実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部9aと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部9bとが設けられている。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、第1保留記憶表示部9aと第2保留記憶表示部9bとに代えて、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるように構成してもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行(この実施の形態では、時短状態に移行)する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定のバックアップ期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
なお、演出制御手段には、後述するように、スティックコントローラ122が備えるトリガセンサ125や傾倒方向センサユニット123、バイブレータ用モータ126、およびプッシュボタン120が備えるプッシュセンサ124にも接続されているのであるが(図3参照)、図2では図示を省略している。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定の演出期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドも送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−2の変動パターンが用意されている。このうち、非リーチPA1−1は、リーチを伴わず且つ擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンであって、短縮変動でない通常変動用の変動パターン(本例では、変動時間12.50秒)である。また、非リーチPA1−2は、リーチを伴わず且つ擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンであって、通常変動よりも変動時間が短い短縮変動用の変動パターン(本例では、変動時間2.00秒)である。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、非リーチはずれとなる場合には擬似連や滑り演出を伴う変動パターンが含まれない場合を示しているが、非リーチはずれとなる場合にも擬似連や滑り演出を伴う変動パターンを設けるように構成してもよい。
また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
図7(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図7(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図7(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図7(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「通常大当り」または「確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、通常大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図7(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図7(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図8(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図8(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図8(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図8(C)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−2、ノーマルCA2−3〜ノーマルCA2−4、スーパーCA2−5の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図8(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図8(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数の値が1〜89であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されること(非リーチCA2−1の変動パターン種別となることから、後述する図10に示すように非リーチ通常変動の非リーチPA1−1の変動パターンとなること)がわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図8(A),(B)に示す例では1〜89)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
図9(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図10は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図17参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。また、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)を送信可能である。入賞時判定結果指定コマンドには、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)と、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)とがある。この実施の形態では、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図11は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図11に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図12および図13は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図12および図13に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜89となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜89となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜89の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−5の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ7コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−5となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値89、99、169、199、214および229は、具体的には、図8(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ8〜9,21〜29についても同様であり、図7(A)〜(D)や図8(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が確変状態または時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−2の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−5の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−5の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−5の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「通常大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくとも非リーチCA2−1、スーパーCA2−5およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図7、図8参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、非リーチCA2−1、スーパーCA2−5またはスーパーCA3−3の変動パターン種別になるとの入賞時判定結果にもとづいて先読み予告演出の一種である保留予告演出が実行される。なお、非リーチCA2−1、スーパーCA2−5およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図12および図13に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ7コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2−1、スーパーCA2−5およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
なお、「先読み予告演出」とは、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行される予告演出のことである。この実施の形態では、後述するように、始動入賞が発生したときに先読み予告演出の一種である保留予告演出の実行を決定すると、保留表示を通常態様(本例では、白色の丸形表示)とは異なる特別表示態様(本例では、青色や赤色の丸形表示)に最終的に変化させる保留予告演出を実行する。なお、この実施の形態では、保留予告演出を実行する場合、保留表示が通常態様から特別表示態様に直接変化するのではなく、保留表示が特殊表示態様(本例では、三角形表示や矩形表示)や特定表示態様(本例では、特定保留A、特定保留B)に一旦変化し、その後の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて予告対象の保留表示がいずれかの特別表示態様に変化する演出が実行される場合がある。以下、通常態様により表示された保留表示を「通常保留」ともいい、特殊表示態様により表示された保留表示を「特殊保留」ともいい、特定表示態様により表示された保留表示を「特定保留」ともいう。また、特別表示態様のうちの青色の表示色により表示された保留表示を「青色保留」ともいい、赤色の表示色により表示された保留表示を「赤色保留」ともいう。
なお、先読み予告演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、保留予告演出に加えて、例えば、先読み予告演出として、複数変動にわたって連続してチャンス目図柄などの特殊表示結果を停止表示させる演出を実行したり、複数変動にわたってカウントダウンするような態様の演出を実行したり、背景画面が変化するような態様で演出モードを変更する演出を実行したりするなど、様々な態様が考えられる。
また、この実施の形態では、保留表示の表示態様のみを変化可能に保留予告演出を実行する場合を示しているが、例えば、保留表示の表示態様を引き継いだ表示態様により現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示を表示可能に構成されている遊技機において、保留表示が消化されて予告対象の変動表示が実行中となった場合であっても、そのアクティブ表示の表示態様も変更可能に構成してもよい。
図14および図15は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。また、特別図柄通常処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、背景指定コマンド(通常状態背景指定コマンド、時短状態背景指定コマンド、確変状態背景指定コマンド)や、図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)を送信する制御も行う。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図16は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図16(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図16(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図16(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213A)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(RAM55に形成されている)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214A)。なお、ステップS1214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1215A)。セットされていれば、そのままステップS1220Aに移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS1216A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS1220Aに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1217A)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218A)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219A)。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220A)。
なお、ステップS1218A,S1219Aの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞してステップS1217Aの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218A〜S1220Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生してステップS1217Aの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
ただし、ステップS1215AまたはステップS1216AでYと判定したことによりステップS1217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS1220Aにおいて、第1保留記憶数加算指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する制御は行わない。なお、ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値(例えば、「FF(H)」)をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS1215Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が通常状態である場合にのみステップS1217Aの入賞時演出処理が実行される。また、この実施の形態では、ステップS1216Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみステップS1217Aの入賞時演出処理が実行される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS1217Aに移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS1217Aに移行して入賞時演出処理が実行されるようにしてもよい。
また、この実施の形態において、大当り遊技状態(特定遊技状態)とは、大当りを開始することが報知されてから、所定数のラウンド(例えば、15ラウンド)にわたって大入賞口が開放する制御が行われ、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了して大当りを終了することが報知されるまでの状態である。具体的には、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305参照)から大当り終了処理(ステップS307参照)までの処理が実行されている状態である。
次に、図16(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213B)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(RAM55に形成されている)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214B)。なお、ステップS1214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数および変動パターン判定用乱数が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1217B)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218B)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219B)。また、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220B)。
なお、ステップS1218B,S1219Bの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞してステップS1217Bの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218B〜S1220Bの処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生してステップS1217Bの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
なお、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS1215Aと同様の処理を行い、時短状態(確変状態とともに時短状態に制御されている場合も含む)であればステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。すなわち、通常状態である場合にのみステップS1217Bの入賞時演出処理を実行して、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。なお、この実施の形態では、後述するように、時短状態であるときには第2保留記憶に対してのみ先読み予告演出を実行するのであるから、逆に時短状態である場合にのみステップS1217Bの入賞時演出処理を実行して図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信するようにし、通常状態である場合にはステップS1217Bの入賞時演出処理を実行せず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。
また、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS1216Aと同様の処理を行い、大当り遊技中であればステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。また、第2始動口スイッチ通過処理において、ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい(すなわち、第2特別図柄に対しては入賞時判定処理を実行しないようにしてもよい)。そのように構成すれば、先読み予告演出がある程度の期間実行される場合に、変動時間が短くて先読み予告演出が途中で途切れてしまうことを確実に防止することができる。
図17は、ステップS1217A,S1217Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中に大当りやスーパーリーチとなることを予告する保留予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態(確変状態)であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否か(具体的には、確変フラグおよび時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図12および図13に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が確変状態または時短状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図12参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値89以下であるか否かを判定し、閾値89以下である場合(すなわち、1〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図12参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図12参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値89以下であるか否かを判定した後に、閾値99以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜89の範囲内となることはなく、90〜99の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99および89と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図13参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り種別判定用乱数にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「通常大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「通常大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図13参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図13参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図13参照)。
また、例えば、CPU56は、「確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図13参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図13参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図13参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図13参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図13参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS1214A,S1214Bで抽出した変動パターン種別判定用乱数とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図7、図8参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図12および図13に示すような「00(H)」〜「08(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する保留予告演出を実行するようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図18は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図19は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
図20〜図22は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンド(特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンド(大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンド)であれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドを、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンド(第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド)であれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS626)。ただし、遊技状態が確変状態や時短状態、大当り遊技状態、小当り遊技状態中である場合には、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが送信されず、第1保留記憶数加算指定コマンドのみが送信される場合もある(ステップS1215A〜S1219A参照)ので、その場合には、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて通常態様(本例では、白色の丸形表示)により保留表示を1つ増加させて、第1保留記憶表示部9aにおける第1保留記憶数表示を更新する(ステップS627)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンド(第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS629)、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS630)。
また、演出制御用CPU101は、第2保留記憶表示部9bにおいて通常態様(本例では、白色の丸形表示)により保留表示を1つ増加させて、第2保留記憶表示部9bにおける第2保留記憶数表示を更新する(ステップS631)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS632)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS633)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおける保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第1保留記憶表示部9aにおける第1保留記憶数表示を更新する(ステップS634)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンド(第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS636)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶表示部9bにおける保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第2保留記憶表示部9bにおける第2保留記憶数表示を更新する(ステップS637)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS638)。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンド(遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS639)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS640)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS641)。
受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンド(遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS642)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS643)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS644)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグをリセットする(ステップS645)。
受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンド(遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップS646)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS647)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンド(第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド)であれば(ステップS649)、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS650)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンド(第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド)であれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS653)。例えば、受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド)であれば大当り開始指定コマンド受信フラグをセットし、受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド)であれば大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする。そして、ステップS611に移行する。
図23は、図18に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、保留予告演出の有無や変化パターンを設定する保留予告演出設定処理を実行する(ステップS800A)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図24は、保留予告演出設定処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。保留予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、1セットの始動入賞時のコマンド(すなわち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)のセット)を新たに受信したか否かを確認する(ステップS6001)。具体的には、始動入賞時コマンド格納領域に1セットの図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)が新たに格納されているか否かを判定することによって確認できる。1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していれば、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6002)。確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態または時短状態であれば)、そのまま処理を終了する。
確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU101は、新たに受信した保留記憶数加算指定コマンド(始動入賞時コマンド格納領域に新たに格納された保留記憶数加算指定コマンド)が第1保留記憶数加算指定コマンドであるか否かを確認する(ステップS6003)。第1保留記憶数加算指定コマンドを新たに受信した場合でなければ(すなわち、第2保留記憶数加算指定コマンドを新たに受信した場合であれば)、そのまま処理を終了する。
ステップS6002,S6003の処理が実行されることによって、この実施の形態では、遊技状態が通常状態に制御されているときに第1始動入賞口13への始動入賞が新たに発生した場合にのみ、ステップS6004以降の処理が実行され、保留予告演出を実行することが可能に構成されている。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、確変状態や時短状態に制御されているときに第2始動入賞口14への始動入賞が発生した場合にも保留予告演出を実行可能に構成してもよい。
また、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14への入賞順に第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成する場合には、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態であるか否かに関係なく、また第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに対しての始動入賞であるかに関係なく、保留予告演出を実行可能に構成してもよい。
第1保留記憶数加算指定コマンドを新たに受信した場合であれば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップS6004)。なお、第1保留記憶数が2以上であるか否かは、例えば、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数を確認することにより判定できる。第1保留記憶数が2以上でなければ(すなわち、第1保留記憶数が1であれば)、そのまま処理を終了する。
この実施の形態では、保留予告演出を実行する場合、始動入賞時には通常態様により保留表示の表示を開始し、その後、保留シフトのタイミングで保留表示を特殊保留や青色保留、赤色保留に変化させるのであるが、始動入賞のタイミングで第1保留記憶数が1しかないということは、その後、第1保留記憶の保留シフトが行われた場合に直ちにその保留を消化して変動表示が行われるのであるから、保留予告演出を実行する余地がない。そこで、この実施の形態では、ステップS6004で第1保留記憶数が2以上でなければ、保留予告演出を実行できないと判断して、そのまま処理を終了するように構成している。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、始動入賞のタイミングで直ちに青色保留や赤色保留を表示して保留予告演出の実行を開始可能に構成する場合には、第1保留記憶数が1であってもステップS6005以降の処理に移行して保留予告演出を実行可能に構成してもよい。
また、例えば、保留表示の表示態様を引き継いだ表示態様により現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示を表示可能に構成した遊技機である場合には、保留予告演出を実行した後にアクティブ表示の表示態様を変化させることも可能であるので、第1保留記憶数が1であってもステップS6005以降の処理に移行して保留予告演出を実行可能に構成してもよい。
第1保留記憶数が2以上であれば、演出制御用CPU101は、受信した最新の変動カテゴリコマンドおよび第1保留記憶数にもとづいて、最新の保留表示の最終表示態様を決定する(ステップS6005)。ステップS6005では、演出制御用CPU101は、最新の変動カテゴリコマンドおよび第1保留記憶数にもとづいて、最新の保留表示の最終表示態様を決定するための最終表示態様決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した最終表示態様決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、最新の保留表示の最終表示態様を決定する。
図25および図26は、最終表示態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。図25および図26に示すように、この実施の形態では、最終表示態様決定テーブルにおいて、保留表示の最終表示態様として、通常保留(特殊/特定保留経由なし)、通常保留(特殊保留経由あり)、青色保留、赤色保留、特定保留A、および通常保留(特定保留B経由あり)に対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、このうち、「通常保留(特殊保留経由あり)」とは、始動入賞の後の保留シフトのタイミングにおいて特殊保留に一旦変化した後、さらにその後の保留シフトのタイミングで最終的に通常保留に戻るものであり、最終表示態様自体は通常保留であるが保留予告演出は実行されるものである。また、「通常保留(特定保留B経由あり)」とは、始動入賞の後の保留シフトのタイミングにおいて特定保留Bに一旦変化した後、さらにその後の保留シフトのタイミングで最終的に通常保留に戻るものであり、最終表示態様自体は通常保留であるが保留予告演出は実行されるものである。一方、「通常保留(特殊/特定保留経由なし)」とは、全く特殊保留にも変化することなく、その保留が消化されて保留表示が消去されるまで通常保留のまま変化しないものであり、保留予告演出自体を実行しないものに相当する。
また、「青色保留」とは、保留表示の表示態様が最終的に大当りとなる可能性を示唆する青色保留に変化する保留予告演出が実行されるものである。また、「赤色保留」とは、保留表示の表示態様が最終的に大当りとなる可能性が青色保留よりも高いことを示唆する赤色保留に変化する保留予告演出が実行されるものである。また、「特定保留A」とは、始動入賞の後の保留シフトのタイミングにおいて特定保留Aに変化した後、その後の保留シフトのタイミングでも特定保留Aが変化することなく、特定保留Aが最終表示態様となる保留予告演出が実行されるものである。
この実施の形態では、「青色保留」または「赤色保留」と決定された場合には、特殊保留や特定保留が表示されても、その後実行される作用演出で大当りとなる可能性を示唆する青色保留や赤色保留に変化するので、成功パターンの保留予告演出に分類される。また、「通常保留(特殊保留経由あり)」、「特定保留A」または「通常保留(特定保留B経由あり)」と決定された場合には、特殊保留や特定保留が表示され、その後作用演出が実行されても青色保留や赤色保留に変化することなく、最後まで特定保留Aのまま変化しないか通常保留に戻るので、失敗パターンの保留予告演出に分類される。
なお、第1保留記憶数が2である場合には、始動入賞の後の保留シフトのタイミングで保留表示を変化させる機会は1回しかないのであるから、保留表示を特殊保留や特定保留に一旦変化させる余地がない。そのため、図25(A)〜(C)に示す第1保留記憶数「2」用の最終表示態様決定テーブルには、通常保留(特殊/特定保留経由なし)、青色保留、および赤色保留に対してのみ、それぞれ判定値が割り振られ、通常保留(特殊保留経由あり)、特定保留A、および通常保留(特定保留B経由あり)に対する判定値の割り振りはない。
なお、1回の変動表示中に保留表示を複数回変化可能に構成したり、アクティブ表示を表示可能に構成したりする場合には、第1保留記憶数が2である場合であっても、特殊保留や特定保留を表示可能に構成してもよい。
また、図25および図26に示すように、この実施の形態では、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれ、スーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りである場合に、保留予告演出を実行可能に構成されており、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがそれ以外の変動カテゴリである場合には、演出制御用CPU101は、そのまま保留表示の最終表示態様を「通常保留(特殊/特定保留経由なし)」に決定し、保留予告演出を実行しないことに決定する。
演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「2」である場合には、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれを示すもの(図12に示す変動カテゴリ1)であれば、図25(A)に示す保留2個且つ非リーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチはずれを示すもの(図12に示す変動カテゴリ7)であれば、図25(B)に示す保留2個且つスーパーリーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチ大当りを示すもの(図13に示す変動カテゴリ23,26)であれば、図25(C)に示す保留2個且つスーパーリーチ大当り用の最終表示態様決定テーブルを選択する。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「3」または「4」である場合には、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれを示すもの(図12に示す変動カテゴリ1)であれば、図26(D)に示す保留3〜4個且つ非リーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチはずれを示すもの(図12に示す変動カテゴリ7)であれば、図26(E)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチ大当りを示すもの(図13に示す変動カテゴリ23,26)であれば、図26(F)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチ大当り用の最終表示態様決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した最終表示態様決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、最新の保留表示の最終表示態様を決定する。
図25および図26に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチはずれやスーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれとなる場合と比較して、最終的に通常保留よりも青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている。従って、この実施の形態では、保留表示が最終的に青色保留や赤色保留に変化する場合には、最終的に通常保留となる場合と比較して、スーパーリーチに対する期待度(リーチ信頼度)が高くなっている。
また、図25および図26に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して、最終的に通常保留よりも青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている。また、図25および図26に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して、最終的に青色保留よりも赤色保留に変化する割合がさらに高くなっている。従って、この実施の形態では、予告対象の保留表示が最終的に赤色保留に変化した場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、最終的に青色保留に変化した場合が次に大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、最終的に通常保留であった場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が低くなっている。
なお、この実施の形態では、図25および図26に示すように、入賞時判定結果が非リーチはずれ、スーパーリーチはずれ、およびスーパーリーチ大当りとなる場合に保留予告演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ノーマルリーチとなることが特定可能な変動カテゴリがある場合に、入賞時判定結果がノーマルリーチはずれやノーマルリーチ大当りとなることにもとづいて保留予告演出を実行可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、図26に示すように、特定保留が表示される失敗パターンである「特定保留A」と「通常保留(特定保留B経由あり)」とを比較すると、「特定保留A」の方が「通常保留(特定保留B経由あり)」よりも選択割合が低くなっている。従って、この実施の形態では、特定保留のうち特定保留Aが表示された場合には、特定保留Bが表示された場合と比較して、失敗パターンの割合が低く、最終的に青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている。
保留予告演出を実行しないことに決定した場合(ステップS6006のN)、すなわち、最終表示態様として通常保留(特殊/特定保留経由なし)に決定した場合や、変動カテゴリがスーパーリーチはずれやスーパーリーチ大当りを示すものでなかった場合には、そのまま処理を終了する。保留予告演出を実行することに決定した場合(ステップS6006のY)、演出制御用CPU101は、受信した最新の変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数および最終表示態様にもとづいて、予告対象の保留表示の変化パターンを決定する(ステップS6007)。ステップS6007では、演出制御用CPU101は、最新の変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数および最終表示態様にもとづいて、予告対象の保留表示の変化パターンを決定するための変化パターン決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した変化パターン決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、予告対象の保留表示の変化パターンを決定する。
図27〜図30は、変化パターン決定テーブルの具体例を示す説明図である。なお、図27〜図30において、特殊△とは三角形表示の特殊保留を示しており、特殊□とは矩形表示の特殊保留を示している。また、特定Aとは特定保留Aを示しており、特定Bとは特定保留Bを示している。
演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「2」である場合には、ステップS6005で決定した最終表示態様が青色保留であれば、図27(A)に示す保留2個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS6005で決定した最終表示態様が赤色保留であれば、図27(B)に示す保留2個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。
