JP2019180582A - 遊技機 - Google Patents

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弘久 松崎
Hirohisa Matsuzaki
弘久 松崎
義朗 佐藤
Yoshiro Sato
義朗 佐藤
和晃 宇都宮
Kazuaki Utsunomiya
和晃 宇都宮
侑磯 谷口
Yuki Taniguchi
侑磯 谷口
久紀 秋山
Hisanori Akiyama
久紀 秋山
泰寛 平生
Yasuhiro Hirao
泰寛 平生
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Abstract

【課題】 遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供すること。【解決手段】 有利区間へ移行すると、遊技可能カウンタによって実行された遊技回数がカウントされるが、ボーナス役に当せんすると、遊技可能カウンタによるカウントが停止する。やがて、遊技可能カウンタの値が100になると、ムービー演出が開始され、その後エピローグ画面が表示される。そして、遊技可能カウンタの値が0になると、終了画面表示を行って、有利区間から通常区間へ移行するが、遊技可能カウンタよりも有利区間カウンタのカウント値が先に0になったときは、有利区間カウンタのカウント値に基づいて有利区間から通常区間へ移行する(図20(b))。【選択図】 図20

Description

本発明は、遊技機に関する。
従来、複数の図柄列をスクロール表示する画像表示装置やリールを備えた遊技機として、スロットマシン(「回胴式遊技機」ともいう。)やパチンコ機などがある。この種の遊技機の中には、例えば特許文献1に示すようなスロットマシンがある。
特開2017−144015号公報
本発明は、遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、
抽せん結果を決定する内部抽せん手段と、
停止操作に応じてリール停止制御を行うリール制御手段と、
前記内部抽せん手段により所定の抽せん結果が決定されると、前記停止操作に関する報知を行う報知手段と、
前記報知手段による報知が可能となる有利区間へ移行すると遊技回数のカウントを開始する第1のカウンタと、
所定条件を満たすと遊技回数のカウントを開始する第2のカウンタと、
を備え、
前記内部抽せん手段により特定の抽せん結果が決定されると、特別遊技状態へ移行可能となり、
前記第2のカウンタは、前記特定の抽せん結果が決定されたときにカウントを停止し、その後前記特別遊技状態を開始した後に所定条件を満たすとカウントを再開し、
前記第1のカウンタのカウント値が第1の所定値に到達する前に、前記第2のカウンタのカウント値が第2の所定値に到達したときは、第2の所定値に到達したことに基づいて前記報知手段による報知が終了し、
前記第2のカウンタのカウント値が第2の所定値に到達する前に、前記第1のカウンタのカウント値が第1の所定値に到達したときは、第1の所定値に到達したことに基づいて前記報知手段による報知が終了し、
前記第2のカウンタのカウント値が特定値になると特定演出を実行する
ことを特徴とする。
以上のように、本発明の遊技機によれば、遊技の興趣を高めることができる。
本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。 同スロットマシンが備える各リールの図柄配列を説明するための説明図である。 同スロットマシンにおいて遊技者に特典が付与される図柄組合せの種類を説明するための説明図である。 同スロットマシンにおいて遊技者に特典が付与される図柄組合せの種類を説明するための説明図である。 同スロットマシンにおいて遊技者に特典が付与される図柄組合せの種類を説明するための説明図である。 同スロットマシンにおいて遊技者に特典が付与される図柄組合せの種類を説明するための説明図である。 同スロットマシンにおいて遊技者に特典が付与される図柄組合せの種類を説明するための説明図である。 同スロットマシンにおいて遊技者に特典が付与される図柄組合せの種類を説明するための説明図である。 同スロットマシンにおいて遊技者に特典が付与される図柄組合せの種類を説明するための説明図である。 同スロットマシンにおいて遊技者に特典が付与される図柄組合せの種類を説明するための説明図である。 同スロットマシンの機能的な構成を示す機能ブロック図である。 同スロットマシンにおける条件装置の内容を説明するための説明図である。 同スロットマシンにおける条件装置の内容を説明するための説明図である。 同スロットマシンの抽せん状態の移行と、その移行条件を示す抽せん状態遷移図である。 同スロットマシンにおける遊技区間(遊技状態番号)の移行と、その移行条件を示す遊技区間遷移図である。 同スロットマシンの獲得枚数表示器を用いた遊技者への指示内容を説明するための説明図である。 同スロットマシンの主制御手段で実行される遊技の進行を制御するための遊技進行メイン処理の内容を示すフローチャートである。 同スロットマシンの主制御手段で実行されるタイマ割込処理の内容を示すフローチャートである。 同スロットマシンが有する各種カウンタの動作と各種遊技状態の移行との関係を説明するための説明図である。 同スロットマシンが有する各種カウンタの動作と各種遊技状態の移行との関係を説明するための説明図である。 同スロットマシンが有する各種カウンタの動作と各種遊技状態の移行との関係を説明するための説明図である。 同スロットマシンで実行される演出の内容を説明するための説明図である。 同スロットマシンで実行される演出の内容を説明するための説明図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の各実施形態を詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施形態であるスロットマシン10の外観斜視図を示す。スロットマシン10の筐体は、各種装置を収容する本体部12と、本体部12の前面側(遊技者側)に開閉可能に設けられた前面扉14とによって構成されている。この前面扉14のほぼ中央部には、フロントパネル20が設けられ、その略中央には表示窓21が形成されている。本体部12の内部には3個のリール40L,40C及び40Rが回転自在に設けられ、表示窓21から各リールの図柄を視認できるようになっている。
リール40L,40C及び40Rは、各回転軸が水平方向の同一直線上に並ぶように設置されている。各リールの形状はリング状になっており、その外周面には均等に区分された20個の図柄領域に、各々1つずつ図柄が印刷された帯状のリールテープが貼り付けられている。そして、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに表示窓21から、各リールに印刷された20個の図柄のうち各リールの回転方向に沿って連続する3つの図柄が視認可能となっている。これにより、表示窓21には3[図柄]×3[リール]=合計9つの図柄が停止表示される。ここで、リール40L,40C及び40Rが停止しているときに停止表示される連続する3つの図柄のうち、最も上側の図柄が停止表示される位置(停止表示位置ともいう)を上段U、中央の図柄が停止表示される位置を中段M、最も下側の図柄が停止表示される位置を下段Dという。
3つのリールが停止したときに何らかの役が入賞したか否かは、上述した9つの図柄のうち、所定の停止表示位置に停止表示された図柄の組合せ(以下、「図柄組合せ」という。)によって判断され、これらの停止表示位置を結ぶ線を入賞ラインという。本実施形態では、左リール40L、中リール40C及び右リール40Rの各中段Mを結ぶライン(中段ライン)が入賞ラインLとなる。これにより、現在の遊技においてベットすることができる最大メダル枚数(規定数)のメダルが賭けられた状態で遊技が行われると、入賞ラインLに停止表示された図柄組合せによって入賞したか否かが判断される。
なお、以下では、単に「図柄組合せが停止表示された」または「図柄組合せが揃った」と記載されている場合は、その図柄組合せが入賞ライン上に停止表示された(すなわち、役が入賞した)ことを意味する。また、入賞ラインとなっている停止表示位置のことを、「入賞停止位置」ともいう。また、入賞ラインLとは別に、左リール40L、中リール40Cおよび右リール40Rの上段Uを結ぶ線を上段ライン、左リール40L、中リール40Cおよび右リール40Rの下段Dを結ぶ線を下段ラインという。また、左リール40Lの下段D、中リール40Cの中段Mおよび右リール40Rの上段Uを結ぶ線を右上がりライン、左リール40Lの上段U、中リール40Cの中段Mおよび右リール40Rの下段Dを結ぶ線を右下がりラインという。
フロントパネル20には、表示窓21の他に遊技に関する各種情報を遊技者へ知らせるための各種ランプおよび表示器が設けられている。まず、表示窓21の右側には後述するART中に点灯するARTランプALP(ATランプATLPともいう。)が設けられている。ARTランプALPの発光源は、フロントパネル20の背面に設けられた2つのLEDであり、これらLEDの光が図1中、破線で示す透光領域を透過することによって発光する。
表示窓21の下側には、クレジット数表示器27(以下、「クレジット枚数表示器27」、「貯留枚数表示器27」ともいう。)、および、獲得枚数表示器28(以下、「払出枚数表示器28」ともいう。)が設けられている。クレジット数表示器27は、2桁の8セグメント表示器からなり、スロットマシン10にクレジット(以下、「貯留」ともいう。)されているメダルの枚数(上限は50枚)を表示する。スロットマシン10にクレジットされているメダルの枚数は、後述する記憶したデータを書き換え可能な不揮発性メモリ(RWM:リードライトメモリ)に記憶されている。
8セグメント表示器は、図16(a)に示すように、セグメントa〜gおよびセグメントDPからなる表示器である。クレジット数表示器27の下位桁のセグメントDPは、後述する有利区間ランプ(以下、「有利区間LED」、「有利区間表示器」、「区間表示器」ともいう。)として使用される。ここで、セグメントa~gを7セグメント表示部、セグメントDPをドットセグメント表示部ともいう。なお、クレジット数表示器27の代わりに、獲得枚数表示器28の下位桁のセグメントDPを有利区間ランプとして使用してもよい。
スロットマシン10で遊技を行うためにベットするメダルは、遊技媒体の一種である。遊技媒体は、メダルに限らず、遊技球(いわゆるパチンコ球)であってもよいし、磁気カード、非接触式ICカードまたはICチップを内蔵したコインなどの記録媒体に記録された価値を示す情報であってもよい。ちなみに、記録媒体は、スロットマシン10に直接投入することができるようになっていてもよいし、スロットマシン10以外の外部装置に投入することができ、そこに記録された価値を示す情報が外部装置を介して、スロットマシン10に投入することができるようになっていてもよい。スロットマシン10は、規定数のメダルがベットされると1回の遊技が可能となる。
獲得枚数表示器28は、図16(b)に示すように、2桁の8セグメント表示器からなり、入賞した役に応じて遊技者へ払い出される(遊技者が獲得する)メダルの枚数を表示する。なお、獲得枚数表示器28は必ずしも8セグメント表示器で構成する必要は無く、セグメントDPを使用しない場合には、セグメントa〜gのみからなる7セグメント表示器を採用してもよい。以下では、8セグメント表示器および7セグメント表示器の総称として「セグメント表示器」ともいう。
フロントパネル20の下側には、スロットマシン10の全幅に亘って概略水平に形成され、遊技者方向に突出した操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の上面右側には、スロットマシン10へメダルを投入するためのメダル投入口32が設けられている。また、スロットマシン10の内部には、投入されたメダルを選別する為のセレクタが設けられ、セレクタ内のメダルセンサ(投入センサ)が、メダル投入口32から投入されたメダルを検出すると、後述する主制御手段100へメダル検出信号を出力する。主制御手段100は、入力されたメダル検出信号に基づいて、投入されたメダル枚数のカウントや、メダル投入時の不正行為などの異常の検出(以下、「エラーの検出」ともいう。)を行っている。
操作パネル部30の上面左側には、クレジットされているメダルをスロットマシン10にベットする(換言すると、賭数を設定する)ためのベットスイッチ34,35が設けられている。1−ベットスイッチ34は、1回操作されるごとにクレジットされているメダルのうち1枚だけを遊技の賭けの対象としてベットする。最大ベットスイッチ35は、クレジットされているメダルのうち、現在の遊技における規定数のメダルを、遊技の賭けの対象としてベットする。また、規定数のメダルがベットされている状態でメダル投入口32にメダルが投入されると、その投入されたメダルはクレジットされる。具体的には、主制御手段100のRWMに投入されたメダルの枚数が記憶される。規定数のメダルがベットされており、かつ、クレジット(RWMに記憶)された枚数が上限(50枚)に達した状態で、メダル投入口32にメダルが投入されたときは、そのメダルは後述するメダル払出口60から受け皿61に戻される。
メダル投入口32と最大ベットスイッチ35との間には、遊技者がスロットマシン10へ情報を入力するための選択スイッチ38および決定スイッチ39が設けられている。選択スイッチ38は、上下左右の方向を指定する上スイッチ、下スイッチ、左スイッチおよび右スイッチの4つのスイッチで構成されている。そして、操作されたスイッチに対応して、上方向、下方向、左方向または右方向のいずれかが指定される。決定スイッチ39は、光が透過する部材で形成され、その内部にはLEDなどの光源が設けられており、決定スイッチ39の操作が無効になっているときはスイッチ内部の光源が消灯し、有効になっているときは点滅(点灯でもよい)するようになっている。
操作パネル部30の正面左側には、リールを回転させるためのスタートスイッチ36が傾動可能に設けられている。スタートスイッチ36は、遊技者がスロットマシン10に規定数のメダルがベットされると操作が有効となる。ただし、後述する再遊技に対応する図柄組合せが入賞ライン上に揃った(再遊技役が入賞した)ときは、次の遊技(再遊技)において、再遊技役(「リプレイ役」ともいう。)が入賞したときの遊技でベットされていたメダルの枚数と同数分、自動的にベットされ、次の遊技(再遊技)を行うためのスタートスイッチ36の操作が有効となる。なお、この自動的にベットされた状態でメダル投入口32へメダルが投入された場合、そのメダルを受け皿61に返却するようにしてもよいし、上限(50枚)に達するまでクレジットするようにしてもよい。
スタートスイッチ36の操作が有効になった状態で、遊技者がスタートスイッチ36を傾動操作すると、3つのリール40L,40C及び40Rが回転を開始する。これにより、リール40L,40C及び40Rの各外周面に印刷された図柄は、原則として、表示窓21内を上から下へと変動(スクロール)表示されるが、フリーズ演出中は、図柄が下から上へと変動表示される場合がある。フリーズ演出は、遊技の進行が遅延している状態において実行される演出であり、特に、スタートスイッチが操作された直後に遊技の進行を遅延させる場合は、リール40L,40C,40Rを適宜回転させることで、遊技の興趣を向上させるフリーズ演出(以下、「リール演出」ともいう。)を実行することができる。リール演出としては、例えば、通常の回転方向(上から下)とは逆方向(下から上)にリールを回転させたり、リールを所定の図柄数分だけ上から下または下から上に回転させて特定の図柄組合せを停止表示したり、複数のリールのうち所定のリールを停止させたまま、他のリールを回転させたり、リールの回転速度を変化させたり、遊技者の操作に応じてリールの動作を変化させたりしてもよい。
操作パネル部30の正面中央部には、リールの回転を停止させるためのストップスイッチが設けられている。具体的には、ストップスイッチ37L,37C及び37Rが、リール40L,40C及び40Rに対応して設けられている。ストップスイッチ37L、37C及び37Rは、いわゆる自照式の押しボタンスイッチであり、押しボタンの部分が発光するとともに、その発光色が変化し得る構造になっている。例えば、ストップスイッチの操作が無効(受け付けられない状態)になっているときは、そのストップスイッチの押しボタン部分が赤い発光色となり、操作が有効(受け付け可能な状態)になっているときは青い発光色となる。ストップスイッチ37L、37C及び37Rは、リール40L、40C及び40Rの回転速度が所定の定常回転速度(例えば80回転/分。単に「定速」ともいう。)に達したことを条件として、遊技者の操作が有効となる。なお、遊技者のストップスイッチに対する操作が無効になっている間は、ストップスイッチを赤く発光させる代わりに消灯させてもよい。
また、遊技が開始されてリールが回転しているときに左ストップスイッチ37Lが押動操作されると、当該遊技において左リール40Lの停止制御が行われて回転が停止し、中ストップスイッチ37Cが押動操作されると、中リール40Cの停止制御が行われて回転が停止し、右ストップスイッチ37Rが押動操作されると、右リール40Rの停止制御が行われて回転が停止する。ここで、以下では、ストップスイッチを操作することを「停止操作」といい、全リールが回転を開始してから最初の停止操作を第1停止操作、2番目の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。リール40L、40C及び40Rが停止するときは、各リールの外周面に設定された20個の図柄領域のうち表示窓21に停止表示された連続する3つの図柄領域の各中心位置が、上段U、中段Mおよび下段Dの各中央位置に一致するように停止する。ここで、図柄領域の中心位置と、停止表示位置の中央位置とが一致する位置を定位置という。
操作パネル部30の左側には、清算スイッチ33が設けられており、受付期間内に操作されると、ベットされているメダル及びクレジットされていたメダルがすべて払い戻され(返却され)、クレジット数表示器27の表示も「0」になる。ここで、「清算」の文言は「精算」と表記してもよい。上述した受付期間は、例えば、全てのリールが停止してから(メダルが払い出される場合は、メダルの払い出しが終了してから)、規定数のメダルがベットされてスタートスイッチ36の操作がなされたときまでの間とする。
上述した清算スイッチ33は、1回操作すると、ベットされたメダルとクレジットされていた全てのメダルが一度に払い戻されるようになっている。これに限らず、例えば、ベットされているメダルおよびクレジットされているメダルがあるときに清算スイッチ33が操作された場合は、ベットされていたメダルのみを払い戻し、この状態(メダルがベットされていない状態)で、再度、清算スイッチ33が操作された場合に、クレジットされているメダルを全て払い出すようにしてもよい。また、ある遊技で再遊技役が入賞し、次の遊技で再遊技を行うことが可能な状態になったときに、清算スイッチ33が操作された場合は、クレジットされているメダルのみを払い戻し、再遊技はそのまま実行可能な状態にするとよい。
操作パネル部30の下側には、スロットマシン10の機種名やモチーフとして採用されたキャラクタなどが描かれた下部パネル50が配設されている。下部パネル50の下方略中央には、遊技者に対してメダルを払い出すためのメダル払出口60が設けられている。例えば、リール40L、40C及び40Rが停止したときに、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せが小役(「入賞役」ともいう。)に対応していた場合、その小役に対応した枚数のメダルがクレジット(RWMに記憶)されるか、またはホッパー(メダルを払い出す装置)のホッパーモータ46(後述する)が作動して、ホッパーに貯留されているメダルのうち、入賞した入賞役に対応する枚数のメダルが実際に払い出される。また、メダルがクレジットされている状態で清算スイッチ33が操作されると、クレジットされていたメダルが実際に払い出される。そして、メダル払出口60から払い出されたメダルは受け皿61に貯留される。メダル払出口60の右側および左側には、各々、スロットマシン10内部に収納されたスピーカ64R,64L(後述する)から発せられた音を外部へ通すための透音孔62R,62Lが設けられている。
フロントパネル20の上部には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けられている。この画像表示装置70は、主に役抽せんの結果やストップスイッチの操作態様(操作タイミングまたは操作順序など)を報知するための演出画像(いわゆる演出画面)、スロットマシンの遊技の進行(メダルをベット→スタートスイッチ36の操作→リールの回転→ストップスイッチ37L,37C,37Rの操作→全リールの回転停止)に応じた演出画像(いわゆる演出画面)等を表示することができる。また、演出画像の他にも、総遊技回数(総ゲーム数ともいう)やボーナス役の総当選回数等を表示するための遊技履歴用の画像(いわゆる遊技履歴画面)等を表示することもできる。さらに、遊技待機中に表示されるデモ用の画像(いわゆるデモ画面。遊技待機画面ともいう。)も表示することもできる。
