JP2019184015A - ダイヤフラム弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フッ素樹脂複合材から成るダイヤフラムの導電性を一段と向上させ、ダイヤフラム及び弁本体の破損をさらに防止できるようにする。【解決手段】 流体流路(2a)及び流体流路に配設されて流体流路を上流側と下流側とに隔離することができる弁座(2c)を有する弁本体(2)と、弁座に押圧させて流体流路を上流側と下流側とに隔離させるダイヤフラム(3)と、ダイヤフラムを介して弁本体の反対側に配設されてダイヤフラムを弁座に押圧させる押圧機構(5〜8)とを備え、ダイヤフラムは、カーボンナノチューブを含むフッ素樹脂複合材から成り、フッ素樹脂複合材は、カーボンナノチューブを0.045質量%以上かつ0.055質量%以下の比率で含有する。又は、フッ素樹脂複合材の体積抵抗率は、73.5Ω・cm以上かつ225Ω・cm以下である。【選択図】 図2
Description
本発明は、ダイヤフラムの導電性を向上させて、高圧放電によるダイヤフラム及び弁本体の破損を防止し、以って流体の漏洩を防止することができるダイヤフラム弁に関する。
ダイヤフラム弁は、一般的に、流体流路及びこの流体流路に配設されて流体流路を上流側と下流側とに隔離することができる弁座を有する弁本体と、弁座に押圧されて流体流路を上流側と下流側とに隔離させるダイヤフラムと、このダイヤフラムを介して弁本体の反対側に配設されてダイヤフラムを弁座に押圧させるための押圧機構とを備えている。
そして、上述の押圧機構がダイヤフラムを押動させて弁本体の弁座に押圧させることにより、弁本体内の流体流路を上流側と下流側とに隔離する。これにより、流体流路内を流れる流体を停止及び流通させる。
ダイヤフラム弁は、上述のように、押圧機構がダイヤフラムを介して弁本体の反対側に配設されているため、ダイヤフラムを介して押圧機構と流体流路とを完全に隔離することができる。このため、耐薬品性に優れ、押圧機構からの流体汚染の心配もないため、例えば、バイオ関連プラントや半導体製造プラントなどに広く使用されている。
ここで、上述のダイヤフラムは、耐薬品性,耐腐食性,耐熱性、柔軟性確保等の観点から、フッ素樹脂複合材を用いて形成されることが多い。しかしながら、このフッ素樹脂複合材は電気を通さない絶縁性を有する、すなわち体積抵抗率が大きく導電性がほとんどないため、本体内を流れる流体と流体通路との流動摩擦等により、非常に内部帯電し易い。また、上述の弁本体は、その接触面がフッ素樹脂複合材によりライニングされてなる金属製である。
そして、この内部帯電の電圧が破壊電圧に達すると、ダイヤフラム及び弁本体の接液面と周囲の金属部材との間で高圧放電が発生し、ダイヤフラム及び弁本体の破損を発生させ、流体の漏洩を発生させるという問題がある。
ここで、フッ素樹脂複合材から成るダイヤフラムの帯電防止対策として、カーボンブラックや鉄粉等を添加することも考えられるが、カーボンブラックや鉄粉等の添加によって導電性を確保するためには、多量のカーボンブラックや鉄粉等を添加する必要があり、このため成形加工不良の発生や、フッ素樹脂複合材が本来有する柔軟性が損なわれる恐れがある。
また、カーボンブラックや鉄粉等を添加させたのでは、金属イオンの流出等により弁本体内を流れる流体を汚染させるという問題も懸念される。このため、従来は、ダイヤフラム弁の内部を流れる流体の流速を低下させたり、気相部を無くする等の作動環境の変更により、対処してきた。
この一方、ダイヤフラムの導電性を向上させるため、フッ素樹脂複合材から成るダイヤフラムに対し、これにカーボンナノチューブを含有させて、その体積抵抗率を大幅に低下させることができる発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
これにより、弁本体内部を流れる流体の汚染を招くことなく、また作動条件を変更することなく、ダイヤフラムの導電性を大幅に向上させることができるようになった。ただし
、ダイヤフラムの導電性をより確実に向上させるためには、ダイヤフラムからこれに接触している金属部材に確実に導電させるため、スプリングやダイヤフラムに接触した状態で取り付けられる金属製の導通部材を取り付けることが望ましいともされている。
、ダイヤフラムの導電性をより確実に向上させるためには、ダイヤフラムからこれに接触している金属部材に確実に導電させるため、スプリングやダイヤフラムに接触した状態で取り付けられる金属製の導通部材を取り付けることが望ましいともされている。