図27(A)に示すように、保留2個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン21が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。また、図27(B)に示すように、保留2個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン22が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。変化パターン21は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン22は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。すなわち、第1保留記憶数が「2」であるということは、保留シフトのタイミングが1回しかないので、特殊保留を経由することなく、保留シフトのタイミングでそのまま最終表示態様の青色保留や赤色保留に変化させる。
また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「3」である場合には、ステップS6005で決定した最終表示態様が通常保留(特殊保留経由あり)であれば、図27(C)に示す保留3個且つ通常保留(特殊保留経由あり)用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS6005で決定した最終表示態様が青色保留であれば、図27(D)に示す保留3個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS6005で決定した最終表示態様が赤色保留であれば、図27(E)に示す保留3個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS6005で決定した最終表示態様が特定保留Aであれば、図28(F)に示す保留3個且つ特定保留A用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS6005で決定した最終表示態様が通常保留(特定保留B経由あり)であれば、図28(G)に示す保留3個且つ通常保留(特定保留B経由あり)用の変化パターン決定テーブルを選択する。
図27(C)に示すように、保留3個且つ通常保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン31および変化パターン32に対して、それぞれ判定値が割り振られている。変化パターン31は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン32は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。
また、図27(D)に示すように、保留3個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン33、変化パターン34、変化パターン351および変化パターン352に対して、それぞれ判定値が割り振られている。変化パターン33は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン34は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン351は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Aに変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン352は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Bに変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。
また、図27(E)に示すように、保留3個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン35、変化パターン36および変化パターン353に対して、それぞれ判定値が割り振られている。変化パターン35は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン36は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン353は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Bに変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。
また、図28(F)に示すように、保留3個且つ特定保留A用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン354のみに対して判定値が割り振られている。変化パターン354は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Aに変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示が特定保留Aのまま変化しない変化パターンである。
また、図28(G)に示すように、保留3個且つ通常保留(特定保留B経由あり)用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン355のみに対して判定値が割り振られている。変化パターン355は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Bに変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。
また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「4」である場合には、ステップS6005で決定した最終表示態様が通常保留(特殊保留経由あり)であれば、図29(H)に示す保留4個且つ通常保留(特殊保留経由あり)用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS6005で決定した最終表示態様が青色保留であれば、図29(I)に示す保留4個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。また、ステップS6005で決定した最終表示態様が赤色保留であれば、さらに、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれまたはスーパーリーチはずれを示すもの(図12に示す変動カテゴリ1または変動カテゴリ7)であれば、図29(J)に示す保留4個且つ非リーチはずれ/スーパーリーチはずれ且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチ大当りを示すもの(図13に示す変動カテゴリ23,26)であれば、図30(K)に示す保留4個且つスーパーリーチ大当り且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。また、ステップS6005で決定した最終表示態様が特定保留Aであれば、図30(L)に示す保留4個且つ特定保留A用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS6005で決定した最終表示態様が通常保留(特定保留B経由あり)であれば、図30(M)に示す保留4個且つ通常保留(特定保留B経由あり)用の変化パターン決定テーブルを選択する。
図29(H)に示すように、保留4個且つ通常保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン401、変化パターン402、変化パターン403および変化パターン404に対して、それぞれ判定値が割り振られている。変化パターン401は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま通常保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン402は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま三角形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン403は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま通常保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン404は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま矩形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。
また、図29(I)に示すように、保留4個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン405、変化パターン406、変化パターン407、変化パターン408、変化パターン451および変化パターン452に対して、それぞれ判定値が割り振られている。変化パターン405は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま青色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン406は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま三角形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン407は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま青色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン408は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま矩形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン451は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Aに変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示が特定保留Aのまま変化せず、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン452は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Bに変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示が特定保留Bのまま変化せず、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。
また、図29(J)および図30(K)に示すように、保留4個且つ非リーチはずれ/スーパーリーチはずれ且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブル、および保留4個且つスーパーリーチ大当り且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン409、変化パターン410、変化パターン411、変化パターン412、変化パターン413、変化パターン414および変化パターン453に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
変化パターン409は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま赤色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン410は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま三角形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン411は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン412は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま赤色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン413は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま矩形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン414は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン453は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Bに変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示が特定保留Bのまま変化せず、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。
また、図30(L)に示すように、保留4個且つ特定保留A用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン454のみに対して判定値が割り振られている。変化パターン454は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Aに変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示が特定保留Aのまま変化せず、3回目の保留シフトのタイミングでも予告対象の保留表示が特定保留Aのまま変化しない変化パターンである。
また、図30(M)に示すように、保留4個且つ通常保留(特定保留B経由あり)用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン455のみに対して判定値が割り振られている。変化パターン455は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Bに変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示が特定保留Bのまま変化せず、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。
図29および図30に示すように、この実施の形態では、第1保留記憶数が「4」である場合には、始動入賞時には予告対象の保留表示を通常保留で表示し、1回目の保留シフトのタイミングで特殊保留や特定保留に変化させ、3回目以降の保留シフトのタイミングで通常保留や青色保留、赤色保留に変化可能に構成されている。従って、この実施の形態では、第1保留記憶表示部9aにおいて予告対象の保留表示が4つ目の位置に表示されているとき(始動入賞後の状態)と3つ目の位置に表示されているとき(1回目の保留シフト後の状態)には、予告対象の保留表示が特殊保留や特定保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化することはない。また、図27(C)〜(E)および図28に示すように、この実施の形態では、第1保留記憶数が「3」である場合にも、始動入賞時には予告対象の保留表示を通常保留で表示するので、第1保留記憶表示部9aにおいて予告対象の保留表示が3つ目の位置に表示されているとき(始動入賞後の状態)には、予告対象の保留表示が特殊保留や特定保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化することはない。従って、この実施の形態では、予告対象の保留表示が4つ目および3つ目の位置に表示されている期間においては、予告対象の保留表示が特殊保留や特定保留から通常保留に変化しにくくなっている。そのため、予告対象の保留表示が早い段階で特殊保留から通常保留に変化して遊技者が落胆することを防止し、保留予告演出を実行する場合の演出効果の低下を防止できるものとなっている。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、始動入賞時に直ちに特殊保留や、特定保留、青色保留、赤色保留を表示可能に構成したり、特殊保留や特定保留を表示した後に次の保留シフトまで待つことなく直ちに後述する作用演出を実行して特殊保留や特定保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化可能に構成したりすることにより、予告対象の保留表示が4つ目や3つ目の位置に表示されている期間であっても、予告対象の保留表示が特殊保留や特定保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化可能となるように構成してもよい。ただし、このように構成する場合であっても、予告対象の保留表示が4つ目や3つ目の位置に表示されている期間においては、少なくとも予告対象の保留表示が特殊保留や特定保留から通常保留に変化する割合が低くなるように構成することが好ましい。
また、この実施の形態では、特殊保留や特定保留が表示された後の保留シフトのタイミングで後述する作用演出が実行可能となり、作用演出が実行されても予告対象の保留表示が特殊保留や特定保留のまま変化しなかったり、通常保留や青色保留、赤色保留に変化したりする場合がある。例えば、図29(H)に示す変化パターン401,403では、1つ目の保留シフトのタイミングで特殊保留が表示された後、2回目の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に変化可能である。また、例えば、図29(H)に示す変化パターン402,404では、1つ目の保留シフトのタイミングで特殊保留が表示された後、2回目の保留シフトのタイミングでは作用演出が実行されるものの特殊保留のまま変化せず、3回目の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に変化可能である。そのように、この実施の形態では、1回の作用演出で特殊保留から通常保留に戻ってしまう場合だけでなく、複数の作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に戻る場合もあるので、保留予告演出を実行する場合の演出効果を向上できるものとなっている。
また、図27(C)〜(E)、図29(H)〜(J)および図30(K)に示すように、この実施の形態では、特殊保留として三角形表示の特殊保留と矩形表示の特殊保留との2種類があるのであるが、矩形表示の特殊保留が表示された場合には、三角形表示の特殊保留が表示された場合と比較して、最終表示態様として赤色保留が表示される割合が高くなっている。また、逆に、三角形表示の特殊保留が表示された場合には、矩形表示の特殊保留が表示された場合と比較して、最終表示態様として通常保留に戻る割合が高くなっている。
また、図29(J)および図30(K)に示すように、この実施の形態では、特殊保留から通常保留に戻っても最終的に赤色保留が表示される(すなわち、一旦通常保留に戻ったと落胆させてから赤色保留が復活して表示されたように見せる)変化パターン(変化パターン411,414)が設けられており、スーパーリーチ大当りとなる場合にのみ、この復活パターンの変化パターン411,414を決定可能に判定値が割り振られている。従って、この実施の形態では、特殊保留から一旦通常保留に戻った後に最終的に赤色保留となった場合には、大当りが確定することになり、単に特殊保留から赤色保留となった場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
なお、復活パターンの変化パターン411,414となる場合に大当りが確定するものにかぎらず、スーパーリーチはずれとなる場合であっても低い確率で復活パターンの変化パターン411,414を決定可能に構成してもよい。少なくとも、そのように構成する場合であっても、特殊保留から一旦通常保留に戻った後に最終的に赤色保留となった場合には、単に特殊保留から赤色保留となった場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっているものであればよい。
また、この実施の形態では、最終表示態様が赤色保留となる場合にのみ復活パターンの変化パターン411,414を設ける場合を示したが、最終表示態様が青色保留となる場合にも、同様の復活パターンの変化パターンを設けるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図29(J)および図30(K)に示すように、保留4個且つ赤色保留に変化する場合のみ、入賞時判定結果が非リーチはずれ/スーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りであるかに応じて異なる変化パターン決定テーブルを用いる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、図27(A)〜(E)および図28(F),(G)に示す保留2個や保留3個用の変化パターン決定テーブルや、図29(H),(I)および図30(L),(M)に示す保留4個且つ通常保留、特定保留A、または青色保留用の変化パターン決定テーブルも、入賞時判定結果に応じて異なる変化パターン決定テーブルを用いるように構成してもよい。この場合、例えば、上記のように最終表示態様が青色保留となる場合にも復活パターンの変化パターンを設ける場合には、図29(J)および図30(K)と類似の態様により非リーチはずれ/スーパーリーチはずれ用の変化パターン決定テーブルとスーパーリーチ大当り用の変化パターン決定テーブルとを設けるように構成し、特殊保留や特定保留から一旦通常保留に戻った後に最終的に青色保留となった場合には、大当りとなることが確定するか、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成してもよい。
また、さらに細分化して、非リーチはずれ用の変化パターン決定テーブルとスーパーリーチはずれ用の変化パターン決定テーブルとを別々に設けるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図29(J)に示すように、保留4個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルとして、非リーチはずれとなる場合とスーパーリーチはずれとなる場合とで共通のテーブルを用いる場合を示したが、非リーチはずれとなる場合とスーパーリーチはずれとなる場合とで異なる変化パターン決定テーブルを用いるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図27(D)および図29(I)に示すように、特定保留Aが表示される場合には、特定保留Bが表示される場合と比較して、最終的に青色保留に変化する割合が高くなっている。また、図27(E)、図29(J)および図30(K)に示すように、特定保留Bが表示される場合にのみ、最終的に赤色保留に変化する場合があるように構成されている。従って、この実施の形態では、保留表示が特定保留Bから変化する場合の方が、保留表示が特定保留Aから変化する場合と比較して、より大当りに対する期待度(信頼度)が高い赤色保留に変化する割合が高くなっている。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、保留表示が特定保留Bから変化する場合の方が大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成されていれば、例えば、保留表示が特定保留Aから変化する場合であっても低い割合で赤色保留に変化する場合があるように構成してもよい。
また、図27〜図30に示した変化パターンの例を一例であり、様々な変化パターンを設けるように構成してもよい。例えば、図27〜図30に示す例では、1回目の保留シフトのタイミングで通常保留から特殊保留や特定保留に変化させる場合を示したが、始動入賞のタイミングから特殊保留や特定保留を表示したり、2回目以降の保留シフトのタイミングで通常保留から特殊保留や特定保留に変化させる変化パターンも設けるように構成してもよい。また、例えば、青色保留に変化した後さらに赤色保留に変化する変化パターンを設けるように構成してもよい。
また、図27〜図30では、三角形表示または矩形表示のいずれかの特殊保留が表示される変化パターンや特定保留Aまたは特定保留Bのいずれかの特定保留が表示される変化パターンのみを設ける場合を示したが、例えば、三角形表示の特殊保留から矩形表示の特殊保留に変化したり、矩形表示の特殊保留から三角形表示の特殊保留に変化したり。特定保留Aから特定保留Bに変化したり、特定保留Bから特定保留Aに変化したりする変化パターンも設けるように構成してもよい。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS6005,S6007で決定した最終表示態様および変化パターンを、予告対象の保留記憶に対応付けて、RAMに設けられた保留予告演出設定情報格納領域に記憶させる(ステップS6008)。なお、この実施の形態では、第1保留記憶表示部9aに表示されている複数の保留表示に対して並行して保留予告演出を実行可能であり、第1保留記憶表示部9aには最大で4つの保留表示を表示可能であることから、保留予告演出設定情報格納領域には4つの格納領域が設けられており、それぞれの保留記憶に対応付けて、最終表示態様および変化パターンが格納される。
図31は、図23に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図32は、図23に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8000)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8001)。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8001において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図33は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図33に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。また、確変状態となることを想起させる図柄(この実施の形態では、奇数図柄)を確変図柄ともいい、確変状態とならないことを想起させる図柄(この実施の形態では、偶数図柄)を非確変図柄ともいう。
次いで、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8002)。確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8003)。第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第1特別図柄の変動表示を開始する場合であれば)、ステップS8004に移行する。すなわち、この実施の形態では、既に説明したように、遊技状態が通常状態である場合に第1保留記憶を対象として保留予告演出が実行されるのであるから、ステップS8002,S8003の処理を実行することによって、遊技状態が通常状態である場合に第1特別図柄の変動表示を実行する場合にのみ、ステップS8004〜S8010の処理を実行して、予告対象の保留表示と特殊保留に変化させたり、作用演出を実行可能に構成したりしている。
次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶の中に特殊保留や特定保留の表示タイミングとなっているものがあるか否かを確認する(ステップS8004)。なお、特殊保留や特定保留の表示タイミングとなっているものがあるか否かは、例えば、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に格納されている変化パターンを確認し、今回の変動開始(保留シフト)のタイミングで通常保留→特殊△、特殊□、特定Aまたは特定Bとなっているものがあるか否かを確認することにより判定できる。特殊保留や特定保留の表示タイミングとなっているものがあれば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて、特殊保留や特定保留の表示タイミングとなっている保留表示を特殊保留や特定保留に変更する(ステップS8005)。この場合、変化パターンにおいて通常保留→特殊△となっている場合には三角形表示の特殊保留に変更し、通常保留→特殊□となっている場合には矩形表示の特殊保留に変更し、通常保留→特定Aとなっている場合には特定保留Aに変更し、通常保留→特定Bとなっている場合には特定保留Bに変更する。
次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶の中に作用演出(保留表示に作用するような態様により実行され、保留表示の表示態様が変化することを示唆する演出)の実行可能タイミングとなっているものがあるか否かを確認する(ステップS8006)。なお、作用演出の実行可能タイミングとなっているか否かは、例えば、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に格納されている変化パターンを確認し、今回の変動開始(保留シフト)のタイミングで特殊△→特殊△や、特殊△→通常保留、特殊△→青色保留、特殊△→赤色保留、特殊□→特殊□、特殊□→通常保留、特殊□→青色保留、特殊□→赤色保留、特定A→特定A、特定A→青色保留、特定B→特定B、特定B→通常保留、特定B→青色保留、特定B→赤色保留となっているものがあるか否かを確認することにより判定できる。
なお、作用演出の実行可能タイミングは、この実施の形態で示したものにかぎらず、他のタイミングでも作用演出を実行可能に構成してもよい。例えば、通常保留から特殊保留や特定保留に変化する場合にも作用演出を実行可能なタイミングと判断してステップS8007以降の処理を実行して作用演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、通常保留から特殊保留や特定保留に変化する場合の専用の作用演出を設けるように構成してもよく、この専用の作用演出が実行されても特殊保留や特定保留に変化しない場合(ガセの作用演出)があるように構成してもよい。
第1保留記憶の中に作用演出を実行可能なタイミングとなっているものがあれば、演出制御用CPU101は、作用演出の実行タイミングとなっている保留表示が特定保留Aであるか否かを確認する(ステップS8006A)。特定保留Aであれば、演出制御用CPU101は、作用演出Aの実行を決定する(ステップS8006B)。特定保留Aでなければ、演出制御用CPU101は、作用演出の実行タイミングとなっている保留表示が特定保留Bであるか否かを確認する(ステップS8006C)。特定保留Bであれば、演出制御用CPU101は、作用演出Bの実行を決定する(ステップS8006D)。
なお、この実施の形態では、特定保留Aである場合には無条件に作用演出Aを実行することに決定し、特定保留Bである場合には無条件に作用演出Bを実行することに決定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、乱数にもとづく抽選処理を実行し、複数種類の作用演出の中から実行する作用演出を決定するように構成してもよい。このように構成する場合であっても、例えば、特定保留Aである場合には高い割合で作用演出Aを実行し、特定保留Bである場合には高い割合で作用演出Bを実行するなど、特定保留Aか特定保留Bかで作用演出の種類が異なるように構成されていればよい。
特定保留Bでもなければ、演出制御用CPU101は、作用演出の有無および種類を決定するための作用演出決定テーブルとして、保留表示の変化態様に応じたテーブルを選択する(ステップS8007)。そして、演出制御用CPU101は、選択した作用演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、作用演出の有無および種類を決定する(ステップS8008)。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶表示部9aに表示される複数の保留表示について並行して保留予告演出を実行可能に構成されているので、第1保留記憶の中に作用演出を実行可能となっているものが同時に複数存在する場合も生じる。この場合には、演出制御用CPU101は、作用演出を実行可能なタイミングとなっている第1保留記憶のうち、先に変動表示が開始されるものから優先して作用演出の有無および種類を決定するようにし、1回の変動表示中に作用演出を1回のみ実行するように制御する。例えば、第1保留記憶表示部9aに表示されている1つ目と3つ目の保留表示が作用演出の実行可能タイミングとなっている場合には、まず1つ目の保留表示に対して作用演出の有無および種類を決定し、作用演出を実行することに決定した場合には、その1つ目の保留表示に対してのみ作用演出を実行する。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、時間をずらして作用演出を実行することにより1回の変動表示中に複数回の作用演出を実行可能に構成してもよい。また、1回の変動表示中に作用演出を1回のみ実行するものの、その1回の作用演出が同時に複数の保留表示に対して作用するような態様で作用演出を実行するように構成してもよい。
図34および図35は、作用演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、変化パターンにもとづいて三角形表示の特殊保留から通常保留に変化するタイミングであれば、図34(A)に示す特殊△→通常保留用の作用演出決定テーブルを選択する。また、矩形表示の特殊保留から通常保留に変化するタイミングであれば、図34(B)に示す特殊□→通常保留用の作用演出決定テーブルを選択する。また、三角形表示の特殊保留からそのまま三角形表示の特殊保留のまま変化しないタイミングであれば、図34(C)に示す特殊△→特殊△用の作用演出決定テーブルを選択する。また、矩形表示の特殊保留からそのまま矩形表示の特殊保留のまま変化しないタイミングであれば、図34(D)に示す特殊□→特殊□用の作用演出決定テーブルを選択する。また、三角形表示の特殊保留から青色保留に変化するタイミングであれば、図35(E)に示す特殊△→青色保留用の作用演出決定テーブルを選択する。また、矩形表示の特殊保留から青色保留に変化するタイミングであれば、図35(F)に示す特殊□→青色保留用の作用演出決定テーブルを選択する。また、三角形表示の特殊保留から赤色保留に変化するタイミングであれば、図35(G)に示す特殊△→赤色保留用の作用演出決定テーブルを選択する。また、矩形表示の特殊保留から赤色保留に変化するタイミングであれば、図35(H)に示す特殊□→赤色保留用の作用演出決定テーブルを選択する。
図34および図35に示すように、作用演出決定テーブルには、作用演出なし、作用演出A、作用演出Bおよび作用演出Cに対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、この実施の形態では、作用演出の種類として作用演出A〜Cの3種類がある場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、2種類のみの作用演出を用いるように構成したり、4種類以上の作用演出を用いるように構成したりしてもよい。
図34および図35に示すように、この実施の形態では、作用演出Aが実行された場合には、特殊保留から通常保留に変化する割合が高くなるように判定値が割り振られている。また、作用演出Bが実行された場合には、特殊保留のまま変化しない割合が高くなるように判定値が割り振られている。また、作用演出Cが実行された場合には、特殊保留から青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなるように判定値が割り振られている。
なお、図34(A),(B)に示す作用演出決定テーブルは、特殊保留から通常保留に変化する場合に用いられるテーブルであり、保留表示の表示態様を期待度が低いものに成り下げるパターンを選択するためのテーブルであるといえ、特に作用演出Aの選択割合が高くなっていることから作用演出Aは保留表示の表示態様を期待度が低いものに成り下げるパターンの作用演出であるといえる(パターン1)。また、図34(C),(D)に示す作用演出決定テーブルは、特殊保留のまま変化しない場合に用いられるテーブルであり、保留表示の表示態様を現状維持するパターンを選択するためのテーブルであるといえ、特に作用演出Bの選択割合が高くなっていることから作用演出Bは保留表示の表示態様を現状維持するパターンの作用演出であるといえる(パターン2)。また、図35(E)〜(H)に示す作用演出決定テーブルは、特殊保留から青色保留や赤色保留に変化する場合に用いられるテーブルであり、保留表示の表示態様を期待度が高いものに成り上げるパターンを選択するためのテーブルであるといえ、特に作用演出Cの選択割合が高くなっていることから作用演出Cは保留表示の表示態様を期待度が高いものに成り上げるパターンの作用演出であるといえる(パターン3)。
そして、上記のパターン1およびパターン2は保留表示の表示態様を成り下げるか現状維持するものであるので、作用演出としては変化失敗に見せるためのパターンであり、上記のパターン3は保留表示の表示態様を成り上げるものであるので、作用演出としては変化成功に見せるためのパターンである。なお、同じ変化失敗に見せるためのパターンであっても、上記のパターン1とパターン2とで作用演出の見せ方を異ならせてもよい。例えば、上記のパターン1に応じた作用演出を実行する場合には「大失敗」などの文字表示を行うとともに、上記のパターン2に応じた作用演出を実行する場合には「失敗」などの文字表示を行って異ならせてもよい。
また、この実施の形態では、図34および図35に示すように、今回の変動表示において保留表示がいずれの表示態様に変化するかに応じて作用演出の有無や種類の決定割合を異ならせる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、今回の変動表示の変化態様に関係なく、保留表示がいずれの最終表示態様に変化するかに応じて作用演出の有無や種類の決定割合を異ならせるように構成してもよい。
また、例えば、予告対象の変動表示の表示結果(例えば、大当りとなるか否か)や変動カテゴリ(例えば、リーチの有無や種類)に応じて作用演出の有無や種類の決定割合を異ならせるように構成してもよい。
また、例えば、保留表示の表示態様が青色保留からさらに赤色保留に変化する場合があるように構成する場合に、今回の変動表示で青色保留のまま変化しない場合にも作用演出を実行可能に構成してもよい。
また、上記のように保留表示の表示態様が青色保留からさらに赤色保留に変化する場合があるように構成する場合に、今回の変動表示で同じ特殊保留から青色保留に変化する場合であっても、最終表示態様が青色保留であるか赤色保留であるかに応じて作用演出の実行割合や種類を異ならせてもよい。例えば、最終表示態様が赤色保留である方が高い割合で作用演出を実行したり、期待度が高い作用演出(例えば、作用演出C)を実行したりするように構成してもよい。または、逆に、最終表示態様が青色保留である方が高い割合で作用演出を実行したり、期待度が高い作用演出(例えば、作用演出C)を実行したりするように構成してもよい。そのように構成すれば、今回実行される変動表示で保留表示の表示態様が変化するか否かに期待感をもたせるだけでなく、その後も保留表示の表示態様が変化する可能性があるかに対して期待感をもたせることができる。
作用演出を実行することに決定した場合には(ステップS8009のY)、演出制御用CPU101は、変動パターン、およびステップS8008で決定した作用演出の種類に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8010)。そして、ステップS8012に移行する。
一方、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていた場合(ステップS8002のY)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていなかった場合(ステップS8003のN)、第1保留記憶の中に作用演出の実行可能タイミングとなっているものがなかった場合(ステップS8006のN)、または作用演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS8009のN)、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた通常のプロセステーブル(作用演出を伴わないプロセステーブル)を選択する(ステップS8011)。そして、ステップS8012に移行する。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS8010,S8011で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8012)。
図36は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図36に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出図柄の変動表示中に先読み予告演出(本例では、保留予告演出)以外の予告演出(いわゆる当該変動に対する予告演出)を実行可能に構成してもよく、その場合、変動開始時に予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8010,S8011において、決定した予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8013)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8014)。
次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド))のうち、1つ目の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンドを1つ削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップS8015)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8016)。
図37は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
次いで、演出制御用CPU101は、作用演出の実行中であって作用演出の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8106)。なお、作用演出の終了タイミングとなっているか否かは、具体的には、ステップS8014でセットされた変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。作用演出の終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に記憶されている変化パターンにもとづいて、その予告対象の保留表示が青色保留または赤色保留への変更タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8107)。青色保留または赤色保留への変更タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて、その予告対象の保留表示の表示態様を青色保留または赤色保留に変更する制御を行う(ステップS8108)。
青色保留または赤色保留への変更タイミングとなっていなければ、演出制御用CPU101は、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に記憶されている変化パターンにもとづいて、その予告対象の保留表示が通常保留への変更タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8109)。通常保留への変更タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて、その予告対象の保留表示の表示態様を通常保留に変更する制御を行う(ステップS8110)。
次いで、演出制御用CPU101は、作用演出の終了タイミングとなっていなくても、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に記憶されている変化パターンにもとづいて、その他の保留記憶の中に青色保留または赤色保留への変更タイミングとなっているものがあるか否かを確認する(ステップS8111)。そして、青色保留または赤色保留への変更タイミングとなっているものがあれば(ステップS8111のY)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて、その予告対象の保留表示の表示態様を青色保留または赤色保留に変更する制御を行う(ステップS8112)。すなわち、この実施の形態では、特殊保留から青色保留や赤色保留への変更タイミングとなっている変動表示であっても作用演出を実行しないと決定される場合があることから(ステップS8008,S8009参照)、作用演出を実行しない場合であっても、特殊保留から青色保留や赤色保留への変更タイミングとなっている保留表示について青色保留または赤色保留に変更する制御を行う。
次いで、演出制御用CPU101は、作用演出の終了タイミングとなっていなくても、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に記憶されている変化パターンにもとづいて、その他の保留記憶の中に通常保留への変更タイミングとなっているものがあるか否かを確認する(ステップS8113)。そして、通常保留への変更タイミングとなっているものがあれば(ステップS8113のY)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて、その予告対象の保留表示の表示態様を通常保留に変更する制御を行う(ステップS8114)。すなわち、この実施の形態では、特殊保留から通常保留への変更タイミングとなっている変動表示であっても作用演出を実行しないと決定される場合があることから(ステップS8008,S8009参照)、作用演出を実行しない場合であっても、特殊保留から通常保留への変更タイミングとなっている保留表示について通常保留に変更する制御を行う。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8115)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8116)。
図38は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。
次いで、ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットする(ステップS8304)。
次いで、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS8305)。なお、いずれかの大当り開始指定コマンドを受信したか否かは、具体的には、コマンド解析処理においてセットされる大当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグ(大当り開始指定コマンド受信フラグ)や、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグ(小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認することにより判定できる。いずれかの大当り開始指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8311)。
