(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部112IWに関する説明)
次に、特徴部112IWについて説明する。先ず、図8−1及び図8−2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠112IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)112IW003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠112IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠112IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠112IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠112IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠112IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠112IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠112IW003及びガラス扉枠112IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース112IW201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー112IW051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ112IW052が設けられている。
これら設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース112IW201内に収容されており、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、基板ケース112IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース112IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052を有する基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠112IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠112IW003を開放することで操作が可能となる。また、設定キー112IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー112IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部112IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース112IW201には、表示モニタ112IW029と、該表示モニタ112IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ112IW030が配置されている。これら表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース112IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、基板ケース112IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠112IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠112IW003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部112IWにおける設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052は、遊技機用枠112IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052が操作される虞がある。そこで本特徴部112IWでは、図8−2及び図8−3に示すように外枠112IW001aの右端部には、遊技機用枠112IW003の閉鎖時に、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー112IW500Aが取り付けられている。このセキュリティーカバー112IW500Aは、前後方向を向く短片112IW500Aaと、該短片112IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片112IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片112IW500Aaの上下寸法は、基板ケース112IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー112IW500Aは、短片112IW500Aaの前端部を介して外枠112IW001aの右端部に固定されている。
尚、図8−2に示すように、長片112IW500Abは、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース112IW201の右部にパチンコ遊技機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部をパチンコ遊技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、長片112IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図8−3に示すように、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とは、遊技機用枠112IW003とともに移動して長片112IW500Abから離間することによって長片112IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。
基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠112IW003を開放しない限り設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠112IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の背面側にある設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制することができる。
また、遊技機用枠112IW003が閉鎖され、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む基板ケース112IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー112IW500Aを通して、基板ケース112IW201に収容されている主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部112IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図8−4及び図8−5などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図8−4(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図8−4(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図8−4(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図8−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図8−6に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。
(表示結果判定テーブル)
図8−4(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値が設定されている。
図8−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。
また、図8−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。
また、図8−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図8−4(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A〜大当り種別C)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図8−4(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図8−5(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部112IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−5(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A〜大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図8−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図8−7に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図8−5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部112IWにおける大当り種別について、図8−5(B)を用いて説明すると、本特徴部112IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図8−5(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部112IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部112IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部112IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図8−6は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図8−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図8−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図8−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図8−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図8−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図8−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図8−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部112IWでは、図8−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。また、設定値が1〜3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部112IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン(例えば、演出図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図8−7は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA〜Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図8−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA〜Cが含まれるようにして、非リーチハズレA〜C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図8−7に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA〜Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、演出図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部112IWでは、非リーチハズレA〜Cにそれぞれ変動時間が設定され、設定値ごとに非リーチハズレA〜Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部112IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部112IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部112IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(表示モニタ112IW029)
本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1において、各入賞口(大入賞口、第2大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、一般入賞口)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比、ベースなどの各種の入賞情報を算出可能である。
具体的には、表示モニタ112IW029は、4桁の表示部を備えている。各桁の表示部は、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。
1桁目の表示部と2桁目の表示部には表示内容が表示され、3桁目の表示部と4桁目の表示部には数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「y7.」が表示される。また、表示No1の短期連比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計連比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計連比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
表示No5のベース1が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「B6.」が表示される。また、表示No5のベース1が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
更に、これら短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、そのときに設定されている設定値についての短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示に順次変更することが可能となっている。
尚、本特徴部112IWでは、表示モニタ112IW029においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ112IW029においてはこれら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、或いはいずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。
また、本特徴部112IWでは、付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ112IW029にて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ112IW029には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。
(設定変更処理)
次に、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図8−8および図8−9は、特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部112IWにおいて、ステップIWS001〜S002の処理は、図3で示したステップS1〜S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ112IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ112IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ112IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ112IWS004に戻り、ステップ112IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ112IWS006に移行する。
ステップ112IWS003〜S005の処理が実行されることによって、演出制御用CPU120が起動するまで待ってからステップ112IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演出制御用CPU120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、例えば、RAM102に工場出荷時の設定のままであることを示す工場出荷時設定フラグ(例えば、このフラグは、後述するRAMクリア処理1,2や復旧処理が実行されてもクリアされないようにし、後述する設定変更処理が実行されたときにクリアされる)がセットされるようにしておき、ステップ112IWS006では、この工場出荷時設定フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、設定値として工場出荷時のままであることを示す値(例えば、「0」や「−」)をセットするようにし、ステップ112IWS006で設定値の値が工場出荷時の値のままであるか否かを確認するようにしてもよい。工場出荷時の設定のままであれば(ステップ112IWS006;No)、ステップIWS010に移行する。