上述のように、フッ素樹脂複合材から成るダイヤフラムに対して、カーボンナノチューブを含有させてその導電性を向上させる、すなわち体積抵抗率を低下させることができる発明が開示され、これにより、弁本体内部を流れる流体を汚染させることなく、また作動条件を変更することなく、ダイヤフラムの導電性を向上させて、高圧放電によるダイヤフラム及び弁本体の破損を防止することができるようになった。
ここで、上記特許文献1に記載の発明には、導電性の向上、すなわち体積抵抗率を小さくすることができるとする根拠として図7が開示されており、この図7の試験結果に基づいて、フッ素樹脂複合材は、カーボンナノチューブを0.020重量%以上かつ0.030重量%以下の割合で含有させると共に、その体積抵抗率を1. 0×103 Ω・cm以上かつ1. 0×104 Ω・cm以下とすることが提案されている。
この特許文献1の図7に開示されている試験結果によれば、確かにカーボンナノチューブの添加量が0.030重量%までは体積抵抗率が大幅に減少する一方、カーボンナノチューブの添加量が0.030重量%を超えると、体積抵抗率の減少が急激に鈍化し、ほぼ一定になることが示されている。
しかしながら、本願発明者が、一部実験条件を変えて、より広範囲のカーボンナノチューブの含有量についてダイヤフラムの体積抵抗率に関する検証実験を行ったところ、より適切な含有量があることが判明した。本願発明者の行った検証実験によれば、フッ素樹脂複合材から成るダイヤフラムの導電性をさらに向上させることができる。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、フッ素樹脂複合材から成るダイヤフラムの導電性を一段と向上させ、ダイヤフラム及び弁本体の破損をさらに防止することができる、ダイヤフラム弁を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本発明のダイヤフラム弁は、流体流路及び流体流路に配設されて流体流路を上流側と下流側とに隔離することができる弁座を有する弁本体と、弁座に押圧させて流体流路を上流側と下流側とに隔離させるダイヤフラムと、ダイヤフラムを介して弁本体の反対側に配設されてダイヤフラムを弁座に押圧させる押圧機構とを備え、ダイヤフラムは、カーボンナノチューブを含むフッ素樹脂複合材から成り、このフッ素樹脂複合材は、カーボンナノチューブを0.045質量%以上かつ0.055質量%以下の比率で含有することにある。
上記ダイヤフラム弁において、フッ素樹脂複合材は、体積抵抗率が73.5Ω・cm以上かつ225Ω・cm以下であることが望ましい。
又は、本発明のダイヤフラム弁は、流体流路及び流体流路に配設されて流体流路を上流側と下流側とに隔離することができる弁座を有する弁本体と、弁座に押圧させて流体流路
を上流側と下流側とに隔離させるダイヤフラムと、ダイヤフラムを介して弁本体の反対側に配設されてダイヤフラムを弁座に押圧させる押圧機構とを備え、ダイヤフラムは、カーボンナノチューブを含むフッ素樹脂複合材から成り、フッ素樹脂複合材は、体積抵抗率が73.5Ω・cm以上かつ225Ω・cm以下であることにある。
を上流側と下流側とに隔離させるダイヤフラムと、ダイヤフラムを介して弁本体の反対側に配設されてダイヤフラムを弁座に押圧させる押圧機構とを備え、ダイヤフラムは、カーボンナノチューブを含むフッ素樹脂複合材から成り、フッ素樹脂複合材は、体積抵抗率が73.5Ω・cm以上かつ225Ω・cm以下であることにある。
このように、本発明のダイヤフラムを形成するためのフッ素樹脂複合材は、カーボンナノチューブを0.045質量%以上かつ0.055質量%以下の比率で含有するから、及び又は、フッ素樹脂複合材の体積抵抗率は、73.5Ω・cm以上かつ225Ω・cm以下であるから、カーボンナノチューブを含有させて体積抵抗率を1. 0×103 Ω・cm以上かつ1. 0×104 Ω・cm以下とした従来のダイヤフラムに対し、ほぼ一桁程度はさらに体積抵抗率を低下させることができる。
これにより、ダイヤフラムの導電性をさらに高めることができる。このため、フッ素樹脂複合材からなるダイヤフラム弁の作動中にダイヤフラム及び弁本体と周囲の金属部材との間で高圧放電が発生し、これによりダイヤフラム及び弁本体を破損させて、流体の漏洩を発生させるという問題を、より確実に防止することができる。
