以下、図面に基づいて本発明の実施形態の例を説明する。図1は、表示制御システムの機能ブロック構成の一例を示す図である。表示制御システム1は、サーバー装置10と、車載装置20と、を含んでおり、サーバー装置10は1又は複数の車載装置20とネットワークnを介して通信可能に接続されている。以下、車載装置20を有する車両を車両Aとして説明する。
サーバー装置10は、サーバーコンピューター、又はPC(Personal Computer)等の情報処理装置であって、例えば表示制御システム1を用いた表示制御サービスの事業者が運用している。
車載装置20は、車両Aに搭載されるコンピューター装置であって、例えば運転手に経路情報を提供するナビゲーション装置の一部であってもよい。本実施形態における車載装置20は、単体動作可能な情報処理装置を想定している。しかし、車載装置20は、図に示す車載装置20に限られるものではなく、例えば車両等の移動体に組み込まれた各種制御機器等であってもよい。
また、車載装置20は、移動体の運転手又は乗員が有する携帯電話機器等の移動端末であってもよく、例えばスマートフォンやフィーチャーフォン、又はPDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコン、サーバー装置、又はタブレット端末等であってもよい。
サーバー装置10は、制御部110と、記憶部120と、通信部130とを備える。制御部110は、サーバー装置10の全体を統括的に制御する。記憶部120は、制御部110による処理に必要な情報を記憶する。通信部130は、車載装置20に対して情報の送信及び受信を行う。
制御部110は、車両比較部111と、集団車両情報生成部112と、集団車両判定部113と、連続可能性情報生成部114と、判定結果出力部115と、を備える。車両比較部111は、複数の車両に関する情報を比較し、車両が一致するか否かを判定する。より具体的には、車両比較部111は、車載装置20から送信される、走行車両を特定した問い合わせに対し、当該走行車両が後述の集団車両情報内の車両のいずれかと一致するか否かを判定する。
また、車両比較部111は、車載装置20から送信される連続車両情報内に含まれる連続車両が、集団車両情報内のいずれかの集団車両と一致するか否かを判定する。車両比較部111は、各情報に含まれる車両の特徴情報と、車両の位置情報とを用いて、車両を比較することにより、車両が一致するか否かの判定を行うが、詳細は後述する。
集団車両情報生成部112は、車両Aから一定範囲内を走行する走行車両の情報を、後述の通信部130を用いて車載装置20から受信し、集団で走行している集団車両に関する情報である集団車両情報を生成し、記憶部120に記憶させる。集団車両情報は、連続車両に関する1又は複数の連続車両情報を含む。連続車両情報は、連続して走行する複数の車両に関する情報である。車載装置20が、車両Aから一定範囲内を連続して走行する複数の車両に関する連続車両情報を生成し、サーバー装置10に送信する。集団車両情報生成部112は、車載装置20から送信された連続車両情報を用いて、集団車両情報を生成する。
集団車両判定部113は、ある走行車両が集団車両情報に含まれるか否かの問い合わせ情報を車載装置20から通信部130を用いて受信すると、問い合わせに係る走行車両が、集団車両に含まれるか否かを判定する。
連続可能性情報生成部114は、問い合わせにおいて特定されている走行車両の状況を示す情報か、又は集団車両情報に含まれる情報かの少なくともいずれか一方を用いて、走行車両が集団車両に含まれる可能性を示す連続可能性情報を生成する。走行車両の状況を示す情報とは、例えば走行車両に関する位置情報や、走行車両の検知に関する時刻情報を含む。例えば、連続可能性情報生成部114は、問い合わせに含まれる位置情報か、走行車両の検知時刻か、又は連続車両の検知回数を示す受信回数の少なくともいずれか1つを用いて、連続可能性を示す値を算出する。
連続可能性情報生成部114は、例えば集団車両情報に含まれる時刻情報と、問い合わせに含まれる時刻情報とが近いほど、連続可能性を示す値が高くなるよう算出する。また例えば、連続可能性情報生成部114は、集団車両情報に含まれる位置情報と、問い合わせに含まれる位置情報とが近いほど、連続可能性を示す値が高くなるよう算出する。また例えば、連続可能性情報生成部114は、連続車両の受信回数が多いほど、連続可能性を示す値が高くなるよう算出する。
判定結果出力部115は、集団車両判定部113の判定結果を、通信部130を用いて出力する。判定結果出力部115は、連続可能性情報生成部の生成した連続可能性情報を、判定結果に含めて問い合わせを行った車載装置20に対して出力する。
