JP2019174989A - 画像圧縮方法及び画像圧縮装置 - Google Patents

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Koichi Egawa
宏一 江川
田中 雄一
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Abstract

【課題】複数の画像の圧縮画像として、写っている物体を認識可能な部分画像を含む圧縮画像を生成する。【解決手段】コンピュータは、複数の画像から物体が写っている複数の部分画像を抽出し(ステップ201)、複数の部分画像それぞれの情報量に基づいて、いずれかの部分画像を選択する(ステップ202)。次に、コンピュータは、複数の画像の中から、いずれかの画像を選択し(ステップ203)、選択した部分画像と選択した画像とを関連付けた圧縮画像を生成する(ステップ204)。【選択図】図2

Description

本発明は、画像圧縮方法及び画像圧縮装置に関する。
近年、コネクテッドカーに見られるように、車両(自動車)に搭載された各種センサからデータを収集し、収集したデータを通信ネットワーク経由でクラウド上に蓄積する技術が開発されている。蓄積されたデータに基づくサービスの提供は、車両を活用した今後の新規ビジネスとして重要な役割を果たすと考えられている。
各種センサには、カメラに代表される画像センサが含まれる。車両にカメラを搭載する目的としては、例えば、以下のようなものが想定される。
(a)情報処理装置が、車内を撮影した映像に基づいてドライバの状態をモニタし、運転に対するアドバイスを行う。
(b)情報処理装置が、車外を撮影した映像から、交通量又は道路状況を示す情報を収集し、収集した情報に基づいて、最適なルートを提示するルート案内を行う。
特に、車外を撮影した映像は、天候、交通量、道路状況等の判定に用いるだけでなく、道路に沿った街並み等を記録するアーカイブとして用いることもできる。
動画像の符号化方法として、動画像に含まれる対象フレームから抽出した背景画像を特定するための背景画像情報と、対象フレームに含まれるオブジェクトの特徴を示すメタ情報とを含む、符号情報を生成する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。車両単体で検知できない道路環境の変化に応じて、高画質で撮影したい方向の要件を変更する技術、及び車載カメラ装置の映像から道路の情報を収集する技術も知られている(例えば、特許文献2及び特許文献3を参照)。
国際公開第2016/013147号パンフレット 特開2016−134816号公報 特開2009−75858号公報
車外撮影用のカメラを搭載した多数の車両が同じ道路を走行し、撮影した車外の映像をクラウド上に蓄積する場合、蓄積される映像のデータ量を削減するために、キーフレームの画像のみを記録する方法が考えられる。しかしながら、キーフレームの画像のみから、画像に写っている物体について十分な情報を得ることは困難である。
なお、かかる問題は、道路を走行する車両によって撮影された映像を記録する場合に限らず、他の撮影対象を撮影した複数の画像を記録する場合においても生ずるものである。
1つの側面において、本発明は、複数の画像の圧縮画像として、写っている物体を認識可能な部分画像を含む圧縮画像を生成することを目的とする。
1つの案では、コンピュータは、以下の処理を実行する。
(1)コンピュータは、複数の画像から物体が写っている複数の部分画像を抽出する。
(2)コンピュータは、複数の部分画像それぞれの情報量に基づいて、いずれかの部分画像を選択する。
(3)コンピュータは、複数の画像の中から、いずれかの画像を選択する。
(4)コンピュータは、選択した部分画像と選択した画像とを関連付けた圧縮画像を生成する。
実施形態によれば、複数の画像の圧縮画像として、写っている物体を認識可能な部分画像を含む圧縮画像を生成することができる。
画像圧縮装置の機能的構成図である。 画像圧縮処理のフローチャートである。 画像処理システムの構成図である。 車載システムの機能的構成図である。 画像圧縮装置の具体例を示す機能的構成図である。 映像に含まれる画像を示す図である。 パーツテーブルを示す図である。 オブジェクトテーブルを示す図である。 スコアテーブルを示す図である。 評価値を示す図である。 優先パーツの比較結果を示す図である。 優先パーツテーブルを示す図である。 キー画像テーブルを示す図である。 画像から抽出されたパーツを示す図である。 優先パーツを示す図である。 画像圧縮処理の具体例を示すフローチャートである。 情報処理装置の構成図である。
以下、図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。
車外撮影用のカメラを搭載した多数の車両が同じ道路を走行し、撮影した車外の映像をクラウド上に蓄積する場合、多数の車両によって同じ道路上の映像が収集され、互いに類似した多くの映像が蓄積される。
