JP2019173108A - 二酸化炭素還元装置 - Google Patents

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敏夫 眞鍋
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佳彦 今中
俊久 穴澤
Toshihisa Anazawa
俊久 穴澤
英之 天田
Hideyuki Amada
英之 天田
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Abstract

【課題】 二酸化炭素を効率的に還元可能な二酸化炭素還元装置の提供。【解決手段】 二酸化炭素吸着剤を含有する流動性媒体と、カソード電極を備え、前記流動性媒体が流入及び流出可能なカソード槽と、前記流動性媒体を前記カソード槽内に流入及び流出させる輸送手段と、を有する二酸化炭素還元装置である。【選択図】 図3

Description

本発明は、二酸化炭素還元装置に関する。
地球温暖化が認知されて以来、産業活動に伴って大気中に排出される二酸化炭素を如何に削減するかが重要な課題となっている。
大気中の二酸化炭素を減少させる方法として、人工光合成の技術が、近年、注目を集めている。人工光合成の技術は、太陽光のエネルギーによって二酸化炭素を還元し、利用可能な有機化合物に変換する技術である。人工光合成では、電解液の入った槽中で、アノードに置いた光励起材料に太陽光を照射することで電子とプロトンとを発生させる。そして、発生した電子とプロトンとをカソードに置いた還元触媒に送り、二酸化炭素と反応させることで、一酸化炭素や有機化合物を生成する。この際のカソード側の反応は、一種の電解還元であり、カソードの触媒上では、二酸化炭素が、2つの電子及び2つのプロトンと段階的に反応して、ギ酸ないし一酸化炭素、ホルムアルデヒド、メタノール、メタンと、有用性の高い物質へと還元されていく。
電解還元の一般的な方法では、作用極、対極、及び槽を有する電気化学セルを用いる(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2011/132375号パンフレット
二酸化炭素の電解還元においては、高濃度の二酸化炭素、電子、及びプロトンを二酸化炭素還元触媒に接触させることが、反応の効率を高める上で重要になってくる。
しかし、従来の技術では、二酸化炭素還元触媒への二酸化炭素、電子、及びプロトンの供給は、十分であるとはいえない。
本発明は、二酸化炭素を効率的に還元可能な二酸化炭素還元装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
1つの態様では、二酸化炭素還元装置は、
二酸化炭素吸着剤を含有する流動性媒体と、
カソード電極を備え、前記流動性媒体が流入及び流出可能なカソード槽と、
前記流動性媒体を前記カソード槽内に流入及び流出させる輸送手段と、を有する。
本発明の二酸化炭素還元装置によれば、従来における前記諸問題を解決することができ、二酸化炭素を効率的に還元可能な二酸化炭素還元装置を提供できる。
図1は、従来の二酸化炭素還元装置の一例を示した模式図である。 図2は、カソード電極の一例を示した模式図である。 図3は、開示の二酸化炭素還元装置の一例の断面模式図である。 図4は、開示の二酸化炭素還元装置の他の一例の断面模式図である。 図5は、開示の二酸化炭素還元装置の他の一例の断面模式図である。 図6は、開示の二酸化炭素還元装置の他の一例の断面模式図である。 図7は、実施例1及び比較例1のサイクリックボルタンメトリーの測定結果である。
(二酸化炭素還元装置)
開示の二酸化炭素還元装置は、流動性媒体、カソード槽、及び輸送手段を有し、更に必要に応じて、二酸化炭素供給手段、生成物回収手段、アノード槽、プロトン伝導膜などのその他の手段を有する。
二酸化炭素還元装置の反応の一例を以下に示す。
前記二酸化炭素還元装置のアノード側では、例えば、アノード電極に照射された光エネルギーを利用して、以下に示す水の分解が生じる。
O → 1/2O + 2H +2e
一方、前記二酸化炭素還元装置のカソード側では、例えば、以下に示す二酸化炭素の還元が生じる。
CO + 2H + 2e → HCOOH
トータルの反応式としては、例えば、以下のようになる。
O + CO → HCOOH + 1/2O
生成するギ酸は、例えば、濃縮され回収される。
図1に、従来から提案されている二酸化炭素還元装置の一例を示す。従来から提案されている二酸化炭素還元装置は、アノード電極12を有し、二酸化炭素を溶解させた電解液112に、二酸化炭素還元触媒が配されたカソード電極1を浸漬している。二酸化炭素を溶解させた電解液と二酸化炭素還元触媒との反応では、電解液に溶解可能な量の二酸化炭素しか反応に用いることができず、二酸化炭素還元反応を効率的に制御することは困難であった。
