JP2019164053A - 漏水検知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】水分センサの検知結果によって、配管からの漏水であるのかスプリンクラが動作したのかを判定することができる漏出検知システムを提供する。【解決手段】漏水検知システム1は、水分センサ2A(第1の水分センサ)と、水分センサ2Aよりも配管9から離れた位置に配置されている水分センサ2B(第2の水分センサ)とを備え、水分センサ2Aの検知結果と水分センサ2Bの検知結果とに基づいて、配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、配管からの漏水を検知する漏水検知システムに関する。
従来、家屋等に配設されている配管からの漏水を検知するために、漏水検知システムを設けることがある。このような漏水検知システムは、一般的に水分センサと配管を流れる流量を検知する流量センサとを用いることによって漏水を検知している(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−36101号公報
さて、漏水による被害を最小限にするためには、漏水を検知した際には配管に設けられているバルブを閉鎖し、配管への水の供給を止める事が望ましい。
しかしながら、近年では、防災を目的として室内にスプリンクラを設置することがある。その場合、火災等によりスプリンクラが動作すると水分センサによって水分が検知されるものの、水分が検知されたからといってバルブを閉鎖してしまうと、火災等を抑制することができなくなるおそれがある。
また、スプリンクラは、火災報知器等から出力された信号に連動して散水を開始する電子制御式のものと、感熱部が作動することによって散水を開始する機械式のものとが広く採用されている。この場合、電子制御式のスプリンクラであれば、例えば火災報知器から信号を漏水検知システムで受信することによりスプリンクラが動作したことを直接的に判定することができると考えられる。その一方で、機械式のスプリンクラの場合、動作したことを示す信号等が出力されないため、スプリンクラが動作したのか否かを直接的に判定することができないという問題もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内への漏水を検知することができるとともに、スプリンクラが動作したのか否かを直接的に判定することができない場合であっても、水分センサの検知結果によって配管からの漏水であるのかスプリンクラが動作したのかを判定することができる漏出検知システムを提供することにある。
請求項1記載の漏水検知システムは、室内の床面に配置されている水分を検知する第1の水分センサと、第1の水分センサよりも配管から離れた位置に配置されている第2の水分センサと、第1の水分センサの検知結果と第2の水分センサの検知結果とに基づいて、配管からの漏水であるのか前記スプリンクラが動作したのかを判定する判定部と、を備え、判定部は、第1の水分センサよりも先に第2の水分センサによって水分が検知された場合にスプリンクラの動作であると判定する。
配管から漏水した場合、水は床面を伝って徐々に広がると想定されるため、複数の水分センサを配置すれば、1つの水分センサで水分が検知されてからある程度時間が経過した後に別の水分センサで水分が検知されると考えられる。一方、スプリンクラが動作した場合には、床面の広い範囲に一斉に散水される。
そのため、配管に近い側の第1の水分センサよりも先に第2の水分センサによって水分が検知された場合、その水分は、配管からの漏水では無く、スプリンクラの動作であると考えることができる。したがって、室内への漏水を検知することができるとともに、スプリンクラが動作したのか否かを直接的に判定することができない場合であっても、水分センサの検知結果によって配管からの漏水であるのかスプリンクラが動作したのかを判定することができる。
請求項2記載の漏水検知システムは、時間を計時するタイマを備えており、第2の水分センサは、第1の水分センサよりも配管から離れた位置であって、配管に漏水が発生した際、第1の水分センサで水分が検知されてから所定の検知時間差(Ts)が経過した時点以降に水分を検知する位置関係で配置されている。そして、判定部は、第1の水分センサで水分を検知してから検知時間差が経過する前に第2の水分センサによって水分が検知された場合にスプリンクラの動作であると判定し、第1の水分センサで水分を検知してから検知時間差が経過した以降に第2の水分センサによって水分が検知された場合に配管からの漏水であると判定する。
上記したように、いずれの水分センサで先に水分を検知したかに基づけば、基本的には配管からの漏水であるのかスプリンクラが動作したのかを判定することが可能になると考えられる。ただし、スプリンクラのほぼ真下に位置する水分センサと、室内の隅に配置されている水分センサとでは、スプリンクラが動作した場合であっても水分が到達するまでに若干の時間差が生じると考えられる。そして、水分センサ自体についても、水分が付着してから水分を検知したことを出力するまでに、いわゆる応答時間が存在すると考えられる。
そのため、検知時間差(Ts)として、スプリンクラから散布された水が当該スプリンクラの真下の床面に到達するまでの到達時間(Ta1)と最も離れた床面に到達するまでの到達時間(Ta2)との差分である到達時間差(Ta)と、水分センサに水分が付着してから水分の検知が出力されるまでに要する応答時間(Tb)との和を最小値とする時間を設定する。
