JP2019176304A - バイパス回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のバイパス回路では、電力線通信に用いられる周波数において発生する共振によって、電力線通信の信号が減衰するために、高品質な電力線通信を提供できない、という課題があった。【解決手段】変圧器10と接続された配線L1およびL2間に接続され、この配線L1およびL2間において電力線通信の信号を通過させるためのコンデンサ201を備えた電力線通信用のバイパス回路20であって、バイパス回路に関する共振周波数が、電力線通信に用いられる周波数以外の周波数となるようにしたことにより、電力線通信に適切に対応することが可能なバイパス回路20を提供することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、電力線通信(PLC)に用いられるバイパス回路に関するものである。
従来の技術として、高周波信号の配電線からの取出しと配電線への注入の手段として、トランスとして機能する分割型のコアを配電機器の両側における2本の配電線にそれぞれ配置してケーブル接続するとともに、配電機器と配電線との接続端間にキャパシタを配置したことにより、高周波信号の周波数帯域において配電機器の損失特性の影響を受けないで、高周波信号のバイパスを可能とするとともに、キャパシタによって、トランスとして機能するコアによる高周波信号の取出し効率と注入効率とを大きくするものが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
特許第4633787号公報(第1頁、第1図等)
電力線通信においては、変圧器等の電力機器が通信を妨げることから、これを避けるために、例えば、電力線通信用の信号を通過させるバイパス回路が設けられていた。しかしながら、バイパス回路を設けると、このバイパス回路に関連して共振が発生する場合がある。
例えば、バイパス回路がコンデンサを有すると、このコンデンサ自身のESR(等価直列インダクタンス)や、ESL(等価直列リアクタンス)の影響により、自己共振が発生する場合がある。
また、バイパス回路がコンデンサを有すると、電力機器である変圧器に接続された二次側(例えば、負荷側)の配線間を電力線通信が可能となるよう接続するバイパス回路を設けた場合、変圧器が有するインダクタと、バイパス回路が有するコンデンサ等において、並列共振回路が構成されることによって並列共振が起こる場合がある。
また、変圧器等の電力機器自体が、高周波では配線長や線間容量により複雑なLC回路等を構成し、大きな共振が発生する場合がある。
このようなバイパス回路に関連した共振が、電力線通信に用いられる通信帯域内において発生した場合、共振によって通信帯域に大きな減衰が発生して通信速度の低下等が起こり、電力線通信の品質が低下してしまうという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解消するためになされたものであり、共振による電力線通信の品質の低下を抑えて、高品質な電力線通信を提供できるバイパス回路を提供することを目的とする。
本発明のバイパス回路は、電力機器と接続された配線間に接続され、当該配線間において電力線通信の信号を通過させるための素子を備えた電力線通信用のバイパス回路であって、バイパス回路に関する共振周波数が、前記電力線通信に用いられる周波数以外の周波数であるバイパス回路である。
かかる構成により、共振周波数を変更することで、電力線通信に用いられる周波数における共振による電力線通信に与える影響を低減させて、高品質な電力線通信を提供できる。
また、本発明のバイパス回路は、前記バイパス回路において、前記素子は、コンデンサであり、前記コンデンサの容量は、バイパス回路に関する共振周波数が電力線通信に用いられる周波数以外の周波数となる容量であるバイパス回路である。
かかる構成により、電力線通信に用いられる周波数における共振による電力線通信に与える影響を低減させて、高品質な電力線通信を提供できる。また、容量を変更すればよいため、回路に新たな素子等を接続する必要がなく、構成を簡略化できる。
また、本発明のバイパス回路は、前記バイパス回路において、バイパス回路に関する共振周波数が電力線通信に用いられる周波数以外の周波数となるよう、前記素子に対して接続されたコンデンサまたはインダクタを備えたバイパス回路である。
かかる構成により、電力線通信に用いられる周波数における共振による電力線通信に与える影響を低減させて、高品質な電力線通信を提供できる。また、共振周波数を変更する際には接続するコンデンサまたはインダクタを変更すればよいため、共振周波数を変更する際の調整が容易である。
また、本発明のバイパス回路は、前記バイパス回路において、前記素子に接続された配線の長さを、バイパス回路に関する共振周波数が前記電力線通信に用いられる周波数以外の周波数となる長さとしたバイパス回路である。
かかる構成により、電力線通信に用いられる周波数における共振による電力線通信に与える影響を低減させて、高品質な電力線通信を提供できる。また、配線長を変更すればよいため、回路に新たな素子等を接続する必要がなく、構成を簡略化できる。
また、本発明のバイパス回路は、電力機器と接続された配線間に接続され、当該配線間において電力線通信の信号を通過させるための素子を備えた電力線通信用のバイパス回路であって、バイパス回路に関する共振周波数が電力線通信に用いられる周波数である場合において、当該共振周波数のインピーダンスが極大値を取る時には当該極大値が小さくなり、当該共振周波数のインピーダンスが極小値を取る時には当該極小値が大きくなるよう、前記素子に対して接続されたコンデンサまたはインダクタを備えたバイパス回路である。
かかる構成により、共振周波数におけるインピーダンスの極値を打ち消すことで、共振の電力線通信に与える影響を低減させ、高品質な電力線通信を提供できる。
また、本発明のバイパス回路は、前記バイパス回路において、バイパス回路に関する共振が直列共振である場合に、前記素子に対して、コンデンサまたはインダクタを有する回路であってバイパス回路に関する共振周波数と同じ共振周波数で並列共振する回路を接続したバイパス回路である。
かかる構成により、直列共振によるインピーダンスの極小値を、共振周波数が同じ並列共振で打ち消すことで、共振の電力線通信に与える影響を低減させ、高品質な電力線通信を提供できる。
また、本発明のバイパス回路は、前記バイパス回路において、バイパス回路に関する共振が並列共振である場合に、前記素子に対して、コンデンサまたはインダクタを有する回路であってバイパス回路に関する共振周波数と同じ共振周波数で直列共振する回路を接続したバイパス回路である。
かかる構成により、並列共振によるインピーダンスの極大値を、共振周波数が同じ直列共振で打ち消すことで、共振の電力線通信に与える影響を低減させ、高品質な電力線通信を提供できる。