そこで、本発明者らは、反応に用いることのできる二酸化炭素の量を増やすため、二酸化炭素吸着剤を用いることを検討し、二酸化炭素吸着剤をカソード電極上に配したカソード電極を見出した。図2に、カソード電極の一例を示す。カソード電極1を、二酸化炭素還元触媒が配された電気を通す金属含有部材2の表面に、二酸化炭素を吸着できる固体の吸着剤3を配する。このカソード電極を二酸化炭素還元装置に用いることで、反応に用いることのできる二酸化炭素の量を増加させることが可能となり、二酸化炭素還元反応をある程度は効率的に制御することが可能となった。
二酸化炭素吸着剤が吸着可能な二酸化炭素の量は、二酸化炭素吸着剤の量にほぼ比例する。固体吸着剤を金属含有部材表面に配したカソード電極の場合では、金属含有部材に配することができる二酸化炭素吸着剤の量は、金属含有部材の表面積に依存するため、限られた量である。これらのことから、反応に用いることのできる二酸化炭素の量としては限られたものになる。
反応に用いることのできる二酸化炭素の量を増加させるためには、金属含有部材の表面の二酸化炭素吸着剤の量を増加させることが考えられる。しかし、表面積が限られた金属含有部材の表面に、多くの二酸化炭素吸着剤を配すると、二酸化炭素吸着剤の部分(二酸化炭素吸着剤層)の厚みが増加する。二酸化炭素吸着剤層の厚みが増すと、二酸化炭素吸着剤層の表面とカソード電極表面にある二酸化炭素還元触媒との距離が大きくなる。この距離が大きいと、二酸化炭素吸着剤層表面付近に存在する二酸化炭素は、二酸化炭素還元触媒と反応し難くなり、結果的に、反応に用いられる二酸化炭素の量は二酸化炭素吸着剤の増加と比例しない。この問題を解決する方法として、二酸化炭素吸着剤部分に導電性フィラー、及び二酸化炭素還元触媒を含有させることも考えられる。しかし、これらの混合物を用いて二酸化炭素の還元反応を行うと、反応生成物が二酸化炭素吸着剤部分に吸収されて、反応物の回収が困難になる。
そこで、本発明者らは、反応に用いることのできる二酸化炭素の量を増加させるために、二酸化炭素をカソードに対して連続的に供給することを考えた。しかし、通常、粉体である二酸化炭素吸着剤をカソード電極又は金属含有部材上に配すると、粉体に二酸化炭素を含む電解液が次々に当たり、粉体が押し流される問題が発生する。
本発明者らは、上記の問題について検討した結果、二酸化炭素吸着剤を有する流動性媒体を連続的にカソードに接触させる装置が、前述の粉体が押し流されてしまう問題を解決でき、二酸化炭素を効率的に還元できることを見出した。
<流動性媒体>
流動性媒体は、二酸化炭素吸着剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
<<二酸化炭素吸着剤>>
開示の二酸化炭素吸着剤は、二酸化炭素を吸着可能である。
前記二酸化炭素吸着剤としては、二酸化炭素を吸着可能であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、活性炭、カーボンナノチューブ、メソポーラスシリカ、ゼオライト、多孔性金属錯体が挙げられる。これらの中でも、二酸化炭素の吸着能力が優れる点で、活性炭、及び多孔性金属錯体が好ましい。
−活性炭−
活性炭としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
活性炭の比表面積としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000m/g〜2,500m/gが好ましく、1,200m/g〜2,000m/gがより好ましい。
比表面積は、例えば、比表面積/細孔分布測定装置(日本ベル株式会社 BELSORP−mini)を用いて窒素吸着等温線を測定し、BET法による解析によって求めることができる。
活性炭は、製造したものであってもよいし、市販品であってもよい。市販品としては、例えば、球状活性炭 太閤Qタイプ(フタムラ化学株式会社製)、クレハ球状活性炭 BAC(株式会社クレハ製)、繊維状活性炭 FR−20(クラレケミカル株式会社製)などが挙げられる。
−カーボンナノチューブ−
カーボンナノチューブとは、炭素によって作られる六員環ネットワーク(グラフェンシート)が単層あるいは多層の同軸管状になった物質である。
カーボンナノチューブとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シングルウォールナノチューブ(SWNT)、マルチウォールナノチューブ(MWNT)などが挙げられる。
−メソポーラスシリカ−
メソポーラスシリカとは、細孔を有するシリカである。細孔の平均径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2nm〜50nmが好ましく、2nm〜10nmがより好ましい。
メソポーラスシリカの代表的な例としては、例えば、MCM−41、MCM−48、MCM−50、SBA−1、SBA−11、SBA−15、SBA−16、FSM−16、KIT−5、KIT−6、HMS(六方晶)、MSU−F、MSU−Hなどが挙げられる。これらのメソポーラスシリカは市販されているものを入手して使用することができ、又は公知の方法を利用して合成することができる。
−ゼオライト−
ゼオライトとは、沸石とも呼ばれ、アルミノケイ酸塩の一種である。ゼオライトの形状、組成、及び物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。ゼオライトとしては、市販されているものを入手して使用することができ、又は公知の方法を利用して合成することができる。
