JP2019164100A - ノイズ試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケーブルを被試験装置にセッティングし直す手間を省く。【解決手段】被試験装置にノイズ信号を印加することで前記被試験装置の電磁両立性を試験するノイズ試験装置であって、前記被試験装置に接続されるケーブルの電気特性を模擬する模擬部を備え、前記模擬部は、模擬している前記ケーブルの電気特性を変更可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、ノイズ試験装置に関する。
下記特許文献1には、電子機器の耐ノイズ試験が開示されている。
具体的には、上記耐ノイズ試験は、ノイズ試験装置で生成したノイズを、電子機器(被試験装置)に接続されているケーブル(電源ケーブルや信号ケーブル)に注入して、当該ノイズに対する耐性を評価する、所謂EMC(電磁両立性)試験の一種である。
特開2008−175598号公報
ところで、被試験装置に接続されているケーブルは、当該被試験装置と、他の電子機器やGND(グランド)と、を電気的に接続する導体であるため、ノイズの伝導経路の一つとなる。そのため、ケーブルの電気特性は、EMC試験の評価結果に影響をもたらすことがある。
ただし、EMC試験において、被試験装置に接続されているケーブルは、あくまでも試験用として準備されているものが多く、被試験装置が現場で実際に使用されるときのケーブルとは電気特性が異なる場合がある。そのため、EMC試験において、現場で実際に使用されるケーブルの影響を評価するためには、実際に使用され得るすべてのケーブルを準備し、それらのケーブルごとにEMC試験を行う必要がある。したがって、ケーブルごとに当該ケーブルを被試験装置にセッティングし直すことが必要であり、煩雑である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ケーブルを被試験装置にセッティングし直す手間を省くことである。
本発明の一態様は、被試験装置にノイズ信号を印加することで前記被試験装置の電磁両立性を試験するノイズ試験装置であって、前記被試験装置に接続されるケーブルの電気特性を模擬する模擬部を備え、前記模擬部は、模擬している前記ケーブルの電気特性を変更可能であることを特徴とするノイズ試験装置である。
本発明の一態様は、上述のノイズ試験装置であって、前記模擬部は、使用者による操作に基づいて、模擬している電気特性を変更する。
本発明の一態様は、上述のノイズ試験装置であって、前記模擬部は、模擬している電気特性を所定の範囲内で掃引する。
本発明の一態様は、上述のノイズ試験装置であって、前記模擬部は、前記ケーブルの導体部分の電気特性を模擬する第1の模擬部と、前記ケーブルの静電容量を模擬する第2の模擬部と、を備える。
本発明の一態様は、上述のノイズ試験装置であって、前記第1の模擬部は、第1の端子と第2の端子との間に直列に接続された抵抗器及びインダクタを備え、前記抵抗器の抵抗値及び前記インダクタのインダクタンス値の少なくともいずれかを変更することで模擬している前記電気特性を変更し、前記第2の模擬部は、前記第1の端子及び前記第2の端子の間と、第3の端子との間に接続されたコンデンサを備え、前記コンデンサの静電容量を変更することで模擬している前記静電容量を変更する。
以上説明したように、本発明によれば、ケーブルを被試験装置にセッティングし直す手間を省くことができる。
本発明の一実施形態に係るノイズ試験装置Aの概略構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るケーブル模擬装置2の概略構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る第2の試験方法を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る第3の試験方法の流れを説明する図である。 本発明の一実施形態に係るノイズ試験装置Aの変形例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るケーブル模擬装置2の変形例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係るノイズ試験装置を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るノイズ試験装置Aの概略構成の一例を示す図である。