JP2019171646A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成でキャリッジの姿勢を安定させることができる印刷装置を提供すること。【解決手段】印刷装置11は、印刷材が吐出されるノズル21が形成されたノズル面22を有し、媒体99に印刷材を吐出するヘッド23と、ヘッドを搭載し、媒体の搬送方向Yと交差する走査方向Xに移動可能なキャリッジ24と、キャリッジの荷重を支持するとともに、キャリッジを走査方向に移動可能に支持するガイド部材と、走査方向に延在し、搬送方向における下流側に第1面36を有するフレーム26と、を備え、キャリッジは、ガイド部材に対して摺動する第1摺動部41と、フレームの第1面に対して摺動する第2摺動部42とを有し、第2摺動部は、第1摺動部よりも重力方向において下方に位置する。【選択図】図1
Description
本発明は、例えばインクジェット式プリンターなどの印刷装置に関する。
特許文献1には、印刷装置の一例として、媒体に液体を噴射するヘッドと、ヘッドを搭載するキャリッジと、キャリッジを支持するガイド軸とを備える記録装置が記載されている。キャリッジは、ガイド軸に沿って往復移動可能に構成される。
ガイド軸に支持されるキャリッジにおいては、重力によって、ガイド軸まわりに回転する力が作用する。そのため、特許文献1に記載される記録装置においては、キャリッジの一部分をフレームの縁に引っ掛けることにより、キャリッジの姿勢を安定させている。この場合、キャリッジの一部分がフレームの縁を回り込むように延びる必要がある。そのため、キャリッジの構成が複雑になり易い。
本発明の目的は、簡易な構成でキャリッジの姿勢を安定させることができる印刷装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する印刷装置は、印刷材が吐出されるノズルが形成されたノズル面を有し、媒体に印刷材を吐出するヘッドと、前記ヘッドを搭載し、前記媒体の搬送方向と交差する走査方向に移動可能なキャリッジと、前記キャリッジの荷重を支持するとともに、当該キャリッジを前記走査方向に移動可能に支持するガイド部材と、前記走査方向に延在し、前記搬送方向における下流側に第1面を有するフレームと、を備え、前記キャリッジは、前記ガイド部材に対して摺動する第1摺動部と、前記フレームの前記第1面に対して摺動する第2摺動部とを有し、前記第2摺動部は、前記第1摺動部よりも重力方向において下方に位置する。
上記課題を解決する印刷装置は、印刷材が吐出されるノズルが形成されたノズル面を有し、媒体に印刷材を吐出するヘッドと、前記ヘッドを搭載し、前記媒体の搬送方向と交差する走査方向に移動可能なキャリッジと、前記キャリッジの荷重を支持するとともに、当該キャリッジを前記走査方向に移動可能に支持するガイド部材と、前記走査方向に延在し、前記搬送方向における下流側に第1面を有するフレームと、を備え、前記キャリッジは、前記ガイド部材に対して摺動する第1摺動部と、前記フレームの前記第1面に対して摺動する第2摺動部とを有し、前記第2摺動部は、前記第1摺動部よりも重力方向において下方に位置する。
この構成によれば、キャリッジは、第1摺動部を介してガイド部材に支持される。キャリッジには、重力によって、ガイド部材まわりに回転する力が作用する。第1摺動部よりも下方に位置する第2摺動部がフレームの第1面に接触することにより、ガイド部材まわりに回転する力がフレームに受け止められる。これにより、キャリッジの姿勢が安定する。このように、フレームの第1面に第2摺動部を接触させるだけで、キャリッジの姿勢を安定させることができる。したがって、簡易な構成でキャリッジの姿勢を安定させることができる。
上記印刷装置においては、前記ガイド部材を前記ノズル面の垂直方向に変位させるための変位機構を備え、前記第2摺動部は、前記変位機構により前記ガイド部材が移動する際、前記第1面に対して前記垂直方向に摺動することが好ましい。
この構成によれば、キャリッジの姿勢を安定させたまま、変位機構によりガイド部材を垂直方向に変位できる。
上記印刷装置においては、前記キャリッジを前記ガイド部材に沿って移動させる移動機構と、前記キャリッジの位置を検出する検出機構と、を備え、前記移動機構は、前記フレームに取り付けられる一対のプーリーと、一対の前記プーリーに巻き掛けられ、前記キャリッジに取り付けられるベルトとを有し、前記検出機構は、前記フレームに取り付けられるエンコーダースケールと、前記キャリッジに取り付けられるセンサーとを有し、前記ベルト及び前記エンコーダースケールは、前記第1摺動部と前記第2摺動部との間において前記走査方向に延在することが好ましい。