−多孔性金属錯体−
多孔性金属錯体は、金属イオンと、アニオン性配位子とを含有する多孔性材料である。多孔性金属錯体(MOF)は、多孔性配位高分子(PCP)とも呼ばれることがある。
前記金属イオンとしては、例えば、チタンイオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、銅イオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、ジルコニウムイオンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アニオン配位子としては、例えば、以下のアニオンが挙げられる。
・フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンなどのハロゲン化物イオン
・テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロケイ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオンなどの無機酸イオン
・トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオンなどのスルホン酸イオン
・ギ酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、酪酸イオン、イソ酪酸イオン、吉草酸イオン、カプロン酸イオン、エナント酸イオン、シクロヘキサンカルボン酸イオン、カプリル酸イオン、オクチル酸イオン、ペラルゴン酸イオン、カプリン酸イオン、ラウリン酸イオン、ミリスチン酸イオン、ペンタデシル酸イオン、パルミチン酸イオン、マルガリン酸イオン、ステアリン酸イオン、ツベルクロステアリン酸イオン、アラキジン酸イオン、ベヘン酸イオン、リグノセリン酸イオン、α−リノレン酸イオン、エイコサペンタエン酸イオン、ドコサヘキサエン酸イオン、リノール酸イオン、オレイン酸イオンなどの脂肪族モノカルボン酸イオン
・安息香酸イオン、2,5−ジヒドロキシ安息香酸イオン、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸イオン、2,6−ジヒドロキシ−1−ナフトエ酸イオン、4,4’−ジヒドロキシ−3−ビフェニルカルボン酸イオンなどの芳香族モノカルボン酸イオン
・ニコチン酸イオン、イソニコチン酸イオンなどの複素芳香族モノカルボン酸イオン
・1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートイオン、フマレートイオンなどの脂肪族ジカルボン酸イオン
・1,3−ベンゼンジカルボキシレートイオン、5−メチル−1,3−ベンゼンジカルボキシレートイオン、1,4−ベンゼンジカルボキシレートイオン、1,4−ナフタレンジカルボキシレートイオン、2,6−ナフタレンジカルボキシレートイオン、2,7−ナフタレンジカルボキシレートイオン、4,4’−ビフェニルジカルボキシレートイオンなどの芳香族ジカルボン酸イオン
・2,5−チオフェンジカルボキシレート、2,2’−ジチオフェンジカルボキシレートイオン、2,3−ピラジンジカルボキシレートイオン、2,5−ピリジンジカルボキシレートイオン、3,5−ピリジンジカルボキシレートイオンなどの複素芳香族ジカルボン酸イオン
・1,3,5−ベンゼントリカルボキシレートイオン、1,3,4−ベンゼントリカルボキシレートイオン、ビフェニル−3,4’,5−トリカルボキシレートイオンなどの芳香族トリカルボン酸イオン
・1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボキシレートイオン、[1,1’:4’,1’’]ターフェニル−3,3’’,5,5’’−テトラカルボキシレートイオン、5,5’−(9,10−アントラセンジイル)ジイソフタレートイオンなどの芳香族テトラカルボン酸イオン
・イミダゾレートイオン、2−メチルイミダゾレートイオン、ベンゾイミダゾレートイオンなどの複素環化合物のイオン
ここで、アニオン性配位子とは金属イオンに対して配位する部位がアニオン性を有する配位子を意味する。
これらの中でも、アニオン性配位子としては、カルボキシ基、水酸基、アミノ基、イミノ基、チオール基、カルボキシレート基、及びオキシム基から選択される少なくともいずれかの官能基を有するものが好ましい。これらの中でも、アニオン性配位子としては、カルボキシレート基を有するものがより好ましい。すなわち、脂肪族モノカルボン酸イオン、芳香族モノカルボン酸イオン、複素芳香族モノカルボン酸イオン、脂肪族ジカルボン酸イオン、芳香族ジカルボン酸イオン、複素芳香族ジカルボン酸イオン、芳香族トリカルボン酸イオン及び芳香族テトラカルボン酸イオンから選ばれるいずれかであることが好ましい。
