JP2019181812A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録システム - Google Patents
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Abstract
【課題】他のインクジェット記録装置に連結可能で、他のインクジェット記録装置に連結した際に印字速度を速くすることが可能なインクジェット記録装置およびインクジェット記録システムを提供する。【解決手段】インクジェット記録装置100は、記録ヘッド10と、記録ヘッド10を制御する制御部90と、を備え、他のインクジェット記録装置100に対して記録媒体搬送方向に沿って連結可能である。制御部90は、インクジェット記録装置100が他のインクジェット記録装置100に連結された状態において、記録媒体1のうちの記録媒体搬送方向に沿って所定ピッチP1で配置され他のインクジェット記録装置100により印字される領域R2以外の領域R1に印字を行う高速印字モードを実行可能である。【選択図】図1
Description
本発明は、インクジェット記録装置およびインクジェット記録システムに関し、特に、他のインクジェット記録装置に対して連結可能なインクジェット記録装置、およびインクジェット記録装置とインクジェット記録装置に連結された1台以上の他のインクジェット記録装置とを備えたインクジェット記録システムに関するものである。
用紙、プラスチックフィルムおよび布などの記録媒体に印字を行う記録装置として、インクを吐出して画像を形成するインクジェット記録装置が、高精細な画像を形成できることから広く用いられている。
このようなインクジェット記録装置としては、高速で高解像度のインクジェット記録装置や低速で低解像度のインクジェット記録装置などが知られている。高速で高解像度のインクジェット記録装置は低速で低解像度のインクジェット記録装置に比べて高価であり、例えば、高速で高解像度のインクジェット記録装置を1台導入する予算で、低速で低解像度のインクジェット記録装置を2台導入できる場合がある。
また、従来、複数台のインクジェット記録装置を連結したインクジェット記録システムも知られている。このようなインクジェット記録システムでは、印字仕様に応じて、インクジェット記録装置を増設したり、インクジェット記録装置を分離して個別に印字を行ったりすることが可能である。
なお、複数台のインクジェット記録装置を連結したインクジェット記録システムは、例えば特許文献1に開示されている。
ところで、1台の高速のインクジェット記録装置と2台の低速のインクジェット記録装置とを比較した場合、1台の高速のインクジェット記録装置では、異なる記録媒体に同時に印字することは当然できないので、1つの印字(一方の記録媒体への印字)が終了してからでないと次の印字(他方の記録媒体への印字)を行うことができない。このため、1台の高速のインクジェット記録装置に比べて、2台の低速のインクジェット記録装置の方が、印字時間を短縮することができる。その一方、記録媒体が1個しかない場合、1台の高速のインクジェット記録装置の方が、2台の低速のインクジェット記録装置に比べて、印字時間を短縮することができる。
また、複数台のインクジェット記録装置を連結した従来のインクジェット記録システムでは、印字速度を速くすることは困難である。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、他のインクジェット記録装置に連結可能で、他のインクジェット記録装置に連結した際に印字速度を速くすることが可能なインクジェット記録装置およびインクジェット記録システムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一局面のインクジェット記録装置は、装置本体と、装置本体の内部に配置され、記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドと、記録ヘッドを制御する制御部と、を備え、他のインクジェット記録装置に対して記録媒体搬送方向に沿って連結可能である。制御部は、インクジェット記録装置が他のインクジェット記録装置に連結された状態において、画像データに対応する印字画像をインクジェット記録装置および他のインクジェット記録装置に振り分けるとともに、記録媒体のうちの記録媒体搬送方向に沿って所定ピッチで配置され他のインクジェット記録装置により印字される領域以外の領域に印字を行う高速印字モードを実行可能である。
