(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部007IWに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部007IWについて説明する。図8−1は、特徴部007IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。この特徴部007IWでは、図8−1に示すように、図1に示した通過ゲート41に代えて、画像表示装置5の右方(遊技領域の右方)に通過ゲート007IW041が設けられている。また、図1に示した特別可変入賞球装置7に代えて、遊技領域の右下方に大入賞口を有する特別可変入賞球装置007IW007が設けられている。
また、この特徴部007IWでは、図8−1に示すように、遊技領域の右方であって特別可変入賞球装置007IW007の上方に可変入賞球装置007IW020(役物)が設けられている。本特徴部007IWでは、可変入賞球装置007IW020は、小当り遊技状態において開放状態に制御される。また、可変入賞球装置007IW020にはV入賞口が設けられており、V入賞口に入賞した遊技球は、V入賞口スイッチ007IW020aによって検出される。小当り遊技中の可変入賞球装置007IW020の開放中に遊技球がV入賞口に入賞し、V入賞口スイッチ007IW020aによって検出されると、その小当り遊技の終了後に大当り遊技に制御される。
また、この特徴部007IWでは、図8−1に示すように、遊技領域の右方に作動ゲート007IW017が設けられている。作動ゲート007IW017を通過した遊技球は、作動ゲートスイッチ007IW017aによって検出される。
また、この特徴部007IWでは、図8−1に示すように、作動ゲート007IW017の下方に、一般入賞口007IW010が設けられている。一般入賞口007IW010に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ007IW010aによって検出される。
なお、特別可変入賞球装置007IW007や、可変入賞球装置007IW020、一般入賞口007IW010、第1始動入賞口、第2始動入賞口などの入賞口は、遊技球が入賞すると、入賞した遊技球は遊技盤2の裏側に導かれ排出される(従って、各入賞口は排出口としての役割も兼ねている)。これに対して、通過ゲート007IW041や作動ゲート007IW017などのゲートは、遊技球が通過するだけで、通過後もそのまま遊技球が遊技領域上を流下し(従って、ゲートは排出口の役割は兼ねていない)、他の入賞口やゲートなどに入賞あるいは通過することが可能である。
また、この特徴部007IWでは、図8−1に示すように、画像表示装置5の左方に可動部材007IW078が設けられている。可動部材007IW078は、モータ007IW078aを駆動することによって回転動作され、画像表示装置5の前面に倒れこむような態様で回転動作される。
図8−2は、特徴部007IWにおける各種の制御基板などを示す構成図である。図8−2に示すように、本特徴部007IWでは、スイッチ回路110は、ゲートスイッチ007IW021、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ007IW023、作動ゲートスイッチ007IW017a、入賞口スイッチ007IW010a、およびV入賞口スイッチ007IW020aからの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド007IW082、ソレノイド007IW083をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉(特別可変入賞球装置007IW007)用のソレノイド007IW082、可変入賞球装置007IW020用のソレノイド007IW083に伝送する。
(変動パターンテーブル)
図8−3は、変動パターンテーブルの例を示す説明図である。このうち、図8−3(A)は、はずれとなる場合に用いられる変動パターンテーブルAの例を示している。また、図8−3(B)は、大当りとなる場合に用いられる変動パターンテーブBの例を示している。また、図8−3(C)は、小当りとなる場合に用いられる変動パターンテーブルCの例を示している。本例では、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示結果がはずれ、大当り、または小当りのいずれであるかに応じて、図8−3(A)〜(C)に示す変動パターンテーブルA〜Cのいずれかが選択され、選択された変動パターンテーブルA〜Cを用いて変動パターン1〜7のいずれかの変動パターンに決定される。
また、本例では、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示結果に関係なく、低ベース状態で大当りが発生(いわゆる初当り)したときには、その初当りの大当り遊技の終了後の1回目の変動表示では、第2特別図柄の変動表示結果に関係なく、図8−3(D)に示す変動パターンテーブルDが選択され、画像表示装置5においてチャージ演出が実行される。また、その初当りの大当り遊技の終了後の2回目以降の変動表示で第2特別図柄の変動表示が実行される期間においては、第2特別図柄の変動表示結果に関係なく、図8−3(E)に示す変動パターンテーブルEが選択され、画像表示装置5において特殊演出が実行される。
なお、本例では、初当りの大当り遊技の終了後の2回目以降で第2特別図柄の変動表示が実行され特殊演出が実行される期間においては、第2特別図柄の変動表示の表示結果がはずれ、大当り、または小当りのいずれであるかに関係なく100秒間の変動表示が行われることから、図8−3(A)〜(C)に示すはずれ用、大当り用、および小当り用の変動パターンテーブルA〜Cにおいても、それぞれ変動時間が100秒となる変動パターン4が設けられている。
なお、本例で示したものにかぎらず、例えば、変動時間が100秒以上となる変動パターンを設けるように構成してもよい。
また、本例では、特殊演出が実行される期間においては、第2特別図柄の変動表示の表示結果がはずれ、大当り、または小当りのいずれであるかに関係なく、図8−3(E)に示す変動パターンテーブルEを用いて変動時間100秒間の変動パターン10が決定されるのであるが、そのような態様にかぎられない。例えば、特殊演出が実行される期間中であっても、大当りとなる場合には図8−3(B)に示す大当り用の変動パターンテーブルBを用いて変動パターンを決定したり、小当りとなる場合には図8−3(C)に示す小当り用の変動パターンテーブルCを用いて変動パターンを決定したりするように構成してもよい。また、例えば、特殊演出が実行される場合には、図8−3(B),(C)に示す変動パターンテーブルとは異なる特殊演出中専用の大当り用の変動パターンテーブルや、特殊演出中専用の小当り用の変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定するように構成してもよい。
(大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブル)
図8−4は、大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブルの例を示す説明図である。このうち、図8−4(A)は、大当り判定テーブルの例を示している。本例では、図8−4に示すように、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とのいずれであっても、約1/200の確率で大当りとすることに決定される。
図8−4(B)は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定テーブルの例を示している。また、図8−4(C)は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定テーブルの例を示している。図8−4(B)に示すように、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合、小当り確率は0%となっている。また、図8−4(C)に示すように、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合、約1/6の確率で小当りとすることに決定される。
ここで、本特徴部007IWにおける遊技の流れについて説明する。本例では、遊技状態が低ベース状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(いわゆる左打ち)を行う。本例では、低ベース状態では第2始動入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀であり、第1特別図柄の変動表示が実行されることが殆どである。従って、本例では、低ベース状態中は小当りが発生することは稀である。
次いで、低ベース状態中に第1特別図柄の変動表示において大当り図柄が導出表示されると(稀に、第2特別図柄の変動表示において大当り図柄が導出表示される場合であってもよい)、その後、作動ゲート007IW017を遊技球が通過すると大当り遊技状態(いわゆる初当りの大当り遊技状態)に制御される。そして、その大当り遊技状態の終了後に遊技状態が高ベース状態に制御され、1回の変動表示を終了するまで高ベース状態が維持される。なお、本例では、高ベース状態に制御されると、可変入賞球装置6Bの開放頻度が高まり第2始動入賞口への入賞頻度が高まるが、時短状態には制御されないものとする。
高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(いわゆる右打ち)を行う。この場合、画像表示装置5ではチャージ演出が実行されて第2保留記憶を溜めることを促す演出も行われ、1回の変動表示が実行されて高ベース状態が終了するまでに最大で第2保留記憶を4つ貯めることができる。また、本例では、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行されるので、初当りの大当り遊技終了後には、高ベース状態に制御される1回の変動表示と、第2保留記憶が4つ溜まったことにもとづく4回の変動表示との合計5回の第2特別図柄の変動表示を実行する機会を得ることができる。
本例では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には約1/6の確率で小当りとなるので(図8−4(C)参照)、合計5回の第2特別図柄の変動表示中に小当り図柄が導出表示されると、小当り遊技状態に制御され、可変入賞球装置007IW020が開放状態に制御される。その後、可変入賞球装置007IW020内のV入賞口に遊技球が入賞すると、小当り遊技の終了後に大当り遊技状態に制御される。そして、その小当り遊技後の大当り遊技状態の終了後に遊技状態が高ベース状態に制御され、6回の変動表示を終了するまで高ベース状態が維持される。
従って、本例では、小当り遊技後の大当り遊技状態の終了後には、高ベース状態に制御される6回の変動表示と、第2保留記憶が4つ溜まったことにもとづく4回の変動表示との合計10回の第2特別図柄の変動表示を実行する機会を得ることができる。本例では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には約1/6の確率で小当りとなるので(図8−4(C)参照)、小当り遊技後の大当り遊技が一度発生すれば、比較的高い割合で小当りにもとづく大当り遊技を連続して得る(いわゆる連荘)ことができる。
なお、本例では、小当り遊技後の大当り遊技状態に制御する場合には、作動ゲート007IW017の遊技球の通過を条件とすることなく大当り遊技状態に制御する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当り遊技でV入賞した後、さらに作動ゲート007IW017を通過したことにもとづいて大当り遊技状態に制御するように構成してもよい。
また、本例では、以下、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示結果が大当り図柄となったことにもとづいて制御される大当り遊技を第1大当り遊技や第1大当り遊技状態ともいい、小当り遊技後に制御される大当り遊技を第2大当り遊技や第2大当り遊技状態ともいう。
図8−5は、特徴部007IWにおける特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。本例において、始動入賞判定処理(ステップ007IWS101)は、図1に示す始動入賞判定処理(ステップS101)と同様である。また、特別図柄通常処理(ステップ007IWS110)〜特別図柄停止処理(ステップ007IWS113)は、図1に示す特別図柄通常処理(ステップS110)〜特別図柄停止処理(ステップS113)と概ね同様である。ただし、本例では、特別図柄停止処理(ステップ007IWS113)において、大当り図柄を導出表示した場合には、直ちに大当り開始前処理(ステップ007IWS118)に移行するのではなく、ゲート通過待ち処理(ステップ007IWS114)に移行する。また、小当り図柄を導出表示した場合には、役物開放前処理(ステップ007IWS115)に移行する。
ゲート通過待ち処理(ステップ007IWS114):特別図柄プロセスフラグが4であるときに実行される。作動ゲート007IW017を遊技球が通過したことを確認すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を大当り開放前処理(ステップ007IWS118)に対応した値(この例では7)に更新する。
役物開放前処理(ステップ007IWS115):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、可変入賞球装置007IW020(役物)を開放状態に制御する処理を実行して、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)を、役物開放中処理(ステップ007IWS116)に応じた値(この例では6)に更新する。
役物開放中処理(ステップ007IWS116):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。V入賞口スイッチ007IW020aがオンしたか否か確認するとともに、役物開放時間が経過したか否か確認する。V入賞口スイッチ007IW020aがオンした場合には、V入賞フラグをセットする。役物開放時間が経過した場合には、役物を閉鎖状態にする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を役物閉鎖後処理(ステップ007IWS117)に対応した値(この例では7)に更新する。
役物閉鎖後処理(ステップ007IWS117):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。V入賞フラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を大当り開放前処理(ステップ007IWS118)に対応した値(この例では8)に更新する。V入賞フラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)を特別図柄通常処理(ステップ007IWS110)に対応した値(この例では0)に更新する。
大当り開放前処理(ステップ007IWS118)〜大当り終了処理(ステップ007IWS121)は、図1に示す大当り開放前処理(ステップS114)〜大当り終了処理(ステップS117)と概ね同様である。
図8−6および図8−7は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップ007IWS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップ007IWS51)。具体的には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ007IWS52)。具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ007IWS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ007IWS54)。
この特徴部007IWでは、ステップ007IWS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ007IWS55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ007IWS56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ007IWS57)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ007IWS58)。この場合、CPU103は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされている場合には、高ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU103は、高ベースフラグがセットされていなければ、低ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、初当りの大当り遊技後の変動表示であることを示す初当り後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ007IWS59)。初当り後フラグがセットされていれば、CPU103は、初当りの大当り遊技後の変動表示の実行回数をカウントするための初当り後回数カウンタの値を1加算する(ステップ007IWS60)。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数を読み出し(ステップ007IWS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ007IWS62)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ007IWS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図8−4(A)参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。CPU103は、大当り判定用乱数の値が図8−4(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップ007IWS63のY)、ステップ007IWS64に移行する。一方、大当りとしないことに決定した場合には(ステップ007IWS63のN)、ステップ007IWS67に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ステップ007IWS64では、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、CPU103は、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数の値と一致する値に対応した種別(16ラウンド大当りや4ラウンド大当り)を大当りの種別に決定する(ステップ007IWS65)。なお、この場合、CPU103は、始動入賞判定処理(ステップ007IWS101)で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ007IWS66)。そして、ステップ007IWS71に移行する。
一方、ステップ007IWS67では、CPU103は、特別図柄ポインタが示す小当り判定テーブルを選択する。この場合、特別図柄ポインタの値が「第1」を示している場合には、図8−4(B)に示す第1特別図柄用の小当り判定テーブルを選択し、特別図柄ポインタの値が「第2」を示している場合には、図8−4(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルを選択する。そして、CPU103は、選択した小当り判定テーブルを用いて、大当り判定用乱数にもとづく抽選処理を行い、小当りとするか否かを決定する(ステップ007IWS68)。なお、本例では、図8−4(B),(C)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には小当りと決定される確率は0%であり、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には約1/6の確率で小当りと決定される。小当りとすることに決定した場合には(ステップ007IWS69のY)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(ステップ007IWS70)。そして、ステップ007IWS71に移行する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップ007IWS111)に対応した値に更新する(ステップ007IWS71)。
図8−8は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップ007IWS111)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、初当り後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ007IWS81)。初当り後フラグがセットされていれば(すなわち、初当りの大当り遊技後の変動表示を実行する場合であれば)、CPU103は、初当り後回数カウンタの値が1となっているか否かを確認する(ステップ007IWS82)。初当り後回数カウンタの値が1となっていれば(すなわち、初当りの大当り遊技後の1回目の変動表示を実行する場合であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−3(D)に示す変動パターンテーブルDを選択する(ステップ007IWS83)。
初当り後フラグの値が1でなければ(すなわち、初当りの大当り遊技後の2回目以降の変動表示を実行する場合であれば)、CPU103は、特別図柄ポンタの値が「第2」を示す値となっているか否かを確認する(ステップ007IWS84)。特別図柄ポンタの値が「第2」を示す値となっていれば(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−3(E)に示す変動パターンテーブルEを選択する(ステップ007IWS85)。次いで、CPU103は、初当り後回数カウンタの値が4となっているか否かを確認する(ステップ007IWS86)。初当り後回数カウンタの値が4となっていれば(すなわち、初当りの大当り遊技後の4回目の変動表示を実行する場合であれば)、CPU103は、初当り後フラグおよび初当り後回数カウンタをリセットする(ステップ007IWS87)。
一方、CPU103は、ステップ007IWS84で特別図柄ポンタの値が「第2」を示す値となっていなかった場合(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合)にも、初当り後フラグおよび初当り後回数カウンタをリセットする(ステップ007IWS87)。すなわち、この場合は、初当りの大当り遊技後の1回目の変動表示(高ベース状態中)において、第2保留記憶を4つまで貯めることができず、第2特別図柄の変動表示が途切れてしまった場合であるから、初当り後フラグおよび初当り後回数カウンタをリセットする。
初当り後フラグがセットされていなければ、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップ007IWS88)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−3(B)に示す変動パターンテーブルBを選択する(ステップ007IWS89)。
大当りフラグがセットされていなければ、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップ007IWS90)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−3(C)に示す変動パターンテーブルCを選択する(ステップ007IWS91)。
一方、小当りフラグもセットされていなければ(すなわち、はずれであれば)、CPU103は、変動パターンを決定するためのテーブルとして、図8−3(A)に示す変動パターンテーブルAを選択する(ステップ007IWS92)。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から変動パターン判定用乱数を読み出し(ステップ007IWS93)、ステップ007IWS83,S85,S89,S91,S92で選択した変動パターンテーブルを用いて、変動パターン判定用乱数にもとづく抽選処理を行い、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップ007IWS94)。
