まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の回路構成例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。尚、本実施例では、特別図柄を文字や記号等の各々を識別可能な複数種類の識別情報とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、特別図柄を複数のドット表示の組み合わせにより一定の法則性を有さない識別困難なもの、或いは識別不能なものとしてもよい。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
尚、以下の説明において、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。尚、本実施例においては、『実行』と『実施』とは同義である。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
また、本実施例では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが、このように演出表示装置5を用いた演出を行う場合において、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、近年においては演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置5上の表示領域を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。よって、これら現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくいことを解消することを目的として、演出表示装置5に、演出図柄と特別図柄及び普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリアを設けても良い。これら第4図柄は、第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるとともに、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるようにすれば良い。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果LED9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や貸し出しによって払い出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが設けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニット35Aは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの配置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果LED9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。LED制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたLED出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果LED9などにおける点灯/消灯駆動を行うLEDドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果指定コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果指定コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果指定コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB5XXHは、時短回数の残り回数(変動回数)を通知するための演出制御コマンドであり、時短回数の残り回数(変動回数)に応じたEXTデータが設定されることにより、時短回数の残り回数(変動回数)が通知される。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「はずれ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図5に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施例の表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施例の大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変大当りA」、「確変大当りB」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施例における大当り種別について、図7(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示器4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」としてラウンド数の少ない短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない短期開放大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、上記したように、「確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施例では、これらの判定値が、大当りの種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「非確変大当り」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」または「確変大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図5に示すように、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、更に、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、LED制御基板14に対してLEDデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。この演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施例では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにて保留記憶表示を行うための始動入賞時受信コマンドバッファが設定されている。始動入賞時受信コマンドバッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられており、各格納領域に、始動入賞の有無を示すデータ(具体的には始動入賞無しを示す「0」と、始動入賞有りを示す「1」)とが記憶されている。尚、これら始動入賞時受信コマンドバッファのデータは、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドの受信や、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの受信に応じて、後述する演出制御プロセス処理内の保留表示更新処理(S72、図12参照)にて更新されるとともに、更新後の始動入賞時受信コマンドバッファのデータに基づいて第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示が更新される。
具体的には、第1始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第1特図の変動が開始されたことに基づいて第1変動開始コマンドを受信したときには、第1保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。同様に、第2始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第2特図の変動が開始されたことに基づいて第2変動開始コマンドを受信したときには、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「はずれ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
本実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をはずれ図柄としている。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やはずれ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やはずれ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りAに対応する大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りBに対応する大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として、「3」または「7」の大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。尚、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
尚、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄は後述する非確変大当りに対応する大当り図柄となり、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが、確変大当りAと同じく第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における所定期間と同じであるが、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)よりも少ない第2回数(例えば、5回)繰返し実行される。尚、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。尚、これら短期開放大当り状態では、ラウンド回数を第2回数である5回とした形態を例示しているが、ラウンド回数は通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)と同一とする一方、所定数(例えば6)以降の各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)を、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)とすることで、実質的なラウンド回数を通常開放大当り状態よりも少なくするようにしても良い。
このような短期開放大当り状態では、ラウンド数が通常開放大当り状態よりも少ないことにより、通常開放大当り状態よりも獲得できる出玉(賞球)の期待値が少ない大当り状態であれば良い。尚、これら短期開放大当り状態では、全てのラウンドについて、大入賞口の開放期間を第2期間(0.1秒間など)とすることで、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態としても良い。即ち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となることで、通常開放大当り状態よりも獲得可能な出玉(賞球)が少ないものであればよい。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、遊技効果LED9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、本実施例では、図5に示すように、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。更に、本実施例では、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様においては、スーパーリーチβが出現した場合には、スーパーリーチαが出現した場合よりも変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高い(大当り期待度:スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ)。
尚、本実施例では、後述するように、リーチにおいては、変動時間がスーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチとなるように設定されており(図5参照)、変動時間が長くなる程、大当り期待度が高くなるようになっている。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための「滑り」や「擬似連」といった変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。これら「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。尚、「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出などの変動表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、LED点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、保留表示予告演出となるものが含まれていてもよい。保留表示予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが、予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特図ゲームの保留表示などの表示態様の変化に基づいて示唆される予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。尚、特図ゲームが1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、はずれ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチはずれ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」以外の奇数「1」、「3」、「5」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「1」、「3」、「5」である演出図柄は、上記した「7」である演出図柄と同様に確変図柄と称される。尚、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施例では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。一方、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「5」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施例では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御及び高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出を実行しても良い。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われば良い。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。尚、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域にて演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図9のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図9に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に配置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図10は、特別図柄プロセス処理として、図9に示すS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞処理を実行する(S21)。該始動入賞処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。即ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S24の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S24の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図11は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)、その後、S52に移行する。
図12は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示を、演出制御バッファ設定部の記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
図13は、図12に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S74)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1」〜「4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。尚、バッファ番号「1」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
また、S271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S273;N)、演出図柄変動開始処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「1」〜「4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S274)。尚、バッファ番号「1」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
S272またはS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本実施例では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
そして、演出制御用CPU120は、遊技状態が高ベース状態(高確高ベース状態または低確高ベース状態)中であるか否かを判定する(S277)。遊技状態が高ベース状態中である場合(S277;Y)は、更に当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(S278)。当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合(S278;Y)は、乱数回路124等からリーチ演出決定用乱数を抽出するとともに、該抽出したリーチ演出決定用乱数、図示しないリーチ演出決定用テーブル、及び当該変動表示における変動表示結果に基づいてリーチ演出を第1リーチ演出〜第3リーチ演出の中から決定する(S279)。
図14(D)に示すように、第1リーチ演出は、演出表示装置5において味方キャラクタと敵キャラクタが戦うバトル演出を実行し、該バトル演出中のプッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること、または、該操作受付期間が経過したことに基づいて味方キャラクタが勝利するか敗北するか引分となるリーチ演出である。尚、バトル演出において味方キャラクタが勝利する場合は、変動表示結果が確変大当りとなることによって大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)に制御されることを報知し、バトル演出において味方キャラクタが敗北する場合は、変動表示結果が非確変大当りとなることによって大当り遊技終了後に遊技状態が高ベース状態(低確高ベース状態)に制御されることを報知する。更に、バトル演出において味方キャラクタが敵キャラクタと引き分ける場合は、変動表示結果がはずれ(スーパーリーチはずれ)となることによって高ベース状態(高確高ベース状態または低確高ベース状態)が継続することを報知する。
また、第2リーチ演出は、演出表示装置5において後述する操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を表示するとともに、該プッシュボタン31Bの画像の表示態様を時間経過に基づいて変化させていき、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること、または、該操作受付期間が経過したことに基づいて変動表示結果が確変大当りであることを報知したり、変動表示結果がはずれであることを報知するリーチ演出である。
また、第3リーチ演出は、演出表示装置5において後述する操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を該演出表示装置5の表示領域に停止表示または出現表示させるリーチ演出である。尚、プッシュボタン31Bの画像が演出表示装置5の表示領域の中央に停止表示されない場合や出現表示されない場合は、変動表示結果がはずれであることを報知し、プッシュボタン31Bの画像が演出表示装置5の表示領域の中央に停止表示された場合や出現表示された場合は、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること、または、該操作受付期間が経過したことに基づいて変動表示結果が確変大当りであることを報知する。
尚、本実施例の第1リーチ演出〜第3リーチ演出において演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像として表示するプッシュボタン31Bの画像210は、半透明の画像であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リーチ演出〜第3リーチ演出において演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像として表示するプッシュボタン31Bの画像210は、演出表示装置5の表示領域に操作促進画像として表示するプッシュボタン31Bの画像230と判別可能な表示態様であれば、例えば、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230と大きさや色が異なる画像、プッシュボタン31Bの一部の画像等であってもよい。
尚、S279において演出制御用CPU120は、変動表示結果が確変大当りの場合は、図14(A)に示すように、33.3%の割合で勝利パターンでの第1リーチ演出の実行を決定し、33.3%の割合で成功パターンでの第2リーチ演出の実行を決定し、33.4%の割合で成功パターンでの第3リーチ演出の実行を決定する。つまり、変動表示結果が確変大当りである場合は、勝利パターンでの第1リーチ演出の実行、成功パターンでの第2リーチ演出の実行、成功パターンでの第3リーチ演出の実行をほぼ同一の割合で決定する。
また、演出制御用CPU120は、変動表示結果が非確変大当りの場合は、図14(B)に示すように、100%の割合で敗北パターンでの第1リーチ演出の実行を決定し、第2リーチ演出や第3リーチ演出の実行は決定しない。
また、演出制御用CPU120は、変動表示結果がはずれの場合は、図14(C)に示すように、33.3%の割合で引分けパターンでの第1リーチ演出の実行を決定し、33.3%の割合で失敗パターンでの第2リーチ演出の実行を決定し、33.4%の割合で失敗パターンでの第3リーチ演出の実行を決定する。つまり、変動表示結果がはずれである場合は引分けパターンでの第1リーチ演出の実行、失敗パターンでの第2リーチ演出の実行、失敗パターンでの第3リーチ演出の実行をほぼ同一の割合で決定する。
尚、本実施例では、変動表示結果が確変大当りである場合とはずれである場合とで、第1リーチ演出の実行、第2リーチ演出の実行、第3リーチ演出の実行を略同一の割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リーチ演出の実行、第2リーチ演出の実行、第3リーチ演出の実行は、変動表示結果が確変大当りである場合とはずれである場合とで、異なる割合で決定してもよい。このようにすることで、変動表示結果が確変大当りである場合に実行され易いリーチ演出を作り出すことができるので、いずれのリーチ演出が実行されるかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本実施例では、変動表示結果が非確変大当りの場合に実行が決定されるリーチ演出は敗北パターンの第1リーチ演出のみとなっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果が非確変大当りの場合においても第2リーチ演出や第3リーチ演出の実行を決定してもよい。更に、本実施例では、遊技状態が高ベース状態である場合のみ第1リーチ演出〜第3リーチ演出を実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リーチ演出〜第3リーチ演出は、低ベース状態においても実行してよい。
次いで演出制御用CPU120は、S279において第1リーチ演出の実行を決定したか否かを判定する(S280)。S279において第2リーチ演出や第3リーチ演出の実行を決定している場合(S280;N)は、S283に進み、S279において第1リーチ演出の実行を決定している場合(S280;Y)は、乱数回路124等から第1リーチ演出用の演出ルート決定用乱数を抽出するとともに、該抽出した演出ルート決定用乱数、図示しない演出ルート決定用テーブル、及び当該変動表示における変動表示結果に基づいて第1リーチ演出での演出ルートをチャンスルートまたはピンチルートに決定する。尚、チャンスルートとは、バトル演出において味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃を行うことで演出結果が勝利(確変大当り)または引分け(はずれ)となることを示唆する演出ルートであり、ピンチルートとは、バトル演出において敵キャラクタが味方キャラクタに攻撃をおこなうことで演出結果が敗北(非確変大当り)または引分け(はずれ)となることを示唆する演出ルートである。
具体的には、図15に示すように、変動表示結果が確変大当りである、つまり、勝利パターンでの第1リーチ演出の実行が決定されている場合は、100%の割合で演出ルートをチャンスルートに決定する。また、変動表示結果が非確変大当りである、つまり、敗北パターンでの第1リーチ演出の実行が決定されている場合は、100%の割合で演出ルートをチャンスルートに決定する。また、変動表示結果がはずれである、つまり、引分けパターンでの第1リーチ演出の実行が決定されている場合は、50%の割合で演出ルートをチャンスルートに決定し、50%の割合で演出ルートをピンチルートに決定する。
そして、演出制御用CPU120は、第1リーチ演出を実行するためのプロセステーブルとして、演出ルートに応じたプロセステーブルを選択してS290に進む(S282)。尚、図15に示す演出ルートの決定割合は一例であり、本実施例とは異なる割合にて演出ルートを決定するようにしてもよい。
一方、S283において演出制御用CPU120は、S279において第2リーチ演出の実行を決定したか否かを判定する。S279において第3リーチ演出の実行を決定した場合(S283;N)は、S287に進み、S279において第2リーチ演出の実行を決定した場合(S283;Y)は、乱数回路124等から操作促進画像表示態様決定用乱数を抽出するとともに、該抽出した操作促進画像表示態様決定用乱数、図示しない操作促進画像表示態様決定用テーブル、及び当該変動表示における変動表示結果に基づいて、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の最終表示態様(操作促進画像として最終的に表示されるプッシュボタン31Bの画像230の大きさ)を決定する(S284)。
具体的には、図16(A)に示すように、変動表示結果が大当り(確変大当り)である場合は、プッシュボタン31Bの画像の最終表示態様(大きさ)を80%の割合で「大」に決定し、20%の割合で「小」に決定する。また、変動表示結果がはずれである場合は、プッシュボタン31Bの画像の最終表示態様(大きさ)を20%の割合で「大」に決定し、80%の割合で「大」に決定する。尚、本実施例における操作促進画像の表示態様の決定割合は一例であり、本実施例とは異なる決定割合にて操作促進画像の表示態様を決定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、乱数回路124等から表示態様変化回数決定用乱数を抽出するとともに、該抽出した表示態様変化回数決定用乱数、図示しない表示態様変化回数決定用テーブル、及びS284において決定した操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の最終表示態様に基づいて、第2リーチ演出中における操作示唆画像であるプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数を1回〜3回のいずれかに決定する(S285)。尚、本実施例における操作示唆画像とは、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されること、つまり、プッシュボタン31Bの操作が受け付けられることを示唆する画像である。
尚、操作示唆画像であるプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数を1回に決定した場合の第2リーチ演出は、操作示唆画像として表示された白色のプッシュボタン31Bの画像210を、操作促進画像(大きさが「大」または「小」のプッシュボタン31Bの画像230)に変化させる。また、操作示唆画像であるプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数を2回に決定した場合の第2リーチ演出は、操作示唆画像として表示された白色のプッシュボタン31Bの画像210を、青色のプッシュボタン31Bの画像210に変化させた後、操作促進画像(大きさが「大」または「小」のプッシュボタン31Bの画像230)に変化させる。また、操作示唆画像であるプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数を3回に決定した場合の第2リーチ演出は、操作示唆画像として表示された白色のプッシュボタン31Bの画像210を、青色のプッシュボタン31Bの画像210に変化させた後、更に赤色のプッシュボタン31Bの画像210に変化させて、操作促進画像(大きさが「大」または「小」のプッシュボタン31Bの画像230)に変化させる。
具体的には、図16(B)に示すように、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の最終表示態様が「大」である場合は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様変化回数を、10%の割合で1回、20%の割合で2回、70%の割合で3回に決定する。また、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の最終表示態様が「小」である場合は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様変化回数を、70%の割合で1回、20%の割合で2回、10%の割合で3回に決定する。尚、本実施例における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数は一例であり、本実施例とは異なる割合で操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数を決定してもよい。
また、本実施例では、操作示唆画像としてプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数が3回に決定されている場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が「大」にて表示される場合と「小」にて表示される場合の両方が設けられているが、操作示唆画像としてプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数が3回に決定された場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が必ず「大」にて表示されるようにしてもよい。更に、本実施例では、操作示唆画像としてプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数が1回に決定されている場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が「大」にて表示される場合と「小」にて表示される場合の両方が設けられているが、操作示唆画像としてプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化回数が1回に決定された場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が必ず「小」にて表示されるようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU120は、第2リーチ演出を実行するためのプロセステーブルとして、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の最終表示態様と、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様変化回数と、に応じたプロセステーブルを選択してS290に進む。
つまり、本実施例における第2リーチ演出は、操作示唆画像として表示されたプッシュボタン31Bの画像210の色が白→青→赤の順に変化していき、操作促進画像として異なる大きさ(大または小)のプッシュボタン31Bの画像230が表示される演出である。また、本実施例における第2リーチ演出では、操作促進画像として大きなプッシュボタン31Bの画像(操作促進画像として「大」のプッシュボタン31Bの画像230)が表示された場合は、操作促進画像として小さなプッシュボタン31Bの画像(操作促進画像として「小」のプッシュボタン31Bの画像230)が表示された場合よりも高い割合で変動表示結果が大当り(確変大当り)となるとともに、操作示唆画像として表示されるプッシュボタン31Bの画像210の色に応じて操作促進画像として「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が異なる。
具体的には、操作示唆画像として赤色のプッシュボタン31Bの画像210が表示された場合が最も操作促進画像として「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が高く、操作示唆画像として白色のプッシュボタン31Bの画像210が表示された場合が最も操作促進画像として「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が低い。このため、第2リーチ演出においては、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色の変化(表示態様変化回数)に遊技者を注目させることが可能となっている。
また、図16(B)に示すように、本実施例では、操作示唆画像の表示態様変化回数が3回に決定される場合(つまり、操作示唆画像として赤色のプッシュボタン31Bの画像210が表示される場合)においても操作促進画像として「小」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される場合があるため、操作示唆画像として赤色のプッシュボタン31Bの画像210が表示された場合であっても、作促進画像として「小」のプッシュボタン31Bの画像230と「大」のプッシュボタン31Bの画像230のどちらが表示されるかに遊技者を注目させることが可能となっている。
S287において演出制御用CPU120は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンをパターン1〜パターン6のいずれかに決定する。
図17(C)及び図26(A)に示すように、パターン1は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右側から該表示領域の中央に向けて期間L(図26(A)参照、例えば1.5秒)に亘って移動させていき、これら2つのプッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の中央において期間L1(図26(A)参照、例えば0.7秒)に亘って重複(重畳)して停止させ、該停止した位置(演出表示装置5の表示領域の中央)において操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するパターンである。
尚、図26(A)に示すように、本実施例において操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右側から該表示領域の中央に向けて移動させる期間Lは、2つのプッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の中央において重複して停止させる期間L1(L>L1)よりも長い期間である。
また、図17(C)及び図26(B)に示すように、パターン2は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の上方側から該表示領域の中央に向けて移動させ、該プッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の中央において停止させ、該停止した位置(演出表示装置5の表示領域の中央)において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するパターンである。
また、図17(C)及び図26(C)に示すように、パターン3は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて漸次表示(出現表示)させていき、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の漸次表示が完了したことに基づいて、該表示領域に中央において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するパターンである。つまり、パターン1〜パターン3は、変動表示結果が大当り(確変大当り)であることを報知するためのパターンである。
尚、パターン1〜パターン3においては、演出表示装置5の表示領域の中央に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示された後は、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作すること、または、該操作受付期間が経過したことに基づいて変動表示結果が大当りであることが報知される。
また、図17(C)及び図27(A)に示すように、パターン4は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右側から該表示領域の中央に向けて等速で期間Lに亘って移動させていき、これら2つのプッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の中央において期間Lよりも短い期間L1(図27(A)参照:L>L1)に亘って重複して停止させた後に離散(演出表示装置5の表示領域の左右端部に向けて移動、例えば移動期間は0.5秒)させ、これら2つのプッシュボタン31Bの画像を失敗強調表示として演出表示装置5の表示領域の左右端部にて期間L1よりも長い期間L2(L2>L1、例えばL2は1.0秒)に亘って停止表示させるパターンである。