本発明の一局面のインクジェット記録装置によれば、制御部は、インクジェット記録装置が他のインクジェット記録装置に連結された状態において、画像データに対応する印字画像をインクジェット記録装置および他のインクジェット記録装置に振り分けるとともに、記録媒体のうちの記録媒体搬送方向に沿って所定ピッチで配置され他のインクジェット記録装置により印字される領域以外の領域に印字を行う高速印字モードを実行可能である。これにより、インクジェット記録装置は他のインクジェット記録装置により印字される領域に印字を行う必要がないので、印字速度を速くすることができる。
また、例えば異なる記録媒体に印字する際には、インクジェット記録装置を分離することにより、異なる記録媒体に同時に印字することができるので、印字時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態のインクジェット記録装置100を備えたインクジェット記録システム200は、互いに連結された複数(ここでは2台)のインクジェット記録装置100と、インクジェット記録装置100のうちの記録媒体搬送方向(矢印A方向)の最上流に配置されたインクジェット記録装置100aに連結され記録媒体1を送り出す供給装置110と、インクジェット記録装置100のうちの記録媒体搬送方向の最下流に配置されたインクジェット記録装置100bに連結され記録媒体1を巻き取る巻き取り装置120と、によって構成されている。なお、インクジェット記録装置100aおよび100bは同一の構造である。
記録媒体1は、ロール状に巻かれている。記録媒体1としては、布、紙(普通紙、光沢紙など)およびプラスチックフィルムなどを用いることができる。
インクジェット記録装置100は、記録媒体1にインクを吐出して画像形成を行うものである。インクジェット記録装置100は、装置本体101と、装置本体101の内部に配置され、記録媒体搬送路2に沿って搬送される記録媒体1にインクを吐出する記録ヘッド10と、を有する。記録ヘッド10は図2に示すように、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックにそれぞれ対応するヘッド部10a、10b、10c及び10dを有する。ヘッド部10a〜10dは、記録媒体搬送方向に垂直な主走査方向(矢印BB´方向)に隣接して配置されている。
記録ヘッド10は、シリアル型記録ヘッドであり、主走査方向に走査しながら記録媒体1にインクを吐出する。また、記録ヘッド10は、主走査方向に延びる一対のレール部材11に沿って移動するように構成されている。なお、記録ヘッド10は、駆動源(図示せず)を有するヘッド移動機構12(図4参照)によって移動される。
インクジェット記録装置100は、ヘッド部10a〜10dに補給するイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのインクをそれぞれ収容するインクタンク20a、20b、20c及び20d(図1参照)を備えている。
また、インクジェット記録装置100には図3に示すように、記録媒体搬送路2の下面を構成する搬送ガイド31および32が設けられている。搬送ガイド31は、記録媒体搬入口41の近傍に配置されており、搬送ガイド32は、記録ヘッド10のインク吐出面(下面)に対向配置されている。
搬送ガイド32の記録媒体搬送方向の上流端(図3の左端)に隣接するように、上流側ガイドローラー35が設けられており、搬送ガイド32の記録媒体搬送方向の下流端(図3の右端)に隣接するように、下流側ガイドローラー36が設けられている。下流側ガイドローラー36の下流側には、記録媒体排出口42が設けられている。また、搬送ガイド31と上流側ガイドローラー35との間には、記録媒体1を撓ませることが可能な撓みローラー対(撓み発生部材)50が設けられている。なお、上流側ガイドローラー35、下流側ガイドローラー36および撓みローラー対50は、記録媒体1に従動して回転する。
撓みローラー対50は、駆動源(図示せず)を有するローラー移動機構51(図4参照)によって上下方向に移動される。撓みローラー対50が上下方向に移動することによって、記録媒体1に生じる撓み量を調整することができる。
搬送ガイド31の上方には、記録媒体1に印字された後述する基準マークを検知するマーク検知センサー(マーク検知部)55が配置されている。マーク検知センサー55の検知結果は、後述する制御部90に送信される。マーク検知センサー55が基準マークを検知することによって、記録媒体1の主走査方向(矢印BB´方向)の位置ズレや、記録媒体1の副走査方向(矢印AA´方向)の位置を検知することができる。