記憶部120は、集団車両情報121と、道路情報122とを記憶している。集団車両情報121は、先述の通り、集団車両に関する情報である。道路情報122は、ノード情報1221と、リンク情報1222とを有する。ノード情報1221は、例えば交差点等の、道路の接続関係を示すノードに関する情報である。リンクとは、例えば、交差点などの各ノード間を結ぶ道路を意味し、リンク情報1222には、かかる道路に関する情報が格納されている。なお、道路情報122は本形式に限られず、道路の情報が含まれれば他の形式の情報であってもよい。
車載装置20は、制御部210と、通信部220と、出力部230と、を備える。制御部210は、車載装置20の全体を統括的に制御する。通信部220は、サーバー装置10に対して情報の送信及び受信を行う。出力部230は、ディスプレイ等の出力装置に対して情報を出力する。出力部230は、走行車両に関する警告を出力する。警告は、走行車両が集団車両に含まれる場合と含まれない場合とで、出力態様が異なる。即ち、出力部230は、判定結果に応じて、出力態様の異なる警告を出力する。出力部230は、例えば後述する連続可能性を用いて決定される出力態様で警告を出力する。
制御部210は、車両検知部211と、連続車両情報生成部212と、要求部213と、を備える。車両検知部211は、後述するセンサーモジュールを用いて、車両Aから一定範囲内を走行する走行車両を検知する。車両検知部211は、走行車両を特定可能な情報を取得する。なお、走行車両は、車両Aと並行して走行する車両である。例えば、車両検知部211は、後続する走行車両のフロント部分の撮影画像を取得する。また例えば、車両検知部211は、走行車両のサイド部分の撮影画像を取得する。
車両検知部211は、取得した情報の解析を行い、走行車両の個体認識が可能な情報を取得する。例えば、車両検知部211は、撮影画像を解析して車種及び車体の色を判定する。また例えば、車両検知部211は、撮影画像を解析して車体番号(ナンバー)を判定する。なお、取得した情報の解析には、既知の画像認識技術やセンシング技術を用いることができる。
連続車両情報生成部212は、連続する複数の走行車両を一定時間以内に検知すると、該複数の走行車両を特定する連続車両情報を生成する。生成された連続車両情報は、通信部220を介してサーバー装置10に送信される。
要求部213は、走行車両が検知されると、サーバー装置10に対して走行車両を特定した問い合わせを示す問い合わせ情報を送信し、該走行車両が集団車両に含まれるか否かの判定結果を得る。
本実施形態では、車載装置20が連続車両を検知すると、連続車両情報を生成してサーバー装置10に送信する。サーバー装置10では、1又は複数の車載装置20から受信した連続車両情報を用いて集団車両情報121を生成する。
車載装置20が走行車両を検知すると、検知した走行車両が集団車両に含まれるか否かの問い合わせ情報をサーバー装置10に送信する。サーバー装置10は、集団車両情報121を検索して走行車両が集団車両に含まれるか否かを判定し、問い合わせを行った車載装置20に判定結果を送信する。その際、サーバー装置10は、走行車両が集団車両に含まれるか否かの可能性を示す連続可能性情報を生成し、判定結果に含めて送信する。なお、連続可能性が高いということは、走行車両に他の車両が後続する可能性が高いことを意味する。
車載装置20は、例えば走行車両を検知すると、警告を出力する。車載装置20は、走行車両が集団車両に含まれる場合と、含まれない場合とで、警告の出力態様を異ならせる。
図2は、集団車両情報121のデータ構造の一例を示す図である。集団車両情報121は、集団識別子と、車両識別子と、順序と、特徴情報と、位置情報と、方向と、時刻と、グループカウントと、を含む。
集団識別子は、集団車両を特定する識別情報である。車両識別子は、集団識別子により特定される集団車両に含まれる車両を特定する識別情報である。同じ集団識別子と関連付けられた車両は、同じ集団に属するといえる。順序は、車両識別子により特定される車両の、集団内での走行順序を示す値である。
特徴情報は、車両識別子により特定される車両の外観上の特徴を示す情報である。特徴情報は、例えば色と、車種と、ナンバーとを含む。色は、車体の色を示す情報である。なお、色は、車体の色のみならず、運転手のヘルメットの色や洋服の色であってもよい。車種は、車両の種類を示す情報であって、例えば二輪車なら「オフロード」、「フルカウル」、「ネイキッド」、「アメリカン」等であり、四輪車なら「乗用車」、「軽乗用車」、「トラック」、「バス」等である。ナンバーは、車両のナンバープレートに記載された登録番号等の情報である。
位置情報は、集団車両が検知された位置を示す情報である。位置情報は、例えば緯度及び経度等の座標情報により表される。位置情報は、例えば集団車両のうち、先頭を走行する車両を検知した際の車両Aの位置を示す情報である。なお、位置情報は、車両Aの位置から推定される、先頭を走行する車両の位置を示す情報であってもよい。
方向は、集団車両のうち、例えば先頭を走行する車両を検知した際の車両Aの走行する方角を示す情報である。時刻は、例えば集団車両が検知された時刻を示す情報である。なお、時刻は、例えば集団車両情報の生成に用いられる連続車両情報の送信時刻であってもよい。グループカウントは、同じ車両で構成される集団車両の検知回数(即ち連続車両情報の受信回数)を示す情報である。