上記印刷装置においては、前記キャリッジを前記ガイド部材に沿って移動させる移動機構と、前記キャリッジの位置を検出する検出機構と、を備え、前記移動機構は、前記フレームに取り付けられる一対のプーリーと、一対の前記プーリーに巻き掛けられ、前記キャリッジに取り付けられるベルトとを有し、前記検出機構は、前記フレームに取り付けられるエンコーダースケールと、前記キャリッジに取り付けられるセンサーとを有し、前記ベルト及び前記エンコーダースケールは、前記第1摺動部と前記第2摺動部との間において前記走査方向に延在することが好ましい。
この構成によれば、第1摺動部及び第2摺動部によりベルト及びエンコーダースケールを保護できる。
上記印刷装置において、前記エンコーダースケールは、前記ベルトよりも下方に位置することが好ましい。
上記印刷装置において、前記エンコーダースケールは、前記ベルトよりも下方に位置することが好ましい。
通常、キャリッジがガイド部材に沿って滑らかに移動するために、ガイド部材にはグリスなどの潤滑剤が塗布されている。そのため、第1摺動部がガイド部材に摺動することによって、ガイド部材から潤滑剤が落ちることがある。ガイド部材から落ちた潤滑剤がエンコーダースケールに付着すると、センサーがエンコーダースケールを正しく読み取れなくなる虞がある。この点、上記構成によれば、潤滑剤が落ちた場合、エンコーダースケールよりも、その上方に位置するベルトに付着し易い。すなわち、ベルトによってエンコーダースケールを保護できる。これにより、検出機構がキャリッジの位置を検出できなくなる虞を低減できる。
上記印刷装置において、前記エンコーダースケールは、前記ベルトと鉛直方向で重ならない位置に位置することが好ましい。
この構成によれば、ベルトに付着した潤滑剤が落ちた場合、ベルトの直下にエンコーダースケールが位置しないため、エンコーダースケールに潤滑剤が付着し難い。これにより、検出機構がキャリッジの位置を検出できなくなる虞を低減できる。
この構成によれば、ベルトに付着した潤滑剤が落ちた場合、ベルトの直下にエンコーダースケールが位置しないため、エンコーダースケールに潤滑剤が付着し難い。これにより、検出機構がキャリッジの位置を検出できなくなる虞を低減できる。
上記印刷装置において、前記ベルトに取り付けられる前記キャリッジの取付部は、前記フレームの前記第1面に対向する前記キャリッジの面において前記走査方向に延在することが好ましい。
この構成によれば、走査方向に延びる取付部によって、ガイド部材から落ちる潤滑剤を受け止めることができる。すなわち、エンコーダースケールに潤滑剤が付着し難くなる。これにより、検出機構がキャリッジの位置を検出できなくなる虞を低減できる。
以下、印刷装置の一実施形態について図を参照しながら説明する。印刷装置は、例えば、用紙等の媒体に印刷材の一例であるインクを吐出することによって、文字、写真等の画像を印刷するインクジェット式のプリンターである。本実施形態の印刷装置は、水平面に設置される。
図1に示すように、印刷装置11は、筐体12を備える。印刷装置11は、媒体99に画像を印刷する印刷部13と、媒体99を支持する支持部14と、媒体99を搬送する搬送部15と、媒体99を排出する排出部16とを備える。印刷部13、支持部14、搬送部15及び排出部16は、筐体12内に位置する。筐体12には、画像を印刷された媒体99を排出するための排出口17が開口する。排出口17は、筐体12の前面に開口する。
印刷部13は、印刷材が吐出されるノズル21が形成されたノズル面22を有し、媒体99に印刷材を吐出することにより画像を印刷するヘッド23を有する。印刷部13は、ヘッド23を搭載するキャリッジ24と、キャリッジ24を移動可能に支持するガイド軸25と、ガイド軸25に沿うように延びるフレーム26とを有する。印刷部13は、キャリッジ24をガイド軸25に沿って移動させるための移動機構27と、移動機構27によって移動するキャリッジ24の位置を検出するための検出機構28とを有する。印刷部13は、ノズル面22の垂直方向にガイド軸25を変位させるための変位機構29を有する。
支持部14は、印刷部13の下方に位置する。支持部14は、ヘッド23のノズル面22と対向する支持面31を有する。本実施形態において、支持面31は水平に広がる面である。支持部14は、印刷部13が画像を印刷する媒体99を支持する。
搬送部15は、支持部14に向けて媒体99を搬送する。搬送部15は、支持部14の支持面31に沿って媒体99を搬送する。そのため、本実施形態において、搬送部15により搬送される媒体99の搬送方向Yは水平方向である。搬送部15は、例えば回転可能な搬送ローラー32で構成される。搬送ローラー32は、媒体99を挟み込んだ状態で回転することにより媒体99を搬送する。媒体99は、例えば筐体12の後面、上面等に開口する供給口から媒体99を供給されてもよいし、筐体12に装着可能且つ媒体99を収容可能な媒体カセットから供給されてもよい。