また、本発明のバイパス回路は、電力機器と接続された配線間に接続され、当該配線間において電力線通信の信号を通過させるための素子を備えた電力線通信用のバイパス回路であって、前記素子に接続された配線は、バイパス回路に関する共振周波数が電力線通信に用いられる周波数である場合において、当該共振周波数のインピーダンスが極大値を取る時には当該極大値が小さくなり、当該共振周波数のインピーダンスが極小値を取る時には当該極小値が大きくなる長さとしたバイパス回路である。
かかる構成により、共振周波数におけるインピーダンスの極値を打ち消すことで、共振の電力線通信に与える影響を低減させ、高品質な電力線通信を提供できる。
また、本発明のバイパス回路は、電力機器と接続された配線間に接続され、当該配線間において電力線通信の信号を通過させるための素子を備えた電力線通信用のバイパス回路であって、前記素子に対して接続されたダンピング抵抗を備えたバイパス回路である。
かかる構成により、ダンピング抵抗により、共振周波数におけるインピーダンスのQ値を低下させて、共振の電力線通信に与える影響を低減させ、高品質な電力線通信を提供できる。
本発明によるバイパス回路によれば、高品質な電力線通信を提供することができる。
本発明の実施の形態1におけるバイパス回路を示す図(図1(a))、およびその変形例を示す図(図1(b)〜1(e)) 同バイパス回路を説明するための、コンデンサを備えたバイパス回路を示す図(図2(a))、並列共振回路の周波数とインピーダンスとの関係を示す図(図2(b))、および電力線通信の信号の周波数と出力電力との関係を示す図(図2(c)) 本発明の実施の形態2におけるバイパス回路を示す図(図3(a))、直列共振回路の周波数とインピーダンスとの関係を示す図(図3(b))、および本実施の形態のバイパス回路の変形例を示す図(図3(c)) 本発明の実施の形態3にかかるバイパス回路を示す図 本発明の各実施の形態にかかるバイパス回路を説明するための図(図5(a)、およびそのバイパス回路の変形例を示す図(図5(b)
以下、バイパス回路等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態におけるバイパス回路を示す図(図1(a))、およびその変形例を示す図(図1(b)〜1(e))である。ここでは、電力機器である変圧器10と接続された二次側配線が、電力線通信が行なわれる回路(図示せず)等と接続されているとともに、変圧器10と接続された二次側配線がバイパス回路20と接続されている場合を例に挙げて説明する。
以下、本実施の形態のバイパス回路20について図1(a)を用いて説明する。変圧器10は、一次巻線101、二次巻線102、鉄心103を備えている。変圧器10は、例えば、配電用の変圧器である。配電用の変圧器とは、例えば、発電設備や変電設備から送電される高圧の電圧を、需要家が利用可能な低電圧に変圧して配電するための変圧器である。配電用の変圧器としては、例えば、変電設備等から送電される6kV程度の高圧の電流を、例えば200Vや100Vの電圧に変圧して一般家庭に配電するための柱上変圧器等がある。本実施の形態においては、変圧器10が、単相三線式の変圧器である場合を例に挙げて説明する。ただし、他の構造の変圧器であってもよい。
一次巻線101は、両端に第一の一次側配線P1および第二の一次側配線P2が接続されている。一次側配線とは、変圧器の一次巻線の両端にそれぞれ接続された配線である。第一の一次側配線P1および第二の一次側配線P2は、例えば、一次巻線101を構成する導線の延長であっても良く、この場合も、一次巻線101に接続された配線と考えてよい。なお、以下、変圧器10と接続された一次側配線(具体的には、変圧器10の一次巻線101と接続された一次側配線)を変圧器10の一次側配線と呼ぶ。一次巻線101は、通常、高圧側の巻線として用いられる。一次巻線101の第一の一次側配線P1および第二の一次側配線P2は、例えば、高圧線(一般的に6kV)に接続される。
二次巻線102は、両端に第一の二次側配線L1および第二の二次側配線L2が接続されている。二次側配線とは、変圧器の二次巻線の両端に接続された配線である。二次側配線L1およびL2は、二次巻線102を構成する導線の延長であっても良く、この場合も、二次巻線の両端に接続された配線と考えてもよい。なお、以下、変圧器10と接続された二次側配線(具体的には、変圧器10の二次巻線102と接続された二次側配線)を変圧器10の二次側配線と呼ぶ。二次巻線102は、通常、低圧側の巻線として用いられる。第一の二次側配線L1および第二の配線L2は、例えば、低圧線(一般的に100または200V)に接続される。第一の二次側配線L1および第二の二次側配線L2は電力線と考えてもよい。
なお、ここでは図示を省略しているが、変圧器10が単相三線式であるため、二次巻線102の中央には、中性線が接続されている。中性線は、例えば、接地線として用いられる。通常、第一の二次側配線L1と中性線との間の電位差と、第二の二次側配線L2と中性線との間の電位差とが等しい電位差となるよう中性線が接続されている。変圧器10の詳細な構成については、公知技術であるため、ここでは説明は省略する。
バイパス回路20は、電力線通信用のバイパス回路である。電力線通信は、電力線搬送通信等とも呼ばれる。電力線通信用のバイパス回路とは、例えば、変圧器等の電力線通信用の信号が通過しにくい電力機器に接続することで、電力線通信の信号を通過できるようにするための回路である。バイパス回路20は、電力線通信の信号を通過させるための素子を備えたバイパス回路である。
バイパス回路20は、電力線通信に用いられる周波数におけるバイパス回路20に関する共振を低減させたバイパス回路20である。バイパス回路20に関する共振とは、バイパス回路20自身や、その一部による共振であってもよく、バイパス回路20を含む回路の共振であってもよい。バイパス回路20を含む回路の共振は、例えば、バイパス回路20またはその一部と、変圧器10等の電力機器またはその一部とにより構成される回路の共振であってもよく、これらの共振の2以上が組み合わさったものでも、合成されたものであってもよい。バイパス回路20の一部による共振は、例えば、バイパス回路20を構成する素子であるコンデンサ201のESRとESLとによる自己共振であってもよい。また、バイパス回路20の一部と変圧器10の一部との共振は、例えば、バイパス回路20のコンデンサ201と、変圧器10の二次巻線(コイル)102とで構成される並列回路の並列共振(反共振)である。また、バイパス回路20を含む回路の共振は、バイパス回路20を含む直列共振回路の直列共振であってもよく、バイパス回路20を含む並列共振回路の並列共振であってもよい。
