JP2019169307A - 電気化学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】充放電に伴う電気化学素子の膨張収縮応力に耐えピンホールやクラックが生じ難い外装体を有する電気化学素子を提供することを目的とする。【解決手段】この電気化学素子は、正極と負極とがセパレータを介して対向した積層体と、前記積層体を被覆する外装体とを備え、前記積層体の積層方向の上面及び下面を被覆する前記外装体の第1部分の厚みAと、前記積層体の側面を被覆する前記外装体の第2部分の厚みBとが、1.02≦B/A≦1.33の関係を満たす。【選択図】図2

Description

本発明は、電気化学素子に関する。
電池の軽量化、電池デザインの自由度を高める等の目的で、外装体として金属箔と樹脂を積層して得られるラミネートフィルムを用いた電気化学素子が実用化されている。更に近年、電池の高エネルギー密度化が求められ、より薄く軽いラミネートフィルムの開発が進められている。ラミネートフィルムは電気化学素子の発電素子を覆い、発電素子が水や空気と接触することを防ぐ。
一方、近年の電池の高容量化、高エネルギー密度化の要望に対し、例えばリチウムイオン二次電池では、従来の黒鉛負極に代わりシリコン系等の高容量負極材料を用いることが検討されている。シリコンや酸化シリコンの理論容量は、黒鉛の理論容量に比べてはるかに大きい反面、充電時の体積膨張も非常に大きい。そのため、充放電に伴い外装体に大きな応力がかかることとなる。
特許文献1では、少なくとも、基材層、金属層、及びシーラント層が順に積層されたシート状の積層体が成形された電気化学素子用外装体であって、成形された金属層の角部を形成する各湾曲部a、cの厚みと、当該各湾曲部の中間に位置する部分bの厚みとが特定の関係(a≧b>cまたはa≧c>b)を満たす、電気化学素子用外装体が開示されている。
国際公開第2016/047389号
上記のようなラミネートフィルム状の外装体は、金属製の外装体に比べて薄く、製造時や充放電に伴う電気化学素子の膨張収縮応力によりピンホールやクラックが生じ易い。近年の、より薄く軽いラミネートフィルムでは、更にそのリスクが高まっている。電気化学素子用外装体にピンホール、クラック等の封止不良が生じた場合、電池内部に水分が混入し、非水系の電気化学素子ではガス発生等の様々な問題を生じる可能性がある。しかしながら、特許文献1に開示されているような外装体の層構成では、製造時のピンホールやクラック防止には一定の効果が期待できるものの、電気化学素子を充放電させたときの電気化学素子の膨張収縮応力に対しては十分な効果が得られなかった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、充放電に伴う電気化学素子の膨張収縮応力に耐えピンホールやクラックが生じ難い外装体を有する電気化学素子を提供することを目的とする。
本発明者等は鋭意検討の結果、充放電に伴う電気化学素子の膨張収縮応力に耐えピンホールやクラックが生じ難い外装体を有する電気化学素子を提供するためには、外装体の所定部分の厚みが特定の関係を有することが効果的であることを見出した。具体的に、正極と負極とがセパレータを介して対向した積層体と、上記積層体を被覆する外装体とを備える電気化学素子において、上記積層体の積層方向の上面及び下面を被覆する外装体の第1部分の厚みAと、上記積層体の側面を被覆する外装体の第2部分の厚みBとが、1.02≦B/A≦1.33の関係を有することが効果的であることを見出した。すなわち、本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかる電気化学素子は、正極と負極とがセパレータを介して対向した積層体と、前記積層体を被覆する外装体とを備え、前記積層体の積層方向の上面及び下面を被覆する前記外装体の第1部分の厚みAと、前記積層体の側面を被覆する前記外装体の第2部分の厚みBとが、1.02≦B/A≦1.33の関係を満たす。
(2)上記態様にかかる電気化学素子において、前記厚みAは45〜110μmであり、前記厚みBは50〜120μmであってもよい。
(3)上記態様にかかる電気化学素子において、前記外装体は金属層を有し、前記第1部分における金属層の厚みaと、前記第2部分における金属層の厚みbとが、1.05≦b/a≦1.5の関係を満たしてもよい。
(4)上記態様にかかる電気化学素子において、前記厚みaは10〜40μmであり、前記厚みbは15〜45μmであってもよい。