排出部16は、印刷部13によって印刷された媒体99を排出する。本実施形態において、排出部16によって排出される媒体99の排出方向は、媒体99の搬送方向Yと一致する。排出部16は、例えば回転可能な排出ローラー33で構成される。排出ローラー33は、媒体99を挟み込んだ状態で回転することにより媒体99を排出する。排出部16は、排出口17から媒体99を排出する。そのため、媒体99は、筐体12内において、筐体12の後面から前面に向かうように搬送及び排出される。媒体99の搬送方向Yは、図1において右から左に向かう方向である。
図1及び図2に示すように、ヘッド23は、1又は複数のノズル21をノズル面22に有する。本実施形態において、ノズル面22は水平に広がる面である。そのため、本実施形態において、ノズル面22の垂直方向とは、鉛直方向Zである。ノズル21は、ノズル面22に垂直となる垂直方向、すなわち鉛直方向Zに印刷材を吐出する。本明細書中において、単に垂直方向と記載する場合は、ノズル面22の垂直方向を指す。
キャリッジ24は、ガイド軸25に沿って走査方向Xに往復移動可能に構成される。すなわち、ガイド軸25は、筐体12内において走査方向Xに延びる。走査方向Xは、搬送方向Y及び鉛直方向Zと異なる方向である。走査方向Xは、搬送方向Yと交差する方向である。本実施形態において、水平な面であるノズル面22及び支持面31は、走査方向X及び搬送方向Yに広がりを有する面である。
ガイド軸25は、キャリッジ24において鉛直方向Zの上方寄り且つ搬送方向Yの上流寄りとなる部分を支持する。すなわち、ガイド軸25は、キャリッジ24においてその後面34寄りとなる部分を支持する。ガイド軸25は、キャリッジ24の荷重を支持するガイド部材の一例である。キャリッジ24の後面34は、搬送方向Yの上流を向く面である。
キャリッジ24において、後面34と反対側に位置する面は、キャリッジ24の前面35である。キャリッジ24の前面35は、搬送方向Yの下流を向く面である。ガイド軸25は、キャリッジ24の前面35寄りとなる部分を支持してもよい。ヘッド23は、キャリッジ24とともに走査方向Xに移動しながら媒体99に印刷材を吐出することによって、媒体99に画像を印刷する。
フレーム26は、筐体12に取り付けられる。フレーム26は、ガイド軸25に沿うように走査方向Xに延在する。フレーム26は、筐体12内において、搬送方向Yの上流寄りとなる位置に位置する。フレーム26は、キャリッジ24と対向するように位置する。本実施形態のフレーム26は、キャリッジ24の後方に位置する。フレーム26は、ガイド軸25よりも搬送方向Yの上流に位置する。
フレーム26は、ガイド軸25に対応するように配置される。すなわち、ガイド軸25がキャリッジ24の後面34寄りとなる部分を支持する場合、フレーム26は、キャリッジ24の後方に配置される。この場合、フレーム26は、キャリッジ24の後面34と対向するように配置されるとよい。ガイド軸25がキャリッジ24の前面35寄りとなる部分を支持する場合、フレーム26は、キャリッジ24の前方に配置される。この場合、フレーム26は、キャリッジ24の前面35と対向するように配置されるとよい。
フレーム26は、走査方向X及び垂直方向に延び、且つキャリッジ24と対向する第1面36を有する。フレーム26は、走査方向Xに延在し、搬送方向Yの下流側に第1面36を有する。すなわち、第1面36は、フレーム26においてキャリッジ24側を向く面である。本実施形態において、第1面36は、キャリッジ24の後面34と対向する。そのため、第1面36は、搬送方向Yの下流を向く。
フレーム26は、第1面36とは反対側に第2面37を有する。第2面37は、第1面36とは反対側を向く面である。そのため、本実施形態において、第2面37は、搬送方向Yの上流を向く。本実施形態の第1面36及び第2面37は、走査方向X及び鉛直方向Zに広がりを有する。
フレーム26には、一対のサイドフレーム38が取り付けられる。サイドフレーム38は、フレーム26の走査方向Xにおける両端からそれぞれ搬送方向Yに延びる。本実施形態のガイド軸25は、一対のサイドフレーム38に架設される。そのため、ガイド軸25は、サイドフレーム38を介してフレーム26に支持される。ガイド軸25は、サイドフレーム38において上方寄りとなる位置に取り付けられる。
ガイド軸25は、サイドフレーム38に取り付けられなくともよく、例えばフレーム26に直接取り付けられてもよいし、筐体12に取り付けられてもよい。この場合、サイドフレーム38は設けなくともよい。サイドフレーム38は、フレーム26と一体的に形成されてもよい。この場合、サイドフレーム38は、走査方向Xにおけるフレーム26の両端部分が搬送方向Yに向けて屈曲されることにより形成される。