本実施形態に係るノイズ試験装置Aは、EMC(電磁両立性)試験装置の一種であるラインノイズ試験装置である。このノイズ試験装置Aは、電源ラインを介して被試験装置Eに侵入するインパルスノイズに対する耐性を評価するために、上記電源ラインにノイズ信号が付加された交流電源を試験用電源として被試験装置Eに供給する。ただし、本発明のノイズ試験装置Aは、ラインノイズ試験装置に限定されず、EMC試験装置であれば、特に限定されない。
以下に、本実施形態に係るノイズ試験装置Aの構成について、具体的に説明する。
図1に示すように、ノイズ試験装置Aは、試験装置本体1及びケーブル模擬装置2を備える。
試験装置本体1は、LCフィルタ11、ノイズ試験器12、接続線13、第1カップリングコンデンサ14、第2カップリングコンデンサ15を備えている。
LCフィルタ11は、一方の入力端子(2つの端子a、b)と他方の出力端子(2つの端子c、d)を備える4端子回路である。LCフィルタ11は、一方の入力端子と一方の出力端子との間にコイル11aが設けられ、一方の入力端子と他方の出力端子との間にコンデンサ11bが設けられている。このLCフィルタ11は、交流電源を通過させると共に、ノイズ試験器12から出力されるノイズ信号が交流電源(商用電源)に流れ込むことを防止するLCローパスフィルタである。
ノイズ試験器12は、パルス状のノイズ信号を生成するノイズ発生回路であり、一対の出力端子を備えている。このノイズ試験器12の出力端子は、接続線13に接続されている。そして、この出力端子から接続線13に向けて上記ノイズ信号が出力される。
接続線13は、ノイズ試験器12の出力端子と、第1カップリングコンデンサ14及び第2カップリングコンデンサ15とのそれぞれを電気的に接続する信号線であり、例えば同軸ケーブルである。
第1カップリングコンデンサ14は、LCフィルタ11の出力端子cとノイズ試験器12の一方の出力端子との間に設けられている。すなわち、第1カップリングコンデンサ14は、一端がLCフィルタ11の出力端子cに接続され、他端が接続線13を介してノイズ試験器12の一方の出力端子に接続されている。
第2カップリングコンデンサ15は、LCフィルタ11の出力端子dとノイズ試験器12の他方の出力端子との間に設けられている。すなわち、第2カップリングコンデンサ15は、一端がLCフィルタ11の出力端子dに接続され、他端が接続線13を介してノイズ試験器12の他方の出力端子に接続されている。このような第1、第2カップリングコンデンサ14、15は、ノイズ試験器12をLCフィルタ11に交流的に、つまり直流結合を廃した状態で結合させる。
ケーブル模擬装置2は、被試験装置Eに接続されるケーブルの電気特性を模擬可能な構成を備える。ここで、本実施形態では、被試験装置Eに接続されるケーブルとしてGNDケーブルである場合について説明する。すなわち、本実施形態では、ケーブル模擬装置2は、被試験装置Eに接続されるGNDケーブルの電気特性を模擬する場合について、説明する。ただし、本発明はこれに限定されず、被試験装置Eに接続されるケーブルとして電源ケーブルや信号ケーブルであってもよい。なお、ケーブルの電気特性とは、例えば、ケーブルの抵抗値や、インダクタ値、静電容量等である。
以下に、本発明の一実施形態に係るケーブル模擬装置2の構成について、図2を用いて説明する。
図2に示すように、ケーブル模擬装置2は、第1の模擬部21及び第2の模擬部22を備える。なお、第1の模擬部21及び第2の模擬部22は、本発明の「模擬部」の一例である。
第1の模擬部21は、ケーブル模擬装置2の第1の端子eと第2の端子fとの間に接続されている。この第1の模擬部21は、GNDケーブルの導体部分の電気特性を模擬するものである。この電気特性とは、例えば、抵抗値及びインダクタンス値である。
具体的には、第1の模擬部21は、互いに直列に接続された抵抗部210及びインダクタ部211を備える。
抵抗部210は、複数の抵抗器R1,R2,…,Rnと、第1の変更部212を備える。ここで、nは、2以上の整数である。