(5)上記態様にかかる電気化学素子において、前記負極は、活物質としてシリコン、シリコン酸化物、シリコン合金のいずれかを含んでもよい。
上記態様にかかる電気化学素子を用いることで、充放電に伴う電気化学素子の膨張収縮応力に耐え、外装体にピンホールやクラックを生じ難くすることができる。また、電気化学素子のエネルギー密度を向上することができる。
本実施形態にかかる電気化学素子の断面模式図である。 図1のX部分を拡大した図である。 本発明にかかる電気化学素子に用いる外装体を作製する方法を示す図である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[電気化学素子]
図1は、本実施形態にかかる電気化学素子の断面模式図である。図1に示すように、電気化学素子1は、積層体を成す発電素子10と外装体20とを有する。発電素子10は、電解液が含浸されている。外装体20は、電解液が外部に漏洩すること、及び、外部の空気及び水分が発電素子10に至ることを防ぐ。
(発電素子)
発電素子10は、正極101と負極102とセパレータ103とを有する。図1において、発電素子10は、複数の正極101と負極102とが複数のセパレータ103を挟んで対向配置された積層体全体を指す。尚、正極101及び負極102の積層数は問わない。また、図1では発電素子10の構造を積層型として示したが、その構造は特に限定されず、例えば、発電素子10の構造は捲回型であってもよい。
<正極>
正極101は、正極集電体101Aと、その少なくとも一面に設けられた正極活物質層101Bとを有する。正極集電体101Aは、導電性を有する材料により構成されていればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
正極活物質層101Bに用いる正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンとリチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、PF )とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能な電極活物質を用いることができる。
例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMn(x+y+z+a=1、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1、0≦a<1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNiCoAl(0.9<x+y+z<1.1)等の複合金属酸化物、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセンなどが挙げられる。
また正極活物質層101Bは、導電材を有していてもよい。導電材としては、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。正極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、正極101は導電材を含んでいなくてもよい。
また正極活物質層101Bは、バインダーを含む。バインダーは、公知のものを用いることができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、が挙げられる。
また、上記の他に、バインダーとして、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
<負極>
負極102は、負極集電体102Aと、その少なくとも一面に設けられた負極活物質層102Bとを有する。負極集電体102A、導電材及びバインダーは、正極と同様のものを用いることができる。負極に用いるバインダーは正極に挙げたものの他に、例えば、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂等を用いてもよい。