なお、撓みローラー対50、ローラー移動機構51およびマーク検知センサー55は、記録媒体搬送方向の最上流に配置された最上流記録装置(ここではインクジェット記録装置100a)では使用されず、最上流記録装置以外の非最上流記録装置(ここではインクジェット記録装置100b)で使用される。このため、撓みローラー対50、ローラー移動機構51およびマーク検知センサー55をユニット化して、インクジェット記録装置100に対して着脱可能に構成し、必要なインクジェット記録装置100(ここではインクジェット記録装置100b)のみに搭載してもよい。
供給装置110は図1に示すように、ロール状の記録媒体1を送り出す送り回転軸111(搬送部材)と、記録媒体1をガイドするガイドローラー112と、送り回転軸111を回転駆動させる駆動源(図示せず)を有する送り駆動機構(図示せず)と、を有する。
巻き取り装置120は、画像形成された記録媒体1をロール状に巻き取る巻き取り回転軸(搬送部材)121と、記録媒体1をガイドするガイドローラー122と、巻き取り回転軸121を回転駆動させる駆動源(図示せず)を有する巻き取り駆動機構(図示せず)と、を有する。
図4に示すように、インクジェット記録装置100の制御部90は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等によって構成されている。また、制御部90は、記録ヘッド10、ヘッド移動機構12およびローラー移動機構51などを制御可能であり、インクジェット記録装置100全体を制御可能である。また、制御部90は、マーク検知センサー55との間で通信可能であるとともに、連結された他の装置(インクジェット記録装置100、供給装置110および巻き取り装置120)との間で通信可能である。
ROMには、インクジェット記録装置100の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、インクジェット記録装置100の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。RAMには、インクジェット記録装置100の制御途中で発生した必要なデータや、インクジェット記録装置100の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。
また、制御部90は、印字モード(後述する高速印字モード、高解像度モード、高濃度モード)等がユーザーにより入力される操作パネルまたはパーソナルコンピューター(いずれも図示せず)との間で通信可能に構成されており、操作パネルまたはパーソナルコンピューターから情報を取得(受信)する。また、制御部90は、例えばパーソナルコンピューターから受信した画像データに応じて記録ヘッド10から吐出するインクのインク量を決定したり、記録媒体1の種類やユーザーによる印字モード設定等に応じて記録媒体1の搬送速度を決定したりする。
図5に示すように、インクジェット記録装置100の装置本体101の上流側側面101aには、他の装置(供給装置110およびインクジェット記録装置100)と連結するための連結突起102が設けられており、装置本体101の下流側側面101bには、他の装置(巻き取り装置120およびインクジェット記録装置100)と連結するための連結凹部103が設けられている。インクジェット記録装置100に連結突起102および連結凹部103を設けることによって、他の装置との間で正確な位置決めを行うことができる。
図6に示すように、供給装置110の下流側側面110aには、インクジェット記録装置100と連結するための連結凹部111が設けられている。
図7に示すように、巻き取り装置120の上流側側面120aには、インクジェット記録装置100と連結するための連結突起121が設けられている。
このように、連結突起102、連結凹部103、連結凹部111および連結突起121を設けることによって、インクジェット記録システム200が備えるインクジェット記録装置100を1台又は3台以上に容易に変更することができる。
連結突起102、連結凹部103、連結凹部111および連結突起121には、コネクター(図示せず)が設けられている。これにより、連結された装置同士の間で通信可能となっている。また、インクジェット記録装置100の連結突起102および連結凹部103のコネクターは、制御部90に電気的に接続されている。
