JP2019157663A - 動翼体、及び回転機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ロータディスクの回転数に応じて、動翼に発生する振動を適正に抑制したり、振動数及び減衰のばらつきを小さくしたりすることの可能な動翼体、及び回転機械を提供することを目的とする。【解決手段】ロータディスクが回転した際に一対の動翼51のプラットホーム52間に形成された隙間Hを塞ぎ、ロータディスクの回転数に応じて、一対の動翼51のプラットホーム52の対向面52bとの間の接触面積を変化させるとともに、共振が発生する回転数において、一対の動翼51のプラットホーム52の対向面52bとの間の接触面積を増加させるダンパ部材42を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、動翼体、及び回転機械に関する。
回転機械のうちの1つとして、ガスタービンがある。ガスタービンは、圧縮機と、燃焼器と、タービンと、を備える。
圧縮機は、空気取入口から取り込んだ空気を圧縮することで高温・高圧の圧縮空気を生成する。燃焼器は、圧縮空気に燃料を供給して燃焼させることで高温・高圧の燃焼ガス(作動流体)を生成する。タービンは、燃焼ガスにより駆動されるとともに、タービンに連結された発電機を駆動させる。
上記圧縮機及びタービンは、動翼体を有する。動翼体は、主軸と一体に回転するロータディスクと、ロータディスクの外周部から放射状に延出するように組み付けられる複数の動翼と、を有する。複数の動翼は、各翼根部がロータディスクの外周部に形成された溝にそれぞれ係合している。
このような構成とされた動翼体では、複数の動翼のプラットホーム間に形成された隙間から燃焼ガスの漏出を抑制する必要があるとともに、回転機械の起動時に通過する共振点において、動翼の振動を減衰させる必要がある。
特許文献1には、周方向に隣接するプラットホーム同士の隙間に装着されたダンパ部材と、プラットホームとダンパ部材との間に介装されてダンパ部材に対する接触角度を調整可能な調整部材と、を備えた動翼体が開示されている。
特開2014−185646号公報
近年、ロータディスクの回転数に応じて、動翼に発生する振動を適正に抑制したり、振動数及び減衰のばらつきを小さくしたりすることが望まれている。
そこで、本発明は、ロータディスクの回転数に応じて、動翼に発生する振動を適正に抑制したり、振動数及び減衰のばらつきを小さくしたりすることの可能な動翼体、及び回転機械を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る動翼体は、主軸と一体に回転可能なロータディスクと、前記ロータディスクに装着されるとともに、該ロータディスクの外周部から放射状に延びる複数の動翼と、前記ロータディスクの周方向において、互いに隣り合う位置に配置された一対の動翼のプラットホームの対向面と接触するダンパ部材と、を備え、前記ダンパ部材は、前記ロータディスクが回転した際に前記一対の動翼のプラットホーム間に形成された隙間を塞ぎ、前記ロータディスクの回転数に応じて、前記一対の動翼のプラットホームの対向面との接触面積を変化させる。
本発明によれば、一対の動翼のプラットホーム間に形成された隙間を塞ぐダンパ部材を有することで、該隙間を介して、ロータディスク側に燃焼ガスが漏れ流れることを抑制できる。
また、起動時の共振が発生する回転数において、一対の動翼のプラットホームの対向面とダンパ部材との間の面積を増加させることで、大きな摩擦抵抗を発生させることが可能となる。これにより、ロータディスクの回転数(共振が発生する回転数)に応じて、動翼に発生する振動を適正に抑制することができる。
さらに、共振が発生しない回転数において、一対の動翼のプラットホームの対向面とダンパ部材との間の面積を減少させることで、摩擦抵抗を小さくすることが可能となる。これにより、定格運転時では振動数及び減衰のばらつきを小さくすることができる。
また、本発明の一態様に係る動翼体において、前記ダンパ部材は、前記ロータディスクの回転数が第1の回転数のときに、前記一対の動翼のプラットホームの対向面との接触面積を増加させ、前記ロータディスクの回転数が前記第1の回転数とは異なる第2の回転数のときに、前記一対の動翼のプラットホームの対向面との接触面積を減少させてもよい。
このように、ロータディスクの回転数が第1の回転数のときに、一対の動翼のプラットホームの対向面との間の接触面積を増加させるダンパ部材を有することで、第1の回転数のときに共振が発生する場合において、動翼に発生する振動を適正に抑制することができる。
また、第2の回転数のときに、一対の動翼のプラットホームの対向面との接触面積を減少させるダンパ部材を有することで、第2の回転数のときに、一対の動翼のプラットホームの対向面とダンパ部材との間に発生する摩擦抵抗を小さくすることが可能となる。これにより、振動数及び減衰のばらつきを小さくすることができる。
また、本発明の一態様に係る動翼体において、前記一対の動翼の対向面は、該動翼の翼部から前記ロータディスクに向かうにつれて、前記一対の動翼のプラットホーム間に形成される空間を拡径する傾斜面とされており、前記ダンパ部材は、前記一対の動翼の前記対向面に沿う山型形状とされた板状ダンパであるとともに、該ダンパ部材の中心位置から外側に向かうにつれて幅が広くなる複数の傾斜部を有し、前記複数の傾斜部の傾斜角度は、前記ダンパ部材の中心位置から外側に向かうにつれて大きくなってもよい。
このように、一対の動翼の対向面に沿う山型形状とされ、中心位置から外側に向かうにつれて幅が広くなり、かつダンパ部材の中心位置から外側に向かうにつれて傾斜角度が大きくなる複数の傾斜部を有することで、ロータディスクの回転数が低いとき(共振が発生する回転数のとき)に、ダンパ部材の外部を構成し、かつ幅の広い傾斜部と一対の動翼の対向面とを接触させることが可能となる。