尚、パターン4は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右側から該表示領域の中央に向けて等速で期間Lに亘って移動させる形態を例示しているが、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動させる期間を異ならせてもよい。このように操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動させる期間を異ならせる場合は、一方の操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動させる期間を、演出表示装置5の表示領域の中央において2つのプッシュボタン31Bの画像を重複表示する期間L1よりも短くしてもよい。
尚、本実施例では、本発明における『失敗強調表示に対応する期間』を、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示する期間L2としているが、『失敗強調表示に対応する期間』は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示する期間を含んでいれば、他の表示を含む期間であってもよい。
また、本実施例では、本発明における『重畳表示に対応する期間』を、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に重複表示する期間L1としているが、『重畳表示に対応する期間』は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に重複表示する期間を含んでいれば、他の表示を含む期間であってもよい。
また、図17(C)及び図27(B)に示すように、パターン5は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の上方側から該表示領域の中央に向けて下方に移動させ、該プッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の中央において所定期間に亘って停止させた後に該プッシュボタン31Bの画像を失敗強調表示として演出表示装置5の表示領域の下端部にて期間L2よりも長い期間L3(L3:1.5秒>L2:1.0秒>L1:0.7秒)に亘って停止表示させるパターンである。
また、図17(C)及び図27(C)に示すように、パターン6は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて所定期間庭たたって漸次表示(出現表示)させた後に、期間L1よりも短い期間L4(L3:1.5秒>L2:1.0秒>L1:0.7秒>L4:0.3秒)に亘って該プッシュボタン31Bの画像を失敗強調表示として漸次表示(出現表示)が完了することなく該表示領域の中央から消滅(消去)させるパターンである。つまり、パターン4〜パターン6は、変動表示結果がはずれであることを報知するためのパターンである。つまり、本実施例では、第3リーチ演出におけるプッシュボタン31Bの画像の表示パターンがパターン4〜パターン6である場合は、失敗強調表示を行う期間がそれぞれで異なっている。
尚、S287では、図17(A)に示すように、変動表示結果が確変大当りである場合は、第3リーチ演出におけるプッシュボタン31Bの画像の表示パターンを、10%の割合でパターン1に決定し、20%の割合でパターン2に決定し、70%の割合でパターン3に決定する。一方で、図17(B)に示すように、変動表示結果がはずれである場合は、第3リーチ演出におけるプッシュボタン31Bの画像の表示パターンを、70%の割合でパターン1に決定し、20%の割合でパターン5に決定し、10%の割合でパターン6に決定する。
このように、本実施例では、第3リーチ演出において操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右側から該表示領域の中央に向けて移動させていき、これら2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央において重複して停止させる演出が実行される場合(パターン1またはパターン4)が最も変動表示結果が大当りとなる割合が低く、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて漸次表示(出現表示)させていく演出(パターン3またはパターン6)が最も変動表示結果が大当りとなる割合が高くなっている。つまり、本実施例では、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンに応じて大当り期待度が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の各表示パターンの大当り期待度は、全てまたは一部が同一であってもよい。また、これら各表示パターンにおいて変動表示結果が大当りとなる割合の順番は、本実施例と異なっていてもよい。
尚、本実施例では、期間L4を期間L1よりも短い期間として例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、期間L4は、期間L2よりも短い期間であれば期間L1よりも長い期間であってもよい。
そして、S287の実行後、演出制御用CPU120は、第3リーチ演出を実行するためのプロセステーブルとして、プッシュボタン31Bの画像の表示パターンに応じたプロセステーブルを選択してS289に進む(S288)。
尚、遊技状態が低ベース状態(通常状態)中である場合(S277;N)や当該変動表示の変動パターンがノーマルリーチや非リーチの変動パターンである場合(S278;N)は、変動パターン指定コマンドに応じたプロセステーブルを選択してS290に進む(S289)。
そして、S290において演出制御用CPU120は、S282、S288、S289のいずれかにて選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S290)。
尚、プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(S291)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S292)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S293)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値にする(S294)。
図18、図19、図21、図23、図24は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S75)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(S301,S302,S303)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(S306)。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(S307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S309a)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(S309b)。
そして、演出制御用CPU120は、第1リーチ演出、第2リーチ演出、第3リーチ演出のいずれかのリーチ演出の実行期間中であるか否かを判定する(S310、S311、S312)。
いずれのリーチ演出の実行期間中でもない場合(S310;N、S311;N、S312;N)は、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(S313)。変動制御タイマがタイマアウトしている場合には(S313;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(S314)。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置5に出力する。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(S315)。
また、変動制御タイマがタイマアウトしていない場合(S313;N)、S315の実行後、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(S316)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S318)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S317;Y)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S318)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
尚、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、S306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやLED制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。
一方、第1リーチ演出の実行期間中である場合(S310;Y)は、後述する操作後演出が実行中であることを示す操作後演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(S321)。操作後演出実行中フラグがセットされている場合(S321;Y)はS333に進み、操作後演出実行中フラグがセットされていない場合(S321;N)は、プッシュボタン31Bの操作受付期間中であるか否かを判定する(S322)。プッシュボタン31Bの操作受付期間中である場合(S322;Y)はS330に進み、プッシュボタン31Bの操作受付期間中でない場合(S322;N)は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を、演出表示装置5の表示領域の左右端部側から該表示領域の中央にて向けて移動表示させる(S323)。
そして、演出制御用CPU120は、当該第1リーチ演出の演出ルートがチャンスルートであるか否かを判定する(S324)。当該第1リーチ演出の演出ルートがチャンスルートである場合(S324;Y)は、当該第1リーチ演出の演出結果を示唆する「勝利」と「引分」のメッセージ画像220を、各プッシュボタン31Bの画像に対応する結果示唆画像として演出表示装置5の表示領域の左右端部側から該表示領域の中央に向けて移動表示させる(S325)。また、当該第1リーチ演出の演出ルートがピンチルートである場合(S324;N)は、当該第1リーチ演出の演出結果を示唆する「敗北!」と「引分!」のメッセージ画像220を、各プッシュボタン31Bの画像に対応する結果示唆画像として演出表示装置5の表示領域の左右端部側から該表示領域の中央に向けて移動表示させる(S326)。
S325またはS326の実行後、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングであるか否かを判定する(S327)。プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングでない場合(S327;N)は、S313〜S318の処理を実行し、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングである合(S327;Y)は、演出表示装置5の表示領域の中央にて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示を開始するとともに(S328)、結果示唆画像(「勝利!」と「引分!」のメッセージ画像220や、「敗北!」と「引分!」のメッセージ画像220)の表示を終了し(S329)、S330に進む。
S330において演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bが操作されたか否かを判定する。プッシュボタン31Bが操作された場合(S330;Y)は、プッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて、第1リーチ演出におけるバトル演出結果を報知するための第1操作後演出が実行中であることを示す操作後演出実行中フラグをセットしてS333に進む(S332)また、プッシュボタン31Bが操作された場合(S330;N)は、プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングであるか否かを判定する(S331)。プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングである場合(S331;Y)は、操作後演出実行中フラグをセットしてS333に進む(S332)。尚、プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングでない場合(S331;Y)は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
そして、S333において演出制御用CPU120は、第1操作後演出を実行するための第1操作後演出実行処理を実行し、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
図20は、演出図柄変動中処理における第1操作後演出実行処理(S333)を示すフローチャートである。第1操作後演出実行処理において演出制御用CPU120は、先ず、後述する第1操作後演出プロセスタイマの動作中であるか否かを判定する(S401)。第1操作後演出プロセスタイマが動作中でない場合(S401;N)は、更に変動表示結果が確変大当り(確変大当りAまたは確変大当りB)であるか否かを判定する(S402)。変動表示結果が確変大当りである場合(S402;Y)は、確変大当り用の第1操作後演出プロセステーブルを選択してS407に進む(S403)。また、変動表示結果が確変大当りでない場合(S402;N)は、変動表示結果が非確変大当りであるか否かを判定する(S404)。変動表示結果が非確変大当りである場合(S404;Y)は、非確変大当り用の第1操作後演出プロセステーブルを選択してS407に進み(S405)、変動表示結果がはずれである場合(S404;N)は、はずれ用の第1操作後演出プロセステーブルを選択してS407に進む(S406)。
そして、S407において演出制御用CPU120は、S403、S405、S406のいずれかにて選択した第1操作後演出プロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる。
尚、第1操作後演出プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
その後、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行して第1操作後演出実行処理を終了する(S408)。例えば、演出表示装置5において第1リーチ演出に応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
一方、S401において第1操作後演出プロセスタイマが動作中である場合(S401;Y)は、演出制御用CPU120は、第1操作後演出プロセスタイマの値を−1し(S409)、第1操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S410)。第1操作後演出プロセスタイマがタイマアウトした場合(S410;Y)は、更に、タイマアウトしたのは最後の第1操作後演出プロセスタイマであるか否かを判定する(S411)。
タイマアウトしたのが最後の第1操作後演出プロセスタイマでない場合(S411;N)は、第1操作後演出プロセスデータの切り替えを行う(S412)。即ち、第1操作後演出プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値を第1操作後演出プロセスタイマに設定することによって第1操作後演出プロセスタイマをあらためてスタートさせる(S413)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し、第1操作後演出実行処理を終了する(S414)。
また、S411においてタイマアウトしたのが最後の第1操作後演出プロセスタイマである場合(S411;Y)は、操作後演出実行中フラグをクリアして、第1操作後演出実行処理を終了する(S415)。
尚、S410において第1操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、第1操作後演出プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行して、第1操作後演出実行処理を終了する(S416)。
演出図柄変動中処理に戻り、第2リーチ演出の実行期間中であると判定した場合(S311;Y)は、演出制御用CPU120は、操作後演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(S421)。操作後演出実行中フラグがセットされている場合(S421;Y)は、S434に進み、操作後演出実行中フラグがセットされていない場合(S421;N)は、更にプッシュボタン31Bの操作受付期間中であるか否かを判定する(S422)。プッシュボタン31Bの操作受付期間中である場合(S422;Y)はS431に進み、プッシュボタン31Bの操作受付期間中でない場合(S422;N)は、操作示唆画像としての1段階目のプッシュボタン31Bの画像(白色のプッシュボタン31Bの画像210)の表示開始タイミングであるか否かを判定する(S423)。
操作示唆画像としての1段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングである場合(S423;Y)は、演出表示装置5の表示領域において該操作示唆画像としての1段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示を開始する(S424)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
また、操作示唆画像としての1段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングでない場合(S423;N)は、演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像としての2段階目のプッシュボタン31Bの画像(青色のプッシュボタン31Bの画像210)の表示開始タイミングであるか否かを判定する(S425)。操作示唆画像としての2段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングである場合(S425;Y)は、演出表示装置5の表示領域において該操作示唆画像としての2段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示を開始する(S426)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
また、操作示唆画像としての2段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングでない場合(S425;N)は、演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像としての3段階目のプッシュボタン31Bの画像(赤色のプッシュボタン31Bの画像210)の表示開始タイミングであるか否かを判定する(S427)。操作示唆画像としての3段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングである場合(S427;Y)は、演出表示装置5の表示領域において該操作示唆画像としての3段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示を開始する(S428)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
また、操作示唆画像としての3段階目のプッシュボタン31Bの画像210の表示開始タイミングでない場合(S427;N)は、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングであるか否かを判定する(S429)。プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングでない場合(S429;N)は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了し、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングである場合(S429;Y)は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示を、演出図柄変動開始処理のS284において決定した表示態様(大または小)にて開始し、S431に進む。
S431において演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bが操作されたか否かを判定する。プッシュボタン31Bが操作された場合(S431;Y)はS433に進み、プッシュボタン31Bが操作されていない場合(S431;N)は、プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングであるか否かを判定する(S432)。プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングでない場合(S432;N)は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了し、プッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングである場合(S432;Y)は、S433に進む。尚、S433では、演出制御用CPU120は、操作後演出実行中フラグをセットしてS434に進む。
次いで、演出制御用CPU120は、S434において、第2操作後演出事項処理を実行してS313〜S318の処理を実行し、演出図柄変動中処理を終了する。
図22は、演出図柄変動中処理における第2操作後演出実行処理(S434)を示すフローチャートである。第2操作後演出実行処理において演出制御用CPU120は、先ず、後述する第2操作後演出プロセスタイマの動作中であるか否かを判定する(S441)。第2操作後演出プロセスタイマが動作中でない場合(S441;N)は、更に変動表示結果が確変大当り(確変大当りAまたは確変大当りB)であるか否かを判定する(S442)。変動表示結果が確変大当りである場合(S442;Y)は、確変大当り用の第2操作後演出プロセステーブルを選択してS445に進む(S443)。また、変動表示結果がはずれである場合(S442;N)は、はずれ用の第2操作後演出プロセステーブルを選択してS445に進む(S444)。
そして、S445において演出制御用CPU120は、S443またはS444にて選択した第2操作後演出プロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる。
尚、第2操作後演出プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
その後、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行して第2操作後演出実行処理を終了する(S446)。例えば、演出表示装置5において第2リーチ演出に応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
一方、S441において第2操作後演出プロセスタイマが動作中である場合(S441;Y)は、演出制御用CPU120は、第2操作後演出プロセスタイマの値を−1し(S447)、第2操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S448)。第2操作後演出プロセスタイマがタイマアウトした場合(S448;Y)は、更に、タイマアウトしたのは最後の第2操作後演出プロセスタイマであるか否かを判定する(S449)。
タイマアウトしたのが最後の第2操作後演出プロセスタイマでない場合(S449;N)は、第2操作後演出プロセスデータの切り替えを行う(S450)。即ち、第2操作後演出プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値を第2操作後演出プロセスタイマに設定することによって第2操作後演出プロセスタイマをあらためてスタートさせる(S451)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し、第2操作後演出実行処理を終了する(S452)。
また、S449においてタイマアウトしたのが最後の第2操作後演出プロセスタイマである場合(S449;Y)は、操作後演出実行中フラグをクリアして、第2操作後演出実行処理を終了する(S454)。
尚、S448において第2操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(S448;N)は、第2操作後演出プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行して、第2操作後演出実行処理を終了する(S453)。
演出図柄変動中処理に戻り、第3リーチ演出の実行期間中であると判定した場合(S312;Y)は、演出制御用CPU120は、操作後演出実行期間中フラグがセットされているか否かを判定する(S461)。操作後演出実行期間中フラグがセットされている場合(S461;Y)はS480に進み、操作後演出実行期間中フラグがセットされていない場合(S461;N)は、プッシュボタン31Bの操作受付期間中であるか否かを判定する(S462)。プッシュボタン31Bの操作受付期間中である場合(S462;Y)はS476に進み、プッシュボタン31Bの操作受付期間中でない場合(S462;N)は、更に失敗強調表示の期間中であるか否かを判定する(S463)。
失敗強調表示の期間中である場合(S463;Y)はS482に進み、失敗強調表示の期間中でない場合(S463;N)は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1またはパターン4であるか否かを判定する(S464)。パターン1またはパターン4である場合(S464;Y)は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動させる期間中(2つのプッシュボタン31Bの画像の移動表示期間中)であるか否かを判定する(S465)。
2つのプッシュボタン31Bの画像210の移動期間中である場合は(S465;Y)、操作示唆進画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を、演出表示装置5の表示領域における左右端部側から中央に向けて移動表示させ、S473に進む(S466)。また、2つのプッシュボタン31Bの画像210の移動期間中でない場合は(S465;N)、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を、演出表示装置5の表示領域の中央にて停止表示させ、これら2つのプッシュボタン31Bの画像が重複した状態(重複表示)とする(S467)。そして、S473に進む。
また、S464において第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1及びパターン4でない場合(S464;N)は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン2またはパターン5であるか否かを判定する(S468)。プッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン2またはパターン5である場合(S468;Y)は、更に、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動させる期間中(プッシュボタン31Bの画像の移動表示期間中)であるか否かを判定する(S469)。
操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の移動期間中である場合(S469;Y)は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を、演出表示装置5の表示領域における上端部側から中央に向けて移動表示させ、S473に進む(S470)。また、プッシュボタン31Bの画像210の移動期間中でない場合(S469;N)は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を、演出表示装置5の表示領域の中央にて停止表示させ(S471)、S473に進む。
尚、S468において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン3またはパターン6である場合(S468;N)は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて漸次表示(出現表示)させ(S472)、S473に進む。
次いで、S473において演出制御用CPU120は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1〜パターン3のいずれかであるか否か、つまり、変動表示結果が確変大当りであるか否かを判定する。第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4〜パターン6のいずれかである場合(S473;N)はS481に進み、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1〜パターン3のいずれかである場合(S473;N)は、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングであるか否かを判定する(S474)。プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングでない場合(S474;N)は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了し、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングである場合(S474;Y)は、演出表示装置5の表示領域の中央において操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示を開始してS476に進む。
S476において演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bが操作されたか否かを判定する。プッシュボタン31Bが操作された場合(S476;Y)はS478に進み、プッシュボタン31Bが操作されていない場合(S476;N)は、更にプッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングであるか否かを判定する(S477)。プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングである場合(S477;Y)はS478に進み、プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングでない場合は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
そして、S478において演出制御用CPU120は、操作後演出実行中フラグをセットするとともに、第3操作後演出実行処理を実行する(S480)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
図25は、演出図柄変動中処理における第3操作後演出実行処理(S480)を示すフローチャートである。第3操作後演出実行処理において演出制御用CPU120は、先ず、後述する第3操作後演出プロセスタイマの動作中であるか否かを判定する(S501)。第3操作後演出プロセスタイマが動作中でない場合(S501;N)は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンに応じた第3操作後演出プロセステーブルを選択し(S502)、該選択した第3操作後演出プロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S503)。
尚、第3操作後演出プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのLED制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
その後、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、LED制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種LED及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行して第3操作後演出実行処理を終了する(S504)。例えば、演出表示装置5において第3リーチ演出に応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種LEDを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(LED制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
一方、S501において第2操作後演出プロセスタイマが動作中である場合(S501;Y)は、演出制御用CPU120は、第2操作後演出プロセスタイマの値を−1する(S505)。そして、第3操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S506)。第3操作後演出プロセスタイマがタイマアウトした場合(S506;Y)は、更に、タイマアウトしたのは最後の第3操作後演出プロセスタイマであるか否かを判定する(S507)。
タイマアウトしたのが最後の第3操作後演出プロセスタイマでない場合(S507;N)は、第3操作後演出プロセスデータの切り替えを行う(S508)。即ち、第3操作後演出プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値を第3操作後演出プロセスタイマに設定することによって第3操作後演出プロセスタイマをあらためてスタートさせる(S509)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し、第3操作後演出実行処理を終了する(S510)。
また、S507においてタイマアウトしたのが最後の第3操作後演出プロセスタイマである場合(S507;Y)は、操作後演出実行中フラグをクリアして、第3操作後演出実行処理を終了する(S512)。
尚、S506において第3操作後演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(S506;N)は、第3操作後演出プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行して、第3操作後演出実行処理を終了する(S511)。
演出図柄変動中処理に戻り、S481において演出制御用CPU120は、失敗強調表示の期間中であるか否かを判定する。失敗強調表示の期間中でない場合(S481;N)は、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了し、失敗強調表示の期間中である場合(S481;Y)はS482に進む。S482において演出制御用CPU120は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4であるか否かを判定する。第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4である場合(S482;Y)は、失敗強調表示として2つのプッシュボタン31Bの画像を演出表示装置5の表示領域の左右端部に停止表示する(S483)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
また、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4でない場合(S482;N)は、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン5であるか否かを判定する(S484)。第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン5である場合(S484;Y)は、失敗強調表示としてプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の下端部に停止表示する(S485)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
また、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン6である場合(S484;N)は、失敗強調表示としてプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の中央から消滅(表示を終了)させる(S486)。そして、S313〜S318の処理を実行して演出図柄変動中処理を終了する。
次に、第1リーチ演出を実行する場合の演出表示装置5の表示態様について図28及び図29に基づいて説明する。先ず、図28(A)及び図28(B)に示すように、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rに演出図柄がリーチの組み合わせで停止すると、演出表示装置5に味方キャラクタと敵キャラクタとが表示され、第1リーチ演出が開始される。次いで、図28(C)及び図28(D)に示すように、該第1リーチ演出においてチャンスルートの実行が決定されている場合は、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃を行う。
そして、図28(E)に示すように、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示される。このとき、演出表示装置5の表示領域の左端部に表示されたプッシュボタン31Bの画像210の上方には、第1操作後演出の演出内容に対応する結果示唆画像として、該プッシュボタン31Bの画像に対応する「勝利!」のメッセージ画像220が表示され、演出表示装置5の表示領域の右端部に表示されたプッシュボタン31Bの画像210の上方には、該プッシュボタン31Bの画像に対応する「引分!」のメッセージ画像220が表示される。つまり、本実施例の第1リーチ演出において操作示唆画像として表示されるプッシュボタン31Bの画像210の数と結果示唆画像として表示されるメッセージ画像220の数は同数となっている。
次に、図28(F)及び図29(G)に示すように、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像と各プッシュボタン31Bの画像に対応する結果示唆画像としてのメッセージ画像220を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動表示させていき、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を該表示領域の中央にて重複表示させる。尚、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を該表示領域の中央にて重複表示させる際には、各メッセージ画像220の表示を終了させる。また、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を該表示領域の中央にて期間L1に亘って重複表示した後は、演出表示装置5の表示領域の中央において、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210に替えて、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示が開始されるとともに、プッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。
そして、該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、図29(H)及び図29(I)に示すように、第1操作後演出として味方キャラクタが敵キャラクタに勝利して変動表示結果が確変大当りであることが報知されるか、第1操作後演出として味方キャラクタと敵キャラクタが引き分けて変動表示結果がはずれであることが報知される。