また、制御部90は、連結突起102および連結凹部103のコネクターからの情報に基づいて、連結状態を自動で検知することができる。具体的には、制御部90は、連結突起102および連結凹部103がどの装置と連結されているか、インクジェット記録システム200が備えるインクジェット記録装置100(連結されているインクジェット記録装置100)の合計台数、自身(この制御部90)を備えるインクジェット記録装置100が記録媒体搬送方向の上流側から何番目に設けられているか、等を自動で検知することができる。
本実施形態では、最上流記録装置(ここではインクジェット記録装置100a)の制御部90(以下、メイン制御部90a(図1参照)ともいう)が、インクジェット記録システム200全体を制御する。メイン制御部90aは、画像データに対応する印字画像をインクジェット記録装置100aおよび他のインクジェット記録装置100bに振り分ける。他のインクジェット記録装置100bの制御部90は、メイン制御部90aからの指示に従って印字を実行する。
また、本実施形態では、メイン制御部90aは、1台のインクジェット記録装置100だけで印字を行う場合に比べて、より高速で印字を行う高速印字モード、より高解像度で印字を行う高解像度モード、より高濃度で印字を行う高濃度モードを実行可能である。
以下、本実施形態のインクジェット記録システム200における高速印字モード、高解像度モードおよび高濃度モードについて具体的に説明する。
まず、高速印字モードについて説明する。高速印字モードで印字を行う場合、図8に示すように、記録媒体1を記録媒体搬送方向に所定ピッチP1でインクジェット記録装置100の合計台数と同じ数(ここでは2個)の領域に区分けする。ここでは、記録媒体1を、インクジェット記録装置100aに対応する領域R1と、インクジェット記録装置100bに対応する領域R2と、に区分けする。
領域R1および領域R2の副走査方向(矢印AA´方向)の長さは、互いに等しく、記録ヘッド10を主走査方向に1回走査したときに印字される印字幅と等しい。また、所定ピッチP1は、領域R1の副走査方向の長さ(印字幅)にインクジェット記録装置100の合計台数を掛けた大きさである。
高速印字モードを行う場合において、インクジェット記録装置100aにより領域R1に印字が行われる。このとき、記録媒体1の搬送は停止されている。その後、供給装置110および巻き取り装置120により記録媒体1が所定ピッチP1(送り量)だけ搬送され、インクジェット記録装置100aにより次の領域R1に印字が行われる。これが繰り返されることによって、記録媒体1には図9に示す画像が形成される。
また、インクジェット記録装置100bにより領域R2に印字が行われる。このとき、記録媒体1の搬送は停止されている。なお、インクジェット記録装置100bの領域R2への印字は、インクジェット記録装置100aの領域R1への印字と同時に行われる。その後、供給装置110および巻き取り装置120により記録媒体1が所定ピッチP1(送り量)だけ搬送され、インクジェット記録装置100bにより次の領域R2に印字が行われる。これが繰り返されることによって、記録媒体1には図10に示す画像が形成される。
このように、2台のインクジェット記録装置100を連結して高速印字モードを実行する場合、1台のインクジェット記録装置100で印字を行う場合と比べて、記録媒体1の送り量が2倍になるため、印字速度が約2倍になる。なお、2台のインクジェット記録装置100を連結して高速印字モードを実行する場合、1台のインクジェット記録装置100で印字を行う場合と比べて、印字画像の解像度および濃度は同じになる。
次に、高解像度モードについて説明する。高解像度モードで印字を行う場合、図11に示すように、印字画像を構成する多数の画素Sの各々の領域を、インクジェット記録装置100aに対応する領域S1と、インクジェット記録装置100bに対する領域S2と、に主走査方向に区分けする。
高解像度モードを行う場合において、インクジェット記録装置100aにより領域R1(または領域R2)(図8参照)の各画素Sの領域S1に印字が行われる(図12参照)。このとき、記録媒体1の搬送は停止されている。その後、供給装置110および巻き取り装置120により記録媒体1が所定ピッチP2(=P1/2)(図8参照)だけ搬送され、インクジェット記録装置100aにより次の領域R2(または領域R1)の各画素Sの領域S1に印字が行われる。
また、インクジェット記録装置100bにより領域R1(または領域R2)の各画素Sの領域S2に印字が行われる(図13参照)。このとき、記録媒体1の搬送は停止されている。なお、インクジェット記録装置100bの印字は、インクジェット記録装置100aの印字と同時に行われる。その後、供給装置110および巻き取り装置120により記録媒体1が所定ピッチP2だけ搬送され、インクジェット記録装置100bにより次の領域R2(または領域R1)の各画素Sの領域S2に印字が行われる。これが繰り返されることによって、記録媒体1には高解像度の画像が形成される。