電力線通信に用いられる周波数におけるバイパス回路20に関する共振を低減させたバイパス回路20とは、例えば、電力線通信に用いられる周波数において、バイパス回路20に関する共振が起こらないようにしたバイパス回路であり、例えば、このバイパス回路20に関する共振の共振周波数を、電力線通信に用いられる周波数とは異なる周波数としたバイパス回路である。また、電力線通信に用いられる周波数におけるバイパス回路20に関する共振を低減させたバイパス回路20とは、例えば、バイパス回路20に関する共振の共振周波数が電力線通信に用いられる周波数であるバイパス回路であって、共振周波数における共振の強さを低減させたバイパス回路や、共振が電力線通信に与える影響を低減させたバイパス回路であってもよく、電力線通信に用いられる周波数と同じ共振周波数を有する共振をなくしたバイパス回路であってもよい。バイパス回路20に関する共振を低減させたバイパス回路20とは、例えば、バイパス回路20に関する共振が並列共振である場合、共振周波数におけるバイパス回路20を有する回路のインピーダンスの極大値を小さくしたバイパス回路20であってもよく、バイパス回路20に関する共振が直列共振である場合、共振周波数におけるバイパス回路20を有する回路のインピーダンスの極小値を大きくしたバイパス回路20であってもよい。
なお、以下、本実施の形態においては、バイパス回路20が、このバイパス回路20に関する共振周波数を、電力線通信に用いられる周波数以外としたバイパス回路である場合について説明する。ここでは特に、電力線通信の信号を通過させるための素子としてコンデンサ201を備えた回路であり、このコンデンサ201の容量を、バイパス回路に関する共振周波数が電力線通信に用いられる周波数以外の周波数となる容量としたバイパス回路である例について説明する。電力線通信に用いられる周波数、およびコンデンサ201の容量については後述する。
バイパス回路20のコンデンサ201は、変圧器10の第一の二次側配線L1と第二の二次側配線L2とに接続されている。コンデンサ201と、変圧器10の二次巻線102とは、変圧器10の二次側に接続される回路(図示せず)からみて、並列回路を構成している。
コンデンサ201は、例えば、変圧器10を通過させることができない電力線通信の信号を通過させて、二次巻線102の第一の一次側配線P1と第二の一次側配線P2との間で、電力線通信を可能とするとともに、二次巻線102を流れる低周波数の電力(例えば、50Hzまたは60Hz等の商用周波数等の電力)を通過させないようにしている。コンデンサ201としては、長寿命のコンデンサを用いることが好ましく、セラミックコンデンサおよびフィルムコンデンサ等の、高耐圧かつ高寿命のコンデンサを用いることが好ましい。
変圧器10の二次側に接続されているバイパス回路20を除いた回路、例えば、二次側配線L1およびL2と接続されている回路は、どのような回路であってもよい。この変圧器10の二次側に接続されている回路は、例えば、電力線通信が利用可能な回路であり、変圧器10の二次側配線に接続された電力線通信用のモデム等を有する回路である。
次に、本実施の形態のバイパス回路20の動作等について説明する。なお、ここではバイパス回路20の説明にあたって、まず、電力線通信の信号を通過させるための素子としてコンデンサを備えたバイパス回路の参考例について説明する。
本願発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、変圧器等の1以上の電力機器と接続された二次側配線を、電力線通信の信号を通過させるための素子を介して接続して電力線通信を可能とするバイパス回路であって、電力線通信の信号を通過させるための素子としてコンデンサを備えたバイパス回路を発明するに至っている。
図2(a)は、このようなコンデンサを備えたバイパス回路の参考例を説明するための図であり、図2(b)は、コンデンサとインダクタとで構成された図示しない並列回路の一例についての周波数とインピーダンスとの関係を説明するための模式図であり、図2(c)は、電力線通信に用いられる信号の周波数と出力電力との関係を示すグラフである。図2(a)では、図1(a)と同様に、変圧器10と接続された二次側配線が、電力線通信が行なわれる回路(図示せず)等と接続されているとともに、変圧器10と接続された二次側配線L1およびL2との間にバイパス回路90が接続されている例を示している。図2(c)のグラフは、スペクトルアナライザによる解析結果を示す図である。
変圧器10においては、二次巻線102によって電力線通信の信号が大きく減衰するため、第一の二次側配線L1と第二の二次側配線L2との間で行なわれる電力線通信の通信品質が大きく低下する場合がある。しかし、図2(a)に示した参考例のバイパス回路90を、例えば、変圧器10の第一の二次側配線L1および第二の二次側配線L2に対して接続すると、コンデンサ200が、低周波数では高インピーダンスとなり、高周波数では低インピーダンスとなるため、商用周波数の電力は通過させず、電力に重畳されて送信された電力線通信の高周波の信号だけを通過させることとなる。これにより、電力の送信に影響を与えることなく、1以上の変圧器と接続された配線間において、電力線通信の通信品質を向上させることができる。
その一方で、上記のようにバイパス回路90を接続すると、変圧器10の二次巻線102と、バイパス回路90のコンデンサ200とが並列回路を構成することとなり、この並列回路が並列共振回路となって並列共振が起こる。通常、並列共振回路においては、回路を流れる信号の周波数と、インピーダンスとの関係は、図2(b)に示すような関係となり、共振周波数fにおいてインピーダンスが極大値となる。この共振周波数fが、電力線通信に用いられる周波数であると、並列共振の影響によって、電力線通信の信号が大きく減衰して通信速度の低下等が起こり、電力線通信の品質が劣化してしまう。
電力線通信に用いられる周波数帯とは、例えば、電力線通信用として設定されている周波数帯であってもよく、この電力線通信用に設定されている周波数から、1以上のいわゆるノッチ周波数を除外した周波数帯であってもよい。ノッチ周波数は、例えば、アマチュア無線等の特定の用途向けの、電力線通信において利用されていない周波数である。電力線通信用として設定されている周波数帯は、例えば、約2M〜30MHzの周波数帯である。ただし、これ以外の周波数帯であってもよい。例えば、電力線通信用の周波数帯は、電力線通信の規格や、電力線通信を行なう国の規制等により定められた周波数帯であってもよい。ノッチ周波数は、この周波数帯のうちの一部の周波数帯である。例えば、図2(c)に示す電力線通信における周波数帯毎の出力電力を示すグラフにおいて、領域2aで示す周波数帯が電力線通信に利用される周波数帯であり、この領域2a内の、出力電力が低くなっている部分2bに対応する周波数がノッチ周波数である。例えば、領域2aが示す範囲から部分2bが示す範囲を除外した周波数帯が、電力線通信に用いられる周波数帯である。
バイパス回路20に関する共振周波数がこのような周波数帯内の周波数である場合、電力線通信の品質が低下してしまう。例えば、仮に、図2(a)に示した参考例において、変圧器10の二次巻線102と、バイパス回路90のコンデンサ200とで構成される並列共振回路の共振周波数Fが、電力線通信において利用される周波数帯内の周波数であったとすると、電力線通信の品質が低下してしまうという問題が生じる。
