JP2019182805A - リンカー部位を持つ縮環ピラゾール誘導体およびその医薬用途 - Google Patents

リンカー部位を持つ縮環ピラゾール誘導体およびその医薬用途 Download PDF

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尚明 島田
Naoaki Shimada
尚明 島田
洋平 井熊
Yohei Ikuma
洋平 井熊
健剛 東條
Yasutake Tojo
健剛 東條
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Abstract

【課題】代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2及び/又は代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ3が関与する疾患の治療剤として有用な化合物の提供。
【解決手段】式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩。[nは1又は2;LAは結合等;環AはC6−10芳香族炭素環等;LBは−O−、−C(O)−NH−又は−NH−C(O)−等;環Bは5から10員の芳香族複素環等;R及びRはH又はC1−4アルキル等;R、R及びRは、H又はC1−6アルキル等;R、R及びRは、C1−6アルキル、−C(O)−NR又は−NR−C(O)−R等;R及びRはH又はC1−4アルキル等;RはC1−4アルキル等;RはH等を表す]
Figure 2019182805

【選択図】なし

Description

本発明は、グループII代謝型グルタミン酸(mGlu)受容体に対して負の調節作用(negative allosteric modulation)を有するリンカー部位を持つ縮環ピラゾール誘導体又はその製薬学的に許容される塩、ならびにそれらを有効成分として含有する、うつ病性障害・抑うつ障害(大うつ病、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病等)、双極性及び関連障害(双極性うつ病等)、不安障害(全般性不安障害、パニック障害、社会不安障害、特定の恐怖症等)、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、急性ストレス障害、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、アルツハイマー病、認知機能障害、認知症、薬物依存、肥満、痙攣、振戦、疼痛又は睡眠障害等の疾患の予防剤又は治療剤に関する。
グルタミン酸は中枢神経系における主要な興奮性神経伝達物質であり、イオンチャネル型受容体(N−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)型グルタミン酸受容体、α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチル−4−イソオキサゾールプロピオン酸(AMPA)受容体、カイニン酸受容体)及びGタンパク質共役型受容体である代謝型グルタミン酸受容体(mGlu受容体)に作用する。mGlu受容体はGタンパク質共役型(GPCR)のクラスCに分類され、GPCRが共通してもつ7回膜貫通部位(TMD)に加え、細胞外に大きなオルソステリックなリガンド結合部位を有する。mGlu受容体のオルソステリックなリガンド結合部位の相同性は高いため、サブタイプ選択的なオルソステリックなリガンドの開発は困難とされてきた。一方、アロステリックモジュレーターはTMDに結合することで、サブタイプ選択性を発揮する(非特許文献1から3)。
mGlu受容体は8つのサブタイプ1から8(mGluR1から8)が存在し、相同性と共役する情報伝達系及び薬理学的特徴に基づいてグループI(mGluR1・mGluR5)、グループII(mGluR2・mGluR3)及びグループIII(mGluR4・mGluR6・mGluR7・mGluR8)に分類される。グループII mGlu受容体(mGluR2・mGluR3)は主にプレシナプスに存在し、グルタミン酸の放出を抑制的に調節している。したがって、mGlu2/3受容体ネガティブアロステリックモジュレーター(NAM)は抗うつ薬(非特許文献4)、認知機能増強剤(非特許文献5)になる可能性が報告されている。
最近、mGlu2/3受容体NAMとして作用する化合物が、特許文献1、2等において報告されている。しかしながら、これらの特許文献には本願のリンカー部位を持つ縮環ピラゾール骨格を有する化合物に関してはなんら開示も示唆もない。
WO2014/133022 WO2016/027844
Hemstapat et al, Pharmacology and Experimental Therapeutics,2007,322,254−264 Lungstrom et al,British Journal of Pharmacology,2011,164,521−537 Dore et al,Nature,2014,511,557−562 Chaki et al,Neuropharmacology,2013,66,40−52 Higgins et al,Neuropharmacology,2004,46,907−917
本発明が解決しようとする課題は、グループII mGlu受容体に対して負の調節作用を有する新規な化合物を見出し、うつ病性障害・抑うつ障害(大うつ病、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病等)、双極性及び関連障害(双極性うつ病等)、不安障害(全般性不安障害、パニック障害、社会不安障害、特定の恐怖症等)、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、急性ストレス障害、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、アルツハイマー病、認知機能障害、認知症、薬物依存、肥満、痙攣、振戦、疼痛、睡眠障害等の疾患の治療のために有用な予防剤及び/又は治療剤を提供することにある。
本発明者らは、下記式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩(以下、「本発明の化合物」と称することもある)が上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[項1]式(1)で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩。
Figure 2019182805
[式(1)中、
nは、1又は2であり;
Aは結合または−CH−を表し;
環Aは、C3−10飽和炭素環、3から10員の飽和複素環、C6−10芳香族炭素環又は5から10員の芳香族複素環を表し、あるいは、LAが−CH−のとき、環Aの代わりにRで置換されていてもよく;
は、C1−6アルキル、C2−6アルケン、またはC2−6アルキン(該C1−6アルキル、C2−6アルケンおよびC2−6アルキンは、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を表し;
Bは下記構造式L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9又はL10:
Figure 2019182805
(各構造式中、結合1は式(1)のピラゾール環と結合している位置を表し、結合2は環Bと結合している位置を表し、yおよびzは、同一または異なって、0または1を表す(ただし、環内に二重結合を含む場合、yは0ではない))を表し;
環Bは、C3−10飽和炭素環、3から10員の飽和複素環、C6−10芳香族炭素環又は5から10員の芳香族複素環を表し、あるいは、LBが構造式L9又はL10のとき、環Bの代わりにRBで置換されていてもよく;
Bは、水素原子、C1−6アルキル、−C(O)−OR、−S(O)−Rを表し;
及びRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、C1−4アルキル又はC3−6飽和炭素環基(該アルキル及び該飽和炭素環基は、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を表し;
ここにおいて、R及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になってC3−6飽和炭素環(該飽和炭素環は、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
、R及びRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−6飽和炭素環基、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオ、C2−4アルケン、3から6員の飽和複素環基又は5又は6員の芳香族複素環基(該アルキル、該飽和炭素環基、該アルコキシ、該シクロアルコキシ、該アルキルチオ、該飽和複素環基及び該芳香族複素環基は、各々独立して、同一又は異なる1から5個のハロゲンで置換されていてもよい)を表し;
、R及びRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C3−6飽和炭素環基、3から6員の飽和複素環基、−CH−C(O)−NR、−C(O)−R、−C(O)−OR、−C(O)−NR、−NR、−NR−C(O)−R、−NR−C(O)−NR、−NR−S(O)−R、−NR−S(O)−NR、―S(O)―R、−S(O)−R、−S(O)−OH、−S(O)−NR又は−S(O)(=NR)―R(該アルキル、該アルコキシ、該アルキルチオ、該飽和炭素環基及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、シアノ、−NR、ヒドロキシ及び1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を表し;
及びRは、各々独立して、またR又はRが複数ある場合は各々独立して、水素原子、C1−4アルキル、C3−6飽和炭素環基又は3から6員の飽和複素環基(該アルキル、該飽和炭素環基及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を表し;
ここにおいて、R及びRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって3から6員の飽和複素環基(該飽和複素環基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
は、複数ある場合は各々独立して、C1−4アルキル、C3−6飽和炭素環基又は3から6員の飽和複素環基(該アルキル、該飽和炭素環基及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を表し;
は、複数ある場合は各々独立して、水素原子、C1−4アルキル、C3−6飽和炭素環基又は3から6員の飽和複素環基(該アルキル、該飽和炭素環基及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)である]
[項2]
nが1である、項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項3]
nが2である、項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項4]
Aが結合であり、環Aが、C3−10飽和炭素環、C6−10芳香族炭素環又は5から10員の芳香族複素環である、
項1から項3のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項5]
Aが結合であり、環Aが、シクロヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、キノリン、イソキノリン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドリジン、イミダゾピリジン、クロマン、2,3−ジヒドロベンゾフラン、1,3−ジヒドロベンゾフラン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン又は2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンである、
項1から項3のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項6]
Aが結合であり、環Aが、シクロヘキサン、ベンゼン、ピリジン、チオフェン又はキノリンである、
項1から項3のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項7]
環Bが、シクロヘプタン、シクロヘキサン、アゼチジン、ピロリジン、ピぺリジン、モルホリン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、イミダゾール、ピラゾール、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、イソキノリン、ベンゾイミダゾール、アザベンゾイミダゾール、インダゾール、アザインダゾール、インドリジン、イミダゾピリジン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロピリジン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロピリジン−1−オン、1,2−ジヒドロ−3H−ピロロピリジン−3−オン又は5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾピラジンである、
項1から項6のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項8]
Bが構造式L1、L2又はL3であり、環Bが、シクロヘキサン、ピぺリジン、テトラヒドロピラン、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、イミダゾピリジン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロピリジン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロピリジン−1−オン、1,2−ジヒドロ−3H−ピロロピリジン−3−オン又は5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾピラジンである、
項1から項7のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項9]
及びRが、各々独立して、水素原子又は1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキルであり、ここにおいて、R及びRはそれらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロパン環又はシクロブタン環を形成していてもよく、
、R及びRが、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ又はC1−4アルキルチオ(該アルキル、該アルコキシ及び該アルキルチオは、各々独立して、同一又は異なる1から5個のハロゲンで置換されていてもよい)である、
項1から項8のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項10]
がメチルであり、Rが水素原子であり、
、R及びRが、各々独立して、水素原子、フッ素、塩素、シアノ、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシ又は、トリフルオロメトキシである、
項1から項8のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項11]
、R及びRが、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、3から6員の飽和複素環基、−CH−C(O)−NR、−C(O)−R、−C(O)−OR、−C(O)−NR、−NR、−NR−C(O)−R、−NR−C(O)−NR、−NR−S(O)−R、−S(O)−NR又は−S(O)(=NR)―R(該アルキル、該アルコキシ及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、−NR、ヒドロキシ及び1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)である、
項1から項10のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項12]
、R及びRが、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、3から6員の飽和複素環基、−C(O)−NR、−NR、−NR−S(O)−R、−S(O)−NR又は−S(O)(=NR)―R(該アルキル、該アルコキシ及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、−NR、ヒドロキシ及び1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)である、
項1から項10のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項13]
、R及びRが、各々独立して、水素原子、フッ素、塩素、シアノ、ヒドロキシメチル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、3から6員の飽和複素環基、−NR、−NR−S(O)−R、−S(O)−NR又は−S(O)(=NR)―Rである、
項1から項10のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項14]
及びRが、各々独立して、またR又はRが複数ある場合は各々独立して、水素原子、C1−4アルキル、C3−6飽和炭素環基又は3から6員の飽和複素環基(該アルキル、該飽和炭素環基及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)である、
項1から項13のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項15]
及びRが、各々独立して、またR又はRが複数ある場合は各々独立して、水素原子又はC1−4アルキル(該アルキルは、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から3個の置換基で置換されていてもよい)であり、
が、複数ある場合は各々独立して、1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキルであり、
が、複数ある場合は各々独立して、水素原子又は1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキルである、
項1から項14のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
[項16]
項1から項15のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物。
[項17]
項1から項15のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)及び/又は代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ3(mGluR3)が関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤。
[項18]
項1から項15のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)が関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤。
[項19]
代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)及び/又は代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ3(mGluR3)が関与する疾患が、精神疾患又は神経変性疾患である、項17に記載の治療剤及び/又は予防剤。
[項20]
精神疾患又は神経変性疾患が、うつ病性障害・抑うつ障害、双極性及び関連障害、不安障害、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、急性ストレス障害、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、アルツハイマー病、認知機能障害、認知症、薬物依存、肥満、痙攣、振戦、疼痛又は睡眠障害である、項19に記載の治療剤及び/又は予防剤。
[項21]
代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)及び/又は代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ3(mGluR3)が関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤を製造するための、項1から項15のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
[項22]
代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)及び/又は代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ3(mGluR3)が関与する疾患の治療及び/又は予防に使用するための、項1から項15のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
[項23]
治療が必要な患者に、治療上の有効量の項1から項15のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を投与することを特徴とする、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)及び/又は代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ3(mGluR3)が関与する疾患を治療及び/又は予防するための方法。
[項24]
項1から項15のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩と、うつ病性障害・抑うつ障害、双極性及び関連障害、不安障害、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、急性ストレス障害、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、アルツハイマー病、認知機能障害、認知症、薬物依存、肥満、痙攣、振戦、疼痛又は睡眠障害の治療剤から選択される少なくとも1種類以上の薬剤とを組み合わせてなる医薬。
[項25]
抗精神病薬に分類される薬剤から選択される少なくとも1種以上の薬剤と併用して神経系疾患、精神疾患又は神経変性疾患を治療するための、項1から項15のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
本発明の化合物、又はその製薬学的に許容される塩は、グループII代謝型グルタミン酸(mGlu)受容体に対して強い負の調節作用を示す。したがって、本発明の化合物、又はその製薬学的に許容される塩は、うつ病性障害・抑うつ障害(大うつ病、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病等)、双極性及び関連障害(双極性うつ病等)、不安障害(全般性不安障害、パニック障害、社会不安障害、特定の恐怖症等)、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、急性ストレス障害、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、アルツハイマー病、認知機能障害、認知症、薬物依存、肥満、痙攣、振戦、疼痛、睡眠障害等の治療剤及び/又は予防剤として有用である。
本明細書における用語について以下に説明する。
「基」なる用語は、1価基を意味する。また、下記の置換基等の説明において、「基」なる用語を省略する場合もある。
「置換されていてもよい」又は「置換されている」で定義される基における置換基の数は、置換可能であれば特に制限はない。また、特に指示した場合を除き、各々の基の説明はその基が他の基の一部分又は置換基である場合にも該当する。
「C1−4アルキル」とは、炭素原子数が1〜4の直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素基を意味し、「Cアルキル」とは、炭素原子数が4の脂肪族炭化水素基を意味する。他の数字の場合も同様である。「C1−4アルキル」の具体例としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、1、1−ジメチルエチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル等が挙げられる。
「C1−6アルキル」とは、炭素原子数が1〜6の直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素基を意味する。「C1−6アルキル」の具体例としては、例えば、前記「C1−4アルキル」の具体例として挙げたものに加え、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2-メチルペンチル、1−メチルペンチル、n−ヘキシル等が挙げられる。
「C2−4アルケニル」とは、炭素原子数が2〜4の直鎖状または分枝鎖状の不飽和炭化水素基を意味し、例えば、エテニル、1−プロピレニル、2−プロピレニル、イソプロピレニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル等が挙げられる。
「C2−6アルケニル」とは、炭素原子数が2〜6の直鎖状または分枝鎖状の不飽和炭化水素基を意味し、例えば、前記「C2−4アルケニル」の具体例として挙げたものに加え、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−メチル−3−ブテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−メチル−2−ペンテニル等が挙げられる。
「C2−6アルキニル」とは、炭素原子数が2〜6の直鎖状または分枝鎖状の不飽和炭化水素基を意味し、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、イソプロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、2−メチル−3−ブチニル、2−メチル−2−ペンチニル、3−メチル−2−ペンチニル等が挙げられる。
「ハロゲン」とは、例えば、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素が挙げられる。好ましくはフッ素又は塩素である。