例えば、車両Aが道路Rを走行するとともに、別の車両Bも時を同じくして道路Rを走行することが考えられる。この場合、撮影時刻及び撮影位置が微妙に異なる、道路Rに沿った街並みの映像が蓄積される。しかし、道路Rの両側に存在する建物、道路標識等の物体に注目した場合、蓄積された映像中には同じ物体の映像が多数含まれている。
このように、収集されたすべての映像を蓄積すると、似て非なる映像が大量に蓄積される。さらに、同じ道路を走行する車両の台数が増加するにつれて、重複した映像が増加するため、映像を蓄積する記憶装置のハードウェア資源が膨大になると予想される。そこで、多数の車両によって収集された多数の映像をそのまま記憶装置に記録するのではなく、それらの映像に含まれる複数のフレームの中から、所定数のキーフレームを抽出して、抽出したキーフレームの画像のみを記録する方法が考えられる。
しかしながら、キーフレームの画像のみを記録する場合、あるキーフレームでは、車両から遠く離れた位置に物体が写っていて解像度が低いため、その物体について十分な情報を得ることが難しいことがある。逆に、次のキーフレームでは、その物体の位置が近すぎて物体全体が写っていないため、やはり、その物体について十分な情報を得ることが難しいこともあり得る。
図1は、実施形態の画像圧縮装置の機能的構成例を示している。図1の画像圧縮装置101は、第1選択部111、第2選択部112、及び生成部113を含む。
図2は、図1の画像圧縮装置101が行う画像圧縮処理の例を示すフローチャートである。まず、第1選択部111は、複数の画像から物体が写っている複数の部分画像を抽出し(ステップ201)、それらの部分画像それぞれの情報量に基づいて、いずれかの部分画像を選択する(ステップ202)。
次に、第2選択部112は、複数の画像の中から、いずれかの画像を選択する(ステップ203)。そして、生成部113は、第1選択部111が選択した部分画像と第2選択部112が選択した画像とを関連付けた圧縮画像を生成する(ステップ204)。
このような画像圧縮装置101によれば、複数の画像の圧縮画像として、写っている物体を認識可能な部分画像を含む圧縮画像を生成することができる。
図3は、図1の画像圧縮装置101を含む画像処理システムの構成例を示している。図3の画像処理システムは、画像圧縮装置101及び車両301−1〜車両301−N(Nは1以上の整数)を含む。車両301−i(i=1〜N)は、通信ネットワーク302を介して画像圧縮装置101と通信することができ、道路を走行しながら車外の風景を撮影し、撮影した映像を画像圧縮装置101へ送信する。画像圧縮装置101は、例えば、クラウド上のサーバであり、車両301−1〜車両301−Nから受信した映像を圧縮して記憶する。
図4は、図3の車両301−iに搭載される車載システムの機能的構成例を示している。図4の車載システムは、撮像装置401及び制御装置402を含む。
撮像装置401は、例えば、CCD(Charged-Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)等の撮像素子を有するカメラであり、車両301−iの周囲の風景を撮影する。撮像装置401は、車両301−iの前方、後方、又は左右の風景を撮影してもよい。撮像装置401は、連続して撮影した複数の画像を含む映像を制御装置402へ出力する。映像に含まれる各画像は、フレームと呼ばれることもある。
制御装置402は、制御部411、時刻計算部412、位置計算部413、通信部414、及び記憶部415を含む。
時刻計算部412は、撮像装置401が撮影した各画像の撮影時刻を計算し、位置計算部413は、各画像の撮影時刻における車両301−iの位置(撮影位置)を計算する。時刻計算部412は、リアルタイムクロックであってもよく、位置計算部413は、GPS(Global Positioning System)を利用して撮影位置を計算してもよい。撮影位置は、緯度及び経度であってもよい。
制御部411は、撮像装置401が出力する各画像と、時刻計算部412が計算する撮影時刻と、位置計算部413が計算する撮影位置とを関連付けて、記憶部415に格納する。通信部414は、撮影時刻及び撮影位置と関連付けられた画像からなる映像を、通信ネットワーク302を介して画像圧縮装置101へ送信する。また、通信部414は、車両301−iの車種、車両301−i内における撮像装置401の搭載位置及び向き等を含む車両情報も併せて、画像圧縮装置101へ送信する。
図5は、図3の画像圧縮装置101の具体例を示している。図5の画像圧縮装置101は、第1選択部111、第2選択部112、生成部113、通信部511、分割部512、及び記憶部513を含む。
通信部511は、車両301−1〜車両301−Nから映像及び車両情報を受信し、分割部512は、受信した映像を画像単位に分割して、記憶部513に格納する。記憶部513に格納された画像521は、撮影時刻及び撮影位置と関連付けられている。
