JP2019205694A - 遊技機 - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
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Abstract

【課題】好適に演出を実行できる遊技機を提供する。【解決手段】可変表示中に一般入賞口10へ遊技球が入賞すると、変化演出が開始され、その後、変化演出の対象の対応表示の表示態様が変化する。変化演出の実行時間(変化演出が開始されてから対応表示を変化させるまでの時間)は、t1となっている。可変表示終了までの所定時間t2は、一般入賞が発生しても新たな変化演出が開始されることを制限するようになっている。所定時間t2は変化演出の実行時間t1よりも長い時間(t1+α)となっている。【選択図】図8−4

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
一般入賞口に遊技球が入賞したタイミングで、先読み予告演出の態様が決定されると共に、該決定された態様で先読み予告演出が実行される遊技機が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2017−148154号公報
特許文献1に記載された遊技機では、可変表示が切り替わる際(保留表示がシフトする際)に一般入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて先読み予告演出を実行すると、当該演出の対象が分かりづらくなるおそれがあった。
この発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、好適に演出を実行できる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、
可変表示を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が入賞することにより遊技者に遊技価値(例えば賞球や封入式遊技機における得点)を付与するとともに、前記有利状態への制御とは関連しない所定入賞領域(例えば一般入賞口10)と、
可変表示に対応した対応表示(例えば保留表示、アクティブ表示)を表示可能な対応表示手段(例えば対応表示処理を実行する演出制御用CPU120)と、
前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞を契機に、一の対応表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段(例えばステップ25AKS013の処理を実行する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記変化演出が開始されてから対応表示を変化させるまでに少なくとも所定時間を要し(例えば図8−4(A)参照)、
可変表示の実行中に前記所定入賞領域に遊技媒体が入賞した場合に、当該可変表示終了までの残り時間が少なくとも前記所定時間未満であったときには、当該入賞を契機として前記変化演出が実行されることを制限する(例えば図8−4(A)参照)。
このような構成によれば、変化演出の実行中に対象の対応表示がずれてしまうことを防止できる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
可変表示を開始してから、当該可変表示に基づいて前記有利状態に制御されるか否かを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えばステップS172の可変表示中演出処理を実行する演出制御用CPU120)を備え、
前記変化演出実行手段は、前記示唆演出が開始された後に当該可変表示において前記変化演出を実行する場合には、前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞とは異なることを契機(例えばアクティブ表示が変化しないまま、スーパーリーチに発展したことにより発生する特殊契機)に前記変化演出を実行可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、示唆演出と変化演出との不整合を防止できる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
可変表示の表示結果の確定期間中(例えば図柄確定期間に相当する時間)は、前記変化演出の実行を制限するようにしてもよい。
このような構成によれば、表示結果と変化演出との不整合を防止できる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記変化演出は、所定画像が出現する導入演出(例えば図8−1(B))と、表示態様を変化させる対応表示に前記所定画像が作用する作用演出(例えば図8−1(D))と、から構成され、
前記導入演出が実行されてから、新たな対応表示が表示された場合、当該新たな対応表示に前記作用演出の対象を変更可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じた変化演出を実行できる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記変化演出実行手段は、可変表示の実行時間が短縮される時短状態では前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞を契機とした前記変化演出を実行しない(例えばステップ25AKS010)ようにしてもよい。
このような構成によれば、不適切な変化演出が実行されてしまうことを防止できる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記変化演出は、所定画像が出現する導入演出(例えば図8−1(B))と、表示態様を変化させる対応表示に前記所定画像が作用する作用演出(例えば図8−1(D))と、から構成され、
前記変化演出実行手段は、前記変化演出を実行するときに、可変表示終了までの残り時間に応じて前記作用演出の演出態様を異ならせるようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じた変化演出を実行できる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部25AKに係る演出動作例を示す図である。 特徴部25AKに係る演出動作例を示す図である。 特徴部25AKに係る演出動作例を示す図である。 特徴部25AKの変化演出に係るタイミングチャートである。 特徴部25AKに係る対応表示処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部25AKに係る対応表示処理における決定割合等を示す図である。 特徴部25AKに対応表示変化パターンの具体例を示す図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 パチンコ遊技機の背面斜視図である。 遊技機用枠を開放した状態のパチンコ遊技機の背面斜視図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 電源投入時に実行される処理を示す説明図である。 設定変更処理における表示モニタの表示態様を示す説明図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球
が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球
や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態
として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状
態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図
柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後と
で共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役
物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保
護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS2
1)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、
小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といっ
た、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品と
して払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部25AKに関する説明)
続いて、特徴部25AKについて説明する。特徴部25AKのパチンコ遊技機1では、一般入賞口10への入賞(遊技球の進入)を契機に先読み予告演出(先読予告演出)を実行するようになっている。具体的には、一般入賞口10への入賞(一般入賞ともいう)が発生した後に、保留表示やアクティブ表示の表示態様を変化させる保留変化予告を実行可能になっている。このように、一般入賞を契機に実行される保留変化予告を変化演出ともいう。保留表示及びアクティブ表示は、可変表示に対応する表示であるのでまとめて対応表示ともいう。
なお、一般入賞口10への入賞は、遊技中であれば遊技の状況(可変表示の進行具合、保留の有無、実行中の演出、遊技状態等)によらず発生し得る。よって、一般入賞を契機とした保留変化予告を好適に実行するためには、遊技の状況を考慮した演出制御が必要となる。
そこで、本実施例では、可変表示の切り替わるタイミング(保留表示のシフトタイミング)や、スーパーリーチのリーチ演出が実行されているときといった、保留変化予告の対象が分かりづらくなるおそれがあったり、他の演出に注目させたい場合には、一般入賞を契機とした先読予告演出(保留変化予告)が制限される(実行されない)ようになっている。また、保留表示及びアクティブ表示が表示されておらず、保留変化予告の対象が無い場合にも、保留変化予告の実行が制限される(一部の演出が実行される)。
また、スーパーリーチや大当りとなることに対応した保留表示、アクティブ表示があるにも関わらず、一般入賞がなければ、保留変化予告が実行されないものとすると、保留変化予告による遊技の興趣を向上させる機会(対応表示の表示態様を変化させる機会)を失ってしまう。よって、この実施例では、一般入賞とは異なる特殊契機により、保留変化予告を実行可能となっている。このように、特殊契機により実行される保留変化予告を変化演出のうち特殊変化演出ともいう。本実施例では、特殊変化演出の演出態様は、一般入賞に基づく変化演出と異なる演出態様となっている。このようにすることで、演出のバリエーションが多彩になり、遊技の興趣が向上する。