なお、図2に示す集団車両情報121は、同じ集団識別子を有する集団に対し、1つの位置情報と、方向と、時刻と、グループカウントが関連付けられている。このように、位置情報と、方向と、時刻と、グループカウントとは、1つの集団につき1つの情報が関連付けられていればよい。即ち、集団車両を構成する車両のうち先頭を走行する車両を検知した車両Aの位置と、車両Aの方向と、検知時刻とが、集団車両の位置、方向、及び時刻情報として取り扱われる。なお、位置情報と、方向と、時刻とは、集団車両を構成する各々の車両に対して情報が取得され、各々の車両識別子に対して取得された情報が関連付けられていてもよい。
図3は、ノード情報1221のデータ構造の一例を示す情報である。ノード情報1221は、ノード識別子と、座標とを含む。ノード識別子は、ノードを特定する識別情報である。座標は、ノードの位置を特定する座標情報である。
図4は、リンク情報1222のデータ構造の一例を示す図である。リンク情報1222は、リンク識別子と、始点ノードと、終点ノードとを含む。リンク識別子は、リンクを特定する識別情報である。始点ノードは、リンクの始点となるノードを特定する識別情報である。終点ノードは、リンクの終点となるノードを特定する識別情報である。同じ道路であっても、上り車線と下り車線とでは、始点ノードと終点ノードが異なるため、異なるリンク識別子が付与される。
図5は、サーバー装置10のハードウェア構成例を示す図である。サーバー装置10は、演算処理部140と、ネットワークI/F(Interface)144とを備える。演算処理部140は、サーバー装置10における中心的ユニットであり、CPU(Central Processing Unit)141、RAM(Random Access Memory)142、及び不揮発性メモリ143を備える。演算処理部140を構成する各要素はバスにより接続されている。ネットワークI/F144は、サーバー装置10をネットワークn又は外部機器に接続するためのインターフェイスである。
CPU141は、RAM142又は不揮発性メモリ143に記憶されたプログラムに従って処理を実行する。RAM142は記憶装置であり、プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリアとして機能する。不揮発性メモリ143は、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリであって、プログラムや各種データの格納先として用いられる。
サーバー装置10では、RAM142又は不揮発性メモリ143上に読み出されたプログラムに従って動作するCPU141により処理が行われる。制御部110を構成する各処理部は、CPU141がプログラムを実行することにより各々の機能を実現する。また、記憶部120は、RAM142又は不揮発性メモリ143によりその機能が実現される。なお、記憶部120は、ネットワークn上の記憶装置によってその機能が実現されてもよい。また、通信部130は、ネットワークI/F144によりその機能が実現される。
図6は、車載装置20のハードウェア構成例を示す図である。車載装置20は、演算処理部240と、センサーモジュール250と、出力装置260と、測位信号受信装置270と、ネットワークI/F280とを備える。演算処理部240は、車載装置20における中心的ユニットであり、CPU241、RAM242、及び不揮発性メモリ243を備える。各構成要素はバスにより接続されている。
CPU241は、RAM242又は不揮発性メモリ243に記憶されたプログラムに従って処理を実行する。RAM242は記憶装置であり、プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリアとして機能する。不揮発性メモリ243は、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリであって、プログラムや各種データの格納先として用いられる。
センサーモジュール250は、例えば画像を取得可能なカメラである。センサーモジュール250は、赤外線センサーや超音波センサー、又は温度検知センサー等のセンサーであってもよい。出力装置260は、例えばLCD(liquid crystal display)等のディスプレイである。出力装置260は、例えばプロジェクターに用いる投影装置であってもよい。その場合、出力装置260は、レーザー光源を有し、レーザー光を走査して投影面に画像を表示する。
