JP2019179539A - 情報処理システム及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】透過性を有する現実の物体の背後に位置する仮想の物体を描画して仮想の物体が実在するかのような体験 を可能にする。【解決手段】情報処理システムは、透過性を有する現実の物体の背後に仮想の物体の少なくとも一部が隠れる場合に、現実の物体の透過情報を取得する取得手段と、仮想の物体のうち現実の物体の背後に隠れる領域の現実の空間での見え方を再現する画像を、透過情報に基づいて生成する生成手段と、生成された画像を含めて仮想の物体を描画する描画手段とを有する。【選択図】図6

Description

本発明は、情報処理システム及びプログラムに関する。
現在、仮想現実(Virtual RealityまたはVR)や拡張現実(Augumented RealityまたはAR)ではなく、現実の空間(現実空間)と、コンピュータを用いて仮想的に作成する空間(仮想空間)との複合を意味する複合現実(Mixed RealityまたはMR)なる技術が注目されている。複合現実が実現された空間(複合現実空間)では、現実空間の物体と仮想空間の物体とが、現実空間と仮想空間の2つの三次元空間の形状情報を重ね合わせて、実時間で影響し合う体験が可能である。
例えば特許文献1には、仮想の物体の背後に現実の物体が位置する場合に(ユーザからは現実の物体が見えない場合に)、ユーザに近づいてきている現実の物体の存在を事前に知らせる技術が記載されている。具体的には、現実の物体とユーザとの距離とが予め定めた距離以内になると、手前側に位置する仮想の物体の表示を半透明又は輪郭線の表示に制御して背後に位置する現実の物体の視認を可能にする技術が記載されている。
特開2016−4493号公報
一方で、従前の技術では、現実の物体(現実物体)の背後に仮想の物体(仮想物体)が位置する場合、現実物体の形状情報のみを描画の判定基準としているため、仮想物体を一律に描画しない手法が採用されている。このため、現実物体が透明でも、その背後に隠れた途端に、仮想物体は空間から存在しなくなる。ところが、このような自然法則に反する現象は、複合現実を体験中のユーザに不自然な印象を与えてしまう。
本発明は、透過性を有する現実の物体の背後に位置する仮想の物体を描画して仮想の物体が実在するかのような体験 を可能にすることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、透過性を有する現実の物体の背後に仮想の物体の少なくとも一部が隠れる場合に、当該現実の物体の透過情報を取得する取得手段と、前記仮想の物体のうち前記現実の物体の背後に隠れる領域の現実の空間での見え方を再現する画像を、前記透過情報に基づいて生成する生成手段と、生成された前記画像を含めて前記仮想の物体を描画する描画手段とを有する情報処理システムである。
請求項2に記載の発明は、前記透過情報は透過率であり、前記描画手段は、前記現実の物体の透過率の影響を付加して前記仮想の物体を描画する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項3に記載の発明は、前記透過情報は色調であり、前記描画手段は、前記現実の物体の色調の影響を付加して前記仮想の物体を描画する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項4に記載の発明は、前記透過情報は模様であり、前記描画手段は、前記現実の物体の模様の影響を付加して前記仮想の物体を描画する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項5に記載の発明は、前記描画手段は、干渉による影響を 描画する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項6に記載の発明は、前記透過情報は屈折率であり、前記描画手段は、前記現実の物体の屈折率の影響を付加して前記仮想の物体を描画する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項7に記載の発明は、前記透過情報は偏光に関する情報で あり、前記描画手段は、前記現実の物体の偏光の影響を付加して前記仮想の物体を描画する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項8に記載の発明は、透過性を有する現実の物体の背後に仮想の物体の少なくとも一部が隠れる場合に、当該現実の物体の背後に隠れる部分を含めて当該仮想の物体を描画する描画手段を有する情報処理システムである。
請求項9に記載の発明は、コンピュータを、透過性を有する現実の物体の背後に仮想の物体の少なくとも一部が隠れる場合に、当該現実の物体の透過情報を取得する取得手段と、前記仮想の物体のうち前記現実の物体の背後に隠れる領域の現実の空間での見え方を再現する画像を、前記透過情報に基づいて生成する生成手段と、生成された前記画像を含めて前記仮想の物体を描画する描画手段として機能させるプログラムである。
請求項1記載の発明によれば、透過性を有する現実の物体の背後に位置する仮想の物体を描画して仮想の物体が実在するかのような体験 を可能にできる。