次いで、CPU103は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ007IWS95)。また、CPU103は、大当りや小当りとするか否かや、大当り種別に応じた表示結果指定コマンドを、演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ007IWS96)。
次いで、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄の変動表示を開始する制御を行う(ステップ007IWS97)。この場合、特別図柄ポインタが「第1」を示す値となっていれば第1特別図柄の変動表示を開始する制御を行い、特別図柄ポインタが「第2」を示す値となっていれば第2特別図柄の変動表示を開始する制御を行う。また、CPU103は、RAM102に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップ007IWS98)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(ステップ007IWS112)に対応した値に更新する(ステップ007IWS99)。
図8−9は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップ007IWS113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ007IWS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ007IWS132)。高ベースフラグがセットされていなければ(すなわち、低ベース状態であれば)、CPU103は、初当り後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ007IWS133)。初当り後フラグがセットされていなければ、CPU103は、初当り後フラグをセットする(ステップ007IWS134)。
一方、ステップ007IS133で既に初当り後フラグがセットされていた場合には、初当りの大当り遊技後の1回目の変動表示を終わって高ベース状態を終了した後、最大4個溜まった第2保留記憶にもとづく第2特別図柄の変動表示において再び大当りとなった場合であり、低ベース状態中ではあっても初当りではない。従って、この場合、CPU103は、セットされていた初当り後フラグをリセットする(ステップ007IWS135)。
次いで、CPU103は、セットされていれば、高ベースフラグや高ベース回数カウンタをリセットする(ステップ007IWS136)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値をゲート通過待ち処理(ステップ007IWS114)に対応した値に更新する(ステップ007IWS137)。
大当りフラグがセットされていなければ、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ007IWS138)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を役物開放前処理(ステップ007IWS115)に対応した値に更新する(ステップ007IWS139)。
小当りフラグもセットされていなければ(すなわち、はずれであれば)、CPU103は、高ベース回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ007IWS140)。高ベース回数カウンタの値が0となっていなければ、CPU103は、高ベース回数カウンタの値を1減算し(ステップ007IWS141)、減算後の高ベース回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ007IWS142)。減算後の高ベース回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、高ベースフラグをリセットする(ステップ007IWS143)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップ007IWS110)に対応した値に更新する(ステップ007IWS144)。
図8−10は、特別図柄プロセス処理におけるゲート通過待ち処理(ステップ007IWS114)を示すフローチャートである。ゲート通過待ち処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、作動ゲートスイッチ007IW017aがオン状態となったか否かを確認する(ステップ007IWS151)。作動ゲートスイッチ007IW017aがオン状態となっていなければ(すなわち、作動ゲート007IW017を遊技球が通過していなければ)、そのまま処理を終了する。作動ゲートスイッチ007IW017aがオン状態となっていれば(すなわち、作動ゲート007IW017を遊技球が通過していれば)、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ007IWS152)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開始前処理に対応した値に更新する(ステップ007IWS153)。
図8−10に示すゲート通過待ち処理が実行されることによって、この特徴部007IWでは、大当り図柄が導出表示された場合に直ちに大当り遊技状態が開始されるのではなく、大当り図柄が導出表示された後、さらに作動ゲート007IW017を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態(第1大当り遊技状態)が開始される。なお、この特徴部007IWでは、ステップ007IWS002の処理が実行されることによって、演出制御用CPU120側では、大当り開始指定コマンドを受信したことにもとづいて、作動ゲート007IW017を遊技球が通過したことを認識することができ、大当り遊技状態が開始されることを認識することができる。
なお、この特徴部007IWでは、以下、大当り図柄が導出表示された後、作動ゲート007IW017を遊技球が通過する前の状態をゲート通過待ち状態ともいう。
図8−11は、特別図柄プロセス処理における役物開放中処理(ステップ007IWS116)を示すフローチャートである。役物開放中処理において、CPU103は、可変入賞球装置007IW020(役物)の開放時間を計測するための役物開放時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップ007IWS421)。なお、役物開放時間タイマは、役物開放前処理(ステップ007IWS115)において、可変入賞球装置007IW020を開放状態に制御されたときにセットされる。
役物開放時間タイマがタイムアウトしていない場合には、役物開放時間タイマの値を−1する(ステップ007IWS422)。また、CPU103は、V入賞口スイッチ007IW020aがオン状態となったか否かを確認する(ステップ007IWS423)。V入賞口スイッチ007IW020aがオン状態となっていれば、CPU103は、V入賞したことを示すV入賞フラグをセットする(ステップ007IWS424)。
役物開放時間タイマがタイムアウトしている場合には、CPU103は、ソレノイド007IW083の駆動を停止して、可変入賞球装置007IW020を閉鎖状態に制御する(ステップ007IWS425)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、役物閉鎖後処理(ステップ007IWS117)に応じた値に更新する(ステップ007IWS426)。
図8−12は、特別図柄プロセス処理における役物閉鎖後処理(ステップ007IWS117)を示すフローチャートである。役物閉鎖後処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ007IWS451)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ007IWS453に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ007IWS452)、処理を終了する。
ステップ007IWS453では、CPU103は、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ007IWS454)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間が経過していれば、CPU103は、V入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップ007IWS455)。V入賞フラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、高ベースフラグや高ベース回数カウンタをリセットする(ステップ007IWS456)。また、CPU103は、セットされていれば、初当り後フラグをリセットする(ステップ007IWS457)。また、CPU103は、V入賞フラグをリセットする(ステップ007IWS458)。また、CPU103は、大当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ007IWS459)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開始前処理(ステップ007IWS118)に対応した値に更新する(ステップ007IWS460)。
ステップ007IWS455の処理でV入賞フラグがセットされていないことを確認した場合には、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップ007IWS110)に応じた値に更新する(ステップ007IWS461)。
図8−13は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップ007IWS121)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ007IWS531)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ007IWS535に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当りフラグまたは小当りフラグをリセットし(ステップ007IWS532)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ007IWS533)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ007IWS534)、処理を終了する。
ステップ007IWS535では、CPU103は、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ007IWS536)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間が経過していれば(ステップ007IWS536のY)、CPU103は、高ベースフラグをセットし(ステップ007IWS537)、遊技状態を高ベース状態に制御する。次いで、CPU103は、初当り後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ007IWS538)。初当り後フラグがセットされていれば(すなわち、初当りの大当り遊技を終了する場合であれば)、CPU103は、高ベース回数カウンタに1をセットする(ステップ007IWS539)。一方、初当り後フラグがセットされていなければ(すなわち、連荘中の大当り遊技を終了する場合であれば)、CPU103は、高ベース回数カウンタに6をセットする(ステップ007IWS540)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(ステップ007IWS110)に応じた値に更新する(ステップ007IWS541)。
また、本特徴部007IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理において、ゲート通過コマンド送信処理も実行する。図8−14は、ゲート通過コマンド送信処理を示すフローチャートである。ゲート通過コマンド送信処理において、CPU103は、作動ゲートスイッチ007IW017aがオン状態となったか否かを確認する(ステップ007IWS551)。作動ゲートスイッチ007IW017aがオン状態となっていれば(すなわち、作動ゲート007IW017を遊技球が通過していれば)、CPU103は、作動ゲート007IW017を遊技球が通過したことを示すゲート通過コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ007IWS552)。
図8−14に示すゲート通過コマンド送信処理が実行されることによって、本例では、ゲート通過待ち状態であるか否かに関係なく、作動ゲート007IW017を遊技球が通過するごとに、演出制御用CPU120に対してゲート通過コマンドが送信される。
図8−15および図8−16は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域(受信した変動パターンコマンド(変動パターンを制定する演出制御コマンド)が格納されている領域)から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ007IWS801)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ007IWS801で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域(受信した表示結果指定コマンドが格納されている領域)に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ007IWS802)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップ007IWS802の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ007IWS802において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ007IWS802において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
ステップ007IWS802では、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドが「大当り」を示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った飾り図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「小当り」を示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として小当り図柄(例えば、「135」の図柄の組合せ)を決定する。そして、「はずれ」の場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、画像表示装置5に導出表示される3図柄の組合せが飾り図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
なお、この特徴部007IWでは、大当りとなる場合には、16ラウンドの大当り遊技状態に制御される場合と4ラウンドの大当り遊技状態に制御される場合とがある。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ007IWS801で読み出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが変動パターン6であるか否かを確認する(ステップ007IWS803)。変動パターン6であれば、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出B1用のプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS804)。そして、ステップ007IWS826に移行する。
変動パターン6でなければ、演出制御用CPU120は、ステップ007IWS801で読み出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが変動パターン7であるか否かを確認する(ステップ007IWS805)。変動パターン7であれば、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出B2用のプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS806)。そして、ステップ007IWS826に移行する。
変動パターン7でなければ、演出制御用CPU120は、ステップ007IWS801で読み出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが変動パターン8であるか否かを確認する(ステップ007IWS807)。変動パターン8であれば、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出B3用のプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS808)。そして、ステップ007IWS826に移行する。
変動パターン8でなければ、演出制御用CPU120は、ステップ007IWS801で読み出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが変動パターン9であるか否かを確認する(ステップ007IWS809)。変動パターン9であれば、演出制御用CPU120は、チャージ演出用のプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS810)。そして、ステップ007IWS826に移行する。
変動パターン9でなければ、演出制御用CPU120は、ステップ007IWS801で読み出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが変動パターン10であるか否かを確認する(ステップ007IWS811)。変動パターン10であれば、演出制御用CPU120は、特殊演出用のプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS812)。
また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において特殊演出残り時間表示(特殊演出の演出期間の残り時間を示す表示)の表示中であるか否かを確認する(ステップ007IWS813)。まだ特殊演出残り時間表示の表示中でなければ、演出制御用CPU120は、特殊演出の演出期間の残り時間を計測するための残り時間タイマに、現在の第2保留記憶数に応じた値をセットする(ステップ007IWS814)。この場合、本例では、図8−3(E)に示すように、特殊演出が実行される場合に用いられる変動パターン10では変動時間が100秒となっていることから、現在の第2保留記憶数が1であれば、100秒×1=100秒に相当する値を残り時間タイマにセットする。また、現在の第2保留記憶数が2であれば、100秒×2=200秒に相当する値を残り時間タイマにセットする。また、現在の第2保留記憶数が3であれば、100秒×3=300秒に相当する値を残り時間タイマにセットする。また、現在の第2保留記憶数が4であれば、100秒×4=400秒に相当する値を残り時間タイマにセットする。そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、セットした残り時間タイマに応じた特殊演出残り時間表示の表示を開始する制御を行う(ステップ007IWS815)。
また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、保留記憶に対応した保留表示を表示する保留表示領域(第1保留表示領域、第2保留表示領域)を消去する(ステップ007IWS816)。なお、本例では、画像表示装置5において、第1保留表示領域や第2保留表示領域以外に、第1保留記憶数を示す数字を含む第1保留記憶数表示や第2保留記憶数を示す数字を含む第2保留記憶数表示も表示されるのであるが、特殊演出残り時間表示の表示を開始しても、第1保留記憶数表示や第2保留記憶数表示の表示は継続される。
また、演出制御用CPU120は、特殊演出の実行中であることを示す特殊演出実行中フラグをセットする(ステップ007IWS817)。そして、ステップ007IWS826に移行する。
変動パターン10でもなかった場合(すなわち、変動パターン1〜4のいずれかである場合)には、演出制御用CPU120は、飾り図柄の変動表示中に実行する予告演出の有無および種類を決定する(ステップ007IWS818)。ステップ007IWS818では、演出制御用CPU120は、予告演出の有無および種類を決定するための予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、予告演出の有無および種類を決定する。
図8−17は、予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図8−17に示すように、予告演出決定テーブルには、予告演出なし、予告演出A、予告演出Bおよび予告演出Cに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図8−17に示すように、この特徴部007IWでは、予告演出A〜Cは、それぞれ飾り図柄の変動表示中において実行されるタイミングが異なっている。具体的には、予告演出Aは、飾り図柄の変動表示中の高速変動中に実行される予告演出である。また、予告演出Bは、飾り図柄の変動表示中のリーチ成立時に実行される予告演出である。また、予告演出Cは、飾り図柄の変動表示中のリーチ成立後に実行される予告演出である。
図8−17に示すように、この特徴部007IWでは、予告演出Cが実行された場合に最も大当りに対する期待度(信頼度)が高く、予告演出Bが実行された場合に次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、予告演出Aが実行された場合に最も大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっている。従って、この特徴部007IWでは、遅いタイミングの予告演出が実行された場合ほど、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成されている。
なお、予告演出A〜Cの具体例としては、例えば、ステップアップ予告演出や、群予告演出、キャラクタ予告演出、役物予告演出など様々な予告演出が考えられる。また、この特徴部007IWでは、予告演出A〜Cの3種類の予告演出が実行される場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、4種類以上の予告演出を実行可能に構成してもよいし、逆に2種類のみの予告演出を実行可能に構成してもよい。
また、この特徴部007IWでは、図8−17に示すように、大当りであるか否かによって予告演出の有無および予告演出A〜Cのいずれとするかの割り振りを異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、さらにリーチの有無やリーチの種類、擬似連の有無や擬似連の種類、擬似連回数によって予告演出の有無および予告演出A〜Cのいずれとするかの割り振りを異ならせるように構成してもよい。
いずれかの予告演出を実行することに決定した場合には(ステップ007IWS819のY)、演出制御用CPU120は、報知演出を実行するか否かを決定する(ステップ007IWS820)。「報知演出」とは、予告演出が実行される前に、その予告演出が実行されるまでの期間を報知する演出である。ステップ007IWS820では、演出制御用CPU120は、報知演出を実行するか否かを決定するための報知演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、報知演出を実行するか否かを決定する。
図8−18は、報知演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図8−18に示すように、報知演出決定テーブルには、「報知演出なし」および「報知演出あり」に対して、それぞれ判定値が割り振られている。図8−18に示すように、この特徴部007IWでは、同じ予告演出が実行される場合であっても、報知演出が実行される場合には、報知演出が実行されない場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
なお、この特徴部007IWでは、図8−18に示すように、大当りであるか否かによって報知演出の有無の割り振りを異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、予告演出A〜Cのいずれであるかによって報知演出の有無の割り振りを異ならせるように構成してもよい。
