JP2019168767A - 隠蔽画像又は隠蔽情報を認証する認証システム、認証方法及び認証用プログラム - Google Patents

隠蔽画像又は隠蔽情報を認証する認証システム、認証方法及び認証用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】市販の撮像装置を用いて撮影した原画像を、縮小処理の基準点を移動させて縮小処理して不可視画像を復号し、原画像との差分画像を取得して、文字認識できる認証方法及びその認証システムを提供する。【解決手段】認証端末は、撮影画像内の基準点を基準として、原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成し、基準点を基準として、縮小画像を縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成し、拡大画像の各画素の輝度値から原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成し、差分画像データから背景領域と文字領域とを分離し、基準点を画素単位で、所定の方向にずらす処理を行い、差分画像データから抽出された文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行い、隠蔽画像又は隠蔽情報を認証する。【選択図】図45

Description

本発明は、印刷物に印刷された隠蔽画像又は隠蔽情報から抽出した情報と真正情報とを照合することによって、隠蔽画像又は隠蔽情報を認証する認証システム、認証方法及び認証用プログラムに関する。
近年、銀行券、有価証券及び通行券などの貴重印刷物や、運転免許証、パスポート、保険証など個人を認証する証明証書には、第三者に偽造及び改ざんされないために常に新たな偽造防止のための不可視情報(偽造防止用の隠蔽画像又は隠蔽情報)が、盛り込まれることが要求されている。このため、特許第4649658号公報(特許文献1)には、上述のような不可視情報を読み取ることができる認証システムが開示されている。特許文献1に開示された認証システムの構成を図1に示す。
また、特許文献1に開示された認証システムを備えた画像読取装置100は、赤外線吸収をしない領域と赤外線を吸収する領域(IR画像、又は埋め込み画像という。)とで構成された「網点印刷物」105を読み込む場合には、照明部104で網点印刷物105を照らし、IR領域に感度を持った撮像部(カメラ)103を用いて撮影する。そして、認証端末102の表示モニターによって、観察者は埋め込まれた模様を肉眼で確認する技術が開示されている。
なお、特許文献1には、IR画像については、真正画像とマッチングできるように画像処理(ハートレー変換)を行うこと、また、QRコード(登録商標)の情報が埋め込まれたIR画像に対して階調変換を行った後、個人情報等の隠蔽情報を抽出することが開示されている。
次に、特開平9−147178号公報(特許文献2)には、潜像を有する複写防止模様が印刷された印刷物において、CCDカメラ又は光学式スキャナを用いて画像として入力した複写防止模様に対して所定の画像処理(2値化処理、画像の膨張処理、膨張を行ったときと同じ量の収縮処理)を行うことによって、潜像が顕著な連結成分となった2値化画像を認識し、真正画像と照合することにより真偽を判定する印刷物の読み取り検査方法及びその装置が開示されている。
従来、印刷物の真偽判定において、磁性インキ、赤外線反射吸収インキ、蛍光インキ等の機能性インキや、印刷媒体を形成する繊維、材質、薬品類等による素材を検知するといった材料適性に依存したものであったが、特許文献2に開示された印刷物の読み取り検査方法では、一般的に用いられている印刷用インキに適用可能な印刷材料で印刷された模様を光学的に読み取ることができる。
次に、特開2008−152450号公報(特許文献3)には、潜像模様のエッジ画像に対して、膨張演算および収縮演算を行なうことにより万線パターンを連結領域として抽出することによって、連結領域の大きさと位置情報を求めることができる。そして、連結領域の大きさと位置情報をあらかじめ設定された基準値と比較することにより、潜像模様を有した紙葉類の真偽を判別する紙葉類の真偽判別装置及び紙葉類の真偽判別方法が開示されている。
また、特許文献3に開示された真偽判別可能な方法及びその装置は、紙葉類が傾斜していても、万線パターン領域の両端部の領域で万線方向への射影を取ることによって、両端部での万線の位置を検出することができるので、当該紙葉類から明暗万線パターンを傾斜角度によらず高精度でかつ効率的に抽出することができる。
次に、木内正人、木内進、「位相変調模様における可視画像領域の発見とその活用」、印刷学会誌、社団法人日本印刷学会、2011年11月、第48巻、第5号、p.325−334(非特許文献1)には、セキュリティ性が求められる印刷物(以下、「セキュリティ印刷物」という。)の印刷領域において、不可視画像領域と可視画像領域とを配置し、不可視画像領域は潜像部と背景部とで構成することができる。その構成によって、豊かなデザイン性と不可視画像発現時の明りょうなスイッチ効果とを、セキュリティ印刷物に付与することが開示されている。
また、不可視画像領域の秘匿性については、非特許文献1には、潜像部を構成する画線Aと、背景部を構成する画線A’とが、互いに明暗状態を相殺することによって、埋め込まれている潜像は、観察者によって認識されることはなく、観察者はデザイン性のある可視画像のみを視認することができることが開示されている。
ここで、印刷物の印刷領域に判別具(例えば、レンチキュラーレンズ)を重ね合わせることにより、不可視画像を容易に発現(顕在化)させて、真偽性を判別する原理について、図2を用いて詳しく説明する。
先ず、図2に印刷領域の拡大図を示す。図2に示すように、印刷領域には潜像部とも呼ばれる画線A、背景部とも呼ばれる画線A’で構成された領域がある。また、画線Aと画線A’との間には、可視画像領域と呼ばれる領域Cが存在するため、通常、観察者から見える図柄となる。
また、図2に示すように、画線A同士は、間隔Sv離れて平行に配置されており、不可視画像領域を形成している。画線A’同士の間隔も画線Aと同じで、画線A’同士も不可視画像領域を形成している。
図2に示すように、画線A、画線C、画線A’及び画線Cを組合せた領域は、間隔(ピッチ)Svで繰り返される。その組合せ領域は最小単位領域である。
そして、画線Aと画線A’の各面積は、同一又は略同一であり、画線Aの明度と画線A’の明度とは、一方が明るいと他方は暗いという相補的な関係(明暗関係)にあり、明るさを相殺するように設計されている。このため、画線A及び画線A’によって形成された画像が、観測者によって容易に視認されることはない。その結果、潜像(不可視画像)を、印刷領域に隠蔽することができる。
通常の観察時には、美術的な模様を可視画像領域(領域C)に配置することによって、印刷物のデザイン性(美観)が向上する効果を得られるが、判別具(例えば、レンチキュラーレンズ、万線シート)を用いて、画線A(潜像部)又は画線A’(背景部)の一方のみを顕在化(可視化)することによって、観察者が不可視画像を視認することができる。
例えば、図2に示すように、レンチキュラーレンズ8の中心位置(線)を、画線Aの中心線L1に重ね合せると、観察者は、画線A(潜像部)をポジ画像として視認することができる。同様に、レンチキュラーレンズ8の中心位置(線)を、画線A’の中心線L2に重ね合せると、観察者は、画線A’(背景部)を潜像部に対するネガ画像として視認することができる。
さらに、判別具を回転させることによって、画線A又は画線A’によらない異なる不可視画像を顕在化するようなことが可能である。
そこで、画線A又は画線A’と90°方向が異なる、画線B及びB’を印刷領域に配置した印刷領域の拡大図を図3に示す。図3に示すように、印刷領域には、画線B同士は間隔Sh離れて平行に配置されており、不可視画像領域を形成している。画線B’同士の間隔も画線Bと同じで、画線B’同士も不可視画像領域を形成している。
図3に示すように、画線B、画線C、画線B’及び画線Cを組合せた領域は、間隔(ピッチ)Shで繰り返される。その組合せ領域は、最小単位領域である。
図2で説明したことと同様に、図3に示すように、レンチキュラーレンズ8の中心位置(線)を、画線Bの中心線L3に重ね合せると、観察者によって画線B(潜像部)はポジ画像として視認することができる。同様に、レンチキュラーレンズ8の中心位置(線)を、画線B’に中心線L4に重ね合せると、観察者は、画線B’(背景部)を潜像部に対してネガ画像として視認することができる。
さらに、画線A、画線A’、画線B及び画線B’を印刷領域に混在させることによって、印刷領域に印刷された潜像部及び背景部を多方向化することができる。そして、潜像を多方向化した印刷領域に対して、判定具の方向を変えることによって、顕在化する潜像を、すなわち視認される画像を劇的に切り替えることができると考えられる。
潜像部及び背景部を多方向化(2方向化)した印刷領域の一例として、図2に示した印刷領域と図3に示した印刷領域とを混在させたような印刷領域の拡大図を、図4に示す。図4における、画線Aと画線A’とは間隔Sv/2離れて平行に配置され、画線Bと画線B’とは、は間隔Sh/2離れて平行に配置され、画線A、画線A’、画線B及び画線B’を除いた印刷領域に可視画像領域Dが形成されている。図示していないが、画線A同士は、間隔Sv離れて平行に配置されており、画線B同士は、間隔Sh離れて平行に配置されている。画線A’同士、及び画線B’同士も同様である。
印刷領域をこのように構成すると、図4に示すように、レンチキュラーレンズ8の中心位置(線)を横方向に中心線L1、L2に重ね合せると、観察者によってそれぞれ画線A(潜像部)はポジ画像として、画線A’(背景部)は潜像部に対してネガ画像として視認することができる。
同様に、レンチキュラーレンズ8の中心位置(線)を縦方向に中心線L3、L4に重ね合せると、観察者は、それぞれ画線B(潜像部)はポジ画像として、画線B’(背景部)を潜像部に対してネガ画像として視認することができる。すなわち、レンチキュラーレンズ8を縦置きと横置きとを切り替えることによって、復号化される不可視画像を劇的にスイッチングすることができるという効果(画像のスイッチ効果)を奏する。
また、生源寺類、「チェッカーパターンキャリアスクリーン画像における誤差拡散法による部分的潜在化」,情報処理学会インストラクション2015,pp.753−758(非特許文献2)には、秘密画像の各画素を2種類のチェッカーパターンに置き換え、秘密画像をチェッカーパターンキャリアスクリーン画像に変換する技術が開示されている。この変換の結果、チェッカーパターンキャリアスクリーン画像の画素数は、秘密画像の4倍(2×2倍に等しいこと)になる。