そして、第1の水分センサで水分が検知されてから経過した時間をタイマで計時し、第1の水分センサで水分が検知されてから検知時間差(Ts)が経過する前に第2の水分センサで水分が検知されていれば、スプリンクラが動作したと考えることができる。なお、配置によっては第2の水分センサで先に水分が検知されていることも想定されるが、その場合であっても、検知時間差(Ts)が経過する前に第2の水分センサで水分が検知されていることになるため、スプリンクラが動作したと判定することができる。
そして、判定部は、第1の水分センサで水分を検知してから検知時間差が経過する前に第2の水分センサによって水分が検知された場合にスプリンクラの動作であると判定し、第1の水分センサで水分を検知してから検知時間差が経過した後に第2の水分センサによって水分が検知された場合に配管からの漏水であると判定する。
これにより、配管からの漏水と、大量の水を一定時間継続して散水するため単位時間当たりの流量が多いことから配管からの漏水と区別することが困難なスプリンクラの動作とを判定することができる。また、水分センサの検知結果により判定することができるため、スプリンクラから動作を示す信号を出力する必要もない。
したがって、室内への漏水を検知することができるとともに、スプリンクラが動作したのか否かを直接的に判定することができない場合であっても、配管からの漏水であるのかスプリンクラが動作したのかを判定することができる。
請求項3記載の漏水検知システムは、第2の水分センサを、検知時間差(Ts)に対応する検知距離差(Ls)を生じさせるために設定される領域であって、第1の水分センサと配管との位置関係に基づいて定まる判定領域(Rs)に配置する。このとき、検知距離差(Ls)は、配管ら漏出した水が最も早く第1の水分センサに到達する距離である第3距離(L3)と、第1の水分センサに到達してから検知時間差(Ts)が経過した後に水が到達する距離(Lw)との差分を最小値とする距離が設定される。
そして、判定領域(Rs)は、室内の床面のうち、第1位置(P1)を中心として第1距離(L1)と検知距離差(Ls)との和を半径とする第1の非判定領域(R1)と、第2位置(P1)を中心として第2距離(L2)と検知距離差(Ls)との和を半径とする第2の非判定領域(R2)とを除外した領域として設定される。
このように、配管からの漏水であるのかスプリンクラが動作したのかを判定することができない領域を除外し、その除外した領域に第2の水分センサを配置することにより、配管のどの位置で漏水が発生したとしても、正しく配管からの漏水であるのかスプリンクラが動作したのかを判定することができる。
請求項4記載の漏水検知システムは、判定領域(Rs)を、第1の非判定領域(R1)と第2の非判定領域(R2)とを室内側に所定のオフセット距離(Lo)分移動させた領域を除外した領域として設定されている。これにより、配管から水が勢いよく吹き出して、床面に到達する位置が配管から離間した位置になり、配管側に配置した水分センサで水分が検知されないといったことを抑制できる。
請求項5記載の漏水検知システムは、配管を流れる水の量を検知する流量センサを備え、第1の水分センサ、第2の水分センサおよび流量センサの検知結果に基づいて、配管からの漏水の規模を判定する。これにより、テープ等で応急措置を施せる程度の漏水か、業者に頼まなければ行けないような破損なのかを判断する材料を提供することができる。
請求項6記載の漏水検知システムは、第1の水分センサとして機能する水分センサを、室内に複数配置している。この場合、第2の水分センサを、1つの第1の水分センサの位置によって定まる非判定領域と、他の第1の水分センサの位置によって定まる非判定領域とを除外した判定領域に配置し、1つの第1の水分センサと第2の水分センサとのペアで漏水を検知し、他の第1の水分センサと第2の水分センサとのペアで漏水を検知することができ、複数の判断材料に基づいて配管からの漏水であるのかスプリンクラが動作したのかをより正しく判定することができる。
この場合、1つの第1の水分センサを配管の一方の端部側に配置し、他の水分センサを配管の他方の端部側に配置したり、さらに他の水分センサを配管の中央側に配置したりすることにより、迅速に漏水を検知することができる。
実施形態による漏水検知システムの電気的構成を模式的に示す図 水分センサの配置態様を室内の平面視にて模式的に示す図 スプリンクラの設置態様を室内の正面視にて模式的に示す図 漏水が発生した際に水が床面に広がる態様を模式的に示す図 配管の近傍と遠方とにおける水が広がる速さの違いを模式的に示す図 漏水検知システムによる漏水検知処理の流れを示す図 水分センサの他の配置態様を平面視にて模式的に示す図その1 水分センサの他の配置態様を平面視にて模式的に示す図その2
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の漏水検知システム1は、複数例えば2つの水分センサ2Aおよび水分センサ2B、タイマ3、判定部4、出力部5等を有する制御装置6を備えている。この制御装置6は、流量センサ7およびバルブ8に接続されている。
流量センサ7は、図2に示すように、室内に配設されている配管9を流れる水の流量を検知する。この場合、流量センサ7は、制御装置6に直接的に接続する構成とすることもできるが、例えば水道メータやHEMS(Home Energy Management System)コントローラ等を介して間接的に接続する構成、つまりは、他の装置を介して流量のデータを受信する構成とすることもできる。なお、流量センサ7自体は周知の構成のものを適宜採用すればよい。