尚、図28及び図29では、第1リーチ演出がチャンスルートにて実行される場合について説明したが、第1リーチ演出がピンチルートにて実行される場合は、第1リーチ演出が開始されると敵キャラクタが味方キャラクタに対して攻撃を加える。そして、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示させる。このとき、演出表示装置5の表示領域の左端部に表示されたプッシュボタン31Bの画像210の上方には、該プッシュボタン31Bの画像に対応する結果示唆画像としての「敗北!」のメッセージ画像220が表示され、演出表示装置5の表示領域の右端部に表示されたプッシュボタン31Bの画像210の上方には、該プッシュボタン31Bの画像に対応する結果示唆画像としての「引分!」のメッセージ画像220が表示される。
以後は、図28(F)及び図29(G)に示した場合と同じく操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210と各プッシュボタン31Bの画像210に対応した結果示唆画像としてのメッセージ画像220とが演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動表示される。そして、該表示領域の中央にて操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が期間L1に亘って重複表示された後は、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210に替えて、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示が開始されるとともに、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。
尚、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、第1操作後演出として敵キャラクタが味方キャラクタに勝利して変動表示結果が非確変大当りであることが報知されるか、第1操作後演出として味方キャラクタと敵キャラクタが引き分けて変動表示結果がはずれであることが報知される。
尚、本実施例では、第1リーチ演出中にバトル演出を実行し、該バトル演出の結果(第1操作後演出)として変動表示結果が確変大当り、非確変大当り、はずれのいずれを報知する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リーチ演出中に実行する演出は、複数の演出結果を示唆するものであればバトル演出以外の演出であってもよい。また、本実施例では、図29(G)に示すように、演出表示装置5の表示領域において操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を1つのみ表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出表示装置5の表示領域には、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を複数表示可能としてもよい。尚、このように演出表示装置5の表示領域に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を複数表示する場合は、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作に基づいて、遊技者に有利な結果に対応する演出(チャンスルートであれば味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出、ピンチルートであれば味方キャラクタと敵キャラクタとが引き分ける演出)を実行してもよい。
また、本実施例では、バトル演出をチャンスルートとピンチルートとで実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、該バトル演出はチャンスルートとピンチルートのいずれか一方のみで実行してもよい。尚、このようにバトル演出をチャンスルートとピンチルートのいずれか一方のみで実行する場合は、例えば、操作示唆画像として3つのプッシュボタン31Bの画像210と、結果示唆画像としての「勝利!」、「敗北!」、「引分!」のぞれぞれのメッセージ画像220と、を演出表示装置5の表示領域の中央に向けて移動表示した後に動作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像を表示し、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作に基づいて第1操作後演出として味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出(確変大当り報知)、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する演出(非確変大当り報知)、味方キャラクタと敵キャラクタとが引き分ける演出(はずれ報知)のいずれかを実行すればよい。
次に、第2リーチ演出を実行する場合の演出表示装置5の表示態様について図30及び図31に基づいて説明する。先ず、図30(A)及び図30(B)に示すように、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rに演出図柄がリーチの組み合わせで停止すると、演出表示装置5の表示領域の中央に操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210が表示され、第2リーチ演出が開始される。尚、第2リーチ演出の開始時には、図30(B)に示すように、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210とともに、「ボタン操作待機中」等のプッシュボタン31Bの操作受付期間中でないことを示すメッセージ画像220が表示される。
そして、図30(B)〜図30(D)に示すように、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210は、時間経過とともに色が白→青→赤の順に変化していく。次いで、図31(E)及び図31(F)に示すように、演出表示装置5の表示領域の中央には、操作示唆画像としての白、青、赤のいずれかの色のプッシュボタン31Bの画像210に替えて、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210と同一サイズの操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像(大きさが「小」のプッシュボタン31Bの画像230)、または、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210よりも大きいサイズの操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像(大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像230)が表示されるとともに、プッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。
そして、該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、図31(G)及び図31(H)に示すように、第2操作後演出として変動表示結果が確変大当りであること、または、変動表示結果がはずれであることが報知される。
次に、第3リーチ演出を実行する場合の演出表示装置5の表示態様について図32〜図35に基づいて説明する。先ず、図32(A)及び図32(B)に示すように、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rに演出図柄がリーチの組み合わせで停止すると、第3リーチ演出が開始される。
そして、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1またはパターン4である場合は、図32(B)〜図32(D)に示すように、演出表示装置5の表示領域の左端部側と左端部側からそれぞれ操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210が該表示領域の中央に向けて移動表示される。これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210は、前述したように、該表示領域の中央において期間L1に亘って重複表示される(図26(A)及び図27(A)参照)。
次いで、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン1である場合は、図33(E)に示すように、期間L1が経過すると、演出表示装置5の表示領域の中央に、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示され、プッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。そして、該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、図33(F)に示すように、第3操作後演出として変動表示結果が確変大当りであることが報知される。
第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4である場合は、図33(G)及び図33(H)に示すように、期間L1が経過すると、演出表示装置5の表示領域の中央に重複表示されていた操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が、それぞれ該表示領域の右端部側と左端部側に向けて移動表示される。そして、これら2つのプッシュボタン31Bの画像は、失敗強調表示として該表示領域の右端部と左端部とに停止表示された後、消去される。つまり、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン4である場合は、失敗強調表示としての2つのプッシュボタン31Bの画像210は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230とは異なる領域に表示される。
尚、図32(D)に示すように、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の中央にて表示される場合は、重複表示されるため、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域にて表示される際の表示面積は、プッシュボタン31Bの画像1つ分である。一方で、図33(H)に示すように、失敗強調表示として操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域に表示される場合は、一方のプッシュボタン31Bの画像が該表示領域の右端部に表示され、他方のプッシュボタン31Bの画像が該表示領域の左端部に表示されるため、これら失敗強調表示としての2つのプッシュボタン31Bの画像が演出表示装置5の表示領域に表示される際の表示面積はこれらプッシュボタン31Bの画像2つ分である。つまり、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、失敗強調表示としての2つのプッシュボタン31Bの画像は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210よりも演出表示装置5における表示領域が大きくなっている。
また、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン2またはパターン5である場合は、図34(A)〜図34(D)に示すように、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rに演出図柄がリーチの組み合わせで停止すると、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の上端部側から該表示領域の中央に向けて移動表示される。該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210は、該表示領域の中央において期間L2に亘って停止表示される。
次いで、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン2である場合は、図34(E)に示すように、所定期間が経過すると、演出表示装置5の表示領域の中央に、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示され、プッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。そして、該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、第3操作後演出として変動表示結果が確変大当りであることが報知される。
第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン5である場合は、図34(F)に示すように、所定期間が経過すると、演出表示装置5の表示領域の中央に停止表示されていた操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210は、該表示領域の下端部に向けて移動表示される。そして、該プッシュボタン31Bの画像210は、失敗強調表示として該表示領域の下端部に停止表示された後、消去される。
また、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン3またはパターン6である場合は、図35(A)〜図35(C)に示すように、「左」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rに演出図柄がリーチの組み合わせで停止すると、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の中央において操作示唆画像210としてのプッシュボタン31Bの画像の出現表示が開始される。
次いで、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン3である場合は、図35(D)に示すように、所定期間の経過に基づいて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の出現表示が完了すると、演出表示装置5の表示領域の中央において、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されるとともに、プッシュボタン31Bの操作の受付が開始される。そして、該プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合やプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、第3操作後演出として変動表示結果が確変大当りであることが報知される。
尚、第3リーチ演出における操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示パターンがパターン6である場合は、図35(E)に示すように、演出表示装置5の表示領域の中央に途中まで出現表示されていた操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210が、失敗強調表示として消去される。
以上、本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、図28及び図29に示すように、第1リーチ演出を実行する場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が演出表示装置5の表示領域の中央に表示されるよりも前に、操作示唆画像と結果示唆画像として、プッシュボタン31Bの画像210、220と「勝利!」のメッセージ画像220、プッシュボタン31Bの画像と「引分!」のメッセージ画像220が演出表示装置5の表示領域に表示されることによって、第1操作後演出の演出結果が事前に図29(H)に示す「勝利」と図29(I)に示す「引き分け」のいずれかであることが示唆されるため、操作示唆画像として表示されるプッシュボタン31Bの画像210とともに表示される結果示唆画像の種類(「勝利!」や「引分!」、図示しない「敗北!」等のメッセージ画像220)に遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。尚、本実施例の第1リーチ演出では、図28(E)に示すように、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210と、結果示唆画像としての2つのメッセージ画像220と、を演出表示装置5の表示領域の異なる領域に表示する演出であればよい。
また、本実施例では、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像としてのメッセージ画像220とを別体の画像として演出表示装置5に表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像と結果示唆画像としてのメッセージ画像とを一体の画像として演出表示装置5に表示してもよい。また、本実施例では、図28(E)及び図28(F)に示すように、演出表示装置5の表示領域において、作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像としてのメッセージ画像220とを近接して表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像としてのメッセージ画像220とは、演出表示装置5の表示領域のうち、全く異なる領域に表示してもよい。
また、図28及び図29に示すように、第1リーチ演出を実行する場合は、操作示唆画像として演出表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像210の数と、結果示唆画像として演出表示装置5に表示されるメッセージ画像220の数とが同一(本実施例では操作示唆画像として演出表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像210の数と結果示唆画像として演出表示装置5に表示されるメッセージ画像220の数とがいずれも2つ)であるので、操作示唆画像として演出表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像210の数と結果示唆画像として演出表示装置5に表示されるメッセージ画像220の数と異なる場合と比較してこれら操作示唆画像として演出表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像として演出表示装置5に表示されるメッセージ画像220とを遊技者が識別し易くできるので、遊技興趣を向上できる。
特に本実施例では、操作示唆画像としての一方のプッシュボタン31Bの画像210と該一方のプッシュボタン31Bの画像210に対応する結果示唆画像としてのメッセージ画像220が近接して表示され、操作示唆画像としての他方のプッシュボタン31Bの画像210と該他方のプッシュボタン31Bの画像210に対応する結果示唆画像としてのメッセージ画像220が近接して表示されるので、操作示唆画像として演出表示装置5に表示されるプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像として演出表示装置5に表示されるメッセージ画像220とを遊技者がより一層識別し易くできる。
尚、本実施例では、操作示唆画像の数と結果示唆画像の数とが同一である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら操作示唆画像の数と結果示唆画像の数とは、それぞれ2以上の異なる数表示してもよい。例えば、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を結果示唆画像としてのメッセージ画像220よりも多く表示してもよいし、結果示唆画像としてのメッセージ画像220を操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210よりも多く表示してもよい。
また、図29(G)に示すように、第1リーチ演出中に、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示すると同時に結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了することによって、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230と結果示唆画像としてのメッセージ画像220とが重複して表示されることにより演出が分かり難くなってしまうことを防ぐことができ、興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第1リーチ演出中に、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示すると同時に結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了する、つまり、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するタイミングと結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了するタイミングとを同時とすることによって第1リーチ演出が間延びしてしまうことを防いでいるが、本発明はこれに限定されるものではなく、結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するよりも前のタイミングで消去するようにしてもよい。つまり、本発明における『動作促進表示が表示されるまでに、演出種類示唆表示を終了する』とは、操作促進画像(操作促進表示)としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するタイミングと結果示唆画像(演出種類示唆表示)としてのメッセージ画像220の表示を終了するタイミングを同時とすることと、これらタイミングを異ならせること(操作促進画像(操作促進表示)としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するタイミングよりも前のタイミングで結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了すること)の両方を含む概念である。
尚、本実施例では、第1リーチ演出中に、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示する迄に結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示された後に結果示唆画像としてのメッセージ画像220の表示を終了してもよい。
また、本実施例では、特別図柄の変動表示中の演出として第1リーチ演出を実行可能であり、該第1リーチ演出中に操作示唆画像としての複数のプッシュボタン31Bの画像210と結果示唆画像としての複数のメッセージ画像220とを表示することによって第1操作後演出の演出結果を示唆した後、該第1操作後演出を実行するので、当該第1リーチ演出を実行する変動表示の結果を示唆することができ、第1リーチ演出の興趣を向上できる。
また、本実施例の第2リーチ演出では、図30及び図31に示すように、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230として、大きさの異なるプッシュボタン31Bの画像(大きさが「小」のプッシュボタン31Bの画像と、大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像)を表示可能である。更に、本実施例の第2リーチ演出では、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色を複数段階に亘って変化可能であって、操作促進画像として大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合は、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色に応じて異なっている。このため、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第2リーチ演出において、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色を変化可能とし、操作促進画像として大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色に応じて異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2リーチ演出では、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の大きさを変化可能とし、操作促進画像として大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の大きさ応じて異なってもよい。
また、本実施例では、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色の変化を2段階まで可能(白→青と白→青→赤)な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色は、1段階のみや3段階以上であってもよい。更に、本実施例では、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色を1段階ずつ変化させていく形態を例示しているが、本実施例ではこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の色を1回の変化で2段回以上変化させる場合を設けることによって遊技者に意外性を与え、遊技興趣を向上できるようにしてもよい。
また、本実施例では、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示態様として、大きさが「大」と「小」の2つのプッシュボタン31Bの画像230を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示態様は3つ以上設けてもよい。
また、第2リーチ演出において、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像としては、白色のプッシュボタン31Bの画像210と、該白色のプッシュボタン31Bの画像210よりも操作促進画像として大きさが「大」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される割合が高い青色や赤色のプッシュボタン31Bの画像210が設けられており、操作示唆画像として青色や赤色のプッシュボタン31Bの画像210が表示されても操作促進画像として大きさが「小」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される場合があるので、操作示唆画像としていずれの色のプッシュボタン31Bの画像210が表示されるかに遊技者を注目させることが可能となり、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第2リーチ演出において、操作示唆画像として青色や赤色のプッシュボタン31Bの画像210が表示されても操作促進画像として大きさが「小」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される場合がある形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210としては、操作促進画像として必ず大きさが「大」または「小」のプッシュボタン31Bの画像230が表示される色を設けてもよい。
また、図27(A)に示すように、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央において期間L1に亘って重複表示させた後、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に期間L1よりも長い期間L2に亘って失敗強調表示として停止表示することで、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されてないことに対する残念感を強調できるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作促進画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像230を演出表示装置5の表示領域の中央に重複表示することによってこれら2つのプッシュボタン31Bの画像が重複表示されていることを遊技者から視認しやすくしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作促進画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像230を演出表示装置5の表示領域の中央以外の領域にて重複表示してもよい。尚、この場合は、失敗強調表示として、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を演出表示装置5の表示領域の中央等に停止表示させればよい。
尚、本実施例では、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央において期間L1に亘って重複表示させた後、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に期間L1よりも長い期間L2(L2>L1)に亘って失敗強調表示として停止表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央において重複表示させる期間L1は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示させる期間L2以上の長さ(L1≧L2)の期間であってもよい。
また、図27(A)に示すように、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するパターン1にて実行する場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を演出表示装置5の表示領域の中央に表示し、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、失敗強調表示として、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示する、つまり、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示される領域(演出表示装置5の表示領域の中央)とは異なる領域に操作示唆画像210としての2つのプッシュボタン31Bの画像を表示することによって操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されてないことに対する残念感を強調できるので、遊技興趣を向上できる。
また、本実施例では、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示される領域(演出表示装置5の表示領域の中央)とは異なる領域(演出表示装置5の表示領域の左右端部)に操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示される領域と同一の領域にて操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210の少なくとも一部を表示してもよい。
また、本実施例では、図26及び図27に示すように、第3リーチ演出をパターン1〜パターン6のいずれかにて実行可能であり、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4〜パターン6のいずれかにて実行する場合は、それぞれのパターンにて失敗強調表示を行う期間が異なっているので、失敗強調表示の期間の長さに多様性を持たせることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第3リーチ演出のパターン4〜パターン6の全てのパターンにて失敗強調表示を行う期間を異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3リーチ演出のパターン4〜パターン6の全てのパターンにて失敗強調表示を行う期間が同一であってもよいし、また、少なくとも1のパターンにて失敗強調表示を行う期間が他のパターンにて失敗強調表示を行う期間と異なっていてもよい。
また、図32に示すように、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の左右端部から表示領域の中央にて重複するように移動表示した後、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央から該表示領域の左右端部に向けて離散させることで、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されないことを強調できるので、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示させることへの意欲をより一層喚起できる。
尚、本実施例では、第3リーチ演出を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示しないパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の左右端部から表示領域の中央にて重複するように移動表示した後、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央から該表示領域の左右端部に向けて離散させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の左右端部から表示領域の中央にて重複するように移動表示した後、これら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央において消去することで遊技者に意外性を与えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されないことを強調し、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示させることへの意欲をより一層喚起してもよい。
また、図26(A)及び図27(A)に示すように第3リーチ演出をパターン1またはパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部から中央に向けて移動表示する期間Lが、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて重複表示する期間L1よりも長い期間であることによって、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を移動表示させる期間を確保することができるので、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210に対する遊技者の注目を高めることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施例では、第3リーチ演出をパターン1またはパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部から中央に向けて移動表示する期間Lが、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて重複表示する期間L1よりも長い(L>L1)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央にて重複表示する期間L1は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の左右端部から中央に向けて移動表示する期間L以上の長さの期間(L1≧L)であってもよい。
また、本実施例では、図27(A)に示すように、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の中央において重複表示する期間L1よりも、失敗強調表示としてこれら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示される期間L2の方が長いので、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されないことに対する残念感を強調することができ、遊技者に対して操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示させることへの意欲をより一層喚起できる。
尚、本実施例では、第3リーチ演出をパターン4にて実行する場合は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の中央において重複表示する期間L1よりも、失敗強調表示としてこれら操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示される期間L2の方が長い(L2>L1)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の中央において重複表示する期間L1は、失敗強調表示として操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210が演出表示装置5の表示領域の左右端部に表示される期間L2以上の長さの期間(L1≧L2)であってもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、第2リーチ演出として、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様(色)を変動時間の経過に基づいて変化させる演出を実行する形態、つまり、該演出を1の変動表示において実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させていく演出は、大当り遊技状態に制御されることを示唆する先読み予告演出として、複数回の変動表示に亘って実行してもよい。つまり、本発明における『動作促進表示が表示されるよりも前の所定期間』とは1の変動表示において第2リーチ演出が開始されてから操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されるまでの期間の他、複数回の変動表示を実行して操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されるまでの期間も含む。更に、第2リーチ演出に相当する演出を変動中予告演出等のリーチ演出以外の演出として実行する場合には、該演出が開始されてから操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示されるまでの期間が本発明における『動作促進表示が表示されるよりも前の所定期間』に相当する。
また、前記実施例では、第2リーチ演出において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様(色)を変動時間の経過に基づいて変化可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進画像としては、プッシュボタン31Bの画像230に加えて、プッシュボタン31B以外の遊技者が操作可能な操作手段(例えば、スティックコントローラ31A)の画像240を表示可能とし、該操作促進画像として表示された操作手段を遊技者が操作したことに基づいて操作後演出(第2操作後演出)が実行されるようにしてもよい。尚、このように操作促進画像としてプッシュボタン31Bの画像230とスティックコントローラ31Aの画像240とを表示可能な場合は、変動表示結果に応じて操作促進画像としてスティックコントローラ31Aの画像240を表示することとプッシュボタン31Bの画像230を表示することを異なる割合で決定するとともに、操作促進画像としてスティックコントローラ31Aの画像240を表示することが決定されている場合とプッシュボタン31Bの画像を表示することが決定されている場合とで操作示唆画像の表示態様の変化回数を異なる割合で決定すればよい。