これにより、一対の動翼の対向面とダンパ部材との間に大きな摩擦抵抗を発生させることが可能となるので、動翼に発生する振動を適正に抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る動翼体において、前記複数の傾斜部は、前記主軸が延びる方向に配置された複数の接触部をそれぞれ有しており、前記複数の接触部は、前記一対の動翼の対向面と接触する接触面を有してもよい。
このように、主軸が延びる方向に配置された複数の接触部が、一対の動翼の対向面と接触する接触面を有することで、複数の傾斜部のうち、ダンパ部材の外部を構成する傾斜部と一対の動翼の対向面とが接触する接触面積と、ダンパ部材の中央部に配置された傾斜部と一対の動翼の対向面とが接触する接触面積と、を異ならせることが可能となる。これにより、一対の動翼の対向面とダンパ部材とが接触した際に発生する摩擦抵抗を調節することができる。
また、本発明の一態様に係る動翼体において、前記一対の動翼のプラットホームのうち、前記ロータディスクの回転数が高いときに前記ダンパ部材と接触する一方の前記プラットホームの接触部分に、前記ダンパ部材を固定させてもよい。
このように、一対の動翼のプラットホームのうち、ロータディスクの回転数が高いときにダンパ部材と接触する一方のプラットホームの接触部分とダンパ部材とを固定させることで、一対の動翼の対向面に対するダンパ部材の姿勢を保つことが可能となる。これにより、一対の動翼の対向面とダンパ部材とを適切な状態で接触させることができる。
また、本発明の一態様に係る動翼体において、前記一対の動翼の対向面は、該一対の動翼の翼部から前記ロータディスクに向かうにつれて、前記一対の動翼のプラットホームに形成される空間を拡径する傾斜面とされており、前記ダンパ部材は、前記一対の動翼の対向面に沿う山型形状とされ、前記ロータディスクの回転数が高いときに前記一対の動翼の対向面と接触する山型部と、前記周方向における前記山型部の両端に設けられ、前記ロータディスクの回転数が低い段階で前記一対の動翼の対向面と接触する端面を含む折れ曲がり部と、を有してもよい。
このように、一対の動翼の対向面に沿う山型形状とされ、ロータディスクの回転数が高いときに一対の動翼の対向面と接触する山型部と、周方向における山型部の両端に設けられ、ロータディスクの回転数が低い段階で一対の動翼の対向面と接触する端面を含む折れ曲がり部と、をダンパ部材が有することで、ロータディスクの回転数が高いときに共振が発生する場合において、一対の動翼の対向面とダンパ部材との接触面積を増加させることが可能となる。
これにより、ロータディスクの回転数が高いときに、一対の動翼の対向面と山型部との間に大きな摩擦抵抗を発生させることが可能となるので、動翼に発生する振動を適正に抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る動翼体において、前記山型部の両端に設けられた前記折れ曲がり部のうち、一方の前記折れ曲がり部の端面と前記プラットホームとを固定させてもよい。
このように、山型部の両端に設けられた折れ曲がり部のうち、一方の折れ曲がり部の端面と対向面とを固定させることで、一対の動翼の対向面に対するダンパ部材の姿勢を保つことが可能となる。これにより、一対の動翼の対向面とダンパ部材とを適切な状態で接触させることができる。
また、本発明の一態様に係る動翼体において、前記一対の動翼の前記対向面のうち、一方の前記対向面に一端が固定され、前記ダンパ部材の姿勢を保つ支持部材を有してもよい。
このように、一対の動翼の対向面のうち、一方の対向面に一端が固定され、ダンパ部材の姿勢を保つ支持部材を有することで、ロータディスクが回転していない状態において、一対の動翼の対向面とダンパ部材とが大きく離れることを抑制できる。
また、ロータディスクが回転していない状態において、ダンパ部材の接触面と一対の動翼の対向面とを対向させることが可能となる。これにより、ロータディスクを回転させた際、一対の動翼の対向面とダンパ部材とを適切な状態で接触させることができる。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る回転機械は、上記動翼体を有する。
本発明によれば、上記動翼体を有することで、動翼に発生する振動を適正に抑制することができる。
本発明によれば、動翼に発生する振動を適正に抑制したり、振動数及び減衰のばらつきを小さくしたりすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る回転機械の概略構成を模式的に示す断面図である。 図1に示す回転機械を構成する動翼体のB−B線方向の断面図である。 図1に示す動翼の斜視図である。 図2に示す第1の実施形態のダンパ部材を拡大した断面図である。 図4に示すダンパ部材をD視した図である。 図2に示す構造体のうち、領域Cで囲まれた部分に対応する断面図であるとともに、ロータディスクが低速で回転しているときの一対の動翼の対向面とダンパ部材との接触状態を模式的に示す図である。 図2に示す構造体のうち、領域Cで囲まれた部分に対応する断面図であるとともに、ロータディスクが中速で回転しているときの一対の動翼の対向面とダンパ部材との接触状態を模式的に示す図である。 