負極活物質層102Bに用いる負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵・放出(析出・溶解、合金化・非合金化)可能な化合物であればよく、公知の負極活物質を使用できる。負極活物質としては、例えば、リチウム金属、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、カーボンナノチューブ、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素等の炭素材料、アルミニウム、シリコン、スズ等のリチウムと化合することのできる金属、シリコン酸化物SiO(0<x<2)、二酸化スズ等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、チタン酸リチウム(LiTi12)等を含む粒子が挙げられる。負極活物質層102Bに用いる負極活物質は特に、電気化学素子の高容量化、高エネルギー密度化を実現するために、シリコン、シリコン酸化物、シリコン合金のいずれかを含むことが好ましい。
負極102においてリチウム金属を用いる場合、負極集電体102A上にリチウム金属が析出し、放電時にリチウム金属が溶解する。この場合、負極活物質層102Bは初期状態として無くてもよい。一方で、1回以上充電を行うと析出したリチウム金属が残存するため、このリチウム金属を含む層を負極活物質層102Bとみなすことができる。また充放電に寄与するリチウム量が不足することに備えて、充放電前の初期状態から負極集電体102Aの一面に負極活物質層102Bとしてリチウム箔を設けてもよい。
<セパレータ>
セパレータ103は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
<電解液>
電解液は、発電素子10内に含浸される。電解液には、リチウム塩等を含む電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する非水系電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いため、充電時の耐用電圧が低く制限される。そのため、有機溶媒を使用する電解質溶液(非水電解質溶液)であることが好ましい。
非水電解質溶液は、非水溶媒に電解質が溶解されており、非水溶媒として環状カーボネートと、鎖状カーボネートと、を含有してもよい。また非水電解質溶液としてイオン液体とリチウム塩との混合物を用いてもよい。
環状カーボネートとしては、電解質を溶媒和することができるものを用いることができる。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びブチレンカーボネートなどを用いることができる。
鎖状カーボネートは、環状カーボネートの粘性を低下させることができる。例えば、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートが挙げられる。その他、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどを混合して使用してもよい。
非水溶媒中の環状カーボネートと鎖状カーボネートの割合は体積にして1:9〜1:1にすることが好ましい。
電解質としては、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiCFSO、LiCFCFSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CFCFCO)、LiBOB等のリチウム塩が使用できる。なお、これらのリチウム塩は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。特に、電離度の観点から、LiPFを含むことが好ましい。
LiPFを非水溶媒に溶解する際は、非水電解質溶液中の電解質の濃度を、0.5〜2.0mol/Lに調整することが好ましい。電解質の濃度が0.5mol/L以上であると、非水電解液のリチウムイオン濃度を充分に確保することができ、充放電時に十分な容量が得られやすい。また、電解質の濃度を2.0mol/L以内に抑えることで、非水電解液の粘度上昇を抑え、リチウムイオンの移動度を充分に確保することができ、充放電時に十分な容量が得られやすくなる。
LiPFをその他の電解質と混合する場合にも、非水電解液中のリチウムイオン濃度を0.5〜2.0mol/Lに調整することが好ましく、LiPFからのリチウムイオン濃度はその50mol%以上含まれることがさらに好ましい。
(外装体)
外装体20は、その内部に発電素子10及び電解液を密封するものである。外装体20は、電解液の外部への漏出や、外部からの電気化学素子1内部への水分等の侵入等を抑止するものである。