抵抗器R1,R2,…,Rnは、第1の端子eと第2の端子fとの間に互いに直列に接続されている。なお、抵抗器R1,R2,…,Rnは、それぞれ同一の抵抗値であってもよい、異なる抵抗値であってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
第1の変更部212は、抵抗部210が模擬しているGNDケーブルの電気特性である抵抗値を変更可能である。例えば、第1の変更部212は、複数のスイッチSWR(SWR1,SWR2,…,SWRn)を備える。このスイッチSWRは、抵抗器R1,R2,…,Rnのそれぞれに並列に接続されている。
各スイッチSWRは、制御部23から第1の制御信号に基づいて、オン状態又はオフ状態に制御されることで、抵抗部210の抵抗値を変更する。例えば、第1の変更部212は、複数の抵抗器R1,R2,…,Rnのうち、スイッチSWRをオン状態にして両端を短絡させる抵抗器の数を調整することによって、抵抗部210全体としての抵抗値を調整する。なお、スイッチSWRは、リレー等の機械スイッチであってもよいし、トランジスタ等の電気的スイッチであってもよい。
インダクタ部211は、複数のインダクタL1,L2,…,Lmと、第2の変更部213を備える。ここで、mは、2以上の整数であって、nと同一であってもよいし、異なっていてもよい。このインダクタL1,L2,…,Lmは、第1の端子eと第2の端子fとの間に互いに直列に接続されている。なお、インダクタL1,L2,…,Lmは、それぞれ同一のインダクタンス値であってもよい、異なるインダクタンス値であってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
第2の変更部213は、インダクタ部211が模擬しているGNDケーブルの電気特性であるインダクタンス値を変更可能である。例えば、第2の変更部213は、複数のスイッチSWL(SWL1,SWL2,…,SWLm)を備える。スイッチSWLは、インダクタL1,L2,…,Lmのそれぞれに並列に接続されている。
各スイッチSWLは、制御部23から第2の制御信号に基づいて、オン状態又はオフ状態に制御されることで、インダクタ部211のインダクタンス値を変更する。例えば、第2の変更部213は、複数のインダクタL1,L2,…,Lmのうち、スイッチSWLをオン状態にして両端を短絡させるインダクタの数を調整することによって、インダクタ部211全体としてのインダクタンス値を調整する。なお、スイッチSWLは、リレー等の機械スイッチであってもよいし、トランジスタ等の電気的スイッチであってもよい。
第2の模擬部22は、第1の端子e及び第2の端子fの間と、第3の端子gとの間に接続されている。第3の端子gは、筐体又はGNDに接続する端子である。この第2の模擬部22は、GNDケーブルの静電容量を模擬するものである。このGNDケーブルの静電容量とは、例えば、GNDケーブルの導体部分と、筐体又はGNDとの間の静電容量であって、その間にはGNDケーブルの導体部分を被覆する被覆部を有する。なお、この被覆部とは、GNDケーブルのシースを含む。
具体的には、第2の模擬部22は、互いに並列に接続された複数のコンデンサC1,C2,…,Ckと、第3の変更部220を備える。ここで、複数のコンデンサC1,C2,…,Ckは、一のコンデンサとみなすことができる。なお、kは2以上の整数であって、n及びmと同一であってもよいし、異なっていてもよい。
第3の変更部220は、第2の模擬部22が模擬しているGNDケーブルの電気特性である静電容量を変更可能である。例えば、第3の変更部220は、複数のスイッチSWC(SWC1,SWC2,…,SWCk)を備える。スイッチSWCは、コンデンサC1,C2,…,Ckのそれぞれに直列に接続されている。
各スイッチSWCは、制御部23からの第3の制御信号に基づいて、オン状態又はオフ状態に制御されることで、第2の模擬部22の静電容量を変更する。例えば、第3の変更部220は、複数のコンデンサC1,C2,…,Ckのうち、スイッチSWCをオフ状態にして一端を開放端とするコンデンサの数を調整することによって、第2の模擬部22全体としての静電容量値を調整する。なお、スイッチSWCは、リレー等の機械スイッチであってもよいし、トランジスタ等の電気的スイッチであってもよい。