また、配位子としては、下記構造式で表される化合物(2,5−ジヒドロキシテレフタル酸(dobdc))のように、少なくとも1つの芳香族炭化水素環と、少なくとも1つの芳香族炭化水素環に結合する2対のカルボキシ基及び水酸基とを有し、2対のカルボキシ基及び水酸基のそれぞれは、少なくとも1つの芳香族炭化水素環基における隣接する2つの炭素原子にそれぞれ結合していることが好ましい。そうすることにより、M(dobdc)〔M/DOBDC錯体〕と同様に、多孔質構造を形成しやすい。
金属に配位子が配位し、多孔質構造を形成した多孔性金属錯体としては、例えば、下記文献に記載のM/DOBDC錯体(M=Ni、Mg、Co等)などが知られている。
文献:N. L. Rosi, J. Kim, M. Eddaoudi, B. Chen, M. O’Keeffe, O. M. Yaghi, J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 1504−1518
文献:Dietzel, P. D. C.; Panella, B.; Hirscher, M.; Blom, R.; Fjellvag, H. Chem. Commun. 2006, 959.
文献:S. R. Caskey, A. G. Wong−Foy, A. J. Matzger, J. Am. Chem. Soc. 2008, 130, 10870 − 10871.
文献:Dietzel, P. D. C.; Besikiotis, V.; Blom, R. J. Mater. Chem. 2009, 19, 7362 − 7370.
文献:Liu, J.; Tian, J.; Thallapally, P. K.; McGrail, B. P. J. Phys. Chem. C 2012, 116, 9575 − 9581.
多孔性金属錯体の製造方法としては、例えば、下記文献に記載の製造方法などが挙げられる。
文献:Ru−Qiang Zou, Hiroaki Sakurai, Song Han, Rui−Qin Zhong, and Qiang Xu, J. Am. Chem.Soc., 2007, 129, 8402−8403
<<その他の成分>>
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、二酸化炭素吸着剤を分散させる分散媒、導電性フィラー、金属触媒微粒子などが挙げられる。
−分散媒−
分散媒としては、例えば、電解液、イオン液体などが挙げられる。これらの中でも、分子サイズの点で、イオン液体が好ましい。二酸化炭素吸着剤は、細孔を有することが多く、分散媒が水を多く含むと、二酸化炭素吸着剤の細孔を塞ぐ可能性がある。イオン液体の分子は、二酸化炭素吸着剤の細孔に入らない程度の大きさであるから、イオン液体は、二酸化炭素吸着剤の二酸化炭素の吸着を阻害せず、好ましい。
更に、イオン液体は、二酸化炭素還元反応における、アノード側から供給されるプロトンをカソード側に伝達できる点からも、好ましい。
イオン液体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。イオン液体の具体例としては、例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドなどが挙げられる。
−導電性フィラー−
導電性フィラーを含有することで、電子をカソード表面のみだけではなく、二酸化炭素吸着剤近傍にも電子を伝達させることができ、二酸化炭素還元反応を更に進行させることができる。
導電性フィラーとしては、電子を伝達させることができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、金属微粒子、カーボン微粒子などが挙げられる。導電性フィラーの形状、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。なお、二酸化炭素吸着剤として活性炭など導電性を有する物質を用いた場合、二酸化炭素吸着剤自身が導電性フィラーの役割をすることができる。
−金属触媒微粒子−
金属触媒微粒子は、二酸化炭素を還元可能な触媒である。金属触媒微粒子の組成としては、例えば、金、亜鉛、銅、インジウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、金属触媒微粒子は、分散媒に分散させてもよく、二酸化炭素吸着剤の表面に担持させてもよい。また、金属触媒微粒子は、導電性フィラーと同様の役割もすることができる。
金属触媒微粒子の大きさ、形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
<カソード槽>
カソード槽は、カソード電極を備える。
カソード槽の形状としては、流動性媒体が流入及び流出可能であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
カソード電極の材質としては、通常の電極に用いられる材質であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。導電体の材質としては、例えば、FTO(Fluorine−doped tin oxide)ガラス、白金などが挙げられる。