第1選択部111は、複数の画像521から、建物、道路標識、歩行者等の物体が写っている部分画像を、各画像521のパーツとして抽出し、抽出したパーツを含むパーツテーブル522を生成して、記憶部513に格納する。各パーツは、画像521内の一部の領域の部分画像である。
図6は、映像に含まれる画像521の例を示している。図6(a)、図6(b)、及び図6(c)は、道路601上を走行する車両301−iが撮影した3枚の画像521の例を示している。これらの画像521は、同じ車両301−iから受信した映像に含まれていることもあり、異なる車両301−iから受信した映像に含まれていることもある。
図6(a)の画像には、パーツ611〜パーツ613が含まれており、図6(b)の画像には、パーツ621〜パーツ624が含まれており、図6(c)の画像には、パーツ631〜パーツ633が含まれている。
パーツ611及びパーツ621は、同じ歩行者を示す部分画像であり、パーツ612、パーツ622、及びパーツ631は、同じ道路標識(止まれ)を示す部分画像である。また、パーツ613、パーツ624、及びパーツ633は、同じ看板を示す部分画像であり、パーツ623及びパーツ632は、同じ道路標識(30)を示す部分画像である。
図7は、図6の3枚の画像521から生成されたパーツテーブル522の例を示している。図7のパーツテーブル522は、画像ID、パーツID、及びパーツを含む。画像IDは、画像521の識別情報であり、パーツIDは、パーツの識別情報であり、パーツは、画像521から抽出された部分画像を表す。
画像ID“1”は、図6(a)の画像を示し、画像ID“2”は、図6(b)の画像を示し、画像ID“3”は、図6(c)の画像を示す。パーツ611〜パーツ613のパーツIDは、それぞれ、“1”〜“3”であり、パーツ621〜パーツ624のパーツIDは、それぞれ、“1”〜“4”であり、パーツ631〜パーツ633のパーツIDは、それぞれ、“1”〜“3”である。
第1選択部111は、各画像521の撮影位置と、受信した車両情報に含まれる撮像装置401の搭載位置及び向きとを用いて、画像521内における各パーツの位置から、各パーツに写っている物体の3次元空間内における位置を示す位置情報を計算する。各パーツの位置情報は、緯度及び経度であってもよい。
次に、第1選択部111は、画像間における物体追跡(Tracking)技術を用いて、複数の画像521に含まれるパーツの中から、同じ物体を示す複数のパーツを特定する。そして、第1選択部111は、それらのパーツに対して、同じオブジェクトIDを付与するとともに、情報量を示す属性を関連付けることで、オブジェクトテーブル523を生成して、記憶部513に格納する。
図8は、図7のパーツテーブル522から生成されたオブジェクトテーブル523の例を示している。図8のオブジェクトテーブル523は、図7のパーツテーブル522に、オブジェクトID、輝度差、パーツ欠損、及びサイズを追加した構成を有する。オブジェクトIDは、画像521に写っている物体の識別情報であり、輝度差、パーツ欠損、及びサイズは、パーツの情報量を示す属性である。
例えば、画像ID“1”及びパーツID“1”を有するパーツ611と、画像ID“2”及びパーツID“1”を有するパーツ621は、同じ歩行者を示しているため、同じオブジェクトID“1”が付与されている。同様に、画像ID“1”及びパーツID“2”を有するパーツ612と、画像ID“2”及びパーツID“2”を有するパーツ622と、画像ID“3”及びパーツID“1”を有するパーツ631は、同じ道路標識を示している。このため、これらのパーツに対して同じオブジェクトID“2”が付与されている。
輝度差は、パーツに含まれる複数の画素の輝度に関する2種類の統計値の差分を表す。例えば、2種類の統計値は、輝度の最大値及び最小値であってもよい。輝度差が大きいほど、パーツの情報量は多くなる。輝度差の代わりに、色相、彩度、色差信号等の別の画素値を用いて、パーツの情報量を表すこともできる。
パーツ欠損は、パーツの一部が欠損しているか否かを表す。欠損がないパーツの方が、欠損があるパーツよりも情報量が多くなる。パーツ欠損の有無の代わりに、パーツ欠損の度合いを用いて、パーツの情報量を表すこともできる。例えば、パーツ欠損の度合いは、物体全体の部分画像の面積に対する欠損部分の面積の割合であってもよい。
サイズは、パーツのサイズを表す。例えば、パーツのサイズは、パーツの画素数、パーツの水平方向の長さ、又はパーツの垂直方向の長さであってもよい。サイズが大きいほど、パーツの情報量は多くなる。
第1選択部111は、各パーツの情報量を推定するために、記憶部513が記憶するスコアテーブル524を用いて、各パーツの属性から情報量の評価値を計算する。そして、第1選択部111は、計算した評価値に基づいて、オブジェクトテーブル523内で同じオブジェクトIDを有するパーツのうち、最も情報量が多いパーツを、優先パーツとして選択する。