加えて、遊技者が所定のサーバ(例えば、インターネットに接続され、スロットマシン10に関する各種サービスを提供するサーバ)から入手したパスワードの入力画面や、パスワードの入力後からの遊技回数(ゲーム数ともいう)やボーナス役の当選回数等を含んだ二次元コードを表示するための二次元コード用の画像(いわゆる二次元コード画面)なども表示することができる。なお、画像表示装置70は、液晶ディスプレイパネルに限らず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中や非遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる表示装置を用いることができる。
画像表示装置70の上方には、リール40L,40C,40Rが停止し、何らかの役が入賞した場合や、メダルが払い出されやすい状態(例えば、ボーナス遊技中やART中のように、遊技者にとって有利な状態)になっている場合などに応じて、所定のパターンで点滅(または点灯)する演出用ランプ72が設けられている。
[図柄および図柄配列の説明]
次に、図2を参照して、リール40L、40C及び40Rの各外周面に貼り付けられるリールテープに印刷された図柄の配列について説明する。リール40L、40C及び40Rの各外周面には、図2(a)に示すように20個の図柄が印刷されている。なお、図2(a)に示す矢印は、遊技中(ただしフリーズ演出中を除く)でリール40L、40C及び40Rが回転しているときに、各リール上の図柄が表示窓21内でスクロールする方向を示している。
リール上の各図柄は、リールテープの長手方向において、20等分に区画された各図柄領域に1つの図柄が印刷されている。また、各図柄領域に表示される図柄の種類には、図2(b)に示すように、数字の7を白色および赤色で表した「白7」図柄および「赤7」図柄と、“BAR”の文字をあしらった「バー」図柄と、青色のプラムをモチーフとした「リプレイA」図柄および「リプレイB」図柄と、黄色のベルをモチーフとした「ベル」図柄と、緑色のスイカをモチーフとした「スイカA」図柄および「スイカB」図柄と、赤いサクランボをモチーフとした「チェリー」図柄と、樹木をモチーフにした「ブランク」図柄と、がある。
リール40L、40C及び40Rの各々に貼り付けられるリールテープの各図柄領域には、図2(a)に示すように「0」〜「19」の図柄番号が予め定められており、各図柄番号に対応する図柄の種別コードが、主制御手段100のROMに記憶されている。各リールの図柄番号および対応する種別コードは、スロットマシン10が、各リールについて、表示窓21の各停止表示位置(上段U、中段M、下段D)に表示された図柄を認識する場合などに参照される。図2(a)に示す各リールテープは、図柄番号「0」と「1」の間を切り離して展開した状態を示しており、各リールテープをリール40L、40C及び40Rの外周面に貼り付けたときは、図柄番号「0」と「1」の図柄が連続することになる。
[図柄組合せと条件装置との対応の説明]
次に、遊技者に対して特典を付与される図柄組合せについて図3〜図10を参照して説明する。図3〜図10に示す図柄組合せは、全リールが停止したときに入賞ラインL上に表示される図柄組合せを図示している。遊技者に対して付与される特典には、再遊技、入賞(メダルの払い出し)およびボーナス遊技の3種類があり、これらの特典に対して予め定められた図柄組合せが対応付けられている。以下では、再遊技が行われることとなる図柄組合せを再遊技役またはリプレイ役、入賞となる図柄組合せを小役または入賞役、ボーナス遊技が行われることとなる図柄組合せをボーナス役という。
再遊技役の図柄組合せが入賞ラインL上に揃うと、次の遊技に限ってメダルを投入することなく再び遊技(再遊技)を行うことができる。再遊技役の種類は、図3〜図5に示すように、再遊技01〜再遊技11の11種類あり、各再遊技役について1つまたは複数の図柄組合せが対応付けられている。なお、以下では図柄組合せを表す場合、左リール、中リール、右リールの順に各リールにおける図柄の名称を記し、カギ括弧で括ることとする。例えば図3に示す再遊技02の1番目の図柄組合せは「チェリー−白7−リプレイA」と記す。
小役の図柄組合せが入賞ラインL上に揃うと、その図柄組合せに応じた枚数のメダルが遊技者に払い出される。小役の種類は、図5〜図10に示すように、入賞01〜入賞37の37種類あり、各小役について1つまたは複数の図柄組合せが対応付けられている。入賞01〜入賞33は、いずれもボーナス遊技以外の遊技中(以下、「通常遊技中」ともいう。)およびボーナス遊技中に入賞する可能性が有るが、入賞時のメダル払出枚数は、入賞01〜入賞16および入賞28〜入賞32が1枚、入賞17および入賞18が6枚、入賞23が10枚、入賞24および入賞25が9枚、入賞26〜入賞27が4枚、入賞33が5枚になっている。
また、入賞19〜入賞22については、後述する1BB−A遊技中または1BB−B遊技中(より厳密にはRB−A遊技中)は入賞時のメダル払出枚数が12枚となるが、それ以外の遊技で入賞したときは10枚となる。さらに入賞34〜入賞37は、1BB遊技中のみ入賞し得る小役であり、1BB−A遊技中または1BB−B遊技中RB−A遊技中に入賞すると12枚のメダルが払い出されるが、後述する1BB−C遊技中または1BB−D遊技中(より厳密にはRB−B遊技中)に入賞すると10枚のメダルが払い出されることとなる。
ボーナス役の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う(ボーナス役が入賞する)と、その図柄組合せに応じたボーナス遊技が開始される。ボーナス遊技には1BB遊技と2BB遊技とがある。本実施形態においては、1BB遊技については、1BB−A遊技、1BB−B遊技、1BB−C遊技および1BB−D遊技の4種類、2BB遊技については、2BB−A遊技および2BB−B遊技の2種類があり、各ボーナス遊技に対して個別の図柄組合せが対応付けられている(図3参照)。以下では、1BB−A遊技が行われることとなる図柄組合せを1BB−A役といい、他のボーナス遊技についても同様とする。また、1BB−A役〜1BB−D役をまとめて1BB役といい、2BB−A役および2BB−B役をまとめて2BB役という。
1BB役の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う(1BB役が入賞する)と、次の遊技から所定の終了条件が成立するまで、遊技者に有利なRB遊技(第一種特別役物)が繰り返し行われる1BB遊技が開始される。RB遊技中は役抽せんにおいて小役が極めて高い確率(100%であってもよい)で当せん、所定回数の遊技が行われたとき、または、所定回数の小役が入賞したときの、いずれか早い方が成立したときに終了する。本実施形態では、RB−A遊技およびRB−B遊技の2種類が存在し、いずれのRB遊技も、2回の遊技が行われたとき、および、小役が2回入賞したとき、が終了条件となっており、一方の終了条件が先に成立するか、双方の終了条件が同時に成立したときに、RB遊技が終了する。
そして、1BB−A遊技または1BB−B遊技が開始された場合は、RB−A遊技が繰り返し行われる。すなわち、RB−A遊技が開始し、2回の遊技が行われるか、小役が2回入賞するとRB−A遊技が終了し、次の遊技で再びRB−A遊技が開始され、以下、これを繰り返す。ここで、本実施形態における規定数は基本的には3枚であるが、RB−A遊技中に限って規定数が2枚となる。そして、1BB−A遊技中または1BB−B遊技中に払い出されたメダル枚数が348枚を超えると、実行中の1BB遊技が終了する。また、1BB−C遊技および1BB−D遊技が開始された場合は、RB−B遊技が繰り返し行われ、払い出されたメダル枚数が50枚を超えると実行中の1BB遊技が終了する。なお、RB遊技中に1BB遊技の終了条件が成立した場合は、そのRB遊技の終了条件が成立していなくても1BB遊技とともにRB遊技が終了して、次の遊技から通常遊技となる。
2BB−A役の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う(2BB−A役が入賞する)と、次の遊技から所定の終了条件が成立するまで2BB−A遊技が行われ、2BB−B役の図柄組合せが入賞ラインL上に揃う(2BB−B役が入賞する)と、次の遊技から所定の終了条件が成立するまで2BB−B遊技が行われる。2BB−A遊技および2BB−B遊技においては、いずれも遊技者に有利なCB遊技(第二種特別役物)が繰り返し行われる。CB遊技中は役抽せんによらず、すべての小役が当選した状態になる。本実施形態では小役のみが当選状態となるが、小役に加えて再遊技役も当選状態にしてもよい。
また、通常は、ストップスイッチが操作されてから190ミリ秒以内に回転が停止するようなリール停止制御が行われるが、CB遊技中に限って、少なくとも1つのリールについては、対応するストップスイッチが操作されてから75ミリ秒以内に回転が停止するようなリール停止制御が行われる。本実施形態のCB遊技では、左リール40Lに対して75ミリ秒以内にリールが停止するような制御が行われる。CB遊技は1回の遊技で終了するが、2BB遊技中は、メダルの払出枚数が所定枚数を越えるまでCB遊技が繰り返し実行される。そして、2BB遊技中に払い出されたメダルの枚数が249枚を越えると2BB遊技が終了する。
[制御手段の説明]
次に、図11に示す機能ブロック図を参照して、スロットマシン10の制御を行う制御手段について説明する。スロットマシン10の制御手段は、遊技の進行を制御する主制御手段100と、演出の実行を制御する副制御手段200とによって構成されている。主制御手段100は、遊技者の操作に応じて遊技を進行させる制御を行い、副制御手段200は、主制御手段100から送信された情報に基づき、遊技の進行に伴って実行される演出や各種情報の報知(表示等)を制御する。なお、主制御手段100と副制御手段200との間でやりとりされる情報の送信は、主制御手段100から副制御手段200への一方向に限られており、副制御手段200から主制御手段100に対して何らかの情報が直接送信されることはない。
≪主制御手段の説明≫
<主制御手段およびその周辺のハードウェア構成>
主制御手段100は、CPU、ROM(リード・オンリー・メモリ。)、RWM(リード・ライト・メモリ。)、乱数生成手段(乱数回路)およびタイマカウント手段(タイマ回路)、入力ポートおよび出力ポート(以下、まとめて「I/Oポート」ともいう。)が1つのチップ内に構成されたものである。ここで、上述したCPU内の各種レジスタ、ROMおよびRWMは、各々記憶手段ともいえる。主制御手段100の機能を実現するための回路は、上述したチップを含め、一枚の主制御基板上に構成されている。
上述したCPUは、演算を行うためのアキュムレータ(Aレジスタ)と、複数の汎用レジスタ(Bレジスタ、Cレジスタ、Dレジスタ、Eレジスタ、Hレジスタ、LレジスタおよびQレジスタ)と、フラグレジスタとを備えている。これらのレジスタはいずれも1バイト(8ビット)で構成されている。また、汎用レジスタのうち、BおよびCレジスタ、DおよびEレジスタ、HおよびLレジスタは、それぞれペアで用いて16ビット(2バイト)のレジスタとして使用することができる。なお、2つの汎用レジスタをペアで使用する場合は、各レジスタを表す2つのアルファベットをまとめて表記する。たとえば、HレジスタとLレジスタをペアで使用する場合は、HLレジスタと表記する。
また、フラグレジスタは各ビットがCPUによる演算結果に関する状態を示すフラグになっているものであるが、本実施形態のフラグレジスタには、キャリーフラグ、ゼロフラグおよび第2ゼロフラグが含まれている。ここで、キャリーフラグは、演算(加算)を行ったときに桁上がりが生じた場合、および演算(減算)を行ったときに桁下がりが生じた場合に「1」となるフラグである。ゼロフラグは、演算結果が「0」になったときに「1」となるフラグである。第2ゼロフラグは、ゼロフラグが「1」になったとき、および、LD命令を行ったときに「0」がセットされときに「1」となるフラグである。
主制御手段100のI/Oポートは、操作手段300、図1に示した各種ランプおよび表示器、ステッピングモータ42L,42C,42R、回胴センサ43L,43C,43R、ドアスイッチ44、ホッパーモータ46および外部集中端子基板86等の各部構成に対する信号を出力し、各部構成からの信号を入力する。
ステッピングモータ42L,42C,42Rは、主制御手段100から出力される励磁信号にしたがって、対応するリール40L,40C,40Rを回転または停止させる。回胴センサ43L,43C,43Rは、リール40L,40C,40Rに各々対応して設けられており、対応するリールの基準位置に設けられたインデックス(被検出部材)を検出すると、その検出信号を主制御手段100に対して出力する。これにより主制御手段100は、当該インデックスの検出位置を基準としてステッピングモータのステップ数をカウントし、そのカウント値に基づいて、リールの回転位置(ひいては表示窓21に表示されている図柄)を判断することができる。
本実施形態ではステッピングモータの駆動制御をタイマ割込処理で行っているため、ステッピングモータのステップ数をタイマ割込処理の実行回数に基づいてカウントしてもよい。本実施形態では、ステッピングモータが定速で回転しているときには、タイマ割込処理を1回実行するごとにステッピングモータを1ステップだけ回動させている。したがって、上述した基準位置を検出するごとにタイマ割込処理の実行回数のカウント値をクリアした場合、ステッピングモータが定速で回転しているときは、タイマ割込処理の実行回数が基準位置からのステップ数と同じ値になる。
ドアスイッチ44は前面扉14の開閉を検出し、その検出信号を主制御手段100へ出力する。ホッパーモータ46は、本体部12内に収容されたホッパー(メダル払出装置)に設けられ、主制御手段100から出力される駆動信号にしたがって貯留しているメダルをメダル払出口60から排出させる。
外部集中端子基板86は、スロットマシン10が現在行われている遊技に関する情報を外部に設けられた遊技情報表示装置や、いわゆるホールコンピュータなどの外部管理装置に対して主制御手段100から出力される各種信号を中継する。ここで、外部集中端子基板86から出力される信号には、スタートスイッチ36の操作に基づいて遊技に賭けられた(ベットされた)ベット数と同数のパルス信号が出力されるメダル投入信号、小役が入賞したことに基づいて払い出されたメダルの枚数と同数のパルス信号が出力されるメダル払出信号、1BB遊技中にオン状態となるBB信号、後述する有利区間中にオン状態となる有利区間信号等がある。有利区間信号に代えて、ART中にオン状態となるART中信号としてもよい。
外部集中端子基板86は、出力する信号ごとにリレー回路を設け、これらリレー回路を開閉することで対応する信号のオン/オフ状態を切り替えているが、リレー回路の代わりに例えばフォトカプラを用いてもよい。
操作手段300は、遊技者の操作に応じてオン/オフ信号を主制御手段100へ出力するものであり、図1に示した清算スイッチ33、1−ベットスイッチ34、最大ベットスイッチ35、スタートスイッチ36およびストップスイッチ37L,37C,37Rを含んで構成されている。主制御手段100は、操作手段300から出力されたオン/オフ信号に基づいて、遊技の進行に関する制御を行う。
<主制御手段の機能ブロック>
主制御手段100は、役抽せん手段110と、リール制御手段115と、抽せん状態制御手段120と、遊技区間制御手段125と、フリーズ制御手段130と、報知遊技制御手段135と、入賞判定手段140と、異常検出手段145と、LED表示制御手段150と、制御コマンド送信手段155と、外部信号送信手段160と、を含んでいる。これら各手段の機能は、主制御手段100が備えるCPUが、ROMに記憶された制御プログラム(制御処理)を実行することで実現される。
(役抽せん手段の説明)
役抽せん手段110は、主制御手段100に含まれる乱数生成手段が発生する乱数(数値範囲:0〜65535)と、主制御手段100のROMに記憶されている抽せんテーブルとに基づく抽せん(役抽せん)を行い、これにより作動する条件装置を決定する。ここで、役抽せん手段110による役抽せんの結果によって作動し得る条件装置の種類を図12および図13に示す。図12は、再遊技役および小役に関する条件装置の種類を示し、図13は、ボーナス役に関する条件装置の種類を示している。
まず、図12に示すように、各条件装置には1つまたは複数の図柄組合せが対応付けられており、役抽せんによっていずれかの条件装置が作動すると、その条件装置に対応する図柄組合せを揃えることができる状態となる。たとえば、再遊技−Aの条件装置が作動した場合は、再遊技01の図柄組合せを揃えられる状態となる。また、再遊技−Cの条件装置が作動した場合は、再遊技01〜06のうち、いずれかの図柄組合せを揃えられる状態となる。ここで、図12に示す各条件装置のうち、入賞−E〜Jの条件装置をまとめて「レア役の条件装置」ともいう。
図12に示す各条件装置には各々固有の入賞及び再遊技条件番号(図12中、「イ」欄参照。)が対応付けられており、役抽せんによっていずれかの条件装置が作動した場合は、その条件装置に対応する入賞及び再遊技条件番号に基づいてリール停止制御などが行われる。さらに各条件装置には演出グループ番号(図12中、「ア」欄参照。)が対応付けられており、作動した条件装置に対応する演出グループ番号が副制御手段200へ送信される。これにより、副制御手段200では、受信した演出グループ番号に基づく演出が行われることになる。この演出グループ番号は、ストップスイッチの押し順に応じて遊技者が獲得する利益が異なってくる条件装置のグループ(詳しくは後述する)に対して1つの番号が付与されている。具体的には、再遊技−D1〜D6に対しては演出グループ番号「4」が、再遊技−E1〜E6に対しては演出グループ番号「5」が、入賞−A1〜A6に対しては演出グループ番号「6」が対応付けられている。
図13は、ボーナス役に関する条件装置の一覧を示している。ボーナス役に対応する条件装置は、1BB−A、1BB−B、1BB−C、1BB−D、2BB−Aおよび2BB−Bの6種類設けられており、これらのうちいずれかの条件装置が作動した場合は、その条件装置と同名のボーナス役の図柄組合せが揃えられる状態になる。ボーナス役に関する条件装置には、再遊技役および小役に付与されている入賞及び再遊技当選番号の代わりにボーナス条件装置番号が付与されている。本実施形態では、1BB−A役の条件装置には「1」、1BB−B役の条件装置には「2」、1BB−C役の条件装置には「3」、1BB−D役の条件装置には「4」、2BB−A役の条件装置には「5」、2BB−B役の条件装置には「6」が付与されている(図13中、ウ欄参照)。
また、図13に示すように、1BB−A役および1BB−B役の条件装置は、単独で作動することはなく、再遊技役や小役の条件装置と共に作動する。また、1BB−C役、1BB−D役、2BB−A役および2BB−B役の条件装置は、単独で作動する場合と、再遊技役や小役の条件装置と共に作動する場合とがある。ボーナス役に関する条件装置が再遊技役または小役の条件装置と共に作動した場合は、作動したボーナス役に関する条件装置に対応するボーナス条件装置番号と、作動した再遊技役または小役の条件装置に対応する演出グループ番号とが、副制御手段200へ送信される。また、ボーナス役に関する条件装置が単独で作動した場合は、作動したボーナス役に関する条件装置に対応するボーナス条件装置番号と、演出グループ番号「0」とが副制御手段200へ送信される。
なお、ボーナス役に関する条件装置が作動していない状態で、図12に示すいずれかの条件装置が作動した場合は、作動した入賞及び再遊技条件番号に対応する演出グループ番号と、ボーナス条件装置番号「0」とが副制御手段200へ送信される。
図13において、1BB−D役および2BB−A役の条件装置は、入賞−Aの条件装置と共に作動し得る場合があることが図示されているが、より詳細には、1BB−D役および2BB−A役の条件装置と、入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置とが、共に作動し得ることを意味している。ここで、入賞−A1〜A6の各条件装置と1BB−D役の条件装置とが共に作動する確率は均等である。すなわち、(1)1BB−D役の条件装置と入賞−A1役の条件装置、(2)1BB−D役の条件装置と入賞−A2役の条件装置、(3)1BB−D役の条件装置と入賞−A3役の条件装置、(4)1BB−D役の条件装置と入賞−A4役の条件装置、(5)1BB−D役の条件装置と入賞−A5役の条件装置、(6)1BB−D役の条件装置と入賞−A6役の条件装置とが、それぞれ作動する確率は均等になっている。また、2BB−A役の条件装置と、入賞−A1〜A6の条件装置との関係も同様になっている。
