JP2019156431A - 細長コップ状容器のための合成樹脂フィルム製手提げ袋 - Google Patents

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稔史 松本
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Abstract

【課題】充分安価に製造することができ、収納した容器を充分安定して支持することができ、手提げ袋への容器の収納及び手提げ袋からの容器の取出を充分容易に遂行することができ、手提げ袋に容器を収納した状態においても容器内の飲料又は食料を容易に消費することができる細長コップ状容器のための合成樹脂フィルム製手提げ袋を提供する。【解決手段】合成樹脂フィルム製手提げ袋2は同一形状である片壁4と他壁とから構成されて、片壁と他壁とは矩形状の収納部8と収納部の上端から上方に延出する手提げ部10とを具備し、手提げ部の両側縁18は、収納部の両側縁14よりも幅方向内側に位置し、手提げ部には上端縁の中央部から下方に延びる切欠部20が形成され、収納部に容器を正立状態で収納して手提げ部の上端部を吊り下げると、容器の上端部は収納部の上方に突出し、手提げ部における切欠部の下端よりも上方の部分が容器の上端縁に密接せしめられる。【選択図】図1

Description

本発明は、飲料又は食料を収容した細長コップ状容器のための合成樹脂フィルム製手提げ袋に関する。
周知の如く、所謂コンビニ店或いはファーストフード店等において、コーヒー等の飲料或いはおでん等の食料をテイクアウトする場合には、一般に、円形底壁及び逆円錐台形側壁を有する、紙又は合成樹脂製の細長コップ状容器に飲料又は食料を収容し、更に必要に応じて容器の上端に合成樹脂製蓋を被嵌して容器の上端に形成されている開口を閉じている。顧客による持ち運びの便宜のためには、飲料又は食料を収容した容器を手提げ袋内に収納して顧客に渡すことが望まれる。下記特許文献1及び2には、飲料又は食料を収容した細長コップ状容器を収納するための合成樹脂フィルム製手提げ袋が開示されている。
特許第5920754号公報 特開2016−98039号公報
而して、上記特許文献1及び2に開示されている合成樹脂フィルム製手提げ袋は未だ充分に満足し得るものではなく、(1)手提げ袋における収納部に複数個のスポット接合部或いは溶着シール部を形成することが必要であること、手提げ袋における収納部を容器の全体を収納することができる比較的大きな寸法にすることが必要である等に起因して製造コストを充分に低減することができない、(2)手提げ袋内に収納した容器が必ずしも充分安定して支持されず、手提げ袋内で容器が傾斜乃至転倒してしまう虞がある、(3)容器の全体を手提げ袋の収納部内に位置せしめるために、手提げ袋内に手を深く進入することが必要であり、手提げ袋内への容器の収納及び手提げ袋からの容器の取出が必ずしも容易でない、(4)容器の全体が手提げ袋内に収納される故に、手提げ袋に容器を収納して状態で容器内の飲料又は食料を消費することが困難である、という解決すべき問題を有する。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、(1)充分安価に製造することができ、(2)収納した容器を充分安定して支持することができ、(3)手提げ袋への容器の収納及び手提げ袋からの容器の取出を充分容易に遂行することができ、そして更に(4)手提げ袋に容器を収納した状態においても容器内の飲料又は食料を容易に消費することができる、新規且つ改良された細長コップ状容器のための合成樹脂フィルム製手提げ袋を提供することである。
本発明者は、鋭意検討の結果、同一形状である片壁と他壁とから構成され、矩形状の収納部とこの収納部の上端から上方に延びる手提げ部からなる単純な形態の合成樹脂製手提げ袋において、特に、収納部の寸法と共に手提げ部の形状を独特なものに設定することによって、上記主たる技術的課題を達成することができることを見出した。
即ち、本発明によれば、上記主たる目的を達成する合成樹脂フィルム製手提げ袋として、
飲料又は食料を収容した細長コップ状容器のための合成樹脂フィルム製手提げ袋にして、
同一形状である片壁と他壁とから構成されており、
該片壁と該他壁とは矩形状の収納部と該収納部の上端から上方に延出する手提げ部とを具備し、