水分センサ2Aおよび水分センサ2Bは、周知のように、水分が付着した際、電気的、化学的あるいは物理的な反応に基づいて水分を検知する。これらの水分センサ2Aおよび水分センサ2Bは、室内の床面に配置されている。また、この室内には、床面あるいは床に近い位置に、例えば一方の壁に沿うようにして配管9が配設されている。
また、室内には、天井の中央付近にスプリンクラ10(図3参照)が設置されている。このスプリンクラ10は、配管9と同系統で水が供給される。そのため、流量センサ7は、配管9だけでなく、スプリンクラ10が動作した際に流れる水の量も検知する。また、スプリンクラ10は、火災と判定する温度に達すると図示しない感熱部が作動する機械式のものであり、閉鎖型スプリンクラヘッドとも称されるものである。
そのため、スプリンクラ10が動作して散水が開始されたとしても、動作したことを示す信号等は出力されない。換言すると、漏水検知システム1は、直接的にはスプリンクラ10が動作したことを検知できない構成となっている。
さて、水分センサ2は、所定の位置関係となるように配置されている。詳細は後述するが、本実施形態の場合、水分センサ2Aは配管9に近い位置に配置されており、水分センサ2Bは、水分センサ2Aの位置によって定まる非判定領域(R1、R2)よりも外側、つまり、水分センサ2Aよりも配管9から遠い側に設置されている。本実施形態では、水分センサ2Aが第1の水分センサに相当し、水分センサ2Bが第2の水分センサに相当する。
制御装置6は、図示しないマイクロコンピュータを備えており、プログラムを実行することにより漏水検知システム1を制御する。この制御装置6は、専用のものを用いる構成とすることもできるが、HEMSコントローラ等と兼用する構成とすることもできる。
タイマ3は、ある時点から経過した経過時間を取得する。本実施形態では、タイマ3は、後述するように2つの経過時間を計時可能となっている。この場合、タイマ3としていわゆるリアルタイムクロックのような時刻を取得するものを採用し、時刻に基づいて経過時間を取得する構成とすることもできる。
判定部4は、詳細は後述するが、配管9からの漏水の有無、漏水の規模、および、配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定する。本実施形態では、判定部4は、マイクロコンピュータで実行されるコンピュータプログラムによってソフトウェアで実現されている。
出力部5は、詳細は後述するが、配管9に設けられているバルブ8に対して、バルブ8を閉鎖するための制御信号である閉鎖信号を出力する。この場合、制御装置6からバルブ8に対して直接的に閉鎖信号を出力する構成とすることもできるが、外部の装置を介して間接的に閉鎖信号を出力する構成とすることもできる。つまり、閉鎖信号は、バルブ8を直接的に制御するための信号であってもよいし、バルブ8を閉鎖する指示を与えるための信号であってもよい。
次に、上記した構成の作用について説明する。
前述のように、配管9からの漏水による被害を最小限にするためには、漏水を検知した際には配管9に設けられているバルブ8を閉鎖し、配管9への水の供給を止める事が望ましい。その一方で、火災等によりスプリンクラ10が動作すると水分センサ2によって水分が検知されるものの、水分が検知されたからといってバルブ8を閉鎖してしまうと火災等を抑制することができなくなるおそれがある。
また、漏水も、配管9の継ぎ目等から少量の水が漏出する小規模水漏れや、配管9の一部が破損して大量の水が漏出する大規模水漏れが発生し得る。このうち、小規模水漏れは、時間当たりの流量は少ないと考えられるため、スプリンクラ10の動作ではないことを判定できると考えられる。
一方、大規模水漏れは、単位時間当たりの流量が多いと想定され、流量に基づいてスプリンクラ10の動作と区別することは困難である。また、スプリンクラ10の動作も、大量の水を一定時間継続して散水するため、単位時間当たりの流量が多く、流量に基づいて大規模水漏れと区別することは困難である。
そこで、漏水検知システム1では、以下のようにして水分センサ2で検知された水分の原因を判定している。漏水検知システム1は、詳細は以下に述べるが、水分センサ2Aと水分センサ2Bとにおいて水分を検知した際の検知時間差(Ts)に主として基づくことにより、配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定している。この場合、配管9からの漏水でない場合にはスプリンクラ10の動作であることを判定する必要があり、逆に、配管9からの漏水である場合にはスプリンクラ10の動作ではないことを判定する必要がある。
そのため、スプリンクラ10の動作をどのように判定するかについてまず説明する。図3に示すように、室内の天井にスプリンクラ10が設置されているとする。このスプリンクラ10は、周知のように、火災等により温度が上昇すると室内に散水する。このとき、基本的には室内に満遍なく散水されると想定されるため、室内に設けられている水分センサ2Cおよび水分センサ2Dには、それぞれ水が降りかかることになる。
ただし、スプリンクラ10が動作した場合、例えばスプリンクラ10の真下付近に配置されている水分センサ2Cに水が到達するまでの到達時間(Ta1)と、部屋の隅つまりはスプリンクラ10から最も離れた位置に配置されている水分センサ2に水が到達するまでの到達時間(Ta2)とでは、若干の差があると考えられる。