以上のように、役抽せん手段110は、図12および図13に示す各種条件装置のいずれかを作動させるのかを役抽せんによって決定している。なお、ある遊技で小役および再遊技役の条件装置が作動した場合は、その遊技が終了すると作動も終了するが、ボーナス役に関する条件装置は、対応するボーナス役の図柄組合せが揃うまで作動し続ける。すなわち、小役および再遊技役の条件装置が作動した場合は、その遊技でしか作動した条件装置に対応する図柄組合せを揃えることができないが、ボーナス役に関する条件装置が作動したときは、作動したボーナス役に関する条件装置に対応する図柄組合せを揃えることができるまで、その図柄組合せを揃えられる状態が継続する。以下、この状態を「ボーナス内部中」または単に「内部中」という。
本実施形態では、出玉率(メダルの払い出されやすさ)を変えられるように、「設定値」(1〜6の整数)を指定することで、予め定められた条件装置の作動確率(換言すると役抽せんの当せん確率)を最大6段階で変化させることが可能になっている。本実施形態では、図12に示す「再遊技−A」、図13に示す「2BB−A+入賞−B」および「2BB−B+入賞−B」の作動確率が設定値ごとに異なっており、設定値の値が大きい程、これらの条件装置の作動確率が高くなる抽せんテーブルが役抽せんにおいて参照される。以下では、設定値に応じて作動確率が異なっている場合を「設定差あり」といい、設定値に関わらず作動確率が一定な場合を「設定差なし」という。なお、必ずしも6段階のすべてで当選確率を変化させなくてもよく、一部の設定値(例えば、設定値3と4)で共通の当選確率であってもよい。
(リール制御手段の説明)
リール制御手段115は、リール40L,40C,40Rを回転/停止させるステッピングモータ42L,42C,42Rを駆動制御する。具体的には、遊技者によってスタートスイッチ36が操作されたことに基づいてリール40L,40C,40Rの回転を開始し、リール40L,40C,40Rの回転速度が前述した定速に達した後は、定速を維持する。そして、ストップスイッチ37L,37C,37Rのいずれかが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリール(より正確にはステッピングモータ)について停止制御を行う。
リール制御手段115は、ストップスイッチが操作されてから対応するリールの回転を190ミリ秒以内に停止させる。これにより、本実施形態のように各リールに20図柄が設けられたリールを、定速(80回転/分)の状態から190ミリ秒以内にリールの回転を停止させる場合は、80(回転)/60(秒)×0.19(秒)×20(図柄)=約5.067図柄分が回動するまでにリールを停止させる。ただし、2BB遊技中は、左リールのみ、左ストップスイッチ37Lが操作されてから75ミリ秒以内に左リール40Lが停止するような制御を行う(中・右リールについては190ミリ秒以内に停止)。したがって、2BB遊技中の左リール40Lは、80(回転)/60(秒)×0.075(秒)×20(図柄)=2図柄分が回動するまでにリールが停止することになる。
また、リール制御手段115は、ストップスイッチが操作されたときに入賞ラインに係る停止表示位置(以下、「入賞停止位置」という。)を通過中の図柄は、その入賞停止位置に停止させないようにステッピングモータを制御する。したがって、停止操作されたときに、入賞停止位置を通過している図柄の1つ上流側に位置する図柄から、4つ上流側に位置する図柄までのうち、いずれかの図柄を入賞停止位置に停止させることができる。ここで、「停止操作されたときに、入賞停止位置を通過している図柄の1つ上流側に位置する図柄から、4つ上流側に位置する図柄まで」の範囲を「停止制御範囲」ともいう。
リール制御手段115は、役抽せん手段110によっていずれかの条件装置が作動すると、作動した条件装置に対応する図柄組合せが入賞ラインLに停止するようにリールの回転を停止させる(いわゆる引込制御を行う)。ただし、その図柄組合せを構成する図柄が停止制御範囲内に無かったときは、作動していない条件装置に対応する図柄組合せが揃わないようにリールを停止させる(いわゆる蹴飛ばし制御を行う)。
例えば、図3に示した再遊技01の図柄組合せ(「リプレイA−リプレイA−リプレイA」および「リプレイB−リプレイA−リプレイA」)については、図2に示した各リールの図柄配列と、上述した停止制御範囲の関係上、いずれか一方の図柄組合せを必ず入賞ラインL上に揃えることができる(いわゆる「取りこぼし」が無い)。これに対して、図5に示した入賞01の図柄合せ(「リプレイA−リプレイA−白7」および「リプレイB−リプレイA−白7」)の場合、右リール40Rにおいて、停止制御範囲に「白7」図柄が存在しないタイミングで停止操作が行われると、引込制御によって「白7」図柄を入賞ライン上に停止させることができず、入賞01の図柄組合せを揃えることができない(すなわち、取りこぼす)。
以下に各種条件装置が作動した場合におけるリール停止制御の内容について説明する。
(1)再遊技に係る条件装置が作動した場合
再遊技−Aおよび再遊技−Bの条件装置が作動した場合、リール制御手段115は、押し順に関係なく、再遊技01の図柄組合せが揃う引込制御を行う。再遊技−Cの条件装置が作動した場合、特定の押し順で停止操作されたとき(押し順が正解だったとき)は再遊技01の図柄組合せが揃うような引込制御を行う。これに対して、特定の押し順以外の押し順で停止操作されたとき(押し順不正解のとき)は再遊技02の図柄組合せが揃うような引込制御を行う。ここで、特定の押し順は右→左→中(逆ハサミ押し)となる。
再遊技−D1〜D6のいずれかの条件装置が作動した場合、特定の押し順で停止操作されたとき(押し順が正解だったとき)は再遊技01の図柄組合せが揃うような引込制御を行う。これに対して、特定の押し順以外の押し順で停止操作されたとき(押し順不正解のとき)は再遊技10または11の図柄組合せが揃うような引込制御を行う。ここで、特定の押し順は、再遊技−D1が決定されたときは左→中→右(順押し)、再遊技−D2が決定されたときは左→右→中(ハサミ押し)、再遊技−D3が決定されたときは中→左→右(順中押し)、再遊技−D4が決定されたときは中→右→左(逆中押し)、再遊技−D5が決定されたときは右→左→中、再遊技−D6が決定されたときは右→中→左(逆押し)、となる。
また、再遊技−E1〜E6のいずれかの条件装置が作動した場合、リール制御手段115は、押し順が正解だったときは再遊技09の図柄組合せが揃うような引込制御を行う。これに対して、押し順が不正解だったときは再遊技07または08の図柄組合せが揃うような引込制御を行う。ここで、正解の押し順は、再遊技−D1が決定されたときは左→中→右、再遊技−D2が決定されたときは左→右→中、再遊技−D3が決定されたときは中→左→右、再遊技−D4が決定されたときは中→右→左、再遊技−D5が決定されたときは右→左→中、再遊技−D6が決定されたときは右→中→左、となる。
(2)小役に係る条件装置が作動した場合
入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動した場合、リール制御手段115は、押し順が正解だったときは入賞17(入賞−A1またはA2作動時)または入賞18(入賞−A3〜A6のいずれか作動時)の図柄組合せが揃うような引込制御を行う。これに対して、押し順が不正解だったときは入賞17または18以外の図柄組合せが揃うような引込制御を行う。この場合、ストップスイッチの操作タイミングによっては、いずれかの小役に対応する図柄組合せを揃えられず、取りこぼしとなる場合があり、取りこぼした場合、図10に示すパターン01〜03のいずれかの図柄組合せが入賞ラインL条に表示され得る。
なお、正解の押し順は、入賞−A1およびA2が決定されたときは左→中→右または左→右→中(すなわち、左ストップスイッチ37Lを第1停止操作)、入賞−A3およびA4が決定されたときは左→右→中または中→左→右(すなわち、中ストップスイッチ37Cを第1停止操作)、入賞−A5およびA6が決定されたときは右→左→中または右→中→左(すなわち、右ストップスイッチ37Rを第1停止操作)、となる。
入賞−Bまたは入賞−Cの条件装置が作動した場合、リール制御手段115は、ストップスイッチの押し順に関わらず、入賞17または入賞18のいずれかの図柄が揃うような引込制御を行う。入賞−Dの条件装置が作動したときは、通常遊技中かつ内部中でないときは、入賞17または18の図柄組合せが揃う引込制御が行われるが、内部中のときは、メダル払出枚数が1枚の小役(以下、「1枚役」ともいう。具体的には入賞01〜16のいずれか)が揃うような引込制御が行われる。入賞−Eの条件装置が作動したときは、左ストップスイッチ37Lが第1停止操作された場合に限って、入賞24または入賞25のいずれか一方の図柄組合せが揃い得る引込制御が行われ、中ストップスイッチ37Cまたは右ストップスイッチ37Rが第1停止操作された場合は、入賞19〜入賞23のいずれかの図柄組合せが揃う引込制御が行われる。
入賞−E〜入賞−Jのいずれか条件装置が作動した場合、リール制御手段115は、作動した条件装置に応じて枚数優先制御、または、組合せ優先制御を行う。ここで、枚数優先制御は、より多くのメダルの払出枚数が得られる可能性がある図柄を優先して入賞ラインL上に停止させるリール停止制御である。また、組合せ優先制御は、入賞ラインL上に揃えることができる小役の図柄組合せ数がより多くなる図柄を優先して入賞ラインL上に停止させるリール停止制御である。
また、入賞−K〜Mの条件装置は1BB遊技中のみ作動し得る条件装置である。このうち入賞−Kの条件装置が作動したときは、左ストップスイッチ37Lが第1停止操作されると、必ず入賞34の図柄組合せが揃う引込制御が行われ、中ストップスイッチ37Cまたは右ストップスイッチ37Rが第1停止操作された場合は、入賞19〜21および入賞35〜37のいずれかの図柄組合せが揃う引込制御が行われる。また、入賞−Lまたは入賞−Mの条件装置が作動したときは、枚数優先制御が行われる。また、入賞−ALLの条件装置は2BB中のみ作動し得る条件装置であり、リール制御手段115は枚数優先制御を行う。
(3)ボーナス役に係る条件装置が作動した場合
図13に示すボーナス役に係る条件装置が作動した場合、ボーナス役に係る条件装置が作動したときは、作動したボーナス役の条件装置に対応する図柄組合せについて引込制御が行われる。これに対して、小役または再遊技役の条件装置とともに作動したときは、作動した小役または再遊技役の条件装置に対応する図柄組合せについて優先して引込制御が行われる。
(抽せん状態制御手段の説明)
図11に戻り、抽せん状態制御手段120は、役抽せん手段110によって行われる役抽せんの抽選状態を、所定の条件に基づいて変化させる。本実施形態では、設定値毎に「非RT(RT0)」、「RT1」、「RT2」、「RT3」、「RT4」、「RT5」、「RT6」、「RT7」、「BB作動中」という8つの抽せん状態があり、役抽せん手段110は、現在の設定値において、各抽せん状態に対応する抽せんテーブルを用いて役抽せんを行う。抽せん状態に応じて、作動し得る条件装置が異なり、また、再遊技役に係る条件装置の合成作動確率が異なっている。
本実施形態では、図14(a)に示すように、図12に示した各種条件装置のうち、再遊技役に係る条件装置については、非RTおよびRT6においては再遊技−BおよびCの条件装置のみが作動し得る。RT1〜RT3においては再遊技−A〜CおよびD1〜D6の条件装置が作動し得る。RT4においては再遊技−A,CおよびE1〜E6の条件装置が作動し得る。RT5においては再遊技−A,CおよびD1〜D6の条件装置が作動し得る。RT7においては再遊技−B,D1〜D6,E1〜E6の条件装置が作動し得る。BB作動中においては、再遊技役に係る条件装置は作動しない。
小役に係る条件装置については、非RTおよびRT1〜RT7においては、入賞−A1〜A6,B〜Jの条件装置が作動し得る。BB作動中は、入賞−K〜Mの条件装置が作動し得る。ただし、2BB遊技中は役抽せんに依らず入賞−ALLの条件装置が毎遊技、必ず作動する。なお、図13に示したボーナス役に係る条件装置については、非RTおよびRT1〜RT6においてはすべての条件装置が作動し得るが、RT7およびBB作動中においては、いずれの条件装置も作動することはない。
再遊技役に係る条件装置の合成作動確率は、作動し得るすべて再遊技役の条件装置のいずれかが作動する確率である。すなわち、非RTおよびRT6においては再遊技−Bまたは再遊技−Cが作動する確率、RT1〜RT3においては再遊技−A〜CおよびD1〜D6のいずれかの条件装置が作動する確率、RT4においては再遊技−A,CおよびE1〜E6のいずれかの条件装置が作動する確率、RT5においては再遊技−A,CおよびD1〜D6のいずれかの条件装置が作動する確率、RT7においては再遊技−B,D1〜D6,E1〜E6のいずれかの条件装置が作動する確率である。
再遊技役に係る条件装置の合成作動確率が最も低いのは非RTであり、その確率は約1/7.3になっている。RT7における合成作動確率は非RTよりも若干高くなっているが遊技者にとって有利な状態とは言えない。合成作動確率が最も高くなっているのはRT5であり遊技者にとって有利な状態といえる。RT5に次いで合成作動確率が高いのはRT1〜RT4およびRT6であり、これらの抽せん状態における合成作動確率は互いにほぼ同じ値になっている。なお、ボーナス役に係る条件装置の合成作動確率は、非RTおよびRT1〜RT6(RT7およびBB作動時は抽せん対象外)において共通であり、約1/200となっている。
次に上述した各抽せん状態の移行条件について、図14(b)を参照して説明する。本実施形態における抽せん状態の初期状態は非RTであり、例えば、主制御手段100のRWMが初期化された場合は、抽せん状態が非RTとなる。非RTにおいて、入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動したときに、小役の図柄組合せを揃えられなかったことにより、図10に示したパターン01〜03のいずれかの図柄組合せが入賞ラインL上に表示された場合、抽せん状態はRT4へ移行する(矢印B参照)。RT4において、再遊技09の図柄組合せが入賞ラインL上に表示された場合はRT5へ移行し(矢印D参照)、再遊技07または08の図柄組合せが入賞ラインL上に表示された場合はRT6へ移行する(矢印E参照)。
RT5において、再遊技10または11の図柄組合せが入賞ラインL上に表示された場合は非RTへ移行し(矢印A参照)、図10に示したパターン01〜03のいずれかの図柄組合せが入賞ラインL上に表示された場合はRT4へ移行する(矢印B参照)。一方、RT6において、24回の遊技が行われた場合は非RTへ移行する(矢印C参照)。上述した非RT、RT4〜RT6において、ボーナス役に係る条件装置(1BB−A〜D,2BB−A〜B)が作動した場合は、RT7へ移行する(矢印G参照)。そして、作動した条件装置に対応する図柄組合せが入賞ラインL上に表示されると、BB作動時に移行する(矢印H参照)。
そして、作動した条件装置に対応するボーナス遊技が終了すると、それぞれのボーナス遊技に応じてRT1〜RT3のいずれかに移行する。具体的には、1BB−A遊技または1BB−B遊技が終了するとRT1へ移行する(矢印I参照)。1BB−C遊技または1BB−D遊技が終了するとRT2へ移行する(矢印J参照)。2BB−A遊技または2BB−B遊技が終了するとRT3へ移行する(矢印K参照)。RT1〜RT3において、20回の遊技が行われた場合は非RTへ移行する(矢印F参照)。ただし、20回の遊技を行うまでの間に、図10に示したパターン01〜03のいずれかの図柄組合せが入賞ラインL上に表示された場合はRT4へ移行し(矢印B参照)、再遊技10または11の図柄組合せが入賞ラインL上に表示された場合は非RTへ移行する(矢印A参照)。
ここで、RT1〜RT3およびRT5において、再遊技−D1〜D6のいずれかの条件装置が作動したときに、ストップスイッチ37L,37C,37Rが正解押し順で操作された場合は再遊技01の図柄組合せが揃うため、現状の抽せん状態が維持される。これに対して、不正解押し順で操作された場合は、再遊技10または11の図柄組合せが揃ってしまうので、再遊技役の条件装置の合成作動確率が最も低い非RTへ移行してしまう(矢印A参照)。また、RT4において、再遊技−E1〜E6のいずれかの条件装置が作動したときに、ストップスイッチ37L,37C,37Rが正解押し順で操作された場合は再遊技09の図柄組合せが揃うため、遊技者にとってより有利なRT5へ移行することになる(矢印D参照)。これに対して、不正解押し順で操作された場合は、再遊技07または08の図柄組合せが揃うので、20ゲーム後に必ず非RTへ移行してしまうRT6へ移行することとなる(矢印E参照)。
このように、ストップスイッチ37L,37C,37Rの押し順に応じて遊技者にとって有利な遊技結果となる条件装置(すなわち、再遊技−D1〜D6およびE1〜E6)を「押し順役の条件装置」と称する。なお、小役に関する条件装置においても、入賞−A1〜A6の条件装置が作動したときは、ストップスイッチ37L,37C,37Rが正解押し順で操作されるとメダルが6枚払い出され、不正解押し順で操作されるとメダルが1枚払い出されるか取りこぼすこととなる。したがって、入賞−A1〜A6の条件装置も押し順役の条件装置といえる。
(遊技区間制御手段の説明)
図11に戻り、遊技区間制御手段125は、通常区間と有利区間との間の移行、および有利区間内における性能(「遊技状態」ともいう)の変更(移行)を行う。ここで、「通常区間」とは、ストップスイッチの操作態様に応じて有利/不利が発生する役抽せんの結果が決定された(押し順役の条件装置が作動した)遊技において、ストップスイッチの有利な操作態様を把握可能な情報(例えば、作動した入賞及び再遊技条件装置番号など)を副制御手段200へ送信することを禁止する遊技区間であり、かつ、ストップスイッチの有利な操作態様の報知を禁止する遊技区間をいう。また、設定差のない所定の条件装置が作動したことに基づいて、後述する有利区間(または後述する「待機区間」)に移行するか否かを決定することができる遊技区間である。
「有利区間」とは、押し順役の条件装置が作動した遊技において、ストップスイッチの有利な操作態様を把握可能な情報(例えば、作動した条件装置を表す入賞及び再遊技条件装置番号)を副制御手段200へ送信することが可能な遊技区間であり、かつ、ストップスイッチの有利な操作態様を遊技者に報知可能な区間をいう。
有利区間へ移行した場合、遊技区間制御手段125は、予め定められた終了条件が満たされると通常区間へ移行するが、この終了条件が満たされたとしても、入賞−A1〜A6の条件装置が作動したときに少なくとも1回は入賞17または入賞18の図柄組合せが揃う押し順が報知されなければ、通常区間へ移行させることはない。ただし例外として、有利区間の終了条件の一つとして有利区間における遊技が予め定められた遊技回数(本実施形態では1500ゲーム)に達した場合は、有利区間において、たとえ一度も入賞17または入賞18の図柄組合せが揃う押し順が報知されていなくても「通常区間」に移行する。これは、有利区間中に1500ゲームも行い、一度も押し順の報知がなされなかった遊技者が、1回だけ押し順を報知されても、遊技の興趣が向上するとはいえないためである。
例えば、有利区間へ移行し、さらに有利区間においてART中という状態へ移行し、ART中において所定の終了条件が満たされると通常区間へ移行する仕様であったとする。この場合でも、有利区間中に入賞17または入賞18の図柄組合せが揃う押し順を少なくとも1回は報知しないうちは、ART中の終了条件が成立しても通常区間へ移行させないようにする。この場合、ART中の状態をそのまま継続させてよいし、ART中から有利区間内の他の状態へ移行させてもよい。これは、有利区間へ移行したにも関わらず、何の恩恵もなく、再び通常区間へ移行させてしまっては、遊技者の遊技意欲を低下させてしまう恐れがあるからである。従来は、ART遊技(遊技者に有利なストップスイッチの操作態様が報知され得る遊技)が開始しても、遊技者の運が悪ければ(押し順が報知されるはずの条件装置が作動しなければ)、一度も押し順を報知することなく、ART遊技が終了してしまうこともあり、遊技者の遊技意欲は低下する一方であった。