図1及び2に示すように、外装体20は、発電素子10から順に、熱融着樹脂層201と、金属層202と、耐熱樹脂層203と、を有する。熱融着樹脂層201の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを使用できる。金属層202の材料としては、アルミニウム、ステンレス等を使用できる。耐熱樹脂層203の材料としては、融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)等を使用できる。
外装体20において、正極101と負極102とがセパレータ103を介して対向した積層体(発電素子10)の積層方向の上面及び下面を被覆する外装体20の第1部分の厚みAと、上記積層体の側面を被覆する外装体20の第2部分の厚みBとが、1.02≦B/A≦1.33の関係を満たす。ここで、充電時に発電素子10が膨張して外装体20が大きく引き伸ばされる際に、最も変位量が大きく応力がかかるのは第2部分である。一方、第1部分は応力が比較的小さい。従って、B(第2部分の厚み)/A(第1部分の厚み)≧1.02とすることにより、外装体20でのピンホールやクラック等の発生を防止することができる。また、充電時膨張による応力が比較的小さい第1部分の厚みAを薄く保つことができるため、外装体20の体積及び重量を抑制することができ、故に電気化学素子1全体としてのエネルギー密度を向上することができる。尚、B/A>1.33では、厚み段差部でのクラックや層の貼り合わせ不良が発生するため、外装体20の作製は困難である。さらに厚みAと厚みBとは、1.04≦B/A≦1.20の関係を満たすことがより好ましい。
外装体20において、厚みAは45〜110μmであり、厚みBは50〜120μmであることが好ましい。厚みAと厚みBとを、1.02≦B/A≦1.33の関係を満たしつつ上記範囲の厚さにすることにより、120μm以下の薄い外装体20においても充放電時のピンホールやクラック等の発生を防止することができる。また、薄い外装体20が使用可能となることで、電気化学素子1の体積及び重量を抑制し、エネルギー密度を向上することができる。さらに、厚みAは45〜100μmであり、厚みBは50〜110μmであることがより好ましい。
外装体20は金属層を有し、第1部分における金属層の厚みaと、第2部分における金属層の厚みbとが、1.05≦b/a≦1.5の関係を満たすことが好ましい。ここで、充電時に発電素子10が膨張して外装体20が大きく引き伸ばされる際に、最も変位量が大きく応力がかかるのは、第2部分の金属層部分である。一方、第1部分の金属層部分は応力が比較的小さい。従って、b(第2部分の金属層部分の厚み)/a(第1部分の金属層部分の厚み)≧1.05とすることにより、外装体20でのピンホールやクラック等の発生を防止することができる。また、充電時膨張による応力が比較的低い第1部分の金属層部分の厚みaを薄く保つことができるため、外装体20の体積及び重量を抑制することができ、故に電気化学素子1全体としてのエネルギー密度を向上することができる。尚、b/a>1.5では、厚み段差部でのクラックや層の貼り合わせ不良が発生するため、外装体20の作製は困難である。さらに厚みaと厚みbとは、1.07≦b/a≦1.33の関係を満たすことがより好ましい。
外装体20において、厚みaは10〜40μmであり、厚みbは15〜45μmであることが好ましい。厚みaと厚みbとを、1.05≦B/A≦1.5の関係を満たしつつ上記範囲の厚さにすることにより、内部金属層が45μm以下の薄い外装体20においても充放電時のピンホールやクラック等の発生を防止することができる。また、薄い外装体20が使用可能となることで、電気化学素子1の体積及び重量を抑制し、エネルギー密度を向上することができる。さらに、厚みaは10〜35μmであり、厚みbは15〜40μmであることがより好ましい。
外装体20において、外装体20の融着部分の厚みCと、厚みBとは、1.01≦B/C≦1.5の関係を満たすことが好ましい。ここで、充電時に発電素子10が膨張して外装体20が大きく引き伸ばされる際に、最も変位量が大きく応力がかかるのは第2部分である。一方、融着部分は応力が比較的小さい。従って、B(第2部分の厚み)/C(融着部分の厚み)≧1.01とすることにより、外装体20でのピンホールやクラック等の発生を防止することができる。また、充電時膨張による応力が比較的低い融着部分の厚みCを薄く保つことができるため、外装体20の体積及び重量を抑制することができ、故に電気化学素子1全体としてのエネルギー密度を向上することができる。さらに厚みCと厚みBとは、1.02≦B/C≦1.33の関係を満たすことがより好ましい。また、厚みCは45〜119μmであることが好ましい。これにより、薄い外装体20においても充放電時のピンホールやクラック等の発生を防止しつつ、電気化学素子1の体積及び重量を抑制し、エネルギー密度を向上することができる。さらに、厚みCは45〜110μmであることがより好ましい。