「C1−4アルコキシ」とは、前記「C1−4アルキル」によって置換されたオキシ基を意味する。「C1−4アルコキシ」の具体例としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、1−メチルエトキシ、n−ブトキシ、1,1−ジメチルエトキシ、1−メチルプロポキシ、2−メチルプロポキシが挙げられる。好ましくは、メトキシ又はエトキシが挙げられる。
「C1−6アルコキシ」とは、前記「C1−6アルキル」によって置換されたオキシ基を意味する。「C1−6アルコキシ基」として、好ましくは「C1−4アルコキシ」が挙げられる。「C1−6アルコキシ」の具体例としては、例えば、前記「C1−4アルコキシ」の具体例として挙げたものに加え、n−ペンチロキシ、3−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、2,2−ジメチルプロポキシ、1−エチルプロポキシ、1,1−ジメチルプロポキシ、n−ヘキシロキシ、4−メチルペンチロキシ、3−メチルペンチロキシ、2−メチルペンチロキシ、1−メチルペンチロキシ、3,3−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、1,1−ジメチルブトキシ、1,2−ジメチルブトキシ等が挙げられる。
「C3−6シクロアルコキシ」とは、炭素原子数が3〜6の環状アルキルによって置換されたオキシ基を意味する。「C3−6シクロアルコキシ」の具体例としては、例えば、シクロプロポキシ、シクロブトキシ、シクロペンチロキシ、シクロへキシロキシ等が挙げられる。好ましくは、シクロプロポキシ又はシクロブトキシが挙げられる。
「C1−4アルキルチオ」とは、前記「C1−4アルキル」によって置換されたチオール基を意味する。他の数字の場合も同様である。「C1−4アルキルチオ」の具体例としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ等が挙げられる。
「C1−6アルキルチオ」とは、前記「C1−6アルキル」によって置換されたチオール基を意味する。「C1−6アルキルチオ」として、好ましくは「C1−4アルキルチオ」が挙げられる。「C1−6アルキルチオ」の具体例としては、例えば、前記「C1−4アルキルチオ」の具体例として挙げたものに加え、1−エチルプロピルチオ、n−ペンチルチオ、ネオペンチルチオ、n−ヘキシルチオ、イソヘキシルチオ等が挙げられる。
「C3−10飽和炭素環」とは、炭素原子数3から10の単環式又は二環式の飽和炭化水素環を意味し、一部不飽和結合を有するもの、一部架橋構造を有するもの、一部スピロ化されたもの及び1又は2個のカルボニル構造を有するものも含む。ここにおいて、カルボニルの酸素原子は、3から10員の数(環の大きさ)には含まれない。「C10飽和炭素環」として、好ましくは「C飽和炭素環」が挙げられ、より好ましくは「C飽和炭素環」が挙げられ、さらに好ましくは「C飽和炭素環」が挙げられ、特に好ましくは「CまたはC飽和炭素環」が挙げられる。「C10飽和炭素環」の具体例としては、これらに限定されないが、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン等が挙げられる。
「C3−6飽和炭素環基」とは、上記「C3−10飽和炭素環」のうち、「C3−6飽和炭素環」が1価基となっている置換基を意味する。
「3から10員の飽和複素環」とは、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子からなる群から選択される、同一又は異なる1又は2個のヘテロ原子を含む、3から10個の原子で構成される単環式又は二環式の飽和複素環を意味し、一部不飽和結合を有するもの、一部架橋された構造を有するもの及び一部スピロ化されたものを含む。また、当該飽和複素環を構成するのに、1又は2個のカルボニル、チオカルボニル、スルフィニル又はスルホニルを含んでいてもよく、例えば、ラクタム、チオラクタム、ラクトン、チオラクトン、環状のイミド、環状のカルバメート、環状のチオカルバメート等の環状基も当該飽和複素環に含まれる。ここにおいて、カルボニル、スルフィニル及びスルホニルの酸素原子及びチオカルボニルの硫黄原子は、3から10員の数(環の大きさ)及び環を構成しているヘテロ原子の数には含まれない。「3から10員の飽和複素環」として、好ましくは単環式又は二環式の「3から8員の飽和複素環」が挙げられ、より好ましくは単環式の「3から6員の飽和複素環」が挙げられ、さらに好ましくは単環式の「5又は6員の飽和複素環」が挙げられる。「3から10員の飽和複素環」の具体例としては、これらに限定されないが、例えば、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ホモピペリジン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等が挙げられる。
「3から6員の飽和複素環基」とは、上記「3から10員の飽和複素環」のうち、「3から6員の飽和複素環」が1価基となっている置換基を意味する。
「C6−10芳香族炭素環」とは、炭素原子数6から10の単環式又は二環式の芳香族炭化水素環を意味する。二環式の芳香族炭素環には、単環式の芳香族炭素環と単環式の飽和炭素環(シクロヘキサン等)又は飽和複素環(ピペリジン等)とが縮環したものも含まれる。また、単環式の芳香族炭素環と縮環している単環式の飽和炭素環を構成するのに、1又は2個のカルボニル又はチオカルボニルを含んでいてもよい。一方、単環式の芳香族炭素環と縮環している単環式の飽和複素環を構成するのに、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子からなる群から選択される、同一又は異なる1又は2個のヘテロ原子及び1又は2個のカルボニル、チオカルボニル、スルフィニル又はスルホニルを含んでいてもよい。ここにおいて、カルボニル、スルフィニル及びスルホニルの酸素原子ならびにチオカルボニルの硫黄原子は、単環式の芳香族炭素環と縮環している飽和複素環を構成しているヘテロ原子の数には含まれない。「C6−10芳香族炭素環」として、好ましくはベンゼンが挙げられる。「C6−10芳香族炭素環」の具体例としては、これらに限定されないが、例えば、ベンゼン、1−ナフタレン、2−ナフタレン等が挙げられ、好ましくはベンゼンが挙げられる。
「5から10員の芳香族複素環」とは、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子からなる群から選択される同一又は異なる1から3個のヘテロ原子を含む、5から10個の原子からなる単環式又は二環式の芳香族複素環を意味する。二環式の芳香族複素環には、単環式の芳香族複素環と単環式の飽和炭素環(シクロヘキサン等)又は飽和複素環(ピペリジン等)とが縮環したものも含まれる。また、単環式の芳香族複素環と縮環している飽和炭素環を構成するのに、1又は2個のカルボニル又はチオカルボニルを含んでいてもよい。ここにおいて、カルボニルの酸素原子及びチオカルボニルの硫黄原子は、5から10員の数(環の大きさ)には含まれない。一方、二環式の芳香族複素環においては、単環式の芳香族複素環と縮環している飽和複素環を構成するのに、1又は2個のカルボニル、チオカルボニル、スルフィニル又はスルホニルを含んでいてもよい。ここにおいて、カルボニル、スルフィニル及びスルホニルの酸素原子ならびにチオカルボニルの硫黄原子は、5から10員の数(環の大きさ)及び環を構成しているヘテロ原子の数には含まれない。「5から10員の芳香族複素環」として、好ましくは単環式又は二環式の「5から9員の芳香族複素環」が挙げられ、より好ましくは単環式の「5から8員の芳香族複素環」が挙げられ、さらに好ましくは単環式の「5又は6員の芳香族複素環」が挙げられる。「5から10員の芳香族複素環」の具体例としては、これらに限定されないが、例えば、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、チオフェン、ピロール、チアゾール、イソチアゾール、ピラゾール、イミダゾール、フラン、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、キナゾリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、1H−インダゾール、2H−インダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾチアジアゾール、インドリジン、ベンゾフラジン、チエノピリミジン、ピラゾロピリジン、イミダゾピリジン、イミダゾピラジン、ピラゾロピリミジン、トリアゾロピリミジン、チエノチオフェン、イミダゾチアゾール、クロマン、2,3−ジヒドロベンゾフラン、1,3−ジヒドロベンゾフラン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロピリジン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロピリジン−1−オン、1,2−ジヒドロ−3H−ピロロピリジン−3−オン、5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾピラジン等が挙げられる。
「5員の芳香族複素環」の具体例としては、チオフェン、ピロール、チアゾール、イソチアゾール、ピラゾール、イミダゾール、フラン、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール等が挙げられる。好ましくは、チオフェン、ピロール、チアゾール、イソチアゾール、ピラゾール、イミダゾール、フラン、オキサゾール、イソオキサゾールまたはオキサジアゾールが挙げられる。
「6員の芳香族複素環」の具体例としては、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等が挙げられる。好ましくは、ピリジン又はピリミジンが挙げられる。
「5又は6員の芳香族複素環基」とは、上記「5員の芳香族複素環」又は「6員の芳香族複素環」が1価基となっている置換基を意味する。
式(1)で表される本発明の化合物において、R、R、R、R、R、R、R、R、n、R、R、R、R、環A、環B、R、R、LA及びLの好ましいものは以下のとおりであるが、本発明の技術的範囲は下記に示す化合物の範囲に限定されるものではない。
及びRとして好ましくは、各々独立して、水素原子又は1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキルが挙げられる。より好ましくは、各々独立して、水素原子、メチル、エチル又はトリフルオロメチルが挙げられる。さらに好ましくは水素原子又はメチルが挙げられる。特に好ましくはRがメチルであり、Rが水素原子である。
、R及びRとして好ましくは、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、C1−4アルキル又はC1−4アルコキシ(該アルキル及び該アルコキシは、1から3個のハロゲンで置換されていてもよい)が挙げられる。より好ましくは水素原子、フッ素、塩素、シアノ、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシ又はトリフルオロメトキシが挙げられる。
、R及びRとして好ましくは、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、3から6員の飽和複素環基(該アルキル、該アルコキシ及び該飽和複素環は、ヒドロキシ、−NR及び1から3個のハロゲンで置換されていてもよい)、−C(O)−NR、−NR、−NR−S(O)−R、−S(O)−NR又は−S(O)(=NR)―Rが挙げられる。より好ましくは、各々独立して、水素原子、フッ素、塩素、シアノ、ヒドロキシメチル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ又は−NRが挙げられる。さらに好ましくは、各々独立して、水素原子、フッ素、塩素、ヒドロキシメチル、メチル、メトキシ、エトキシ又は−NRが挙げられる。
及びRとして好ましくは、各々独立して、水素原子、C1−4アルキル、C3−6飽和炭素環基又は3から6員の飽和複素環基(該アルキル、該飽和炭素環基及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)が挙げられる。より好ましくは、水素原子又はC1−4アルキル(該アルキルは、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から3個の置換基で置換されていてもよい)が挙げられる。さらに好ましくは、水素原子又はメチルが挙げられる。特に好ましくは、共に水素原子である。
として好ましくは、1から3個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキルが挙げられる。より好ましくはメチルである。
として好ましくは、水素原子又は1から3個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキルが挙げられる。より好ましくは水素原子又はメチルが挙げられる。
環Aとして好ましくは、シクロヘキサン、ベンゼン又は5から10員の芳香族複素環が挙げられる。より好ましくはシクロヘキサン、ベンゼン、ピリジン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン又はキノリンが挙げられる。さらに好ましくはベンゼン、ピリジンが挙げられる。特に好ましくはベンゼンである。
環Bとして好ましくは、ベンゼン又は5から10員の芳香族複素環が挙げられる。より好ましくは、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン又はイミダゾピリジンが挙げられる。さらに好ましくはピリジンである。
として好ましくは、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、1、1−ジメチルエチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、エテン、1−プロピレン、2−プロピレン、イソプロピレン、1−ブテン、2−ブテン、3−ブテン、エチン、1−プロピン、2−プロピン、イソプロピン、1−ブチン、2−ブチン又は3−ブチンが挙げられる。より好ましくは、n−プロピル、1−プロピレン、2−プロピレン、1−プロピン又は2−プロピンが挙げられる。さらに好ましくは1−プロピン又は2−プロピンである。
として好ましくは、水素原子、−C(O)−OC(CH、−C(O)−OCH又は−S(O)−CHが挙げられる。
Aとして好ましくは、結合が挙げられる。
として好ましくは、下記構造式L1、L2、L3、L4、L5、L6、L9又はL10:
Figure 2019182805
が挙げられる。より好ましくは、L1、L2、L3、L4又はL6が挙げられる。さらに好ましくは、L1、L2又はL3が挙げられる。特に好ましくは、L1が挙げられる。
飽和環の場合、yおよびzとして好ましくは、共に1である場合が挙げられる。環内に二重結合を含む場合、好ましくはyが1でありzが1である場合が挙げられる。
式(1)で表される化合物の1つの態様としては、以下の(A)が挙げられる。
(A)
Figure 2019182805
式(1−A)中;
がL1L2又はL3であり、
環Aが、ベンゼン又は5から10員の芳香族複素環であり;
環Bが、ベンゼン又は5から10員の芳香族複素環であり;
、R及びRが、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、C1−4アルコキシ又はC3−6シクロアルコキシ(該アルキル、該アルコキシ及び該シクロアルコキシは、各々独立して、同一又は異なる1から5個のハロゲンで置換されていてもよい)であり;
、R及びRが、各々独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ、C1−6アルキル、−C(O)−NR、−NR、−NR−S(O)−R又は−S(O)−NR(該アルキルは、各々独立して、ハロゲン、シアノ、−NR、ヒドロキシ及び1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)であり;
及びRが、各々独立して、水素原子又はメチルであり;
が、メチルであり;
が、水素原子又はメチルである、
化合物又はその製薬学的に許容される塩。
式(1)で表される化合物の1つの態様としては、以下の(B)が挙げられる。
(B)
Figure 2019182805
式(1−B)中;
がL1L2又はL3であり、
環Aが、ベンゼン又は5から10員の芳香族複素環であり;
環Bが、ベンゼン又は5から10員の芳香族複素環であり;
、R及びRが、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、C1−6アルキル、C1−4アルコキシ又はC3−6シクロアルコキシ(該アルキル、該アルコキシ及び該シクロアルコキシは、各々独立して、同一又は異なる1から5個のハロゲンで置換されていてもよい)であり;
、R及びRが、各々独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ、C1−6アルキル、−C(O)−NR、−NR、−NR−S(O)−R又は−S(O)−NR(該アルキルは、各々独立して、ハロゲン、シアノ、−NR、ヒドロキシ及び1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)であり;
及びRが、各々独立して、水素原子又はメチルであり;
が、メチルであり;
が、水素原子又はメチルである、
化合物又はその製薬学的に許容される塩。
「製薬学的に許容される塩」としては、酸付加塩及び塩基付加塩が挙げられる。例えば、酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩またはクエン酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、para−トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。また、塩基付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、アルミニウム塩等の無機塩基塩またはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン]、tert−ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチルアミンの有機塩基塩等が挙げられる。さらに、「製薬学的に許容される塩」としては、アルギニン、リジン、オルニチン、アスパラギン酸またはグルタミン酸等の塩基性アミノ酸又は酸性アミノ酸とのアミノ酸塩も挙げられる。
原料化合物及び中間体の好適な塩及び医薬品原料として許容しうる塩は、慣用の無毒性塩であり、それらとしては、有機酸塩(例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ギ酸塩またはpara−トルエンスルホン酸塩等)及び無機酸塩(例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩又はリン酸塩等)のような酸付加塩、アミノ酸(例えばアルギニン、アスパラギン酸又はグルタミン酸等)との塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩又はカリウム塩等)及びアルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩又はマグネシウム塩等)等の金属塩、アンモニウム塩又は有機塩基塩(例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩又はN,N'−ジベンジルエチレンジアミン塩等)等の他、当業者が適宜選択することができる。
本発明の化合物の塩を取得したいとき、本発明の化合物が塩の形で得られる場合には、そのまま精製すればよく、また、遊離の形で得られる場合には、適当な有機溶媒に溶解もしくは懸濁させ、酸又は塩基を加えて通常の方法により塩を形成させればよい。
本発明には、式(1)で表される化合物、又はその製薬学的に許容される塩が含まれる。また、本発明の化合物は、水和物及び/又は各種溶媒との溶媒和物(エタノール和物等)の形で存在することもあるので、これらの水和物及び/又は溶媒和物も本発明の化合物に含まれる。
本発明の化合物(1)の中には、光学活性中心に基づく光学異性体、分子内回転の束縛により生じた軸性又は面性キラリティーに基づくアトロプ異性体、その他の立体異性体、互変異性体、及び幾何異性体等が存在し得るものがあるが、これらを含め、全ての可能な異性体及びそれらの混合物は本発明の範囲に包含される。さらに、本発明には、上記の異性体に加え、あらゆる様態の結晶形のもの、さらにこれらの混合物も含まれる。
特に光学異性体やアトロプ異性体は、ラセミ体として、又は光学活性の出発原料や中間体が用いられた場合には光学活性体として、それぞれ得ることができる。必要であれば、下記製造法の適切な段階で、対応する原料、中間体又は最終品のラセミ体を、光学活性カラムを用いた方法、分別結晶化法等の公知の分離方法によって、物理的に又は化学的にそれらの光学対掌体に分割することができる。具体的には、例えばジアステレオマー法では、光学活性分割剤を用いる反応によってラセミ体から2種のジアステレオマーを形成する。この異なるジアステレオマーは一般に物理的性質が異なるため、分別結晶化等の公知の方法によって分割することができる。
本発明の化合物は、上記の異性体に加え、式(I)で表される化合物のプロドラッグ又はその製薬学的に許容される塩を包含する。さらに、本発明の化合物は、式(I)で表される化合物を構成する原子の一部又は全部を同位体に変換した化合物(例えば、水素を重水素化した化合物や、12Cを14Cに変換した化合物)も包含する。
本明細書における「式(I)の化合物のプロドラッグ」なる用語は、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により式(I)の化合物に変換される化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして式(I)の化合物に変化する化合物、胃酸等により加水分解を起こして式(I)の化合物に変化する化合物を意味する。
本発明の化合物の製造方法
以下に、本発明の化合物の製造法について、例を挙げて説明するが、本発明はもとよりこれに限定されるものではない。
製造法
式(1)で表される本発明の化合物は、例えば、下記製造法1〜16に示す方法によって製造することができる。これらの製造方法は、有機合成に習熟している者の知識に基づき、適宜改良され得る。原料として用いられる化合物は、必要に応じてその塩又は官能基が保護されたものを用いてもよい。
下記製造法において、具体的に保護基の使用を明示した場合以外でも、反応点以外の何れかの官能基が反応条件で変化する場合、又は反応後の処理を実施するのに不適切な場合には、反応点以外を必要に応じて保護し、反応終了後又は一連の反応を行った後に脱保護することにより目的物を得ることができる。保護基としては、文献(T.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis“, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York (1999))等に記載されている通常の保護基を用いることができ、保護基の導入及び除去は有機合成化学で常用される方法(例えば、上記文献に記載の方法等)又はそれに準じた方法により行うことができる。具体的にはアミノの保護基としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、アセチル、ベンジル等を、またヒドロキシの保護基としては、例えば、トリアルキルシリル、アセチル、ベンジル等をそれぞれあげることができる。
下記各製造法における出発原料及び中間体は、市販品として購入可能であるか、もしくは、市販化合物又は公知化合物から当業者に公知の方法、もしくはそれに準じた方法で合成することによっても入手できる。また、出発原料及び中間体は、必要に応じてそれらの塩又は官能基が保護されたものを用いてもよい。
下記製造法における中間体及び目的化合物は、その官能基を適宜変換すること、また特に、アミノ、水酸基、カルボニル、ハロゲン等から種々の側鎖を伸張すること、及び、その際に必要に応じて上記の保護、脱保護を行うことによって、本発明に含まれる別の化合物へ変換することもできる。官能基の変換及び側鎖の伸長は、通常行われる一般的方法(例えば、R.C.Larock,“Comprehensive Organic Transformations”,2nd Ed.,John Wiley and Sons inc., New York (1999)に記載されている方法等)又はそれに準じた方法により行うことができる。
下記製造法における不活性溶媒とは、反応で用いる原料、試薬、塩基、酸、触媒、配位子等と反応しない溶媒を意味する。
製造法1
化合物(6)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、R、R及びnは項1と同義であり、RはC1−4アルキル又はベンジルを表し、Xはヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程1:化合物(4)は、適当な不活性溶媒中で常法により化合物(2)とギ酸エステル(3)を適当な塩基の存在下、反応させることにより製造することができる。反応温度は通常−20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲である。反応時間は、1分間から5日間である。ここで化合物(2)及び(3)としては、市販化合物または公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
本工程で用いられる塩基の具体例としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド、リチウムヘキサメチルジシラザン、リチウムジイソプロピルアミド等の有機金属塩基等が挙げられる。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、例えばベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
工程2:化合物(5)は、適当な不活性溶媒中で常法により化合物(4)とヒドラジン水和物を反応させることにより製造することができる。反応温度は通常−20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲である。反応時間は、1分間から5日間である。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
工程3:化合物(6)は、適当な不活性溶媒中で常法により化合物(5)とハロゲン化剤を適当な塩基の存在下、反応させることによって製造することができる。反応温度は通常−20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲である。反応時間は、1分間から5日間である。
本工程で用いられるハロゲン化剤の具体例としては、例えば、ヨウ素、臭素、一塩化ヨウ素、N−ヨードコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド、N−クロロコハク酸イミド、1,3−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントイン等が挙げられる。
本工程で用いられる塩基の具体例としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
製造法2
化合物(5)は、例えば、下記に示す方法によっても製造される。
Figure 2019182805

