JP2019176017A - 載置台およびプラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フォーカスリングとカバーリングとの間の異常放電を抑制する。【解決手段】載置台は、チャックと、フォーカスリングと、カバーリングと、支持部材とを備える。フォーカスリングは、チャックの周囲に設けられる。カバーリングは、フォーカスリングの周囲に設けられる。支持部材は、フォーカスリングおよびカバーリングを下方から支持する。また、支持部材の上部には、第1の上端部と、第1の上端部よりもチャックから離れた位置に設けられ、第1の上端部よりも低い高さの第2の上端部と、第1の上端部と第2の上端部の間の側壁とが含まれる。フォーカスリングは、第1の上端部上に配置され、カバーリングは、第2の上端部上に配置される。また、フォーカスリングの外側面と、当該外側面と対向する位置にあるカバーリングの側面との間の幅は、支持部材の側壁と、当該側壁と対向する位置にあるカバーリングの側面との間の幅の2倍以上の幅である。【選択図】図2

Description

本開示の種々の側面および実施形態は、載置台およびプラズマ処理装置に関する。
半導体装置の製造工程においては、処理ガスのプラズマを用いて基板に対してエッチング等の処理が施される工程がある。このような工程に用いられるプラズマ処理装置では、チャンバ内の載置台に基板が載置され、この載置台の上方の空間において処理ガスをプラズマ化して、基板に対してプラズマ処理が行われる。載置台上の基板の周囲には、基板のエッジ付近におけるプラズマの均一性を向上させるために、フォーカスリングと呼ばれる部材が配置される。また、フォーカスリングの周囲には、カバーリングが配置される。
特開2003−229408号公報
プラズマを用いた処理では、処理対象の基板以外のチャンバ内の部品の表面に、反応副生成物(いわゆるデポ)が付着することがある。例えば、フォーカスリングとカバーリングとの間にデポが付着することがある。
フォーカスリングとカバーリングとの間にデポが付着すると、プラズマ処理中にフォーカスリングとカバーリングとの間で異常放電が発生する場合がある。異常放電が発生すると、フォーカスリングやカバーリングが損傷する。チャンバ内の部品が損傷すると損傷箇所から剥離した部材がパーティクルとなってチャンバ内に漂い、処理対象の基板に付着する場合がある。パーティクルの付着は、基板の不良の原因となる。また、チャンバ内の部品が損傷すると、その部品を交換するためのメンテナンスを行うことになり、処理のスループットが低下する。
本開示の一側面は、載置台であって、チャックと、フォーカスリングと、カバーリングと、支持部材とを備える。チャックは、基板を保持する。フォーカスリングは、チャックを囲むように、チャックの周囲に設けられる。カバーリングは、フォーカスリングを囲むように、フォーカスリングの周囲に設けられる。支持部材は、フォーカスリングおよびカバーリングを下方から支持する。また、支持部材の上部には、第1の上端部と、第1の上端部よりもチャックから離れた位置に設けられ、第1の上端部よりも低い高さの第2の上端部と、第1の上端部と第2の上端部の間の側壁とが含まれる。フォーカスリングは、第1の上端部上に配置され、カバーリングは、第2の上端部上に配置される。また、フォーカスリングの外側面と、当該外側面と対向する位置にあるカバーリングの第1の側面との間の第1の隙間の幅は、支持部材の側壁と、当該側壁と対向する位置にあるカバーリングの第2の側面との間の第2の隙間の幅の2倍以上の幅である。また、第2の隙間の幅は、0.5mm以下である。
本開示の種々の側面および実施形態によれば、フォーカスリングとカバーリングとの間の異常放電を抑制することができる。
図1は、本開示の一実施形態における処理システムの一例を示す図である。 図2は、本実施形態における載置台の構造の一例を示す部分拡大図である。 図3は、比較例1における載置台の構造の一例を示す部分拡大図である。 図4は、デポの電流−電圧特性の一例を示す図である。 図5は、本実施形態においてフォーカスリングとカバーリングとの間の隙間の幅毎の異常放電の有無の一例を示す図である。 図6は、変形例における載置台の構造の一例を示す部分拡大図である。 図7は、本実施形態の載置台を用いた場合の均一性の一例と、変形例の載置台を用いた場合の均一性の一例とを示す図である。