請求項2記載の発明によれば、現実の物体の透過率に応じて仮想の物体の見え方を変化させることができる。
請求項3記載の発明によれば、現実の物体の色調に応じて仮想の物体の見え方を変化させることができる。
請求項4記載の発明によれば、現実の物体の模様に応じて仮想の物体の見え方を変化させることができる。
請求項5記載の発明によれば、現実の物体の光の干渉 による仮想の物体の見え方を表現できる。
請求項6記載の発明によれば、現実の物体の屈折率に応じて仮想の物体の見え方を変化させることができる。
請求項7記載の発明によれば、現実の物体の偏光に関する情報の違いに応じて仮想の物体の見え方を変化させることができる。
請求項8記載の発明によれば、透過性を有する現実の物体の背後に位置する仮想の物体を描画して仮想の物体が実在するかのような体験 を可能にできる。
請求項9記載の発明によれば、透過性を有する現実の物体の背後に位置する仮想の物体を描画して仮想の物体が実在するかのような体験 を可能にできる。
外界を透過的に視認可能なメガネ型の端末を装着したユーザが、複合現実を体感する原理を説明する図である。 メガネ型の端末のハードウェア構成の一例を示す図である。 メガネ型の端末の機能構成の一例を示す図である。 メガネ型の端末で仮想物体を表示する場合に実行される処理動作の一例を説明するフローチャートである。 仮想物体のうち現実物体の背後に隠れる領域を説明する図である。(A)は現実物体と仮想物体の位置の関係を示し、(B)は仮想物体のうち現実物体の背後に隠れる部分を示す。 従前の技術による仮想物体の描画と本実施の形態による仮想物体の描画の違いを説明する図である。(A)は従前の技術による仮想物体の描画例であり、(B)は本実施の形態による仮想物体の描画例である。 現実物体の透過率の違いが仮想物体の描画に与える影響を説明する図である。(A)は現実物体の透過率が高い場合の仮想物体の描画例であり、(B)は現実物体の透過率が低い場合の仮想物体の描画例である。 現実物体の色の違いが仮想物体の描画に与える影響を説明する図である。(A)は現実物体に薄い青色が付されている場合の仮想物体の描画例であり、(B)は現実物体に薄い赤色が付されている場合の仮想物体の描画例である。 現実物体に付されている模様の違いが仮想物体の描画に与える影響を説明する図である。(A)は現実物体の表面に対角線方向に延びる斜線が形成されている場合の仮想物体の描画例であり、(B)は現実物体の表面に網目状の模様が形成されている場合の仮想物体の描画例である。 現実物体の屈折率の違いが仮想物体の描画に与える影響を説明する図である。(A)は現実物体の屈折率が小さい場合の仮想物体の描画例であり、(B)は現実物体の屈折率が大きい場合の仮想物体の描画例である。 現実物体の偏光度の違いが仮想物体の描画に与える影響を説明する図である。(A)は現実物体の偏光度が大きい場合の仮想物体の描画例であり、(B)は現実物体の偏光度が小さい場合の仮想物体の描画例である。 現実物体の表面の模様と仮想物体の表面の模様との関係で干渉縞(モアレ)が発生する場合と発生しない場合を説明する図である。(A)は干渉縞が発生しない場合の仮想物体の描画例であり、(B)は干渉縞が発生する場合の仮想物体の描画例である。 現実物体が複数の場合における仮想物体の描画例を説明する図である。(A)はユーザによって知覚される複合現実を示し、(B)は仮想物体の描画処理を説明する図である。 複合現実の体験に、実時間で撮像される外界の画像に仮想物体を合成した画像を表示する表示装置を装着したユーザが、複合現実を体感する原理を説明する図である。 表示装置の機能構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
本実施の形態では、複合現実の体験に、外界を透過的に視認可能なメガネ型の端末を使用する場合について説明する。
図1は、外界を透過的に視認可能なメガネ型の端末1を装着したユーザが、複合現実を体感する原理を説明する図である。
この種の端末1のハードウェア部分は、既に複数のメーカによって実用化されている。例えばマイクロソフト社のHoloLens(商標)、ソニー社のSmartEyeglass(商標)、コニカミノルタ社のウェアラブルコミュニケーター(商標)がある。この種の端末1は、透過型デバイス、網膜投射型デバイス等とも呼ばれる。
図1に示すメガネ型の端末1は、透明度が高い導光板2と、画像を表示する小型の表示部3と、仮想の物体(仮想物体11)を描画する仮想物体描画部4とを有している。
ここでのメガネ型の端末1は、情報処理装置の一例であるとともに情報処理システムの一例でもある。
導光板2は、例えば85%以上の透明度を有する部材で構成され、その内部には、不図示の可視光透過型回折格子が配置されている。可視光透過型回折格子には、例えばホログラフィック回折格子が用いられる。
可視光透過型回折格子は、導光板2の前方から入射する外光B1を直線的に透過してユーザの眼球5に導くように作用する。一方で、可視光透過型回折格子は、表示部3から導光板2に入射した表示光B2を屈折させて導光板2の内部を伝搬させ、その後、眼球5の方向に表示光B2を屈折させるように作用する。
外光B1と表示光B2は、眼球5内で合成される。この結果、端末1を装着したユーザは、現実の物体(現実物体12)に仮想の物体(仮想物体11)を合成した複合現実の風景を知覚する。因みに、図1の例では、仮想物体11が現実物体12よりも手前側に位置している。