工場出荷時の設定でなければ(ステップ112IWS006;Yes)、すなわち少なくとも既に1回は設定値の変更が行われていれば、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ112IWS007)。具体的には、ステップ112IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ112IWS007;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ112IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ112IWS008)。ステップ112IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ112IWS008;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ112IWS008;Yes)、CPU103は、現在設定値の変更中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS009)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ112IWS009;No)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップIWS010に移行する。
ステップ112IWS010では、CPU103は、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ112IWS010)。なお、CPU103は、表示モニタ112IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS011)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS012)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS013)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア1処理を実行する(ステップ112IWS014)。RAMクリア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア1処理では、RAM102に記憶される設定値の値もクリアされる。そして、ステップ112IWS027に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオフである場合や(ステップ112IWS011のN)、設定キー112IW051がオフである場合(ステップ112IWS012のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ112IWS013のN)には、ステップ112IWS014には移行せず、ループ処理に移行する。
ステップ112IWS006〜S014の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ112IWS007,S008のN)、工場出荷時用の設定のままとなっている場合(ステップ112IWS006のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ112IWS009のY)には、遊技機用枠112IW003が開放された状態で設定キー112IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ112IWS027以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠112IW003が開放され、設定キー112IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ112IWS009;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS015)。
クリアスイッチからの出力信号がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS016)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS017)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、設定確認処理を開始することを示す設定確認処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS018)。演出制御基板12側では、設定確認処理開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定確認処理(ステップ112IWS019)を実行する。
設定確認処理を終了すると、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS020)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。次いで、CPU103は、設定確認処理が終了したことを示す設定確認処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS021)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ112IWS016のN)や設定キー112IW051がオンでなかった場合(ステップ112IWS017のN)には、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS022)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。また、CPU103は、ステップS7と同様の処理により、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS023)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ112IWS024)。RAMクリア2処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS025)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS026)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、設定変更中フラグをセットする(ステップ112IWS027)。
次いで、CPU103は、設定変更処理を開始することを示す設定変更処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS028)。演出制御基板12側では、設定変更処理開始コマンドを受信すると、設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定変更処理(ステップ112IWS029)を実行する。
設定変更処理を終了すると、CPU103は、設定変更中フラグをリセットする(ステップ112IWS030)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS031)。また、設定変更処理が終了したことを示す設定変更処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS032)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ112IWS025のN)や設定キー112IW051がオンでなかった場合(ステップ112IWS026のN)には、CPU103は、ステップS9と同様の処理により、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
なお、本特徴部112IWにおいて、ステップIWS034〜S036の処理は、図3で示したステップS10〜S12の処理と同様である。
次に、設定確認処理(ステップ112IWS019)について説明する。図8−10(A)は、設定確認処理(ステップ112IWS019)を示すフローチャートである。
設定確認処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ112IWSA01)。
次いで、CPU103は、設定キー112IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA02)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA03)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSA02に移行し、ステップ112IWSA02〜SA03の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠112IW003が開放状態であり且つ設定キー112IW051がオンの間は設定値を表示モニタ112IW029に表示する。
扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定確認エラー処理を実行する(ステップ112IWSA04)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ112IWSA04では、例えば、CPU103は、設定確認エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定確認エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定確認エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。
設定キー112IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA05)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSA05の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠112IW003が閉鎖状態であれば)、設定確認処理を終了する。
次に、設定変更処理(ステップ112IWS029)について説明する。図8−10(B)は、設定変更処理(ステップ112IWS029)を示すフローチャートである。
設定変更処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ112IWSB01)。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB02)。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンでなければ、ステップ112IWSB05に移行する。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンとであれば(ステップ112IWSB02のY)、CPU103は、表示モニタ112IW029に表示されている設定値を更新表示する(ステップ112IWSB03)。例えば、表示モニタ112IW029に設定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「2」に更新表示し、表示モニタ112IW029に設定値として「2」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「3」に更新表示し、表示モニタ112IW029に設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「1」に更新表示すればよい。また、CPU103は、表示モニタ112IW029に表示されている設定値(更新後の設定値)をRAM102のバックアップ領域に記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ112IWSB04)。
次いで、CPU103は、設定キー112IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB05)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB06)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSB02に移行し、ステップ112IWSB02〜SB06の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠112IW003が開放状態であり且つ設定キー112IW051がオンの間はステップ112IWSB02〜SB06の処理が繰り返し実行される。
扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定変更エラー処理を実行する(ステップ112IWSB07)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ112IWSB07では、例えば、CPU103は、設定変更エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定変更エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定変更エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。なお、この場合、ステップ112IWS027で設定変更中フラグがセットされたままとなっていることから、電源が再投入された後、RAMクリア1処理が実行されて(ステップ112IWS009のY、112IWS014参照)、エラー状態が解除されることになる。
設定キー112IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB08)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSB08の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠112IW003が閉鎖状態であれば)、設定変更処理を終了する。
なお、設定確認処理のステップ112IWSA01において、特定した設定値を画像表示装置5に表示するようにしてもよい。また、設定変更処理の112IWSB01において、特定した設定値を画像表示装置5に表示するようにしてもよい。そして、以降の処理が画像表示装置5を用いて実行されるようにしてもよい。
また、図8−10で示した設定確認処理および設定変更処理の実行中は、特別図柄表示装置4A,4Bを通常遊技中では表示されない態様(たとえば、7セグメントLEDの全セグメントを点灯または点滅させる態様)とするようにしてもよい。このように特別図柄表示装置4A,4Bを用いて報知することで、好適に設定確認状態や設定変更状態であることを遊技者に報知することができる。なお、特別図柄表示装置4A,4Bを、設定確認状態中と設定変更状態中とで異なる態様としてもよい。
また、図8−10で示した設定変更処理の実行中に電源断となった場合には、再度、設定変更処理が実行されて更新後の設定値がRAM102(バックアップRAM)に記憶されることによって設定変更が完了しない限り、エラーとするようにしてもよい。具体的には、設定変更処理の開始時に、設定値を記憶するバックアップRAMと同じバックアップRAMに設定変更フラグ(RAMクリアされても消去されない)を格納し、設定変更処理の終了時に、その設定変更フラグをオフにし、設定変更処理以外の処理(たとえば、遊技制御メイン処理)を実行する場合に設定変更フラグがオンであればエラーとする。上述のように、設定変更処理が途中で正常に進行しなくなるような状況においては、遊技場の店員が設定変更が完了していないのに完了したと勘違いする場合がある。このような場合に、設定変更が完了してなければエラーとなるようにすることで、設定変更の確実な完了を担保することができる。
また、図8−10のステップ112IWSA01およびステップ112IWSB01で、バックアップRAMから現在の設定値を読出し、当該設定値を表示させるようにしている。しかし、バックアップRAMへのバックアップが正常に行われなかったときは、画像表示装置5にエラーであることを示す情報を表示するとともに、特別図柄表示装置4A,4Bを、通常遊技中とは異なる態様(たとえば、7セグメントLEDの全セグメントを消灯させる態様、設定確認処理および設定変更処理中が全点灯であれば、全点滅させる態様)とするようにしてもよい。
図8−11は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部112IWでは、図8−11に示すように、電源投入時に設定キー112IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定変更処理(ステップ112IWS005〜S010)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(ステップ112IWS015〜S017)が実行される。また、電源投入時に設定キー112IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(ステップS8)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップS6)が実行される。
次に、設定変更処理における表示モニタ112IW029の表示態様について説明する。先ず、図8−12(A)及び図8−12(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ112IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図8−12(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー112IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定変更処理が実行され、表示モニタ112IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ112IW029にて設定値が表示されている状態において、図8−12(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッチ112IW052の操作を検出する毎に表示モニタ112IW029に表示している数値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ112IW052が操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。