本実施の形態は、このような問題を避けるために、図1(a)に示すように、バイパス回路20のコンデンサ201として、変圧器10の二次巻線102と、バイパス回路20のコンデンサ201と、で構成される並列回路の並列共振の共振周波数が、電力線通信に用いられる周波数帯以外の周波数になる容量のコンデンサを用いるようにしたものである。
共振回路において共振周波数fは、
Figure 2019176304
(Lはインダクタのインダクタンス、Cはコンデンサの容量)
と表される。
バイパス回路20と変圧器10の二次巻線102とで構成される並列共振回路の場合、インダクタンスLは、二次巻線102のインダクタンスとなり、容量Cは、バイパス回路20のコンデンサ201の容量となる。このため、変圧器10の二次巻線102と、バイパス回路20のコンデンサ201と、で構成される並列回路の共振周波数fが、電力線通信に用いられる周波数とならないように、コンデンサ201の容量Cを設定すればよい。例えば、共振周波数fが、ノッチ周波数の一つと一致するように、コンデンサ201の容量を設定してもよく、共振周波数fが、電力線通信に設定された周波数帯外の周波数となるよう、コンデンサ201の容量を設定してもよい。例えば、共振周波数が、2MHz未満の周波数、30MHzより高い周波数、またはノッチ周波数となるように、コンデンサ201の容量を設定する。コンデンサ201をこのような容量とすることで、共振周波数を電力線通信に用いられる周波数以外の周波数とすることができる。共振周波数を、電力線通信に用いられる周波数以外の周波数とすることによって、バイパス回路20に関する共振、ここでは、二次巻線102とバイパス回路20のコンデンサ201との並列共振が電力線通信に与える影響を抑えて、高品質な電力線通信を提供することができる。
以上、本実施の形態によれば、バイパス回路20のコンデンサ201の容量を、共振周波数が電力線通信に用いられる周波数とならないような容量に設定することで、高品質な電力線通信を提供することができる。
なお、上記においては、バイパス回路20を電力機器である変圧器10と接続したが、バイパス回路20を、変圧器10以外の電力機器と接続するようにしてもよい。ここでの電力機器は、例えば、系統側の電力の電圧を変換する機器や、系統側の電力を負荷側に配電する機器や、系統側と負荷側との接続および遮断を行なう機器等である。また、バイパス回路20を、変圧器10の二次側配線L1およびL2の間に接続したが、バイパス回路20を、変圧器等の電力機器の一次側配線と二次側配線との間(例えば、一次側配線P1と二次側配線L1との間や、1維持側配線P2と二次側配線L2との間)に接続してもよく、バイパス回路20を異なる電力機器の二次側配線間に接続してもよい。
なお、上記においては、バイパス回路20のコンデンサ201の容量を、共振周波数が電力線通信に用いられる周波数とならない容量に設定したが、バイパス回路が、バイパス回路自身に関する共振周波数が電力線通信に用いられる周波数以外の周波数となるよう、電力線通信の信号を通過させるための素子であるコンデンサに対して接続された1以上のコンデンサまたは1以上のインダクタを有するようにしてもよい。
(第一の変形例)
例えば、図1(b)に示すように、図2(a)に示した参考例のバイパス回路90において、電力線通信の信号を通過させるための素子であるコンデンサ200に対して直列にコンデンサ202を接続するようにしたバイパス回路21を、バイパス回路20の代わりに設けてもよい。このとき、コンデンサ202は、コンデンサ200に対し、変圧器10の第一の二次側配線L1側に接続してもよく、第二の二次側配線L2側に接続してもよい。このコンデンサ202の容量は、コンデンサ200とコンデンサ202との合成容量が、図1(a)のバイパス回路20において説明したコンデンサ201と同様の容量となるようにする。このようにコンデンサ200に対して直列にコンデンサ202を接続することで、直列に接続したコンデンサ200とコンデンサ202とが、コンデンサ201と等価となり、変圧器10の二次巻線102とバイパス回路21とにおいて起こる共振の共振周波数を電力線通信に用いられる周波数以外の周波数とすることができ、上記と同様の効果を奏する。なお、直列接続するコンデンサ200およびコンデンサ202は、同じ容量のものを用いることが好ましい。例えば、コンデンサを直列接続すると合成容量は半分になるため、それぞれがコンデンサ201の2倍の容量を有するコンデンサ200およびコンデンサ202を、直列接続することが好ましい。
(第二の変形例)
また、例えば、図1(c)に示すように、図2(a)に示した参考例のバイパス回路90において、電力線通信の信号を通過させるための素子であるコンデンサ200に対して並列にコンデンサ203を接続するようにしたバイパス回路22を、バイパス回路20の代わりに設けてもよい。このコンデンサ203の容量は、コンデンサ200とコンデンサ203との合成容量が、図1(a)のバイパス回路20において説明したコンデンサ201と同様の容量となるようにする。このようにすることで、並列に接続したコンデンサ200とコンデンサ203とが、コンデンサ201と等価となり、変圧器10の二次巻線102とバイパス回路22とにおいて起こる共振の共振周波数を電力線通信に用いられる周波数以外の周波数とすることができ、上記と同様の効果を奏する。なお、並列接続するコンデンサ200およびコンデンサ203は、同じ容量のものを用いることが好ましい。例えば、コンデンサを並列接続すると合成容量は2倍になるため、それぞれがコンデンサ201の半分の容量を有するコンデンサ200およびコンデンサ202を、並列接続することが好ましい。
(第三の変形例)
また、例えば、図1(d)に示すように、図2(a)に示した参考例のバイパス回路90において、電力線通信の信号を通過させるための素子であるコンデンサ200に対して直列にインダクタ204を接続するようにしたバイパス回路23を、バイパス回路20の代わり設けてもよい。このとき、インダクタ204は、コンデンサ200に対し、変圧器10の第一の二次側配線L1側に接続してもよく、第二の二次側配線L2側に接続してもよい。例えば、このインダクタ204のインダクタンスを、このインダクタ204のインダクタンスと変圧器10の二次巻線102のインダクタンスとの合成インダクタンスを上記の式(1)のLとして代入した場合の共振周波数fが、電力線通信に用いられる周波数以外の周波数となる値となるインダクタンスとすることで、変圧器10の二次巻線102とバイパス回路23とにおいて起こる共振の共振周波数を電力線通信に用いられる周波数以外の周波数とすることができ、上記と同様の効果を奏する。
(第四の変形例)