制御部23は、模擬部(第1の模擬部21及び第2の模擬部22)が模擬している電気特性を制御する。例えば、制御部23は、使用者からの操作により入力された指令信号に応じて第1の制御信号を第1の変更部212に出力する。また、制御部23は、上記指令信号に応じた第2の制御信号を第2の変更部213に出力する。これにより、制御部23は、第1の模擬部21が模擬している電気特性を変更させることができる。また、制御部23は、上記指令信号に応じた第3の制御信号を第3の変更部220に出力する。これにより、制御部23は、第2の模擬部22が模擬している電気特性を変更させることができる。
ここで、使用者からの操作とは、ケーブル模擬装置2において模擬させる電気特性を入力する操作である。例えば、ケーブル模擬装置2は、使用者が操作可能な操作部を備える。そして、操作部は、使用者により操作されることで、ケーブル模擬装置2において模擬させる電気特性を取得し、その電気的特性を指令信号として制御部23に出力する。
さらに、制御部23は、所定の範囲内において、第1の模擬部21及び第2の模擬部22が模擬している電気特性を予め定められた変化率で掃引させる掃引処理を所定の時間ごとに実行させることが可能である。なお、制御部23は、上記変化率を任意の値に設定可能である。
例えば、制御部23は、抵抗部210の抵抗値を予め定められた変化率で掃引させる場合には、SWR1,SWR2,…,SWRnを順次オン状態、又はオフ状態に制御することで掃引処理を実行させる。
例えば、制御部23は、インダクタ部211のインダクタタンス値を予め定められた変化率で掃引させる場合には、SWL1,SWL2,…,SWLmを順次オン状態、又はオフ状態に制御することで掃引処理を実行させる。
例えば、制御部23は、第2の模擬部22の静電容量を予め定められた変化率で掃引させる場合には、SWC1,SWRC,…,SWCkを順次オン状態、又はオフ状態に制御することで掃引処理を実行させる。
続いて、このように構成されたノイズ試験装置Aを用いたEMC試験の試験方法について説明する。
まず、ケーブル模擬装置2が模擬するGNDケーブルの電気特性が固定値である場合におけるEMC試験の試験方法(以下、「第1の試験方法」という。)について、説明する。
(第1の試験方法)
まず、作業者は、EMC試験の開始前に、ケーブル模擬装置2で模擬させるGNDケーブルの電気特性を決定する。例えば、作業者は、ケーブル模擬装置2で模擬させるGNDケーブルの仕様書から、当該GNDケーブルの電気特性を決定する。そして、作業者は、決定したGNDケーブルの電気特性を、ケーブル模擬装置2で模擬させる電気特性(以下、「模擬電気特性」という。)としてケーブル模擬装置2に入力する。
制御部23は、模擬電気特性を取得すると、その模擬電気特性に応じた制御信号(第1の制御信号〜第3の制御信号)を、第1の変更部212,第2の変更部213及び第3の変更部220のそれぞれに出力する。これにより、各SWR1,SWR2,…,SWRnは、オン状態又はオフ状態に切り替えられる。また、各SWL1,SWL2,…,SWLnは、オン状態又はオフ状態に切り替えられる。さらに、各SWC1,SWC2,…,SWCnは、オン状態又はオフ状態に切り替えられる。したがって、ケーブル模擬装置2は、模擬対象のGNDケーブルの等価回路を形成することができる。すなわち、ケーブル模擬装置2は、模擬対象のGNDケーブルの電気特性を模擬することができる。
ケーブル模擬装置2がGNDケーブルの等価回路を形成すると、作業者は、EMC試験を開始するために、作動スイッチ(図示略)を押下する。これにより、試験装置本体1は、外部から供給される交流電源(商用電源)に対して、ノイズ試験器12で生成したノイズ信号が重畳させ、試験用電源として被試験装置Eに出力することで、EMC試験が開始される。
このように、作業者は、EMC試験を開始する前に、ケーブル模擬装置2に模擬電気特性を入力することで、ケーブル模擬装置2に所望のケーブルの電気特性を模擬させることができる。したがって、電気特性が異なるケーブルを被試験装置にセッティングし直す手間を省くことができる。また、EMC試験を行うために、電気特性の異なるケーブルを購入する必要がなくなり、コストを削減することができる。