測位信号受信装置270は、例えばGPS(Global Positioning System)衛星等の衛星からの信号を受信し、移動体と衛星間の距離と距離の変化率とを3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在地、進行速度および進行方位を測定する。なお、測位信号受信装置270は、GPS衛星よりも高精度な現在位置算出に用いられる準天頂衛星システム等からの測位信号を受信してもよい。ネットワークI/F280は、車載装置20をネットワークn又は外部機器に接続するためのインターフェイスである。
車載装置20では、RAM242又は不揮発性メモリ243上に読み出されたプログラムに従って動作するCPU241により処理が行われる。制御部110を構成する各処理部は、CPU241がプログラムを実行することにより各々の機能を実現する。また、記憶部120は、RAM242又は不揮発性メモリ243によりその機能が実現される。なお、記憶部120は、ネットワークn上の記憶装置によってその機能が実現されてもよい。
付言すれば、センサーモジュール250と、出力装置260と、測位信号受信装置270とは、車両Aに搭載された車両制御機器であってもよい。その場合、センサーモジュール250、出力装置260、及び測位信号受信装置270と、車載装置20とは、CAN(Controller Area Network)、又は接続インターフェイス等を介して接続される。
車両検知部211は、センサーモジュール250によりその機能が実現される。また、出力部230は、出力装置260によりその機能が実現される。また、通信部220は、ネットワークI/F280によりその機能が実現される。
なお、サーバー装置10及び車載装置20の各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、サーバー装置10及び車載装置20の各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
図7は、車載装置20の警告表示処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、例えば車両Aの走行中に実行される。
まず、車両検知部211が、走行車両を検知したか否かを判定する(ステップS101)。車両検知部211が、走行車両を検知していないと判定する場合(ステップS101で「NO」の場合)、車両検知部211は、走行車両を検知するまで、ステップS101の処理を繰り返す。
図10は、車両Aが走行車両を検知した状態を示す図である。車両Aの後部から、車両B1が接近する。車両Aの車両検知部211は、センサーモジュール250を用いて、車両Aから一定範囲内を走行する車両B1を検知すると、車両B1を特定可能な情報を取得する。車両検知部211は、例えば車両B1の正面の画像を取得する。
なお、図10に示す車両Aが乗用車である一方、車両B1及び車両B2は二輪車である。車載装置20を有する車両A、走行車両である車両B1及び車両B2は、本図に示す例に限定されない。また、車両B1の種類次第では、正面の画像で車両B1を特定できない場合がある。その場合、車両検知部211は、車両B1が特定できる程度に近づいてきた際に、車両B1の前方側面の画像を取得してもよい。また、本図では、車両B1に連続して車両B2が走行しているが、車載装置20は車両B2を検知していなくてもよい。
説明を図7に戻す。ステップS101において、車両検知部211が、走行車両を検知したと判定する場合(ステップS101で「YES」の場合)、要求部213は、サーバー装置10へ問い合わせ情報を送信する(ステップS102)。具体的には、車両検知部211が走行車両を検知すると、車両検知部211はセンサーモジュール250を用いて走行車両に関する情報を取得する。車両検知部211は、取得した情報を解析して走行車両の個体認識が可能な情報(例えば走行車両の車種、色等)を取得する。要求部213は、取得した情報を含む問い合わせ情報を生成し、通信部220を介してサーバー装置10に送信する。
次に、要求部213は、問い合わせに対する応答を受信する(ステップS103)。応答には、問い合わせに係る走行車両が集団車両に含まれるか否かを示す情報と、走行車両が集団車両に含まれる場合の連続可能性を示す値とが判定結果として含まれている。
次に、要求部213は、問い合わせに係る走行車両が集団車両に含まれるか否かを判定する(ステップS104)。要求部213は、ステップS103で取得した応答を参照して判定を実行する。
要求部213が、問い合わせに係る走行車両が集団車両に含まれると判定する場合(ステップS104で「YES」の場合)、要求部213は、連続可能性が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS105)。なお、本ステップは省略してもよい。
ステップS104において、要求部213が、問い合わせに係る走行車両が集団車両に含まれないと判定する場合(ステップS104で「NO」の場合)には、要求部213は処理をステップS107に移行させる。また、ステップS105において、要求部213が、連続可能性が所定値未満であると判定する場合(ステップS105で「NO」の場合)にも、要求部213は処理をステップS107に移行させる。