以下に、開示される載置台およびプラズマ処理装置の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により、開示される載置台およびプラズマ処理装置が限定されるものではない。
[処理システム1の構成]
図1は、本開示の一実施形態における処理システム1の一例を示す図である。処理システム1は、プラズマ処理装置10および制御装置11を備える。本実施形態におけるプラズマ処理装置10は、平行平板の電極を備えるプラズマエッチング装置である。プラズマ処理装置10は、略円筒形状を有する処理チャンバ12を備える。処理チャンバ12は、例えばアルミニウム等で構成されており、その内壁面には陽極酸化処理が施されている。処理チャンバ12は保安接地されている。
処理チャンバ12の底部上には、例えば石英等の絶縁材料で構成された略円筒状の第2の支持部材15が設けられている。第2の支持部材15は、処理チャンバ12内において、処理チャンバ12の底部から鉛直方向に延在している。処理チャンバ12内には、載置台PDが設けられている。載置台PDは、第2の支持部材15によって支持されている。
載置台PDは、カバーリングCR、フォーカスリングFR、静電チャックESC、下部電極LE、および第1の支持部材14を有する。下部電極LEは、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、またはステンレス等の金属により略円盤状に形成されている。下部電極LEの周囲には、下部電極LEを囲むように第1の支持部材14が設けられている。
下部電極LE上には、静電チャックESCが設けられている。静電チャックESCは、導電膜である電極を、一対の絶縁層の間または一対の絶縁シートの間に配置した構造を有する。静電チャックESCの電極には、スイッチ23を介して直流電源22が電気的に接続されている。静電チャックESCは、スイッチ23を介して直流電源22から印加された直流電圧により生じるクーロン力等の静電力により、静電チャックESCの上面において、略円形の板状の基板Wを吸着する。基板Wは、被処理体の一例である。これにより、静電チャックESCは、静電チャックESCの上面において基板Wを保持することができる。
下部電極LEの周縁部上には、基板Wのエッジおよび静電チャックESCを囲むようにフォーカスリングFRが設けられている。フォーカスリングFRにより、エッチング等の基板Wに対する処理の均一性が向上する。フォーカスリングFRは、処理対象の膜の材料によって適宜選択される材料から構成されており、例えばシリコンやシリコンカーバイド(SiC)等の導電体から構成され得る。
また、第1の支持部材14上であって、フォーカスリングFRの外周側には、フォーカスリングFRを囲むようにカバーリングCRが設けられている。カバーリングCRは、例えば石英等の絶縁体により構成される。カバーリングCRは、第1の支持部材14の上面をプラズマから保護する。
下部電極LEの内部には、冷媒を循環させるための流路24が設けられている。流路24には、処理チャンバ12の外部に設けられたチラーユニット80から配管26aを介して冷媒が供給される。配管26aを介して流路24に供給された冷媒は、流路24内を流れ、配管26bを介してチラーユニット80に戻される。冷媒は、ガスを含む流体である。本実施形態において、冷媒は、例えば、R134a、R404A、R407C、R507A、R508B、またはR744等の代替フロンガスである。
チラーユニット80は、圧縮機81、凝縮器82、および膨張弁83を有する。圧縮機81は、配管26bを介して下部電極LEから戻された冷媒を圧縮する。凝縮器82は、圧縮機81によって圧縮された冷媒から熱を放出させて冷媒の温度を下げる。膨張弁83は、凝縮器82によって温度が下がった冷媒を細孔に通すことにより、冷媒の圧力を下げる。チラーユニット80によって温度および圧力が下げられた冷媒は、配管26aを介して、再び下部電極LE内の流路24に供給される。下部電極LE内の流路24に供給された冷媒は、流路24の内壁に接触して蒸発することにより下部電極LEから熱を奪う。これにより、下部電極LEが冷却される。
圧縮機81を制御することにより、冷媒の流量が制御され、冷媒の温度が制御される。また、膨張弁83の開度を調整することにより、冷媒の圧力が調整される。冷媒の温度および圧力を制御することにより、下部電極LEを所定の温度に冷却することができる。本実施形態において、チラーユニット80は、冷媒の温度を−70℃以上+50℃以下の範囲内の温度に制御し、冷媒の圧力を0.1MPa以上2MPa以下の範囲内の圧力に制御する。