次いで、図8−12(E)に示すように、CPU103は、設定キー112IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ112IW029に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。このとき、CPU103は、表示モニタ112IW029に、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、そのときに設定されている設定値についての短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を表示させる。また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図8−12(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
また、図8−12(F)に示すように、CPU103は、設定値が記憶されるRAM102にエラーが発生したことに基づいて、表示モニタ112IW029に「E.E.E.E.」と表示させることが可能である。
尚、本特徴部112IWにおける設定変更処理では、表示モニタ112IW029に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ112IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部112IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部112IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
(特別図柄通常処理)
次に、本特徴部112IWにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理について説明する。図8−13および図8−14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)の値を確認する(ステップ112IWS101)。例えば、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ112IWS102)。例えば、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ112IWS103)。第2保留記憶数が0であれば、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ112IWS104)。
ステップ112IWS102〜S104の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ112IWS105)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ112IWS106)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ112IWS107)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS108)。本特徴部112では、既に説明したように、ステップ112IWS011の処理が実行されることによって電源投入時に設定変更処理を実行したときに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入後も、ステップ112IWS108の処理が実行されることによって変動表示を開始するごとに設定値コマンドが送信される。
なお、同じ変動パターンを用いる場合であっても設定値ごとに異なる変動パターンコマンドを送信するように構成すると、変動パターンの総数×設定値の数(本例では3)分の変動パターンコマンドが必要となり、データ容量が増大してしまうおそれがある。そこで、例えば、特定の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、特定の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、出力頻度が最も高い通常変動の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、通常変動の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるようにしてもよい。
また、本例では、電源投入時に送信する設定値コマンド(ステップ112IWS011参照)と変動開始時に送信する設定値コマンド(ステップ112IWS108参照)とで同じ設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源投入時用の設定値コマンドと変動開始時用の設定値コマンドとを別々のコマンドとして構成し、電源投入時と変動開始時とで異なる設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本例では、変動開始時に変動パターンコマンドとは別に設定値コマンドを送信する場合を示しているが、変動パターンコマンドと設定値コマンドとを兼用する演出制御コマンドを送信するように構成してもよい。この場合、例えば、同じ変動パターンAを指定する変動パターンコマンドであっても、設定値「1」である場合には変動パターンコマンドA−1を送信し、設定値「2」である場合には変動パターンコマンドA−2を送信し、設定値「3」である場合には変動パターンコマンドA−3を送信するように構成してもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では設定値に関係なく同じ変動パターンコマンド(例えば、変動パターンコマンドA)を出力可能に構成し、演出制御用CPU120側でいずれの設定値であるかに応じていずれの変動パターンを選択するかやその選択割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値1であれば変動パターンA−1を選択または変動パターンA−1を高い割合で選択したり、設定値2であれば変動パターンA−2を選択または変動パターンA−2を高い割合で選択したり、設定値3であれば変動パターンA−3を選択または変動パターンA−3を高い割合で選択したりしてもよい。この場合、例えば、変動パターンA−1〜A−3は、変動時間は同じであるが、擬似連の有無や擬似連回数、リーチの有無や種類が異なるように構成されていればよい。また、この場合、例えば、設定値コマンドを正常に受信できていない場合には、一律に変動パターンA−1を選択するようにしたり、設定値コマンドを正常に受信できていない場合専用の選択割合で変動パターンを選択したりするように構成すればよい。
また、本例では、変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ112IWS109)。この場合、CPU103は、例えば、確変状態である場合には確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、時短状態である場合には時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、通常状態である場合には通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から特図表示結果判定用の乱数値MR1を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図8−4参照)と乱数値MR1とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
乱数値MR1の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ112IWS110のN)、ステップ112IWS116に移行する。
乱数値MR1の値がいずれかの大当り判定値に一致した場合には(ステップ112IWS110のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップIWS113)。次いで、CPU103は、大当り種別判定テーブル(図8−5参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数値MR2の値と一致する値に対応した種別(「大当り種別A」、「大当り種別B」または「大当り種別C」)を大当りの種別に決定する(ステップ112IWS114)。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ112IWS115)。例えば、大当り種別が「大当り種別A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「大当り種別B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「大当り種別C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ112IWS116)。例えば、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、例えば、大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄となる「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。なお、さらに大当り種別に応じて異なる特別図柄の停止図柄に決定してもよい。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ112IWS117)。
(特徴部248F〜特徴部250Fに関する説明)
次に、特徴部248F〜特徴部250Fについて説明する。特徴部248Fは継続率示唆演出に関し、特徴部249Fは設定示唆演出パターンAに関し、特徴部250Fは設定示唆演出パターンBに関しそれぞれ特徴を有している。
(スペックについて)
図9−1は、各設定値におけるスペックを説明するための図である。図9−1に示すように、設定1では、非確変時の大当り確率が1/319、確変時の大当り確率が1/95、ST継続率が65.29%である。設定2では、非確変時の大当り確率が1/280、確変時の大当り確率が1/75、ST継続率が73.87%である。設定3では、非確変時の大当り確率が1/250、確変時の大当り確率が1/60、ST継続率は81.37%である。ここで、ST継続率とは、ST状態が継続する確率を示している。ST状態とは、大当り遊技状態後に確変状態に制御され、所定回数の特図ゲームが実行されるまで確変状態が継続する状態をいう。特徴部248F〜特徴部250Fでは、大当り遊技状態後にSTが100回継続する。なお、継続率とは、有利状態である大当り遊技状態に繰返し制御される確率、同じ遊技状態(例えば、確変)に繰返し制御される確率、高ベース状態に繰返し制御される確率(例えば、確変、時短、確変の順に制御される確率)を含む概念である。
図9−1に示すデータの設定により、設定1の場合には、非確変時の大当り確率と確変時の大当り確率とST継続率のいずれもが設定値の中で最も低くなっている。一方、設定3の場合には、非確変時の大当り確率と確変時の大当り確率とST継続率のいずれもが設定値の中で最も高くなっている。したがって、設定1<設定2<設定3の関係で遊技者に有利となっている。なお、設定値は、さらに複数の段階が設けられていてもよく、例えば、1〜6の段階で遊技者にとって有利となるように設けられていてもよい。
(特徴部248F〜特徴部250Fの各種演出の流れについて)
図9−2は、各種演出の流れを示すタイミングチャートである。図9−2(A)は特徴部248Fの演出である継続率示唆演出の流れを示し、図9−2(B)は特徴部249Fの演出である設定示唆演出(パターンA)の流れを示し、図9−2(C)は特徴部250Fの演出である設定示唆演出(パターンB)の流れを示している。
まず、図9−2(A)に示す、特徴部248Fの演出である継続率示唆演出について説明する。継続率示唆演出とは、設定値毎に異なるSTの継続率を示唆する演出である。なお、継続率は設定値毎に異なっているため、継続率を示唆するということは、言い換えれば、設定値を示唆することにもなる。図9−2(A)に示すように、継続率示唆演出は、大当り遊技状態後のエンディング期間において実行される演出である。大当り遊技状態が終了した後は、所定期間の間、STに突入することや出玉の獲得数等の情報が遊技者に映像として示される。そのエンディング期間において継続率示唆演出が実行されることがある。その後、ST期間として変動100回の間、ST状態が継続する。
次に、図9−2(B)に示す、特徴部249Fの演出である設定示唆演出(パターンA)について説明する。設定示唆演出とは、複数段階の設定値のうちいずれに設定されているかを示唆する演出である。パターンAの設定示唆演出では、大当り遊技状態およびエンディング期間が終了した後の100回のST期間のうち、早い回数である1〜20回転の可変表示の間で大当り遊技状態に制御されたときのラウンド中に設定示唆演出が実行される。また、パターンAの設定示唆演出では、21〜100回転の可変表示の間で大当りとなった場合には設定示唆演出が実行されることがない。つまり、パターンAの設定示唆演出では、遊技者にとって有利なST期間のうち、1〜20回転目のいずれかの回数で大当り遊技状態に制御されたときは、21〜100回転目のいずれかの回数で大当り遊技状態に制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い(100:0の割合)と言える。
次に、図9−2(C)に示す、特徴部250Fの演出である設定示唆演出(パターンB)について説明する。パターンBではパターンAと同様に設定示唆演出が実行される。パターンBの設定示唆演出では、大当り遊技状態およびエンディング期間が終了した後の100回のST期間のうち、早い回数である1〜20回転の可変表示の期間が第1設定示唆演出期間となっている。第1設定示唆演出期間中の可変表示で大当り遊技状態に制御されたときのラウンド中に設定示唆演出が実行される。また、パターンBの設定示唆演出では、ST期間のうち21〜100回転の可変表示の期間が第2設定示唆演出期間となっている。第2設定示唆演出期間中の可変表示で大当り遊技状態に制御されたときのラウンド中に設定示唆演出が実行される。ここで、第1設定示唆演出期間と第2設定示唆演出期間とでは、大当り遊技状態に制御されたときに実行される設定示唆演出の演出態様が異なっている。また、遊技者にとって有利なST期間のうち、1〜20回転目の第1設定示唆演出期間で大当り遊技状態に制御されたときは、21〜100回転目の第2設定示唆演出期間で大当り遊技状態に制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高くなっている。
ここで、設定値の無い遊技機においてはST状態の継続率は一定である。よって、そのような遊技機に継続率示唆演出を実行しても面白みに欠ける。しかしながら、図9−2(A)に示すように、ST状態において大当り遊技状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出が設定値のある遊技機で実行されるため、設定を示唆する演出について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、継続率示唆演出は、比較的長い時間の取れるエンディング期間に実行される演出である。よって、大当り遊技状態の終了時に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、パターンAの設定示唆演出は、ラウンド中に実行される。このようにすれば、ラウンド遊技に着目させることができ、ラウンド遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。
また、パターンBの設定示唆演出も、ラウンド中に実行される。このようにすれば、ラウンド遊技に着目させることができ、ラウンド遊技中の遊技の興趣を向上させることができる。
(特徴部248Fについて)
次に、特徴部248Fの演出である継続率示唆演出について詳細に説明する。図9−3は、継続率示唆演出決定テーブルを示す図である。継続率示唆演出決定テーブルは、後述する継続率示唆演出処理、または、保留連演出処理において用いられるテーブルである。継続率示唆演出決定テーブルを用いて、演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかが決定される。継続率示唆演出決定テーブルは、ROM121に格納されている。
継続率示唆演出決定テーブルに示すように、設定1では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は3%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は5%、キャラクタCに決定される割合は4%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は87%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は1%である。
図9−3に示すデータの設定により、継続率示唆演出処理において、演出無しが選択される割合が高くなっており、継続率示唆演出はなかなか実行されないようになっている。また、演出が実行される場合の割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA>キャラクタD」となっている。つまり、設定値に応じてキャラクタの出現率が異なるため、設定値毎に異なるST継続率をキャラクタの態様から示唆することが可能となる。また、キャラクタDは、最も有利な設定3においてのみ出現するため、キャラクタDの決定割合は最も低いが出現したときは高設定である設定3となっていることが確定する。なお、演出無しに決定されることがなく100%の割合でいずれのキャラクタが表示されるようにしてもよい。
図9−3に示すように、キャラクタA〜Cはいずれの設定値であっても実行可能な態様である。よって、実行割合の異なるこれらキャラクタの態様により好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
また、図9−3に示すように、継続率示唆演出の演出態様には、高継続率の設定3に設定されていることが確定するキャラクタDが含まれる。これによれば、実行割合が低いキャラクタDが出現したときは高設定が確定するため、好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
図9−4は、継続率示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。継続率示唆演出処理は、エンディング演出処理(S177)の中で実行される処理である。