キャリッジ24は、ガイド軸25に対して摺動可能に接触する第1摺動部41と、フレーム26の第1面36に対して摺動可能に接触する第2摺動部42とを有する。キャリッジ24は、第1摺動部41を介してガイド軸25に支持される。そのため、第1摺動部41は、ガイド軸25に対応するように位置する。ガイド軸25がキャリッジ24の後面34寄りとなる部分を支持する場合、第1摺動部41は、キャリッジ24の後面34寄りとなる部分に位置する。ガイド軸25がキャリッジ24の前面35寄りとなる部分を支持する場合、第1摺動部41は、キャリッジ24の前面35寄りとなる部分に位置する。
第1摺動部41は、例えば、ガイド軸25の軸受である。第1摺動部41は、キャリッジ24がガイド軸25に沿って移動する際、第1摺動部41の摺動面43がガイド軸25に対して摺動する。摺動面43は、例えば第1摺動部41が有する穴の内周面である。この穴は走査方向Xに延在する。本実施形態の第1摺動部41は、キャリッジ24の後面34に形成される。第1摺動部41は、キャリッジ24の後面34からフレーム26に向けて突出するように形成される。第1摺動部41は、フレーム26に接触しないことが好ましい。
第2摺動部42は、フレーム26の第1面36に接触することによって、ガイド軸25に支持されるキャリッジ24の姿勢を安定させる。第2摺動部42は、例えば、フレーム26に向けて突出する突起である。第2摺動部42は、その先端がフレーム26の第1面36に対して突き当たるように接触する。第2摺動部42は、キャリッジ24がガイド軸25に沿って移動する際、第2摺動部42の突端44がフレーム26の第1面36に対して摺動する。突端44は、フレーム26に向けて突出する第2摺動部42の先端である。
第2摺動部42は、キャリッジ24においてフレーム26の第1面36と対向する面に形成されることが好ましい。フレーム26がキャリッジ24の後方に位置する場合、第2摺動部42は、キャリッジ24の後面34に形成されることが好ましい。フレーム26がキャリッジ24の前方に位置する場合、第2摺動部42は、キャリッジ24の前面35に形成されることが好ましい。本実施形態の第2摺動部42は、キャリッジ24の後面34に形成される。
キャリッジ24がガイド軸25に支持される場合、キャリッジ24には、重力によってガイド軸25まわりに回転する力が作用する。本実施形態のキャリッジ24は、後面34寄りとなる部分をガイド軸25に支持される。そのため、キャリッジ24には、ガイド軸25を軸にして、その前面35寄りとなる部分が下方に変位するように回転する力が作用する。換言すると、キャリッジ24には、ガイド軸25を軸にして、その後面34寄りとなる部分が上方に変位するように回転する力が作用する。
第2摺動部42は、第1摺動部41よりも重力方向において下方に位置する。重力方向は、鉛直方向Zと同じ方向である。第2摺動部42は、第1摺動部41がガイド軸25と接触する位置よりも下方となる位置で、フレーム26の第1面36に接触する。そのため、重力によってガイド軸25まわりに回転する力がキャリッジ24に作用すると、第2摺動部42がフレーム26に押し付けられる。すなわち、キャリッジ24には、重力によって、第2摺動部42がフレーム26に押し付けられる力が作用する。重力は常に作用するため、第2摺動部42は、常にフレーム26の第1面36に押し付けられる。
第2摺動部42が第1面36に接触することによって、ガイド軸25まわりに回転する力がフレーム26に受け止められる。これにより、キャリッジ24の姿勢が安定する。フレーム26は、キャリッジ24がガイド軸25まわりに回転することを抑制するストッパーの機能を有する。このように、フレーム26の第1面36に第2摺動部42を接触させるだけで、キャリッジ24の姿勢を安定させることができる。したがって、簡易な構成でキャリッジ24の姿勢を安定させることができる。
移動機構27は、フレーム26に取り付けられる一対のプーリー51と、プーリー51に巻き掛けられ、キャリッジ24に取り付けられるベルト52とを有する。移動機構27は、プーリー51を回転させるためのモーター53を有する。プーリー51は、フレーム26の第1面36に取り付けられる。プーリー51は、第1面36において走査方向Xにおいてその両端寄りとなる位置にそれぞれ位置する。すなわち、プーリー51は、フレーム26の第1面36において、サイドフレーム38寄りにそれぞれ位置する。そのため、ベルト52は、フレーム26の第1面36とキャリッジ24の後面34との間を走査方向Xに延びる。一対のプーリー51のうち片方のプーリー51には、モーター53が連結される。