報知演出を実行することに決定した場合には(ステップ007IWS821のY)、演出制御用CPU120は、その予告演出の実行前に報知する報知期間を決定する(ステップ007IWS822)。ステップ007IWS822では、演出制御用CPU120は、報知期間を決定するための報知期間決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、報知期間を決定する。
図8−19は、報知期間決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図8−19(A)は、予告演出Aを実行する場合に用いられる報知期間決定テーブルの具体例を示している。また、図8−19(B)は、予告演出Bを実行する場合に用いられる報知期間決定テーブルの具体例を示している。また、図8−19(C)は、予告演出Cを実行する場合に用いられる報知期間決定テーブルの具体例を示している。図8−19に示すように、報知期間決定テーブルには、報知期間として「10秒」、「20秒」および「30秒」に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
この特徴部007IWでは、予告演出が実行される前に、その予告演出が実行されるまでの期間を報知する報知演出が実行されるように構成されている。例えば、報知期間として「10秒」が決定された場合には、予告演出が実行される10秒前に、画像表示装置5において「10秒後に?」などの文字表示を報知表示として表示することにより、10秒後に予告演出が実行されることが報知される。また、例えば、報知期間として「20秒」が決定された場合には、予告演出が実行される20秒前に、画像表示装置5において「20秒後に?」などの文字表示を報知表示として表示することにより、20秒後に予告演出が実行されることが報知される。また、例えば、報知期間として「30秒」が決定された場合には、予告演出が実行される30秒前に、画像表示装置5において「30秒後に?」などの文字表示を報知表示として表示することにより、30秒後に予告演出が実行されることが報知される。
なお、報知演出における報知態様は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、報知期間として「20秒」が決定された場合に、画像表示装置5において「10秒後に?」と報知した後に、「+10秒」と追加で報知するようにしてもよい。また、例えば、報知期間として「30秒」が決定された場合に、画像表示装置5において「10秒後に?」と報知した後に、「+10秒」や「+20秒」などと追加で報知するようにしてもよい。
図8−19(A)に示すように、予告演出Aを実行する場合には、報知期間として100%の確率で「10秒」が決定される。既に説明したように、予告演出Aは飾り図柄の変動開始直後の高速変動中に実行される予告演出であるので、報知演出を実行して報知期間を報知してから予告演出が実行されるまで長い期間を確保することはできない。そこで、高速変動中に実行される予告演出Aを実行する場合には、一律に報知期間として「10秒」を報知する報知演出を実行するように構成している。
また、図8−19(B)に示すように、予告演出Bを実行する場合には、報知期間として「10秒」および「20秒」を決定可能である。既に説明したように、予告演出Bはリーチ成立時に実行される予告演出であるので、予告演出Aと比較すると、報知演出を実行して報知期間を報知してから予告演出が実行されるまで長い期間を確保できる。そこで、リーチ成立時に実行される予告演出Bを実行する場合には、報知期間として「10秒」を報知する報知演出と「20秒」を報知する報知演出とを実行可能とするように構成している。
図8−19(B)に示すように、予告演出Bを実行する場合には、報知期間として「20秒」が報知された場合の方が、報知期間として「10秒」が報知された場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。従って、この特徴部007IWでは、報知期間として長い期間が報知された場合ほど、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成されている。
また、図8−19(C)に示すように、予告演出Cを実行する場合には、報知期間として「10秒」、「20秒」および「30秒」を決定可能である。既に説明したように、予告演出Cはリーチ成立後に実行される予告演出であるので、予告演出Aおよび予告演出Bと比較すると、報知演出を実行して報知期間を報知してから予告演出が実行されるまで長い期間を確保できる。そこで、リーチ成立時に実行される予告演出Cを実行する場合には、報知期間として「10秒」を報知する報知演出と「20秒」を報知する報知演出と「30秒」を報知する報知演出とを実行可能とするように構成している。
図8−19(C)に示すように、予告演出Cを実行する場合には、報知期間として「30秒」が報知された場合に最も大当りに対する期待度(信頼度)が高く、「20秒」が報知された場合に次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、「10秒」が報知された場合に最も大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっている。従って、この特徴部007IWでは、報知期間として長い期間が報知された場合ほど、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成されている。
なお、この特徴部007IWでは、既に説明したように、遅いタイミングの予告演出が実行された場合ほど、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっているので(図8−17参照)、結果として、遅いタイミングの予告演出が実行される場合ほど、報知期間として長い期間が報知されるものとなっている。
また、この特徴部007IWでは、報知期間として「10秒」、「20秒」および「30秒」の3種類の期間が報知される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、4種類以上の報知期間を報知可能に構成してもよいし、逆に2種類のみの報知期間を報知可能に構成してもよい。
また、この特徴部007IWでは、図8−19に示すように、大当りであるか否かによって報知期間の種類の割り振りを異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、さらにリーチの有無やリーチの種類、擬似連の有無や擬似連の種類、擬似連回数、予告演出A〜Cのいずれであるかによって報知期間の種類の割り振りを異ならせるように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、報知期間の報知態様を決定する(ステップ007IWS823)。ステップ007IWS823では、演出制御用CPU120は、報知態様を決定するための報知態様決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、報知態様を決定する。
図8−20は、報知態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。図8−20に示すように、報知態様決定テーブルには、報知態様として「矩形表示」、「楕円表示」および「菱形表示」に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
報知態様として「矩形表示」が決定された場合には、例えば、矩形表示の中に「10秒後に?」などの文字表示を報知表示として表示する態様により報知演出が実行される。また、報知態様として「楕円表示」が決定された場合には、例えば、楕円表示の中に「10秒後に?」などの文字表示を報知表示として表示する態様により報知演出が実行される。また、報知態様として「菱形表示」が決定された場合には、例えば、菱形表示の中に「10秒後に?」などの文字表示を報知表示として表示する態様により報知演出が実行される。
図8−20に示すように、報知態様として菱形表示が決定された場合に最も大当りに対する期待度(信頼度)が高く、報知態様として楕円表示が決定された場合に次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、報知態様として矩形表示が決定された場合に最も大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっている。
次いで、演出制御用CPU120は、数値演出を実行するか否かを決定する(ステップ007IWS824)。「数値演出」とは、報知演出を実行して報知期間を報知してから、その報知期間が経過して予告演出が実行されるまでに数字や数値を用いて実行される演出である。ステップ007IWS824では、演出制御用CPU120は、数値演出を実行するか否かを決定するための数値演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、数値演出を実行するか否かを決定する。
図8−21は、数値演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図8−21に示すように、数値演出決定テーブルには、「数値演出なし」および「数値演出あり」に対して、それぞれ判定値が割り振られている。図8−21に示すように、この特徴部007IWでは、数値演出が実行される場合には、数値演出が実行されない場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
また、この特徴部007IWでは、図8−21に示すように、大当りであるか否かによって数値演出の有無の割り振りを異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、さらにリーチの有無やリーチの種類、擬似連の有無や擬似連の種類、擬似連回数、予告演出A〜Cのいずれであるかによって数値演出の有無の割り振りを異ならせるように構成してもよい。
また、例えば、報知期間の種類(「10秒」、「20秒」、「30秒」)によって数値演出の有無の割り振りを異ならせるように構成してもよい。また、例えば、数値演出を複数種類実行可能に構成した場合には、報知期間の種類によって異なる種類の数値演出を実行しやすいように構成してもよい。例えば、報知期間が短い「10秒」の場合には、早いタイミングで実行される数値演出Aを実行しやすく、報知期間が長い「30秒」の場合には、遅いタイミングで実行される数値演出Bを実行しないように構成してもよい。また、例えば、報知期間が短い「10秒」の場合には、速い間隔で次々に数字が表示される数値演出αを実行しやすく、報知期間が長い「30秒」の場合には、ゆっくりした間隔で次々に数字が表示される数値演出βを実行しないように構成してもよい。
また、例えば、報知期間の種類によって数値演出で登場する数字の範囲が異なるように構成してもよい。また、例えば、報知演出の報知態様(矩形表示、楕円表示、菱形表示)によって数値演出の有無や数値演出の種類の割り振りを異ならせるように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS825)。そして、ステップ007IWS826に移行する。
そして、演出制御用CPU120は、ステップ007IWS804,S806,S808,S810,S812,S825で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ007IWS826)。
プロセステーブルとは、演出制御用CPU120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ007IWS827)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この特徴部007IWでは、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
また、この特徴部007IWでは、飾り図柄の変動表示中にスーパーリーチ演出A1,A2やストーリーリーチ演出(一連のストーリーが展開していくような画像を表示するリーチ演出)が実行されるのであるが、変動パターンコマンドにおいてスーパーリーチ演出A1,A2を含む変動パターン3,4が指定されている場合には、ステップ007IWS825でスーパーリーチ演出A1,A2を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従って後述するステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中にスーパーリーチ演出A1,A2が実行される(ただし、本例では、変動パターン3を用いてスーパーリーチ演出A1が実行される場合と、変動パターン4を用いてスーパーリーチ演出A2が実行される場合とで同様の態様の演出が実行されるのであるが、変動時間が異なる(図8−3参照))。
なお、本例では、スーパーリーチ演出A1とスーパーリーチ演出A2とを総称してスーパーリーチ演出Aともいう。また、本例では、スーパーリーチ演出Aは、大当りとなる場合とはずれとなる場合とで共通に実行可能な共通演出となっている。
また、変動パターンコマンドにおいてストーリーリーチ演出を含む変動パターン5が指定されている場合には、ステップ007IWS825でストーリーリーチ演出を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従って後述するステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中にストーリーリーチ演出が実行される。
なお、既に説明したように、この特徴部007IWでは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御される場合と4ラウンドの大当り遊技状態に制御される場合とがあるのであるが、スーパーリーチ演出A1,A2は、はずれとなる場合に実行可能であるとともに、大当りとなる場合には16ラウンドの大当り遊技状態に制御される場合と4ラウンドの大当り遊技状態に制御される場合とのいずれの場合にも実行される場合がある。一方、ストーリーリーチ演出は、はずれとなる場合に実行可能であるとともに、大当りとなる場合には16ラウンドの大当り遊技状態に制御される場合にのみ実行される場合があり、4ラウンドの大当り遊技状態に制御される場合にはストーリーリーチ演出が実行される場合はない。
また、変動パターンコマンドにおいてスーパーリーチ演出B1を含む変動パターン6が指定されている場合には、ステップ007IWS804でスーパーリーチ演出B1を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従って後述するステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されることによって、特別図柄の変動表示中に変動時間60秒間にわたってスーパーリーチ演出B1が実行される。なお、本例では、スーパーリーチ演出B1が実行される場合、画像表示装置5においてはスーパーリーチ演出B1の演出表示が行われるのみで、飾り図柄の変動表示は実行されない。
また、変動パターンコマンドにおいてスーパーリーチ演出B2を含む変動パターン7が指定されている場合には、ステップ007IWS806でスーパーリーチ演出B2を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従って後述するステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されることによって、特別図柄の変動表示中に変動時間30秒間にわたってスーパーリーチ演出B2の前半の演出が実行される。なお、本例では、スーパーリーチ演出B2としてスーパーリーチ演出B1と同様の演出内容の演出が実行されるのであるが、変動パターン7は変動時間が30秒しかないので、特別図柄の変動表示の実行中にはスーパーリーチ演出B2の前半の30秒間の演出しか実行できない。そして、本例では、スーパーリーチ演出B2の後半の演出は、ゲート通過待ち状態において実行され、特別図柄の変動表示期間からゲート通過待ち状態の期間にわたって合計で60秒間の期間にスーパーリーチ演出B2が実行される。従って、本例では、スーパーリーチ演出B2の実行中に作動ゲート007IW017に遊技球を通過させてしまうと、スーパーリーチ演出B2が途中で中断されて大当り遊技に移行してしまう場合もある。なお、本例では、スーパーリーチ演出B2が実行される場合、画像表示装置5においてはスーパーリーチ演出B2の演出表示が行われるのみで、飾り図柄の変動表示は実行されない。
また、変動パターンコマンドにおいてスーパーリーチ演出B3を含む変動パターン8が指定されている場合には、ステップ007IWS808でスーパーリーチ演出B3を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従って後述するステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されることによって、特別図柄の変動表示中に変動時間30秒間にわたってスーパーリーチ演出B3の演出が実行される。なお、本例では、スーパーリーチ演出B3としてスーパーリーチ演出B1やスーパーリーチ演出B2と同様の演出内容の演出が実行されるのであるが、変動パターン8は変動時間が30秒しかないので、恰もスーパーリーチ演出B1やスーパーリーチ演出B2と同様の演出内容の演出が途中で途切れてしまうような演出が実行される。本例では、スーパーリーチ演出B3の後、ゲート通過待ち状態において後述する突右演出が実行される。なお、本例では、スーパーリーチ演出B3が実行される場合、画像表示装置5においてはスーパーリーチ演出B3の演出表示が行われるのみで、飾り図柄の変動表示は実行されない。
なお、本例では、スーパーリーチ演出B1とスーパーリーチ演出B2とスーパーリーチ演出B3とを総称してスーパーリーチ演出Bともいう。また、本例では、スーパーリーチ演出Bは、大当りとなる場合とはずれとなる場合とで共通に実行可能な共通演出となっている。
また、変動パターンコマンドにおいてチャージ演出を含む変動パターン9が指定されている場合には、ステップ007IWS810でチャージ演出を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従って後述するステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されることによって、特別図柄の変動表示中に変動時間60秒間にわたってチャージ演出の演出が実行される。なお、本例では、チャージ演出として、第2保留記憶を溜めることを促す演出が実行される。また、本例では、チャージ演出が実行される場合、画像表示装置5においてはチャージ演出の演出表示が行われるのみで、飾り図柄の変動表示は実行されない。
また、変動パターンコマンドにおいて特殊演出を含む変動パターン10が指定されている場合には、ステップ007IWS812で特殊演出を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従って後述するステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されることによって、1回の第2特別図柄の変動表示中あたり変動時間100秒間(最大で4回の第2特別図柄の変動表示の400秒間)にわたって特殊演出の演出が実行される。例えば、特殊演出の実行中には、画像表示装置5の背景画面が特殊演出に応じた背景色(例えば、黄色)に変更されるとともに、特殊演出残り時間表示が表示される。また、特殊演出の実行中には、作動ゲート007IW017を遊技球が通過すると、恰も擬似的な飾り図柄(擬似図柄)の変動表示が実行されるとともに、擬似図柄の変動表示中にさらに作動ゲート007IW017を遊技球が通過すると、恰も擬似的な保留表示(擬似保留表示)を表示する演出が実行される。なお、本例では、特殊演出が実行される場合、画像表示装置5においては擬似図柄の変動表示は実行されるが、本物の飾り図柄の変動表示は実行されない。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ007IWS828)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ007IWS829)。
図8−22は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ007IWS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップ007IWS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ007IWS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ007IWS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ007IWS845)。
次いで、演出制御用CPU120は、報知演出の実行が決定されている場合であって、報知期間の報知開始タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ007IWS846)。なお、報知期間の報知開始タイミングとなっているか否かは、例えば、ステップ007IWS828で設定した変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。報知期間の報知開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において報知期間の報知表示を表示し、報知演出を開始する制御を行う(ステップ007IWS847)。例えば、報知期間として「10秒」と決定し、報知態様として矩形表示を決定した場合であれば、矩形表示の中に「10秒後に?」の文字表示を含む報知表示を表示する。また、例えば、報知期間として「30秒」と決定し、報知態様として菱形表示を決定した場合であれば、菱形表示の中に「30秒後に?」の文字表示を含む報知表示を表示する。
そして、演出制御用CPU120は、報知期間の残り時間を計測するための報知期間計測タイマをセットする(ステップ007IWS848)。例えば、報知期間として「10秒」と決定した場合であれば、ステップ007IWS848において報知期間計測タイマに10秒に相当する値をセットする。また、例えば、報知期間として「20秒」と決定した場合であれば、ステップ007IWS848において報知期間計測タイマに20秒に相当する値をセットする。また、例えば、報知期間として「30秒」と決定した場合であれば、ステップ007IWS848において報知期間計測タイマに30秒に相当する値をセットする。
次いで、演出制御用CPU120は、報知演出の実行が決定されている場合であって、報知期間の報知終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ007IWS849)。なお、報知期間の報知終了タイミングとなっているか否かは、例えば、ステップ007IWS828で設定した変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。報知期間の報知終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示されている報知期間の報知表示を消去し、報知演出を終了する制御を行う(ステップ007IWS850)。
次いで、演出制御用CPU120は、数値演出の実行が決定されている場合であって、数値演出の実行タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ007IWS851)。なお、数値演出の実行タイミングとなっているか否かは、例えば、ステップ007IWS828で設定した変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。なお、数値演出の実行タイミングは、報知演出を実行した後、予告演出を実行するまでの間に到来するものとする。数値演出の実行タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において数値演出を実行する制御を行う(ステップ007IWS852)。
次いで、演出制御用CPU120は、報知演出の実行後であって、報知期間計測タイマの値が残り3秒、2秒または1秒に相当する値となっているか否かを確認する(ステップ007IWS853)。報知期間計測タイマの値が残り3秒、2秒または1秒に相当する値となっていれば(すなわち、報知期間の残り時間が3秒、2秒または1秒となっていれば)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、報知期間の残り時間に応じた残り時間表示を表示する制御を行う(ステップ007IWS854)。例えば、残り時間が3秒となっている場合であれば、残り時間表示として「残り3秒」の文字表示を表示する。また、例えば、残り時間が2秒となっている場合であれば、残り時間表示として「残り2秒」の文字表示を表示する。また、例えば、残り時間が1秒となっている場合であれば、残り時間表示として「残り1秒」の文字表示を表示する。