そして、非特許文献2には、チェッカーパターンキャリアスクリーン画像を市販のデジタルカメラを用いたサンプリング処理をすることによって復号することができること、すなわち、デジタルカメラの液晶ファインダによって、チェッカーパターンキャリアスクリーン画像を縮小表示するために、キャリアスクリーン画像が再サンプリングされる過程が、秘密画像の復号処理に利用することができることが開示されている。
ここで、秘密画像を、チェッカーパターンキャリアスクリーン画像への変換処理を行うことよって、潜在化(潜像化)をする技術を説明する。
先ず、秘密画像のチェッカーパターンキャリアスクリーン画像への変換処理は、図5及び図6に示すように、各画素を互いに異なる2×2画素のチェッカーパターンに変換する処理である。
ここで、チェッカーキャリアパターン画像におけるチェッカーパターンの配置については、その中心から見て、左下、右下、左上及び右上の位置を(0,0)、(1,0)、(0,1)及び(1,1)とする。
変換方法については、例えば、図5のように、変換する秘密画像の画素が白であれば、その画素は、チェッカーパターン画素の(0,0)及び(1,1)の位置には黒画素、並びに(1,0)及び(0,1)の位置には白画素が配置された2×2サイズのチェッカーパターンに置き換えられる。
一方、図6のように、変換する秘密画像の画素が黒であれば、その画素は、(0,0)及び(1,1)の位置には白画素、並びに(1,0)及び(0,1)の位置には黒画素が配置された2×2サイズのチェッカーパターンに置き換えられる。このような変換においては、チェッカーパターンキャリアスクリーン画像の黒画素及び白画素が同一である2×2画素のチェッカーパターンに置き換えた為、明度差が現れないという特長を示す。この特長のため、観察者は、チェッカーパターンキャリアスクリーン画像を容易に視認することができない。
次に、変換後のチェッカーパターンキャリアスクリーン画像に対して、画素を間引く処理(縮小処理)をすることによって、秘密画像を復号化することができることを説示する。なお、所定の比率で画素を間引く処理が、画像を縮小する処理である。
先ず、チェッカーパターンキャリアスクリーン画像に対して、チェッカーパターンの(0,1)又は(1,0)に位置する画素を選択して表示すれば、秘密画像の白画素は、元通り白画素が復号化されて表示され、同様に秘密画像の黒画素は、元通り黒画素が復号化されて表示される。こうして、秘密画像(ポジ画像)が復号化される。
一方、変換されたチェッカーパターンキャリアスクリーン画像に対して、チェッカーパターンの(0,0)又は(1,1)に位置する画素を選択して表示すれば、秘密画像の白画素は、反転して、黒画素が選択されて表示され、同様に秘密画像の黒画素は、反転して、白画素が選択されて表示される。こうして、秘密画像の白黒反転画像(ネガ画像)が復号化される。
具体的な文字キャラクタ(‘A’、'B')を秘密画像として、チェッカーパターンに変換し、2×2サイズのチェッカーパターンの(0,1)又は(0,1)に相当する画素を選択して、秘密画像(ポジ画像)を復号化して、表示した例を図7及び図8に示す。
特許第4649658号公報 特開平9−147178号公報 特開2008−152450号公報
木内正人、木内進、「位相変調模様における可視画像領域の発見とその活用」、印刷学会誌、社団法人日本印刷学会、2011年11月、第48巻、第5号、p.325−334 生源寺類、「チェッカーパターンキャリアスクリーン画像における誤差拡散法による部分的潜在化」,情報処理学会インストラクション2015,pp.753−758
特許文献1に開示された認証システムは、IR領域に感度を持ったカメラを用いて、不可視情報を読み取らねばならず、例えば、市販のデジタルカメラを用いて、不可視情報を読み取ることはできない。
また、認証用隠蔽画像及び情報は、認証用図柄の印刷によってのみ埋め込まれているため、ICチップを備えた証明証書の情報と同時に照合するようなことができない。
次に、特許文献2に開示された印刷物の読み取り検査方法及びその装置では、入力して得た複写防止模様に対して、複雑な画像処理(2値化、画像の膨張、膨張を行ったときと同じ量の収縮)を行うことが必要になる。また、扱う複写防止模様(潜像を施した部分)は、二本線以上で一組となっている画線で構成されているため、判別具によって簡便に真偽を判定できないものである。
次に、特許文献3に開示された、紙葉類の真偽判別装置及び紙葉類の真偽判別方法で扱う潜像模様は、特殊な角度から目視されたときに文字や図柄が確認できるようなものである。
また、非特許文献1に開示されたセキュリティ印刷物及びその真偽判定方法では、観察者が判定具を用いた視認によって真偽判定するので、大量かつ高速に真偽判別を行なうことは困難である。
次に、非特許文献2では、チェッカーパターンキャリアスクリーン画像を用いた潜像技術に対して、一般的なコンパクトデジタルカメラを用いて、撮影距離、角度等を調節することにより、その秘密画像を復号する手法が開示されているが、復号化した画像は、著しい縞模様が伴っている。そのような縞模様が、秘密画像の各文字領域と背景領域との分離に対する障害となっている。そのような縞模様が、各文字領域を連結領域(連結成分)として認識して、文字パターンと比較し、パターンマッチング(パターン認識)を行うという一連の処理を行うことを非常に困難にしている。
本発明は、上記事情に鑑み、市販の撮像装置(例えば、デジタルカメラ)を用いて撮影した画像(以下、原画像と称する)を、縮小処理の基準点を移動させながら縮小処理(間引き処理)を行うことによって、不可視画像を復号し、続いて可視画像との差分を取るような画像処理を施すことにより取得した差分画像によって、不可視画像の復号の際に縞模様(縞状模様)が生じるような場合であっても、文字領域を抽出しやすくし、容易にOCR処理を行うことができる認証システム、認証方法及び認証用プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る認証システムの上記目的は、可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物を撮影する画像取込部と、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証する認証端末とを備える認証システムであって、前記画像取込部は、印刷物に光を照射する照明部と、前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得する撮像部とを備え、前記認証端末は、前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成し、前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成し、前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成し、前記差分画像データから背景領域と文字領域とを分離し、前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらす処理を行い、前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行い、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証することにより達成される。
また、本発明に係る認証システムの上記目的は、可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物を撮影する画像取込部と、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証する認証端末とを備える認証システムであって、前記画像取込部は、印刷物に光を照射する照明部と、前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得する撮像部とを備え、前記認証端末は、前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成し、前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成し、前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成し、前記差分画像データをラベリング処理することによって、ラベル番号を生成し、前記差分画像データと1対1の対応が付けられるように、ラベル領域に前記ラベル番号を格納し、前記ラベル番号に基づいて、前記差分画像データから背景領域と文字領域とを分離し、前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらす処理を行い、前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行い、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証することにより達成される。
また、本発明に係る認証システムの上記目的は、前記印刷領域には、所定の面積を有する最小単位領域が所定のピッチで複数配置され、前記最小単位領域は、第1の画線、第2の画線及び第3の画線が前記所定のピッチで配置され、前記第1の画線と前記第2の画線が存在しない領域に前記第3の画線が配置され、前記潜像部は前記第1の画線から構成され、前記背景部は前記第2の画線から構成され、前記可視領域は、前記第3の画線から構成され、前記第1の画線、前記第2の画線及び前記第3の画線は、直線状領域で、互いに平行となるように配置され、前記第1の画線と前記第2の画線とは、一方が光学的にオンの場合、他方がオフの関係、又は前記第1の画線の輝度値と前記第2の画線の輝度値との和が所定の輝度値となるような相補的な関係にあり、前記潜像部によりポジ画像が形成され、前記背景部により前記潜像部のネガ画像が形成されることにより、或いは前記最小単位領域の幅は、1mm以下であることにより、或いは前記第1の画線の面積と前記第2の画線の面積とが同一又は略同一であることにより、或いは前記基準点は、前記縮小処理の前後において、輝度値又は階調データが変わらない画素とすることにより、或いは前記印刷物は、周期的に並んだ点で構成されたパターンによる網点構成により、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を付与されたことにより、或いは前記隠蔽情報が、肉眼では認知不可能なQRコード(登録商標)であることにより、或いは秘密画像が、前記不可視領域に埋め込まれ、前記秘密画像の画素が黒の場合、2行2列の第1のチェッカーパターンに変換され、前記秘密画像の画素が白の場合、前記第1のチェッカーパターンと白黒が反転する2行2列の第2のチェッカーパターンに変換され、前記隠蔽画像に変換されることより、或いは前記印刷物に埋め込まれたICチップからICリーダライタで読み取られた情報と、前記OCRにより前記文字領域に基づいて取得した前記隠蔽情報とを照合し、前記印刷物の真偽判定をすることにより、或いは前記撮像部がCCDラインセンサカメラ、又はCCDエリアセンサカメラであることにより、より効果的に達成される。