次に、保留予告演出の演出態様の具体例について説明する。図39〜図42は、保留予告演出の演出態様の一例を示す説明図である。このうち、図39は、予告対象の保留表示が特殊保留に一旦変化し、最終的に赤色保留に変化する場合の保留予告演出の演出態様を示している。また、図40は、予告対象の保留表示が特殊保留に一旦変化し、最終的に通常保留に戻る場合の保留予告演出の演出態様を示している。また、図41は、予告対象の保留表示が特定保留Aで表示される場合の保留予告演出の演出態様を示している。また、図42は、予告対象の保留表示が特定保留Bで表示される場合の保留予告演出の演出態様を示している。なお、図39〜図42において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図39を用いて、予告対象の保留表示が最終的に赤色保留に変化する場合の保留予告演出の演出態様について説明する。図39(1)に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに第1始動入賞口13への始動入賞が発生したものとする。本例では、第1保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して第1保留記憶数が4に増加したものとし、第1保留記憶表示部9aにおいて通常保留を1つ増加させたものとする。また、本例では、新たな保留表示の最終表示態様を赤色保留に決定したものとし、変化パターンとして変化パターン410を決定したものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図39(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図39(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図39(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン410にもとづいて、その予告対象の保留表示を通常保留から三角形表示の特殊保留に変化させる(ステップS8005参照)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図39(4)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図39(5)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図39(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン410にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Bに決定したものとする(ステップS8008参照)。また、その決定結果にもとづいて、図39(5)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Bを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図39(5)に示す例では、作用演出Bとして、キャラクタBが登場し、そのキャラクタBが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図39(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図39(6)に示すように、作用演出Bの終了タイミングとなっても、変化パターン410にもとづいて予告対象の保留表示が特殊保留のまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図39(7)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図39(8)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図39(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン410にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Cに決定したものとする(ステップS8008参照)。また、その決定結果にもとづいて、図39(8)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Cを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図39(8)に示す例では、作用演出Cとして、キャラクタCが登場し、そのキャラクタCが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図39(8)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図39(9)に示すように、作用演出Cの終了タイミングとなると、変化パターン410にもとづいて予告対象の保留表示が特殊保留から赤色保留に変化する(ステップS8107,S8108参照)。
なお、図39に示す例では、特殊保留として三角形表示の特殊保留を表示する場合が示されているが、矩形表示の特殊保留を表示する変化パターンに決定されている場合には、図39(3)〜(8)において矩形表示の特殊保留が表示される。また、図39に示す例では、最終表示態様として赤色保留が表示される場合が示されているが、最終表示態様として青色保留を表示する変化パターンに決定されている場合には、図39(9)において特殊保留から青色保留に変化する。
次に、図40を用いて、予告対象の保留表示が最終的に通常保留に戻る場合の保留予告演出の演出態様について説明する。図40(1)に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに第1始動入賞口13への始動入賞が発生したものとする。本例では、第1保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して第1保留記憶数が4に増加したものとし、第1保留記憶表示部9aにおいて通常保留を1つ増加させたものとする。また、本例では、新たな保留表示の最終表示態様を通常保留(特殊保留経由あり)に決定したものとし、変化パターンとして変化パターン402を決定したものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図40(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図40(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図40(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて、その予告対象の保留表示を通常保留から三角形表示の特殊保留に変化させる(ステップS8005参照)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図40(4)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図40(5)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図40(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Bに決定したものとする(ステップS8008参照)。また、その決定結果にもとづいて、図40(5)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Bを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図40(5)に示す例では、作用演出Bとして、キャラクタBが登場し、そのキャラクタBが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図40(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図40(6)に示すように、作用演出Bの終了タイミングとなっても、変化パターン402にもとづいて予告対象の保留表示が特殊保留のまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図40(7)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図40(8)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図40(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Aに決定したものとする(ステップS8008参照)。また、その決定結果にもとづいて、図40(8)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Aを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図40(8)に示す例では、作用演出Aとして、キャラクタAが登場し、そのキャラクタAが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図40(8)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図40(9)に示すように、作用演出Aの終了タイミングとなると、変化パターン402にもとづいて予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留に変化する(ステップS8109,S8110参照)。
なお、図40に示す例では、特殊保留として三角形表示の特殊保留を表示する場合が示されているが、矩形表示の特殊保留を表示する変化パターンに決定されている場合には、図40(3)〜(8)において矩形表示の特殊保留が表示される。
次に、図41を用いて、予告対象の保留表示が特定保留Aで表示される場合の保留予告演出の演出態様について説明する。図41(1)に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに第1始動入賞口13への始動入賞が発生したものとする。本例では、第1保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して第1保留記憶数が4に増加したものとし、第1保留記憶表示部9aにおいて通常保留を1つ増加させたものとする。また、本例では、新たな保留表示の最終表示態様を特定保留Aに決定したものとし、変化パターンとして変化パターン454を決定したものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図41(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図41(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図41(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン454にもとづいて、その予告対象の保留表示を通常保留から特定保留Aに変化させる(ステップS8005参照)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図41(4)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図41(5)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図41(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン454にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出Aを実行することに決定したものとする(ステップS8006B参照)。また、その決定結果にもとづいて、図41(5)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Aを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図41(5)に示す例では、作用演出Aとして、キャラクタAが登場し、そのキャラクタAが特定保留Aに向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図41(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図41(6)に示すように、作用演出Aの終了タイミングとなっても、変化パターン454にもとづいて予告対象の保留表示が特定保留Aのまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図41(7)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図41(8)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図41(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン454にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出Aを実行することに決定したものとする(ステップS8006B参照)。また、その決定結果にもとづいて、図41(8)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Aを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図41(8)に示す例では、作用演出Aとして、キャラクタAが登場し、そのキャラクタAが特定保留Aに向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図41(8)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図41(9)に示すように、作用演出Aの終了タイミングとなると、変化パターン454にもとづいて予告対象の保留表示が特定保留Aのまま変化せず、特定保留Aがそのまま最終表示態様となる。
なお、図41に示す例では、特定保留Aのまま変化しない場合を示しているが、最終表示態様が青色保留に変化する場合には、図41(9)において特定保留Aから青色保留に変化する。
次に、図42を用いて、予告対象の保留表示が特定保留B表示される場合の保留予告演出の演出態様について説明する。図42(1)に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに第1始動入賞口13への始動入賞が発生したものとする。本例では、第1保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して第1保留記憶数が4に増加したものとし、第1保留記憶表示部9aにおいて通常保留を1つ増加させたものとする。また、本例では、新たな保留表示の最終表示態様を特定保留Bに決定したものとし、変化パターンとして変化パターン455を決定したものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図42(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図42(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図42(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン455にもとづいて、その予告対象の保留表示を通常保留から特定保留Bに変化させる(ステップS8005参照)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図42(4)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図42(5)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図42(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン455にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出Bを実行することに決定したものとする(ステップS8006D参照)。また、その決定結果にもとづいて、図42(5)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Bを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図42(5)に示す例では、作用演出Bとして、キャラクタBが登場し、そのキャラクタBが特定保留Bに向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図42(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図42(6)に示すように、作用演出Bの終了タイミングとなっても、変化パターン455にもとづいて予告対象の保留表示が特定保留Bのまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図42(7)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図42(8)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図42(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン455にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出Bを実行することに決定したものとする(ステップS8006D参照)。また、その決定結果にもとづいて、図42(8)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Bを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図42(8)に示す例では、作用演出Bとして、キャラクタBが登場し、そのキャラクタBが特定保留Bに向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図42(8)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図42(9)に示すように、作用演出Bの終了タイミングとなると、変化パターン455にもとづいて予告対象の保留表示が特定保留Bから通常保留に変化する(ステップS8109,S8110参照)。
なお、図42に示す例では、特定保留Bから通常保留に変化する場合を示しているが、最終表示態様が青色保留や赤色保留に変化する場合には、図42(9)において特定保留Bから青色保留や赤色保留に変化する。
また、この実施の形態では、図42に示すように、始動入賞時に第1保留記憶数が4となった場合に、1回目の作用演出では特定保留Bのまま変化せず、2回目の作用演出で特定保留Bから通常保留に変化する場合を示しているが、1回目の作用演出で特定保留Bから通常保留に変化する場合があるように構成してもよい。
なお、図39〜図42に示した保留予告演出において、保留表示がいずれの表示態様に変化するのか(または変化しないのか)に応じて作用演出の見せ方を異ならせてもよい。例えば、保留表示が特殊保留や特定保留のまま変化しない場合には「失敗」などの文字表示を行ったり、保留表示が特殊保留や特定保留から通常保留に成り下がる場合には「大失敗」などの文字表示を行ったり、保留表示が特殊保留や特定保留から青色保留や赤色保留に成り上がる場合には「成功」などの文字表示を行ったりしてもよい。
また、例えば、保留表示の表示態様が青色保留からさらに赤色保留に変化する場合があるように構成する場合に、保留表示が青色保留から赤色保留に成り上がる場合には「成功」などの文字表示を行い、保留表示が特殊保留や特定保留から一気に赤色保留に成り上がる場合には「大成功」などの文字表示を行ったりしてもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示)を表示可能であり、特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様の変化を示唆する変化示唆演出(本例では、作用演出)を実行可能である。また、特定表示の表示態様には、少なくとも、通常態様(本例では、通常保留)、第1特殊態様(本例では、特定保留A)および第2特殊態様(本例では、特定保留B)が含まれる。また、第1特殊態様により特定表示が表示されているときおよび第2特殊態様により特定表示が表示されているときには、通常態様により特定表示が表示されているときよりも高い割合により変化示唆演出を実行する(本例では、特定保留Aまたは特定保留Bが表示されている場合に作用演出が実行される場合があり、通常保留が表示されている場合には作用演出が実行される場合はない)。また、変化示唆演出には、変化前の特定表示の態様よりも期待度の高い態様に変化する成功パターンと、変化前の特定表示の態様よりも期待度の高い態様に変化しない失敗パターンとが含まれる(図26参照)。そして、第1特殊態様により特定表示が表示されている場合に変化示唆演出の失敗パターンが実行されたときには、第1特殊態様による特定表示の表示が継続され(本例では、図41に示すように、特定保留Aが表示されているときに失敗パターンの保留予告演出が実行される場合には特定保留Aのまま変化しない)、第2特殊態様により特定表示が表示されている場合に変化示唆演出の失敗パターンが実行されたときには、特定表示の表示態様が通常態様に変化する(本例では、図42に示すように、特定保留Bが表示されているときに失敗パターンの保留予告演出が実行される場合には特定保留Bから通常保留に変化する)。そのため、変化示唆演出が実行される前の特定表示の表示態様によって、失敗パターンの変化示唆演出が実行された後の特定表示の表示態様が通常態様に変化するか否かが異なるので、変化示唆演出が実行される前の特定表示の表示態様と、変化示唆演出が実行されて特定表示の表示態様が変化するかとに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、失敗パターンの保留予告演出が実行される場合に、特定保留Aが表示されている場合には100%の割合で特定保留Aのまま変化せず、特定保留Bが表示されている場合には100%の割合で通常保留に変化する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定保留Aが表示されている場合であっても低い割合で通常保留に変化する場合があるように構成したり、特定保留Bが表示されている場合であっても低い割合で特定保留Bのまま変化しない場合があるように構成したりしてもよい。
また、この実施の形態によれば、第1特殊態様により特定表示が表示されているときに変化示唆演出が実行された場合よりも、第2特殊態様により特定表示が表示されているときに変化示唆演出が実行された場合の方が、低い割合により成功パターンが実行される(本例では、図26に示すように、特定保留のうち特定保留Aが表示された場合には、特定保留Bが表示された場合と比較して、失敗パターンの割合が低く、最終的に青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている)。また、第1特殊態様により特定表示が表示されているときに変化示唆演出の成功パターンが実行された場合よりも、第2特殊態様により特定表示が表示されているときに変化示唆演出の成功パターンが実行された場合の方が、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御される割合が高い(本例では、図27(D)および図29(I)に示すように、特定保留Aが表示される場合には、特定保留Bが表示される場合と比較して、最終的に青色保留に変化する割合が高く、図27(E)、図29(J)および図30(K)に示すように、特定保留Bが表示される場合にのみ、最終的に赤色保留に変化する場合があり、保留表示が特定保留Bから変化する場合の方が、保留表示が特定保留Aから変化する場合と比較して、より大当りに対する期待度(信頼度)が高い赤色保留に変化する割合が高くなっている)。そのため、第2特殊態様により特定表示が表示されているときに変化示唆演出が実行されることにより一層注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、態様が異なる複数種類の変化示唆演出(本例では、作用演出A〜C)を実行可能である。また、第1特殊態様により表示されている特定表示を対象として変化示唆演出を実行する場合と、第2特殊態様により表示されている特定表示を対象として変化示唆演出を実行する場合とで、複数種類の変化示唆演出のうちのいずれの変化示唆演出を実行するかの割合が異なる(本例では、特定保留Aが表示されている場合には作用演出Aを実行し、特定保留Bが表示されている場合には作用演出Bを実行する)。そのため、変化示唆演出の種類と特殊態様の種類とを関連付けることにより、いずれの種類の変化示唆演出が実行されやすいかを明確化することができる。
なお、この実施の形態で示した構成はアクティブ表示を表示可能に構成した場合に適用してもよく、例えば、失敗パターンのアクティブ表示の予告演出が実行されている場合に、特定保留Aと同様の態様のアクティブ表示が表示されている場合にはアクティブ表示の表示態様を変化させず、特定保留Bと同様の態様のアクティブ表示が表示されている場合には通常態様のアクティブ表示に変化させるように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示)を表示可能であり、第1態様(本例では、特殊保留)により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を変化させる変化演出(本例では、作用演出を伴う保留予告演出)を実行可能である。また、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を有利度が高い第2態様(本例では、青色保留や赤色保留)に変化させる演出を実行可能であるとともに、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させない場合に、該特定表示の表示態様を第3態様(本例では、通常保留)に変化させる演出を実行可能である。そして、第3態様により表示される特定表示は、第1態様により表示される特定表示よりも第2態様に変化する割合が低い(本例では、図27、図29および図30に示すように、特殊保留から通常保留に変化した後にさらに赤色保留に変化する変化パターンは、始動入賞時に第1保留記憶数が4個でスーパーリーチ大当りの場合にのみ選択可能な変化パターン411,414しかなく、判定値の割り振りが極めて少なく、通常保留のまま変化しない変化パターン31,32,401〜404の方が判定値の割り振りが多い。なお、特殊保留から通常保留に変化した後は赤色保留に変化する場合がないものであってもよい。)。そのため、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、第3態様により表示される特定表示は、第1態様により表示される特定表示よりも有利度が低い(本例では、図26に示すように、特殊保留から通常保留に変化する場合(通常保留(特殊保留経由あり)の場合)には、青色保留や赤色保留の場合と比較して、スーパーリーチ大当りやスーパーリーチはずれとなる割合が低く、非リーチはずれとなる割合が高い)。そのため、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
具体的には、保留予告演出において失敗態様の作用演出が実行されても第1態様(本例では、特殊保留)が継続して表示されてしまったのでは、第1態様(本例では、特殊保留)に対する期待感が低下するおそれがあるが、この実施の形態では、第1態様(本例では、特殊保留)から第3態様(本例では、通常保留)に変化するので、第1態様に対する期待感を高めることができ、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
また、この実施の形態では、「第3態様により表示される特定表示」として特殊保留から通常保留に変化した保留表示を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、「第3態様により表示される特定表示」として特殊保留を経由することなく最初から通常保留で表示されるものも含むように構成し、そのような通常保留であっても、特殊保留と比較して青色保留や赤色保留に変化する割合が低くなるように構成したり、有利度が低くなるように構成したりしてもよい。
以上のように、この実施の形態では、同じ通常保留であっても、特殊保留から通常保留に変化した場合には、最初から通常保留が表示されている場合よりも期待度が低く有利度が低くなっている。
なお、この実施の形態では、「有利度」として大当り期待度やリーチ(スーパーリーチ)期待度が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、確変期待度が異なるように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、特定表示の表示態様には、少なくとも、第1態様(本例では、特殊保留。通常保留でもよい。)と、有利度が高い第2態様(本例では、青色保留、赤色保留)とが含まれる。変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させる演出を実行可能であり、実行された変化演出の実行態様に応じて、該変化演出の後に異なる割合により変化演出を実行可能である(本例では、保留予告演出において作用演出が実行されても特殊保留のまま変化しなかった場合には、その後再び作用演出が実行されて特殊保留から青色保留や赤色保留に変化可能であるが、保留予告演出において作用演出が実行されて特殊保留から青色保留や赤色保留に変化した場合には、その後は作用演出は実行されない)。そのため、先に実行される変化演出に注目させることができ、変化演出が実行される場合の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、保留予告演出において作用演出が実行されて特殊保留から青色保留や赤色保留に変化した場合には、その後は作用演出は実行されないように構成されている場合を示しているが、低い割合で作用演出を実行可能に構成してもよい。そのように、「実行された変化演出の実行態様に応じて、該変化演出の後に異なる割合により変化演出を実行」には、特殊保留から青色保留や赤色保留に変化した場合に、その後の作用演出の実行割合が低いものも含まれる。
また、この実施の形態によれば、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させる演出を実行可能であり、実行された変化演出の実行態様に応じて、該変化演出の後に異なる演出態様により変化演出を実行可能である(本例では、保留予告演出において作用演出が実行されても特殊保留のまま変化しなかった場合には、その後再び作用演出が実行されて特殊保留から青色保留や赤色保留に変化可能であるが、保留予告演出において作用演出が実行されて特殊保留から青色保留や赤色保留に変化した場合には、その後は作用演出は実行されない。保留予告演出において作用演出が実行されて特殊保留のまま変化しなかった場合には、その後再び作用演出が実行されて特殊保留から青色保留に変化する場合と赤色保留に変化する場合とがあり、演出態様のバリエーションが多い。)。そのため、先に実行される変化演出に注目させることができ、変化演出が実行される場合の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させる演出を実行可能であり、実行した変化演出の実行態様に応じて、該変化演出の後にいずれの特定表示を対象として変化演出を実行するかの割合が異なる(本例では、複数の特殊保留が表示されているときに、保留予告演出において作用演出が実行されて1つ目の特殊保留が青色保留や赤色保留に変化した場合には、その後は2つ目以降の特殊保留に対してしか作用演出が実行されて保留表示が変化する場合はないが、1つ目の特殊保留が変化しなかった場合には、その後も1つ目の特殊保留に対しても作用演出が実行されて保留表示が変化可能である)。そのため、先に実行される変化演出に注目させることができ、変化演出が実行される場合の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させる演出を実行可能であるとともに、複数種類の変化演出を実行可能であり(本例では、保留予告演出において作用演出A〜Cを実行可能である)、実行された変化演出の実行態様に応じて、該変化演出の後にいずれの種類の変化演出を実行するかの割合が異なる(本例では、作用演出Bが実行された場合には特殊保留のまま変化しない割合が高く、特殊保留のまま変化しなかった後に作用演出が実行される場合には、通常保留や青色保留、赤色保留に変化する場合が多いことから作用演出Aや作用演出Cの割合が高くなる)。そのため、先に実行される変化演出に注目させることができ、変化演出が実行される場合の興趣を向上させることができる。
なお、特殊保留から通常保留に変化した後も作用演出を実行可能に構成する場合には、「実行された変化演出の実行態様に応じて、該変化演出の後にいずれの種類の変化演出を実行するかの割合が異なる」には、例えば、後に実行される作用演出では保留表示の表示態様が変化しない作用演出(ガセの作用演出)が実行されやすいものが含まれるものであってもよい。
また、この実施の形態によれば、変化演出として、第1態様(本例では、特殊保留)により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を有利度が高い第2態様(本例では、青色保留や赤色保留)に変化させる演出を実行可能であるとともに、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させない場合に、該特定表示の表示態様を第3態様(本例では、通常保留)に変化させる演出を実行可能である。そして、変化演出の実行態様に応じて、異なる割合により特定表示の表示態様を第3態様に変化させる(本例では、図34(A)に示すように、保留予告演出において作用演出Aが実行される場合に特殊保留から通常保留に変化する割合が高い)。そのため、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、第1態様は複数種類あり(本例では、三角形表示の特殊保留と矩形表示の特殊保留)、変化演出として、第1態様(本例では、特殊保留)により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を有利度が高い第2態様(本例では、青色保留や赤色保留)に変化させる演出を実行可能であるとともに、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させない場合に、該特定表示の表示態様を第3態様(本例では、通常保留)に変化させる演出を実行可能である。そして、特定表示がいずれの種類の第1態様によって表示されているかに応じて、異なる割合により特定表示の表示態様を第3態様に変化させる(本例では、図26(c)に示すように、三角形表示の特殊保留が表示される場合の方が、矩形表示の特殊保留が表示される場合と比較して、特殊保留から通常保留に変化する割合が高い)。そのため、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
なお、この実施の形態では、複数種類の第1態様として形状が異なる2種類の特殊保留(三角形表示と矩形表示)がある場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、表示色が異なる複数種類の保留表示(例えば、青色や緑色の保留表示)があるように構成してもよい。また、例えば、2種類の第1態様(通常保留や特殊保留)にかぎらず、3種類以上の第1態様(通常保留や特殊保留)があるように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、変化演出として、第1態様(本例では、特殊保留)により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を有利度が高い第2態様(本例では、青色保留や赤色保留)に変化させる演出を実行可能であるとともに、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させない場合に、該特定表示の表示態様を第3態様(本例では、通常保留)に変化させる演出を実行可能である。そして、所定期間において、特定表示の表示態様を第3態様に変化させる割合が低い(本例では、予告対象の保留表示が4つ目および3つ目の位置に表示されている期間においては、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留に変化しにくくなっている。予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留に変化する場合が全くないものでもよい。)。そのため、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、第1態様として通常態様とは異なる特殊態様(本例では、特殊保留)により特定表示を表示させる。そのため、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
なお、この実施の形態では、赤色保留となる場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が高く、青色保留となる場合が次に大当りに対する期待度(信頼度)が高いのであるが、通常保留と特殊保留とでは大当りに対する期待度(信頼度)は同じでもよいし、特殊保留の方が通常保留よりも大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、第1態様として特殊保留を表示するとともに、第3態様として通常保留を表示し、特殊保留から通常保留に変化させる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、通常保留を第1態様の位置づけで表示するようにし、第3態様として保留表示の表示態様の変化済みであることを示す済保留(例えば、「済」の文字表示を含む丸形表示)を表示するように構成してもよい。以下、済保留を表示可能に構成した変形例1について説明する。
図43は、変形例1における保留予告演出の演出態様の例を示す説明図である。なお、変形例1において、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する処理は、図24〜図30、図32、図34〜図35、および図37の各処理および各決定テーブルにおいて、特殊保留を通常保留に読み替え、特殊保留から変更した後の通常保留を済保留に読み替えたものと等価である。
なお、図43に示す変形例1においても、図29および図30に示す変化パターン411,414を読み替えた特殊保留から済保留に変化した後に赤色保留に変化する変化パターンに対する割り振りは極めて少なく、済保留から赤色保留に変化する割合は、通常保留から赤色保留に変化する割合よりも低くなっており、済保留は通常保留よりも有利度が低くなっている。
変形例1では、図43(1)に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに第1始動入賞口13への始動入賞が発生したものとする。図43に示す例では、第1保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して第1保留記憶数が4に増加したものとし、第1保留記憶表示部9aにおいて通常保留を1つ増加させたものとする。また、本例では、新たな保留表示の最終表示態様を済保留に決定したものとし、変化パターンとして変化パターン402(ただし、済保留などに読み替えた変化パターン)を決定したものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図43(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図43(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。ただし、図43(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて、その予告対象の保留表示は通常保留のまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図43(4)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図43(5)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図43(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Bに決定したものとする(ステップS8008参照)。また、その決定結果にもとづいて、図43(5)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Bを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図43(5)に示す例では、作用演出Bとして、キャラクタBが登場し、そのキャラクタBが予告対象の保留表示(通常保留)に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図43(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図43(6)に示すように、作用演出Bの終了タイミングとなっても、変化パターン402にもとづいて予告対象の保留表示が通常保留のまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図43(7)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図43(8)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図43(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Aに決定したものとする(ステップS8008参照)。また、その決定結果にもとづいて、図43(8)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Aを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図43(8)に示す例では、作用演出Aとして、キャラクタAが登場し、そのキャラクタAが予告対象の保留表示(通常保留)に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図43(8)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図43(9)に示すように、作用演出Aの終了タイミングとなると、変化パターン402にもとづいて予告対象の保留表示が通常保留から済保留に変化する(ステップS8109,S8110参照)。
図43に示す変形例1によれば、第1態様として通常態様(通常保留)により特定表示を表示させる。そのため、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
なお、この実施の形態では、通常態様(通常保留)という表現を用いているが、通常態様(通常保留)とは、例えば、保留予告演出が実行される場合に表示される保留表示の表示態様のうち最も表示される頻度が高い表示態様であり、大当りやリーチの可能性示唆しないまたは可能性が比較的低いことを示唆する表示態様である。
また、この実施の形態では、保留表示のみを変化可能に保留予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、保留表示の表示態様を引き継いだ表示態様により現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示を表示可能に構成されている遊技機において、保留表示が消化されて予告対象の変動表示が実行中となった場合であっても、そのアクティブ表示の表示態様も変更可能なアクティブ予告演出を実行可能に構成してもよい。すなわち、特定表示として保留表示を変化可能に構成する場合にかぎらず、特定表示としてアクティブ表示も変化可能に構成してもよい。以下、アクティブ表示の表示態様も変化可能なアクティブ予告演出を実行可能に構成した変形例2について説明する。
図44は、変形例2におけるパチンコ遊技機1を正面から見た正面図である。図44に示すように、変形例2では、演出表示装置9の表示画面において、第1保留記憶表示部9aと第2保留記憶表示部9bとの間に、アクティブ表示を表示するアクティブ表示部9Fが設けられている。また、演出表示装置9の表示画面の左方には、竜の形状を模した可動部材78が設けられており、演出表示装置9の表示画面の一部を重複するように動作することが可能である。なお、図44に示す例では、一般入賞口29,30,33,39が設けられており、これら一般入賞口に入賞した遊技球を検出するための入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aも設けられている。
図45および図46は、変形例2におけるアクティブ予告演出の演出態様の例を示す説明図である。このうち、図45は、特定保留Aが表示される場合に実行されるアクティブ予告演出の演出態様の例を示している。また、図46は、特定保留Bが表示される場合に実行されるアクティブ予告演出の演出態様の例を示している。
まず、図45を用いて、特定保留Aが表示される場合に実行されるアクティブ予告演出の演出態様について説明する。図45(1)に示すように、演出図柄の変動表示中に第1保留記憶表示部9aに保留表示が2つ表示されているものとし、アクティブ表示部9Fには現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示が表示されているものとする。また、第1保留記憶表示部9aに表示されている1つ目の保留表示が予告対象の保留表示であるものとし、その1つ目の予告対象の保留表示が特定保留Aで表示されているものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図45(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図45(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図45(3)に示す例では、予告対象の保留記憶(特定保留A)が消化され、その予告対象の演出図柄の変動表示が開始される場合が示されている。また、図45(3)に示すように、予告対象の演出図柄の変動表示が開始されたことにもとづいて、消化された特定保留Aを引き継いで、アクティブ表示部9Fに特定保留Aと同様の態様でアクティブ表示(以下、アクティブ表示Aという)が表示される。
次いで、図45(4)に示すように、予告対象の演出図柄の変動表示が所定期間(例えば、10秒)実行され、その所定期間が経過して作用演出の実行タイミングとなると、図45(5)に示すように、作用演出Aが実行される。図45(5)に示す例では、作用演出Aとして、キャラクタAが登場し、そのキャラクタAがアクティブ表示Aに向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図45(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。
次いで、作用演出Aの終了タイミングとなると、成功パターンのアクティブ予告演出であれば、図45(6)に示すように、アクティブ表示部9Fに表示されているアクティブ表示が特定アクティブ表示Aから青色や赤色の表示色のアクティブ表示に変化する。なお、失敗パターンのアクティブ予告演出であれば、図45(6)において、特定アクティブ表示Aのまま変化しない。
次に、図46を用いて、特定保留Bが表示される場合に実行されるアクティブ予告演出の演出態様について説明する。図46(1)に示すように、演出図柄の変動表示中に第1保留記憶表示部9aに保留表示が2つ表示されているものとし、アクティブ表示部9Fには現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示が表示されているものとする。また、第1保留記憶表示部9aに表示されている1つ目の保留表示が予告対象の保留表示であるものとし、その1つ目の予告対象の保留表示が特定保留Bで表示されているものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図46(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図46(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図46(3)に示す例では、予告対象の保留記憶(特定保留B)が消化され、その予告対象の演出図柄の変動表示が開始される場合が示されている。また、図46(3)に示すように、予告対象の演出図柄の変動表示が開始されたことにもとづいて、消化された特定保留Bを引き継いで、アクティブ表示部9Fに特定保留Bと同様の態様でアクティブ表示(以下、アクティブ表示Bという)が表示される。
次いで、特定保留Bを引き継いでアクティブ表示Bが表示される場合には、図46(4)に示すように、その予告対象の演出図柄の変動表示を開始した直後に直ちに作用演出Bが実行される。図46(4)に示す例では、作用演出Bとして、アクティブ表示部9Fに表示されるアクティブ表示Bの周囲に所定のエフェクト画像200(例えば、アクティブ表示Bの周囲がキラキラ光るような態様の画像)が表示される演出が実行される場合を示している。