次いで、演出制御用CPU120は、報知演出の実行後であって、報知期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ007IWS855)。報知期間計測タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において予告演出を実行する制御を行う(ステップ007IWS856)。例えば、予告演出Aの実行を決定した場合であれば予告演出Aを実行し、予告演出Bの実行を決定した場合であれば予告演出Bを実行し、予告演出Cの実行を決定した場合であれば予告演出Cを実行する。
なお、この特徴部007IWでは、予告演出を実行する場合に報知演出を実行しないと決定する場合もあるのであるが、報知演出を実行しない場合には、例えば、ステップ007IWS828で設定した変動時間タイマの値を確認することにより、高速変動中の予告演出Aの実行タイミングとなっているかや、リーチ成立時の予告演出Bの実行タイミングとなっているかや、リーチ成立後の予告演出Cの実行タイミングとなっているかを判定し、予告演出A〜Cを実行するように構成すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出B1を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ007IWS857)。なお、スーパーリーチ演出B1を実行する場合であるか否かは、例えば、変動パターンコマンドで指定される変動パターンが変動パターン6であるか否かを確認することによって判定できる。スーパーリーチ演出B1を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出B1後の当否報知演出(大当りであるか否かを報知する演出(大当りであることを報知する大当り報知演出、またははずれであることを報知するはずれ報知演出))の実行タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ007IWS858)。なお、当否報知演出の実行タイミングとなっているか否かは、例えば、可変表示開始設定処理のステップ007IWS828でセットされた変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。
当否報知演出の実行タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、今回の特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ007IWS859)。なお、大当りであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンドの内容を確認することにより判定できる。大当りとなる場合であれば、演出制御用CPU120は、モータ007IW078aを駆動することにより、可動部材007IW078を動作させる制御を行う(ステップ007IWS860)。
そして、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップ007IWS861)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ007IWS862)。
図8−23および図8−24は、図7に示された演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップ007IWS871)。
ステップ007IWS871の処理で大当り図柄を停止表示した場合には(ステップ007IWS872のY)、演出制御用CPU120は、今回終了する変動表示でストーリーリーチ演出が実行されたか否かを確認する(ステップ007IWS873)。なお、ストーリーリーチ演出が実行されたか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドを確認することにより判定できる。ストーリーリーチ演出を実行した場合であれば、演出制御用CPU120は、結末演出を含むゲート通過待ち演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS874)。
「結末演出」とは、ストーリーリーチ演出におけるストーリーの結末部分に相当する画像を表示する演出である。ステップ007IWS874で選択されたプロセステーブルに従って後述するステップ007IWS888,007IWS904の処理が実行されることによって、ゲート通過待ち状態において結末演出が実行され、飾り図柄の変動表示中のストーリーリーチ演出からゲート通過待ち状態中の結末演出にわたって一連のストーリーの演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、高ベース状態中であるか否かを確認する(ステップ007IWS875)。なお、高ベース状態中であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した遊技状態を特定可能な演出制御コマンドを確認することにより判定できる。例えば、画像表示装置5の背景画面を指定する背景指定コマンドを遊技状態も特定可能に構成する場合(例えば、高ベース状態を特定可能な高ベース状態背景指定コマンド、低ベース状態を特定可能な低ベース状態背景指定コマンド)、高ベース状態背景指定コマンドを受信していることにもとづいて、高ベース状態中であると判定するようにすればよい。
高ベース状態中であれば、ステップ007IWS887に移行する。高ベース状態中でなければ(すなわち、低ベース状態中であれば)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において注意表示を重畳表示する制御を行う(ステップ007IWS876)。例えば、演出制御用CPU120は、注意表示として、画像表示装置5において「(注意)ゲート通過でムービー終了」などの文字表示を重畳表示する制御を行う。そして、ステップ007IWS887に移行する。
この特徴部007IWでは、既に説明したように、ゲート通過待ち状態においてストーリーリーチ演出に対する結末演出を実行するのであるが、低ベース状態中である場合には、作動ゲート007IW017を遊技球が通過すると結末演出を終了するように構成されている。そのため、低ベース状態中である場合に作動ゲート007IW017に遊技球を早く通過させてしまうと、結末演出が途中で終了してしまい最後まで見ることができない。そこで、低ベース状態中である場合には、ステップ007IWS876の処理を実行して注意表示を表示することにより、作動ゲート007IW017に遊技球を早く通過させてしまうと結末演出が途中で終了してしまうことを遊技者に注意できるようにしている。
ストーリーリーチ演出を実行した場合でなければ、演出制御用CPU120は、今回終了する変動表示でスーパーリーチ演出A1,A2が実行されたか否かを確認する(ステップ007IWS877)。なお、スーパーリーチ演出A1,A2が実行されたか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドを確認することにより判定できる。スーパーリーチ演出A1,A2を実行した場合であれば、演出制御用CPU120は、促進表示を含むゲート通過待ち演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS878)。なお、「促進表示」とは、作動ゲート007IW017に遊技球を通過させるべく遊技領域の右方を狙って発射操作を行うことを促す表示である。例えば、促進表示として、画像表示装置5において「右打ち」などの文字表示が重畳表示される。
また、演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち状態となってからの経過時間を計測するためのゲート通過待ち時間計測タイマをセットする(ステップ007IWS879)。本例では、演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち時間計測タイマに10秒に相当する値をセットする。そして、ステップ007IWS887に移行する。
スーパーリーチ演出A1,A2を実行した場合でなければ、演出制御用CPU120は、今回終了する特別図柄の変動表示でスーパーリーチ演出B1が実行されたか否かを確認する(ステップ007IWS880)。なお、スーパーリーチ演出B1が実行されたか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドを確認することにより判定できる。スーパーリーチ演出B1を実行した場合であれば、演出制御用CPU120は、右打ち報知演出(いわゆる右打ちを行うことを促す演出)に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS881)。そして、ステップ007IWS887に移行する。
スーパーリーチ演出B1を実行した場合でなければ、演出制御用CPU120は、今回終了する特別図柄の変動表示でスーパーリーチ演出B2が実行されたか否かを確認する(ステップ007IWS882)。なお、スーパーリーチ演出B2が実行されたか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドを確認することにより判定できる。スーパーリーチ演出B2を実行した場合であれば、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出B2の後半の演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS883)。そして、ステップ007IWS887に移行する。
スーパーリーチ演出B2を実行した場合でなければ、演出制御用CPU120は、今回終了する特別図柄の変動表示でスーパーリーチ演出B3が実行されたか否かを確認する(ステップ007IWS884)。なお、スーパーリーチ演出B3が実行されたか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドを確認することにより判定できる。スーパーリーチ演出B3を実行した場合であれば、演出制御用CPU120は、突右演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS885)。そして、ステップ007IWS887に移行する。
スーパーリーチ演出B3を実行した場合でもなければ(例えば、ノーマルリーチのみで大当りとなった場合)、演出制御用CPU120は、通常のゲート通過待ち演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS886)。なお、通常のゲート通過待ち演出としては、例えば、スーパーリーチ演出A1,A2が実行された場合と同様の態様で促進表示を行ってもよいし、スーパーリーチ演出A1,A2が実行された場合と比較して表示サイズが小さい促進表示(例えば、表示サイズが小さい右打ち表示)を行ってもよい。そして、ステップ007IWS887に移行する。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ007IWS887)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップ007IWS888)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値をゲート通過待ち演出処理に応じた値に更新する(ステップ007IWS889)。
ステップ007IWS871の処理で小当り図柄を停止表示した場合には(ステップ007IWS890のY)、演出制御用CPU120は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS891)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ007IWS892)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップ007IWS893)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理に応じた値に更新する(ステップ007IWS894)。
なお、本例では、小当り遊技中は可変入賞球装置007IW020(役物)が開放状態に制御されるので、小当り中演出処理では、小当り中演出として、可変入賞球装置007IW020(役物)の開放に対応した演出が実行される。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップ007IWS890のN)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ007IWS895)。
また、この特徴部007IWでは、特図当り待ち処理(ステップS173)で大当り図柄が導出表示された場合に直ちに大当り中演出処理(ステップS176)に移行するのではなく、ゲート通過待ち演出処理に移行する(ステップ007IWS889参照)。
図8−25および図8−26は、ゲート通過待ち演出処理を示すフローチャートである。ゲート通過待ち演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算する(ステップ007IWS901)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ007IWS902)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ007IWS903)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ007IWS904)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ007IWS905)。なお、既に説明したように、本例では、大当り開始指定コマンドは、ゲート通過待ち状態において作動ゲート007IW017を遊技球が通過したことにもとづいて送信される(ステップ007IWS151,S152参照)ので、ステップ007IWS905で大当り開始指定コマンドを受信していれば、ゲート通過待ち状態において作動ゲート007IW017を遊技球が通過したことがわかる。この場合、大当り開始指定コマンドを受信した場合には、後述するステップ007IWS906〜S917の処理が実行された後、ステップ007IWS918で演出制御プロセスフラグに大当り中演出処理に応じた値がセットされるので、次のタイマ割込以降で大当り中演出処理に移行することになる。一方、大当り開始指定コマンドを受信していない場合には、後述するステップ007IWS919〜S929の処理が実行されるだけで演出制御プロセスフラグの値は更新されず、大当り開始指定コマンドを受信していない間(作動ゲート007IW017を遊技球が通過していない間)には、タイマ割込ごとに図8−25および図8−26に示すゲート通過待ち演出処理が繰り返し実行されることになる。
なお、本例で示した処理態様にかぎらず、例えば、ステップ007IWS905においてゲート通過コマンドを受信したか否かを確認するように構成してもよい(この場合、大当り開始指定コマンドは不要としてもよい)。
大当り開始指定コマンドを受信していれば(すなわち、作動ゲート007IW017を遊技球が通過していれば)、演出制御用CPU120は、今回終了した変動表示でストーリーリーチ演出が実行されたか否かを確認する(ステップ007IWS906)。なお、ストーリーリーチ演出が実行されたか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドを確認することにより判定できる。
ストーリーリーチ演出を実行した場合であれば、演出制御用CPU120は、高ベース状態中であるか否かを確認する(ステップ007IWS907)。なお、高ベース状態中であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した遊技状態を特定可能な演出制御コマンドを確認することにより判定できる。例えば、画像表示装置5の背景画面を指定する背景指定コマンドを遊技状態も特定可能に構成する場合(例えば、高ベース状態を特定可能な高ベース状態背景指定コマンド、低ベース状態を特定可能な低ベース状態背景指定コマンド)、高ベース状態背景指定コマンドを受信していることにもとづいて、高ベース状態中であると判定するようにすればよい。
高ベース状態中であれば、演出制御用CPU120は、結末演出を含む大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS908)。高ベース状態中でなければ(すなわち、低ベース状態中であれば)、通常の大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS909)。そして、ステップ007IWS916に移行する。
ステップ007IWS906〜S909の処理が実行されることによって、この特徴部007IWでは、高ベース状態中であれば、作動ゲート007IW017を遊技球が通過して大当り遊技状態に移行しても結末演出が継続して実行される。一方、低ベース状態中であれば、作動ゲート007IW017を遊技球が通過したことにもとづいて結末演出を終了する。
なお、この特徴部007IWでは、ステップ007IWS907〜S909の処理が実行されることによって、高ベース状態か否かに応じて作動ゲート007IW017の遊技球の通過を契機として結末演出を終了するか継続するかを異ならせたり、ステップ007IWS875〜S876の処理が実行されることによって、高ベース状態か否かに応じて注意表示が表示されるか否かを異ならせたりする一方で、高ベース状態であるか否かに関係なく、ストーリーリーチ演出自体は同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、高ベース状態である場合と低ベース状態である場合とで、異なるストーリーリーチ演出を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、高ベース状態である場合と低ベース状態である場合とで、リーチとしての位置づけは同じストーリーリーチ演出であるが、そのストーリーリーチ演出の演出内容を異ならせたり(例えば、異なるストーリーの演出内容の演出を実行したり)、変動時間(例えば、リーチの演出期間)を異ならせたりしてもよい。
ストーリーリーチ演出を実行した場合でなければ、演出制御用CPU120は、今回終了した変動表示でスーパーリーチ演出A1,A2が実行されたか否かを確認する(ステップ007IWS910)。なお、スーパーリーチ演出A1,A2が実行されたか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドを確認することにより判定できる。スーパーリーチ演出A1,A2を実行した場合であれば、演出制御用CPU120は、大当り種別(本例では、16ラウンドの大当りであるか4ラウンドの大当りであるか)に応じたルーレット演出を含む大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS911)。そして、ステップ007IWS916に移行する。
ステップ007IWS910〜S911の処理が実行されることによって、この特徴部007IWでは、スーパーリーチ演出A1,A2が実行されて大当り図柄が導出表示された後、作動ゲート007IW017を遊技球が通過して大当り遊技を開始するときに、ルーレット演出が実行されて16ラウンドの大当りであるか4ラウンドの大当りであるかを煽る演出が実行され、最終的に16ラウンドの大当りとなる場合であれば16ラウンドの大当りであることが報知され、4ラウンドの大当りとなる場合であれば4ラウンドの大当りであることが報知される。
スーパーリーチ演出A1,A2を実行した場合でなければ、演出制御用CPU120は、今回終了した変動表示でスーパーリーチ演出B1〜B3のいずれかが実行されたか否かを確認する(ステップ007IWS912)。なお、スーパーリーチ演出B1〜B3のいずれかが実行されたか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドを確認することにより判定できる。スーパーリーチ演出B1〜B3のいずれかが実行された場合であれば、演出制御用CPU120は、可動部材007IW078の動作中であるか否かを確認する(ステップ007IWS913)。可動部材007IW078の動作中でなければ、演出制御用CPU120は、モータ007IW078aを駆動することにより、可動部材007IW078を動作させる制御を行う(ステップ007IWS914)。また、演出制御用CPU120は、通常の大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS915)。そして、ステップ007IWS916に移行する。
ステップ007IWS912〜S914の処理が実行されることによって、本例では、スーパーリーチ演出B1〜B3が実行される場合には、作動ゲート007IW017を遊技球が通過したこと(本例では、大当り開始指定コマンドの受信により判定できる)にもとづいて、可動部材007IW078が動作される。
ただし、スーパーリーチ演出B2が実行される場合には、ゲート通過待ち状態中において大当り報知演出が実行されるタイミングでも可動部材007IW078が動作される場合があり(ステップ007IWS921参照)、偶然に大当り報知演出が実行されて可動部材007IW078が動作されているときに作動ゲート007IW017を遊技球が通過する場合も考えられる。従って、この場合には、既に可動部材007IW078の動作中なのであるから、ステップ007IWS913の判定処理を実行することによって重複して可動部材007IW078を動作させる処理を行わないようにしている。
スーパーリーチ演出B1〜B3を実行した場合でもなければ(例えば、ノーマルリーチのみで大当りとなった場合)、演出制御用CPU120は、通常の大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ007IWS915)。そして、ステップ007IWS916に移行する。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ007IWS916)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップ007IWS917)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理に応じた値に更新する(ステップ007IWS918)。
ステップ007IWS905で大当り開始指定コマンドを受信していなければ(すなわち、未だ作動ゲート007IW017を遊技球が通過していなければ)、演出制御用CPU120は、今回終了した変動表示でスーパーリーチ演出B2を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ007IWS919)。なお、スーパーリーチ演出B2を実行する場合であるか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドを確認することにより判定できる。スーパーリーチ演出B2を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出B2後の当否報知演出(大当りであるか否かを報知する演出)の実行タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ007IWS920)。当否報知演出(なお、本例では、ゲート通過待ち状態であるので、必ず大当りであることを報知する当否報知演出(大当り報知演出)が実行される場合である)の実行タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、モータ007IW078aを駆動することにより、可動部材007IW078を動作させる制御を行う(ステップ007IWS921)。
スーパーリーチ演出B2が実行された場合でなければ、演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち時間計測タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップ007IWS922)。ゲート通過待ち時間計測タイマの値が0でなければ、演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち時間計測タイマの値を1減算し(ステップ007IWS923)、減算後のゲート通過待ち時間計測タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ007IWS924)。
減算後のゲート通過待ち時間計測タイマの値が0となっていれば、演出制御用CPU120は、大当り種別が16ラウンドの大当りであるか否かを確認する(ステップ007IWS925)。なお、大当り種別が16ラウンドの大当りであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが16ラウンドの大当りを指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。