モーター53の駆動によりプーリー51が回転すると、プーリー51に巻き掛けられたベルト52がプーリー51の周面に沿って周回する。キャリッジ24は、ベルト52に対して取り付けられる取付部54を有する。取付部54は、キャリッジ24においてフレーム26の第1面36と対向する面に設けられる。本実施形態の取付部54は、キャリッジ24の後面34に設けられる。取付部54は、後面34からフレーム26に向けて突出するように設けられる。ベルト52が周回すると、キャリッジ24は、取付部54を介してベルト52とともに移動する。
検出機構28は、フレーム26に取り付けられるエンコーダースケール55と、キャリッジ24に取り付けられるセンサー56とを有する。検出機構28は、センサー56がエンコーダースケール55を読み取ることによって、キャリッジ24の位置を検出する。すなわち、検出機構28は、所謂リニアエンコーダーである。センサー56は、エンコーダーである。エンコーダースケール55は、フレーム26の第1面36とキャリッジ24の後面34との間を走査方向Xに延びる。センサー56は、キャリッジ24においてフレーム26の第1面36と対向する面に設けられる。本実施形態のセンサー56は、キャリッジ24の後面34に設けられる。
取付部54及びセンサー56は、キャリッジ24の後面34において、第1摺動部41と第2摺動部42とに挟まれるように位置する。取付部54及びセンサー56は、垂直方向において、第1摺動部41と第2摺動部42との間に位置する。そのため、ベルト52及びエンコーダースケール55は、第1摺動部41と第2摺動部42との間において、走査方向Xに延在する。こうすると、第1摺動部41及び第2摺動部42によりベルト52及びエンコーダースケール55を保護できる。特に、第1摺動部41及び第2摺動部42がキャリッジ24の後面34から突出するように設けられる場合において、第1摺動部41と第2摺動部42との間の空間を有効に活用できる。これにより、印刷部13の大型化を抑制できる。
エンコーダースケール55は、ベルト52よりも下方に位置することが好ましい。通常、キャリッジ24がガイド軸25に沿って滑らかに移動するために、ガイド軸25には、油、グリス、粉末などの潤滑剤が塗布されている。そのため、ガイド軸25に沿ってキャリッジ24が移動する際、第1摺動部41がガイド軸25に摺動することによって、ガイド軸25から潤滑剤が落ちることがある。ガイド軸25から落ちた潤滑剤がエンコーダースケール55に付着すると、センサー56が正しくエンコーダースケール55を読み取れなくなる虞がある。この場合、検出機構28の検出精度が低下し、キャリッジ24の位置を正しく検出できなくなる虞がある。これに対して、エンコーダースケール55がベルト52よりも下方に位置することによって、潤滑剤が落ちた場合、エンコーダースケール55よりも、その上方に位置するベルト52に付着し易い。すなわち、ベルト52によってエンコーダースケール55を保護できる。
エンコーダースケール55は、ベルト52と鉛直方向Zで重ならない位置に位置することが好ましい。本実施形態において、鉛直方向Zから見たときに、エンコーダースケール55は、ベルト52と重ならないようにずれて位置する。本実施形態において、エンコーダースケール55は、搬送方向Yにおいてベルト52よりも下流に位置する。すなわち、搬送方向Yにおいて、キャリッジ24とエンコーダースケール55との距離は、キャリッジ24とベルト52との距離よりも短い。エンコーダースケール55は、搬送方向Yにおいてベルト52よりも上流に位置してもよい。
ガイド軸25から落ちた潤滑剤がベルト52に付着すると、その潤滑剤がベルト52から落ちることがある。この場合、ベルト52の直下にエンコーダースケール55が位置すると、ベルト52から落ちた潤滑剤がエンコーダースケール55に付着する虞がある。この点、ベルト52の直下にエンコーダースケール55が位置しないため、ベルト52に付着した潤滑剤が落ちたとしても、エンコーダースケール55に潤滑剤が付着し難い。
変位機構29は、例えばカムとモーターとで構成される。本実施形態の変位機構29は、フレーム26に対してガイド軸25を垂直方向に変位させる。変位機構29は、垂直方向において、ガイド軸25を変位させることによりキャリッジ24を変位させる。これにより、垂直方向において、ヘッド23のノズル面22と支持部14の支持面31との間の距離が変化する。変位機構29は、媒体99の厚みに応じて、ガイド軸25を変位させる。これにより、ヘッド23は、厚みの異なる媒体99に対して適切に画像を印刷できる。変位機構29によりガイド軸25が移動する際、第2摺動部42は、第1面36に対して垂直方向に摺動する。そのため、キャリッジ24の姿勢を安定させたまま、変位機構29によりガイド軸25を垂直方向に変位できる。
図3に示すように、第1摺動部41は、キャリッジ24の後面34において、走査方向Xに間隔をおいて2つ設けられる。本実施形態の第1摺動部41は、後面34において、走査方向Xにおける端部にそれぞれ離れて位置する。これにより、走査方向Xにおけるキャリッジ24のがたつきを抑制できる。