次に、EMC試験中において、ケーブル模擬装置2が模擬するGNDケーブルの電気特性をステップ状に変化(掃引)させる試験方法(以下、「第2の試験方法」という。)について、図3を用いて説明する。なお、以下の説明においては、EMC試験がRF伝導妨害イミュニティ試験である場合について説明する。また、ケーブル模擬装置2の制御部23とノイズ試験器12とは有線又は無線で接続されている。
(第2の試験方法)
まず、作業者は、EMC試験の開始前に、ケーブル模擬装置2においてステップ状に変化させるパラメータである電気特性、その変化させる変化率、及びパラメータ持続時間tを、上記操作部を介してケーブル模擬装置2に入力する。このパラメータ持続時間tとは、上記電気特性を一の値に持続させる時間である。例えば、図3に示すように、抵抗部210の抵抗値を上記パラメータとし、当該抵抗値をステップ状に4ステップで変化させるとする。この場合には、パラメータ時間tとは、各ステップで抵抗値を持続する時間となる。
作業者は、パラメータ、変化率、及びパラメータ持続時間tをケーブル模擬装置2に入力した後、ノイズ試験器12の設定を行う。具体的には、作業者は、RF伝導妨害イミュニティ試験を行うために、妨害波(ノイズ信号)の印加時間と、その妨害波の測定周波数範囲を設定する。その後、作業者は、RF伝導妨害イミュニティ試験を開始するために、作動スイッチ(図示略)を押下する。作動スイッチが押下させると、当該作動スイッチが押下された旨がノイズ試験器12と制御部23とのそれぞれに通知される。したがって、試験装置本体1は、外部から供給される交流電源(商用電源)に対して、ノイズ試験器12で生成したノイズ信号を重畳し、妨害波として被試験装置Eに出力する。これにより、RF伝導妨害イミュニティ試験が開始される。
RF伝導妨害イミュニティ試験が開始されると、ケーブル模擬装置2は、抵抗値X1に模擬していた抵抗部210の抵抗値を、パラメータ持続時間tが経過するごとに、抵抗値X2、抵抗値X3、抵抗値X4の順に変更する。そして、抵抗値X1〜X4の4ステップで抵抗値の変更が終了すると、妨害波の周波数が次の周波数に変更され、同様に抵抗値X1〜X4の4ステップで抵抗部210の抵抗値が変更される。
このように、ケーブル模擬装置2は、模擬しているGNDケーブルの電気特性(パラメータ)を変更(掃引)しながらEMC試験することで、被試験装置Eに悪影響を与えるケーブルの電気特性の値を把握することができる。
さらに、EMC試験において、ケーブル模擬装置2のパラメータを掃引させる第1のタイミングと試験装置本体1が妨害波の周波数を掃引する第2のタイミングとを同期させてもよい。以下に、第1のタイミングと第2のタイミングとを同期させる試験方法(以下、「第3の試験方法」という。)について、図4を用いて説明する。なお、制御部23とノイズ試験器12とは有線又は無線で接続されている。
(第3の試験方法)
まず、作業者は、EMC試験の開始前に、ケーブル模擬装置2においてステップ状に変化(掃引)させるパラメータである電気特性、その変化させる変化率、及びパラメータ持続時間tを、上記操作部を介してケーブル模擬装置2に入力する。(ステップS101)。
次に、作業者は、RF伝導妨害イミュニティ試験を開始するために、作動スイッチ(図示略)を押下する。ノイズ試験器12は、作動スイッチが押下されると(ステップS102)、外部から供給される交流電源(商用電源)に対して、ノイズ試験器12で生成したノイズ信号を重畳させ、妨害波として被試験装置Eに出力することでRF伝導妨害イミュニティ試験を開始する(ステップS103)。一方、ケーブル模擬装置2は、作動スイッチが押下されると、パラメータの掃引処理を開始する。
ノイズ試験器12は、ケーブル模擬装置2のパラメータが変化したか否かを判定する(ステップS104)。ここで、ケーブル模擬装置2は、掃引処理において、パラメータを変化させた場合には、ノイズ試験器12に有線又は無線で通知する。そのため、ノイズ試験器12は、ケーブル模擬装置2から上記通知があった場合には、パラメータが変化したと判定して、妨害波の周波数を変更する(ステップS105)。