このように、2台のインクジェット記録装置100を連結して高解像度モードを実行する場合、1台のインクジェット記録装置100で印字を行う場合と比べて、各画素Sにおけるインクドットの数を2倍にすることができるため、解像度が約2倍になる。なお、2台のインクジェット記録装置100を連結して高解像度モードを実行する場合、1台のインクジェット記録装置100で印字を行う場合と比べて、印字速度および印字画像の濃度は同じになる。
次に、高濃度モードで印字を行う場合について説明する。高濃度モードで印字を行う場合、インクジェット記録装置100aとインクジェット記録装置100bとは同じ位置に同色の印字を行う。
高濃度モードを行う場合において、インクジェット記録装置100aにより領域R1(または領域R2)(図8参照)に印字が行われる。このとき、記録媒体1の搬送は停止されている。その後、供給装置110および巻き取り装置120により記録媒体1が所定ピッチP2(=P1/2)(図8参照)だけ搬送され、インクジェット記録装置100aにより次の領域R2(または領域R1)に印字が行われる。これが繰り返されることによって、記録媒体1には図10に示す画像が形成される。
また、インクジェット記録装置100bにより領域R1(または領域R2)に印字が行われる。このとき、記録媒体1の搬送は停止されている。また、インクジェット記録装置100bは、インクジェット記録装置100aと同じ位置(同じ画素S)に同色のインクを例えば同じ量だけ吐出する。なお、インクジェット記録装置100bの印字は、インクジェット記録装置100aの印字と同時に行われる。その後、供給装置110および巻き取り装置120により記録媒体1が所定ピッチP2だけ搬送され、インクジェット記録装置100bにより次の領域R2(または領域R1)に印字が行われる。これが繰り返されることによって、記録媒体1には図14に示す高濃度の画像が形成される。
このように、2台のインクジェット記録装置100を連結して高濃度モードを実行する場合、1台のインクジェット記録装置100で印字を行う場合と比べて、各画素Sにおけるインクドットの量が2倍になるため、印字画像の濃度が濃くなる。なお、2台のインクジェット記録装置100を連結して高濃度モードを実行する場合、1台のインクジェット記録装置100で印字を行う場合と比べて、印字速度および印字画像の解像度は同じになる。
上述したように複数台のインクジェット記録装置100によって同一の記録媒体1に印字を行う場合、各インクジェット記録装置100により印字される画像の位置ズレを抑制する必要がある。そこで、本実施形態では、最上流記録装置(インクジェット記録装置100a)は、画像データに基づいて記録媒体1に画像を印字する際に、図15に示すように記録媒体1の端部領域(領域R1および領域R2の外側)に基準マークQを所定ピッチで印字するように構成されている。
非最上流記録装置(インクジェット記録装置100b)は、マーク検知センサー55によって基準マークQを検知する。これにより、記録媒体1の主走査方向(矢印BB´方向)の位置ズレ、及び記録媒体1の副走査方向(矢印AA´方向)の位置を検知することができる。記録媒体1が主走査方向に位置ズレしている場合、主走査方向に移動されている記録ヘッド10の吐出タイミングを調整することによって、画像の主走査方向の位置ズレを防止することができる。また、マーク検知センサー55が基準マークQを検知した検知タイミングに基づいて撓みローラー対50により記録媒体1を所定量撓ませることによって、記録ヘッド10と記録媒体1の領域R1(または領域R2)とを記録媒体搬送方向に位置合わせすることができるので、画像の副走査方向の位置ズレを防止することができる。
本実施形態では、上記のように、メイン制御部90aは、インクジェット記録装置100aが他のインクジェット記録装置100bに連結された状態において、画像データに対応する印字画像をインクジェット記録装置100aおよび他のインクジェット記録装置100bに振り分けるとともに、記録媒体1のうちの他のインクジェット記録装置100bにより印字される領域R2以外の領域R1に印字を行う高速印字モードを実行可能である。これにより、インクジェット記録装置100aは他のインクジェット記録装置100bにより印字される領域R2に印字を行う必要がないので、印字速度を速くすることができる。