<メガネ型の端末1のハードウェア構成>
図2は、メガネ型の端末1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示す端末1は、プログラム(基本ソフトウェアを含む)の実行を通じて装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)21と、BIOS(Basic Input Output System)や基本ソフトウェア等のプログラムを記憶するROM22と、プログラムの実行領域として使用されるRAM(Random Access Memory)23と、を有している。
ROM22は、例えば電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性の半導体メモリで構成される。
CPU21、ROM22、RAM23は、コンピュータ20として機能する。
コンピュータ20には、仮想の物体を表示する表示部3L及び3Rと、外界を撮像するカメラ24L及び24Rと、角度、角速度、加速度等の慣性情報を計測する慣性計測センサ25と、現実の物体までの距離を測定する深度センサ26と、周囲の明るさを検知する照度センサ27と、外部との通信に用いられる無線通信部28と、が接続されている。
左目用の表示部3Lには、左目用の画像が表示され、右目用の表示部3Rには、右目用の画像が表示される。左目用の画像と右目用の画像には視差が再現されている。このため、端末1を装着したユーザは、仮想物体11を立体視できる。
カメラ24Lはユーザの左目側に配置され、カメラ24Rはユーザの右目側に配置される。カメラ24L及び24Rによって、端末1の周囲がステレオ撮影される。カメラ24L及び24Rで撮像された画像は、現実の物体の認識や現実の物体の表面までの距離の測定に用いられる。なお、現実の物体までの距離の測定に用いるカメラと、現実の物体の認識に用いられるカメラは、それぞれ別に用意されてもよい。
慣性計測センサ25は、頭の位置や向きの計測に用いられ、視線の追跡などに使用される。
深度センサ26は、赤外線や超音波を使用して現実空間に存在する物体までの距離を計測する。
<メガネ型の端末1の機能構成>
図3は、メガネ型の端末1の機能構成の一例を示す図である。
図3に示す機能構成は、CPU21によるプログラムの実行を通じて実現される。
図3に示す機能構成は、プログラムの実行を通じて実現される各種の機能のうち、現実の物体の背後に仮想の物体が配置される複合現実空間をユーザに知覚させる機能について表している。
図3の場合、CPU21は、カメラ24L及び24Rによって撮像される画像から現実空間の情報を取得する現実空間情報取得部31と、現実物体12(図1参照)の透過情報を取得する現実物体透過情報取得部32と、仮想物体11(図1参照)のうち眼球5(図1参照)の位置を基準として透過性を有する現実物体12の背後に隠れる領域を判定する仮想物体透過領域判定部33と、表示部3L及び3R(図2参照)に仮想物体11の画像を描画する仮想物体描画部4とを有している。
現実空間情報取得部31は、撮像された画像から現実空間に関する様々な情報を取得し、現実空間情報41としてRAM23に保存する。
現実空間情報41として保存される情報の種類は、メガネ型の端末1を使用する場面や用途によって異なる。
ただし、情報の種類が増えることで、複合現実空間における体験を、現実空間の体験に近づけることができる。
本実施の形態の場合、現実空間情報41には、実時間で追加される現実物体12に関する情報に加え、事前に与えられた又は事前に取得された現実物体12に関する情報も含まれる。
現実物体12に関する情報は、撮像された画像から推定(計算)される場合もあれば、現実物体12毎に既知の情報としてRAM23の不揮発性領域に保存されている場合もある。
撮像された画像から推定される情報には、色情報のように撮像された画像から直接的に取得可能な情報もあれば、後述する手法などを用いて推定される情報もある。
RAM23の不揮発性領域には、例えば現実物体12の透過性を有する部分の全てに適用される情報(透過情報の代表値や透過情報を計算により求めるための式を含む)が記憶される。なお、RAM23の不揮発性領域には、透過性を有する部分別の情報が記憶されていてもよい。
本実施の形態における現実空間情報取得部31は、RAM23から、画像認識によって特定された個々の現実物体12に関する情報を取得する。
また、RAM23に記憶される情報には、ある現実物体12が他の現実物体12を透過して視認される場合の見え方を再現する数種類のフィルタの情報が含まれてもよい。個々のフィルタは、透過率、屈折率、偏光度などの複数の項目の組み合わせで与えられる。
本実施の形態における現実空間情報取得部31には、現実物体12の透過性を有する部分を撮像した画像と同様の見え方を実現するフィルタを取得する機能が設けられていてもよい。ここでのフィルタは、透過情報の一例である。
現実物体12に関する情報には、例えば個別の物体(人を含む)の情報、ユーザが位置する現実空間の情報、ユーザの位置から画像内の各位置までの距離の情報、光源に関する情報、撮像に関する情報などが含まれる。