16ラウンドの大当りであれば、演出制御用CPU120は、16ラウンドの大当りであることを報知する16R大当り報知演出を実行するか否かを決定する(ステップ007IWS926)。ステップ007IWS926では、演出制御用CPU120は、16R大当り報知演出を実行するか否かを決定するための16R大当り報知演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、16R大当り報知演出を実行するか否かを決定する。なお、本例では、50%の確率で16R大当り報知演出を実行すると決定するものとする。
16R大当り報知演出を実行することに決定した場合には(ステップ007IWS927のY)、演出制御用CPU120は、16R大当り報知演出に応じたプロセステーブルへの切り替えを行い(ステップ007IWS928)、プロセスタイマを再スタートさせる(ステップ007IWS929)。
ステップ007IWS922〜S929の処理が実行されることによって、スーパーリーチ演出A1,A2を実行して大当り図柄を導出表示した後に、作動ゲート007IW017を遊技球が通過することなく10秒が経過した場合には、16ラウンドの大当りとなる場合であれば、抽選により16R大当り報知演出が実行される場合がある。
また、本特徴部007IWでは、演出制御用CPU120は、図7に示す演出制御メイン処理のループ処理において、例えば、ステップS77の演出用乱数更新処理を実行した後に、擬似保留表示を表示するための擬似保留表示処理を実行する。図8−27は、擬似保留表示処理を示すフローチャートである。
擬似保留表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、特殊演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ007IWS201)。特殊演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、特殊演出の実行中であれば)、演出制御用CPU120は、ゲート通過コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ007IWS202)。ゲート通過コマンドを受信していれば(すなわち、作動ゲート007IW017を遊技球が通過していれば)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示中の擬似保留表示の数が上限数の4であるか否かを確認する(ステップ007IWS203)。
表示中の擬似保留表示の数が4未満であれば、演出制御用CPU120は、実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果に応じて、新たに表示する擬似保留表示の表示態様を決定する(ステップ007IWS204)。ステップ007IWS204では、演出制御用CPU120は、擬似保留表示の表示態様を決定するための擬似保留表示態様決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を実行し、新たに表示する擬似保留表示の表示態様を決定する。
図8−28は、擬似保留表示態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図8−28(A)は、はずれ用の擬似保留表示態様決定テーブルを示している。また、図8−28(B)は、小当り用の擬似保留表示態様決定テーブルを示している。また、図8−28(C)は、大当り用の擬似保留表示態様決定テーブルを示している。図8−28に示すように、擬似保留表示態様決定テーブルには、擬似保留表示の表示態様として、青色、緑色、および赤色に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、例えば、表示結果指定コマンドの内容を確認し、実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果がはずれ、小当り、または大当りのいずれであるかを特定する。そして、特定した変動表示結果に応じて、図8−28(A)〜(C)に示すいずれかの擬似保留表示態様決定テーブルを選択し、選択した擬似保留表示態様決定テーブルを用いて、新たに表示する擬似保留表示の表示態様を決定する。
図8−28に示すように、本例では、小当りとなる場合には、はずれや大当りとなる場合と比較して、擬似保留表示の表示態様として緑色を決定する割合が比較的高い。また、大当りとなる場合には、はずれや小当りとなる場合と比較して、擬似保留表示の表示態様として赤色を決定する割合が比較的高い。
なお、擬似保留表示の表示態様の決定の仕方は、本例で示したものにかぎられない。例えば、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるもので、さらに第2特別図柄の変動表示の残り時間が所定時間(例えば、10秒)以下となっている場合には、50%や60%などさらに高確率で擬似保留表示の表示態様を赤色と決定してもよい。また、例えば、実行中の第2特別図柄の変動表示が小当りとなるもので、さらに第2特別図柄の変動表示の残り時間が所定時間(例えば、10秒)以下となっている場合には、50%や60%などさらに高確率で擬似保留表示の表示態様を緑色と決定してもよい。
また、本例では、擬似保留表示の表示態様として、擬似保留表示の表示色を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、擬似保留表示の形状(例えば、丸形表示や、三角表示、菱形表示、星形表示)を異ならせるように構成してもよい。
そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定した表示態様で擬似保留表示を1増加させる制御を行う(ステップ007IWS205)。
また、本特徴部007IWでは、演出制御用CPU120は、図7に示す演出制御メイン処理のループ処理において、例えば、擬似保留表示処理を実行した後に、さらに、擬似図柄の変動表示を実行するための擬似変動プロセス処理を実行する。図8−29は、擬似変動プロセス処理を示すフローチャートである。
擬似変動プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、特殊演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ007IWS211)。特殊演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、特殊演出の実行中であれば)、演出制御用CPU120は、残り時間タイマの値を1減算する(ステップ007IWS212)。そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、減算後の残り時間タイマに応じて、特殊演出残り時間表示の表示を更新する制御を行う(ステップ007IWS213)。そして、ステップ007IWS220〜S222のうちのいずれかの処理を行う。
ステップ007IWS220〜S222の処理は、以下のような処理である。
擬似変動開始設定処理(ステップ007IWS220):擬似変動プロセスフラグが0であるときに実行される。擬似図柄の変動表示を開始する制御を行う。そして、内部状態(擬似変動プロセスフラグ)を擬似変動中処理に応じた値(この例では1)に更新する。
擬似変動中処理(ステップ007IWS221):擬似変動プロセスフラグが1であるときに実行される。擬似図柄の変動表示の変動表示時間を計測し、擬似図柄の変動表示中の制御を行う。そして、内部状態(擬似変動プロセスフラグ)を擬似変動停止処理に応じた値(この例では2)に更新する。
擬似変動停止処理(ステップ007IWS222):擬似変動プロセスフラグが2であるときに実行される。擬似図柄の変動表示を停止し、擬似図柄の停止図柄を停止表示させる制御を行う。そして、内部状態(擬似変動プロセスフラグ)を擬似変動開始設定処理に応じた値(この例では0)に更新する。
図8−30は、擬似変動プロセス処理における擬似変動開始設定処理(ステップ007IWS220)を示すフローチャートである。擬似変動開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示開始設定処理のステップ007IWS828でセットされた変動時間タイマの値が10秒以下を示す値となっているか否かを確認する(ステップ007IWS231)。
変動時間タイマの値が10秒以下を示す値となっていれば(すなわち、実行中の第2特別図柄の変動表示の残り時間が10秒以下であれば)、演出制御用CPU120は、実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果が大当りであるか否かを確認する(ステップ007IWS232)。なお、実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果が大当りであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンドの内容を確認することにより判定できる。実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果が大当りであれば、演出制御用CPU120は、擬似図柄の停止図柄として大当り図柄(例えば、左中右の擬似図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を決定する(ステップ007IWS233)。
実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果が大当りでなければ、演出制御用CPU120は、実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果が小当りであるか否かを確認する(ステップ007IWS234)。なお、実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果が小当りであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンドの内容を確認することにより判定できる。実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果が小当りであれば、演出制御用CPU120は、擬似図柄の停止図柄として小当り図柄(例えば、「135」の図柄の組み合わせ)を決定する(ステップ007IWS235)。
次いで、演出制御用CPU120は、擬似図柄の変動表示の変動時間を計測するための擬似変動時間タイマに、変動時間タイマの値(すなわち、実行中の第2特別図柄の変動表示の残り時間に相当する値)をセットする(ステップ007IWS236)。そして、ステップ007IWS242に移行する。
ステップ007IWS231で変動時間タイマの値が10秒以下を示す値となっていない場合(すなわち、実行中の第2特別図柄の変動表示の残り時間が10秒より長い場合)、またはステップ007IWS234で実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果が小当りでもない場合(すなわち、はずれである場合)には、演出制御用CPU120は、擬似図柄の停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップ007IWS237)。
次いで、演出制御用CPU120は、残り時間タイマの値が10秒以下を示す値となっているか否かを確認する(ステップ007IWS238)。残り時間タイマの値が10秒以下に相当する値となっていれば(すなわち、特殊演出の演出期間の残り時間が10秒以下となっていれば)、演出制御用CPU120は、擬似変動時間タイマに、残り時間タイマの値(すなわち、特殊演出の演出期間の残り時間に相当する値)をセットする(ステップ007IWS239)。そして、ステップ007IWS242に移行する。
残り時間タイマの値が10秒以下を示す値となっていなければ、演出制御用CPU120は、擬似図柄の変動表示の変動時間を決定する(ステップ007IWS240)。ステップ007IWS240)では、演出制御用CPU120は、擬似図柄の変動表示の変動時間を決定するための擬似変動時間決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、擬似図柄の変動表示の変動時間を決定する。
図8−31は、擬似変動時間決定テーブルの具体例を示す説明図である。図8−31に示すように、本例では、擬似図柄の変動表示の変動時間として、5.0秒、7.7秒、または10.0秒のいずれかに決定される。
そして、演出制御用CPU120は、擬似変動時間タイマに、決定した擬似図柄の変動表示の変動時間に相当する値をセットする(ステップ007IWS241)。そして、ステップ007IWS242に移行する。
なお、本例では、擬似図柄の変動表示は擬似的な飾り図柄の変動表示にすぎないことから、必ずしも第2特別図柄の変動表示と同期して行われる必要はなく、ステップ007IWS240の擬似変動時間の決定は、第2特別図柄の変動時間とは無関係に決定される。従って、本例では、第2特別図柄の変動表示が停止して停止図柄が停止表示されても擬似図柄の変動表示が継続している場合があるし、逆に擬似図柄の変動表示が停止して停止図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続している場合がある。
ただし、特殊演出の演出期間中であっても、例えば、特殊演出の演出期間が最大の400秒間である場合に、その途中の2変動目や3変動目の第2特別図柄の変動表示で大当りや小当りとなる場合もあり、そのような場合に第2特別図柄の変動表示と擬似図柄の変動表示とが全く無関係に実行されてしまうと、擬似図柄の変動表示が不自然な状態で終了してしまうおそれがある。そこで、本例では、特殊演出の演出期間の途中であっても、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなる場合で、しかも第2特別図柄の変動表示の残り時間が10秒以下となっていれば、ステップ007IWS231〜S0233,S236の処理を実行することによって、擬似図柄の停止図柄として大当り図柄を決定するとともに、第2特別図柄の変動表示の残り時間を擬似変動時間としてセットし、第2特別図柄の変動表示と擬似図柄の変動表示とが同時に停止して大当り図柄を停止表示するようにしている。また、本例では、特殊演出の演出期間の途中であっても、実行中の第2特別図柄の変動表示が小当りとなる場合で、しかも第2特別図柄の変動表示の残り時間が10秒以下となっていれば、ステップ007IWS231,S234〜S236の処理を実行することによって、擬似図柄の停止図柄として小当り図柄を決定するとともに、第2特別図柄の変動表示の残り時間を擬似変動時間としてセットし、第2特別図柄の変動表示と擬似図柄の変動表示とが同時に停止して小当り図柄を停止表示するようにしている。
次いで、演出制御用CPU120は、残り時間タイマの値が20秒に相当する値以下となっているか否かを確認する(ステップ007IWS242)。残り時間タイマの値が20秒に相当する値以下となっていれば(すなわち、特殊演出の演出期間の残り時間が20秒以下となっていれば)、演出制御用CPU120は、実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果に応じて、擬似保留表示を段階的に隠蔽する隠蔽演出の種類を決定する(ステップ007IWS243)。ステップ007IWS243では、演出制御用CPU120は、隠蔽演出の種類を決定するための隠蔽演出種類決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、隠蔽演出の種類を決定する。
図8−32は、隠蔽演出種類決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図8−32(A)は、はずれ用の隠蔽演出種類決定テーブルの具体例を示している。また、図8−32(B)は、小当り用の隠蔽演出種類決定テーブルの具体例を示している。また、図8−32(C)は、大当り用の隠蔽演出種類決定テーブルの具体例を示している。図8−32に示すように、隠蔽演出種類決定テーブルには、隠蔽演出A〜Cに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
本例では、隠蔽演出は、画像表示装置5に表示された擬似保留表示が所定の隠蔽画像によって段階的に隠蔽される態様により実行される。なお、この場合、擬似保留表示は最大で4つ表示されているのであるが、複数の擬似保留表示のうち最後に消化(消去)される擬似保留表示から順に段階的に隠蔽画像によって隠蔽される態様により実行される。本例では、隠蔽演出Aは、例えば、青色の表示色で隠蔽画像が表示される隠蔽演出であるとする。また、隠蔽演出Bは、例えば、緑色の表示色で隠蔽画像が表示される隠蔽演出であるとする。また、隠蔽演出Cは、例えば、赤色の表示色で隠蔽画像が表示される隠蔽演出であるとする。
演出制御用CPU120は、例えば、表示結果指定コマンドの内容を確認して、実行中の第2特別図柄の変動表示の変動表示結果がはずれ、小当り、または大当りのいずれであるかを特定する。そして、特定した変動表示結果に応じて、図8−32(A)〜(C)に示すいずれかの隠蔽演出種類決定テーブルを選択し、乱数にもとづく抽選処理を実行して、隠蔽演出の種類を決定する。
本例では、図8−32に示すように、はずれとなる場合には隠蔽演出Aが実行される割合が比較的高く、小当りとなる場合には隠蔽演出Bが実行される割合が比較的高く、大当りとなる場合には隠蔽演出Cが実行される割合が比較的高くなっている。
なお、本例では、隠蔽演出A〜Cに応じて隠蔽画像の表示色を異ならせる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、隠蔽演出A〜Cに応じて隠蔽画像の形状が異なるように構成してもよい。
そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定した種類の隠蔽演出を開始する制御を行う(ステップ007IWS244)。
次いで、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、擬似図柄の変動表示を開始する制御を行う(ステップ007IWS245)。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示されている擬似保留表示を1つ消去して、その表示位置を1つずつシフトする制御を行う(ステップ007IWS246)。
そして、演出制御用CPU120は、擬似変動プロセスフラグの値を擬似変動中処理(ステップ007IWS221)に対応した値に更新する(ステップ007IWS247)。
図8−33は、擬似変動プロセス処理における擬似変動停止処理(ステップ007IWS222)を示すフローチャートである。擬似変動停止処理において、演出制御用CPU120は、まず、画像表示装置5において、擬似図柄の停止図柄を停止表示させる制御を行う(ステップ007IWS251)。次いで、演出制御用CPU120は、擬似図柄の停止図柄として大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合であるか否かを確認する(ステップ007IWS252)。大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合であれば、ステップ007IWS254に移行する。
擬似図柄の停止図柄として大当り図柄および小当り図柄のいずれも停止表示した場合でなければ(はずれ図柄を停止表示した場合であれば)、演出制御用CPU120は、残り時間タイマの値が0秒を示す値となっているか否かを確認する(ステップ007IWS253)。残り時間タイマの値が0秒を示す値となっていれば(すなわち、特殊演出の演出期間を終了していれば)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、擬似保留表示を全て消去するとともに、保留表示領域(第1保留表示領域、第2保留表示領域)を再び表示させる制御を行う(ステップ007IWS254)。また、演出制御用CPU120は、隠蔽演出を実行していた場合には、画像表示装置5において、隠蔽演出の実行を終了する制御を行う(ステップ007IWS255)。また、演出制御用CPU120は、特殊演出実行中フラグをリセットし(ステップ007IWS256)、特殊演出の実行を終了する。
なお、本例では、ステップ007IWS252の判定処理が行われることによって、特殊演出の演出期間が0となっていなくても、大当り図柄や小当り図柄を停止表示した場合(すなわち、特殊演出の演出期間の途中で大当りや小当りが発生する場合)には、ステップ007IWS254に移行して、特殊演出の演出期間の途中であっても特殊演出を終了する。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば大当たり遊技や小当り遊技を終了した後に、残りの演出期間の特殊演出を再開可能に構成してもよい。
そして、演出制御用CPU120は、擬似変動プロセスフラグの値を擬似変動開始設定処理(ステップ007IWS220)に対応した値に更新する(ステップ007IWS257)。
次に、飾り図柄の変動表示中に報知演出、数値演出および予告演出が実行される場合の演出例について説明する。図8−34および図8−35は、飾り図柄の変動表示中に報知演出、数値演出および予告演出が実行される場合の演出例を説明するための説明図である。なお、図8−34および図8−35において、(A)(B)(C)・・・の順に演出画面が遷移する。
なお、図8−34および図8−35に示す例では、変動表示の開始時に予告演出Cを実行することに決定する(ステップ007IWS818参照)とともに報知演出を実行することに決定したものとする(ステップ007IWS820参照)。また、報知演出における報知期間として「30秒」を決定する(ステップ007IWS822参照)とともに報知態様として菱形表示を決定したものとする(ステップ007IWS823参照)。さらに、数値演出の実行を決定したものとする(ステップ007IWS824参照)。
図8−34(A)に示すように、左中右の飾り図柄の変動表示を開始した後、報知演出の実行タイミングとなると(本例では、予告演出Cの実行前30秒のタイミングとなると)、図8−34(B)に示すように、報知演出を実行する。図8−34(B)に示す例では、画像表示装置5において菱形表示の中に「30秒後に?」の文字表示を含む報知表示007IW103を表示する態様により報知演出を実行する場合が示されている。
次いで、報知演出の終了タイミングとなると、図8−34(C)に示すように、画像表示装置5に表示されている報知表示007IW103を一旦消去し、報知演出を終了する。
次いで、数値演出の実行タイミングとなると、図8−34(D)に示すように、数値演出を実行する。図8−34(D)に示す例では、画像表示装置5において「2」や「5」、「3」などの数値が飛び出してくるような画像を表示するともに、スピーカ8L,8Rから「2」や「5」、「3」などの音声を出力することにより、数値演出を実行する場合が示されている。なお、本例では、図8−34(D)に示すように、数値演出の実行中には、画像表示装置5の表示画面の右上端部において飾り図柄の変動表示を縮小表示する場合が示されている。
次いで、図8−35(E)に示すように、左右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示し、リーチ成立状態となった後、さらに予告演出Cの実行タイミングまで残り3秒となると、図8−35(E)に示すように、画像表示装置5において残り時間が「3秒」であることを示す残り時間表示を表示する。図8−35(E)では、残り時間表示として「残り3秒」の文字表示007IW104を表示する場合が示されている。以降順に予告演出Cの実行タイミングまで残り2秒となると、図8−35(F)に示すように、画像表示装置5において残り時間が「2秒」であることを示す残り時間表示を表示する。図8−35(F)では、残り時間表示として「残り2秒」の文字表示007IW105を表示する場合が示されている。また、予告演出Cの実行タイミングまで残り1秒となると、図8−35(G)に示すように、画像表示装置5において残り時間が「1秒」であることを示す残り時間表示を表示する。図8−35(G)では、残り時間表示として「残り1秒」の文字表示007IW106を表示する場合が示されている。
なお、本例では、報知演出を実行した場合には、必ず図8−35(E)〜(G)に示すような残り時間表示を表示する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、報知演出を実行しても残り時間表示を行わず、そのまま予告演出を実行するように構成してもよい。また、報知演出を実行した後、残り時間表示を表示してから予告演出を実行するパターンと、残り時間表示を行わずにそのまま予告演出を実行するパターンとの両方があるように構成してもよい。
そして、予告演出Cの実行タイミングとなると、図8−35(H)に示すように、予告演出Cを実行する。図8−35(H)に示す例では、画像表示装置5において予告演出Cに応じたキャラクタ007IW110の画像を表示することにより、予告演出Cを実行する場合が示されている。なお、本例では、図8−35(H)に示すように、予告演出の実行中には、画像表示装置5の表示画面の右上端部において飾り図柄の変動表示を縮小表示する場合が示されている。