第2摺動部42は、キャリッジ24の後面34において、走査方向Xにおいて2つの第1摺動部41の間に位置する。本実施形態の第2摺動部42は、後面34において、走査方向Xにおける中央に位置する。フレーム26の第1面36に対する第2摺動部42の接触面積は小さいことが好ましい。キャリッジ24の姿勢は、第2摺動部42が第1面36に接触することによって安定する。そのため、キャリッジ24の姿勢は、第1面36の平面度に影響される。このとき、第1面36に対する第2摺動部42の接触面積が大きいと、キャリッジ24の姿勢に対する第1面36の平面度の影響が大きくなる。逆に、第1面36に対する第2摺動部42の接触面積が小さいと、キャリッジ24の姿勢に対する第1面36の平面度の影響が小さくなる。すなわち、第1面36に歪みがある場合、第2摺動部42の接触面積が大きいと、キャリッジ24の姿勢が不安定になり易い。したがって、第1面36に対する第2摺動部42の接触面積が小さいほど、キャリッジ24の姿勢が安定し易くなる。
鉛直方向Zにおいて、第1摺動部41及び第2摺動部42は、離れて配置されることが好ましい。こうすると、重力によって第2摺動部42がフレーム26の第1面36に強く押し付けられるため、キャリッジ24の姿勢が安定し易くなる。
次に、上記のように構成された印刷装置11の作用及び効果について記載する。
(1)キャリッジ24は、第1摺動部41を介してガイド軸25に支持される。キャリッジ24には、重力によって、ガイド軸25まわりに回転する力が作用する。第1摺動部41よりも下方に位置する第2摺動部42がフレーム26の第1面36に接触することにより、ガイド軸25まわりに回転する力がフレーム26に受け止められる。これにより、キャリッジ24の姿勢が安定する。このように、フレーム26の第1面36に第2摺動部42を接触させるだけで、キャリッジ24の姿勢を安定させることができる。したがって、簡易な構成でキャリッジ24の姿勢を安定させることができる。
(1)キャリッジ24は、第1摺動部41を介してガイド軸25に支持される。キャリッジ24には、重力によって、ガイド軸25まわりに回転する力が作用する。第1摺動部41よりも下方に位置する第2摺動部42がフレーム26の第1面36に接触することにより、ガイド軸25まわりに回転する力がフレーム26に受け止められる。これにより、キャリッジ24の姿勢が安定する。このように、フレーム26の第1面36に第2摺動部42を接触させるだけで、キャリッジ24の姿勢を安定させることができる。したがって、簡易な構成でキャリッジ24の姿勢を安定させることができる。
(2)第2摺動部42は、変位機構29によりガイド軸25が移動する際、第1面36に対して垂直方向に摺動する。これにより、キャリッジ24の姿勢を安定させたまま、変位機構29によりガイド軸25を垂直方向に変位できる。
(3)ベルト52及びエンコーダースケール55は、垂直方向において第1摺動部41と第2摺動部42との間を通過するように走査方向Xに延びる。これにより、第1摺動部41及び第2摺動部42によりベルト52及びエンコーダースケール55を保護できる。
(4)エンコーダースケール55は、ベルト52よりも下方に位置する。そのため、ガイド軸25から潤滑剤が落ちた場合、エンコーダースケール55よりも、その上方に位置するベルト52に付着し易い。すなわち、ベルト52によってエンコーダースケール55を保護できる。これにより、検出機構28がキャリッジ24の位置を検出できなくなる虞を低減できる。
(5)エンコーダースケール55は、ベルト52と上下で重ならない位置に位置する。これにより、ベルト52に付着した潤滑剤が落ちた場合、ベルト52の直下にエンコーダースケール55が位置しないため、エンコーダースケール55に潤滑剤が付着し難い。これにより、検出機構28がキャリッジ24の位置を検出できなくなる虞を低減できる。
上記実施形態は、以下に示す変更例のように変更してもよい。また、上記実施形態に含まれる構成と下記変更例に含まれる構成とを任意に組み合わせてもよいし、下記変更例に含まれる構成同士を任意に組み合わせてもよい。
・図4に示すように、取付部54は、フレーム26の第1面36に対向するキャリッジ24の面において、走査方向Xに亘って延びるように設けられてもよい。この変更例において、取付部54は、キャリッジ24の後面34において、走査方向Xに延在する。すなわち、取付部54は、キャリッジ24の後面34において、エンコーダースケール55の一部分を上方から覆うように設けられる。
この変更例によれば、上記実施形態の効果に加えて以下の効果を得られる。
(6)走査方向Xに延びる取付部54によって、ガイド軸25から落ちる潤滑剤を受け止めることができる。すなわち、エンコーダースケール55に潤滑剤が付着し難くなる。これにより、検出機構28がキャリッジ24の位置を検出できなくなる虞を低減できる。