該片壁と該他壁との該収納部は、下端縁及び両側縁に沿って相互に接続されており、
該手提げ部の両側縁は、該収納部の該両側縁よりも幅方向内側に位置し、
該片壁と該他壁との該手提げ部には、上端縁の中央部から下方に延びる切欠部が形成されており、
該片壁と該他壁との該手提げ部は、上端縁に沿って相互に接続されており、
該収納部に該容器を正立状態で収納して該手提げ部の上端部を把持して吊り下げると、該容器の上端部は該収納部の上端を超えて上方に突出し、該手提げ部における該切欠部の下端よりも上方の部分が該容器の上端縁に密接せしめられる、
ことを特徴とする合成樹脂フィルム製手提げ袋が提供される。
好ましくは、該切欠部の下端は該収納部の上端よりも上方に位置する。該手提げ部の該両側縁は該収納部の該両側縁と平行に延びるのが好ましい。該手提げ部に形成されている該切欠の両側縁も該収納部の該両側部と平行に延びるのが好適である。該片壁と該他壁との該手提げ部における該切欠部の下端から上方に延出する吊り下げ片を含み、該吊り下げ片は破断可能ミシン目を介して該手提げ部に接続されており、該吊り下げ片の上端部には係止孔が形成されているのが好ましい。
本発明の合成樹脂フィルム製手提げ袋によれば、(1)同一形状である片壁と他壁とから構成され、矩形状の収納部とこの収納部の上端から上方に延びる手提げ部からなる単純な形態であり、収納部の寸法は手提げ袋に収納された容器の上端部が収納部の上端を超えて突出する比較的小さい寸法に設定される故に、充分安価に製造することができ、(2)手提げ部の上端部を把持して手提げ袋を吊り下げると、手提げ部における切欠の下端よりも上方の部分が、周方向に間隔をおいた4か所で容器の上端縁に密接せしめられ、これによって手提げ袋に収納された容器は充分安定して支持され、(3)手提げ袋に収納された容器の上端部は収納部の上端を超えて上方に突出するので、手提げ袋に容器を収納する際及び手提げ袋から容器を取り出す際に手提げ袋内に手を進入せしめる必要がなく、手提げ袋への容器の収納及び手提げ袋からの容器の取出を充分容易に遂行することができ、そして更に手提げ袋に収納された容器の上端部は収納部の上端を超えて上方に突出するので、手提げ袋に容器を収納した状態でも容器内の飲料又は食料を充分容易に消費することができる。
本発明に従って構成された合成樹脂フィルム製手提げ袋の好適実施形態を示す正面図。 図1に示す手提げ袋内に細長コップ状容器を収納し手提げ袋を吊り下げた状態を示す斜面図。 本発明に従って構成された合成樹脂フィルム製手提げ袋の他の好適実施形態を示す正面図。
以下、本発明に従って構成された合成樹脂フィルム製手提げ袋の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1を参照して説明すると、全体を番号2で示す本発明に従って構成された合成樹脂製手提げ袋は、合成樹脂製フィルム、例えば厚さが0.020乃至0.080mm程度のポリエチレンフィルム、から形成されている、同一形状の片壁4及び他壁6(図1においては、他壁6に片壁4が積層されている故に、他壁6は現出していない:他壁6については図2を参照されたい))とから構成されている。片壁4及び他壁6の各々は、矩形状の収納部8とこの収納部8から上方に延出する手提げ部10とを具備している。
片壁4及び他壁6の収納部8は、下端縁12及び両側縁14に沿って相互に接続されていることが重要である。図示の手提げ袋2は、後に更に言及するとおり、チューブ状合成樹脂フィルムに所要加工を加えて製作されており、収納部8の両側縁14は本来的に一体に連続して延在している。一方、収納部8の下端縁12においては、下端縁12に沿って延びるライン16において片壁4と他壁6とが相互に溶着されている。
片壁4及び他壁6の手提げ部10の両側縁18は、収納部8の両側縁14に対して幅方向内側に寸法L1だけ変位して位置しており、相互に接続されていない。手提げ部10の両側縁18は、収納部8の両側縁14と実質上平行に延在せしめられているのが好都合である。片壁4及び他壁6の手提げ部10には、上端縁中央部から下方に延びる切欠部20が形成されている。かかる切欠部20は縦長矩形状であり、切欠部20の両側縁22も収納部8の両側縁14と実質上平行に延びているのが好適である。切欠部20の実質上水平に延びる下端縁24は、収納部8の上端縁26よりも幾分上方に位置するのが望ましい。片壁4及び他壁6の手提げ部10は、切欠部20の両側に存在する上端縁28に沿って接続されていることが重要である。図示の実施形態においては、上端縁28に沿って延びるライン30において片壁4と他壁6とが相互に溶着されている。所望ならば、切欠部20の下端中央部に、二点鎖線で示す如く、上方に突出する舌状片31を付設することもできる。