具体的には、変形例1として図36(A)〜図36(F)に示すように、保留記憶が複数記憶されている状態で先読み予告演出の実行が決定された場合は、先ず、演出表示装置5の表示領域の中央に操作示唆画像としての白色のプッシュボタン31Bの画像210を表示する。そして、変動表示が終了または新たな変動表示が開始される毎に操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像の表示態様(プッシュボタン31Bの画像の色)を変化させていけばよい。そして、図36(D)〜図36(F)に示すように、先読み対象の変動表示中に演出表示装置5の表示領域の中央に、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に替えて操作促進画像としてのプッシュボタン31Bまたはスティックコントローラ31Aの画像230、240を表示する。
尚、図36(A)〜図36(F)に示すように、前記実施例における第2リーチ演出を先読み予告演出として実行する場合は、演出表示装置5の表示領域の所定位置(例えば左下部)に保留記憶数を表示することによって当該先読み予告演出が複数回の変動表示に亘って実行されていることを分かり易くしてもよい。
また、前記実施例では、第2リーチ演出において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様(色)を変化可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2リーチ演出中には、該第2リーチ演出とは異なる演出として、大当り遊技状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行してもよい。
具体的には、変形例2として図37(A)〜図37(F)に示すように、第2リーチ演出中の操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示中にボタン操作演出を実行する。該ボタン操作演出においては、図37(E)に示すように、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に重複しない位置として、演出表示装置5の表示領域の右端部にボタン操作演出用の操作促進画像を表示してプッシュボタン31Bの操作を受け付ける。そして、図37(F)に示すように、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を受け付けたことに基づいて、演出表示装置5の表示領域の右端部にミニキャラクタやセリフ等を表示することによって当該変動表示結果が大当りとなり大当り遊技状態に制御されることを示唆すればよい。
このように、本変形例2では、第2リーチ演出中の操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示中に、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に対応しないボタン操作演出を実行可能とすることで、遊技興趣を向上できる。更に、本変形例2におけるボタン操作演出は、演出表示装置5の表示領域の中央に表示されている操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に重複しないように、演出表示装置5の表示領域の右端部に表示されているので、ボタン操作演出の表示が操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像に遮られてわかりづらくなってしまうことを防止できる。
尚、本変形例2では、第2リーチ演出中の操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示中に、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210に対応しない演出としてボタン操作演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2リーチ演出中の操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示中には、該ボタン操作演出以外の演出を実行可能としてもよい。
また、前記実施例では、第2リーチ演出において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様(色)を変化可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例3として図38(A)〜図38(C)に示すように、第2リーチ演出中において操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210にキャラクタ等が作用する作用演出を実行可能とし、該作用演出が実行されたことに基づいて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像の表示態様(色)を変化させるようにしてもよい。更に、このように第2リーチ演出において作用演出を実行可能とする場合は、図38(D)に示すように、作用演出が実行されても操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様が変化しない場合を設けることによって、作用演出によって操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像の表示態様が変化するか否かに遊技者を注目させることができるようにしてもよい。
また、前記実施例では、図28(E)に示すように、第1リーチ演出においては、操作示唆画像として同一表示態様の2つのプッシュボタン31Bの画像210を重複表示させた後、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210をそれぞれ異なる態様にて表示し、操作促進画像としてプッシュボタン31Bの画像230をこれら態様の異なる操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210を特定可能な態様にて表示してもよい。
具体的には、変形例4として、演出表示装置5の表示領域の左端部から該表示領域の中央に向けて移動する操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を第1操作後演出の演出結果が勝利となることを示唆する赤色、演出表示装置5の表示領域の右端部から該表示領域の中央に向けて移動する操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を第1操作後演出の演出結果が引き分けとなることを示唆する青色にて表示し、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の左半分を赤色、右半分を青色にて表示すればよい。このようにすることで、遊技者が操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230から操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を特定できるとともに、第1操作後演出での演出結果を操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の色から予測することができるので、第1操作後演出の興趣を向上できる。
尚、本変形例4では、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の色によって操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を特定可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示態様は、操作示唆画像としての2つのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を特定可能なものであればよい。
また、前記変形例1では、前記実施例における第2リーチ演出を先読み予告演出として複数回の変動表示に亘って実行する、つまり、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を複数回の変動表示に亘って変化させていき、最終的に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例5として、特定条件下の複数回の変動表示(例えば、大当り遊技終了後から30回迄の変動表示に対応する期間(例えば、非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い変動期間の特殊短縮変動の選択割合が高い期間)や、パチンコ遊技機1がST機(大当り遊技終了後に遊技状態が高確高ベース状態に制御され、特定回数の変動表示が実行されたことに基づいて遊技状態が低確低ベース状態や高確高ベース状態に制御されるパチンコ機)である場合の遊技状態が高確高ベース状態から低確低ベース状態や高確高ベース状態に制御されるまでの30回の変動表示)に亘って演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を表示し、該操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させていき、最終的に演出表示装置5の表示領域に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示するようにしてもよい。演出表示装置5の表示領域に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230が表示された後は、遊技者のプッシュボタン31Bの操作に基づいて変動表示結果が大当り(確変大当り)となること、または、はずれとなることを報知すればよい。
尚、このような場合には、大当り遊技終了後から例えば30回までの変動表示に対応する期間において、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が発生したことや、スーパーリーチの変動パターンにて変動表示が行われる保留記憶が発生したことに基づいて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させてもよい。このようにすることで、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様の変化によって操作促進画像として表示されるプッシュボタン31Bの画像230の表示態様に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。尚、本変形例5では、変動表示結果が大当りとなる保留記憶が発生したことに基づいて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれの変動表示が行われる保留記憶が発生した場合においても操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させてよい。また、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させるための条件を複数設け、いずれかの条件が成立したこと(前述した変動表示結果が大当りとなる保留記憶が発生した等)に応じて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させてよい。
更に、これら変動表示結果が大当りとなる保留記憶やスーパーリーチの変動パターンにて変動表示が行われる保留記憶が発生しなくとも、予め定められた回数の変動表示が実行されたことに基づいて操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させてもよい。このようにすることで、変動表示結果が大当りとなる保留記憶やスーパーリーチの変動パターンにて変動表示が行われる保留記憶が発生しない場合であっても操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210の表示態様を変化させることができるので、これら予め定められた回数の変動表示中において操作促進画像として表示されるプッシュボタン31Bの画像230の表示態様に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
更に、本変形例5において特定条件下の複数回の変動表示中に変動表示結果が大当りとなる保留記憶が発生した場合は、該変動表示結果が大当りとなる変動表示において、残りの変動表示回数に対応する回数に亘って演出図柄の仮停止・再変動を実行した後、演出表示装置5の表示領域に操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230を表示し、遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて変動表示結果が大当りとなることを報知すればよい。
また、前記実施例において第2リーチ演出を実行して変動表示結果が大当り(確変大当り)となるときは、演出表示装置5の表示領域に動作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像を表示した後、遊技者がプッシュボタン31Bを操作したことに基づいて第2操作後演出を実行して変動表示結果が大当り(確変大当り)であることを報知する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例6として、第2リーチ演出を実行して変動表示結果が大当り(確変大当り)となるときには、演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を表示した後、動作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像を表示することなく第2操作後演出を実行して変動表示結果が大当り(確変大当り)であることを報知する場合を設けてもよい。このようにすることで、遊技に意外性を持たせることができ、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施例では、第3リーチ演出を実行する場合の操作促進画像としてのプッシュボタン31Bの画像230の表示態様を1つのみ設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例7として、第3リーチ演出を実行する場合の操作促進画像の表示態様を複数設けてもよい。尚、このように、第3リーチ演出を実行する場合の操作促進画像の表示態様を複数設ける場合は、第1表示態様の操作促進画像(例えば、操作促進画像としての白色のプッシュボタン31Bの画像)と該第1表示態様の操作促進画像よりも大当り遊技状態に制御される割合が高い第2表示態様の操作促進画像(例えば、操作促進画像としての赤色のプッシュボタン31Bの画像)と、を設けるとともに、操作促進画像を第1表示態様にて表示する場合は、該第1表示態様に対応する操作示唆画像(例えば、操作示唆画像としての白色のプッシュボタン31Bの画像)を表示可能とし、操作促進画像を第2表示態様にて表示する場合は、該第2表示態様に対応する操作示唆画像(例えば、操作示唆画像としての赤色のプッシュボタン31Bの画像)を表示可能とすることで、操作示唆画像の表示態様に遊技者を注目させるようにしてもよい。更に、第3リーチ演出が操作促進画像を表示するパターン1〜パターン3のいずれかで実行する場合は、操作促進画像を第2表示態様(操作促進画像としての赤色のプッシュボタン31Bの画像)にて表示する場合であっても第1表示態様に対応する操作示唆画像(操作示唆画像としての白色のプッシュボタン31Bの画像)を表示することによって、遊技者に意外性を与え、操作促進画像の表示に対する興趣を向上してもよい。
また、前記実施例では、スーパーリーチの変動パターンの変動表示において、本発明における動作示唆演出及び動作演出としての第1リーチ演出〜第3リーチ演出のいずれかを実行する形態を例示したが、本発明における動作示唆演出及び動作演出は、変動表示中におけるリーチ演出前の変動中予告演出として実行してもよいし、また、大当り遊技中において当該大当り遊技のラウンド数を報知する演出や、大当り遊技終了後に確変制御が実行されるか否かを報知する演出として実行してもよい。
また、前記実施例では、スーパーリーチの変動パターンの変動表示において、本発明における動作示唆演出及び動作演出として、第1リーチ演出〜第3リーチ演出のいずれか1の演出のみを実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1リーチ演出〜第3リーチ演出のいずれかの演出を当該変動表示中の他の演出(例えば、前述した変動中予告演出等)として実行することによって、本発明における動作示唆演出及び動作演出を同一の変動表示中に2回以上実行してもよい。
また、前記実施例では、本発明における検出手段として、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の検出手段は、遊技者の近接を検出可能な赤外線センサや、遊技者の動作を検出可能なモーションセンサ等であってもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、例えば、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドと2つ目のコマンドで変動時間のみを通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技球を打球発射装置により遊技領域よりも下方から打ち出す形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記打球発射装置をパチンコ遊技機1における遊技領域の上方位置に設けることによって、遊技球を遊技領域の上方位置から打ち出すようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにして、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、該確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。更に、小当りを設ける場合には、高ベース中(高確高ベース状態または低確高ベース状態)において小当りを頻出させ、これら頻出する小当りによって継続的に遊技者が賞球を得られるようにしてもよい。尚、このように頻出する小当りによって継続的に遊技者が賞球を得られるパチンコ遊技機においては、前記実施例における第1リーチ演出〜第3リーチ演出に相当する演出を実行し、これら演出において小当りが頻出する状態が継続するか終了するかを煽るようにしてもよい。
また、前記実施例では、始動入賞口を、第1始動入賞口と第2始動入賞口の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口を1つのみとしても良いし、始動入賞口を3以上としても良い。
また、前記実施例では、特別図柄を、第1特図と第2特図の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別図柄を1つのみとしても良いし、特別図柄を3以上としても良い。
また、前記実施例では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ表示結果となる最終停止図柄を含む複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示結果となる最終停止図柄を含めずに複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するものであっても良い。つまり、表示結果となる最終停止図柄は、変動表示に用いられる特別図柄と異なる図柄であっても良い。
前記遊技者にとって有利な状態とは、遊技者が多くの遊技媒体を獲得できる遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り等)や、獲得できる遊技媒体の期待値が異なる複数種類の特定遊技状態(ラウンド数が異なる大当り等)や、通常遊技状態よりも賞球払出の条件が成立しやすくなる高ベース状態(時短状態)や、前記特定遊技状態となる確率が高い高確率遊技状態(高確率状態)や高確低ベース状態(潜伏確変状態)、特別リーチ状態(例えば、スーパーリーチ等)、当該変動パターンが大当り変動パターンに基づく変動パターンである状態等が含まれる。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機に本発明が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な演出表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該演出表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも本発明を適用可能である。
例えば、スロットマシンにおいては、ART中の1の変動表示(1ゲーム)において、第1リーチ演出や第3リーチ演出に相当する演出を実行することで、該ARTが継続するか終了するか、または、ゲーム数の上乗せが発生するか否か、ゲーム数の上乗せが発生しやすい状態に制御されるか否か等に遊技者を注目させてもよい。
また、スロットマシンにおいては、ART中の複数回の変動表示(複数回のゲーム)に亘って第2リーチ演出に相当する演出を実行することによって、該ARTが継続するか終了するか、または、ゲーム数の上乗せが発生するか否かに遊技者を注目させてもよい。尚、ART中の複数回のゲームに亘って第2リーチ演出に相当する演出を実行する場合には、例えば、チェリーやスイカ等の特定の役が当選する毎に操作示唆画像としてのプッシュボタンの画像210の表示態様を変化させていき、最終ゲームにおいて、該操作示唆画像としてのプッシュボタンの画像210の表示態様に応じて、異なる割合で操作促進画像としてのプッシュボタンの画像230を「小」または「大」にて表示すればよい。尚、操作示唆画像としてのプッシュボタンの画像210の表示態様は、リプレイやベルの一部が当選したことに基づいて変化させてもよい。
以上、スロットマシンにおいては、第1リーチ演出〜第3リーチ演出に相当する演出を実行することによって、ARTが継続するか終了するか、または、ゲーム数の上乗せが発生するか否かに遊技者を注目させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スロットマシンにおける第1リーチ演出〜第3リーチ演出に相当する演出は、ボーナスが当選しているかや、当選した役を示唆する、つまり、演出表示装置の表示領域に操作示唆画像としてのプッシュボタンの画像210を表示した後、該表示領域の操作促進画像としてのプッシュボタンの画像230を表示し、遊技者によるプッシュボタンの操作に基づいて、操作後演出としてボーナスが当選していることの報知や当選した役の示唆等を実行してもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、演出表示手段(例えば、演出表示装置5)と、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31A)と、遊技に関する演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120が演出図柄変動開始処理と演出図柄変動中処理を実行する部分)と、を備え、前記演出制御手段は、遊技者に対する動作促進表示(例えば、動作促進表示としてのプッシュボタン31Bの画像)を前記演出表示手段に表示し遊技者の動作を検出したことに基づいて演出表示を行う動作演出(例えば、第3操作後演出)と、前記動作演出が実行されることを示唆する動作示唆表示(例えば、操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210)を前記演出表示手段に表示する動作示唆演出(例えば、演出表示装置5の表示領域に操作示唆画像としてのプッシュボタン31Bの画像210を表示する部分)とを実行可能であり、前記動作示唆演出は、複数の前記動作示唆表示を移動表示した後に重畳表示を経て前記動作促進表示を行う成功パターン(例えば、第3リーチ演出におけるパターン1)と、複数の前記動作示唆表示を移動表示した後に重畳表示を経て失敗強調表示を行う失敗パターン(例えば、第3リーチ演出におけるパターン4)とを含み、前記失敗パターンにおける前記失敗強調表示に対応する期間は、前記失敗パターンにおける前記重畳表示に対応する期間よりも長い(例えば、図27(A)に示すように、失敗強調表示に対応する期間L2が操作示唆画像として2つのプッシュボタン31Bの画像210を演出表示装置5の表示領域の中央に重複表示する期間L1よりも長い部分)、さらに、遊技媒体(例えば、遊技球)が入賞可能な第1入賞領域(例えば、第1始動入賞口9013、第3始動入賞口9012、第1大入賞口)および第2入賞領域(例えば、第2始動入賞口9014、第2大入賞口)と、前記第1入賞領域に入賞した遊技媒体を検出可能な第1検出手段(例えば、第1始動口スイッチ9013a、第3始動口スイッチ9012a、第1カウントスイッチ9023A)と、前記第2入賞領域に入賞した遊技媒体を検出可能な第2検出手段(例えば、第2始動口スイッチ9014a、第2カウントスイッチ9023B)と、前記第1検出手段により遊技媒体が検出されたことにもとづいて第1特定演出(例えば、第1保留表示の表示、第1大入賞口への遊技球の入賞にもとづく総賞球数表示の更新)を実行可能であり、前記第2検出手段により遊技媒体が検出されたことにもとづいて第2特定演出(例えば、第2保留表示の表示、第2大入賞口への遊技球の入賞にもとづく総賞球数表示の更新)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90100における、ステップS90800を実行することにより第1保留表示および第2保留表示を表示する部分、ステップS902909,S902912,S903910,S903913を実行することにより総賞球数表示の更新を行う部分)とを備え、前記第1入賞領域に入賞した遊技媒体が前記第1検出手段に検出されるまでに流下する距離と、前記第2入賞領域に入賞した遊技媒体が前記第2検出手段に検出されるまでに流下する距離とが異なり(例えば、各始動入賞口へ入賞した遊技球が各始動口スイッチによって検出されるまでに流下する距離は、始動入賞口毎に異なり(図40参照)、各大入賞口へ入賞した遊技球が各カウントスイッチによって検出されるまでに流下する距離は、大入賞口毎に異なる)、前記第1検出手段により遊技媒体が検出されてから前記第1特定演出を実行するまでの期間と、前記第2検出手段により遊技媒体が検出されてから前記第2特定演出を実行するまでの期間とが異なる(例えば、第1始動口スイッチ9013aにより遊技球が検出されてから第1保留表示を表示するまでの期間と、第2始動口スイッチ9014aにより遊技球が検出されてから第2保留表示を表示するまでの期間と、第3始動口スイッチ9012aにより遊技球が検出されてから第1保留表示を表示するまでの期間とが異なり(図63参照)、第1カウントスイッチ9023Aにより遊技球が検出されてから総賞球数表示が更新されるまでの期間と、第2カウントスイッチ9023Bにより遊技球が検出されてから総賞球数表示が更新されるまでの期間とが異なる(図64参照))遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、失敗強調表示の期間を長くして残念感を強調することにより、遊技興趣を向上できる。また、演出効果を高めることができる。
なお、動作示唆演出における成功パターンや失敗パターンと、検出手段(第1検出手段、第2検出手段)により遊技媒体が検出されてから特定演出(第1特定演出、第2特定演出)を実行するまでの期間とを関連付けて制御するようにしてもよい。例えば、特定演出として保留表示を実行する場合において、失敗パターンとなる動作示唆演出において重畳表示や失敗強調表示を行っているときに始動入賞口(第1・第3始動入賞口、第2始動入賞口)に遊技球が入賞した場合、入賞した遊技球が始動口スイッチで検出されてから、当該入賞に対応する保留表示が実行されるまでの時間を、重畳表示や失敗強調表示を行っていないときに始動入賞口に遊技球が入賞した場合と異なる時間としてもよい。この場合、該時間が通常と異なることを遊技者が認識しやすくする方法としては、始動口スイッチで遊技球が検出されたタイミングで始動入賞音を発生させるようにし、始動入賞音が発生してから当該入賞に対応する保留表示が実行されるまでの時間を通常と異ならせるようにすることが考えられる。あるいは、当該入賞に対応する保留表示が実行されるタイミングを、通常であれば失敗強調表示を行っているタイミングとなるはずが、失敗強調表示が終了したあとのタイミングまで遅延させることなどが考えられる。
また、保留表示を実行する際に、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数等を当該入賞時に判定して当該判定結果にもとづいた予告演出(所謂入賞時先読み予告演出)を実行可能とし、該入賞時先読み予告演出を、保留表示の表示態様を通常より期待度の高い表示態様とすることに代えて、あるいは、通常より期待度の高い表示態様とすることに加えて、失敗強調表示の表示態様を通常と異ならせることにより、当該入賞に対応する変動表示の結果の期待度が高い旨を示唆するようにしてもよい。このようにすれば、当該失敗強調表示の表示態様が通常と異なる旨を認識することにより、当該失敗強調表示に対応する変動表示の結果には期待できないものの、当該入賞に対応する変動表示の結果には期待できるので、残念感を強調しながらも、当該入賞に対応する変動表示まで期待感を持続でき、さらに遊技興趣を向上できる。
さらに、遊技興趣を向上でき、また、演出効果を高めることができる遊技機の形態の一例として、遊技を実行可能な遊技機であって、遊技媒体(例えば、遊技球)が入賞可能な第1入賞領域(例えば、第1始動入賞口9013、第3始動入賞口9012、第1大入賞口)および第2入賞領域(例えば、第2始動入賞口9014、第2大入賞口)と、第1入賞領域に入賞した遊技媒体を検出可能な第1検出手段(例えば、第1始動口スイッチ9013a、第3始動口スイッチ9012a、第1カウントスイッチ9023A)と、第2入賞領域に入賞した遊技媒体を検出可能な第2検出手段(例えば、第2始動口スイッチ9014a、第2カウントスイッチ9023B)と、第1検出手段により遊技媒体が検出されたことにもとづいて第1特定演出(例えば、第1保留表示の表示、第1大入賞口への遊技球の入賞にもとづく総賞球数表示の更新)を実行可能であり、第2検出手段により遊技媒体が検出されたことにもとづいて第2特定演出(例えば、第2保留表示の表示、第2大入賞口への遊技球の入賞にもとづく総賞球数表示の更新)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90100における、ステップS90800を実行することにより第1保留表示および第2保留表示を表示する部分、ステップS902909,S902912,S903910,S903913を実行することにより総賞球数表示の更新を行う部分)とを備え、第1入賞領域に入賞した遊技媒体が第1検出手段に検出されるまでに流下する距離と、第2入賞領域に入賞した遊技媒体が第2検出手段に検出されるまでに流下する距離とが異なり(例えば、各始動入賞口へ入賞した遊技球が各始動口スイッチによって検出されるまでに流下する距離は、始動入賞口毎に異なり(図40参照)、各大入賞口へ入賞した遊技球が各カウントスイッチによって検出されるまでに流下する距離は、大入賞口毎に異なる)、第1検出手段により遊技媒体が検出されてから第1特定演出を実行するまでの期間と、第2検出手段により遊技媒体が検出されてから第2特定演出を実行するまでの期間とが異なる(例えば、第1始動口スイッチ9013aにより遊技球が検出されてから第1保留表示を表示するまでの期間と、第2始動口スイッチ9014aにより遊技球が検出されてから第2保留表示を表示するまでの期間と、第3始動口スイッチ9012aにより遊技球が検出されてから第1保留表示を表示するまでの期間とが異なり(図63参照)、第1カウントスイッチ9023Aにより遊技球が検出されてから総賞球数表示が更新されるまでの期間と、第2カウントスイッチ9023Bにより遊技球が検出されてから総賞球数表示が更新されるまでの期間とが異なる(図64参照))遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。図39はパチンコ遊技機901を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機901は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機901は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠902を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤906を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠902の下部表面には打球供給皿(上皿)903がある。打球供給皿903の下部には、打球供給皿903に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿904や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)905が設けられている。また、ガラス扉枠902の背面には、遊技盤906が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤906は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤906の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域907が形成されている。
余剰球受皿(下皿)904を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ90122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ90122には、遊技者がスティックコントローラ90122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン90121(図42を参照)が設けられ、スティックコントローラ90122の操作桿の内部には、トリガボタン90121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ90125(図42を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ90122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット90123(図42を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ90122には、スティックコントローラ90122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ90126(図42を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)903を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ90122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン90120が設けられている。プッシュボタン90120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン90120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン90120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ90124(図42を参照)が設けられていればよい。図39に示す構成例では、プッシュボタン90120とスティックコントローラ90122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン90120及びスティックコントローラ90122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン90120とスティックコントローラ90122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域907の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置909が設けられている。演出表示装置909の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置909は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置909の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置909は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器908aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置909で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器908bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置909で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置909において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置909に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置909における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置909で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置909の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域909c,909dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域909cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域909dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ90100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置909を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置909の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されることはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域909cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域909dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域909c,909dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域909cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域909dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器908aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域909cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(16R確変大当りおよび8R確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。第2特別図柄表示器908bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域909dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(16R確変大当りおよび8R確変大当りのいずれであるかに応じて表示色を異ならせてもよい。)で点灯されたままになる。なお、第4図柄表示領域909c,909dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置909の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置909とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域909c,909dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置909の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