図9は、スコアテーブル524の例を示している。図9のスコアテーブル524は、輝度差、パーツ欠損、及びサイズの各々について、数値及びスコアを含む。輝度差の数値は、輝度差の範囲を表し、スコアは、その範囲に対応する評価値を表す。パーツ欠損の数値は、パーツ欠損の有無を表し、スコアは、パーツ欠損の有無に対応する評価値を表す。サイズの数値は、サイズの範囲を表し、スコアは、その範囲に対応する評価値を表す。
図10は、図8のオブジェクトテーブル523に含まれるパーツの評価値の例を示している。この例では、輝度差、パーツ欠損、及びサイズに対するスコアの総和が評価値として用いられており、同じオブジェクトID“1”を有するパーツのうち、優先パーツが○印で示されている。
例えば、画像ID“1”、パーツID“1”、及びオブジェクトID“1”を有するパーツ611の輝度差は20であるため、輝度差に対するスコアは2になる。また、パーツ611には欠損がないため、パーツ欠損に対するスコアは3になり、パーツ611のサイズは20であるため、サイズに対するスコアは2になる。したがって、パーツ611の評価値は7になる。
一方、画像ID“2”、パーツID“1”、及びオブジェクトID“1”を有するパーツ621の輝度差は20であるため、輝度差に対するスコアは2になる。また、パーツ621には欠損があるため、パーツ欠損に対するスコアは0になり、パーツ621のサイズは40であるため、サイズに対するスコアは4になる。したがって、パーツ621の評価値は6になる。
この場合、パーツ611の評価値の方がパーツ621の評価値よりも大きいため、パーツ611が、オブジェクトID“1”に対する優先パーツとして選択される。
また、画像ID“1”、パーツID“2”、及びオブジェクトID“2”を有するパーツ612の輝度差は30であるため、輝度差に対するスコアは3になる。また、パーツ612には欠損がないため、パーツ欠損に対するスコアは3になり、パーツ612のサイズは10であるため、サイズに対するスコアは1になる。したがって、パーツ612の評価値は7になる。
一方、画像ID“2”、パーツID“2”、及びオブジェクトID“2”を有するパーツ622の輝度差は30であるため、輝度差に対するスコアは3になる。また、パーツ622には欠損がないため、パーツ欠損に対するスコアは3になり、パーツ622のサイズは20であるため、サイズに対するスコアは2になる。したがって、パーツ622の評価値は8になる。
さらに、画像ID“3”、パーツID“1”、及びオブジェクトID“2”を有するパーツ631の輝度差は10であるため、輝度差に対するスコアは1になる。また、パーツ631には欠損がないため、パーツ欠損に対するスコアは3になり、パーツ631のサイズは30であるため、サイズに対するスコアは3になる。したがって、パーツ631の評価値は7になる。
この場合、パーツ622の評価値が最も大きいため、パーツ622が、オブジェクトID“2”に対する優先パーツとして選択される。
なお、第1選択部111は、輝度差、パーツ欠損、及びサイズのうち、いずれか1つ又は2つの属性を用いて評価値を計算してもよく、別の属性を用いて評価値を計算してもよい。
次に、第2選択部112は、複数の画像521のうち、優先パーツを最も多く含む画像を、キー画像として選択する。
図11は、図10の3枚の画像521に含まれる優先パーツの個数を比較した比較結果の例を示している。画像ID“1”が示す画像の優先パーツ数は1個であり、画像ID“2”が示す画像の優先パーツ数は2個であり、画像ID“3”が示す画像の優先パーツ数は1個である。したがって、最も多くの優先パーツを含む、画像ID“2”が示す画像が、キー画像として選択される。
次に、生成部113は、第1選択部111が選択した優先パーツと、第2選択部112が選択したキー画像とを関連付けることで、圧縮画像525を生成して、記憶部513に格納する。圧縮画像525は、優先パーツテーブル531及びキー画像テーブル532を含む。
図12は、優先パーツテーブル531の例を示している。図12の優先パーツテーブル531は、キー画像IDと、図10に示した4個の優先パーツのオブジェクトID、パーツ、位置情報、及び撮影時刻とを含む。キー画像IDは、キー画像の画像IDであり、位置情報は、優先パーツに写っている物体の3次元空間内における位置を表し、撮影時刻は、優先パーツを含む画像521に関連付けられた撮影時刻を表す。
図13は、キー画像テーブル532の例を示している。図13のキー画像テーブル532は、キー画像ID、キー画像、撮影位置、及び撮影時刻を含む。撮影位置及び撮影時刻は、キー画像に関連付けられた撮影位置及び撮影時刻を表す。図12に示した4個の優先パーツは、キー画像ID“2”によって、図13のキー画像と関連付けられている。
圧縮画像525は、道路に沿った街並み等を記録するアーカイブとして用いることができ、天候、交通量、道路状況等の解析に用いることもできる。また、圧縮画像525の解析結果を利用することで、ルート案内等の様々なサービスを提供することができる。