ステップS107において、出力部230は、警告を表示する。本ステップでは、出力部230は走行車両に対し注意するよう警告する情報を出力する。
図11は、図11に示す警告画面181において、領域182に、走行車両への注意を促す情報が表示されている。
説明を図7に戻す。ステップS105において、要求部213が、連続可能性が所定値以上であると判定する場合(ステップS105で「YES」の場合)、出力部230は、集団車両への注意を促す警告を表示する(ステップS106)。
図12は、走行車両が集団車両に含まれる場合の警告画面の一例を示す図である。走行車両が集団車両に含まれる場合、車載装置は集団車両への注意を促す表示を行う。図12に示す警告画面181において、領域182に、走行車両への注意を促す情報が表示されている。また、図12に示す警告画面181において、領域183に、集団車両への注意を促す情報が表示されている。
なお、警告の表示態様については、本図に示す例に限定されない。車両Aの付近を走行する車両に連続して走行する、他の車両への注意を促す表示であればよい。
説明を図7に戻す。ステップS106において、集団車両への注意を促す警告表示を行った後、又はステップS107において、走行車両に対する警告表示を行った後、車両検知部211は、所定時間以内に次の走行車両を検知したか否かを判定する(ステップS108)。車両検知部211は、センサーモジュール250の取得した情報を参照することにより、ステップS101で検知した走行車両以外の走行車両を検知したか否かを判定する。なお、車両検知部211が、ある走行車両を検知してから所定時間(例えば5秒)以内に連続して走行する他の走行車両を検知した場合、当該複数の走行車両は、連続車両として取り扱われる。
図10に示す例において、車両検知部211が車両B1を検知してから所定時間以内に車両B2を検知した場合、車両B1及び車両B2は連続車両として取り扱われる。
車両検知部211が、所定時間以内に次の走行車両を検知したと判定する場合(ステップS108で「YES」の場合)、連続車両情報生成部212は、走行車両の情報を記憶する(ステップS109)。具体的には、車両検知部211が走行車両を検知すると、車両検知部211はセンサーモジュール250を用いて走行車両に関する情報を取得する。車両検知部211は、取得した情報を解析して走行車両の個体認識が可能な情報を取得する。連続車両情報生成部212は、車両検知部211が取得した、走行車両の個体認識が可能な情報を、車載装置20の有する図示しないバッファに記憶させる。その後、制御部210は処理をステップS108に戻す。
車両検知部211が、所定時間以内に次の走行車両を検知していないと判定する場合(ステップS108で「NO」の場合)、出力部230は、警告の表示を終了する。具体的には、出力部230は、ステップS106において表示した警告画面181か、又はステップS107において表示した警告画面181の表示を終了する。なお、警告の表示終了タイミングは、本例に限られず、例えば表示開始後一定時間経過後に表示を終了してもよい。
次に、連続車両情報生成部212は、走行車両の情報を用いて連続車両情報を生成する(ステップS111)。具体的には、連続車両情報生成部212は、ステップS109において走行車両の情報を記憶させた場合に、ステップS102及びステップS109において車両検知部211により取得された、走行車両を特定可能な情報を用いて、連続車両情報を生成する。なお、ステップS108において、所定時間以内に次の走行車両が検知されず、即ちステップS109において走行車両の情報が記憶されていない場合、本ステップの処理は行われない。
また、連続車両情報生成部212は、測位信号受信装置270を用いて車両Aの現在位置を特定するとともに、ジャイロセンサー又は方位センサーを用いて車両Aの走行方向を特定する。連続車両情報には、図2に示す集団車両情報121と同様に、車両識別子と、走行車両の順序と、特徴情報と、車両Aの位置情報と、方向と、連続車両情報に関する時刻情報とが含まれる。
なお、位置情報は、車両Aの現在位置を示すものでなくてもよい。例えば、連続車両を構成する複数の走行車両のうちの先頭の走行車両の位置を示すものであってもよい。又は、連続車両を構成する複数の走行車両の各々の位置を示すものであってもよい。同様に、時刻情報は、連続車両の検知時刻であってもよいし、後述するステップS112において、連続車両情報をサーバー装置10に送信する時刻であってもよい。
次に、連続車両情報生成部212は、連続車両情報をサーバー装置10に送信する(ステップS112)。連続車両情報生成部212は、ステップS111において生成した連続車両情報を、通信部220を介してサーバー装置10に送信する。その後、制御部210は処理をステップS101に戻す。
