JP2019168019A - 冠型保持器及び玉軸受 - Google Patents

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加藤 雅樹
Masaki Kato
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Abstract

【課題】 この発明は、冠型保持器の重量の増加を極力減らし、冠型保持器の中で最も変形しやすい爪部の剛性を集中的に向上させて、遠心力による爪部の変形を確実に抑制する。【解決手段】 円環状の主部21と、この主部21の軸方向端面に円周方向に所定の間隔を存して複数配置され、軸方向に突出する爪部22と、対向する一対の爪部22、22間に設けられた半円状の凹部21aと、を備え、この凹部21aと一対の爪部22、22の間に転動体を保持する内面を有するポケット部23が形成された合成樹脂製の冠型保持器1であって、冠型保持器1に用いられる合成樹脂より弾性定数が大きい部材で、ポケット部23の内面23aの形状に沿うように、凹部21aから爪部22内に延びるように形成されたC型補強部材24がポケット部23の保持器内に埋設されている。【選択図】 図3

Description

この発明は、冠型保持器及び玉軸受に係り、例えば、自動車や工作機械等の各種回転機械装置において、高温環境下で高速回転される玉軸受に用いられる冠型保持器及びこの冠型保持器が組み込まれた玉軸受に関する。
各種回転機械装置の回転部分を支持する玉軸受としては、例えば、図22に示すような玉軸受100が多く用いられている。この玉軸受100は、内周面に外輪軌道面111aを有する外輪111と、外周面に内輪軌道面112aを有する内輪112と、外輪軌道面111aと内輪軌道面112aとの間に保持器114を介して円周方向に転動可能に配設される複数の玉113と、を備えている。
保持器114は、冠型保持器であり、円環状の主部116の軸方向片面側に複数の爪部115、115を、円周方向において互いに間隔をあけ、軸方向に突出するように形成されている。対向する爪部115、115の間には、玉113を転動可能に保持するポケット部が形成されている。
保持器114は、合成樹脂の射出成形により形成されており、この合成樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポニフェニレンサルファイド等にそれぞれガラス繊維等の補強材を含有させたものが用いられている。
ところで、近年、自動車や工作機械等の各種回転機械装置の性能向上や小型化により、玉軸受の使用条件がますます厳しくなっている。例えば、回転速度の増大、設置スペースの減少、使用温度の上昇傾向等のように、使用条件が急速に変わってきている。そのため、高速回転時の遠心力、温度上昇による保持器の熱変形が発生しやすくなっている。
そこで、保持器の補強を行った冠型保持器114が特許文献1に開示されている。
この冠型保持器114は、合成樹脂からなり、図23に示すように、円環状の主部116と、この主部116の軸方向端面に円周方向に所定の間隔を存して複数配置され、軸方向に突出する爪部115と、この爪部115、115の間の主部116に設けられた半円状の凹部116aとを備える。そして、凹部116aと一対の爪部115、115でポケット部117が形成され、ポケット部117の内面117aに転動体である玉113が転動可能に保持される。そして、このポケット部117の内面117aは、爪部115の内周面と凹部116aの表面で構成される。
そして、冠型保持器114の主部116には、補強リング200が埋設されている。なお、補強リング200は、合成樹脂の射出成形時に成形型内にインサートされる。
補強リング200は、冠型保持器114の合成樹脂よりも剛性の高い金属板からなり、図24に示すように、主部116の軸方向端面に略平行に埋設される環状円板部201と、この環状円板部201の外周縁部から軸方向に延設され、各ポケット部117を除く部分に埋設される円筒部202と、を備える。この円筒部202は、主部116の凹部116aの形状に沿うように、半円状の切り欠き部203が設けられている。
また、環状円板部201には、その内周縁部から円筒部202と逆方向に延びる突起部204が円周方向に複数カ所設けられる。
また、環状円板部201には、環状円板部201の軸方向両側に存在する冠型保持器114の合成樹脂を一体的に結合するための連通孔205が円周方向に所定の間隔を存して複数カ所形成され、円筒部202には、射出成形の際に、冠型保持器114の合成樹脂が充填され、成形後、その合成樹脂と結合する結合孔206が円周方向に所定の間隔を存して複数カ所形成される。そして、これら連通孔205及び結合孔206によって、冠型保持器114の合成樹脂と補強リング200とが一体に結合される。