そのため、水分センサ2Cと水分センサ2Dとの到達時間の差分を到達時間差(Ta)とすると、その到達時間差(Ta)が経過した時点で水分センサ2Cと水分センサ2Dとがともに水分を検知した場合には、スプリンクラ10が動作した可能性があると考えることができる。
ただし、水分センサ2は、水分が付着した時点(Tb1)から水分を検知したことを実際に出力する時点(Tb2)までの間にいわゆる応答時間(Tb)が存在することから、到達時間差(Ta)と応答時間(Tb)との和である検知時間差(Ts)を用いて、検知時間差(Ts)が経過した時点において水分センサ2Cと水分センサ2Dとで水分が検知されれば、スプリンクラ10の動作である可能性をより精度良く判定することが可能になると考えられる。
その一方で、スプリンクラ10の動作であると最終的に判定するためには、上記したように配管9からの漏水でないことを確認する必要がある。漏水が発生した場合には水が床面を広がっていくことから、複数の水分センサ2を互いに離間した状態で配置すれば、漏水した水が各水分センサ2まで到達する時間に時間差を生じさせることができると考えられる。
しかし、現実的には、配管9からの漏水が実際にどこで発生するかを予測することはできないため、単純に水分センサ2Dと水分センサ2Cとの距離を大きくしたり、水分センサ2の数を単に増やしたりするだけでは、必要な検知時間差(Ts)を確保できなくなるおそれがある。
そこで、漏水検知システム1は、配管9のどの位置で漏水が発生したとしても必要な検知時間差(Ts)を確保できるように、水分センサ2Aと水分センサ2Bとを、検知時間差(Ts)に対応した検知距離差(Ls)となる位置関係で配置している。この検知距離差(Ls)は、単純に言えば、漏水位置(Pw)から水分センサ2Aまでの距離と、水分センサ2Aで水が検知されてから検知時間差(Ts)が経過した後に水が到達する到達距離との差分を最小値として設定される距離である。
ただし、上記したように漏水位置(Pw)が実際にどこになるかは予測できないことから、検知距離差(Ls)は、配管9から漏出した水がどのように床面に広がるのかを考慮して、想定される漏水の状況に基づいて設定されている。
具体的には、図1に示すように、水分センサ2Aから遠い側の配管9の端部を第1位置(P1)とし、水分センサ2Aから近い側の配管9の端部を第2位置(P2)とし、水分センサ2Aに最も近い配管9の部位を第3位置(P3)とする。ただし、第3位置(P3)は、水分センサ2Aの位置によって定まるため、例えば第1位置(P1)や第2位置(P2)と重なることもある。
また、第1位置(P1)から水分センサ2Aまでの距離を第1距離(L1)とし、第2位置(P2)から水分センサ2Aまでの距離を第2距離(L2)とし、第3位置(P3)から水分センサ2Aまでの距離を第3距離(L3)とする。そして、本実施形態では、配管9から漏水した水が一定の厚みで床面に均等に広がると想定する。これは、障害物や流れを阻害する要因がない平坦な床面が、最も早く水が広がると考えられるためである。
さて、漏水が発生すると、配管9から漏出した水は、図4に示すように、例えば配管9の中央付近が漏水位置(Pw)となった場合には半円状に広がると考えられる。一方、例えば第2位置(P2)のような配管9の端部付近が漏水位置(Pw)となった場合には、配管9から漏出した水は、壁に遮られて扇形状に広がると考えられる。
この場合、漏水が発生してからの経過時間が同じであったとしても、中央付近で漏水が発生した際に水が到達した範囲(Rw1)の配管9からの到達距離(Lw1)よりも、端部付近で漏水が発生した際に水が到達する範囲(Rw2)の配管9からの到達距離(Lw2)のほうが長くなる。
そして、水が扇形状に広がる際の中心角は端部に近いほど小さくなるため、端部側ほど水の広がりが早く、中央側ほど徐々に水の広がりが遅くなると考えられる。つまり、漏水検知システム1において想定すべき状況としては、漏水が発生した際に水が広がる速さは、配管9の端部で漏水が発生したときが最大になるという点が挙げられる。
ところで、同じ検知時間差(Ts)であっても、配管9からの距離によって必要な検知距離差(Ls)は変化する。具体的には、図5に示すように、配管9の近傍において、ある時点で配管9からの距離(Lw10)となる位置(P10)まで水が到達した後、ある時間差(ΔT)後に、距離(Lw11)となる位置(P11)まで到達したとする。この場合、ハッチングにて示す距離差(ΔLw10=Lw11−Lw10)となる範囲(Rw10)は、時間差(ΔT)の間に水が広がった範囲を示している。
一方、配管9の遠方において、ある時点で配管9からの距離(Lw20)となる位置(P20)まで水が到達した後、同じ時間差(ΔT)後に、距離(Lw21)となる位置(P21)まで到達したとする。ハッチングにて示す距離差(ΔLw20=Lw21−Lw20)となる範囲(Rw20)は、時間差(ΔT)の間に水が広がった範囲を示している。そして、範囲(Rw20)と範囲(Rw10)とは、同じ体積の水が広がった結果である。
この場合、距離(L10)<距離(L20)であれば、単純には円の面積の計算で求まるように、距離差(ΔLw10)<距離差(ΔLw20)となる。より平易に言えば、配管9からの距離が遠くなるほど同じ時間差(ΔT)であっても水が到達する距離は短くなる。つまり、漏水検知システム1において想定すべき状況としては、配管9からの距離が近い程、必要な検知距離差(Ls)を大きくなるという点が挙げられる。