外装体20において、融着部分における金属層の厚みcと、第2部分における金属層の厚みbとが、1.0<b/c≦1.5の関係を満たすことが好ましい。ここで、充電時に発電素子10が膨張して外装体20が大きく引き伸ばされる際に、最も変位量が大きく応力がかかるのは、第2部分の金属層部分である。一方、融着部分の金属層部分は応力が比較的小さい。従って、b(第2部分の金属層部分の厚み)/c(融着部分の金属層部分の厚み)を>1.0にすることにより、外装体20でのピンホールやクラック等の発生を防止することができる。また、充電時膨張による応力が比較的低い融着部分の金属層部分の厚みcを薄く保つことができるため、外装体の重量を抑制することができ、故に電気化学素子全体としてのエネルギー密度を向上することができる。尚、b/c>1.5では、厚み段差部でのクラックや層の貼り合わせ不良が発生するため、外装体20の作製は困難である。さらに厚みcと厚みbとは、1.01≦b/c≦1.33の関係を満たすことがより好ましい。また、厚みcは10〜44μmであることが好ましい。これにより、薄い外装体20においても充放電時のピンホールやクラック等の発生を防止しつつ、電気化学素子1の体積及び重量を抑制し、エネルギー密度を向上することができる。さらに、厚みcは10〜40μmであることがより好ましい。
上述のように、本発明の電気化学素子1では、高容量化、高エネルギー密度化を実現するために、従来の黒鉛負極に代わりにシリコン系等の高容量負極材料を用いることが好ましい。電気化学素子の容量は主に電極の活物質に依存する。シリコンや酸化シリコンの理論容量は、黒鉛の理論容量に比べてはるかに大きい。しかしながら、従来の黒鉛に対してシリコン系材料は充電時の体積膨張が非常に大きいため、充放電に伴い電気化学素子1全体が大きく膨張収縮することとなる。具体的に、リチウムイオンを吸蔵した場合の体積膨張は、黒鉛材料では約1.2倍であるのに対し、シリコン材料ではシリコンとリチウムが合金化する際、最大で4倍、体積膨張する。その結果、外装体20に大きな応力がかかり、ピンホールやクラック、接着部剥がれ等の不具合が発生しやすくなる。本発明では、上記構成を有する外装体20を用いることにより、上記問題を解決し、エネルギー密度が向上された電気化学素子1を提供することができる。
[電気化学素子1の作製方法]
電気化学素子1の発電素子は、外装体20の成形工程以外は、例えば以下のような公知の方法で作製することができる。
まず、正極101及び負極102を作製する。正極101と負極102とは、活物質となる物質が異なるだけであり、同様の方法で作製できる。
正極活物質、バインダー及び溶媒を混合して塗料を作製する。必要に応じ導電材をさらに加えても良い。溶媒としては例えば、水、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等を用いることができる。正極活物質、導電材、バインダーの構成比率は、質量比で80質量%〜98質量%:0.1質量%〜10質量%:0.1質量%〜10質量%であることが好ましい。これらの質量比は、全体で100質量%となるように調整される。
塗料を構成するこれらの成分の混合方法は特に制限されず、混合順序もまた特に制限されない。上記塗料を、正極集電体101Aに塗布する。塗布方法としては、特に制限はなく、通常電極を作製する場合に採用される方法を用いることができる。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法が挙げられる。負極についても、同様に負極集電体102A上に塗料を塗布する。
続いて、正極集電体101A及び負極集電体102A上に塗布された塗料中の溶媒を除去する。除去方法は特に限定されない。例えば、塗料が塗布された正極集電体101A及び負極集電体102Aを、80℃〜150℃の雰囲気下で乾燥させればよい。そして、正極101及び負極102が完成する。
最後に、正極101と負極102とをセパレータ103を介して挟むことで、発電素子10が作製される。
次いで、図3に示すように、外装体20を作製する。外装体20の作製方法は、まず、熱融着樹脂層201、金属層202、耐熱樹脂層203となるそれぞれのフィルムを準備する。特定の厚み構成を有するフィルムは、以下のように作製する。