本実施形態により、検知された走行車両が連続車両でない場合と、連続車両のうちの1台である場合とで、出力される警告が異なる。即ち、検知された走行車両に連続して走行する他の車両がある場合に、警告により該他の車両の存在を認識することができるため、運転手は走行車両の死角に存在する他の車両に注意を払うことが可能となる。
図8は、サーバー装置10の集団車両情報生成処理の一例を示す図である。
まず、通信部130が、車載装置20から連続車両情報を受信する(ステップS201)。本処理は、図7のステップS112において、サーバー装置10と通信可能に接続された車載装置20から送信された連続車両情報を受信したことを示している。
次に、集団車両情報生成部112は、まだ選択されていない集団車両情報121の中の1集団を選択する(ステップS202)。具体的には、集団車両情報生成部112は、集団車両情報121のうち、まだ選択されていない1つの集団識別子を選択する。
次に、車両比較部111は、連続車両情報の車両と、集団車両情報121の中の車両とを比較する(ステップS203)。具体的には、車両比較部111は、ステップS201で受信した連続車両情報のうち順序が「1」である車両の特徴情報と、ステップS202で選択した集団車両情報121のうち順序が「1」である車両の特徴情報とを比較し、車両が一致するか否かを判定する。車両比較部111は、連続車両情報に含まれる連続車両の各々について、ステップS202で選択した集団車両情報121を構成する車両の各々と一致するか否かを、特徴情報を用いて判定する。
また、車両比較部111は、ステップS202で選択した集団車両情報121に係る集団車両が検知された時刻と現在時刻との差分を推定走行時間とみなし、推定走行時間に法定速度を乗じることにより、集団車両の推定走行距離を得る。その際、車両比較部111は、道路情報122と関連付けられた図示しない法定速度情報を参照することにより、集団車両を構成する車両の走行した法定速度を特定することができる。
また、車両比較部111は、集団車両情報121の位置情報と、方向と、算出した推定走行距離とを用いてノード情報1221及びリンク情報1222を参照し、集団車両の現在の走行位置を予測する。即ち、車両比較部111は、集団車両情報に含まれる車両が連続車両の時刻情報に係る時刻に走行している走行位置を推定する。車両比較部111は、予測した現在位置から所定距離範囲内に連続車両が存在するか否かを判定する。
車両比較部111は、連続車両情報中の全車両と、集団車両情報121中の全車両とが一致し、かつ集団車両について予測した現在位置から所定距離範囲内に連続車両が存在する場合に、車両が完全同一であると判定する。
次に、集団車両判定部113は、車両が完全同一であるか否かを判定する(ステップS204)。集団車両判定部113は、車両比較部111が、ステップS201で受信した連続車両情報に係る連続車両を構成する全車両と、ステップS202で選択された集団車両情報121の中の1集団に係る集団車両を構成する全車両とが一致する場合に、処理をステップS205に移行する。
集団車両判定部113が、車両が完全同一であると判定する場合(ステップS204で「YES」の場合)、集団車両情報生成部112は、時刻・走行位置に関する情報を変更して集団車両情報121を更新する(ステップS205)。具体的には、集団車両情報生成部112は、ステップS202で選択した集団車両情報121の集団識別子に対し、ステップS201で受信した連続車両情報に含まれる位置情報と、方向と、時刻とを関連付けて集団車両情報121を更新する。
また、集団車両情報生成部112は、ステップS202で選択した集団車両情報121の受信回数を増加させる。例えば、集団車両情報生成部112は、ステップS202で選択した集団識別子と関連するグループカウントをインクリメント(1を加える)する。その結果、ステップS202で選択した集団車両情報121のうち、位置情報と、方向と、時刻と、グループカウントとが更新される。その後、集団車両情報生成部112は本フローチャートの処理を終了する。
集団車両判定部113が、車両が完全同一でないと判定する場合(ステップS204で「NO」の場合)、集団車両判定部113は、車両が一部同一であるか否かを判定する(ステップS206)。具体的には、集団車両判定部113は、ステップS203において、車両比較部111が、ステップS201で受信した連続車両情報に含まれる走行車両の一部が、ステップS202で選択した集団車両情報121に含まれる集団車両に含まれると判定した場合に、処理をステップS207に移行する。
集団車両判定部113が、車両が一部同一であると判定する場合(ステップS206で「YES」の場合)、集団車両情報生成部112は、車両に関する情報を変更して、集団車両情報121を更新する(ステップS207)。具体的には、集団車両情報生成部112は、ステップS202で選択した集団車両情報121の集団識別子に対し、ステップS201で受信した連続車両情報を関連付けて、集団車両情報121を更新する。即ち、ステップS201で受信した連続車両情報を構成する、連続して走行する車両に関する情報を用いて、集団車両情報121が更新される。