まず、演出制御用CPU120は、通常状態からの大当りであるか否かを判定する(248FS001)。通常状態からの大当りであるいわゆる初当りであるか否かは、遊技状態を指定するコマンドに基づいて判断される。演出制御用CPU120は、通常状態からの大当りであると判定した場合には(248FS001でY)、処理を終了する。つまり、初当りにおいては継続率示唆演出が実行されないように制御される。なお、初当りにおいて継続率示唆演出が実行されるようにしてもよい。一方、演出制御用CPU120は、通常状態からの大当りではないと判定した場合には(248FS001でN)、設定値に応じた継続率示唆演出決定テーブルにより、継続率示唆演出の演出内容を決定し(248FS002)、248FS003へ移行する。
248FS003において、演出制御用CPU120は、継続率示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、継続率示唆演出を実行すると判定した場合には(248FS003でY)、決定された継続率示唆演出を実行するように設定し(248FS004)、処理を終了する。これにより、エンディング期間の所定期間において継続率示唆演出が実行されるように設定される。一方、演出制御用CPU120は、継続率示唆演出を実行しないと判定した場合には(248FS003でN)、処理を終了する。
なお、継続率示唆演出は、実行が決定されているときに所定期間となれば必ず実行されるものではなく、所定条件の成立により実行されるようにしてもよい。例えば、遊技者が操作可能なプッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて継続率示唆演出が実行され、操作可能期間にプッシュボタン31Bが操作されなければ継続率示唆演出が実行されないようにしてもよい。このようにすれば、遊技者の操作意欲を向上させることができる。また、操作手段を用いて継続率示唆演出を実行する場合には、操作手段への操作を促進させる促進画像を表示してもよいし、促進画像を表示しないようにしてもよい。
また、継続率示唆演出は、実行されない場合も多かったが100%の割合でキャラクタA〜Dによる継続率示唆演出が実行されるようにしてもよい。このような場合であっても、設定3が確定するキャラクタDの出現率は他のキャラクタの出現率よりも低くすることが望ましい。これにより、設定値がすぐに遊技者にバレてしまうことを防ぐことができる。
図9−5は保留連演出決定テーブル及び保留連演出有り時演出決定テーブルの一例を示す図である。これらのテーブルは、ROM121に格納されている。特徴部248Fにおいては、保留連演出が実行されることがある。保留連演出とは、可変表示に関する保留記憶情報(保留情報)内に大当りとなる保留記憶情報(所謂保留連となる保留記憶情報)が含まれているか否か(保留連となるかどうか)を先読みする処理を行い、大当りとなる保留記憶情報が含まれているときには、大当りとなる保留記憶情報が含まれていることを示唆する演出(保留連示唆演出)を演出制御用CPU120により実行する演出である。保留連演出では、前述の継続率示唆演出と同様のキャラクタを用いた演出が実行される。そして、保留連演出で実行されるキャラクタの態様により現在の設定値が示唆される。
図9−5(A)の保留連演出決定テーブルは、大当りの保留記憶情報がある場合に保留連演出を実行するか否かを決定するために用いられる。図9−5(A)に示すように、保留連演出を実行する割合は70%、保留連演出を実行しない割合は30%となるように設定されている。なお、大当りとなる保留記憶情報がある場合には、100%の割合で保留連演出が実行されるようにしてもよい。
図9−5(B)の保留連演出有り時演出決定テーブルは、保留連演出を実行すると決定された場合に、いずれの演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられる。図9−5(B)に示すように、設定1では、キャラクタAに決定される割合は30%、キャラクタBに決定される割合は20%、キャラクタCに決定される割合は10%、キャラクタDに決定される割合は40%となるように設定されている。また、設定2では、キャラクタAに決定される割合は10%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は20%、キャラクタDに決定される割合は40%となるように設定されている。また、設定3では、キャラクタAに決定される割合は10%、キャラクタBに決定される割合は20%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は40%となるように設定されている。
図9−5(B)に示すデータの設定により、保留連演出処理において、保留連演出が実行される場合には、実行される演出として選択される割合は、いずれの設定値においても、キャラクタDが最も高く、その割合も設定値によらずに一定である。つまり、継続率示唆演出の設定3のみに出現するキャラクタDは、保留連演出においては、設定値を示唆する演出ではない。しかし、キャラクタDは、継続率示唆演出が実行された場合に極めて低い確率でしか出現しないため、保留連演出が実行されたときにはその演出が高い割合で出現するため、遊技の興趣を向上させることができる。また、キャラクタDが出現したにも関わらず保留連とならなかった場合には高設定が確定すると言える。
キャラクタD以外に注目すると、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA」となっている。このような設定により、保留連演出が実行されることにより設定値が示唆されることとなる。
図9−6は、保留連演出処理の一例を示すフローチャートである。保留連演出処理は、エンディング演出処理(S177)の中で実行される処理である。まず、演出制御用CPU120は、保留記憶バッファ内を確認し(248FS010)、大当りの保留記憶があるか否かを判定する(248FS011)。演出制御用CPU120は、大当りの保留記憶があると判定した場合には(248FS011でY)、保留連演出決定テーブルにより、保留連演出の実行有無を決定し(248FS012)、248FS013へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、大当りの保留記憶がないと判定した場合には(248FS011でN)、248FS015へ移行する。
248FS013では、演出制御用CPU120は、保留連演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、保留連演出を実行すると判定した場合には(248FS013でY)、保留連演出有り時演出決定テーブルにより、演出内容を決定し(248FS014)、248FS016へ移行する。次いで、演出制御用CPU120は、決定された内容を実行するように設定し(248FS016)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、保留連演出を実行しないと判定した場合には(248FS013でN)、248FS015へ移行する。
248FS015では、演出制御用CPU120は、継続率示唆演出決定テーブルにより、演出内容を決定する。ここで、大当りの保留記憶が無い場合及び保留連演出を実行しない場合のいずれであっても図9−3で示す継続率示唆演出決定テーブルが用いられる。これにより、保留連演出が実行されない大当りの場合であっても毎回継続率示唆演出の抽選が実行されるため、大当りに対する興趣を向上させることができる。次いで、演出制御用CPU120は、決定された内容を実行するように設定し(248FS016)、処理を終了する。
なお、前述した継続率示唆演出処理と継続率示唆演出処理とをまとめて同じフロー内において実行するようにしてもよい。このような場合において、通常状態からの大当りの場合には、保留連演出を実行しないようにしてもよい。
また、保留連演出では、継続率示唆演出と同様のキャラクタを出現させるため、継続率示唆演出と保留連演出とを組合せることにより、遊技の興趣を向上させることができる。なお、保留連演出と継続率示唆演出とで異なるキャラクタを表示するようにしてもよい。
(特徴部249Fで実行される設定示唆演出について)
次に、特徴部249Fにおいて実行される設定示唆演出について説明する。図9−7は、設定示唆演出の演出動作例を示す図である。図9−7は、図9−2(B)で示した設定示唆演出パターンAにおいて、ST1〜20回転目以内で大当りしたときの例を示している。図9−7(A)に示すように、画像表示装置5には、大当り時に大当りとなったことが示される演出が実行される。また、画面の右上には、残りの変動回数を示す残回数表示249F001が表示される。残回数表示は、可変表示が1回実行される毎に1ずつ減少していく。図9−7(A)では、3回転目の残り97回転で大当りとなった場合が示されている。
次いで、大当りのラウンド中の期間において図9−7(B)の設定示唆演出が実行される。設定示唆演出では、ST20回までの残り回数に応じた回数分の設定示唆演出として、プッシュボタン31Bを用いた設定示唆演出が実行される。画面の右側には、残りの設定示唆演出の回数を示す設定示唆残画像249F002が表示される。また、画面の中央には、プッシュボタン31Bを模したボタン画像249F003が表示され、その上部には、残りの設定示唆演出回数が「チャンスは17回!」という文字により示される。このように、ST期間においてはできる限り早く大当りとなった方が、設定示唆演出の実行回数が増えるため、所定期間としてのST1〜20回転目において早い回数目で大当りに当選する方が設定示唆演出の実行割合を高くすることができる。
図9−7(C)は、設定示唆演出が実行されなかった場合を示す図である。図9−7(C)に示すように、設定示唆演出が実行されないパターンが選択されていた場合やプッシュボタン31Bを操作しなかった場合には、設定示唆演出が実行されず画面上には何も表示されない。それに対し、図9−7(D)は、設定示唆演出が実行された場合を示す図である。図9−7(D)に示すように、設定示唆演出が実行されるパターンが選択され、遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合には、設定示唆演出としてキャラクタ画像249F004が画面上に表示される。
なお、図9−7(B)で示すボタン画像249F003を複数種類設けるようにしてもよい。例えば、スティックコントローラ31Aに対応するボタン画像を設け、スティックコントローラ31Aが操作された場合には、プッシュボタン31Bが操作されるよりもキャラクタ画像249F004が出現する割合が高いようにしてもよい。また、スティックコントローラ31Aに対応するボタン画像が表示された場合には、複数種類のキャラクタ画像249F004のうちいずれか1つのキャラクタ画像の出現する割合が高くなるようにしてもよい。例えば、スティックコントローラ31Aに対応するボタン画像が表示された場合には高設定を示唆するキャラクタDが高い割合で出現するようにしてもよいし、必ず出現する(キャラクタDが確定する)ようにしてもよい。また、操作手段は1つであってもボタン画像の形や色等の態様の変化により出現するキャラクタ画像の出現割合が異なるようにしてもよい。
また、図9−7(D)で示すキャラクタ画像249F004は、ボタン画像249F003による設定示唆演出が複数回実行されるため、2回以上出現する可能性がある。このようなときに、2回目以降のキャラクタ画像249F004が表示されるときは前回の操作で表示されていたキャラクタ画像249F004と並列して表示するようにしてもよい。また、前回の表示を更新して新たなキャラクタ画像249F004が表示されるようにしてもよい。また、前回のキャラクタ画像249F004の表示態様を変更することで設定示唆演出の信頼度が高くなるようにしてもよい(例えば、設定示唆演出の信頼度が高いポーズを取る、服の色を信頼度の高い色に変える等)。また、複数のキャラクタ画像249F004とともに信頼度をパーセント表示して、実際の設定値に対応するキャラクタ画像249F004に対応するパーセント表示を高くしていくような演出をしてもよい。このようにすれば、複数回実行される設定示唆演出の実行回数に対応して設定示唆演出の信頼度を向上させることができる。
図9−8は、設定示唆演出決定テーブルを示す説明図である。設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST期間のうち1〜20回転以内での大当りである場合に、設定示唆演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定示唆演出決定テーブルは、ROM121に格納されている。
設定示唆演出決定テーブルに示すように、設定1では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は3%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は5%、キャラクタCに決定される割合は4%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は87%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は1%である。
図9−8に示すデータの設定により、設定示唆演出処理において、ST開始から1〜20回転以内での大当りである場合に、演出無しが選択される割合が高く、設定示唆演出が実行され難くなっている。また、設定示唆演出が実行される場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA」となっている。つまり、設定値に応じてキャラクタの出現率が異なるため、キャラクタの態様から設定値を示唆することが可能となる。また、キャラクタDは、最も有利な設定3においてのみ出現するため、キャラクタDの決定割合は最も低いが出現したときは高設定である設定3となっていることが確定する。なお、演出無しに決定されることがなく100%の割合でいずれのキャラクタが表示されるようにしてもよい。
図9−9は、設定示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。設定示唆演出処理は、大当り中演出処理(S176)の中で実行される処理である。まず、演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りであるか否かを判定する(249FS001)。演出制御用CPU120は、ST中の可変表示の回数を計数するための変動回数カウンタに記憶されている回数を確認することで、ST開始から1〜20回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りであると判定した場合には(249FS001でY)、設定値に応じた設定示唆演出決定テーブルにより、設定示唆演出の演出内容を決定し(249FS002)、249FS003へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りでないと判定した場合には(249FS001でN)、処理を終了する。
249FS003では、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行すると判定した場合には(249FS003でY)、ST残り回数に応じた設定示唆演出を実行するように設定し(249FS004)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行しないと判定した場合には(249FS003でN)、処理を終了する。
ここで、図9−9に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の実行割合が異なるようになっている(21〜100回目では設定示唆演出が実行されない)。このようにすれば、ST状態においてST開始から1〜20回転目のいずれかの回数目で大当り遊技状態に制御されたときと、ST開始から21〜100回転目のいずれかの回数目で大当り遊技状態に制御されたときとで、設定示唆演出の実行割合が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
特に、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い(211〜100回目では設定示唆演出が実行されない)ため、ST開始から1〜20回転目で大当り遊技状態に制御されることで、大当り遊技状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
また、ST開始から21〜100回転目は、1〜20回転目よりも後の回数であるため、ST状態に制御された際に21〜100回転目よりも早い1〜20回転目で大当り遊技状態に制御されたとしても損をした(例えば、ST中のみ見ることの演出を十分に見ることができない等)と思わせないようにすることができる。
また、ST開始後20回転目以内までの期間は、1〜20回転目を含むが21〜100回転目は含まない期間として設定されている。このようにすれば、所定期間内に大当り遊技状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。なお、ST開始後20回転目以内までの期間は、大当り遊技状態に制御されると設定示唆演出が実行される可能性のある特別な期間であることを示す演出が実行されるようにすればよい。例えば、ST開始後20回転目までの期間では背景を変化させたり、特別な期間であることを示すテロップが表示されるようにすればよい。
また、1〜20回転目を含むが21〜100回転目は、同じテーブルにより設定示唆演出の抽選が実行されるのではなく、可変表示1回毎、あるいは複数回毎に異なるテーブルを用いて抽選が実行されるようにしてもよい。このような場合、早い回数目の方が設定示唆演出の実行される割合や信頼度が高くなるようにすればよい。
また、図9−8に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行されるため(21〜100回目では設定示唆演出が実行されない)、設定示唆演出の信頼度が高い。設定示唆演出の信頼度が高いとは、設定差がより顕著になることで遊技者がいずれの設定値であるかを推測しやすくなることである。このようにすれば、ST状態において1〜20回転目で大当りに制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(特徴部249Fの変形例について)
図9−10は、変形例の設定示唆演出決定テーブルを示す説明図である。図9−10(A)はST1〜20回転用設定示唆演出決定テーブルを、図9−10(B)はST21〜100回転用設定示唆演出決定テーブルを示す。図9−10に示すように、変形例においては、ST1〜20回転とST21〜100回転とで、別のテーブルが用いられるが、いずれの変動回数であっても設定示唆演出が実行される。また、変形例ではいずれのST回数で大当りになった場合であっても何等かのキャラクタが出現する設定示唆演出が実行される。これらのテーブルは、ROM121に格納されている。