(6)走査方向Xに延びる取付部54によって、ガイド軸25から落ちる潤滑剤を受け止めることができる。すなわち、エンコーダースケール55に潤滑剤が付着し難くなる。これにより、検出機構28がキャリッジ24の位置を検出できなくなる虞を低減できる。
・図5に示すように、取付部54及びセンサー56は、キャリッジ24の後面34において、第1摺動部41と第2摺動部42とに挟まれるように位置しなくともよい。この変更例において、取付部54及びセンサー56は、キャリッジ24の後面34において、第2摺動部42よりも下方に位置する。こうすると、ガイド軸25から落ちる潤滑剤を第2摺動部42によって受け止めることができる。すなわち、ベルト52及びエンコーダースケール55に潤滑剤が付着する虞を低減できる。ベルト52に潤滑剤が付着すると、プーリー51とベルト52との間で歯飛びが生じる虞がある。エンコーダースケール55に潤滑剤が付着すると、検出機構28の検出精度が低下する虞がある。すなわち、ガイド軸25から落ちる潤滑材を第2摺動部42が受け止めることにより、ベルト52の歯飛びを検出機構28の検出精度の低下を抑制できる。
この変更例においては、第1摺動部41と第2摺動部42との垂直方向における距離が近くなる。そのため、印刷部13は、第2摺動部42をフレーム26の第1面36に押し付ける機構、例えばねじりばね、磁石などを備えるとよい。こうすると、キャリッジ24の姿勢が安定し易くなる。
・変位機構29は、フレーム26ごとガイド軸25を垂直方向に変位させてもよい。
・エンコーダースケール55は、ベルト52よりも上方に位置してもよい。
・垂直方向と鉛直方向Zとが一致しなくともよい。すなわち、印刷装置11は、ノズル21から真下に印刷材を吐出する構成に限らず、ノズル21から斜め下方に印刷材を吐出する構成でもよい。
・エンコーダースケール55は、ベルト52よりも上方に位置してもよい。
・垂直方向と鉛直方向Zとが一致しなくともよい。すなわち、印刷装置11は、ノズル21から真下に印刷材を吐出する構成に限らず、ノズル21から斜め下方に印刷材を吐出する構成でもよい。
・センサー56は、取付部54よりも上方に位置してもよい。
・印刷装置11は、ヘッド23が走査方向Xに往復移動可能なシリアルプリンターに限らず、ヘッド23が走査方向X及び搬送方向Yに往復移動可能なラテラルプリンター、フラッドベッドプリンターでもよい。
・印刷装置11は、ヘッド23が走査方向Xに往復移動可能なシリアルプリンターに限らず、ヘッド23が走査方向X及び搬送方向Yに往復移動可能なラテラルプリンター、フラッドベッドプリンターでもよい。
・媒体99は、用紙に限らず、プラスチックフィルム、金属フィルム、布帛等でもよい。
・ヘッド23が吐出する印刷材はインクに限らず、例えば機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体などでもよい。例えば、ヘッド23が液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材または色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を吐出してもよい。
・ヘッド23が吐出する印刷材はインクに限らず、例えば機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体などでもよい。例えば、ヘッド23が液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材または色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を吐出してもよい。
11…印刷装置、12…筐体、13…印刷部、14…支持部、15…搬送部、16…排出部、17…排出口、21…ノズル、22…ノズル面、23…ヘッド、24…キャリッジ、25…ガイド軸(ガイド部材)、26…フレーム、27…移動機構、28…検出機構、29…変位機構、31…支持面、32…搬送ローラー、33…排出ローラー、34…後面、35…前面、36…第1面、37…第2面、38…サイドフレーム、41…第1摺動部、42…第2摺動部、51…プーリー、52…ベルト、53…モーター、54…取付部、55…エンコーダースケール、56…センサー、99…媒体、X…走査方向、Y…搬送方向、Z…鉛直方向。
Claims (9)
- 印刷材が吐出されるノズルが形成されたノズル面を有し、媒体に印刷材を吐出するヘッドと、
前記ヘッドを搭載し、前記媒体の搬送方向と交差する走査方向に移動可能なキャリッジと、
前記キャリッジの荷重を支持するとともに、当該キャリッジを前記走査方向に移動可能に支持するガイド部材と、