また、例えば、図1(e)に示すように、図2(a)に示した参考例のバイパス回路90において、電力線通信の信号を通過させるための素子であるコンデンサ200に対して並列にインダクタ205を接続するようにしたバイパス回路24を、バイパス回路20の代わり設けてもよい。このインダクタ205のインダクタンスを、このインダクタ205のインダクタンスと変圧器10の二次巻線102との合成インダクタンスが、図1(d)のバイパス回路23と同様の合成インダクタンスとなるようにすることで、バイパス回路24をバイパス回路23と等価として、変圧器10の二次巻線102とバイパス回路24とにおいて起こる共振の共振周波数を電力線通信に用いられる周波数以外の周波数とすることができ、上記と同様の効果を奏する。
なお、コンデンサまたはインダクタを接続するということは、コンデンサおよびインダクタの少なくとも一方を接続することも含むと考えてもよく、例えば、1または2以上のコンデンサと、1または2以上のインダクタとの両方を、バイパス回路90の電力線通信の信号を通過させるための素子であるコンデンサに対して、それぞれ直列または並列となるよう接続することも含む概念である。例えば、図1(b)に示したバイパス回路21において、更に、インダクタ等をコンデンサ200に対して並列接続するようにしてもよい。かかることは、以下においても同様である。
また、図1(d)に示したバイパス回路23においては、コンデンサ200に対して、インダクタ204を直列に接続したが、インダクタ204を直列に接続する代わりに、コンデンサ200に接続された配線の長さを、バイパス回路に関する共振周波数が前記電力線通信に用いられる周波数以外の周波数となる長さとしてもよい。配線自体もインダクタと同様にインダクタンスを有することから、配線長を調整することは、コンデンサ200に対して接続するインダクタのインダクタンスを変更することと実質的に同じこととなる。このため、コンデンサ200に対して接続する配線の配線長を、配線によるインダクタンスと、変圧器10の二次巻線102のインダクタンスとの合成インダクタンスが図1(d)と同様の合成インダクタンスが得られる長さとすることで、変圧器10の二次巻線102とバイパス回路とにおいて起こる共振の共振周波数を電力線通信に用いられる周波数以外の周波数とすることができ、上記と同様の効果を奏する。直列共振回路の共振周波数も上述した式(1)と同様の式で表されるため、例えば、インダクタやコンデンサを適宜接続したり、配線長を変更したりして、直列共振回路のインダクタのインダクタンスやコンデンサの容量を変更することで、共振周波数を、電力線通信に用いられる周波数以外の周波数とすることが可能となる。
なお、上記においては、バイパス回路を含む回路が、並列共振回路を構成する例について説明したが、直列共振回路を構成する場合においても適用できる。例えば、バイパス回路の接続する位置や接続する配線を変更した場合や、バイパス回路が接続される電力機器が変圧器でない場合や、バイパス回路のコンデンサ等が異なる場合等においては、バイパス回路を含む回路が直列共振回路となることも考えられるが、このような場合においても、バイパス回路の電力線通信の信号を通過させる素子であるコンデンサに対して、インダクタを接続したり、コンデンサを接続したり、配線長を変更したりすることで、直列共振の共振周波数を、電力線通信に用いられる周波数以外の周波数とすることで、上記実施の形態と同様の効果を奏する。
また、上記実施の形態においては、バイパス回路を変圧器10の二次側配線間に接続したが、上述したように、バイパス回路やバイパス回路を有する回路が直列共振回路であっても、並列共振回路あっても、インダクタやコンデンサを適宜接続したり、配線長を変更したりすることによって、共振周波数を、電力線通信に用いられる周波数以外の周波数とすることが可能であることから、バイパス回路は、バイパス回路として利用可能であれば、変圧器10等の電力機器と接続された配線に対してどのように接続するようにしてもよく、このよう場合においても、上記実施の形態と同様の効果を奏する。
例えば、バイパス回路が、変圧器10の一次側配線の一つ(例えば、一次側配線P1)と、二次側配線の一つ(例えば、二次側配線L1)とを接続するよう設けられていても、バイパス回路の電力線通信の信号を通過させる素子であるコンデンサに対して、インダクタを接続したり、コンデンサを接続したり、配線長を変更したりすることで、このバイパス回路を有する共振回路の共振周波数を、電力線通信に用いられない周波数に変更して、電力線通信の品質を向上させることができる。
(実施の形態2)
図3は、本実施の形態のバイパス回路を示す図(図3(a))、コンデンサとインダクタとが直列回路を構成している場合の、この直列回路の周波数とインピーダンスとの関係を示す模式図(図3(b))、および本実施の形態のバイパス回路の変形例を示す図(図3(c))である。図において、図1および図2と同一符号は同一または相当する部分を示している。なお、図3(b)は、図示しない一例の直列回路の周波数とインピーダンスとの関係を説明するための模式図であるとする。
本実施の形態のバイパス回路30は、図3(a)に示すように、バイパス回路に関する共振周波数が電力線通信に用いられる周波数である場合であって、この共振周波数のインピーダンスが極大値を取る時に、この極大値が小さくなるように、バイパス回路30が有する電力線通信の信号を通過させるための素子であるコンデンサに対して、コンデンサまたはインダクタを接続するようにしたものである。
図2(b)に示したように、バイパス回路と変圧器10の二次巻線102とが並列共振回路を構成する場合、共振周波数fにおけるインピーダンスが極大値を取ることとなる。この共振周波数fが電力線通信に用いられる周波数であると、電力線通信の信号が減衰して、通信の品質を劣化させてしまうこととなる。しかし、この極大値のインピーダンスの値を、小さくすることで、通信の品質の劣化を抑えて、品質のよい電力線通信を提供することが可能となる。
本実施の形態においては、図2(a)に示した参考例のバイパス回路90の、電力線通信の信号を通過させるための素子であるコンデンサ200に対して、コンデンサまたはインダクタを接続するようにした図3(a)に示すようなバイパス回路30を用いることで、共振周波数におけるインピーダンスの極大値を小さくなるようにして、通信の品質の劣化を抑えて、品質のよい電力線通信を提供するようにしたものである。
バイパス回路30は、コンデンサ200と、このコンデンサ200に直列に接続されたインダクタ301と、コンデンサ302とを備えている。ここでは、インダクタ301およびコンデンサ302をそれぞれ打消用インダクタ301および打消用コンデンサ302と称す。打消用インダクタ301および打消用コンデンサ302は、変圧器10の第一の二次側配線L1側に接続されていてもよく、第二の二次側配線L2側に接続されていてもよい。また、打消用インダクタ301と打消用コンデンサ302とが配置される順番は問わない。この打消用インダクタ301と打消用コンデンサ302とは直列共振回路を構成している。また、打消用インダクタ301および打消用コンデンサ302としては、この直列共振回路の共振周波数が、上述したコンデンサ200と変圧器10の二次巻線102とで構成される並列共振回路の共振周波数fと同じ周波数となるインダクタンスのインダクタ301および容量のコンデンサがそれぞれ用いられているものとする。