図2に示す構造体のうち、領域Cで囲まれた部分に対応する断面図であるとともに、ロータディスクが高速で回転しているときの一対の動翼の対向面とダンパ部材との接触状態を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施形態の第1変形例に係る動翼体の主要部を拡大した断面図であるとともに、ロータディスクが低速で回転しているときの一対の動翼の対向面とダンパ部材との接触状態を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施形態の第2変形例に係る動翼体の主要部を拡大した断面図であるとともに、ロータディスクが低速で回転しているときの一対の動翼の対向面とダンパ部材との接触状態を模式的に示す図である。 第1の実施形態の変形例に係るダンパ部材の平面図である。 図11に示すダンパ部材のE−E線方向の断面を示す図であるとともに、低速回転時における一対の動翼の対向面とダンパ部材との接触状態を模式的に示す動翼体の断面図である。 図11に示すダンパ部材のF−F線方向の断面を示す図であるとともに、高速回転時における一対の動翼の対向面とダンパ部材との接触状態を模式的に示す動翼体の断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る動翼体の主要部を拡大した断面図であるとともに、ロータディスクが低速で回転しているときの一対の動翼の対向面とダンパ部材との接触状態を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る動翼体の主要部を拡大した断面図であるとともに、ロータディスクが高速で回転しているときの一対の動翼の対向面とダンパ部材との接触状態を模式的に示す図である。 図14に示すダンパ部材を拡大した断面図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1を参照して、第1の実施形態の回転機械10の概略構成について説明する。図1では、回転機械10の一例として、ガスタービンを例に挙げて以下の説明を行う。また、図1では、軸線方向Daに対してそれぞれ複数配置されたロータディスク32,47を簡略化した状態(互いに隣り合うロータディスク32同士が分割されていない状態で、かつ互いに隣り合うロータディスク47同士が分割されていない状態)で図示する。
図1において、Aは外気(以下、「外気A」という)、Acomは圧縮空気(以下、「圧縮空気Acom」という)、Arは主軸20の軸線(以下、「軸線Ar」という)、Daは軸線方向(以下、「軸線方向Da」という)をそれぞれ示している。
また、図1において、Dauは軸線方向Daの一方側である軸線方向上流側(以下、「軸線方向上流側Dau」という)、Dadは軸線方向Daの他方側である軸線方向下流側(以下、「軸線方向下流側Dad」という)、Dcは主軸20及びロータディスク47の周方向(以下、「周方向Dc」という)をそれぞれ示している。
さらに、図1において、Drは軸線Arに対する径方向(以下、「径方向Dr」という)、Droは径方向Drにおいて軸線Arから遠ざかる側である径方向外側(以下、「径方向外側Dro」という)、Driは径方向Drにおいて軸線Arに近づく側である径方向内側(以下、「径方向内側Dri」という)をそれぞれ示している。
回転機械10は、圧縮機11と、タービン13と、中間車室15と、燃焼器17と、排気室19と、主軸20と、を備える。
圧縮機11は、外気Aを圧縮して圧縮空気Acomを生成する。圧縮機11は、圧縮機車室21と、圧縮機ロータ23と、を有する。
圧縮機車室21は、筒状とされており、圧縮機ロータ23を収容している。圧縮機車室21の上流側には、圧縮機11が外部から外気Aを取り込むための空気取込口21Aが設けられている。
圧縮機車室21の径方向内側Driには、複数の静翼群25が固定されている。複数の静翼群25は、軸線方向Daに間隔を空けた状態で配列されている。複数の静翼群25は、周方向Dcに配列された複数の静翼29で構成されている。
圧縮機ロータ23は、軸線Ar方向に延在し、かつ圧縮機車室21内に収容された主軸20の外側に配置されている。
圧縮機ロータ23は、軸線Arを中心として回転する。圧縮機ロータ23は、複数のロータディスク32と、複数の動翼列34と、を有する。
ロータディスク32は、軸線Arを中心として軸線方向Daに延在している。ロータディスク32は、軸線方向Daに間隔を空けた状態で複数配列されている。動翼列34は、ロータディスク32の外周部に固定されている。
各動翼列34は、いずれかの静翼群25の軸線方向上流側Dauに配置されている。動翼列34は、周方向Dcに並んで配置された複数の動翼36で構成されている。
次に、図1〜図5を参照して、タービン13について説明する。図1〜図5において、同一構成部分には、同一符号を付す。
タービン13は、圧縮機11の軸線方向下流側Dadに配置されている。タービン13は、主軸20の外側に配置された複数の動翼体40と、タービン車室41と、静翼群44と、を有する。
複数の動翼体40は、軸線方向Da(図1参照)に対して間隔を空けて配置されている。動翼体40は、タービンロータ38を構成するロータディスク47及び動翼列49と、ダンパ部材42と、を有する。
タービンロータ38は、主軸20の外側に設けられている。タービンロータ38は、軸線方向Daに対して間隔を空けて配列された複数のロータディスク47と、各ロータディスク47に設けられた動翼列49と、を有する。タービンロータ38は、軸線Arを中心として主軸20と一体に回転する。
ロータディスク47は、主軸20の外側に設けられている。ロータディスク47は、主軸20と一体に回転可能な構成とされている。
ロータディスク47の外周部には、複数の嵌合溝47Aが形成されている。複数の嵌合溝47Aは、周方向Dcに等間隔となるように放射状に形成されている。
複数の嵌合溝47Aは、動翼列49を構成する動翼51の翼根部53と嵌合可能な形状とされている。嵌合溝47Aは、動翼51を装着させるための溝である。