次いで、作用演出Bの終了タイミングとなると、成功パターンのアクティブ予告演出であれば、図46(5)に示すように、可動部材78が動作し、演出表示装置9の表示画面の下方が可動部材78よって覆われた状態となり、第1保留記憶表示部9a、第2保留記憶表示部9bおよびアクティブ表示部9Fが視認困難な状態となる。なお、この場合、保留表示やアクティブ表示を表示するためのインターフェース画像(保留表示を表示する台座の部分の画像やアクティブ表示を表示する台座の部分の画像)も視認困難となる。また、図46(5)に示すように、演出表示装置9の表示画面のうち可動部材78の上方に位置する領域に所定のアクティブ画像9E(例えば、可動部材78の上方がキラキラ光るような態様の画像)が表示される。また、図46(5)に示すように、第1保留記憶表示部9aおよび第2保留記憶表示部9bが視認困難な状態となったことに伴い、演出表示装置9の表示画面の左上方に第1保留記憶数を数字で表示する第1保留記憶数表示部9sと第2保留記憶数を数字で表示する第2保留記憶数表示部9tとが表示される。
なお、図46に示す例では、可動部材78が動作することによってアクティブ表示が視認困難となる場合を示しているが、本例で示した態様にかぎられない。例えば、アクティブ表示等自体を消去したり、表示レイヤとしてアクティブ表示が表示されている表示レイヤよりも表示優先度が高い上位の表示レイヤに他の画像を表示したり(遊技者の見た目としては上位レイヤ側の画像しか見えないためアクティブ表示が視認困難となる)することにより、アクティブ表示が視認困難となるものであってもよい。
また、アクティブ画像9Eは、アクティブ表示部9Fに表示されるアクティブ表示が可動部材78によって視認困難となることに伴って表示されるもので、現在実行中に変動表示に対応して表示されるものであり、この意味で一種のアクティブ表示であるといえる。また、変形例2では、アクティブ画像9Eの表示色も青色と赤色の2種類があり、青色でアクティブ画像9Eが表示されるか赤色でアクティブ画像9Eが表示されるかによって、大当りに対する期待度(信頼度)が異なる。
また、本例では、可動部材78によって第1保留記憶表示部9a、第2保留記憶表示部9bおよびアクティブ表示部9Fが視認困難な状態となっている間、これら第1保留記憶表示部9a、第2保留記憶表示部9bおよびアクティブ表示部9Fを演出表示装置9の表示画面が消去するものとする。なお、可動部材78によって第1保留記憶表示部9a、第2保留記憶表示部9bおよびアクティブ表示部9Fが視認困難な状態となっている場合であっても、第1保留記憶表示部9a、第2保留記憶表示部9bおよびアクティブ表示部9F自体は継続して表示するように構成してもよい。
また、本例では、第1保留記憶表示部9aおよび第2保留記憶表示部9bが視認困難な状態となっている間に演出表示装置9の表示画面上に第1保留記憶数表示部9sと第2保留記憶数表示部9tとを表示する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、演出表示装置9以外に第1保留記憶数や第2保留記憶数を表示可能な表示器を設け、第1保留記憶表示部9aおよび第2保留記憶表示部9bが視認困難な状態となっている間はそれらの表示器に第1保留記憶数や第2保留記憶数を表示するように構成してもよい。また、例えば、第1保留記憶数表示部9sおよび第2保留記憶数表示部9tの両方またはいずれか一方について、演出の実行中に第1保留記憶表示部9aや第2保留記憶表示部9bが視認困難な状態となっている場合だけでなく、常に表示するように構成してもよい。
また、本例では、可動部材78が動作することによってアクティブ表示部9Fだけでなく第1保留記憶表示部9aおよび第2保留記憶表示部9bも視認困難となる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、可動部材78が動作することによってアクティブ表示部9Fが視認困難となるだけで、第1保留記憶表示部9aおよび第2保留記憶表示部9bは視認可能に構成されていてもよい。
また、失敗パターンのアクティブ予告演出であれば、図46(5)において、可動部材78の動作やアクティブ画像9Eの表示は行われず、アクティブ表示部9Fに表示されるアクティブ表示Aが通常態様のアクティブ表示(通常保留と同様の態様のアクティブ表示)に変化する。
また、変形例2では、演出図柄の変動表示中に擬似連が実行される場合にも可動部材78が動作する場合がある。図47は、変形例2における擬似連が実行される場合の演出態様の例を示す説明図である。図47に示す例では、特定保留Bが表示されている場合にアクティブ予告演出が実行されたものとし、図47(1)に示すように、演出表示装置9の表示画面の下方が可動部材78よって覆われた状態となり、第1保留記憶表示部9a、第2保留記憶表示部9bおよびアクティブ表示部9Fが視認困難な状態となっているとともに、可動部材78の上方にアクティブ画像9Eが表示されているものとする。
次いで、図47(2)に示すように、所定の仮停止表示タイミングとなったことにもとづいて、左中右の演出図柄が擬似連チャンス目図柄(本例では、「223」の図柄の組み合わせ)で仮停止表示したものとする。この場合、図47(2)に示すように、可動部材78が上方に若干動作し、アクティブ画像9Eが可動部材78によって視認困難な状態となる。
次いで、再変動タイミングとなると、図47(3)に示すように、左中右の演出図柄の変動表示が再開され再変動が実行される。また、図47(3)に示すように、可動部材78が下方に若干動作して元の位置に戻り、アクティブ画像9Eが再び視認容易な状態に戻る。
なお、本例では、擬似連の仮停止表示タイミングにおいて可動部材78が動作することによってアクティブ画像9Eが視認困難な状態となる場合を示しているが、擬似連の仮停止表示タイミングにおいて可動部材78の動作に伴ってアクティブ画像9Eの表示位置を上方に移動させることにより、アクティブ画像9Eの視認性を確保するように構成してもよい。
変形例2では、図47に示す態様により擬似連を伴う変動表示中に可動部材78が動作する場合があり、擬似連中の仮停止および再変動の回数が複数回ある場合には、図47(2),(3)に示す可動部材78の動作も仮停止および再変動の回数に応じて複数回実行されることになる。
図48は、変形例2における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。変形例2では、演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、まず、アクティブ予告演出の有無や予告パターンを設定するアクティブ予告演出設定処理を実行する(ステップS800B)。なお、ステップS300〜S807の処理は、図23に示したそれらの処理と同様である。
なお、図48に示す例では、演出制御プロセス処理においてアクティブ予告演出設定処理(ステップS800B)のみを実行する場合を示しているが、アクティブ予告演出設定処理(ステップS800B)に加えて、図23に示した保留予告演出設定処理(ステップS800A)も実行するように構成してもよい。
図49は、変形例2におけるアクティブ予告演出設定処理(ステップS800B)を示すフローチャートである。アクティブ予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、1セットの始動入賞時のコマンド(すなわち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)のセット)を新たに受信したか否かを確認する(ステップS6501)。具体的には、始動入賞時コマンド格納領域に1セットの図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)が新たに格納されているか否かを判定することによって確認できる。1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していれば、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6502)。確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態または時短状態であれば)、そのまま処理を終了する。
確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU101は、新たに受信した保留記憶数加算指定コマンド(始動入賞時コマンド格納領域に新たに格納された保留記憶数加算指定コマンド)が第1保留記憶数加算指定コマンドであるか否かを確認する(ステップS6503)。第1保留記憶数加算指定コマンドを新たに受信した場合でなければ(すなわち、第2保留記憶数加算指定コマンドを新たに受信した場合であれば)、そのまま処理を終了する。
ステップS6502,S6503の処理が実行されることによって、変形例2では、遊技状態が通常状態に制御されているときに第1始動入賞口13への始動入賞が新たに発生した場合にのみ、ステップS6504以降の処理が実行され、アクティブ予告演出を実行することが可能に構成されている。
なお、変形例2で示した態様にかぎらず、例えば、確変状態や時短状態に制御されているときに第2始動入賞口14への始動入賞が発生した場合にもアクティブ予告演出を実行可能に構成してもよい。
また、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14への入賞順に第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成する場合には、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態であるか否かに関係なく、また第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに対しての始動入賞であるかに関係なく、アクティブ予告演出を実行可能に構成してもよい。
第1保留記憶数加算指定コマンドを新たに受信した場合であれば、演出制御用CPU101は、受信した最新の変動カテゴリコマンドにもとづいて、アクティブ予告演出の有無および予告パターンを決定する(ステップS6504)。ステップS6004では、演出制御用CPU101は、最新の変動カテゴリコマンドにもとづいて、アクティブ予告演出の有無および予告パターンを決定するためのアクティブ予告演出決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択したアクティブ予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、アクティブ予告演出の有無および予告パターンを決定する。
図50は、変形例2におけるアクティブ予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図50に示すように、変形例2では、アクティブ予告演出決定テーブルにおいて、予告パターン0〜予告パターン7に対して、それぞれ判定値が割り振られている。このうち、予告パターン0はアクティブ予告演出を実行しないことを示す予告パターンであり、予告パターン0を決定した場合にはアクティブ予告演出は実行されない。
予告パターン1は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Aに変化させ、その後、予告対象の変動表示において特定保留Aと同様の態様でアクティブ表示Aを表示させ、最終的にアクティブ表示Aのまま変化しない予告パターンである。また、予告パターン2は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Bに変化させ、その後、予告対象の変動表示において特定保留Bと同様の態様でアクティブ表示Bを表示させ、最終的にアクティブ表示Bから通常態様のアクティブ表示に変化させる予告パターンである。
また、予告パターン3は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Aに変化させ、その後、予告対象の変動表示において特定保留Aと同様の態様でアクティブ表示Aを表示させ、最終的にアクティブ表示Aから青色の表示色のアクティブ表示に変化させる予告パターンである。また、予告パターン4は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Aに変化させ、その後、予告対象の変動表示において特定保留Aと同様の態様でアクティブ表示Aを表示させ、最終的にアクティブ表示Aから赤色の表示色のアクティブ表示に変化させる予告パターンである。
また、予告パターン5は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Aに変化させ、その後、予告対象の変動表示において特定保留Aと同様の態様でアクティブ表示Aを表示させ、アクティブ表示Aから青色の表示色のアクティブ表示に変化させた後、さらに青色のアクティブ表示から金色のアクティブ表示に変化させる予告パターンである。
また、予告パターン6は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Bに変化させ、その後、予告対象の変動表示において特定保留Bと同様の態様でアクティブ表示Bを表示させ、最終的にアクティブ表示Bから青色の表示色のアクティブ画像(図46参照)に変化させる予告パターンである。また、予告パターン7は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を特定保留Bに変化させ、その後、予告対象の変動表示において特定保留Bと同様の態様でアクティブ表示Bを表示させ、最終的にアクティブ表示Bから赤色の表示色のアクティブ画像(図46参照)に変化させる予告パターンである。
なお、図50に示す例では、予告パターン1〜2は、アクティブ表示やアクティブ画像が作用演出で大当りとなる可能性を示唆する青色や赤色、金色の表示色に変化することなく、アクティブ表示Aのまま変化しないか通常態様に変化するので、失敗パターンのアクティブ予告演出に分類される。また、予告パターン3〜7は、アクティブ表示やアクティブ画像が作用演出で大当りとなる可能性を示唆する青色や赤色、金色の表示色に変化するので、成功パターンのアクティブ予告演出に分類される。
なお、図50に示すように、変形例2では、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれ、スーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りである場合に、アクティブ予告演出を実行可能に構成されており、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがそれ以外の変動カテゴリである場合には、演出制御用CPU101は、アクティブ予告演出を実行しないことに決定する。
図50に示すように、変形例2では、特定保留Aやアクティブ表示Aが表示されて最終的に青色や赤色、金色の表示色のアクティブ表示に変化する表示パターン(表示パターンA)と、特定保留Bやアクティブ表示Bが表示されて最終的に青色や赤色のアクティブ画像9Eに変化する表示パターン(表示パターンB)とがあるのであるが、表示パターンBの方が表示パターンAよりも大当りとなる割合が高くなるように割り振りされている。なお、図50に示した態様にかぎらず、表示パターンAの方が表示パターンBよりも大当りとなる割合が高くなるように割り振りしてもよい。
また、図50に示すように、変形例2では、特定保留Aが表示されたか特定保留Bが表示されたかによって、アクティブ表示またはアクティブ画像が青色の表示色となるか赤色の表示色となるかの割合が異なっている。そのため、特定保留の種類と変化後のアクティブ表示やアクティブ画像の種類(本例では、表示色)とを関連付けることにより、いずれの種類の作用演出が実行されやすいか(例えば、可動部材78が動作するか)を明確化することができる。
また、図50に示すように、変形例2では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して、赤色の表示色のアクティブ表示やアクティブ画像に変化する割合が、青色の表示色のアクティブ表示やアクティブ画像に変化する割合よりも高くなっている。従って、変形例2では、赤色の表示色のアクティブ表示やアクティブ画像に変化した場合には、青色の表示色のアクティブ表示やアクティブ画像に変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い。そのため、アクティブ表示およびアクティブ画像がどのような表示態様(本例では、表示色)となるかに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図50に示すように、変形例2では、アクティブ表示とアクティブ画像とについてそれぞれ青色の表示色で表示される場合があるとともに、アクティブ表示とアクティブ画像とについてそれぞれ赤色の表示色で表示される場合がある。そして、例えば、同じ赤色の表示色で表示される場合であってもアクティブ表示が表示される場合とアクティブ画像が表示される場合とで割り振りが異なっている(本例では、赤色の表示色でアクティブ画像が表示された場合の方が、赤色の表示色でアクティブ表示が表示された場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように割り振られている)。そのため、相互に対応する表示態様であっても(例えば、同じ赤色の表示色であっても)、アクティブ表示およびアクティブ画像の表示態様(本例では、表示色)の種類がいずれであるかに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、図50に示した態様にかぎらず、例えば、逆に、赤色の表示色でアクティブ表示が表示された場合の方が、赤色の表示色でアクティブ画像が表示された場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成してもよい。
また、図50に示すように、変形例2では、特定保留Aが表示された場合にのみ、アクティブ表示が青色の表示色からさらに金色の表示色に変化する場合があり、大当り確定となるように構成されている。そのため、アクティブ表示およびアクティブ画像の表示態様の種類と表示態様がさらに変化することに対する期待度とを関連付けることができ、アクティブ表示およびアクティブ画像による演出を明確化することができる。なお、図50に示した態様にかぎらず、例えば、はずれとなる場合であっても低い割合で青色の表示色からさらに金色の表示色に変化する場合があるように構成したり、特定保留Bが表示された場合にも青色の表示色からさらに金色の表示色に変化する場合があるように構成したりしてもよい。また、例えば、赤色の表示色からさらに金色の表示色に変化する場合があるように構成しても構わない。
また、図50に示す例では、アクティブ予告演出が実行される場合には、特定保留が一旦表示される場合を示したが、特殊保留が一旦表示されるように構成してもよい。また、図50に示す例では、1回目の保留シフトのタイミングで通常保留から特定保留に変化する場合を示したが、始動入賞時から特定保留を表示したり、2回目の保留シフトのタイミングで通常保留から特定保留に変化したりするように構成してもよい。また、予告対象の変動表示が開始されるまでは特定保留を表示せず、予告対象の変動表示が開始されてから初めて特定保留と同様の態様でアクティブ表示を表示するように構成してもよい。
アクティブ予告演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS6505のN)、そのまま処理を終了する。アクティブ予告演出を実行することに決定した場合(ステップS6505のY)、演出制御用CPU101は、ステップS6504で決定したアクティブ予告演出の予告パターンを、予告対象の保留記憶に対応付けて、RAMに設けられたアクティブ予告演出設定情報格納領域に記憶させる(ステップS6506)。なお、第1保留記憶表示部9aには最大で4つの保留表示を表示可能であることから、アクティブ予告演出設定情報格納領域には4つの格納領域が設けられており、それぞれの保留記憶に対応付けて、アクティブ予告演出の予告パターンが格納される。
図51は、変形例2における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。図51において、ステップS8101〜S8105の処理は、図37に示したそれらの処理と同様である。次いで、演出制御用CPU101は、作用演出Bの実行中であって作用演出Bの終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8501)。なお、作用演出Bの終了タイミングとなっているか否かは、具体的には、ステップS8014でセットされた変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。作用演出Bの終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、成功パターンの予告パターン6,7を決定した場合であれば、可動部材78用のモータを正方向に駆動して、演出表示装置9の表示画面の下方を覆うように可動部材78を動作させる(ステップS8502)。また、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において、アクティブ表示とともにアクティブ表示部9Fを消去し、アクティブ画像9Eの表示を開始する(ステップS8503)。この場合、特定保留Bと同様の態様で表示されているアクティブ表示(アクティブ表示B)を消去し、決定した予告パターンに従って青色または赤色の表示色でアクティブ画像9Eの表示を開始する。
なお、失敗パターンの予告パターン2を決定した場合には、演出制御用CPU101は、可動部材を動作させることなく、アクティブ表示部9Fに表示されているアクティブ表示Bを通常態様のアクティブ表示に変化させる。
次いで、演出制御用CPU101は、擬似連を伴う変動表示であって仮停止表示タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8504)。なお、仮停止表示タイミングとなっているか否かは、具体的には、擬似連を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているか否かを判定するとともに、ステップS8014でセットされた変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。仮停止表示タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、可動部材78が演出表示装置9の表示画面の下方まで動作している状態であれば、可動部材78用のモータを逆方向に駆動して、可動部材を上方に若干動作させて、アクティブ画像を視認困難な状態にする(ステップS8505)。また、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において、擬似連チャンス目図柄を仮停止表示させる(ステップS8506)。
次いで、演出制御用CPU101は、擬似連を伴う変動表示であって再変動タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8507)。なお、再変動タイミングとなっているか否かは、具体的には、擬似連を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているか否かを判定するとともに、ステップS8014でセットされた変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。再変動タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、可動部材78が演出表示装置9の表示画面の下方まで動作している状態であれば、可動部材78用のモータを正方向に駆動して、可動部材を下方に若干動作させて、再びアクティブ画像を視認できる状態にする(ステップS8508)。また、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において、左中右の演出図柄を再び変動させ、再変動を開始させる(ステップS8509)。
なお、図51では、記載を省略しているが、演出制御用CPU101は、作用演出Aの終了タイミングとなっている場合には、成功パターンの予告パターン3〜5に決定した場合であれば、特定保留Aと同様の態様で表示されているアクティブ表示(アクティブ表示A)を、決定した予告パターンに従って青色、赤色または金色の表示色のアクティブ表示に変化させる。また、失敗パターンの予告パターン1に決定した場合であれば、アクティブ表示部9に表示されているアクティブ表示Aをそのまま変化させない。
また、ステップS8115〜S8116は、図37に示したそれらの処理と同様である。
以上に説明したように、変形例2によれば、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)を表示可能であり、特定表示の表示パターンには、所定領域(本例では、アクティブ表示部9F)に可変表示に対応する特定対応表示(本例では、図45(6)に示す青色や赤色、金色の表示色のアクティブ表示)を表示する第1表示パターン(本例では、表示パターンA)と、所定領域に対応する領域に可動体(本例では、可動部材78)を動作させるとともに、該可動体と可変表示とに対応する特別対応表示(本例では、図46(5)に示すアクティブ画像9E)を表示する第2表示パターン(本例では、表示パターンB)とが含まれる。また、第1表示パターンにより特定表示が表示される場合と第2表示パターンにより特定表示が表示される場合とで、有利状態に制御される割合が異なる(本例では、図50に示すように、表示パターンBの方が表示パターンAよりも大当りとなる割合が高くなるように割り振りされている)。そのため、所定領域に対応する領域に可動体を動作させる演出が実行されるので、特定表示に対応する演出の演出効果を高めることができ、いずれの表示パターンにより特定表示が表示されるかに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、変形例2によれば、特定対応表示には、複数種類の表示態様(本例では、青色、赤色、および金色の表示色)が含まれ、いずれの表示態様により特定対応表示が表示されるかに応じて、有利状態に制御される割合が異なる(本例では、図50に示すように、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して、赤色の表示色のアクティブ表示に変化する割合が、青色の表示色のアクティブ表示に変化する割合よりも高くなっている)。また、特別対応表示には、複数種類の表示態様(本例では、青色および赤色の表示色)が含まれ、いずれの表示態様により特別対応表示が表示されるかに応じて、有利状態に制御される割合が異なる(本例では、図50に示すように、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して、赤色の表示色のアクティブ画像9Eに変化する割合が、青色の表示色のアクティブ画像9Eに変化する割合よりも高くなっている)。そのため、特定対応表示および特別対応表示がどのような表示態様となるかに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、変形例2によれば、特定対応表示の表示態様と特別対応表示の表示態様とは、相互に対応する表示態様を含む(本例では、アクティブ表示とアクティブ画像とについてそれぞれ青色の表示色で表示される場合があるとともに、アクティブ表示とアクティブ画像とについてそれぞれ赤色の表示色で表示される場合がある)。また、特定の表示態様により特定対応表示が表示される場合と、特定の表示態様に対応する表示態様により特別対応表示が表示される場合とで、有利状態に制御される割合が異なる(本例では、図50に示すように、赤色の表示色でアクティブ画像が表示された場合の方が、赤色の表示色でアクティブ表示が表示された場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように割り振られている)。そのため、相互に対応する表示態様であっても、特定対応表示および特別対応表示の表示態様の種類がいずれであるかに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、変形例2によれば、特定対応表示の表示態様と特別対応表示の表示態様とは、相互に対応する表示態様を含む(本例では、アクティブ表示とアクティブ画像とについてそれぞれ青色の表示色で表示される場合があるとともに、アクティブ表示とアクティブ画像とについてそれぞれ赤色の表示色で表示される場合がある)。また、特定の表示態様により特定対応表示が表示される場合と、特定の表示態様に対応する表示態様により特別対応表示が表示される場合とで、特定対応表示および特別対応表示の表示態様がさらに変化する割合が異なる(本例では、図50に示すように、特定保留Aが表示された場合にのみ、アクティブ表示が青色の表示色からさらに金色の表示色に変化する場合がある)。そのため、特定対応表示および特別対応表示の表示態様の種類と表示態様がさらに変化することに対する期待度とを関連付けることができ、特定対応表示および特別対応表示による演出を明確化することができる。
また、変形例2によれば、特定表示として特定領域(本例では、図46(5)に示す演出表示装置9の表示画面のうち可動部材78の上方に位置する領域)にわたって可変表示に対応する特別対応表示(本例では、アクティブ画像9E)を表示可能であり、特定領域を含む領域において特定演出(本例では、擬似連)を実行可能である。また、特定演出が実行される場合に、特別対応表示の少なくとも一部を視認困難とすることが可能である(本例では、図47(2)に示すように、可動部材78が上方に若干動作し、アクティブ画像9Eが可動部材78によって視認困難な状態となる)。そのため、特別対応表示の表示と特定演出とを重複して実行する際に適切な表示制御を実現でき、遊技に対する興趣の低下を抑えることができる。
また、変形例2によれば、第1特殊態様(本例では、特定保留A、アクティブ表示A)により表示されている特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)を対象として変化示唆演出(本例では、作用演出A)を実行する場合と、第2特殊態様(本例では、特定保留B、アクティブ表示B)により表示されている特定表示を対象として変化示唆演出(本例では、作用演出B)を実行する場合とで、いずれのタイミングにおいて変化示唆演出を実行するかの割合が異なる(本例では、図45に示すように、特定保留Aやアクティブ表示Aが表示される場合には、予告対象の変動表示が開始されてから所定期間(例えば、10秒)が経過したタイミングで作用演出Aが実行されるのに対して、図46に示すように、特定保留Bやアクティブ表示Bが表示される場合には、予告対象の変動表示の開始直後に作用演出Bが実行される)。そのため、特定表示の表示態様の種類によって、遊技者が注目すべきポイントを明確にすることができる。
なお、変形例2では、特定保留Aやアクティブ表示Aが表示されている場合には100%の割合で予告対象の変動表示が開始されてから所定期間が経過したタイミングで作用演出Aを実行し、特定保留Bやアクティブ表示Bが表示されている場合には100%の割合で予告対象の変動表示の開始直後に作用演出Bが実行される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定保留Aやアクティブ表示Aが表示されている場合であっても低い割合で予告対象の変動表示の開始直後に作用演出Aが実行されるようにしたり、特定保留Bやアクティブ表示Bが表示されている場合であっても低い割合で所定期間が経過したタイミングで作用演出Bが実行されるようにしたりしてもよい。
また、変形例2によれば、通常態様、第1特殊態様および第2特殊態様は、少なくとも一部が共通する表示態様である(本例では、図45および図46に示すように、通常保留、特定保留A、特定保留B、アクティブ表示A、およびアクティブ表示Bは、同じサイズの丸形表示である点で共通する)。また、変化示唆演出が実行された場合に変化する特定表示の表示態様として、通常態様と少なくとも一部が共通する第1特別態様(本例では、図45(6)に示すように、同じサイズの丸形表示である点で共通する青色や赤色、金色の表示色のアクティブ表示)と、通常態様と共通しない第2特別態様(本例では、図46(5)に示すアクティブ画像9E)とが含まれる。また、第1特殊態様により表示されている特定表示を対象として変化示唆演出を実行する場合と、第2特殊態様により表示されている特定表示を対象として変化示唆演出を実行する場合とで、特定表示の表示態様が第1特別態様と第2特別態様とのいずれに変化するかの割合が異なる(本例では、図45に示すように、特定保留Aやアクティブ表示Aが表示される場合に同じサイズの丸形表示である青色や赤色の表示色のアクティブ表示に変化する場合があり、図46に示すように、特定保留Bやアクティブ表示Bが表示される場合にアクティブ画像9Eに変化する場合がある)。そのため、特殊態様の種類と変化後の特定表示の表示態様の種類とを関連付けることにより、いずれの種類の変化示唆演出が実行されやすいかを明確化することができる。
なお、変形例2では、特定保留Aやアクティブ表示Aが表示される場合には100%の割合で同じサイズの丸形表示である青色や赤色の表示色のアクティブ表示に変化し、特定保留Bやアクティブ表示Bが表示される場合には100%の割合でアクティブ画像9Eに変化する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定保留Aやアクティブ表示Aが表示される場合であっても低い割合でアクティブ画像9Eに変化したり、特定保留Bやアクティブ表示Bが表示される場合であっても低い割合で同じサイズの丸形表示である青色や赤色の表示色のアクティブ表示に変化したりするように構成してもよい。
また、変形例2では、アクティブ表示の表示態様を変化させる場合に作用演出の実行タイミングを異ならせたりアクティブ画像9Eに変化させたりする場合を示したが、そのような態様にかぎらず、保留表示の表示態様を変化させる場合に適用してもよい。例えば、保留予告演出において保留表示を変化させる場合の作用演出の実行タイミングを異ならせたり、可動部材78を動作させてアクティブ画像と同様の態様の画像に変化させたりしてもよい。
また、保留予告演出を実行する場合に適用する場合、例えば、作用演出の実行タイミングの異ならせ方として、始動入賞のタイミング(例えば、始動入賞直後)で作用演出を実行したり、始動入賞後の異なる保留シフトのタイミングで作用演出を実行したりすることにより、作用演出の実行タイミングを異ならせてもよい。また、例えば、1つの変動表示中に作用演出を実行可能なタイミングを複数設けるように構成してもよい。
変形例2では、特定保留Bが表示される場合に可動部材78によって第1保留記憶表示部9a、第2保留記憶表示部9bおよびアクティブ表示部9Fが視認困難となる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、可動部材78の動作に代えて演出表示装置9の表示画面の下方に所定のテロップ画像が表示されることによって、第1保留記憶表示部9a、第2保留記憶表示部9bおよびアクティブ表示部9Fが視認困難となるように構成してもよい。以下、テロップ画像が表示される変形例3について説明する。
図52は、変形例3におけるアクティブ予告演出の演出態様の例を示す説明図である。図52は、特定保留Bが表示される場合に実行されるアクティブ予告演出の演出態様の例を示している。図52において、図52(1)〜(4)の演出態様は、図46(1)〜(4)に示した演出態様と同様である。次いで、図52(5)では、作用演出Bの終了タイミングとなると、可動部材78の動作に代えて、演出表示装置9の表示画面の下方に所定のテロップ画像201(本例では、「ラッキータイム!!」などの文字表示を含む画像)が表示され、第1保留記憶表示部9a、第2保留記憶表示部9bおよびアクティブ表示部9Fが視認困難な状態となる。また、図52(5)に示すように、演出表示装置9の表示画面のうちテロップ画像201の上方に位置する部分に所定のアクティブ画像9Eが表示される。また、図52(5)に示すように、第1保留記憶表示部9aおよび第2保留記憶表示部9bが視認困難な状態となったことに伴い、演出表示装置9の表示画面の左上方に第1保留記憶数表示部9sと第2保留記憶数表示部9tとが表示される。
なお、テロップ画像として表示する画像は、図52に示したものにかぎられない。例えば、計測結果(電源投入時にセットした計測タイマやリアルタイムクロックを用いた計測結果)にもとづく一斉演出(特別な演出の実行割合が高くなる演出)に対応するテロップ画像を表示したり、先読み演出または当該変動での背景変化演出に伴うテロップ画像(例えば、ゾーン演出によるテロップ画像)、時短状態や確変状態中であることを示すテロップ画像を表示するように構成してもよい。
なお、特定保留Aが表示される場合に実行されるアクティブ予告演出の演出態様は、図45に示したものと同様である。
以上に説明したように、変形例3によれば、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)を表示可能であり、特定表示の表示パターンには、所定領域(本例では、アクティブ表示部9F)に可変表示に対応する特定対応表示(本例では、図45(6)に示す青色や赤色、金色の表示色のアクティブ表示)を表示する第1表示パターン(本例では、表示パターンA)と、所定領域に対応する領域に特定対応表示とは異なる特別画像(本例では、図52(5)に示すテロップ画像201)を表示させるとともに、該特別画像と可変表示とに対応する特別対応表示(本例では、図52(5)に示すアクティブ画像9E)を表示する第2表示パターン(本例では、表示パターンB)とが含まれる。また、第1表示パターンにより特定表示が表示される場合と第2表示パターンにより特定表示が表示される場合とで、有利状態に制御される割合が異なる(本例では、図50に示すように、表示パターンBの方が表示パターンAよりも大当りとなる割合が高くなるように割り振りされている)。そのため、所定領域に対応する領域に特別画像が表示されるので、特定表示に対応する演出の演出効果を高めることができ、いずれの表示パターンにより特定表示が表示されるかに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、変形例2では、擬似連の仮停止表示のタイミングで可動部材78が動作してアクティブ画像9Eが視認困難となる場合を示したが、可動部材78が動作してアクティブ画像9Eが視認困難となっている間、アクティブ画像9Eを消去するように構成してもよい。以下、可動部材78が動作してアクティブ画像9Eが視認困難となっている間、アクティブ画像9Eを消去する変形例4について説明する。
図53は、変形例4における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。図53において、ステップS8101〜S8105、S8501〜S8506およびステップS8115〜S8116の処理は、図37に示したそれらの処理と同様である。ステップS8506で擬似連チャンス目図柄を仮停止表示させると、演出制御用CPU101は、演出表示装置9においてアクティブ画像9Eを一旦消去する(ステップS8506X)。
ステップS8507〜S8509の処理は、図37に示したそれらの処理と同様である。ステップS8509で再変動を開始させると、演出制御用CPU101は、演出表示装置9においてアクティブ画像9Eを再び表示する(ステップS8509X)。
以上に説明したように、変形例4によれば、可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後に可変表示を再度実行する再可変表示を所定回実行する(本例では、図47に示す擬似連を実行可能である)。また、可変表示を一旦仮停止させる際に可動体を動作させることが可能である(本例では、図47(2)に示すように、仮停止表示のタイミングで可動部材78を上方に若干動作させる)。また、可変表示を一旦仮停止させる際に可動体が動作される場合に、特別対応表示を非表示状態とする(本例では、仮停止表示にタイミングでアクティブ画像9Eを一旦消去する)。そのため、可変表示の仮停止の演出効果を高めることができるとともに、表示の処理負担を軽減することができる。
また、この実施の形態では、同時に複数の保留予告演出を並行して実行可能に構成されており、例えば、同時に特定保留Aが表示される保留予告演出と特定保留Bが表示される保留予告演出とを並行して実行可能に構成されている。ここで、特定保留Aが表示される保留予告演出と特定保留Bが表示される保留予告演出とが並行して実行されている場合、少なくともいずれか一方の保留予告演出が成功パターンとなる割合が高くなるように構成してもよい。以下、同時に特定保留Aが表示される保留予告演出と特定保留Bが表示される保留予告演出とが並行して実行されている場合、少なくともいずれか一方の保留予告演出が成功パターンとなる割合が高くなるように構成された変形例5について説明する。
図54は、変形例5における保留予告演出設定処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。図54において、ステップS6001〜S6006およびステップS6007〜S6008の処理は、図24に示したそれらの処理と同様である。保留予告演出を実行することに決定した場合(ステップS6006のY)、演出制御用CPU101は、失敗パターンの保留予告演出(いわゆるガセの保留予告演出)を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS6006A)。具体的には、図26に示す「通常保留(特殊保留経由あり)」や「特定保留A」、「通常保留(特定保留B経由あり)」と決定したか否かを確認する。失敗パターンの保留予告演出の実行を決定した場合でなければ(ステップS600AのN)、すなわち、成功パターンの保留予告演出の実行を決定した場合であれば、ステップS6007に移行する。
新たに失敗パターンの保留予告演出の実行を決定した場合であれば(ステップS6006AのY)、演出制御用CPU101は、現在実行中の保留予告演出がある場合であって、その実行中の保留予告演出が失敗パターンの保留予告演出であるか否かを確認する(ステップS6006B)。実行中の保留予告演出が失敗パターンの保留予告演出でなければ(ステップS6006BのN)、すなわち、実行中の保留予告演出がないか、実行中の保留予告演出が成功パターンの保留予告演出であれば、ステップS6007に移行する。
実行中の保留予告演出が失敗パターンの保留予告演出であれば(ステップS6006BのY)、演出制御用CPU101は、ステップS6007〜S6008の処理を実行することなく、そのまま保留予告演出設定処理を終了する。すなわち、新たに決定した失敗パターンの保留予告演出の実行をキャンセルする。
以上の処理が実行されることによって、変形例5では、既に失敗パターンの保留予告演出が実行されている場合には、重複して失敗パターンの保留予告演出の実行を決定しないようにし(本例では、決定しても実行をキャンセルし)、同時に複数の保留予告演出が並行して実行されているのに、いずれの保留予告演出も失敗パターンで実行されて青色保留や赤色保留に全く変化しない場合がないように構成している。従って、同時に特定保留Aが表示される保留予告演出と特定保留Bが表示される保留予告演出とが並行して実行されている場合には、少なくともいずれか一方の保留予告演出が成功パターンで実行され青色保留や赤色保留に変化することになる。
以上に説明したように、変形例5によれば、第1特殊態様による特定表示と第2特殊態様による特定表示とを同時に表示可能である(本例では、同時に特定保留Aが表示される保留予告演出と特定保留Bが表示される保留予告演出とを並行して実行可能である)。また、第1特殊態様による特定表示と第2特殊態様による特定表示とが同時に表示されている場合に変化示唆演出が実行される場合には、少なくとも第1特殊態様による特定表示と第2特殊態様による特定表示とのいずれか一方の表示態様が変化する割合が高い(本例では、同時に特定保留Aが表示される保留予告演出と特定保留Bが表示される保留予告演出とが並行して実行されている場合には、少なくともいずれか一方の保留予告演出が成功パターンで実行され青色保留や赤色保留に変化する)。そのため、複数の特定表示が同時に表示された場合に、遊技者の期待感をより高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、変形例5では、既に失敗パターンの保留予告演出が実行されている場合には、重複して失敗パターンの保留予告演出の実行を決定しても実行をキャンセルするように処理する場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、既に失敗パターンの保留予告演出が実行されている場合には、失敗パターンを含まないテーブルを用いて保留予告演出を決定するように構成してもよい。また、例えば、既に失敗パターンの保留予告演出が実行されている場合には、大当りとなる保留記憶に対してしか新たな保留予告演出を決定しないように構成してもよい。そのように何らかの処理形式で、同時に複数の保留予告演出が並行して実行されているのに、いずれの保留予告演出も失敗パターンで実行されて青色保留や赤色保留に全く変化しない場合がないように構成されているものであればよい。
また、変形例5で示した構成を変形例2で示したアクティブ予告演出を実行する場合に適用してもよく、既に失敗パターンのアクティブ予告演出が実行されている場合には、重複して失敗パターンのアクティブ予告演出の実行を決定しないように構成してもよい。
また、変形例5では、同時に特定保留Aが表示される保留予告演出と特定保留Bが表示される保留予告演出とが並行して実行されている場合には、少なくともいずれか一方の保留予告演出が成功パターンで実行される割合が高くなるように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定保留Aと特定保留Bとのいずれか一方の特定保留が表示される保留予告演出が単独で実行されている場合の方が、成功パターンの保留予告演出が実行される割合が高くなるように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、第1態様により表示される特定表示に作用する態様により実行される作用演出(本例では、図39(5)や図39(8)、図40(5)、図40(8)に示す態様の作用演出)を含む変化演出を実行可能である。また、1の第1態様により表示される特定表示に対して作用演出を複数回実行可能である(本例では、図29(H)に示す変化パターン402,404では、1つ目の保留シフトのタイミングで特殊保留が表示された後、2回目の保留シフトのタイミングでは作用演出が実行されるものの特殊保留のまま変化せず、3回目の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に変化可能である)。そのため、変化演出を実行する場合の演出効果を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、作用演出を最大で2回実行可能な変化パターンが設けられている場合を示しているが、作用演出を3回以上実行可能な変化パターンを設けるように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、第3態様により表示される特定表示の表示態様が第2態様に変化する場合には、第1態様により表示される特定表示の表示態様が第2態様に変化する場合よりも有利度が高い(本例では、図29および図30に示すように、特殊保留から通常保留に戻っても最終的に赤色保留が表示される変化パターン(変化パターン411,414)が設けられており、スーパーリーチ大当りとなる場合にのみ、変化パターン411,414を決定可能である)。そのため、第3態様により表示される特定表示に対する期待感を高めることができる。
なお、この実施の形態では、「第3態様により表示される特定表示の表示態様が第2態様に変化する場合」として特殊保留から通常保留に変化した保留表示がさらに赤色保留に変化する場合を示したが、そのような内容にかぎらず、例えば、最初から通常保留で表示されている保留表示が赤色保留に変化する場合も有利度が高くなるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、始動入賞時に保留表示の最終表示態様および変化パターンを決定し、その後、変動表示ごとに作用演出の有無や種類を決定する場合を示したが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、変化パターンを用いずに、変動表示ごとに、毎回作用演出の有無や種類を決定するとともに、特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化させるか否かを決定するように構成してもよい。
実施の形態2.