なお、ステップS206で更新された集団車両情報121のグループカウントは初期値(例えば「1」)である。その結果、ステップS202で選択した集団車両情報121のうち、集団識別子が維持され、集団車両を構成する各々の車両に関する情報と、位置情報と、方向と、時刻と、グループカウントとが更新される。その後、集団車両情報生成部112は、本フローチャートの処理を終了する。
集団車両判定部113が、車両が一部同一でないと判定する場合(ステップS206で「NO」の場合)、即ち、連続車両情報に含まれる複数の走行車両のうち集団車両情報121に含まれる車両がないと判定する場合、集団車両判定部113は、集団車両情報121の全集団を選択したか否かを判定する(ステップS208)。具体的には、集団車両判定部113は、集団車両情報121に含まれる集団識別子をすべて選択したか否かを判定する。
集団車両判定部113が、集団車両情報121の全集団を選択していないと判定する場合(ステップS208で「NO」の場合)、集団車両判定部113は、処理をステップS202に戻す。
集団車両判定部113が、集団車両情報121の全集団を選択したと判定する場合(ステップS208で「YES」の場合)、集団車両情報生成部112は、連続車両情報を用いて集団車両情報121を更新する(ステップS209)。具体的には、集団車両情報生成部112は、ステップS201で受信した連続車両情報に対して、新たな集団識別子を付与して集団車両情報121に含め、記憶部120に記憶させる。その後、集団車両情報生成部112は本フローチャートの処理を終了する。
なお、集団車両情報生成部112は、集団車両情報121に含まれる時刻から一定時間が経過した場合に、当該集団車両に関するレコードを集団車両情報121から削除してもよい。
以上、本実施形態により、連続車両が検知されると、サーバー装置10の集団車両情報121が更新される。これにより、常に新しい情報に基づいて、走行車両が集団車両に含まれるか否かが判定され、表示制御サービスの信頼性が向上する。
図9は、サーバー装置10の表示支援処理の一例を示す図である。
まず、サーバー装置10の集団車両判定部113が、車載装置20から問い合わせ情報を受信する(ステップS301)。本処理で受信する問い合わせ情報は、図7に示すステップS102において車載装置20により送信された問い合わせである。即ち、サーバー装置10の受信した情報には、走行車両を特定可能な情報と、位置情報と、方向と、時刻情報とが含まれている。
次に、集団車両判定部113は、集団車両情報121の中のまだ選択されていない1車両を選択する(ステップS302)。具体的には、集団車両判定部113は、集団車両情報121に含まれる複数の車両識別子のうち、まだ選択されていない車両識別子を1つ選択する。
次に、車両比較部111は、選択した車両の現在位置を推定する(ステップS303)。具体的には、車両比較部111は、ステップS302で選択した車両識別子と集団車両情報121において関連づけられた時刻と、ステップS301で受信した問い合わせに含まれる時刻とを用いて、推定走行時間を特定する。推定走行時間は、例えばステップS302で選択した車両識別子と関連付けられた時刻と、問い合わせに含まれる時刻との差分である。
車両比較部111は、推定走行時間に法定速度を乗じることにより、ステップS302で選択された車両の推定走行距離を得る。先述の場合と同様に、車両比較部111は、道路情報122と関連付けられた図示しない法定速度情報を参照することにより、集団車両を構成する車両の走行した法定速度を特定することができる。
車両比較部111は、集団車両情報121の位置情報と、方向と、算出した推定走行距離とを用いてノード情報1221及びリンク情報1222を参照し、ステップS302で選択した車両の現在位置を予測する。即ち、車両比較部111は、問い合わせ情報に含まれる時刻に集団車両が走行している現在位置を推定する。
なお、図2に示す集団車両情報121のように、時刻が関連付けられていない車両識別子がある場合、車両比較部111は、特定した車両識別子と関連する集団識別子を特定し、該集団識別子と関連する時刻を、特定した車両識別子と関連する時刻として取り扱う。
次に、車両比較部111は、問い合わせに係る車両と特定した車両の走行位置及び特徴情報を比較する(ステップS304)。具体的には、車両比較部111は、ステップS303で推定した、車両の現在位置から所定距離範囲内に、問い合わせに係る車両が存在するか否かを判定する。また、車両比較部111は、特定した車両の特徴情報と、問い合わせに係る車両の特徴情報とを比較する。
次に、車両比較部111は、車両が一致するか否かを判定する(ステップS305)。具体的には、車両比較部111は、互いの特徴情報が一致し、かつ問い合わせに係る車両が先述の所定距離範囲内にある場合に、両車両が一致するものと判定する。