遊技盤906における右側方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)908aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器908aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器908aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤906における右側方には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)908bが設けられている。第2特別図柄表示器908bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器908bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器908aと第2特別図柄表示器908bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器908a,908bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口9013、第2始動入賞口9014または第3始動入賞口9012を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
遊技盤906の盤面上に形成された遊技領域907には、演出表示装置909の天辺よりも左側の左遊技領域(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域(第2遊技領域)とがある。第1遊技領域である左遊技領域と、第2遊技領域である右遊技領域は、例えば遊技領域907の内部における演出表示装置909の端面や釘の配列PLなどにより区分けされていればよい。打球発射装置から発射されて遊技領域907に打ち込まれた遊技球は、第1遊技領域である左遊技領域へと誘導された場合に、例えば釘の配列PLに沿って誘導されることにより、第2遊技領域である右遊技領域へと誘導不可能または誘導困難となる。
左遊技領域(具体的には、演出表示装置909の下方)には、第1始動入賞口9013を有する入賞装置および第3始動入賞口9012を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口9013に入賞した遊技球は、遊技盤906の背面に導かれ、第1始動口スイッチ9013a(図41参照)によって検出される。第3始動入賞口9012に入賞した遊技球は、遊技盤906の背面に導かれ、第3始動口スイッチ9012a(図41参照)によって検出される。
また、右遊技領域(具体的には、演出表示装置909の右方)には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口9014を有する普通可変入賞球装置が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)9014に入賞した遊技球は、遊技盤906の背面に導かれ、第2始動口スイッチ9014a(図41参照)によって検出される。普通可変入賞球装置は、ソレノイド9016(図41参照)によって開状態とされる。普通可変入賞球装置が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口9014に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。普通可変入賞球装置が開状態になっている状態では、第1始動入賞口9013や第3始動入賞口9012よりも、第2始動入賞口9014に遊技球が入賞しやすい。また、普通可変入賞球装置が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口9014に入賞しない。従って、普通可変入賞球装置が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口9014よりも、第1始動入賞口9013や第3始動入賞口9012に遊技球が入賞しやすい。なお、普通可変入賞球装置が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口9013と第2始動入賞口9014と第3始動入賞口9012とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
各始動入賞口へ入賞した遊技球が各始動口スイッチによって検出されるまでに流下する距離は、始動入賞口毎に異なるよう構成されている。これは、遊技盤906の裏面の構造上、スイッチを設けることのできる位置の自由度が低いことから、入賞口から該入賞口に入賞した遊技球を検出するスイッチまでの距離を均等に構成することが困難であるためである。
図40は、各始動口の内部構成などを示す構成図である。図40に示すように、第1始動入賞口9013に入賞してから第1始動口スイッチ9013aによって検出されるまでに遊技球が流下する距離(図40(A)参照)と、第2始動入賞口9014に入賞してから第2始動口スイッチ9014aによって検出されるまでに遊技球が流下する距離(図40(B)参照)と、第3始動入賞口9012に入賞してから第3始動口スイッチ9012aによって検出されるまでに遊技球が流下する距離(図40(C)参照)とが異なるよう構成されている。これにより、遊技球が第1始動入賞口9013に入賞してからT1経過後に第1始動口スイッチ9013aによって検出され、遊技球が第2始動入賞口9014に入賞してからT2経過後に第2始動口スイッチ9014aによって検出され、遊技球が第3始動入賞口9012に入賞してからT3経過後に第3始動口スイッチ9012aによって検出されるようになっている。それぞれの時間の長さはT1>T2>T3である。
なお、図示は省略するが、後述する第1大入賞口および第2大入賞口についても同様に、各大入賞口へ入賞した遊技球が各カウントスイッチによって検出されるまでに流下する距離は、大入賞口毎に異なるよう構成されている。具体的には、第1大入賞口へ入賞した遊技球が第1カウントスイッチ9023Aによって検出されるまでに流下する距離の方が、第2大入賞口へ入賞した遊技球が第2カウントスイッチ9023Bによって検出されるまでに流下する距離よりも長くなるよう構成されている。これにより、遊技球が第1大入賞口に入賞してからt1経過後に第1カウントスイッチ9023Aによって検出され、遊技球が第2大入賞口に入賞してからt2経過後に第2カウントスイッチ9023Bによって検出されるようになっている。それぞれの時間の長さはt1>t2である。
なお、この実施の形態では、図39に示すように、第2始動入賞口9014に対してのみ開閉動作を行う普通可変入賞球装置が設けられているが、第1始動入賞口9013、第2始動入賞口9014および第3始動入賞口9012のいずれについても開閉動作を行う普通可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1特別図柄表示器908aの側方には、第1始動入賞口9013または第3始動入賞口9012に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器9018aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器9018aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器908aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器908bの側方には、第2始動入賞口9014に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器9018bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器9018bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器908bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置909の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部9018cが設けられている。この実施の形態では、合計数を表示する合算保留記憶表示部9018cが設けられていることによって、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、この実施の形態では、合算保留記憶表示部9018cにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口9013、第2始動入賞口9014および第3始動入賞口9012への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)。
また、いずれの始動入賞口への始動入賞にもとづく保留記憶であるかを認識可能な態様により第1保留記憶が表示される(例えば、第1始動入賞口9013への始動入賞にもとづく第1保留記憶である場合には縦縞、第3始動入賞口9012への始動入賞にもとづく第1保留記憶である場合には横縞の模様が付されて表示される)こととしてもよい。
演出表示装置909は、第1特別図柄表示器908aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器908bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置909における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置909における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器908aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器908bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置909において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
第2始動入賞口9014を有する普通可変入賞球装置の下方には、2つの特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置9020a、第2特別可変入賞球装置9020b)が設けられている。第1大入賞口を形成する第1特別可変入賞球装置9020aは、図41に示す第1大入賞口扉用のソレノイド9021aによって開閉駆動される第1大入賞口扉を備え、その第1大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する第1大入賞口を形成する。一例として、第1特別可変入賞球装置9020aでは、第1大入賞口扉用のソレノイド9021aがオフ状態であるときに第1大入賞口扉が第1大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、第1特別可変入賞球装置9020aでは、第1大入賞口扉用のソレノイド9021aがオン状態であるときに第1大入賞口扉が第1大入賞口を開放状態にする。第1特別可変入賞球装置9020aに形成された第1大入賞口に進入した遊技球は、例えば図41に示す第1カウントスイッチ9023Aによって検出される。
第2大入賞口を形成する第2特別可変入賞球装置9020bは、図41に示す第2大入賞口扉用のソレノイド9021bによって開閉駆動される第2大入賞口扉9071を備え、その第2大入賞口扉9071によって第1状態である開放状態と閉鎖状態とに変化する第2大入賞口を形成する。一例として、第2特別可変入賞球装置9020bでは、第2大入賞口扉用のソレノイド9021bがオフ状態であるときに第2大入賞口扉9071が第2大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、第2特別可変入賞球装置9020bでは、第2大入賞口扉用のソレノイド9021bがオン状態であるときに第2大入賞口扉9071が第2大入賞口を開放状態にする。第2特別可変入賞球装置9020bに形成された第2大入賞口に進入した遊技球は、例えば図41に示す第2カウントスイッチ9023Bによって検出される。
第1特別可変入賞球装置9020aが形成する第1大入賞口や第2特別可変入賞球装置9020bが形成する第2大入賞口を遊技球が通過(進入)することにより、多数の遊技球が賞球として払い出される。具体的に、第1大入賞口を遊技球が通過した場合には15球の賞球が払い出され、第2大入賞口を遊技球が通過した場合には10球の賞球が払い出される。すなわち、第2特別可変入賞球装置9020aは、第1大入賞口扉により第1大入賞口を開放状態とすることにより、遊技者にとって有利な第1状態となる。第2特別可変入賞球装置9020bは、第2大入賞口扉9071により第2大入賞口を開放状態とすることにより、遊技者にとって有利な第1状態となる。一方、第1特別可変入賞球装置9020aは、第1大入賞口扉により第1大入賞口を閉鎖状態とすることにより、遊技者にとって不利な第2状態となる。第2特別可変入賞球装置9020bは、第2大入賞口扉9071により第2大入賞口を閉鎖状態とすることにより、遊技者にとって不利な第2状態となる。なお、遊技球が第1大入賞口や第2大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が第1大入賞口や第2大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
遊技盤906の左側方には、普通図柄表示器9010が設けられている。普通図柄表示器9010は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート9032を通過しゲートスイッチ9032aで検出されると、普通図柄表示器9010の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器9010における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、普通可変入賞球装置が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、普通可変入賞球装置の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口9014に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器9010の近傍には、ゲート9032を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器9041が設けられている。ゲート9032への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ9032aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器9041は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器9010の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である高確率状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態。)では、普通図柄表示器9010における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、普通可変入賞球装置の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤906の遊技領域907の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口9026がある。また、遊技領域907の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ9027が設けられている。遊技領域907の外周には、前面枠に設けられた枠LED9028が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル905を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域907に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域907を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域907に入り、その後、遊技領域907を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口9013に入り第1始動口スイッチ9013aで検出されると、または遊技球が第3始動入賞口9012に入り第3始動口スイッチ9012aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器908aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置909において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口9013への入賞および第3始動入賞口9012への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口9014に入り第2始動口スイッチ9014aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器908bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置909において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口9014への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、16R確変大当りまたは8R確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器908a,908bや演出表示装置909における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、普通可変入賞球装置が開状態となる頻度が高められたり、普通可変入賞球装置が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、普通可変入賞球装置が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器9010における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器9010における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、普通可変入賞球装置が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器9010における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、普通可変入賞球装置が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、普通可変入賞球装置の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、普通可変入賞球装置の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であった場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器9010における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、普通可変入賞球装置が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図41は、主基板(遊技制御基板)9031における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図41は、払出制御基板9037および演出制御基板9080等も示されている。主基板9031には、プログラムに従ってパチンコ遊技機901を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)90560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM9054、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM9055、プログラムに従って制御動作を行うCPU9056およびI/Oポート部9057を含む。この実施の形態では、ROM9054およびRAM9055は遊技制御用マイクロコンピュータ90560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU9056のほかRAM9055が内蔵されていればよく、ROM9054は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部9057は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ90560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路90503が内蔵されている。
また、RAM9055は、その一部または全部が電源基板(図示せず)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM9055の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM9055の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560においてCPU9056がROM9054に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(またはCPU9056)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU9056がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板9031以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路90503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路90503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路90503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、乱数回路90503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM9054等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ90560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ90560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路90503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路90503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ9032a、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、第3始動口スイッチ9012a、第1カウントスイッチ9023A、第2カウントスイッチ9023Bからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ90560に与える入力ドライバ回路9058も主基板9031に搭載されている。また、普通可変入賞球装置を開閉するソレノイド9016、第1大入賞口を形成する第1特別可変入賞球装置9020aを開閉するソレノイド9021a、および第2大入賞口を形成する第2特別可変入賞球装置9020bを開閉するソレノイド9021bを遊技制御用マイクロコンピュータ90560からの指令に従って駆動する出力回路9059も主基板9031に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器9010、第1特別図柄保留記憶表示器9018a、第2特別図柄保留記憶表示器9018bおよび普通図柄保留記憶表示器9041の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板9031に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板9080に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板9077を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置909の表示制御を行う。
また、演出制御基板9080に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板9035を介して、遊技盤に設けられている装飾LED(図示せず)、予告用LED(図示せず)、および枠側に設けられている枠LED9028の表示制御を行うとともに、音声出力基板9070を介してスピーカ9027からの音出力の制御を行う。
図42は、中継基板9077、演出制御基板9080、ランプドライバ基板9035および音声出力基板9070の回路構成例を示すブロック図である。なお、図42に示す例では、ランプドライバ基板9035および音声出力基板9070には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板9035および音声出力基板9070を設けずに、演出制御に関して演出制御基板9080のみを設けてもよい。
演出制御基板9080は、演出制御用CPU90101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ90100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ90100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板9080において、演出制御用CPU90101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板9077を介して入力される主基板9031からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ90102および入力ポート90103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU90101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)90109に演出表示装置909の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ90100と共動して演出表示装置909の表示制御を行うVDP90109が演出制御基板9080に搭載されている。VDP90109は、演出制御用マイクロコンピュータ90100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP90109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置909に出力する。
演出制御用CPU90101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP90109に出力する。CGROMは、演出表示装置909に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP90109は、演出制御用CPU90101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP90109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板9080において、まず、入力ドライバ90102に入力する。入力ドライバ90102は、中継基板9077から入力された信号を演出制御基板9080の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板9080の内部から中継基板9077への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板9077には、主基板9031から入力された信号を演出制御基板9080に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板9080から中継基板9077への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路9074が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図42には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート90571を介して主基板9031から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板9077から主基板9031の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板9077からの信号は主基板9031の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ90560側)に入り込まない。なお、出力ポート90571は、図41に示されたI/Oポート部9057の一部である。また、出力ポート90571の外側(中継基板9077側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU90101は、スティックコントローラ90122のトリガボタン90121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ90125から、入力ポート90107を介して入力する。また、演出制御用CPU90101は、プッシュボタン90120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ90124から、入力ポート90107を介して入力する。また、演出制御用CPU90101は、スティックコントローラ90122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット90123から、入力ポート90107を介して入力する。また、演出制御用CPU90101は、出力ポート90105を介してバイブレータ用モータ90126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ90122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU90101は、出力ポート90105を介してランプドライバ基板9035に対してLEDやランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU90101は、出力ポート90104を介して音声出力基板9070に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板9035において、LEDやランプを駆動する信号は、入力ドライバ90351を介してLED/ランプドライバ90352に入力される。LED/ランプドライバ90352は、LEDやランプを駆動する信号にもとづいて枠LED9028などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LEDなどに電流を供給する。
音声出力基板9070において、音番号データは、入力ドライバ90702を介して音声合成用IC90703に入力される。音声合成用IC90703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路90705に出力する。増幅回路90705は、音声合成用IC90703の出力レベルを、ボリューム90706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ9027に出力する。音声データROM90704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図43は、主基板9031における遊技制御用マイクロコンピュータ90560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS901以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU9056は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU9056は、まず、割込禁止に設定する(ステップS901)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS902)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS903)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS904)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS905)。なお、割込モード2は、CPU9056が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU9056は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS906)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU9056は、通常の初期化処理(ステップS9010〜S9015)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS907)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU9056は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU9056は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS908)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS908では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU9056は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS9041〜S9043の処理)を行う。具体的には、ROM9054に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS9041)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM9055内の領域)に設定する(ステップS9042)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS9041およびS9042の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、高確率フラグ、高ベースフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU9056は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS9043)。また、CPU9056は、バックアップRAMに保存されている表示結果(16R確変大当り、8R確変大当りまたははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板9080に対して送信する(ステップS9044)。そして、ステップS9014に移行する。なお、ステップS9044において、CPU9056は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドも送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ90100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS9044で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU9056は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU9056は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU9056は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS9010)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM9055の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM9054に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS9011)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS9012)。
ステップS9011およびS9012の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU9056は、サブ基板(主基板9031以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ90560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS9013)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置909において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU9056は、乱数回路90503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS9014)。CPU9056は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路90503にランダムR´の値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS9015において、CPU9056は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ90560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS9010〜S9015)が完了すると、CPU9056は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS9017)および初期値用乱数更新処理(ステップS9018)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS9016)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS9019)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ90560が、遊技機に設けられている演出表示装置、普通可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置909において可変表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ90100である。