また、本発明に係る認証方法の上記目的は、可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物において、画像取込部及び認証端末を備える認証システムを用いて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証する認証方法であって、前記画像取込部を用いて、前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得するステップと、前記認証端末を用いて、前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成するステップと、前記認証端末を用いて、前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成するステップと、前記認証端末を用いて、前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成するステップと、前記認証端末を用いて、前記差分画像データから文字領域と前記文字領域以外の背景領域とを分離するステップと、前記認証端末を用いて、前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらすステップと、前記認証端末を用いて、前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行うステップと、前記認証端末を用いて、前記OCRの結果に基づいて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証するステップと、から成ることにより達成される。
また、本発明に係る認証方法の上記目的は、可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物において、画像取込部及び認証端末を備える認証システムを用いて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証する認証方法であって、前記画像取込部を用いて、前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得するステップと、前記認証端末を用いて、前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成するステップと、前記認証端末を用いて、前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成するステップと、前記認証端末を用いて、前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成するステップと、前記認証端末を用いて、前記差分画像データをラベリング処理することによって、ラベル番号を生成するステップと、前記認証端末を用いて、前記差分画像データと1対1の対応が付けられるように、ラベル領域に前記ラベル番号を格納するステップと、前記認証端末を用いて、前記ラベル番号に基づいて、前記差分画像データから文字領域と前記文字領域以外の背景領域とを分離するステップと、前記認証端末を用いて、前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらすステップと、前記認証端末を用いて、前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行うステップと、前記認証端末を用いて、前記OCRの結果に基づいて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証するステップと、から成ることにより達成される。
また、本発明に係る認証用プログラムの上記目的は、可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物において、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報の認証をコンピュータに実行させるための認証用プログラムであって、前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得するステップと、前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成するステップと、前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成するステップと、前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成するステップと、前記差分画像データから文字領域と前記文字領域以外の背景領域とを分離するステップと、前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらすステップと、前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行うステップと、前記OCRの結果に基づいて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証するステップと、から成ることにより達成される。
また、本発明に係る認証用プログラムの上記目的は、可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物において、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報の認証をコンピュータに実行させるための認証用プログラムであって、前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得するステップと、前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成するステップと、前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成するステップと、前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成するステップと、前記差分画像データをラベリング処理することによって、ラベル番号を生成するステップと、前記差分画像データと1対1の対応が付けられるように、ラベル領域に前記ラベル番号を格納するステップと、前記ラベル番号に基づいて、前記差分画像データから文字領域と前記文字領域以外の背景領域とを分離するステップと、前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらすステップと、前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行うステップと、前記OCRの結果に基づいて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証するステップと、から成ることにより達成される。
本発明によれば、市販の撮像装置(例えば、デジタルカメラ)を用いて撮影した原画像を、縮小処理の基準点を移動させながら縮小処理(間引き処理)を行うことによって、不可視画像を復号し、続いて原画像との差分を取るような画像処理を施して、差分画像を取得することができる。このような画像処理によって、不可視画像の復号の際に縞模様(縞状模様)が生じるような場合であっても、文字領域を抽出しやすくし、容易に光学的文字認識(Optical Character Recognition、以下、OCR処理とする。)を行える認証方法、その認証システム、及び認証用プログラムを提供する。
従来の認証システムの一例を示す模式図である。 印刷領域における不可視画像領域(潜像部A、及び背景部A’)、可視画像領域C、潜像部Aが観察できるような横置きのレンチキュラーレンズの配置を示す図である。 印刷領域における不可視画像領域(潜像部B、及び背景部B’)、可視画像領域C、潜像部Bが観察できるような縦置きのレンチキュラーレンズの配置を示す図である。 印刷領域における不可視画像領域(潜像部A、背景部A’、潜像部B、及び背景部B’)、可視画像領域C、潜像部Aが観察できるような横置きのレンチキュラーレンズの配置、潜像部Bが観察できるような縦置きのレンチキュラーレンズの配置を示す図である。 秘密画像の白画素をチェッカーパターンキャリアスクリーン画像の2×2のチェッカーパターンに変換し、復号する方法を示す図である。 秘密画像の黒画素をチェッカーパターンキャリアスクリーン画像の2×2のチェッカーパターンに変換し、復号する方法を示す図である。 文字キャラクタ(’A‘)を原画像として、チェッカーパターンに変換し、秘密画像(ポジ画像)を復号化して、表示した例を示す図である。 文字キャラクタ(’B‘)を原画像として、チェッカーパターンに変換し、秘密画像(ポジ画像)を復号化して、表示した例を示す図である。 本発明の実施形態における認証システムの一例を示す模式図である。 本発明の実施形態における認証システムのブロック図である。 デジタルカメラの画素配置を示す図である。 デジタルカメラを用いて撮影した画像データを縮小表示する一例を示す図である。 デジタルカメラの画素配置と印刷領域(潜像部A及び背景部A’)との対応関係の一例を示す図である。 デジタルカメラの画像を縮小して表示した場合、表示される領域を示す図である(潜像部Aが選択的に表示として残留する様子を示している。)。 デジタルカメラの画像を縮小して表示した場合、潜像部Aの向きと画素配列の向きとの間に角度θが生じている様子を示す図である。 デジタルカメラの画素配置と印刷領域(潜像部B、及び背景部B’)との対応関係の一例を示す図である。 デジタルカメラの画像を縮小して表示した場合、表示される領域を示す図である(潜像部Bが選択的に表示として残留する様子を示している。)。 デジタルカメラの画像を縮小処理して表示した場合、潜像部Bの向きと画素配列の向きとの間に角度θが生じている様子を示す図である。 デジタルカメラを用いて、印刷領域を撮影した原画像を示す図である。 デジタルカメラを用いて、印刷領域を撮影した原画像を当初設定した縮小率を使った縮小処理を行うことよって、取得した縮小画像である。 縮小率を調整することにより縞模様(縞状模様)の周期を調整(伸長)することによって得られる連結領域の文字領域を示す図である。 原画像の縮小処理後、拡大した拡大画像から、原画像の成分を差し引いた差分画像である。 差分画像に対してラベリング処理を行うことによって、連結領域「1」を抽出した様子を示す図である。 基準点を再設定した縮小処理後、拡大した拡大画像を用いて、復号化した差分画像である。 差分画像に対してラベリング処理を行うことによって、連結領域「2」、及び「3」を抽出した様子を示す図である。 基準点を再々設定して、復号化した差分画像である。 