この補強リング200によって冠型保持器114の主部116の剛性を向上することができる。これにより、高温環境下で高速運転した場合においても、遠心力による玉軸受用冠型保持器114の変形等を抑制している。
特開2011−117609号公報
ところで、合成樹脂製の冠型保持器114においては、爪部115が最も変形しやすい。この爪部115の剛性が大きくないと、玉軸受100が高速回転し、大きな遠心力が作用した時に、その遠心力によって爪部115が変形し、転動体である玉などが他の部品と干渉し、軸受温度や回転トルクを増大させるなど、円滑な回転を阻害する虞がある。
上記した特許文献1のものでは、補強リング200は、環状円板部201の外周縁部から軸方向に延びる円筒部202を備えているが、この円筒部202は、主部116内にしか設けられておらず、その主部116から軸方向に突出する爪部115内には補強部材は設けられていない。
このため、最も変形しやすい爪部115の剛性は大きくできず、高速回転し、大きな遠心力が作用した時に、爪部115が変形する虞がある。
また、上記した特許文献1のものでは、補強リング200を冠型保持器114の主部116の全周に亘って設けているので、冠型保持器114の重量が増加するという難点がある。
そこで、この発明は、冠型保持器の重量の増加を極力減らし、冠型保持器の中で最も変形しやすい爪部の剛性を集中的に向上させて、遠心力による爪部の変形を確実に抑制する冠型保持器を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、この発明においては、円環状の主部と、この主部の軸方向端面に円周方向に所定の間隔を存して複数配置され軸方向に突出する爪部と、対向する一対の爪部間に設けられた半円状の凹部と、を備え、この凹部と一対の爪部の間に転動体を保持する内面を有するポケット部が形成された合成樹脂製の冠型保持器であって、冠型保持器に用いられる合成樹脂より弾性定数が大きい部材で、前記ポケット部の内面形状に沿うように、前記凹部から爪部内に延びるように形成されたC型補強部材が前記ポケット部の保持器内に埋設されていることを特徴とする。
また、前記補強部材は、同じ板厚の金属板材で構成することができる。
また、前記補強部材は、板厚が変化する金属板材からなり、前記ポケット部の周方向の中心に位置する箇所の板厚が厚く、前記爪部に向かう方向に漸次板厚が薄くなるように形成されていることを特徴とする。
また、前記補強部材の円周方向に連通孔を設ければよい。
また、前記補強部材は金属ワイヤーで構成され、前記冠型保持器のポケット部に少なくとも1個以上の補強部材を埋設すればよい。
また、前記冠型保持器に前記補強部材が嵌合される嵌合溝が形成され、前記補強部材を前記嵌合溝に嵌合させて埋設してもよい。
この発明は、合成樹脂よりも弾性定数の大きいC型補強部材を爪部を含めたポケット部周辺部に配置することで、高速回転時の遠心力による爪部の変形を抑制できる。
また、ポケット部の周辺部だけにC型補強部材が埋設されているので、円環状の金属板を保持器の主部に全周に埋設する場合より軽量化を図ることができる。
この発明の実施形態に係る冠型保持器を組み込んだ玉軸受の断面図である。 この発明の実施形態に係る冠型保持器を示す斜視図である。 この発明の第1の実施形態に係る冠型保持器の要部を示す斜視図である。 この発明の第1の実施形態に係る冠型保持器の要部を示す断面図である。 この発明の第1の実施形態に係る冠型保持器の爪部にインサートされるC型補強部材の斜視図である。 この発明の第1の実施形態に係る冠型保持器の外径側にインサート成形用の支持部材による空間が設けられた例を示す断面図である。 この発明の第1の実施形態に係る冠型保持器の内径側にインサート成形用の支持部材による空間が設けられた例を示す断面図である。 この発明の第1の実施形態に係る冠型保持器のポケット部の背面側にインサート成形用の支持部材による空間が設けられた例を示す断面図である。 この発明の第2の実施形態に係る冠型保持器の爪部にインサートされるC型補強部材の斜視図である。 この発明の第2の実施形態に係る冠型保持器の爪部にインサートされるC型補強部材の断面図である。 この発明の第2の実施形態に係る冠型保持器の要部を示す断面図である。 この発明の第3の実施形態に係る冠型保持器の爪部にインサートされるC型補強部材の斜視図である。 この発明の第4の実施形態に係る冠型保持器の爪部にインサートされるC型補強部材の斜視図である。 