なお、図8−34および図8−35に示す例では、予告演出Cを実行する場合を示したが、予告演出Aを実行する場合には、リーチ成立前の高速変動中に、例えば、図8−35(H)と類似の態様で予告演出Aに応じたキャラクタの画像を表示することにより、予告演出Aが実行される。また、予告演出Bを実行する場合には、リーチ成立時に、例えば、図8−35(H)と類似の態様で予告演出Bに応じたキャラクタの画像を表示することにより、予告演出Bが実行される。
また、図8−34および図8−35に示す例では、報知期間として「30秒」を報知する場合を示したが、報知期間として「10秒」や「20秒」を報知する場合には、図8−34(B)と類似の態様で「10秒後に?」や「20秒後に?」の文字表示を含む報知表示を表示することにより報知演出が実行される。
また、図8−34および図8−35に示す例では、報知態様として菱形表示を決定した場合を示したが、報知態様として矩形表示や楕円表示を決定した場合には、図8−34(B)と類似の態様で矩形表示や楕円表示の中に「30秒後に?」などの文字表示を含む報知表示を表示することにより報知演出が実行される。
次に、ストーリーリーチ演出および結末演出が実行される場合の演出例について説明する。図8−36〜図8−38は、ストーリーリーチ演出および結末演出が実行される場合の演出例を説明するための説明図である。なお、図8−36〜図8−38において、(A)(B)(C)・・・の順に演出画面が遷移する。
図8−36〜図8−38に示す例では、ストーリーリーチ演出を含む変動パターン5を指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、ステップ007IWS825でストーリーリーチ演出を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従ってステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されるものとする。
図8−36(A)に示すように、左中右の飾り図柄の変動表示を開始した後、図8−36(B)に示すように、左右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示し、リーチ成立状態となったものとする。
次いで、ストーリーリーチ演出の実行タイミングとなると、図8−36(C)に示すように、画像表示装置5においてストーリーリーチ演出を開始する。本例では、ストーリーリーチ演出として、レーシングカーA007IW111、レーシングカーB007IW112、およびレーシングカーC007IW113が登場しレースを行うような態様の演出が実行される。なお、本例では、図8−36(C)に示すように、ストーリーリーチ演出を開始すると、画像表示装置5の表示画面の右上端部において飾り図柄の変動表示を縮小表示する場合が示されている。
次いで、変動時間を経過すると、図8−36(D)に示すように、飾り図柄の停止図柄を導出表示する。図8−36(D)に示す例では、左中右の飾り図柄として同じ図柄(本例では、図柄「7」)を停止表示し、大当り図柄を導出表示する場合が示されている。
次いで、大当り図柄を導出表示した後、ゲート通過待ち状態に移行すると、図8−37(E),(F)および図8−38(E),(F)に示すように、画像表示装置5において結末演出を実行する(ステップ007IWS874参照)。本例では、3台のレーシングカー007IW111〜113のうちレーシングカーC007IW113が最終的にレースで勝利するような態様の結末演出が実行される。なお、本例では、図8−36(C),(D)に示すストーリーリーチ演出の後、図8−37(E),(F)および図8−38(E),(F)に示す結末演出に移行する際に、ストーリーリーチ演出から結末演出に演出内容がスムーズに繋がるように、各プロセステーブルが構成されているものとする。
また、この場合、遊技状態が低ベース状態中である場合には、図8−37(E),(F)に示すように、注意表示として、画像表示装置5において「(注意)ゲート通過でムービー終了」などの文字表示007IW114を表示する(ステップ007IWS875のN、ステップ007IWS036参照)。一方、遊技状態が高ベース状態中である場合には、図8−38(E),(F)に示すように、画像表示装置5において注意表示を表示しない(ステップ007IWS875のY参照)。
次いで、ゲート通過待ち状態において作動ゲート007IW017を遊技球が通過すると、大当り遊技を開始するとともに、遊技状態が低ベース状態中である場合には、図8−37(G)に示すように、結末演出を終了する(ステップ007IWS907のN、ステップ007IWS909参照)。一方、遊技状態が高ベース状態中である場合には、図8−38(G)に示すように、大当り遊技が開始されても結末演出が継続される(ステップ007IWS907のY、ステップ007IWS908参照)。この場合、例えば、大当り遊技が開始された後、結末演出の続きとしてレース後のウイニングランの画像を表示したり、ゴールのシーンの画像を繰り返し表示したりしてもよい。
なお、遊技状態が低ベース状態中である場合には、作動ゲート007IW017を遊技球が通過したことにもとづいて、図8−37(G)に示すように、結末演出を終了して、大当り遊技のラウンド中の演出が開始される。一方、遊技状態が高ベース状態中である場合には、作動ゲート007IW017を遊技球が通過しても、図8−38(G)に示すように、大当り遊技が開始されても結末演出が継続されるのであるが、このウイニングランなどの画像再生を終了すると、結末演出を終了し、同様の態様の大当り遊技のラウンド中の演出が開始される(異なる態様のラウンド中の演出が開始されるようにしてもよい)。
なお、本例では、図8−37および図8−38に示すように、結末演出の実行中や大当り遊技の開始後には、画像表示装置5の表示画面の右上端部において大当り図柄を縮小表示する場合が示されている。
図8−37に示すように、この特徴部007IWでは、遊技状態が低ベース状態中である場合には、作動ゲート007IW017を遊技球が通過して大当り遊技を開始すると結末演出を終了するので、作動ゲート007IW017に遊技球を早く通過させすぎてしまうと、結末演出の最後の部分(例えば、ゴールのシーン)を見ることができない。そこで、本例では、低ベース状態中である場合には注意表示007IW114を表示することによって、遊技者に注意できるようにしている。
なお、図8−37および図8−38において、結末演出の実行中にさらに右打ち表示(作動ゲート007IW017への遊技球の通過を促す表示)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、低ベース状態中である場合には、図8−37(E),(F)において中程度の表示サイズで「右打ち」などの文字表示を表示する一方で、高ベース状態中である場合には、図8−38(E),(F)において小さい表示サイズで「右打ち」などの文字表示を表示したり、右向きの矢印表示を表示したりするなど、目立たない態様の右打ち表示を行うように構成してもよい。
次に、スーパーリーチ演出A1,A2が実行される場合の演出例について説明する。図8−39〜図8−41は、スーパーリーチ演出A1,A2が実行される場合の演出例を説明するための説明図である。なお、図8−39〜図8−41において、(A)(B)(C)・・・の順に演出画面が遷移する。
図8−39〜図8−41に示す例では、スーパーリーチ演出A1,A2を含む変動パターン3,4を指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、ステップ007IWS825でスーパーリーチ演出A1,A2を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従ってステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されるものとする。
図8−39(A)に示すように、左中右の飾り図柄の変動表示を開始した後、図8−39(B)に示すように、左右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示し、リーチ成立状態となったものとする。
次いで、スーパーリーチ演出A1,A2の実行タイミングとなると、図8−39(C)に示すように、画像表示装置5においてスーパーリーチ演出A1,A2を開始する。本例では、スーパーリーチ演出A1,A2として、味方のキャラクタ007IW115と敵のキャラクタ007IW116が登場してバトルを行うような態様の演出が実行される。なお、本例では、図8−39(C)に示すように、スーパーリーチ演出A1,A2を開始すると、画像表示装置5の表示画面の右上端部において飾り図柄の変動表示を縮小表示する場合が示されている。
次いで、変動時間を経過すると、図8−39(D)に示すように、飾り図柄の停止図柄を導出表示する。図8−39(D)に示す例では、左中右の飾り図柄として同じ図柄(本例では、図柄「7」)を停止表示し、大当り図柄を導出表示する場合が示されている。
次いで、大当り図柄を導出表示した後、ゲート通過待ち状態に移行すると、図8−40(E)に示すように、画像表示装置5において促進表示を表示する(ステップ007IWS878参照)。本例では、促進表示として、「右打ち」の文字表示007IW117を表示して、作動ゲート007IW017に遊技球を通過させるべく遊技領域の右方を狙って発射操作を行うことを促す表示を行う場合が示されている。
次いで、ゲート通過待ち状態において作動ゲート007IW017を遊技球が通過すると、大当り遊技の開始時に、図8−40(F)に示すように、画像表示装置5においてルーレット演出を実行する(ステップ007IWS911参照)。本例では、図8−40(F)に示すように、ルーレットの画像007IW118が表示され、ルーレットが回転することによって、16ラウンドの大当りであるか4ラウンドの大当りであるかを煽る演出が実行される。
本例では、16ラウンドの大当りとなったものとし、図8−40(G)に示すように、ルーレット演出において球が「16R」のマスに入り、図8−40(H)に示すように、16ラウンドの大当りであることが報知され、16ラウンドの大当り遊技状態に制御されるものとする。
一方、図8−41(E)に示すように、画像表示装置5において促進表示007IW117を表示したにもかかわらず、図8−41(F)に示すように、10秒を経過しても作動ゲート007IW017を遊技球が通過しなかったものとする。この場合、16ラウンドの大当り遊技となる場合であれば、抽選により16R大当り報知演出の有無を決定し(ステップ007IWS926参照)、16R大当り報知演出の実行を決定した場合には、図8−41(G)に示すように、画像表示装置5において16R大当り報知演出を実行する(ステップ007IWS928参照)。本例では、16R大当り報知演出として、所定のキャラクタ007IW119が登場し、そのキャラクタ007IW119のセリフとして「16R大当りだよ!」の文字表示を表示する場合が示されている。
図8−41(G)に示す16R大当り報知演出が実行されることによって、本例では、16R大当り報知演出が実行された場合には、16ラウンドの大当りであることが確定する。一方で、作動ゲート007IW017を遊技球が通過することなく10秒が経過しても16R大当り報知が実行されない場合もあるのであるが、この場合には、16ラウンドの大当りである場合と4ラウンドの大当りである場合との両方の可能性がある。
次に、スーパーリーチ演出B1が実行される場合の演出例について説明する。図8−42および図8−43は、スーパーリーチ演出B1が実行される場合の演出例を説明するための説明図である。なお、図8−42および図8−43において、(A)(B)(C)・・・の順に演出画面が遷移する。
図8−42および図8−43に示す例では、スーパーリーチ演出B1を含む変動パターン6を指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、ステップ007IWS804でスーパーリーチ演出B1を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従ってステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されるものとする。
図8−42(A)に示すように、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示が開始されたことに対応して、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を開始した後、図8−42(B)に示すように、左右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示し、リーチ成立状態となったものとする。
次いで、スーパーリーチ演出B1の実行タイミングとなると、図8−42(C)に示すように、画像表示装置5においてスーパーリーチ演出B1を開始する。本例では、スーパーリーチ演出B1として、味方のキャラクタ007IW201と敵のキャラクタ007IW202が登場してバトルを行うような態様の演出が実行される。また、本例では、スーパーリーチ演出B1が開始されると、図8−42(C)に示すように、飾り図柄が消去され、スーパーリーチ演出B1の実行中は飾り図柄の変動表示は実行されない。なお、スーパーリーチ演出B1の実行中も、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示は継続して実行される。
次いで、スーパーリーチ演出B1後の勝利演出の実行タイミングとなると、図8−42(C)に示すように、味方のキャラクタ007IW201が敵のキャラクタ007IW202にバトルで勝利するような態様の勝利演出が実行される。
次いで、スーパーリーチ演出B1後の大当り報知演出の実行タイミングとなると、図8−43(E)に示すように、画像表示装置5において「大当り!」などの文字表示007IW203が表示され、大当りとなることを報知する大当り報知演出が実行される。また、図8−43(E)に示すように、可動部材007IW078が動作される(ステップ007IWS860参照)。
次いで、変動時間を経過すると、図8−43(F)に示すように、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄(本例では、大当り図柄「7」)が停止表示される。
その後、ゲート通過待ち状態に移行すると、図8−43(G)に示すように、画像表示装置5において右打ち報知演出が実行され、作動ゲート007IW017に遊技球を通過させることを促す演出が行われる。本例では、右打ち報知演出として、画像表示装置5において所定のキャラクタ007IW204が表示され、キャラクタ007IW204のセリフとして「右打ち!」などの文字表示が表示される例が示されている。
なお、図8−42および図8−43に示す例では、スーパーリーチ演出B1が実行されて大当りとなる場合が示されているが、はずれとなる場合にも同様の演出態様によりスーパーリーチ演出B1が実行される。ただし、はずれとなる場合には、図8−42(D)において、勝利演出に代えて、味方のキャラクタ007IW201が敵のキャラクタ007IW202にバトルで敗北するような態様の敗北演出が実行される。また、はずれとなる場合には、図8−43(E)において、大当り報知演出に代えて、はずれとなることを報知するはずれ報知演出が実行され、可動部材007IW078の動作は行われない。そして、変動時間を経過すると、ゲート通過待ち状態に移行することなく、そのまま次の変動表示を実行可能となるので、図8−43(G)に示す右打ち報知演出は実行されない。
また、図8−42および図8−43に示す例では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合にスーパーリーチ演出B1を実行する場合を示しているが、第2特別図柄の変動表示が実行される場合にスーパーリーチ演出B1を実行する場合も同様の演出態様によりスーパーリーチ演出B1が実行される。
また、本例では、大当りとなるか否かを煽るための演出(勝利演出や敗北演出)として味方のキャラクタ007IW201がバトルで勝利または敗北するような演出表示を行う場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技者にスティックコントローラ31Aやプッシュセンサ35Bなどの操作を促すような演出表示を行い、遊技者の操作に応じて、大当りとなることを示唆する表示や、はずれとなることを示唆する表示を行うように構成してもよい。また、この場合、遊技者の操作が行われなかった場合には、所定時間が経過すれば無条件に大当りとなるか否かを示唆する表示を行ってもよいし、一旦はずれとなることを示唆する表示を行った後、大当りに復活するような表示を行うように構成してもよい。
次に、スーパーリーチ演出B2が実行される場合の演出例について説明する。図8−44および図8−45は、スーパーリーチ演出B2が実行される場合の演出例を説明するための説明図である。なお、図8−44および図8−45において、(A)(B)(C)・・・の順に演出画面が遷移する。
図8−44および図8−45に示す例では、スーパーリーチ演出B2を含む変動パターン7を指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、ステップ007IWS806でスーパーリーチ演出B2を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従ってステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されるものとする。
図8−44(A)に示すように、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示が開始されたことに対応して、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を開始した後、図8−44(B)に示すように、左右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示し、リーチ成立状態となったものとする。
次いで、スーパーリーチ演出B2の実行タイミングとなると、図8−44(C)に示すように、画像表示装置5においてスーパーリーチ演出B2を開始する。本例では、スーパーリーチ演出B2として、スーパーリーチ演出B1と同様の態様の演出が実行され、味方のキャラクタ007IW201と敵のキャラクタ007IW202が登場してバトルを行うような態様の演出が実行される。また、本例では、スーパーリーチ演出B2が開始されると、図8−44(C)に示すように、飾り図柄が消去され、スーパーリーチ演出B2の実行中は飾り図柄の変動表示は実行されない。なお、スーパーリーチ演出B2の実行中も、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示は継続して実行される。
次いで、スーパーリーチ演出B2が実行される場合には、図8−44(D)に示すように、スーパーリーチ演出B2の途中で変動時間が経過し、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄(本例では、大当り図柄「7」)が停止表示される。ただし、第1特別図柄表示装置4Aにおいて大当り図柄が停止表示され、ゲート通過待ち状態に移行するのであるが、図8−44(D)に示すように、ゲート通過待ち状態に移行した後もスーパーリーチ演出B2が継続して実行される。
次いで、スーパーリーチ演出B2後の勝利演出の実行タイミングとなると、図8−45(E)に示すように、味方のキャラクタ007IW201が敵のキャラクタ007IW202にバトルで勝利するような態様の勝利演出が実行される。
次いで、スーパーリーチ演出B2後の大当り報知演出の実行タイミングとなると、図8−45(F)に示すように、画像表示装置5において「大当り!」などの文字表示007IW203が表示され、大当りとなることを報知する大当り報知演出が実行される。また、図8−45(F)に示すように、可動部材007IW078が動作される(ステップ007IWS921参照)。
その後、右打ち報知演出の実行タイミングとなると、図8−45(G)に示すように、画像表示装置5において右打ち報知演出が実行され、作動ゲート007IW017に遊技球を通過させることを促す演出が行われる。本例では、右打ち報知演出として、画像表示装置5において所定のキャラクタ007IW204が表示され、キャラクタ007IW204のセリフとして「右打ち!」などの文字表示が表示される例が示されている。
なお、図8−44および図8−45に示すように、スーパーリーチ演出B2が実行される場合には、演出表示上はスーパーリーチ演出B1と同様の演出が実行されるのであるが、内部処理上は図8−44(D)で第1特別図柄表示装置4Aにおいて大当り図柄が停止表示されると、ゲート通過待ち状態に移行している。従って、この期間に遊技者が右打ち操作を行い、作動ゲート007IW017に遊技球を通過させた場合には、スーパーリーチ演出B2は途中で終了し、大当り遊技状態に移行することになる。
また、図8−44および図8−45に示す例では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合にスーパーリーチ演出B2を実行する場合を示しているが、第2特別図柄の変動表示が実行される場合にスーパーリーチ演出B2を実行する場合も同様の演出態様によりスーパーリーチ演出B2が実行される。
次に、スーパーリーチ演出B3が実行される場合の演出例について説明する。図8−46および図8−47は、スーパーリーチ演出B3が実行される場合の演出例を説明するための説明図である。なお、図8−46および図8−47において、(A)(B)(C)・・・の順に演出画面が遷移する。
図8−46および図8−47に示す例では、スーパーリーチ演出B3を含む変動パターン8を指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、ステップ007IWS808でスーパーリーチ演出B3を含むプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルに従ってステップ007IWS827およびステップ007IWS845の処理が実行されるものとする。
図8−46(A)に示すように、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示が開始されたことに対応して、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を開始した後、図8−46(B)に示すように、左右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示し、リーチ成立状態となったものとする。
次いで、スーパーリーチ演出B3の実行タイミングとなると、図8−46(C)に示すように、画像表示装置5においてスーパーリーチ演出B3を開始する。本例では、スーパーリーチ演出B3として、スーパーリーチ演出B1やスーパーリーチ演出B2と同様の態様の演出が開始され、味方のキャラクタ007IW201と敵のキャラクタ007IW202が登場してバトルを行うような態様の演出が開始される。また、本例では、スーパーリーチ演出B3が開始されると、図8−46(C)に示すように、飾り図柄が消去され、スーパーリーチ演出B3の実行中は飾り図柄の変動表示は実行されない。なお、スーパーリーチ演出B3の実行中も、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示は継続して実行される。
次いで、スーパーリーチ演出B3が実行される場合には、図8−46(D)に示すように、スーパーリーチ演出B3の途中で変動時間が経過し、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄(本例では、大当り図柄「7」)が停止表示される。ただし、第1特別図柄表示装置4Aにおいて大当り図柄が停止表示され、ゲート通過待ち状態に移行するのであるが、図8−44(D)に示すように、ゲート通過待ち状態に移行した後もスーパーリーチ演出B3が所定時間(例えば、2秒間)継続して実行される。
その後、突右演出の実行タイミングとなると、図8−47(E)に示すように、画像表示装置5において突右演出が実行され、バトル演出の勝敗が決することなく、恰も突然バトル演出が終了して、作動ゲート007IW017に遊技球を通過させることを促す演出が行われる。本例では、突右演出として、画像表示装置5において所定のキャラクタ007IW205が表示され、キャラクタ007IW205のセリフとして「突右!」などの文字表示が表示される例が示されている。
なお、本例では、スーパーリーチ演出Bが途中で終了して突右演出が実行されれば、大当りであることがわかることから、この意味で、突右演出は、大当り図柄が導出表示されたことを示す演出であるともいえる。
また、図8−46および図8−47に示す例では、第1特別図柄の変動表示が実行される場合にスーパーリーチ演出B3を実行する場合を示しているが、第2特別図柄の変動表示が実行される場合にスーパーリーチ演出B3を実行する場合も同様の演出態様によりスーパーリーチ演出B3が実行される。
次に、スーパーリーチ演出B1〜B3の実行タイミングについて説明する。図8−48は、スーパーリーチ演出B1およびスーパーリーチ演出B2の実行タイミングを説明するための説明図である。なお、図8−48に示す例では、大当りとなる場合にスーパーリーチ演出B1やスーパーリーチ演出B2を実行する場合が示されている。