通常、直列接続されたインダクタおよびコンデンサにより構成される直列共振回路の、周波数とインピーダンスとの関係は、図3(b)のように下方に向かって凸となる関係を有し、共振周波数において、インピーダンスが極小値となる。つまり、図2(b)に示したようなバイパス回路90のコンデンサ200と変圧器10の二次巻線102とで構成される並列共振回路の周波数とインピーダンスとの関係のような、共振周波数において極大値を有する上方に向かって凸となる関係とは逆の関係となる。このため、図2(a)に示したバイパス回路90において、コンデンサ200に対して、打消用インダクタ301と打消用コンデンサ302と直列に接続して、図3(a)のようにするとともに、この打消用インダクタ301のインダクタンスと、打消用コンデンサ302の容量とを、この打消用インダクタ301と打消用コンデンサ302とで構成される直列共振回路の共振周波数が、バイパス回路90のコンデンサ200を含む並列共振回路の共振周波数fと同じ周波数となるようにすることで、共振周波数fにおけるインピーダンスの極大値を、打消用インダクタ301と打消用コンデンサ302とを直列に接続した回路の、共振周波数におけるインピーダンスの極小値で打ち消して、インピーダンスの極大値が低くなるようにすることができ、コンデンサ200を含む並列共振回路の共振周波数が、電力通信線に用いられる周波数であっても、並列共振による電力線通信の信号の減衰等を抑えることができる。
なお、このバイパス回路30は、バイパス回路30に関する共振が並列共振である場合に、電力線通信の信号を通過させる素子であるコンデンサ200に対して、バイパス回路30に関する共振の共振周波数と同じ共振周波数で直列共振する、コンデンサまたはインダクタを有する回路を接続したバイパス回路と考えてもよい。
以上、本実施の形態においては、バイパス回路30に関する共振周波数、すなわちバイパス回路30のコンデンサ200と変圧器10の二次巻線102とにより構成される並列共振回路の共振周波数が、電力線通信に用いられる周波数である場合であって、この共振周波数のインピーダンスが極大値を取る時に、バイパス回路30が、この極大値が小さくなるように、コンデンサ200に対して直列に接続された打消用インダクタ301および打消用コンデンサ302を備えるようにしたことにより、並列共振による電力線通信の信号の減衰等を抑えて、高品質な電力線通信を提供することができる。
なお、ここでは、バイパス回路30のコンデンサ200に対して直列に接続された打消用インダクタ301および打消用コンデンサ302を設けたが、共振周波数におけるインピーダンスの極大値を小さくすることが可能であれば、バイパス回路は、コンデンサ200に対して、どのように接続された1以上のインダクタまたはコンデンサを有していてもよい。例えば、バイパス回路は、コンデンサ200に加えて、打消用インダクタまたは打消用コンデンサの一方だけを有していてもよい。
また、バイパス回路に関する共振周波数(例えば、バイパス回路のコンデンサ200と変圧器10の二次巻線102とにより構成される並列共振回路の共振周波数)が、電力線通信に用いられる周波数である場合であって、この共振周波数のインピーダンスが極大値を取る時に、上記のように、打消用インダクタまたは打消用コンデンサを設ける代わりに、またはこれらを設けるとともに、バイパス回路の電力線通信の信号を通過させるための素子であるコンデンサ200に接続された配線の長さを、上記の極大値が小さくなる長さとしてもよい。
(変形例)
なお、上記においては、バイパス回路30のコンデンサ200と、電力機器である変圧器10の二次巻線102とが並列共振回路を構成して、並列共振を起こす場合について説明したが、例えば、バイパス回路の接続する位置や接続する配線を変更する場合や、バイパス回路が接続される電力機器が変圧器でない場合や、バイパス回路のコンデンサ等が異なる場合等においては、バイパス回路を含む回路が並列共振回路とならず、直列共振回路となって直列共振が起こることがある。以下、本実施の形態の変形例として、直列共振による電力線通信への影響を抑えるようにしたバイパス回路について図3(c)を用いて説明する。
例えば、仮に、図2(a)に示したようなコンデンサ200を備えた参考例のバイパス回路90が、並列共振回路ではなく直列共振回路を構成するよう、電力線通信が行なわれる回路(図示せず)等と二次側配線が接続された電力機器(図示せず)と接続されており、この結果、バイパス回路90に関する共振として、直列共振が起こっていたとする。
バイパス回路90を含む回路が直列共振回路を構成する場合、この直列共振回路の周波数とインピーダンスとの関係は、図3(b)のようになり、インピーダンスが極小値となる周波数が共振周波数となる。この共振周波数が、仮に、電力線通信に用いられる周波数であると、上記と同様に、電力線通信の品質が低下してしまう。
図3(c)に示した本実施の形態の変形例のバイパス回路31は、このような直列共振回路を構成するバイパス回路90のコンデンサ200に対して、並列に接続されたインダクタ303(以下、打消用インダクタ303と称す)とコンデンサ304(以下、打消用コンデンサ304と称す)とを直列に接続したものである。この打消用インダクタ303と打消用コンデンサ304とは並列共振回路を構成していると考えてもよい。打消用インダクタ303および打消用コンデンサ304としては、この並列共振回路の共振周波数が、上述したバイパス回路90を含む直列共振回路の共振周波数と同じ周波数となるインダクタンスの打消用インダクタ303および容量の打消用コンデンサ304が用いられているものとする。
打消用インダクタ303および打消用コンデンサ304とで構成される並列共振回路の周波数とインピーダンスとの関係は、図2(b)に示したような共振周波数において極大値を有する上方に向かって凸となる関係を有しており、図3(b)に示したようなバイパス回路90を含む直列共振回路のように、共振周波数において極小値を有する下方に向かって凸となる関係とは逆の関係となる。このため、バイパス回路31を、並列に接続された打消用インダクタ303および打消用コンデンサ304を、コンデンサ200に対して直列に接続した回路とするとともに、この打消用インダクタ303および打消用コンデンサ304で構成される並列回路の並列共振の共振周波数が、上述したバイパス回路90を含む直列共振回路の共振周波数と同じ周波数である回路となるようにすることで、バイパス回路90を含む直列共振回路の共振周波数におけるインピーダンスの極小値を、打消用インダクタ303と打消用コンデンサ304とを並列に接続した回路の共振周波数におけるインピーダンスの極大値で打ち消して、インピーダンスの極小値を高くすることができ、コンデンサ200を含む直列共振回路の共振周波数が、電力通信線に用いられる周波数であっても、直列共振による電力線通信の信号の減衰等を抑えることができる。