この実施例では、スーパーリーチを伴う可変表示において、特殊変化演出が実行されるようになっている。具体的には、スーパーリーチを伴う可変表示においてアクティブ表示の表示態様を変化させることが決定されている場合であって、当該アクティブ表示が通常態様のまま変化せずにスーパーリーチのリーチ演出が開始された(スーパーリーチに発展した)ときに特殊契機が成立する。特殊契機が成立した場合には、スーパーリーチのリーチ演出中の所定タイミングにおいて保留変化予告(特殊変化演出)を実行するようになっている。
スーパーリーチを伴う可変表示においてアクティブ表示の表示態様を変化させることが決定されている場合に、スーパーリーチのリーチ演出が開始されるまでの第1期間においては、一般入賞を契機として変化演出を実行可能とする。しかし、スーパーリーチのリーチ演出が開始された以後の第2期間においては、一般入賞が発生しても、当該入賞に基づく変化演出は実行されず、特殊契機成立に基づく特殊変化演出が実行される。
図8−1は、特徴部25AKの変化演出が実行される場合の演出動作例を示している。図8−1(A)は、下向きの矢印により、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。また、画像表示装置5のアクティブ表示エリア25AK001にアクティブ表示が表示されており、保留表示エリア25AK002に保留表示が2つ表示されていることを示している。以下に示す演出動作は、主基板11からのコマンドに基づいて、演出制御用CPU120の制御のもと実行される。
ここで、一般入賞口10へ遊技球が入賞すると、図8−1(B)に示すように、第1演出画像25AK003(キャラクタの画像)が、入賞した一般入賞口10の方向から登場するような変化演出の導入部分(導入演出)が実行される。図8−1(B)では、遊技盤2の左下に設けられた一般入賞口10へ遊技球が入賞した場合の例を示しており、第1演出画像25AK003がその方向から登場する導入演出が実行されている。このような第1演出画像25AK003を表示する導入演出を実行することで、一般入賞口10へ遊技球が入賞したこと、その入賞に対応した賞球が得られたことを遊技者に報知できる。
本実施例では、一般入賞口10は4箇所に設けられており、入賞した一般入賞口10に応じた変化演出(導入演出)が実行される。例えば、第1演出画像25AK003が、入賞した一般入賞口10の方向から登場するような導入演出が実行されればよい。なお、複数の一般入賞口10のうち、所定の一般入賞口10への入賞が発生した場合に変化演出を実行するようにしてもよいし、一般入賞口10に応じて入賞した場合の変化演出の実行割合や演出態様(キャラクタ画像の種類等)を異ならせてもよい。
その後、図8−1(C)、(D)に示すように、第1演出画像25AK003から2番目の保留表示に対して第2演出画像25AK004(エフェクト画像)が作用(移動、干渉、衝突、攻撃)する作用演出が実行され、その結果として、図8−1(E)に示すように、作用演出の対象の保留表示の表示態様(表示色)が変化する。
このように、一般入賞を契機に変化演出を実行することで、一般入賞の発生の報知をするとともに、変化演出により有利状態となる期待度を示唆することができるので、演出の興趣が向上する。
図8−2は、特徴部25AKの特殊変化演出が実行される場合の演出動作例を示している。図8−2(A)では、画像表示装置5の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて7の数字の図柄が停止し、画像表示装置5の「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて飾り図柄の可変表示が実行されて、リーチが成立していることを示している。また、画像表示装置5のアクティブ表示エリア25AK001にアクティブ表示が表示されており、保留表示エリア25AK002に保留表示が2つ表示されていることを示している。
スーパーリーチを伴う可変表示である場合、例えば図8−2(B)に示すように、スーパーリーチにという文字が表示されスーパーリーチのリーチ演出が開始される(スーパーリーチに発展する)。
スーパーリーチのリーチ演出が開始された後に、一般入賞口10へ遊技球が入賞しても、図8−2(C)に示すように、当該入賞を契機とした保留変化予告は実行されない。図8−2(C)では、キャラクタ同士が戦うリーチ演出が実行されている。このとき、飾り図柄は画像表示装置5の左上領域などで縮小して実行される。
このように、スーパーリーチのリーチ演出が開始された後は、一般入賞を契機とした、図8−1に示したような保留変化予告の実行が制限される。これにより、スーパーリーチのリーチ演出を阻害せずに、スーパーリーチのリーチ演出に注目させることができる。
アクティブ表示の表示態様を変化させることが決定されている場合であって、スーパーリーチに発展したときに、アクティブ表示の表示態様が変化されていなかった場合、スーパーリーチのリーチ演出開始からの所定タイミングにおいて特殊変化演出が実行される。この場合、例えば図8−2(D)に示すように、第3演出画像25AK005(星の画像)が表示され、アクティブ表示に対して第3演出画像25AK005が作用(移動、干渉、衝突、攻撃)する作用演出が実行され、その結果として、図8−2(E)に示すように、作用演出の対象のアクティブ表示の表示態様(表示色)が変化する特殊変化演出が実行される。このように、特殊変化演出は、一般入賞を契機として実行される変化演出とは異なる演出態様であって、実行中のリーチ演出を阻害しないような態様で実行される。
なお、特殊変化演出の演出態様は任意でよいし、特殊変化演出の実行タイミングは、スーパーリーチのリーチ演出が開始されてから表示結果が導出表示されるまでの任意のタイミングでよい。例えば、リーチ演出の演出内容と関連した演出態様や実行タイミングで特殊変化演出が実行されるようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上する。
図8−3は、アクティブ表示が表示されていないときに特徴部25AKの変化演出が実行される場合の演出動作例を示している。図8−3(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいてハズレ組合せの飾り図柄が停止されていることを示している。また、画像表示装置5のアクティブ表示エリア25AK001にアクティブ表示が表示されておらず、保留表示エリア25AK002に保留表示が表示されていない。即ち、遊技開始前の状態を示している。
ここで、遊技が開始され、遊技領域に遊技球が打ち込まれ、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)に遊技球が入賞する前に、一般入賞口10へ遊技球が入賞すると、図8−3(B)に示すように、第1演出画像25AK003(キャラクタの画像)が、入賞した一般入賞口10の方向から登場するような変化演出の導入部分(導入演出)が実行される。
しかし、ここでは、変化演出の対象となる保留表示やアクティブ表示が表示されていないので、図8−3(C)に示すように、第1演出画像25AK003が消去され、変化演出は終了する。このように、変化演出の対象がない場合には、導入演出のみ実行して変化演出を終了するようになっている。これにより、変化演出の対象がない場合でも、第1演出画像25AK003を表示する導入演出を実行することで、一般入賞口10へ遊技球が入賞したこと、その入賞に対応した賞球が得られたことを報知できるので、興趣の低下を防止できる。なお、変化演出の対象となる対応表示がない場合、変化演出のうち、第2演出となる作用演出が全く実行されないようにすることに限定されず、第2演出の実行を制限するようにしてもよい。例えば、変化演出の対象となる対応表示が表示されていない場合にも第2演出画像25AK004を表示するようにしてもよい。この場合、例えば第2演出画像25AK004をその後消去したり、第2演出画像25AK004が任意の方向に消えていくような作用演出が実行されればよい。このように、第2演出が実行されるものの対応表示が変化しないようにする等、第2演出の実行を制限する(第2演出を制限して実行する)ようにしてもよい。
図8−4は、特徴部25AKの変化演出に係るタイミングチャートである。図8−4(A)は、変化演出が実行される場合のタイミングチャートである。図8−4(A)に示すように、可変表示中に一般入賞口10へ遊技球が入賞すると、変化演出が開始され、その後、変化演出の対象の対応表示の表示態様が変化する。変化演出の実行時間(変化演出が開始されてから対応表示を変化させるまでの時間)は、t1(例えば5秒等)となっている。
上述のように、変化演出の実行時間はt1となっており、可変表示の残り時間がt1未満であるときには、変化演出を実行した場合、実行が完了す前に可変表示が終了してアクティブ表示が消去され保留表示がシフトしてしまう。そのため、実行対象の対応表示が既に消去されていたり、位置がずれていることとなる。この場合、変化演出の対象が不明確になり、また、実行時間を短くしたり対象を変更する等して変化演出を実行しようと制御負担が増してしまう。そこで、本実施例では、可変表示の残り時間が少なくとも変化演出の実行時間t1未満である場合には、一般入賞を契機とした変化演出を実行しないようになっている。これにより、一般入賞の発生タイミングに応じて制御負担を増大させることなく、好適に変化演出を実行できる。
図8−4(B)は、一般入賞を契機とした変化演出が制限される変化演出制限期間を示している。図8−4(B)に示すように、可変表示終了までの所定時間t2は、一般入賞が発生しても新たな変化演出が開始されることを制限するようになっている。所定時間t2は変化演出の実行時間t1よりも長い時間(t1+α)となっている。αは、例えば、飾り図柄が揺れ変動となり、確定停止するまでの図柄確定期間に相当する時間等であればよい。即ち、可変表示終了から逆算して、変化演出の実行時間t1に図柄確定期間相当の時間を加えた期間は、一般入賞を契機とした変化演出が制限される。これにより、図柄確定期間において一般入賞を契機とした変化演出も実行されない。
図柄確定期間においては、左右の飾り図柄が非リーチで停止している場合等、ほぼハズレとなることが報知されている状態で、例えばアクティブ表示を変化させる変化演出を実行しても、遊技者を期待させることができず無駄な演出となる。そのような無駄な演出となることを避けるため、図柄確定期間において変化演出が実行されることを制限する。また、このようにすることで、確定停止する飾り図柄を注視させることができる。
なお、図8−4(B)に示すようなαは、可変表示終了から逆算して変化演出が実行されないことが好ましいあそびの期間であればよく、上述のような図柄確定期間に限定されない。このようすることで、可変表示終了前に慌ただしく演出が実行されることを防止できる。