また、静電チャックESCの内部には、加熱素子であるヒータHTが設けられている。ヒータHTには、ヒータ電源HPが接続されている。ヒータ電源HPからヒータHTに電力が供給されることにより、静電チャックESCが加熱される。下部電極LEの流路24内を循環する冷媒による冷却と、静電チャックESC内部のヒータHTによる加熱とにより、静電チャックESC上の基板Wの温度が所定温度に制御される。なお、ヒータHTは、下部電極LE内に設けられてもよい。
プラズマ処理装置10には、例えばHeガス等の伝熱ガスが供給される配管27が設けられている。配管27を介して供給された伝熱ガスは、静電チャックESCの上面と基板Wの裏面との間に供給される。制御装置11は、静電チャックESCの上面と基板Wの裏面との間に供給される伝熱ガスの圧力を制御することにより、静電チャックESCと基板Wとの間の熱伝導率を制御することができる。
プラズマ処理装置10は、上部電極30を備える。上部電極30は、載置台PDの上方において、載置台PDと対向する位置に配置されている。下部電極LEと上部電極30とは、互いに略平行に設けられている。上部電極30と下部電極LEとの間は、基板Wにプラズマ処理を行うためのプラズマが生成される処理空間Sである。
上部電極30は、例えば石英等の絶縁部材32を介して、処理チャンバ12の上部に支持されている。上部電極30は、電極板34および電極支持体36を含む。電極板34は、例えばシリコンを含む材料により構成され、電極板34の下面は処理空間Sに面している。電極板34には複数のガス吐出孔34aが設けられている。
電極支持体36は、例えばアルミニウム等の導電性材料で構成され、電極板34を着脱自在に支持する。電極支持体36は、水冷構造を有していてもよい。電極支持体36の内部には、ガス拡散室36aが設けられている。ガス拡散室36aからは、ガス吐出孔34aに連通する複数のガス流通孔36bが下方に延びている。電極支持体36には、ガス拡散室36aに処理ガスを導くガス導入口36cが形成されており、ガス導入口36cには、配管38の第1端が接続されている。
配管38の第2端には、バルブ群42および流量制御器群44を介して、ガスソース群40が接続されている。ガスソース群40、バルブ群42、および流量制御器群44は、供給部の一例である。ガスソース群40は、複数のガスソースを有している。複数のガスソースには、H2ガス、CH2F2ガス、NF3ガス、HBrガス、およびCxFyガス(xおよびyは自然数)等が含まれ得る。また、複数のガスソースには、HeガスやArガス等の希ガスが含まれ得る。
バルブ群42は複数のバルブを含んでおり、流量制御器群44はマスフローコントローラ等の複数の流量制御器を含んでいる。ガスソース群40の複数のガスソースのそれぞれは、バルブ群42の中の対応するバルブおよび流量制御器群44の中の対応する流量制御器を介して、配管38に接続されている。従って、プラズマ処理装置10は、ガスソース群40の中のガスソースのうち選択された一以上のガスソースからのガスを、個別に調整された流量で、処理チャンバ12内に供給することが可能である。
処理チャンバ12内には、処理チャンバ12の内壁に沿ってデポシールド46が着脱自在に設けられている。デポシールド46は、第1の支持部材14および第2の支持部材15の外周にも設けられている。デポシールド46は、例えばアルミニウム材にY2O3等のセラミックスを被覆することにより構成され得る。
処理チャンバ12の底部側、かつ、第2の支持部材15と処理チャンバ12の内側壁との間には排気プレート48が設けられている。排気プレート48は、例えば、アルミニウム材にY2O3等のセラミックスを被覆することにより構成され得る。処理チャンバ12内の排気プレート48の下方には、排気口12eが設けられている。排気口12eには、排気管52を介して排気装置50が接続されている。排気装置50は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有しており、処理チャンバ12内の空間を所望の真空度まで減圧することができる。処理チャンバ12の側壁には基板Wを搬入または搬出するための開口12gが設けられており、開口12gはゲートバルブ54により開閉可能となっている。