また、例えば異なる記録媒体1に印字する際には、インクジェット記録装置100aとインクジェット記録装置100bとを分離することにより、異なる記録媒体1に同時に印字することができるので、印字時間を短縮することができる。
以上のように、インクジェット記録システム200では、印字仕様に応じて、インクジェット記録装置100を分離して個別に印字を行ったり、インクジェット記録装置100を増設したりすることができる。
また、上記のように、メイン制御部90aは、印字画像を構成する各画素Sの領域をインクジェット記録装置100aおよび他のインクジェット記録装置100bに振り分けるとともに、各画素S中において他のインクジェット記録装置100bにより印字される領域S2以外の領域S1に印字を行う高解像度モードを実行可能である。これにより、各画素Sに対して複数のインクジェット記録装置100により印字を行うことができるので、印字画像を容易に高解像度にすることができる。
また、上記のように、メイン制御部90aは、他のインクジェット記録装置100bと同じ位置に同色の印字を行う高濃度モードを実行可能である。これにより、印字画像を容易に高濃度にすることができる。
また、上記のように、高速印字モードにおいて、インクジェット記録装置100aおよび他のインクジェット記録装置100bは、記録媒体1の異なる領域R1およびR2に対して同時に印字を行う。これにより、容易に印字速度を速くすることができる。
また、上記のように、所定ピッチP1は、記録ヘッド10を主走査方向に1回走査したときに印字される領域R1およびR2の副走査方向の長さである印字幅にインクジェット記録装置100の合計台数を掛けた大きさであり、送り回転軸111および巻き取り回転軸121は、高速印字モードにおいて、記録媒体1を所定ピッチP1ずつ搬送する。これにより、インクジェット記録装置100aおよび他のインクジェット記録装置100bの各々は、容易に記録媒体1の異なる領域R1およびR2に対して同時に印字を行うことができる。また、各インクジェット記録装置100において、印字を行う領域R1およびR2が記録ヘッド10の直下に到達したときだけ記録媒体1の搬送が停止するので、より容易に印字速度を速くすることができる。
また、上記のように、記録媒体搬送方向に長尺の記録媒体1に印字する際に、本発明のインクジェット記録システム200を用いることは特に効果的である。
また、上記のように、最上流記録装置(インクジェット記録装置100a)は、記録媒体1の所定領域に基準マークQを印字し、非最上流記録装置(インクジェット記録装置100b)は、マーク検知センサー55が基準マークQを検知した検知タイミングに基づいて撓みローラー対50により記録媒体1を所定量撓ませる。これにより、各インクジェット記録装置100により印字される画像が記録媒体搬送方向に位置ズレするのを抑制することができる。
また、上記のように、メイン制御部90aは、インクジェット記録装置100の合計台数を自動で検知可能である。これにより、画像データに対応する印字画像を複数のインクジェット記録装置100に自動で振り分けることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、ロール状の記録媒体1を用いる例について示したが、本発明はこれに限らず、所定サイズ(例えばA4サイズ等)にカットされた記録媒体1を用いてもよい。
また、上記実施形態では、インクジェット記録装置100を2台連結してインクジェット記録システム200を構成する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、インクジェット記録装置100を4台連結すれば、印字速度または解像度を約4倍にすることができる。又は、印字速度を約2倍にしながら、解像度を約2倍にすることもできる。
また、上記実施形態では、インクジェット記録装置100aとインクジェット記録装置100bとが同じ色のインクを備える例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、インクジェット記録装置100aがイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのインクを備え、インクジェット記録装置100bがオレンジ、ライトマゼンタ、ライトシアン、及びグレーのインクを備えてもよい。このように、複数のインクジェット記録装置100のうちの少なくとも1組が異なる色のインクを備えることによって、表現できる色数を容易に多くすることができる。
