記制御部が、前記車両の現在位置または現在時刻または天候に基づき、前記仮想車両を表示させるか否かを判断する
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の運転支援装置。
  4. 前記乗員が前記仮想車両の表示及び非表示を切り替えるためのスイッチを備える
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の運転支援装置。
  5. 前記車両の走行履歴を前記走行データに反映させる学習部を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の運転支援装置。
  6. 前記算出部が、路面の摩擦係数に基づいて前記仮想車両の表示位置を補正する
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の運転支援装置。
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