(式中、R、R及びnは項1と同義であり、PGは水酸基の保護基(トリアルキルシリル基、ベンジル基、ベンゾイル基等)を表し、PGは窒素原子の保護基(N,N−ジメチルスルファモイル基等)を表し、LGは脱離基(ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等)を表す)
工程4:化合物(8)は、化合物(7)の水酸基に、公知の方法(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis“, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York (1999)に記載されている方法等)にて保護基を導入することにより製造することができる。ここで化合物(7)としては、市販化合物又は公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
工程5:化合物(9)は、化合物(8)の窒素原子に、公知の方法(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis“, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York (1999)に記載されている方法等)にて保護基を導入することにより製造することができる。
工程6:化合物(11)は、適当な不活性溶媒中で常法に従い、化合物(9)に適当な塩基の存在下、化合物(10)と反応させることにより製造することができる。本工程の反応温度は、通常−78℃から用いた溶媒の沸点までであり、好ましくは−78℃から室温までである。本工程の反応時間は、通常1分間から5日間であり、好ましくは1分間から2日間である。ここで化合物(10)としては、市販化合物又は公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
本工程で用いられる塩基の具体例としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムテトラメチルピペリジド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド等が挙げられる。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、n−ヘキサン、n−へプタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
工程7:化合物(12)は、化合物(11)の水酸基の保護基を、公知の方法(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts, “Protective Groups in Organic Synthesis”, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York (1999)に記載されている方法等)にて除去することにより製造することができる。
工程8:化合物(13)は、化合物(12)より常法(例えば、R.C.Larock,“Comprehensive Organic Transformations”,2nd Ed.,John Wiley and Sons, inc., New York (1999)に記載されている方法等)に従い製造することができる。
工程9:化合物(14)は、適当な不活性溶媒中で常法に従い、化合物(13)に適当な塩基を作用させることにより製造することができる。本工程の反応温度は、通常−78℃から用いた溶媒の沸点までであり、好ましくは−78℃から室温までである。本工程の反応時間は、通常1分間から10日間であり、好ましくは1分間から3日間である。
本工程で用いられる塩基の具体例としては、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の無機塩基、ナトリムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムテトラメチルピペリジド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、トリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0.]−7−ウンデセン等の有機塩基等が挙げられる。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、n−ヘキサン、n−へプタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
工程10:化合物(5)は、化合物(14)の窒素原子の保護基を、公知の方法(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis“, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York (1999)に記載されている方法等)にて除去することにより製造することができる。
製造法3
化合物(18)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環B、R、R及びRは項1と同義であり、Xはヨウ素原子、臭素原子、塩素原子または置換スルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等)を表し、PGは保護基であり、トリアルキルシリル基(例えば、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基など)を表す)
工程11:化合物(17)は、適切な不活性溶媒中で常法により化合物(15)と化合物(16)とをパラジウム触媒、銅触媒および塩基の存在下、薗頭反応させることにより製造することができる。当該反応は必要に応じて配位子の共存下で行ってもよい。本工程の反応温度は通常、室温から用いた溶媒の沸点までの範囲である。反応時間は、1分間から5日間である。ここで化合物(15)及び化合物(16)としては、市販化合物又は公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
パラジウム触媒の具体例としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)等が挙げられる。
銅触媒の具体例としては、例えば、銅粉、ハロゲン化銅(I)、酢酸銅(I)等が挙げられ、好ましくはヨウ化銅(I)が挙げられる。
配位子の具体例としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、2,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1−ビナフチル、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、1,1‘−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン等が挙げられる。
塩基の具体例としては、例えば、ジエチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
工程12:化合物(18)は、適切な不活性溶媒中で常法により化合物(17)の末端アルキンの保護基PGを当業者に公知である種々の有機合成手法(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis“, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York (1999)に記載されている方法等)を用いて除去することにより製造することができる。
製造法4
化合物(20)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環A、R、R、R、R、R及びnは項1と同義であり、Rはボロン酸又はボロン酸エステルを表し、Xは、ヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程13:化合物(20)は、適当な不活性溶媒中で常法に従い、化合物(6)と化合物(19)から、適当な銅触媒及び適当な塩基の存在下、空気中又は酸素雰囲気下でカップリング反応により製造することができる。本工程の反応温度は、通常0℃から用いた溶媒の沸点までであり、好ましくは室温から100℃までである。本工程の反応時間は、通常1分間から10日間であり、好ましくは1分間から3日間である。ここで化合物(19)としては、市販化合物、公知化合物より合成した化合物を用いることができる。
本工程で用いられる銅触媒の具体例としては、例えば、酢酸銅(II)、塩化銅(II)等が挙げられる。
本工程で用いられる塩基の具体例としては、例えば、ピリジン、トリエチルアミン等が挙げられる。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
製造法5
化合物(22)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、R、R、R、R、R及びnは項1と同義であり、環AはC3−10飽和炭素環及び3から10員の飽和複素環を表し、Xは、ヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程14:化合物(22)は、適当な不活性溶媒中で常法に従い、化合物(6)と化合物(21)を適当な塩基の存在下、反応させることにより製造することができる。本工程の反応温度は、通常−78℃から用いた溶媒の沸点までであり、好ましくは0℃から100℃までである。本工程の反応時間は、通常1分間から3日間である。ここで化合物(21)としては、市販化合物、公知化合物より合成した化合物を用いることができる。
本工程で用いられる塩基の具体例としては、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の無機塩基、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド、リチウムヘキサメチルジシラザン、リチウムジイソプロピルアミド等の有機金属塩基等が挙げられる。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
製造法6
化合物(22)は、例えば、下記に示す方法によっても製造される。
Figure 2019182805
(式中、R、R、R、R、R及びnは項1と同義であり、環AはC3−10飽和炭素環及び3から10員の飽和複素環を表し、Xは、ヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程15:化合物(22)は、適切な不活性溶媒中で常法により、化合物(6)と化合物(23)とを光延反応させることにより製造することができる。具体的には、トリフェニルホスフィンとアゾジカルボン酸ジエチルあるいはアゾジカルボン酸ジイソプロピル等の光延反応試薬の共存下行うか、あるいは、シアノメチレンホスホラン試薬を用いて行うことができる。反応温度は通常−20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲である。反応時間は、1分間から5日間である。ここで化合物(23)としては、市販化合物又は公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
製造法7
化合物(24)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環A、環B、R、R、R、R、R、R、R、R及びnは項1と同義であり、Xは、ヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程16:化合物(24)は、上記工程11に準じた方法により、化合物(20)と化合物(18)を反応させることにより製造することができる。
製造法8
化合物(25)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環B、R、R、R、R、R、R、R、R及びnは項1と同義であり、環AはC3−10飽和炭素環及び3から10員の飽和複素環を表し、Xは、ヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程17:化合物(25)は、上記工程11に準じた方法により、化合物(22)と化合物(18)を反応させることにより製造することができる。
製造法9
化合物(28)又は化合物(30)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環A、環B、R、R、R、R、R、R、R、R、R及びnは項1と同義であり、Xは、ヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程18:化合物(26)は、上記工程11に準じた方法により、化合物(6)と化合物(18)を反応させることにより製造することができる。
工程19:化合物(28)は、上記工程15に準じた方法により、化合物(26)と化合物(27)を反応させることにより製造することができる。ここで化合物(27)としては、市販化合物又は公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
工程20:化合物(30)は、上記工程15に準じた方法により、化合物(26)と化合物(29)を反応させることにより製造することができる。ここで化合物(29)としては、市販化合物又は公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
製造法10
化合物(32)又は化合物(34)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環A、環B、R、R、R、R、R、R、R、R及びnは項1と同義であり、Xは、ヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程21:化合物(32)は、適当な不活性溶媒中で常法に従い、化合物(20)と化合物(31)を、適当な銅触媒及び適当な塩基の存在下、カップリング反応させることにより製造することができる。本工程は、必要に応じて適当な配位子の共存化で行うこともできる。本工程の反応温度は、通常室温から用いた200℃までであり、好ましくは50℃から150℃までである。本工程の反応時間は、通常1分間から5日間であり、好ましくは1分間から2日間である。本工程は、マイクロ波照射下で行ってもよい。ここで化合物(31)としては、市販化合物又は公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
本工程で用いられる銅触媒の具体例としては、例えば、塩化銅(I)、ヨウ化銅(I)等が挙げられる。
本工程で用いられる塩基の具体例としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム等が挙げられる。
本工程で用いられる配位子の具体例としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、N,N−ジメチルグリシン 塩酸塩等が挙げられる。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
工程22:化合物(34)は、上記工程21に準じた方法により、化合物(20)と化合物(33)を反応させることにより製造することができる。ここで化合物(33)としては、市販化合物又は公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
製造法11
化合物(36)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環A、環B、R、R、R、R、R、R、R、R及びnは項1と同義であり、Xは、ヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程23:化合物(36)は、適当な不活性溶媒中で常法に従い、化合物(20)と化合物(35)を、適当な遷移金属触媒及び適当な塩基の存在下、カップリング反応させることにより製造することができる。本工程は、必要に応じて適当な配位子の共存化で行うこともできる。本工程の反応温度は、通常室温から用いた200℃までであり、好ましくは50℃から150℃までである。本工程の反応時間は、通常1分間から5日間であり、好ましくは1分間から2日間である。本工程は、マイクロ波照射下で行ってもよい。ここで化合物(35)としては、市販化合物又は公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
本工程で用いられる遷移金属触媒の具体例としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物、ジクロロビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)、塩化銅(I)、ヨウ化銅(I)等が挙げられる。
本工程で用いられる塩基の具体例としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム等が挙げられる。
本工程で用いられる配位子の具体例としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン、1,10−フェナントロリン等が挙げられる。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
製造法12
化合物(38)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環A、環B、R、R、R、R、R、R、R、R及びnは項1と同義であり、Xは、ヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程24:化合物(38)は、上記工程23に準じた方法により、化合物(20)と化合物(37)を反応させることにより製造することができる。ここで化合物(37)としては、市販化合物又は公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
製造法13
化合物(44)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環A、R、R、R、R、R、R、y、z及びnは項1と同義であり、Rはボロン酸又はボロン酸エステルを表し、Xは、ヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程25:化合物(40)は、適切な不活性溶媒中で常法に従い、化合物(20)と化合物(39)とを遷移金属触媒および塩基の存在下、カップリング反応させることにより製造することができる。本工程は必要に応じて適当な配位子の共存下で行うこともできる。本工程の反応温度は通常、室温から200℃までの範囲である。反応時間は、1分間から5日間である。ここで化合物(39)としては、市販化合物、公知化合物より合成した化合物を用いることができる。
本工程で用いられる遷移金属触媒の具体例としては、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)等が挙げられる。
本工程で用いられる配位子の具体例としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン等が挙げられる。
本工程で用いられる塩基の具体例としては、例えば、リン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の無機塩基等が挙げられる。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、例えば、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒、水、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
工程26:化合物(41)は、公知の水素化反応の方法(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis“, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York (1999)に記載されている方法等)により、化合物(40)から製造することができる。
工程27:化合物(42)は、化合物(41)の窒素原子の保護基を、公知の方法(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts, “Protective Groups in Organic Synthesis”, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York (1999)に記載されている方法等)にて除去することにより製造することができる。
工程28:化合物(44)は、適当な不活性溶媒中で常法に従い、化合物(42)と化合物(43)を、適当な塩基存在下、反応させることにより製造することができる。本工程の反応温度は、通常−78℃から用いた溶媒の沸点までであり、好ましくは−78℃から室温までである。本工程の反応時間は、通常1分間から3日間である。ここで化合物(43)としては、市販化合物又は公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
本工程で用いられる塩基の具体例としては、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の無機塩基、ナトリムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムテトラメチルピペリジド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、トリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0.]−7−ウンデセン等の有機塩基等が挙げられる。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、n−ヘキサン、n−へプタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
製造法14
化合物(46)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環A、環B、R、R、R、R、R、R、R、R及びnは項1と同義であり、Xは、ヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程29:化合物(46)は、適切な不活性溶媒中で常法により、化合物(20)と化合物(45)とを遷移金属触媒および塩基の存在下、カップリング反応させることにより製造することができる。当該反応は必要に応じて配位子の共存下で行ってもよい。反応温度は通常、室温から用いた溶媒の沸点までの範囲である。反応時間は、1分間から5日間である。ここで化合物(45)としては、市販化合物、公知化合物より合成した化合物を用いることができる。