ロータディスク47には、冷却空気が通る冷却空気通路(図示せず)が形成されている。冷却空気通路を通った冷却空気は、動翼51内に導入されることで、動翼51の冷却に利用される。
複数の動翼列49は、各ロータディスク47の外周部に設けられている。これにより、複数の動翼列49は、軸線方向Daに配列されている。
動翼列49は、複数の動翼51を有する。動翼51は、翼根部53と、翼部54と、プラットホーム52と、を有する。
翼根部53は、プラットホーム52の内側に設けられている。翼根部53の断面形状は、クリスマスツリー形状とされている(図2参照)。翼根部53は、ロータディスク47の板厚方向からロータディスク47に形成された嵌合溝47Aに嵌合されている。これにより、動翼51は、ロータディスク47に固定されている。
翼部54は、プラットホーム52の外側に設けられている。動翼列49を構成する複数の動翼51の翼部54は、径方向外側Droに放射状に延びている。
プラットホーム52は、翼根部53と翼部54とをつなぐ台座である。プラットホーム52の形状は、湾曲したプレート形状とされている。
動翼列49を構成する複数の動翼51が嵌合溝47Aにそれぞれ嵌合された状態において、周方向Dcにおいて互いに隣り合う位置に配置された2つの動翼51(以下、「一対の動翼51」という)のプラットホーム52の間には、隙間Hが形成されている。
この隙間Hを介して、複数のプラットホーム52の外側を流れる燃焼ガスG(図1参照)がロータディスク47側に漏れ流れるとタービン効率が低下するため好ましくない。
プラットホーム52は、隙間Hを区画する隙間形成面52aと、対向面52bと、を有する。隙間形成面52a及び対向面52bは、周方向Dcに配置されている。
対向面52bは、隙間形成面52aと翼根部53との間に配置されている。一対の動翼51の対向面52bは、動翼51の翼部54からロータディスク47に向かうにつれて、一対の動翼51のプラットホーム52間に形成される空間を拡径する傾斜面とされている。
次に、図1、図2、及び図4〜図8を参照して、ダンパ部材42について説明する。
図4において、Tはダンパ部材42の頂点(以下、「頂点T」という)、Oは対称軸(以下、「対称軸O」という)、Vp1は対称軸Oを通過し、ダンパ部材42を2等分する仮想平面(以下、「第1の仮想平面Vp1」という)をそれぞれ示している。
なお、対称軸Oは、ダンパ部材42の中心位置を結んだ線でもある。
また、図4において、Vp2は頂点Tを通過するとともに、第1の仮想平面Vp1に対して直交する仮想平面(以下、「第2の仮想平面Vp2」という)、αは第1の傾斜部56の接触面56aと第2の仮想平面Vp2とが成す傾斜角度(以下、「傾斜角度α」という)、βは第2の傾斜部57の接触面57aと第2の仮想平面Vp2とが成す傾斜角度(以下、「傾斜角度β」という)をそれぞれ示している。
さらに、図4において、W1は第1の傾斜部56の幅(以下、「幅W1」という)、W2は第2の傾斜部57の幅(以下、「幅W2」という)をそれぞれ示している。図4において、図2に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。
図5において、図4に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。図6〜図8において、図2及び図4に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。
ダンパ部材42は、一対の動翼51の対向面52bとロータディスク47との間に設けられている。ダンパ部材42は、対称軸Oを挟んで対称形状とされている。ダンパ部材42は、一対の動翼51の対向面52bに沿う山型形状とされた板状ダンパである。
ダンパ部材42は、一対の第1の傾斜部56と、一対の第2の傾斜部57と、を有する。つまり、ダンパ部材42は、複数の傾斜部(第1の実施形態の場合、一対の第1及び第2の傾斜部56,57)で構成されている。
一対の第1の傾斜部56は、対称軸Oを挟んで配置されるとともに、一体に構成されている。一対の第1の傾斜部56は、ダンパ部材42の中央部を構成している。一対の第1の傾斜部56は、ロータディスク47側に位置する隙間Hの開放端、及び一対の動翼51の対向面52bの一部と対向する接触面56aを有する。接触面56aは、第2の仮想平面Vp2に対して傾斜角度αで傾斜している。
一対の第1の傾斜部56は、ロータディスク47が回転している間、ロータディスク47側に位置する隙間Hの開放端を塞ぐシール部材として機能する。これにより、隙間Hを介して、燃焼ガスがロータディスク47側に漏れ流れることを抑制できる。
接触面56aは、ロータディスク47が中速で回転した際、一対の動翼51の対向面52bの一部と接触する(図7参照)。
また、接触面56aは、ロータディスク47が高速(第2の回転数の一例)で回転した際、隙間形成面52aと対向面52bとの間に形成された角部と接触する(図8参照)。
なお、一対の動翼51のプラットホーム52のうち、一方のプラットホーム52の隙間形成面52aと対向面52bとの間に形成された角部と接触面56aとを固定させてもよい。つまり、一対の動翼51のプラットホーム52のうち、ロータディスク47の回転数が高いときにダンパ部材42と接触する一方のプラットホーム52の接触部分とダンパ部材42とを固定させてもよい。
このように、一方のプラットホーム52の隙間形成面52aと対向面52bとの間に形成された角部と接触面56aとを固定させることで、一対の動翼51の対向面52bに対するダンパ部材42の姿勢を保つことが可能となる。
これにより、一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材42とを適切な状態で接触(具体的には、対向面52bと接触面56aまたは接触面57aとを接触)させることができる。