また、複数のインクジェット記録装置100のうちの少なくとも1組が、種類の異なるインクを備えてもよい。例えば、インクジェット記録装置100aが反応染料インクを備え、インクジェット記録装置100bが分散染料インクを備えてもよい。このように構成すれば、例えば綿およびポリエステルの混紡からなる記録媒体1に対して1度の印字で染色することができる。また、インクジェット記録装置100aが染料インクを備え、インクジェット記録装置100bが顔料インクを備えてもよい。
また、上記実施形態では、シリアル型の記録ヘッドを用いる例について示したが、本発明はこれに限らず、主走査方向に延びるように配置され、搬送される記録媒体にインクを吐出するラインヘッド型の記録ヘッドを用いてもよい。この場合、例えば、高速印字モードを実行する場合に、インクジェット記録装置100aが領域R1に印字する際の記録媒体搬送速度に比べて、インクジェット記録装置100aが領域R1に印字を行ってから次の領域R1まで記録媒体を搬送する際の記録媒体搬送速度を速くすれば、印字速度を速くすることができる。
また、上記実施形態では、搬送部材(送り回転軸111、巻き取り回転軸121)を有する装置(供給装置110、巻き取り装置120)をインクジェット記録装置100とは別に設ける例について示したが、本発明はこれに限らず、搬送部材をインクジェット記録装置100に設けてもよい。
また、上記実施形態では、高解像度モードにおいて、各画素Sを主走査方向に区分けする例について示したが、本発明はこれに限らず、各画素Sを副走査方向に区分けしてもよい。
また、上記実施形態では、インクジェット記録装置100の制御部90(メイン制御部90a)がインクジェット記録システム200全体を制御する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、インクジェット記録システム200がパーソナルコンピューター等の上位装置を備え、上位装置の制御部がインクジェット記録システム200全体を制御してもよい。そして、上位装置の制御部が印字画像を各インクジェット記録装置100に振り分けてもよい。
1 記録媒体
10 記録ヘッド
50 撓みローラー対(撓み発生部材)
55 マーク検知センサー(マーク検知部)
90 制御部
90a メイン制御部(制御部)
100 インクジェット記録装置
100a インクジェット記録装置(最上流記録装置)
100b インクジェット記録装置(他のインクジェット記録装置、非最上流記録装置)
101 装置本体
111 送り回転軸(搬送部材)
121 巻き取り回転軸(搬送部材)
200 インクジェット記録システム
P1 所定ピッチ
Q 基準マーク
R1、R2 領域
S 画素
S1、S2 領域
10 記録ヘッド
50 撓みローラー対(撓み発生部材)
55 マーク検知センサー(マーク検知部)
90 制御部
90a メイン制御部(制御部)
100 インクジェット記録装置
100a インクジェット記録装置(最上流記録装置)
100b インクジェット記録装置(他のインクジェット記録装置、非最上流記録装置)
101 装置本体
111 送り回転軸(搬送部材)
121 巻き取り回転軸(搬送部材)
200 インクジェット記録システム
P1 所定ピッチ
Q 基準マーク
R1、R2 領域
S 画素
S1、S2 領域
Claims (10)
- 装置本体と、
前記装置本体の内部に配置され、記録媒体上にインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドを制御する制御部と、
を備え、他のインクジェット記録装置に対して記録媒体搬送方向に沿って連結可能なインクジェット記録装置であって、
前記制御部は、前記インクジェット記録装置が前記他のインクジェット記録装置に連結された状態において、画像データに対応する印字画像を前記インクジェット記録装置および前記他のインクジェット記録装置に振り分けるとともに、前記記録媒体のうちの前記記録媒体搬送方向に沿って所定ピッチで配置され前記他のインクジェット記録装置により印字される領域以外の領域に印字を行う高速印字モードを実行可能であることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記制御部は、前記インクジェット記録装置が前記他のインクジェット記録装置に連結された状態において、前記印字画像を構成する各画素の領域を前記インクジェット記録装置および前記他のインクジェット記録装置に振り分けるとともに、各画素中において前記他のインクジェット記録装置により印字される領域以外の領域に印字を行う高解像度モードを実行可能であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記制御部は、前記インクジェット記録装置が前記他のインクジェット記録装置に連結された状態において、前記他のインクジェット記録装置と同じ位置に同色の印字を行う高濃度モードを実行可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置と、