プラズマ処理装置10は、第1の高周波電源62および第2の高周波電源64を備える。第1の高周波電源62は、プラズマ生成用の第1の高周波電力を発生する電源である。第1の高周波電源62は、27〜100MHzの範囲内の周波数、一例においては40MHzの周波数の高周波電力を発生する。第1の高周波電源62は、整合器66を介して下部電極LEに接続されている。整合器66は、第1の高周波電源62の出力インピーダンスと負荷(下部電極LE)側の入力インピーダンスとを整合させるための回路である。なお、第1の高周波電源62は、整合器66を介して上部電極30に接続されていてもよい。第1の高周波電源62および下部電極LEは、プラズマ生成部の一例である。
第2の高周波電源64は、基板Wにイオンを引き込むための第2の高周波電力、即ち、高周波バイアス電力を発生する電源である。第2の高周波電源64は、400kHz〜13.56MHzの範囲内の周波数、一例においては400kHzの周波数の高周波バイアス電力を発生する。第2の高周波電源64は、整合器68を介して下部電極LEに接続されている。整合器68は、第2の高周波電源64の出力インピーダンスと負荷(下部電極LE)側の入力インピーダンスとを整合させるための回路である。
プラズマ処理装置10は、電源70を備える。電源70は、上部電極30に接続されている。電源70は、処理空間S内に存在する正イオンを電極板34に引き込むための電圧を、上部電極30に印加する。一例においては、電源70は、負の直流電圧を発生する直流電源である。このような電圧が電源70から上部電極30に印加されることにより、処理空間Sに存在する正イオンが電極板34に衝突する。これにより、電極板34から二次電子、シリコン原子、またはその両方が放出される。
制御装置11は、プロセッサ、メモリ、および入出力インターフェイスを有する。メモリには、プロセッサによって実行されるプログラム、および、各処理の条件等を含むレシピが格納されている。プロセッサは、メモリから読み出したプログラムを実行し、メモリ内に記憶されたレシピに基づいて、入出力インターフェイスを介してプラズマ処理装置10の各部を制御する。具体的には、制御装置11は、スイッチ23、排気装置50、第1の高周波電源62、整合器66、第2の高周波電源64、整合器68、電源70、チラーユニット80、およびヒータ電源HP等を制御する。
具体的には、制御装置11は、例えば下記の処理条件で基板Wのエッチングが行われるように、プラズマ処理装置10の各部を制御する。
処理チャンバ12内の圧力:3.333Pa(25mTorr)
処理ガス:H2、CH2F2、NF3、HBr、CxFy等を含むガス
基板Wの温度:0℃
第1の高周波電力(40MHz):4.5kW
第2の高周波電力(400kHz):7kW
[載置台PDの詳細]
図2は、本実施形態における載置台PDの構造の一例を示す部分拡大図である。静電チャックESCとフォーカスリングFRとの間には、組み立てに必要なクリアランスが設けられている。静電チャックESCとフォーカスリングFRとの間のクリアランスは、例えば0.25mmである。静電チャックESCの上面の直径は基板Wの主要な面の直径よりも短いため、基板Wのエッジ部分は、静電チャックESCの上面からはみ出している。フォーカスリングFRは、内側部分FRaおよび外側部分FRbを含む。外側部分FRbの上面の高さは、基板Wの上面の高さと略同一である。内側部分FRaの厚さは、外側部分FRbの厚さよりも薄い。フォーカスリングFRは、静電チャックESCのフランジ部分および第1の支持部材14の第1の上端部140によって下方から支持されている。
第1の支持部材14の上部には、第1の上端部140、側壁141、および第2の上端部142が含まれる。第2の上端部142は、第1の上端部140よりも静電チャックESCから離れた位置に設けられ、第1の上端部140よりも高さが低い。側壁141は、第1の上端部140と第2の上端部142との間に設けられている。
カバーリングCRは、第1の支持部材14の第2の上端部142上に配置され、第2の上端部142によって下方から支持されている。フォーカスリングFRの下面からのカバーリングCRの高さをカバーリングCRの高さHと定義する。カバーリングCRの静電チャックESC側の面には、第1の側面161および第2の側面162が含まれる。第1の側面161は、図2のY軸方向において、フォーカスリングFRの外周面170と、幅ΔW1の隙間を介して対向している。また、第2の側面162は、図2のY軸方向において、第1の支持部材14の側壁141と、幅ΔW2の隙間を介して対向している。なお、図2のY軸方向は、静電チャックESC上に吸着保持された基板Wの主要な面に平行な方向である。