差分画像に対してラベリング処理を行うことによって、連結領域「4」を抽出した様子を示す図である。 4枚の差分画像を用いて、ポジ領域の連結領域になった文字領域を繋ぎ合せることによって、合成した文字領域を示す図である。 バイリニア補間法において、不足画素とその周囲の4画素の位置関係の例を示す図である。 本発明の実施形態におけるラベリング処理前に2値化された差分画像のサンプル画像である。 本発明の実施形態におけるラベリング処理に用いるマッチングパターンを示す図である。 本発明の実施形態における初期化されたラベル領域を示す図である。 本発明の実施形態における2値化した差分画像において、最初の黒画素の注目画素を検出した様子を示す図である。 本発明の実施形態において、最初の黒画素の注目画素を検出した際におけるラベリング処理を示す図である。 本発明の実施形態における2値化した差分画像において、2番目の黒画素の注目画素を検出した様子を示す図である。 本発明の実施形態において、2番目の黒画素の注目画素を検出した際におけるラベリング処理を示す図である。 本発明の実施形態における2値化した差分画像において、7番目の黒画素の注目画素を検出した様子を示す図である。 本発明の実施形態において、7番目の黒画素の注目画素を検出した際におけるラベリング処理を示す図である。 本発明の実施形態における2値化した差分画像において、14番目の黒画素の注目画素を検出した様子を示す図である。 本発明の実施形態において、14番目の黒画素の注目画素を検出した際におけるラベリング処理を示す図である。 本発明の実施形態における2値化した差分画像において、マッチングパターンが左下まで到達して、走査終了した様子を示す図である。 本発明の実施形態において、ラベリング処理によって、ラベル領域にラベル番号が割り振られた様子を示す図である。 本発明の実施形態において、ラベル番号が修正された様子を示す図である。 本発明の実施形態において、ルックアップテーブルに格納されたラベル番号が修正された様子を示す図である。 本発明の実施形態の認証システムにおける、認証フローを示すフローチャートである。
本発明の認証システム、認証方法、及び認証用プログラムによれば、市販の撮像装置(例えば、デジタルカメラ)を用いて撮影した原画像を、縮小処理の基準点を移動させながら縮小処理(間引き処理)を行うことによって、不可視画像を復号し、続いて復号した画像と原画像との差分を取るような画像処理を施すことにより取得した差分画像によって、不可視画像の復号の際に縞模様(縞状模様)が生じるような場合であっても、文字領域を抽出しやすくし、容易にOCR処理を行うことができる。
本発明における一体型認証システムの実施形態について図面を用いて説明する。本発明における認証システムの構成を図9に示す。
本発明の認証システム10は、画像取込装置1と認証端末2とで構成されている。画像取込装置1は、撮像部3、照明部4、インターフェース部5、及び筐体部6を備えており、筐体部6には、隠蔽画像(秘密画像)又は隠蔽情報が印刷された被検体(例えば、印刷物、ICカード等)7が載置されるようになっている。
また、認証端末2(例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ)は、制御部2a、記憶部2b及び表示部2c等から構成されている。
本発明の実施形態における認証システムのブロック図を図10に示す。
認証システム10における照明部4は、被検体7に光を照射する手段であり、IR照明、透過光を含めた可視光照明、又はUV照明のいずれかが備わっている。通常、隠蔽画像を撮像する際は、太陽光などの自然の状態で撮像することが可能である。しかし、夜間や屋内等の光が弱く希望の撮像ができない場合には、隠蔽画像に対応した照射が可能なように、IR照明、可視光照明、又はUV照明から適当な照明が選択可能となっている。
また、撮像部3は、所定の波長領域(通常、可視光領域)において隠蔽画像又は隠蔽情報を含む被検体7を所定回数撮像して得られた、所定個数の原画像を取得する手段である。撮影の際、2回以上撮像する場合は、各画像において印刷物の撮像箇所が変動しないように、撮像部3と被検体7の相対的な位置関係を固定にして撮像することができる。例えば、撮像部3の固定手段として、三脚、スタンド等の器具を用いて固定してもよい。
認証端末2における制御部2aは、インターフェース部5を介して、撮像部3が撮影した原画像を取得し、記憶部2bに記憶する。制御部2aは、画像情報を画像処理等の演算を行い、演算結果を表示部2cに表示し、記憶部2bに記憶させる。そして、記憶部2bに記憶された演算結果に基づいて、隠蔽画像又は隠蔽情報を認証する。また、被検体7にICチップが埋め込まれているような場合、ICチップの情報を読み取り、その情報と印刷物に印刷された不可視情報又は隠蔽情報の照合を行う。
次に、被検体7の印刷領域を撮影して得られた画像情報から、不可視画像を顕在化(可視化)させる画像処理について説明する。
先ず、撮像部3、例えば市販のデジタルカメラの液晶モニターの画素配置の一部を拡大した一例を図11に示す。図11に示すように、縦方向はm行目を中心に−3〜+7行の範囲、横方向はn列を中心に、−2行〜+5行の範囲の画素が配列されている。
市販のデジタルカメラを用いて被写体を撮影すると、図11で示したような各画素に輝度値(例えば、0〜255(8ビット)階調データ)がデジタルカメラ内部の記憶装置(メモリ素子)に系統的に画像情報(原画像)として記憶される。つまり、被検体7の印刷領域の輝度分布(空間配置)をデジタルカメラの解像度(分解能)に応じて細分化されて、各画素の輝度値に変換されて、メモリ内各領域に画像情報(例として配列データ)として保存される。
次に、取得した画像情報の縮小処理(間引き処理)を行う。その簡単な一例を図12に示す。図12は、処理前の原画像に対して、3行中の2行分の画素を間引きして、表示しないような処理をし、間引きをしない残り1行分の画素を表示する画像処理の一例である。
次に、図13に不可視領域(画線A、画線A’)と可視領域(領域C)とが印刷された印刷領域と、デジタルカメラの画素配置とを重ね合わせた様子を示す。図13に示すように、デジタルカメラの画素配置は、M行目とN列目との交差する画素を中心にして、−3〜+7行目及び−2〜+5列目の範囲を示し、M行目、M+3行目、M+6行目に、画線A及び可視領域(領域C)の階調データが書き込まれており、M−2行目、M−1行目、M+1行目、M+2行目、M+4行目、M+5行目に、画線A’及び可視領域(領域C)の階調データが書き込まれている。
そして、図13に示すように、デジタルカメラが撮影した画素情報には、画線Aと画線A’の両方の階調が配列されている。そうすると、画線Aと画線A’の各面積は、同一又は略同一であり、画線Aの明度と画線A’の明度とは、一方が明るいと他方は暗いという明暗関係(相補的関係)にあるため、ほぼ灰色の一様な画像成分を形成することになる。この結果、印刷領域の画線Aによって埋め込まれた画像、及び印刷領域の画線A’によって埋め込まれた画像のいずれも、観察者は、視認することができない。一方、可視領域に印刷された可視画像(領域C)は、観察者が視認することができることを示している。
次に、図14は、処理前のデジタルカメラの画像情報(原画像)に対して、3行中の2行分の画素を間引き処理をして、表示しないような処理をし、間引き処理をしない残りの1行分の画素を表示する画像処理を行った例を示す。
図14には、画線A及び領域Cの階調データが書き込まれているM行目、M+3行目、M+6行目に配置された画素は、表示され、画線A’及び領域Cの階調データが書き込まれている、M−2行目、M−1行目、M+1行目、M+2行目、M+4行目、M+5行目に配置された画素は、表示しないように縮小処理(間引き処理)を行った様子が示されている。そうすると、画線Aの階調データが書き込まれている画素情報のみが表示(抽出)され、観察者は、復号化された潜像部(ポジ画像)を認証することができる。
一方、画線A’の階調データが書き込まれている、M−1行目、M+2行目、M+5行目に配置された画素は表示し、画線Aの階調データが書き込まれているM行目、M+3行目、M+6行目に配置された画素は表示しないように、間引き処理をする画像処理を行った場合を考えると、画線A’の階調データが書き込まれている画素のみが表示(抽出)されため、観察者は、復号化された背景部(潜像部に対してネガ画像)を認証することができる。
しかしながら、デジタルカメラの画素配列の方向と、画線Aと画線A’の方向とを一致させることは、現実的には難しい。このため、画素配列A(M,N+3)では、図15に示すように、デジタルカメラの画素配列の方向と画線Aと画線A’の方向とは、角度θを成すように、ずれが生じ易い。デジタルカメラの画素配列A(M,N−3)が画線Aと重なり合っている位置から、十分離れた距離Lに存在する画素配列A(M,N+3)は、画線Aとほとんど重なり合っておらず、領域Cと重なっている。このため、観察者からは、潜像部すなわちポジ画像が消えて、可視画像が表示されていると認識されると考えられる。そこで、画像配列A(M,N+3)の1画素分上方にずれているB(M+1,N+3)を表示画素に採用することによって、ポジ画像が再度表示されるようにできると考えられる。
次に、図16に不可視領域(画線B、画線B’)と可視領域(領域C)とが印刷された印刷領域と、デジタルカメラの画素配置を重ね合わせた拡大図を示す。
図16に示すように、デジタルカメラの画素配置は、m行目とn列目との交差する画素を中心にして、−2〜+7行目及び−3〜+3列目の範囲を示し、N−3列目、N列目、N+3列目に画線Bの階調データが書き込まれており、N−2列目、N+1列目に画線B’の階調データが書き込まれている。
また、図16に示すように、デジタルカメラの画素情報には、画線Bと画線B’の両方の階調が配列されている。そうすると、画線Bと画線B’の各面積は、同一又は略同一であり、画線Bの明度と画線B’の明度とは、相補的関係にあるため、印刷領域の画線Bによって埋め込まれた不可視画像(潜像部)、及び印刷領域の画線B’によって埋め込まれた不可視画像(背景部)のいずれも、観察者は、視認することができない。一方、可視領域に印刷された可視画像(領域C)は、観察者が視認することができることを示している。
次に、図17に示すように、画像処理前のデジタルカメラの画像(原画像)に対して、3列中の2列分の画素を間引きして、表示しないような処理をし、間引きしない残り1列分の画素を表示する画像処理を行う。
図17に示すように、画線B及び領域Cの階調データが書き込まれているN−3列目、N列目に配置された画素は表示され、画線B’及び領域Cの階調データが書き込まれている、N−2列目、N+1列目に配置された画素は、表示しないように間引き処理をすると、画線B及び領域Cの階調データが書き込まれている画素のみが表示(抽出)される。このため、観察者は、復号化された潜像部(ポジ画像)を視認することができる。また、画線B’の階調データが書き込まれている、N−2列目、N+2列目に配置された画素のみが表示(抽出)されるようにすれば、観察者は、復号化された背景部(潜像部に対してネガ画像)を視認することができる。