この発明の第5の実施形態に係る冠型保持器の爪部にインサートされるC型補強部材の斜視図である。 この発明の第5の実施形態に係る冠型保持器の要部を示す断面図である。 この発明の第5の実施形態に係る冠型保持器の外径、内径側にインサート成形用の支持部材による空間が設けられた例を示す断面図である。 この発明の第5の実施形態に係る冠型保持器のポケット部の背面側にインサート成形用の支持部材による空間が設けられた例を示す断面図である。 この発明の第6の実施形態に係る冠型保持器の要部を示す分解斜視図である。 この発明の第6の実施形態に係る冠型保持器の要部を示す断面図である。 この発明の第6の実施形態の変形例に係る冠型保持器の要部を示す断面図である。 偏心二円で形成されたC型止め輪を示す平面図である。 従来の玉軸受を示す断面図である。 従来の補強リングをインサートした冠型樹脂製保持器の部分斜視図である。 従来の補強リングの部分斜視図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1は、この発明の実施形態に係る玉軸受用冠型保持器を組み込んだ玉軸受の断面図、図2は、この発明の実施形態に係る玉軸受用冠型保持器を示す斜視図、図3は、この発明の第1の実施形態に係る冠型保持器の要部を示す斜視図、図4は、この発明の第1の実施形態に係る冠型保持器の要部を示す断面図、図5は、この発明の第1の実施形態に係る冠型保持器の爪部にインサートされるC型補強部材の斜視図である。
この発明の実施形態に係る冠型保持器を組み込んだ球軸受は、図1に示すように、内周面に外輪軌道面11aを有する外輪11と、外周面に内輪軌道面12aを有する内輪12と、外輪軌道面11aと内輪軌道面12aとの間にこの実施形態の冠型保持器2を介して円周方向に転動可能に配設される複数の玉3と、を備えている。
以下、玉軸受1の軸受中心軸に沿った方向を軸方向、軸方向に直交する方向を径方向という。また、軸受中心軸回りの円周方向を周方向という。
冠型保持器2は、合成樹脂からなり、図2〜図4に示すように、円環状の主部21と、この主部21の軸方向端面に円周方向に所定の間隔を存して複数配置され、軸方向に突出する爪部22と、この爪部22、22間の主部21に設けられた半円状の凹部21aとを備える。そして、凹部21aと一対の爪部22、22でポケット部23が形成され、ポケット部23の内面23aに転動体である玉3が転動可能に保持される。そして、ポケット部23の内面23aは、爪部22の内周面と凹部21aの表面とで構成される。
冠型保持器2は、例えば、ポリエチレン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、熱可塑性ポリイミド、熱硬化性ポリイミド、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の合成樹脂からなる。
そして、この第1の実施形態の冠型保持器2は、ポケット部23の内面23aの形状に沿うように、主部21の凹部21aから爪部22内に延びるように形成されたC型補強部材24がインサート成形等により冠型保持器2のポケット部23の部分に埋設されている。
このC型補強部材24は、ポケット23の内面23aよりその径が大きく、ポケット23の背面23bより径が小さく、インサート成形により、爪部22の内周面22aと凹部21aの表面より主部21側に埋設される。このC型補強部材24は、冠型保持器2に用いられる合成樹脂より弾性定数が大きい、即ち、剛性が強い鉄等の金属製のものが用いられる。
図5に示すC型補強部材24は、径が異なる同心二円で形成された金属板材からなり、その板厚は同じ厚さを有する。また、この金属板の幅は、爪部22の径方向の幅より少し狭いものが用いられる。この金属板は、ポケット部23の内面23の形状に沿うように、主部21から爪部22内に延びるように曲げられて形成されている。
図3及び図4に示すように、合成樹脂よりも弾性定数の高い金属板材からなるC型補強部材24をポケット部23の凹部21aから爪部22内まで延びて配置する。この結果、爪部22内まで剛性の強い部材が配設されることで、爪部22の剛性が高くなり、高速回転時の遠心力による爪部22の変形を抑制できる。
このように、この第1の実施形態によれば、ポケット部23の凹部21aと爪部22の箇所にだけC型補強部材24が埋設されている。このため、特許文献1のように、円環状の金属板を保持器の主部内部、又は主部端面にインサート成形等により埋設する場合より、軽量化を図ることができる。