図8−4(C)は、スーパーリーチを伴う可変表示におけるアクティブ表示への変化演出の実行可能期間等を示している。スーパーリーチを伴う可変表示において、スーパーリーチに発展するまでの第1期間では、一般入賞を契機としたアクティブ表示への変化演出を実行可能となっている。スーパーリーチに発展した後の第2期間では、一般入賞を契機としたアクティブ表示への変化演出の実行は制限される。スーパーリーチのリーチ演出開始後、アクティブ表示への変化演出が実行されていない場合、所定の実行タイミングにおいて、アクティブ表示を変化させる特殊変化演出が実行される。なお、特殊変化演出は、例えば、第2期間となってから変化演出の実行期間t1以後に設けられていればよい。このようにすることで、変化演出と特殊変化演出とが重複して実行されることを防止できる。
なお、第2期間においても、一般入賞を契機とした保留表示への変化演出を実行可能にしてもよい。この場合、変化演出の演出態様を例えばリーチ演出を妨げない態様等に変化させてもよい。この場合でも、図8−4(B)に示す変化演出制限期間は、変化演出の実行が制限される。
図8−5は、25AKのパチンコ遊技機1における対応表示処理の一例を示すフローチャートである。対応表示処理には、保留表示及びアクティブ表示といった対応表示を表示するための処理や、保留変化予告(変化演出、特殊変化演出)を実行するための処理が含まれる。対応表示処理は、図7に示すステップS161の先読予告設定処理内で演出制御用CPU120により実行される。なお、本発明に係る演出動作が実現できれば対応表示処理の位置(実行タイミング)は先読予告設定処理内に限定されない。
図8−5に示す対応表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1始動入賞口または第2始動入賞口に遊技球が進入したことによって始動入賞が発生したか否かを判定する(ステップ25AKS001)。ステップ25AKS001の処理では、主基板11から始動入賞の発生を指定するための演出制御コマンドを受信したか否か判定することにより、始動入賞が発生したか否かを判定すればよい。
始動入賞が発生したと判定された場合(ステップ25AKS001;Yes)、当該始動入賞に対応する対応表示の最終的な表示態様(最終表示態様)及び対応表示の表示態様の変化過程(保留変化予告の演出態様)に対応する対応表示変化パターンを決定する(ステップ25AKS002)。
ステップ25AKS002の処理では、始動入賞時に受信する先読み判定の判定結果を指定する演出制御コマンドに基づいて、表示結果や変動カテゴリ(大まかな変動パターンの分類等)を先読みして、最終表示態様や対応表示変化パターンが決定される。ステップ25AKS002の処理では、最終表示態様や対応表示変化パターンを決定することで、保留変化予告の実行有無やその演出態様を決定する。この実施例では、対応表示が表示されてから当該対応表示に対応する可変表示が終了するまでの間に、表示態様が所定回数変化する保留変化予告が実行される場合があるが、最終表示態様を決定した後に、その最終表示態様に対応した対応表示変化パターン(変化過程)が決定される。
なお、この実施例では、一般入賞したことを契機に、または、特殊契機に対応表示の表示態様を通常態様から予告態様に変化させる変化演出が実行されるようになっている。よって、始動入賞時に当該始動入賞に対応した対応表示は、当該始動入賞と同時に変化演出が実行されるような場合を除き、通常態様で表示される。しかしながら、変化演出が実行されたときに変化する表示態様に対応する最終表示態様や対応表示変化パターンは、始動入賞時に決定される。即ち、ステップ25AKS002において、最終表示態様や対応表示変化パターンは決定されるものの、変化演出が実行されるまでは、対応表示は通常態様のままとなる。保留変化予告が実行することが決定されているが通常態様である対応表示は通常態様でマスクを掛けたような状態となる。そして、変化演出が実行されたときに、対象の対応表示は始動入賞時に決定された対応表示変化パターンに基づいて予告態様等に変化する。
この実施例では、対応表示の表示態様(表示色)として、図8−6(C)に示すように、変化演出実行前の通常態様である「無着色」(例えば円形で背景を透過する表示)、及び、変化演出実行後に変化する表示態様として、「白」、「青」、「緑」、「赤」の表示態様が設けられている。「白」は大当り信頼度等を示さない非予告態様となっており、「青」、「緑」、「赤」が大当り信頼度を示す予告態様となっている。そして、図8−6(A)の決定割合に示すように、最終表示態様が「青」<「緑」<「赤」の順に大当りとなる可能性(大当り信頼度)やスーパーリーチとなる可能性(スーパーリーチ信頼度)が高くなっている。
ステップ25AKS002では、まず、例えば図8−6(A)に示す決定割合で、表示結果に応じて、最終表示態様を決定する。対応表示の最終表示態様を決定した後に、その対応表示が入賞順で入賞時に何番目の保留表示となるか(入賞時保留表示番号がいずれとなるか)に応じて、その対応表示が表示されてからの表示態様の変化過程に対応した対応表示変化パターンを決定する。図8−6(B)は、対応表示の最終表示態様と入賞時の保留表示番号に対応した対応表示変化パターンの一覧を示す図である。
図8−6(B)に示すように、最終表示態様が「白」である場合には、変化演出後対応表示が「白」で表示される対応表示変化パターンPT1に決定される。
最終表示態様が「青」である場合には、入賞時保留表示番号に応じて、対応表示変化パターンPT2−1〜PT2−4に決定される。対応表示変化パターンの前の数字は最終表示態様の段階を示し、後の数字は入賞時保留表示番号を示している。最終表示態様が「緑」である場合には、入賞時保留表示番号に応じて、対応表示変化パターンPT3−1〜PT3−4に決定される。最終表示態様が「赤」である場合には、入賞時保留表示番号に応じて、対応表示変化パターンPT4−1〜PT4−4に決定される。
対応表示変化パターンPT2−1〜PT2−4、PT3−1〜PT3−4、PT4−1〜PT4−4は、変化演出後の対応表示の表示態様の変化過程が異なる複数の対応表示変化パターンを含んでいる。
図8−7は、対応表示変化パターンの具体例を示す図である。図8−7では、各保留表示番号及びアクティブ表示における変化演出後の対応表示の表示態様を示している。対応表示は、保留表示番号4→保留表示番号3→保留表示番号2→保留表示番号1→アクティブ表示の表示領域へと、可変表示が終了する毎に順番にシフトして表示される。シフト前とシフト後で表示態様が異なる場合は、シフト後に表示態様が変化することを示している。なお、この実施例では、各保留表示番号またはアクティブ表示として表示されているときに表示態様が1回変化可能となっているが、2回以上表示態様が変化するようにしてもよい。
図8−7では、図8−6(B)に示される対応変化表示パターンPT2−1、PT3−2、PT4−4に含まれる対応表示変化パターンの具体例を示すが、対応表示変化パターンPT1を除く他の対応表示変化パターンも同様に複数種類の対応表示変化パターンを含んでいる。なお、以下の説明において、変化演出実行前は、対応表示変化パターンによらず通常態様で表示される。変化演出実行後は、対応表示変化パターンに応じた表示態様で表示される。
図8−7(A)は、対応表示変化パターンPT2−1に含まれる対応表示変化パターンを示す図である。対応表示変化パターンPT2−1−0は、保留表示番号1からアクティブ表示まで青で表示されることに対応した対応表示変化パターンであり、対応表示変化パターンPT2−1−1は、保留表示番号1において白で表示され、アクティブ表示において青に変化することに対応した対応表示変化パターンである。
図8−7(B)は、対応表示変化パターンPT3−2に含まれる対応表示変化パターンを示す図である。例えば、対応表示変化パターンPT3−2−0は、保留表示番号2からアクティブ表示まで緑で表示されることに対応した対応表示変化パターンである。対応表示変化パターンPT3−2−1は、保留表示番号2から保留表示番号1まで白で表示され、アクティブ表示において緑に変化することに対応した対応表示変化パターンである。対応表示変化パターンPT3−2−11は、保留表示番号2から保留表示番号1まで青で表示され、アクティブ表示において緑に変化することに対応した対応表示変化パターンである。対応表示変化パターンPT3−2−21は、保留表示番号2から白で表示され、保留表示番号1において青に変化し、アクティブ表示において緑に変化することに対応した対応表示変化パターンである。
図8−7(C)は、対応表示変化パターンPT4−4に含まれる対応表示変化パターンを示す図である。例えば、対応表示変化パターンPT4−4−0は、保留表示番号4からアクティブ表示まで赤で表示されることに対応した対応表示変化パターンである。対応表示変化パターンPT4−4−1は、保留表示番号4から保留表示番号1まで白で表示され、アクティブ表示において赤に変化することに対応した対応表示変化パターンである。対応表示変化パターンPT4−4−21は、保留表示番号4から保留表示番号2まで青で表示され、保留表示番号1で緑に変化し、アクティブ表示において緑に変化することに対応した対応表示変化パターンである。対応表示変化パターンPT4−4−41は、保留表示番号4から保留表示番号3まで白で表示され、保留表示番号2において青に変化し、保留表示番号1において緑に変化し、アクティブ表示において赤に変化することに対応した対応表示変化パターンである。
この実施例では、例えば、青→緑→赤のように複数段階変化する対応表示パターンであっても、青の段階で変化演出が実行されず、緑の段階で変化演出が実行された場合には、その後、対応表示は緑→赤のように表示され、青の段階は省略されることになる。これに限定されず、変化演出が実行された時点で対応表示パターンに示される全ての段階を経て最終表示態様に変化するように制御してもよい。例えば、変化演出が実行された後、1回の可変表示中に青→緑のように、複数段階表示態様を変化させてもよい。
図8−7に示すように、入賞時保留番号が大きい程、変化タイミングが多くなるため、対応表示変化パターンも多くなる。また、最終表示態様の段階数が高い程、表示態様が2段階以上変化するパターンや2回以上変化するパターンというように対応表示変化パターンも増加する。なお、図8−7に示すように、最終表示態様の段階数(上限変化回数)と入賞時保留番号(変化タイミング数)とに応じて、あり得る全ての変化の組み合わせに対応した対応表示変化パターンを設けるのではなく、あり得る組み合わせのうち一部の組み合わせに対応した対応表示変化パターンを設けても良い。例えば、最終表示態様の段階数(上限変化回数)と入賞時保留番号(変化タイミング数)とに応じて対応表示変化パターンが一意に決まる(ワンパターンである)ようにしてよい。
ステップ25AKS002で最終表示態様を決定した後には、最終表示態様及び入賞時保留表示番号に応じて、図8−6(B)に示すいずれかの対応表示変化パターンに決定すればよい。図8−7に示すように、最終表示態様及び入賞時保留表示番号に応じた対応表示変化パターンに複数の対応表示変化パターンが含まれる場合には、いずれかの対応表示変化パターンに決定すればよい。この場合の決定割合は任意でよいが、表示結果に応じて決定割合を異ならせることで、対応表示の変化過程に応じて大当り信頼度やスーパーリーチ信頼度を異ならせることができる。
なお、入賞時の保留記憶数が「0」であって対応表示がアクティブ表示となる場合、ステップ25AKS002において最終表示態様のみ決定され、対応表示変化パターンを決定する処理は省略される。