図14は、同じ道路を走行する2台の車両301−iによって撮影された画像521から抽出されたパーツの例を示している。図14(a)は、車両301−1によって撮影された画像1401から抽出されたパーツの例を示している。画像1401からは、パーツ1411〜パーツ1415が抽出される。
パーツ1411は、歩行者を示す部分画像であり、パーツ1412は、道路を示す部分画像であり、パーツ1413は、道路標識(止まれ)を示す部分画像である。パーツ1414は、道路標識(30)を示す部分画像であり、パーツ1415は、看板を含む建物を示す部分画像である。
図14(b)は、車両301−2によって撮影された画像1402から抽出されたパーツの例を示している。例えば、車両301−2は、車両301−1が道路を走行した直後に、その道路を車両301−1と同じ向きに走行し、画像1402を撮影する。画像1402からは、パーツ1421〜パーツ1424が抽出される。
パーツ1421は、パーツ1413と同じ道路標識(止まれ)を示す部分画像であり、パーツ1422は、パーツ1412と同じ道路を示す部分画像である。パーツ1423は、パーツ1414と同じ道路標識(30)を示す部分画像であり、パーツ1424は、パーツ1415と同じ看板を示す部分画像である。
図15は、図14のパーツの中から選択された優先パーツの例を示している。○印は、優先パーツとして選択されたパーツを表し、×印は、優先パーツとして選択されなかったパーツを表す。
図15(a)は、看板を示す優先パーツの例を示している。看板を示すパーツ1411及びパーツ1424のうち、パーツ1424には欠損があるため、欠損がないパーツ1411が優先パーツとして選択される。
図15(b)は、道路標識(30)を示す優先パーツの例を示している。道路標識(30)を示すパーツ1414及びパーツ1423のうち、サイズが大きい方のパーツ1423が優先パーツとして選択される。
図15(c)は、道路標識(止まれ)を示す優先パーツの例を示している。道路標識(止まれ)を示すパーツ1413及びパーツ1421のうち、輝度差が大きい方のパーツ1413が優先パーツとして選択される。
図15(d)は、道路を示す優先パーツの例を示している。道路を示すパーツ1412及びパーツ1422のうち、パーツ1412には欠損があるため、欠損がないパーツ1422が優先パーツとして選択される。
図15(e)は、歩行者を示す優先パーツの例を示している。画像1402からは歩行者を示すパーツが抽出されていないため、画像1401から抽出されたパーツ1411が優先パーツとして選択される。
図5の画像圧縮装置101によれば、1台以上の車両によって撮影された複数の画像から、物体が写っている部分画像がパーツとして抽出され、同じ物体が写っているパーツのうち、最も情報量が多いパーツが優先パーツとして選択される。そして、優先パーツを最も多く含む画像がキー画像として選択され、キー画像と優先パーツとが関連付けて記録される。
このように、車両から収集された多数の映像をすべて記録するのではなく、キー画像を選択して記録することで、映像が圧縮されるため、映像を蓄積する記憶装置のハードウェア資源が削減される。
また、キー画像のみを記録するのではなく、キー画像以外の画像から抽出された優先パーツも記録することで、キー画像に写っていない物体又はキー画像に十分な情報が含まれていない物体を示す、高品質な部分画像を保存することができる。このとき、最も情報量が多いパーツを優先パーツとして選択することで、蓄積された映像に基づくサービスを提供する際に、その物体の情報を最大限に活用することが可能になる。
さらに、映像を収集する専用車両によって映像を撮影する代わりに、道路を走行する一般車両によって映像を撮影することで、短時間かつ低コストで、圧縮画像を蓄積することができる。
図16は、図5の画像圧縮装置101が行う画像圧縮処理の具体例を示すフローチャートである。まず、第1選択部111は、分割部512によって所定枚数の画像521が記憶部513に格納される度に、それらの画像521からパーツを抽出し、抽出したパーツを含むパーツテーブル522を生成する(ステップ1601)。所定枚数の画像521は、同じ車両301−iによって撮影された画像であるか、又は2台以上の車両301−iによって撮影された画像である。
次に、第1選択部111は、パーツテーブル522に含まれるパーツの中から、同じ物体を示す複数のパーツを特定する(ステップ1602)。そして、第1選択部111は、特定したパーツに対して同じオブジェクトIDを付与し、情報量を示す属性を関連付けることで、オブジェクトテーブル523を生成する。
次に、第1選択部111は、オブジェクトテーブル523に含まれる各パーツの属性から評価値を計算し、同じオブジェクトIDを有するパーツのうち、最大の評価値を有するパーツを、優先パーツとして選択する(ステップ1603)。