これらの点を考慮すると、水分センサ2Aに最も近い部位が漏出位置(Pw)となった状態であって水が最も早く広がった状態において必要な検知時間差(Ts)を確保できれば、配管9のどの部位が漏出位置(Pw)となったとしても対応できることが分かる。
そして、図1に示すように、水分センサ2Aに最も近い部位は第3位置(P3)である。
また、水が最も早く広がるのは、配管9の端部から扇形状に水が広がる場合である。このとき、配管9からの漏水量をM(立方メートル毎秒)、水が広がる際の厚みをH(mm)とすると、L(m)先の位置まで到達するのに必要な水の体積(V)は、以下の(1)式で求まる。この場合、漏水量としては、例えば配管9の直径等から求めた最大流量を用いることができる。
V=(π×L^2×H)/(4×1000) ・・・(1)
このとき、L(m)先の位置まで到達するのに要する時間(T)は、体積(V)を漏水量(M)で除算することにより、以下の(2)式のように求まる。
T=(π×L^2×H)/(4000×M) ・・・(2)
この(2)式に、配管9から水分センサ2Aまでの距離(L1)、配管9から水分センサ2Bまでの距離(L2)を代入すると、水が水分センサ2Aに到達してから水分センサ2Bに到達するまでの時間差(ΔT)は、以下の(3)式のように求まる。
ΔT=(π×L2^2×H)/(4000×M)
−(π×L1^2×H)/(4000×M)
=πh(L2^2−L1^2)/(4000×M) ・・・(3)
そして、この時間差(ΔT)が検知時間差(Ts)よりも大きければ、必要な検知時間差(Ts)を確保できることになる。
このとき、配管9から水分センサ2Bまでの距離(L2)は、配管9から水分センサ2Aまでの距離(L1)に検知距離差(Ls)を加算したものが必要最低限の値であることから、上記の(3)式に代入することにより、以下の(4)式のように、水分センサ2Aまでの距離(L1)に基づいて、必要となる検知距離差(Ls)の条件を求めることができる。
πh((L1+Ls)^2−L1^2)/(4000×M)>Ts ・・・(4)
そして、この(4)式を満たす範囲で、スプリンクラ10の動作であるか漏水であるかを判定可能にするために必要な検知時間差(Ts)に対応する検知距離差(Ls)、すなわち、検知時間差(Ts)を確保できる検知距離差(Ls)が設定される。この場合、検知距離差(Ls)は、(4)式を満たす値のうちできるだけ小さい値を設定することにより漏水を早期に検知することができる。ただし、必ずしも最小の値に限らず、多少大きめの値を設定することにより、誤検知のおそれを低減することができる。
さて、検知距離差(Ls)が設定可能になれば、配管9と水分センサ2Aとの位置関係に基づいて、スプリンクラ10の動作であるか漏水であるかを判定可能にする水分センサ2Bの位置、より厳密に言えば、水分センサ2Bを配置可能な領域である判定領域(Rs。図1参照)を決定することができる。
具体的には、まず、検知距離差(Ls)が(4)式を満たさない場合には検知時間差(Ts)を確保することができなくなることから、漏水位置(Pw)から第1距離(L1)+検知距離差(Ls)よりも小さい領域は、スプリンクラ10の動作であるか漏水であるかを判定することは不可能である。以下、この判定が不可能な領域を、非判定領域と称する。
そして、漏水位置(Pw)がどこになるか予測できないものの、配管9の位置は変わることがないため、例えば図1に示すように水分センサ2Aをある位置に配置した場合には、最も遠方となる漏水位置(Pw)は、第1位置(P1)である。この場合、第1位置(P1)を中心として第1距離(L1)と検知距離差(Ls)との和を半径とする領域が、第1位置(P1)で漏水が発生した場合に判定が不可能になる第1の非判定領域(R1)となる。
また、第2位置(P2)を中心として第1距離(L2)と検知距離差(Ls)との和を半径とする領域が、第2位置(P1)で漏水が発生した場合に判定が不可能になる第2の非判定領域(R2)となる。また、図示は省略するが、第1位置(P1)から第3位置(P3)の間で漏水が発生した場合に判定が不可能になる非判定領域は第1の非判定領域(R1)に含まれ、第3位置(P3)から第2位置(P2)の間で漏水が発生した場合に判定が不可能になる非判定領域は第2の非判定領域(R2)に含まれることになる。
つまり、室内の床面のうち、第1の非判定領域(R1)と第2の非判定領域(R2)の何れかに含まれる領域は、スプリンクラ10の動作であるか漏水であるかの判定が不可能である一方、第1の非判定領域(R1)と第2の非判定領域(R2)の何れにも含まれない領域は、スプリンクラ10の動作であるか漏水であるかの判定が可能になる。
そのため、本実施形態では、室内の床面のうち、第1の非判定領域(R1)と第2の非判定領域(R2)とを除外した領域を、判定領域(Rs)として設定している。これにより、水分センサ2Bを判定領域(Rs)に配置すれば、配管9のどの部位が漏水位置(Pw)となったとしても、検知時間差(Ts)を確保することができ、スプリンクラ10の動作であるか漏水であるかを判定することができる。
このように、水分センサ2Bは、水分センサ2Aよりも配管9から離れた位置であって、水分センサ2Aで水分が検知されてから所定の検知時間差(Ts)が経過した時点以降に水分を検知する位置関係となるように配置されている。