ノイズ試験器12は、ステップS105で変更した妨害波の周波数が、RF伝導妨害イミュニティ試験の測定周波数範囲を超えた否かを判定する(ステップS106)。そして、ノイズ試験器12は、妨害波の周波数が、上記測定周波数範囲を超えたと判定した場合には、RF伝導妨害イミュニティ試験を終了する。一方、ノイズ試験器12は、妨害波の周波数が、測定周波数範囲内であると判定した場合には、ステップS104に移行する。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
(変形例1)
上記実施形態では、ケーブル模擬装置2がGNDケーブルの電気特性を模擬する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ケーブル模擬装置2が模擬するケーブルは、被試験装置Eに接続されるケーブルであれば、特定に限定されず、例えば、信号ケーブルでもよいし、電源ケーブルであってもよい。例えば、図5に示すようにケーブル模擬装置2を電源ラインに配置することで、ケーブル模擬装置2は、被試験装置Eに接続される電源ケーブルの電気特性を模擬することができる。なお、ケーブル模擬装置2は、試験装置本体1と一体に構成されてもよいし、別体に構成されてもよい。
(変形例2)
上記実施形態では、図2に示すように、ケーブル模擬装置2の構成の一例として、単芯線のケーブルの電気特性を模擬する構成を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ケーブル模擬装置2は、図6に示すような構成とすることで、シールド線のケーブルの電気特性を模擬することが可能である。
例えば、図6に示すケーブル模擬装置2Bは、第1の模擬部21、第2の模擬部22B及び接続線Sを備える。なお、第1の模擬部21及び第2の模擬部22Bは、本発明の「模擬部」の一例である。
第2の模擬部22Bは、第3の模擬部221及び第4の模擬部222を備える。
第3の模擬部221は、第1の端子e及び第2の端子fの間と、接続線Sとの間に接続されている。この接続線Sは、シールド部を模擬するものである。接続線Sは、一端が第4の端子e´に接続され、他端が第5の端子f´に接続されている。この第4の端子e´は、シールド部の入力端を示すものであり、外部と電気的に接続可能な出力端子として機能する。第5の端子f´は、シールド部の出力端を示すものであって、実際の電気的な接続端子(電子部品等)を示すものでなくてもよい。
この第3の模擬部221は、ケーブルにおける芯線とシールド部との間の絶縁体部分の電気特性である静電容量を模擬するものである。具体的には、第3の模擬部221は、互いに並列に接続された複数のコンデンサC1,C2,…,Cpと、変更部223を備える。なお、pは2以上の整数であって、n、m及びkと同一であってもよいし、異なっていてもよい。
変更部223は、第3の模擬部221が模擬している電気特性である静電容量を変更可能である。例えば、変更部223は、複数のスイッチSWCx(SWCx1,SWCx2,…,SWCxp)を備え、コンデンサC1,C2,…,Cpのそれぞれに直列に接続されている。本変形例では、各コンデンサC1,C2,…,Cpの一端が第2の端子fに接続されている。また、各スイッチSWCxは、一端が各コンデンサC1,C2,…,Cpの他端に接続され、他端が接続線Sに接続されている。
各スイッチSWCxは、制御部23からの第4の制御信号により、オン状態又はオフ状態に制御されることで、変更部223の静電容量を変更する。なお、スイッチSWCは、リレー等の機械スイッチであってもよいし、トランジスタ等の電気的スイッチであってもよい。
第4の模擬部222は、接続線Sと第3の端子gとの間に接続されている。この第4の模擬部222は、シース部分の電気的特性である静電容量を模擬するものである。なお、第4の模擬部222の具体的な構成は、第2の模擬部22と同様であるため、詳細は省略する。
(変形例3)
上記実施形態では、抵抗部210が複数の抵抗器R(R1,R2,…,Rn)を備える場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、抵抗部210は、可変抵抗であってもよい。さらにインダクタ部211が複数のインダクタL(L1,L2,…,Lm)を備える場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、インダクタ部211は、可変リアクトルであってもよい。これにより、ケーブル模擬装置2は、スイッチSWR,SWLを削減し、抵抗部210の抵抗値やインダクタ部211のインダクタンス値をステップ状ではなく、連続的に変化させることができる。