上記したC型補強部材24をインサート成形により、冠型保持器2内に設ける場合には、金型内にC型補強部材24を支持した状態で、合成樹脂を注入する。この時、C型補強部材24を支持した箇所には、合成樹脂が入り込まないため、成型後は空間が設けられることになる。図6〜図8に、C型補強部材24を支持した箇所に形成される空間25の例を示す。
図6は、冠型保持器2の外径側にインサート成形用の支持部材による空間25が設けられた例を示している。図7は、冠型保持器2の内径側にインサート成形用の支持部材による空間25が設けられた例を示している。図8は、冠型保持器2のポケット部23の内面とは反対面である背面側にインサート成形用の支持部材による空間25が設けられた例を示している。
このように、インサート成形用の支持部材により形成される空間25が何処に設けられるかは、インサート成形の金型、玉軸受1の用途などにより適宜決定すれば良い。
次に、この発明の第2の実施形態に係る冠型保持器2につき、図9及び図11に従い説明する。
この第2の実施形態は、冠型保持器2にインサート成形により埋設されるC型補強部材24aが、偏心二円で形成し、板厚を変化させている。即ち、図10に示すC型補強部材24aのポケット部23の内面23a側に位置する内径(d2)を形成する円の中心c2と、ポケット部23の背面側に位置する外径(d1)を形成する円の中心c1が偏心して形成されている。
このように、このC型補強部材24aは、冠型保持器2の主部21の凹部21aの径方向の中心部分に位置する箇所の板厚が厚く、爪部22に向かって漸次薄くなるように、金属板材を加工している。そして、第1の実施形態と同様に、金属板材の幅は、爪部22の径方向の幅より僅かに狭くなっている。
このC型補強部材24aをインサート成形すると、冠型保持器2のポケット部23の主部21の凹部21aの周方向の中心部分がC型補強部材24aとして板厚が最も厚くなる箇所となる。
図21は、偏心二円で形成されたC型止め輪30である。このC型止め輪30は、板幅を変化させるため外径側の直径d1の円と内径側の直径d2の二円を、δだけ偏心させて形成している。
上記した図10に示す偏心二円で形成されたC型補強部材24aは、図20に示すC型止め輪30と同様の形状と見なすことができ、C型補強部材24aにかかる応力は、C型止め輪30と同様に考えることができる。
図21に示したY方向にC型止め輪30を拡げようとする場合の止め輪の最大応力の式は次のようになる。
Figure 2019168019
ここで、dは平均直径、Eは縦弾性係数、bは最大リム幅、ξは変化率である。
このように、偏心二円で形成されたC型止め輪30は、最大応力は増加する。このことから、C型止め輪30と同様に、偏心二円で形成されたC型補強部材24aを用いることで、爪部22の剛性をさらに補強することができる。
図12に示す第3の実施形態のC型補強部材24bは、C型補強部材24bを冠型保持器2内にインサート成形により埋設させる際に、金型との間が狭部となるポケット部23の表層側に、合成樹脂を満遍なく行き渡らせるために、円周方向に連通孔26を形成している。
上記した第1、第2の実施形態のC型補強部材24、24aの径方向の幅寸法は、爪部22の径方向の幅より僅かに小さくしているが、図13に示す第4の実施形態のように、C型補強部材24cの径方向の幅を剛性が高くできる範囲で、できる限り狭くしてもよい。C型補強部材24cの幅を狭くすることにより、第1、第2の実施形態のC型補強部材24、24aより軽量化を図ることができる。
図14及び図15に示す第5の実施形態は、金属ワイヤーでC型補強部材24dを構成したものである。このC型補強部材24dを1本又は複数本、冠型保持器2内にインサート成形等により埋設させる。
図15に示す第5の実施形態では、2本のC型補強部材24dを内径側、外径側の端面近傍にそれぞれ埋設している。
前述したように、C型補強部材24dを支持した箇所には、合成樹脂が入り込まないため、成型後は空間が設けられることになる。図16及び図17に、C型補強部材24dを支持した箇所に形成される空間27の例を示す。
図16は、冠型保持器2の外径、内径側にインサート成形用の支持部材による空間27が設けられた例を示している。図17は、冠型保持器2のポケット部23の内面とは反対面である背面側にインサート成形用の支持部材による空間27が設けられた例を示している。
上記した第5の実施形態は、インサート成形により、ワイヤーからなるC型補強部材を冠型保持器2内に埋設させている。冠型保持器2を合成樹脂で成形した後、ワイヤーからなるC型補強部材24eを埋め込むように構成してもよい。