上述したとおりの手提げ袋2は、高さ及び外周長さが異なる3種の細長コップ状容器、即ち小サイズ容器、中サイズ容器及び大サイズ容器を収納するのに適用することが意図されている。この場合、図1に図示する状態、即ち片壁4と他壁6とを積層せしめて扁平化した状態において、収納部8の高さH1は小サイズ容器の高さと略同一であり、後に言及するとおりにして小サイズ容器を収納部8に収納すると小サイズ容器の上端部は収納部8の上端を超えて上方に幾分突出するのが好都合である。手提げ袋2の全体の高さH2は、大サイズ容器の高さよりも10cm程度大きく、後に言及するとおりにして収納部8に大サイズ容器を収納した状態において、大サイズ容器の上方において片壁4と他壁6との手提げ部10の間に腕を挿通することができる空間が存在するのが好都合である。収納部8の幅Wは、容器を適宜に収納することができるよう容器の直径よりも幾分大きいことが重要である。図1に図示する状態、即ち片壁4と他壁6とを積層せしめた状態における手提げ袋2の各種寸法の一例を挙げると下記のとおりである。
収納部8の高さH1: 100乃至150mm
手提げ袋全体の高さH2: 250乃至350mm
収納部8の幅W: 120乃至200mm
手提げ部10の両側縁14引っ込み寸法L1: 15乃至25mm
収納部上端縁26と切欠部下端縁24との段差G: 20乃至40mm
上記手提げ袋2の製作様式の一例について説明すると、連続して延在するチューブ状合成樹脂フィルムを、扁平化して両側縁で連続する片壁4と他壁6とが積層された状態で準備する。扁平化した状態におけるチューブ状合成樹脂フィルムの幅は、図1に図示する状態における手提げ袋2の幅Wである。かようなチューブ状合成樹脂フィルムを図1において上下方向に延在するように位置付け、所要切断、即ち収納部8の下端縁に沿った切断、手提げ部10の上端縁に沿った切断、収納部8の上端縁両側部26及び手提げ部10の両側縁18に沿った切断、並びに手提げ部10の切欠部20の両側縁22及び下端縁24に沿った切断、を加える。そしてまた、切断と同時に或いは切断の前又は後に、収納部8のランイ16及び手提げ部10のライン30において片壁4と他壁6とを加熱して溶着する。かくして、図1に図示するとおりの手提げ袋2が製作される。
扁平化して両側縁で連続する片壁と他壁とが積層された状態で且つ幅が図1に図示する状態における手提げ袋2の全体の高さH2であるチューブ状合成樹脂フィルムを図1において左右方向に延在する状態に位置付けて、手提げ袋2を製作することもできる。この場合には、収納部8の両側縁に沿った切断、収納部8の上端縁両側部26及び手提げ部10の両側縁18に沿った切断、並びに手提げ部10の切欠部20の両側縁22及び下端縁24に沿った切断、を加える。そして、切断と同時に或いは切断の前又は後に、収納部8の両側縁14に沿って片壁4と他壁6とを加熱して溶着する。所望ならば、チューブ状ではなくて帯状に延在する2枚の合成樹脂フィルムを積層し、所要切断を加えると共に2枚のフィルム(即ち片壁4と他壁6と)を接続する必要がある収納部8の下端縁12及び両側縁14並びに手提げ部10の上端縁28に沿って2枚の合成樹脂フィルムを加熱して溶着し、かくして手提げ袋2を製作することもできる。
図2は、図1に示す手提げ袋2に細長コップ状中サイズ容器32を収納した状態を図示している。適宜の紙或いは合成樹脂から形成することができるそれ自他は周知の容器32は円形底壁(図示していない)と上方に向かって直径が漸次増大する逆円錐台形状の側壁34を有する。容器32内には例えばコーヒーである飲料或いは食料(図示していない)が収容されている。容器32の上端には合成樹脂から形成することができるそれ自体は周知の蓋36が被嵌され、容器32の上端開口が閉じられている。かような容器32は正立状態で手提げ袋2の収納部8に収納される。収納された容器32の上端部は手提げ袋2の収納部8の上端を超えて上方に突出している。