なお、このバイパス回路31は、バイパス回路31に関する共振が直列共振である場合に、電力線通信の信号を通過させる素子であるコンデンサに対して、バイパス回路に関する共振周波数と同じ共振周波数で並列共振する、コンデンサまたはインダクタを有する回路を接続したバイパス回路と考えてもよい。
このように、この変形例においては、バイパス回路31に関する共振周波数、すなわちバイパス回路31のコンデンサ200を含む直列共振回路の共振周波数が、電力線通信に用いられる周波数である場合であって、この共振周波数のインピーダンスが極小値を取る時、この極小値が大きくなるよう、コンデンサ200に対して、並列接続された打消用インダクタ303および打消用コンデンサ304を、直列接続するようにしたことにより、直列共振による電力線通信の信号の減衰等を抑えて、高品質な電力線通信を提供することができる。
なお、ここでは、バイパス回路31のコンデンサ200に対して、並列に接続された打消用インダクタ303および打消用コンデンサ304を直列に接続した場合について説明したが、共振周波数におけるインピーダンスの極小値を大きくすることが可能であれば、バイパス回路は、コンデンサ200に対してどのように接続された1以上のインダクタまたはコンデンサを有するようにしてもよい。例えば、バイパス回路は、コンデンサ200に加えて、インダクタまたはコンデンサの一方だけを有していてもよい。
また、バイパス回路に関する共振周波数(例えば、バイパス回路のコンデンサ200を含む直列共振回路の共振周波数)が、電力線通信に用いられる周波数である場合であって、この共振周波数のインピーダンスが極小値を取る時に、上記のように、打消用インダクタまたは打消用コンデンサを設ける代わりに、またはこれらを設けるとともに、バイパス回路の電力線通信の信号を通過させるための素子であるコンデンサ200に接続された配線の長さを、上記の極小値が大きくなる長さとしてもよい。
なお、上記実施の形態2においては、バイパス回路を変圧器10の二次側配線間に接続したが、上述したように、バイパス回路やバイパス回路を有する回路が直列共振回路となって共振周波数におけるインピーダンスが最小値となる時であっても、バイパス回路やバイパス回路を有する回路が並列共振回路となって共振周波数におけるインピーダンスが最大値となる時であっても、上記のようにインダクタやコンデンサを適宜接続することにより、共振周波数における極大値の値を小さくしたり、極小値の値を大きくしたりすることが可能である。例えば、バイパス回路やバイパス回路を有する回路が直列共振回路となる時は、並列共振回路となるインダクタやコンデンサを電力線通信の信号を通過させる素子に対して直列に接続することにより、共振周波数における極小値の値を大きくすることが可能である。また、バイパス回路やバイパス回路を有する回路が並列共振回路となる時は、直列共振回路となるインダクタやコンデンサを電力線通信の信号を通過させる素子に対して直列に接続することにより、共振周波数における極大値の値を小さくすることが可能となる。このため、バイパス回路は、上記実施の形態1と同様に、バイパス回路として利用可能であれば、変圧器10等の電力機器と接続された配線に対してどのように接続するようにしてもよく、このような場合においても、上記と同様の効果を奏する。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3にかかるバイパス回路を示す図である。バイパス回路40は、図2(a)に示した参考例のバイパス回路90において、電力線通信の信号を通過させる素子であるコンデンサ200に対して接続されたダンピング抵抗401を設けたものである。
例えば、ダンピング抵抗401は、バイパス回路90のコンデンサ200に対して直列に接続される。ダンピング抵抗を共振回路に接続することによって、Q値を低くして、共振周波数におけるインピーダンスの極大値を下げる、または極小値を上げることができ、共振による電力線通信の信号の減衰等を抑えることができる。
以上、本実施の形態においては、バイパス回路90の電力線通信の信号を通過させる素子であるコンデンサ200に対して接続したダンピング抵抗を設けたことにより、共振による電力線通信の信号の減衰等を抑え、品質のよい電力線通信を提供することができる。
なお、上記実施の形態3のバイパス回路は、上記実施の形態1と同様に、バイパス回路として利用可能であれば、変圧器10等の電力機器と接続された配線に対してどのように接続するようにしてもよく、どのように接続した場合においても、上記と同様の効果を奏する。
また、上記各実施の形態においては、バイパス回路が、電力線通信の信号を通過させる素子としてコンデンサを備えている例について説明したが、バイパス回路が備えている電力線通信の信号を通過させる素子は、コンデンサでなくてもよい。例えば、バイパス回路は、コンデンサ以外の電力線通信の信号を通過させる素子を備えていてもよい。また、バイパス回路が備えている電力線通信の信号を通過させる素子は、一つであってもよく、複数であってもよい。例えば、バイパス回路が備えている電力線通信の信号を通過させる素子は、実質的には一つの素子として機能する複数の素子であってもよい。バイパス回路が備えている電力線通信の信号を通過させる素子は、例えば、コンデンサや、フェライトコアを有する変圧器等である。ただし、ここでのフェライトコアを有する変圧器は、系統側の電力を、負荷側の電力に変圧するための変圧器を除くと考えてよい。
例えば、トランスとして機能する分割型のコアを、電力機器の両側における2本の配線にそれぞれ配置してケーブル接続するとともに、電力機器と配線との接続端間にキャパシタを配置した従来の技術において説明した特許文献1のようなバイパス回路の代わりに、このバイパス回路の電力線通信の信号を通過させる素子であるトランスとして機能する分割型のコアやキャパシタに対して、上記実施の形態1のように、バイパス回路に関する共振の共振周波数が電力線通信に用いられない周波数となるよう、所定の容量のコンデンサや、所定のインダクタンスのインダクタを接続したバイパス回路や、配線長を変更したバイパス回路を用いるようにしてもよい。
また、上記実施の形態2のように、バイパス回路に関する共振における共振周波数のインピーダンスが極大値を取る時にはこの極大値が小さくなり、この共振周波数のインピーダンスが極小値を取る時にはこの極小値が大きくなるよう、電力線通信の信号を通過させる素子であるトランスとして機能する分割型のコアや、キャパシタに対して、コンデンサまたはインダクタを接続するようにしてもよい。
また、上記実施の形態3のように、電力線通信の信号を通過させる素子であるトランスとして機能する分割型のコアや、キャパシタに対して、ダンピング抵抗を設けるようにしてもよい。