そして、漏水検知システム1は、水分センサ2Aの検知結果と水分センサ2Bの検知結果に基づいて、配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定する。また、本実施形態では、漏水検知システム1は、水分センサ2A、水分センサ2Bおよび流量センサ7の検知結果に基づいて、配管9からの漏水の規模を判定する。なお、この判定は判定部4によって行われるものの、説明の簡略化のために、以下では漏水検知システム1を主体としている。
漏水検知システム1は、図6に示す漏水検知処理を開始すると、水分センサ2Aが水分を検知したか否かを判定し(S1)、水分を検知していなければ(S1:NO)待機する一方、水分を検知すると(S1:YES)、第1タイマを作動させる(S2)。この第1タイマは、上記した検知時間差(Ts)を計時するものである。
第1タイマを作動させると、漏水検知システム1は、流量センサ7から取得した配管9を流れる水の流量が基準より少ないか否かを判定する(S3)。この基準は、上記した小規模水漏れであるのか、大規模水漏れまたはスプリンクラ10の動作であるのかを判定するために設定されており、配管9から水がぽたぽたと滴下する際の流量を目安にして設定されている。
漏水検知システム1は、流量が基準よりも少ない場合には(S3:YES)、小規模水漏れと判定して(S4)、次工程に進む。この次工程では、漏水の規模の報知やバルブ8の閉鎖信号の出力等が行われる。なお、水分センサ2Aで水分を検知した時点で漏水の報知を行う構成とすることもできる。
一方、漏水検知システム1は、流量が基準よりも多い場合には(S3:NO)、第2タイマを作動させた後(S5)、水分センサ2Bが水分を検知したか否かを判定する(S6)。この第2タイマは、ステップS6の処理の待機時間を計時するものである。これは、床面にキャビネットが設置されていたり絨毯等が敷き詰めてあったりすると、水が遮られたり流れが阻害されたりして水分センサ2Bまで到達しない、あるいは、水分センサ2Bに到達するまでに過度に時間を要するおそれがあるためである。
漏水検知システム1は、水分センサ2Bが水分を検知していないと判定すると(S6:NO)、第2タイマが待機時間を超えたかを判定し(S7)、第2タイマが待機時間を超えていなければ(S7:NO)ステップS6に移行する。一方、漏水検知システム1は、水分センサ2Bが水分を検知しないまま第2タイマが待機時間を超えた場合には(S6:NO、S7:YES)、ステップS10に移行して大規模水漏れと判定する(S10)。
これは、流量が多い状態で水分センサ2Aが水分を検知しているにもかかわらず、ある程度の時間が経過しても水分センサ2Bで水分を検知されないのは、上記したように何らかの障害により水分の流れが阻害されていると考えられるためである。
これに対して、漏水検知システム1は、待機時間が経過する前に水分センサ2Bで水分を検知した場合には(S6:YES)、第1タイマが検知時間差(Ts)を超えているか否かを判定し(S8)、第1タイマが検知時間差(Ts)を超えていれば(S8:YES)、大規模水漏れと判定し(S10)、小規模水漏れのときと同様に次工程に移行する。
一方、漏水検知システム1は、水分センサ2Bで水分を検知したときに第1タイマが検知時間差(Ts)を超えていない場合には(S8:NO)、検知時間差(Ts)以下のごく僅かな時間差で広範囲に水分が検知されたことから、スプリンクラ10の動作と判定して(S9)、小規模水漏れのときと同様に次工程に移行する。
この場合、図1に例示する配置ではスプリンクラ10が動作したときには、水分センサBが水分センサAよりもスプリンクラ10に近い位置に配置されていれば先に水分センサ2Bで水分が検知されると考えられるものの、その場合であっても第1タイマが検知時間差(Ts)を超えていない状態で水分センサ2Bにて水分が検知されたことになるため、スプリンクラ10の動作と判定される。逆に、水分センサBが水分センサAよりもスプリンクラから遠い位置に配置されている場合には、検知時間差(Ts)以下のごく僅かな時間差で水分センサBによって水分が検知されることから、スプリンクラ10の動作であると判定することができる。なお、小規模水漏れ、大規模水漏れ、スプリンクラ10の動作の判定結果に応じて、次工程で行う処理を変更する構成とすることもできる。
このように、漏水検知システム1は、水分センサ2Aの検知結果と水分センサ2Bの検知結果とに基づいて、特には、各センサで水分を検知した際の時間差に基づいて、配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定している。
以上説明した漏水検知システム1によれば、次のような効果を得ることができる。
漏水検知システム1は、第1の水分センサとしての水分センサ2Aと、水分センサ2Aよりも配管9から離れた位置に配置されている第2の水分センサとしての水分センサ2Bとを備え、水分センサ2Aの検知結果と水分センサ2Bの検知結果とに基づいて、配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定する。
このとき、漏水検知システム1は、配管に近い側の水分センサAのほうが先に水分を検知すれば配管9からの漏水であると判定し、配管に遠い側の水分センサBのほうが先に水分を検知すればスプリンクラの動作であると判定する。これにより、室内への漏水を検知することができるとともに、スプリンクラ10が動作したのか否かを直接的に判定することができない場合であっても、水分センサ2の検知結果によって配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定することができる。