次に、第2選択部112は、所定枚数の画像521のうち、優先パーツを最も多く含む画像を、キー画像として選択する(ステップ1604)。
次に、生成部113は、第2選択部112が選択したキー画像をキー画像テーブル532に登録し(ステップ1605)、第1選択部111が選択した優先パーツを優先パーツテーブル531に登録する(ステップ1606)。
このとき、生成部113は、各優先パーツの位置情報を検索キーとして優先パーツテーブル531を検索し、優先パーツテーブル531に、同じ位置情報を有する優先パーツが登録されているか否かをチェックする。同じ位置情報を有する優先パーツが登録されていない場合、生成部113は、第1選択部111が選択した優先パーツが新たな物体を示していると判定し、その優先パーツを優先パーツテーブル531に登録する。
一方、同じ位置情報を有する優先パーツが既に登録されている場合、生成部113は、第1選択部111が選択した優先パーツと既登録の優先パーツのうち、いずれか一方を保存対象に決定し、決定した保存対象のみを優先パーツテーブル531に登録する。
例えば、生成部113は、2つの優先パーツのうち評価値が大きい方を保存対象に決定することができる。評価値が大きい方の優先パーツを保存することで、物体の部分画像を、より情報量の多い部分画像に更新することができる。
また、生成部113は、2つの優先パーツのうち撮影時刻が新しい方を保存対象に決定することもできる。この場合、第1選択部111が選択した優先パーツが優先パーツテーブル531に登録され、既登録の優先パーツが優先パーツテーブル531から削除される。撮影時刻が新しい方の優先パーツを保存することで、物体の部分画像を最新の部分画像に更新することができる。
次に、分割部512は、いずれかの車両301−iから、次の映像を受信したか否かをチェックし(ステップ1607)、次の映像を受信した場合(ステップ1607,YES)、受信した映像を画像単位に分割する。そして、画像圧縮装置101は、ステップ1601以降の処理を繰り返す。次の映像を受信していない場合(ステップ1607,NO)、画像圧縮装置101は、処理を終了する。
ステップ1604において、第2選択部112は、優先パーツを最も多く含む画像の代わりに、別の画像をキー画像として選択することも可能である。例えば、第2選択部112は、所定枚数の画像521のうち、1番目の画像521又は2番目の画像521のように、所定の順位の画像521をキー画像として選択してもよい。また、第2選択部112は、所定枚数の画像521のうち、いずれか1枚の画像521をランダムに選択しても構わない。
図16の画像圧縮処理によれば、所定枚数の画像521毎に1枚のキー画像が選択されて、キー画像テーブル532に追加される。したがって、所定枚数を大きな値に設定することで、映像に対する圧縮率を高めることができる。
図1及び図5の画像圧縮装置101の構成は一例に過ぎず、画像圧縮装置101の用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。例えば、図5の画像圧縮装置101において、車両301−iから収集された画像521が事前に記憶部513に格納されている場合は、通信部511及び分割部512を省略することができる。
図3の画像処理システムの構成は一例に過ぎず、画像圧縮装置101の用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。例えば、道路を走行する車両301−iの代わりに、河川を航行する船舶を用いて、河川に沿った風景の映像を収集することもできる。撮像装置は、車両及び船舶以外の移動体に搭載されていてもよい。
図4の車載システムの構成は一例に過ぎず、車載システムの用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。例えば、車載システムは、車両301−iの異なる位置に搭載された複数の撮像装置401を含んでいてもよい。
図2及び図16のフローチャートは一例に過ぎず、画像圧縮装置101の構成又は条件に応じて一部の処理を省略又は変更してもよい。
図6に示した画像521は一例に過ぎず、映像に含まれる画像521は、車両301−iが走行する道路及び日時に応じて変化する。図7のパーツテーブル522、図8のオブジェクトテーブル523、図14及び図15のパーツは一例に過ぎず、パーツテーブル522、オブジェクトテーブル523、及びパーツは、画像521に応じて変化する。
図9のスコアテーブル524及び図10の評価値は一例に過ぎず、スコアテーブル524及び評価値は、パーツの情報量を示す属性に応じて変化する。図11の比較結果は一例に過ぎず、優先パーツの比較結果は、画像521に応じて変化する。
図12の優先パーツテーブル531及び図13のキー画像テーブル532は一例に過ぎず、優先パーツテーブル531及びキー画像テーブル532は、優先パーツ及びキー画像の選択結果に応じて変化する。