側壁141と第2の側面162との間の隙間の幅ΔW2は、理想的には0mmであることが望ましいが、組み付け上の許容寸法や製作上の公差を考慮する必要がある。そのため、側壁141と第2の側面162との間の隙間の幅ΔW2は、少なくとも0.5mm以下の、極力小さな数値であることが好ましい。本実施形態において、側壁141と第2の側面162との間の隙間の幅ΔW2は、例えば0.25mmである。これにより、カバーリングCRを上方へ取り外すことができると共に、側壁141と第2の側面162との間へのプラズマの侵入を抑制することができる。
フォーカスリングFRの外周面170とカバーリングCRの第1の側面161との間の隙間の幅ΔW1は、側壁141と第2の側面162との間の隙間の幅ΔW2の2倍以上の幅である。本実施形態において、外周面170と第1の側面161との間の隙間の幅ΔW1は、例えば2.0mmである。これにより、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の異常放電を抑制することができる。幅ΔW1は、第1の隙間の幅の一例であり、幅ΔW2は、第2の隙間の幅の一例である。
また、図2のY軸方向において、静電チャックESC上に吸着保持された基板Wの中心軸Xから第1の支持部材14の側壁141までの距離L2は、中心軸Xから外周面170までの距離L1以下である。本実施形態において、距離L2は、距離L1と略同一である。これにより、第1の支持部材14の第1の上端部140の上面がプラズマに晒されることを防止することができる。
[比較例1]
ここで、比較例1における載置台PD’について説明する。図3は、比較例1における載置台PD’の構造の一例を示す部分拡大図である。図3に例示された載置台PD’では、カバーリングCRに代えてカバーリングCR’が用いられている点が、図2に例示された本実施形態の載置台PDとは異なる。
比較例1におけるカバーリングCR’では、静電チャックESC側の側面163がフラットに形成されている。そのため、フォーカスリングFRとカバーリングCR’の側面163との間の隙間、および、第1の支持部材14の側壁141とカバーリングCR’の側面163との間の隙間は、共に幅ΔW2である。幅ΔW2は、組み付け上の許容寸法や製作上の公差を考慮して定められ、例えば0.25mmである。
プラズマ処理装置10においてプラズマ処理が実行されると、処理チャンバ12内の部品の表面に反応副生成物、いわゆるデポが堆積する。図3に例示された載置台PD’では、例えばフォーカスリングFRの上、カバーリングCRの上、およびフォーカスリングFRとカバーリングCRとの間等にデポが堆積する。フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間に堆積したデポが厚くなると、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の距離が短くなり、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間で異常放電が発生する場合がある。
フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の隙間では、フォーカスリングFRおよびカバーリングCRの上面側の方が、第1の支持部材14側よりもデポが多く堆積する。そのため、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の隙間では、フォーカスリングFRおよびカバーリングCRの上面側において異常放電が発生しやすい。
また、プラズマ処理に用いられるガスの種類によっては、電気抵抗値の低いデポが処理チャンバ12内の部品の表面に堆積する場合があり、そのような場合には、より異常放電が発生しやすい状況となる。図4は、デポの電流−電圧特性の一例を示す図である。例えば図4に示されるように、プラズマ処理に用いられるガスの種類によっては、デポ(1)のように比較的電気抵抗値が高いデポや、デポ(2)のように比較的電気抵抗値が低いデポが処理チャンバ12内の部品の表面に堆積する場合がある。