例えば、フェライトコア51を電力機器である変圧器10の両側における2本の配線L1およびL2にそれぞれ配置して、フィライトコア間をバイパス線53で接続して、電力線通信が可能となるようにした回路は、例えば、図5(a)に示すような等価回路で表すことができる。フェライトコア51はインダクタを挿入することと等しく、フェライトコア間をバイパス線53で短絡すると、共振する回路は、トランス52で接続されているような等価回路となる。このようなフェライトコア51を用いて電力線通信を可能とした回路のバイパス線53に、上記実施の形態1で説明したバイパス回路20〜24と同様の、共振周波数を電力線通信に用いられる周波数以外の周波数にシフトさせるコンデンサおよびインダクタの少なくとも一方や、実施の形態2で説明したバイパス回路30および31と同様の、共振周波数におけるピークを小さくするコンデンサおよびインダクタの少なくとも一方や、実施の形態3で説明したバイパス回路40と同様のダンピング抵抗等を接続するようにしても良く、このような場合においても、上記各実施の形態と同様の効果を奏する。例えば、図5(b)に示すように、実施の形態1で説明したコンデンサ201と同様のコンデンサ501をバイパス線53の一方に挿入して、共振周波数を、電力線通信に用いられる周波数以外の周波数にシフトさせるようにしても良い。この場合のバイパス回路は、配線L1およびL2に配置されたフェライトコア51と、フェライトコア51間を接続するバイパス線53と、バイパス線53に挿入されたコンデンサ501とを有する回路である。
なお、バイパス回路を接続した回路では、バイパス回路と電力機器等により構成される共振回路による共振や、バイパス回路が有するコンデンサのESRやESLによる自己共振や、配線のインダクタンスや、配線間の寄生容量等によって生じる共振等が混ざることで、複数の共振が混在した周波数特性を示す場合がある。このような場合、バイパス回路を接続した回路の構成から、それぞれの共振周波数を算出したりすることが困難なことがある。
このため、上記各実施の形態では、ネットワークアナライザまたはスペクトルアナライザを用いて、バイパス回路を接続した電力機器等に対して、電力線通信の信号を送受信する時の、周波数特性を取得し、この周波数特性から,バイパス回路を接続した電力機器等の周波数毎のインピーダンス等を取得し、このインピーダンス等を利用して、1以上の共振周波数等を検出し、検出した共振周波数の1以上が、例えば、電力線通信に用いられない周波数となるように、バイパス回路に対して、上記実施の形態1のように、インダクタやコンデンサを接続したり、配線長を変更したりしてもよい。また、検出した共振周波数の1以上におけるインピーダンスの極大値が小さくなる、または極小値が大きくなるように、インダクタやコンデンサ等を接続してもよい。ネットワークアナライザ及びスペクトルアナライザは、高周波信号が送受信される回路において通過また反射する電力の周波数特性を測定する機器である。スペクトルアナライザや、ネットワークアナライザで検出される通過する電力が低下している周波数は、例えば、共振が原因により通過する電力が低下している部分である。例えば、バイパス回路に接続するインダクタやコンデンサを変更したり、並列接続や直列接続等の接続のしかたを変更したり、接続する位置を変更したりする毎に、ネットワークアナライザまたはスペクトルアナライザを用いて、電力線通信の信号を送受信する時の周波数特性を取得して確認することで、電力線通信に用いられる周波数に共振周波数が存在しないバイパス回路や、共振周波数におけるインピーダンスの極大値の値が小さい、またはインピーダンスの極小値の値が大きいバイパス回路を取得するようにしてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかるバイパス回路は、電力線通信に用いられるバイパス回路として適しており、特に、変圧器等の電力機器と接続されて用いられるバイパス回路として有用である。
10 変圧器
20〜24,30,31,40,90 バイパス回路
101 一次巻線
102 二次巻線
103 鉄心
200〜203 コンデンサ
204,205 インダクタ
301 打消用インダクタ
302 打消用コンデンサ
303 打消用インダクタ
304 打消用コンデンサ
401 ダンピング抵抗

Claims (9)

  1. 電力機器と接続された配線間に接続され、当該配線間において電力線通信の信号を通過させるための素子を備えた電力線通信用のバイパス回路であって、
    バイパス回路に関する共振周波数が、前記電力線通信に用いられる周波数以外の周波数であるバイパス回路。
  2. 前記素子は、コンデンサであり、
    前記コンデンサの容量は、バイパス回路に関する共振周波数が電力線通信に用いられる周波数以外の周波数となる容量である請求項1記載のバイパス回路。
  3. バイパス回路に関する共振周波数が電力線通信に用いられる周波数以外の周波数となるよう、前記素子に対して接続されたコンデンサまたはインダクタを備えた請求項1記載のバイパス回路。
  4. 前記素子に接続された配線の長さを、バイパス回路に関する共振周波数が前記電力線通信に用いられる周波数以外の周波数となる長さとした請求項1記載のバイパス回路。
  5. 電力機器と接続された配線間に接続され、当該配線間において電力線通信の信号を通過させるための素子を備えた電力線通信用のバイパス回路であって、
    バイパス回路に関する共振周波数が電力線通信に用いられる周波数である場合において、当該共振周波数のインピーダンスが極大値を取る時には当該極大値が小さくなり、当該共振周波数のインピーダンスが極小値を取る時には当該極小値が大きくなるよう、前記素子に対して接続されたコンデンサまたはインダクタを備えたバイパス回路。
  6. バイパス回路に関する共振が直列共振である場合に、前記素子に対して、コンデンサまたはインダクタを有する回路であってバイパス回路に関する共振周波数と同じ共振周波数で並列共振する回路を接続した請求項5記載のバイパス回路。
  7. バイパス回路に関する共振が並列共振である場合に、前記素子に対して、コンデンサまたはインダクタを有する回路であってバイパス回路に関する共振周波数と同じ共振周波数で直列共振する回路を接続した請求項5記載のバイパス回路。
  8. 電力機器と接続された配線間に接続され、当該配線間において電力線通信の信号を通過させるための素子を備えた電力線通信用のバイパス回路であって、
    前記素子に接続された配線は、バイパス回路に関する共振周波数が電力線通信に用いられる周波数である場合において、当該共振周波数のインピーダンスが極大値を取る時には当該極大値が小さくなり、当該共振周波数のインピーダンスが極小値を取る時には当該極小値が大きくなる長さとしたバイパス回路。
  9. 電力機器と接続された配線間に接続され、当該配線間において電力線通信の信号を通過させるための素子を備えた電力線通信用のバイパス回路であって、
    前記素子に対して接続されたダンピング抵抗を備えたバイパス回路。
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