図17は、図1及び図5の画像圧縮装置101として用いられる情報処理装置(コンピュータ)の構成例を示している。図17の情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)1701、メモリ1702、入力装置1703、出力装置1704、補助記憶装置1705、媒体駆動装置1706、及びネットワーク接続装置1707を含む。これらの構成要素はバス1708により互いに接続されている。
メモリ1702は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリであり、処理に用いられるプログラム及びデータを格納する。メモリ1702は、図5の記憶部513として用いることができる。
CPU1701(プロセッサ)は、例えば、メモリ1702を利用してプログラムを実行することにより、図1及び図5の第1選択部111、第2選択部112、及び生成部113として動作する。CPU1701は、メモリ1702を利用してプログラムを実行することにより、図5の分割部512としても動作する。
入力装置1703は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス等であり、オペレータ又はユーザからの指示又は情報の入力に用いられる。出力装置1704は、例えば、表示装置、プリンタ、スピーカ等であり、オペレータ又はユーザへの問い合わせ又は指示、及び処理結果の出力に用いられる。
補助記憶装置1705は、例えば、磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置、テープ装置等である。補助記憶装置1705は、ハードディスクドライブ又はフラッシュメモリであってもよい。情報処理装置は、補助記憶装置1705にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ1702にロードして使用することができる。補助記憶装置1705は、図5の記憶部513として用いることができる。
媒体駆動装置1706は、可搬型記録媒体1709を駆動し、その記録内容にアクセスする。可搬型記録媒体1709は、メモリデバイス、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク等である。可搬型記録媒体1709は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等であってもよい。オペレータ又はユーザは、この可搬型記録媒体1709にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ1702にロードして使用することができる。
このように、処理に用いられるプログラム及びデータを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、メモリ1702、補助記憶装置1705、又は可搬型記録媒体1709のような、物理的な(非一時的な)記録媒体である。
ネットワーク接続装置1707は、図3の通信ネットワーク302に接続され、通信に伴うデータ変換を行う通信インタフェース回路である。情報処理装置は、プログラム及びデータを外部の装置からネットワーク接続装置1707を介して受信し、それらをメモリ1702にロードして使用することができる。ネットワーク接続装置1707は、図5の通信部511として用いることができる。
なお、情報処理装置が図17のすべての構成要素を含む必要はなく、用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略することも可能である。例えば、オペレータ又はユーザと対話する必要がない場合は、入力装置1703及び出力装置1704を省略してもよい。可搬型記録媒体1709又は通信ネットワークを使用しない場合は、媒体駆動装置1706又はネットワーク接続装置1707を省略してもよい。
図4の制御装置402としては、図17と同様の情報処理装置を用いることができる。
開示の実施形態とその利点について詳しく説明したが、当業者は、特許請求の範囲に明確に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更、追加、省略をすることができるであろう。
図1乃至図17を参照しながら説明した実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
コンピュータにより実行される画像圧縮方法であって、前記コンピュータが、
複数の画像から物体が写っている複数の部分画像を抽出し、
前記複数の部分画像それぞれの情報量に基づいて、いずれかの部分画像を選択し、
前記複数の画像の中から、いずれかの画像を選択し、
選択した部分画像と選択した画像とを関連付けた圧縮画像を生成する、
ことを特徴とする画像圧縮方法。
(付記2)
前記コンピュータは、前記複数の部分画像のうち、最も情報量が多い部分画像を選択することを特徴とする付記1記載の画像圧縮方法。