ところで、図18に示すように、デジタルカメラの画素配列の方向と、画線Bと画線B’の方向とを一致させることは、現実的には難しい。このため、図18に示すように、デジタルカメラの画素配列の方向と画線Bと画線B’の方向とが、角度θを成すように、ずれが生じ易い。デジタルカメラの画素配列B(M+7,N)が画線Bと重なり合っている位置から、十分離れた距離L´に存在する画素配列B(M,N)は、画線Bと重なり合っておらず、領域Cと重なっている。このため、画素配列B(M,N)は、画線B(潜像部)から離れて領域Cと重なり、観察者からは可視画像が表示されていると認識されると考えられる。そこで、画像配列B(M,N)の1画素分左方にずれているB(M,N+1)を表示画素に採用することによって、ポジ画像が再度表示されるようにできると考えられる。
次に、デジタルカメラを用いて撮影し、縮小処理(実質的には、上述のような間引き処理を指す。)を行った場合、不可視画像が埋め込まれた印刷領域の見え方について検討する。
先ず、デジタルカメラを用いて、不可視画像が埋め込まれた印刷領域を撮影した画像情報のイメージ図(模式図)を図19に示す。ここでは、図19に示した画像情報を原画像とする。そして、原画像の縮小処理した縮小画像が、背景領域の階調データと文字領域の階調データとの差は、ほぼ一定である場合が理想である。例えば、縮小画像がポジ画像であれば、文字領域の階調データが、背景領域の階調データより低いという場合である。反対に、ネガ画像であれば、画像情報がポジ画像であれば、文字領域の階調データが、背景領域の階調データより高いという場合である。言い換えると、1つの文字領域の階調データと、その文字領域を囲む背景領域の階調データとの大小関係が反転しないような関係が成り立つように、文字領域が連結領域(連結成分)である場合である。そのような場合は、文字領域と背景領域とを容易に分離することができる。
しかしながら、現実にデジタルカメラを用いて、印刷領域を撮影した画像情報を縮小処理すると、図20に示すように、縞模様の周期が、各文字領域のスケールより狭くなることが頻繁に起こり得る。それによって、各文字領域の一部はポジ画像領域に属し、隣接する一部はネガ画像領域に属するようになる。つまり、1つの文字領域が、ポジ領域とネガ領域とに分かれた領域(以下、分裂領域とする。)となってしまう。このため、連結領域として文字領域を抽出することが困難となるため、各文字領域をOCR処理することができない。
そこで、縮小率を調整することによって、縞模様(縞状模様)の周期を伸長することができる。その調整の結果、図21に示すように、文字領域がポジ画像領域とネガ画像領域とに分離していない連結領域として得られようにできる。図21が示すように、文字「4」の領域はポジ画像領域の連結領域となり、文字「1」の領域はネガ領域の連結領域となるが、文字「2」及び「3」は、上記で説示したような分裂領域となっている。
次に、縮小率とは逆数の関係である拡大率で、縮小画像を拡大した拡大画像を生成する。そして、その拡大画像から可視画像成分を差し引いた差分画像を生成するように差分画像生成処理を行う。差分画像生成処理による差分画像を図22に示す。その結果、差分画像における背景領域と文字領域とを分離する処理を行うことができるようになる。
上述のように、原画像に隠蔽された不可視画像を顕在化(可視化)する場合、縮小処理(間引処理)を行うことは既に説明したが、縮小処理及び拡大処理を行う際には、原画像内の所定の位置に基準点(Px、Py)を設ける必要がある。その基準点は、縮小処理及び拡大処理の空間座標の原点とするためである。そして、基準点の位置を変更することによって、縞模様(縞状模様)に伴う連結領域を変化させることができ、文字「4」以外の文字に対して、ポジ領域の連結領域となる差分画像を取得することができるようになると考えられる。
そこで、基準点を変更して縮小処理を行って復号化した差分画像を図23に示す。図23に示すように、「1」の領域はポジ領域の連結領域となり、文字「4」の領域はネガ領域の連結領域とすることができる。なお、依然として文字「2」及び「3」は、分裂領域となったままである。
さらに、基準点を再設定して、縮小処理を行って復号化した差分画像を図24に示す。図25に示すように、文字「1」及び「4」の領域は分裂領域となる代わりに、文字「2」及び「3」の領域はポジ領域の連結領域に変えることができる。
さらに、基準点を再々設定して縮小処理を行って復号化した差分画像を図26に示す。図27に示すように、「4」の領域はポジ領域の連結領域とすることができる。
以上の復号化した複数(4枚)の差分画像から、ポジ領域の連結領域を抽出することによって、文字「1」、「2」、「3」及び「4」の全てが、ポジ領域の連結領域になった文字領域を合成する(繋ぎ合せる)ことができる。そのように合成された文字領域を図28に示す。図28に示された各文字領域に対して、容易に光学的文字認識(OCR)を行うことができる。
ここで、基準点と縮小処理及び拡大処理について、原理的な説明を補足して行う。一般的には、縮小処理及び拡大処理のため、原画像に対しては、整数のみが許される座標を設定する。そして、縮小処理及び拡大処理を行う際、中心となる座標を基準点(Px,Py)と定義する。原画像は横幅Lx、縦幅Lyの長方形サイズと設定する。処理の手順としては、(1)空間座標の原点と基準点とが一致するように原画像をずらして、原画像(x,y)を(-Px,-Py)だけ移動する処理、(2)縮小する処理(間引き処理)、(3)拡大する処理、(4)補間する処理(間引き処理によって欠損した画素を隣接する画素情報から推定して補充する処理)、(5)位置を元(原画像の座標系)に戻す処理という、(1)〜(5)ステップで処理を行う例を示す。
先ず、初期値として設定された最初の基準点を(Px0,Py0)とする。
本発明の実施形態では、最初の基準点(Px0,Py0)は、例えば、原画像の中央の位置座標(Lx/2,Ly/2)に設定する。
縮小処理又は拡大処理を行う前に、原画像(x,y)を(-Px,-Py)だけ移動する必要がある。このような平行移動の変換を行う式を数1に示す。

数1に示す座標変換を行うことによって、原画像(x,y)を(-Px,-Py)だけ移動することができる。
次に、縮小処理を行う必要がある。ここで、変換前の画素の座標を(x0,y0)、変換後の座標を(x1,y1)、X軸方向の倍率をSx1、Y軸方向の倍率をSy1とする。そして、縮小処理による座標変換の式は数2のように示すことができる。なお、縮小処理であるため、0<Sx1<1、0<Sy1<1とする。実際の縮小処理における縮小処理方向(例えば、横方向又は縦方向)は、基準点を移動させる場合のように、不可視画像を構成する画線の方向に基づいて、決定される。したがって、原画像を復号するためには、必ずしも、横方向と縦方向の両方向に原画像を縮小処理する必要はない。後述する拡大処理も同様である。縦方向と横方向のいずれにも不可視画像(秘匿情報)が隠されている場合は、縦方向と横方向(両方向)の不可視画像(秘匿情報)が、同時に復号化されるおそれがある。このため、縦方向と横方向(両方向)の不可視画像(秘匿情報)が選択的に復号されるためには、縮小処理方向が、縦方向又は横方向のいずれ一方向となるような縮小処理を行うことが適切である。

数2に示す座標変換を行うことによって、原点(0,0)を中心に、原画像(x,y)を縮小処理することができる。
ここで、縮小処理による復号方法の一例として、原画像から一部の画素が間引かれる復号方法を説明する。なお、補間処理を伴わない復号方法によって縮小処理された画像は、必然的に粗くなる。そのような粗さを緩和するため、前述の拡大処理で説明しているようなバイリニア等の補間処理を伴う縮小処理を採用することは、一般に可能である。そのため、忠実な縮小画像を観察者に見せるために、補間処理を伴う縮小処理(アルゴリズム)が、多用される。しかしながら、本発明の実施形態のように、原画像を復号するための縮小処理を行う際、画像の拡大処理と同様の補間処理を行った場合には、原画像中の不可視画像(データ)を復号することが困難となるおそれがある。したがって、不可視画像を復号するためには、補間処理を伴わない縮小処理が好適である。すなわち、本発明の実施形態で説明されている縮小処理(単純に、間引く方法)又は最近傍法(対応する座標を計算して、最も近い画素を採用する方法)である。
先ず、数2による縮小変換後の画素の座標x1及びy1は、必ずしも整数となるとは限らないし、小数点以下の端数となるものが生成される。そのような画素の座標は、表示することができないものとして、間引き処理される対象にする。そのように間引き処理によって間引かれる画素と残る画素の比率、画素間の間隔は、X軸方向の倍率Sx1又はY軸方向の倍率Sy1、及び基準点(Px,Py)に依存する。したがって、縮小処理(間引き処理)後の縮小画像のサイズ(画素数)は、原画像のサイズ(画素数)より小さくなることには、留意が必要である。
次に、差分画像を適切に生成するため、縮小画像は拡大処理される必要がある。ここで、変換前の画素の座標を(x1,y1)、変換後の座標を(x2,y2)、X軸方向の倍率をSx2、Y軸方向の倍率をSy2とする。そして、拡大処理による座標変換の式は数3のように示すことができる。なお、縮小処理後に差分画像を原画像のサイズ(画素数)に戻すためであるため、Sx2=1/Sx1(Sx1-1)、Sy2=1/Sy1(Sy1-1)とする。

なお、図21に示す縮小画像には、復号化された不可視画像と共に、デザイン化された原画像(「★」印のイメージ)が現れている。このような可視画像(領域C)は、OCR処理を行う際、障害となる。
そこで、拡大画像から原画像の成分を差し引く処理について説明する。そのためには、縮小処理(間引き処理)が行われた縮小画像のサイズ(画素数)を、原画像のサイズ(画素数)と同じになるように拡大処理及び補間処理する必要がある。
縮小画像の画素数は、元の原画像より画素数が小さくなる。このため、縮小画像を拡大しようとすると、必然的に拡大画像は、原画像に比べ、画素数が不足する。そこで、縮小画像の拡大処理を行うような場合、縮小画像上に存在しない画素(以下、不足画素とする)を周辺画素から推測するため、不足画素を補間する処理(以下、補間処理とする。)が必要になる。