ここで、個別の物体の情報には、例えば形状、色調、材質、透過情報、現実空間内での位置を特定する情報が含まれる。物体の認識には、既存の技術を使用する。例えばエッジや色領域を特徴量として検出する手法が用いられる。物体の認識には、人工知能を用いてもよい。
撮像に関する情報には、現実の空間内におけるカメラ24L及び24Rの位置の情報、現実の空間内におけるカメラ24L及び24Rの移動の方向、現実の空間内におけるカメラ24L及び24Rが撮像する向きの情報等が含まれる。なお、カメラ24L及び24Rによって撮像された画像には、撮像の日時に関する情報なども付属する。
透過性に関する各種の情報を与える透過情報には、例えば透過性を有する部分と有しない部分の情報、透過性を有する部分の透過率の情報、透過性を有する部分の屈折率、透過性を有する部分の色調、透過性を有する部分の偏光度、透過性を有する部分の模様等が含まれる。因みに、透過性を有しない部分の透過率は0(ゼロ)である。
透過率等の情報は、画像の処理を通じて推定される場合もあれば、事前に与えられる場合もある。透過性を推定する手法には、複数の時点に撮像された複数の画像の比較による方法、人工知能によって特定された物体に対応する透過情報をデータベースから取得する方法等がある。データベースは、例えばクラウドネットワーク上の不図示のサーバに記憶されていてもよい。なお、特定された物体に対応する透過情報がデータベースに存在しない場合、人工知能は、特定された物体に対応する透過情報を、データベースに存在する類似する物品の情報に基づいて推定してもよい。
透過情報に含まれる個々の要素の組み合わせにより、物体の質感が変化する。
なお、現実空間情報41は、例えばクラウドネットワーク上の不図示のサーバに記憶されていてもよい。
本実施の形態における現実空間情報取得部31には、現実空間を模した3次元モデルを生成又は更新する機能(すなわち、現実空間を仮想化する機能)も設けられている。
現実空間情報取得部31は、現実空間から取得された複数の情報を仮想空間上で整合的に統合し、3次元モデルを生成又は更新する。ここでの3次元モデルは、現実空間仮想化情報42としてRAM23に記憶される。
現実空間を仮想化した空間に仮想物体11を配置したものが複合現実空間である。
本実施の形態における現実物体透過情報取得部32は、現実物体12の現実空間情報41から透過情報を取得する。
本実施の形態の場合、現実物体透過情報取得部32は、端末1を装着しているユーザの眼球5の位置を基準として仮想物体11の手前側に位置する現実物体12を、透過情報の取得の対象とする。
ここで、仮想物体11が配置される位置(3次元モデル内での位置)、形状、色調、材質などの情報は、仮想物体情報43として記憶されている。
なお、ユーザの眼球5の位置は、実測されるのではなく、端末1との関係で与えられる。
本実施の形態における現実物体透過情報取得部32は取得手段の一例である。
本実施の形態における仮想物体透過領域判定部33は、現実物体12のうち透過性を有する部分の背後に隠れる仮想物体11の領域を判定する。
現実物体12の透過性を有する部分の背後に隠れると判定された仮想物体11の領域には、手前側に位置する現実物体12の透過情報が関連付けられる。
本実施の形態では、仮想物体11に関連付けられた現実物体12の透過情報を仮想物体描画情報44という。仮想物体描画情報44の内容は、端末1を装着しているユーザの移動、現実空間内での物体の移動、仮想物体11を配置する位置によっても変化する。
仮想物体描画部4は、現実空間仮想化情報42、仮想物体情報43、仮想物体描画情報44を用い、表示部3L(図2参照)用の仮想物体11の画像と表示部3R(図2参照)用の仮想物体11の画像を描画する。
本実施の形態における仮想物体描画部4は、仮想物体11のうち現実物体12の背後に隠れる領域も描画の対象に含める。すなわち、仮想物体11の全体を描画の対象とする。
このように、透過性を有する現実物体12に隠れる位置の仮想物体11が表示されることで、ユーザは仮想物体11の全体を知覚できる。この結果、従前の技術に比して、複合現実の現実感を高めることができる。
更に、本実施の形態における仮想物体描画部4は、透過性を有する現実物体12に隠れる位置の仮想物体11の見え方をより現実に近づけるため、仮想物体11に関連付けられている現実物体12の透過率、屈折率、色調、模様等を仮想物体11の描画に反映させる。
例えば仮想物体描画部4は、現実物体12の透過率、屈折率、色調、模様等を適用したフィルタを用意し、用意されたフィルタを仮想物体11の対象とする領域に作用させた後の画像を描画する。ここでのフィルタには、複数の模様が重ね合わされることで知覚される干渉縞やその他の干渉の影響を描画するための情報も含まれる。
すなわち、仮想物体描画部4は、透過性を有する現実物体12の背後に他の現実の物体12が配置される場合の見え方を再現する画像を、現実物体12の透過率、屈折率、色調、模様等に基づいて生成する。
フィルタを用いる場合、仮想物体情報43には変更を加えずに済み、演算量が少なく済む。このため、現実物体12の背後に隠れる領域の変化が速い場合でも、現実物体12の透過情報を仮想物体11の描画に実時間で反映させることができる。
本実施の形態における仮想物体描画部4は、生成手段と描画手段の一例である。
<メガネ型の端末1で実行される処理動作>
図4は、メガネ型の端末1で仮想物体11を描画する場合に実行される処理動作の一例を説明するフローチャートである。