導電体の形状、大きさ、厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<輸送手段>
開示の輸送手段は、流動性媒体を移動させることができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
輸送手段の材質、形状、大きさ、及び構造は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
輸送手段は、カソード槽内に配置してもよく、カソード槽の外に配置してもよい。カソード槽の外に配置する場合、流動性媒体をカソード槽に流入及び流出させるために、輸送手段とカソード槽は同一の流路(配管)上に置く必要がある。
前記輸送手段としては、例えば、ポンプなどが挙げられる。
<その他の手段>
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、二酸化炭素供給手段、生成物回収手段、アノード槽、プロトン伝導膜、加熱手段、電源、光源などが挙げられる。
開示の二酸化炭素還元装置においては、上述のカソード槽、及び輸送手段、二酸化炭素供給手段、並びに生成物回収手段は流路などを介して、同一の流動性媒体と接することが可能となる配置が好ましい。
<<二酸化炭素供給手段>>
二酸化炭素供給手段は、二酸化炭素吸着剤に二酸化炭素を供給する手段である。
二酸化炭素供給手段としては、例えば、二酸化炭素の気体を流動性媒体にバブリングする手段などが挙げられる。
二酸化炭素供給手段の大きさ、形状は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
<<生成物回収手段>>
生成物回収手段は、二酸化炭素を還元して得られた生成物を流動性媒体から回収する手段である。
生成物回収手段の材質、形状、構造、及び大きさは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。なお、生成物回収手段内に、加熱手段を有することが好ましい。これは、生成物が気体である場合は、流動性媒体中に吸着及び溶解されないことが多いため、生成物を含有する流動性媒体を加熱することで、生成物が得られやすくなるためである。
生成物回収手段は、カソード槽から流動性媒体が流出する流出口付近に置くことが好ましい。
<<アノード槽>>
アノード槽は、アノード電極を有し、更に必要に応じて、電解液などその他の部材を有する。
アノード槽の材質、形状、構造、及び大きさは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
アノード電極及びカソード電極に対して外部電源を用いて通電して行う通常の電解還元におけるアノード電極の材質としては、例えば、Ptなどが挙げられる。
一方、アノード電極に光を照射して行う二酸化炭素の電解還元(所謂人工光合成)におけるアノード電極の材質としては、例えば、水の酸化分解が可能な光励起材料や多接合半導体などが挙げられる。光励起材料としては、例えば、窒化物半導体層を具備するアノード電極などが挙げられる。
電解液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、炭酸水素カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、硫酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液などが挙げられる。
<<プロトン伝導膜>>
プロトン伝導膜は、プロトン透過膜とも呼ばれ、カソード槽とアノード槽との間に挟まれている。
プロトン透過膜は、カソード槽内の流動性媒体と、アノード槽内の電解液とが混合することを防ぐ。
プロトン透過膜は、ほぼプロトンのみがプロトン透過膜を通過し、かつ他の物質がプロトン透過膜を通過できないものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナフィオン(登録商標)などが挙げられる。
なお、ナフィオンは、炭素−フッ素からなる疎水性テフロン(登録商標)骨格とスルホン酸基を持つパーフルオロ側鎖から構成されるパーフルオロカーボン材料である。具体的には、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ[2−(フルオロスルフォニルエトキシ)プロピルビニルエーテル]との共重合体である。
<<加熱手段>>
加熱手段は、流動性媒体を加熱する手段である。
加熱方法としては、流動性媒体の温度を上げることができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、光照射する手段が挙げられる。光照射する手段を用いる場合、アノード電極に光励起材料を配置することが好ましい。
加熱手段の材質、形状、構造、及び大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
加熱手段は、例えば、上述のカソード槽近傍、上述の生成物回収手段近傍に配置することができる。
加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、40℃〜50℃が挙げられる。