まず、図3(A)に示すように、発電素子10の積層方向の上面及び下面に対応する金属層フィルム202の部分(第1部分)を、金型30を用いてプレスにより、予め薄くする。ここで、金型30のエッジ部ではフィルムにダメージを生じやすいため、図3(A)のY−Y’断面図である図3(B)に示すように、角に丸み(R)を付けた金型30を用いることが好ましい。
次に、接着層204を介して、金属層フィルム202と熱融着樹脂層フィルム201とを貼り合わせる。これは、順次貼り合わせても、予め形成しておいた接着層204及び熱融着樹脂層フィルム201を金属層フィルム202に貼り合わせてもよい。その後、接着層205を介して、金属層フィルム202と耐熱樹脂層フィルム203とを貼り合わせる。これも同様に、順次貼り合わせても、予め形成しておいた接着層205及び耐熱樹脂層フィルム203を金属層フィルム202に貼り合わせてもよい。ここで、接着層204及び205には、耐電解質性の接着剤(ウレタン系接着剤など)を使用できる。特に信頼性が必要な場合、熱融着樹脂層201と金属層202との間には接着剤を使用せずに、熱融着樹脂層201自体に接着性を有する酸(無水マレイン酸)変性ポリオレフィンからなる熱融着樹脂を使用することが好ましい。
ここで、熱融着樹脂層201と金属層202と耐熱樹脂層203とを貼り合わせる際にも、図3(C)に示すように角に丸み(R)を付けた金型30を用いるか、又は図3(D)に示すように金属ロール31の周りに緩衝素材32を貼り合わせた型を用いることが好ましい。これにより、型30、32と接触する熱融着樹脂層201へのダメージを低減し、段差部に空気を抱き込む等の不具合なく貼り合わせることができる。
そして、各層を積層して得られた外装体用ラミネートフィルム2枚を熱融着樹脂層201が内側になるように合わせ、3辺を熱融着することで、外装体20が作製される。
最後に、作製した発電素子10を外装体20に封入し、電解液を外装体20内に注入する。そして、外装体の残りの1辺を熱融着で封止し、電気化学素子1が完成する。
発電素子10を封入する際に、外装体20には発電素子10の厚み方向に引き伸ばされる応力が働く。また、特に発電素子10の厚みが大きいときには、発電素子10を入れる空間を作るために予め外装体20を部分的に引き伸ばして形状を整える加工を施す場合もある。さらに、一般的に充放電により発電素子10は膨張収縮を繰り返しながら徐々に劣化して不可逆的に膨張するため、外装体20は発電素子10の厚み方向に引き伸ばされていく。従って、外装体20に厚み差を作らない通常の方法で外装体20を作製する場合、前記の工程および現象により、一般的に厚みA≧厚みBとなっている。これとは対照的に、本発明では厚みA<厚みBとなるように上記工程を採用することで、ピンホールやクラック等の不具合が発生しやすくなる問題を解決し、エネルギー密度が向上された電気化学素子を提供することができる。
以上、本実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
[実施例1〜5:1.02≦B(第2部分の厚み)/A(第1部分の厚み)≦1.33の関係を満たす外装体の作製]
「実施例1」
厚さ16μmの金属層フィルム202において、発電素子10の積層方向の上面及び下面に対応する金属層フィルム202の部分(第1部分)を、金型30を用いたプレスにより厚さ15μmにした。その後、上記金属層フィルム202を挟んで厚さ20μmの熱融着樹脂層フィルム201と、厚み2μmの接着層205を介して厚さ12μmの耐熱樹脂層フィルム203を貼り合わせ、厚みAが49μmで厚みBが50μmである外装体20を作製した。
「実施例2」
厚さ15μmの金属層フィルム202において、発電素子10の積層方向の上面及び下面に対応する金属層フィルム202の部分(第1部分)を、金型30を用いたプレスにより厚さ10μmにした。その後、上記金属層フィルム202を挟んで厚さ20μmの熱融着樹脂層フィルム201と、厚み2μmの接着層205を介して厚さ13μmの耐熱樹脂層フィルム203とを貼り合わせ、厚みAが45μmで厚みBが50μmである外装体20を作製した。
「実施例3」
厚さ30μmの金属層フィルム202において、発電素子10の積層方向の上面及び下面に対応する金属層フィルム202の部分(第1部分)を、金型30を用いたプレスにより厚さ20μmにした。その後、上記金属層フィルム202を挟んで厚さ15μmの熱融着樹脂層フィルム201と、厚み2μmの接着層205を介して厚さ13μmの耐熱樹脂層フィルム203とを貼り合わせ、厚みAが50μmで厚みBが60μmである外装体20を作製した。