第1の実施の形態で示した遊技機において、特殊保留から通常保留に変化した場合、この通常保留に変化した保留表示が消化されるまで、他の保留表示が特殊保留から通常保留に変化することを制限するように構成してもよい。以下、特殊保留から通常保留に変化することを制限する第2の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
また、この実施の形態では、第1の実施の形態で示した特定保留(特定保留A、特定保留B)の表示は行わない場合を示しているが、第1の実施の形態と同様に特定保留も表示可能に構成してもよい。
図55は、第2の実施の形態における保留予告演出設定処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。この実施の形態では、保留予告演出設定処理において、第1の実施の形態で示した処理に加えて、ステップS6009,S6010の処理を実行する。ステップS6009では、演出制御用CPU101は、ステップS6007Xで決定した保留表示の変化パターンが変化パターン401〜404,412,414(特殊保留から通常保留への変化を含む変化パターン)のいずれかであるか否かを確認する(ステップS6009)。変化パターン401〜404,412,414のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、特殊保留から通常保留に変化することを制限することを示す制限フラグをセットする(ステップS6010)。
なお、ステップS6010でセットされた制限フラグは、特殊保留から通常保留に変化した保留表示が消化されたときに、その保留表示に対応する変動表示を開始するときや終了するときに演出図柄変動開始処理や演出図柄変動停止処理においてリセットされる。
この実施の形態では、ステップS6005Xの処理において、第1の実施の形態で示したステップS6005の処理とは異なる最終表示態様決定テーブルを用いて、保留表示の最終表示態様を決定する(ステップS6005X)。
図56および図57は、第2の実施の形態における最終表示態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。ただし、第1保留記憶数が2である場合には、演出制御用CPU101は、図25(A)〜(C)と同様の最終表示態様決定テーブルを用いて、保留表示の最終表示態様を決定する。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「3」または「4」である場合には、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれを示すもの(図12に示す変動カテゴリ1)であれば、制限フラグがセットされていない場合には、図56(D−1)に示す保留3〜4個且つ非リーチはずれ且つ制限フラグオフ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、制限フラグがセットされている場合には、図56(D−2)に示す保留3〜4個且つ非リーチはずれ且つ制限フラグオン用の最終表示態様決定テーブルを選択する。また、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチはずれを示すもの(図12に示す変動カテゴリ7)であれば、制限フラグがセットされていない場合には、図56(E−1)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチはずれ且つ制限フラグオフ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、制限フラグがセットされている場合には、図56(E−2)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチはずれ且つ制限フラグオン用の最終表示態様決定テーブルを選択する。また、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチ大当りを示すもの(図13に示す変動カテゴリ23,26)であれば、制限フラグがセットされていない場合には、図57(F−1)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチ大当り且つ制限フラグオフ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、制限フラグがセットされている場合には、図57(F−2)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチ大当り且つ制限フラグオン用の最終表示態様決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した最終表示態様決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、最新の保留表示の最終表示態様を決定する。
また、この実施の形態では、ステップS6007Xの処理において、第1の実施の形態で示したステップS6007の処理とは異なる変化パターン決定テーブルを用いて、保留表示の変化パターンを決定する(ステップS6007X)。
図58は、第2の実施の形態における変化パターン決定テーブルの具体例を示す説明図である。ただし、演出制御用CPU101は、図27(A)〜(E)、図28(F)〜(G)、図29(H)〜(J)、および図30(L)〜(M)に示した変化パターン決定テーブルについては、第1の実施の形態で示したそれらの変化パターン決定テーブルと同様のテーブルを用いて、保留表示の変化パターンを決定する。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「4」であり、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチ大当りを示すもの(図13に示す変動カテゴリ23,26)であり、最終表示態様として赤色保留が決定されている場合には、制限フラグがセットされていない場合には、保留4個且つスーパーリーチ大当り且つ赤色保留且つ制限フラグオフ用の変化パターン決定テーブルを選択し、制限フラグがセットされている場合には、保留4個且つスーパーリーチ大当り且つ赤色保留且つ制限フラグオン用の変化パターン決定テーブルを選択する。
図56および図57に示すように、この実施の形態では、制限フラグがセットされている場合(すなわち、特殊保留から通常保留に変化した保留表示が表示されている場合)には、通常保留(特殊保留経由あり)を決定しないように構成している。また、図58に示すように、この実施の形態では、制限フラグがセットされている場合には、特殊保留から通常保留への変化を含む変化パターン411,414を決定しないように構成している。そのような構成により、この実施の形態では、特殊保留から通常保留に変化した場合、この通常保留に変化した保留表示が消化されるまで、他の保留表示が特殊保留から通常保留に変化する場合がないように制限している。
なお、この実施の形態では、制限フラグがセットされている場合(特殊保留から通常保留に変化した保留表示が表示されている場合)、他の保留表示が特殊保留から通常保留に変化する場合がないように制限する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、他の保留表示が特殊保留から通常保留に変化する割合を低くすることによって制限するように構成してもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、第3態様により表示される特定表示の数を制限する(本例では、制限フラグがセットされている場合(すなわち、特殊保留から通常保留に変化した保留表示が表示されている場合)には、通常保留(特殊保留経由あり)や特殊保留から通常保留への変化を含む変化パターン411,414を決定しない)。そのため、変化演出を実行する場合の遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
また、上記に示した第1の実施の形態〜第2の実施の形態、および変形例1〜変形例5で示した構成を適宜組み合わせて遊技機を構成することも可能である。すなわち、上記に示した第1の実施の形態〜第2の実施の形態、および変形例1〜変形例5のうちのいずれか複数の実施の形態や変形例で示した構成を適宜組み合わせたり、全ての実施の形態および変形例で示した構成を組み合わせて遊技機を構成するようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連(1回の可変表示中に1回以上の図柄の仮停止と再変動とが実行される演出)の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例が示されたが、2つ以上のコマンドで変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドで通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドとして擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチになる前(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとしてリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチになったとき以降(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止以後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示(可変表示)における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2つのコマンドのそれぞれで変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100で選択するようにしてもよい。2つのコマンドを送信する場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定の期間が経過してから(例えば、次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はそのような例に限定されず、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ以上のコマンドで変動パターンを通知するようにすることによって、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の各実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとなるか否かや変動パターン種別の入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて保留予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン種別判定用乱数の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示を行うことが可能な遊技機であって、特定表示として特定領域(例えば、変形例2において、図46(5)に示す演出表示装置9の表示画面のうち可動部材78の上方に位置する領域)にわたって可変表示に対応する特別対応表示(例えば、アクティブ画像9E)を表示可能な特定表示手段(例えば、変形例2において、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8503を実行する部分)と、特定領域を含む領域において特定演出(例えば、擬似連)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8010,S8011で擬似連を含むプロセステーブルを選択してステップS8013,S8105を実行する部分)とを備え、特定表示手段は、特定演出が実行される場合に、特別対応表示の少なくとも一部を視認困難とすることが可能であり(例えば、変形例2において、図47(2)に示すように、可動部材78が上方に若干動作し、アクティブ画像9Eが可動部材78によって視認困難な状態となる)、さらに、演出の態様を維持する特別演出を実行可能な特別演出手段(例えば、副画像表示装置9051の向きを維持する特別演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を備え、前記特別演出として、第1特別態様を維持する期間(副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間)と、第2特別態様を維持する期間(副画像表示装置9051を横向きに維持する期間)とが異なる演出を実行可能であり、前記第2特別態様を維持する期間の長さに応じて、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、特別演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度が高いこと等)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、特別対応表示の表示と特定演出とを重複して実行する際に適切な表示制御を実現でき、遊技に対する興趣の低下を抑えることができる。また、演出の態様が維持されている期間にも注目させることができる。
なお、特定領域を含む領域において実行される特定演出(例えば、擬似連演出)と、演出の態様を維持する特別演出(例えば、副画像表示装置9051の向きを維持する特別演出)の実行とを関連付けて制御するようにしてもよい。例えば、特定演出(例えば、擬似連演出)が実行される期間において、演出の態様を維持する特別演出(例えば、第2特別態様を維持する特別演出として、副画像表示装置9051を横向きに維持する演出)が実行されるようにしてもよい。このようにすれば、特定演出(例えば、擬似連演出)の実行期間が長くなれば特別演出として第2特別態様を維持する期間が長くなるため、有利状態に制御されることに対する期待感を高めることができ、遊技興趣を向上できる。なお、特定演出として擬似連演出を実行する場合、実行期間を長くする方法としては、擬似連の実行回数を増やす方法や、擬似連1回あたりの実行時間を長くする方法が考えられる。
さらに、遊技に対する興趣の低下を抑えることができ、また、演出の態様が維持されている期間にも注目させることができる遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901等)であって、演出の態様を維持する特別演出を実行可能な特別演出手段(例えば、副画像表示装置9051の向きを維持する特別演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を備え、前記特別演出として、第1特別態様を維持する期間(副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間)と、第2特別態様を維持する期間(副画像表示装置9051を横向きに維持する期間)とが異なる演出を実行可能であり、前記第2特別態様を維持する期間の長さに応じて前記有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、特別演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度が高いこと等)遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明において、前述の実施形態(図1〜図58)における特定演出と区別するために、図面上(図59〜図96)における「特定演出」を「特別演出」に置き換えて説明する。図59は、この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠903とから構成されている。遊技盤902には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤902の所定位置には、第1特別図柄表示装置904Aと、第2特別図柄表示装置904Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームとして、各々を識別可能な複数種類の特別識別情報である特別図柄を、変動可能に表示する。例えば、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。そして、可変表示の終了時には、可変表示結果として確定特別図柄を停止表示することで、可変表示結果を導出表示する。
なお、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて導出表示される可変表示結果や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。可変表示の点灯パターンには、適宜LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置904Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置904Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図の特図ゲームを「第1特図ゲーム」ともいい、第2特図の特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤902における遊技領域の中央付近には、画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置905の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、特別図柄とは異なる識別情報である飾り図柄が可変表示される。
一例として、画像表示装置905の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rが配置されている。そして、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果が導出表示されるときに、画像表示装置905における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置905の画面上では、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、その可変表示の終了時に可変表示結果を導出表示する。
なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置905の画面上には、表示エリア905Hが配置されている。表示エリア905Hでは、実行が保留されている特図ゲームの数を特定可能とする表示が行われる。実行が保留されている特図ゲームは、未だ開始されていない特図ゲームであり、保留記憶として記憶される。この実施の形態では、特図ゲームを実行するための情報が記憶されることで、当該情報に対応する特図ゲームが保留記憶として記憶される。このため、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。また、表示エリア905Hで表示される特図ゲームの保留数を特定可能な表示のことを保留記憶表示ともいう。
特図ゲームの保留は、例えば、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく特図ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機901が大当り遊技状態に制御されていること等により、特図ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する特図ゲームの保留が行われる。
例えば、第1始動入賞の発生により、第1特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞の発生により、第2特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図ゲームの実行が保留される。なお、第1特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の特図保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
この実施の形態では、上記保留記憶表示を、保留されている特図ゲームと同じ個数の図柄画像を表示することによって行う。1つの保留表示画像は、保留されている1つの特図ゲームに対応し、保留されている当該特図ゲームを示す。第1特図ゲームに対応する保留表示画像は、表示エリア905Hの左側の領域905HAに表示される。領域905HAには、第1保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第1保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰めで表示される。第2特図ゲームに対応する保留表示画像は、表示エリア905Hの右側の領域905HBに表示される。領域905HBには、第2保留表示画像の表示位置が複数設定されており、第2保留表示画像は、最も左の表示位置から順に左詰めで表示される。
なお、第1特図ゲーム実行時には、最も左の第1保留表示画像が消去される。このとき、その他の第1保留表示画像がある場合には、当該その他の第1保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトされる。第2特図ゲームの実行時には、最も左の第2保留表示画像が消去される。このとき、その他の第2保留表示画像がある場合には、当該その他の第2保留表示画像それぞれは、左隣の表示位置にシフトされる。
表示エリア905Hと共に、あるいは表示エリア905Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図59に示す例では、表示エリア905Hと共に、第1特別図柄表示装置904A及び第2特別図柄表示装置904Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられている。第1保留表示器9025Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器9025Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置905の右方には、副画像表示装置9051が設けられている。副画像表示装置9051は、画像表示装置905と同様に、LCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。副画像表示装置9051の表示領域では、画像表示装置905に表示されている画像と関連した画像が表示され、画像表示装置905における表示画像と副画像表示装置9051における表示画像とが連動した演出動作が行われる。また、副画像表示装置9051は、例えば図60に示す駆動モータ9052によって、画像表示装置905の前面側を時計回りと反時計回りとに回動可能に構成されている。
副画像表示装置9051の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rよりも小さい小図柄表示エリア9051Vが設けられている。図59に示す副画像表示装置9051の画面上では、下方部に小図柄表示エリア9051Vが設けられている。小図柄表示エリア9051Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、小図柄の可変表示が行われる。小図柄を示す演出画像は、報知情報画像ともいう。したがって、副画像表示装置9051の画面上に設けられた小図柄表示エリア9051Vでは、報知情報画像となる小図柄を示す演出画像の可変表示が行われ、表示結果となる確定小図柄を示す演出画像が導出される。
このように、副画像表示装置9051の画面上では、飾り図柄とは異なる小図柄の可変表示が行われる。飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、小図柄の可変表示が一定の表示態様で継続して行われ、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることがない。したがって、小図柄表示エリア9051Vは、常に視認可能となるように構成され、遊技者は、小図柄表示エリア9051Vにおける小図柄の可変表示を、常に視認することができる。小図柄表示エリア9051Vにて可変表示される小図柄は、常時小図柄あるいは演出用小図柄ともいう。小図柄表示エリア9051Vでは、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと一部又は全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が、報知情報画像として可変表示されてもよい。
なお、特別図柄と飾り図柄、更には普通図柄とに次ぐ第4図柄が設けられ、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、第4図柄の可変表示が行われることがある。第4図柄の可変表示は、例えば画像表示装置905の画面上、又は副画像表示装置9051の画面上に設けられた第4図柄表示エリアにて、特定の表示色で一定時間間隔にて表示と非表示とを繰り返す表示制御を継続することによって実現される。但し、第4図柄の可変表示における表示結果と比べた場合に、小図柄の可変表示における表示結果は、遊技者が認識し易い態様で表示されるようにしてもよい。
また、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bは、例えば図59に示すパチンコ遊技機901における遊技領域の右側方といった、画像表示装置905の表示画面とは離れた位置に設けられている。そのため、画像表示装置905や副画像表示装置9051における表示による演出に注目している遊技者は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおける表示状態を確認し難くなり、特別図柄の可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを認識することが困難になる場合がある。これに対し、副画像表示装置9051の画面上に設けられた小図柄表示エリア9051Vにて小図柄の可変表示を行い表示結果を導出することで、可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを、遊技者が認識し易い態様で表示することができる。
画像表示装置905の下方には、普通入賞球装置906Aと、普通可変入賞球装置906Bとが設けられている。普通入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、普通電動役物用のソレノイド9081によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
普通可変入賞球装置906Bは、例えば、普通電動役物用のソレノイド9081がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる。その一方で、普通可変入賞球装置906Bは、普通電動役物用のソレノイド9081がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる。なお、普通可変入賞球装置906Bは、ソレノイド9081がオフ状態のときに通常開放状態となり、ソレノイド9081がオン状態のときに通常開放状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い拡大開放状態となるような構成であってもよい。普通可変入賞球装置906Bは、例えば、第1可変状態と当該第1可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い第2可変状態とに変化可能であればよい。
普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第1始動口スイッチ9022Aによって検出される。普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば第2始動口スイッチ9022Bによって検出される。第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置906Aと普通可変入賞球装置906Bの下方には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、大入賞口扉用となるソレノイド9082によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えばカウントスイッチ9023によって検出される。カウントスイッチ9023によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置907において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置907において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置907において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤902の所定位置には、普通図柄表示器9020が設けられている。一例として、普通図柄表示器9020は、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示し、可変表示終了時に表示結果を導出表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器9020の上方には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、遊技領域に形成された通過ゲート9041を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤902の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠903の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ908L、908Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ909が設けられている。遊技効果ランプ909は、LEDを含んで構成されている。遊技機用枠903の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠903の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠903の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機901の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ9031Aが取り付けられている。スティックコントローラ9031Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンを有する。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ9031Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ9031Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット9035Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機901と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤902の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤902の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。コントローラセンサユニット9035Aは、スティックコントローラ9031Aへの操作に応じた信号を図60の演出制御基板9012に出力する。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン9031Bが設けられている。プッシュボタン9031Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン9031Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン9031Bに対して成された遊技者の操作行為を機械的、電気的、あるいは、電磁的に検知するプッシュセンサ9035Bが設けられていればよい。プッシュセンサ9035Bは、プッシュボタン9031Bへの操作に応じた信号を図60の演出制御基板9012に出力する。
パチンコ遊技機901には、例えば図60に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機901には、主基板9011と演出制御基板9012との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板9015等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901における遊技盤等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板、電源基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板9011は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板9012等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板9011は、第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図ゲームや第2特図ゲームを制御することや、普通図柄表示器9020の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器9020による普通ゲームを制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。また、主基板9011は、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025C等を制御して、各種保留記憶数を表示する機能も備えている。
主基板9011には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100やスイッチ回路90110、ソレノイド回路90111等が搭載されている。スイッチ回路90110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送する。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。ソレノイド回路90111は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド9081や大入賞口扉用のソレノイド9082に伝送する。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置905、スピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板9012は、画像表示装置905における表示動作や、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ909等における点灯/消灯動作を行わせる機能、つまり、演出用の電気部品を制御して所定の演出動作を実行させる機能を備えている。また、演出制御基板9012には、スティックコントローラ9031Aへの操作をコントローラセンサユニット9035Aからの信号に基づいて検出する機能や、プッシュボタン9031Bへの操作をプッシュセンサ9035Bからの信号に基づいて検出する機能、検出した操作に応じた演出動作を演出用の電気部品に実行させる機能等も備える。
音声制御基板9013は、演出制御基板9012とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの信号に基づき、スピーカ908L、908Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。
ランプ制御基板9014は、演出制御基板9012とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板9012からの信号に基づき、遊技効果ランプ909等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
主基板9011から演出制御基板9012に向けて伝送される制御信号は、中継基板9015によって中継される。中継基板9015を介して主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM90102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU90103と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O90105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU90103がROM90101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU90103がRAM90102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU90103がRAM90102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100となる1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU90103の他にRAM90102が内蔵されていればよく、ROM90101や乱数回路90104、I/O90105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、例えば乱数回路90104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路90104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ90100のCPU90103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるRAM90102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM90102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU90103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるROM90101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM90101には、CPU90103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM90101には、CPU90103が主基板9011から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるRAM90102には、パチンコ遊技機901における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
I/O90105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板9012には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU90120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90121と、演出制御用CPU90120のワークエリアを提供するRAM90122と、画像表示装置905や副画像表示装置9051における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部90123と、演出制御用CPU90120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90124と、I/O90125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板9012では、演出制御用CPU90120がROM90121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理が実行される。このときには、演出制御用CPU90120がROM90121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU90120がRAM90122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU90120がRAM90122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU90120がI/O90125を介して演出制御基板9012の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU90120、ROM90121、RAM90122は、演出制御基板9012に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板9012では、例えば乱数回路90124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、主基板9011で使用される遊技用乱数と同様に、乱数回路90124等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、演出制御用CPU90120が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。
図60に示す演出制御基板9012に搭載されたROM90121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM90121には、演出制御用CPU90120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御パターンは、飾り図柄の可変表示やリーチ演出等の各種演出を実行するためのデータの集まりであって、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データや終了コード等を含んだプロセスデータから構成され、パターンデータを組み合わせて構成され、後述の使用パターンとして設定される。また、そのまま演出制御パターンとなるパターンデータも記憶されており、当該パターンデータがそのまま使用パターンとなる演出制御パターンとして設定されることもある。
演出制御基板9012に搭載されたRAM90122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板9012に搭載された表示制御部90123は、演出制御用CPU90120の制御に基づいて、画像表示装置905や副画像表示装置9051において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置905に演出画像を表示する。一例として、表示制御部90123には、VDP、CGROM、VRAM等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。例えば、演出制御用CPU90120は、上記の演出制御パターンに含まれる表示制御データ等に従って、画像表示装置905の表示画面内に表示させる演出画像を指定する表示制御指令を表示制御部90123に送信する。表示制御部90123は、演出制御用CPU90120からの表示制御指令に従って、CGROM等に格納されているデータを用いて、当該表示制御指令によって指定される演出画像を表示するための映像信号を出力する。これによって、演出制御用CPU90120の制御に従った演出画像の映像信号が出力されたことになり、そして、画像表示装置905に当該演出画像が表示されることになる。
演出制御基板9012に搭載されたI/O90125は、例えば主基板9011等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板9012の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O90125の出力ポートからは、画像表示装置905や副画像表示装置9051へと伝送される映像信号や、音声制御基板9013へと伝送される制御信号、ランプ制御基板9014へと伝送される制御信号、駆動モータ9052へと伝送される制御信号等が出力される。I/O90125の入力ポートには、スティックコントローラ9031Aへの操作に応じた操作信号がコントローラセンサユニット9035Aから入力され、プッシュボタン9031Bへの操作に応じた操作信号がプッシュセンサ9035Bから入力される。
画像表示装置905は、液晶パネル等から成る表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路等を備える。演出制御用CPU90120の制御に基づいて表示制御部90123からI/O90125を介して画像表示装置905に供給された映像信号は、ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、入力された映像信号に基づいて、表示パネルを駆動し、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置905には、各種の演出画像が表示されることになる。
上記のような構成によって、演出制御用CPU90120は、音声制御基板9013を介してスピーカ908L、908Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板9014を介して遊技効果ランプ909を点灯/消灯させたり、表示制御部90123を介して画像表示装置905の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。
駆動モータ9052は、例えばステッピングモータ等から構成され、演出制御基板9012から伝送された駆動信号に従って駆動することにより、副画像表示装置9051を時計回りと反時計回りとに回動させる制御を行う。
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機901における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート9041を通過し、ゲートスイッチ9021によって検出されたときには、この検出に基づいて、普通図柄表示器9020にて普図ゲームを実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始される。
普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。
普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置906Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御が行われる。
普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始されるときに等、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。また、普通図柄の可変表示期間も、普図ゲームが開始されるときに等、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入すると、第1始動口スイッチ9022Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入すると、第2始動口スイッチ9022Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置906Bが閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入不可能である。
第1特図ゲームが開始されるときや、第2特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われる。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置904Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置904Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置907が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ9023により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「確変」又は「非確変」の大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置907を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が所定時間となる通常開放ラウンドが、15ラウンド等の所定回数分実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放大当り状態ともいう。なお、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」という。また、大当り種別が「確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」という。大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」ということがある。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。なお、時短終了条件が成立するまでの特図ゲームの残りの実行回数を時短残回数ということがある。時短状態や確変状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。
この実施の形態では、非確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態となるが確変状態にはならない。この実施の形態では、確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態及び確変制御になる。
時短状態では、通常状態等の時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置906Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器9020による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置906Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な遊技状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率、及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機901の初期設定状態と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」等ともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」、「非時短状態」、「非時短」等ともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」等ともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」、「非確変状態」、「非確変」等ともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」等ともいわれる。確変状態とはならずに時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース状態」、「低確高ベース」等ともいわれる。時短状態とはならずに確変状態になっているときの遊技状態は、「高確低ベース状態」、「高確低ベース」等ともいわれる。時短状態及び確変状態のいずれかにもならない状態、つまり、通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」等ともいわれる。
画像表示装置905に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示や第4図柄の表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、当該導出表示のタイミングに同期して、画像表示装置905の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄の可変表示が終了すると共に、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置905の画面上にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
上記飾り図柄の可変表示中には、画像表示装置905の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像を表示させたり、背景画像を表示したり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたりする演出が実行される。これら演出を、飾り図柄の可変表示そのものと共に、可変表示中演出という。つまり、可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に伴って、画像表示装置905の画面上に表示される画像による演出であり、飾り図柄の可変表示そのものも含む概念である。このように、可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に対応して実行される。可変表示態様をリーチ態様にすることも、可変表示中演出のうちの1つである。可変表示中演出は、特別図柄の可変表示に伴って、画像表示装置905の画面上に表示される画像による演出の他、スピーカ908L、908Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ909等における点灯動作等による演出が含まれていてもよい。
上記可変表示中演出の一部としてリーチ演出が実行されることがある。リーチ演出は、リーチ態様となったことに対応して実行される。リーチ演出は、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置905の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作を行う演出である。この実施の形態では、リーチ演出として、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBが用意されている。この実施の形態では、各リーチ演出が実行されたときの大当り期待度は、スーパーリーチB、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で高い。なお、大当り期待度は、例えば、特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合でもある。以下、特図ゲームの大当り期待度といった場合、当該大当り期待度は、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる割合も含む。
また、後で詳述するが、この実施の形態では、始動入賞時における判定に基づいて所謂先読み予告が実行される。先読み予告は、先読み判定の対象となった特図ゲームの大当り期待度を予告するものである。この実施の形態では、先読み予告として、所定の画像をターゲットの保留表示画像に作用させ、当該保留表示画像の表示態様を変化させる保留変化演出が用意されている。保留変化演出は、ターゲットよりも前に実行される特図ゲームに対応した可変表示中演出の実行中に実行される。保留変化演出は、複数回実行されることもあり、このときには、保留変化演出は、連続する、又は連続しない飛び飛びの複数回の可変表示それぞれにおいて1回ずつ実行され、ターゲットの保留表示画像の最終的な表示態様によって大当り期待度を予告する。先読み予告は、可変表示中演出とは別個の演出として捉えられるが、可変表示中演出の一部としてもよい。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置905の画面上において、飾り図柄の可変表示結果として、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。なお、大当り種別に応じて、停止表示される飾り図柄が異なってもよい。