ここで、補間処理の例として、バイリニア補間法を用いて、不足画素の階調データ(輝度値)を算出する手順を示す。周知であるバイリニア補間法(Bi-liner interpolation)は、不足画素の周囲の4つの画素を用いた補間法である。不足画素とその周囲の4画素の位置関係の例を図29に示す。不足画素の座標(Sx,Sy)における画素値(輝度値)を算出する手順を以下に説明する。先ず、不足画素の座標(Sx,Sy)を拡大処理で用いた拡大率aで割って、座標(Sx/a, Sy/a)を算出する。次に、縮小画像における(Sx/a,Sy/a)の周囲の4画素の画素値(輝度値)を取得する。すなわち、I(x,y)、I(x+1,y)、I(x,y+1)、I(x+1,y+1)を取得する。そして、周囲の4画素それぞれと座標(Sx/a, Sy/a)との間の距離を算出し、それぞれ距離に対応する重み付け(0〜1の数値)を算出する。重み付けについては、距離が小さい程、大きくすることが好適である。最後に、周囲の4画素の画素値(輝度値)と重み付けとの積を加算して、不足画素の画素値(輝度値)を推測する。なお、座標(Sx/a, Sy/a)のx座標と座標(x,y)のx座標との差分を、Δxと、座標(Sx/a, Sy/a)のy座標と座標(x,y)のy座標との差分を、Δyと定義する。そうすると、不足画素の画素値(輝度値)Is(Sx, Sy)は、数4のように、算出することができる。
数4に示すような補間演算を行い、拡大処理後の画素数を、原画像の画素数と同じとなるように補間処理を行う。
そして、縮小処理、拡大処理及び補間処理を行った後に、原画像(x,y)の基準点(Px、Py)を縮小処理及び拡大処理を行った原点(0,0)から、元の座標系に戻すため、再度平行移動する変換を行う。そのような平行移動の変換を行う式を数5に示す。

以上の一連の変換処理をまとめた式を数6に示す。

以上のように説明したように拡大処理及び補間処理を行った結果、元の画素数(サイズ)に戻された画像を取得する。そして、その拡大画像から原画像の成分を差し引く処理を行って、差分画像を生成する。
基準点(Px,Py)について補足すると、x=Px、y=Pyの値を数6に代入すると、Sx1、Sy1、Sx2、Sy2に関わらず、変換後の座標(x4,y4)=(Px,Py)に変換される。基準点(Px,Py)は、不動点であるから、基準点(Px,Py)に存在する原画像の階調データ(輝度値)は不変であることは自明である。
次に、差分画像を生成した後におけるラベリング処理を説明する。
ラベリング処理の前提として、差分画像が2値化されていることが必要である。2値化された差分画像では、黒画素の領域(又は白画素の領域)が連続した画素領域(連結領域)が検出され易いためである。本発明の実施形態では、説明の便宜上、白画素を背景領域の画素、及び黒画素を文字領域の画素として説明する。
ここで、2値化された差分画像のサンプル画像を、図30に示す。2値化された差分画像において、連結領域に同じ番号を割り振る処理をラベリングと言う。なお、ラベリング処理によって、連結領域に対応するように、割り当てられた数値をラベル番号と称する。そして、ラベル番号を記憶するラベル領域を用意する。ラベル領域の各ラベル番号は、ラベリング処理の対象となる差分画像の各画素と1対1で対応するため、差分画像の画素の位置からラベル番号を参照することができる。
先ず、ラベリング処理前に、ラベル領域の全ての値(ラベル番号)は0(ゼロ)となるように初期化する。
次に、ラベリング処理におけるラベル番号の割り振る方法を説明する。
ここで、ラベリング処理において用いるマッチングパターンを図31に示す。なお、本発明の実施形態においてラベリング処理に用いるマッチングパターンは、図31に示すように3×3にマトリクスである。先ず、マッチングパターンの中心は、ラベル領域においてラベル番号が割り振られる注目画素に対応する。そして、注目画素の周辺の白及び黒画素のパターンを判定して、ラベル番号を決定する。
具体的には、注目画素からみて、左上、真上、右上、左の周辺画素のラベル番号が、すべて0(ゼロ)の場合には、最後に割り振った番号に1を加えたラベル番号を割り振る。また、初期化後、割り振った番号が無く、初めてラベル番号を割り振るときは、注目画素に対応するラベル領域のラベル番号(以下、注目画素のラベル番号と称する)に1を割り振る。なお、注目画素からみて、右上、真下、左上、右の周辺画素は、ラベリング処理に関与しない(無関係とする)。さらに、左上、真上、右上、左の周辺画素に既に割り振ったラベル番号が、複数存在する場合には、そのうちの最小のラベル番号が、注目画素のラベル番号として割り振られる。
このようにして、マッチングパターンを画像全体にわたって走査しながら、マッチングパターン内の注目画素についてラベリング処理を行う。
ここで、本発明の実施形態におけるラベリング処理の一例を示して、ラベリング処理について説明する。
先ず、図32に初期化したラベル領域を示す。図32が示すように、ラベリング処理の最初、マッチングパターンは、ラベル領域の左上に位置する。差分画像の第1行に注目画素がある場合には、注目画素の上に周辺画素が無いため、注目画素のラベル番号が割り振られることはない。ラベリング処理中、マッチングパターンは、左から右に移動する。そして、右端まで達した後、一行下方に移動し、左端に向けて移動する。第2行以降に注目画素のラベル番号が割り振られる。
2値化した差分画像において、最初の黒画素の注目画素を検出した様子を図33に示す。上述のように、注目画素からみて、左上、真上、右上、左の周辺画素のラベル番号がすべて0(ゼロ)であるから、注目画素のラベル番号に1を割り振ることができる。そして、最初の黒画素の注目画素を検出した際におけるラベリング処理の様子を図34に示す。さらに、マッチングパターンを走査していくと、図35に示すように、2番目の黒画素の注目画素を検出する。
この場合、右上の周辺画素に既に割り振ったラベル番号1が含まれるから、図36に示すように、注目画素のラベル番号に1が割り振られる。そして、同様に判断して、ラベル領域の5箇所にラベル番号1を割り振る。
さらに、マッチングパターンを走査していくと、図37に示すように、7つ目の黒画素の注目画素に行き当たる。この注目画素からみて、左上、真上、右上、左の周辺画素のラベル番号が、すべて0(ゼロ)である。ただし、既に割り振ったラベル番号が1であるから、2(=1+1)のラベル番号をこの注目画素のラベル番号に割り振る。そして、同様に判断して、ラベル領域の2箇所にラベル番号として2を割り振る。7番目の黒画素の注目画素を検出した際におけるラベリング処理を図38に示す。
さらに、マッチングパターンを走査していくと、図39に示すように、注目画素からみて、左上、真上、右上、左の周辺画素のラベル番号がすべて0(ゼロ)である14番目の黒画素を検出する。ここで、最後に割り振ったラベル番号が2であるから、図40に示すように、3(=2+1)のラベル番号を注目画素のラベル番号に割り振る。このような走査をして、全差分画面に対するラベリング処理を行う。
本発明の実施形態における2値化した差分画像において、マッチングパターンが左下まで到達して、走査終了した様子を図41に示す。走査終了後、図42に示すように、一旦ラベル領域にラベル番号が割り振られる。続いて、ラベル領域内に適切なラベル番号が割り振られているか否かを判定する。不適切と判断した場合には、ラベル番号を修正する。例えば、ラベル領域内の6行2列目のラベル番号3は、ラベル番号1の連結領域と隣接している。このため、図43に示すように、ラベル領域内の6行2列目のラベル番号は3から1に修正されるべきである。
上述のようにラベリング処理でラベル番号を修正するため、図44に示すようなルックアップテーブル(以下、LUTと称する)を用意することが好適である。ラベリング処理中に新しいラベル番号が生成されるとき、LUTに新しいラベル番号を登録する。そして、ラベル番号に修正が必要となったとき、修正後のラベル番号を再登録すれば良い。
次に、差分画像における背景画像と文字領域とを分離する処理を説明する。
本発明の実施形態では、ある文字領域を差分画像から分離できたら、別の文字領域を抽出できる差分画像を生成するため、基準点(Px,Py)の移動を行う必要がある。
そこで、基準点をどのように移動するかを説明する。基準点の移動方向について説明する。
先ず、基準点(Px,Py)をX軸方向(横方向)に移動するか、Y軸方向(縦方向)に移動するかについては、不可視画像を構成する画線の方向に基づいて、決定する。不可視画像をX軸方向に復号処理を行う場合、X軸方向(横方向)に基準点をずらして、間引き処理を行う。また、不可視画像をY軸方向に復号処理を行う場合、Y軸方向(縦方向)に基準点をずらして、間引き処理を行う。さらに、基準点(Px,Py)は、座標軸の正(プラス)の方向に沿ってずらしても、負(マイナス)の方向に沿ってずらしても良く、任意に設定することができる。基準点(Px,Py)は、一定の方向にずらすものと決める。本発明の実施形態では、X軸又はY軸の正(プラス)の方向にずらすと設定している。
本発明の実施形態では、最初の基準点(Px0,Py0)は、例えば、原画像の中央の位置座標(Lx/2,Ly/2)に設定する。基準点(Px,Py)の移動最小量は、1画素分と設定する。そして、基準点(Px,Py)は、通常1画素単位でずらされる。このような設定については、基準点が1画素分のずれた場合であっても、縮小画像の縞模様(縞状模様)が大きく変化することがその理由である。
具体的に、基準点をX軸方向にずらすような例を示す。先ず、最初の基準点(Px,Py)=(Px0,Py0)とする。次の基準点(Px,Py)=(Px0+1、Py0)、その次の基準点(Px,Py)=(Px+2、Py0)と移動させていく。さらに、基準点をY軸方向にずらすような例を示す。最初の基準点(Px,Py)=(Px0,Py0)とすると、次の基準点(Px,Py)=(Px0、Py0+1)、その次の基準点(Px,Py)=(Px0、Py0+2)と移動させていく。上記のような一連の処理によって生成される差分画像から、文字領域を抽出していく。
このようにして、基準点(Px,Py)をずらしながら、指定した桁数分の文字を抽出する、又は既定の回数の差分画像を生成するまで繰り返す。そして、生成した差分画像から抽出した文字領域の合成(繋ぎ合わせ)をして、画像情報を生成する。合成した画像情報をOCR処理することによって、印刷領域の不可視画像の情報を認証することができる。
次に、本発明の認証システムが、デジタルカメラに用いて、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された印刷領域を撮影し、不可視画像の文字領域を復号化して、OCR処理を行うまでの一連の流れ(フロー)を、図45を用いて説明する。
本発明の認証システムは、印刷領域の不可視画像の1文字毎に、背景領域と文字領域とを分離するような処理を行うことができる。そのため、本発明の認証システムは、少なくとも予め想定された文字数に相当する枚数の差分画像を生成することができ、差分画像の最大枚数として、予め想定された文字数を設定している。差分画像は、上述したように原画像成分を差し引いた画像である。
特に、1つの文字領域が、当初設定した基準点に基づいた縮小処理によって、ポジ画像とネガ画像に分かれてしまうような場合、1つの文字領域が連結領域となるようになるまで、基準点を変更(再設定)することができる。なお、基準点の再設定の回数に上限を設けても良く、例えば、予め想定された文字数に基づいて設定しても良い。
先ず、印刷領域の文字情報について、例えば、文字サイズ、文字間隔、読み込み指定桁数、行数、行当たりの文字数等、横方向の縮小率、縦方向の縮小率、差分画像を作成する最大枚数(以下、差分画像作成最大枚数とする。)等の条件を読み込み、初期化を行う(ステップS1)。