図9−10(A)のST1〜20回転用設定示唆演出決定テーブルは、ST開始から1〜20回転以内での大当りである場合に、いずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、キャラクタAに決定される割合は50%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は20%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、キャラクタAに決定される割合は20%、キャラクタBに決定される割合は50%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、キャラクタAに決定される割合は20%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は40%、キャラクタDに決定される割合は10%である。
図9−10(B)のST21〜100回転用設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST開始から21〜100回転以内での大当りである場合に、いずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、キャラクタAに決定される割合は40%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、キャラクタAに決定される割合は30%、キャラクタBに決定される割合は40%、キャラクタCに決定される割合は30%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、キャラクタAに決定される割合は30%、キャラクタBに決定される割合は30%、キャラクタCに決定される割合は35%、キャラクタDに決定される割合は5%である。
図9−10(A),(B)に示すデータの設定により、設定示唆演出処理において、ST開始からSTが終了するまでに大当りとなった場合には、演出無しが選択されることはなく、必ず、いずれかの演出が実行されるようになっている。実行される演出として選択される割合は、ST開始から1〜20回転以内の場合とST開始から21〜100回転以内の場合とで異なっている。ST開始から1〜20回転以内の場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA>キャラクタD」となっている。また、ST開始から21〜100回転以内の場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB=キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタA=キャラクタC」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタA=キャラクタC>キャラクタD」となっている。
このような設定により、ST開始から1〜20回転以内の場合とST開始から21〜100回転以内の場合とでいずれも設定値に対応するキャラクタは、設定1ではキャラクタA、設定2ではキャラクタB、設定3ではキャラクタCの出現率が高くなっている。しかしながら、各設定値で最も出現率の高いキャラクタの出現割合は、いずれもST開始から1〜20回転以内の場合の方がST開始から21〜100回転以内の場合よりも高くなっている。よって、ST開始から1〜20回転以内の場合の方が、ST開始から21〜100回転以内の場合よりもキャラクタに対する設定値の信頼度が高いと言える。また、いずれの変動回数であってもキャラクタDが出現した場合には、設定3となることが確定する。なお、ST開始から1〜20回転以内の場合とST開始から21〜100回転以内の場合とで実行される演出内容を異ならせるようにしてもよい。
(特徴部250Fで実行される設定示唆演出について)
次に、特徴部250Fにおいて実行される設定示唆演出について説明する。図9−11は、設定示唆演出の演出動作例を示す図である。図9−11は、図9−2(C)で示した設定示唆演出パターンBにおいて、ST1〜20回転目以内で大当りしたときと、ST21〜100回転目以内で大当りしたときとの例を示している。ST1〜20回転目以内で大当りしたときである図9−11(A)に示すように、画像表示装置5には、大当り時に大当りとなったことが示される演出が実行される。また、画面の右上には、残りの変動回数を示す残回数表示250F001が表示される。残回数表示は、可変表示が1回実行される毎に1ずつ減少していく。図9−11(A)では、ST開始後3回転目の残り97回転で大当りとなった場合が示されている。
次いで、大当りのラウンド中において図9−11(B)に示す第1設定示唆演出が実行される。第1設定示唆演出では、「○」と「×」とが描かれた的画像250F004に向けて矢画像250F002を当てるダーツ演出が実行される。ST1〜20回転目以内で大当りしたときは、いずれの回転数であっても矢を4回投げることができる演出が実行される。的画像250F004の上部の「チャンスは4回!」は、4回矢を投げることができる演出があることを示す文字である。画面右下に表示されるプッシュボタン31Bを模したボタン画像250F003が表示されているときにプッシュボタン31Bを押下すると、矢画像250F002が的画像250F004に向けて飛んで行く。
図9−11(C)は、設定示唆演出が実行されなかった場合を示す図である。図9−11(C)に示すように、矢画像250F002が的画像250F004の「×」に当たった場合には、設定示唆演出が失敗したことを示す失敗画像250F005である「×」が画面の中央に表示される。それに対し、図9−11(D)は、設定示唆演出が実行された場合を示す図である。図9−11(D)に示すように、矢画像250F002が的画像250F004の「○」に当たった場合には、設定示唆演出が成功したとして複数のキャラクタから、例えばキャラクタD画像250F006が表示される。
ST21〜100回転目以内で大当りしたときである図9−11(E)に示すように、画像表示装置5には、大当り時に大当りとなったことが示される演出が実行される。また、画面の右上には、残りの変動回数を示す残回数表示250F001が表示される。残回数表示は、可変表示が1回実行される毎に1ずつ減少していく。図9−11(E)では、ST開始後55回転目の残り45回転で大当りとなった場合が示されている。
次いで、大当りのラウンド中において図9−11(F)に示す第2設定示唆演出が実行される。第2設定示唆演出では、6本のピン画像250F008に向けてボール画像250F007を投げることでピン画像250F008を倒すボーリング演出が実行される。ST21〜100回転目以内で大当りしたときは、いずれの回転数であってもボールを2回投げることができるボーリング演出が実行される。ピン画像250F008の上部の「チャンスは2回!」は、2回ボールを投げることができる演出があることを示す文字である。画面右下に表示されるプッシュボタン31Bを模したボタン画像250F003が表示されているときにプッシュボタン31Bを押下すると、ボール画像250F007がピン画像250F008に向かって転がって行く。
図9−11(G)は、設定示唆演出が実行されなかった場合を示す図である。図9−11(G)に示すように、ピン画像250F008にボール画像250F007が当らなかった場合、あるいは一投でピン画像250F008が全て倒れなかった場合には、設定示唆演出が失敗したことを示す失敗画像250F005である「×」が画面の中央に表示される。それに対し、図9−11(H)は、設定示唆演出が実行された場合を示す図である。図9−11(H)に示すように、ピン画像250F008にボール画像250F007が当たり、ピン画像250F008が全て倒れた場合には、設定示唆演出が成功したとして複数のキャラクタから、例えばキャラクタC画像250F009が表示される。
図9−11に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の演出態様が異なる。このようにすれば、ST状態において1〜20回転目で大当り遊技状態に制御されたときと、21〜100回転目で大当り遊技状態に制御されたときとで、設定示唆演出の演出態様が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
図9−12は、設定示唆演出決定テーブルを示す図である。図9−12(A)はST1〜20回転用設定示唆演出決定テーブルを、図9−12(B)はST21〜100回転用設定示唆演出決定テーブルを示す。これらのテーブルは、ROM121に格納されている。
図9−12(A)のST1〜20回転用設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST開始から1〜20回転以内での大当りである場合に、設定示唆演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、演出無しに決定される割合は82%、キャラクタAに決定される割合は7%、キャラクタBに決定される割合は6%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は82%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は7%、キャラクタCに決定される割合は6%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は77%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は6%、キャラクタCに決定される割合は7%、キャラクタDに決定される割合は5%である。
図9−12(B)のST21〜100回転用設定示唆演出決定テーブルは、設定示唆演出処理において、ST開始から21〜100回転以内での大当りである場合に、設定示唆演出の実行有無と、実行する場合にはいずれの設定示唆演出(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタCまたはキャラクタD)を実行するかを決定するために用いられるテーブルである。設定1では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は5%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は3%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定2では、演出無しに決定される割合は88%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は5%、キャラクタCに決定される割合は4%、キャラクタDに決定される割合は無い(0%である)。設定3では、演出無しに決定される割合は86%、キャラクタAに決定される割合は3%、キャラクタBに決定される割合は4%、キャラクタCに決定される割合は5%、キャラクタDに決定される割合は2%である。
図9−12(A),(B)に示すデータの設定により、設定示唆演出処理において、ST開始から1〜20回転以内での大当りである場合には、ST開始からの回転数によらず、演出無しが選択される割合が高く、設定示唆演出が実行され難くなっている。また、演出が実行される場合には、実行される演出として選択される割合は、設定1の場合には「キャラクタA>キャラクタB>キャラクタC」、設定2の場合には「キャラクタB>キャラクタC>キャラクタA」、設定3の場合には「キャラクタC>キャラクタB>キャラクタA」となっている。
このような設定により、ST開始から1〜20回転以内の場合とST開始から21〜100回転以内の場合とでいずれも設定値に対応するキャラクタは、設定1ではキャラクタA、設定2ではキャラクタB、設定3ではキャラクタCの出現率が高くなっている。しかしながら、その出現割合は、いずれもST開始から1〜20回転以内の場合の方がST開始から21〜100回転以内の場合よりも高くなっている。よって、ST開始から1〜20回転以内の場合の方が、ST開始から21〜100回転以内の場合よりもキャラクタに対する設定値の信頼度が高いと言える。また、いずれの変動回数であってもキャラクタDが出現した場合には、設定3となることが確定する。
また、図9−12に示すようにST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い。このようにすれば、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されることで、大当り遊技状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
また、ST開始から21〜100回転目は、1〜20回転目よりも後の回数であるため、ST状態に制御された際に21〜100回転目よりも早い1〜20回転目で大当り遊技状態に制御されたとしても損をした(例えば、ST中のみ見ることの演出を十分に見ることができない等)と思わせないようにすることができる。
また、ST開始後20回転目以内までの期間は、1〜20回転目を含むが21〜100回転目は含まない期間として設定されている。このようにすれば、所定期間内に大当り遊技状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。なお、ST開始後20回転目以内までの期間は、大当り遊技状態に制御されると設定示唆演出が実行される割合が21回転目以降よりも高い特別な期間であることを示す演出が実行されるようにすればよい。例えば、ST開始後20回転目までの期間では背景を変化させたり、特別な期間であることを示すテロップが表示されるようにすればよい。
また、図9−12に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行される。設定示唆演出の信頼度が高いとは、設定差がより顕著になることで遊技者がいずれの設定値であるかを推測しやすくなることである。このようにすれば、ST状態において1〜20回転目で大当りに制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
図9−13は、設定示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。設定示唆演出処理は、大当り中演出処理(S176)の中で実行される処理である。
まず、演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りであるか否かを判定する(250FS001)。演出制御用CPU120は、ST中の可変表示の回数を計数するための変動回数カウンタに記憶されている回数を確認することで、ST開始から1〜20回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りであると判定した場合には(250FS001でY)、ST1〜20回転用設定示唆演出決定テーブルにより、設定示唆演出の演出内容を決定し(250FS002)、250FS003へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、ST開始から1〜20回転以内での大当りではないと判定した場合には(250FS001でN)、250FS005へ移行する。
250FS003では、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行すると判定した場合には(250FS003でY)、設定示唆演出としてダーツ演出を4回やることに設定し(250FS004)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行しないと判定した場合には(250FS003でN)、処理を終了する。
250FS005では、演出制御用CPU120は、ST開始から21〜100回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST中の可変表示の回数を計数するための変動回数カウンタに記憶されている回数を確認することで、ST開始から21〜100回転以内での大当りであるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、ST開始から21〜100回転以内での大当りであると判定した場合には(250FS005でY)、ST21〜100回転用設定示唆演出決定テーブルにより、設定示唆演出の演出内容を決定し(250FS006)、250FS007へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、ST開始から21〜100回転以内での大当りではないと判定した場合には(250FS005でN)、処理を終了する。
250FS007では、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行するか否かを判定する。演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行すると判定した場合には(250FS007でY)、設定示唆演出としてボーリング演出を2回やることに設定し(250FS008)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を実行しないと判定した場合には(250FS007でN)、処理を終了する。
なお、設定示唆演出は、ST中に大当りとなった場合に必ず実行されるようにしてもよい。そのような場合であっても、ST開始から1〜20回転以内での大当りである方が、ST開始から21〜100回転以内での大当りであるよりも設定示唆演出が高い割合で実行されるようにすることが望ましい。また、設定値に対応して最も出現率の高いキャラクタのみの出現率がST開始からの回転数により異なるようにしてもよい。
(特徴部の変形例について)
以上、特徴部248F〜250Fを図面により説明してきたが、具体的な構成は本例で示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。以下に、特徴部248F〜250Fの変形例について説明する。
図9−2(A)の継続率示唆演出について、特別状態開始時であるST状態の開始時で特別状態の終了時であるST状態の終了時に実行するようにしてもよい。具体的には、ST期間の開始時(ST1回転目)あるいはST期間の終了時(ST100回転目)のうち少なくともいずれか一方において継続率示唆演出を実行してもよい。このような場合には、変動パターンとしてST2〜99回転目では選択されない変動パターンが選択されるようにすればよい。とくに100回転目では、獲得出玉を表示するために長い変動パターンが選択されるようになっているため、その出玉表示期間中に合わせて継続率示唆演出が実行されるようにすればよい。また、継続率示唆演出としては、画像表示装置5の画面の周囲のエフェクトの色で示唆する演出、キャラクタの態様により示唆する演出、文字の表示内容により示唆する演出、役物態様により示唆する演出(例えば、側方から入射される光を反射させて前面側に出射する導光板の色等)のうち少なくとも1つ以上が実行されるようにすればよい。