一対の第2の傾斜部57は、一対の第1の傾斜部56を挟み込むように、一対の第1の傾斜部56の両側に設けられている。一対の第2の傾斜部57は、ダンパ部材42の外部を構成している。一対の第2の傾斜部57は、一対の第1の傾斜部56と一体に形成されている。第2の傾斜部57の幅W2は、第1の傾斜部56の幅W1よりも大きくなるように構成されている。
一対の第2の傾斜部57は、対向面52bと対向する接触面57aを有する。接触面57aは、第2の仮想平面Vp2に対して傾斜角度βで傾斜している。傾斜角度βは、傾斜角度αよりも大きくなるように設定されている。
このように、傾斜角度αとされた一対の第1の傾斜部56の外側に、傾斜角度αよりも大きい傾斜角度βで傾斜する一対の第2の傾斜部57を有することで、ロータディスク47が低速で回転した際、一対の動翼51の対向面52bと接触面56aとが離れた状態で、一対の動翼51の対向面52bと接触面57a全体とを接触させることが可能となる(図6参照)。
これにより、ロータディスク47の回転数が低いとき(第1の回転数の一例)に共振が発生する場合において、動翼51に発生する振動を適正に抑制することができる。
なお、ロータディスク47の低速回転時に一対の動翼51の対向面52bと接触面57a全体とが接触した際の接触面積は、ロータディスク47の中速回転時において、一対の動翼51の対向面52bと接触面56aの一部とが接触した際の接触面積よりも大きい。
このため、対向面52bと接触面57aとの間に発生する摩擦抵抗は、対向面52bと接触面56aとの間に発生する摩擦抵抗よりも大きい。
上述したように、ダンパ部材42は、ロータディスク47の回転数が低いときに一対の動翼51のプラットホーム52の対向面52bとの接触面積を増加させ、ロータディスクの回転数が高くなるにつれて対向面52bとの接触面積を減少させる。
図1を参照するに、タービン車室41は、筒状とされており、タービンロータ38を覆っている。タービン車室41の径方向内側Driには、複数の静翼群44が固定されている。複数の静翼群44は、軸線方向Daに間隔を空けた状態で配列されている。各静翼群44は、周方向Dcに配列された複数の静翼45で構成されている。
タービン車室41には、冷却空気が通る冷却空気通路が形成されている。上記冷却空気通路を通った冷却空気は、静翼45内に導入されて、静翼45の冷却に利用される。
なお、静翼群44の構成によっては、中間車室15内の空気を冷却空気として、車室の冷却空気通路を経ずに、静翼群44を構成する静翼45に供給される場合もある。
ロータディスク47の径方向外側Droとタービン車室41の径方向内側Driとの間には、環状空間とされた燃焼ガス流路50が形成されている。燃焼ガス流路50には、燃焼器17で生成された高温の燃焼ガスGが供給される。
中間車室15は、軸線方向Daにおいて圧縮機車室21とタービン車室41との間に配置されている。中間車室15内には、圧縮機11により圧縮された外気Aである圧縮空気Acomが導入される。
燃焼器17は、中間車室15に固定されている。燃焼器17には、燃焼器17に燃料Fを供給する燃料ライン55が接続されている。燃料ライン55には、燃料流量を調節する燃料調節弁59が設けられている。燃焼器17は、燃料供給源からの燃料Fを圧縮空気Acom中で燃焼させることで、高温の燃焼ガスGを生成する。
排気室19は、タービン車室41の軸線方向下流側Dadに配置されている。
圧縮機車室21、中間車室15、タービン車室41及び排気室19は、互いに連結されることで、ガスタービン車室58を構成している。
第1の実施形態の動翼体40によれば、ロータディスク47の回転数が低いときに、一対の動翼51の対向面52bとの接触面積を増加させるダンパ部材42を有することで、ロータディスク47の回転数が低いときに共振が発生する場合において、動翼51に発生する振動を適正に抑制することができる。
また、ダンパ部材42がロータディスク47の回転数が高くなるにつれて、一対の動翼51の対向面52bとの接触面積を減少させることで、第2の回転数における一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材42との間に発生する摩擦抵抗を小さくするが可能となる。これにより、振動数及び減衰のばらつきを小さくすることができる。
また、上記構成とされた動翼体40を有する回転機械10は、共振が発生する低速回転(第1の回転数の一例)時において、動翼51に発生する振動を適正に抑制することができる。
なお、第1の実施形態では、一例として、一対の第1及び第2の傾斜部56,57(つまり、2種類の傾斜部)を用いてダンパ部材42を構成した場合を例に挙げて説明したが、例えば、第2の傾斜部57の外側に、さらに傾斜角度βよりも傾斜した接触面を有する傾斜部を設けてもよい。
つまり、ダンパ部材42は、ダンパ部材42の中心位置から外側に向かうにつれて幅が広くなる2種類以上の傾斜部で構成し、かつ複数の傾斜部の傾斜角度が中心位置から外側に向かうにつれて大きくなるように構成してもよい。
このような構成とすることで、ロータディスク47の回転数がかなり低速なときに共振点が存在する場合でも共振点での接触抵抗を大きくすることが可能となるので、動翼51に発生する振動を適正に抑制することができる。
次に、図9を参照して、本発明の第1の実施形態の第1変形例に係る動翼体60について説明する。図9において、図6に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。
動翼体60は、支持部材61を有すること以外は、第1の実施形態で説明した動翼体40(図6参照)と同様に構成されている。