図8−48(1)に示すように、本例では、スーパーリーチ演出B1を実行する場合とスーパーリーチ演出B2を実行する場合とのいずれであっても、演出表示上は同様の演出が実行され、特別図柄の変動表示の開始に伴って飾り図柄の変動表示が開始され、ノーマルリーチが成立した後、スーパーリーチ演出の開始タイミングとなるとスーパーリーチ演出の実行が開始され(このタイミングで、飾り図柄は消去される)、勝利演出、および大当り報知演出の順に実行される。そして、その後、右打ち報知演出が実行される。また、大当り報知演出が実行される際に、可動部材007IW078の動作も行われる。
図8−48(1)に示すように、スーパーリーチ演出B1を実行する場合とスーパーリーチ演出B2を実行する場合とでは、演出表示上は全く同様の演出が実行されるのであるが、スーパーリーチ演出B1を含む変動パターン6では変動時間が60秒と長く(図8−3参照)、図8−48(2)に示すように、特別図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの60秒間に、勝利演出や大当り報知演出を含む全てのスーパーリーチ演出が実行される。一方、スーパーリーチ演出B2を含む変動パターン7では変動時間が30秒と短く(図8−3参照)、図8−48(3)に示すように、スーパーリーチ演出の途中で特別図柄の変動表示が終了してしまう。そして、図8−48(3)に示すように、特別図柄の変動表示が終了した後のゲート通過待ち状態の期間もスーパーリーチ演出が継続して実行され、勝利演出や大当り報知演出を含むスーパーリーチ演出が実行されることになる。
また、図8−49は、スーパーリーチ演出B2およびスーパーリーチ演出B3の実行タイミングを説明するための説明図である。なお、図8−49に示す例では、大当りとなる場合にスーパーリーチ演出B2やスーパーリーチ演出B3を実行する場合が示されている。
図8−49(3)に示すように、本例では、スーパーリーチ演出B2を含む変動パターン7とスーパーリーチ演出B3を含む変動パターン8とのいずれであっても変動時間は30秒であり、演出表示上は、スーパーリーチ演出の途中で特別図柄の変動表示が終了してしまう。そして、図8−49(1)に示すように、スーパーリーチ演出B2を実行する場合には、ゲート通過待ち状態の期間もスーパーリーチ演出が継続して実行され、勝利演出や大当り報知演出を含むスーパーリーチ演出が実行される。一方、図8−49(2)に示すように、スーパーリーチ演出B3を実行する場合には、ゲート通過待ち状態の期間に所定時間(例えば、2秒間)だけスーパーリーチ演出が継続して実行され、恰も突然スーパーリーチ演出が終了して、突右演出が実行される。
次に、特殊演出が実行される場合の演出例について説明する。図8−50〜図8−52は、特殊演出が実行される場合の演出例を説明するための説明図である。なお、図8−50〜図8−52において、(A)(B)(C)・・・の順に演出画面が遷移する。
図8−50〜図8−52に示すように、本例では、通常の演出状態において、画像表示装置5の表示画面の左下端部には、第1保留記憶に対応した第1保留表示を表示する第1保留表示領域007IW211が表示され、画像表示装置5の表示画面の右下端部には、第2保留記憶に対応した第2保留表示を表示する第2保留表示領域007IW212が表示される。また、画像表示装置5の表示画面の左方には、第1保留記憶数を示す数字を含む第1保留記憶数表示007IW213や第2保留記憶数を示す数字を含む第2保留記憶数表示007IW214も表示される。
図8−50(A)に示す例では、遊技状態が低ベース状態に制御され、第1保留記憶数が2であり第2保留記憶数が0の状態であるものとする。そして、図8−50(A)に示すように、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示が実行され、画像表示装置5において第1特別図柄の変動表示に対応して飾り図柄の変動表示が実行されているものとする。
次いで、図8−50(B)に示すように、低ベース状態中に大当り(いわゆる初当り)が発生したものとする。初当りが発生すると、その大当り遊技終了後に特別図柄の変動表示を1回終了するまで高ベース状態に制御される。初当りの大当り遊技後の1回目の特別図柄の変動表示が実行されると、図8−50(C)に示すように、画像表示装置5においてチャージ演出が実行される(ステップ007IWS810参照)。図8−50(C)に示す例では、チャージ演出として、画像表示装置5において「第2保留を溜めろ!」などの文字表示007IW215が表示され、第2保留記憶を溜めるべく第2始動入賞口を狙った発射操作を促す演出が実行される。また、本例では、チャージ演出の実行中は、図8−50(C)に示すように、飾り図柄が消去され、チャージ演出の実行中は飾り図柄の変動表示は実行されない。なお、チャージ演出の実行中も、特別図柄表示装置における特別図柄の変動表示(本例では、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の変動表示)は継続して実行される。また、図8−50(C)に示す例では、チャージ演出の実行中に第2保留記憶が4つ溜まったものとする。
なお、チャージ演出の態様は、本例で示したものにかぎられない。例えば、「電チューを狙え!などの文字表示を表示することにより、第2始動入賞口を狙った発射操作を促す演出を実行するように構成してもよい。また、この場合、第2始動入賞口をLEDなどを用いて発光させるように構成してもよい。
次いで、1回目の特別図柄の変動表示を終了すると、再び遊技状態が低ベース状態に制御される。ただし、本例では、第2保留記憶が4つ溜まっているとともに、第2特別図柄の変動表示が優先実行されることから、低ベース状態に制御された後に第2特別図柄の変動表示が4回実行される。本例では、この初当り後の第2特別図柄の変動表示が実行される期間にわたって特殊演出が実行される。
初当り後の2回目の変動表示として第2特別図柄の変動表示が開始されるときに、特殊演出を含む変動パターン10を指定する変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、図8−50(D)に示すように、画像表示装置5において特殊演出が開始される。特殊演出が開始されると、例えば、画像表示装置5の背景画面が特殊演出に応じた背景色(例えば、黄色)に変更される。また、特殊演出が開始されると、図8−50(D)に示すように、第1保留表示領域007IW211および第2保留表示領域007IW212が消去される(ステップ007IWS816参照)。ただし、図8−50(D)に示すように、特殊演出の実行中も第1保留記憶数表示007IW213および第2保留記憶数表示007IW214の表示は継続される。
また、特殊演出が開始されると、第1保留表示領域007IW211が消去された領域において、図8−50(D)に示すように、特殊演出残り時間表示007IW216の表示が開始される(ステップ007IWS815参照)。本例では、特殊演出の開始前に第2保留記憶が4つ溜まっていたことから、特殊演出残り時間表示007IW216において特殊演出の演出期間の残り時間が400秒であることが示されている。また、特殊演出が開始されると、図8−50(D)に示すように、右打ち表示007IW217の表示も開始され、作動ゲート007IW017を狙って発射操作を行うことを促す表示が開始される。
次いで、特殊演出の実行中に作動ゲート007IW017を遊技球が通過すると、図8−51(E)に示すように、画像表示装置5において、擬似的な飾り図柄(擬似図柄)の変動表示が実行される。また、特殊演出の実行中に作動ゲート007IW017を遊技球が通過したときに既に擬似図柄の変動表示中である場合には、図8−51(E)に示すように、作動ゲート007IW017を遊技球が1球通過するごとに、画像表示装置5において擬似保留表示が1つずつ増加するような表示が行われる。本例では、図8−51(E)に示すように、第2保留表示領域007IW212が消去された領域において、擬似保留表示を表示する擬似保留表示領域007IW218が表示され、作動ゲート007IW017を遊技球が1球通過するごとに擬似保留表示が1つずつ増加する表示が行われ、恰も擬似的な保留表示が増加していくような表示が行われる。
なお、本例では、図8−52(E)に示すように、擬似保留表示領域007IW218の表示中は、擬似保留表示領域007IW218よりも表示サイズが小さい(すなわち、視認性が低い)第1保留記憶数表示007IW213および第2保留記憶数表示007IW214のみ表示し、第1保留表示領域007IW211および第2保留表示領域007IW212は表示されない状態となる。
また、本例では、図8−50(A)〜(C)に示すように、第1保留表示領域007IW211および第2保留表示領域007IW212には、第1保留表示や第2保留表示がそれぞれ4を上限数として表示されるのであるが、図8−51(E)に示すように、擬似保留表示領域007IW218においても、4を上限数として擬似保留表示が表示される。
また、本例では、第1保留表示や第2保留表示が丸形表示であるのに対して、擬似保留表示が三角表示である場合を示しているが、擬似保留表示として第1保留表示や第2保留表示と全く同様の表示を行うように構成してもよい。また、本例では、擬似保留表示として第1保留表示や第2保留表示とは異なる形状の表示を行う場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、形状は同じで表示色を異ならせるようにしてもよい。
そして、擬似図柄の変動表示の変動時間を経過すると、図8−51(F)に示すように、画像表示装置5において左中右の擬似図柄の停止図柄が停止表示される。なお、擬似図柄の変動表示は擬似的な図柄変動であり、特別図柄の変動表示とは必ずしも直接対応していないので、図8−51(F)に示すように、擬似図柄の停止図柄が停止表示されても、大抵は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の変動表示は継続して実行される。また、逆に、図8−51(G)に示すように、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄が停止表示されても、大抵は擬似図柄の変動表示は継続して実行される。
なお、本例では、擬似図柄として飾り図柄とは異なる字体の図柄を表示する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、擬似図柄として飾り図柄と同じ字体の図柄を表示するように構成してもよい。また、例えば、擬似図柄として、飾り図柄とは異なる表示色の図柄が異なる図形が付加された図柄を表示するように構成してもよい。
また、本例では、通常とは異なる態様の擬似保留表示が表示される場合がある。例えば、本例では、通常では青色の表示色の擬似保留表示を表示するが、擬似保留表示の表示色として緑色や赤色で表示する場合がある(図8−28参照)。通常とは異なる表示色に決定した場合は、図8−51(H)に示すように、擬似保留表示領域007IW218において、緑色や赤色など通常とは異なる表示色の擬似保留表示が1つ増加される。
次いで、特殊演出の演出期間の残り時間が20秒となると、図8−52(I)に示すように、画像表示装置5において隠蔽演出が開始される。本例では、図8−52(I)に示すように、隠蔽演出として、画像表示装置5の表示画面の右方から棒状の隠蔽画像007IW219が出現し、図8−52(J)および図8−52(K)に示すように、最後に消化(消去)される擬似保留表示(本例では、右側に表示されている擬似保留表示)から順に段階的に隠蔽画像007IW219によって隠蔽される態様の演出が実行される。
そして、特殊演出の演出期間が経過すると(最後の第2特別図柄の変動表示の変動時間が経過すると)、図8−52(I)に示すように、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄が停止表示されるとともに、画像表示装置5において擬似図柄の停止図柄が停止表示される。なお、図8−52(I)に示す例では、停止図柄としてはずれ図柄が停止表示される場合が示されている。
その後、図8−52(L)に示すように、画像表示装置5において、特殊演出残り時間表示007IW216や、擬似保留表示領域007IW218、隠蔽画像007IW219が消去されるとともに、第1保留表示領域007IW211および第2保留表示領域007IW212の表示が再開される(ステップ007IWS254参照)。また、図8−52(L)に示すように、画像表示装置5において再び通常の飾り図柄の変動表示を実行可能な状態となる。
なお、本例では、図8−50〜図8−52に示すように、特殊演出の実行中に作動ゲート007IW017を遊技球が通過すれば恰も擬似的な図柄の変動表示が実行されたり、擬似的な保留表示が表示されたりするような演出を実行するのであるが、作動ゲート007IW017を遊技球が通過しても賞球は得られないので、そのままでは遊技球を無駄に消費してしまい却って遊技者に不利益となってしまう。そこで、本例では、遊技領域の右方に一般入賞口007IW010が設けるように構成しているので、作動ゲート007IW017を狙うべく右打ち操作を行っていれば、一般入賞口007IW010に入賞する遊技球も発生するように構成されており、一般入賞口007IW010への入賞にもとづく賞球により、極端に遊技者に不利益が生じる事態がないようにしている。
以上に説明したように、この特徴部007IWによれば、可変表示を行い、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示された後、特定領域(例えば、作動ゲート007IW017)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、有利状態に制御される場合と有利状態に制御されない場合とで共通に実行可能な共通演出(例えば、スーパーリーチ演出B)を実行可能であり、共通演出を実行した後に、有利状態に制御されるか否かを報知する報知演出(例えば、当否報知演出)を実行可能である。そして、特定表示結果が導出表示される前に共通演出および報知演出を実行する第1パターン(例えば、変動パターン6に従ってスーパーリーチ演出B1を実行する場合には、図8−42(C)〜図8−43(E)に示すように、スーパーリーチ演出B1および大当り報知演出が実行された後に、図8−43(F)に示すように、例えば、第1特別図柄表示装置4Aにおいて大当り図柄が停止表示される)と、特定表示結果が導出表示される前後にわたって共通演出を実行した後に報知演出を実行する第2パターン(例えば、変動パターン7に従ってスーパーリーチ演出B2を実行する場合には、図8−44(D)に示すように、スーパーリーチ演出B2の途中で、例えば、第1特別図柄表示装置4Aにおいて大当り図柄が停止表示され、その後、図8−45(F)に示すように、大当り報知演出が実行される)とにより演出を実行可能である。そのため、共通演出の実行中に特定表示結果が導出表示されても、特定領域に遊技媒体を通過させないと有利状態に制御されないので、遊技に対する興趣が低下することを防止しつつ、意外性のある演出を実行可能とすることができる。
また、この特徴部007IWによれば、第2パターンにより演出を実行する場合に共通演出が実行されうる期間に、特定表示結果が導出表示されたことを示す所定演出(例えば、図8−47(E)に示す突右演出)を実行可能である。そのため、意外性のある演出を実行可能とすることができる。
また、この特徴部007IWによれば、第1パターンにより演出を実行する場合、特定表示結果が導出表示された後、所定期間が経過したタイミングにおいて、特定領域に遊技媒体を通過させることを促す促進演出(例えば、図8−43(G)および図8−45(G)に示す右打ち報知演出)を実行し(例えば、図8−48(2)に示すように、変動パターン6に従ってスーパーリーチ演出B1を実行する場合には、特別図柄の変動表示を停止して大当り図柄が停止表示されると直ちに右打ち報知演出が実行される)、第2パターンにより演出を実行する場合、特定表示結果が導出表示された後、所定期間よりも長い特定期間が経過したタイミングにおいて、促進演出を実行する(例えば、図8−48(3)に示すように、変動パターン7に従ってスーパーリーチ演出B2を実行する場合には、特別図柄の変動表示を停止して大当り図柄が停止表示された後、さらにスーパーリーチ演出B2の後半の演出、勝利演出、および大当り報知演出が実行された後に右打ち報知演出が実行される)。そのため、状況に応じて好適に遊技の進行を促すことができる。
なお、本例では、図8−48(2)に示すように、変動パターン6に従ってスーパーリーチ演出B1を実行する場合、大当り図柄が停止表示されると直ちに右打ち報知演出が実行される場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り図柄が停止表示されてから、所定時間(例えば、1〜2秒)経過してから右打ち報知演出が開始されるように構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、特定領域(例えば、作動ゲート007IW017)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて可動部材(例えば、可動部材007IW078)を動作可能である。また、第2パターンにより演出が実行される場合に特定表示結果が導出表示された後共通演出または報知演出の実行中に可動部材が動作している場合、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづく可動部材の動作を行わない(例えば、偶然に大当り報知演出が実行されて可動部材007IW078が動作されているときに作動ゲート007IW017を遊技球が通過した場合には、重複して可動部材007IW078を動作させる処理を行わない)。そのため、可動部材の動作制御が複雑化することを防止することができる。
本例では、具体的には、ステップ007IWS912〜S914の処理が実行されることによって、ゲート通過待ち状態において作動ゲート007IW017を遊技球が通過した場合に可動部材007IW078を動作させるとともに、ステップ007IWS920,S921の処理が実行されることによって、大当り報知演出を実行する際にも可動部材007IW078を動作させるように構成されている。この場合、大当り報知演出に伴って可動部材007IW078を動作させているときに作動ゲート007IW017を遊技球が通過してしまうと、重複して可動部材007IW078を動作させる処理が行われてしまう可能性がある。そのため、本例では、ステップ007IWS913の判定処理が実行されることによって、既に大当り報知演出に伴って可動部材007IW078を動作させているときに作動ゲート007IW017を遊技球が通過した場合には、重複して可動部材007IW078を動作させる処理を行わないように構成している。
なお、逆に、大当り報知演出を実行する前に作動ゲート007IW017を遊技球が通過して可動部材007IW078が動作されてしまった場合には、そのまま大当り遊技に移行して大当り報知演出は実行されないので、既に作動ゲート007IW017を遊技球が通過したことにもとづく可動部材007IW078の動作中に、大当り報知演出の実行タイミングとなって重複して重複して可動部材007IW078を動作させる処理が実行される事態が生じる余地もない。なお、ゲート通過待ち演出処理のステップ007IWS920でYと判定したときに、さらに可動部材007IW078の動作中であるか否かを判定して、可動部材007IW078の動作中でないと判定した場合にのみ、ステップ007IWS921の可動部材007IW078を動作させる処理を実行するように構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、第2パターンにより演出を実行する場合、共通演出の実行中に識別情報の可変表示を行わない(例えば、スーパーリーチ演出Bの実行を開始すると、飾り図柄を消去し、飾り図柄の変動表示を実行しない)。そのため、演出効果を高めることができる。具体的には、実際には特別図柄の変動表示が停止しているにもかかわらず、飾り図柄の変動表示が継続されることによって遊技者が誤認してしまうことを防止し、演出効果を高めることができる。
なお、本例では、スーパーリーチ演出Bが開始されると、飾り図柄を全く非表示とする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチ演出Bが開始された後も飾り図柄の変動表示を継続し、特別図柄の停止図柄が停止表示される前後で飾り図柄の表示および非表示を切り替えるように構成してもよい。また、この場合、例えば、スーパーリーチ演出Bが複数段階の演出に発展する態様で実行されるように構成し、特別図柄の停止図柄が停止表示されるタイミングで、スーパーリーチ演出Bが演出B−1から演出B−2に発展し、演出B−2に発展した後は飾り図柄を非表示とするように構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、可変表示を行い、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示された後、特定領域(例えば、作動ゲート007IW017)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、有利状態に制御される場合と有利状態に制御されない場合とで共通に実行可能な共通演出(例えば、スーパーリーチ演出B)を実行可能であり、共通演出を実行した後に、有利状態に制御されるか否かを報知する報知演出(例えば、当否報知演出)を実行可能である。そして、共通演出の実行途中において特定表示結果が導出表示された後に、特定表示結果が導出表示されたことを示す所定演出(例えば、図8−47(E)に示す突右演出)を実行する第1パターン(例えば、変動パターン8に従ってスーパーリーチ演出B3を実行する場合には、図8−46(D)に示すように、例えば、第1特別図柄表示装置4Aにおいて大当り図柄が停止表示されてスーパーリーチ演出B3が途中で終了し、図8−47(E)に示すように、突右演出が実行される)と、共通演出の実行途中において特定表示結果が導出表示された後に、共通演出を継続して実行し、報知演出を実行する第2パターン(例えば、変動パターン7に従ってスーパーリーチ演出B2を実行する場合には、図8−44(D)に示すように、スーパーリーチ演出B2の途中で、例えば、第1特別図柄表示装置4Aにおいて大当り図柄が停止表示され、その後、図8−45(F)に示すように、大当り報知演出が実行される)とにより演出を実行可能である。そのため、所定演出が実行されることで特定表示結果が導出表示されたことに気付くことができるので、第2パターンにより演出が実行されている場合であっても、共通演出の実行中に特定表示結果が導出表示されているかどうかに注目させることができ、演出効果を高めることができる。
なお、本例では、図8−49(2)に示すように、変動パターン8に従ってスーパーリーチ演出B3を実行する場合に、特別図柄の停止図柄として大当り図柄が停止表示された後、所定時間(例えば、2秒間)を経過してから突右演出が実行される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特別図柄の停止図柄として大当り図柄が停止表示されると、直ちに突右演出が実行されるように構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、遊技媒体(例えば、遊技球)が通過可能な特定領域(例えば、作動ゲート007IW017)を備える。また、識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示に対応して、演出用識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を実行可能である。そして、識別情報の1の可変表示中において、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて演出用識別情報の可変表示を複数回実行可能である(例えば、図8−51(E)〜図8−52(K)に示すように、擬似的な飾り図柄(擬似図柄)の変動表示を複数回実行可能である)。そのため、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて演出用識別情報の可変表示が複数回実行されるので、演出に違和感を感じさせにくくすることができ、演出効果を高めることができる。
また、この特徴部007IWによれば、識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶(例えば、ステップS101の始動入賞判定処理で記憶される保留記憶)として記憶し、保留記憶に対応して保留表示を表示可能である(例えば、図8−50(A)〜(C)に示すように、画像表示装置5において、第1保留表示を表示する第1保留表示領域007IW211と、第2保留表示を表示する第2保留表示領域007IW212と、第1保留記憶数を示す数字を含む第1保留記憶数表示007IW213と、第2保留記憶数を示す数字を含む第2保留記憶数表示007IW214とを表示する)。また、演出用識別情報の可変表示中に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて擬似保留表示を表示可能である(例えば、図8−51(E)〜図8−52(J)に示すように、画像表示装置5において、擬似保留表示を表示する擬似保留表示領域007IW218を表示する)。そのため、演出効果を高めることができる。