図4に示す処理動作は、CPU21によるプログラムの実行を通じて実現される。なお、図中では、ステップを記号のSで表している。
まず、CPU21は、現実空間の情報を取得する(ステップ1)。この処理により、CPU21は、端末1を装着しているユーザが導光板2を透して視認している現実物体12を認識する。
次に、CPU21は、認識された現実物体12の透過情報を取得する(ステップ2)。本実施の形態の場合、現実物体12のどの部分が透過性を有するかの認識が重要である。
続いて、CPU21は、描画の対象である1つ又は複数の仮想物体11のうちで未選択の1つを選択する(ステップ3)。
CPU21は、選択された仮想物体11を処理の対象として、現実物体12の背後に隠れる領域があるか否かを判定する(ステップ4)。
ここで、CPU21は、端末1を装着しているユーザの眼球5(図1参照)の位置を基準として、処理対象とする仮想物体11が現実物体12の背後に隠れるか否かを判定する。
背後に隠れるか否かは、端末1を装着しているユーザの眼球5の位置を基準として判定される。ステップ4の場合、眼球5と現実物体12の外縁とを結ぶ仮想の直線を延長した範囲内に仮想物体11が含まれるか否かが判定される。
例えば仮想物体11と端末1との間に現実物体12が存在しない場合、CPU21は、否定結果を得てステップ7に進む。
図5は、仮想物体11のうち現実物体12の背後に隠れる領域15を説明する図である。(A)は現実物体12と仮想物体11の位置の関係を示し、(B)は仮想物体11のうち現実物体12の背後に隠れる領域15を示す。
図5において、端末1を装着しているユーザの眼球5(図1参照)は、紙面から手前方向に延びる法線上に位置している。すなわち、ユーザから見て現実物体12の方が仮想物体11よりも手前側に位置している。
図5で想定する眼球5の位置を基準とする場合、現実物体12の背後に隠れる仮想物体11の領域15は、網掛けで示す範囲になる。
図4の説明に戻る。
ステップ4で肯定結果が得られた場合、CPU21は、現実物体12が透過性を有する部分の背後に隠れる領域と、透過性を有しない(不透過の)部分の背後に隠れる領域とを特定する(ステップ5)。
ステップ5の場合、CPU21は、眼球5と透過性を有する部分の外縁とを結ぶ仮想の直線を延長した範囲内に含まれる仮想物体11の領域を、現実物体12が透過性を有する部分の背後に隠れる領域として特定する。
本実施の形態の場合、CPU21は、現実物体12が透過性を有する部分の背後に隠れる領域として特定された領域以外を、透過性を有しない(不透過の)部分の背後に隠れる領域として特定する。
因みに、図5の場合において、現実物体12の全体が透過性を有する部分であれば、透過性を有する部分の背後に隠れる領域は網掛けで示す領域15と一致する。
なお、仮想物体11を背後に隠す位置関係にある現実物体12が複数ある場合、CPU21は、個々の現実物体12について、その透過性を有する部分の背後に隠れる仮想物体11の領域を特定する。
また、1つの現実物体12に透過性を有する部分が複数ある場合、CPU21は、透過性を有する個々の部分について、その背後に隠れる仮想物体11の領域を特定する。
従って、1つの仮想物体11について特定される領域の数は1つに限らない。なお、複数の領域が特定される場合、それらの領域は一致するとは限らない。
次に、CPU21は、ステップ5で特定された領域毎に現実物体12の透過情報を関連付けて保存する(ステップ6)。
すなわち、CPU21は、処理の対象である仮想物体11に対応付けて仮想物体描画情報44を保存する。なお、本実施の形態では、現実物体12の透過情報は既知であるものとする。
この後、CPU21は、全ての仮想物体11が選択済みであるか否かを判定する(ステップ7)。
ステップ7で否定結果が得られた場合、CPU21は、ステップ3に戻る。ステップ3では未選択の仮想物体11の中から1つが処理の対象として選択される。
一方、ステップ7で肯定結果が得られた場合、CPU21は、全ての仮想物体11の全ての部位を、関連付けられている透過情報を用いて描画する(ステップ8)。
<描画例>
以下では、具体例を用いて、本実施の形態における仮想物体11の描画例について説明する。
<描画例1>
図6は、従前の技術による仮想物体11の描画と本実施の形態による仮想物体11の描画の違いを説明する図である。(A)は従前の技術による仮想物体11の描画例であり、(B)は本実施の形態による仮想物体11の描画例である。
図6では、従前の技術による描画例を比較例と記している。
図6の場合も、端末1を装着するユーザの眼球5(図1参照)は、紙面から手前方向に延びる法線上に位置している。
(A)に示すように、従前の技術では、平板形状の現実物体12が円筒形状の仮想物体11よりもユーザに近い場合(すなわち、仮想物体11の一部の領域が現実物体12の背後に隠れる場合)、現実物体12の全体が半透明であっても、その背後に隠れる領域の仮想物体11は、描画の対象から除外される。
このため、半透明の現実物体12の内側では、仮想物体11が知覚されず、代わりに、透過性のある現実物体12の背後に位置する現実の物体がユーザに知覚される。
一方、半透明の現実物体12の外側では、円筒形状の仮想物体11がユーザに知覚されるが、反対に、半透明の現実物体12の内側では知覚されていた他の現実の物体が知覚されなくなる。