なお、この実施例では、入賞時に最終表示態様及び対応表示変化パターンを決定することによって入賞時の保留表示番号から最終表示態様となるまでの対応表示の表示態様(変化過程)が全て決定されるようになっているが、表示態様を変化させるか否か、いずれの表示態様を変化させるか、変化させる場合の変化後の表示態様等を、変化演出実行時等に決定するようにしてもよい。
また、既に表示中の対応表示について保留変化予告を実行すること(予告態様に変化させること)が決定されている場合には、当該対応表示に対応する可変表示が終了するまで、新たな保留変化予告が決定さされることを制限するようにしてもよい。
ステップ25AKS002にて最終表示態様及び対応表示変化パターンを決定した後には、当該決定結果を保留情報(保留表示番号)と対応付けて保存し(ステップ25AKS003)、今回の始動入賞に対応した対応表示を通常態様で表示する制御を実行する(ステップ25AKS004)。
始動入賞が発生していないと判定された場合(ステップ25AKS001;No)、保留表示のシフトタイミングであるか否かを判定する(ステップ25AKS005)。保留表示は新たな可変表示が開始されるときにシフトするので、ステップ25AKS005では、例えば主基板11から可変表示の開始を指定する演出制御コマンドを受信したか否かにより、保留表示のシフトタイミングであるか否かを判定すればよい。
保留表示のシフトタイミングであると判定された場合(ステップ25AKS005;Yes)、シフト元の保留表示を消去する制御(ステップ25AKS006)、シフト先の対応表示(保留表示またはアクティブ表示)を表示する制御を実行する(ステップ25AKS007)。このとき、通常態様以外の対応表示がある場合には、対応表示パターンとシフト後の保留表示番号に基づいて、表示態様を変化させる制御も実行される。具体的には、通常態様以外の対応表示の対応表示パターンがシフト後の表示位置(保留表示番号またはアクティブ表示)において、表示態様(表示色)が変化することを示していれば、対応表示パターンに示される表示態様に変化させる。その後、対応表示処理を終了する。なお、対応表示の表示態様を変化させるタイミングは、保留表示のシフトタイミングに限定されず、可変表示中の任意のタイミングであってもよい。また、通常態様以外の対応表示の表示態様を変化させる(例えば緑→赤に変化させる)ときに、表示態様が変化することを示唆する演出や変化することを煽る演出を実行するようにしてもよい。
ステップ25AKS004の処理を実行した後や、保留表示のシフトタイミングでないと判定された場合(ステップ25AKS005;No)、一般入賞口10への入賞が発生したか否かを判定する(ステップ25AKS008)。ステップ25AKS008の処理では、主基板11から一般入賞の発生を指定するための演出制御コマンドを受信したか否か判定することにより、一般入賞が発生したか否かを判定すればよい。なお、一般入賞の発生を指定するための演出制御コマンドは、複数の一般入賞口10のうちいずれに入賞したかの情報を含むようにすればよい。これにより、入賞した一般入賞口10に応じた変化演出を実行できる。
一般入賞口10への入賞が発生した場合(ステップ25AKS008;Yes)、当該一般入賞に基づいて変化演出を実行するための処理を実行する。そのような処理として、まず、対応表示が表示されていない状態であるか否か判定する(ステップ25AKS009)。即ち、一般入賞が発生したときに、遊技開始から可変表示が開始されておらずアクティブ表示がない状態や、大当り遊技状態や小当り遊技状態で保留表示がない状態であったか否かを判定している。ステップ25AKS009では、例えば、演出プロセスフラグの値が可変表示開始待ち処理に対応する「0」であれば対応表示(アクティブ表示)が表示されていない状態と判定する。
対応表示が表示されていない状態でなければ(ステップ25AKS009;No)、即ち、少なくとも1つは変化演出の対象となる対応表示が表示されている場合には、遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップ25AKS010)。時短状態である場合(ステップ25AKS010;Yes)、この実施例では一般入賞を契機とした変化演出は実行しないため、ステップ25AKS013に移行する。
図8−4(A)に示したように、一般入賞を契機とした変化演出の実行時間がt1(例えば5秒等)となっているため、時短状態における可変表示時間無いに変化演出を完了することが困難となる。そのため、この実施例では、時短状態では一般入賞を契機とした変化演出を実行しないようにしている。これにより、変化演出が正常に完了しないような状況を防止できる。なお、時短状態も変化演出の制限期間ともいえる。
時短状態でない場合(ステップ25AKS010;No)、一般入賞を契機とした変化演出の制限期間であるか否かを判定する(ステップ25AKS011)。ステップ25AKS011では、図8−4(B)、(C)に示した変化演出制限期間であるか否かを判定する。即ち、スーパーリーチを伴う可変表示であれば、スーパーリーチに発展した後であるか否か、それ以外の可変表示であれば、可変表示の残り時間が図8−4(C)に示す所定時間t2以上であるか否かを判定する。ステップ25AKS011では、例えば可変表示パターンに対応した演出制御パターンに基づく制御状況や変動時間を計測するタイマの値等から制限期間であるか否か判定すればよい。
一般入賞を契機とした変化演出の制限期間でなければ(ステップ25AKS011;No)、変化演出を実行するため、変化演出の対象を決定する(ステップ25AKS012)。ステップ25AKS012では、各対応表示の対応表示変化パターンを参照し、最終表示態様が予告態様(青、緑、赤)である対応表示があるか否かを判定する。そして、最終表示態様が予告態様である対応表示があれば、当該対応表示を変化演出の対象に決定する。予告態様に変化する対応表示が複数ある場合には、最終表示態様の大当り信頼度が最も高い対応表示を対象に決定すればよい。予告態様に変化する対応表示がない場合、即ち、全て最終表示態様が非予告態様(白)である場合、任意の対応表示を変化演出の対象に決定する。
このように、変化演出の対象は基本的に予告態様に変化する対応表示になるが、予告態様に変化する対応表示がない場合、ランダムに対象が決定される。この場合、実行対象の対応表示は通常態様(無着色)から非予告態様(白)に変化する。このように、通常態様から変化可能な非予告態様を設けたことで、予告態様とならない場合でも、一般入賞が発生した場合には変化演出を実行可能となり、変化演出により一般入賞の発生を報知できるとともに、対象の対応表示が変化することを期待させることができるので、遊技の興趣が向上する。なお、非予告態様(白)に変化した後に、予告態様に変化する場合もあるため、遊技者の期待感を損なうこともない。
なお、既に変化演出を実行した対応表示を対象に決定するようにしてもよい。例えば、既に変化演出を実行した対応表示が更に表示態様を変化させるものである場合、更に変化演出を実行することで表示態様を変化させるようにしてもよい。
変化演出の対象を決定した後には、変化演出を実行するための制御を実行する(ステップ25AKS013)。ステップ25AKS013では、変化演出の演出動作に応じた演出制御パターン(図8−1のような変化演出を実現するための制御データ)を選択して、当該演出制御パターンをRAM122等に読み出し可能に設定すればよい。ステップS172の可変表示中演出処理において、当該演出制御パターンが読み出されることで変化演出の演出動作が実現される。後述のステップ25AKS016、25AKS017も同様である。
例えば、ステップ25AKS013では、図8−1(B)に示すように、入賞した一般入賞口10に対応した導入演出を実行し、ステップ25AKS012にて決定された対象の対応表示に対して作用演出を実行するための制御を実行する。そして、対象の対応表示の表示態様を、表示位置(保留表示番号またはアクティブ表示)に応じて対応表示パターンに示される表示態様に変化させるための制御を実行する。例えば、図8−1に示すように、保留表示番号2の保留表示を変化させる場合には、図8−7に示すような対応表示パターンにおける保留表示番号2の表示態様に変化させればよい。一旦保留表示の表示態様が通常態様以外に変化した場合には、当該保留表示の表示態様が変化する対応表示パターンであれば保留表示のシフト毎に対応表示パターンに応じた表示態様に変化する。なお、最終表示態様が「白」の保留表示が変化演出の対象であった場合、変化演出により通常態様から「白」に変化するが、その後表示態様が変化することはない。ステップ25AKS013の処理を実行した後には、対応表示処理を終了する。
一般入賞口10への入賞が発生していない場合(ステップ25AKS008;No)、時短状態である場合(ステップ25AKS010;Yes)、または一般入賞を契機とした変化演出の制限期間である場合(ステップ25AKS011;Yes)、スーパーリーチにおける発展タイミングであるか否かを判定する(ステップ25AKS014)。
スーパーリーチにおける発展タイミングである場合(ステップ25AKS014;Yes)、一般入賞が発生しなかったこと等により、アクティブ表示が予告態様に変化前であるか否かを判定する(ステップ25AKS015)。
アクティブ表示が予告態様に変化前である場合(ステップ25AKS015;Yes)、特殊変化演出を実行するための制御を実行する(ステップ25AKS016)。例えば、ステップ25AKS016では、スーパーリーチのリーチ演出開始からの所定タイミングにおいて、図8−2(D)に示すように、アクティブ表示に対して作用演出を実行するための制御を実行する。そして、アクティブ表示の表示態様を、対応表示パターンに示されるアクティブ表示時の表示態様に変化させるための制御を実行する。その後、対応表示処理を終了する。
スーパーリーチにおける発展タイミングでない場合(ステップ25AKS014;No)、アクティブ表示が予告態様に変化済みである場合(ステップ25AKS015;No)、対応表示処理を終了する。
一般入賞が発生したにも関わらず、対応表示が表示されていない状態であれば(ステップ25AKS009;Yes)、即ち、変化演出の対象となる対応表示が表示されていない場合には、変化演出の導入演出(第1演出)を実行するための制御を実行する(ステップ25AKS017)。例えば、ステップ25AKS017では、図8−3(B)に示すように、入賞した一般入賞口10に対応した導入演出を実行し、その後第1演出画像25AK003を消去するための制御を実行する。その後、対応表示処理を終了する。
(特徴部25AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。
上記実施例では、変化演出は、第1演出画像25AK003を登場させる導入演出(第1演出)と、第2演出画像25AK004が対応表示に作用する作用演出(第2演出)と、で構成されていたが、導入演出及び作用演出の演出態様は任意であってよい。また、変化演出は、導入演出と作用演出とに別れているものに限定されず、一連の演出であってもよい。即ち、変化演出は、一般入賞を契機に実行され、所定時間後に対応表示の表示態様を変化させる演出であればよい。