手提げ袋2の手提げ部10における切欠部20の両側に位置する部分に手を通して手提げ袋2を持ち上げると、図2を参照することによって明確に理解されるとおり、手提げ袋2の手提げ部10における切欠部20の下端よりも上方に位置する4個の短冊状部分が、夫々、周方向に間隔をおいた4個の部位で容器32の蓋36が被嵌された上端縁に密接せしめられ、かくして容器32が充分に安定して正立状態に支持される。手提げ袋2の収納部8に対する容器32の収納及び取出は、容器32の上端部が収納部8の上端を超えて上方に突出している故に、収納部8内へ手を進入せしめる必要なくして充分容易に遂行することができる。また、容器32の上端部が収納部8の上端を超えて上方に突出している故に、例えば図2に二点鎖線で示す如く手提げ袋2の手提げ部10を容器32の両側に変位せしめ、次いで蓋36を通してストローを容器内に進入せしめ或いは蓋36を離脱せしめて、手提げ袋2から容器32を取り出すことなく容器32内の飲料又は食料を消費することもできる。
図3は、本発明に従って構成された手提げ袋2の他の好適実施形態を図示している。図3に図示する手提げ袋2においては、片壁4及び他壁6(図2を参照されたい)の手提げ部10の切欠部20の下端から上方に延びる吊り下げ片38を含んでいる。図示の実施形態における吊り下げ片38は、細長矩形状であり手提げ部10の上端まで上方に延在せしめられている。吊り下げ片38は破断可能ミシン目40を介して手提げ部10に接続されている。換言すれば吊り下げ片38の下端縁には破断可能ミシン目40が形成されている。吊り下げ片38の上端部には係止孔42が形成されている。また、吊り下げ片38の上端縁に沿って延びるライン44において片壁4と他壁6とは溶着されているのが好都合である。
図3に図示する手提げ袋2の場合には、例えばコンビニ店或いはファーストフード店の販売カクンターの所定部位に細長丸棒でよい係止部材を配設し、多数の手提げ袋2を積み重ねた状態で、吊り下げ片38に形成されている係止孔42を係止部材に係止して、吊り下げ保管することができる。手提げ袋2を実際に使用する際には、手提げ袋2の収納部8を把持して下方に引っ張ってミシン目40を破断する。かくして、吊り下げ片38から手提げ袋2の本体を離脱せしめる。吊り下げ片38から離脱せしめた手提げ袋2の本体は図1に図示する手提げ袋2と実質上同一である。
2:手提げ袋
4:片壁
6:他壁
8:収納部
10:手提げ部
12:収納部の下端縁
14:収納部の側縁
18:手提げ部の側縁
20:手提げ部の切欠部
22:切欠部の側縁
24:切欠部の下端縁
26:収納部の上端縁
28:手提げ部の上端縁
32:容器
38:吊り下げ片
40:ミシン目
42:係止孔

Claims (5)

  1. 飲料又は食料を収容した細長コップ状容器のための合成樹脂フィルム製手提げ袋にして、
    同一形状である片壁と他壁とから構成されており、
    該片壁と該他壁とは矩形状の収納部と該収納部の上端から上方に延出する手提げ部とを具備し、
    該片壁と該他壁との該収納部は、下端縁及び両側縁に沿って相互に接続されており、
    該手提げ部の両側縁は、該収納部の該両側縁よりも幅方向内側に位置し、
    該片壁と該他壁との該手提げ部には、上端縁の中央部から下方に延びる切欠部が形成されており、
    該片壁と該他壁との該手提げ部は、上端縁に沿って相互に接続されており、
    該収納部に該容器を正立状態で収納して該手提げ部の上端部を把持して吊り下げると、該容器の上端部は該収納部の上端を超えて上方に突出し、該手提げ部における該切欠部の下端よりも上方の部分が該容器の上端縁に密接せしめられる、
    ことを特徴とする合成樹脂フィルム製手提げ袋。
  2. 該切欠部の下端は収納部の上端よりも上方に位置する、請求項1記載の合成樹脂フィルム製手提げ袋。
  3. 該手提げ部の該両側縁は該収納部の該両側縁と平行に延びる、請求項1又は2記載の合成樹脂フィルム製手提げ袋。
  4. 該手提げ部に形成されている該切欠の両側縁は該収納部の該両側部と平行に延びる、請求項1から3までのいずれかに記載の合成樹脂フィルム製手提げ袋。
  5. 該片壁と該他壁との該手提げ部における該切欠部の下端から上方に延出する吊り下げ片を含み、該吊り下げ片は破断可能ミシン目を介して該手提げ部に接続されており、該吊り下げ片の上端部には係止孔が形成されている、請求項1から3までのいずれかに記載の合成樹脂フィルム製手提げ袋。
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