このように、透過性を有する現実物体12の内側と外側とで、ユーザに知覚される風景が不自然につながる状態が生じる。
また、従前の技術では、仮想物体11の全体が現実物体12の背後に隠れるように配置されていても、ユーザは、仮想物体11の存在を知りえない。
一方で、本実施の形態の場合には、(B)に示すように、仮想物体11の一部が半透明の現実物体12の背後に隠れる場合でも、円筒形状の仮想物体11の全体をユーザに知覚させることができる。
このように、本実施の形態に係る技術を用いれば、透過性を有する現実物体12の内側と外側とで風景が不自然につながることがなくなり、仮想物体11が実在するかのような体験 が可能になる。
また、本実施の形態に係る技術を用いれば、ユーザが現実空間内を移動する場合に、直前まで知覚されていた仮想物体11が半透明の現実物体12の背後に隠れた途端に消滅する現象や直前まで知覚されていなかった仮想物体11が半透明の現実物体12の背後から突然出現する現象を無くすことができる。
すなわち、ユーザが半透明の現実物体12の周囲を移動しても、仮想物体11が継続的に知覚されるようにできる。
このため、仮想物体11を、現実の物体と区別なくユーザに知覚させることが可能になる。
なお、ユーザと仮想物体11は移動せず、半透明の現実物体12だけが移動する場合やユーザと半透明の現実物体12は移動せず、仮想物体11だけが移動する場合にも、同様の不自然な現象が無くなるので、仮想物体11の実在感を高めることができる。
また、従前の技術では気づくことができなかった、現実物体12の背後に全体が隠れている仮想物体11をユーザに気づかせることも可能になる。
<描画例2>
図7は、現実物体12の透過率の違いが仮想物体11の描画に与える影響を説明する図である。(A)は現実物体12の透過率が高い場合の仮想物体11の描画例であり、(B)は現実物体12の透過率が低い場合の仮想物体11の描画例である。
図7の場合も、端末1(図1参照)を装着するユーザの眼球5(図1参照)は、紙面から手前方向に延びる法線上に位置している。
図7の場合、透過率が相対的に高い透過率1の場合((A)の場合)の方が、透過率が相対的に低い透過率2の場合((B)の場合)よりも、仮想物体11の形状をはっきり知覚することが可能である。
このため、ユーザは、仮想物体11が実在するかのような体験を可能にできる。
<描画例3>
図8は、現実物体12の色の違いが仮想物体11の描画に与える影響を説明する図である。(A)は現実物体12に薄い青色が付されている場合の仮想物体11の描画例であり、(B)は現実物体12に薄い赤色が付されている場合の仮想物体11の描画例である。
図8の場合も、端末1(図1参照)を装着するユーザの眼球5(図1参照)は、紙面から手前方向に延びる法線上に位置している。
作図上の制約のため、図8においては、薄い青色や薄い赤色を表現することはできないが、現実物体12を透して知覚される仮想物体11の見え方を、現実物体12を透して知覚される現実空間の他の物体の見え方に近づけることが可能になる。
このため、ユーザは、仮想物体11が実在するかのような体験を可能にできる。
<描画例4>
図9は、現実物体12に付されている模様の違いが仮想物体11の描画に与える影響を説明する図である。(A)は現実物体12の表面に対角線方向に延びる斜線(模様1)が形成されている場合の仮想物体11の描画例であり、(B)は現実物体12の表面に網目状の模様(模様2)が形成されている場合の仮想物体11の描画例である。
図9の場合も、端末1(図1参照)を装着するユーザの眼球5(図1参照)は、紙面から手前方向に延びる法線上に位置している。
図9に示すように、現実物体12の表面に形成された模様を仮想物体11の描画に反映することで、現実物体12を透して知覚される仮想物体11の見え方を、現実物体12を透して知覚される現実空間の他の物体の見え方に近づけることが可能になる。
このため、ユーザは、仮想物体11が実在するかのような体験を可能にできる。
<描画例5>
図10は、現実物体12の屈折率の違いが仮想物体11の描画に与える影響を説明する図である。(A)は現実物体12の屈折率が小さい場合の仮想物体11の描画例であり、(B)は現実物体12の屈折率が大きい場合の仮想物体11の描画例である。
図10の場合も、端末1(図1参照)を装着するユーザの眼球5(図1参照)は、紙面から手前方向に延びる法線上に位置している。
図10の場合、現実物体12の屈折率の影響により、現実物体12の背後に隠れる位置に描画される仮想物体11の外縁と、現実物体12の外側に描画される仮想物体11の外縁とが非連続になっている。すなわち、現実物体12の外縁を境界として、仮想物体11の外縁を描画する位置にずれが生じている。
また、描画上のずれの量は、屈折率が相対的に小さい屈折率1(Aの場合)では小さく、屈折率が相対的に大きい屈折率2(Bの場合)では大きくなっている。
このため、ユーザは、仮想物体11が実在するかのような体験を可能にできる。
<描画例6>
図11は、現実物体12の偏光に関する情報の 違いが仮想物体11の描画に与える影響を説明する図である。(A)は現実物体12の偏光度が大きい場合の仮想物体11の描画例であり、(B)は現実物体12の偏光度が小さい場合の仮想物体11の描画例である。
図11の場合も、端末1(図1参照)を装着するユーザの眼球5(図1参照)は、紙面から手前方向に延びる法線上に位置している。