タイマ割込が発生すると、CPU9056は、図44に示すステップS9020〜S9034のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS9020)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU9056は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路9058を介して、ゲートスイッチ9032a、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、第3始動口スイッチ9012a、第1カウントスイッチ9023A、および第2カウントスイッチ9023Bの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS9021)。
次に、CPU9056は、第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908b、普通図柄表示器9010、第1特別図柄保留記憶表示器9018a、第2特別図柄保留記憶表示器9018b、普通図柄保留記憶表示器9041の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS9022)。第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908bおよび普通図柄表示器9010については、ステップS9032,S9033で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS9023)。CPU9056は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS9024,S9025)。
さらに、CPU9056は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS9026)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS9027)。普通図柄プロセス処理では、CPU9056は、普通図柄表示器9010の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU9056は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU9056は、演出制御用マイクロコンピュータ90100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS9028)。
さらに、CPU9056は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS9029)。
また、CPU9056は、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、第3始動口スイッチ9012a、第1カウントスイッチ9023Aおよび第2カウントスイッチ9023Bの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS9030)。具体的には、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、第3始動口スイッチ9012a、第1カウントスイッチ9023Aおよび第2カウントスイッチ9023Bのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板9037に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置9097を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU9056は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS9031:出力処理)。
また、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS9032)。
さらに、CPU9056は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS9033)。CPU9056は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU9056は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS9022において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器9010における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS9034)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS9021〜S9033(ステップS9029を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bおよび演出表示装置909にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bおよび演出表示装置909にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置909における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア909L、909C、909Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
次に、大当り種別ごとの大当りにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置9020aおよび第2特別可変入賞球装置9020b)の開放パターンを説明する。図45は、特別可変入賞球装置の開放パターンを示す説明図である。この実施の形態では、大当り種別として16R確変大当りと8R確変大当りとが設けられている。
まず、図45(1)を用いて、16R確変大当りにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置9020aおよび第2特別可変入賞球装置9020b)の開放パターンを説明する。この実施の形態では、16R確変大当りにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、奇数ラウンド(1,3,5,7,9,11,13,15ラウンド)において、1ラウンドあたり第1特別可変入賞球装置9020aが27秒間開放状態に制御された後、特別可変入賞球装置が1.0秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる1.0秒間はインターバル期間である)。そして、偶数ラウンド(2,4,6,8,10,12,14ラウンド)において、1ラウンドあたり第2特別可変入賞球装置9020bが27秒間開放状態に制御された後、特別可変入賞球装置が1.0秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる1.0秒間はインターバル期間である)。
次に、図45(2)を用いて、8R確変大当りにおける特別可変入賞球装置(第1特別可変入賞球装置9020aおよび第2特別可変入賞球装置9020b)の開放パターンを説明する。この実施の形態では、8R確変大当りにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、奇数ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第1特別可変入賞球装置9020aが27秒間開放状態に制御された後、特別可変入賞球装置が1.0秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる1.0秒間はインターバル期間である)。そして、偶数ラウンドにおいて、1ラウンドあたり第2特別可変入賞球装置9020bが1.0秒間開放状態に制御された後、特別可変入賞球装置が1.0秒間閉鎖状態に制御される(ただし、特別可変入賞球装置が閉鎖状態とされる1.0秒間はインターバル期間である)。
なお、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間が規定時間(例えば、27秒)に達する前であっても、実行中のラウンドにおける大入賞口への遊技球の入賞数が規定個数(例えば、10個)に達した場合にも、該ラウンドが終了する(開放状態に制御されていた大入賞口が閉鎖状態に制御される)よう構成されているものである(図50参照)。
なお、16R確変大当りおよび8R確変大当りにもとづく大当り遊技状態に制御された後は、50回の変動に亘り、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)に移行制御される。
図46は、主基板9031に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS9026)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU9056は、第1始動入賞口9013に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ9013aがオンしていたら、または、第3始動入賞口9012に遊技球が入賞したことを検出するための第3始動口スイッチ9012aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口9013または第3始動入賞口9012への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS90311,S90312,S90315,S90316)。または、第2始動入賞口9014に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ9014aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口9014への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS90313,S90314)。そして、ステップS90300〜S90307のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014aまたは第3始動口スイッチ9012aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS90300〜S90307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS90300〜S90307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS90300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS90301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ90100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS90303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS90301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ90100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ90100は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置909において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS90304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS9022の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS90305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド9021a,9021bを駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS90306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS90307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ90100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、高確率フラグや高ベースフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS90300に対応した値(この例では0)に更新する。
図47は、ステップS90312の第1始動口スイッチ通過処理および第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ通過処理において、CPU9056は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS901212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU9056は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS901213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS901214)。また、CPU9056は、第1始動入賞口9013、第2始動入賞口9014および第3始動入賞口9012への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS901215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ9013aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口9013に遊技球が始動入賞した場合)または第3始動口スイッチ9012aがオン状態となった場合(すなわち、第3始動入賞口9012に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ9014aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口9014に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU9056は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ9013aまたは第3始動口スイッチ9012aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ9014aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図48(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図48(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図48(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図48(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口9013、第2始動入賞口9014または第3始動入賞口9012への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口9013、第2始動入賞口9014および第3始動入賞口9012への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM9055に形成されている。
次いで、CPU9056は、乱数回路90503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図48(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS901216)。なお、ステップS901216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR´(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1´)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2´)および変動パターン判定用乱数(ランダム3´)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3´)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3´)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図48(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図48(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR´(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1´)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2´)および変動パターン判定用乱数(ランダム3´)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM9055に形成されている。
次いで、CPU9056は、第1始動口スイッチ9013aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口9013に遊技球が始動入賞した場合)には第1始動入賞口9013に遊技球が始動入賞したことを示す第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行う(ステップS901218)。また第3始動口スイッチ9012aがオン状態となった場合(すなわち、第3始動入賞口9012に遊技球が始動入賞した場合)には第3始動入賞口9012に遊技球が始動入賞したことを示す第3始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行う(ステップS901219)。
第2始動口スイッチ通過処理において、CPU9056は、まず、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS901223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU9056は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS901224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS901225)。また、CPU9056は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS901226)。
次いで、CPU9056は、乱数回路90503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図48(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS901227)。なお、ステップS901227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR´(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1´)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2´)および変動パターン判定用乱数(ランダム3´)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3´)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3´)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU9056は、第2始動入賞口9014に遊技球が始動入賞したことを示す第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行う(ステップS901231)。
図49は、大当り遊技における各ラウンドの前に実行される大入賞口開放前処理(ステップS90305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU9056は、特別図柄停止処理または大入賞口開放前処理においてセットされた時間計測タイマの値を−1する(ステップS901401)。時間計測タイマには、未だ1ラウンドを開始していない場合には1ラウンドを開始するまでの期間(オープニング期間)に対応する値がセットされ、既に1ラウンドを行った場合には大入賞口を閉鎖している期間(インターバル期間である0.1秒)に対応する値がセットされている。
そして、CPU9056は、第1カウントスイッチ9023Aがオンである場合に、第1大入賞口に対する遊技球の入賞が発生したことを示す第1大入賞口入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信し(ステップS901403のY,S901404)、第2カウントスイッチ9023Bがオンである場合に、第2大入賞口に対する遊技球の入賞が発生したことを示す第2大入賞口入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する(ステップS901403AのY,S901404A)。いずれかの大入賞口入賞指定コマンドを受信した演出制御用マイクロコンピュータ90100は、所定の演出を実行するものである。
なお、この大入賞口開放前処理はいずれの大入賞口も閉鎖状態に制御されているときに実行される処理であるが、開放状態が終了する直前の大入賞口に入賞した遊技球は該大入賞口が閉鎖状態に制御されてから検出されることがあるため、ステップS901403〜S901404Aを行うことにより、そういった遊技球を検出した場合にも大入賞口入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する構成となっている。なお、各大入賞口への遊技球の入賞は、開放状態に制御されている間のみ有効とする(閉鎖状態に検出された場合には無効とする)こととしてもよい。
時間計測タイマがタイムアウト(時間計測タイマの値が0)したら(ステップS901411)、CPU9056は、演出制御用マイクロコンピュータ90100に大入賞口開放中指定コマンドを送信し(ステップS901412)、第1大入賞口に入賞した遊技球数を示す第1入賞個数カウンタ、および第2大入賞口に入賞した遊技球数を示す第2入賞個数カウンタを初期化する(ステップS901413)。すなわち、第1入賞個数カウンタおよび第2入賞個数カウンタの値を0にする。
ステップS901413の後、CPU9056は、開放対象の大入賞口を開放状態に制御する(ステップS901414)。具体的には、奇数ラウンドであればソレノイド9021aを駆動して第1大入賞口を開放状態に制御する。また、偶数ラウンドであればソレノイド9021bを駆動して第2大入賞口を開放状態に制御する。そして、大入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマに開放時間(27秒)セットする(ステップS901415)。
そして、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理(ステップS90306)に対応した値に更新する(ステップS901416)。
図50は、大入賞口開放中処理(ステップS90306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、まず、CPU9056は、第1カウントスイッチ9023Aがオンしているか否か、すなわち、第1大入賞口への遊技球の入賞が検知されたか否かを判定し(ステップS901452)、オンしていなければステップS901452Aへ移行する。第1カウントスイッチ9023Aがオンしていれば、第1入賞個数カウンタの値を+1し(ステップS901453)、演出制御用マイクロコンピュータ90100に第1大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS901454)。
また、CPU9056は、ステップS901452Aにおいて、第2カウントスイッチ9023Bがオンしているか否か、すなわち、第2大入賞口への遊技球の入賞が検知されたか否かを判定し(ステップS901452A)、オンしていなければステップS901462へ移行する。第2カウントスイッチ9023Bがオンしていれば、第2入賞個数カウンタの値を+1し(ステップS901453A)、演出制御用マイクロコンピュータ90100に第2大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS901454A)。
なお、この実施の形態では、ステップS901452〜S901454Aを行うことにより、第1大入賞口および第2大入賞口のうち、現在開放している大入賞口への遊技球の入賞に対応する処理と、現在閉鎖している大入賞口への遊技球の入賞に対応する処理との両方を実行可能な構成となっている。現在閉鎖している大入賞口への遊技球の入賞を検出する場合とは、所定ラウンドにおける開放状態が終了する直前の大入賞口へ遊技球が入賞し、該遊技球がインターバル期間中には検出されずに、該所定ラウンドの次のラウンドが開始されてから検出された場合である。例えば、1ラウンドの閉鎖直前の第1大入賞口に入賞した遊技球が、2ラウンドが開始されてから第1カウントスイッチ9023Aにより検出された場合である。現在閉鎖している大入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、該当する入賞個数カウンタを加算する処理を省略するものでもよい。
次に、CPU9056は、ラウンド数に応じた入賞個数カウンタの値が10になったか否かを判定する(ステップS901462)。具体的に、奇数ラウンドであれば第1入賞個数カウンタの値が10になったか否かを判定し、偶数ラウンドであれば第2入賞個数カウンタの値が10になったか否かを判定する。
ラウンド数に応じた入賞個数カウンタの値が10未満であれば、CPU9056は、開放時間タイマを1減算し(ステップS901463)、開放時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS901464)。開放時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。開放時間タイマがタイムアウトしていれば、ステップS901465に移行する。
ステップS901465において、CPU9056は、第1大入賞口または第2大入賞口を閉鎖状態に制御し(ステップS901465)、ステップS901466へ移行する。具体的には、大入賞口開放前処理のステップS901414で第1大入賞口が開放された場合には、ソレノイド9021aの駆動を停止して第1大入賞口を閉鎖状態に制御する。また、大入賞口開放前処理のステップS901414で第2大入賞口が開放された場合には、ソレノイド9021bの駆動を停止して第2大入賞口を閉鎖状態に制御する。
ステップS901466に移行すると、CPU9056は、ラウンドを終了させるための処理を行う。具体的には、CPU9056は、まず、現在のラウンド数を示すラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御用マイクロコンピュータ90100に大入賞口開放後指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS901466)。
なお、ラウンド数カウンタは、特別図柄停止処理において大当り種別に応じた値がセットされるものである。具体的に、16R確変大当りであれが「16」、8R確変大当りであれば「8」がセットされる。
そして、CPU9056は、ラウンド数カウンタの値を1減算し(ステップS901467)、ラウンド数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS901468)。ラウンド数カウンタの値が0となっていれば(すなわち、最終ラウンドを終了していれば)、ステップS901471に移行する。
ラウンド数カウンタの値が0となっていなければ(すなわち、残りのラウンドがあれば)、CPU9056は、時間計測タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば演出表示装置909において報知する時間(インターバル演出を行う期間に相当))に相当する値(本例では、1.0秒)を設定する(ステップS901469)。
そして、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放前処理(ステップS90305)に対応した値に更新する(ステップS901470)。
最終ラウンドを終了していれば(ステップS901468のY)、CPU9056は、時間計測タイマに大当り終了表示を開始するまでのエンディング待機時間に相当する値を設定し(ステップS901471)、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り終了処理(ステップS90307)に対応した値に更新する(ステップS901472)。
図51は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS90307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU9056は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS90160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS90168に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU9056は、時間計測タイマを1減算し(ステップS90161)、第1カウントスイッチ9023Aがオンであれば第1大入賞口入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信し(ステップS90162のY,S90163)、第2カウントスイッチ9023Bがオンであれば第2大入賞口入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する(ステップS90162AのY,S90163A)。
なお、この大入賞口開放前処理はいずれの大入賞口も閉鎖状態に制御されているときに実行される処理であるが、開放状態が終了する直前の大入賞口に入賞した遊技球は該大入賞口が閉鎖状態に制御されてから検出されることがあるため、ステップS90162〜S90163Aを行うことにより、そういった遊技球を検出した場合にも大入賞口入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する構成となっている。なお、各大入賞口への遊技球の入賞は、開放状態に制御されている間のみ有効とする(閉鎖状態に検出された場合には無効とする)こととしてもよい。
そして、CPU9056は、時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを判定し(ステップS90164)、タイムアウトした場合、大当りフラグをリセットし(ステップS90165)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS90166)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置909において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS90167)、処理を終了する。
ステップS90168では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS90168)。そして、CPU9056は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS90169)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS90169のY)、CPU9056は、確変状態であることを示す確変フラグをセットするとともに(ステップS90173)、残余確変回数を示す確変回数カウンタの値に「50」をセットする(ステップS90174)。確変回数カウンタは変動が行われる毎に1ずつ減算され、「0」になったことにもとづいて通常状態に制御されるものである。
そして、CPU9056は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS90300)に対応した値に更新する(ステップS90176)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図52は、演出制御基板9080に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ90100(具体的には、演出制御用CPU90101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU90101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS90701)。その後、演出制御用CPU90101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS90702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU90101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU90101は、そのフラグをクリアし(ステップS90703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU90101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS90704)。
次いで、演出制御用CPU90101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS90705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置909の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU90101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS90706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置909の第4図柄表示領域909c,909dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS90707)。その後、ステップS90702に移行する。
図53は、主基板9031の遊技制御用マイクロコンピュータ90560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンドであるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図54および図55は、コマンド解析処理(ステップS90704)の具体例を示すフローチャートである。主基板9031から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU90101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU90101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS90611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU90101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS90612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS90613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS90614)、演出制御用CPU90101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS90615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS90616)。変動パターンコマンドは、変動パターン設定処理(ステップS90301)にて遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信するコマンドであり、変動パターンを示す演出制御コマンドである。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS90617)、演出制御用CPU90101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果3指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS90618)。表示結果指定コマンドは、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90302)にて遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信するコマンドであり、大当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS90619)、演出制御用CPU90101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90620)。図柄確定指定コマンドは、特別図柄変動中処理(ステップS90303)にて遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信するコマンドであり、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンドである。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H)またはコマンドA002(H))であれば(ステップS90621)、演出制御用CPU90101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90622)。大当り開始指定コマンドは、特別図柄停止処理(ステップS90304)にて遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信するコマンドであり、大当りが開始することを示す演出制御コマンドである。具体的には、大当りの種別が16R確変大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が8R確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドが送信される。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS90651)、演出制御用CPU90101は、第1始動入賞指定コマンドを受信したことを示す第1始動入賞フラグをセットする(ステップS90656A)。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS90657)、演出制御用CPU90101は、第2始動入賞指定コマンドを受信したことを示す第2始動入賞フラグをセットする(ステップS90668A)。
受信した演出制御コマンドが第3始動入賞指定コマンドであれば(ステップS90652)、演出制御用CPU90101は、第3始動入賞指定コマンドを受信したことを示す第3始動入賞フラグをセットする(ステップS90653)。
受信した演出制御コマンドが第1大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップS90664)、演出制御用CPU90101は、第1大入賞口入賞指定コマンドを受信したことを示す第1大入賞口入賞フラグをセットする(ステップS90665)。