「実施例4」
厚さ45μmの金属層フィルム202において、発電素子10の積層方向の上面及び下面に対応する金属層フィルム202の部分(第1部分)を、金型30を用いたプレスにより厚さ30μmにした。その後、上記金属層フィルム202を挟んで厚さ10μmの熱融着樹脂層フィルム201と、厚み1μmの接着層205を介して厚さ4μmの耐熱樹脂層フィルム203とを貼り合わせ、厚みAが45μmで厚みBが60μmである外装体20を作製した。
「実施例5」
厚さ40μmの金属層フィルム202において、発電素子10の積層方向の上面及び下面に対応する金属層フィルム202の部分(第1部分)を、金型30を用いたプレスにより厚さ30μmにした。その後、上記金属層フィルム202を挟んで厚さ40μmの熱融着樹脂層フィルム201と、厚み2μmの接着層205を介して厚さ38μmの耐熱樹脂層フィルム203とを貼り合わせ、厚みAが110μmで厚みBが120μmである外装体20を作製した。
[比較例1及び2:1.02≦B(第2部分の厚み)/A(第1部分の厚み)≦1.33の関係を満たさない外装体の作製]
「比較例1」
厚さ15μmの金属層フィルム202を挟んで厚さ20μmの熱融着樹脂層フィルム201と、厚み2μmの接着層205を介して厚さ13μmの耐熱樹脂層フィルム203とを貼り合わせ、厚みA及びBがともに50μmである外装体20を作製した。
「比較例2」
厚さ40μmの金属層フィルム202において、発電素子10の積層方向の上面及び下面に対応する金属層フィルム202の部分(第1部分)を、金型30を用いたプレスにより厚さ20μmにしたところ、すでにクラックが入っていた。
[実施例6〜10:電気化学素子の作製及び外装体のクラック等の評価]
「実施例6」
実施例1の外装体を用いて電気化学素子を10個作製し(n=10)、100サイクルの充放電を行い、100サイクル後の外装体のクラック等の数を評価した。以下に、詳細な作製方法を示す。
まず、アルミニウム箔からなる正極集電体上に正極活物質層を塗布して、正極を作製した。正極活物質としてLiCoO、導電材としてカーボンブラック、バインダーとしてPVDFを使用し、正極活物質と導電材とバインダーの質量比は、95:2:3とした。塗布後に、溶媒を乾燥除去し、その後に正極をロールプレスした。
同様に、銅箔からなる負極集電体の一面に、負極活物質層を塗工して負極を作製した。負極活物質層は、85質量部の金属シリコン(活物質)と、5質量部のカーボン(導電材)と、10質量部のポリアミドイミド樹脂(PAI)とを有する。
セパレータには、厚み12μmのポリエチレンフィルムを用いた。そして、正極、負極及びセパレータを積層して発電素子を作製した。正極と負極の積層数は30層とした。
次に、実施例1の外装体フィルム2枚を熱融着樹脂層が内側になるように合わせ、3辺を熱融着した。そして、残り1辺の開口部から作製した発電素子を挿入した。
外装体の開口部が上を向くように配置し、電気化学素子の両主面に対応する位置で電気化学素子を挟持する押え冶具を使用し、開口部から電解液を注入し、真空シール機によって減圧しながら開口部を熱融着した。電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを体積比で3:4:3とした溶媒中に、リチウム塩として1.0M(mol/L)のLiPFが添加したものを用いた。そして得られた電気化学素子を充電電圧4.3V、放電電圧3Vで、充放電レート0.2Cで動作させ、100サイクルの充放電を行い、100サイクル後の外装体のクラック等の数を評価した。上記評価実験を10個で行った(n=10)。その結果、外装体にクラック等が生じたものはなかった(0/10)。
「実施例7〜10」
実施例2〜5の外装体を用いて、実施例6と同様に電気化学素子を10個ずつ作製し(n=10)、100サイクルの充放電後の外装体のクラック等の数を評価した。結果を以下の表1に示す。
[比較例3及び4:電気化学素子の作製及び外装体のクラック等の評価]
「比較例3及び4」
比較例1の外装体を用いて、実施例6と同様に電気化学素子を10個ずつ作製し(n=10)、100サイクルの充放電後の外装体のクラック等の数を評価した(比較例3)。比較例2では金属層フィルムにすでにクラックが入っており、外装体の作製が困難であったため、「作製困難」であると評価した(比較例4)。結果を以下の表1に示す。