本実施形態では、デポ(1)にように電気抵抗値が比較的に低いデポが処理チャンバ12内の部品の表面に堆積する。なお、デポ(1)は、デポ(2)よりも電気抵抗値が低いため異常放電が発生しやすいが、デポ(2)であっても、堆積したデポの厚さによっては、異常放電が発生する場合がある。そのため、デポの電気抵抗値に関わらず、処理チャンバ12内の部品の構造を、異常放電が発生し難い構造とすることが望ましい。
図3に戻って説明を続ける。プラズマ処理が実行されると、フォーカスリングFRとカバーリングCR’との間に電位差が発生する。そして、フォーカスリングFRとカバーリングCR’との間にデポが堆積し、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の距離が短くなると、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の耐電圧が低下する。そして、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の距離が、異常放電が発生する距離になると、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間で異常放電が発生する。
フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の異常放電を抑制するためには、以下の3つの方法(1)〜(3)が考えられる。
(1)フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の電位差を小さくする。
(2)フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の隙間の幅を狭くしてデポが入り込まないようにする。
(3)フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の隙間を広げてフォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の耐電圧を高くする。
しかし、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の電位差を小さくすると、処理空間S内のプラズマの分布が変化し、基板Wに対するプラズマ処理の均一性が悪化するため、上記(1)の方法を採用することは難しい。また、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の隙間の幅を狭くすると、カバーリングCRの取り付けおよび取り外しの作業が困難になるため、上記(2)の方法を採用することも難しい。
そこで、本実施形態では、上記(3)の方法を採用した。具体的には、本実施形態では、例えば図2に示したように、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の隙間の幅ΔW1を、第1の支持部材14の側壁141とカバーリングCRとの間の隙間の幅ΔW2よりも広くする。これにより、プラズマ処理によりフォーカスリングFRとカバーリングCRとの間にデポが堆積した場合でも、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の幅ΔW1が、放電が発生する幅ΔWdになるまでの時間を長くすることができる。これにより、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の異常放電を抑制することができる。また、幅ΔW1がデポの堆積により幅ΔWdになるまでの時間を長くすることができるため、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間のデポを除去するためのメンテナンスの間隔を長くすることができる。これにより、処理のスループットを向上させることができる。
[幅ΔW1の範囲]
次に、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の幅ΔW1毎に、プラズマ処理中にフォーカスリングFRとカバーリングCRとの間で異常放電が発生するか否かについて実験を行った。図5は、本実施形態においてフォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の隙間の幅ΔW1毎の異常放電の有無の一例を示す図である。図5において、「×」はプラズマ処理中にフォーカスリングFRとカバーリングCRとの間で異常放電が発生したことを示しており、「○」はプラズマ処理中にフォーカスリングFRとカバーリングCRとの間で異常放電が発生しなかったことを示している。なお、第1の支持部材14の側壁141とカバーリングCRとの間の隙間の幅ΔW2は、いずれの場合も0.25mmである。