前記走査方向に延在し、前記搬送方向における下流側に第1面を有するフレームと、を備え、
前記キャリッジは、前記ガイド部材に対して摺動する第1摺動部と、前記フレームの前記第1面に対して摺動する第2摺動部とを有し、
前記第2摺動部は、前記第1摺動部よりも重力方向において下方に位置することを特徴とする印刷装置。 - 前記ガイド部材を前記ノズル面の垂直方向に変位させるための変位機構を備え、
前記第2摺動部は、前記変位機構により前記ガイド部材が移動する際、前記第1面に対して前記垂直方向に摺動することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 前記キャリッジを前記ガイド部材に沿って移動させる移動機構と、
前記キャリッジの位置を検出する検出機構と、を備え、
前記移動機構は、前記フレームに取り付けられる一対のプーリーと、一対の前記プーリーに巻き掛けられ、前記キャリッジに取り付けられるベルトとを有し、
前記検出機構は、前記フレームに取り付けられるエンコーダースケールと、前記キャリッジに取り付けられるセンサーとを有し、
前記ベルト及び前記エンコーダースケールは、前記第1摺動部と前記第2摺動部との間において前記走査方向に延在することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。 - 前記エンコーダースケールは、前記ベルトよりも下方に位置することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
- 前記エンコーダースケールは、前記ベルトと鉛直方向で重ならない位置に位置することを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
- 前記ベルトに取り付けられる前記キャリッジの取付部は、前記フレームの前記第1面に対向する前記キャリッジの面において前記走査方向に延在することを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
- 前記キャリッジを前記ガイド部材に沿って移動させる移動機構と、
前記キャリッジの位置を検出する検出機構と、を備え、
前記移動機構は、前記フレームに取り付けられる一対のプーリーと、一対の前記プーリーに巻き掛けられ、前記キャリッジに取り付けられるベルトとを有し、
前記検出機構は、前記フレームに取り付けられるエンコーダースケールと、前記キャリッジに取り付けられるセンサーとを有し、
前記ベルト及び前記エンコーダースケールは、前記第1摺動部と前記第2摺動部との間において前記走査方向に延在することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 前記エンコーダースケールは、前記ベルトよりも下方に位置することを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
- 前記ベルトに取り付けられる前記キャリッジの取付部は、前記フレームの前記第1面に対向する前記キャリッジの面において前記走査方向に延在することを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018061417A JP2019171646A (ja) | 2018-03-28 | 2018-03-28 | 印刷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018061417A JP2019171646A (ja) | 2018-03-28 | 2018-03-28 | 印刷装置 |
Publications (1)
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JP2019171646A true JP2019171646A (ja) | 2019-10-10 |
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ID=68169894
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018061417A Pending JP2019171646A (ja) | 2018-03-28 | 2018-03-28 | 印刷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019171646A (ja) |
-
2018
- 2018-03-28 JP JP2018061417A patent/JP2019171646A/ja active Pending
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