Figure 2019169307
表1から、本実施例にかかる電気化学素子の外装体では、クラック等は全く発生しないことが判明した。一方、比較例にかかる電気化学素子の外装体では、クラック等が発生したか、又は作製困難であった。
[実施例11〜17:1.05≦b(第2部分の金属層の厚み)/a(第1部分の金属層の厚み)≦1.5の関係を満たす外装体の作製]
「実施例11」
厚さ15μmの金属層フィルム202において、発電素子10の積層方向の上面及び下面に対応する金属層フィルム202の部分(第1部分)を、金型30を用いたプレスにより厚さ10μmにした。その後、上記金属層フィルム202を挟んで厚さ20μmの熱融着樹脂層フィルム201と、厚み2μmの接着層205を介して厚さ18μmの耐熱樹脂層フィルム203とを貼り合わせ、厚みAが50μmで厚みBが55μmである外装体20を作製した。
「実施例12〜17」
それぞれ厚さ15、18、21、21、30、及び45μmの金属層フィルム202において、金型30を用いたプレスによりそれぞれ厚さ14、14、14、20、20、及び40μmにしたことを除いて、実施例11と同様に外装体20を作製した。
[比較例5及び6:1.05≦b(第2部分の金属層の厚み)/a(第1部分の金属層の厚み)≦1.5の関係を満たさない外装体の作製]
「比較例5」
厚さ15μmの金属層フィルム202を挟んで厚さ20μmの熱融着樹脂層フィルム201と、厚み2μmの接着層205を介して厚さ18μmの耐熱樹脂層フィルム203とを貼り合わせ、厚みA及びBがともに55μmである外装体20を作製した。
「比較例6」
厚さ35μmの金属層フィルム202において、発電素子10の積層方向の上面及び下面に対応する金属層フィルム202の部分(第1部分)を、金型30を用いたプレスにより厚さ15μmにしたところ、すでにクラックが入っていた。
[実施例18〜24:電気化学素子の作製及び外装体のクラック等の評価]
「実施例18〜24」
実施例11〜17の外装体を用いて、実施例6と同様に電気化学素子を10個ずつ作製し(n=10)、100サイクルの充放電後の外装体のクラック等の数を評価した。結果を以下の表2に示す。
[比較例7及び8:電気化学素子の作製及び外装体のクラック等の評価]
「比較例7及び8」
比較例5の外装体を用いて、実施例6と同様に電気化学素子を10個ずつ作製し(n=10)、100サイクルの充放電後の外装体のクラック等の数を評価した(比較例7)。比較例6では金属層フィルムにすでにクラックが入っており、外装体の作製が困難であったため、「作製困難」であると評価した(比較例8)。結果を以下の表2に示す。
Figure 2019169307
表2から、本実施例にかかる電気化学素子の外装体では、クラック等は全く発生しないことが判明した。一方、比較例にかかる電気化学素子の外装体では、クラック等が発生したか、又は作製困難であった。
1 電気化学素子
10 発電素子
101 正極
101A 正極集電体
101B 正極活物質層
102 負極
102A 負極集電体
102B 負極活物質層
103 セパレータ
20 外装体
201 熱融着樹脂層
202 金属層
203 耐熱樹脂層
204 接着層
205 接着層
30 金型
31 金属ロール
32 緩衝素材

Claims (5)

  1. 正極と負極とがセパレータを介して対向した積層体と、前記積層体を被覆する外装体とを備え、
    前記積層体の積層方向の上面及び下面を被覆する前記外装体の第1部分の厚みAと、前記積層体の側面を被覆する前記外装体の第2部分の厚みBとが、1.02≦B/A≦1.33の関係を満たす、電気化学素子。
  2. 前記厚みAは45〜110μmであり、前記厚みBは50〜120μmである、請求項1に記載の電気化学素子。
  3. 前記外装体は金属層を有し、前記第1部分における金属層の厚みaと、前記第2部分における金属層の厚みbとが、1.05≦b/a≦1.5の関係を満たす、請求項1又は2に記載の電気化学素子。
  4. 前記厚みaは10〜40μmであり、前記厚みbは15〜45μmである、請求項3に記載の電気化学素子。
  5. 前記負極は、活物質としてシリコン、シリコン酸化物、シリコン合金のいずれかを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気化学素子。
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