受信した演出制御コマンドが第2大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップS90664A)、演出制御用CPU90101は、第2大入賞口入賞指定コマンドを受信したことを示す第2大入賞口入賞フラグをセットする(ステップS90665A)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS90661)、演出制御用CPU90101は、合算保留記憶表示部9018cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部9018cにおける合算保留記憶数表示を更新する(ステップS90662)。例えば、合算保留記憶表示部9018cの1つ目〜5つ目の保留表示が点灯表示されていた場合に、合算保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合には、1つ目の保留表示を消去するとともに、2つ目に表示されていた保留表示を1つ目の表示領域にシフトし、3つ目に表示されていた保留表示を2つ目の表示領域にシフトし、4つ目に表示されていた保留表示を3つ目の表示領域にシフトし、5つ目に表示されていた保留表示を4つ目の表示領域にシフトする。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドは、特別図柄の変動が開始されることにもとづいて遊技制御用マイクロコンピュータ90560から送信されるコマンドである。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU90101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS90684)。そして、ステップS90611に移行する。
図56は、図52に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS90705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU90101は、保留表示に関する保留表示制御処理を行う(ステップS90900)。その後、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS90800〜S90807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置909の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS90800):遊技制御用マイクロコンピュータ90560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS90801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS90801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS90802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS90802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS90803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS90803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS90804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS90800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS90804):変動時間の終了後、演出表示装置909に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS90805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS90805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS90806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS90807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS90806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS90805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS90807):演出表示装置909において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS90800)に対応した値に更新する。
図57は、演出制御プロセス処理における保留表示制御処理(ステップS90800)を示すフローチャートである。保留表示制御処理において、演出制御用CPU90101は、新たに遊技球が入賞した始動入賞口に対応する保留表示を表示するための制御を行う。この実施の形態では、保留表示が表示される場合には出現演出が実行される。「出現演出」とは、保留表示の表示に伴って実行される演出である。この実施の形態では、保留表示が濃淡が薄く視認しにくい状態から徐々に濃度が濃くなり視認しやすい状態に変化するような態様の出現演出が実行される。
この実施の形態では、出現演出を開始してから保留表示の濃度が最大となるまでの所要時間が異なる2種類の出現演出A,Bが設けられている。出現演出Aの所要時間Txと出現演出Bの所要時間Tyとの関係はTx<Tyとなっている。また、新たに遊技球が入賞した始動入賞口毎に出現演出の種類が設定されているものである。具体的に、第1始動入賞口9013または第2始動入賞口9014への始動入賞が発生した場合には出現演出Aが実行され、第3始動入賞口9012への始動入賞が発生した場合には出現演出Bが実行される。
また、この実施の形態では、新たに遊技球が入賞した始動入賞口毎に、始動入賞を検出してから出現演出を開始するまでの待機期間が異なるよう構成されている。具体的に、第1始動入賞口9013への始動入賞が発生した場合、該始動入賞が検出されてから待機時間Ta経過後に出現演出を開始する。第2始動入賞口9014または第3始動入賞口9012への始動入賞が発生した場合、該始動入賞が検出されてから待機時間Tb経過後に出現演出を開始する。第1始動入賞口9013への始動入賞が検出されてから出現演出を開始するまでの待機時間Taと、第2始動入賞口9014または第3始動入賞口9012への始動入賞が検出されてから出現演出を開始するまでの待機時間Tbとの関係はTa<Tbとなっている。
すなわち、第1始動入賞口9013への始動入賞が発生した場合は該始動入賞が検出されてから待機時間Ta経過後に出現演出A開始し、第2始動入賞口9014への始動入賞が発生した場合は該始動入賞が検出されてから待機時間Tb経過後に出現演出Aを開始し、第3始動入賞口9012への始動入賞が発生した場合は該始動入賞が検出されてから待機時間Tb経過後に出現演出Bを開始する構成となっている(後述する図63参照)。
具体的な制御として、演出制御用CPU90101は、まず、第1始動入賞フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS902001)、セットされている場合に第1始動入賞フラグをリセットし(ステップS902002)、Ta経過時に出現演出Aを伴う第1保留表示の表示を開始する(ステップS902003)。具体的には、ステップS902003を実行する時点でタイマにTaに相当する値をセットし、該タイマがタイムアウトするまで待機し、該タイマがタイムアウトした時点から出現演出Aを実行し、該出現演出Aが終了した際に第1保留表示を表示する制御を行う。なお、該タイマがタイムアウトする前に新たに第1始動入賞口9013への始動入賞が発生した場合には、該タイマとは異なる新たなタイマを用いることとすれば、第1始動入賞口9013への始動入賞が連続して発生した場合にもそれぞれの始動入賞に対する第1保留表示の表示制御を行うことができる。
また、演出制御用CPU90101は、第2始動入賞フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS902004)、セットされている場合に第2始動入賞フラグをリセットし(ステップS902005)、Tb経過時に出現演出Aを伴う第2保留表示の表示を開始する(ステップS902006)。具体的には、ステップS902006を実行する時点でタイマにTbに相当する値をセットし、該タイマがタイムアウトするまで待機し、該タイマがタイムアウトした時点から出現演出Aを実行し、該出現演出Aが終了した際に第2保留表示を表示する制御を行う。なお、該タイマがタイムアウトする前に新たに第2始動入賞口9014への始動入賞が発生した場合には、該タイマとは異なる新たなタイマを用いることとすれば、第2始動入賞口9014への始動入賞が連続して発生した場合にもそれぞれの始動入賞に対する第2保留表示の表示制御を行うことができる。
また、演出制御用CPU90101は、第3始動入賞フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS902007)、セットされている場合に第3始動入賞フラグをリセットし(ステップS902008)、Tb経過時に出現演出Bを伴う第1保留表示の表示を開始する(ステップS902009)。具体的には、ステップS902009を実行する時点でタイマにTbに相当する値をセットし、該タイマがタイムアウトするまで待機し、該タイマがタイムアウトした時点から出現演出Bを実行し、該出現演出Bが終了した際に第1保留表示を表示する制御を行う。なお、該タイマがタイムアウトする前に新たに第3始動入賞口9012への始動入賞が発生した場合には、該タイマとは異なる新たなタイマを用いることとすれば、第3始動入賞口9012への始動入賞が連続して発生した場合にもそれぞれの始動入賞に対する第1保留表示の表示制御を行うことができる。
図58は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS90804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU90101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、ラウンド1開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップS901901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901901のN)、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS901902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置909、スピーカ9027、枠LED9028等)の制御を実行する(ステップS901903)。例えば、演出表示装置909において大当り図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS901904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS901905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS901906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901901のY)、すなわち、ラウンド1の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU90101は、実行中の大当り遊技において払い出した賞球数を示す総賞球数Kに「0」とセットし(ステップS901900A)、総賞球数Kを演出表示装置909に表示する総賞球数表示を開始する(ステップS901900B)。例えば、ここでは総賞球数Kが0なので、総賞球数表示として「0ポイント」が表示される。大入賞口に遊技球が入賞する毎に、この総賞球数Kが加算されるとともに加算後の総賞球数Kに応じた総賞球数表示に更新されるようになっている。その際、第1大入賞口に遊技球が入賞した場合には15球の遊技球が払い出されることから総賞球数Kに15が加算され、第2大入賞口に遊技球が入賞した場合には10球の遊技球が払い出されることから総賞球数Kに10が加算される。
また、大入賞口への遊技球の入賞が検出されてから総賞球数Kの加算および総賞球数表示の更新が行われるまでの期間は、遊技球の入賞が検出された大入賞口毎に異なる構成となっている。具体的に、第1大入賞口への遊技球の入賞が検出された場合には該検出からtα経過後に総賞球数Kの加算および総賞球数表示の更新が行われ、第2大入賞口への遊技球の入賞が検出された場合には該検出からtβ経過後に総賞球数Kの加算および総賞球数表示の更新が行われるようになっている。なお、それぞれの時間の長さはtα<tβである。
ステップS901900Bの後、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS901907)、演出制御用CPU90101は、ラウンド中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ90S1908)。
そして、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS901909)、プロセスデータ1の内容に従って演出装置(演出表示装置909、スピーカ9027、枠LED9028等)の制御を実行する(ステップS901910)。その後、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS90805)に対応した値に設定する(ステップS901912)。
図59は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS90805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU90101は、まず、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS902901)。
大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS902901のN)、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置909、スピーカ9027、枠LED9028等)の制御を実行する(ステップS902903)。例えば、演出表示装置909において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS902904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS902905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS902906)。
また、演出制御用CPU90101は、第1大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS902907)、セットされていれば第1大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS902908)、tα経過時に総賞球数Kに15を加算し、総賞球数表示を更新する処理を行う(ステップS902909)。具体的には、ステップS902909を実行する時点でタイマにtαに相当する値をセットし、該タイマがタイムアウトするまで待機し、該タイマがタイムアウトした時点で総賞球数Kに15を加算し、総賞球数表示を更新する制御を行う。なお、該タイマがタイムアウトする前に新たに第1大入賞口への入賞が発生した場合には、該タイマとは異なる新たなタイマを用いることとすれば、第1大入賞口への入賞が連続して発生した場合にもそれぞれの入賞に対する総賞球数表示の更新制御を行うことができる。例えば、これまで表示していた総賞球数表示が「1030ポイント」であれば「1045ポイント」に更新される。
また、演出制御用CPU90101は、第2大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS902910)、セットされていれば第2大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS902911)、tβ経過時に総賞球数Kに10を加算し、総賞球数表示を更新する処理を行う(ステップS902912)。具体的には、ステップS902912を実行する時点でタイマにtβに相当する値をセットし、該タイマがタイムアウトするまで待機し、該タイマがタイムアウトした時点で総賞球数Kに10を加算し、総賞球数表示を更新する制御を行う。なお、該タイマがタイムアウトする前に新たに第2大入賞口への入賞が発生した場合には、該タイマとは異なる新たなタイマを用いることとすれば、第2大入賞口への入賞が連続して発生した場合にもそれぞれの入賞に対する総賞球数表示の更新制御を行うことができる。例えば、これまで表示していた総賞球数表示が「1045ポイント」であれば、「1055ポイント」に更新される。
なお、第1大入賞口または第2大入賞口へ遊技球が入賞した場合には、総賞球数Kの加算および総賞球数表示の更新については所定時間(tαまたはtβ)待機してから実行されるものであるが、賞球(第1大入賞口への入賞であれば15球、第2大入賞口への入賞であれば10球)の払い出しについては、第1カウントスイッチ9023Aまたは第2カウントスイッチ9023Bにより遊技球が検出されたことにもとづいて直ちに行われるものである。
ステップS902901において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS902901のY)、演出制御用CPU90101は、大入賞口開放後フラグをリセットする(ステップS902920)。そして、演出制御用CPU90101は、大当り種別に応じたインターバル演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS902921)。
そして、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS902922)、プロセスデータ1の内容に従って演出装置(演出表示装置909、スピーカ9027、枠LED9028等)の制御を実行し(ステップS902923)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS90806)に対応した値に設定する(ステップS902925)。
図60および図61は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS90806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU90101は、まず、大当りが終了したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(具体的には、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップS903901)。なお、大当り終了1指定コマンド受信フラグは大当り終了1指定コマンドを受信した際に、大当り終了2指定コマンド受信フラグは大当り終了2指定コマンドを受信した際に、ステップS90684においてそれぞれセットされるフラグである。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS903901のN)、演出制御用CPU90101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS903902)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS903902のN)、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS903903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置909、スピーカ9027、枠LED9028等)の制御を実行する(ステップS903904)。例えば、演出表示装置909において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS903905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS903906)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS903907)。
そして、演出制御用CPU90101は、第1大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS903908)、セットされていれば第1大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS903909)、tα経過時に総賞球数Kに15を加算し、総賞球数表示を更新する処理を行う(ステップS903910)。具体的には、ステップS903910を実行する時点でタイマにtαに相当する値をセットし、該タイマがタイムアウトするまで待機し、該タイマがタイムアウトした時点で総賞球数Kに15を加算し、総賞球数表示を更新する制御を行う。なお、該タイマがタイムアウトする前に新たに第1大入賞口への入賞が発生した場合には、該タイマとは異なる新たなタイマを用いることとすれば、第1大入賞口への入賞が連続して発生した場合にもそれぞれの入賞に対する総賞球数表示の更新制御を行うことができる。
なお、第1大入賞口への入賞が連続して発生した場合の総賞球数表示の更新制御を、単一のタイマを用いて行うこととしてもよい。例えば、tαに相当する値がセットされたタイマがタイムアウトするより前に新たに第1大入賞口への入賞が発生した場合に、該タイマにtαに相当する値をセットし直すことを繰り返し、該タイマがタイムアウトしたときに第1大入賞口への入賞が発生した回数に応じた値(例えば、2回であれば30、3回であれば45)を総賞球数Kに加算し、総賞球数表示を更新する制御を行うこととしてもよい。このように、複数回の第1大入賞口への遊技球の入賞を一括して総賞球数表示に反映させることとしてもよい。
また、演出制御用CPU90101は、第2大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS903911)、セットされていれば第2大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS903912)、tβ経過時に総賞球数Kに10を加算し、総賞球数表示を更新する処理を行う(ステップS903913)。具体的には、ステップS903913を実行する時点でタイマにtβに相当する値をセットし、該タイマがタイムアウトするまで待機し、該タイマがタイムアウトした時点で総賞球数Kに10を加算し、総賞球数表示を更新する制御を行う。なお、該タイマがタイムアウトする前に新たに第2大入賞口への入賞が発生した場合には、該タイマとは異なる新たなタイマを用いることとすれば、第2大入賞口への入賞が連続して発生した場合にもそれぞれの入賞に対する総賞球数表示の更新制御を行うことができる。
なお、第2大入賞口への入賞が連続して発生した場合の総賞球数表示の更新制御を、単一のタイマを用いて行うこととしてもよい。例えば、tβに相当する値がセットされたタイマがタイムアウトするより前に新たに第2大入賞口への入賞が発生した場合に、該タイマにtβに相当する値をセットし直すことを繰り返し、該タイマがタイムアウトしたときに第2大入賞口への入賞が発生した回数に応じた値(例えば、2回であれば20、3回であれば30)を総賞球数Kに加算し、総賞球数表示を更新する制御を行うこととしてもよい。このように、複数回の第2大入賞口への遊技球の入賞を一括して総賞球数表示に反映させることとしてもよい。
この実施の形態では、ステップS903908〜S903913を行うことにより、インターバル中(すなわち、大入賞口が閉鎖されているとき)に大入賞口への遊技球の入賞を検出した場合にも、該検出に対応する総賞球数Kの加算と総賞球数表示の更新を行うこととしている。インターバル中(すなわち、大入賞口が閉鎖されているとき)に大入賞口への遊技球の入賞を検出する場合とは、開放が終了する直前の大入賞口へ入賞した遊技球がインターバル中に検出された場合である。
なお、インターバル中(すなわち、大入賞口が閉鎖されているとき)に大入賞口への遊技球の入賞を検出する場合には、該検出に対応する総賞球数Kの加算と総賞球数表示の更新とを行わないものであってもよい。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS903902のY)、演出制御用CPU90101は、演出制御用CPU90101は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS903938)。次いで、演出制御用CPU90101は、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS903939)。そして、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS903940)。そして、演出制御用CPU90101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置909、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ9027)の制御を実行する(ステップS903941)。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS90805)に対応した値に設定する(ステップS903944)。
また、ステップS903901において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップS903901のY)、演出制御用CPU90101は、総賞球数表示を終了し(ステップS903951)、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS903952)。そして、演出制御用CPU90101は、エンディング演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS903953)。また、演出制御用CPU90101は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに(ステップS903954)、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS903955)。そして、演出制御用CPU90101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置909、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ9027)の制御を実行する(ステップS903956)。そして、演出制御用CPU90101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS90807)に対応した値に設定する(ステップS903957)。
図62は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS90807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU90101は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップS90971)。次いで、演出制御用CPU90101は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS90972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS90972のN)、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS90973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置909、スピーカ9027等)を制御する処理を実行する(ステップS90974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU90101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS90975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS90976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS90977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップS90972のY)、演出制御用CPU90101は、所定のフラグをリセットする(ステップS90978)。例えば、演出制御用CPU90101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU90101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS90800)に応じた値に更新する(ステップS90980)。
なお、エンディング演出を実行している間(ステップS90971〜S90977を実行している間)にも、ステップS902907〜S902912と同様の処理を行うことにより、最終ラウンドが終了してから(大当り遊技状態における大入賞口の最後の開放が終了してから)いずれかのカウントスイッチが遊技球を検出した場合にも総賞球数表示を更新可能であることとしてもよい。
図63は、各始動入賞口への始動入賞が発生した場合におけるタイミングチャートである。図63(A)には第1始動入賞口9013への始動入賞が発生した場合におけるタイミングチャートを、図63(B)には第2始動入賞口9014への始動入賞が発生した場合におけるタイミングチャートを、図63(C)には第3始動入賞口9012への始動入賞が発生した場合におけるタイミングチャートを、それぞれ示している。
例えば、第1始動入賞口9013への始動入賞が発生した場合、(1)入賞してからT1経過後に第1始動口スイッチ9013aがオンとなり、(2)そのTa経過後に出現演出Aの実行が開始され、(3)更にTx経過後に出現演出Aが終了して第1保留表示が表示される。
例えば、第2始動入賞口9014への始動入賞が発生した場合、(1)入賞してからT2経過後に第2始動口スイッチ9014aがオンとなり、(2)そのTb経過後に出現演出Aの実行が開始され、(3)更にTx経過後に出現演出Aが終了して第2保留表示が表示される。
例えば、第3始動入賞口9012への始動入賞が発生した場合、(1)入賞してからT3経過後に第3始動口スイッチ9012aがオンとなり、(2)そのTb経過後に出現演出Bの実行が開始され、(3)更にTy経過後に出現演出Bが終了して第1保留表示が表示される。
図64は、各大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャート(その1)である。図64(A)には第1大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャートを、図64(B)には第2大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャートを、それぞれ示している。
例えば、第1大入賞口への入賞が発生した場合、(1)入賞してからt1経過後に第1カウントスイッチ9023Aがオンとなり、(2)そのtα経過後に総賞球数表示が更新される。
また、例えば、第2大入賞口への入賞が発生した場合、(1)入賞してからt2経過後に第2カウントスイッチ9023Bがオンとなり、(2)そのtβ経過後に総賞球数表示が更新される。
図65は、各大入賞口への入賞が発生した場合におけるタイミングチャート(その2)である。図65に示すタイミングチャートでは、第1大入賞口へ遊技球が入賞した直後に第2大入賞口へ遊技球が入賞した場合について示している。
例えば、タイミングAにて第1大入賞口へ遊技球が入賞するとともに該第1大入賞口が閉鎖し、タイミングAの0.1秒後のタイミングBにて第2大入賞口が開放されるとともに該第2大入賞口へ遊技球が入賞した場合、タイミングBからt2経過時のタイミングCにて第2カウントスイッチ9023Bがオンになるとともに、タイミングAからt1経過時のタイミングDにて第1カウントスイッチ9023Aがオンになる。このとき、t1およびt2の差が0.1秒以上である場合、第1大入賞口へ遊技球が入賞してから第2大入賞口へ遊技球が入賞したにもかかわらず、第2大入賞口へ入賞した遊技球の方が第1大入賞口へ入賞した遊技球よりも先に検出されることとなる。そこで、第1大入賞口へ遊技球が入賞したことにもとづく総賞球数表示の更新処理までの待機時間tαより、第2大入賞口へ遊技球が入賞したことにもとづく総賞球数表示の更新処理までの待機時間tβの方が長い構成とすることにより、第1大入賞口へ遊技球が入賞したことにもとづく総賞球数表示の更新処理を実行するタイミングEの方が第2大入賞口へ遊技球が入賞したことにもとづく総賞球数表示の更新処理を実行するタイミングFよりも先となるため、遊技球が入賞した順にて総賞球数表示の更新処理を行うことができる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技を実行可能な遊技機であって、遊技媒体(本例では、遊技球)が入賞可能な第1入賞領域(本例では、第1始動入賞口9013、第3始動入賞口9012、第1大入賞口)および第2入賞領域(本例では、第2始動入賞口9014、第2大入賞口)と、第1入賞領域に入賞した遊技媒体を検出可能な第1検出手段(本例では、第1始動口スイッチ9013a、第3始動口スイッチ9012a、第1カウントスイッチ9023A)と、第2入賞領域に入賞した遊技媒体を検出可能な第2検出手段(本例では、第2始動口スイッチ9014a、第2カウントスイッチ9023B)と、第1検出手段により遊技媒体が検出されたことにもとづいて第1特定演出(本例では、第1保留表示の表示、第1大入賞口への遊技球の入賞にもとづく総賞球数表示の更新)を実行可能であり、第2検出手段により遊技媒体が検出されたことにもとづいて第2特定演出(本例では、第2保留表示の表示、第2大入賞口への遊技球の入賞にもとづく総賞球数表示の更新)を実行可能な特定演出実行手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ90100における、ステップS90800を実行することにより第1保留表示および第2保留表示を表示する部分、ステップS902909,S902912,S903910,S903913を実行することにより総賞球数表示の更新を行う部分)とを備え、第1入賞領域に入賞した遊技媒体が第1検出手段に検出されるまでに流下する距離と、第2入賞領域に入賞した遊技媒体が第2検出手段に検出されるまでに流下する距離とが異なり(本例では、各始動入賞口へ入賞した遊技球が各始動口スイッチによって検出されるまでに流下する距離は、始動入賞口毎に異なり(図40参照)、各大入賞口へ入賞した遊技球が各カウントスイッチによって検出されるまでに流下する距離は、大入賞口毎に異なる)、第1検出手段により遊技媒体が検出されてから第1特定演出を実行するまでの期間と、第2検出手段により遊技媒体が検出されてから第2特定演出を実行するまでの期間とが異なる(本例では、第1始動口スイッチ9013aにより遊技球が検出されてから第1保留表示を表示するまでの期間と、第2始動口スイッチ9014aにより遊技球が検出されてから第2保留表示を表示するまでの期間と、第3始動口スイッチ9012aにより遊技球が検出されてから第1保留表示を表示するまでの期間とが異なり(図63参照)、第1カウントスイッチ9023Aにより遊技球が検出されてから総賞球数表示が更新されるまでの期間と、第2カウントスイッチ9023Bにより遊技球が検出されてから総賞球数表示が更新されるまでの期間とが異なる(図64参照))こととした。これにより、入賞領域の入口から検出手段までの距離に応じたタイミングで特定演出を実行することができ、演出効果を高めることができる。
具体的に、この実施の形態では、入賞した遊技媒体が検出手段に検出されるまでに流下する距離が短い入賞領域(遊技媒体が入賞してから検出手段に検出されるまでの時間が短い入賞領域)である程、遊技媒体が検出手段に検出されてから特定演出を実行するまでの時間が長い構成とした(図63および図64参照)。これにより、入賞の発生順と該入賞に応じた特定演出の実行順とが一致しない事態(例えば、先の入賞に対応する特定演出よりも、後の入賞に対応する特定演出の方が先に実行されることにより、遊技者の混乱を招くこと)を防止することができる。
また、例えば、遊技者は遊技を行う際、始動入賞口に遊技球が入賞することを視認してから演出表示装置909に目を移し、保留表示が増加したことを確かめようとすることが一般的である。また、保留表示の表示態様を変化可能な遊技機の遊技中であれば、始動入賞口に遊技球が入賞することを視認してから演出表示装置909に目を移し、始動入賞が発生したとき(保留表示の表示を開始するとき)の保留表示の表示態様の変化の有無を確認することが一般的である。しかしながら、始動入賞口の入口を遊技球が通過してから該始動入賞口へ入賞した遊技球をスイッチが検出するまでの時間が短い場合には、始動入賞を視認してから演出表示装置909に目を移し終わる前に保留表示の増加表示や保留表示の表示態様の変化が完了してしまうことがあり、そういった場合には始動入賞が発生したにもかかわらず保留表示が表示されていないといった誤解や、保留表示の表示態様が変化したにもかかわらず変化がなかったといった誤解を遊技者に与える虞がある。そこで、上述したように、遊技球が入賞してからスイッチに検出されるまでの時間が短い始動入賞口である程、遊技球がスイッチに検出されてから保留表示を実行するまでの時間が長い構成とすることにより、遊技者に誤解を与えることを防止することができる。
なお、ここで「入賞する」とは、遊技球を検出可能なスイッチが設けられた通路(以下、「特定通路」ということがある)内に遊技球が入り、将来的に該遊技球がスイッチに検出される可能性が極めて高い状態となることである。具体的には、特定経路の入口に遊技球の一部が入ったこと(例えば、図40に示す点線を遊技球の半分が越えたこと)を以て入賞したこととしてもよいし、特定経路の入口に遊技球の全部が入ったこと(例えば、図40に示す点線を遊技球の全部が越えたこと)を以て入賞したこととしてもよいし、特定経路の入口から入った遊技球が遊技盤906の裏面まで流下したこと(例えば、図40における遊技盤906の右側(遊技者にとって奥側)に遊技球の一部または全部が達したこと)を以て入賞したこととしてもよい。また、入賞時の賞球の有無はいずれであってもよい。
また、「第1入賞領域に入賞した遊技媒体が第1検出手段に検出されるまでに流下する距離」とは、第1入賞領域の入口から第1検出手段に検出される位置までの遊技媒体の経路の距離のことである。
また、この実施の形態では「第1特定演出」や「第2特定演出」として保留表示を表示すること(出現演出を含まないこと)としたが、出現演出を「第1特定演出」や「第2特定演出」としてもよい。
第1入賞領域および第2入賞領域としては、始動入賞口や大入賞口の他、ゲート9032、入賞を検出した場合に賞球を払い出すものの可変表示は実行されない入賞領域(いわゆる一般入賞口)、入賞を検出した場合に確変状態に制御する特定領域(例えば大入賞口の内部に設けられたV入賞口)であってもよい。
また、この実施の形態では第1入賞領域および第2入賞領域の入賞領域種別(始動入賞口、大入賞口、ゲート9032、一般入賞口、V入賞口など)が同じである構成(第1入賞領域および第2入賞領域の両方が始動入賞口、両方が大入賞口)について説明したが、それぞれ異なる入賞領域種別のものであってもよい。例えば、一方が始動入賞口であり他方が大入賞口であってもよい(その場合、例えば第1特定演出として保留表示を実行し、第2特定演出として総賞球数表示を実行することとしてもよい)し、一方がゲート9032、他方が一般入賞口などとしてもよい。
なお、この実施の形態では、入賞領域に入賞した遊技球が検出手段に検出されるまでに流下する距離に応じて、該検出手段により遊技球が検出されてから特定演出を実行するまでの期間が異なることとしたが、遊技球が入賞領域に入賞してから検出手段に検出されるまでの所要時間に応じて、該検出手段により遊技球が検出されてから特定演出を実行するまでの期間が異なることとしてもよい。その場合、遊技球の流下速度についても考慮することとしてもよい。例えば、入賞領域に入賞した遊技球が検出手段に検出されるまでに流下する距離が長い場合であっても、遊技球の流下速度が速くなりやすい位置に設けられた入賞領域であれば、遊技球が入賞領域に入賞してから検出手段に検出されるまでの所要時間は短くなるため、入賞領域へ入賞した遊技球を検出手段が検出してから特定演出を実行するまでの待機時間を長く設定することとしてもよい。