遷移金属触媒の具体例としては、例えば、酢酸パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)、ヨウ化銅(I)、酸化銅(II)等が挙げられる。
配位子の具体例としては、例えば、トリ−tert−ブチルホスフィン、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
塩基の具体例としては、例えば、ナトリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド、リン酸三カリウム、炭酸カリウム等の無機塩基が挙げられる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトシエタン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
製造法15
化合物(53)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環A、環B、R、R、R、R、R、R、R、R及びnは項1と同義であり、RはC1−4アルキル又はベンジルを表し、Rはボロン酸又はボロン酸エステルを表し、Xはヨウ素、臭素又は塩素を表す)
工程30:化合物(48)は、上記工程1に準じた方法により、化合物(2)とシュウ酸ジエステル(47)を反応させることにより製造することができる。ここで化合物(2)及び(47)としては、市販化合物または公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
工程31:化合物(49)は、上記工程2に準じた方法により、化合物(48)とヒドラジン水和物を反応させることにより製造することができる。
工程32:化合物(50)は、上記工程13に準じた方法により、化合物(49)と化合物(19)を反応させることにより製造することができる。ここで化合物(19)としては、市販化合物または公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
工程33:化合物(51)は、化合物(50)のエステル基を、公知の方法(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis“, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York (1999)に記載されている方法等)にて加水分解することにより製造することができる。
工程34:化合物(53)は、適切な不活性溶媒中で常法により、化合物(51)と化合物(52)を塩基の存在下、縮合剤を用いて縮合させることによって製造することができる。または、化合物(53)は、適切な不活性溶媒中で常法により化合物(51)と塩化チオニルまたは塩化オキサリル等の試薬と反応させ、酸クロライドに変換した後、塩基存在下、化合物(52)と反応させることによっても製造することができる。反応温度は通常、−20℃から用いた溶媒の沸点までの範囲である。反応時間は、1分間から5日間である。ここで化合物(52)としては、市販化合物、公知化合物より合成した化合物を用いることができる。
本工程で用いられる塩基の具体例としては、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基または炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
本工程で用いられる縮合剤の具体例としては、例えば、O−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(HATU)、O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート(HBTU)または1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド 塩酸塩(WSCI・HCl)等が挙げられる。
本工程で用いられる不活性溶媒の具体例としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトシエタン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
製造法16
化合物(56)は、例えば、下記に示す方法によって製造される。
Figure 2019182805
(式中、環A、環B、R、R、R、R、R、R、R、R及びnは項1と同義である)
工程35:化合物(55)は、上記工程34に準じた方法により、化合物(51)と化合物(54)を反応させることにより製造することができる。ここで化合物(54)としては、市販化合物または公知の方法により合成した化合物を用いることができる。
工程36:化合物(56)は、適切な不活性溶媒中で常法により、化合物(55)を酸又は塩基の存在下、環化反応させることにより製造することができる。反応温度は通常室温から200℃までの範囲である。反応時間は、1分間から5日間である。
本工程に用いられる酸の具体例としては、例えば、酢酸、硫酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。
本工程に用いられる塩基の具体例としては、例えば、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピリジン等が挙げられる。
本工程に用いられる不活性溶媒の具体例としては、例えば、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒、水、およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
上記製造法における室温とは、具体的には10℃〜30℃を意味する。
上記の各製造法の各工程において使用される塩基は、反応や原料化合物の種類等によって適時選択されるべきであるが、例えば重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムのような重炭酸アルカリ類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような炭酸アルカリ類、水素化ナトリウム、水素化カリウムのような金属水素化物類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムt-ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミドのような有機金属塩基類、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)のような有機塩基類が挙げられる。
上記の各製造法の各工程において使用される溶媒は、反応や原料化合物の種類等によって適時選択されるべきであるが、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール類、アセトン、メチルケトンのようなケトン類、塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサンのようなエーテル類、トルエン、ベンゼンのような芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドンのようなアミド類、ジメチルスルホキシド(DMSO)のようなスルホキシド類、アセトニトリルのようなニトリル類が挙げられ、これらの溶媒は単独又は2種類以上混合して用いることができる。また反応の種類によっては、有機塩基類を溶媒として用いてもよい。
上記各製造法における中間体及び目的化合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー(例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、イオン交換カラムクロマトグラフィーもしくは分取液体クロマトグラフィー)等によって単離精製することができる。再結晶溶媒としては、例えば、メタノール、エタノールもしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、ベンゼンもしくはトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン等のケトン系溶媒、ジクロロメタンもしくはクロロホルム等のハロゲン系溶媒、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミドもしくはアセトニトリル等の非プロトン系溶媒、水、又はこれらの混合溶媒等を用いることができる。その他の精製方法としては、実験化学講座(日本化学会編、丸善)1巻等に記載された方法等を用いることができる。また、本発明の化合物の分子構造の決定は、それぞれの原料化合物に由来する構造を参照して、核磁気共鳴法、赤外吸収法、円二色性スペクトル分析法等の分光学的手法、及び質量分析法により容易に行える。また、中間体については、特に精製することなく次の反応に用いることも可能である。
式(1)で表される本発明の化合物には、不斉が生じる場合又は不斉炭素を有する置換基を有する場合があり、そのような化合物にあっては光学異性体が存在する。本発明の化合物にはこれらの各異性体の混合物や単離されたものも含まれ、通常の方法に従って製造することができる。製造方法としては例えば、不斉点を有する原料を用いる方法か、又は途中の段階で不斉点を導入する方法が挙げられる。例えば、光学異性体の場合、光学活性な原料を用いるか、製造工程の適当な段階で光学分割等を行うことで、光学異性体を得ることができる。光学分割法としては例えば、式(1)で表される化合物又はその中間体が、塩基性官能基を有する場合には、不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン等の炭化水素系溶媒、アセトニトリル等の非プロトン系溶媒又は上記溶媒から選択される2種以上の混合溶媒)、光学活性な酸(例えば、マンデル酸、N−ベンジルオキシアラニン、乳酸等のモノカルボン酸、酒石酸、o−ジイソプロピリデン酒石酸、リンゴ酸等のジカルボン酸、カンファースルホン酸、ブロモカンファースルホン酸等のスルホン酸)を用いて塩を形成させるジアステレオマー法が挙げられる。式(1)で表される本発明の化合物又はその中間体が、カルボキシル基等の酸性官能基を有する場合には、光学活性なアミン(例えば1−フェニルエチルアミン、キニン、キニジン、シンコニジン、シンコニン、ストリキニーネ等の有機アミン)を用いて、塩を形成させることにより、光学分割を行うこともできる。
塩を形成させる温度としては、−50℃から溶媒の沸点までの範囲、好ましくは0℃から沸点までの範囲、より好ましくは室温から溶媒の沸点までの範囲から選択される。光学純度を向上させるためには、一旦、溶媒の沸点付近まで温度を上げることが望ましい。析出した塩を濾取する際、必要に応じて冷却し、収率を向上させることができる。光学活性な酸又はアミンの使用量は、基質に対し約0.5〜約2.0当量の範囲、好ましくは1当量前後の範囲が適当である。必要に応じて結晶を不活性溶媒中(例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン等の炭化水素系溶媒、アセトニトリル等の非プロトン系溶媒、又は上記溶媒から選択される2種以上の混合溶媒)で再結晶し、高純度の光学活性な塩を得ることもできる。また、必要に応じて光学分割した塩を通常の方法で酸又は塩基で処理し、フリー体として得ることもできる。
本発明の化合物は、mGlu2受容体及び/又はmGlu3受容体ネガティブアロステリックモジュレーター(NAM)活性を持つ化合物である。従って、グループII mGlu受容体に対して負の調節作用を有する、精神疾患又は神経変性疾患の新規な治療剤となりえる。これらの精神疾患及び神経変性疾患の具体例としては、うつ病性障害・抑うつ障害(大うつ病、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病等)、双極性及び関連障害(双極性うつ病等)、不安障害(全般性不安障害、パニック障害、社会不安障害、特定の恐怖症等)、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、急性ストレス障害、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、アルツハイマー病、認知機能障害、認知症、薬物依存、肥満、痙攣、振戦、疼痛、睡眠障害等が挙げられる。
これらの精神疾患及び神経変性疾患の中でも、好ましい対象疾患としては、うつ病性障害・抑うつ障害(大うつ病、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病等)、双極性及び関連障害(双極性うつ病等)、不安障害(全般性不安障害、パニック障害、社会不安障害、特定の恐怖症等)、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、急性ストレス障害、アルツハイマー病、認知機能障害、認知症、薬物依存、肥満、痙攣、振戦、疼痛、睡眠障害等が挙げられる。
本発明の化合物の投与経路としては、経口投与、非経口投与又は直腸内投与のいずれでもよく、その一日投与量は、化合物の種類、投与方法、患者の症状・年齢等により異なる。例えば、経口投与の場合は、成人に対して、1日当たり約0.01〜1000mg、更に好ましくは約0.1〜500mgを1〜数回に分けて投与することができる。
本発明の化合物は、経口投与又は非経口投与により、直接又は適当な剤形を用いて製剤にし、投与することができる。剤形は、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、液剤、懸濁剤、注射剤、貼付剤、パップ剤等が挙げられるがこれに限らない。製剤は、薬学的に許容される添加剤を用いて、公知の方法で製造される。添加剤は、目的に応じて、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、コーティング剤、溶解剤、溶解補助剤、増粘剤、分散剤、安定化剤、甘味剤、香料等を用いることができる。具体的には、例えば、乳糖、マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、部分α化デンプン、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、酸化チタン、タルク等が挙げられる。
本発明の化合物は、本明細書に記載の1以上の精神疾患又は神経変性疾患を治療するために、うつ病性障害・抑うつ障害(大うつ病、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病等)、双極性及び関連障害(双極性うつ病等)、不安障害(全般性不安障害、パニック障害、社会不安障害、特定の恐怖症等)、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、急性ストレス障害、アルツハイマー病、認知機能障害、認知症、薬物依存、肥満、痙攣、振戦、疼痛又は睡眠障害の治療剤から選択される少なくとも1種類以上の薬剤と組み合わせて用いてもよい。本発明の化合物及びこれらの治療剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。また、本発明の化合物とこれらの治療剤の合剤としてもよい。これらの治療剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明の化合物とこれらの治療剤との配合比は、投与対象、投与経路、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。
本発明の化合物を医薬の活性成分として使用する場合、ヒトだけに使用することを意図するのではなく、ヒト以外のその他の動物(ネコ、イヌ、ウシ、ニワトリ、魚等)にも使用することが可能である。
以下に本発明を、参考例、実施例及び試験例により、さらに具体的に説明するが、本発明はもとよりこれに限定されるものではない。尚、以下の参考例及び実施例において示された化合物名は、必ずしもIUPAC命名法に従うものではない。なお、記載の簡略化のために略語を使用することもある。
化合物の同定はプロトン核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)、LC−MS等を用いて行った。核磁気共鳴スペクトルにはテトラメチルシランを内部標準として用いた。
参考例及び実施例におけるカラムクロマトグラフィー及びアミノクロマトグラフィーは、山善株式会社製のシリカゲルカラム及びアミノカラムを用いた。TLCを使用して精製した際のTLC(シリカゲルプレート)にはSilica gel 60F254(メルク)、TLC(NHシリカゲルプレート)にはTLCプレートNH(FujiSilysia)を使用した。
参考例及び実施例では以下の反応装置を用いた。参考例及び実施例に記載の各種データは以下の機器で取得した。
マイクロウェーブ反応装置:Biotage AB Initiator
NMRスペクトル:[H−NMR]400MHz:JEOL JNM−ALシリーズAL400
LC−MSスペクトル:Waters ACQUITYTM UltraPerformance LC
光学純度測定:Shimadzu LC−20AT HPLCシステム
参考例及び実施例中の化合物名は、ACD/Name(ACD/Labs12.0,Advanced ChemistryDevelopment Inc.)により命名した。
参考例及び実施例中のLC−MSのデータは、以下に示す条件で測定した値を用いた。観察された質量分析の値[MS(m/z)]を[M+H]で示す。
カラム:ACQUITY UPLC BEH C18 1.7μm 2.1×30mm column
溶媒:A液:0.05% HCOOH/HO、B液:CHCN
グラジエント条件:
0.0−1.3分;A/B=90/10〜5/95(linear gradient)
1.3−1.5分;A/B=90/10
流速:0.80mL/min
UV:220nm, 254nm
カラム温度:40℃
参考例及び実施例中の光学純度は、以下に示す条件で測定した値を用いた。また、鏡像体過剰率を示す記号として、ee(Enantiomeric Excess)を用いる。
測定条件A
カラム:CHIRALPAK IC 0.46cmI.D.×25cmL.
溶媒:n−ヘキサン/2−プロパノール/メタノール=80/15/5
流速:1.0mL/min
UV:220nm
カラム温度:40℃
参考例及び実施例において以下の略語を使用することがある。
CDCl:重クロロホルム
CDOD:重メタノール
DMSO−D:重ジメチルスルホキシド
s:一重線
d:二重線
t:三重線
q:四重線
m:多重線
br:幅広い
dd:二重の二重線
td:三重の二重線
J:カップリング定数(coupling constant)
Hz:ヘルツ(Hertz)
min:分
atm:気圧
HATU:O−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート
THF:テトラヒドロフラン
DME:1,2−ジメトキシエタン
TFA:トリフルオロ酢酸
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
参考例1:3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805
a)5−(ヒドロキシメチリデン)−2−メチルテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(参考例1−1)の製造
2−メチルテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(5.25g)及びギ酸エチル(5.62mL)をトルエン(150mL)に溶かし、28%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液(13.3g)を室温で滴下した後、反応液を5時間撹拌した。反応液に1mol/Lの塩酸(100mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させて濾過した後、濾液を減圧濃縮することで、参考例1−1の粗生成物を得た。
b)6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール(参考例1−2)の製造
参考例1−1の化合物の粗生成物をエタノール(100mL)に溶かし、ヒドラジン一水和物(2.30g)を室温で滴下した。1時間撹拌した後、反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール)にて精製した。得られた結晶をジイソプロピルエーテルで洗浄したのち濾過し、減圧乾燥することで、参考例1−2(2.07g)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.30 (1H, s), 4.84 (1H, d, J = 13.2 Hz), 4.73-4.66 (1H, m), 3.83-3.71 (1H, m), 2.77 (1H, dd, J = 15.5, 3.2 Hz), 2.59 (1H, d, J = 10.5 Hz), 1.39 (3H, d, J = 6.4 Hz).
c)3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール(参考例1)の製造
参考例1−2の化合物(2.07g)をDMF(20mL)に溶かし、水酸化カリウム(1.68g)を室温で加え10分間撹拌した。その後ヨウ素(5.70g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液にチオ硫酸ナトリウム水溶液をヨウ素の褐色が消失するまで加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することにより、参考例1(2.87g)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 4.57 (1H, d, J = 14.0 Hz), 4.53-4.46 (1H, m), 3.80-3.66 (1H, m), 2.80-2.72 (1H, m), 2.56 (1H, dd, J = 16.2, 10.1 Hz), 1.38 (3H, d, J = 6.7 Hz).
参考例2:(6R)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805
参考例1の化合物を、測定条件Aと同様の条件を用いて光学分割することにより、参考例2を得た(保持時間:5.727min,99.4%ee)。
参考例3:(6S)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805