特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示結果として、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特別図柄の可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示結果として、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、大当り組み合わせでない所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、主基板9011から演出制御基板9012に送信される演出制御コマンドについて説明する。主基板9011は、遊技の進行を制御する。そして、主基板9011は、遊技の進行に応じて演出制御コマンドを演出制御基板9012に送信する。演出制御基板9012は、主基板9011から送信される演出制御コマンドに基づいて画像表示装置905等を制御する演出制御を実行することで各種演出を行う。このようなことによって、主基板9011によって実行される遊技と、演出制御基板9012によって実行される各種演出との同期が取られることになる。以下、図61を参照して、主な演出制御コマンドを説明する。なお、「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド8001(H)は、第1特図ゲームの開始、つまり、第1特図の可変表示の開始を指定する演出制御コマンドである。コマンド8002(H)は、第2特図ゲームの開始、つまり、第2特図の可変表示の開始を指定する演出制御コマンドである。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。なお、第1特図の可変表示を開始するのか第2特図の可変表示を開始するのかを示す情報を、後述の変動パターン指定コマンドに含めるようにしてもよい。変動開始指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示や飾り図柄の可変表示についての変動パターンを指定する演出制御コマンドである。当該コマンドの「XX」には、各変動パターンに対応する数値が設定される。また、変動パターン指定コマンドは、飾り図柄の変動開始を指定するためのコマンドでもあってもよい。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否か、及び大当り種別を指定する演出制御コマンドである。この実施の形態では、可変表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、当該コマンド中の「XX」には、表示結果に対応する数値が設定される。表示結果指定コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了を指定する演出制御コマンドである。図柄確定指定コマンドは、飾り図柄の可変表示を終了して表示結果を導出表示することを指定するものである。図柄確定指定コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンド95XX(H)は、画像表示装置905に表示される演出画像の背景を指定する演出制御コマンドである。この実施の形態では、遊技状態に応じて背景が変更される。このため、当該背景指定コマンドは、遊技状態を指定するものでもある。当該コマンド中の「XX」には、背景に対応する数値が設定される。背景指定コマンドは、遊技状態が変更され得るタイミング、特図ゲーム開始時等に送信される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始を指定する演出制御コマンドである。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される。大当り遊技状態になったことを報知する演出である。このコマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了を指定する演出制御コマンドである。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される、大当り遊技状態が終了することを報知する演出である。このコマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンドである。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンドである。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを始動入賞指定コマンドと総称することがある。始動入賞指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞が発生して第1特図保留記憶数が1つ増加することを指定する演出制御コマンドである。コマンドC100(H)は、第2始動入賞が発生して第2特図保留記憶数が1つ増加することを指定する演出制御コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数加算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数加算指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
コマンドC200(H)は、第1特図ゲームが実行されることで第1特図保留記憶数が1つ減少することを指定する演出制御コマンドである。コマンドC300(H)は、第2特図ゲームが実行されることで第2特図保留記憶数が1つ減少することを指定する演出制御コマンドである。これらコマンドを特図保留記憶数減算指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数減算指定コマンドは、特図ゲーム開始時に送信される。
コマンドC4XX(H)は、始動入賞時の先読み判定の判定結果を指定する演出制御コマンドである。詳しくは後述するが、第1始動入賞又は第2始動入賞が発生したときに、大当りにするか否か、大当り種別、変動パターンを決定するために使用される乱数値MR´1〜MR3´が抽出される。この実施の形態では、当該抽出された乱数値MR1´〜MR3´に対応する特図ゲームについて、当該特図ゲームの開始条件の成立前に、この抽出された乱数値MR1´〜MR3´のうちの乱数値MR1´に基づいて、当該特図ゲームの可変表示結果が「大当り」になるか否かを判定する。先読み判定は、この判定のことをいい、当該先読み判定は、後述のステップS90211の入賞時乱数値判定処理にて行われる。先読み判定の判定結果が、入賞時判定結果指定コマンド中の「XX」に設定される。入賞時判定結果指定コマンドは、始動入賞発生時に送信される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機901の主要な動作を説明する。なお、以下では、フローチャート等を参照して動作を説明するが、各動作では、フローチャートに現れていない処理等が適宜行われる場合がある。
主基板9011では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって例えば遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において、CPU90103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定等を行う。
遊技制御メイン処理を実行したCPU90103は、所定期間毎に供給されるCTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、例えば、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU90103は、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機901における遊技の進行等を制御するための処理を実行する。なお、遊技制御用タイマ割込み処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割込みが発生する毎、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間毎に実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路90110を介してゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否かをスイッチ毎に判定し、判定結果をRAM90102の所定領域に格納する処理である。RAM90102の所定領域に格納された判定結果は、後述の特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機901の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。
情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機901の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板9011の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板9011の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と、大当り種別決定用の乱数値MR2´と、変動パターン決定用の乱数値MR3´と、が含まれていればよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1´は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「0」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。
大当り種別決定用の乱数値MR2´は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「確変」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」のいずれかの値を取り得る。
変動パターン決定用の乱数値MR3´は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「0」〜「99」のいずれかの値を取り得る。
特別図柄プロセス処理では、RAM90102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機901における遊技の進行状況に応じて更新し、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否か等の決定や、大当り種別や変動パターンの決定、当該決定結果に基づく特別図柄表示装置904における表示動作の制御、大当り遊技状態の特別可変入賞球装置907における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理の詳細は後述するが、タイマ割込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該結果に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態等が実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート9041を遊技球が通過した場合に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶を行ったり、保留記憶を用いて普図ゲームの可変表示結果や変動パターンを決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器9020における表示動作を制御して普通図柄の可変表示を実行すると共に普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が「普図当り」の場合に普通可変入賞球装置906Bを開放状態にする処理を行ったりする。タイマ割込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置906Bの所定期間の開放状態等が実現される。
コマンド制御処理は、主基板9011から演出制御基板9012等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理等では、制御コマンドの送信設定が行われ、コマンド制御処理では、送信設定された制御コマンドを、実際に演出制御基板9012に対して送信する処理が行われる。
次に、特図プロセス処理について説明する。図62は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU90103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS90101)。図63は、ステップS90101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU90103は、まず、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ9022Aがオンとなったか否かを判定する(ステップS90201)。例えば、スイッチ処理において第1始動口スイッチ9022Aがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM90102の所定領域に格納されている場合等に第1始動口スイッチ9022Aがオンとなっていると判定すればよい。第1始動口スイッチ9022Aがオンとなっている場合(ステップS90201;YES)、第1特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS90202)。このとき、CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶数カウンタの格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS90202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS90202;NO)、RAM90102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS90203)。
ステップS90201にて第1始動口スイッチ9022Aがオフであるときや(ステップS90201;NO)、ステップS90202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS90202;YES)、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ9022Bがオンとなったか否かを判定する(ステップS90204)。例えば、スイッチ処理において第2始動口スイッチ9022Bがオン状態になっていると判定された判定結果がRAM90102の所定領域に格納されている場合等に第2始動口スイッチ9022Bがオンとなっていると判定すればよい。第2始動口スイッチ9022Bがオンとなっていると判定した場合(ステップS90204;YES)、第2特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS90205)。このとき、CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた第2特図保留記憶数カウンタの格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS90205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS90205;NO)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS90206)。第2始動口スイッチ9022Bがオンでなかったり(ステップS90204;NO)、第2特図保留記憶数が上限値であったりした場合には(ステップS90205;YES)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS90203、S90206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS90207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入する第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、RAM90102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS90208)。
ステップS90208の処理を実行した後に、CPU90103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS90209)。一例として、ステップS90209の処理では、乱数回路90104やRAM90102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS90210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図64(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図64(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。なお、CPU90103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器9025Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器9025Aに行わせるようにしてもよい。なお、CPU90103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器9025Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器9025Bに行わせるようにしてもよい。
図64(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置906Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第1特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU90103が乱数回路90104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第1特図ゲームが保留記憶として記憶される。
図64(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置906Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない第2特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU90103が乱数回路90104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1´や大当り種別決定用の乱数値MR2´、変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。この実施の形態では、このようにして、未だ開始されていない第2特図ゲームが保留記憶として記憶される。
その後、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS90211)。図65(A)は、入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。入賞時乱数値判定処理にてCPU90103は、まず、始動口バッファ値が「1」であれば、第1始動入賞指定コマンドの送信設定を行ってから第1特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行い、始動口バッファ値が「2」であれば、第2始動入賞指定コマンドの送信設定を行ってから第2特図保留記憶数加算指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90401)。
次に、CPU90103は、現在が大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップS90402)。現在が大当り遊技状態であるか否かは、例えば、後述の特図プロセスフラグの値によって特定できる。ここでは、「4」〜「7」であれば大当り遊技状態中である。特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」以外で大当り遊技状態中でない場合(ステップS90402;NO)、現在が時短状態であるか否かを判定する(ステップS90403)。現在が時短状態であるか否かは、時短フラグの状態によって特定すればよい。時短フラグがオン状態で現在が時短状態中である場合(ステップS90403;YES)、始動口バッファ値が「2」であるかを判定する(ステップS90404)。
始動口バッファ値が「2」である場合(ステップS90404;YES)、又は時短状態中でない場合(ステップS90403;NO)、CPU90103は、ステップS90209で抽出した乱数値MR1´に基づいて、今回保留された特図ゲームの表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS90405)。当該判定では、特図ゲーム開始時において特図表示結果を決定するときに参照される第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブルが参照される。第1特図表示結果決定テーブル及び第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、例えば、図67に示すように、乱数値MR1´と比較される数値が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」に割り当てられていればよい。遊技状態が確変状態でない非確変状態のときには、第1特図表示結果決定テーブルが参照され、遊技状態が確変状態のときには、第2特図表示結果決定テーブルが参照される。遊技状態が確変状態であるか否かは、RAM90102に設けられ確変状態のときにオン状態となる確変フラグに基づいて特定すればよい。
ステップS90405では、CPU90103は、第1特図表示結果決定テーブル又は第2特図表示結果決定テーブルにおいて「大当り」に割り当てられている決定値の範囲を大当り判定範囲として設定する。確変状態であれば、大当り判定範囲として、「8000」〜「9899」を設定し、非確変状態であれば、大当り判定範囲として、「8000」〜「8189」を設定する。そして、今回の乱数値MR1´が、設定した大当り判定範囲内にあるかを判定する。
今回の乱数値MR1´が大当り判定範囲内であり、今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「大当り」であると判定した場合(ステップS90405;YES)、大当りを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90406)。大当りの判定結果には、EXTデータの「02」が設定されているため(図65(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
乱数値MR1´が大当り判定範囲内でなく、今回保留された特図ゲームの特図表示結果が「ハズレ」であると判定した場合(ステップS90405;NO)、ハズレを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90407)。ハズレの判定結果には、EXTデータの「01」が設定されているため(図65(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
特図プロセスフラグの値が「4」〜「7」で大当り遊技状態中である場合(ステップS90402;YES)、又は始動口バッファ値が「1」である場合(ステップS90404;NO)、先読み予告の実行を制限するため、判定なしを判定結果として指定する入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う(ステップS90408)。これによって、演出制御基板9012側では先読み予告の実行が制限されることになる。判定なしの判定結果には、EXTデータの「00」が設定されているため(図65(B)参照)、当該データをEXTデータに含む入賞時判定結果指定コマンドの送信設定を行う。
時短状態中での第1始動入賞や大当り遊技状態中での始動入賞について先読み演出の実行を制限することで、不適切なタイミングでの先読み演出の実行を防止することができる。
ステップS90406、S90407、S90408の後は、入賞時乱数値判定処理は終了する。
なお、当該処理にて送信設定された各コマンドの1セットは、始動入賞時コマンドとして、この後のコマンド制御処理にて一括送信される。なお、第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第1始動入賞時コマンドといい、第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドのセットを第2始動入賞時コマンドという。
図65に戻り、ステップS90211の入賞時乱数値判定処理の後、CPU90103は、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS90212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS90212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS90213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS90212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS90214)、ステップS90204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ9022Aと第2始動口スイッチ9022Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図62に示すステップS90101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS90110〜S90117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS90110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。図66は、特別図柄通常処理として、ステップS90110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU90103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS90231)。CPU90103は、第2特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS90231;NO)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM90102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS90232)。これにより、ステップS90209の処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS90232の処理に続いて、例えば第2特図保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS90233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS90233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM90102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS90234)。
ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS90231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS90235)。CPU90103は、第1特図保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS90235の処理は、ステップS90231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS90235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS90235;NO)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域といった、RAM90102の所定領域に記憶されている保留データである、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS90236)。これにより、ステップS90209の処理で第1始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS90236の処理に続いて、例えば第1特図保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS90237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS90237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS90238)。
ステップS90234、S90238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS90239)。一例として、ステップS90239の処理では、予めROM90101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。例えば、CPU90103は、現在が非確変状態のときには、図67(A)に示す第1特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、現在が確変状態のときには、図67(B)に示す第2特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。各特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図67に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と比較される数値が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」に割り当てられていればよい。
CPU90103は、ステップS90232又はS90236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1´を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR1´を示す数値データに基づいて、使用テーブルとしてセットした第1又は第2特図表示結果決定テーブルを参照し、参照する第1又は第2特図表示結果決定テーブルにおいて乱数値MR1´に合致する決定値に割り当てられた「大当り」又は「ハズレ」を今回の特図表示結果として決定すればよい。乱数値MR1´が「9000」であるとき、CPU90103は、確変フラグがオン状態である場合には、第2特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「大当り」にすると決定し、確変フラグがオフ状態である場合には、第1特図表示結果決定テーブルを参照して特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図67に示すように、確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い決定割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図62に示すステップS90117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたこと等に基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態のときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。つまり、現在が確変状態であるときには、遊技者にとって有利である。
その後、CPU90103は、ステップS90239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS90240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS90240;YES)、RAM90102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS90241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS90242)。一例として、ステップS90242の処理では、予めROM90101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。CPU90103は、例えば、図68に示す大当り種別決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図68に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2´と比較される数値が、決定結果となる「非確変」又は「確変」に割り当てられていればよい。
CPU90103は、ステップS90232又はS90236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2´を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2´を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照し、参照する大当り種別決定テーブルにおいて乱数値MR2´に合致する決定値に割り当てられた「非確変」又は「確変」を今回の大当り種別として決定すればよい。
ステップS90242の処理を実行した後には、決定した大当り種別を記憶させる(ステップS90243)。CPU90103は、RAM90102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
特図表示結果が「大当り」でない場合(ステップS90240;NO)、又はステップS90243の後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS90244)。一例として、ステップS90240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS90240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS90242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS90244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS90245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS90245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、ステップS90111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS90235にて第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS90235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS90246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置905において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示の開始を指定する演出制御コマンドが、主基板9011から演出制御基板9012に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、デモ表示開始指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板9012では、デモ表示開始指定コマンドが送信されてくると、デモ画面表示を行う。
図62のステップS90111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。図69は、変動パターン設定処理として、ステップS90111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU90103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS90261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS90261;YES)、大当り用変動パターン決定テーブルを参照して大当り時変動パターンを決定する(ステップS90262)。大当りフラグがオフである場合には(ステップS90261;NO)、ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照してハズレ時変動パターンを決定する(ステップS90263)。
図70は、本実施形態における変動パターンの具体例を示している。この実施の形態では、ハズレ時変動パターンとして、変動パターンPA1´−1、PA2´−1、PA3´−2〜PA3´−4が用意されている。また、大当り時変動パターンとして、変動パターンPB3´−2〜PB3´−4が用意されている。
ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA1´−1、PA2´−1は、非リーチを指定する非リーチ変動パターンである。変動パターンPA2´−1は、特図変動時間が通常よりも短くなっている時短用の非リーチ変動パターンである。ハズレ時変動パターンのうちの変動パターンPA3´−2〜PA3´−4は、リーチを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3´−2は、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3´−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3´−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。
大当り時変動パターンのうちの変動パターンPB3´−2は、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3´−3は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチAに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3´−4は、ノーマルリーチの実行からスーパーリーチBに発展させることを指定するリーチ変動パターンである。
ステップS90262では、例えば、図71に示す大当り用変動パターン決定テーブルが参照される。図71に示すように、大当り用変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3´と比較される数値が、決定結果となる大当り時変動パターンのいずれかに割り当てられていればよい。ステップS90262において、CPU90103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データに基づいて、大当り用変動パターン決定テーブルを参照し、参照する大当り用変動パターン決定テーブルにおいて乱数値MR3´に合致する決定値に割り当てられた変動パターンPB3´−2〜PB3´−4のいずれかを今回の大当り時変動パターンとして決定すればよい。
なお、図71では、決定値の範囲の代わりに決定割合が記載されている。実際のテーブルでは、図71の決定割合に応じた範囲の決定値が各変動パターンに対して割り当てられていればよい。例えば、図71であれば、変動パターンPB3´−2の決定割合は10/100で、変動パターンPB3´−3の決定割合は20/100で、変動パターンPB3´−4の決定割合は70/100なので、変動パターンPB3´−2には乱数値MR3´と比較される決定値0〜9が割り当てられ、変動パターンPB3´−3には乱数値MR3´と比較される決定値10〜29が割り当てられ、変動パターンPB3´−4には乱数値MR3´と比較される決定値30〜99が割り当てられる。このようなことは、決定割合を記載した他のテーブルについても同様である。
ステップS90263では、現在の遊技状態が非時短状態の場合には、図72(A)に示す第1ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。現在の遊技状態が時短状態の場合には、図72(B)に示す第2ハズレ用変動パターン決定テーブルを参照する。
図72に示すように、第1〜第2ハズレ用変動パターン決定テーブルでは、例えば、変動パターン決定用の乱数値MR3´と比較される数値が、決定結果となるハズレ時変動パターンのいずれかに割り当てられていればよい。ステップS90263において、CPU90103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3´を示す数値データに基づいて、使用パターンとしてセットされた第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルのいずれかを参照し、参照する第1又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルにおいて乱数値MR3´に合致する決定値に割り当てられた変動パターンPA1´−1、PA3´−2〜PA3´−4のいずれか、又は変動パターンPA2´−1、PA3´−2〜PA3´−4のいずれかを今回のハズレ時変動パターンとして決定すればよい。
図72に示すハズレ用変動パターン決定テーブルでは、時短状態のときに特図変動時間の短い変動パターンPA2´−1が選択され易くなっており、時短状態のときには、非時短状態のときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止を低減することができる。また、可変表示の実行頻度を高めることができる。
図71及び図72を参照すると、大当り時には、スーパーリーチBを実行する変動パターンPB3´−4、スーパーリーチAを実行する変動パターンPB3´−3、ノーマルリーチを実行する変動パターンPB3´−2の順に決定割合が高い。ハズレ時における各変動パターンの決定割合の高低はその逆になっている。このようなことから、スーパーリーチBが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。そして、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「大当り」となる割合が下がっていく。
ステップS90262又はS90263を実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS90264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、各変動パターンによって指定され、CPU90103は、ステップS90262又はS90263の処理で選択した変動パターンが指定する特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM90102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定すること等によって行われる。
ステップS90264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS90265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置904Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置904Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。なお、CPU90103は、第1特図ゲームを開始するときには、第1保留表示器9025Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器9025Aに行わせるようにしてもよい。また、CPU90103は、第2特図ゲームを開始するときには、第2保留表示器9025Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器9025Bに行わせるようにしてもよい。
その後、特図表示結果や変動パターンの決定結果等を演出制御基板9012側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS90266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合、第1特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、背景指定コマンド、第1特図保留記憶数減算指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合、第2特図ゲームに対応する変動開始時コマンドとして、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、背景指定コマンド、第2特図保留記憶数減算指定コマンドを順次に送信するための送信設定を行う。これらコマンドは、この後のコマンド制御処理にて1回のタイマ割込みで順次送信される。
ステップS90266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS90267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS90267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、ステップS90112の特別図柄変動処理が実行される。
図62のステップS90112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理において、CPU90103は、まず、ステップS90111で設定した特図変動時間が経過したか否かを判定する。例えば、ステップS90111で初期値を設定した遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、減算したタイマ値が「0」になったか否かを判定することで、特図変動時間が経過したか否かを判定すればよい。遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0でないときには、特図変動時間が経過していないので、特図ゲームにおける特図の可変表示を実行するための制御等を行って第1特別図柄表示装置904A又は第2特別図柄表示装置904Bにおいて特別図柄を変動させるための処理を行い、特別図柄変動処理を終了する。一方で、遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0になり、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特別図柄表示装置904A又は第2特別図柄表示装置904Bにて特別図柄の変動を停止させる制御を行い、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。タイマ割込みの発生時にステップS90112が繰り返し実行されることによって、特別図柄の可変表示や確定特別図柄の導出表示等が実現される。
ステップS90113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理において、CPU90103は、大当りフラグがオン状態になっているかを判定する。大当りフラグがオン状態である場合には、時短フラグ、確変フラグをリセットし、RAM90102の所定領域に設けられた、時短状態中に実行される可変表示の残り回数をカウントする時短回数のカウント値を「0」にリセットする処理が行われる。そして、ファンファーレ待ち時間に対応するタイマ値を初期値として遊技制御プロセスタイマにセットする。そして、RAM90102に設けられた、ラウンド遊技をカウントするためのラウンド数カウンタに初期値として「15」を設定する。その後、当り開始指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを“4”に更新する等して特別図柄停止処理を終了する。なお、ここで、遊技状態は変更される場合があるので、背景指定コマンドを送信設定してもよい。
大当りフラグがオフである場合には、時短フラグがオン状態であるかを判定し、オン状態である場合には、時短回数カウンタのカウント値を「1」減算する。その後、「1」減算した後のカウント値が「0」であるかを判定し、カウント値が「0」である場合には、時短状態が終了する時短終了条件が成立したので、時短状態を終了させるために、時短フラグをオフ状態とする。その後、確変フラグの状態に基づいて背景指定コマンドを送信する送信設定を行う。時短フラグがオフ状態である場合、「1」減算した後のカウント値が「0」でない場合、又は背景指定コマンド送信設定後には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する等して特別図柄停止処理を終了する。
ステップS90114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理では、例えば、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を減算する。減算後のタイマ値が「0」でない場合には、ファンファーレ待ち時間がまだ経過していないことになるので、大当り開放前処理は終了する。減算後のタイマ値が「0」である場合には、ファンファーレ待ち時間が経過し、ラウンド遊技の開始タイミングになったことになる。この場合には、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理等が実行される。大入賞口を開放状態とする処理等が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。タイマ割込みの発生毎にステップS90114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機、及び大入賞口の開放等が実現される。
ステップS90115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理や、1減算した後のタイマ値や、1回のラウンド遊技においてカウントスイッチ9023によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれる。
1減算した後のタイマ値が0になった、又は検出された遊技球の個数が所定個数に達したと判定したときには、大入賞口を閉鎖するタイミングになったので、大入賞口を閉鎖状態に戻す処理や、大入賞口の閉鎖時間に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理や、ラウンド数カウンタのカウント値を1減算する処理等が実行される。1減算した後のタイマ値が0になってもなく、検出された遊技球の個数も所定個数に達していない場合には、大入賞口の開放状態に維持する処理等を行って、大当り開放中処理を終了する。大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、大当り開放中処理を終了する。
タイマ割込みの発生毎にステップS90115が繰り返し行われることによって、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
ステップS90116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理では、ラウンド数カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する処理や、「0」になっていない場合に遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理等が行われる。
ラウンド数カウンタのカウント値が「0」であると判定された場合には、ラウンド遊技が上限回数に達したことになるので、遊技制御プロセスタイマにエンディング待ち時間医対応したタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する。また、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値を“7”に更新する。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理を行った場合には、1減じた後のタイマ値が0であるかを判定し、0でない場合には、ラウンド遊技の開始タイミングでないので、閉鎖状態が維持され、大当り開放後処理は終了する。0である場合には、ラウンド遊技の開始タイミングになったので、大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理等が実行される。大入賞口を開放状態とする処理等が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に設定される。
ステップS90114で大入賞口が開放されてからからタイマ割込み毎にS90115、S90116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS90117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理等が行われる。1減じたタイマ値が0になっていない場合には、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。1減じたタイマ値が0になった場合には、エンディングが終了するので、大当り種別バッファに格納された大当り種別に応じて、時短フラグ、時短回数カウンタ、確変フラグ等の状態を設定する。
例えば、CPU90103は、大当り種別が「確変」か否かを判定し、確変であれば、時短フラグ及び確変フラグをオン状態とすると共に、RAM90102の所定領域に設けられた時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。大当り種別が「非確変」であれば、時短フラグのみをオン状態とすると共に、時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。その後、遊技制御プロセスタイマや、大当り種別バッファ設定値、各種フラグの状態等の各種データを適宜リセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
次に、演出制御基板9012における主な動作を説明する。
演出制御基板9012では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU90120が起動して、例えば、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU90120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM90122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板9012に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、RAM90122の所定領域に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、演出制御メイン処理とは別に実行されるタイマ割込み処理にて、例えばCTCのレジスタ設定等に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。このため、後述のコマンド解析処理や演出制御プロセス処理等は、タイマ割込みが発生する毎に実行されることになる。
また、演出制御基板9012の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板9011から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU90120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU90120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O90125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板9015を介して主基板9011から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM90122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU90120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている演出制御コマンドを読み出して解析し、解析結果に対応した設定や制御等を行う。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板9011から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理を実行する。演出用乱数更新処理では、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM90122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定が再度実行される。
次に、コマンド解析処理について説明する。コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンドを解析し、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。なお、演出制御コマンド受信用バッファに複数の受信コマンドが格納されているときには、各受信コマンドについて解析等を行う。
図73に、解析によって特定された演出制御コマンドと、その演出制御コマンドに対応する処理内容と、の関係を示す。なお、図73における各コマンド受信フラグ及び各コマンド格納領域は、RAM90122の所定領域に設けられる。また、各コマンド受信フラグをセットするとは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各コマンド受信フラグの状態や各コマンド格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい。第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファもRAM90122の所定領域に設けられる。
図74(A)に示すように、第1始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号が設定されている。第1始動入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数加算指定コマンド、及び入賞時判定結果指定コマンドから成る1セットのコマンドは、第1保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
図74(B)に示すように、第2始動入賞時コマンドバッファには、バッファ番号となる保留表示番号が設定されている。第2始動入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数加算指定コマンド、及び入賞時判定結果指定コマンドから成る1セットのコマンドは、第2保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納される。