カソード槽近傍に加熱手段を配置して、カソード槽近傍の流動性媒体を加熱する場合では、次のような利点がある。カソード電極付近に存在する流動性媒体中の二酸化炭素吸着剤に吸着している二酸化炭素が脱離しやすくなり、カソード電極付近の二酸化炭素の濃度が上昇する。また、カソード電極付近は、二酸化炭素還元反応が進行する部分であるため、反応が起こる場所の温度を上げることとなり、二酸化炭素の反応速度が増大する。これらの結果、二酸化炭素の還元をより効率的に進行させることが可能となる。
生成物回収手段近傍に加熱手段を配置して、生成物回収手段近傍の流動性媒体を加熱する場合では、次のような利点がある。二酸化炭素を還元すると、例えば、一酸化炭素、メタン、低沸点のメタノールなどの生成物が得られる。これらを含む流動性媒体を加熱すると、流動性媒体に吸着又は溶解することなく生成物を回収することができ、生成物を効率的に回収可能となる。
<<電源>>
前記電源としては、直流電流を印加可能な部材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<光源>>
前記光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、キセノンランプ、太陽光などが挙げられる。
前記光源は、アノード電極に光を照射して行う二酸化炭素の電解還元(所謂人工光合成)において、前記アノード電極に光を照射するために用いられる。
開示の二酸化炭素還元装置の一例を図を用いて説明する。
図3は、開示の二酸化炭素還元装置の一例の断面模式図である。
二酸化炭素還元装置10Aは、カソード電極1を備えるカソード槽5、プロトン伝導膜14、及び電解液122に浸されたアノード電極12をこの順で有する。カソード電極1は、二酸化炭素を還元可能な二酸化炭素還元触媒を有する。流動性媒体4は、輸送手段(図示せず)により、カソード槽に流入及び流出する(図中矢印方向)。図3では、流動性媒体4は、カソード電極1の長さ方向(図中下から上)に向かって移動している。流動性媒体4は、二酸化炭素吸着剤及び分散媒を含有する。このため、流動性媒体4は二酸化炭素を多く保持している。
二酸化炭素還元装置10Aにおいては、定電圧電源装置15により、カソード電極1と、アノード電極12との間に電圧が印加される。そうすると、アノード側では、電解液に含まれる水の酸化分解が生じ、カソード側ではカソード電極1の表面にある二酸化炭素還元触媒により二酸化炭素が還元される。二酸化炭素還元反応に用いられる二酸化炭素は、カソード電極1付近に到達した流動性媒体4に含まれる二酸化炭素である。なお、二酸化炭素を還元することで得られた生成物は、分散媒に溶解する、又は気泡となって流動性媒体に留まる。流動性媒体4は、輸送手段により連続的に図中下から上に移動するため、カソード電極1と連続的に接触する。このため、二酸化炭素還元反応が連続的に起きる。
開示の二酸化炭素還元装置の他の一例を図を用いて説明する。
図4は、開示の二酸化炭素還元装置の他の一例の断面模式図である。
二酸化炭素還元装置10Bは、カソード電極1を備えるカソード槽5、プロトン伝導膜14、並びに電解液122に浸されたアノード電極12及び光励起材料18をこの順で有する。更に、光源16を有する。カソード電極1は、二酸化炭素を還元可能な二酸化炭素還元触媒を有する。流動性媒体4は、輸送手段(図示せず)により、カソード槽に流入及び流出する(図中矢印方向)。図4では、流動性媒体4は、カソード電極1の長さ方向(図中下から上)に向かって移動している。流動性媒体4は、二酸化炭素吸着剤及び分散媒を含有する。このため、流動性媒体4は二酸化炭素を多く保持している。
二酸化炭素還元装置10Bにおいては、光源16からの光が光励起材料18に照射されることで、アノード電極表面で水の酸化分解が生じる。その反応によって、導線17により接続されたアノード電極12とカソード電極1との間に起電力が生じる。その起電力により、カソード側では、二酸化炭素の還元反応が起きる。二酸化炭素還元反応に用いられる二酸化炭素は、カソード電極1付近に到達した流動性媒体4に含まれる二酸化炭素である。なお、二酸化炭素を還元することで得られた生成物は、分散媒に溶解する、又は気泡となって流動性媒体に留まる。流動性媒体4は、輸送手段により連続的に図中下から上に移動するため、連続的にカソード電極1と接触する。このため、二酸化炭素還元反応が連続的に起きる。
開示の二酸化炭素還元装置の他の一例を図を用いて説明する。
図5は、開示の二酸化炭素還元装置の一例の断面模式図である。
二酸化炭素還元装置10Aは、一つの流路で、カソード槽5、生成物回収手段31、輸送手段33、及び二酸化炭素供給手段32がこの順で接続されている。流動性媒体4は、輸送手段33により、流路の中を図中矢印方向に動く。
カソード槽5はカソード電極1を備え、プロトン伝導膜14、及び電解液122に浸されたアノード電極12がこの順で並んでいる。流動性媒体4は、輸送手段33により、カソード槽5に流入及び流出される(図中下から上)。流動性媒体4は、カソード電極1とプロトン伝導膜14とに接している。カソード電極1は、二酸化炭素を還元可能な二酸化炭素還元触媒を有する。流動性媒体4は、二酸化炭素吸着剤及び分散媒を含有する。このため、流動性媒体は二酸化炭素を多く保持している。