(A)の例では、偏光度が大きい(反射光や雑光を除去する割合が大きい)ため、現実物体12を透過する光成分のうち仮想物体11から到来する光成分の割合が相対的に多い状態にある。このため、仮想物体11の視認性がよい。
一方、(B)の例では、偏光度が相対的に小さい(反射光や雑光を除去する割合が小さい)ため、現実物体12を透過する光成分のうち仮想物体11から到来する光成分の割合が相対的に小さい状態にある。このため、仮想物体11の視認性が低下している。
このため、ユーザは、仮想物体11が実在するかのような体験 を可能にできる。
なお、偏光に関する情報の違いによる効果には、旋光性の違いによる影響を含めてもよい。旋光性の違いを描画に反映することにより、光学異性体の見え方の違いを表現できる。
<描画例7>
図12は、現実物体12の表面の模様と仮想物体11の表面の模様との関係で干渉縞(モアレ)が発生する場合と発生しない場合を説明する図である。(A)は干渉縞が発生しない場合の仮想物体11の描画例であり、(B)は干渉縞が発生する場合の仮想物体11の描画例である。
干渉縞は、規則正しい繰り返し模様を複数重ね合わせた場合に、それらの周期のずれに起因して知覚される模様である。
図12の場合も、端末1(図1参照)を装着するユーザの眼球5(図1参照)は、紙面から手前方向に延びる法線上に位置している。
(A)の例では、現実物体12の表面に斜線が一様に形成され、仮想物体11の表面には斜線が一様に形成されている。ここでの斜線と斜線とがなす角度は、干渉縞が発生する条件を満たしていない。このため、透過性を有する現実物体12と仮想物体11とが重なる領域には、2つの物体の模様を単純に重ねた模様が描画されている。
干渉縞は、例えば幅が同じ2つの縞模様がわずかな角度で交差する場合や幅が僅かに異なる2つの縞模様が平行に重なり、縞と縞の間隔が周期的に変化する場合に発生する。言うまでもなく、干渉縞は、周期性を有する模様(例えば平行線、同心円)どうしが特定の条件を満たせば発生する。
(B)の例は、現実物体12の縞模様と仮想物体11の縞模様とが同じ幅を有し、かつ、それらがわずかな角度で交差するように配置される場合に発生する干渉縞を表している。干渉縞は、擬似的な濃淡の模様として発生する。
本実施の形態の場合、CPU21が、画像処理で認識した現実物体12の縞模様と描画の対象である仮想物体11の縞模様とが干渉縞の発生条件を満たすと判定した場合に、干渉縞を描画する。
このため、ユーザは、仮想物体11が実在するかのような体験を可能にできる。
なお、図12においては光の干渉によって知覚される現象の一例として干渉縞を例示しているが、例えばモルフォ蝶の鱗粉やマジョーラ塗装のように干渉縞を伴わない効果を再現してもよい。ここで、モルフォ蝶の鱗粉による効果は、干渉によって青色の波長の光だけ を反射させる効果をいい、マジョーラ塗装による効果は、見る角度や光の当たり方によって物体の表面が様々な色に変化する効果をいう。
<描画例8>
図13は、現実物体12が複数の場合における仮想物体11の描画例を説明する図である。(A)はユーザによって知覚される複合現実を示し、(B)は仮想物体11の描画処理を説明する図である。
図13の場合も、端末1(図1参照)を装着するユーザの眼球5(図1参照)は、紙面から手前方向に延びる法線上に位置している。
図13の場合、現実物体12Aは透過性を有しない枠形状の部材であり、現実物体12Bは透過性を有する部材である。現実物体12Aは、例えば窓ガラスの枠体であり、現実物体12Bは、例えば窓ガラスのガラス板である。
図13の場合、仮想物体11の一部は現実物体12Aの背後に隠れ、仮想物体11の残りの部分は現実物体12Bの背後に隠れている。
すなわち、仮想物体11の全体は、現実物体12A及び12Bの背後に隠れている。
従って、従前の技術であれば、仮想物体11は描画されることはない。結果的に、ユーザは、仮想物体11の存在に気づくことはできない。
一方で、本実施の形態では、仮想物体11のうち透過性を有する現実物体12Bの背後に隠れる領域11Bには現実物体12Bの透過情報を関連付け、仮想物体11のうち透過性を有しない現実物体12Aの背後に隠れる領域11Aには現実物体12Aの透過情報を関連付けている。
このため、仮想物体11のうち領域11Bは描画領域となり、領域11Aは非描画領域となる。
また、端末1を装着するユーザは、領域11Bの背後に他の現実の物体の一部分が知覚されることで、仮想物体11が他の現実の物体の手前側に位置し、他の現実の物体が仮想物体11の背後に位置する関係を理解できる。
以上により、ユーザは、仮想物体11が実在するかのような体験を可能に できる。
<実施の形態2>
本実施の形態では、複合現実の体験に頭部に装着された表示装置を使用する場合について説明する。
図14は、複合現実の体験に、実時間で撮像される外界の画像に仮想物体を合成した画像を表示する表示装置100を装着したユーザが、複合現実を体感する原理を説明する図である。
図14には、図1及び図2と対応する部分に対応する符号を付して示している。
表示装置100は、カメラ24L及び24Rによって撮像された外界の画像と、仮想物体描画部4が描画した仮想物体11の画像とを画像合成部101で合成した画像を、ユーザの眼球5の前方に配置された表示部3L及び3Rに表示する。