また、この実施の形態において、第1検出手段により遊技媒体が検出されたことにもとづいて第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示を実行可能な第1可変表示手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560における、ステップS90301〜S90304を実行することにより第1特別図柄を変動させる部分)と、第2検出手段により遊技媒体が検出されたことにもとづいて第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示を実行可能な第2可変表示手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560における、ステップS90301〜S90304を実行することにより第2特別図柄を変動させる部分)と、第1識別情報の可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(本例では、第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(本例では、第2保留記憶バッファ)と、保留記憶に対応する保留表示を表示可能な保留表示手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ90100における、ステップS90800を実行することにより第1保留表示および第2保留表示を表示する部分)と、保留表示の表示に伴う特別演出(本例では、出現演出)を実行可能な特別演出実行手段(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ90100における、ステップS90800を実行することにより出現演出を表示する部分)とを備えることとした。
また、この実施の形態において、第1検出手段により遊技媒体が検出されてから特別演出を開始するまでの期間(本例では、第1始動口スイッチ9013aにより遊技球が検出されてから出現演出が実行されるまでの期間Ta)と、第2検出手段により遊技媒体が検出されてから特別演出を開始するまでの期間(本例では、第2始動口スイッチ9014aにより遊技球が検出されてから出現演出が実行されるまでの期間Tb)とが異なることとした。これにより、演出効果を高めることができる。
具体的に、この実施の形態では、入賞した遊技球が始動入賞スイッチに検出されるまでに流下する距離が短い始動入賞口(遊技球が入賞してから始動入賞スイッチに検出されるまでの時間が短い始動入賞口)である程、遊技球が始動入賞スイッチに検出されてから出現演出を実行するまでの時間が長い構成とした(図63参照)。これにより、入賞した遊技球が始動入賞スイッチに検出されるまでに流下する距離が短い始動入賞口である程、遊技球が始動入賞スイッチに検出されてから保留表示を表示するまでの時間が長い構成を実現することができ、始動入賞が発生したにもかかわらず保留表示が表示されていないといった誤解を遊技者に与えることを防止することができ、演出効果を高めることができる。
なお、この実施の形態では、第2始動口スイッチ9014aにより遊技球が検出されてから出現演出が実行されるまでの期間と第3始動口スイッチ9012aにより遊技球が検出されてから出現演出が実行されるまでの期間とが同じ(いずれもTb)であることとしたが、これに限るものではない。例えば、始動入賞口の入口から該始動入賞口に入賞した遊技球が始動口スイッチに検出されるまでに該遊技球が流下する距離にもとづいて異なることとしてもよい。例えば、第2始動口スイッチ9014aにより遊技球が検出されてから出現演出が実行されるまでの期間をTb1とし、第3始動口スイッチ9012aにより遊技球が検出されてから出現演出が実行されるまでの期間をTb2とし、Ta<Tb1<Tb2としてもよい。
また、この実施の形態において、第1検出手段により遊技媒体が検出されたときの特別演出の実行期間(本例では、第3始動口スイッチ9012aにより遊技球が検出されたときの出現演出Bの実行期間Ty)と、第2検出手段により遊技媒体が検出されたときの特別演出の実行期間(本例では、第2始動口スイッチ9014aにより遊技球が検出されたときの出現演出Aの実行期間Tx)とが異なることとした。これにより、演出効果を高めることができる。
具体的に、この実施の形態では、入賞した遊技球が始動入賞スイッチに検出されるまでに流下する距離が短い始動入賞口(遊技球が入賞してから始動入賞スイッチに検出されるまでの時間が短い始動入賞口)である程、遊技球が始動入賞スイッチに検出されたときの出現演出の実行期間が長い構成とした(図63参照)。これにより、入賞した遊技球が始動入賞スイッチに検出されるまでに流下する距離が短い始動入賞口である程、遊技球が始動入賞スイッチに検出されてから保留表示を表示するまでの時間が長い構成を実現することができ、始動入賞が発生したにもかかわらず保留表示が表示されていないといった誤解を遊技者に与えることを防止することができ、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態において、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、第1入賞領域(本例では、第1大入賞口)に遊技媒体が入賞容易な第1状態(本例では、開放状態)と、遊技媒体が入賞困難な第2状態(本例では、閉鎖状態)とに制御可能な第1可変入賞手段(本例では、第1特別可変入賞球装置9020a)と、第2入賞領域(本例では、第2大入賞口)に遊技媒体が入賞容易な第1状態(本例では、開放状態)と、遊技媒体が入賞困難な第2状態(本例では、閉鎖状態)とに制御可能な第2可変入賞手段(本例では、第2特別可変入賞球装置9020b)と、有利状態において第1可変入賞手段および第2可変入賞手段を第1状態に制御可能な入賞領域制御手段(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560における、ステップS901414を実行する部分)と、第1検出手段により遊技媒体が検出されたこと、または第2検出手段により遊技媒体が検出されたことにもとづいて所定の価値を付与可能な価値付与手段(本例では、払出制御基板9037)とを備え、特定演出実行手段は、付与した価値を報知する特定演出を実行可能である(本例では、演出制御用マイクロコンピュータ90100は、総賞球数表示の更新を行うことが可能である)こととした。これにより、演出効果を高めることができる。
なお、この実施の形態では、付与した価値を報知する特定演出として総賞球数表示を行うこととしたが、第1検出手段により遊技媒体が1回検出されたこと、または第2検出手段により遊技媒体が1回検出されたことにもとづいて付与した価値を報知する特定演出を実行することとしてもよい。例えば、第1大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて「+15ポイント」と表示し、第2大入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて「+10ポイント」と表示することとしてもよい。
また、この実施の形態では、実行中の大当り遊技において払い出した賞球数を総賞球数表示として表示することとしたが、これに限るものではなく、例えば、連荘が継続している間(つまり確変状態が継続している間)において払い出した賞球数を総賞球数表示として表示することとしてもよい。
なお、この実施の形態では、いずれの始動入賞口も遊技領域907に設けられていることとしたがこれに限るものではなく、例えば、ステージが設けられた遊技機であれば、該ステージの上に第3始動入賞口9012が設けられていることとしてもよい。
また、この実施の形態では、検出手段により遊技球の通過を検出してから出現演出を実行するまでの待機期間Ta、Tbを異ならせるとともに、出現演出の実行期間Tx、Tyを異ならせることにより、検出手段により遊技球が検出されてから該検出にもとづいて特定演出を実行する(保留表示を表示する(出現演出を除く))までの期間を調整することとしたが、これに限るものではなく、待機期間Ta、Tbを異ならせることと、実行期間Tx、Tyを異ならせることのうちいずれか一方のみを用いることにより、検出手段により遊技球が検出されてから該検出にもとづいて特定演出を実行するまでの期間を調整することとしてもよい。
また、この実施の形態では、出現演出として保留表示の濃度を濃くする演出を用いて説明したが、保留表示の表示過程を示す演出であればこれに限るものではない。具体的には、画像が段階的に切り替わる演出(例えば、にわとりの画像を保留表示とし、まず卵画像を表示してから該卵画像がひよこ画像に切り替わり、該ひよこ画像がにわとり画像に切り替わる演出)であってもよい。
また、この実施の形態では、「特定演出」として保留表示や総賞球数表示を行うことを用いて説明したが、これに限るものではない。例えば、演出表示装置909に所定の画像(例えば、キャラクタ画像)を表示する演出や、LED等の発光部材を発光させる演出や、音声をスピーカ9027から出力する演出や、所定の役物を動作させる演出や、演出部材(例えば、プッシュボタン90120やスティックコントローラ90122)を振動させる演出を「特定演出」として実行するものであってもよい。
また、この実施の形態では、「第1特定演出」および「第2特定演出」として同じ種類の演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、第1始動入賞口を「第1入賞領域」、第2始動入賞口を「第2入賞領域」とした場合、一方の特定演出として保留表示を表示し、他方の特定演出として保留記憶が増加したことを示す特定の音声を出力することとしてもよい。また例えば、大入賞口を「第1入賞領域」とし、大入賞口の内部に設けられたV入賞口を「第2入賞領域」とした場合、第1特定演出としてオーバー入賞音(上限数を超えて遊技球が大入賞口へ入賞したこと(いわゆるオーバー入賞)を報知するための音声)を出力し、第2特定演出としてV入賞口へ遊技球が入賞したことを示すV入賞表示を表示することとしてもよい。
また、可変表示を実行可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示を、少なくとも、通常態様と、通常態様よりも期待度の高い第1特定態様と、演出内容を示唆する第2特定態様とを含むいずれかの表示態様にて表示可能な特定表示手段と、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段とを備え、特定表示手段は、第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたときに該特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化可能であることとしてもよい。具体的には、以下の変形例1を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例1において、演出制御用マイクロコンピュータ90100は、先読み予告演出を実行可能である。先読み予告演出とは、未だ開始されていない変動を予告対象とする演出である。具体的に、変形例1では、保留表示の表示態様を変化させる保留表示変化を実行することにより、該保留表示に対応する変動において大当りとなることに対する信頼度や、該保留表示に対応する変動における演出内容を示唆可能な構成となっている。
具体的には、始動入賞時に抽出されたランダムR´(大当り判定用乱数)、大当り種別判定用乱数(ランダム1´)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2´)および変動パターン判定用乱数(ランダム3´)にもとづいて、該始動入賞に対応する変動にて大当りとなるか否か、およびいずれの変動パターンを用いた変動を行うかが、該変動が開始されるよりも前の時点(例えば、始動入賞時)にて判定され、該判定結果にもとづいて先読み演出を実行可能に構成されている。以下、始動入賞時にて大当りとなるか否か、およびいずれの変動パターンを用いた変動を行うかが判定された場合における判定結果を「入賞時判定結果」ということがある。入賞時判定結果は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から送信されるコマンドにもとづいて遊技制御用マイクロコンピュータ90100が特定可能となる。
変形例1において、保留記憶表示部9018cにおいて表示される保留表示の表示態様として、大当りとなることに対する信頼度を示す通常表示態様と、所定の演出の実行を示唆する演出示唆表示態様とが設けられている。通常表示態様には、白色で表示される「白」および赤色で表示される「赤」が含まれており、大当りとなることに対する信頼度は、金>赤>白となっている。演出示唆表示態様には、「特殊?」という文字を表示することにより特殊ゾーン演出の予告対象であることを示唆する特殊示唆態様が含まれる。特殊示唆態様は、特殊ゾーン演出の予告対象であるか否かにかかわらず選択され得る表示態様である。
なお、特殊ゾーン演出とは、1回の変動または複数回の連続した変動にて、通常の背景とは異なる特殊背景を表示する演出である。また、特殊ゾーン演出は、実行回数が多いほど大当りに対する信頼度が高い構成となっている。以下、特殊ゾーン演出の実行を開始することを「特殊ゾーンに突入する」ということがある。
特殊ゾーンに突入する直前には、突入成功演出が実行される。突入成功演出は、特殊ゾーンに突入することを示唆した後に、特殊ゾーンに突入することが確定した旨を示す演出(例えば、「特殊ゾーンチャンス!」と表示した後に「成功!」と表示する演出)である。
図66は、変形例1における、特殊示唆態様にて保留表示を表示する場合における表示例を示す説明図である。まず、(1)アクティブ表示9051と2個の保留表示9052,9053とが表示されている変動中に、(2)新たな保留記憶が発生して該保留記憶に対応する保留表示9054が特殊示唆態様(「特殊?」)にて表示される。このとき、該保留記憶を予告対象とする特殊ゾーン演出を実行することが決定される。また、このとき、「白」から「赤」に変化する保留変化パターンが決定され、変化タイミングとして1個目(予告対象の変動に対する保留表示が1個目の保留表示であるタイミング)が決定されたこととする。
そして、(3)はずれ目で変動が終了し、(4)次の変動が開始される。このとき、新たな変動に対応するアクティブ表示9051が表示されるとともに、保留表示がシフトする。そして、突入予告演出が実行される(画像Pが表示される)。それから3秒が経過すると、(5)突入成功演出であったことが報知され(画像Pが切替表示され)、特殊ゾーンに突入する(画像Qが表示される)。それから5秒後のタイミングで、(6)特殊示唆態様にて表示していた保留表示9053の表示態様が「赤」に変化する。これは、仮に特殊ゾーンに突入してからも継続して特殊示唆態様の保留表示9053を表示し続けた場合には、更に特殊ゾーンに関連する何かがあるのではないかといった誤解を遊技者に与え、混乱させてしまう虞があることから、役割(特殊ゾーンに突入することの示唆)を終えた保留表示の表示態様を変化させるものである。
以上に説明したように、この変形例1において、可変表示を実行可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)を、少なくとも、通常態様(本例では、「白」)と、通常態様よりも期待度の高い第1特定態様(本例では、「赤」)と、演出内容を示唆する第2特定態様(本例では、特殊示唆態様)とを含むいずれかの表示態様にて表示可能な特定表示手段(本例では、変形例1の演出制御用マイクロコンピュータ90100における、「白」や「赤」や特殊示唆態様にて保留表示を表示可能な部分(図66参照))と、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出を実行可能な演出実行手段(本例では、変形例1の演出制御用マイクロコンピュータ90100における、特殊示唆態様にて示唆された特殊ゾーン演出を実行可能である部分(図66(5),(6)参照))とを備え、特定表示手段は、第2特定態様にて特定表示を表示した後、第2特定態様の特定表示により示唆された内容の演出が実行されたときに該特定表示の表示態様を第2特定態様から第1特定態様に変化可能である(本例では、変形例1の演出制御用マイクロコンピュータ90100は、図66に示すように、特殊ゾーン演出が開始された5秒後に、特殊示唆態様にて表示していた保留表示9053を「赤」に変化可能である)こととした。これにより、特定態様に対する期待感を高めることができる。
また、上述した実施の形態において変形例1に示した遊技機を適用し、始動入賞口に入賞した遊技球がスイッチに検出されるまでに流下するまでの距離と、表示する保留表示の表示態様(通常態様、第1特定態様、第2特定態様)とにもとづいて、遊技球がスイッチに検出されてから保留表示を実行するまでの時間が異なることとしてもよい。
例えば、図40に示したように、第1始動入賞口9013に入賞した遊技球が第1始動口スイッチ9013aに検出されるまでに流下するまでの距離が、第2始動入賞口9014に入賞した遊技球が第2始動口スイッチ9014aに検出されるまでに流下するまでの距離より長い場合について説明する。このとき、遊技球が第1始動口スイッチ9013aに検出されてから通常態様の第1保留表示を実行するまでの時間をT10、遊技球が第1始動口スイッチ9013aに検出されてから第1特定態様の第1保留表示を実行するまでの時間をT11、遊技球が第1始動口スイッチ9013aに検出されてから第2特定態様の第1保留表示を実行するまでの時間をT12、遊技球が第2始動口スイッチ9014aに検出されてから通常態様の第2保留表示を実行するまでの時間をT20、遊技球が第2始動口スイッチ9014aに検出されてから第1特定態様の第2保留表示を実行するまでの時間をT21、遊技球が第2始動口スイッチ9014aに検出されてから第2特定態様の第2保留表示を実行するまでの時間をT22とした場合、T10<T11<T12<T20<T21<T22としてもよいし、またはT10<T20<T11<T21<T12<T22としてもよい。
また、可変表示を行うことが可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示を表示可能な特定表示手段と、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段とを備え、変化演出実行手段は、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を有利度が高い第2態様に変化させる演出を実行可能であるとともに、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させない場合に、該特定表示の表示態様を第3態様に変化させる演出を実行可能であり、第3態様により表示される特定表示は、第1態様により表示される特定表示よりも第2態様に変化する割合が低いこととしてもよい。具体的には、以下の変形例2を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例2では、始動入賞が発生したときに先読み予告演出の一種である保留予告演出の実行を決定すると、保留表示を通常態様(本例では、白色の丸形表示)とは異なる特別表示態様(本例では、青色や赤色の丸形表示)に最終的に変化させる保留予告演出を実行する。なお、この変形例2では、保留予告演出を実行する場合、保留表示が通常態様から特別表示態様に直接変化するのではなく、保留表示が特殊表示態様(本例では、三角形表示や矩形表示)に一旦変化し、その後の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて予告対象の保留表示がいずれかの特別表示態様に変化する演出が実行される場合がある。以下、通常態様により表示された保留表示を「通常保留」ともいい、特殊表示態様により表示された保留表示を「特殊保留」ともいう。また、特別表示態様のうちの青色の表示色により表示された保留表示を「青色保留」ともいい、赤色の表示色により表示された保留表示を「赤色保留」ともいう。
例えば、変形例2では、演出制御用CPU90101は、始動入賞が発生したときに、図67および図68に示す最終表示態様決定テーブルを用いて最終表示態様を決定する。そして、後述する「通常保留(特殊保留経由なし)」以外の表示態様が最終表示態様として決定された場合、演出制御用CPU90101は、最新の入賞時判定結果、第1保留記憶数および最終表示態様にもとづいて、予告対象の保留表示の変化パターンを決定する。具体的には、図69および図70に示す変化パターン決定テーブルを用いて変化パターンを決定する。
図67および図68は、変形例2における、最終表示態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。図67および図68に示すように、この変形例2では、最終表示態様決定テーブルにおいて、保留表示の最終表示態様として、通常保留(特殊保留経由なし)、通常保留(特殊保留経由あり)、青色保留、および赤色保留に対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、このうち、「通常保留(特殊保留経由あり)」とは、始動入賞の後の保留シフトのタイミングにおいて特殊保留に一旦変化した後、さらにその後の保留シフトのタイミングで最終的に通常保留に戻るものであり、最終表示態様自体は通常保留であるが保留予告演出は実行されるものである。一方、「通常保留(特殊保留経由なし)」とは、全く特殊保留にも変化することなく、その保留が消化されて保留表示が消去されるまで通常保留のまま変化しないものであり、保留予告演出自体を実行しないものに相当する。
なお、第1保留記憶数が2である場合には、始動入賞の後の保留シフトのタイミングで保留表示を変化させる機会は1回しかないのであるから、保留表示を特殊保留に一旦変化させる余地がない。そのため、図67(A)〜(C)に示す第1保留記憶数「2」用の最終表示態様決定テーブルには、通常保留(特殊保留経由なし)、青色保留、および赤色保留に対してのみ、それぞれ判定値が割り振られ、通常保留(特殊保留経由あり)に対する判定値の割り振りはない。
また、図67および図68に示すように、この変形例2では、入賞時判定結果が非リーチはずれ、スーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りである場合に、保留予告演出を実行可能に構成されており、入賞時判定結果がそれ以外である場合には、演出制御用CPU90101は、そのまま保留表示の最終表示態様を「通常保留(特殊保留経由なし)」に決定し、保留予告演出を実行しないことに決定する。
演出制御用CPU90101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「2」である場合には、入賞時判定結果が非リーチはずれを示すものであれば、図67(A)に示す保留2個且つ非リーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれを示すものであれば、図67(B)に示す保留2個且つスーパーリーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、入賞時判定結果がスーパーリーチ大当りを示すものであれば、図67(C)に示す保留2個且つスーパーリーチ大当り用の最終表示態様決定テーブルを選択する。また、演出制御用CPU90101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「3」または「4」である場合には、入賞時判定結果が非リーチはずれを示すものであれば、図68(D)に示す保留3〜4個且つ非リーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれを示すものであれば、図68(E)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、入賞時判定結果がスーパーリーチ大当りを示すものであれば、図68(F)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチ大当り用の最終表示態様決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU90101は、選択した最終表示態様決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、最新の保留表示の最終表示態様を決定する。
図67および図68に示すように、この変形例2では、スーパーリーチはずれやスーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれとなる場合と比較して、最終的に通常保留よりも青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている。従って、この変形例2では、保留表示が最終的に青色保留や赤色保留に変化する場合には、最終的に通常保留となる場合と比較して、スーパーリーチに対する期待度(リーチ信頼度)が高くなっている。
また、図67および図68に示すように、この変形例2では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して、最終的に通常保留よりも青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている。また、図67および図68に示すように、この変形例2では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して、最終的に青色保留よりも赤色保留に変化する割合がさらに高くなっている。従って、この変形例2では、予告対象の保留表示が最終的に赤色保留に変化した場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、最終的に青色保留に変化した場合が次に大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、最終的に通常保留であった場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が低くなっている。
図69および図70は、変形例2における、変化パターン決定テーブルの具体例を示す説明図である。なお、図69および図70において、特殊△とは三角形表示の特殊保留を示しており、特殊□とは矩形表示の特殊保留を示している。
演出制御用CPU90101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「2」である場合には、決定した最終表示態様が青色保留であれば、図69(A)に示す保留2個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、決定した最終表示態様が赤色保留であれば、図69(B)に示す保留2個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。
また、演出制御用CPU90101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「3」である場合には、決定した最終表示態様が通常保留(特殊保留経由あり)であれば、図69(C)に示す保留3個且つ通常保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、決定した最終表示態様が青色保留であれば、図69(D)に示す保留3個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、決定した最終表示態様が赤色保留であれば、図69(E)に示す保留3個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。
また、演出制御用CPU90101は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「4」である場合には、決定した最終表示態様が通常保留(特殊保留経由あり)であれば、図70(F)に示す保留4個且つ通常保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、決定した最終表示態様が青色保留であれば、図70(G)に示す保留4個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。また、決定した最終表示態様が赤色保留であれば、さらに、入賞時判定結果が非リーチはずれまたはスーパーリーチはずれを示すものであれば、図70(H)に示す保留4個且つ非リーチはずれ/スーパーリーチはずれ且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、入賞時判定結果がスーパーリーチ大当りを示すものであれば、図70(I)に示す保留4個且つスーパーリーチ大当り且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。
図70に示すように、この変形例2では、第1保留記憶数が「4」である場合には、始動入賞時には予告対象の保留表示を通常保留で表示し、1回目の保留シフトのタイミングで特殊保留に変化させ、3回目以降の保留シフトのタイミングで通常保留や青色保留、赤色保留に変化可能に構成されている。従って、この変形例2では、保留記憶表示部9018cにおいて予告対象の保留表示が4つ目の位置に表示されているとき(始動入賞後の状態)と3つ目の位置に表示されているとき(1回目の保留シフト後の状態)には、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化することはない。また、図69(C)〜(E)に示すように、この変形例2では、第1保留記憶数が「3」である場合にも、始動入賞時には予告対象の保留表示を通常保留で表示するので、保留記憶表示部9018cにおいて予告対象の保留表示が3つ目の位置に表示されているとき(始動入賞後の状態)には、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化することはない。従って、この変形例2では、予告対象の保留表示が4つ目および3つ目の位置に表示されている期間においては、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留に変化しにくくなっている。そのため、予告対象の保留表示が早い段階で特殊保留から通常保留に変化して遊技者が落胆することを防止し、保留予告演出を実行する場合の演出効果の低下を防止できるものとなっている。
また、この変形例2では、特殊保留が表示された後の保留シフトのタイミングで作用演出が実行可能となり、作用演出が実行されても予告対象の保留表示が特殊保留のまま変化しなかったり、通常保留や青色保留、赤色保留に変化したりする場合がある。例えば、図70(F)に示す変化パターン401,403では、1つ目の保留シフトのタイミングで特殊保留が表示された後、2回目の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に変化可能である。また、例えば、図70(F)に示す変化パターン402,404では、1つ目の保留シフトのタイミングで特殊保留が表示された後、2回目の保留シフトのタイミングでは作用演出が実行されるものの特殊保留のまま変化せず、3回目の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に変化可能である。そのように、この変形例2では、1回の作用演出で特殊保留から通常保留に戻ってしまう場合だけでなく、複数の作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に戻る場合もあるので、保留予告演出を実行する場合の演出効果を向上できるものとなっている。
また、図69(C)〜(E)および図70(F)〜(I)に示すように、この変形例2では、特殊保留として三角形表示の特殊保留と矩形表示の特殊保留との2種類があるのであるが、矩形表示の特殊保留が表示された場合には、三角形表示の特殊保留が表示された場合と比較して、最終表示態様として赤色保留が表示される割合が高くなっている。また、逆に、三角形表示の特殊保留が表示された場合には、矩形表示の特殊保留が表示された場合と比較して、最終表示態様として通常保留に戻る割合が高くなっている。
また、図70(H),(I)に示すように、この変形例2では、特殊保留から通常保留に戻っても最終的に赤色保留が表示される(すなわち、一旦通常保留に戻ったと落胆させてから赤色保留が復活して表示されたように見せる)変化パターン(変化パターン411,414)が設けられており、スーパーリーチ大当りとなる場合にのみ、この復活パターンの変化パターン411,414を決定可能に判定値が割り振られている。従って、この変形例2では、特殊保留から一旦通常保留に戻った後に最終的に赤色保留となった場合には、大当りが確定することになり、単に特殊保留から赤色保留となった場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
また、演出制御用CPU90101は、保留記憶の中に作用演出(保留表示に作用するような態様により実行され、保留表示の表示態様が変化することを示唆する演出)の実行可能タイミングとなっているものがある場合に、作用演出を実行するようになっている。なお、作用演出の実行可能タイミングとなっているか否かは、例えば、保留予告演出設定情報格納領域格納されている変化パターンを確認し、今回の変動開始(保留シフト)のタイミングで特殊△→特殊△や、特殊△→通常保留、特殊△→青色保留、特殊△→赤色保留、特殊□→特殊□、特殊□→通常保留、特殊□→青色保留、特殊□→赤色保留となっているものがあるか否かを確認することにより判定できる。
以上に説明したように、この変形例2によれば、可変表示を行うことが可能な遊技機であって、可変表示に対応する特定表示を表示可能な特定表示手段(本例では、変形例2の演出制御用マイクロコンピュータ90100における、保留表示やアクティブ表示を表示可能な部分)と、第1態様(本例では、特殊保留)により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を変化させる変化演出(本例では、作用演出を伴う保留予告演出)を実行可能な変化演出実行手段(本例では、変形例2の演出制御用マイクロコンピュータ90100における、図69および図70に示すいずれかの変化パターンにて保留表示またはアクティブ表示の表示態様を変化させる部分)とを備え、変化演出実行手段は、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を有利度が高い第2態様(本例では、青色保留や赤色保留)に変化させる演出を実行可能である(本例では、図69(D),(E)に示す変化パターン33〜36および図70(G)〜(I)に示す変化パターン405〜414にもとづく保留予告演出を実行可能である)とともに、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させない場合に、該特定表示の表示態様を第3態様(本例では、通常保留)に変化させる演出を実行可能であり(本例では、図69(C)に示す変化パターン31,32および図70(F)に示す変化パターン401〜404にもとづく保留予告演出を実行可能である)、第3態様により表示される特定表示は、第1態様により表示される特定表示よりも第2態様に変化する割合が低い(本例では、図69および図70に示すように、特殊保留から通常保留に変化した後にさらに赤色保留に変化する変化パターンは、始動入賞時に第1保留記憶数が4個でスーパーリーチ大当りの場合にのみ選択可能な変化パターン411,414しかなく、判定値の割り振りが極めて少なく、通常保留のまま変化しない変化パターン31,32,401〜404の方が判定値の割り振りが多い。なお、特殊保留から通常保留に変化した後は赤色保留に変化する場合がないものであってもよい。)こととした。これにより、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
なお、この変形例2では、第1態様として特殊保留を表示するとともに、第3態様として通常保留を表示し、特殊保留から通常保留に変化させる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、通常保留を第1態様の位置づけで表示するようにし、第3態様として保留表示の表示態様の変化済みであることを示す済保留(例えば、「済」の文字表示を含む丸形表示)を表示するように構成してもよい。
また、上述した実施の形態において変形例2に示した遊技機を適用し、始動入賞口に入賞した遊技球がスイッチに検出されるまでに流下するまでの距離と、表示する保留表示の表示態様(第1態様、第2態様、第3態様(済保留を含む))とにもとづいて、遊技球がスイッチに検出されてから保留表示を実行するまでの時間が異なることとしてもよい。
例えば、図40に示したように、第1始動入賞口9013に入賞した遊技球が第1始動口スイッチ9013aに検出されるまでに流下するまでの距離が、第2始動入賞口9014に入賞した遊技球が第2始動口スイッチ9014aに検出されるまでに流下するまでの距離より長い場合について説明する。このとき、遊技球が第1始動口スイッチ9013aに検出されてから第1態様の第1保留表示を実行するまでの時間をt10、遊技球が第1始動口スイッチ9013aに検出されてから第2態様の第1保留表示を実行するまでの時間をt11、遊技球が第1始動口スイッチ9013aに検出されてから第3態様の第1保留表示を実行するまでの時間をt12、遊技球が第2始動口スイッチ9014aに検出されてから第1態様の第2保留表示を実行するまでの時間をt20、遊技球が第2始動口スイッチ9014aに検出されてから第2態様の第2保留表示を実行するまでの時間をt21、遊技球が第2始動口スイッチ9014aに検出されてから第3態様の第2保留表示を実行するまでの時間をt22とした場合、t10<t11<t12<t20<t21<t22としてもよいし、またはt10<t20<t11<t21<t12<t22としてもよい。
なお、上述した実施の形態および変形例について、特別図柄や演出図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組み合わせた遊技機において、複数の期間に応じた特定演出を実行することとしてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ90100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ90100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ90100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ90100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板9080、音声出力基板9070およびランプドライバ基板9035が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置909等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ9027など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、演出制御用マイクロコンピュータ90100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が他の基板(例えば、図42に示す音声出力基板9070やランプドライバ基板9035など、または音声出力基板9070に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板9035に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板9080における演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板9070、ランプドライバ基板9035、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置909を制御する演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ90100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ90560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板9070、ランプドライバ基板9035または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、この発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたがこの発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。