上記実施例では、一般入賞の発生時に変化演出の実行対象を決定していたが、変化演出開始後作用演出が開始される前に(導入演出中)に、新たな始動入賞が発生して保留表示が増加した場合、変化演出の実行対象を新たに増加した保留表示に変更してもよい。この場合、作用演出が新たに増加した保留表示に対して実行される。例えば、変化演出の実行中において、ステップS172の処理内等において新たな始動入賞が発生したか否かを監視し、発生した場合には変化演出の対象を変更するか否かを決定すればよい。このようすることで、状況に応じた変化演出を実行できる。例えば、先に決定された対象よりも、大当り信頼度の高い予告態様に変化する保留表示が増加した場合、当該保留表示に変化演出の対象を変更するようにしてもよい。これにより、より期待度の高い演出を積極的に実行することができるようになる。
上記実施例では、一般入賞を契機とした変化演出の演出態様は一様であったが、演出態様が複数種類あってもよい。例えば、対応表示の変化後の態様を示唆するような作用演出を実行するようにしてもよい。また、可変表示の残り時間に応じて変化演出や作用演出の実行速度や演出態様を異ならせてもよい。例えば、第2演出画像25AK004が対応表示に作用する際の速度を可変表示の残り時間が短い程、速くするようにしてもよい。このようにすることで、変化演出が可変表示の切り替わるタイミング(保留表示のシフトタイミング)に極力近づかないようにすることができる。
上記実施例では、一般入賞口10への入賞を契機として変化演出を実行するようになっていたが、他の所定入賞領域への遊技球の進入(入賞)を契機として変化演出を実行するようにしてもよい。例えば、所定入賞領域は遊技領域に設けられた演出用の専用の入賞口であってもよいし、通過ゲート41であってもよいし、遊技球が打ち込まれる遊技領域の一部の領域等(例えば右打ち領域)でもよい。また、入賞が変化演出の実行契機となる所定入賞領域は複数種類あってもよい。所定入賞領域の種類によって変化演出の演出態様を異ならせてもよい。
上記実施例では、スーパーリーチに発展した後(第2期間)は、一般入賞を契機に変化演出を実行しないようになっていたが、第2期間であってもアクティブ表示の表示態様が最終表示態様に変化する前(特殊変化演出の実行前)等には、一般入賞を契機に変化演出をするようにしてもよい。
一般入賞口10へ遊技球が入賞した場合に、一般入賞報知演出(例えば報知音の出力)を実行するようにして、一般入賞を契機とした変化演出が実行されない場合にも、当該一般入賞報知演出は実行するようにしてもよい。このようにすることで、変化演出が制限される期間においても、好適に一般入賞の発生を報知できる。
図8−6(C)に示した対応表示の表示態様は一例であり、他の表示態様があってもよい。また、対応表示は、表示色を異ならせることに限定されず、形状や模様等を異ならせることで期待度を示すようにしてもよい。また、対応表示の表示態様として、特殊な演出モードに移行することを示す態様や、擬似連が実行されることを示す態様があってもよい。また、一般入賞を契機とした変化演出でしか変化しない表示態様、特殊変化演出でしか変化しない表示態様があってもよい。
一般入賞を契機とした変化演出を実行した後、所定期間は一般入賞を契機とした新たな変化演出が実行されることを制限してもよい。このようにすることで、変化演出により演出が煩雑になってしまうことを防止できる。
一般入賞を契機とした変化演出は、制限期間以外に一般入賞が発生した場合に必ず実行するものに限定されず、所定個数の遊技球が一般入賞口10にしたことを契機に変化演出を実行するようにしてもよいし、一般入賞の発生時に変化演出の有無を抽選してもよい。
上記実施例において、変化演出を実行しないように制限されていたものを、実行頻度や演出態様を制限して実行するようにしてもよい。例えば、変化演出の制限期間に変化演出の実行契機(一般入賞)が発生した場合、当該実行契機をストックしておき、実行可能になったタイミング(例えば次回変更開始後)において変化演出を実行するようにしてもよい。また、変化演出の実行対象の対応表示がない場合に一般入賞が発生した場合、導入演出(第1演出)を実行し、実行対象の対応表示が表示されてから作用演出(第2演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、変化演出が制限される期間において変化演出の実行契機(一般入賞)が発生しても、当該実行契機の発生を無駄にせずに変化演出を実行でき、遊技の興趣の低下を防止できる。
上記実施例では、スーパーリーチにおける発展タイミングで、一般入賞の契機とした変化演出が実行されずにアクティブ表示が予告態様に変化前(通常態様)である場合、必ず特殊変化演出を実行して予告態様に変化させていたが、期待度が特定段階以上である予告態様(例えば赤)である場合には特殊変化演出を実行するようにしてもよい。このようすることで、期待度の高い予告態様に変化することなくアクティブ表示が消去されてしまうことを防止できる。また、特殊な演出モードに移行することを示す態様や、擬似連が実行されることを示す態様といった特殊なアクティブ表示に変化する場合に、必ず特殊変化演出を実行して予告態様に変化させるようにしてもよい。このようすることで、特殊な表示態様に変化することなくアクティブ表示が消去されてしまうことを防止できる。
また、期待度が特定段階未満である予告態様(例えば青)である場合には特殊変化演出を実行しないようにしてもよい。このようすることで、特殊変化演出が実行されたにもかかわらず、低期待度の予告態様に変化して、遊技者を落胆させてしまうことを防止できる。
上記実施例では、特殊契機は、アクティブ表示が通常態様のまま変化せずにスーパーリーチのリーチ演出が開始されたことであったが、他の事象であってもよい。例えば、アクティブ表示が通常態様のまま変化せずにリーチが成立したこと、擬似連が実行されたこと、所定の予告演出が実行されたことといった、可変表示中に実行され得る演出が実行されることを特殊契機としてもよい。
一般入賞を契機に変化演出が実行されることを説明する説明演出を実行するようにしてもよい。説明演出は変化演出と異なる演出であればよく、例えば、デモ演出中等に画像表示装置5にキャラクタ画像を表示して、一般入賞を契機に変化演出が実行されることを説明する演出であればよい。このようすることで、変化演出が実行される仕様を遊技者に認識させることができる。
また、1回の変化演出(一般入賞)に基づいて複数の対応表示の表示態様を変化させる場合があってもよい。
上記実施例では、時短状態において変化演出を実行しないようになっていたが、時短状態においても変化演出を実行するようにしてもよい。例えば、リーチを伴う可変表示等においては可変表示の残り時間が実行時間t1より長ければ、時短状態においても変化演出を実行するようにしてもよい。また、時短状態においては、時短変動中にも実行が完了する態様の変化演出(実行時間を短縮した変化演出)を実行するようにしてもよい。
また、時短状態以外の遊技状態に応じて変化演出の実行を制限したり、演出態様を変化させてもよい。例えば、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、変化演出を実行しないようにしてもよい。また、また、時短状態(低確高ベース状態)では変化演出を実行するが、確変状態(高確高ベース状態)では変化演出を実行しないようにしてもよい。
(特徴部25AKに係る手段の説明)
(1)特徴部25AKに係る遊技機は、
可変表示を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が入賞することにより遊技者に遊技価値(例えば賞球や封入式遊技機における得点)を付与するとともに、前記有利状態への制御とは関連しない所定入賞領域(例えば一般入賞口10)と、
可変表示に対応した対応表示(例えば保留表示、アクティブ表示)を表示可能な対応表示手段(例えば対応表示処理を実行する演出制御用CPU120)と、
前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞を契機に、一の対応表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段(例えばステップ25AKS013の処理を実行する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記変化演出が開始されてから対応表示を変化させるまでに少なくとも所定時間を要し(例えば図8−4(A)参照)、
可変表示の実行中に前記所定入賞領域に遊技媒体が入賞した場合に、当該可変表示終了までの残り時間が少なくとも前記所定時間未満であったときには、当該入賞を契機として前記変化演出が実行されることを制限する(例えば図8−4(A)参照)。
このような構成によれば、変化演出の実行中に対象の対応表示がずれてしまうことを防止できる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
可変表示を開始してから、当該可変表示に基づいて前記有利状態に制御されるか否かを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えばステップS172の可変表示中演出処理を実行する演出制御用CPU120)を備え、
前記変化演出実行手段は、前記示唆演出が開始された後に当該可変表示において前記変化演出を実行する場合には、前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞とは異なることを契機(例えばアクティブ表示が変化しないまま、スーパーリーチに発展したことにより発生する特殊契機)に前記変化演出を実行可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、示唆演出と変化演出との不整合を防止できる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
可変表示の表示結果の確定期間中(例えば図柄確定期間に相当する時間)は、前記変化演出の実行を制限するようにしてもよい。
このような構成によれば、表示結果と変化演出との不整合を防止できる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記変化演出は、所定画像が出現する導入演出(例えば図8−1(B))と、表示態様を変化させる対応表示に前記所定画像が作用する作用演出(例えば図8−1(D))と、から構成され、
前記導入演出が実行されてから、新たな対応表示が表示された場合、当該新たな対応表示に前記作用演出の対象を変更可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じた変化演出を実行できる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記変化演出実行手段は、可変表示の実行時間が短縮される時短状態では前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞を契機とした前記変化演出を実行しない(例えばステップ25AKS010)ようにしてもよい。