漏水検知システム1では、検知時間差(Ts)は、スプリンクラ10から散布された水が当該スプリンクラ10の真下の床面に到達するまでの到達時間(Ta1)と最も離れた床面に到達するまでの到達時間(Ta2)との差分である到達時間差(Ta)と、水分センサ2に水分が付着してから水分の検知が出力されるまでに要する応答時間(Tb)との和を最小値とする時間が設定される。
これにより、配管9からの漏水と、大量の水を一定時間継続して散水するため単位時間当たりの流量が多いため配管9からの漏水と区別することが困難であるスプリンクラ10の動作とを判定することができる。したがって、室内への漏水を検知することができるとともに、スプリンクラ10が動作したのか否かを直接的に判定することができない場合であっても、水分センサ2の検知結果によって配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定することができる。
また、漏水検知システム1は、水分センサ2Bを検知時間差(Ts)に対応する検知距離差(Ls)を生じさせるために設定される判定領域(Rs)に配置しており、その判定領域(Rs)は、室内の床面のうち、水分センサ2Aの位置に基づいて設定され、配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定できない第1の非判定領域(R1)と第2の非判定領域(R2)とを除外した領域として設定されている。
このように、配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定することができない領域を除外し、その除外した領域に第2の水分センサを配置することにより、配管9のどの位置で漏水が発生したとしても、正しく配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定することができる。
また、漏水検知システム1は、配管9を流れる水の量を検知する流量センサ7を備え、水分センサ2A、水分センサ2Bおよび流量センサ7の検知結果に基づいて、配管9からの漏水の規模を判定する。これにより、テープ等で応急措置を施せる程度の漏水か、業者に頼まなければ行けないような破損なのかを判断する材料を提供することができる。
また、漏水検知システム1は、上記した実施例で示したものに限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、例えば以下のように拡張や変形することができる。
実施形態ではステップS3において流量に基づいた判定をし、その後に配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定する処理の流れを示したが、ステップS2にて第1タイマを作動させた後、ステップS3を省略してステップS5に移行して、流量の判定をすることなく配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定することができる。
また、実施形態では水分センサ2Aで水分を検知したことをステップS1としたが、ステップS1の前にいずれかの水分センサ2で水分が検知されたことを以て漏水と判定する処理を挿入し、その後、漏水の規模と配管9からの漏水であるのかスプリンクラ10が動作したのかを判定する処理を実行することもできる。
また、ステップS1において水分を検知していない時点における流量を時系列で記憶しておき、水分を検知した時点以前の流量の変化に基づいて漏水量の大小を判定する構成とすることもできる。これにより、家屋へ水を導入する入口に1つの流量センサ7が設けられており、検知対象となる部屋以外において水が使われた際にも流量センサ7によって検知しているような場合であっても、漏水の規模をより正確に判定することができる。
実施形態では配管9の部位を基準にして非判定領域(R1、R2)を設定したが、非判定領域は、例えば図7に示すように、配管9から所定のオフセット距離(Lo)だけ離間した仮想的な第1位置(P11)と仮想的な第2位置(P12)とを基準として設定することができる。換言すると、判定領域(Rs1)は、第1の非判定領域(R11)と第2の非判定領域(R12)とを室内側に所定のオフセット距離(Lo)分移動させた領域を除外した領域として設定することができる。
この場合も、実施形態と同様に、仮想的な第1位置(P11)と仮想的な第2位置(P12)との距離L11、L12)に基づいて、第1の非判定領域(R11)と第2の非判定領域(R12)とを設定すればよい。これにより、配管9に穴が空いて水が勢いよく漏出し、配管9の近傍に配置した水分センサ2では水分が検知されないといったことを抑制できる。この場合、オフセット距離(Lo)としては、数ミリ程度の穴が空いたときに水分が飛散する距離等を想定して設定することができる。
また、実施形態では1ペア2つの水分センサ2を配置する例を示したが、例えば図8に示すように、第1の水分センサとして機能する水分センサ2を室内に複数配置することができる。この場合、水分センサ2Bは、水分センサ2Aに対する非判定領域(R21)と水分センサ2Eに対する非判定領域(R22)とを除外した判定領域(Rs2)に配置される。この場合も、実施形態と同様に、第1位置(P1)と第2位置(P2)との距離L21、L22)に基づいて、第1の非判定領域(R21)と第2の非判定領域(R22)とを設定すればよい。