また、この特徴部007IWによれば、擬似保留表示が表示されているときに、擬似保留表示と比較して保留表示を視認しにくい態様により表示する(例えば、図8−51(E)〜図8−52(J)に示すように、擬似保留表示領域007IW218の表示中は、擬似保留表示領域007IW218よりも表示サイズが小さい第1保留記憶数表示007IW213および第2保留記憶数表示007IW214のみ表示し、第1保留表示領域007IW211および第2保留表示領域007IW212は表示されない)。そのため、演出効果を高めることができる。
また、この特徴部007IWによれば、第1態様(例えば、青色)または第2態様(例えば、緑色や赤色)により擬似保留表示を表示可能である(図8−28参照)。そのため、演出効果を高めることができる。
また、この特徴部007IWによれば、複数回の識別情報の可変表示の可変表示時間に対応した計数表示(例えば、図8−50(D)〜図8−52(K)に示す特殊演出残り時間表示007IW216)を表示可能である。そのため、演出効果を高めることができる。
なお、本例では、図8−28に示すように、擬似保留表示を通常態様(例えば、青色)とは異なる態様(例えば、緑色や赤色)で表示することにより、恰も保留表示の表示態様を変化させる保留予告演出(先読み予告演出)と類似の演出を実行し、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りや小当りとなることを示唆する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、擬似図柄の変動表示中に予告演出(擬似予告演出)を実行可能に構成した場合に、擬似保留表示を通常態様とは異なる態様で表示することにより、擬似予告演出を示唆するように構成してもよい。
また、例えば、特殊演出の途中で特殊演出残り時間表示007IW216で示される残り時間の上乗せ表示を行うことが可能に構成した場合に、擬似保留表示を通常態様とは異なる態様で表示することにより、特殊演出残り時間表示007IW216の上乗せ表示の有無や上乗せ時間を示唆するように構成してもよい。
また、本例では、最初から通常態様または通常態様とは異なる態様で擬似保留表示の表示を開始する場合を示したが、例えば、青色で擬似保留表示の表示を開始した後、擬似保留表示のシフトのタイミングなどで、青色から緑色や赤色に擬似保留表示を変化させる場合があるように構成してもよい。また、この場合、擬似保留表示を複数段階に変化させることが可能に構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、演出期間(例えば、特殊演出の演出期間)中に所定領域(例えば、擬似保留表示領域007IW218)において複数の特定表示(例えば、擬似保留表示)を表示可能である。また、各特定表示に対応した所定演出(例えば、図8−51(E)〜図8−52(K)に示す擬似的な飾り図柄(擬似図柄)の変動表示)を実行可能である。そして、演出期間の経過に従って所定領域を隠蔽する特別表示(例えば、図8−52(I)〜(K)に示す隠蔽画像007IW219)を段階的に表示可能である。そのため、演出終了に際して、段階的に所定領域が隠蔽されていくので、演出に違和感を感じさせにくくすることができ、演出効果を高めることができる。
また、この特徴部007IWによれば、識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶(例えば、ステップS101の始動入賞判定処理で記憶される保留記憶)として記憶し、保留記憶に対応して保留表示を表示可能である(例えば、図8−50(A)〜(C)に示すように、画像表示装置5において、第1保留表示を表示する第1保留表示領域007IW211と、第2保留表示を表示する第2保留表示領域007IW212と、第1保留記憶数を示す数字を含む第1保留記憶数表示007IW213と、第2保留記憶数を示す数字を含む第2保留記憶数表示007IW214とを表示する)。また、所定領域として保留表示が表示されうる領域において複数の特定表示を表示可能である(例えば、図8−51(E)〜図8−52(J)に示すように、画像表示装置5において、第2保留表示領域007IW212が表示されていた領域に、擬似保留表示を表示する擬似保留表示領域007IW218を表示する)。そのため、演出効果を高めることができる。
なお、本例では、擬似保留表示領域007IW218を第2保留表示領域007IW212と同じ領域に表示する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、表示領域が完全に一致している必要はなく、第2保留表示領域007IW212と一部重複する領域に擬似保留表示領域007IW218を表示するように構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、所定数(例えば、4)を上限として保留表示を表示可能であり、所定数(例えば、4)を上限として特定表示を表示可能である。そのため、演出効果を高めることができる。
なお、本例では、所定数が4である場合、すなわち、第1保留記憶数や第2保留記憶数の上限数である4個まで擬似保留表示を表示可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合算保留記憶数の上限数である8を所定数とし、擬似保留表示を8個まで表示可能に構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、特定表示が表示されているときに、特定表示と比較して保留表示を視認しにくい態様により表示する(例えば、図8−51(E)〜図8−52(J)に示すように、擬似保留表示領域007IW218の表示中は、擬似保留表示領域007IW218よりも表示サイズが小さい第1保留記憶数表示007IW213および第2保留記憶数表示007IW214のみ表示し、第1保留表示領域007IW211および第2保留表示領域007IW212は表示されない)。そのため、演出効果を高めることができる。
また、この特徴部007IWによれば、第1態様(例えば、青色)または第2態様(例えば、緑色や赤色)により特定表示を表示可能である(図8−28参照)。そのため、演出効果を高めることができる。
また、この特徴部007IWによれば、有利度が異なる複数種類の態様(例えば、図8−32に示す隠蔽演出A〜C)により特別表示を表示可能である。そのため、演出効果を高めることができる。
なお、本例では、図8−32に示すように、隠蔽演出A〜Cのいずれが実行されるかに応じて、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りや小当りとなることを示唆する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特殊演出の途中で特殊演出残り時間表示007IW216で示される残り時間の上乗せ表示を行うことが可能に構成した場合に、隠蔽演出A〜Cのいずれが実行されるかに応じて、特殊演出残り時間表示007IW216の上乗せ表示の有無や上乗せ時間を示唆するように構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、所定演出が実行されることに対応して特定表示を消去し、後に消去される特定表示から順に隠蔽するように特別表示を段階的に表示可能である(例えば、図8−52(I)〜(K)に示すように、最後に消化(消去)される擬似保留表示(例えば、右側に表示されている擬似保留表示)から順に段階的に隠蔽画像007IW219によって隠蔽される態様の隠蔽演出が実行される)。そのため、演出効果を高めることができる。
なお、本例では、隠蔽演出が実行されることによって、最後に消化(消去)される擬似保留表示(例えば、右側に表示されている擬似保留表示)から順に段階的に隠蔽される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に、最初に消化(消去)される擬似保留表示(例えば、左側に表示されている擬似保留表示)から順に段階的に隠蔽されるように隠蔽演出を実行するように構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御されることを示唆する複数種類の示唆演出(本例では、予告演出A〜C)を実行可能である。また、複数種類の示唆演出のうちのいずれかの示唆演出が実行される場合、当該示唆演出が実行されるまでの所定期間(本例では、「10秒」、「20秒」、「30秒」)を報知する報知演出を実行可能であり、報知演出において所定期間を報知した後、当該所定期間が経過するよりも前に当該所定期間の報知を認識不能とする。そのため、報知演出を実行する場合の演出効果を高めることができる。
例えば、報知期間を報知してから予告演出の実行タイミングとなるまで継続して報知期間を表示する場合(例えば、カウントダウン表示する場合)には、予告演出の実行タイミングが一目瞭然に認識できることから、演出効果を十分に高めることはできない。これに対して、この特徴部007IWでは、報知期間が経過するよりも前にその報知期間の報知を認識不能とするので、報知期間の経過を明確に把握できないようにすることができ、遊技者が頭の中で報知期間が経過するまでの時間をカウントして待つようなゲーム性の演出を実現することができ、報知演出を実行する場合の演出効果を高めることができる。
なお、本例では、「所定期間の報知を認識不能とする」場合として、画像表示装置5に表示した報知表示を消去する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、報知表示の表示中にブラックアウト演出などの他の演出を実行することによって画像表示装置5の表示画面が暗転(ブラックアウト)することにより、報知表示が認識不能となるものであってもよい。また、例えば、遊技機に設けられた可動部材が動作して報知表示を隠すことにより、報知表示が認識不能となるものであってもよく、様々な態様が考えられる。
また、「所定期間が経過するよりも前に」として、本例では、報知表示を表示すると、比較的すぐに報知表示を消去して視認不能とする場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、比較的長い期間にわたって報知表示を継続して表示するようにし、予告演出の実行タイミングとなる前に比較的短い期間一瞬だけ報知表示を消去して視認不能とするものであってもよい。また、例えば、予告演出の実行タイミングとなるまでカウントダウン表示を行っていくものであって、予告演出の実行タイミングとなる前に一瞬だけそのカウントダウン表示を消去して視認不能とするものであってもよい。そのように「所定期間が経過するよりも前に」として様々な態様が考えられる。
また、本例では、「示唆演出」が予告演出である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、「示唆演出」として擬似連やリーチ演出を実行し、その擬似連やリーチ演出の前に報知演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、変動表示中に実行する演出として、いわゆる先読みゾーン演出と同様の演出態様の演出を実行可能に構成する場合に、その先読みゾーン演出と同様の演出態様の演出を「示唆演出」として実行し、その演出の前に報知演出を実行するように構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、示唆演出の種類に応じて可変表示中の複数のタイミングにおいて実行可能である(本例では、予告演出Aは高速変動中に実行し、予告演出Bはリーチ成立時に実行し、予告演出Cはリーチ成立後に実行する)。そのため、報知演出を実行する場合の演出効果を高めることができる。
また、この特徴部007IWによれば、報知演出において所定期間として長い期間が報知された場合、所定期間として短い期間が報知された場合と比較して有利状態に制御される割合が高い(図8−19参照)。そのため、所定期間としていずれの期間が報知されるかに対して遊技者に注目させることができる。
また、この特徴部007IWによれば、複数種類の報知態様(本例では、矩形表示、楕円表示、および菱形表示)により報知演出を実行可能であり、同じ種類の示唆演出が実行され且つ報知演出において所定期間として同じ期間が報知された場合であっても、報知演出の報知態様の種類に応じて有利状態に制御される割合が異なる(図8−20参照)。そのため、いずれの報知態様により報知演出が実行されるかに対して遊技者に注目させることができる。
なお、本例では、報知態様として、矩形表示や楕円表示、菱形表示など報知表示の形状が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、報知態様として、報知表示の表示色(例えば、赤色、緑色、青色、虹色)が異なるように構成してもよい。また、例えば、報知表示とともにキャラクタが表示される場合に、報知態様として異なるキャラクタが表示されるように構成してもよいし、キャラクタの声が異なるものであってもよい。
また、この特徴部007IWによれば、所定期間の報知が認識不能となった後、当該所定期間が経過する直前のタイミングにおいて、当該所定期間が経過する直前のタイミングであることを報知する(本例では、図8−35(E)〜(G)に示す残り時間表示を表示する)。そのため、報知演出を実行する場合の演出効果を高めることができる。
なお、本例では、「所定期間が経過する直前のタイミング」とは、報知期間が経過して予告演出の実行タイミングとなるまでの時間が極めて短いタイミング(本例では、3秒前、2秒前、1秒前)である。なお、この特徴部007IWで示したものにかぎらず、遊技者が予告演出までの時間が短いと認識するタイミングであれば、例えば、5秒前などのタイミングで残り時間表示を行うように構成してもよい。
また、本例では、報知期間が経過したときに予告演出の実行タイミングとなり、報知期間が経過する3秒前から残り時間表示を行う場合を示しているが(例えば、報知期間が「30秒」である場合、27秒を経過したときに残り時間表示を開始し、ちょうど30秒を経過したときに予告演出の実行タイミングとなる場合を示しているが)、そのような態様にかぎられない。例えば、報知期間が「30秒」である場合、30秒を経過したときに残り時間表示を開始し、33秒を経過して残り時間表示を終了したときに予告演出の実行タイミングとなるように構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、所定期間の報知が認識不能とされた後、当該所定期間が経過するまでに数字を用いた所定演出(本例では、数値演出)を実行可能である。そのため、報知演出を実行する場合の演出効果を高めることができる。
例えば、報知演出を実行して「10秒」や「20秒」、「30秒」の報知期間を報知すると、遊技者に頭の中で10秒や20秒、30秒の時間をカウントされてしまうと、遊技者に予告演出A〜Cの実行タイミングを認識されてしまうおそれがある。そこで、この特徴部007IWでは、報知演出を実行した後、予告演出A〜Cの実行タイミングとなるまでに数値演出を実行し、その数値演出において予告演出A〜Cが実行されるまでの期間とは関係のない数字を表示したり音声で出力したりすることによって遊技者を惑わせ、予告演出A〜Cが実行されるまでの時間をカウントすることを難しくしている。従って、遊技者に予告演出A〜Cの実行タイミングを簡単に認識されてしまうことを防止し、予告演出実行の意外性を高めることができ、報知演出を実行する場合の演出効果を高めることができるものとなっている。
なお、この特徴部007IWでは、「数値演出」は、図8−34(D)に示したように、例えば、「2」→「5」→「3」→・・・のように数値を順不動(ランダム)に報知することにより、遊技者を惑わせ、予告演出A〜Cが実行されるまでの時間をカウントすることを難しくする演出である。なお、遊技者を惑わせることができるものであれば、そのような態様にかぎらず、「数値演出」として様々な態様が考えられる。例えば、「数値演出」として、報知演出におけるカウントダウン(例えば、残り時間表示)とは異なる順序で数値を報知(例えば、報知演出では、「30」→「29」→「28」→・・・と降順に報知するのに対して、数値演出では「2」→「3」→「4」→・・・と昇順に報知することによって、遊技者を惑わせるものであってもよい。また、逆に、例えば、報知演出では、「1」→・・・→「28」→「29」→「30」と昇順に報知するのに対して、数値演出では「4」→「3」→「2」→・・・と降順に報知することによって、遊技者を惑わせるものであってもよい。また、例えば、「数値演出」として、報知演出における内部的な数値の更新タイミングとはずれたタイミングで数値を更新する演出を実行することによって、遊技者が心の中で数を数えるタイミングがずれるようにし邪魔をするように構成してもよい。また、例えば、「数値演出」における数値の報知周期を不規則に変化させる(例えば、「2」から「5」へは0.5秒で更新し、「5」から「3」へは2秒で更新する)ことによって、遊技者を惑わせるものであってもよい。
また、この特徴部007IWでは、「数値演出」を、図8−34(D)に示すように、画像表示装置5における数値の表示とスピーカら8L,8Rからの音声の出力とによって実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、「数値演出」として、数値の更新タイミングでランプやLEDなどの発光体を発光させたり、振動動作させたり(例えば、操作ボタンのモータを動作させて振動動作させたり、演出用役物を振動動作させたり)することによって、遊技者が心の中で数えるリズムを崩して惑わせるように構成してもよい。また、例えば、数値の表示を行うことなく、発光体の発光や振動動作のみで、遊技者を惑わせるように構成してもよい。
なお、この特徴部007IWでは、数値演出を実行することによって遊技者に予告演出A〜Cの実行タイミングを簡単に認識されてしまうことを防止する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、所定期間の報知が認識不能とされた後、当該所定期間が経過するまでに段階的に態様が変化する所定演出(例えば、ステップアップ予告演出、擬似連)を実行可能に構成してもよい。そのように構成しても、段階的に態様が変化することによって遊技者を惑わせ、遊技者に予告演出A〜Cの実行タイミングを簡単に認識されてしまうことを防止することができ予告演出実行の意外性を高めることができ、報知演出を実行する場合の演出効果を高めることができる。
なお、「ステップアップ予告演出」とは、1段階目から複数段階目まで演出が段階的に変化する態様により実行される予告演出である。一般に、ステップアップ予告演出が実行される場合、より多くの段階まで演出が変化した方が大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。また、「擬似連」とは、可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの間に、一旦仮停止図柄を仮停止表示させた後、再度可変表示を実行する再可変表示を1回または複数回実行する可変表示態様である。一般に、擬似連が実行される場合、より多くの再可変表示が実行された場合の方が大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。
また、ステップアップ予告演出や擬似連を実行する場合、報知期間を報知する前からステップアップ予告演出や擬似連を開始して、ステップアップ予告演出や擬似連の一部の期間が、報知期間を報知してから予告演出を実行するまでに含まれるものであってもよい。
また、この特徴部007IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(本例では、大当り図柄)が導出表示された後に、特定条件が成立したこと(本例では、作動ゲート007IW017を遊技球が通過したこと)にもとづいて、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能である。また、有利状態に制御されることを示唆する特定演出(本例では、ストーリーリーチ演出、スーパーリーチ演出A1,A2)を実行可能であり、特定演出が実行され且つ特定表示結果が導出表示された場合、特定条件が成立するまでの期間において特定演出と関連する特別演出(本例では、図8−37(E),(F)および図8−38(E),(F)に示す結末演出)を実行可能である(本例では、ストーリーリーチ演出が実行された場合には、ゲート通過待ち状態において結末演出が実行される)。そのため、特定表示結果が導出表示された後に特定条件が成立したことにもとづいて有利状態に制御する場合の演出効果を高めることができる。
また、この特徴部007IWによれば、特定演出として第1特定演出(本例では、ストーリーリーチ演出)と第2特定演出(本例では、スーパーリーチ演出A1,A2)とを実行可能である。また、第1特定演出が実行され且つ特定表示結果が導出表示された場合、特定条件が成立するまでの期間において第1特定演出と関連する特別演出(本例では、図8−37(E),(F)および図8−38(E),(F)に示す結末演出)を実行可能であり(本例では、ストーリーリーチ演出が実行された場合には、ゲート通過待ち状態において結末演出が実行される)、第2特定演出が実行され且つ特定表示結果が導出表示された場合、特定条件が成立するまでの期間において第2特定演出と関連しない所定演出(本例では、図8−40(E)および図8−41(E)に示す促進表示の表示)を実行可能である(本例では、スーパーリーチ演出A1,A2が実行された場合には、ゲート通過待ち状態において促進表示が表示される)。そのため、特定表示結果が導出表示された後に特定条件が成立したことにもとづいて有利状態に制御する場合の演出効果を高めることができる。
また、この特徴部007IWによれば、複数種類の有利状態(本例では、16ラウンドの大当り、4ラウンドの大当り)に制御可能である。また、特定条件が成立した後に、有利状態の種類を報知する報知演出(本例では、図8−40(F),(G)に示すルーレット演出)を実行可能であり、第1特定演出が実行された後に有利状態に制御される場合、報知演出を実行しない(本例では、スーパーリーチ演出A1,A2が実行された場合にのみ作動ゲート007IW017の遊技球の通過後にルーレット演出が実行され、ストーリーリーチ演出が実行された場合にはルーレット演出は実行されない)。そのため、特定表示結果が導出表示された後に特定条件が成立したことにもとづいて有利状態に制御する場合の演出効果を高めることができる。
特に、この特徴部007IWでは、スーパーリーチ演出A1,A2については、はずれとなる場合に実行可能であるとともに、大当りとなる場合には16ラウンドの大当りと4ラウンドの大当りとの両方で実行可能であるのに対して、ストーリーリーチ演出については、はずれとなる場合に実行可能であるとともに、大当りとなる場合には16ラウンドの大当りとなる場合にのみ実行可能に構成されているので、ストーリーリーチ演出が実行された場合にはルーレット演出を実行しないことによって演出の無駄を省くことができ、例えば、高ベース状態中はむしろ結末演出を継続することによってストーリーリーチ演出のストーリーを継続して見せることができる。
また、この特徴部007IWによれば、特定条件が成立したことにもとづいて特別演出の実行を終了し、特別演出の実行中に、特定条件が成立したことにもとづいて特別演出の実行を終了することを報知する終了報知(本例では、図8−37(E),(F)に示す注意表示007IW114)を実行する。そのため、意図せずに特別演出を終了させてしまうことを注意喚起することができ、特定表示結果が導出表示された後に特定条件が成立したことにもとづいて有利状態に制御する場合の演出効果が低下してしまう事態を防止することができる。
なお、本例では、ゲート通過待ち状態中の結末演出の実行中全体にわたって注意表示を表示する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、結末演出の実行中の一部の期間のみ注意表示を表示するようにしてもよいし、逆に結末演出を開始する直前(例えば、1〜3秒前)から注意表示の表示を開始するように構成してもよい。
また、この特徴部007IWによれば、特定条件が成立した後も有利状態中にわたって特別演出を実行する(本例では、遊技状態が高ベース状態中である場合には、図8−38(G)に示すように、作動ゲート007IW017を遊技球が通過して大当り遊技が開始されても、大当り遊技中にわたって結末演出が実行される)。そのため、特定表示結果が導出表示された後に特定条件が成立したことにもとづいて有利状態に制御する場合の演出効果を高めることができる。
また、この特徴部007IWによれば、特定表示結果が導出表示された後に特定条件が成立するまでの期間において、特定条件を成立させることを促す促進演出(本例では、図8−40(E)および図8−41(E)に示す促進表示の表示)を実行可能である。また、促進演出の実行が開始されてから特定条件が成立することなく所定期間が経過したことにもとづいて、制御される有利状態に関する有利状態関連演出(本例では、図8−41(G)に示す16R大当り報知演出)を実行可能である。そのため、特定表示結果が導出表示された後に特定条件が成立したことにもとづいて有利状態に制御する場合の演出効果を高めることができる。また、特に、特定表示結果が導出表示されてから特定条件が成立するまでの期間における演出効果を高めることができる。