次に、デジタルカメラを用いて、不可視画像及び可視画像が印刷された印刷領域を撮影する(ステップS2)。なお、撮影については、デジタルカメラの画素配列の方向と、潜像部及び背景部を形成する各画線の方向とが、一致するように、印刷領域とデジタルカメラとの位置関係を調整することが望ましい。しかし、それを完全に一致させることは困難である。例えば、観察者としては、視認される不可視画像のポジ画像とネガ画像に起因する縞模様の間隔が広くなるように方向を調整することによって、望ましい位置関係に近づけることができる。
次に、原画像に対して、現在の基準点で縮小処理(間引き処理)を行い、所定の縮小率で縮小画像を取得する(ステップS3)。さらに、縮小率とは逆数の関係である拡大率で、縮小画像を拡大し、補間処理を行った拡大画像を取得する(ステップS4)。そして、拡大画像から原画像を差し引いた差分画像を生成する(ステップS5)。
次に、抽出した連結領域毎に番号を割り当てることによって、連結領域が識別することができるように、ラベリング処理を行う(ステップS6)。また、ラベリング処理によって、連結領域の識別の他にも、連結領域の文字サイズ(文字の横幅、高さ、面積(画素数))を取得することができる。
そして、文字サイズに基づいて、差分画像における背景領域と文字領域とを分離する処理を行う(ステップS7)。
続いて、現在の基準点を移動させる処理を行い、次に処理するための準備をする(ステップS8)。
次に、指定桁数(例えば、予め読み込みを設定した文字列の数)に達したか否かを判定する(ステップS9)。ステップS9における判定がNoならば、後述するステップS10に進む。ステップS9における判定がYesならば、後述するステップS11に進む。
次に、生成した差分画像の枚数が、設定した差分画像作成最大枚数に達したか否かを判定する(ステップS10)。ステップS10における判定がNoならば、ステップS3に戻って、ステップS3の処理を再度行う。
そして、ステップS10における判定がYesならば、OCR処理ができる文字領域を合成する(繋ぎ合わせる)処理を行う(ステップS11)。
そして、全ての差分画像から合成(繋ぎ合わ)された文字領域と、各文字に対応する文字パターンとを順次照合(マッチング)する。照合結果に基づいて、全ての文字領域に対して、それぞれ最適の文字パターンを選択することによって、OCR処理を行う(ステップS12)。
なお、前述した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明は、その技術思想又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
また、本発明の実施形態に用いられる画線には、最小単位領域(ユニット)がある。そして、最小単位領域の幅は、縦の寸法Sv又は横の寸法Shによって決まり、例えば、340μmというように、1mm以下の大きさが好適である。
また、本発明の実施形態において、印刷領域を撮影する手段として、CCDラインセンサカメラ、CCDエリアセンサカメラ、フレームトランスファー型CCDイメージセンサ、フルフレームトランスファー型CCDイメージセンサ等を用いて良い。
また、前述した本発明の実施形態では、拡大処理に伴い補間処理が必要になる場合、双一次補間(バイリニア補間 Bilinear)を採用することが記載されているが、他の補間処理手法を採用することができる。例えば、最近傍補間(ニアレストネイバー Nearest neighbor)、双三次補間(バイキュビック補間 Bicubic)等を採用しても良い。なお、不可視画像が復元又は復号化することができず、暗号化されている隠蔽画像又は隠蔽情報が失われるような補間処理方法は、本発明では採用できない。
明細書中および図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データもしくは検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、または、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、本発明の認証システム10に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、認証システム10の各装置が備える処理機能、特に、認証端末2にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて、解釈実行されるプログラムによって、実現しても良い。
なお、プログラムは、後述する、コンピュータに本発明に係る方法を実行させるためのプログラム化された命令を含む、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて認証端末2に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDDなどの記憶部2bなどには、OS(Operating System)と協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、認証端末2に対して、任意のネットワークを介して、接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USBメモリ、SDカード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD、および、Blu−ray(登録商標)Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本発明の実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
また、認証端末2は、既知のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置として構成してもよく、また、該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、認証端末2は、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
以上のように、本発明の隠蔽画像又は隠蔽情報を認証する認証システム、認証方法及び認証用プログラムは、写真、ビデオ、デジタル時計、電光掲示板、看板、電卓または手書のマークシート等の画像に含まれる、数字及び文字を認識する際に、ノイズを除去し、数字及び文字の表示領域を特定することで演算量を減らし、処理を高速化することができる。本発明の認証システムを用いた画像処理装置、日付識別装置、本発明の認証方法を用いた画像処理方法、及び、本発明の認証用プログラムは、産業上の多くの分野、特にスキャナまたはカメラで読み込んだ画像を扱う画像処理分野で実施することができ、極めて有用である。
1 画像取込装置
2 認証端末
2a 制御部
2b 記憶部
2c 表示部
3 撮像部
4 照明部
5 インターフェース部
6 筐体部
7 被検体
8 レンチキュラーレンズ
10 認証システム
101 画像読取装置
102 認証端末
103 撮像部
104 照明部
105 網点印刷物
A、A’ 画線
B、B’ 画線
C 画線
D 画線
L1、L2、L3、L4 線
Sv 縦の寸法
Sh 横の寸法

Claims (23)

  1. 可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物を撮影する画像取込部と、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証する認証端末とを備える認証システムであって、
    前記画像取込部は、印刷物に光を照射する照明部と、前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得する撮像部とを備え、
    前記認証端末は、前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成し、
    前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成し、
    前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成し、
    前記差分画像データから背景領域と文字領域とを分離し、
    前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらす処理を行い、
    前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行い、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証することを特徴とする認証システム。
  2. 可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物を撮影する画像取込部と、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証する認証端末とを備える認証システムであって、
    前記画像取込部は、印刷物に光を照射する照明部と、前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得する撮像部とを備え、
    前記認証端末は、前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成し、
    前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成し、
    前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成し、
    前記差分画像データをラベリング処理することによって、ラベル番号を生成し、
    前記差分画像データと1対1の対応が付けられるように、ラベル領域に前記ラベル番号を格納し、
    前記ラベル番号に基づいて、前記差分画像データから背景領域と文字領域とを分離し、
    前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらす処理を行い、
    前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行い、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証することを特徴とする認証システム。
  3. 前記印刷領域には、所定の面積を有する最小単位領域が所定のピッチで複数配置され、
    前記最小単位領域は、第1の画線、第2の画線及び第3の画線が前記所定のピッチで配置され、
    前記第1の画線と前記第2の画線が存在しない領域に前記第3の画線が配置され、