上記ダイヤフラム弁において、カーボンナノチューブは、フッ素樹脂複合材へ含有させるための添加時における繊維長が150μmを超えると共に600μm以下であることが望ましい。このように、フッ素樹脂複合材へ含有させるための添加時におけるカーボンナノチューブの原材料としての繊維長を、150μmを超えると共に600μm以下にすることにより、ダイヤフラムの導電性を一段と高めることができ、ダイヤフラム及び弁本体を破損させるという問題をより確実に解決することができる。
上記ダイヤフラム弁において、ダイヤフラム弁は、ダイヤフラムを押圧機構に連結するための連結部材をさらに備え、連結部材は、導電性を有する金属部材からなると共に、ダイヤフラムに一体に植設されていることが望ましい。
このように、ダイヤフラム弁は、ダイヤフラムを押圧機構に連結するための連結部材をさらに備え、この連結部材は、導電性を有する金属部材からなると共に、ダイヤフラムに一体に植設されることにより、従来のダイヤフラム弁において必要とされた、ダイヤフラムに帯電した高圧電流を導電させるために必要なスプリングやダイヤフラムに接触した状態で取り付けられる金属製の導通部材などを排除することができ、これによりダイヤフラム弁の構造の複雑化を防止すると共に、コスト的にも有利なものになる。
また、連結部材は、体積抵抗率を大幅に減少させたダイヤフラムに一体に植設されるものであるから、ダイヤフラムに対して接触状態で取り付けられる従来のスプリングや金属製の導通部材よりも、周囲の構成部材へより確実に導電させることができる。
本発明のダイヤフラム弁は、流体流路及び流体流路に配設されて流体流路を上流側と下流側とに隔離することができる弁座を有する弁本体と、弁座に押圧させて流体流路を上流側と下流側とに隔離させるダイヤフラムと、ダイヤフラムを介して弁本体の反対側に配設されてダイヤフラムを弁座に押圧させる押圧機構とを備え、ダイヤフラムは、カーボンナノチューブを含むフッ素樹脂複合材から成り、フッ素樹脂複合材は、カーボンナノチューブを0.045質量%以上かつ0.055質量%以下の比率で含有する。
又は、本発明のダイヤフラム弁は、流体流路及び流体流路に配設されて流体流路を上流側と下流側とに隔離することができる弁座を有する弁本体と、弁座に押圧させて流体流路を上流側と下流側とに隔離させるダイヤフラムと、ダイヤフラムを介して弁本体の反対側
に配設されてダイヤフラムを弁座に押圧させる押圧機構とを備え、ダイヤフラムは、カーボンナノチューブを含むフッ素樹脂複合材から成り、フッ素樹脂複合材は、体積抵抗率が73.5Ω・cm以上かつ225Ω・cm以下である。
に配設されてダイヤフラムを弁座に押圧させる押圧機構とを備え、ダイヤフラムは、カーボンナノチューブを含むフッ素樹脂複合材から成り、フッ素樹脂複合材は、体積抵抗率が73.5Ω・cm以上かつ225Ω・cm以下である。
したがって、フッ素樹脂複合材から成るダイヤフラムの導電性を一段と向上させ、ダイヤフラム及び弁本体の破損をさらに防止することができる、という優れた効果を奏する。
本発明に係るダイヤフラム弁を実施するための形態を、図1ないし図4を参照して詳細に説明する。図1に示すように、一例としてのダイヤフラム弁は手動式のダイヤフラム弁1であり、弁本体2、ダイヤフラム3、クッションゴム4、コンプレッサ(押圧機構)5、スラスト座金(押圧機構)6、スピンドル(押圧機構)7、ハンドル(押圧機構)8、ボンネット10等から構成される。なお、ダイヤフラム弁1は、必ずしも手動式のダイヤフラム弁に限定されるものではない。
弁本体2は、液体接液面がフッ素樹脂複合材によりライニングされた金属製で、その内部に流体流路2aが形成され、上部に開口部2bを有し、流体流路2aに設けられた弁座2cによって、その流路2aが上流側と下流側とに区画される。ダイヤフラム3はフッ素樹脂複合材から形成されて成ると共に、ボンネット10によってクッションゴム4を介して弁本体2へ固定される。ダイヤフラム3が上述の押圧機構を形成するコンプレッサ5等によって弁本体2の弁座2cに押圧されることにより、弁本体2の流体流路2aを上流側と下流側とに隔離することができる。
ダイヤフラム3は、コンプレッサ5、スラスト座金6を介装してスピンドル7に取り付けられる。図1及び図2に示すように、ダイヤフラム3は、このダイヤフラム3に一体成形により(一体に)植設された連結部材9が、コンプレッサ5に係止されることにより、スピンドル7に連結される。また、連結部材9は導電性を有する金属部材から形成されている。