第6の実施形態は、冠型保持器2を合成樹脂で成形した後、ワイヤーからなるC型補強部材24eを埋め込むものである。図18に示す第6の実施形態は、冠型保持器2の外径側又は内径側、或いはその両方にポケット部23に沿った嵌合溝28を形成している。射出成形により、嵌合溝28を形成した冠型保持器2に、C型補強部材24eを圧入して、冠型保持器2内にC型補強部材24eを埋設させる。
図19に示す実施形態は、ワイヤー形状に沿った円弧状の嵌合溝28を、冠型保持器2の外径側、内径側に設けている。冠型保持器2の外径側、内径側にそれぞれ設けた嵌合溝28に、C型補強部材24eを圧入して、冠型保持器2の外径側、内径側にC型補強部材24eを埋設している。なお、外径側、又は内径側のどちらか一方に、円弧状の嵌合溝28を設けてもよい。
図20に示す実施形態は、冠型保持器2の外径側、内径側に設けている。冠型保持器2の外径側、内径側に、嵌合溝としての開口縁部に係合片29aを有する凹溝29を形成し、凹溝29の係合片29aに抗して、C型補強部材24eを凹溝29内に圧入して、冠型保持器2の外径側、内径側にC型補強部材24eを埋設している。なお、外径側、又は内径側のどちらか一方に、係合片29aを有する凹溝29を設けてもよい。
なお、この係合片29aは凹溝29の全域に亘って設けてもよいが、所定の間隔を存して複数個所に設けてもよい。また係合片29aは凹溝29の両方の開口縁部に設けられているが、片方の開口縁部に設けられていてもよい。
このように、この発明は、最も変形しやすい爪部22の変形を抑制することができるため、冠型保持器2は転動体である玉3を良好に保持することができ、他部品との干渉による軸受温度や回転トルクの増加なく、摩耗も防止でき、安定して玉3を案内することができる。この結果、耐久性に優れた冠型保持器2となり、玉軸受1の性能、ひいては玉軸受1が組み込まれる回転機械装置の性能を良好に維持することができる。
また、ポケット部23と爪部22の箇所にC型補強部材24を埋設しているだけなので、冠型保持器2の軽量化を図ることができる。
この発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲において、さらに種々の形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内の全ての変更を含む。
この発明の冠型保持器は、高温環境下で高速回転される玉軸受に用いることができる。
1 :玉軸受
2 :冠型保持器
3 :玉
11 :外輪
11a :外輪軌道面
12 :内輪
12a :内輪軌道面
21 :主部
22 :爪部
23 :ポケット部
24、24a、24b、24c、24d,24e :補強部材

Claims (7)

  1. 円環状の主部と、この主部の軸方向端面に円周方向に所定の間隔を存して複数配置され、軸方向に突出する爪部と、対向する一対の爪部間に設けられた半円状の凹部と、を備え、この凹部と一対の爪部の間に転動体を保持する内面を有するポケット部が形成された合成樹脂製の冠型保持器であって、
    冠型保持器に用いられる合成樹脂より弾性定数が大きい部材で、前記ポケット部の内面形状に沿うように、前記凹部から爪部内に延びるように形成されたC型補強部材が前記ポケット部の保持器内に埋設されていることを特徴とする冠型保持器。
  2. 前記補強部材は、同じ板厚の金属板材からなることを特徴とする請求項1に記載の冠型保持器。
  3. 前記ポケット部の周方向の中心部に位置する箇所の板厚が厚く、前記爪部に向かう方向に漸次板厚が薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冠型保持器。
  4. 前記補強部材の円周方向に連通孔が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の冠型保持器。
  5. 前記補強部材は金属ワイヤーで構成され、前記冠型保持器のポケット部に少なくとも1個の補強部材が埋設されることを特徴とする請求項1に記載の冠型保持器。
  6. 前記冠型保持器に前記補強部材が嵌合される嵌合溝が形成され、前記補強部材を前記嵌合溝に嵌合させて埋設したことを特徴とする請求項5に記載の冠型保持器。
  7. 内周面に外輪軌道面を有する外輪と、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、外輪軌道面と内輪軌道面との間に冠型保持器を介して円周方向に転動可能に配設される複数の玉と、を備えた玉軸受であって
    前記冠型保持器は、前記請求項1〜6のいずれか1項に記載の冠型保持器を用いたことを特徴とする玉軸受。
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