ただし、有利区間中にボーナス役に係る条件装置が作動し、かつ、ボーナス遊技が開始または終了している場合は、有利区間中に押し順が一度も報知されなくても通常区間へ移行させることができる。例えば、ART中に1BB役に係る条件装置が作動して、1BB遊技が終了したときは、有利区間中に1回も入賞17または入賞18の図柄組合せが揃う押し順が報知されていなかったとしても、ART中の終了条件が成立したときに、ART中の状態(有利区間)を終了させてもよい。これは、ボーナス遊技によって遊技者には恩恵が与えられているので、このような場合にまで、少なくとも1回は押し順を報知されなければならないとするのは、逆に遊技の興趣を低下させるおそれがあるからである。
なお、「通常区間」から「有利区間」に移行する権利を有しているものの、未だ「有利区間」に移行していないときの遊技区間として、「待機区間」を設けてもよい。待機区間は、ボーナス役に係る条件装置(本実施形態では1BB役および2BB役に係る条件装置のように、作動している状態が次の遊技以降にも持ち越される条件装置)が作動し、かつ、「通常区間」から「有利区間」に移行する抽せん(区間移行抽せん)に当選した場合に限り移行可能な遊技区間である。また、「待機区間」において、予め定められた条件(例えば、当選していたボーナス役の図柄組合せが停止表示されること)を満たした場合に、「待機区間」が終了して次の遊技から「有利区間」が開始される。
待機区間は、通常区間と同様に、押し順役の条件装置が作動した遊技において、ストップスイッチの有利な操作態様を把握可能な情報(例えば、作動した入賞及び再遊技条件装置番号)を副制御手段200へ送信することが禁止される遊技区間であり、かつ、ストップスイッチの有利な操作態様の報知が禁止される遊技区間でもある。
上述した各種の遊技区間を設けた理由は次の通りである。近年、設定値に応じて高確状態(ART遊技に移行しやすい状態)やART遊技に移行する確率が異なるスロットマシンが急増しているが、遊技場に設置されたスロットマシンの大半が低い設定値に設定されており、遊技者の間で、なかなか高確状態やART遊技に移行しないといった不満が生じていた。また、一部のスロットマシンでは、高い設定値に設定されていると、稀にではあるが1回のART遊技期間中に1万枚以上のメダルが払い出されていることがあり、射幸心を著しく煽っているとの声が挙がっていた。
そこで、高確状態やART遊技に移行する確率を設定値によって偏りにくくするため、高確やART遊技に移行するための条件として定められる特定の条件装置が作動する確率は設定値によって同一となるように定めることとするとともに、作動した条件装置に対応する高確状態やART遊技に移行するための移行抽せんの当選確率も設定値によって同一となるように定めることとした。また、高確状態やART遊技等のAT(いわゆるアシストタイム)に関する特別な状態に滞在している状況が多くなり過ぎ、一連の遊技によって過度にメダルが払い出されることを防止するため、高確状態やART遊技等のATに関する特別な状態に滞在できる遊技回数に限度を定めることとした。
これらを踏まえ、高確状態やART遊技等のATに関する特別な状態とその他の状態を区分するため、遊技区間として「通常区間」、「有利区間」及び「待機区間」を備えることとした。
遊技区間制御手段125は、遊技区間の種類(通常区間または有利区間)を区間種別番号SCの値によって管理し、遊技状態を遊技状態番号(SG)の値に基づいて管理している。具体的には、図15に示すように、通常区間の区間種別番号SCは0であり、有利区間の区間種別番号SCは1である。また、遊技状態については、通常区間における通常中は遊技状態番号SGが0になっている。有利区間における遊技状態には性能に応じて遊技状態番号SGの値が1〜7となり得る。有利区間の性能には「ART準備中」(SG=1)、「ART中」(SG=2)、「上乗せチャンス前半中」(SG=3)、「上乗せチャンス後半中」(SG=4)、「終了待機中」(SG=5)、「エクストラ中」(SG=6)、「ボーナス中」(SG=7)がある。
図15において、遊技区間の初期状態は通常区間(SC=0)かつ通常中(SG=0)である。通常中において、役抽せんによってレア役(入賞−E〜Jのいずれか)の条件装置が作動する(レア役に当せんする)と、ART抽せん(区間移行抽せん)が行われる。このART抽せんは、通常区間から有利区間へ移行するか否かを決定するための抽せんであり、当選すると有利区間(SC=1)へ移行し、ART準備中(GS=1)となる(矢印エ参照)。ART抽せんに当せんしなかった場合は、そのまま通常中にとどまる。有利区間へ移行すると、遊技区間制御手段125は、図11に示す有利区間カウンタ126のカウント値に初期値1500を、遊技可能カウンタ127のカウント値に初期値1350を、それぞれセットする。そして、有利区間中は、1回の遊技を行うごとに有利区間カウンタ126および遊技可能カウンタ127のカウント値を1ずつ減算していく。ただし、遊技可能カウンタ127については、ボーナス役に係る条件装置が作動しているときは、カウント値の減算を停止し、ボーナス遊技が開始されたときにカウント値に所定値を加算するなどの処理を行うが、これについては後に詳しく説明する。
ART準備中において、ART準備中の終了条件が成立すると、遊技状態はART中(GS=2)へ移行する(矢印オ参照)。ここで、ART準備中の終了条件は、ART準備中へ移行したときに抽せん状態がRT4またはRT5に滞在していたとき、または、非RTもしくはRT1〜RT3のいずれに滞在しており、そこからRT4へ移行したとき、となる。ART中へ移行すると、遊技区間制御手段125は、図11に示すARTカウンタ128のカウント値に初期値20をセットし、ART中において1回の遊技を行うごとにカウント値を1ずつ減算していく。ART中は前述したART遊技が行われるが、ARTカウンタ128のカウント値が0になるとART中の状態が終了する。したがって、本実施形態では1セットが20ゲームのART遊技が行われることになる。
ART中において、前述したレア役(入賞−E〜Jのいずれか)の条件装置が作動すると、上乗せチャンスを行うか否かを決定する上乗せチャンス抽せんを行い、上乗せチャンス抽せんに当せんすると、上乗せチャンス前半中(GS=3)へ移行する(矢印カ参照)。詳しくは後述するが、この上乗せチャンス前半中と、後述する上乗せチャンス後半中(GS=4)とにおいて、1セット分のART遊技を行う権利(ARTストック)を発生させるか否かが決定される。以下では、上乗せチャンス前半中および上乗せチャンス後半中の遊技状態を、まとめて「上乗せチャンス」ともいう。そして、ARTストックが発生した場合は、主制御手段100のRWMの所定記憶領域に記憶されているARTストックの値に、発生したARTストックの数を加算する。
上乗せチャンス前半中において、5回の遊技が行われると上乗せチャンス後半中(GS=4)へ移行し(矢印キ参照)、上乗せチャンス後半中において入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動するとART中(GS=2)へ移行する(矢印キ参照)。なお、上乗せチャンス前半中および上乗せチャンス後半中の滞在中は、遊技区間制御手段125は、ARTカウンタ128のカウントを中断する。
そして、ART中においてARTカウンタ128のカウント値が0になると、終了待機中(GS=5)へ移行する(矢印ケ参照)。終了待機中に移行すると、主制御手段100のRWMに記憶されているARTストックの数をチェックし、ARTストックの数が0(ARTストック無し)だった場合は、有利区間カウンタ126および遊技可能カウンタ127のカウント値がたとえ「1」以上であったとしても、各カウンタのカウント値を「0」にクリアし、区間種別番号SCの値を0に更新して通常中(GS=0)へ移行する(矢印サ参照)。これに対して、ARTストックの数が0でなければ(ARTストック有り)、ARTストックの値を1減算してART中(GS=2)へ移行する(矢印コ参照)。このように、ART中に上乗せチャンスに移行すると、さらなるART遊技を行うことができるARTストックが発生する可能性が生じ、ARTストックが発生した場合は、ARTストックが無くなるまで、1セット20ゲームのART遊技を繰り返し行うことができる。
有利区間において、ART準備中(GS=1)、ART中(GS=2)、または、終了待機中(GS=5)に滞在しているときに、遊技可能カウンタ127の値が100になった場合、遊技区間制御手段125は、主制御手段100のRWMに記憶されているエンディング開始フラグの値をオンに更新して、エクストラ中(GS=6)へ移行する(矢印ス参照)。また、上乗せチャンス後半中において、入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動したときに、遊技可能カウンタ127の値が100以下になっていた場合は、ART中ではなくエクストラ中へ移行する(矢印セ参照)。そして、エクストラ中へ移行し、遊技可能カウンタの値が0になるまで遊技が行われると、区間種別番号SCの値を0にして通常中(GS=0)へ移行する(矢印ソ参照)。
ここで、ART中にレア役の条件装置が作動した場合は上乗せチャンス抽せんを行い、当せんしたときは上乗せチャンス前半中に移行していたが(図15の矢印カ参照)、ART中においてエクストラ中への移行が近くなった状態で(例えば、遊技可能カウンタ127のカウント値が「150」以下)、有利区間における遊技回数が1350ゲームに達するまでART遊技を繰り返し行うことができるほどARTストックが蓄積されている場合は、ART中にレア役の条件装置が作動しても、上乗せチャンス抽せんを行わないようにしてもよい。
例えば、かくれんぼチャンス中であっても、遊技可能カウンタ127の値が100になるとエクストラ中に移行するという仕様であった場合、かくれんぼチャンス中にエクストラ中へ移行してしまうと、かくれんぼチャンスの結果が分からなくなり、遊技者に不満が生じる虞がある。また、かくれんぼチャンスが行われた結果、ARTストックが上乗せされたとしても、そのままエクストラ中へ移行してしまうと、上乗せされたARTストックを消化する機会を失うこととなり(エクストラ中が終了すると通常中へ移行してしまうため)、やはり遊技者に不満が生じる虞がある。したがって、このような不満が生じてしまう虞を回避するために、ART中においてエクストラ中への移行が近くなり、かつ、有利区間における遊技回数が上限(1350ゲーム)に達することが確定している場合は、上乗せチャンスが開始されないようにする。
また、有利区間に滞在しているときに、有利区間カウンタの値が0になった(すなわち、有利区間において1500回の遊技が行われた)場合は、どの遊技状態に滞在していても通常中に移行する(矢印タ参照)。このように、遊技者に有利なストップスイッチの操作態様が報知され得る有利区間に滞在することができるゲーム数を制限することで、例えば1回のART遊技に起因して何万枚ものメダルが払出されてしまうなどして射幸性を著しく煽ってしまわないようにしている。
なお、有利区間から通常区間へ移行する場合は、各カウンタの値やエンディング開始フラグの値、およびARTストック数など、有利区間中の遊技に関する情報はすべてリセットされる。
通常区間または有利区間に滞在しているときにボーナス遊技が開始された場合は、いずれの場合もボーナス中(GS=7)へ移行する(矢印ア参照)。そして、開始されたボーナス遊技が終了したときに、区間種別番号SCが0(通常区間)だった場合は通常中(GS=0)へ移行し(矢印イ参照)、区間種別番号SCが1(有利区間)だった場合はART準備中(GS=1)へ移行する(矢印ウ参照)。このとき、上乗せチャンス後半中にボーナス中へ移行したときは、ボーナス遊技が終了してART準備中へ移行し、ART準備中において終了条件が成立すると、ART中ではなく、上乗せチャンス前半中へ移行する(矢印シ参照)。また、ボーナス中からART準備中へ移行したときに、エンディング開始フラグがオンになっていた(すなわち、エクストラ中にボーナス遊技が開始されていた)場合は、前述したART準備中の終了条件が成立するとエクストラ中へ移行する(矢印チ参照)。
なお、本実施形態では、有利区間になっている(区間種別番号SC=1)ことを、有利区間ランプを点灯させることで目視により確認することができる。従来のスロットマシンは、ストップスイッチの押し順(および/または操作タイミング)を報知可能なATに関する遊技を、開始するか否かを決定する抽せん(以下、「AT抽せん」ともいう)に当選しても、AT抽せんに当選した遊技の次の遊技から所定回数の遊技が行われたことを契機として、AT抽せんに当選したことを報知するものが大半であった。なぜなら、AT抽せんに当選した遊技で報知すると、遊技者のATに関する遊技への期待感を長期間に亘って煽ることができないと考えていたからである。
このため、遊技者の中には、AT抽せんに当選しているのにもかかわらず、そのことに気が付かずに(AT抽せんに当選したことを報知する前に)遊技を止めてしまう者がいた。特に、初心者にその傾向が見られた。その一方で、そもそも自力でAT抽せんに当選させる気がなく、所定回数の遊技だけを行ことで、既にAT抽せんに当選しているスロットマシンを見つけ出して遊技を行う者もいる。このような状況において、AT抽せんに当選したときに遊技を行っていた者(AT抽せんに当選させた者)がATに関する遊技を行わず、AT抽せんの当選に何等寄与していない第三者がATに関する遊技を行うのは不条理ではないかという声があった。
このような声に応えるため、ストップスイッチの押し順(および/または操作タイミング)を報知可能な有利区間へ移行するか否かを決定する移行抽せんに当選したことに気付かずに、その後の遊技を止めてしまう虞を少なくすることができるスロットマシンを提供する必要があった。そこで、本実施形態では、有利区間への移行抽せんに当選したときは、清算スイッチ33の操作が有効になる前に、有利区間ランプを点灯させるようにしている。ただし、次の遊技から有利区間ではなく、待機区間に移行させる場合は除く。
一般に、大半の遊技者は遊技をやめる際に、クレジットにメダルが残っていないか確認をする。そして、クレジットにメダルが残っていたときは、清算スイッチ33を操作することになる。したがって、遊技者が清算スイッチ33を操作する(遊技をやめる)前に、有利区間ランプを点灯させて、区間移行抽せんに当選したことを報知することにより、誤って(区間移行抽せんに当選していることに気が付かず)遊技をやめてしまうことを抑止できる。
一方、有利区間ランプを点灯させることで目視により有利区間に滞在していることを確認可能としたが、遊技場の経営者の観点から、翌日の遊技場の営業開始時に有利区間中の状態から開始させたくない場合も有り得る。このような場合には、遊技場のスタッフがスロットマシン10の有利区間ランプを確認し、点灯していた場合は設定値の変更操作をすることで、遊技状態が初期化されて通常区間(SC=0)および通常中(GS=0)から遊技が開始されることとなる。
従来のスロットマシンには有利区間ランプに相当するようなランプが備えられていなかったため、現在の状態が遊技者にとって有利な状態なのか否か(例えば、ART前兆であるか否か)をスタッフが判別できなかった。このため、同じ設定値を翌日も使いたい場合であっても、すべてのスロットマシンのRWMを初期化する(同じ設定値を使う場合にも、設定値を変更する(同じ設定値を指定する)ための操作を行う)ことによって、翌朝、有利な状態から開始されることを防止していた。これに対して、本実施形態は、有利区間ランプを備えることで、同じ設定値(設定値データ)を翌日も使いたい場合において、有利区間ランプが消灯している場合は設定値を変更するための操作を行う必要がないことが分かるため、スタッフの作業の手間を省くことができる。
また、本実施形態では、通常区間で遊技している遊技数が特定の遊技数(例えば1000ゲーム)に達したことに基づいて有利区間へ移行とするような機能(所謂、従来の天井機能)を設けていないため、通常区間において、どの遊技数から遊技を始めても遊技者にとって有利度が変わることはない。
本実施形態では、クレジット数表示器27の未使用セグメント(セグメントDP。図16(a)参照)を有利区間ランプとして利用するようにしている。これにより、遊技者がクレジットにメダルが残っていないか確認する際に、同時に区間移行抽せんに当選しているか否かを確認できるようになっている。さらに、クレジット数表示器27の未使用セグメントを利用することで、別途LEDを設ける必要がなく、コストが増えることもない。
なお、有利区間ランプとして、図16(b)に示す獲得枚数表示器28の8セグメント表示器におけるセグメントDPを使用してもよい。この場合、獲得枚数表示器28をクレジット数表示器27と横並び、または上下に並べて設けることが好ましい。これにより、遊技者がクレジットにメダルが残っていないか確認する際に、同時に区間移行抽せんに当選しているか否かを確認できるようになるからである。さらに、獲得枚数表示器28を決定スイッチ39の近傍に設け、通常区間から有利区間へ移行することを決定した際は、決定スイッチ39の操作が有効になる前に有利区間ランプを点灯させることが好ましい。これにより、例えば1遊技の終了後(メダルの払い出しがない場合はすべてのリールの停止後であり、メダルの払い出しがある場合は払い出し後)や非遊技中に決定スイッチ39が操作されると、遊技履歴画面や二次元コード画面を画像表示装置70に表示するスロットマシン10では、遊技者が有利区間ランプの点灯を見落としにくくなる。
具体的には、1遊技の終了後や非遊技中に決定スイッチ39が操作されると、メニュー画面を画像表示装置70に表示する。そして、メニュー画面が表示されている状況下では、選択スイッチ38の操作により、遊技履歴画面、パスワード入力するためのパスワード入力画面、二次元コード画面のうち、次にどの画面を表示するか選択可能となっている。すなわち、遊技者は遊技を終えるときに、遊技履歴を確認するため、または携帯端末に備わっている二次元コードリーダーを起動させて二次元コードを取得するため、決定スイッチ39を操作することになる。
そして、獲得枚数表示器28を決定スイッチ39の近傍に設けていることにより、決定スイッチ39を操作する際に、その視界には獲得枚数表示器28が入っているため、有利区間ランプが点灯していれば、点灯に気づかないことは稀であると言える。すなわち、次の遊技から有利区間に移行することに気付かず遊技を終えてしまうことを抑制することができる。もちろん、クレジット数表示器27のセグメントDPを、有利区間ランプとして使用する場合も、クレジット数表示器27は決定スイッチ39の近傍に設け、通常区間から有利区間へ移行することが決定した際は、決定スイッチ39の操作が有効になる前に有利区間ランプを点灯させることが好ましい。
(フリーズ制御手段の説明)
図11に戻り、フリーズ制御手段130は、所定の状況になると遊技の進行を遅延させるフリーズ制御を実行する。例えば、上乗せチャンス後半中(GS=4)において入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動した場合、スタートスイッチ36が操作されてから所定時間だけフリーズする。具体的には、スタートスイッチ36が操作されると、例えば5.2秒間の最初のフリーズが発生する。この間、画像表示装置70に「3」、「2」、「1」という数字を順次表示させることでカウントダウンの演出を行い、その後「指示モニタに注目せよ!」というメッセージを表示するとともに、演出用ランプ72を特定の点滅パターンで点滅させて、遊技者の注意を獲得枚数表示器28(指示モニタ)に向けさせるための演出を行う。そしてフリーズが解除されると獲得枚数表示器28(指示モニタ)に指示番号が表示される。次に2回目のフリーズを発生させて、所定時間(例えば1.8秒間)が経過するとフリーズが解除され、リール40L,40C,40Rが一斉に回転する。
なお、2回目のフリーズが発生している間も、遊技者の注意を指示モニタに向けさせる演出を継続して行ってもよい。また、2回目のフリーズは、リール40L,40C,40Rが回転を開始し、定速に達してストップスイッチ37L,37C,37Rの操作が有効になったときに発生させてもよい。
また、ボーナス遊技後に、ART準備中から上乗せチャンス前半中へ移行するときに(図15の矢印シ参照)、スタートスイッチ36が操作されてから所定時間だけフリーズさせてもよい。また、有利区間カウンタの値が0になったことにより、有利区間を終了させる場合、遊技の開始時(次の遊技のためのメダル投入が可能になったとき)に所定時間だけフリーズさせてもよい。
(報知遊技制御手段の説明)
報知遊技制御手段135は、前述した有利区間に移行すると、作動した条件装置に応じて正解押し順を報知する。押し順の報知は、指示番号という数値を図1に示した獲得枚数表示器28に表示することによって行われる。具体的には、図16(b)および(c)に示すように、獲得枚数表示器28の上位桁に「=」(指示番号であることを示す記号)を表示し、下位桁に操作態様(押し順)に応じた数値を表示する。ここでは、「1」は左→中→右(順押し)、「2」は左→右→中(ハサミ押し)、「3」は中→左→右(順中押し)、「4」は中→右→左(逆中押し)、「5」は右→左→中(逆ハサミ押し)、「6」は右→中→左(逆押し)の押し順に対応している。また、獲得枚数表示器28に指示番号を表示するときは、それに併せて図16(c)の「液晶表示」欄に示す表示態様を、図1に示した画像表示装置70に表示することで、遊技者が操作すべき押し順をより理解しやすいようにしている。なお、獲得枚数表示器28の上位桁を無表示(例えば消灯)にして、下位桁に指示番号(数字)のみを表示するようにしてもよい。