なお、入賞時判定結果指定コマンドは、第1始動入賞指定コマンド受信フラグがオンのときには、第1始動入賞時コマンドバッファに格納され、第2始動入賞指定コマンド受信フラグがオンのときには、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される。1回の始動入賞において、始動入賞指定コマンドは、入賞時判定結果指定コマンドよりも先に送信されてくるので、第1始動入賞指定コマンド受信フラグや第2始動入賞指定コマンド受信フラグの状態に応じて始動入賞指定コマンドの格納先を特定することで、第1始動入賞の発生時に主基板9011から送信される第1始動入賞時コマンドの各コマンドが1セットとして第1始動入賞時コマンドバッファに格納され、第2始動入賞の発生時に主基板9011から送信される始動入賞時コマンドの各コマンドが1セットとして第2始動入賞時コマンドバッファに格納されることになる。
また、図73の第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグそれぞれは、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」それぞれに対応して設けられており、入賞時判定結果指定コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファに格納されたときには、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち今回格納された入賞時判定結果指定コマンドの保留表示番号に対応するフラグがオンされる。例えば、保留表示番号「1」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「2」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「3」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「4」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とする。
図73の第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグそれぞれは、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」それぞれに対応して設けられており、入賞時判定結果指定コマンドが第2始動入賞時コマンドバッファに格納されたときには、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち今回格納された入賞時判定結果指定コマンドの保留表示番号に対応するフラグがオンされる。例えば、保留表示番号「1」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「2」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「3」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とし、保留表示番号「4」に対応して入賞時判定結果指定コマンドを格納したときには、第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをオン状態とする。
なお、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンドを総称して入賞時判定結果指定コマンドということがある。
入賞時判定結果指定コマンドは、1つの始動入賞時コマンドの中で最後に送信されてくるので、上記各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグの状態によって、新たに始動入賞時コマンドの受信があったか否かや、新たに受信した始動入賞時コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファと第2始動入賞時コマンドバッファとのいずれのどの保留表示番号に対応して格納されたか等を特定できる。
第1始動入賞時コマンドは、第1特図ゲームの保留の発生に対応して主基板9011から送信されるので、当該第1特図ゲームの保留の発生時には、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンドが1つ増えることになる。第2始動入賞時コマンドは、第2特図ゲームの保留の発生に対応して主基板9011から送信されるので、当該第2特図ゲームの保留の発生に対応して、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される1セットの受信コマンドが1つ増えることになる。
また、詳しくは後述するが、第1特図ゲームの実行時には、第1保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンドはそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号「1」〜「3」にシフトされる。また、第2特図ゲームの実行時には、第2保留表示番号「2」〜「4」に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンドはそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号「1」〜「3」にシフトされる。
以上のような構成によって、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第1特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶され、第1始動入賞時コマンドと保留データとが対応することになり、第1始動入賞時コマンドバッファに格納される第1始動入賞時コマンドの数は、第1特図ゲームの第1特図保留記憶数と同じになる。また、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号と第2特図保留記憶部の保留番号とで同じ番号に対応して記憶され、第2始動入賞時コマンドと保留データとが対応することになり、第2始動入賞時コマンドバッファに格納される第2始動入賞時コマンドの数は、第2特図ゲームの第2特図保留記憶数と同じになる。
なお、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファにおける各保留表示番号は、保留表示画像の各表示位置にも対応する。具体的には、第1始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア905Hの領域905HAに設けられている第1保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域905HAにおける最も左の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域905HAにおける左から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域905HAにおける左から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域905HAにおける左から4番目の表示位置に対応する。また、第2始動入賞時コマンドバッファの各保留表示番号は、表示エリア905Hの領域905HBに設けられている第2保留表示画像の各表示位置に対応し、保留表示番号「1」は領域905HBにおける最も左の表示位置に対応し、保留表示番号「2」は領域905HBにおける左から2番目の表示位置に対応し、保留表示番号「3」は領域905HBにおける左から3番目の表示位置に対応し、保留表示番号「4」は領域905HBにおける左から4番目の表示位置に対応する。
また、第1始動入賞時コマンドバッファ、第2始動入賞時コマンドバッファそれぞれには、保留変化演出実行パターン、作用演出実行パターンが記憶される。保留変化演出実行パターンは、詳しくは後述するが、保留変化演出の実行のパターンを指定するものであり、保留変化演出のターゲットの特図ゲームに対応する始動入賞時コマンドに対応して記憶される。同様に、作用演出実行パターンは、作用演出の実行のパターンを指定するものであり、作用演出のターゲットの特図ゲームに対応する始動入賞時コマンドに対応して記憶される。
なお、図74の始動入賞時コマンドバッファにおいて、「0000(H)」は、コマンドが格納されていないことを示し、「−」は、保留変化演出実行パターンと作用演出実行パターンとのいずれも格納されていないことを示す。
また、図73に示すように、コマンド解析処理では、背景指定コマンドの受信時には、当該背景指定コマンドが指定する背景に応じて、高確フラグの状態や高ベースフラグの状態を切り替える。
次に演出制御プロセス処理を説明する。図75は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図75に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU90120は、まず、保留変化演出設定処理を実行した後(ステップS90161)、RAM90122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS90170〜S90175の処理のいずれかを選択して実行する。
図76は、保留変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。保留変化演出設定処理では、演出制御用CPU90120は、まず、今回新たに始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS90671)。例えば、第1−1〜第1−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ、第2−1〜第2−4入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのいずれかがオン状態となっていれば、始動入賞時コマンドが第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに新たに格納されているので、新たな始動入賞時コマンドの受信ありと判定する。なお、上記各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグのうち複数のフラグがオン状態となっているときには、保留表示番号の最も大きな第2始動入賞時コマンドを今回の「新たに受信した始動入賞時コマンド」として以下説明するが、オンとなった複数のフラグそれぞれに対応する保留表示番号の始動入賞時コマンドを今回の「新たに受信した始動入賞時コマンド」としてそれぞれのコマンドについて以下の処理を実行するようにしてもよい。第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに格納された第1始動入賞時コマンドや第2始動入賞時コマンドのうち、どの始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」であるかは、オン状態となっている入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがどれであるかで特定できる。例えば、第1−3入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがオンであれば、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「3」に格納された第1始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」となるし、第2−2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグがオンであれば、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「2」に格納された第2始動入賞時コマンドが「新たに受信した始動入賞時コマンド」となる。
第1入賞時判定結果指定コマンド受信フラグと第2入賞時判定結果指定コマンド受信フラグとの両者がオフである等して、新たな始動入賞時コマンドの受信がない場合(ステップS90671;NO)、保留変化演出を実行することはないので、保留変化演出設定処理を終了する。
新たな始動入賞時コマンドの受信がある場合(ステップS90671;YES)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」であるかを判定し(ステップS90672)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「1」でない場合には(ステップS90672;NO)、当該新たに受信した始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定しているかを判定する(ステップS90673)。
当該入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定していない場合(ステップS90673;NO)、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが記憶されているかを判定し(ステップS90674)、保留変化演出実行パターンと作用演出実行パターンとのいずれも記憶されていない場合には(ステップS90674:NO)、保留変化演出の実行の有無を決定する(ステップS90675)。ステップS90675では、例えば、図77に示すような決定割合で保留変化演出の実行の有無を決定する。
ステップS90675において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される保留変化演出の実行有無の決定用の乱数値SR1´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR1´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された保留変化演出実行決定テーブルを参照して保留変化演出の実行の有無を決定する。保留変化演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR1´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」の決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、保留変化演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR1´に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた決定結果が「実行あり」であれば保留変化演出を実行すると決定し、「実行なし」であれば保留変化演出を実行しないと決定する。
図77の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、入賞時判定結果が「ハズレ」のときよりも、保留変化演出が実行され易くなっている。一方で、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、その逆になっている。このため、保留変化演出が実行されるときは、実行されないときよりもターゲットの可変表示の大当り期待度が高いことになる。
その後、演出制御用CPU90120は、作用演出の実行の有無を決定する(ステップS90676)。ここで、作用演出とは、所定の画像が保留表示画像に対して作用するか否かの演出である。作用演出には、所定の画像が保留表示画像に対して作用する作用成功演出と、所定の画像が保留表示画像に対して作用しない作用失敗演出とが含まれる。
この実施の形態では、作用演出として、副画像表示装置9051を回動させて、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢の画像を保留表示画像に対して作用するか否かの演出を実行する。この実施の形態では、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中する作用成功演出と、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中しない作用失敗演出とを実行可能である。そして、作用成功演出が実行された場合には、保留変化演出が実行されて保留表示画像の態様が変化し、作用失敗演出が実行された場合には、保留変化演出が実行されず保留表示画像の態様は変化しない。
ステップS90676では、例えば、図78に示すような決定割合で作用演出の実行の有無を決定する。
ステップS90676において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される作用演出の実行有無の決定用の乱数値SR2´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR2´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された作用演出実行決定テーブルを参照して作用演出の実行の有無を決定する。作用演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR2´と比較される数値が、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]であるか[3]又は[4]であるかと、保留変化演出の実行の有無とに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」の決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、作用演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR2´に合致する決定値に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]であるか[3]又は[4]であるかと保留変化演出の実行の有無とに応じて割り当てられた決定結果が「実行あり」であれば作用演出を実行すると決定し、「実行なし」であれば作用演出を実行しないと決定する。
図78の決定割合から分かるように、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]である場合には、作用演出が実行されないようになっている。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]又は[4]である場合に、保留変化演出が「実行あり」のときには、保留変化演出が「実行なし」のときよりも、作用演出が実行され易くなっている。一方で、保留変化演出が「実行なし」のときには、その逆になっている。このため、作用演出が実行されるときには、実行されないときよりも保留変化演出が実行される期待度が高いことになる。
その後、演出制御用CPU90120は、ステップS90675で保留変化演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90677)、実行ありの場合には(ステップS90677;YES)、保留変化演出を実行するパターンである保留変化演出実行パターンを決定する(ステップS90678)。ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合、ステップS90678では、例えば、図79に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。具体的には、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「2」のときには、図79(A)に示すような決定割合で保留変化演出パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「3」のときには、図79(B)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときには、図79(C)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。
保留変化演出実行パターンは、上述のように、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに格納されるが、対応する始動入賞時コマンドと共に、ターゲット前の特図ゲームが実行されたときに、保留表示番号の上位にシフトされる。作用演出を伴わない保留変化演出実行パターンは、保留変化演出を実行するときの保留表示番号と、そのときの保留表示画像の変化の態様とを指定するものであり、保留変化演出実行パターンHP1´−1〜HP1´−2、HP2´−1〜HP2´−2、HP3´−1〜HP3´−2が用意されている。
例えば、保留変化演出実行パターンHP1´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP2´−2は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、再度保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を緑から赤に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP3´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[3]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]、[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示においては、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとする保留変化演出実行パターンである。
ステップS90676で作用演出を実行すると決定された場合、ステップS90678では、例えば、図80に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。具体的には、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「3」のときには、図80(A)に示すような決定割合で保留変化演出パターンを決定する。また、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときには、図80(B)に示すような決定割合で保留変化演出実行パターンを決定する。
作用演出を伴う保留変化演出実行パターンは、保留変化演出を実行するときの保留表示番号と、そのときの副画像表示装置9051の向きの変化の態様と、そのときの保留表示画像の変化の態様とを指定するものであり、保留変化演出実行パターンHP4´−1〜HP4´−2、HP5´−1〜HP5´−2、HP6´−1〜HP6´−2、HP7´−1〜HP7´−2が用意されている。
例えば、保留変化演出実行パターンHP4´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から斜めに回動させて作用失敗演出を実行した後に、保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は白のままとし、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを斜めから横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP5´−2は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを横のままとして作用成功演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を緑から赤に変化させる保留変化演出実行パターンである。
例えば、保留変化演出実行パターンHP7´−1は、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[3]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から横に回動させて作用成功演出を実行した後に、保留変化演出を実行してターゲットの保留表示画像の表示色を白から緑に変化させ、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[2]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを縦から横のままとして作用失敗演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとし、当該保留変化演出実行パターンが保留表示番号[1]に対応する記憶領域にシフトしたときに実行される可変表示において、副画像表示装置9051の向きを横のままとして作用失敗演出を実行した後に、再度保留変化演出を実行せずにターゲットの保留表示画像の表示色は緑のままとする保留変化演出実行パターンである。
ステップS90678において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される保留変化演出実行パターンの決定用の乱数値SR3´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR3´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された第1保留変化演出実行パターン決定テーブル〜第5保留変化演出実行パターン決定テーブルのいずれかを参照して、保留変化演出実行パターンを決定する。
第1保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[2]のときに参照される。第1保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1´−1又はHP1´−2に割り当てられていればよい。
第2保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]のときに参照される。第2保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2、HP2´−1、HP2´−2に割り当てられていればよい。
第3保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行しないと決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[4]のときに参照される。第3保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2、HP3´−1、HP3´−2に割り当てられていればよい。
第4保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行すると決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[3]のときに参照される。第4保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP4´−1、HP4´−2、HP5´−1、HP5´−2に割り当てられていればよい。
第5保留変化演出実行パターン決定テーブルは、ステップS90676で作用演出を実行すると決定された場合に、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[4]のときに参照される。第5保留変化演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3´と比較される数値が、入賞時判定結果指定コマンドが指定する入賞時判定結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる保留変化演出実行パターンHP6´−1、HP6´−2、HP7´−1、HP7´−2に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、各保留変化演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR3´に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた保留変化演出実行パターンのいずれかを今回の保留変化演出の演出実行パターンとして決定する。
図79、図80の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の表示色が最終的に「赤」になる保留変化演出実行パターンが「緑」になる保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の表示色が最終的に「緑」になる保留変化演出実行パターンが「赤」になる保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が「緑」になるときよりも「赤」になるときの方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。このため、保留表示画像の最終的な表示色を「赤」にする保留変化演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、保留表示画像の最終的な表示色を「緑」にする保留変化演出は、「赤」よりも低いが保留変化演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
また、図80(A)の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「1回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「1回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、作用演出を伴う保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が「1回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなるよりも「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。
また、図80(B)の決定割合から分かるように、入賞時判定結果が「大当り」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「3回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっており、入賞時判定結果が「ハズレ」のときには、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が横向きとなる期間が「2回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンが「3回」の可変表示に対応する保留変化演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、作用演出を伴う保留変化演出が実行されたときにおいて、保留表示画像の最終的な表示色が同じ色である場合、副画像表示装置9051が「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなるよりも「3回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる方が、ターゲットの特図ゲームの大当り期待度は高い。
このため、副画像表示装置9051が「3回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、副画像表示装置9051が「2回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、「3回」の場合よりも低いが「1回」の場合よりも大当り期待度が高いことを予告し、副画像表示装置9051が「1回」の可変表示に対応する期間にわたり横向きとなる作用演出を伴う保留変化演出は、「2回」の場合よりも低いが作用演出を伴う保留変化演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
保留変化演出の実行なしの場合(ステップS90677;NO)、演出制御用CPU90120は、ステップS90676で作用演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90679)、実行ありの場合には(ステップS90679;YES)、作用演出を実行するパターンである作用演出実行パターンを決定する(ステップS90680)。ステップS90680では、例えば、図80に示す保留変化演出実行パターンの決定割合と同様の決定割合で作用演出実行パターンを決定する。例えば、図80に示す保留変化演出実行パターンにおける副画像表示装置9051の向きの変化のみを規定したパターンを作用演出実行パターンとすればよい。
演出制御用CPU90120は、ステップS90678又はS90680の後、決定した保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンを新たに受信した始動入賞時コマンドに対応付けて格納する(ステップS90681)。これによって、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する特図ゲームがターゲットであることが分かり、且つ、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンによって、保留変化演出又は作用演出の実行タイミングが分かる。
ステップS90681の後、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が[1]である場合(ステップS90672;YES)、入賞時判定結果指定コマンドが「判定なし」を判定結果として指定している場合(ステップS90673;YES)、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが記憶されている場合(ステップS90674;YES)、又は保留変化演出も作用演出も実行なしの場合(ステップS90679;NO)、新たな始動入賞時コマンドの受信に応じて保留表示画像の表示を更新する処理を行う(ステップS90682)。
ステップS90682では、例えば、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、オンとなっている入賞時判定結果指定コマンド受信フラグに対応する保留表示番号に対応する、表示エリア905Hの表示位置に保留表示画像の表示を開始させる処理を行う。これによって、新たに受信した始動入賞時コマンドに対応した保留表示画像が新たに表示されることになる。当該保留表示画像は、当該新たに保留された特図ゲームに対応する保留表示画像として、当該新たに保留された特図ゲームが実行されるまで表示される。
第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[1]に対応した表示位置に表示されている第1保留表示画像は、当該保留表示番号[1]に対応して格納された第1始動入賞時コマンドに対応すると共に、第1特図保留記憶部の保留番号[1]に対応した保留データや当該保留データで実行される第1特図ゲーム等とも対応する。このようなことは、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[2]〜[4]に対応した各表示位置に表示されている各第1保留表示画像についても同様である。
第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[1]に対応した表示位置に表示されている第2保留表示画像は、当該保留表示番号[1]に対応して格納された第2始動入賞時コマンドに対応すると共に、第2特図保留記憶部の保留番号[1]に対応した保留データや当該保留データで実行される第2特図ゲーム等とも対応する。このようなことは、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号[2]〜[4]に対応した各表示位置に表示されている各第2保留表示画像についても同様である。
ステップS90682の後、保留変化演出設定処理は終了するが、このとき、各入賞時判定結果指定コマンド受信フラグの状態をリセットするとよい。
ステップS90170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理では、演出制御用CPU90120は、主基板9011からの変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定する。なお、当該判定は、コマンド解析処理にて制御される変動開始指定コマンド受信フラグがオン状態になっているか否かによって判定すればよい。変動開始指定コマンドを受信している場合、特図ゲームの開始に同期して飾り図柄の可変表示を開始するため、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値である“1”に更新してから、可変表示開始待ち処理は終了する。変動開始指定コマンドを受信していない場合、可変表示開始待ち処理はそのまま終了する。
ステップS90171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。図81は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、今回の可変表示の変動パターンや可変表示結果に応じて最終停止図柄を決定する(ステップS90321)。変動パターンは、主基板9011から送信され変動パターン指定コマンド格納領域に格納された変動パターン指定コマンドに基づいて特定すればよい。可変表示結果は、主基板9011から送信され表示結果指定コマンド格納領域に格納された表示結果指定コマンドに基づいて特定すればよい。
例えば、可変表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターンであるときには、非リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。可変表示結果が「ハズレ」であり、変動パターンが、「リーチ」を指定するリーチ変動パターンであるときには、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。可変表示結果が「大当り」であるときには、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄の組み合わせを確定飾り図柄の組み合わせとして決定する。各確定飾り図柄の組み合わせは、乱数回路90124又はRAM90122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される乱数値と、ROM90121に予め記憶された決定用テーブルとを用いて、予め用意された確定飾り図柄の組み合わせからランダムに決定するとよい。なお、大当り組み合わせを構成する同一の飾り図柄は、大当り種別によって異ならせてもよい。
ステップS90321の後、演出制御用CPU90120は、演出制御パターン設定処理を実行する(ステップS90322)。図82は、演出制御パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。演出制御パターン設定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をシフトさせる(ステップS90901)。具体的には、第1変動開始指定コマンドを受信しているときには、第1始動入賞時コマンドバッファの第1保留表示番号[2]〜[4]に対応して記憶されている第1始動入賞時コマンドや保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンをそれぞれ上位の番号の第1保留表示番号[1]〜[3]にシフトさせる。第2変動開始指定コマンドを受信しているときには、第2始動入賞時コマンドバッファの第2保留表示番号[2]〜[4]に対応して記憶されている第2始動入賞時コマンドや保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンをそれぞれ上位の番号の第2保留表示番号[1]〜[3]にシフトさせる。
次に、記憶内容をシフトさせた方の第1始動入賞時コマンドバッファ又は第2始動入賞時コマンドバッファに格納されている保留変化演出実行パターンをチェックし(ステップS90902)、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されている場合において、保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが同じで、保留変化演出又は作用演出を実行する必要があるか等を確認する(ステップS90903)。
保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが同じで、保留表示演出又は作用演出を実行する場合には(ステップS90903;YES)、当該保留変化演出実行パターン指定される、今回の保留表示番号における保留表示画像の変化の態様で保留表示画像を変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターン、当該保留変化演出実行パターンで指定される、今回の保留表示番号における副画像表示装置9051の変位の態様で作用演出を実行した後に保留表示画像の変化の態様で保留表示画像を変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターン、又は作用演出実行パターンで設定される、今回の保留表示番号における副画像表示装置9051の変位の態様で作用演出を実行する演出制御パターンを設定する(ステップS90904)。例えば、当該保留変化演出実行パターンがHP3´−2で、シフト後の保留変化演出実行パターンに対応する保留表示番号が[3]のときには、保留表示画像を白色から緑色に変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターンを設置する。当該保留変化演出実行パターンがHP3´−2で、シフト後の保留変化演出実行パターンに対応する保留表示番号が[1]のときには、保留表示画像を緑色から赤色に変化させる保留変化演出を実行する演出制御パターンを設定する。
なお、この実施の形態では、複数の保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されないようにしているが、他の実施の形態として、複数の保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが格納されており、各保留変化演出実行パターン、作用演出実行パターンについて保留変化演出、作用演出を実行する場合には、複数の保留変化演出、作用演出を実行する演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する。このとき、複数の保留変化演出、作用演出は、同時に実行されてもよいし、順次実行されてもよい。
保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンが指定する保留表示番号と、当該保留変化演出実行パターン又は作用演出実行パターンに対応する実際の保留表示番号とが異なり、保留表示演出又は作用演出を実行しない場合(ステップS90903;NO)、又はステップS90904の後、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出を実行するパターンである呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する(ステップS90905)。呼びかけ予告演出は、飾り図柄の可変表示の開始時に所定のキャラクターの呼びかけ画面が出現する演出である。ステップS90905では、例えば、図83に示すような決定割合で呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する。
呼びかけ予告演出実行パターンは、呼びかけ予告演出を実行するときの所定のキャラクターの呼びかけの態様を指定するものであり、呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1、YP1´−2が用意されている。
例えば、呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1は、呼びかけ予告演出を実行して所定のキャラクターが「やりたくな〜い」と呼びかける呼びかけ予告演出実行パターンである。
例えば、呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−2は、呼びかけ予告演出を実行して所定のキャラクターが「ねぇ〜」と呼びかける呼びかけ予告演出実行パターンである。
ステップS90905において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される呼びかけ予告演出の実行有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとの決定用の乱数値SR4´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR4´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された呼びかけ予告演出実行決定テーブルを参照して呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンとを決定する。
呼びかけ予告演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR4´と比較される数値が、変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンに応じて異なる範囲で、決定結果となる呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1、YP1´−2とに割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、呼びかけ予告演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR4´に合致する決定値に入賞時判定結果に応じて割り当てられた呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合に呼びかけ予告演出実行パターンのいずれかを今回の呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとして決定する。
図83の決定割合から分かるように、変動パターンが「リーチ」のときには、変動パターンが「非リーチ」のときよりも、呼びかけ予告演出が実行され易くなっている。一方で、変動パターンが「非リーチ」のときには、その逆になっている。このため、呼びかけ予告演出が実行されるときには、実行されないときよりも飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となるリーチ期待度が高いことになる。
また、図83の決定割合から分かるように、変動パターンが「リーチ」のときには、所定のキャラクターの呼びかけが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出実行パターンが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出実行パターンよりも選択され易くなっており、変動パターンが「非リーチ」のときには、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出実行パターンが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、呼びかけ予告演出が実行されたときにおいて、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になるときよりも「ねぇ〜」になるときの方が、リーチ期待度は高い。このため、所定のキャラクターの呼びかけが「ねぇ〜」になる呼びかけ予告演出は、リーチ期待度が最も高いことを予告し、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になる呼びかけ予告演出は、「ねぇ〜」よりも低いが呼びかけ予告演出が実行されないときよりもリーチ期待度が高いことを予告する。
ステップS90905の後、今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定するものであるかを判定する(ステップS90906)。
今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定する場合(ステップS90906;YES)、カウントアップ予告演出を実行するかを決定する(ステップS90907)。カウントアップ予告演出は、所定のキャラクターがカウントアップを行う演出である。演出制御用CPU90120は、例えば、図84に示す決定割合で、カウントアップ予告演出の実行の有無を決定する。
ステップS90907において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるカウントアップ予告演出の実行有無の決定用の乱数値SR5´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR5´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意されたカウントアップ予告演出実行決定テーブルを参照してカウントアップ予告演出の実行の有無を決定する。カウントアップ予告演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR5´と比較される数値が、今回の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定しているか、ノーマルリーチのみの実行を指定しているかに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、カウントアップ予告演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR5´に合致する決定値に、今回の変動パターンがスーパーリーチの実行を指定しているか、ノーマルリーチのみの実行を指定しているかに応じて割り当てられた決定値が「実行あり」であるときには、カウントアップ予告演出を実行すると決定し、割り当てられた決定結果が「実行なし」であるときには、カウントアップ予告演出を実行しないと決定する。
図84の決定割合から分かるように、スーパーリーチが実行されるときには、カウントアップ予告演出の実行割合が高く、ノーマルリーチのみが実行されるときには、カウントアップ予告演出の実行割合が低いので、カウントアップ予告演出が実行されたときには、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する可能性が高い。
続いて、演出制御用CPU90120は、特別演出を実行するかを決定する(ステップS90908)。特別演出は、副画像表示装置9051の向きを維持する演出であり、副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間と、副画像表示装置9051を横向きに維持する期間とが異なる演出を実行可能である。演出制御用CPU90120は、例えば、図85に示す決定割合で、特別演出の実行の有無を決定する。
ステップS90908において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特別演出の実行有無の決定用の乱数値SR6´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR6´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された特別演出実行決定テーブルを参照して特別演出の実行の有無を決定する。特別演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR6´と比較される数値が、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとに応じて異なる範囲で、決定結果となる「実行あり」又は「実行なし」に割り当てられていればよい。演出制御用CPU90120は、特別演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR6´に合致する決定値に、呼びかけ予告演出の実行の有無と、呼びかけ予告演出を実行する場合の呼びかけ予告演出の演出実行パターンとに応じて割り当てられた決定値が「実行あり」であるときには、特別演出を実行すると決定し、割り当てられた決定値が「実行なし」であるときには、特別演出を実行しないと決定する。
図85の決定割合から分かるように、呼びかけ予告演出が実行されるときには、特別演出の実行割合が高く、呼びかけ予告演出が実行されないときには、特別演出の実行割合が低いので、呼びかけ予告演出が実行されたときには、特別演出が実行され、副画像表示装置9051が横向きになる可能性が高い。
また、図85の決定割合から分かるように、呼びかけ予告演出を実行する場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」になるときには、特別演出の実行割合が高く、「ねぇ〜」になるときには、特別演出の実行割合が低いので、呼びかけ予告演出が実行された場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」であったときには、特別演出が実行され、副画像表示装置9051が横向きになる可能性が高い。
続いて、演出制御用CPU90120は、ステップS90907で特別演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90909)、特別演出を実行する場合には(ステップS90909;YES)、特別演出を実行するパターンである特別演出実行パターンを決定する(ステップS90910)。ステップS90910では、例えば、図86に示すような決定割合で特別演出実行パターンを決定する。
特別演出実行パターンは、特別演出を実行するときに副画像表示装置9051を横向きに維持する期間を指定するものであり、特別演出実行パターンTP1´−1〜TP1´−3が用意されている。
例えば、特別演出実行パターンTP1´−1は、特別演出を実行して、副画像表示装置9051を横向きに「1000ms」維持する特別演出実行パターンである。
例えば、特別演出実行パターンTP1´−2は、特別演出を実行して副画像表示装置9051を横向きに「10000ms」維持する特別演出実行パターンである。
例えば、特別演出実行パターンTP1´−1は、特別演出を実行して副画像表示装置9051を横向きに「15000ms」維持する特別演出実行パターンである。
ステップS90910において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される特別演出実行パターンの決定用の乱数値SR7´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR7´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された特別演出実行パターン決定テーブルを参照して特別演出実行パターンを決定する。
特別演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR7´と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる特別演出実行パターンTP1´−1〜TP1´−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、特別演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR7´に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられた特別演出実行パターンのいずれかを今回の特別演出の演出実行パターンとして決定する。
図86の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が長い特別演出実行パターンが、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が短い特別演出実行パターンよりも選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が短い特別演出実行パターンが、副画像表示装置9051を横向きに維持する時間が長い特別演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、特別演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度は高い。このため、副画像表示装置9051を横向きに「15000ms」維持する特別演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、副画像表示装置9051を横向きに「10000ms」維持する特別演出は、「15000ms」維持するよりも低いが「1000ms」維持するよりも大当り期待度が高いことを予告し、副画像表示装置9051を横向きに「1000ms」維持する特別演出は、「10000ms」維持するよりも低いが特別演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
その後、演出制御用CPU90120は、ステップS90910で特別演出実行パターンTP1´−1を今回の特別演出の演出実行パターンとして決定したかを判定し(ステップS90911)、特別演出実行パターンTP1´−1でない場合には(ステップS90911;NO)、「擬似連」の可変表示演出を実行するパターンである擬似連演出実行パターンを決定する(ステップS90912)。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動させる演出表示を、所定回まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて、特殊組み合わせの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組み合わせのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、再変動演出となる画像表示等の所定演出が実行されてもよい。なお、再変動演出は、画像表示装置905や副画像表示装置9051の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の更なる一例として、「擬似連」の可変表示演出による変動表示の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型が動作するように制御されてもよい。このとき、各変動表示の期間中に、演出用模型の動作態様が変化するように制御されてもよいし、複数の演出用模型のうちで動作するものが変化するように制御されてもよい。