このような構成によれば、不適切な変化演出が実行されてしまうことを防止できる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記変化演出は、所定画像が出現する導入演出(例えば図8−1(B))と、表示態様を変化させる対応表示に前記所定画像が作用する作用演出(例えば図8−1(D))と、から構成され、
前記変化演出実行手段は、前記変化演出を実行するときに、可変表示終了までの残り時間に応じて前記作用演出の演出態様を異ならせるようにしてもよい。
このような構成によれば、状況に応じた変化演出を実行できる。
(特徴部26AKに係る手段の説明)
特徴部25AKには、以下に示す特徴部26AKに係る遊技機が含まれる。
(1)特徴部26AKに係る遊技機は、
可変表示を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が入賞することにより遊技者に遊技価値(例えば賞球や封入式遊技機における得点)を付与するとともに、前記有利状態への制御とは関連しない所定入賞領域(例えば一般入賞口10)と、
可変表示に対応した対応表示(例えば保留表示、アクティブ表示)を表示可能な対応表示手段(例えば対応表示処理を実行する演出制御用CPU120)と、
前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞を契機に、対応表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段(例えばステップ25AKS013の処理を実行する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記変化演出の対象となる対応表示がある場合に、当該対応表示が表示されてから第1期間(例えばスーパーリーチのリーチ演出開始までの期間)までは前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞を契機に前記変化演出を実行し、前記第1期間後の第2期間においては、前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞とは異なる特殊契機に前記変化演出(例えば特殊変化演出)を実行可能である(例えば図8−4(C)参照)。
このような構成によれば、第2期間となったときには、特殊契機で変化演出が実行されるため、変化演出が実行されずに興趣が低下してしまうことを防止できる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記第2期間において前記所定入賞領域に遊技媒体が入賞した場合に、当該入賞を契機に前記変化演出が実行されることを制限する(例えば図8−4(C)参照)ようにしてもよい。
このような構成によれば、不必要な変化演出が実行されることを防止できる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
遊技媒体が入賞することにより可変表示を実行可能とする始動入賞口(例えば第1始動入賞口、第2始動入賞口)を備え、
前記始動入賞口に遊技媒体が入賞したときに対応表示の変化態様を決定し(例えばステップ25AKS001〜25AKS003の処理を実行し)、前記変化演出が実行されたときに当該変化態様に基づいて対応表示の表示態様を変化させる(例えばステップ25AKS013の処理で変化演出を実行する)ようにしてもよい。
このような構成によれば、いずれのタイミングで変化演出が実行されても対応表示の表示態様を適切に変化させることできる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞を契機とするときと、特殊契機時と、で前記変化演出の態様を異ならせる(例えば図8−1、図8−2参照)ようにしてもよい。
このような構成によれば、演出が多彩になり興趣が向上する。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
対応表示の表示態様には、前記有利状態に制御される期待度の異なる複数の表示態様があり(例えば図8−6(C)参照)、
前記第1期間において前記変化演出が実行されず対応表示の表示態様が変化しなかった場合であって、対応表示の表示態様を特定段階以上の表示態様に変化させることが決定されている場合、前記特殊契機において当該対応表示の表示態様を必ず変化させるようにしてもよい。
このような構成によれば、対応表示が高期待度の表示態様に変化せずに終わることを防止できる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
対応表示の表示態様には、前記有利状態に制御される期待度の異なる複数の表示態様があり(例えば図8−6(C)参照)、
前記第1期間において前記変化演出が実行されず対応表示の表示態様が変化しなかった場合であって、対応表示の表示態様を特定段階未満の表示態様に変化させることが決定されている場合、前記特殊契機において当該対応表示の表示態様を変化させないようにしてもよい。
このような構成によれば、対応表示が特殊契機において低期待度の表示態様に変化して、遊技者を落胆させてしまうことを防止できる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、
前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞を契機に、前記変化演出が実行されることを報知可能な報知手段(例えば説明演出を実行する演出制御用CPU120)を備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、変化演出が実行される契機を遊技者に認識させることができる。
(特徴部27AKに係る手段の説明)
特徴部25AKには、以下に示す特徴部27AKに係る遊技機が含まれる。
(1)特徴部27AKに係る遊技機は、
可変表示を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が入賞することにより遊技者に遊技価値(例えば賞球や封入式遊技機における得点)を付与するとともに、前記有利状態への制御とは関連しない所定入賞領域(例えば一般入賞口10)と、
可変表示に対応した対応表示(例えば保留表示、アクティブ表示)を表示可能な対応表示手段(例えば対応表示処理を実行する演出制御用CPU120)と、
前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞を契機に、対応表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段(例えばステップ25AKS013の処理を実行する演出制御用CPU120)と、を備え、
前記変化演出は、第1演出(例えば導入演出)と、当該第1演出よりも後に実行され、当該変化演出の演出結果を報知する第2演出(例えば作用演出)と、から構成され、
前記変化演出実行手段は、対応表示が表示されていない場合に、前記所定入賞領域へ遊技媒体が入賞したときには、前記変化演出として前記第1演出を実行し(例えばステップ25AKS013の処理を実行し)、前記第2演出の実行を制限する(例えば図8−3参照)。
このような構成によれば、好適に演出を実行しつつ、興趣の低下を抑制できる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記変化演出実行手段は、対応表示が表示されていない場合に、前記所定入賞領域へ遊技媒体が入賞したときには、前記変化演出として前記第1演出を実行した後、当該第1演出に係る画像を消去する(例えば図8−3参照)ようにしてもよい。
このような構成によれば、違和感のある演出となることを防止できる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
前記変化演出実行手段は、対応表示が表示されていない場合に、前記所定入賞領域へ遊技媒体が入賞したときには、前記変化演出として前記第1演出を実行し、その後対応表示が表示されたときに当該第1演出に対応する前記第2演出を実行するようにしてもよい。
このような構成によれば、所定入賞領域への入賞が無駄にならず、遊技者の落胆を防止できる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
変化演出実行手段は、前記変化演出の演出結果として、対応表示の表示態様を前記有利状態に制御されるか否かに関連しない表示態様(例えば非予告態様である「白」)に変化可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、好適に第2演出を実行できる。
(特徴部112IWに関する説明)
次に、特徴部112IWについて説明する。特徴部112IWのパチンコ遊技機1は、設定変化可能となっている。他の特徴部のパチンコ遊技機1においても特徴部112IWと同様に設定変更可能に構成してもよい。先ず、図9−1及び図9−2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠112IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)112IW003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠112IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠112IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠112IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠112IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠112IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠112IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠112IW003及びガラス扉枠112IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース112IW201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー112IW051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ112IW052が設けられている。