支持部材61は、ロータディスク47が回転していない状態において、ダンパ部材42を支持する部材である。支持部材61は、一端61Aが一方の対向面52bに固定されている。支持部材61の他端61Bは、他方の対向面52bに固定されていない。
支持部材61は、ダンパ部材42の面42a(接触面56a,57aの反対側に配置された面)と対向するように配置されている。
支持部材61は、ダンパ部材42の面42aと対向するとともに、面42aの形状に沿う形状とされた支持面61aを有する。
第1の実施形態の第1変形例に係る動翼体60によれば、上記構成とされた支持部材61を有することで、ロータディスク47が回転していない状態において、ダンパ部材42の接触面56a,57aと一対の動翼51の対向面52bとを対向させることが可能となる。
これにより、共振が発生するロータディスク47の低速回転時において、一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材42の接触面57aとを適切な状態で接触させて、大きな摩擦抵抗を発生させることで、動翼51に発生する振動を適正に抑制することができる。
また、共振が発生しない回転数において、一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材42との間の面積を減少させることで、動翼51の振動数及び減衰のばらつきを小さくすることができる。
次に、図10を参照して、本発明の第1の実施形態の第2変形例に係る動翼体65について説明する。図10において、図6に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。
動翼体65は、支持部材66を有すること以外は、第1の実施形態で説明した動翼体40(図4及び図5参照)と同様に構成されている。
支持部材66は、ロータディスク47が回転していない状態において、ダンパ部材42を支持する部材である。支持部材66は、一端66Aが一方の対向面52bに固定されている。支持部材61の他端66Bは、他方の対向面52bに固定されていない。
支持部材66は、ダンパ部材42の面42aと対向する支持面66aを有する。支持面66aは、平面とされている。支持面66aは、ロータディスク47が回転してない状態において、ダンパ部材42の面42a側を支持する。
第1の実施形態の第2変形例に係る動翼体65によれば、一対の動翼51の対向面52bのうち、一方の対向面52bに一端66Aが固定され、ダンパ部材42の姿勢を保つ支持部材66を有することで、ロータディスク47が回転していない状態において、一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材42とが大きく離れることを抑制できる。
また、ロータディスク47が回転していない状態において、ダンパ部材42の接触面56a,57aと一対の動翼51の対向面52bとを対向させることが可能となる。
これにより、共振が発生するロータディスク47の低速回転時において、一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材42の接触面57aとを適切な状態で接触させて、大きな摩擦抵抗を発生させることで、動翼51に発生する振動を適正に抑制することができる。
また、共振が発生しない回転数において、一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材42との間の面積を減少させることで、動翼51の振動数及び減衰のばらつきを小さくすることができる。
次に、図11〜図13を参照して、第1の実施形態の第3変形例に係る動翼体70について説明する。図12及び図13において、図4〜図6及び図11に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。図12及び図13では、説明の便宜上、一対の動翼51の一部を図示する。
第1の実施形態の第3変形例に係る動翼体70は、第1の実施形態の動翼体40(図6参照)を構成するダンパ部材42に替えて、ダンパ部材71を有すること以外は、動翼体40と同様に構成されている。
ダンパ部材71は、ダンパ部材本体72と、複数の接触部73,75と、ダンパ部材本体72及び複数の接触部73,75から構成された一対の第1及び第2の傾斜部77,78と、を有する。
ダンパ部材本体72は、一対の動翼51の対向面52bに沿う山型形状とされた板状の部材である。ダンパ部材本体72は、一対の動翼51の対向面52bと対向する面72aと、面72aの反対側に配置された面72bと、を有する。
ダンパ部材本体72は、一対の第1の傾斜部77の一部を構成する中央部と、該中央部の外側に配置され、一対の第2の傾斜部78の一部を構成する外部と、を有する。
ダンパ部材本体72の中央部を構成する面72aは、第2の仮想平面Vp2に対して傾斜角度αで傾斜している。
ダンパ部材本体72の外部を構成する面72aは、第2の仮想平面Vp2に対して傾斜角度αよりも大きい傾斜角度βで傾斜している。
つまり、ダンパ部材本体72は、先に説明した第1の実施形態のダンパ部材42(図4参照)と同様な形状とされている。
複数の接触部73は、ダンパ部材本体72の中央部を構成する面72aに設けられている。複数の接触部73は、面72aから対向面52bに向かう方向に突出している。
複数の接触部73は、互いに間隔を空けた状態で軸線方向Daに配置されている。複数の接触部73は、ダンパ部材本体72と一体に形成されている。
複数の接触部73は、ロータディスク47(図2参照)が中速で回転した際に一対の動翼51の対向面52bと接触する接触面73aを有する。接触面73aは、第2の仮想平面Vp2に対して傾斜角度αで傾斜している。