二酸化炭素還元装置10Aにおいては、カソード槽と、生成物回収手段31、輸送手段33、及び二酸化炭素供給手段32が、一つの流路で接続されており、流動性媒体4は装置内を循環することができる。流動性媒体4が二酸化炭素供給手段32に到達すると、二酸化炭素がバブリングで流動性媒体4に供給され、二酸化炭素が流動性媒体4に含まれる二酸化炭素吸着剤に吸着される。二酸化炭素が吸着した流動性媒体4は、輸送手段33によりカソード槽5に運ばれる。
二酸化炭素還元装置10Aにおいては、定電圧電源装置15により、カソード電極1と、アノード電極12との間に電圧が印加される。そうすると、アノード側では、電解液に含まれる水の酸化分解が生じ、カソード側では電極1の表面にある二酸化炭素還元触媒により二酸化炭素が還元される。二酸化炭素還元反応に用いられる二酸化炭素は、カソード電極1付近に到達した流動性媒体4に含まれる二酸化炭素である。なお、二酸化炭素を還元することで得られた生成物は、分散媒に溶解する、又は気泡となって流動性媒体に留まる。流動性媒体4は、輸送手段により図中下から上に連続的に移動するため、連続的にカソード電極1と接触する。このため、二酸化炭素還元反応が連続的に起きる。
カソード槽5で得られた生成物は、分散媒に溶解する又は気泡となり、流動性媒体4とともに生成物回収手段31に輸送される。生成物回収手段31において、生成物が回収され、流動性媒体4は輸送手段33により再び二酸化炭素供給手段32へ運ばれ、二酸化炭素を供給される。二酸化炭素が供給された流動性媒体4は、再びカソード槽5に運ばれ、還元反応に供される。
開示の二酸化炭素還元装置の他の一例を図を用いて説明する。
図6は、開示の二酸化炭素還元装置の他の一例の断面模式図である。
二酸化炭素還元装置10Bは、一つの流路で、カソード槽5、生成物回収手段31、輸送手段33、及び二酸化炭素供給手段32がこの順で接続されている。流動性媒体4は、輸送手段33により、流路中を図中矢印方向に動く。
カソード槽5はカソード電極1を備え、プロトン伝導膜14、電解液122に浸されたアノード電極12、及び光励起材料18がこの順で並んでいる。更に、光源16を有する。
流動性媒体4は、輸送手段33により、カソード槽5に流入及び流出される(図中下から上)。流動性媒体4は、カソード電極1とプロトン伝導膜14とに接している。カソード電極1は、二酸化炭素を還元可能な二酸化炭素還元触媒を有する。流動性媒体4は、二酸化炭素吸着剤及び分散媒を含有する。このため、流動性媒体は二酸化炭素を多く保持している。
二酸化炭素還元装置10Bにおいては、反応槽と、生成物回収手段31、輸送手段33、及び二酸化炭素供給手段32が、一つの流路で結ばれており、流動性媒体4は装置内を循環することができる。流動性媒体4が二酸化炭素供給手段に到達すると、二酸化炭素が流動性媒体4にバブリングで供給され、二酸化炭素が流動性媒体4に含まれる二酸化炭素吸着剤に吸着される。二酸化炭素が吸着した流動性媒体4は、輸送手段33によりカソード槽5に運ばれる。
二酸化炭素還元装置10Bにおいては、光源16からの光が光励起材料18に照射されることで、アノード電極表面で水の酸化分解が生じる。その反応によって、導線17により接続されたアノード電極12とカソード電極1との間に起電力が生じる。その起電力により、カソード側では、二酸化炭素の還元反応が起きる。二酸化炭素還元反応に用いられる二酸化炭素は、カソード電極1付近に到達した流動性媒体4に含まれる二酸化炭素である。なお、二酸化炭素を還元することで得られた生成物は、分散媒に溶解する、又は気泡となって流動性媒体に留まる。流動性媒体4は、輸送手段により連続的に図中下から上に移動するため、連続的にカソード電極1と接触する。このため、二酸化炭素還元反応が連続的に起きる。
カソード槽5で得られた生成物は、分散媒に溶解する又は気泡となり、流動性媒体4とともに生成物回収手段31に輸送される。生成物回収手段31において、生成物が回収され、流動性媒体4は輸送手段33により再び二酸化炭素供給手段32へ運ばれ、二酸化炭素を供給される。二酸化炭素が供給された流動性媒体4は、再びカソード槽5に運ばれ、還元反応に供される。
以下、開示の技術について説明するが、開示の技術は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(比較例1)
CO吸着性能を有する多孔性金属錯体として、Ni(dobdc)錯体を合成した。2,5−ジヒドロキシテレフタル酸(dobdc)のTHF溶液と酢酸ニッケル四水和物の水溶液を混合し、ソルボサーマル法を用いて110℃で3日間加熱することで、黄色粉末を得た。
Ni(dobdc)錯体をイオン液体1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドに分散して、スラリ状にしたものを図1に示す二酸化炭素還元装置の電解セルのカソード側に充填した。カソードには銅触媒を担持したカーボンペーパーを用いた。ナフィオン膜で隔てたアノード側には0.2MのKHCO水溶液を電解液として入れ、白金電極をアノードとして用いた。この系についてサイクリックボルタンメトリーを測定した(図7)。