図5の実験結果を参照すると、幅ΔW1が1mm以上であれば、プラズマ処理中にフォーカスリングFRとカバーリングCRとの間で異常放電が発生しなかった。なお、カバーリングCRの強度や加工の容易性等の観点から、幅ΔW1は例えば5mm以下であることが好ましい。従って、幅ΔW1は例えば1mm以上5mm以下の範囲内の幅であることが好ましい。また、本実施形態において、側壁141と第2の側面162との間の隙間の幅ΔW2は、例えば0.5mm以下であるため、幅ΔW1は、幅ΔW2の2倍以上であることが好ましい。
[カバーリングCRの形状]
次に、カバーリングCRの形状について実験を行った。実験は、図2に示した本実施形態の載置台PDの他に、図6に示す載置台PD”についても行われた。図6は、変形例における載置台PD”の構造の一例を示す部分拡大図である。図6に示された変形例の載置台PD”では、カバーリングCRに代えてカバーリングCR”が用いられている点が、図2に例示された本実施形態の載置台PDとは異なる。
変形例におけるカバーリングCR”では、上面が静電チャックESCから離れるに従って低くなるように傾斜している。フォーカスリングFRの下面からのカバーリングCR”の高さをカバーリングCR”の高さHと定義する。実験では、幅ΔW1および幅ΔW2を、それぞれ0.25mmとした。
図7は、本実施形態の載置台PDを用いた場合の均一性の一例と、変形例の載置台PD”を用いた場合の均一性の一例を示す図である。図7では、基板W上のフォトレジスト(PR)をエッチングした時の均一性と、基板W上の酸化膜をエッチングした時の均一性とが示されている。均一性の値は、小さいほど均一性がよいことを表す。なお、図7に示された高さHは、図2および図6に示した高さHである。また、図7の実験で用いたフォーカスリングFRの厚さは3.25mmである。
図7を参照すると、本実施形態のカバーリングCRおよび変形例のカバーリングCR”の双方において、高さHの値が大きい方が、均一性を示す値が小さく、均一性がよい。従って、処理の均一性の観点では、カバーリングCRおよびCR”は、厚い方が好ましい。また、同じ高さHでは、本実施形態のカバーリングCRと変形例のカバーリングCR”とを比較すると、本実施形態のカバーリングCRの方が均一性を示す値が小さく、均一性がよい。従って、処理の均一性の観点では、上面が傾斜していない平坦な形状のカバーリングCRが好ましい。
以上、本実施形態の処理システム1について説明した。本実施形態の処理システム1によれば、フォーカスリングFRとカバーリングCRとの間の異常放電を抑制することができる。
[その他]
なお、本願に開示された技術は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記した実施形態では、例えば図2に示されたように、上面が平坦なカバーリングCRが用いられるが、開示の技術はこれに限られない。例えば、プラズマ処理中にフォーカスリングFRとカバーリングCRとの間での異常放電の発生を抑制するという観点では、例えば図6に示されたように、上面が静電チャックESCから離れるに従って低くなるように傾斜しているカバーリングCR”が用いられてもよい。
また、上記した実施形態では、プラズマ源として容量結合型プラズマを用いて基板Wに対してエッチング等の処理を行うプラズマ処理装置10を例に説明したが、開示の技術はこれに限られない。プラズマを用いて基板Wに対して処理を行う装置であれば、プラズマ源は容量結合プラズマに限られず、例えば、誘導結合プラズマ、マイクロ波プラズマ、マグネトロンプラズマ等、任意のプラズマ源を用いることができる。
また、上記した実施形態の処理システム1では、0℃以下の温度に保たれた状態の基板Wに対してプラズマ処理が行われるが、開示の技術はこれに限られない。0℃以上の温度に保たれた状態の基板Wに対してプラズマ処理を行う処理システム1に対しても、開示の技術を適用することができる。
なお、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の請求お範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
CR カバーリング
ESC 静電チャック
FR フォーカスリング
FRa 内側部分
FRb 外側部分