参考例1の化合物を、測定条件Aと同様の条件を用いて光学分割することにより、参考例2を得た(保持時間:7.423min,99.5%ee)。
参考例4:3−ヨード−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805
参考例1の化合物(211mg)、3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(264mg)およびピリジン(0.194mL)のDMF(5mL)溶液に、酢酸銅(II)(43.5mg)を加え、開放系にて室温で1週間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することで、参考例4(200mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.60 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.28-7.22 (1H, m), 7.03-6.97 (1H, m), 4.61 (1H, d, J = 14.0 Hz), 4.57-4.50 (1H, m), 3.95 (3H, s), 3.73-3.62 (1H, m), 2.77-2.65 (2H, m), 1.39 (3H, d, J = 6.1 Hz).
LC−MS,m/z;439[m+H]+ 保持時間;1.156min
参考例5〜20
参考例1〜3を出発原料に用い、参考例4に記載した方法と同様の方法に従って、反応、後処理、精製を行い、下表に示す化合物を得た。
Figure 2019182805



Figure 2019182805

以下に参考例5〜20の化合物名を記載する。
参考例5: (6S)−3−ヨード−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例6: (6S)−3−ヨード−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例7: (6S)−1−(4−フルオロフェニル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例8: (6S)−3−ヨード−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例9: (6S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例10: (6S)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例11: (6S)−3−ヨード−1−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例12: (6S)−1−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例13: (6S)−1−(4−クロロフェニル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例14: (6S)−1−(4−クロロ−3−メチルフェニル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例15: (6S)−1−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例16: (6S)−1−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例17: 1−(4−フルオロフェニル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例18: 1−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例19: 1−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例20: (6R)−3−ヨード−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
参考例21:(6R)−1−シクロヘキシル−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805
参考例2の化合物(294mg)のDMF(3mL)溶液に、窒素雰囲気下、0℃にて水素化ナトリウム(73mg)を少量ずつ加えた。反応液を0℃にて、10分間撹拌した後、同温にてブロモシクロヘキサンを滴下した。反応液を80℃にて、2時間撹拌した。反応液を室温に冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で2回洗浄後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、参考例21(42mg)を得た。
LC−MS,m/z;345.01[m+H] 保持時間;1.044min
参考例22:(6R)−1−(4,4−ジメチルシクロヘキシル)−3−ヨード−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805
参考例2の化合物(264mg)、4,4−ジメチルシクロヘキサノール(192mg)およびトリフェニルホスフィン(393mg)をTHF(5mL)に溶解し、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.292mL)を滴下した。反応液を室温にて20時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、参考例22(185mg)を得た。
LC−MS,m/z;375.09[m+H] 保持時間;1.277min
参考例23:1−[3−エトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボン酸
Figure 2019182805
a)エチル (6−メチル−4−オキソテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)(オキソ)アセテート(参考例23−1)の製造
2−メチルジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(1.0g)のエタノール(22mL)溶液に、シュウ酸ジエチル(1.78mL)及びナトリウムエトキシド(4.47g)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、pH2〜3に調整した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、参考例23−1(1.16g)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 4.85 (1H, d, J = 15.3 Hz), 4.55 (1H, d, J = 14.6 Hz), 4.32 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.84-3.72 (1H, m), 2.52 (1H, dd, J = 18.9, 3.7 Hz), 2.39 (1H, dd, J = 18.9, 10.4 Hz), 1.36 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.29 (3H, d, J = 6.7 Hz).
b)エチル 6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキシレート(参考例23−2)の製造
参考例23−1の化合物(161mg)をエタノール(3.8mL)に溶解し、ヒドラジン水和物(0.04mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えてpH3〜4に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、参考例23−2(136mg)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 10.65 (1H, br s), 5.00 (1H, d, J = 15.3 Hz), 4.74 (1H, d, J = 15.3 Hz), 4.35 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.80-3.68 (1H, m), 2.77 (1H, dd, J = 15.9, 3.1 Hz), 2.55 (1H, dd, J = 15.9, 10.4 Hz), 1.41-1.32 (6H, m).
c)エチル 1−[3−エトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキシレート(参考例23−3)の製造
参考例23−2の化合物(200mg)及び3−エトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸(334mg)のDMF(50mL)溶液に、ピリジン(0.231mL)及び酢酸銅(II)(52mg)を加え、80℃にて3時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、参考例23−3(342mg)を得た。
LC−MS,m/z;399[m+H] 保持時間;1.176min
d)1−[3−エトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボン酸(参考例23)の製造
参考例23−3の化合物(327mg)のエタノール(4mL)溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.82mL)を加え、70℃にて1時間撹拌した。反応液を室温に冷却後、2mol/L塩酸を加えて中和し、減圧濃縮した。得られた残渣にエタノールを加え、析出した不溶物をろ去した。ろ液を減圧濃縮することにより、参考例23(302mg)を得た。
LC−MS,m/z;371[m+H] 保持時間;0.937min
参考例24〜28
対応する参考例化合物を出発原料に用い、参考例23に記載した方法と同様の方法に従って、反応、後処理、精製を行い、下表に示す化合物を得た。
Figure 2019182805