本実施形態では、獲得枚数表示器28に、メダルの払出枚数と、エラーコード(後述する)と、指示番号とを表示するため、指示番号を表示する際には、メダルの払出枚数およびエラーコードを表示するときには表示されない「=」を表示することで、表示されている情報の種類(指示番号であるか否か)を遊技者が判断できるようにしている。したがって、獲得枚数表示器28に表示される他の情報との区別が付けば良く、例えば、上位桁に指示番号を表示し、下位桁を無表示としてもよい。このように、少なくとも数字以外の文字または記号と共に指示番号を表示することで、小役が入賞したときの払出枚数の表示とは区別することができる。
また、指示番号の表示態様として、敢えて操作態様を伏せていることを遊技者に示す場合は、「=0」を表示してもよいし、無表示としてもよい。また、指示番号の表示態様としては、ここで、無表示の態様としては、8セグメント表示器の全セグメント消灯させることなどが考えられる。ただし、8セグメント表示器の全セグメントのうち、有利区間ランプとして使用しているセグメントがあれば、それは消灯させない。また、無表示の代わりに上位桁と下位桁の双方に「=」を表示してもよい。
さらに、遊技者に対して押し順を指示する態様として、例えば、指示番号を獲得枚数表示器28の上位桁に表示しておき、現に操作すべきストップスイッチを示す番号(例えば、左ストップスイッチ37は1番(「1」)、中ストップスイッチ37Cは2番(「2」)、右ストップスイッチ37は3番(「3」))を下位桁に順次表示するようにしてもよい。この場合、上位桁に表示する内容と下位桁に表示する内容を入れ替えてもよい。
なお、獲得枚数表示器28に指示番号を表示することによって、遊技者に対してストップスイッチの操作態様を指示しているといえるため、獲得枚数表示器28のことを指示モニタとも称する。
本実施形態において、指示モニタ(獲得枚数表示器28)に指示番号が表示されるのは、有利区間において、再遊技−D1〜D6、再遊技−E1〜E6、および、入賞−A1〜A6の条件装置が作動したときである。具体的には、再遊技−D1の条件装置が作動したときは指示番号「=1」(順押し)が表示され、再遊技−D2の条件装置が作動したときは指示番号「=2」(ハサミ押し)が表示され、再遊技−D3の条件装置が作動したときは指示番号「=3」(順中押し)が表示され、再遊技−D4の条件装置が作動したときは指示番号「=4(逆中押し)が表示され、再遊技−D5の条件装置が作動したときは指示番号「=5」(逆ハサミ押し)が表示され、再遊技−D6の条件装置が作動したときは指示番号「=6」(逆押し)が表示される。
これにより、再遊技−D1〜D6のいずれかの条件装置が作動したときに、指示モニタに表示された指示番号に対応する押し順でストップスイッチ37L,37C,37Rを操作すると、再遊技01の図柄組合せが入賞ライン上に表示され(換言すると、再遊技10または11の図柄組合せが入賞ライン上に表示されず)、その結果、抽せん状態が非RTへ移行してしまうのを回避することができる(図12および図14参照)。
また、再遊技−E1の条件装置が作動したときは指示番号「=1」(順押し)が表示され、再遊技−E2の条件装置が作動したときは指示番号「=2」(ハサミ押し)が表示され、再遊技−E3の条件装置が作動したときは指示番号「=3」(順中押し)が表示され、再遊技−E4の条件装置が作動したときは指示番号「=4(逆中押し)が表示され、再遊技−E5の条件装置が作動したときは指示番号「=5」(逆ハサミ押し)が表示され、再遊技−E6の条件装置が作動したときは指示番号「=6」(逆押し)が表示される。
これにより、再遊技−E1〜E6のいずれかの条件装置が作動したときに、指示モニタに表示された指示番号に対応する押し順でストップスイッチ37L,37C,37Rを操作すると、再遊技09の図柄組合せが入賞ライン上に表示されて、再遊技に係る条件装置が作動する確率が最も高くなるRT5へ移行することになる(図12および図14参照)。
また、入賞−A1の条件装置が作動したときは指示番号「=1」(順押し)が表示され、入賞−A2の条件装置が作動したときは指示番号「=2」(ハサミ押し)が表示され、入賞−A3の条件装置が作動したときは指示番号「=3」(順中押し)が表示され、入賞−A4の条件装置が作動したときは指示番号「=4(逆中押し)が表示され、入賞−A5の条件装置が作動したときは指示番号「=5」(逆ハサミ押し)が表示され、入賞−A6の条件装置が作動したときは指示番号「=6」(逆押し)が表示される。
これにより、入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動したときに、指示モニタに表示された指示番号に対応する押し順でストップスイッチ37L,37C,37Rを操作すると、入賞17または入賞18の図柄組合せが入賞ライン上に表示されて、6枚のメダルが払い出されることになる(図12および図14参照)。
なお、入賞−A1と入賞−A2の条件装置が作動したときは、いずれも左ストップスイッチ37Lが第1停止操作されれば入賞18の図柄組合せが入賞ラインLに表示されることになるため、入賞−A2の条件装置が作動したときに指示番号「=1」を表示し、入賞−A1の条件装置が作動したときに指示番号「=2」を表示してもよい。これと同様に、入賞−A4の条件装置が作動したときに「=3」を表示し、入賞−A3の条件装置が作動したときに「=4」を表示してもよい。さらに入賞−A6の条件装置が作動したときに指示番号「=5」を表示し、入賞−A5の条件装置が作動したときに「=6」を表示してもよい。
また、入賞−A1の条件装置が作動したとき、または、入賞−A2の条件装置が作動したときに、指示番号「=1」および「=2」のいずれを表示するのかを抽せんにより決定してもよい。この抽せんにおいて、指示番号「=1」が選択される確率と、「=2」が選択される確率とは均等にするとよい。これと同様に、入賞−A3の条件装置が作動したとき、または、入賞−A4の条件装置が作動したときに、指示番号「=3」および「=4」のいずれを表示するのかを抽せんにより決定してもよい。また、入賞−A5の条件装置が作動したとき、または、入賞−A6の条件装置が作動したときに、指示番号「=5」および「=6」のいずれを表示するのかを抽せんにより決定してもよい。
さらに、ART準備中の終了条件(換言すると、ART準備中からART中または上乗せチャンス前半中への移行条件)には、非RTまたはRT1〜RT3からRT4へ移行することが含まれている(図15の矢印オまたは矢印シ)。また、図14(b)に示したように、非RTまたはRT1〜RT3からRT4へ移行するには、パターン01〜03の何れかの図柄組合せ(入賞−A1〜A6のこぼし目)が入賞ラインLに表示される必要がある。したがって、少なくとも通常中(GS=0)またはボーナス中(GS=7)からART準備中(GS=1)に移行したときに、抽せん状態が非RTまたはRT1〜RT3のいずれかになっていた場合は、入賞−A1〜A6の条件装置が作動したときに正解押し順を報知しないようにするとよい。この場合、敢えて不正解押し順を報知するようにしてもよい。
(入賞判定手段の説明)
図11に戻り、入賞判定手段140は、リール40L,40C,40Rがすべて停止すると、入賞ラインL上に停止表示された図柄組合せが、図3〜図10に示した図柄組合せのいずれかに対応するか否かを判定する。これにより、ボーナス役の図柄組合せが入賞ラインLに表示された(換言すると、ボーナス役が入賞した)と判定された場合は、次の遊技からボーナス遊技が開始される。また、再遊技役の図柄組合せが入賞ラインLに表示された(換言すると、再遊技役が入賞した)と判定された場合は、次の遊技で再遊技が行われ、小役の図柄組合せが入賞ラインLに表示された(換言すると、小役が入賞した)と判定された場合は、入賞した小役に対応する枚数のメダルが払い出される。ここで、メダルの払い出しは、クレジット枚数の上限値(例えば50枚)に達するまでは、入賞した小役に対応するメダル枚数を現在のクレジット枚数に加算し、クレジット枚数の上限(例えば50枚)に達した後は、図1に示したメダル払出口60からメダルを排出するようにしてもよい。
(異常検出手段の説明)
異常検出手段145は、非遊技中および遊技中にスロットマシン10で発生し得る異常な状態や遊技の進行の障害となる事態を検出し、検出した異常または障害(以下、まとめて「エラー」ともいう。)に対応するエラーコードを、獲得枚数表示器28に表示する。異常検出手段145が検出するエラーの種類には、電断復帰エラー、エンプティエラーおよびドア開放エラーがある。
電断復帰エラー(エラーコード:E1)は、スロットマシン10の電源をON(以下、「オン」または「投入」ともいう。)したときに、主制御手段100のRWMの内容が正常でない(例えば、電源遮断時のRWMの内容と、電源投入時のRWMの内容とが一致しない(パリティチェックエラー))ときに検出されるエラーである。出荷後、初めて電源をONしたときにも検出されるエラーである。エンプティエラー(エラーコード:CA)は、本体部12内のホッパーに貯留されているメダルが無くなったときに検出されるエラーである。ドア開放エラー(エラーコード:Cd)は、スロットマシン10の前面扉14が開放されているときに検出されるエラーである。これらのエラーが検出されると、検出されたエラーに対応するエラーコードが後述するLED表示制御手段150によって獲得枚数表示器28に表示される。
上述したエラーのうち、電源復帰エラーは、スロットマシン10の電源投入時に検出され得るエラーであり、エンプティエラーおよびドア開放エラーは、非遊技中(エンプティエラーは除く)および遊技中に検出され得るエラーである。また、各エラーが検出されると、主制御手段100は、遊技の進行が不可能な状態(以下、「遊技不可能状態」ともいう。)となるが、遊技不可能状態から遊技の進行を再開する方法(復帰する方法)は、エラーの種類に応じて異なっている。
まず、エンプティエラーまたはドア開放エラーが発生したことによって遊技不可能状態になった場合は、エラー要因が解消され、本体部12内に設けられたリセット/設定スイッチ(図示略)を操作することによって遊技の制御処理が再開することができる。このように、エンプティエラーおよびドア開放エラーはリセット/設定スイッチの操作によって遊技の制御処理を再開(復帰)させることができるため、復帰可能エラーと称する。
これに対して、電源投入直後に検出され得る電断復帰エラーが発生した場合は、一旦スロットマシン10の電源をオフにして、本体部12内に設けられたキースイッチ(図示略)をオンにした状態で、電源の再投入を行う必要がある。これにより、設定変更中の状態となり、このときRWMの所定の記憶領域がクリア(すなわちRWMが初期化)される。このように、電断復帰エラーは遊技の制御処理を再開(復帰)させることができないため、復帰不可能エラーと称する。復帰不可能エラーが発生した時は、復帰時にRWMの所定記憶領域がクリアされ、クリアされた記憶領域に記憶されていた遊技に関する情報は維持されないため、初期状態(例えば、抽せん状態は非RT、区間種別番号は「0」(通常区間)、遊技状態番号は「0」(通常中))から遊技が行われることになる。
(LED表示制御手段の説明)
LED表示制御手段150は、主制御手段100のROMに記憶されたLEDセグメントテーブルに基づいて、クレジット数表示器27および獲得枚数表示器28の表示制御を行う。LEDセグメントテーブルは、数字、アルファベット、記号などを8セグメント表示器に表示するために、各セグメントa〜g(図16(a)参照)のいずれを点灯させるのかを示すデータであり、換言すると、予め8セグメント表示器の表示態様を定めているデータともいえる。
また、LED表示制御手段150は、有効区間ランプ(クレジット数表示器27の下位桁におけるセグメントDP)の点灯制御も行っている。なお、図1に示したARTランプALPの点灯制御は、副制御手段200が行っている。
(制御コマンド送信手段の説明)
制御コマンド送信手段155は、主制御手段100の各部で決定された遊技に関する各種情報を副制御手段200へ送信する。主制御手段100と副制御手段200との間でやり取りされる情報は、主制御手段100から副制御手段200への一方向に限られており、副制御手段200から主制御手段100に対して何らかの情報が直接送信されることはない。主制御手段100から副制御手段200へ送信される情報は、シリアル通信によって制御コマンドによって送信される。
制御コマンドは、送信する情報の種別を示す第1制御コマンド(1バイト)と、送信する情報の内容を示す第2制御コマンド(1バイト)とで構成されている。なお、シリアル通信に限らず、パラレル通信(例えば16本のハーネス)によって制御コマンドを送信してもよい。
主制御手段100から副制御手段200へ送信される制御コマンドによって送信される情報のうち、主要なものとしては、設定値に関するもの、遊技状態に関するもの、投入されたメダルの枚数に関するもの、役抽せんの結果に関するもの、遊技区間の移行や有利区間内の性能(遊技状態)の移行制御に関するもの(遊技回数、遊技区間制御手段125内の各種カウンタの値や遊技状態の移行に関する各種抽せん結果など)、各種スイッチ操作に関するもの、リールの停止制御に関するもの、遊技の結果に関するもの、発生したエラーの種類を示すもの等がある。
遊技状態に関する情報としては、図14に示した各抽せん状態(非RT、RT1〜RT7、BB作動中)および図15に示した区間種別番号SCと遊技状態番号GSを示す情報などがある。また、役抽せんの結果に関するものとしては、演出グループ番号、ボーナス条件装置番号および指示番号などがある。また、各種スイッチ操作に関するものとしては、清算スイッチ33、スタートスイッチ36およびストップスイッチ37L,37C,37Rのいずれかが操作されたことを示す情報などがある。リールの停止制御に関するものとしては、停止表示させる図柄およびいわゆる滑りコマ数を示す情報などがある。遊技の結果に関するものとしては、停止表示させた図柄や払い出すメダル枚数を示す情報などがある。
エラーの種類を示すコマンドとしては、前述した異常検出手段145によって検出される、電断復帰エラー、エンプティエラーおよびドア開放エラーなどがある。これにより、副制御手段200がエラーの種類を示すコマンドを受信すると、受信したコマンドによって示されるエラーの種類に応じた画像表示や音声を発生する。例えば、副制御手段200がドア開放エラーが発生したことを示すコマンドを受信した場合、画像表示装置70に「扉が開いています」というメッセージを表示する。
また、副制御手段200は、前面扉14が開いているときに、本体部12内に設けられたキースイッチ(図示略)がオンにされると、管理者モードへ移行する。この管理者モードは、遊技場のスタッフによってスロットマシン10に関する各種設定が可能となるモードであり、例えば、演出中に発生する演出音の音量調整、遊技待機画面を表示しているときの演出用ランプ72の点滅パターンのテスト、遊技者に対して遊技に関する各種情報を表示するか否かの選択が可能となる。
(外部信号送信手段の説明)
外部信号送信手段160は、主制御手段100において所定周期(2.235ミリ秒毎)で実行されるタイマ割込処理(後述する)により外部集中端子基板86を介して、前述したメダル投入信号、メダル払出信号、BB信号、および、有利区間信号等を外部へ出力する。本実施形態では、ボーナス役の図柄組合せ(図3参照)が入賞ラインL上に揃うとBB信号がオンになり、ボーナス遊技が終了するとBB信号がオフになる(レベル出力)。また、有利区間へ移行すると、有利区間信号がオンになり、有利区間が終了して通常区間へ移行するとオフ状態となる(レベル出力)。なお、有利区間のうち予め定められた性能に移行したときに有利区間信号がオンになり、それ以外の性能になったときに有利区間信号をオフにしてもよい。例えば、ART中(GS=2)へ移行したときに有利区間信号をオンにし、終了待機中(GS=5)へ移行したときに有利区間信号をオフにしてもよい。上述した各種信号の出力処理(外部信号出力処理)は、図16に示すタイマ割込処理のステップS520で実行される。
≪副制御手段の説明≫
<副制御手段およびその周辺のハードウェア構成>
副制御手段200は、副制御基板202と、画像制御基板204とを含んで構成されている。副制御基板202は、CPU、ROMおよびRWM等で構成され、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて、実行する演出を制御する。画像制御基板204は、CPU、ROM、RWMおよびVDP(Video Display Processor)で構成され、副制御基板202から送信されたサブ制御コマンドに基づいて、画像表示装置70、スピーカ64L,64R、および、演出用ランプ72などの演出手段を駆動する。なお、ARTランプALPなどの一部の演出手段の駆動を副制御基板202が担ってもよい。
<副制御基板の機能ブロック>
副制御基板202は、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて演出または報知の内容を決定し、決定した演出または報知を実行するためのサブ制御コマンドを生成する演出制御手段210と、主制御手段100から送信された制御コマンドを受信する制御コマンド受信手段220と、演出制御手段210によって生成されたサブ制御コマンドを画像制御基板204へ送信するサブ制御コマンド送受信手段230とを含んで構成されている。
(演出制御手段の説明)
演出制御手段210は、遊技に応じた演出を制御する手段であって、演出抽せん手段212および演出状態制御手段214を含んで構成されている。ここで、遊技に応じた演出とは、設定値、抽せん状態、区間種別番号(遊技区間の種類を表す情報)、遊技状態番号(有利区間の性能を表す情報)、役抽せんの結果、遊技状態(有利区間の性能)の移行に関わる各種カウンタの値等の各種フラグや各種抽せんの結果などに応じた演出をいう。また、選択スイッチ38および決定スイッチ39からの信号に応じて遊技履歴に関する情報や、図3〜図10に示した各種図柄組み合わせ(以下、「配当組合せ」や「配当表」ともいう。)などを、画像表示装置70に表示する。
演出制御手段210は、主制御手段100から受信した制御コマンドと、現在の演出状態とに応じた演出を抽せんによって決定する演出抽せん手段212と、主制御手段100から送信された制御コマンドに基づいて演出状態の移行制御を行う演出状態制御手段214とを有している。ここで、演出状態制御手段214によって制御される演出状態は、主制御手段100における区間種別番号(0または1)および遊技状態番号(0〜7)に対応する演出状態を設け(ただし、必ずしも1対1で対応していなくてよい。)、演出状態制御手段214によって遊技区間制御手段125と同様の移行制御を行ってもよい。
(制御コマンド受信手段の説明)
制御コマンド受信手段220は、主制御手段100からシリアル通信で送信された制御コマンドを受信し、受信した制御コマンドをパラレルデータに変換して、受信した順に副制御手段200が有するコマンドバッファ(例えばRWMの記憶領域の一部)に蓄積していく。これにより、演出制御手段210は、コマンドバッファに蓄積されている制御コマンドのうち、最先に蓄積された制御コマンドに基づく処理を順次行っていく。
(サブ制御コマンド送受信受手段の説明)
サブ制御コマンド送受信手段230は、演出制御手段210によって生成されたサブ制御コマンドを、所定周期(例えば1ミリ秒)ごとにシリアル通信によって画像制御基板204に送信する。また、サブ制御コマンド送受信手段230は、後述するサブ制御コマンド送受信手段240から送信されたコマンドを受信する。
<画像制御基板の機能ブロック>
画像制御基板204は、サブ制御コマンド送受信手段240と、画像/サウンド出力手段240とを含み、副制御基板202から送信されたサブ制御コマンドに基づいて画像表示装置70、スピーカ64L,64Rおよび各種ランプ(ARTランプALP、演出用ランプ72)を駆動制御し、演出制御手段210によって決定された演出を実行する。
(サブ制御コマンド送受信手段の説明)
サブ制御コマンド送受信手段240は、サブ制御コマンド送受信手段230からシリアル通信で送信されたサブ制御コマンドを受信し、受信したサブ制御コマンドをパラレルデータに変換して、受信した順に、サブコマンドバッファに蓄積していく。また、サブ制御コマンド送受信手段240は、画像制御基板204が正常に作動しているか否かを示すコマンドや、サブ制御コマンド送受信手段230から送信されたコマンドを正常に受信できたか否かを示すコマンドを、サブ制御コマンド送受信手段230に送信する。これにより、副制御基板202は、画像御基板204で発生した異常を検知することができ、画像御基板204がサブ制御コマンドの受信に失敗した場合は、そのサブ制御コマンドを再送することができる。