複数の接触部75は、ダンパ部材本体72の外部を構成する面72aに設けられている。複数の接触部75は、間隔を空けた状態で軸線方向Daに配置されている。複数の接触部75は、ダンパ部材本体72と一体に形成されている。
複数の接触部75は、ロータディスク47(図2参照)が低速で回転した際に一対の動翼51の対向面52bと接触する接触面75aを有する。接触面75aは、第2の仮想平面Vp2に対して傾斜角度αよりも大きい傾斜角度βで傾斜している。
一対の第1の傾斜部77は、ダンパ部材71の中央部を構成している。一対の第1の傾斜部77は、ダンパ部材71の中央部に配置されたダンパ部材本体72と、複数の接触部73と、を有した構成とされている。
一対の第2の傾斜部78は、一対の第1の傾斜部77の外側に配置されている。一対の第2の傾斜部78は、ダンパ部材71の外部を構成している。
一対の第2の傾斜部78は、ダンパ部材71の外部を構成するダンパ部材本体72と、複数の接触部75と、を有した構成とされている。
第1の実施形態の第3変形例に係る動翼体70によれば、軸線方向Daに間隔を空けて複数配置された接触部73を含む一対の第1の傾斜部77と、軸線方向Daに間隔を空けて複数配置された接触部75を含み、一対の第1の傾斜部77の外側に配置された一対の第2の傾斜部78と、有することで、第1の傾斜部77と一対の動翼51の対向面52bとの接触面積と、第2の傾斜部78と一対の動翼51の対向面52bとの接触面積と、を異ならせることが可能となる。
これにより、回転数に応じて、一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材71とが接触した際に発生する摩擦抵抗を調節することができる。
なお、動翼体70に、先に説明した支持部材61(図9参照)または支持部材66(図10参照)を設けてもよい。
(第2の実施形態)
図14〜図16を参照して、本発明の第2の実施形態に係る動翼体80について説明する。図14及び図15において、図6に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。図14〜図16において、同一構成部分には、同一符号を付す。
動翼体80は、第1の実施形態の動翼体40を構成するダンパ部材42に替えて、ダンパ部材81を有すること以外は、動翼体40と同様に構成される。
ダンパ部材81は、山型部82と、折れ曲がり部83,84と、を有する。
山型部82は、一対の動翼51の対向面52bに沿う山型形状とされている。山型部82は、ダンパ部材81の中央部を構成している。山型部82の中央部は、隙間Hと対向している。山型部82の外部は、対向面52bと対向している。
山型部82は、ロータディスク47(図2参照)の回転数が高い(第1の回転数の一例)ときに一対の動翼51の対向面52bと接触する接触面82aを有する。
折れ曲がり部83,84は、山型部82を両側から挟み込むように、ロータディスク47の周方向に位置する山型部82の両端に設けられている。折れ曲がり部83は、ロータディスク47の回転により、一方の動翼51の対向面52bと接触する端面83aを有する。
折れ曲がり部84は、ロータディスク47の回転により、他方の動翼51の対向面52bと接触する端面84aを有する。
端面83a,84aは、山型部82の接触面82aよりも対向面52b側に突出した状態で配置されている。
これにより、端面83a,84aは、ロータディスク47の回転数が低い(第2の回転数の一例)段階で対向面52bと接触する(図14参照)。そして、ロータディスク47の回転数が低速から高速に変化する間も対向面52bと接触した状態を維持する(図15参照)。
端面83a,84aの面積は、先に説明した接触面82aの面積よりもかなり小さい。このため、端面83a,84aと対向面52bとが接触した状態で発生する摩擦抵抗は、接触面82aと対向面52bとが接触した状態で発生する摩擦抵抗よりも非常に小さい。
上記構成とされた折れ曲がり部83,84は、第2の回転数の一例である低速回転時において、山型部82の接触面82aが対向面52bと接触することを抑制するための接触抑制部材として機能する。
このため、山型部82の接触面82aは、ロータディスク47が高速で回転(第1の回転数の一例)した際(遠心力が大きくなった際)に、一対の動翼51の対向面52bと接触し、対向面52bとの間に大きな摩擦抵抗を発生させる(図15参照)。
つまり、ダンパ部材81は、ロータディスク47(図2参照)の回転数が高いときに、一対の動翼51の対向面52bとの接触面積を増加させ、ロータディスク47の回転数が低くなるにつれて、一対の動翼51の対向面52bとの接触面積を減少させる。
このように、ロータディスク47の回転数が高いときに、一対の動翼51の対向面52bとの接触面積を増加させるダンパ部材81を有することで、ロータディスク47の回転数が高いときに共振が発生する場合において、動翼51に発生する振動を適正に抑制することができる。
また、ダンパ部材81がロータディスク47の回転数が低くなるにつれて(共振が発生する回転数から外れるにつれて)、一対の動翼51の対向面52bとの接触面積を減少させることで、定格回転数において、一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材81との間に発生する摩擦抵抗を小さくすることが可能となる。これにより、振動数及び減衰のばらつきを小さくすることができる。
第2の実施形態の動翼体80によれば、ロータディスク47の回転数が高いときに一対の動翼51の対向面52bと接触する山型部82と、ロータディスク47の回転数が低い段階で一対の動翼51の対向面52bと接触する端面83a,84aを含む折れ曲がり部83,84と、を有することで、ロータディスク47の回転数が高いときに共振が発生する場合において、一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材81との接触面積を大きくすることが可能となる。