そして、水分センサ2Aと水分センサ2Bとのペアで実施形態のように漏水を検知し、水分センサ2Eと水分センサ2Bとのペアで実施形態のように漏水を検知すれば、第1位置(P1)側では水分センサ2Eによって迅速に漏水の検知が可能となり、第2位置(P2)側では水分センサ2Aによって迅速に漏水の検知が可能となる。また、3つの水分センサ2の検知結果に基づいてスプリンクラ10の動作を判定することが可能となり、判定の精度を向上させることができる。
また、複数の水分センサ2を有する漏水検知システム1は、配管9からの漏水を検知するだけでなく、他の用途でも利用することができる。例えば、水分センサ2Bを窓際に配置し、水分センサ2Bで水分が検知されたものの検知時間差(Ts)以内に水分センサ2Aで水分が検知されなかった場合や、水分センサBで水分が検知されてから検知時間差(Ts)が経過した以降に水分センサAで水分が検知された場合等に、窓の開け放しや窓の破損等によって窓から水が侵入したと判定することができる。
図面中、1は漏水検知システム、2、2A〜2Eは水分センサ、3はタイマ、4は判定部、5は出力部、7は流量センサ、8はバルブ、9は配管、10はスプリンクラ、R1、R11、R21は第1の非判定領域、R2、R12、R22は第2の非判定領域、Rs、Rs1、Rs2は判定領域を示す。

Claims (6)

  1. スプリンクラが設置されている室内に配設されている配管からの漏水を検知する漏水検知システムであって、
    室内の床面に配置されている水分を検知する第1の水分センサと、
    前記第1の水分センサよりも前記配管から離れた位置に配置されている第2の水分センサと、
    前記第1の水分センサの検知結果と前記第2の水分センサの検知結果とに基づいて、前記配管からの漏水であるのか前記スプリンクラが動作したのかを判定する判定部と、を備え、
    前記判定部は、前記第1の水分センサよりも先に前記第2の水分センサによって水分が検知された場合に前記スプリンクラの動作であると判定することを特徴とする漏水検知システム。
  2. 時間を計時するタイマを備え、
    前記第2の水分センサは、前記配管に漏水が発生した際、前記第1の水分センサで水分が検知されてから所定の検知時間差(Ts)が経過した時点以降に水分を検知する位置関係で配置されており、
    前記検知時間差(Ts)は、前記スプリンクラから散布された水が当該スプリンクラの真下の床面に到達するまでの到達時間(Ta1)と最も離れた床面に到達するまでの到達時間(Ta2)との差分である到達時間差(Ta)と、水分センサに水分が付着してから水分の検知が出力されるまでに要する応答時間(Tb)との和を最小値とする時間が設定されるものであり、
    前記判定部は、前記第1の水分センサで水分を検知してから前記検知時間差が経過する前に前記第2の水分センサによって水分が検知された場合に前記スプリンクラの動作であると判定し、前記第1の水分センサで水分を検知してから前記検知時間差が経過した以降に前記第2の水分センサによって水分が検知された場合に前記配管からの漏水であると判定することを特徴とする請求項1記載の漏水検知システム。
  3. 前記第2の水分センサは、前記検知時間差(Ts)に対応する検知距離差(Ls)を生じさせるために設定される領域であって、前記第1の水分センサと配管との位置関係に基づいて定まる判定領域(Rs)に配置されており、
    前記第1の水分センサから遠い側の前記配管の端部を第1位置(P1)とし、前記第1の水分センサから近い側の前記配管の端部を第2位置(P2)とし、前記第1の水分センサに最も近い前記配管の部位を第3位置(P3)とし、
    前記第1位置(P1)から前記第1の水分センサまでの距離を第1距離(L1)とし、前記第2位置(P2)から前記第1の水分センサまでの距離を第2距離(L2)とし、前記第3位置(P3)から前記第1の水分センサまでの距離を第3距離(L3)とすると、
    前記検知距離差(Ls)は、前記配管ら漏出した水が最も早く前記第1の水分センサに到達する距離である前記第3距離(L3)と、前記第1の水分センサに到達してから前記検知時間差(Ts)が経過した後に水が到達する距離(Lw)との差分を最小値とする距離が設定されており、
    前記判定領域(Rs)は、室内の床面のうち、前記第1位置(P1)を中心として前記第1距離(L1)と前記検知距離差(Ls)との和を半径とする第1の非判定領域(R1)と、前記第2位置(P1)を中心として前記第2距離(L2)と前記検知距離差(Ls)との和を半径とする第2の非判定領域(R2)とを除外した領域として設定されていることを特徴とする請求項2記載の漏水検知システム。
  4. 前記判定領域(Rs)は、前記第1の非判定領域(R1)と前記第2の非判定領域(R2)とを、室内側に所定のオフセット距離(Lo)分移動させた領域を除外した領域として設定されていることを特徴とする請求項3記載の漏水検知システム。
  5. 前記配管を流れる水の量を検知する流量センサを備え、
    前記判定部は、前記第1の水分センサ、前記第2の水分センサおよび前記流量センサの検知結果に基づいて、前記配管からの漏水の規模を判定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の漏水検知システム。
  6. 前記第1の水分センサとして機能する水分センサを、室内に複数配置したことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の漏水検知システム。
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