Figure 2019182805

以下に参考例24〜28の化合物名を記載する。
参考例24: 6−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボン酸
参考例25: 1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボン酸
参考例26: 1−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボン酸
参考例27: 1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボン酸
参考例28: 6−メチル−1−[3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボン酸
参考例29:5−{[(6R)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
Figure 2019182805
参考例2の化合物(1.66g)、5−エチニル−2−ピリジンアミン(1.49g)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.441g)、ヨウ化銅(I)(0.120g)およびトリエチルアミン(4.38mL)のDMF(15mL)溶液を、80℃にて3時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液および酢酸エチルを加え、セライトろ過した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で2回洗浄した後、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。さらに、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗結晶をクロロホルム/メタノール(10/1)で洗浄後、ろ取し、得られた結晶を酢酸エチルで洗浄することにより実施例29(873mg)を得た。
LC−MS,m/z;255.10[m+H] 保持時間;0.489min
参考例30:5−{[(6R)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
Figure 2019182805
a)メチル 3−({(6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}オキシ)ベンゾエート(参考例30−1)の製造
参考例20(103.5mg)、炭酸セシウム(192mg)、塩化銅(I)(9.35g)、2,2,6,6−テトラメチルー3,5−ヘプタンジオン(0.039mL)のNMP(1mL)溶液を、室温にて5分間撹拌後、135℃にて4時間撹拌した。反応液を室温に冷却した後、水を加え、酢酸エチルで希釈した。反応液をセライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を水で2回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、参考例30−1(44mg)を得た。
LC−MS,463.23m/z;[m+H] 保持時間;1.226min
b)3−({(6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}オキシ)安息香酸(参考例30)の製造
参考例30−1の化合物(44mg)をメタノール(0.5mL)に溶解し、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.4mL)を加えて、室温にて2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて中和した後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、ろ液を減圧濃縮することにより、参考例30(24mg)を得た。
LC−MS,m/z;449.16[m+H] 保持時間;1.062min
参考例31:N−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−({(6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}オキシ)ピリジン−3−カルボキサミド
Figure 2019182805
参考例20の化合物(196mg)、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−ヒドロキシニコチンアミド(193mg)、炭酸セシウム(291mg)、塩化銅(83mg)および2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン(0.345mL)のNMP(1.5mL)溶液を、135℃にて6時間撹拌した。反応液を室温に冷却後、セライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、参考例31(33mg)を得た。
LC−MS,m/z;599.39[m+H] 保持時間;1.148min
参考例32:N’−[({1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}カルボニル)オキシ]ピリジン−3−カルボキシイミダミド
Figure 2019182805
参考例25の化合物(58mg)、N’−ヒドロキシピリジン−3−カルボキシイミダミド(34mg)およびジイソプロピルエチルアミン(0.057mL)のDMF(1mL)溶液に、HATU(93mg)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過してろ液を減圧濃縮し、参考例32(77mg)を得た。
LC−MS,m/z;476.38[m+H] 保持時間;0.867min
参考例33:(7R)−3−ヨード−7−メチル−4,5,7,8−テトラヒドロ−1H−オキセピノ[4,5−c]ピラゾール
Figure 2019182805
a)4−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−1H−ピラゾール(参考例33−1)の製造
2−(1H−ピラゾール−4−イル)エタノール(10g)とイミダゾール(6.7g)のN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)溶液にtert−ブチルジメチルクロロシラン(15g)を室温で加え、終夜撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮することで、参考例33−1の粗生成物(22g)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.45 (2H, s), 3.75 (2H, t, J = 6.7 Hz), 2.71 (2H, t, J = 6.7 Hz), 0.89 (9H, s), 0.03 (6H, s).
b)4−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−N,N−ジメチル−1H−ピラゾール−1−スルホンアミド(参考例33−2)の製造
参考例33−1の粗生成物(22g)と1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンのアセトニトリル(300mL)溶液に、N,N−ジメチルスルファモイルクロリド(12.4mL)を室温で加え、終夜撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することにより、参考例33−2(28g)を得た。
LC−MS,m/z;334[m+H] 保持時間;1.200min
c)4−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−5−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−N,N−ジメチル−1H−ピラゾール−1−スルホンアミド(参考例33−3)の製造
参考例33−2の化合物(33.4g)をTHF(500mL)に溶かし、−78℃まで冷却し、n−ブチルリチウム(2.66mol/L)、ヘキサン溶液(58.2mL)を滴下した。反応液を室温まで昇温させ、30分撹拌した後、再度−78℃まで冷却した。(R)−プロピレンオキシド(21.7mL)を加えた後、室温まで昇温させ、終夜撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することにより、参考例33−3(30.9g)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.55 (1H, s), 4.17-4.04 (1H, m), 3.89-3.73 (2H, m), 3.19-3.11 (1H, m), 3.04 (6H, s), 2.97-2.84 (1H, m), 2.76-2.60 (2H, m), 1.27 (3H, d, J = 6.1 Hz), 0.85 (9H, s), 0.03-0.00 (6H, m).
LC−MS,m/z;392[m+H] 保持時間;1.150min
d)4−(2−ヒドロキシエチル)−5−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−N,N−ジメチル−1H−ピラゾール−1−スルホンアミド(参考例33−4)の製造
参考例33−3の化合物(30.9g)をTHF(395mL)に溶かし、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、118mL)を室温で加え3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)にて精製することにより、参考例33−4(21.0g)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.54 (1H, s), 4.27-4.16 (1H, m), 3.94-3.83 (1H, m), 3.81-3.71 (1H, m), 3.16 (1H, dd, J = 14.6, 3.1 Hz), 3.05 (6H, s), 2.86 (1H, dd, J = 14.6, 9.2 Hz), 2.72-2.66 (2H, m), 1.31 (3H, d, J = 6.1 Hz).
LC−MS,m/z;278[m+H] 保持時間;0.442min
e)2−{1−(ジメチルスルファモイル)−5−[(2R)−2−ヒドロキシプロピル]−1H−ピラゾール−4−イル}エチル 4−メチルベンゼン−1−スルホネート(参考例33−5)の製造
参考例33−4の化合物(21.0g)をピリジン(306mL)に溶かし、0℃にて4−トルエンスルホニルクロリド(14.4g)を加えた。反応液を室温まで昇温させ、5時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することにより、参考例33−5(16.7g)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.77-7.71 (2H, m), 7.47 (1H, s), 7.36-7.31 (2H, m), 4.23-4.03 (4H, m), 3.04 (6H, s), 2.88-2.73 (3H, m), 2.44 (3H, s), 1.66 (1H, d, J = 4.9 Hz), 1.25 (3H, d, J = 6.1 Hz).
LC−MS,m/z;432[m+H] 保持時間;0.864min
f)(7R)−N,N,7−トリメチル−4,5,7,8−テトラヒドロ−1H−オキセピノ[4,5−c]ピラゾール−1−スルホンアミド(参考例33−6)の製造
55%水素化ナトリウム(2.53g)のテトラヒドロフラン(221mL)懸濁液を0℃に冷却し、参考例33−5の化合物(16.7g)のテトラヒドロフラン(110mL)溶液を滴下した。反応液を徐々に室温まで昇温させ、3日間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することにより、参考例33−6(3.5g)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.36 (1H, s), 4.21-4.14 (1H, m), 3.75-3.67 (1H, m), 3.62-3.52 (2H, m), 3.04 (6H, s), 2.90-2.81 (2H, m), 2.65-2.58 (1H, m), 1.32 (3H, d, J = 6.7 Hz).
LC−MS,m/z;260[m+H] 保持時間;0.692min
g)(7R)−7−メチル−4,5,7,8−テトラヒドロ−1H−オキセピノ[4,5−c]ピラゾール(参考例33−7)の製造
参考例33−6の化合物(3.5g)のテトラヒドロフラン(79mL)溶液に6mol/L塩酸(60.7mL)を加え、50℃にて2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却したのち減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)にて精製することにより、参考例33−7(1.9g)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ: 7.88 (1H, s), 4.26-4.17 (1H, m), 3.81-3.71 (1H, m), 3.62-3.52 (1H, m), 3.02-2.74 (4H, m), 1.32 (3H, d, J = 6.1 Hz).
LC−MS,m/z;153[m+H] 保持時間;0.317min
h)(7R)−3−ヨード−7−メチル−4,5,7,8−テトラヒドロ−1H−オキセピノ[4,5−c]ピラゾール(参考例33)の製造
参考例33−7の化合物(1.9g)と水酸化カリウム(4.0g)のDMF(92mL)溶液に、ヨウ素(15.2g)を室温で加え3時間撹拌した。反応液にチオ硫酸ナトリウム水溶液をヨウ素の褐色が消失するまで加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)にて精製することにより、参考例33(2.26g)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 4.29-4.21 (1H, m), 3.74-3.63 (1H, m), 3.57-3.47 (1H, m), 2.91-2.77 (3H, m), 2.53-2.44 (1H, m), 1.31 (3H, d, J = 6.7 Hz).
LC−MS,m/z;279[m+H] 保持時間;0.584min
参考例34: (7R)−3−ヨード−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−7−メチル−4,5,7,8−テトラヒドロ−1H−オキセピノ[4,5−c]ピラゾール
Figure 2019182805
参考例33の化合物(600mg)を用い、参考例4に記載の方法に準じ、参考例34の化合物(550mg)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.64 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.13-7.09 (1H, m), 6.91-6.86 (1H, m), 4.29-4.22 (1H, m), 3.95 (3H, s), 3.70-3.54 (2H, m), 2.98-2.78 (3H, m), 2.64-2.55 (1H, m), 1.26 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例1:5−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
Figure 2019182805
参考例7(50mg)、5−エチニル−2−ピリジンアミン(33mg)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(4.9mg)、ヨウ化銅(I)(1.3mg)およびトリエチルアミン(0.6mL)をDMF(0.6mL)に溶解し、80℃にて3時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得らえた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=38/62〜17/83)で精製することにより、実施例1(29mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.25 (1H, s), 7.57 (1H, dd, J = 8.5, 1.8 Hz), 7.52-7.44 (2H, m), 7.18-7.10 (2H, m), 6.47 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.88 (1H, d, J = 14.6 Hz), 4.82-4.68 (1H, m), 4.76 (2H, br s), 3.78-3.63 (1H, m), 2.73-2.59 (2H, m), 1.39 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例2:4−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンズアミド
Figure 2019182805
参考例7(50mg)、4−エチニルベンズアミド(41mg)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(4.9mg)、ヨウ化銅(I)(1.3mg)およびトリエチルアミン(0.6mL)をDMF(0.6mL)に溶解し、80℃にて3時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得らえた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例2(41mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.78 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.60 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.53-7.44 (2H, m), 7.20-7.10 (2H, m), 6.02 (1H, br s), 5.60 (1H, br s), 4.91 (1H, d, J = 14.0 Hz), 4.79-4.71 (1H, m), 3.77-3.65 (1H, m), 2.73-2.61 (2H, m), 1.40 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例3〜75
対応する参考例化合物を用いて、実施例1に記載した方法と同様の方法に従って、反応、後処理、精製を行い、下表に示す化合物を得た。

Figure 2019182805


Figure 2019182805






Figure 2019182805




Figure 2019182805



Figure 2019182805




Figure 2019182805







Figure 2019182805



Figure 2019182805




Figure 2019182805




Figure 2019182805




Figure 2019182805



Figure 2019182805



Figure 2019182805



Figure 2019182805


以下に実施例3〜75の化合物名を記載する。
実施例3: 1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例4: 5−({(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−2−アミン
実施例5: 4−({(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ベンズアミド
実施例6: (6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−{[4−(メチルスルホニル)フェニル]エチニル}−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例7: 4−({(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ベンゼンスルホンアミド
実施例8: 5−({(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−3−カルボキサミド
実施例9: (6S)−3−[(2,6−ジメチルピリジン−4−イル)エチニル]−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例10: [5−({(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−2−イル]メタノール
実施例11: 1−[5−({(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−3−イル]エタノール
実施例12: 5−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−2−アミン
実施例13: 4−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ベンズアミド
実施例14: 4−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ベンゼンスルホンアミド
実施例15: 4−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンゼンスルホンアミド
実施例16: 5−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−2−アミン
実施例17: 4−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ベンズアミド
実施例18: 4−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ベンゼンスルホンアミド
実施例19: 5−{[(6S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例20: 4−{[(6S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンズアミド
実施例21: 4−{[(6S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンゼンスルホンアミド
実施例22: 5−{[(6S)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例23: 4−{[(6S)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンズアミド
実施例24: 4−{[(6S)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンゼンスルホンアミド
実施例25: 5−{[(6S)−1−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例26: 4−{[(6S)−1−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンズアミド
実施例27: 4−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)−N−(プロパン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
実施例28: 4−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−(プロパン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
実施例29: 4−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)−N−(プロパン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
実施例30: 5−{[(6R)−1−シクロヘキシル−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例31: 4−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)−N−(プロパン−2−イル)ベンズアミド
実施例32: 4−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−(プロパン−2−イル)ベンズアミド
実施例33: 1−({(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)シクロヘキサノール
実施例34: (6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルエチニル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例35: 4−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)−N−(プロパン−2−イル)ベンズアミド
実施例36: 4−{[(6S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−(プロパン−2−イル)ベンズアミド
実施例37: 4−{[(6S)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−(プロパン−2−イル)ベンズアミド
実施例38: tert−ブチル 4−({(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ピペリジン−1−カルボキシレート
実施例39: 4−{[(6S)−1−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−(プロパン−2−イル)ベンズアミド
実施例40: 4−{[(6S)−1−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−(プロパン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
実施例41: 4−{[(6S)−1−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−(プロパン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
実施例42: 4−{[(6S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−(プロパン−2−イル)ベンゼンスルホンアミド
実施例43: 3−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ベンゼンスルホンアミド
実施例44: 3−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンゼンスルホンアミド
実施例45: 3−{[(6S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンゼンスルホンアミド
実施例46: 4−{[(6S)−1−(4−メトキシフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンゼンスルホンアミド
実施例47: 3−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ベンズアミド
実施例48: 3−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンズアミド
実施例49: 3−{[(6S)−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンズアミド
実施例50: (6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−3−{[4−(S−メチルスルホンイミドイル)フェニル]エチニル}−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例51: 5−{[(6R)−1−(4,4−ジメチルシクロヘキシル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例52: (6S)−3−{[4−(N,S−ジメチルスルホンイミドイル)フェニル]エチニル}−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例53: 4−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−メチルベンゼンスルホンアミド
実施例54: N−エチル−4−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンゼンスルホンアミド
実施例55: N−シクロプロピル−4−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ベンゼンスルホンアミド
実施例56: 1−(5−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−イル)エタノール
実施例57: 1−[5−({(6S)−6−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}エチニル)ピリジン−2−イル]エタノール
実施例58: 4−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−(3−メチルオキセタン−3−イル)ベンゼンスルホンアミド
実施例59: 6−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−3−カルボキサミド
実施例60: 6−{[1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−3−スルホンアミド
実施例61: 5−{[1−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例62: 5−{[1−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例63: 6−{[1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−メチルピリジン−3−スルホンアミド
実施例64: N−エチル−6−{[1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−3−スルホンアミド
実施例65: 5−{[(6S)−1−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例66: 5−{[(6S)−1−(4−クロロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例67: 5−{[(6S)−1−(4−クロロ−3−メチルフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例68: 5−{[(6S)−1−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例69: (6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−3−[(5−メチルピリジン−3−イル)エチニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例70: (6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−3−[(2−メチルピリジン−4−イル)エチニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例71: (6S)−3−[(2−クロロピリジン−4−イル)エチニル]−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例72: 5−{[(6S)−1−(4−フルオロ−3−メトキシフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例73: N−エチル−6−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−3−スルホンアミド
実施例74: N−(2,2−ジフルオロエチル)−6−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−3−スルホンアミド
実施例75: 6−{[(6S)−1−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}−N−メチルピリジン−3−スルホンアミド
実施例76:1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−N−(ピリジン−3−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド
Figure 2019182805
参考例25(200mg)、3−アミノピリジン(79mg)、HATU(320mg)をDMF(2.8mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.196mL)を加えて、室温にて終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5〜50/50)で精製することにより、実施例76(75mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.74-8.64 (2H, m), 8.40-8.34 (1H, m), 8.32-8.26 (1H, m), 7.69 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.33-7.26 (1H, m), 7.16-7.08 (1H, m), 5.19 (1H, d, J = 15.3 Hz), 4.96-4.83 (1H, m), 4.00 (3H, s), 3.79-3.66 (1H, m), 2.81-2.66 (2H, m), 1.41 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例77〜84
対応する参考例化合物を用いて、実施例76に記載した方法と同様の方法に従って、反応、後処理、精製を行い、下表に示す化合物を得た。
Figure 2019182805