また、継続率示唆演出を実行するときには、パチンコ遊技機1側で自動的に実行されるのではなく、通常とは異なるタイミングや異なる方法により遊技者が操作手段を操作することで実行されるようにしてもよい。具体的には、ボタンの長押しや十字キー等のコマンドの入力による裏ボタン操作が実行されたことに伴って、継続率示唆演出が実行されるようにしてもよい。
表示結果を指定する演出制御コマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103により、演出制御用CPU120側に送信されるようになっている。そして、上述した保留連演出は、当該コマンドを受信したことに基づいて実行されるようにすればよい。このような場合、何等かの影響により表示結果を指定する演出制御コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が継続率示唆演出と同様の演出態様の保留連演出の実行を制限するようにすればよい。このようにすれば、誤った情報を遊技者に示唆することを防ぐことができる。なお、高設定が確定するキャラクタDが出現する演出のみ実行しない等、制限する演出を予め決めてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図8−9のステップ112IWS031,図8−13のステップ112IWS108等に示すように設定値に関する情報を送信している。そして、演出制御用CPU120は、図9−4に示すように、設定値に関する情報に基づいて継続率示唆演出を実行している。このような場合、設定値に関する情報として設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が高継続確定の継続率示唆演出の実行を制限するようにしてもよい。このようにすれば、継続率示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。なお、制限するのではなく、低継続を示唆する継続率示唆演出を実行してもよい。
継続率示唆演出や保留連演出は、単にキャラクタを登場させるような演出ではなく、上述したルーレット演出やボーリング演出等の何らかの演出が実行された結果として継続率等が示されるような演出であってもよい。
継続率示唆演出について、通常状態からの大当りではない場合に、継続率示唆演出を実行する場合を説明した。しかしながら、通常状態からの大当りである場合にも継続率示唆演出を実行してもよい。また、そのような場合には、保留連演出を同時に実行するようにしてもよいし、保留連演出の実行に制限をかけるようにしてもよい(初当りで保留連演出を実行しない等)。
継続率示唆演出は、継続してST状態に突入することにより、信頼度が高くなっていくようにしてもよい。このようにすれば、ST状態が継続するときの遊技の興趣が向上する。また、逆にST状態がすぐに終わってしまった場合(例えば、ST1回で終了)のST終了時に継続率示唆演出を実行し、その場合には、信頼度が高いテーブルにより継続率示唆演出が実行されるようにすればよい。このようにすれば、ST状態が早い段階で終了したとしても設定値が示唆されるため、高設定への可能性を示唆した場合には、遊技者に遊技を継続させることを促すことができ、興趣が向上する。
図9−9に示すように、設定示唆演出は、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも実行割合が高くなっていた。しかし、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。具体的には、ST終了間際の回数のときには、ST開始後すぐの回数のときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。このようにすれば、ST状態に制御された際にST開始後の回数よりも遅い回数で大当り遊技状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図8−9のステップ112IWS031,図8−13のステップ112IWS108等に示すように設定値に関する情報を送信している。そして、演出制御用CPU120は、設定値に関する情報に基づいて図9−9の設定示唆演出処理を実行している。このような場合、設定値に関する情報として設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行するようにしてもよい。このようにすれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。なお、低設定の設定示唆演出を実行するような仮決め(仮設定)をせずに、高設定確定のパターンのみを実行しないようにして、その中から抽選で選択された設定示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、設定示唆演出を実行しないようにしてもよい。
図9−7に示すように、特徴部249Fに関する発明においては、ST20回転目までの残り回数分の操作手段を用いた演出が実行される場合を説明した。しかし、操作手段を用いた演出を実行しないようにしてもよい。また、残り回数分毎回抽選するのではなく、複数回分を1回の設定示唆演出として抽選を実行してもよい。
図9−12に示すように、設定示唆演出は、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも実行割合が高くなっていた。しかし、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときには、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。具体的には、ST終了間際の回数のときには、ST開始後すぐの回数のときよりも設定示唆演出の実行割合を高くしてもよい。このようにすれば、ST状態に制御された際にST開始後の回数よりも遅い回数で大当り遊技状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図8−9のステップ112IWS031,図8−13のステップ112IWS108等に示すように設定値に関する情報を送信している。そして、演出制御用CPU120は、設定値に関する情報に基づいて図9−13の設定示唆演出処理を実行している。このような場合、設定値に関する情報として設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行するようにしてもよい。このようにすれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。なお、低設定の設定示唆演出を実行するような仮決め(仮設定)をせずに、高設定確定のパターンのみを実行しないようにして、その中から抽選で選択された設定示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、設定示唆演出を実行しないようにしてもよい。
図9−3の継続率示唆演出、図9−8の設定示唆演出、図9−12の設定示唆演出は、演出の有無と演出が実行されるときのキャラクタとが同時に決定されていた。しかし、演出の有無を決定するテーブルと、演出が実行されるときのキャラクタを決定するテーブルとを別で設けるようにしてもよい。
継続率示唆演出や設定示唆演出は、大当りに制御される場合のみではなく、はずれの場合であっても実行されるようにしてもよい。また、このような場合には、大当りが実行されずにST期間が終了することや、そのような状態が複数回継続したことにより、各種演出が実行されるようにしてもよい。
設定示唆演出パターンAや設定示唆演出パターンBが実行されるラウンドは予め決定されていてもよい。また、ランダムな抽選により実行するラウンドが決定されてもよい。また、これらの演出がエンディング期間において実行されるようにしてもよい。また、STの残り回数に応じて実行されるタイミングが異なるようにしてもよい。
なお、上記特徴部における制御は、互いに組合せて適用してもよい。これにより、設定示唆に関する演出を好適に実行することができる。
(特徴部248Fに関する発明の説明)
以上に説明したように、この特徴部248Fには、上述した特徴部248Fに関する、以下に示す発明が含まれている。従来、設定変更操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかに設定可能であり、設定された設定値にもとづいて遊技者にとって有利な有利状態の制御を実行可能なパチンコ遊技機があった。このようなパチンコ遊技機において、設定値の変更前と変更後との設定値に応じて、識別情報の可変表示中においてキリン,ゾウ,ライオンのいずれかを表示して設定値の示唆を実行する遊技機があった(例えば、特開2010−200902号公報参照)。また、特定回数の識別情報の可変表示が実行されるまで、高確率状態が維持される遊技機があった(例えば、特開2011−218044号公報参照)。
しかし、特開2011−218044号公報のような遊技機に特開2010−200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合、設定を示唆する演出について改善の余地があった。このような課題を解決するために、特徴部248Fは以下のように構成される。
(1) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図9−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出を実行可能である(例えば、図9−2(A)に示すように、継続率示唆演出を実行可能である)。
このような構成によれば、特別状態において有利状態に制御される確率を遊技者に示唆する継続率示唆演出が実行されるため、設定を示唆する演出について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記継続率示唆演出は、前記有利状態の終了時に実行される演出である(例えば、継続率示唆演出は、エンディング期間に実行される)。
このような構成によれば、有利状態の終了時に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記継続率示唆演出の演出態様は複数種類設けられ、いずれの設定値であっても実行可能な演出態様を含む(例えば、図9−3に示すように、キャラクタA〜Cはいずれの設定値であっても実行可能)。
このような構成によれば、好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
(4) 上記(3)の遊技機において、
複数種類の前記継続率示唆演出には、遊技者にとって有利度が高い高継続率に設定されていることが確定する演出態様を含む(例えば、図9−3に示すように、高継続率の設定3に設定されていることが確定するキャラクタDが含まれる)。
このような構成によれば、好適に設定値を示唆することができ、遊技の興趣が向上する。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、
可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶可能な保留記憶手段(例えば、RAM102)と、
前記有利状態とするか否かを保留記憶情報に基づいて決定する決定手段(例えば、図5のS110)と、
前記決定手段の決定よりも前に、前記有利状態とするか否かを判定する判定手段(例えば、図5のS101)と、
前記有利状態中において、前記判定手段の判定結果に基づいて前記保留記憶手段に前記有利状態に制御されると判定された保留記憶情報が記憶されている場合に、前記有利状態に制御されることを示唆する保留連演出を実行可能な保留連演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、図9−6の保留連演出を実行する)とをさらに備え、
前記保留連演出実行手段は、前記継続率示唆演出と同様の演出態様の前記保留連演出を実行可能である(例えば、図9−5に示すように、保留連演出で継続率示唆演出と同様のキャラクタを出現させる)。
このような構成によれば、継続率示唆演出と保留連演出とを組合せることにより、遊技の興趣が向上する。
(6) 上記(5)の遊技機において、
前記判定手段の判定結果に関する判定情報(例えば、表示結果を指定する演出制御コマンド)を出力可能な判定情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103)をさらに備え、
前記保留連演出実行手段は、
前記判定情報出力手段から出力された前記判定情報に基づいて前記保留連演出を実行し(例えば、表示結果を指定する演出制御コマンドに基づいて保留連演出を実行する)、
前記判定情報出力手段から出力された前記判定情報が正常でなかった場合、少なくとも前記継続率示唆演出と同様の演出態様の前記保留連演出の実行を制限する(例えば、表示結果を指定する演出制御コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が継続率示唆演出と同様の演出態様の保留連演出の実行を制限する)。
このような構成によれば、誤った情報を遊技者に示唆することを防ぐことができる。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかの遊技機において、
遊技者が操作可能な操作手段(例えば、プッシュボタン31B)をさらに備え、
前記継続率示唆演出は、前記操作手段が操作されたことに基づいて実行される(例えば、プッシュボタン31Bが操作されたことに基づいて継続率示唆演出が実行される)。
このような構成によれば、遊技者の操作意欲を向上させることができる。
(8) 上記(1)〜(7)のいずれかの遊技機において、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報を出力可能な設定値情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103、図8−9のステップ112IWS031,図8−13のステップ112IWS108)と、
前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報に基づいて、前記継続率示唆演出を実行可能な継続率示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120、図9−4の継続率示唆演出)とをさらに備え、
前記継続率示唆演出実行手段は、前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、少なくとも遊技者にとって有利度が高い所定の継続率に設定されていることが確定する前記継続率示唆演出の実行を制限する(例えば、設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が高設定確定の継続率示唆演出の実行を制限する)。
このような構成によれば、継続率示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。
(特徴部249Fに関する発明の説明)
以上に説明したように、この特徴部249Fには、上述した特徴部249Fに関する、以下に示す発明が含まれている。従来、設定変更操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかに設定可能であり、設定された設定値にもとづいて遊技者にとって有利な有利状態の制御を実行可能なパチンコ遊技機があった。このようなパチンコ遊技機において、設定値の変更前と変更後との設定値に応じて、識別情報の可変表示中においてキリン,ゾウ,ライオンのいずれかを表示して設定値の示唆を実行する遊技機があった(例えば、特開2010−200902号公報参照)。また、特定回数の識別情報の可変表示が実行されるまで、高確率状態が維持される遊技機があった(例えば、特開2011−218044号公報参照)。
しかし、特開2011−218044号公報のような遊技機に特開2010−200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合、設定を示唆する演出の実行契機については改善の余地があった。このような課題を解決するために、特徴部249Fは以下のように構成される。
(1) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図9−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときと、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときとで、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の実行割合が異なる(例えば、図9−9に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の実行割合が異なる(21〜100回目では設定示唆演出が実行されない))。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときと、第2回数目で有利状態に制御されたときとで、設定示唆演出の実行割合が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記有利状態は、複数回の所定遊技を繰返すことにより構成される状態であり(例えば、ラウンド遊技を繰返す状態)、
前記設定示唆演出は、前記所定遊技中に実行される演出である(例えば、設定示唆演出がラウンド中に実行される)。
このような構成によれば、所定遊技に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、前記第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記設定示唆演出の実行割合が高い(例えば、図9−9に示すようにST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い(211〜100回目では設定示唆演出が実行されない))。
このような構成によれば、第1回数目で有利状態に制御されることで、有利状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記第2回数目は前記第1回数目より後の回数である(例えば、21〜100回転目は、1〜20回転目よりも後の回数である)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも早い回数で有利状態に制御されたとしても損をしたと思わせないようにすることができる。
(5) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記第1回数目は前記第2回数目より後の回数である(例えば、第1回数目をST終了間際の回数、第2回数目をST開始後すぐの回数とする)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも遅い回数で有利状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、