「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、画像表示装置905の画面上に特定のキャラクター画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるとき等に、特殊な効果音となる音声をスピーカ908L、908Rから出力するように制御されてもよい。こうした再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、大当り期待度といった、所定の遊技価値が付与される可能性や遊技者にとって有利な遊技状態に制御される可能性が高まるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。そして、擬似連回数が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、大当り期待度が高くなる。また、擬似連回数によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
ステップS90912では、例えば、図87に示すような決定割合で擬似連演出実行パターンを決定する。
擬似連演出実行パターンは、「擬似連」の可変表示演出を実行するときの擬似連回数と、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフとを指定するものであり、擬似連演出実行パターンGP1´−1〜GP1´−3が用意されている。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1´−1は、擬似連回数が1回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「ピース!」になる擬似連演出実行パターンである。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1´−2は、擬似連回数が2回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「チャンス!」になる擬似連演出実行パターンである。
例えば、擬似連演出実行パターンGP1´−3は、擬似連回数が3回の「擬似連」の可変表示演出を実行して、「擬似連」の可変表示演出を終了するときの所定のキャラクターのセリフが「アメイジング!」になる擬似連演出実行パターンである。
ステップS90912において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される擬似連演出実行パターンの決定用の乱数値SR8´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR8´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された擬似連演出実行パターン決定テーブルを参照して擬似連演出実行パターンを決定する。
擬似連演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR8´と比較される数値が、特別演出実行パターンTP1´−2と特別演出実行パターンTP1´−3とのいずれに決定されたかに応じて異なる範囲で、決定結果となる擬似連演出実行パターンGP1´−1〜GP1´−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、擬似連演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR8´に合致する決定値に特別演出実行パターンに応じて割り当てられた擬似連演出実行パターンのいずれかを今回の「擬似連」の可変表示演出の演出実行パターンとして決定する。
図87の決定割合から分かるように、大当り期待度が最も高い特別演出実行パターン「TP1´−3」のときには、擬似連回数が多い擬似連演出実行パターンが選択され易くなっており、特別演出実行パターン「TP1´−3」よりも大当り期待度が低い特別演出実行パターン「TP1´−2」のときには、擬似連回数が少ない擬似連演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、「擬似連」の可変表示演出が実行されたときにおいて、擬似連回数が多い方が、大当り期待度は高い。このため、「3回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「アメイジング!」となる「擬似連」の可変表示演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、「2回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「チャンス!」となる「擬似連」の可変表示演出は、「3回」の再変動演出が実行されるときよりも低いが「1回」の再変動演出が実行されるときよりも大当り期待度が高いことを予告し、「1回」の再変動演出が実行され、演出終了時の所定のキャラクターのセリフが「ピース!」となる「擬似連」の可変表示演出は、「2回」の再変動演出が実行されるときよりも低いが「擬似連」の可変表示演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
その後、演出制御用CPU90120は、ステップS90907でカウントアップ予告演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90913)、実行ありの場合には(ステップS90913;YES)、特別演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行するパターンであるカウントアップ予告演出実行パターンを決定する(ステップS90914)。ステップS90914では、例えば、図88(A)に示すような決定割合でカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
カウントアップ予告演出実行パターンは、カウントアップ予告演出を実行するときの所定のキャラクターによるカウント数を指定するものであり、カウント予告演出実行パターンYP2´−1〜YP2´−3が用意されている。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2´−1は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「3」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2´−2は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「4」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
例えば、カウント予告演出実行パターンYP2´−3は、カウント予告演出を実行して、所定のキャラクターによりカウント「5」までカウントアップするカウント予告演出実行パターンである。
ステップS90914において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるカウントアップ予告演出実行パターンの決定用の乱数値SR9´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR9´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意されたカウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルを参照してカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
カウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルでは、例えば、乱数値SR9´と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となるカウントアップ予告演出実行パターンYP2´−1〜YP2´−3に割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、カウントアップ予告演出実行パターン決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR9´に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられたカウントアップ予告演出実行パターンのいずれかを今回のカウントアップ予告演出の演出実行パターンとして決定する。
図88(A)の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が多いカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が少ないカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、カウントアップ予告演出が実行されたときにおいて、所定のキャラクターによるカウント数が多い方が、大当り期待度は高い。このため、所定のキャラクターによりカウント「5」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、所定のキャラクターによりカウント「4」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、カウント「5」よりも低いがカウント「3」よりも大当り期待度が高いことを予告し、所定のキャラクターによりカウント「3」までカウントアップするカウントアップ予告演出は、カウント「4」よりも低いがカウントアップ予告演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
ステップS90914の後、今回の特別演出の演出実行パターンが特別演出実行パターン「TP1´−1」である場合(ステップS90911;YES)、又はカウントアップ予告演出を実行しない場合には(ステップS90913;NO)、変動パターンや決定した最終停止図柄の組み合わせに応じた可変表示中演出を実行し、且つ、可変表示中演出の一部として、特別演出と、特別演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きになったことを報知する報知演出とを実行可能な演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する(ステップS90915)。
特別演出を実行しない場合(ステップS90909;NO)、演出制御用CPU90120は、ステップS90907でカウントアップ予告演出を実行すると決定したかを判定し(ステップS90916)、実行ありの場合には(ステップS90916;YES)、特別演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行するパターンであるカウントアップ予告演出実行パターンを決定する(ステップS90917)。ステップS90917では、例えば、ステップS90914の処理と同様の処理を行い、図88(B)に示すような決定割合でカウントアップ予告演出実行パターンを決定する。
図88(A)、(B)の決定割合から分かるように、特別演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行する場合には、特別演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときにカウントアップ予告演出を実行する場合よりも、可変表示結果が「大当り」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が多いカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、所定のキャラクターによるカウント数が少ないカウントアップ予告演出実行パターンが選択され易くなっている。このため、所定のキャラクターによるカウント数が同じカウントアップ予告演出であっても、特別演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度は、特別演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度よりも高い。
ステップS90917の後、又はカウントアップ予告演出を実行しない場合には(ステップS90916;NO)、今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定するものであるかを判定する(ステップS90918)。
今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定する場合(ステップS90918;YES)、発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出を実行するパターンである発展時演出実行パターンとを決定する(ステップS90919)。発展時演出は、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する際に実行される演出である。ステップS90919では、例えば、図89に示すような決定割合で発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとを決定する。
発展時演出実行パターンは、発展時演出を実行するときの演出の態様を指定するものであり、発展時演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2が用意されている。
例えば、発展時演出実行パターンHP1´−1は、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンである。
例えば、発展時演出実行パターンHP1´−1は、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンである。
ステップS90919において、演出制御用CPU90120は、まず、乱数回路90124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとの決定用の乱数値SR10´を示す数値データを抽出する。続いて、当該乱数値SR10´に基づいて、ROM90121に予め記憶されて用意された発展時演出実行決定テーブルを参照して発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンとを決定する。
発展時演出実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR10´と比較される数値が、表示結果指定コマンドが指定する可変表示結果に応じて異なる範囲で、決定結果となる発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合の発展時演出実行パターンHP1´−1、HP1´−2とに割り当てられていればよい。
演出制御用CPU90120は、発展時演出実行決定テーブルにおいて、今回抽出した乱数値SR10´に合致する決定値に可変表示結果に応じて割り当てられた発展時演出の実行の有無と、発展時演出を実行する場合に発展時演出実行パターンのいずれかを今回の発展時演出を実行する場合の発展時演出の演出実行パターンとして決定する。
図89の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、可変表示結果が「ハズレ」のときよりも、発展時演出が実行され易くなっている。一方で、可変表示結果が「ハズレ」のときには、その逆になっている。このため、発展時演出が実行されるときには、実行されないときよりも大当り期待度が高いことになる。
また、図89の決定割合から分かるように、可変表示結果が「大当り」のときには、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンが、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンよりも選択され易くなっており、可変表示結果が「ハズレ」のときには、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンが、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出実行パターンよりも選択され易くなっている。このため、発展時演出が実行されたときにおいて、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用するときよりも「第2キャラクター」が飾り図柄に作用するときの方が、大当り期待度は高い。このため、「第2キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出は、大当り期待度が最も高いことを予告し、「第1キャラクター」が飾り図柄に作用する発展時演出は、「第1キャラクター」よりも低いが発展時演出が実行されないときよりも大当り期待度が高いことを予告する。
ステップS90919の後、今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定しない場合(ステップS90906;NO)、又は今回の可変表示の変動パターンがスーパーリーチを指定しない場合(ステップS90908;NO)、変動パターンや決定した最終停止図柄の組み合わせに応じた可変表示中演出を実行し、且つ、特別演出等を実行しない演出制御パターンを今回の使用パターンとして設定する(ステップS90920)。
ステップS90915、S90920の後は、演出制御パターン設定処理を終了する。
図81に戻り、ステップS90322の後には、演出制御用CPU90120は、例えば今回の変動パターンに対応する特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM90122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマに初期値として設定する(ステップS90323)。
そして、画像表示装置905における飾り図柄等の変動と、副画像表示装置9051における小図柄の変動とを開始させるための設定を行う。このときには、例えばステップS90322にて使用パターンとして設定された演出制御パターンに含まれる表示制御データに基づいて、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、画像表示装置905の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにて飾り図柄の変動を開始させ、副画像表示装置9051の表示領域に設けられた小図柄表示エリア9051Vにて小図柄の変動を開始させればよい。
その後、保留表示画像の表示の更新設定を行う(ステップS90325)。例えば、受信している変動開始指定コマンドが第1変動開始指定コマンドであれば、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、表示エリア905Hの左の領域905HAの最も左の第1保留表示画像を消去し、他の第1保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる。例えば、受信している変動開始指定コマンドが第2変動開始指定コマンドであれば、表示制御部90123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させること等によって、表示エリア905Hの右の領域905HBの最も左の第2保留表示画像を消去し、他の第2保留表示画像それぞれを左隣の表示位置にシフトさせる。
上記のように、始動入賞時コマンドは、特図ゲームの保留発生時に、保留データが特図保留記憶部に新たに格納されるのに対応して、新たに始動入賞時コマンドバッファに格納される。そして、このときには、ステップS90682で保留表示図柄が追加される。特図ゲームの開始時には、保留データが特図保留記憶部から1つ削除されるのに対応して、ステップS90901で始動入賞時コマンドの記憶内容がシフトされる。そして、このときには、ステップS90325で、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトする。このように、保留表示番号と、保留番号とは対応し、同じ番号のときの、始動入賞時コマンドと、保留データや当該保留データに対応する特図ゲームと、は対応し、更に当該同じ番号の保留表示番号に対応した表示位置の保留表示図柄も対応することになる。
その後、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS90326)、可変表示開始設定処理を終了する。
ステップS90172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理には、RAM90122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、ステップS90171で決定された演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板9011から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板9011からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板9012の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS90173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU90120は、当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドの受信があったと判定した場合には、大当り遊技状態に実行される大当り中演出を実行するための演出制御パターンを使用パターンに設定し、演出プロセスフラグの値が“4”に更新する。このとき、使用パターンとして設定した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定し、本処理を終了する。
当り開始指定コマンドの受信がないと判定した場合には、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマの値を1減算し、1減算したタイマ値が「0」であるかを判定することで、待ち時間の経過を判定する。1減算後のタイマ値が「0」でない場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。1減算後のタイマ値が「0」である場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していることになるので、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を“0”に更新して本処理を終了する。
ステップS90174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この当り中処理において、演出制御用CPU90120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じた後のタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データに基づいて、演出動作制御を行う。タイマ割込み毎にステップS90174が繰り返し実行されることで、大当り遊技状態に対応した演出の実行が実現する。
当り中処理では、更に、当り終了指定コマンドを受信したかを判定し、当り終了指定コマンドを受信していない場合、各ラウンド遊技が全て終了していないので、演出プロセスフラグの値を更新せずに当り中処理を終了する。また、当り終了指定コマンドを受信した場合には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の実行を開始するため、演出制御プロセスフラグの値をステップS90175に対応した値である“5”に更新して当り中処理を終了する。なお、この更新時では、エンディングを事項するための演出制御パターンを使用パターンとして選択し、更に使用パターンとして選択した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。エンディングの演出制御パターンは、予め設定されていればよい。
ステップS90175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング処理において、演出制御用CPU90120は、エンディング期間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御パターンに含まれるデータが終了コードであるか否かを判定することによって、エンディング期間が経過したかを判定する。
演出制御パターンに含まれるデータが終了コードでなく、エンディング期間が経過していない場合、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じた後のタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データに基づいて、エンディングの演出動作制御を行い、本処理を終了する。タイマ割込み毎にステップS90175が繰り返し実行されることで、エンディング演出の実行が実現する。演出制御パターンに含まれるデータが終了コードのときには、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新したときには、本処理を終了する。なお、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新するときには、演出制御プロセスタイマや、各種フラグの状態やカウンタの値等の各種データを適宜リセットする。
次に、この実施の形態で実現される演出画面例を図90〜図96を参照して説明する。なお、図90〜図96において、飾り図柄表示エリア905L、905C、905R、小図柄表示エリア9051Vそれぞれに表示されている矢印は、飾り図柄の可変表示中を示している。
まず、図90を参照して、呼びかけ予告演出、特別演出、報知演出、「擬似連」の可変表示演出の演出画面例について説明する。
例えば図82のステップS90905にて呼びかけ予告演出実行パターンYP1´−1に決定されていれば、飾り図柄の可変表示開始後、画像表示装置905にキャラクター画像CA(キャラクターCA)が表示されて「やりたくな〜い」と呼びかける呼びかけ予告演出が開始される(図90(A))。
その後、例えば今回の可変表示の変動パターンがリーチを指定するものであれば、飾り図柄の可変表示においてリーチが発生する(図90(B))。
その後、例えば図82のステップS90908にて特別演出を実行することに決定されていれば、副画像表示装置9051にキャラクター画像CB(キャラクターCB)と崖の画像G(崖G)が表示され、画像表示装置905にキャラクター画像CC(3体のキャラクターCC)が表示される特別演出が開始される(図90(C))。
その後、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する(図90(D))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、副画像表示装置9051が横向きになったことを、副画像表示装置9051に設けられた遊技効果ランプ909を点灯させることで報知する報知演出が実行される(図90(E))。また、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、キャラクターCBと3体のキャラクターCCとが戦う演出が実行される。
その後、例えば図82のステップS90912にて擬似連演出実行パターンGP1´−1に決定されていれば、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する(図90(F))。このとき、キャラクターCBが3体のキャラクターCCのうちの1体を倒す演出が実行される。
その後、1回目(最後)の擬似連変動が開始され、例えば図82のステップS90910にて特別演出実行パターンTP1´−2に決定されていれば、副画像表示装置9051が横向きに維持されてから「10000ms」が経過したことに応じて、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する(図90(G))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出が実行される。また、画像表示装置905では、キャラクターCBに倒された1体のキャラクターCCが倒れたまま、残りの2体のキャラクターCCが逃げ帰る演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が縦向きになり、「擬似連」の可変表示演出も終了したことに応じて、キャラクターCBが「ピース!」というセリフを発する演出が実行される(図90(H))。
なお、擬似連変動が繰り返される度に、キャラクターCBがキャラクターCCを1体ずつ倒す演出が実行されればよい。その場合、例えば3体のキャラクターCCが表示されれば、最大で3回の擬似連変動が実行される可能性がある等、キャラクターCCの数に応じて、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動回数を示唆するようにしてもよい。
次に、図91を参照して、特別演出、報知演出の演出画面例について説明する。
例えば図82のステップS90908にて特別演出を実行することに決定されていれば、副画像表示装置9051にキャラクター画像CB(キャラクターCB)と崖画像G(崖G)が表示され、画像表示装置905にキャラクター画像CC(3体のキャラクターCC)が表示される特別演出が開始される(図91(A))。
その後、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する(図91(B))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、副画像表示装置9051が横向きになったことを、副画像表示装置9051に設けられた遊技効果ランプ909を点灯させることで報知する報知演出が実行される(図91(C))。また、副画像表示装置9051が横向きになったことに応じて、キャラクターCBと3体のキャラクターCCとが戦う演出が実行される。
その後、例えば図82のステップS90910にて特別演出実行パターンTP1´−1に決定されていれば、副画像表示装置9051が横向きに維持されてから「1000ms」が経過したことに応じて、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する(図91(D))。このとき、副画像表示装置9051では、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出が実行される。
その後、副画像表示装置9051が縦向きになったことに応じて、キャラクターCBが「むり〜」というセリフを発する演出が実行される(図91(E))。
次に、図92を参照して、発展時演出の演出画面例について説明する。
例えば図82のステップS90919にて発展時演出パターンHP1´−2に決定されていれば、リーチハズレ組み合わせとなる飾り図柄が仮停止した後(図92(A))、副画像表示装置9051に第2キャラクター画像(第2キャラクターCD)が表示される発展時演出が開始される(図92(B))。
その後、副画像表示装置9051が縦向きから斜め向きに回動したことに応じて、第2キャラクターCDが副画像表示装置9051から画像表示装置905に移動する演出が実行される(図92(C))。
その後、第2キャラクターCDが「左」の飾り図柄表示エリア905Lに仮停止している飾り図柄に作用して、他の飾り図柄に変更する演出が実行される(図92(D))。
その後、第2キャラクターCDが「右」の飾り図柄表示エリア905Rに仮停止している飾り図柄に作用して、リーチ組み合わせとなる他の飾り図柄に変更する演出が実行される(図92(E))。
その後、第2キャラクターCDが「中」の飾り図柄表示エリア905Cに仮停止している飾り図柄に作用して、「中」の飾り図柄表示エリア905Cにて飾り図柄の変動を再開させる演出が実行される(図92(F))。
このようにして、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となり、副画像表示装置9051が斜め向きから縦向きに回動したことに応じて、発展時演出が終了し(図92(G))、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展する(図92(H))。
次に、図93を参照して、保留変化演出、作用演出の演出画面例について説明する。
新たに受信した始動入賞時コマンドに対応する保留表示番号が「4」のときに、例えば図76のステップS90678にて保留変化演出実行パターンHP6´−2に決定されていれば、領域905HAにおける左から4番目の表示位置に表示された保留表示画像Tをターゲットとして、保留変化演出が開始される(図93(A))。このとき、副画像表示装置9051には、キャラクター画像CE(キャラクターCE)が表示される。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、副画像表示装置9051が縦向きから斜め向きに回動し、キャラクターCEがターゲットの保留表示画像Tを狙って矢Yを射る作用演出が実行される(図93(B))。
その後、矢Yがターゲットの保留表示画像Tに命中せず、ターゲットの保留表示画像Tは変化しないことから、この作用演出は作用失敗演出となる(図93(C))。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、副画像表示装置9051が斜め向きから横向きに回動したことに応じて、副画像表示装置9051が横向きになったことを、副画像表示装置9051に設けられた遊技効果ランプ909を点灯させることで報知する報知演出が実行され(図93(D))、再び作用演出が実行されるが、この作用演出も作用演出失敗となり、ターゲットの保留表示画像Tは変化しない(図93(E))。
その後、次回の可変表示の開始時に、保留表示図柄が1つ消去され、他の保留表示図柄の表示位置がシフトするとき、再び作用演出が実行され(図93(F))、矢Yがターゲットの保留表示画像Tに命中し、ターゲットの保留表示画像Tが白色から赤色に変化することから、この作用演出は作用成功演出となる(図93(G))。
その後、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動して、保留変化演出は終了する(図93(H))。
ここで、遊技領域は、遊技者の選択により遊技球を打ち込む領域が変更可能となる複数の領域を含む。遊技領域の左右方向の中央を境界として左側の領域が左遊技領域と呼ばれ、右側の領域が右遊技領域と呼ばれ、打ち込まれた遊技球は、左遊技領域か右遊技領域かのいずれかに進入するようになっている。
遊技球が左遊技領域へ流れるように左遊技領域を狙って遊技球を打ち込むことを「左打ち」と呼び、遊技球が右遊技領域へ流れるように右遊技領域を狙って遊技球を打ち込むことを「右打ち」と呼ぶ。即ち、遊技者が、左打ち及び右打ちすることにより打ち込まれた遊技球は、遊技領域へと飛び出す。そして、左打ちされた遊技球は、左遊技領域を流下する。一方、右打ちされた遊技球は、右遊技領域を流下する。このように、遊技者は、打球操作ハンドルの操作量に応じて打球発射装置の発射強度を変更することで、右打ち又は左打ちする等、遊技者の選択により遊技球を打ち込む領域を変更することができる。なお、左遊技領域及び右遊技領域を流下する遊技球の流下経路は、無数に想定される。
例えば、右遊技領域に特別可変入賞球装置907が設けられている場合、大当り遊技状態では、右打ちすべきである。そこで、可変表示結果が「大当り」となったことに応じて、副画像表示装置9051の表示領域における上方にて、右打ちを指示する右打ち指示画像Sを表示する(図94(A))。
そして、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の開始時には、右打ち指示画像Sの表示と共に、スピーカ908L、908Rにて、右打ちを促す音声による報知を実行する(図94(B))。
ここで、右打ち指示画像Sは、「右打ち」という文字画像の周囲に、2本の弧状の矢印画像が表示されたものである。矢印画像は、時計回りの方向を向いており、文字画像の周りを時計回りに回転する。これにより、図94(C)に示すように、副画像表示装置9051が時計回りに回動しても、図94(D)に示すように、副画像表示装置9051が反時計回りに回動しても、時計回りの方向を向いた弧状の矢印画像が時計回りに回転していることにより、右打ちすべきことを遊技者が特定可能である。
なお、図94(A)に示すように、副画像表示装置9051が縦向きのときに表示領域の上方に表示された右打ち指示画像Sは、副画像表示装置9051が時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図94(C)に示すように、表示領域の右側に表示されることになる。このように、右打ちを指示する右打ち指示画像Sが、横向きになっている副画像表示装置9051の表示領域の右側に表示されていても、遊技者の誤解を招くようなことはない。
一方、図94(A)に示すように、副画像表示装置9051が縦向きのときに表示領域の上方に表示された右打ち指示画像Sは、副画像表示装置9051が反時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図94(D)に破線で示すように、表示領域の左側に表示されることになる。このように、右打ちを指示する右打ち指示画像Sが、横向きになっている副画像表示装置9051の表示領域の左側に表示されると、右打ちを指示するものであるにもかかわらず、左打ちが指示されているとの誤解を招きかねない。
そこで、この実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きのときに表示領域の上方に右打ち指示画像Sを表示していた場合、副画像表示装置9051が反時計回りに90度回転して横向きとなった場合、図94(D)に実線で示すように、副画像表示装置9051を時計回りに90度回転させたときと同様の位置となる、横向きになっている副画像表示装置9051の表示領域の右側に、右打ち指示画像Sを移動させることにより、遊技者の誤解を招くことがないようにしている。
図95に示すように、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させた後に縦向きに回動させる演出を、1回の可変表示中に複数回実行することも可能である。図95に示す例では、大当り遊技状態が終了して時短状態に制御されているときに、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させておくことにより、時短制御中であることを報知している(図95(A))。そして、時短制御中に特別演出を実行するときに、副画像表示装置9051を横向きから縦向きに回動させた後に(図95(B)〜図95(C))、縦向きから横向きに回動させることで特別演出を実行する(図95(C)〜図95(E))。そして、特別演出が終了したことに応じて、副画像表示装置9051を横向きから縦向きに回動させる(図95(E)〜図95(F))。その後、再び時短制御中であることを報知するために、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させる(図95(F)〜図95(H))。
図96に示すように、エラーが発生したことに応じて、エラーの発生を報知するエラー報知画像Eを副画像表示装置9051に表示するようにしてもよい。その場合、エラー報知画像Eの表示位置は、副画像表示装置9051の向きが変わったときにエラー報知画像Eの表示位置をずらさずとも、エラー報知画像Eの全体を視認し得る位置、もしくは、エラー報知画像Eの一部が副画像表示装置9051の表示領域の外側にはみ出てしまい視認不可能又は視認困難となる場合でも、エラー報知画像Eによる報知内容は特定し得る位置とする。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機901は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きと横向きと斜め向きとに回動可能であるものについて説明した。しかしながら、表示装置は複数の状態に変位可能なものであればよく、上記実施の形態に限られない。例えば、副画像表示装置9051は、第1位置と、第1位置よりも上方、下方、右方、左方の第2位置とに移動可能なものであってもよい。また、副画像表示装置9051は、2つの第1副画像表示装置9051Aと第2副画像表示装置9051Bとから構成され、第1副画像表示装置9051Aと第2副画像表示装置9051Bとが結合された第1状態と、第1副画像表示装置9051Aと第2副画像表示装置9051Bとが分離された第2状態とに変位可能なものであってもよい。また、画像表示装置905が複数の状態に変位可能であってもよいし、画像表示装置905と副画像表示装置9051とが複数の状態に変位可能であってもよい。このような構成によれば、多様な表示装置に対して適用することができる。
(変形例2)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの下に飛び降りる演出を実行し、副画像表示装置9051が横向きから縦向きに回動する動作に合わせて、キャラクターCBが崖Gの上に飛び上がる演出を実行するものについて説明した。しかしながら、表示装置は、第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して所定画像を表示し、第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して特定画像を表示するものであればよく、上記実施の形態に限られない。例えば、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して所定のキャラクター画像のオーラが大きくなり、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して所定のキャラクター画像のオーラが小さくなるものや、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して背景画像が第1方向に動き、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して背景画像が第1方向とは逆向きの第2方向に動くもの等であってもよい。このように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する動作に関連して表示される所定画像と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する動作に関連して表示される特定画像とは、互いに関連性のある画像であればよい。このような構成によれば、表示装置の変位に伴う演出を多様化することができる。
(変形例3)上記実施の形態では、特別演出における副画像表示装置9051が縦向きから横向きに回動した後に縦向きに更に回動する動作に関連して「擬似連」の可変表示演出を実行し、特別演出の開始時に副画像表示装置9051が縦向きのとき、即ち、「擬似連」の可変表示演出の開始時には所定のキャラクターのセリフはなく、特別演出の終了時に副画像表示装置9051が縦向きのとき、即ち、「擬似連」の可変表示演出の終了時には所定のキャラクターのセリフを伴う演出を実行するものとして説明した。しかしながら、表示装置が第1状態から第2状態へ変位した後に第1状態へ更に変位する動作に関連して、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで演出の態様が異なっていればよく、上記実施の形態のものに限られない。例えば、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで異なるエフェクトが表示されるものであってもよいし、第2状態への変位前の第1状態と、第2状態への変位後の第1状態とで異なる効果音が出力されるものであってもよい。このような構成によれば、表示装置の変位に伴う演出の興趣を向上させることができる。
(変形例4)上記実施の形態では、副画像表示装置9051の向きを横向きに維持する期間に応じて、擬似連演出実行パターンを決定するものとして説明したが、これに限られない。例えば、「擬似連」の可変表示演出の実行の有無や擬似連変動回数は変動パターン毎に規定され、主基板9011側にて決定された変動パターンにて「擬似連」の可変表示を実行することが規定されている場合に、擬似連変動回数又は可変表示時間に応じて、副画像表示装置9051の向きを横向きに維持する期間を決定するようにしてもよい。このような構成によれば、演出制御基板9012側にて、特別演出の実行に伴う設定に係る処理負荷を低減することができる。
(変形例5)上記実施の形態では、特別演出として、副画像表示装置9051の向きを維持する演出について説明したが、これに限られない。例えば、特別演出として、遊技効果ランプ909の点灯態様を維持するものや、スピーカ908L、908Rの音声出力態様を維持するものや、画像表示装置905に表示される所定画像の表示態様を維持するもの等であってもよい。このような構成によれば、演出の態様が維持される様々な特別演出に遊技者を注目させることができる。
(変形例6)上記実施の形態では、作用演出において、所定の画像が保留表示画像に命中する演出を作用成功演出とし、所定の画像が保留表示画像に命中しない演出を作用失敗演出としている。しかしながら、「所定の画像が保留表示画像に対して作用する」とは、所定の画像が保留表示画像に命中するものに限られない。例えば、作用成功演出と作用失敗演出とのいずれも、副画像表示装置9051に表示された所定のキャラクターに射られた矢が保留表示画像に命中する演出であるが、作用失敗演出では命中した矢が跳ね飛ばされたり折れたりする演出が実行され、作用成功演出ではそのような演出が実行されないようなものであってもよい。このように、作用演出では作用成功演出と作用失敗演出との演出の態様が異なってさえいればよく、作用演出の後に保留変化演出が実行されて保留表示画像の態様が変化したことを以て、その作用演出は作用成功演出であったとし、作用演出の後に保留変化演出が実行されずに保留表示画像の態様が変化しなかったことを以て、その作用演出は作用失敗演出であったと解すればよい。このような構成によれば、作用演出の演出態様が限定的にならず、作用演出の興趣を向上させることができる。
(変形例7)上記実施の形態では、副画像表示装置9051の向きが縦向きから横向きへ変位する第1動作と、副画像表示装置9051の向きが横向きから縦向きへ変位する第2動作とが、特別演出にて一連の動作として実行されるものについて説明したが、これに限らない。例えば、例えば、第1演出として表示装置を第1状態から第2状態へ変位させる演出を実行し、第1演出とは異なる第2演出として表示装置を第2状態から第1状態へ変位させる演出を実行するもののように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作とは、一連の動作として実行されなくてもよい。その場合、第1演出が実行された後に第2演出が実行されるか、あるいは、第1演出が実行された後に第2演出が実行されるタイミングに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。このような構成によれば、表示装置の第1動作と第2動作とが一連の動作として実行されずとも、興趣を向上させることができる。
(変形例8)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きの状態から反時計回りに回動して横向きの状態へ変位する第1動作と、副画像表示装置9051が横向きの状態から時計回りに回動して縦向きの状態へ変位する第2動作のように、第1動作と第2動作とが同じような動作態様のものについて説明したが、これに限らない。例えば、第1動作では、表示装置が第1状態から第2状態へ連続的に変位し、第2動作では、表示装置が第2状態から第1状態へ間欠的に変位するもののように、表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作とが、全く異なる動作態様であってもよい。また、第1動作の動作態様と、第2動作の動作態様とは、それぞれ複数態様のうちのいずれかが実行されるようにしてもよい。その場合、第1動作の動作態様がいずれの態様であるか、第2動作の動作態様がいずれの態様であるか、あるいは、第1動作の動作態様と第2動作の動作態様との組み合わせに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。このような構成によれば、表示装置の動作に、より注目を集めることができ、興趣を向上させることができる。
(変形例9)上記実施の形態では、副画像表示装置9051が縦向きの状態から反時計回りに回動して横向きの状態へ変位する第1動作では、キャラクターが崖の下に飛び降りる画像が表示され、副画像表示装置9051が横向きの状態から時計回りに回動して縦向きの状態へ変位する第2動作では、キャラクターが崖の上に飛び上がる画像が表示されるものについて説明したが、これに限らない。表示装置が第1状態から第2状態へ変位する第1動作に関連して表示される所定画像と、表示装置が第2状態から第1状態へ変位する第2動作に関連して表示される特定画像とは、それぞれ複数態様のうちのいずれかの態様の画像が表示されるものであってもよい。その場合、第1動作に関連して表示される所定画像がいずれの態様であるか、第2動作に関連して表示される特定画像がいずれの態様であるか、あるいは、所定画像の態様と特定画像の態様との組み合わせに応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。また、変形例8のように、第1動作の態様や第2動作の態様が複数態様のうちのいずれかの態様となる場合には、その動作の態様に応じて、所定画像や特定画像がいずれの態様となるかの割合が異なっていてもよい。このような構成によれば、所定画像や特定画像に、より注目を集めることができ、興趣を向上させることができる。
(変形例10)上記実施の形態では、小図柄表示エリア9051Vにて、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が、報知情報画像として可変表示されるものについて説明したが、これに限られない。例えば、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となった場合や、特殊組み合わせの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組み合わせのいずれかとなる飾り図柄や「再」といった特殊図柄が仮停止表示された場合でも、小図柄表示エリア9051Vでは、小図柄を示す演出画像をリーチ態様や擬似連チャンス目や特殊図柄とせずに高速変動中と同様の表示を行うようにしてもよい。そして、確定飾り図柄が導出されたときに、確定飾り図柄のそれぞれと全部が共通する態様で小図柄を示す演出画像を表示するようにしてもよい。即ち、小図柄表示エリア9051Vでは、小図柄を示す演出画像により、可変表示中であるか否かを遊技者が把握し得る程度の演出を実行するものとしてもよい。このような構成によれば、小図柄表示エリア9051Vにおける小図柄を示す演出画像による可変表示演出に係る処理負荷を軽減することができる。
(変形例11)上記実施の形態や変形例1では、例えばLCD等から構成される表示装置が変位するものについて説明したが、これに限らず、例えば、多数のLEDをマトリクス状に配置してLEDによる表示を行う役物や、一列に並んだLEDを回転又は往復動させて光の残像で文字や図形を表示させるバーサライタと称される役物に適用することもできる。その場合、例えばバーサライタを例にとって説明すると、バーサライタが静止状態から所定の回転速度の回転状態へ変位する第1動作に関連して光の残像で所定画像を表示し、バーサライタが所定の回転速度の回転状態から静止状態へ変位する第2動作に関連して光の残像で特定画像を表示すればよい。このように、本願発明は、LCD等から構成される表示装置に限らず、様々な表示装置を備える遊技機に適用可能である。
上記実施の形態においては、飾り図柄の可変表示時間、及びリーチ演出の種類等の可変表示態様を示す変動パターンを演出制御用CPU90120に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU90120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、1つ目のコマンドとして、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出の有無等、リーチとなる以前の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU90120は2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90100の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU90120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
本発明は、パチンコ遊技機901に限らずスロットマシン等にも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数を設定することによりゲームが開始可能になると共に、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示する可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機901が有する特徴の全部又は一部を備えるように構成されていればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作、更には遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機901といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、主基板9011に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板9011において抽出された乱数値に基づき、主基板9011が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板9012は、主基板9011において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板9012に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板9012は、主基板9011において抽出された乱数値そのものを主基板9011から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板9012において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板9011と演出制御基板9012の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板9012は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板9011において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板9012は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板9011で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板9012は、自ら判定した判定結果と主基板9011で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
また、上記実施の形態では、演出制御基板9012の側で、主基板9011から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
以上説明したように、この実施の形態におけるパチンコ遊技機901は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901等)であって、演出の態様を維持する特別演出を実行可能な特別演出手段(例えば、副画像表示装置9051の向きを維持する特別演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を備え、前記特別演出として、第1特別態様を維持する期間(副画像表示装置9051を縦向きに維持する期間)と、第2特別態様を維持する期間(副画像表示装置9051を横向きに維持する期間)とが異なる演出を実行可能であり、前記第2特別態様を維持する期間の長さに応じて前記有利状態に制御される期待度が異なる(例えば、特別演出が実行されたときにおいて、副画像表示装置9051が横向きに維持される時間が長いほど、大当り期待度が高いこと等)。これにより、演出の態様が維持されている期間にも注目させることができる。
また、前記第1特別態様が維持されている場合よりも、前記第2特別態様が維持されている場合の方が、前記有利状態に制御される期待度の高い他の演出が実行され易い(例えば、所定のキャラクターによるカウント数が同じカウントアップ予告演出であっても、特別演出が実行されて副画像表示装置9051が横向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度は、特別演出が実行されずに副画像表示装置9051が縦向きに維持されているときに実行されるカウントアップ予告演出の大当り期待度よりも高いこと等)。これにより、特別演出の態様が第2特別態様に維持されているときに他の演出が実行されることによって、有利状態に制御されることへの期待感を高めることができる。
また、前記特別演出の態様が前記第2特別態様となったことを報知する報知演出を実行可能な報知演出手段(例えば、副画像表示装置9051が横向きになったことを報知する報知演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を更に備える。これにより、特別演出の態様が第2特別態様となったことを認識させ易くすることができる。
また、前記特別演出として、複数回の可変表示に対応して、前記第1特別態様から前記第2特別態様へ段階的に変化する演出を実行可能である(例えば、図80に示す保留変化演出実行パターンHP4´−1〜HP4´−2、HP5´−1〜HP5´−2、HP6´−1〜HP6´−2、HP7´−1〜HP7´−2等)。これにより、複数の可変表示にわたって興趣を向上させることができる。
また、複数の態様の所定演出を実行可能な所定演出手段(例えば、呼びかけ予告演出を実行可能な演出制御用CPU90120等)を更に備え、いずれの態様の所定演出が実行されるかに応じて、前記特別演出の態様が前記第2特別態様となる割合が異なる(例えば、呼びかけ予告演出が実行された場合に、所定のキャラクターの呼びかけが「やりたくな〜い」であったときには、特別演出が実行され、副画像表示装置9051が横向きになる可能性が高いこと等)。これにより、所定演出に注目させることができる。
また、一の可変表示中に、前記第1特別態様から前記第2特別態様へ変化した後に前記第1特別態様に変化する演出を複数回実行可能である(例えば、図95に示すように、副画像表示装置9051を縦向きから横向きに回動させた後に縦向きに回動させる演出を、1回の可変表示中に複数回実行すること等)。これにより、一の可変表示中における興趣を向上させることができる。