(付記3)
前記コンピュータは、前記複数の部分画像各々の画素値、サイズ、及び欠損の度合いのうち、少なくとも1つ以上の属性に基づいて、各部分画像の情報量を推定することを特徴とする付記2記載の画像圧縮方法。
(付記4)
前記コンピュータは、前記物体を含む複数の物体それぞれについて、前記最も情報量が多い部分画像を選択し、前記複数の画像のうち、前記最も情報量が多い部分画像を最も多く含む画像を選択することを特徴とする付記2又は3記載の画像圧縮方法。
(付記5)
前記複数の画像は、1台の車両又は複数台の車両に搭載された撮像装置によって撮影された映像に含まれる画像であることを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の画像圧縮方法。
(付記6)
複数の画像から物体が写っている複数の部分画像を抽出し、前記複数の部分画像それぞれの情報量に基づいて、いずれかの部分画像を選択する第1選択部と、
前記複数の画像の中から、いずれかの画像を選択する第2選択部と、
前記第1選択部が選択した部分画像と前記第2選択部が選択した画像とを関連付けた圧縮画像を生成する生成部と、
を備えることを特徴とする画像圧縮装置。
(付記7)
前記第1選択部は、前記複数の部分画像のうち、最も情報量が多い部分画像を選択することを特徴とする付記6記載の画像圧縮装置。
(付記8)
前記第1選択部は、前記複数の部分画像各々の画素値、サイズ、及び欠損の度合いのうち、少なくとも1つ以上の属性に基づいて、各部分画像の情報量を推定することを特徴とする付記7記載の画像圧縮装置。
(付記9)
前記第1選択部は、前記物体を含む複数の物体それぞれについて、前記最も情報量が多い部分画像を選択し、前記第2選択部は、前記複数の画像のうち、前記最も情報量が多い部分画像を最も多く含む画像を選択することを特徴とする付記7又は8記載の画像圧縮装置。
(付記10)
前記複数の画像は、1台の車両又は複数台の車両に搭載された撮像装置によって撮影された映像に含まれる画像であることを特徴とする付記6乃至9のいずれか1項に記載の画像圧縮装置。
101 画像圧縮装置
111 第1選択部
112 第2選択部
113 生成部
301−1〜301−N 車両
302 通信ネットワーク
401 撮像装置
402 制御装置
411 制御部
412 時刻計算部
413 位置計算部
414、511 通信部
415、513 記憶部
512 分割部
521、1401、1402 画像
522 パーツテーブル
523 オブジェクトテーブル
524 スコアテーブル
525 圧縮画像
531 優先パーツテーブル
532 キー画像テーブル
601 道路
611〜613、621〜624、631〜633、1411〜1415、1421〜1424 パーツ
1701 CPU
1702 メモリ
1703 入力装置
1704 出力装置
1705 補助記憶装置
1706 媒体駆動装置
1707 ネットワーク接続装置
1708 バス
1709 可搬型記録媒体

Claims (6)

  1. コンピュータにより実行される画像圧縮方法であって、前記コンピュータが、
    複数の画像から物体が写っている複数の部分画像を抽出し、
    前記複数の部分画像それぞれの情報量に基づいて、いずれかの部分画像を選択し、
    前記複数の画像の中から、いずれかの画像を選択し、
    選択した部分画像と選択した画像とを関連付けた圧縮画像を生成する、
    ことを特徴とする画像圧縮方法。
  2. 前記コンピュータは、前記複数の部分画像のうち、最も情報量が多い部分画像を選択することを特徴とする請求項1記載の画像圧縮方法。
  3. 前記コンピュータは、前記複数の部分画像各々の画素値、サイズ、及び欠損の度合いのうち、少なくとも1つ以上の属性に基づいて、各部分画像の情報量を推定することを特徴とする請求項2記載の画像圧縮方法。
  4. 前記コンピュータは、前記物体を含む複数の物体それぞれについて、前記最も情報量が多い部分画像を選択し、前記複数の画像のうち、前記最も情報量が多い部分画像を最も多く含む画像を選択することを特徴とする請求項2又は3記載の画像圧縮方法。
  5. 前記複数の画像は、1台の車両又は複数台の車両に搭載された撮像装置によって撮影された映像に含まれる画像であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像圧縮方法。
  6. 複数の画像から物体が写っている複数の部分画像を抽出し、前記複数の部分画像それぞれの情報量に基づいて、いずれかの部分画像を選択する第1選択部と、
    前記複数の画像の中から、いずれかの画像を選択する第2選択部と、
    前記第1選択部が選択した部分画像と前記第2選択部が選択した画像とを関連付けた圧縮画像を生成する生成部と、
    を備えることを特徴とする画像圧縮装置。
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