(画像/サウンド出力手段の説明)
画像/サウンド出力手段250は、画像制御基板204で生成された演出用の画像信号および音声信号を、画像表示装置70およびスピーカ64L,64Rへ出力する。これにより、画像表示装置70には演出画像が表示され、スピーカ64L,64Rから音声が発生する。一方、画像表示装置70およびスピーカ64L、64Rからは、正常に作動可能な状態であるか否かを示す正常作動信号が画像制御基板204(または副制御基板202)に対して出力される。正常作動信号が受信できない場合には、画像/音声信号を送ることなく保持してもよいし、遊技の進行に伴い破棄するようにしてもよい。
[制御手段による処理の説明]
≪主制御手段における制御処理の説明≫
以下、図17および図18に示すフローチャートを参照して、主制御手段100が実行する遊技制御の処理内容について説明する。
<遊技進行メイン処理の説明>
まず、図17に示すフローチャート参照して、スロットマシン10で実行される遊技の進行の制御を行うための遊技進行メイン処理の内容について説明する。まず、主制御手段100は、遊技開始処理を行う(ステップS10)。この遊技開始処理では、遊技待機(いわゆるデモ画面を表示する状態)になるまでの時間の設定や、副制御手段200に対して、現在の設定値、遊技状況(次の遊技が再遊技やボーナス遊技中であるか否か)、現在の抽せん状態、現在の区間種別番号および遊技状態番号などの情報が送信される。
次に主制御手段100は、遊技を行うためのメダルが投入されているか否かを判断する(ステップS12)。投入されたメダルがなかった場合は、判断結果がNOとなって、本体部12内に設けられたキースイッチのオン/オフ状態に応じて現在の設定値を確認可能とする遊技メダル投入待機時表示処理を行う(ステップS14)。この遊技メダル投入待機表示処理では、キースイッチがオフからオンに変化したことが検出されると、設定値の表示を開始することを示す設定値表示開始コマンドを副制御手段200へ送信するとともに、設定確認モードへ移行して、獲得枚数表示器28の下位桁に現在の設定値を表示する。このとき、獲得枚数表示器28の上位桁は消灯してもよいし、下位桁に設定値を表示していることを示す表示態様を表示してもよい。また、設定値を表示しているときに、キースイッチがオンからオフに変化したことが検出されると、現在の設定値の表示を終了して、設定値の表示を終了することを示す設定値表示終了コマンドを副制御手段200へ送信する。なお、獲得枚数表示器28における設定値の表示を終了した後は、設定値を表示する前の表示内容に戻してもよいし、消灯してもよいし、「0」を表示してもよい。
ステップS12の判断結果がYESになった(メダルが投入されていた)場合、または、ステップS14の処理を終えると、主制御手段100は、メダルの投入に伴う処理(遊技メダル管理処理)を行う(ステップS16)。この処理としては、例えば、清算スイッチ33が操作された場合の清算処理、メダル投入口32に投入されたメダルの検出処理などが含まれる。次に主制御手段100は、スタートスイッチ36の操作が受付可能状態になり、かつ、スタートスイッチ36が操作されたか否かを判断する(ステップS18)。ここで、スタートスイッチ36の操作は、規定数のメダルが投入された場合または前回の遊技で再遊技役が入賞した場合に受付可能状態になる。スタートスイッチ36が操作されていない場合はステップS18の判断結果がNOとなって、ステップS12の処理に戻る。
ステップS18の判断処理で、スタートスイッチ36が操作された(YES)と判断したときは、遊技扉14の裏面に設けられたセレクタのブロッカをオフにして、メダル投入口32からのメダル投入を無効にする(ステップS20)。そして、現在の抽せん状態に応じた役抽せんテーブルに基づいて役抽せん処理を行う(ステップS22)。次いで、役抽せんで決定された抽せん結果や、現在の区間種別番号および遊技状態番号に応じて、図15に示した各種遊技区間および遊技状態の移行制御を行うための抽せんを行う遊技区間抽せん処理を行う(ステップS24)。
次に主制御手段100は、有利区間において、役抽せんによって再遊技−D1〜D6、再遊技−E1〜E6、入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動した場合は、正解押し順を獲得枚数表示器28に表示するための指示表示処理を行う(ステップS26)。そして、遊技区間関連情報を副制御手段200へ送信する(ステップS28)。ここで、遊技区間関連情報は、現在の区間種別番号、遊技状態番号および抽せん状態における遊技に関する情報であり、例えば、遊技区間制御手段125が有する各種カウンタの値、ARTストックの数、エンディング開始フラグの値、ステップS22の役抽せん処理、およびステップS24の遊技区間抽せん処理で行われた各種抽せん結果に関する情報などが該当する。
次に主制御手段100は、役抽せんで決定された入賞及び再遊技条件装置番号に応じて副制御手段200で実行される演出を指示するための演出グループ番号を生成するマスク処理を行う(ステップS30)。そして、役抽せんの結果に応じたボーナス条件装置番号および演出グループ番号などの情報を含む役抽せん関連情報を副制御手段200へ送信する(ステップS32)。次に主制御手段100は、リール40L,40C,40Rの回転を開始する前に行うリール回転開始準備処理を行った後(ステップS34)、リール停止管理処理を行う(ステップS36)。
このリール停止管理処理では、リール40L,40C,40Rの回転を開始し、ストップスイッチ37L,37C,37Rが操作されると、操作されたストップスイッチに対応するリールについて停止制御を行う。ここで、リールの停止制御は、入賞及び再遊技条件装置番号およびボーナス条件装置番号に基づいて行われる。また、ストップスイッチが操作される毎に、操作されたストップスイッチを示す情報や、操作されたストップスイッチに対応するリールの停止したことを副制御手段200へ送信する。
次に、全てのリールが停止すると、主制御手段100は、図3〜図10に示した図柄組合せ(配当組合せ)のいずれかに一致するか否かを判断する表示判定処理を行い、表示判定処理の結果に基づいて、表示された図柄組合せに関する情報を副制御手段200へ送信する(ステップS38)。入賞ライン上に停止表示された図柄組合せが、小役の図柄組合せのいずれかに一致していた場合は、入賞した小役に対応するメダル払出枚数をRWMの所定記憶領域に記憶する。そして、クレジットへの加算処理またはホッパーモータ46を駆動して、メダルを払い出すための払出処理を行う(ステップS40)。また、クレジットへの加算またはメダルの払い出し開始時と、クレジットへの加算または払い出し終了時に、そのことを示す情報を副制御手段200に対して送信する。
そして、現在の抽せん状態に応じて、表示された図柄組合せ、ボーナス役に係る条件装置の作動、ボーナス遊技が行われている場合はそのボーナス遊技の終了条件が成立したか否かの判断などに基づいて、図14に示した抽せん状態の移行処理を行う(ステップS42)。次いで、現在の区間種別番号および遊技状態番号に応じて、所定の条件装置の作動状況や、エンディング開始フラグの値、遊技状態番号の移行に関連する各種抽せん結果、ARTストックの有無、各種カウンタの値などに基づいて、図15に示した遊技状態番号の移行を制御する遊技区間移行処理を行う(ステップS44)。次に主制御手段100は、外部集中端子基板86を介して外部へ出力する各種信号のオン/オフ制御や、副制御手段200に対して遊技が終了したことを示す情報の送信制御などの処理を含む遊技終了チェック処理を行う(ステップS46)。
以上の処理によって1回の遊技が終了すると、主制御手段100は、再びステップS10の遊技開始処理に戻って次の遊技のための処理を行う。
<タイマ割込処理の説明>
次に、図18を参照して、主制御手段100において所定の周期ごとに実行されるタイマ割込処理の内容について説明する。このタイマ割込処理は、約2.235ミリ秒の周期で繰り返し実行され、各種8セグメント表示器およびLEDの表示制御処理、図11に示した操作手段300の各スイッチに対する操作の検出処理、副制御手段200に対する制御コマンドの送信処理、外部集中端子基板86に対する外部信号の出力処理、ステッピングモータ42L,42C,42Rの駆動制御処理(各種制御信号の生成および出力、乱数の値やタイマとして用いる各種カウンタ値の更新など)等の各種処理を行っている。
主制御手段100は、自己が備えるタイマカウント手段(タイマ回路)から割込要求信号(発生周期:約2.235ミリ秒)が出力されるごとに、図18に示すタイマ割込処理を開始する。ここで、タイマ割込処理が実行されると、図17の遊技進行メイン処理等において、実行していた処理の戻り番地等がスタック領域に記憶される。これにより、タイマ割込処理が終了した後に、スタック領域に記憶された戻り番地に基づいて、遊技進行メイン処理などで実行していた処理の続きから処理を開始することが可能となる。
図18のタイマ割込処理が開始されると、まず、主制御手段100は、これから実行するタイマ割込処理の初期処理を行う(ステップS500)。例えば、CPUの各レジスタにセットされていたデータをRWMのスタック領域に格納し、これから行うタイマ割込処理中に、新たなタイマ割込処理が開始されないように、割込禁止フラグをオンにする。
次に主制御手段100は、電源断検知信号に基づいて電源断(電源電圧が所定値よりも下回ったこと)が検知されたか否かを判断する(ステップS502)。この電源断検知信号は、主制御手段100が備えている電源監視回路(図示略)から出力されるものとする。電源断が検知された場合は、ステップ502の判断結果がYESとなり、電断時に行う電源断処理を行う(ステップS504)。この電源断処理では、SPレジスタ(スタックとして使用するRWMの記憶領域のアドレスを格納しているレジスタ)の値をRWMの所定アドレス(例えば前述したスタックポインタ一時記憶領域)に記憶し、電源断処理を行ったことを示す電源断処理済みフラグをセットし、RWMの所定アドレス範囲のチェックサムを算出して、その結果に基づいた値(2の補数)をRWMの所定の記憶領域に記憶する。また、RWMへのアクセスを禁止し、外部から入力されるリセット信号の待機状態となる。
これに対して、ステップS502の判断処理で電源断が検出されなかった場合は、判断結果がNOとなり、クレジット数表示器27や獲得枚数表示器28などの表示制御を行うLED表示処理を実行する(ステップS506)。次に主制御手段100は、所定時間を計時するために汎用的に利用されるタイマの計数値を更新するタイマ計測処理を行う(ステップS508)。このタイマ計測処理では、主制御手段100のRWMにおける所定記憶領域に保存されている各種計時用のカウント値が減算される。これにより、例えば、遊技待機(いわゆるデモ画面を表示する状態)になるまでの時間や、最小遊技時間(4.1秒間)や、各種センサが検出している時間を計時することができる。ここで、最小遊技時間は、規定数のメダルが賭けられた状況でスタートスイッチ36が操作された後にセットされる時間であって、時間値(カウント値)として「1835」がRWMに記憶される。そして、記憶された時間値がタイマ割込処理が行われるごとに1ずつ減算されていき、字価値が「0」になるまで、次の遊技を開始するためのスタートスイッチ36の操作があったとしても、リールを回転開始するための回転開始制御が実行されないようになっている。
また、各種センサの検出時間には、メダル投入口32から投入されたメダルがセレクタ内で滞留(メダル詰まり)したか否かを判断するためのメダル通過時間を計測するためのタイマ値や、メダルがホッパー内で滞留したか否かを判断するためのメダル通過時間等がある。また、クレジット数が上限(50枚)に達しているときに小役が入賞した場合には、小役に対応した払出し数をホッパーから払い出すが、このときメダルが払い出されていないか否かを判断するためのメダル未払い時間等もある。
次に主制御手段100は、入力ポートに入力された外部からの各種信号を読み込んでRWMの所定アドレスに各々保存する入力ポート読み込み処理を行い(ステップS510)、リール40L,40C,40Rの回転を制御するために、ステッピングモータ42L,42C,42Rの各々について、リール駆動管理処理を行う(ステップS512)。そして、全てのステッピングモータについてリール駆動管理処理を行ったか否かを判断し(ステップS514)、全てのステッピングモータについてリール駆動管理処理を行っていない場合は判断結果がNOとなって、再度ステップS512のリール駆動管理処理を行う。
全てのステッピングモータについてリール駆動管理処理が行われると、ステップS514の判断結果がYESとなり、主制御手段100は、RWMに記憶されているデータ等に基づいて、各種表示器の表示データや、各ステッピングモータ42L,42C,42Rに対する制御信号、ブロッカ駆動信号、ホッパーモータ駆動信号などを、出力ポートから出力するポート出力処理を実行する(ステップS516)。
次に主制御手段100は、RWM内に設定されているリングバッファ領域に保存されている制御コマンドのうち、最先に保存された制御コマンドを副制御手段200へ送信する(ステップS518)。そして、外部集中端子基板86を介して外部へ出力する各種信号を出力する外部信号出力処理を行った後(ステップS520)、ステップS500の初期処理によってRWMの所定アドレス(スタック領域)に格納していた各種レジスタの値等を元に戻す復帰処理を行って(ステップS522)、図18のタイマ割込処理を終了する。
<遊技可能カウンタのカウント制御の説明>
次に図19を参照して、図11に示した遊技区間制御手段125による遊技可能カウンタ127のカウント制御について説明する。なお、以下の説明において、「」で括る数値は10進法の数値を示している。また、以下に説明する制御内容は、主に図17に示した遊技進行メイン処理のステップS44(遊技区間移行処理)で行われるものとする。まず、図19(a)に示すように、遊技区間が通常区間(SC=0)で、遊技状態が通常中(GS=0)のときは、遊技可能カウンタ127および有利区間カウンタのカウント値は共に0になっており、これらの値は変化しない。そして、役抽せんにおいてレア役に当せんし、かつ、区間移行抽せんに当せんすると、有利区間のART準備中へ移行して、遊技可能カウンタ127に「1350」、有利区間カウンタ126に「1500」のカウント値がそれぞれセットされる(矢印(i)参照)。以下、有利区間で遊技が行われる毎に、各カウンタの値が1ずつ減算されていく。
ただし、遊技可能カウンタ127は、有利区間中にボーナス役に係る条件装置が作動する(ボーナス役に当せんする)とカウントを停止する。たとえば、遊技状態がART準備中からART中へ移行し、ART中にボーナス役に当せんすると、遊技可能カウンタ127は、カウントを停止する(矢印(ii)参照)。そして、当せんしたボーナス役の図柄組合せが入賞ラインL上に表示され、ボーナス遊技が開始すると、遊技可能カウンタ127のカウント値から所定値が減算される。この所定値は、開始されたボーナス遊技中に行われる標準的な遊技回数である。
例えば、図19(a)に示すように、ART中に1BB−C役が当せんし、その後1BB−C遊技が開始された場合は、遊技可能カウンタ127のカウント値から「6」が減算される(矢印(iii)参照)。すなわち、1BB−C遊技中は、RB−B遊技が繰り返し行われ、メダルの払出枚数が50枚を超えると終了するが(図3の備考欄参照)、RB−B技においては、ほぼ毎遊技、メダル払出枚数が10枚の小役が入賞する(図柄組合せが入賞ラインLに揃う)ことになるので、1BB−C遊技中の遊技回数は通常であれば「6」となり、この値がカウント値から減算される。また、1BB−D遊技中もメダルの払出枚数が10枚の小役がほぼ毎遊技入賞するため、1BB−D遊技中の遊技回数も通常であれば「6」となる。
これに対して、1BB−Aおよび1BB−B遊技の終了条件は、払い出されたメダルの枚数が348枚を超えることであり、これらのボーナス遊技中はRB−A遊技が繰り返し実行されることから、ほぼ毎遊技、メダルの払出枚数が12枚の小役が入賞することになる。したがって、通常であれば1BB−Aおよび1BB−B遊技中の遊技回数は「30」となり、この値が遊技可能カウンタ127のカウント値から減算される。また、2BB−Aおよび2BB−B遊技の終了条件は、払い出されたメダルの枚数が249枚を超えることであり、これらのボーナス遊技中は必ず入賞−ALLの条件装置が作動することから、ほぼ毎遊技、メダルの払出枚数が10枚の小役が入賞することになる。したがって、通常であれば2BB−Aおよび2BB−B遊技中の遊技回数は「25」となり、この値が遊技可能カウンタ127のカウント値から減算される。
ここで、例えばボーナス遊技中に、払出枚数が多い小役と少ない小役の条件装置が共に作動したときに、遊技者の操作によって、より払出枚数の少ない小役の図柄組合せを揃えることができるとする。この場合、遊技者の技量によって、ボーナス遊技の終了条件となる払出枚数に到達するまでに要する遊技回数を増やすことができる。換言すると、意図的にボーナス遊技中の遊技回数を増加させることが可能となる。このような状況において、ボーナス遊技中も遊技が行われるごとに遊技可能カウンタ127のカウント値を「1」ずつ減算していった場合、遊技者の技量によってはボーナス遊技中の遊技回数を増やして、遊技可能カウンタ127のカウント値を意図的に増加させることで、エクストラ中へ移行する可能性をより高くすることができる。
このような事態を避けるために、本実施形態では、ボーナス遊技を開始するときに、遊技可能カウンタ127のカウント値からボーナス遊技中の遊技回数をまとめて減算し、遊技者の技量の違いによってエクストラ中へ移行する可能性が異なってしまわないようにしている。なお、ボーナス遊技の開始時に、遊技可能カウンタ127のカウント値から減算する値は、ボーナス遊技中の遊技回数に限らず、適宜定めた任意の値を減算するようにしてもよい。
そして、ボーナス遊技が終了して、遊技状態がボーナス中(GS=7)からART中(GS=1)へ移行すると、遊技可能カウンタ127のカウントが再開される(矢印(iv)参照)。一方、有利区間カウンタ126は、有利区間で遊技が行われている間は、ボーナス役に当選したか否かに関わらず1回の遊技が行われるごとにカウント値が「1」ずつ減算されていく。
このようにして有利区間における遊技が進行していき、やがて図19(b)に示すように、遊技可能カウンタ127のカウント値が「100」になると、エンディング開始フラグがオンとなり、遊技状態はエクストラ中(GS=6)へ移行する(矢印(v)参照)。遊技状態がエクストラ中へ移行すると、副制御手段200によって画像表示装置70およびスピーカ64L,64Rを用いて、演出用の動画が再生される、いわゆるムービー演出が約5分間に亘って実行される。そして、ムービー演出が終わると、画像表示装置70にはエピローグ画面が表示される。このエピローグ画面は、例えば有利区間中の演出に登場したキャラクタの静止画であってもよい。
上述したムービー演出が行われている間も、遊技が行われる毎に有利区間カウンタ126および遊技可能カウンタ127の値が「1」ずつ減算されていく。そして、遊技可能カウンタ127のカウント値が「0」になると、通常区間(SC=0)の通常中(GS=0)へ移行する(矢印(vi)参照)。このとき、主制御手段100のフリーズ制御手段130によって所定時間、フリーズを発生させるとともに、画像表示装置70には有利区間の終了画面を表示する。この終了画面には、有利区間中に行われた総遊技回数、有利区間中に払い出されたメダルの総枚数、ART遊技が行われたセット数、上乗せチャンスが行われた回数などが表示されている。また、エンディング開始フラグの値、有利区間カウンタの値、ARTストック数などもクリアされる(矢印(vii)参照)。
このように、本実施形態では、有利区間カウンタの値よりも小さい初期値がセットされる遊技可能カウンタのカウント値に基づいて有利区間を終了させている。前述したように、従来は遊技者の射幸心を著しく煽ることがないように、有利区間カウンタ126により、1500回の遊技回数が行われたと判断されると、たとえART中であっても強制的に通常区間へ移行させていた。しかしながら、このような強制的な移行制御を行った場合、例えばART中の遊技を行っているときに有利区間における遊技回数が1500回に達してしまうと、ART中に実行されていた演出も、唐突に終了することになる。すなわち、遊技者にとって有利な遊技状態と、それによる遊技者の高揚感を高めるための演出とが何の脈絡もなく呆気なく終了し、余韻に浸る間もなく通常中の遊技へ移行してしまうため、遊技者にしてみれば、興醒めも甚だしいこととなる。