ダイヤフラム弁1は、図1に示すように、押圧機構を形成するコンプレッサ5等がダイヤフラム3を介して弁本体2の反対側に配設されているため、ダイヤフラム3を介して押圧機構を形成するコンプレッサ5等と弁本体2の流体流路2aとを完全に隔離することができる。
このため、ダイヤフラム弁1においては、コンプレッサ5等の押圧機構が弁本体2内を流れる薬剤等の流体によって腐食されることがない一方、弁本体2内を流れる流体は押圧機構側からの汚染の心配がない。このため、例えば、バイオ関連プラントや半導体製造プラントなどに広く使用されている。ここで、ダイヤフラム弁1を構成する上述の弁本体2
や押圧機構は、その大部分が導電性を有する金属部材から形成されている。
や押圧機構は、その大部分が導電性を有する金属部材から形成されている。
図2に示すように、ダイヤフラム3は、フッ素樹脂複合材により、上述の連結部材9が植設された状態で一体成形される。このフッ素樹脂複合材には、カーボンナノチューブが0.045質量%以上かつ0.055質量%以下の比率で添加され、含有される。これにより、ダイヤフラム3の体積抵抗率は73.5Ω・cm以上かつ225Ω・cm以下となる。
ダイヤフラム3を形成するフッ素樹脂複合材に添加されるカーボンナノチューブの物性は、次のとおりである。いずれもフッ素樹脂複合材への添加時における原材料としての物性である。
繊維長:150μm以上かつ600μm以下
繊維径:5nm以上かつ20nm以下
嵩密度:10mg/cm3 以上かつ70mg/cm3 以下
G/D比:0.7以上かつ2.0以下
純度:99.5%以上
層数:4層以上かつ12以下の多層
ここで、G/D比とは、カーボンナノチューブの結晶性の度合いを示す比率である。なお、上述のように、ダイヤフラム3の形成用のフッ素樹脂複合材に添加されるカーボンナノチューブの、添加時における原材料としての繊維長は、150μm以上かつ600μm以下であるが、150μmを超えると共に、600μm以下としてもよい。また、200μm以上かつ600μm以下であってもよい。
繊維径:5nm以上かつ20nm以下
嵩密度:10mg/cm3 以上かつ70mg/cm3 以下
G/D比:0.7以上かつ2.0以下
純度:99.5%以上
層数:4層以上かつ12以下の多層
ここで、G/D比とは、カーボンナノチューブの結晶性の度合いを示す比率である。なお、上述のように、ダイヤフラム3の形成用のフッ素樹脂複合材に添加されるカーボンナノチューブの、添加時における原材料としての繊維長は、150μm以上かつ600μm以下であるが、150μmを超えると共に、600μm以下としてもよい。また、200μm以上かつ600μm以下であってもよい。
上述のカーボンナノチューブを0.040質量%以上とする数種類の比率でそれぞれ含有させた2種類のダイヤフラム3の成形体A及びBを形成し、その体積抵抗率を測定したところ、図3に示す実験結果を得た。
図3に示す試験結果によれば、2種類のダイヤフラム3の成形体A及びBとも、カーボンナノチューブ含有率と体積抵抗率との関係において、ほぼ同様の、かつ極めて安定した試験結果が得られれた。この試験結果に基づいて、カーボンナノチューブ含有率と体積抵抗率との関係を平滑化してグラフ化したものを図4に示す。
図4によれば、カーボンナノチューブ含有率が少なくとも0.055質量%までの領域においては、カーボンナノチューブ含有率が増加すればする程、その体積抵抗率が大幅に低下することが判明した。また、カーボンナノチューブ含有率を0.045質量%以上とすれば、極めて安定的に体積抵抗率を低下させることができることも判明した。
これにより、ダイヤフラム3を形成するためのフッ素樹脂複合材に、カーボンナノチューブを0.045質量%以上かつ0.055質量%以下の比率で含有させることが望ましいことが判明した。このとき測定された体積抵抗率は、73.5Ω・cm以上かつ225Ω・cm以下であった。
本発明のダイヤフラム弁1のダイヤフラム3によれば、カーボンナノチューブ含有率を0.020重量%以上かつ0.030重量%以下とすることが望ましいとされた従来のダイヤフラムよりも、体積抵抗率をほぼ一桁程度は低下させることができ、さらにその導電性が高められて、高圧放電によりダイヤフラム及び弁本体を破損させて流体を漏洩させるという問題を、より確実に防止することができるものとなった。
また、本願発明者は、一例としてカーボンナノチューブ含有率を、上述の0.045質
量%以上かつ0.055質量%以下の中央値である0.050質量%としたフッ素樹脂複合材から成るダイヤフラム3を形成し、各種の物性試験及び耐久性試験を行った。