前記特別状態中には、前記第1回数目を含むが前記第2回数目を含まない所定期間が設けられている(例えば、ST開始後20回転目以内までの期間は、第1回数目である1〜20回転目を含むが21〜100回転目は含まない等)。
このような構成によれば、所定期間内に有利状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかの遊技機において、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報を出力可能な設定値情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103、図8−9のステップ112IWS031,図8−13のステップ112IWS108)と、
前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報に基づいて、前記設定示唆演出を実行可能な設定示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120、図9−9の設定示唆演出処理)とをさらに備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行する)。
このような構成によれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。
(8) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図9−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の信頼度が高い(例えば、図9−8に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行されるため(21〜100回目では設定示唆演出が実行されない)、設定示唆演出の信頼度が高い)。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(特徴部250Fに関する発明の説明)
以上に説明したように、この特徴部250Fには、上述した特徴部250Fに関する、以下に示す発明が含まれている。従来、設定変更操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかに設定可能であり、設定された設定値にもとづいて遊技者にとって有利な有利状態の制御を実行可能なパチンコ遊技機があった。このようなパチンコ遊技機において、設定値の変更前と変更後との設定値に応じて、識別情報の可変表示中においてキリン,ゾウ,ライオンのいずれかを表示して設定値の示唆を実行する遊技機があった(例えば、特開2010−200902号公報参照)。また、特定回数の識別情報の可変表示が実行されるまで、高確率状態が維持される遊技機があった(例えば、特開2011−218044号公報参照)。
しかし、特開2011−218044号公報のような遊技機に特開2010−200902号公報のような設定を示唆する演出を実行する場合、設定を示唆する演出の実行契機については改善の余地があった。このような課題を解決するために、特徴部250Fは以下のように構成される。
(1) 可変表示を行い遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図9−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときと、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときとで、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の演出態様が異なる(例えば、図9−11に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときと、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときとで設定示唆演出の演出態様が異なる)。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときと、第2回数目で有利状態に制御されたときとで、設定示唆演出の演出態様が異なるため、設定を示唆する演出の実行契機について注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記有利状態は、複数回の所定遊技を繰返すことにより構成される状態であり(例えば、ラウンド遊技を繰返す状態)、
前記設定示唆演出は、前記所定遊技中に実行される演出である(例えば、設定示唆演出がラウンド中に実行される)。
このような構成によれば、所定遊技に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、前記第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記設定示唆演出の実行割合が高い(例えば、図9−12に示すようにST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときよりも設定示唆演出の実行割合が高い)。
このような構成によれば、第1回数目で有利状態に制御されることで、有利状態が連続することにより興趣が向上するとともに、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記第2回数目は前記第1回数目より後の回数である(例えば、21〜100回転目は、1〜20回転目よりも後の回数である)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも早い回数で有利状態に制御されたとしても損をしたと思わせないようにすることができる。
(5) 上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記第1回数目は前記第2回数目より後の回数である(例えば、第1回数目をST終了間際の回数、第2回数目をST開始後すぐの回数とする)。
このような構成によれば、特別状態に制御された際に第2回数目よりも遅い回数で有利状態に制御されたときに安心感を与えつつ、設定示唆演出の実行に注目させることができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、
前記特別状態中には、前記第1回数目を含むが前記第2回数目を含まない所定期間が設けられている(例えば、ST開始後20回転目以内までの期間は、第1回数目である1〜20回転目を含むが21〜100回転目は含まない等)。
このような構成によれば、所定期間内に有利状態に制御されたときに、設定示唆演出が実行されるか否かに注目させることができる。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかの遊技機において、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報を出力可能な設定値情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103、図8−9のステップ112IWS031,図8−13のステップ112IWS108)と、
前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報に基づいて、前記設定示唆演出を実行可能な設定示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120、図9−13の設定示唆演出処理)とをさらに備え、
前記設定示唆演出実行手段は、前記設定値情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、設定値コマンドが正常でなかった場合、演出制御用CPU120が低設定の設定示唆演出を実行する)。
このような構成によれば、設定示唆演出の実行回数を減らすことなく、誤った設定値を遊技者に示唆することを防止できる。
(8) 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数段階の設定値(例えば、設定値1〜3)のうちいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
前記有利状態終了後に、所定回数(例えば、100回)の可変表示が実行されるまで前記有利状態に制御される確率が高くなる特別状態(例えば、ST状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103)とを備え、
前記特別状態において前記有利状態に制御される確率は前記設定値に応じて異なり(例えば、図9−1に示すように、ST継続率が異なる)、
前記特別状態において、第1回数目で前記有利状態に制御されたときは、当該第1回数目とは異なる第2回数目で前記有利状態に制御されたときよりも、前記有利状態に制御されることを遊技者に示唆する設定示唆演出の信頼度が高い(例えば、図9−12に示すように、ST開始から1〜20回転目で大当りに制御されたときは、ST開始から21〜100回転目で大当りに制御されたときに比べ信頼度の高い設定示唆演出が実行されるため、設定示唆演出の信頼度が高い)。
このような構成によれば、特別状態において第1回数目で有利状態に制御されたときの設定示唆演出に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(特徴部7Fに関する説明)
次に、特徴部7Fについて説明する。特徴部7Fは、後述する特別演出や報知演出の制御に関し特徴を有している。
(スペックについて)
図10−1(A)は、スペックを説明するための図である。図10−1(A)に示すように、非確変時の大当り確率が1/300、確変時の大当り確率が1/100、確変割合は60%である。なお、設定値に応じて、非確変時や確変時の大当り確率が異なるようにしてもよい。
(大当り種別について)
図10−1(B)は、第1特別図柄大当り種別テーブル、図10−1(C)は、第2特別図柄大当り種別テーブルである。第1特別図柄大当り種別テーブルに示すように、第1特別図柄の大当り種別には、大当り種別Aと大当り種別Bとが含まれる。大当り種別Aでは、大当り遊技中のラウンドが8Rで出玉ありとなり、当り後の遊技状態として高確高ベースが次回の大当りまで継続する。大当り種別Bでは、大当り遊技中のラウンドが8Rで出玉ありとなり、当り後の遊技状態として低確高ベースが100回まで継続する。
第2特別図柄大当り種別テーブルに示すように、第2特別図柄の大当り種別には、当り種別Cと大当り種別Dとが含まれる。大当り種別Cでは、大当り遊技中のラウンドが16Rで出玉ありとなり、当り後の遊技状態として高確高ベースが次回の大当りまで継続する。大当り種別Dでは、大当り遊技中のラウンドが2Rで出玉なしとなり、当り後の遊技状態として低確高ベースが100回まで継続する。なお、出玉なしとは、大入賞口の開放時間が短く、実質的に出玉が得られない状態を示す。第1特別図柄の大当り種別において、大当り種別Aの決定割合は60%、大当り種別Bの決定割合は40%となる。また、第2特別図柄の大当り種別において、大当り種別Cの決定割合は60%、大当り種別Dの決定割合は40%となる。
(演出動作例について)
図10−2は、確変大当り直後の演出動作例を示す図である。図10−2は、確変大当り終了直後に特別演出が実行される場合を示した図である。特別演出とは、その演出の実行中にリーチとなることにより大当り遊技状態に制御されることが確定する演出である。ここで、確変大当り直後の特別演出のことを保留連特別演出とも称する。保留連とは、大当りが発生したときに存在している保留記憶情報において、大当りとなる保留記憶情報があり、当該大当りの大当り遊技状態の終了後に、大当り発生前に存在していた当該保留記憶情報の範囲内で次の大当りが発生するというような、大当り発生時に存在していた保留記憶情報の範囲内で次の大当りが連続的に発生する保留記憶情報範囲内での連続的な大当り(保留内連荘)をいう。保留記憶情報の最大数は4個であるため、大当り終了直後の4変動までの期間が保留連特別演出の最大の実行期間となる。このような大当り終了直後の4変動までの特別演出が実行される期間を第1期間とする。
また、特別演出の開始時には、特別演出が実行される期間が報知演出により示される。具体的には、報知演出により特別演出が実行されるときの残り時間が示される。確変大当り終了直後の保留連期間において保留連特別演出が実行される場合について説明する。図10−2(A)に示すように、特別演出の開始時には画像表示装置5の画面の中央にチャンスゾーンの文字からなる特別画像7F001が表示される。
次いで、図10−2(B)に示すように、特別画像7F001が画面の右上で小さく表示され、特別演出が実行されていることが示された上で、画面の中央に福引画像7F002が表示される。福引画像7F002を用いた演出は、特別演出が実行される時間を報知するための報知演出として機能する。福引画像7F002の左上には、残り時間画像7F003が表示される。残り時間画像7F003は、特別演出が実行される残り時間を示す画像である。報知演出の開始時には、残り時間画像7F003に「0」が表示される。図10−2(B)に示すように、福引画像7F002を用いた福引をする演出により、何等かの球が排出される。
次いで、図10−2(C)に示すように、排出された球が拡大表示され、球画像7F004に「∞」の文字が表示される。「∞」の文字は、特別演出の実行時間が無限であることを示している。また、残り時間画像7F003にも残り時間が無限であることを示す「∞」が表示される。ここで、実際の特別演出(保留連特別演出)が実行される時間には限度があるが、保留連の演出として特別演出が実行されるため実行期間内において必ずリーチとなる演出が実行され、その後に特別演出が終了するため「∞」としても問題ない。つまり、特別演出として「∞」が表示された場合には必ず大当りとなるため、大当りに対する期待度が高い。なお、特徴部7Fにおいては、確変大当りとなる16R大当りのみについて保留連特別演出が実行され、通常大当りとしての2R大当りでは保留連特別演出が実行されない。
その後、図10−2(D)に示すように、特別演出中に「7」図柄によりリーチが成立し、画面の下方にリーチ画像7F005が表示される。特別演出中にリーチとなる場合には、必ず16R大当り(16Rの確変大当り)に制御されるため、図10−2(D)の後は、16R確変大当りへと制御される。このように、大当り直後に特別演出が実行される場合には、保留連の一環としての保留連特別演出が実行されるため、特別演出中に必ずリーチが発生し、大当りとなることが確定する。
図10−3は、確変大当り終了直後4変動より後の演出動作例を示す図である。図10−3は、確変大当り終了直後から4変動より後に特別演出が実行された場合を示した図である。確変大当り終了直後から4変動より後ということは、保留連が実行される期間より後ということでもある。特別演出は、確変大当り終了直後(確変大当り終了後4変動)のみではなく、確変大当り終了直後から変動回数が増加した場合にも実行される。図10−3(A)に示すように、確変大当り終了直後から4変動より後に特別演出が実行された場合であっても、確変大当り終了直後と同じように、特別演出の開始時に画像表示装置5の画面の中央にチャンスゾーンの文字からなる特別画像7F001が表示される。このような、確変大当り終了直後から4変動より後に特別演出が実行される期間を第2期間とする。
次いで、図10−3(B)に示すように、特別画像7F001が画面の右上で小さく表示され、特別演出が実行されていることが示された上で、画面の中央に福引画像7F002が表示される。福引画像7F002の左上には、残り時間画像7F003が表示される。報知演出の開始時には、残り時間画像7F003に「0」が表示される。そして、図10−3(B)に示すように、福引画像7F002を用いた福引をする演出により、何等かの球が排出される。
次いで、図10−3(C)に示すように、排出された球が拡大表示され、球画像7F004に「1分」の文字が表示される。「1分」の文字は、特別演出の実行時間が1分であることを示している。また、残り時間画像7F003にも残り時間が1分であることを示す「60:00」が表示される。その後、図10−3(D)に示すように、特別演出の実行期間が残り10秒のときに「7」図柄によりリーチが成立した場合には、画面の下方にリーチ画像7F005が表示され、16R確変大当りへと制御される。このように、特別演出実行中にリーチとなった場合には、確変大当りである16R大当りへと制御される。
また、図10−3(E)に示すように、特別演出の残り時間内にリーチとならなかった場合には、「チャンスゾーン終了」という特別演出が終了したことを示す終了画像7F006が画面の中央に表示される。また、残り時間画像7F003が「00:00」となり、特別演出が終了したことが示される。特別演出が終了した後は、確変状態が継続しているか時短状態のいずれかとなっている。ここで、時短状態に制御される場合とは、特別演出中に大当り種別Dに当選することにより2R大当りに制御され、低確変高ベース状態となったことである。特別演出中に2R大当りとなった場合には、画面上で特に大当りに当選したことを示す演出は実行されない。よって、特別演出中に2R大当りとなった場合には、遊技者に気づかせにくく遊技状態を確変状態から時短状態(低確高ベース状態)へと制御させることができる。特別演出中に時短状態に制御されない場合には、確変状態がそのまま継続される。
なお、特別演出中に2R通常大当りに当選したことをより気づかせにくくするために、小当りを設けてもよい。そして、小当りに当選した場合に、2R通常大当りと同様の動作で特別可変入賞球装置7の大入賞口扉を動作させるようにすればよい。このようにすれば、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉の動きから遊技状態が変化したか否かが分かってしまうことを防ぐことができる。また、低確高ベース終了間近の回転数(例えば、90回等)で確変状態が継続しているか低確高ベースに制御されているかを煽る演出を実行してもよい。
図10−4は、保留連特別演出処理の一例を示すフローチャートである。保留連特別演出処理は、大当り中演出処理(S176)の中で実行される処理である。まず、演出制御用CPU120は、保留連特別演出フラグがセットされているか否かを判定する(7FS001)。保留連特別演出フラグは、保留連特別演出が実行されるときに後述する7FS006においてセットされるフラグである。演出制御用CPU120は、保留連特別演出フラグがセットされていると判定した場合には(7FS001でY)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、保留連特別演出フラグがセットされていないと判定した場合には(7FS001でN)、今回実行されている大当りが確変大当りであるか否かを判定する(7FS002)。