(変形例4)
上記実施形態では、ノイズ試験器12は、第3の試験方法において、ケーブル模擬装置2のパラメータが変化したタイミングで妨害波の周波数を変化させたが、本発明はこれに限定されない。例えば、ノイズ試験器12は、ケーブル模擬装置2に入力されたパラメータの数に応じて妨害波の印加時間(以下、「妨害波印加時間」という。)を設定する。そして、ノイズ試験器12は、EMC試験が開始している場合において、妨害波を被試験装置Eに印加してから上記妨害波印加時間を経過した場合には妨害波の周波数を変更して、当該妨害波を再度被試験装置Eに印加する。ノイズ試験器12は、これらの処理を妨害波の周波数が測定周波数範囲を超えるまで繰り返す。
(変形例5)
上記実施形態では、使用者が操作部を操作することにより、ケーブル模擬装置2に模擬させたい電気特性(模擬電気特性)を入力したが、本発明はこれに限定されない。例えば、作業者は、ケーブル模擬装置2の制御部23と有線又は無線で通信可能な通信装置を用意し、その通信装置から、模擬電気特性をケーブル模擬装置2に送信することで、当該ケーブル模擬装置2に模擬電気特性を入力する。
以上、説明したように、本実施形態に係るノイズ試験装置Aは、被試験装置にノイズ信号を印加することで被試験装置EのEMC試験するための試験装置である。そして、ノイズ試験装置Aは、被試験装置Eに接続されるケーブルの電気特性を模擬する模擬部と、その模擬部が模擬しているケーブルの電気特性を変更可能な変更部と、を備える。
このような構成によれば、ケーブル模擬装置2に所望のケーブルの電気特性を模擬させることができる。したがって、電気特性の異なるケーブルを被試験装置にセッティングし直す手間を省くことができる。
また、電気特性の異なるケーブルを購入する必要がなくなり、コストを削減することができる。さらに、ケーブル模擬装置2が模擬している電気特性を可変させながらEMC試験することで、被試験装置Eに悪影響を与えるケーブルの電気的特性を把握することができる。
A ノイズ試験装置
1 試験装置本体
2 ケーブル模擬装置
11 LCフィルタ
12 ノイズ試験器
13 接続線
14 第1カップリングコンデンサ
15 第2カップリングコンデンサ
21 第1の模擬部
22 第2の模擬部
23 制御部

Claims (5)

  1. 被試験装置にノイズ信号を印加することで前記被試験装置の電磁両立性を試験するノイズ試験装置であって、
    前記被試験装置に接続されるケーブルの電気特性を模擬する模擬部を備え、
    前記模擬部は、模擬している前記ケーブルの電気特性を変更可能であることを特徴とするノイズ試験装置。
  2. 前記模擬部は、使用者による操作に基づいて、模擬している電気特性を変更することを特徴とする請求項1に記載のノイズ試験装置。
  3. 前記模擬部は、模擬している電気特性を所定の範囲内で掃引することを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズ試験装置。
  4. 前記模擬部は、
    前記ケーブルの導体部分の電気特性を模擬する第1の模擬部と、
    前記ケーブルの静電容量を模擬する第2の模擬部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のノイズ試験装置。
  5. 前記第1の模擬部は、第1の端子と第2の端子との間に直列に接続された抵抗器及びインダクタを備え、前記抵抗器の抵抗値及び前記インダクタのインダクタンス値の少なくともいずれかを変更することで模擬している前記電気特性を変更し、
    前記第2の模擬部は、前記第1の端子及び前記第2の端子の間と、第3の端子との間に接続されたコンデンサを備え、前記コンデンサの静電容量を変更することで模擬している前記静電容量を変更することを特徴とする請求項4に記載のノイズ試験装置。
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