ここでの表示装置100は、情報処理装置の一例であるとともに情報処理システムの一例でもある。
なお、表示装置100のハードウェア構成は、メガネ型の端末1(図2参照)と同様である。このため、表示装置100のハードウェア構成の説明は省略する。
図15は、表示装置100の機能構成の一例を示す図である。
図15には、図3との対応部分に対応する符号を付して示している。
表示装置100の基本的な機能構成は、メガネ型の端末1(図2参照)と同様である。表示装置100に特有の機能構成は、画像合成部101である。
画像合成部101は、仮想物体描画部4が描画した画像と、カメラ24L及び24Rで撮像されている外界の画像とが整合するように2つの画像を合成する機能を有している。
例えば画像合成部101は、現実空間仮想化情報42として記憶されている3次元モデルとカメラ24L及び24Rで撮像されている外界の画像とを照合して、仮想物体11の画像を合成する領域を決定する。
このように、本実施の形態が複合現実を知覚させる方式は実施の形態1と異なるが、ユーザによって知覚される複合現実の現実感が従前の技術に比して高くなる点は、実施の形態1と同じである。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上述の実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば前述の実施の形態では、左右両目用の表示部3L及び3Rを用いているが、表示部は1つでも構わない。例えばメガネ型の端末1(図1参照)の場合には、左右どちら一方の前方に表示部を1つ配置してもよい。また例えば表示装置100(図12参照)の場合には、両目の前に表示部を1つ配置してもよい。
また、前述の実施の形態では、仮想物体描画部4をメガネ型の端末1(図1参照)や表示装置100(図12参照)の機能の1つとして実現しているが、外部ネットワーク(例えばクラウドネットワーク)に接続されているサーバなどの情報処理装置において、仮想物体描画部4の機能を実行してもよい。ここでのメガネ型の端末1と仮想物体描画部4の機能を実行する外部ネットワーク上のサーバは、情報処理システムの一例である。
また、前述の実施の形態では、仮想物体描画部4の機能を汎用的な演算装置であるCPU21を用いて実現しているが、実時間での画像処理に特化した演算装置であるGPU(Graphics Processing Unit)を用いて実現してもよい。
1…メガネ型の端末、2…導光板、3、3L、3R…表示部、4…仮想物体描画部、11…仮想物体、11A…現実物体12Aの背後に隠れる領域、11B…現実物体12Bの背後に隠れる領域、15…仮想物体11のうち現実物体12の背後に隠れる領域、12、12A、12B…現実物体、31…現実空間情報取得部、32…現実物体透過情報取得部、33…仮想物体透過領域判定部、41…現実空間情報、42…現実空間仮想化情報、43…仮想物体情報、44…仮想物体描画情報、100…表示装置、101…画像合成部、B1…外光、B2…表示光

Claims (9)

  1. 透過性を有する現実の物体の背後に仮想の物体の少なくとも一部が隠れる場合に、当該現実の物体の透過情報を取得する取得手段と、
    前記仮想の物体のうち前記現実の物体の背後に隠れる領域の現実の空間での見え方を再現する画像を、前記透過情報に基づいて生成する生成手段と、
    生成された前記画像を含めて前記仮想の物体を描画する描画手段と
    を有する情報処理システム。
  2. 前記透過情報は透過率であり、前記描画手段は、前記現実の物体の透過率の影響を付加して前記仮想の物体を描画する、請求項1に記載の情報処理システム。
  3. 前記透過情報は色調であり、前記描画手段は、前記現実の物体の色調の影響を付加して前記仮想の物体を描画する、請求項1に記載の情報処理システム。
  4. 前記透過情報は模様であり、前記描画手段は、前記現実の物体の模様の影響を付加して前記仮想の物体を描画する、請求項1に記載の情報処理システム。
  5. 前記透過情報は干渉に関する情報であり、前記描画手段は、干渉による影響を 描画する、請求項1に記載の情報処理システム。
  6. 前記透過情報は屈折率であり、前記描画手段は、前記現実の物体の屈折率の影響を付加して前記仮想の物体を描画する、請求項1に記載の情報処理システム。
  7. 前記透過情報は偏光に関する情報であり、前記描画手段は、前記現実の物体の偏光 の影響を付加して前記仮想の物体を描画する、請求項1に記載の情報処理システム。
  8. 透過性を有する現実の物体の背後に仮想の物体の少なくとも一部が隠れる場合に、当該現実の物体の背後に隠れる部分を含めて当該仮想の物体を描画する描画手段
    を有する情報処理システム。
  9. コンピュータを、
    透過性を有する現実の物体の背後に仮想の物体の少なくとも一部が隠れる場合に、当該現実の物体の透過情報を取得する取得手段と、
    前記仮想の物体のうち前記現実の物体の背後に隠れる領域の現実の空間での見え方を再現する画像を、前記透過情報に基づいて生成する生成手段と、
    生成された前記画像を含めて前記仮想の物体を描画する描画手段
    として機能させるプログラム。
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