これにより、ロータディスク47の回転数が高いときに、一対の動翼51の対向面52bと山型部82との間に大きな摩擦抵抗を発生させることが可能となるので、動翼に発生する振動を適正に抑制することができる。
また、定格回転時において、一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材81との間の面積を減少させて、定格運転時での振動数及び減衰のばらつきを小さくすることができる。
なお、第2の実施形態の動翼体80において、山型部82に設けられた折れ曲がり部83,84のうち、一方の折れ曲がり部83の端面83aと対向面52bとを固定させてもよい。
このように、折れ曲がり部83の端面83aと対向面52bとを固定させることで、一対の動翼51の対向面52bに対するダンパ部材81の姿勢を保つことが可能となる。これにより、一対の動翼51の対向面52bとダンパ部材81とを適切な状態で接触させることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10…回転機械
11…圧縮機
13…タービン
15…中間車室
17…燃焼器
19…排気室
20…主軸
21…圧縮機車室
21A…空気取込口
23…圧縮機ロータ
25,44…静翼群
29,45…静翼
32,47…ロータディスク
34,49…動翼列
36,51…動翼
38…タービンロータ
40,60,65,70,80…動翼体
41…タービン車室
42,71,81…ダンパ部材
42a,72a,72b…面
47A…嵌合溝
50…燃焼ガス流路
52…プラットホーム
52a…隙間形成面
52b…対向面
53…翼根部
54…翼部
55…燃料ライン
56,77…第1の傾斜部
56a,57a,73a,75a,82a…接触面
57,78…第2の傾斜部
59…燃料調節弁
61,66…支持部材
61a,66a…支持面
61A,66A…一端
61B,66B…他端
72…ダンパ部材本体
73,75…接触部
82…山型部
83,84…折れ曲がり部
83a,84a…端面
A…外気
Acom…圧縮空気
Ar…軸線
C…領域
Da…軸線方向
Dau…軸線方向上流側
Dad…軸線方向下流側
Dc…周方向
Dr…径方向
Dro…径方向外側
Dri…径方向内側
F…燃料
G…燃焼ガス
H…隙間
O…対象軸
T…頂点
Vp1…第1の仮想平面
Vp2…第2の仮想平面
W1,W2…幅
α,β…傾斜角度

Claims (9)

  1. 主軸と一体に回転可能なロータディスクと、
    前記ロータディスクに装着されるとともに、該ロータディスクの外周部から放射状に延びる複数の動翼と、
    前記ロータディスクの周方向において、互いに隣り合う位置に配置された一対の動翼のプラットホームの対向面と接触するダンパ部材と、
    を備え、
    前記ダンパ部材は、前記ロータディスクが回転した際に前記一対の動翼のプラットホーム間に形成された隙間を塞ぎ、前記ロータディスクの回転数に応じて、前記一対の動翼のプラットホームの対向面との接触面積を変化させる動翼体。
  2. 前記ダンパ部材は、前記ロータディスクの回転数が第1の回転数のときに、前記一対の動翼のプラットホームの対向面との接触面積を増加させ、前記ロータディスクの回転数が前記第1の回転数とは異なる第2の回転数のときに、前記一対の動翼のプラットホームの対向面との接触面積を減少させる請求項1記載の動翼体。
  3. 前記一対の動翼の対向面は、該動翼の翼部から前記ロータディスクに向かうにつれて、前記一対の動翼のプラットホーム間に形成される空間を拡径する傾斜面とされており、
    前記ダンパ部材は、前記一対の動翼の前記対向面に沿う山型形状とされた板状ダンパであるとともに、該ダンパ部材の中心位置から外側に向かうにつれて幅が広くなる複数の傾斜部を有し、
    前記複数の傾斜部の傾斜角度は、前記ダンパ部材の中心位置から外側に向かうにつれて大きくなる請求項2記載の動翼体。
  4. 前記複数の傾斜部は、前記主軸が延びる方向に配置された複数の接触部をそれぞれ有しており、
    前記複数の接触部は、前記一対の動翼の対向面と接触する接触面を有する請求項3記載の動翼体。
  5. 前記一対の動翼のプラットホームのうち、前記ロータディスクの回転数が高いときに前記ダンパ部材と接触する一方の前記プラットホームの接触部分に、前記ダンパ部材を固定させる請求項1から4のうち、いずれか一項記載の動翼体。
  6. 前記一対の動翼の対向面は、該一対の動翼の翼部から前記ロータディスクに向かうにつれて、前記一対の動翼のプラットホームに形成される空間を拡径する傾斜面とされており、
    前記ダンパ部材は、前記一対の動翼の対向面に沿う山型形状とされ、前記ロータディスクの回転数が高いときに前記一対の動翼の対向面と接触する山型部と、
    前記周方向における前記山型部の両端に設けられ、前記ロータディスクの回転数が低い段階で前記一対の動翼の対向面と接触する端面を含む折れ曲がり部と、
    を有する請求項1記載の動翼体。
  7. 前記山型部の両端に設けられた前記折れ曲がり部のうち、一方の前記折れ曲がり部の端面と前記プラットホームとを固定させる請求項6記載の動翼体。
  8. 前記一対の動翼の前記対向面のうち、一方の前記対向面に一端が固定され、前記ダンパ部材の姿勢を保つ支持部材を有する請求項1から7のうち、いずれか一項記載の動翼体。
  9. 請求項1から8のうち、いずれか一項記載の動翼体を有する回転機械。
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