HP ヒータ電源
HT ヒータ
LE 下部電極
PD 載置台
S 処理空間
W 基板
1 処理システム
10 プラズマ処理装置
11 制御装置
12 処理チャンバ
12e 排気口
12g 開口
14 第1の支持部材
140 第1の上端部
141 側壁
142 第2の上端部
15 第2の支持部材
161 第1の側面
162 第2の側面
163 側面
170 外周面
22 直流電源
23 スイッチ
24 流路
26 配管
27 配管
30 上部電極
32 絶縁部材
34 電極板
34a ガス吐出孔
36 電極支持体
36a ガス拡散室
36b ガス流通孔
36c ガス導入口
38 配管
40 ガスソース群
42 バルブ群
44 流量制御器群
46 デポシールド
48 排気プレート
50 排気装置
52 排気管
54 ゲートバルブ
62 第1の高周波電源
64 第2の高周波電源
66 整合器
68 整合器
70 電源
80 チラーユニット
81 圧縮機
82 凝縮器
83 膨張弁

Claims (5)

  1. 基板を保持するチャックと、
    前記チャックを囲むように、前記チャックの周囲に設けられたフォーカスリングと、
    前記フォーカスリングを囲むように、前記フォーカスリングの周囲に設けられたカバーリングと、
    前記フォーカスリングおよび前記カバーリングを下方から支持する支持部材と
    を備え、
    前記支持部材の上部には、
    第1の上端部と、
    前記第1の上端部よりも前記チャックから離れた位置に設けられ、前記第1の上端部よりも低い高さの第2の上端部と、
    前記第1の上端部と前記第2の上端部の間の側壁と
    が含まれ、
    前記フォーカスリングは、前記第1の上端部上に配置され、
    前記カバーリングは、前記第2の上端部上に配置され、
    前記フォーカスリングの外側面と、当該外側面と対向する位置にある前記カバーリングの第1の側面との間の第1の隙間の幅は、前記支持部材の前記側壁と、当該側壁と対向する位置にある前記カバーリングの第2の側面との間の第2の隙間の幅の2倍以上の幅であり、
    前記第2の隙間の幅は、0.5mm以下である載置台。
  2. 前記第1の隙間の幅は、1mm以上5mm以下の範囲内の幅である請求項1に記載の載置台。
  3. 前記チャックに保持された前記基板の主要な面に平行な方向において、前記基板の中心から前記支持部材の前記側壁までの距離は、前記基板の中心から、前記カバーリングの前記第1の側面と対向している前記フォーカスリングの外側面までの距離以下である請求項1または2に記載の載置台。
  4. 前記カバーリングの上面は平坦である請求項1から3のいずれか一項に記載の載置台。
  5. チャンバと、
    前記チャンバ内に配置され、基板が載置される載置台と、
    前記チャンバ内に処理ガスを供給する供給部と、
    前記チャンバ内において前記処理ガスのプラズマを生成することにより、前記基板を処理するプラズマ生成部と
    を備え、
    前記載置台は、
    基板を保持するチャックと、
    前記チャックを囲むように、前記チャックの周囲に設けられたフォーカスリングと、
    前記フォーカスリングを囲むように、前記フォーカスリングの周囲に設けられたカバーリングと、
    前記フォーカスリングおよび前記カバーリングを下方から支持する支持部材と
    を備え、
    前記支持部材の上部には、
    第1の上端部と、
    前記第1の上端部よりも前記チャックから離れた位置に設けられ、前記第1の上端部よりも低い高さの第2の上端部と、
    前記第1の上端部と前記第2の上端部の間の側壁と
    が含まれ、
    前記フォーカスリングは、前記第1の上端部上に配置され、
    前記カバーリングは、前記第2の上端部上に配置され、
    前記フォーカスリングの外側面と、当該外側面と対向する位置にある前記カバーリングの第1の側面との間の第1の隙間の幅は、前記支持部材の前記側壁と、当該側壁と対向する位置にある前記カバーリングの第2の側面との間の第2の隙間の幅の2倍以上の幅であり、
    前記第2の隙間の幅は、0.5mm以下であるプラズマ処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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