    前記潜像部は前記第1の画線から構成され、前記背景部は前記第2の画線から構成され、前記可視領域は、前記第3の画線から構成され、
    前記第1の画線、前記第2の画線及び前記第3の画線は、直線状領域で、互いに平行となるように配置され、
    前記第1の画線と前記第2の画線とは、一方が光学的にオンの場合、他方がオフの関係、又は前記第1の画線の輝度値と前記第2の画線の輝度値との和が所定の輝度値となるような相補的な関係にあり、
    前記潜像部によりポジ画像が形成され、前記背景部により前記潜像部のネガ画像が形成される請求項1又は2に記載の認証システム。
  4. 前記最小単位領域の幅は、1mm以下である請求項3に記載の認証システム。
  5. 前記第1の画線の面積と前記第2の画線の面積とが同一又は略同一である請求項1乃至4のいずれかに記載の認証システム。
  6. 前記基準点は、前記縮小処理の前後において、輝度値又は階調データが変わらない画素とする請求項1乃至5のいずれかに記載の認証システム。
  7. 前記印刷物は、周期的に並んだ点で構成されたパターンによる網点構成により、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を付与された請求項1乃至6のいずれかに記載の認証システム。
  8. 前記隠蔽情報が、肉眼では認知不可能なQRコード(登録商標)である請求項1乃至7のいずれかに記載の認証システム。
  9. 秘密画像が、前記不可視領域に埋め込まれ、
    前記秘密画像の画素が黒の場合、2行2列の第1のチェッカーパターンに変換され、
    前記秘密画像の画素が白の場合、前記第1のチェッカーパターンと白黒が反転する2行2列の第2のチェッカーパターンに変換され、前記隠蔽画像に変換される請求項1乃至8のいずれかに記載の認証システム。
  10. 前記印刷物に埋め込まれたICチップからICリーダライタで読み取られた情報と、前記OCRにより前記文字領域に基づいて取得した前記隠蔽情報とを照合し、前記印刷物の真偽判定をする請求項1乃至9のいずれかに記載の認証システム。
  11. 前記撮像部がCCDラインセンサカメラ、又はCCDエリアセンサカメラである請求項1乃至10のいずれかに記載の認証システム。
  12. 可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物において、画像取込部及び認証端末を備える認証システムを用いて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証する認証方法であって、
    前記画像取込部を用いて、前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記差分画像データから文字領域と前記文字領域以外の背景領域とを分離するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらすステップと、
    前記認証端末を用いて、前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行うステップと、
    前記認証端末を用いて、前記OCRの結果に基づいて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証するステップと、
    から成ることを特徴とする認証方法。
  13. 可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物において、画像取込部及び認証端末を備える認証システムを用いて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証する認証方法であって、
    前記画像取込部を用いて、前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記差分画像データをラベリング処理することによって、ラベル番号を生成するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記差分画像データと1対1の対応が付けられるように、ラベル領域に前記ラベル番号を格納するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記ラベル番号に基づいて、前記差分画像データから文字領域と前記文字領域以外の背景領域とを分離するステップと、
    前記認証端末を用いて、前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらすステップと、
    前記認証端末を用いて、前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行うステップと、
    前記認証端末を用いて、前記OCRの結果に基づいて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証するステップと、
    から成ることを特徴とする認証方法。
  14. 前記印刷領域には、所定の面積を有する最小単位領域が所定のピッチで複数配置され、
    前記最小単位領域は、第1の画線、第2の画線及び第3の画線が前記所定のピッチで配置され、
    前記第1の画線と前記第2の画線が存在しない領域に前記第3の画線が配置され、
    前記潜像部は前記第1の画線から構成され、前記背景部は前記第2の画線から構成され、前記可視領域は、前記第3の画線から構成され、
    前記第1の画線、前記第2の画線及び前記第3の画線は、直線状領域で、互いに平行となるように配置され、
    前記第1の画線と前記第2の画線とは、一方が光学的にオンの場合、他方がオフの関係、又は前記第1の画線の輝度値と前記第2の画線の輝度値との和が所定の輝度値となるような相補的な関係にあり、
    前記潜像部によりポジ画像が形成され、前記背景部により前記潜像部のネガ画像が形成される請求項12又は13に記載の認証方法。
  15. 前記最小単位領域の幅は、1mm以下である請求項14に記載の認証方法。
  16. 前記第1の画線の面積と前記第2の画線の面積とが同一又は略同一である請求項14又は15に記載の認証方法。
  17. 前記基準点は、前記縮小処理の前後において、輝度値又は階調データが変わらない画素とする請求項12乃至16のいずれかに記載の認証方法。
  18. 前記印刷物は、周期的に並んだ点で構成されたパターンによる網点構成により、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を付与された請求項12乃至17のいずれかに記載の認証方法。
  19. 前記隠蔽情報が、肉眼では認知不可能なQRコード(登録商標)である請求項12乃至18のいずれかに記載の認証方法。
  20. 秘密画像が、前記不可視領域に埋め込まれ、
    前記秘密画像の画素が黒の場合、2行2列の第1のチェッカーパターンに変換され、
    前記秘密画像の画素が白の場合、前記第1のチェッカーパターンと白黒が反転する2行2列の第2のチェッカーパターンに変換され、前記隠蔽画像に変換される請求項12乃至19のいずれかに記載の認証方法。
  21. 前記印刷物に埋め込まれたICチップからICリーダライタで読み取られた情報と、前記OCRにより前記文字領域に基づいて取得した前記隠蔽情報とを照合し、前記印刷物の真偽判定をする請求項12乃至20のいずれかに記載の認証方法。
  22. 可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物において、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報の認証をコンピュータに実行させるための認証用プログラムであって、
    前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得するステップと、
    前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成するステップと、
    前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成するステップと、
    前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成するステップと、
    前記差分画像データから文字領域と前記文字領域以外の背景領域とを分離するステップと、
    前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらすステップと、
    前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行うステップと、
    前記OCRの結果に基づいて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証するステップと、
    から成ることを特徴とする認証用プログラム。
  23. 可視情報又は可視画像が印刷された可視領域と、隠蔽画像又は隠蔽情報が印刷された潜像部及び背景部からなる不可視領域とで構成された印刷領域が配置された印刷物において、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報の認証をコンピュータに実行させるための認証用プログラムであって、
    前記印刷物を撮影して、前記印刷領域の原画像を取得するステップと、
    前記撮影画像内の所定の画素を基準点として設け、前記基準点を基準として、前記原画像を所定の縮小率で縮小処理し、縮小画像を生成するステップと、
    前記基準点を基準として、前記縮小画像を前記縮小率の逆数である拡大率で拡大処理し、前記原画像の画素数と同じになる補間処理を行って、拡大画像を生成するステップと、
    前記拡大画像の各画素の輝度値から前記原画像の各画素の輝度値を差し引く演算を行い、差分画像データを生成するステップと、
    前記差分画像データをラベリング処理することによって、ラベル番号を生成するステップと、
    前記差分画像データと1対1の対応が付けられるように、ラベル領域に前記ラベル番号を格納するステップと、
    前記ラベル番号に基づいて、前記差分画像データから文字領域と前記文字領域以外の背景領域とを分離するステップと、
    前記基準点を画素単位で、所定の方向にずらすステップと、
    前記差分画像データから抽出された前記文字領域と文字パターンとを照合し、OCRを行うステップと、
    前記OCRの結果に基づいて、前記隠蔽画像又は前記隠蔽情報を認証するステップと、
    から成ることを特徴とする認証用プログラム。

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