量%以上かつ0.055質量%以下の中央値である0.050質量%としたフッ素樹脂複合材から成るダイヤフラム3を形成し、各種の物性試験及び耐久性試験を行った。
この結果、本発明のダイヤフラム弁1のダイヤフラム3は、カーボンナノチューブを含有しない従来のダイヤフラムと比較して、ほぼ同等の物性及び耐久性を有していることが確認され、本発明のダイヤフラム弁1のダイヤフラム3がその物性及び耐久性において実用に何ら問題なく使用できるものであること、さらにはダイヤフラム弁1に組み込んだ状態での各部の絶縁抵抗値の測定から、ダイヤフラム3の導電性が充分に確保されていることを確認した。
さらに、本発明のダイヤフラム弁1は、ダイヤフラム3をスピンドル7に連結するための連結部材9が導電性を有する金属部材からなると共に、ダイヤフラム3に一体に植設されるから、従来のダイヤフラム弁において必要とされた、高圧電流を放電するためのスプリングや、ダイヤフラムに接触した状態で取り付けられる金属製の導通部材などを排除することができ、これによりダイヤフラム弁の構造の複雑化を防止すると共に、コスト的にも有利なものにすることができる。
また、この連結部材9は、ダイヤフラム3の内部に埋め込まれるように一体に植設されたものであるから、ダイヤフラム3の表面に接触した状態で取り付けられる従来の金属製の導通部材などよりも、より確実にダイヤフラムからの導電を行なうことができる。
なお、上述のダイヤフラム弁1は一例を示したにすぎず、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
1 ダイヤフラム弁
2 弁本体
2a 流体流路
2b 開口部
2c 弁座
3 ダイヤフラム
4 クッションゴム
5 コンプレッサ(押圧機構)
6 スラスト座金(押圧機構)
7 スピンドル(押圧機構)
8 ハンドル(押圧機構)
9 連結部材
10 ボンネット
2 弁本体
2a 流体流路
2b 開口部
2c 弁座
3 ダイヤフラム
4 クッションゴム
5 コンプレッサ(押圧機構)
6 スラスト座金(押圧機構)
7 スピンドル(押圧機構)
8 ハンドル(押圧機構)
9 連結部材
10 ボンネット
Claims (5)
- 流体流路(2a)及び前記流体流路に配設されて前記流体流路を上流側と下流側とに隔離することができる弁座(2c)を有する弁本体(2)と、前記弁座に押圧させて前記流体流路を上流側と下流側とに隔離させるダイヤフラム(3)と、前記ダイヤフラムを介して前記弁本体の反対側に配設されて前記ダイヤフラムを前記弁座に押圧させる押圧機構(5〜8)とを備え、前記ダイヤフラムは、カーボンナノチューブを含むフッ素樹脂複合材から成り、前記フッ素樹脂複合材は、前記カーボンナノチューブを0.045質量%以上かつ0.055質量%以下の比率で含有することを特徴とするダイヤフラム弁。
- 前記フッ素樹脂複合材は、体積抵抗率が73.5Ω・cm以上かつ225Ω・cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
- 流体流路(2a)及び前記流体流路に配設されて前記流体流路を上流側と下流側とに隔離することができる弁座(2c)を有する弁本体(2)と、前記弁座に押圧させて前記流体流路を上流側と下流側とに隔離させるダイヤフラム(3)と、前記ダイヤフラムを介して前記弁本体の反対側に配設されて前記ダイヤフラムを前記弁座に押圧させる押圧機構(5〜8)とを備え、前記ダイヤフラムは、カーボンナノチューブを含むフッ素樹脂複合材から成り、前記フッ素樹脂複合材は、体積抵抗率が73.5Ω・cm以上かつ225Ω・cm以下であることを特徴とするダイヤフラム弁。
- 前記カーボンナノチューブは、前記フッ素樹脂複合材へ含有させるための添加時における繊維長が150μmを超えると共に600μm以下であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のダイヤフラム弁。
- 前記ダイヤフラム弁(1)は、前記ダイヤフラム(3)を前記押圧機構(5〜8)に連結するための連結部材(9)をさらに備え、前記連結部材は、導電性を有する金属部材からなると共に前記ダイヤフラムに一体に植設されていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載のダイヤフラム弁。
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