Figure 2019182805
以下に実施例77〜84の化合物名を記載する。
実施例77: 1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−N−(5−メチルピリジン−3−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド
実施例78: 1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−N−(6−メチルピリジン−3−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド
実施例79: 1−(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−6−メチル−N−(ピリジン−3−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド
実施例80: 1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−6−メチル−N−(ピリジン−3−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド
実施例81: 6−メチル−1−[3−メチル−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−N−(ピリジン−3−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド
実施例82: 1−[3−エトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−N−(ピリジン−3−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド
実施例83: N−(6−フルオロピリジン−3−イル)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド
実施例84: 6−メチル−N−(ピリジン−3−イル)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−カルボキサミド
実施例85:5−{[(6R)−1−ベンジル−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
Figure 2019182805
参考例29の化合物(108mg)、ベンジルアルコール(0.066mL)およびトリフェニルホスフィン(167mg)のTHF(2mL)溶液に、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.125mL)を滴下し、室温にて24時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例85(19mg)を得た。
LC−MS,m/z;345.15[m+H] 保持時間;0.752min
実施例86〜87
参考例29を用いて、実施例85に記載した方法と同様の方法に従って、反応、後処理、精製を行い、下表に示す化合物を得た。
Figure 2019182805


Figure 2019182805

以下に実施例86、87の化合物名を記載する。
実施例86: 5−{[(6R)−1−(シクロヘキシルメチル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例87: 5−{[(6R)−1−(ブト−2−イン−1−イル)−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル]エチニル}ピリジン−2−アミン
実施例88:(6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−(ピリジン−3−イルオキシ)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805
参考例20の化合物(47mg)、3−ヒドロキシピリジン(20mg)、炭酸セシウム(139mg)、塩化銅(I)(11mg)および2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン(3.9mg)のNMP(1mL)溶液を、100℃にて6時間撹拌した。反応液を室温に冷却して、アンモニア水を加えて反応を終息させた後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例88(20mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 8.73 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.51 (1H, dd, J = 4.9, 1.2 Hz), 8.00-7.94 (1H, m), 7.71 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.67 (1H, dd, J = 8.5, 4.9 Hz), 7.39-7.33 (1H, m), 7.30-7.23 (1H, m), 4.54 (1H, d, J = 14.0 Hz), 4.50-4.40 (1H, m), 3.93 (3H, s), 3.76-3.62 (1H, m), 3.00-2.82 (2H, m), 1.30 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例89〜96
参考例20を用いて、実施例88に記載した方法と同様の方法に従って、反応、後処理、精製を行い、下表に示す化合物を得た。


Figure 2019182805



Figure 2019182805

以下に実施例89〜96の化合物名を記載する。
実施例89: (6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−(ピリジン−4−イルオキシ)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例90: (6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−フェノキシ−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例91: (6R)−3−[(6−メトキシピリジン−3−イル)オキシ]−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例92: (6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−[(6−メチルピリジン−3−イル)オキシ]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例93: (6R)−3−[(5−フルオロピリジン−3−イル)オキシ]−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例94: (6R)−3−[(6−クロロピリジン−3−イル)オキシ]−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例95: (6R)−3−[(5−クロロピリジン−3−イル)オキシ]−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例96: N−[3−({(6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}オキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例97: (6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−(ピリジン−4−イルメトキシ)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805
参考例20の化合物(90mg)、4−ピリジンメタノール(34mg)、炭酸セシウム(167mg)、ヨウ化銅(I)(7.8mg)および1,10−フェナンスロリン(15mg)のトルエン(1mL)/NMP(1mL)混合溶液を、6時間加熱還流した。反応液を室温に冷却後、有機層に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例97(44mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.62-8.49 (2H, m), 7.51 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.34-7.26 (2H, m), 7.10-7.06 (1H, m), 6.94-6.87 (1H, m), 5.33-5.23 (2H, m), 4.72 (1H, d, J = 14.0 Hz), 4.60-4.52 (1H, m), 3.87 (3H, s), 3.69-3.58 (1H, m), 2.79-2.60 (2H, m), 1.34 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例98〜102
参考例20を用いて、実施例97に記載した方法と同様の方法に従って、反応、後処理、精製を行い、下表に示す化合物を得た。
Figure 2019182805



Figure 2019182805

以下に実施例98〜102の化合物名を記載する。
実施例98: (6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−(ピリジン−3−イルメトキシ)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例99: (6R)−3−(シクロヘキシルメトキシ)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例100: (6R)−3−(シクロヘキシルオキシ)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例101: (6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メトキシ]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
実施例102: 4−[({(6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}オキシ)メチル]ベンゼンスルホンアミド
実施例103:(6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−[4−(ピリジン−4−イル)ピペラジン−1−イル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805
参考例20の化合物(76mg)、1−(4−ピリジル)ピペラジン(43mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(32mg)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(20mg)およびtert−ブトキシナトリウム8(33mg)のトルエン(2mL)溶液を、1時間加熱還流した。反応液を室温に冷却後、セライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で3回洗浄後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例103(24mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.18-8.01 (2H, m), 7.66-6.64 (3H, m), 6.57-6.42 (2H, m), 4.68-4.44 (2H, m), 3.73 (3H, s), 3.56-3.41 (1H, m), 3.37-3.01 (8H, m), 2.66-2.40 (2H, m), 1.18 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例104:(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−N−(ピリジン−3−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−アミン
Figure 2019182805
参考例5の化合物(111mg)、ピリジン−3−アミン(36mg)、三リン酸カリウム(118mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(23mg)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(41mg)のトルエン(3mL)溶液を、4時間加熱還流した。反応液を室温に冷却後、セライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール)で精製することにより、実施例104(60mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.49 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.11 (1H, dd, J = 4.9, 1.2 Hz), 7.75-7.71 (1H, m), 7.54 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.25-7.21 (1H, m), 7.15 (1H, dd, J = 8.5, 4.9 Hz), 6.98 (1H, dd, J = 8.5, 1.2 Hz), 5.83 (1H, br s), 4.62 (1H, d, J = 14.0 Hz), 4.56-4.48 (1H, m), 3.90 (3H, s), 3.72-3.60 (1H, m), 2.82-2.64 (1H, m), 1.70-1.52 (1H, m), 1.36 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例105:N−{(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}ピリジン−3−カルボキサミド
Figure 2019182805
参考例5の化合物(100mg)、ニコチンアミド(42mg)、ヨウ化銅(I)(4.4mg)、炭酸カリウム(63mg)およびN,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.0049mL)のトルエン(2mL)溶液を、140℃にて3時間撹拌した。反応液を室温に冷却後、セライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例105(52mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 9.15-9.06 (1H, m), 8.77 (1H, d, J = 4.3 Hz), 8.57 (1H, br s), 8.23-8.16 (1H, m), 7.59 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.42 (1H, dd, J = 7.9, 4.9 Hz), 7.21-7.17 (1H, m), 7.05-6.98 (1H, m), 4.95-4.84 (2H, m), 3.92 (3H, s), 3.84-3.72 (1H, m), 2.84-2.67 (2H, m), 1.41 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例106:N−{(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}ベンズアミド
Figure 2019182805
参考例5(86mg)を出発原料に用い、実施例105に記載の方法に準じ、実施例106(65mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.30 (1H, br s), 7.87-7.79 (2H, m), 7.58-7.47 (2H, m), 7.46-7.39 (2H, m), 7.16 (1H, s), 6.97 (1H, d, J = 7.9 Hz), 4.90-4.82 (2H, m), 3.88 (3H, s), 3.79-3.68 (1H, m), 2.80-2.62 (2H, m), 1.36 (3H, d, J = 6.7 Hz).
実施例107:(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−(ピリジン−3−イルオキシ)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805
参考例5の化合物(104mg)、3−ヒドロキシピリジン(34mg)、ヨウ化銅(I)(7.5mg)、N,N−ジメチルグリシン 塩酸塩(15mg)、炭酸セシウム(155mg)および1,4−ジオキサン(3mL)の混合液を、マイクロウェーブ照射下、140℃にて30分間撹拌した。続いて、反応液をマイクロウェーブ照射下、120℃にて5時間撹拌した。反応液に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、ろ液を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、実施例107(3.0mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.57 (1H, br s), 8.44-8.33 (1H, m), 7.62-7.51 (2H, m), 7.33-7.17 (2H, m), 7.03-6.97 (1H, m), 4.59 (1H, d, J = 14.0 Hz), 4.53-4.45 (1H, m), 3.92 (3H, s), 3.75-3.64 (1H, m), 2.85-2.69 (2H, m), 1.39 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例108:tert−ブチル 4−{(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボキシレート
Figure 2019182805
参考例5の化合物(110mg)、1−N−Boc−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン(109mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(29mg)および炭酸ナトリウム(53mg)のDME(1mL)/水(1mL)混合液を、1時間加熱還流した。反応液を室温に冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例108(109mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.55 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.25-7.17 (1H, m), 7.02-6.95 (1H, m), 5.72-5.64 (1H, m), 4.84 (1H, d, J = 14.0 Hz), 4.76-4.67 (1H, m), 4.13-3.93 (2H, m), 3.89 (3H, s), 3.70-3.56 (2H, m), 3.55-3.45 (1H, m), 2.77-2.62 (3H, m), 2.59-2.47 (1H, m), 1.42 (9H, s), 1.35 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例109:tert−ブチル 4−{(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2019182805
実施例108の化合物(101mg)、10%パラジウム/炭素(24mg)およびメタノール(5mL)の混合液を、水素雰囲気下、50℃にて2時間撹拌した。反応液をセライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧濃縮することにより、実施例109(101mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.53 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.21-7.17 (1H, m), 6.98-6.92 (1H, m), 4.76 (1H, d, J = 13.4 Hz), 4.66-4.58 (1H, m), 4.24-4.00 (2H, m), 3.89 (3H, s), 3.68-3.55 (1H, m), 2.86-2.60 (5H, m), 1.90-1.74 (2H, m), 1.69-1.54 (2H, m), 1.40 (9H, s), 1.33 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例110:(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−(ピペリジン−4−イル)−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール 塩酸塩
Figure 2019182805
実施例109の化合物(91mg)を酢酸エチル(1.5mL)に溶解し、4mol/L塩化水素/酢酸エチル溶液(1.38mL)を滴下して、室温にて3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮することにより、実施例110(79mg)を得た。
LC−MS,m/z;396.21[m+H] 保持時間;0.788min
実施例111:メチル 4−{(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2019182805
実施例110の化合物(30mg)およびトリエチルアミン(0.038mL)のTHF(2mL)溶液に、クロロギ酸メチル(0.011mL)を滴下し、室温にて1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例111(11mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.53 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.21-7.15 (1H, m), 6.98-6.91 (1H, m), 4.75 (1H, d, J = 13.4 Hz), 4.65-4.57 (1H, m), 4.32-4.03 (2H, m), 3.89 (3H, s), 3.68-3.55 (1H, m), 3.64 (3H, s), 2.93-2.59 (5H, m), 1.91-1.75 (2H, m), 1.73-1.56 (2H, m), 1.33 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例112:(6S)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−[1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805
実施例110の化合物(49mg)およびトリエチルアミン(0.063mL)のTHF(2mL)溶液に、メタンスルホニルクロリド(0.017mL)を滴下し、室温にて1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例112(29mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.54 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.22-7.16 (1H, m), 6.99-6.92 (1H, m), 4.76 (1H, d, J = 13.4 Hz), 4.67-4.58 (1H, m), 3.89 (3H, s), 3.88-3.78 (2H, m), 3.69-3.56 (1H, m), 2.81-2.63 (5H, m), 2.74 (3H, s), 2.06-1.75 (4H, m), 1.34 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例113:3−({(6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}オキシ)ベンズアミド
Figure 2019182805
参考例30の化合物(24mg)、HATU(30mg)、ジイソプロピルエチルアミン(0.094mL)および塩化アンモニウム(22mg)のDMF(1mL)溶液を、室温にて18時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で2回洗浄した。さらに、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過して、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製後、分取用TLC(クロロホルム/メタノール)で精製し、実施例113(8.4mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.63-7.58 (1H, m), 7.57-7.50 (1H, m), 7.47-7.41 (1H, m), 7.38-7.31 (1H, m), 7.30-7.24 (1H, m), 7.22-7.17 (1H, m), 6.98-6.91 (1H, m), 6.04 (1H, br s), 5.76 (1H, br s), 4.45 (1H, d, J = 14.0 Hz), 4.40-4.33 (1H, m), 3.87 (3H, s), 3.70-3.56 (1H, m), 2.80-2.64 (2H, m), 1.33 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例114:5−({(6R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール−3−イル}オキシ)ピリジン−3−カルボキサミド
Figure 2019182805
参考例31(33mg)をTFA(2mL)に溶解し、1時間加熱還流した。反応液を室温に冷却後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例114(18mg)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 8.89-8.83 (1H, m), 8.69 (1H, d, J = 3.1 Hz), 8.26-8.18 (1H, m), 8.09-8.04 (1H, m), 7.75-7.65 (2H, m), 7.40-7.35 (1H, m), 7.28-7.22 (1H, m), 4.53 (1H, d, J = 14.0 Hz), 4.48-4.40 (1H, m), 3.93 (3H, s), 3.78-3.64 (1H, m), 3.00-2.86 (2H, m), 1.30 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例115:1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−6−メチル−3−[3−(ピリジン−3−イル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル]−1,4,6,7−テトラヒドロピラノ[4,3−c]ピラゾール
Figure 2019182805
参考例32(77mg)の酢酸(3mL)溶液を、100℃にて4時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例115(46mg)を得た。
LC−MS,m/z;458.36[m+H] 保持時間;1.113min
実施例116:(7R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−7−メチル−3−[(6−メチルピリジン−3−イル)オキシ]−4,5,7,8−テトラヒドロ−1H−オキセピノ[4,5−c]ピラゾール
Figure 2019182805
参考例34の化合物(80mg)を用い、実施例88に記載の方法に準じ、実施例116(26mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.42 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.62 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.42 (1H, dd, J = 8.5, 3.1 Hz), 7.13-7.04 (2H, m), 6.90 (1H, d, J = 8.5 Hz), 4.25-4.17 (1H, m), 3.93 (3H, s), 3.76-3.54 (2H, m), 3.04-2.71 (3H, m), 2.67-2.58 (1H, m), 2.53 (3H, s), 1.29 (3H, d, J = 6.1 Hz).
実施例117:(7R)−1−[3−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−7−メチル−N−(6−メチルピリジン−3−イル)−4,5,7,8−テトラヒドロ−1H−オキセピノ[4,5−c]ピラゾール−3−アミン
Figure 2019182805
参考例34の化合物(20mg)、ヨウ化銅(2.5mg)、1,10−フェナントロリン(2.3mg)、3−アミノ−6−ピコリン(7.2mg)および三リン酸カリウム(19mg)のジメチルスルホキシド(0.44mL)溶液を、135℃で、3時間加熱撹拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製することにより、実施例117(0.5mg)を得た。
LC−MS,m/z;433.28[m+H] 保持時間;0.793min
薬理試験
以下に、本発明の化合物についての薬理試験方法及びその結果を示すが、本発明はこれらの試験例に限定されるものではない。
試験例1:ヒトmGlu2受容体安定発現細胞を用いた検討
(1)ヒトmGlu2受容体安定発現細胞
ヒトmGlu2受容体安定発現細胞を作製し、培養に供した。具体的には、pcDNA4/TO(K1020−01, Lifetechnologies, Carlsbad,CA,USA)にヒトmGlu2受容体遺伝子を挿入し、TR発現ヒト腎臓由来HEK細胞(cat#CCL−82.2, ATCC, USA)に導入した。その後Geneticin(cat#10131−027, Lifetechnologies, Carlsbad, CA, USA)による選別を行い、ヒトmGlu2受容体安定発現細胞を得た。
培地には10% Dialysed−FBS(cat#26400−044, Lifetechnologies, Carlsbad, CA, USA), 50μg/mL Blasticidin S(cat#ANT−BL−1, Lifetechnologies, Carlsbad, CA, USA)、2mg/mL G418(cat#16513−84, nacalai tesque, Kyoto, Japan)を含むHigh glucose−DMEM培地(cat#11995−065, Lifetechnologies, Carlsbad, CA, USA)を用い、細胞培養用フラスコ(cat#3133−150, AGC Thechno Glass, Shizuoka, Japan)にて培養を行った。培養中、3−4日毎にTrypLE Express(cat#12604−013, Lifetechnologies, Carlsbad, CA, USA)処理にて細胞を回収し、継代培養を行った。
継代から3−4日後、約80%コンフルエントな状態でTrypLE Express処理にて細胞を回収し、0.1% BSA(cat#12604−013, Lifetechnologies, Carlsbad, CA, USA), 0.1μg/mL Tetracycline(cat#33031−64, nacalai tesque, Kyoto, Japan)含有のHanks(cat#14065−056, Lifetechnologies, Carlsbad, CA, USA)/20mmol/L HEPES(cat#15630−080, Lifetechnologies, Carlsbad, CA, USA)Buffer(pH7.4)培地下で、Gα16, apoaequorinを一過的に導入し、その後に384wellプレート(cat#781090, Greiner bio−one, Frickenhausen, Germany)に1,500cells/30μL/wellとなるように播種した。
播種翌日、Coelentetrazine h(cat#S2011, Promega, Madison, WI, USA)を終濃度1μmol/Lとなるように添加し(10μl/well)、遠心後、室温で4時間以上静置した。
(2)試験化合物の調製
試験化合物はDMSOを用いて評価濃度の1000倍濃度になるように溶解した。このDMSO溶液を、培地(Hanks、20mmol/L HEPES、0.1% BSA)にて評価濃度の6倍濃度になるように希釈した。GlutamateはHanks/20mmol/L HEPES/0.1% BSA培地にてEC80濃度の6倍濃度になるように希釈した。
(3)mGlu2受容体ネガティブアロステリックモジュレーター活性評価
ヒトmGlu2受容体安定発現細胞を作製し、培養に供した。mGlu2受容体刺激による発光シグナルの検出にはFDSS7000(浜松ホトニクス)を用いた。細胞及び発光基質を添加したプレートに、上記調製の化合物溶液を添加した(10μl/well)。添加120秒後EC80のGlutamate含有溶液を添加し(10μl/well)、添加後300秒間発光シグナル(中心波長:465nm)を測定してRLU(Integration)を算出した。化合物のmGlu2受容体のネガティブアロステリックモジュレーター活性は、(100−100×(各化合物の各濃度のRLU/DMSO群のRLU))にて算出した。
本発明の化合物を上述の生物学試験で評価したところ、mGlu2受容体ネガティブアロステリックモジュレーター活性を示す化合物を見出した。各化合物のmGlu2受容体ネガティブアロステリックモジュレーター活性(IC50値(nmol/L)、もしくは10μmol/Lでの抑制率(%))を下表に示す。
Figure 2019182805