(実施例1)
Ni(dobdc)錯体粉末を100℃で真空加熱し、放冷してからCO雰囲気下に置いてCOを吸着させた後、これを上記イオン液体と混合してスラリ状にした。これを比較例1と同様電解セルに入れ、カソード槽内で撹拌子を回転させてカソード近傍でスラリが滞留しないようにして撹拌し、サイクリックボルタンメトリーを測定した。これは、カソード槽に流動性媒体が流入及び流出することで、カソード電極に対して流動性媒体が連続的に接触することについてのモデルとなる。その結果、比較例1に対してCOの還元に由来する酸化・還元電流が観測され、吸着された二酸化炭素が吸着材の働きで効率的に反応していることが確認された(図7)。
更に以下の付記を開示する。
(付記1)
二酸化炭素吸着剤を含有する流動性媒体と、
カソード電極を備え、前記流動性媒体が流入及び流出可能なカソード槽と、
前記流動性媒体を前記カソード槽内に流入及び流出させる輸送手段と、を有することを特徴とする二酸化炭素還元装置。
(付記2)
前記二酸化炭素吸着剤が、活性炭、カーボンナノチューブ、メソポーラスシリカ、及び多孔性金属錯体の少なくともいずれかである付記1に記載の二酸化炭素還元装置。
(付記3)
前記流動性媒体が、イオン液体を含有する付記1から2のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
(付記4)
前記流動性媒体が、導電性フィラーを更に含有する付記1から3のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
(付記5)
前記流動性媒体が、金属触媒微粒子を更に含有する付記1から4のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
(付記6)
前記二酸化炭素吸着剤に二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給手段を更に有する付記1から5のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
(付記7)
二酸化炭素を還元して生成した生成物を回収する生成物回収手段を更に有する付記1から6のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
(付記8)
前記流動性媒体を加熱する加熱手段を更に有する付記1から7のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
(付記9)
前記加熱手段が、光照射する手段である付記8に記載の二酸化炭素還元装置。
1 二酸化炭素還元用電極
2 金属含有部材
3 二酸化炭素吸着剤
4 流動性媒体
5 カソード槽
10A 二酸化炭素還元装置
10B 二酸化炭素還元装置
12 アノード電極
14 プロトン伝導膜
15 定電圧電源装置
16 光源
17 導線
31 生成物回収手段
32 二酸化炭素供給手段
33 輸送手段

Claims (9)

  1. 二酸化炭素吸着剤を含有する流動性媒体と、
    カソード電極を備え、前記流動性媒体が流入及び流出可能なカソード槽と、
    前記流動性媒体を前記カソード槽内に流入及び流出させる輸送手段と、を有することを特徴とする二酸化炭素還元装置。
  2. 前記二酸化炭素吸着剤が、活性炭、カーボンナノチューブ、メソポーラスシリカ、及び多孔性金属錯体の少なくともいずれかである請求項1に記載の二酸化炭素還元装置。
  3. 前記流動性媒体が、イオン液体を含有する請求項1から2のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
  4. 前記流動性媒体が、導電性フィラーを更に含有する請求項1から3のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
  5. 前記流動性媒体が、金属触媒微粒子を更に含有する請求項1から4のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
  6. 前記二酸化炭素吸着剤に二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給手段を更に有する請求項1から5のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
  7. 二酸化炭素を還元して生成した生成物を回収する生成物回収手段を更に有する請求項1から6のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
  8. 前記流動性媒体を加熱する加熱手段を更に有する請求項1から7のいずれかに記載の二酸化炭素還元装置。
  9. 前記加熱手段が、光照射する手段である請求項8に記載の二酸化炭素還元装置。

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