そこで、例えば有利区間中の遊技回数が1500回に達して通常区間へ移行した場合、通常区間においても引き続きART中の演出だけは継続させることも考えられる。しかしながら、この場合、押し順役に当せんしても正解押し順は報知されないため、出玉が激減し、遊技者に、遊技機が不具合を起こしたかもしれないという誤解や不安を与えてしまう虞がある。
このような問題点を解決すべく、本実施形態では、有利区間における遊技回数の上限値(1500回)よりも少ない所定遊技回数(1350回)をカウントする、遊技可能カウンタ127を設け、そのカウント値が所定の終了演出開始遊技回数(1250回)をカウントしたときに、有利区間の終了が近づいて来たことを示すエンディング演出(本実施形態ではムービー演出)を開始し、そのエンディング演出を最後まで行ってから通常区間へ移行するようにしている。したがって、エンディング演出は、遊技可能カウンタ127が「1350」をカウントするまで(具体的には、カウンタ値の初期値として「1350」がセットされ、そのカウント値が「0」となるまで)に終了する必要がある。
本実施形態では、有利区間中にボーナス役が当せんした場合、遊技可能カウンタ127のカウントを停止させている。この理由について図20(a)を参照して説明する。例えば、この図に示すように、遊技可能カウンタ127のカウント値が「103」になったときに1BB−A役に係る条件装置が作動したとする。このとき、もし遊技可能カウンタ127のカウントが停止しなければ、遊技者は意図的に1BB−A役の図柄組合せが揃わないようにストップスイッチ37L,37C,37Rを操作することで、遊技可能カウンタ127のカウントを進行させてエクストラ中(GS=6)へ移行させることが可能となる(矢印(viii)参照)。
そして、一旦エクストラ中へ移行させてしまえば、正解押し順が報知される遊技を確実に100ゲーム行うことが可能となり(図15の矢印ソの移行条件を参照)、このことが、いわゆる攻略要素(遊技者の意図的なストップスイッチの操作により、スロットマシンの開発者の意図しない方法で出玉率が向上してしまう要素)を生じさせてしまう虞がある。したがって、そのような攻略要素が生じてしまうのを避けるため、ボーナス役に係る条件装置が作動した場合は、遊技可能カウンタ127のカウントを停止させている。
このように、ボーナス役に係る条件装置が作動した場合は、遊技可能カウンタ127のカウントを停止させているため、仮に遊技可能カウンタ127のみで有利区間から通常区間への移行制御を行った場合、実際に行われた遊技が1500回に達したにも関わらず、遊技可能カウンタ127のカウント値が「0」にならない(すなわち、有利区間から通常区間へ移行しない)ということが起こり得る。したがって、そのような事態を避けるため、本実施形態では、遊技可能カウンタ127のカウント値が、有利区間カウンタ126のカウント値を上回った場合、換言すると、遊技可能カウンタ127により示される残り遊技回数が、有利区間カウンタ126により示される残り遊技回数を上回った場合は、有利区間カウンタ126のカウント値に基づいて有利区間を終了させるようにしている。
例えば、図20(b)に示すように、遊技可能カウンタ127のカウント値が「100」になってエクストラ中に移行したときに、有利区間カウンタ126のカウント値が「83」になっていたとする。この場合、エクストラ中において有利区間カウンタ126のカウント値が「0」になると、遊技可能カウンタ127のカウント値が「0」になっていなくても、遊技可能カウンタ127のカウント値やエンディング開始フラグの値をクリアして、通常区間かつ通常中へ移行する。
ここで、有利区間カウンタ126にセットされる初期値「1500」に対して、遊技可能カウンタ127にセットする初期値をどの程度少なくするかについては、有利区間に滞在している間に実行し得る内部中の遊技回数を考慮して定めることができる。例えば、前述したように、本実施形態ではボーナス役に係る条件装置の合成作動確率は約1/200になっているため、有利区間の遊技を上限(1500回)まで行った場合にボーナス役に係る条件装置が作動する平均回数は、1500×(1/200)=約7.5回と考えられる。
そして、ボーナス役に係る条件装置が作動してからボーナス遊技が開始されるまでに行われる遊技回数(換言すると、内部中の遊技回数)を平均して10ゲームと想定すると、有利区間において行われる内部中の遊技回数は最大で、10ゲーム×7.5回=75ゲームが見込まれる。したがって、本実施形態では、この75ゲームという遊技回数に対してマージンを考慮し、有利区間カウンタ126にセットされる初期値「1500」よりも「150」少ない「1350」を、遊技可能カウンタ127の初期値としてセットしている。
次に、図21を参照して、エクストラ中にボーナス遊技が開始されたことによって、遊技可能カウンタ127のカウント値が「0」になった場合のカウント制御について説明する。まず、遊技可能カウンタ127のカウント値が「100」になると、エンディング開始フラグがオンとなり、エクストラ中(GS=6)へ移行する。そして、有利区間における残り遊技回数が27回(すなわち、遊技可能カウンタ127のカウント値が「27」)になったときに、1BB−A役の条件装置が作動したとする(矢印(ix)参照)。これにより、以降の遊技では遊技可能カウンタ127のカウントが停止し、1BB−A遊技が開始されると、遊技可能カウンタ127のカウント値から「30」が減算される(矢印(x)参照)。なお、本実施形態においては、遊技可能カウンタ127のカウント値から何らかの数値を減算した結果が「0」未満になる場合は、カウント値はマイナスの値にはならず「0」となる。
そして、1BB−A遊技が終了すると、抽せん状態はBB作動時からRT1へ移行し、遊技状態はボーナス中(GS=7)からART準備中(GS=1)へ移行する。このとき遊技可能カウンタ127のカウント値は「0」になっているが、遊技状態がART準備中で、かつ、エンディング開始フラグがオンになっている場合は、通常区間かつ通常中には移行せずに、ART準備中に留まる。そして、例えばパターン01の図柄組合せが入賞ラインL上に表示されて抽せん状態がRT4へ移行すると、ART準備中の終了条件が成立してエクストラ中に移行する(図15の矢印チの移行条件を参照)。
このとき、遊技区間制御手段125は、有利区間カウンタ126のカウント値が「3」以上であったときは、遊技可能カウンタ127のカウント値に「3」をセットする(矢印(xi)参照)。また、副制御手段200によってカウントダウン演出が開始される。このカウントダウン演出は、例えば、画像表示装置70に数字の「3」を大きく表示し、以後、遊技が行われるごとに画像表示装置70に表示する数字を「2」、「1」と切り換えていき、3ゲーム目に前述した有利区間の終了画面を画像表示装置70に表示する。また、遊技可能カウンタ127のカウント値は、遊技が行われるごとに「3」→「2」→「1」と減少していき、「0」になると、通常区間かつ通常中には移行する。
以上のような遊技可能カウンタ127のカウント制御を行うことで、エクストラ中にボーナス遊技が開始されたことによって遊技可能カウンタ127のカウント値が「0」になってしまった場合、ボーナス遊技の終了後に直ちに有利区間を終了させず、カウントダウン演出を行った後に有利区間を終了させている。このため、有利区間中に実行されていた演出が唐突に終了することがなく、遊技者を興醒めさせてしまう虞を少なくすることができる。
また、基本的には有利区間の上限遊技回数(1500回)に達する前に、有利区間が終了するため、有利区間が上限遊技回数に達すると終了する場合に比べ、有利区間内における出玉率や、通常区間から有利区間へ移行する確率などを高くすることができる。
なお、本実施形態の遊技区間制御手段125は、有利区間から通常区間への移行条件が成立しても、有利区間において、入賞−A1〜A6の条件装置が作動したときの正解押し順が一度も報知されていないときは、引き続き有利区間に滞在していた。しかしながら、有利区間において通常区間への移行条件が成立したときに、正解押し順が一度も報知されていない状態であっても、そのまま通常区間へ移行させてもよい。
また、本実施形態の遊技区間制御手段125は、有利区間カウンタ126によって有利区間中に1500回の遊技が行われると、強制的に有利区間から通常区間へ移行させていたが、これに加えて、有利区間中に払い出されたメダルの枚数に基づいて有利区間から通常区間への移行を強制的に行ってもよい。例えば、有利区間中の純増枚数をカウントするカウンタを設け、有利区間へ移行した後の純増枚数が所定枚数(例えば2400枚)を越えたときに、強制的に通常区間へ移行させてもよい。
この場合、例えば1枚のメダルで遊技が可能となり、入賞時に15枚を払い出す小役を有するスロットマシンであれば、有利区間中における純増枚数の最大値は、2414枚となる(すなわち、有利区間へ移行した後の純増枚数が2400枚になっているときに、1枚投入の遊技で15枚役が入賞して通常区間へ移行した場合)。
さらに、これに加えて、有利区間カウンタ126に対する遊技可能カウンタ127のように、純増枚数の上限値よりも少ない純増枚数で、有利区間から通常区間への移行を行うようにしてもよい。例えば、有利区間において純増枚数(払出枚数から投入枚数を引いた枚数)が上限値を超えたときに通常区間へ移行する場合、純増枚数が上限値よりも1回のボーナス遊技における純増枚数分だけ少ない枚数を超えたときに通常区間へ移行するようにしてもよい。
例えば、有利区間中の純増枚数をカウントするMYカウンタを設けて、MYカウンタのカウント値(純増枚数)が2400枚(上限値)を超えると強制的に通常区間へ移行するように制御する。MYカウンタは、1回の遊技が開始されて全リールが停止すると、その遊技で払い出されたメダルの枚数から投入されたメダルのメダルの枚数が減算された値(その遊技における純増枚数)が、カウント値に加算する。そして、カウント値が「2400」を超えたか否かを判断し、「2400」を超えたときは、強制的に有利区間から通常区間へ移行させる。
なお、MYカウンタ値のカウント値は、「0」よりも小さな値(すなわちマイナス)にはならず、その遊技における純増枚数が加算されたことにより、カウント値が「0」よりも小さな値になった場合は、「0」の値を維持する。例えば、MYカウンタのカウント値が「2」のときに、メダルが3枚投入されて、その遊技の結果がハズレであった場合、カウント値は、2−3=「−1」とはならず、「0」になる。また、再遊技役の図柄組合せが入賞ラインLに揃ったときは、カウント値からその遊技における純増枚数を加算する処理を行わず、MYカウンタ値のカウント値が「2400」を超えたか否かの判断だけを行う。
これに加えて、例えば1回のボーナス遊技による純増枚数を300枚(1回の遊技の投入枚数が2枚で、払出枚数12枚、かつ、払出枚数が348枚を超えるとボーナス遊技が終了する場合)とすると、有利区間における純増枚数が2100枚を超えたときに、通常区間へ移行するようにしてもよい。この場合において、例えば有利区間における1回の遊技(非ボーナス遊技)による純増枚数が1枚となる仕様のスロットマシンだったとすると、有利区間における純増枚数が2000枚に達したとき(約100ゲーム後に純増枚数が2100枚に達することが見込まれるとき)に、前述したムービー演出を開始してもよい。または、有利区間における純増枚数が2000枚に達したとき、または、遊技可能カウンタ127のカウント値が「100」になったとき、のいずれか早く成立したときに、前述したムービー演出を開始してもよい。
ここで、有利区間中の純増枚数を、差枚数カウンタ(仮に「遊技可能差枚数カウンタ」という。)によりカウントする場合、遊技可能差枚数カウンタのカウント値の最小値と最大値との差が2100枚を超えたときに、有利区間から通常区間へ移行するようにする。例えば、1ゲームのメダル投入枚数を3枚として、有利区間へ移行した直後に10ゲーム連続して遊技結果がハズレとなった場合は、遊技可能差枚数カウンタの値が「−30」(3枚×10ゲーム)となる。そして、この値が当該遊技区間における最少のカウント値だった場合は、遊技可能差枚数カウンタの値が「2070」を超えたときに、通常区間へ移行するようにする。また、これに限らず、MYカウンタと同様、遊技可能差枚数カウンタのカウント値に、その遊技における純増枚数を加算すると「0」よりも小さな値になる場合でも、マイナス値とはせず、「0」の値を維持してもよい。この場合、遊技可能差枚数カウンタのカウント値が「2100」になったときに、有利区間から通常区間へ移行することになる。
また、ボーナス役に係る条件装置が作動した場合は、遊技可能カウンタ127と同様に、そのボーナス遊技が終了するまで、遊技可能差枚数カウンタによるカウント処理を停止してもよい。この場合、そのボーナス遊技中における純増枚数を、ボーナス遊技が開始したとき、またはボーナス遊技が終了したときに、一括してカウント値に加算してもよい。また、カウント値に一括して加算する値は、実際に行ったボーナス遊技中の純増枚数ではなく、予め定めておいた固定値であってもよい。この固定値は、ボーナス遊技中の純増枚数よりも大きい値であってもよいし、小さい値であってもよい。
上述した例では、有利区間中の純増枚数に基づいて有利区間から通常区間への移行制御を行った場合について説明したが、これに限らず、有利区間中に払い出されたメダルの枚数に基づいて、同様の移行制御を行ってもよい。
また、遊技可能カウンタ127のカウント値に基づく有利区間から通常区間への移行制御は、抽せん状態が、内部中、ボーナス遊技中および非内部中(内部中でもボーナス遊技中でもない通常の抽せん状態)の3つの状態しか無く、内部中においてのみ正解押し順が報知される遊技(AT遊技)を行うスロットマシン(いわゆる内部中AT機)にも適用させることができる。この場合、上述した実施形態とは異なり、内部中であっても遊技可能カウンタ127のカウントが行われるのはいうまでもない。
ただし、内部中においてAT遊技を開始する前に、遊技者の期待感を盛り上げるための演出(例えば、いわゆる連続演出)を行うための期間(遊技回数)を設けているスロットマシンの場合は、その期間中に遊技可能カウンタ127のカウントを停止させてもよい。ここで、上述した演出を行うための期間(遊技回数)は、予め定められた所定の遊技回数であってもよいし、抽せんによって決定された遊技回数であってもよい。また、演出を行うための期間(遊技回数)は、例えば、(1)AT遊技を行うか否かを決定するAT抽せんに当選してから、当せんしたことを告知するまでの期間、(2)AT抽せんに当選後所定遊技回数を行ってから、AT抽せんに当せんしたことを告知するまでの期間、(3)AT抽せんに当選してからAT遊技が開始されるまでの期間、または、(4)AT抽せんに当選後所定遊技回数を行ってから、AT遊技が開始されるまでの期間、のいずれかであってもよい。
また、上述した有利区間カウンタ126、遊技可能カウンタ127、MYカウンタ、および、遊技可能差枚数カウンタは、有利区間へ移行したときに、各カウンタに予め定められている初期値をセットして、遊技が行われるごとに遊技回数や純増枚数を減算して、0になったときに通常区間へ移行するようにしていた。ここで、各カウンタにセットする所定値は、前述した例に従うと、有利区間カウンタ126は「1500」、遊技可能カウンタ127は「1350」、MYカウンタは「2400」、遊技可能カウンタ127は「2100」となる。これに対して、有利区間へ移行したときは、各カウンタの値が0となっており、遊技が行われるごとに遊技回数や純増枚数を加算して、各カウンタに予め定められている特定値になったときに通常区間へ移行するようにしてもよい。ここで、各カウンタの特定値は、前述した例に従うと、有利区間カウンタ126は「1500」、遊技可能カウンタ127は「1350」、MYカウンタは「2400」、遊技可能カウンタ127は「2100」となる。
<上乗せチャンス中に実行される演出の説明>
次に図22および図23を参照して、図15に示した上乗せチャンス中(より厳密には上乗せチャンス前半中(GS=3)および上乗せチャンス後半中(GS=4))に、副制御手段200によって実行される演出(以下、「上乗せチャンス演出」ともいう。)の内容について説明する。
まず、ART中(GS=2)において、レア役に係る条件装置が作動すると、上乗せチャンス前半中(GS=3)へ移行する(図15の矢印カの移行条件を参照)。このとき画像表示装置70の画面には、上下段にそれぞれ3つずつの表示領域に6分割された各表示領域に、各々対応するキャラクタのシルエットが表示される。例えば図22の「表示画面」欄においては、上段左の表示領域にはキャラクタC1、上段中央の表示領域にはキャラクタC2、上段右の表示領域にはキャラクタC3、下段左の表示領域にはキャラクタC4、下段中央の表示領域にはキャラクタC5、下段右の表示領域にはキャラクタC6のシルエットが表示されている。
上述したキャラクタC1〜C6は、それぞれ入賞−A1〜A6の条件装置に対応している。すなわち、キャラクタC1は入賞−A1の条件装置に対応し、キャラクタC2は入賞−A2の条件装置に対応し、キャラクタC3は入賞−A3の条件装置に対応し、キャラクタC4は入賞−A4の条件装置に対応し、キャラクタC5は入賞−A5の条件装置に対応し、キャラクタC6は入賞−A6の条件装置に対応している。
なお、キャラクタと条件装置との対応をより明確にするために、例えば各キャラクタの表示領域に、対応する条件装置が作動したときの正解押し順を示す指示モニタ(獲得枚数表示器28)の表示態様を予め表示するようにしてもよい。この場合、例えばキャラクタC1の表示領域には、入賞−A1の条件装置が作動したときに指示モニタに表示される表示態様「=1」を表示する。
ここで、図15に示した遊技状態の移行条件により、上乗せチャンス前半中に滞在できるのは5ゲームである(図15の矢印キの移行条件を参照)。したがって、上乗せチャンス前半中に滞在している間に行う演出では、5ゲームの間に入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動した場合、作動した条件装置に対応するキャラクタの表示を、シルエットから通常の表示(キャラクタの容貌が明らかとなる表示)に変化させる演出を行う。
例えば図22に示すように、上乗せチャンス前半中へ移行した後の最初の遊技で、入賞−A4の条件装置が作動したとする。この場合、まず、指示モニタ(獲得枚数表示器28)には正解押し順が逆中押しであることを示す表示態様「=4」が表示される(図16参照)。また、画像表示装置70の画面では、キャラクタC4の表示がシルエットから通常の表示に変化する。なお、画像表示装置70の画面には、図16の「液晶表示」欄に示した押し順を示す表示態様も表示されるが、図22では押し順に関する表示態様の図示を省略している(以下の説明においても同様)。
また、上乗せチャンス前半中の遊技で、原則として入賞−A1〜A6以外の条件装置が作動したときは、画像表示装置70の画面に表示されたキゃラクタに変動は生じない。例えば、図22に示すように、上乗せチャンス前半中へ移行してから2回目の遊技で入賞−Cの条件装置が作動し、3回目の遊技で再遊技−Bの条件装置が作動した場合は、画像表示装置70に表示された画像に変化は生じない。
このようにして遊技が進行していき、例えば図22に示すように、上乗せチャンス前半中へ移行してから4回目の遊技で入賞−A1の条件装置が作動したときは、指示モニタに「=1」が表示され、画像表示装置70においては、キャラクタC1の表示がシルエットから通常の表示に変化する。また、5回目の遊技で入賞−A3の条件装置が作動したときは、指示モニタに「=3」が表示され、画像表示装置70においては、キャラクタC3の表示がシルエットから通常の表示に変化する。
以上のようにして、上乗せチャンス前半中において5回の遊技が行われると、上述した演出が終了し、遊技状態は上乗せチャンス後半中(GS=4)へ移行する。図15に示した遊技状態の移行条件により、上乗せチャンス後半中は、入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動すると終了する(ART中(GS=2)へ移行する(図15の矢印キの移行条件を参照))。
これにより、上乗せチャンス後半中に行う演出では、入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動するまでは現状のまま継続し、入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動したときに、作動した条件装置が、上乗せチャンス前半中において通常の表示に変化したキャラクタに対応する条件装置と一致した場合は、ARTストックが1つ発生して演出が終了する。すなわち、上乗せチャンスが終了し、遊技状態がART中に戻る。これに対して、作動した条件装置が、上乗せチャンス前半中において通常の表示に変化したキャラクタに対応する条件装置と一致しなかった場合は、ARTストックが発生することなく演出が終了する。