演出制御用CPU120は、今回実行されている大当りが確変大当りでないと判定した場合には(7FS002でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、今回実行されている大当りが確変大当りであると判定した場合には(7FS002でY)、保留記憶内に16R確変大当りの保留記憶があるか否かを判定する(7FS003)。演出制御用CPU120は、保留記憶内に16R確変大当りの保留記憶がないと判定した場合には(7FS003でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、保留記憶内に16R確変大当りの保留記憶があると判定した場合には(7FS003でY)、16R確変大当りの保留記憶よりも前に2R通常大当りの保留記憶があるか否かを判定する(7FS004)。
演出制御用CPU120は、16R確変大当りの保留記憶よりも前に2R通常大当りの保留記憶があると判定した場合には(7FS004でY)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、16R確変大当りの保留記憶よりも前に2R通常大当りの保留記憶がないと判定した場合には(7FS004でN)、保留連特別演出として、大当り終了後に保留連特別演出を実行し、「∞」の報知演出を実行することに設定する(7FS005)。次いで、保留連特別演出フラグをセットし(7FS006)、処理を終了する。
図10−4により、保留連特別演出は、今回実行されている大当りが確変大当りであって、保留記憶内に16R確変大当りの保留記憶があり、当該16R確変大当りの保留記憶よりも前に2R通常大当りの保留記憶がない場合に実行される。なお、このような条件のときに必ず実行されるのではなく、抽選により実行が決定されたときに保留連特別演出が実行されるようにしてもよい。
図10−5は、特別演出実行決定テーブルおよび報知演出内容決定テーブルを示す図である。これらのテーブルは、ROM121に格納されている。図10−5(A)の特別演出実行決定テーブルは、特別演出を実行するか否かを決定するために用いられるテーブルである。図10−5(A)に示すように、特別演出を実行する割合は50%、特別演出を実行しない場合は50%となるように設定されている。
図10−5(B)のスーパーリーチ大当り時報知演出内容決定テーブルは、スーパーリーチ大当り時の報知演出の内容を決定するために用いられるテーブルである。図10−5(B)に示すように、報知演出の内容として時間∞を表示する割合は5%、時間3分を表示する割合は50%、時間1分を表示する割合は30%、時間30秒を表示する割合は15%となっている。これにより、3分>1分>30秒>∞の順でスーパーリーチ大当り時の報知演出の時間が決定されやすい。
図10−5(C)のスーパーリーチはずれ時報知演出内容決定テーブルは、スーパーリーチはずれ時の報知演出の内容を決定するために用いられるテーブルである。図10−5(C)に示すように、時間3分を表示する割合は10%、時間1分を表示する割合は30%、時間30秒を表示する割合は60%となっている。これにより、30秒>1分>3分の順でスーパーリーチはずれ時の報知演出の時間が決定されやすい。
図10−5(B),(C)により、30秒、1分、3分の間では、時間が長い程大当りに期待でき、∞が表示されると大当りが確定する。なお、大当りか否かに関係なく複数種類の時間の中からいずれか1つの時間に決定されるようにしてもよい。
図10−6は、特別演出決定処理の一例を示すフローチャートである。特別演出決定処理は、先読予告設定処理(S161)の中で実行される処理である。まず、演出制御用CPU120は、保留連特別演出フラグまたは特別演出フラグがセットされているか否かを判定する(7FS010)。演出制御用CPU120は、保留連特別演出フラグまたは特別演出フラグがセットされていると判定した場合には(7FS010でY)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、保留連特別演出フラグまたは特別演出フラグがセットされていないと判定した場合には(7FS010でN)、今回始動入賞した保留記憶がスーパーリーチの変動であるか否かを判定する(7FS011)。
演出制御用CPU120は、スーパーリーチの変動でないと判定した場合には(7FS011でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、スーパーリーチの変動であると判定した場合には(7FS011でY)、特別演出実行決定テーブルにより、特別演出の実行の有無を決定する(7FS012)。スーパーリーチの変動であるか否かは、受信した変動パターンコマンドを確認すればよい。次いで、演出制御用CPU120は、特別演出を実行するか否かを判定する(7FS013)。演出制御用CPU120は、特別演出を実行しないと判定した場合には(7FS013でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、特別演出を実行すると判定した場合には(7FS013でY)、今回始動入賞した保留記憶が大当りであるか否かを判定する(7FS014)。なお、スーパーリーチ以外の変動パターンにおいて、特別演出の実行が抽選されるようにしてもよい。
演出制御用CPU120は、7FS014において、大当りであると判定した場合には(7FS014でY)、スーパーリーチ大当り時報知演出内容決定テーブルにより、報知演出の内容を決定する(7FS015)。一方、演出制御用CPU120は、7FS014において、大当りでない(はずれである)と判定した場合には(7FS014でN)、スーパーリーチはずれ時報知演出内容決定テーブルにより、報知演出の内容を決定する(7FS016)。
7FS015,7FS016の後に、演出制御用CPU120は、特別演出フラグをセットする(7FS017)。次いで、演出制御用CPU120は、決定された内容の特別演出および報知演出を実行するように設定し(7FS018)、処理を終了する。
図10−6の特別演出決定処理により、特別演出の実行の有無および報知演出で表示される時間が決定される。報知演出で表示される時間は特別演出の残り時間であるため、報知演出の内容が決定されることにより特別演出の実行時間が決定されることにもなる。
図10−7は、特別演出開始処理の一例を示すフローチャートである。特別演出開始処理は、可変表示開始設定処理(S171)の中で実行される処理である。まず、演出制御用CPU120は、保留連特別演出フラグがセットされているか否かを判定する(7FS030)。演出制御用CPU120は、保留連特別演出フラグがセットされていないと判定した場合には(7FS030でN)、特別演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(7FS031)。一方、演出制御用CPU120は、保留連特別演出フラグがセットされていると判定した場合には(7FS030でY)、7FS040の処理へ移行する。
演出制御用CPU120は、7FS031において、特別演出実行中フラグがセットされていないと判定した場合には(7FS031でN)、特別演出フラグがセットされているか否かを判定する(7FS032)。演出制御用CPU120は、特別演出フラグがセットされていないと判定した場合には(7FS032でN)、処理を終了する。演出制御用CPU120は、特別演出フラグがセットされていると判定した場合には(7FS032でY)、特別演出を実行する(7FS033)。次いで、演出制御用CPU120は、特別演出実行中タイマのカウントを開始する(7FS034)。特別演出実行中タイマは、特別演出の実行中の期間をカウントするためのタイマである。特別演出の実行期間は、7FS015,7FS016の処理により予め決定されている。
次いで、演出制御用CPU120は、特別演出実行中フラグをセットする(7FS035)。次いで、演出制御用CPU120は、今回実行される変動が大当りか否かを判定する(7FS036)。演出制御用CPU120は、今回の変動が大当りではない(はずれである)と判定した場合には(7FS036でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、今回の変動が大当りであると判定した場合には(7FS036でY)、7FS040の処理へ移行する。
演出制御用CPU120は、7FS031において特別演出実行中フラグがセットされていると判定した場合には(7FS031でY)、今回実行される変動が大当りか否かを判定する(7FS037)。演出制御用CPU120は、今回の変動が大当りではない(はずれである)と判定した場合には(7FS030でN)、リーチを実行する変動であるか否かを判定する(7FS038)。一方、演出制御用CPU120は、今回の変動が大当りであると判定した場合には(7FS037でY)、7FS040の処理へ移行する。
7FS038において、演出制御用CPU120は、今回の変動がリーチを実行する変動ではないと判定した場合には(7FS038でN)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、今回の変動がリーチを実行する変動であると判定した場合には(7FS038でY)、特別演出実行中タイマを確認し、特別演出中にリーチを実行可能であれば、リーチを実行せずにはずれ図柄組合せを仮停止するように設定し(7FS039)、処理を終了する。7FS039においては、1回もしくは複数回のはずれ図柄の仮停止により、リーチとならない図柄組合せを導出するようにすればよい。
7FS030でY、7FS036でY、7FS037でYの場合、演出制御用CPU120は、特別演出実行中タイマを確認し、特別演出中にリーチを実行可能であれば、特別演出中にリーチを実行することに設定し(7FS040)、処理を終了する。
図10−7の7F040の処理により、今回実行される変動が大当りの場合において、特別演出の実行が決定されているときの特別演出実行中タイマの値を確認し、特別演出中にリーチを実行できる時間があるか否かが確認される。これにより、特別演出中にリーチを実行できる時間があればリーチを実行することから、特別演出中にリーチが実行される場合には必ず大当りとなる演出とすることができる。なお、保留連特別演出や特別演出決定処理において報知演出として「∞」が表示される場合には、特別演出実行中タイマがリーチが実行されるまで継続してカウントされるようにすればよい。また、「∞」が表示される場合には、別のフラグをセットし当該フラグがセットされている場合にリーチが実行されるようにしてもよい。
また、図10−7の7F039の処理により、今回の変動がはずれの変動の場合には、特別演出実行中タイマを確認し、特別演出中にリーチが実行される時間となる場合にはずれ図柄組合せを仮停止するように設定される。これにより、通常はリーチとなるはずれ変動パターンにおいて、特別演出中にリーチが発生することを防止することができる。
また、図10−7に示すように、保留連演出としても特別演出が実行されるため、遊技者は特別演出が開始されたときに遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されることを体験できる機会が増加するため、演出の興趣を向上させることができる。
(特徴部の効果について)
特徴部7Fから得られる主な効果を説明する。図10−4、図10−6、図10−7に示すように、大当り直後の保留連期間に特別演出が実行された場合には16確変大当りとなることが確定するため期待度が高いが、大当り直後の保留連期間を除く確変状態中の期間に特別演出が実行された場合には16確変大当りとなることが確定する訳ではないので大当り直後の保留連期間よりも期待度が低い。このようにすれば、特別演出が実行された期間に応じて大当り遊技状態に制御される期待度が異なるため、特別演出が実行されるタイミングに注目させることができ、演出が実行される期間に応じた期待度による演出の興趣を向上させることができる。
図10−5に示すように、特別演出は30秒、1分、3分、∞の所定期間に亘って実行される演出である。このようにすれば、所定期間に亘って大当り遊技状態に制御されるか否かを示唆することができるので、演出の興趣を向上させることができる。
図10−5に示すように、所定期間は、30秒、1分、3分、∞という時間により制御される期間であって、図10−2や図10−3に示すように、特別演出においては、演出が実行される残り時間が残り時間画像7F003として表示される。このようにすれば、特別演出の残り時間を遊技者に示すことができるので、演出の興趣を向上させることができる。
図10−5に示すように、特別演出が実行される時間は30秒、1分、3分、∞のように複数種類設けられている。そして、図10−2や図10−3に示すように、福引画像7F002を用いた報知演出により、いずれの時間に制御されるかが示される。このようにすれば、報知演出により特別演出が実行される時間を示すことができ、演出の興趣を向上させることができる。
大当り遊技状態として、16R確変大当りと2R通常大当りとが設けられている。そして、図10−2(D)、図10−3(D)に示すように、特別演出が実行されている期間中にリーチとなった場合には、16R確変大当りに制御されることが確定する。このようにすれば、特別演出が実行されている期間中にリーチが発生するか否かに注目させることができ、演出の興趣を向上させることができる。
図10−2〜図10−7に示すように、特別演出は、大当り終了直後の4変動までの特別演出が実行される第1期間、あるいは、確変大当り終了直後から4変動より後に特別演出が実行される第2期間において実行されていた。このように、特別演出が実行される期間が複数設けられていることにより、特別演出が実行される期間に注目させることができ、演出の興趣を向上させることができる。
図10−4の保留連特別演出処理によって、保留記憶内に16R確変大当りがあるときに成立する特別演出の実行契機を第1契機、図10−6の特別演出決定処理によって、特別演出決定テーブルにより、特別演出を実行すると決定されたときに成立する特別演出の実行契機を第2契機とする。このようなときに、図10−4に示すように、大当り直後の保留連期間中に第2契機による特別演出を決定することがない。このようにすれば、特別演出が実行される期間に注目させることができ、演出の興趣を向上させることができる。
(特徴部の変形例について)
以上、特徴部7Fを図面により説明してきたが、具体的な構成は本例で示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。以下に、特徴部7Fの変形例について説明する。
遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、前述した実施形態はこれに限定されるものではなく、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロットマシンに適用してもよい。スロットマシンに適用する場合には、1ゲーム毎あるいはストップボタンの操作毎に特別演出が実行される残り時間のタイマの減算を停止するようにしてもよい。
図10−7の7FS040の処理において、仮に後から入賞した保留記憶が大当となる場合に、リーチが開始されるまでの期間が特別演出実行中タイマの時間に間に合わないときには、特別演出実行中タイマの実行時間を延長するようにしてもよい。また、プレミアム演出として「∞」を表示し直すように設定してもよい。
なお、始動入賞した保留記憶が大当りか否かに関係なく、特別演出の実行中において、特別演出の残り時間が特別演出の実行中に増加する演出を実行してもよい。このような場合には、始動入賞が発生したときに特別演出の時間を増加するか否かの抽選を実行してもよい。なお、特別演出の実行中に大当りの始動入賞が発生した場合には、特別演出の実行時間を必ず増加させるようにしてもよいし、特別演出の残り時間の減算を止めるようにしてもよい。
特徴部7Fにおいては、特別演出の開始時に報知演出を実行するようにしていたが、報知演出が実行されないようにしてもよい。このような場合には、始動入賞が発生したときの特別演出の抽選において特別演出を実行する決定がされることにより、始動入賞が発生したタイミングから特別演出が開始されるようにしてもよい。また、現在実行されている変動がある場合には、その変動が終了した次の変動開始のタイミングから特別演出が実行されるようにしてもよい。また、このような場合には、保留連で実行される特別演出についても報知演出を実行しないようにし、見た目を合わすようにすることが好ましい。
特別演出を実行する契機として保留連期間での第1契機と保留連期間以外での第2契機と以外の契機を設けるようにしてもよい。例えば、通常状態において、特別演出が実行さえる第3契機を設けるようにしてもよい。
また、確変状態に制御されている期間により、特別演出が実行される頻度が異なるようにしてもよい。例えば、大当り終了後の1〜50回までの期間と、大当り終了後の51〜100回までの期間とでは、特別演出が実行される頻度が異なるようにしてもよい。具体的には、大当り終了後の1〜50回までの期間と、大当り終了後の51〜100回までの期間とで実行割合の異なるテーブルにより特別演出の抽選が実行されるようにしてもよい。
報知演出として、「∞」以外の表示により大当りとなることが示されるようにしてもよい。例えば、大当りとなることが確定している場合には、「60分」のように実質的に必ずリーチが成立するような長い時間を報知するようにしてもよい。
図10−2、図10−3に示す福引画像7F002を用いた報知演出が実行されるときに、排出される球の種類により掲示される時間を事前に示唆するようにしてもよい。例えば、白<青<赤<金の順で表示される時間が「∞」となる期待度を示すようにしてもよい。
特別演出の実行は、先読みにより決定されていたが、今回実行される変動が開始される毎に特別演出の実行の抽選を行ってもよい。また、保留連演出として実行される保留連特別演出は、抽選により実行の有無を決定するようにしてもよいし、「∞」以外の時間により特別演出が実行されるようにしてもよい。そして、「∞」以外の時間により特別演出が実行される場合には、リーチが成立しないまま終了するガセの演出を設けるようにしてもよい。
特別演出が実行される期間内でリーチはずれの変動の場合には、はずれ図柄組合せを導出させることによりリーチとならないように制御していた。このような場合に、特別演出実行期間中にリーチとなるタイミングの場合には、リーチを発生させるようにすればよい。
通常状態と確変状態とで特別演出が実行される場合には、通常状態よりも確変状態に特別演出が実行される方が大当り遊技状態に制御される期待度が高くなるようにすればよい。
特徴部7Fにおいて、特別演出中にリーチとなる場合には、必ず大当りとなることが確定していた。しかし、リーチとなる図柄の種類により大当りとなる期待度が異なるようにしてもよい。例えば、7図柄では必ず大当りとなるが、2図柄では大当りとなる確率が50%となるようにしてもよい。また、リーチとなる図柄の種類により、大当りの種別が異なるようにしてもよい。例えば、7図柄によるリーチの場合には16R、5図柄によるリーチの場合は8Rとしてもよい。
特徴部7Fにおいては、特別演出中に大当り遊技状態に制御されたときには、設定示唆演出の実行割合を高くするようにしてもよい。また、特別演出中に大当り遊技状態に制御されたときには、設定示唆演出の実行が確定するようにしてもよい。また、特別演出中に大当り遊技状態に制御されたときには、設定示唆演出の信頼度が高くなるようにしてもよい。また、特別演出が実行される時間の違いや残り時間の違いにより設定示唆演出の信頼度が異なるようにしてもよい。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。