車両比較部111が、車両が一致するものと判定する場合(ステップS305で「YES」の場合)、連続可能性情報生成部114は、走行位置及びグループカウントを用いて連続可能性情報を生成する(ステップS306)。具体的には、連続可能性情報生成部114は、ステップS302で選択した車両識別子に係る集団車両情報121における位置情報を始点とし、ステップS301の問い合わせに係る位置情報を終点とする走行経路を、道路情報122を参照して推定する。
連続可能性情報生成部114は、走行経路において、道路の分岐の数である分岐数を特定する。連続可能性情報生成部114は、分岐数が多いほど、連続可能性が低くなるよう算出する。なお、連続可能性情報生成部114は、走行経路において、立ち寄り可能な施設がある場合等にも、当該施設に立ち寄った可能性があるため、分岐数として計上する。
分岐数が多いほど、連続可能性が低くなるよう算出するのは、分岐数が多いほど、ステップS302で選択された車両と同じ集団を構成する他の車両が、分岐先へと走行してしまい、現在時刻において同じ集団から離脱した可能性が上がるためである。
また、連続可能性情報生成部114は、ステップS303で算出した推定走行時間が長いほど、ステップS302で選択された車両と同じ集団を構成する他の車両が、集団から離脱した可能性が高まるため、連続可能性が低くなるよう算出する。又は、連続可能性情報生成部114は、ステップS303で算出した推定走行距離が長いほど、連続可能性が低くなるよう算出してもよい。
また、連続可能性情報生成部114は、ステップS302で選択した車両識別子と関連する集団識別子を特定し、該集団識別子と関連するグループカウントを特定する。連続可能性情報生成部114は、グループカウント(即ち受信回数)が多いほど、同じ車両からなる集団で走行している可能性が高いものとして、連続可能性が高くなるよう算出する。連続可能性情報生成部114は、算出した連続可能性の値を含む連続可能性情報を生成する。
次に、判定結果出力部115は、集団車両を示す情報と、連続可能性情報とを車載装置20に送信する(ステップS307)。具体的には、判定結果出力部115は、問い合わせに係る走行車両が、集団車両に含まれることを示す情報と、ステップS306で生成した連続可能性情報とを、判定結果として車載装置20に送信する。その後、制御部110は本フローチャートの処理を終了する。
ステップS305において、集団車両判定部113が、車両が一致しないと判定する場合(ステップS305で「NO」の場合)、集団車両判定部113は、集団車両情報121の中の全部の車両を選択したか否かを判定する(ステップS308)。集団車両判定部113は、集団車両情報121に含まれる車両識別子のうち、まだ選択していない車両識別子がある場合に、集団車両情報121の中の全部の車両を選択していない(ステップS308で「NO」の場合)ものとして、処理をステップS302に戻す。
集団車両判定部113が、集団車両情報121の中の全部の車両を選択したと判定する場合(ステップS308で「YES」の場合)、判定結果出力部115は、集団車両でないことを示す情報を、判定結果として車載装置20に送信する(ステップS309)。その後、制御部110は本フローチャートの処理を終了する。
なお、ステップS307で送信された判定結果、及びステップS309で送信された判定結果は、図7のステップS103において車載装置20により受信される。
本実施形態により、車載装置20が走行車両を検知した場合に、サーバー装置10は走行車両に後続する車両があるか否かを適切に判定することができる。これにより、車載装置20は、後続車両が先行の走行車両の死角になる場合であっても、車両Aの運転手に対して適切な警告の出力を行うことができる。
以上、本発明に係る各実施形態及び変形例の説明を行ってきたが、本発明は、上記した実施形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、図中の制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、全てを示しているとは限らない。ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
例えば、サーバー装置10は、集団車両情報121に含まれる車両毎に、いずれかの集団車両として検知された回数を記録してもよい。サーバー装置10の連続可能性情報生成部114は、集団車両として検知された回数が多いほど、走行中にいずれかの集団車両を構成している可能性が高いものとして、連続可能性が高くなるよう算出してもよい。
また、上記のサーバー装置10及び車載装置20の機能構成は、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。サーバー装置10及び車載装置20の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。