前記インクジェット記録装置に連結された1台以上の前記他のインクジェット記録装置と、
前記記録媒体を搬送する搬送部材と、
を備え、
前記他のインクジェット記録装置の各々は、前記装置本体および前記記録ヘッドを備えることを特徴とするインクジェット記録システム。 - 前記高速印字モードにおいて、前記インクジェット記録装置および前記他のインクジェット記録装置は、前記記録媒体の異なる領域に対して同時に印字を行うことを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録システム。
- 前記各記録ヘッドは、前記記録媒体搬送方向に垂直な主走査方向に走査するシリアル型記録ヘッドであり、
前記所定ピッチは、前記記録ヘッドを前記主走査方向に1回走査したときに印字される領域の副走査方向の長さである印字幅に前記インクジェット記録装置および前記他のインクジェット記録装置の合計台数を掛けた大きさであり、
前記搬送部材は、前記高速印字モードにおいて、前記記録媒体を前記所定ピッチずつ搬送することを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録システム。 - 前記記録媒体は、ロール状に巻かれた記録媒体であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載のインクジェット記録システム。
- 前記インクジェット記録装置および前記他のインクジェット記録装置のうちの前記記録媒体搬送方向の最上流に配置された最上流記録装置以外の非最上流記録装置の各々に対して前記記録媒体搬送方向の上流側に配置され、前記記録媒体を撓ませることが可能な撓み発生部材をさらに備え、
前記非最上流記録装置の各々は、基準マークを検知するマーク検知部を有し、
前記最上流記録装置は、前記記録媒体の所定領域に前記基準マークを印字し、
前記非最上流記録装置は、前記マーク検知部が前記基準マークを検知した検知タイミングに基づいて前記撓み発生部材により前記記録媒体を所定量撓ませることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録システム。 - 前記制御部は、前記インクジェット記録装置および前記他のインクジェット記録装置の合計台数を自動で検知可能であることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載のインクジェット記録システム。
- 前記インクジェット記録装置および前記他のインクジェット記録装置のうちの少なくとも1組は、種類の異なるインクを備えることを特徴とする請求項4〜9のいずれか1項に記載のインクジェット記録システム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2018075990A JP2019181812A (ja) | 2018-04-11 | 2018-04-11 | インクジェット記録装置およびインクジェット記録システム |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2019181812A true JP2019181812A (ja) | 2019-10-24 |
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ID=68338185
Family Applications (1)
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JP2018075990A Pending JP2019181812A (ja) | 2018-04-11 | 2018-04-11 | インクジェット記録装置およびインクジェット記録システム |
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-
2018
- 2018-04-11 JP JP2018075990A patent/JP2019181812A/ja active Pending
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