Figure 2019182805


Figure 2019182805

以上で説明したように、本発明の化合物はグループII代謝型グルタミン酸(mGlu)受容体に対して強い負の調節作用を示す。したがって、本発明の化合物はうつ病性障害・抑うつ障害(大うつ病、治療抵抗性うつ病、慢性うつ病等)、双極性及び関連障害、不安障害(全般性不安障害、パニック障害、社会不安障害、特定の恐怖症等)、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、急性ストレス障害、認知機能障害、認知症、肥満等の治療剤及び/又は予防剤として有用である。

Claims (24)

  1. 式(1):
    Figure 2019182805
    [式中、
    nは、1又は2を表し、
    Aは結合または−CH−を表し、
    環Aは、C3−10飽和炭素環、3から10員の飽和複素環、C6−10芳香族炭素環又は5から10員の芳香族複素環を表し、あるいは、LAが−CH−のとき、環Aの代わりにRで置換されていてもよく、
    は、C1−6アルキル、C2−6アルケン、またはC2−6アルキン(該C1−6アルキル、C2−6アルケンおよびC2−6アルキンは、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
    Bは下記構造式L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9又はL10:
    Figure 2019182805
    (各構造式中、結合1は式(1)のピラゾール環と結合している位置を表し、結合2は環Bと結合している位置を表し、yおよびzは、同一または異なって、0または1を表す(ただし、環内に二重結合を含む場合、yは0ではない))を表し、
    環Bは、C3−10飽和炭素環、3から10員の飽和複素環、C6−10芳香族炭素環又は5から10員の芳香族複素環を表し、あるいは、LBが構造式L9又はL10のとき、環Bの代わりにRBで置換されていてもよく、
    Bは、水素原子、C1−6アルキル、−C(O)−OR又は−S(O)−Rを表し、
    及びRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、C1−4アルキル又はC3−6飽和炭素環基(該アルキル及び該飽和炭素環基は、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
    ここにおいて、R及びRは、それらが結合する炭素原子と一緒になってC3−6飽和炭素環(該飽和炭素環は、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
    、R及びRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C3−6飽和炭素環基、C1−4アルコキシ、C3−6シクロアルコキシ、C1−4アルキルチオ、C2−4アルケニル、3から6員の飽和複素環基又は5又は6員の芳香族複素環基(該アルキル、該飽和炭素環基、該アルコキシ、該シクロアルコキシ、該アルキルチオ、該飽和複素環基及び該芳香族複素環基は、各々独立して、同一又は異なる1から5個のハロゲンで置換されていてもよい)を表し、
    、R及びRは、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C3−6飽和炭素環基、3から6員の飽和複素環基、−CH−C(O)−NR、−C(O)−R、−C(O)−OR、−C(O)−NR、−NR、−NR−C(O)−R、−NR−C(O)−NR、−NR−S(O)−R、−NR−S(O)−NR、―S(O)―R、−S(O)−R、−S(O)−OH、−S(O)−NR又は−S(O)(=NR)―R(該アルキル、該アルコキシ、該アルキルチオ、該飽和炭素環基及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、シアノ、−NR、ヒドロキシ及び1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
    及びRは、各々独立して、またR又はRが複数ある場合は各々独立して、水素原子、C1−4アルキル、C3−6飽和炭素環基又は3から6員の飽和複素環基(該アルキル、該飽和炭素環基及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
    ここにおいて、R及びRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって3から6員の飽和複素環基(該飽和複素環基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−4アルキル及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を形成していてもよく、
    は、複数ある場合は各々独立して、C1−4アルキル、C3−6飽和炭素環基又は3から6員の飽和複素環基(該アルキル、該飽和炭素環基及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)を表し、
    は、複数ある場合は各々独立して、水素原子、C1−4アルキル、C3−6飽和炭素環基又は3から6員の飽和複素環基(該アルキル、該飽和炭素環基及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)である]
    で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  2. nが1である、請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  3. nが2である、請求項1に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  4. Aが結合であり、環Aが、C3−10飽和炭素環、C6−10芳香族炭素環又は5から10員の芳香族複素環である、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  5. Aが結合であり、環Aが、シクロヘキサン、ベンゼン、ピリジン、チオフェン又はキノリンである、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  6. 環Bが、シクロヘプタン、シクロヘキサン、アゼチジン、ピロリジン、ピぺリジン、モルホリン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、イミダゾール、ピラゾール、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、イソキノリン、ベンゾイミダゾール、アザベンゾイミダゾール、インダゾール、アザインダゾール、インドリジン、イミダゾピリジン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロピリジン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロピリジン−1−オン、1,2−ジヒドロ−3H−ピロロピリジン−3−オン又は5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾピラジンである、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  7. Bが構造式L1、L2又はL3であり、環Bが、シクロヘキサン、ピぺリジン、テトラヒドロピラン、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、イミダゾピリジン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロピリジン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロピリジン−1−オン、1,2−ジヒドロ−3H−ピロロピリジン−3−オン又は5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾピラジンである、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  8. 及びRが、各々独立して、水素原子又は1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキルであり、ここにおいて、R及びRはそれらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロパン環又はシクロブタン環を形成していてもよく、
    、R及びRが、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ又はC1−4アルキルチオ(該アルキル、該アルコキシ及び該アルキルチオは、各々独立して、同一又は異なる1から5個のハロゲンで置換されていてもよい)である、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  9. がメチルであり、Rが水素原子であり、
    、R及びRが、各々独立して、水素原子、フッ素、塩素、シアノ、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシ又は、トリフルオロメトキシである、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  10. 、R及びRが、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、3から6員の飽和複素環基、−CH−C(O)−NR、−C(O)−R、−C(O)−OR、−C(O)−NR、−NR、−NR−C(O)−R、−NR−C(O)−NR、−NR−S(O)−R、−S(O)−NR又は−S(O)(=NR)―R(該アルキル、該アルコキシ及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、−NR、ヒドロキシ及び1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)である、
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  11. 、R及びRが、各々独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、3から6員の飽和複素環基、−C(O)−NR、−NR、−NR−S(O)−R、−S(O)−NR又は−S(O)(=NR)―R(該アルキル、該アルコキシ及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、−NR、ヒドロキシ及び1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)である、
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  12. 、R及びRが、各々独立して、水素原子、フッ素、塩素、シアノ、ヒドロキシメチル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、3から6員の飽和複素環基、−NR、−NR−S(O)−R、−S(O)−NR又は−S(O)(=NR)―Rである、
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  13. 及びRが、各々独立して、またR又はRが複数ある場合は各々独立して、水素原子、C1−4アルキル、C3−6飽和炭素環基又は3から6員の飽和複素環基(該アルキル、該飽和炭素環基及び該飽和複素環基は、各々独立して、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から5個の置換基で置換されていてもよい)である、
    請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  14. 及びRが、各々独立して、またR又はRが複数ある場合は各々独立して、水素原子又はC1−4アルキル(該アルキルは、ハロゲン、ヒドロキシ及びC1−4アルコキシからなる群から選択される、同一又は異なる1から3個の置換基で置換されていてもよい)であり、
    が、複数ある場合は各々独立して、1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキルであり、
    が、複数ある場合は各々独立して、水素原子又は1から5個のハロゲンで置換されていてもよいC1−4アルキルである、
    請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩。
  15. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物。
  16. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)及び/又は代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ3(mGluR3)が関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤。
  17. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)が関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤。
  18. 代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)及び/又は代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ3(mGluR3)が関与する疾患が、精神疾患又は神経変性疾患である、項16に記載の治療剤及び/又は予防剤。
  19. 精神疾患又は神経変性疾患が、うつ病性障害・抑うつ障害、双極性及び関連障害、不安障害、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、急性ストレス障害、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、アルツハイマー病、認知機能障害、認知症、薬物依存、肥満、痙攣、振戦、疼痛又は睡眠障害である、請求項18に記載の治療剤及び/又は予防剤。
  20. 代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)及び/又は代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ3(mGluR3)が関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤を製造するための、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩の使用。
  21. 代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)及び/又は代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ3(mGluR3)が関与する疾患の治療及び/又は予防に使用するための、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
  22. 治療が必要な患者に、治療上の有効量の請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の化合物又はその製薬学的に許容される塩を投与することを特徴とする、代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ2(mGluR2)及び/又は代謝型グルタミン酸受容体サブタイプ3(mGluR3)が関与する疾患を治療及び/又は予防するための方法。
  23. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩と、うつ病性障害・抑うつ障害、双極性及び関連障害、不安障害、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、急性ストレス障害、統合失調症、自閉症スペクトラム障害、アルツハイマー病、認知機能障害、認知症、薬物依存、肥満、痙攣、振戦、疼痛又は睡眠障害の治療剤から選択される少なくとも1種類以上の薬剤とを組み合わせてなる医薬。
  24. 抗精神病薬に分類される薬剤から選択される少なくとも1種以上の薬剤と併用して神経系疾患、精神疾患又は神経変性疾患を治療するための、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬学的に許容される塩。
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