例えば、図23に示すように、上乗せチャンス後半中へ移行した後の最初の遊技で、入賞−Bの条件装置が作動した場合は、画像表示装置70の表示は変化せず、遊技状態も上乗せチャンス後半中に留まる。そして、例えば2回目の遊技で入賞−A2の条件装置が作動した場合は(図23の矢印(ア)参照)、入賞−A1〜A6の条件装置のうち、上乗せチャンス前半中には作動しなかった条件装置が作動したことになる。これにより、画像表示装置70に表示されたキャラクタのうち、通常の表示になっていたキャラクタC1、C3およびC4が、再びシルエットの表示に戻る。そして、ARTストックが発生することなく上乗せチャンスが終了し、ART中(GS=2)へ移行する。
これに対して、入賞−A1の条件装置が作動した場合は(図23の矢印(イ)参照)、上乗せチャンス前半中の4回目の遊技でも作動していたため、キャラクタC1の表示は維持したまま、キャラクタC3およびC4をシルエットの表示に戻す。この場合、上乗せチャンス後半中において、1つのキャラクタ(キャラクタC1)について通常の表示が維持されたため、1つのARTストックが発生して上乗せチャンスが終了し、ART中(GS=2)へ移行する。
このように、本実施形態の上乗せチャンスは、上乗せチャンス前半中に作動した条件装置の種類に応じて、遊技者に特典(ARTストック)が付与される権利を生じさせ、上乗せチャンス後半中において、発生した権利に対応した条件装置が作動した場合に、その権利を行使して遊技者に特典を付与する。特に、上乗せチャンス前半中においては、指示モニタの表示内容(すなわち、いわば遊技者自身がスタートスイッチ36を操作して導き出した結果)と、画像表示装置による演出とをリンクさせることで、遊技者に付与する得点に関連した演出の内容や、実際に特典が付与されたか否かの結果について、「自力感」(自らの操作に起因して結果を導き出した、という感覚)を持たせることができる。なお、遊技者に付与する特典としては、ARTストックのみならず、ARTストックが付与される前提となる条件(例えば、本実施形態の場合は、上乗せチャンス前半中においてキャラクタのシルエット表示を通常の表示にすること)であってもよい。
なお、図22および図23に示した上乗せチャンスの演出として、以下の様な特典の付与を行ってもよい。
(1)上乗せチャンス前半中に、入賞−A1〜A6の条件装置うち、同じ条件装置が複数回作動した場合は、作動した回数と同じ数のARTストックを発生させる権利を生じさせてもよい。この場合、例えば、上乗せチャンス前半中に入賞−A1の条件装置が3回作動し、その後、上乗せチャンス後半中に入賞−A1の条件装置が作動した場合は、3個のARTストックが付与される。
(2)上乗せチャンス前半中に、ボーナス役に係る条件装置や、レア役に関する条件装置が作動した場合、6つのキャラクタをすべて通常の表示に変化させてもよい。この場合、上乗せチャンス後半中において、少なくとも1つのARTストックが付与されることとなる。
(3)上乗せチャンス後半中にレア役に関する条件装置が作動したときは、上乗せチャンス前半中において、最も多く作動した条件装置に対応するキャラクタの表示を維持し、その回数と同じ数のARTストックを付与してもよい。例えば、上乗せチャンス前半中において、入賞−A2の条件装置が3回作動し、入賞−A5の条件装置が1回作動していた場合に、上乗せチャンス後半中でレア役に関する条件装置が作動すると、キャラクタC2に対する通常の表示を維持し、3個のARTストックを付与する。
ここで、上乗せチャンス後半中にレア役に関する条件装置が作動した場合も、入賞−A1〜A6の条件装置が作動したときと同様に、スタートスイッチ36が操作された後にフリーズが発生する。そして、フリーズが発生している間、画像表示装置70においてカウントダウンの演出が行われるが、レア役に関する条件装置が作動したときは、獲得枚数表示器28(指示モニタ)に指示番号が表示されないため、遊技者の注意を獲得枚数表示器28(指示モニタ)に向けさせるための演出は実行されない。なお、上乗せチャンス後半中にレア役に関する条件装置が作動したときは、入賞−A1〜A6の条件装置が作動したときと同様の演出(カウントダウンの演出)を行わず、別の演出(例えば、複数個のARTストックが付与されることを祝う演出)を行ってもよい。
(4)上乗せチャンス後半中にボーナス役に係る条件装置や、レア役に関する条件装置が作動したときは、上乗せチャンス前半中で発生したすべての権利に基づいてARTストックを付与してもよい。この場合い、上乗せチャンス前半中において、例えば図22に示したように、キャラクタC1、C3およびC5が通常の表示へ変化したとすると、上乗せチャンス後半中にレア役に関する条件装置が作動したことにより、3個のARTストックが付与される。また、上述した(2)と組み合わせた場合、上乗せチャンス前半中にボーナス役に係る条件装置が作動し、上乗せチャンス後半中にレア役に関する条件装置が作動した場合、6個のARTストックが付与される。
(5)本実施形態では、有利区間において、抽せん状態が非RTまたはRT1〜RT3のいずれかになっていた場合、RT4へ移行する可能性を高くするため、入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動しても正解押し順を報知しないことで、パターン01〜03のいずれかが表示されやすくなるようにしている。したがって、上乗せチャンス中に抽せん状態が非RTまたはRT1〜RT3のいずれかであった場合は、入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動しても指示モニタに正解押し順が表示されない。すなわち、本来であれば、再遊技−D1〜D6、再遊技−E1〜E6および入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動したときに、指示モニタに正解押し順が表示されるのであるが、再遊技−D1〜D6および再遊技−E1〜E6のいずれかの条件装置が作動したときにしか指示モニタに正解押し順が表示されないため、指示モニタに正解押し順が報知される(第1の表示手段に表示態様が表示される)割合が低下する。
したがって、このような場合は、前述したレア役に関する条件装置が作動した場合と同様に、画像表示装置70においてカウントダウンの演出は行うが、遊技者の注意を獲得枚数表示器28(指示モニタ)に向けさせるための演出は実行しないようにしてもよい。また、カウントダウンの演出および遊技者の注意を獲得枚数表示器28(指示モニタ)に向けさせるための演出を行わず、全く異なる演出を行うようにしてもよい。
さらに、入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動しても指示モニタに正解押し順が表示されない(すなわち、指示モニタに正解押し順が報知される(第1の表示手段に表示態様が表示される)割合が低下する)場合は、主制御手段100において、別途、ARTストックを付与するか否かを抽せん(特定の抽せん)によって決定してもよい。例えば、上乗せチャンス前半中において、毎遊技、スタートスイッチ36が操作されると、キャラクタC1〜C6のいずれか1つを通常の表示に変化させるか否かを決定する、権利発生抽せんを行う。ここで、キャラクタC1〜C6のいずれかを通常の表示に変化させる確率は、入賞−A1〜A6の条件装置が作動する確率と同等に定められている。
そして、特定の抽せんの結果、いずれかのキャラクタを通常の表示にすることが定められた場合は、画像表示装置70に「決定スイッチ39を連打しろ!」というメッセージを表示する。これにより、遊技者が決定スイッチ39を連打したときは、画像表示装置70に表示されているキャラクタのうち、特定の抽せんによって決定されたキャラクタの表示を通常の表示に変化させる。
このようにして、5回の遊技が行われて上乗せチャンス後半中へ移行すると、役抽せんでここでは、役抽せんで入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動したときに、6つのキャラクタから1つのキャラクタを選択する選択抽せんを行う。そして、上乗せチャンス前半中に行われた権利発生抽せんによって決定されたキャラクタと、上乗せチャンス後半中に行われた選択抽せんによって決定されたキャラクタとが一致した場合、ARTストックを付与する。この場合、上述した権利発生抽せんおよび選択抽せんが、特定の抽せんに対応する。
なお、上乗せチャンス中に抽せん状態が非RTまたはRT1〜RT3のいずれかであった場合に、上述した特定の抽せんを行わず(もしくは上述した権利発生抽せんで、キャラクタC1〜C6のいずれかを通常の表示に変化させる確率を0にして)、上乗せチャンス中の演出を通常とおり実行し、1つのARTストックを付与することなく上乗せチャンスを終了させてもよい。
(他の上乗せチャンス演出の例)
上述した上乗せチャンス演出では、指示モニタの表示態様と、画像表示装置70に表示したキャラクタとの対応に基づいて上乗せチャンス演出を行っていたが、これ以外にも、以下の様な上乗せチャンス演出が考えられる。
(a)入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動したときに、指示モニタに表示する正解押し順の表示態様として、8セグメント表示器を構成する各セグメントに対応付けておき、上乗せチャンス演出が行われている間に、所定のアルファベットが完成したら特典を付与するようにしてもよい。例えば、正解押し順として、順押しを報知する場合は、図16(a)に示すセグメントaを点灯させ、ハサミ押しを報知する場合はセグメントbを点灯させ、順中押しを報知する場合はセグメントdを点灯させ、逆中押しを報知する場合はセグメントeを点灯させ、逆ハサミ押しを報知する場合はセグメントfを点灯させ、逆押しを報知する場合はセグメントgを点灯させるようにしておく。
そして、上乗せチャンスが開始されると、遊技者に対して、所定ゲーム以内に指示モニタの表示によって所定の文字を形成しろという課題(いわゆるミッション)を提示する。例えば、画像表示装置70に「10ゲーム以内に“F”を完成させろ!」というメッセージを表示する。これにより、10ゲーム以内に、正解押し順として、順押し(セグメントaに対応)、逆中押し(セグメントeに対応)、逆ハサミ押し(セグメントfに対応)、逆押し(セグメントgに対応)、が報知されたときは、8セグメント表示器に「F」の文字が表示され、提示されたミッションを達成したことになり、特典としてARTストックの追加や、実行中のART遊技の残り遊技回数に所定数の遊技回数を加算する(いわゆる上乗せ)。
この場合、形成すべき文字の難易度に応じて付与する特典の内容を異ならせてもよい。例えば、10ゲーム以内に“I”を完成(セグメントe,fを点灯)させたときは、上乗せする遊技回数を10にして、“E”を完成(セグメントa,d,e,f,gを点灯)させたときは、上乗せする遊技回数を50にする。また、ミッションとして指定した文字を完成させるまでに要したゲーム数が少なければ少ない程、より価値の高い特典を付与する(例えば上乗せするゲーム数またはARTストック数を多くする)ようにしてもよい。
(b)入賞−A1〜A6のいずれかの条件装置が作動したときに、指示モニタに表示する正解押し順の表示態様として、所定のアルファベットを対応付けておき、上乗せチャンス演出が行われている間に、所定の単語が成立したら特典を付与するようにしてもよい。なお、この場合、指示モニタは任意のアルファベットを表示することができる表示器を用いるものとする。そして、例えば、正解押し順として、順押しを報知する場合は「A」を表示し、ハサミ押しを報知する場合は「T」を表示し、順中押しを報知する場合は「S」を表示し、、順逆押しを報知する場合は「U」を表示し、、逆ハサミ押しを報知する場合は「I」を表示し、逆押しを報知する場合は「M」を表示するようにしておく。そして、上乗せチャンス演出が行われている間に、例えば「ATSUI(あつい)」、「SAMUI(さむい)」などの単語を表示させることができた場合は、その単語に対応する確率で特典付与抽せんを行い、当せんしたときに特典を付与するようにしてもよい。
指示モニタには、正解押し順の数(6通り)に限らず、2つの8セグメント表示器を用いて、一方の表示器に正解押し順を表示し、他方の表示器に特定のリールにおいて目押しすべき図柄とを、報知するようにしてもよい。また、指示モニタには、正解押し順のみならず、例えば規定数を表示するようにしてもよい。この場合、例えば、特定のボーナス遊技中のみ規定数が2枚となるが、それ以外の遊技では規定数が3枚となる場合、特定のボーナス遊技中は指示モニタ(8セグメント表示器)に「A」の文字を点灯(セグメントa,b,c,e,f,gを点灯)させ、それ以外の遊技では、指示モニタ「b」の文字を点灯(セグメントc,d,e,f,gを点灯)させる。
(c)指示モニタとして、既存の8セグメント表示器を流用するのではなく、主制御手段100によって表示制御が可能な専用のドット表示器を、例えば遊技扉14の遊技者により視認可能な場所に設けてもよい。そして、6通りの押し順に対して、各々多様な言葉を対応付けておき、正解押し順を報知する際に、報知する押し順に対応する言葉をドット表示器に表示してもよい。
(d)同じ正解押し順を報知する場合であっても、作動した条件装置が異なる場合は、報知する正解押し順に異なる言葉を対応づけてもよい。これにより、ストップスイッチの押し順(6通り)以上の多様な報知態様によって正解押し順を報知することができる。このように、正解押し順の報知態様を多様化させることで、次のような上乗せチャンスを行うことができる。
(d−1)例えば正解押し順の報知態様として、0〜99の数字を対応付けておき、上乗せチャンスが開始したときに、ビンゴカード(25個のランダムな整数(ただし同じ整数は無いものとする)を5行5列に配置したもの)の画像を画像表示装置70に表示する。そして、上乗せチャンス中の遊技が行われていく過程で、報知された正解押し順の報知態様(0〜99のうちいずれか1つの数字)と、表示されたビンゴカードに含まれている数字とが一致するごとに、ビンゴカード上において一致した数字が暗転していく。上乗せチャンス中に行われたゲーム数が所定回数になると、表示されたビンゴカード上において、暗転した数字の表示位置によって形成されたラインの数に応じた特典が付与され、上乗せチャンスが終了する。
(d−2)例えば正解押し順の報知態様として、00および0〜38の数字を対応付けておき、上乗せチャンスが開始したときに、いわゆるカジノルーレットのホイールの画像と、チップをベットするためのベットテーブルの画像を画像表示装置70に表示する。そして、スタートスイッチ36が操作されていたときに、指示モニタに正解押し順を示す数字(00および0〜38のいずれか)が表示されると、画像表示装置70に表示されているベットテーブルにおいて、指示モニタに表示された数字と同じ数字の位置に、チップの画像が表示される。また、このときに遊技者に対して特典を付与するか否かを決定する特典付与抽せんを行う。
そして、リール40L,40C,40Rが回転を開始すると、画像表示装置70に表示されているホイールの画像が回転するとともに、ホイールにボールが投入される画像が表示される。その後、最後のストップスイッチが操作されすべてのリールが停止すると、フリーズが発生し、画像表示装置70に表示されたホイールのいずれかの数字の位置に、投入されたボールが停止する画像が表示される。このときボールが停止位置は、上述した特典付与抽せんに当せんしていた場合は、表示されているベットテーブルにおいて、チップが置かれている数字と同じ数字の位置となり、特典付与抽せんに当せんしていなかった場合は、チップが置かれている数字とは異なる位置となる。そして、チップが置かれている数字と同じ数字の位置にボールが停止した場合は、遊技者に対して特典が付与される。
なお、上述した例では、スタートスイッチ36が操作されたことに基づいて特典付与抽せんを行っていたが、この代わりに00および0〜38の数字のうち、いずれか1つを選択する選択抽せんを行ってもよい。この場合、すべてのリールが停止したときに、画像表示装置70に表示されたホイールにおけるボールの停止位置は、選択抽せんによって選択された数字の位置となる。そして、チップが置かれている数字と、ボールが停止した位置の数字とが一致した場合、遊技者に対して特典が付与される。
上述したカジノルーレットを摸した上乗せチャンスは、1回の遊技で特典を付与するか否かを決定するものであるが、複数回の遊技を行うことによって特典を付与するか否かを決定してもよい。例えば上乗せチャンスが開始されると、所定回数の遊技が行われる中で、正解押し順が報知されるごとに、表示されたベットテーブルにおいて、報知された正解押し順に対応する数字の位置にチップの画像が表示されていく。そして、所定回数の遊技が行われた後の遊技で、最初に正解押し順が報知されるときに、スタートスイッチ36が操作されたタイミングでフリーズが発生して、画像表示装置70に表示されているホイールの画像が回転するとともに、ホイールにボールが投入される画像が表示される。
所定時間が経過してフリーズが解除されると、指示モニタに正解押し順に対応する数字が表示される。このとき、指示モニタに表示された数字が、表示されたベットテーブルにおいてチップが置かれているいずれかの位置の数字に一致したときは、画像表示装置70に表示されているホイールにおいて、チップが置かれている数字のうち、指示モニタに表示された数字と同じ数字の位置にボールが停止し、遊技者に特典が付与される。
(e)指示モニタとしてドット表示器を用いた場合、報知する正解押し順に平仮名を対応付けてもよい。この場合、上乗せチャンスが開始されると、遊技者に対して、所定ゲーム以内に、指示モニタに表示された平仮名によって所定の言葉を完成させるミッションを提示する。そして、所定ゲーム以内に、提示した言葉を構成するすべての平仮名に対応した正解押し順が報知された場合は、遊技者に特典を付与する。
なお、本実施形態における各構成を適宜組み合わせることは可能であり、それら組合せと、各種変形例とを、適宜組み合わせることも可能である。また、それらの内容を、ストップスイッチを備えていないスロットマシン(いわゆるカジノマシン)、ぱちんこ遊技機、アレンジボール遊技機およびじゃん球遊技機などの各種遊技機に適宜適用することは可能である。さらに、本発明は、明細書および図面に記載した構成に限定されるものではなく、それらを上位概念化した態様も含む。
10 スロットマシン
12 本体部
14 前面扉
21 表示窓
27 クレジット数表示器
28 獲得枚数表示器
33 清算スイッチ
34 1−ベットスイッチ
35 最大ベットスイッチ
36 スタートスイッチ
37L,37C,37R ストップスイッチ
38 選択スイッチ
39 決定スイッチ
40L,40C,40R リール
42L,42C,42R ステッピングモータ
44 ドアスイッチ
46 ホッパーモータ
50 下部パネル
64L、64R スピーカ
70 画像表示装置
72 演出用ランプ
86 外部集中端子基板
100 主制御手段
110 役抽せん手段
115 リール制御手段
120 抽せん状態制御手段
125 遊技区間制御手段
126 有利区間カウンタ
127 遊技可能カウンタ
128 ARTカウンタ
130 フリーズ制御手段
135 報知遊技制御手段
140 入賞判定手段
145 異常検出手段
150 LED表示制御手段
155 制御コマンド送信手段
160 外部信号送信手段
200 副制御手段
202 副制御基板
204 画像制御基板

Claims (1)

  1. 抽せん結果を決定する内部抽せん手段と、
    停止操作に応じてリール停止制御を行うリール制御手段と、
    前記内部抽せん手段により所定の抽せん結果が決定されると、前記停止操作に関する報知を行う報知手段と、
    前記報知手段による報知が可能となる有利区間へ移行すると遊技回数のカウントを開始する第1のカウンタと、
    所定条件を満たすと遊技回数のカウントを開始する第2のカウンタと、
    を備え、
    前記内部抽せん手段により特定の抽せん結果が決定されると、特別遊技状態へ移行可能となり、
    前記第2のカウンタは、前記特定の抽せん結果が決定されたときにカウントを停止し、その後前記特別遊技状態を開始した後に所定条件を満たすとカウントを再開し、
    前記第1のカウンタのカウント値が第1の所定値に到達する前に、前記第2のカウンタのカウント値が第2の所定値に到達したときは、第2の所定値に到達したことに基づいて前記報知手段による報知が終了し、
    前記第2のカウンタのカウント値が第2の所定値に到達する前に、前記第1のカウンタのカウント値が第1の所定値に到達したときは、第1の所定値に到達したことに基づいて前記報知手段による報知が終了し、
    前記第2のカウンタのカウント値が特定値になると特定演出を実行する
    ことを特徴とする遊技機。

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