これら設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース112IW201内に収容されており、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、基板ケース112IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース112IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052を有する基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠112IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠112IW003を開放することで操作が可能となる。また、設定キー112IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー112IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部112IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース112IW201には、表示モニタ112IW029と、該表示モニタ112IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ112IW030が配置されている。これら表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース112IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、基板ケース112IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠112IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠112IW003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部112IWにおける設定キー112IW051や設定切替ス
イッチ112IW052は、遊技機用枠112IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052が操作される虞がある。そこで本特徴部112IWでは、図9−2及び図9−3に示すように外枠112IW001aの右端部には、遊技機用枠112IW003の閉鎖時に、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー112IW500Aが取り付けられている。このセキュリティカバー112IW500Aは、前後方向を向く短片112IW500Aaと、該短片112IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片112IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片112IW500Aaの上下寸法は、基板ケース112IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー112IW500Aは、短片112IW500Aaの前端部を介して外枠112IW001aの右端部に固定されている。
尚、図9−2に示すように、長片112IW500Abは、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース112IW201の右部にパチンコ遊技機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部をパチンコ遊技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、長片112IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図9−3に示すように、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とは、遊技機用枠112IW003とともに移動して長片112IW500Abから離間することによって長片112IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。
基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠112IW003を開放しない限り設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠112IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の背面側にある設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制すること
ができる。
また、遊技機用枠112IW003が閉鎖され、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む基板ケース112IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー112IW500Aを通して、基板ケース112IW201に収容されている主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部112IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図9−4及び図9−5などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図9−4(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図9−4(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図9−4(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図9−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図9−6に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。
(表示結果判定テーブル)
図9−4(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値が設定されている。
図9−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。
また、図9−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。
また、図9−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図9−4(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A〜大当り種別C)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図9−4(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機
1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図9−5(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部112IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−5(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A〜大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図9−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図9−7に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図9−5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部112IWにおける大当り種別について、図9−5(B)を用いて説明すると、本特徴部112IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図9−5(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部112IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部112IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部112IWでは、パチンコ遊
技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部112IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ
)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図9−6は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図9−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図9−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図9−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いず
れも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図9−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図9−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図9−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図9−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図9−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部112IWでは、図9−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。また、設定値が1〜3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部112IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン
(例えば、演出図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図9−7は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA〜Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図9−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA〜Cが含まれるようにして、非リーチハズレA〜C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図9−7に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA〜Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、演出図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部112IWでは、非リーチハズレA〜Cにそれぞれ変動時間が設定され、設定値ごとに非リーチハズレA〜Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部112IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部112IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部112IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(表示モニタ112IW029)
本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1において、各入賞口(大入賞口、第2大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、一般入賞口)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比、ベースなどの各種の入賞情報を算出可能である。
具体的には、表示モニタ112IW029は、4桁の表示部を備えている。各桁の表示部は、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。
1桁目の表示部と2桁目の表示部には表示内容が表示され、3桁目の表示部と4桁目の表示部には数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「y7.」が表示される。また、表示No1の短期連比が表示される場
合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計連比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計連比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
表示No5のベース1が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、1桁目の表示部及び2桁目の表示部に「B6.」が表示される。また、表示No5のベース1が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、3桁目の表示部及び4桁目の表示部には、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
更に、これら短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、そのときに設定されている設定値についての短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示に順次変更することが可能となっている。
尚、本特徴部112IWでは、表示モニタ112IW029においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ112IW029においてはこれら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、或いはいずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。
また、本特徴部112IWでは、付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ112IW029にて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ112IW029には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。
(設定変更処理)
次に、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図9−8〜図9−10は、特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部112IWにおいて、ステップ112IWS001〜S002の処理は、図3で示したステップS1〜S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ112IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ112IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ112IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ112IWS004に戻り、ステップ112IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ112IWS006に移行する。
ステップ112IWS003〜S005の処理が実行されることによって、演出制御用CPU120が起動するまで待ってからステップ112IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演出制御用CPU120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、設定値が工場出荷時の値(例えば「0」や取り得る設定値以外の値)であるか否かを判定する(ステップ112IWS006)。工場出荷時の設定のままであれば(ステップ112IWS006;Yes)、ステップ112IWS010に移行する。
工場出荷時の設定でなければ(ステップ112IWS006;No)、すなわち少なくとも既に1回は設定値の変更が行われていれば、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ112IWS007)。具体的には、ステップ112IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ112IWS007;No)、ステップ112IWS010に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ112IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ112IWS008)。ステップ112IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ112IWS008;No)、ステップ112IWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ112IWS008;Yes)、CPU103は、現在設定値の変更中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS009)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ112IWS009;Yes)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップ112IWS010に移行する。
ステップ112IWS010では、CPU103は、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ112IWS010)。なお、CPU103は、表示モニタ112IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオン(扉(遊技機用枠112IW003)が開放している状態)であるか否かを判定する(ステップ112IWS011)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS012)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS013)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリアフラグをセットする(ステップ120AKSA01)。RAMクリアフラグがオンである場合、設定変更に係る処理が実行された後、RAM102の記憶内容をクリアするためのRAMクリア処理が実行される。そして、ステップ120AKSA03に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオフ(扉が閉鎖している状態)である場合や(ステップ112IWS011のN)、設定キー112IW051がオフである場合(ステップ112IWS012のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ112IWS013のN)には、ステップ120AKSA01には移行せず、ループ処理に移行する。なお、ループ処理に入る前に、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御(ステップ112IWS010の処理)を実行するようにしてもよい。
ステップ112IWS006〜S013の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ112IWS007,S008のN)、工場出荷時用の設定のままとなっている場合(ステップ112IWS006のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ112IWS009のY)には、遊技機用枠112IW003が開放された状態で設定キー112IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件に、ステップ120AKSA03以降の設定値の変更が可能となり、その後RAMクリアされる。一方で、遊技機用枠112IW003が開放され、設定キー112IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ112IWS009;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS015)。
クリアスイッチからの出力信号がオンであれば(ステップ112IWS015;Yes)、CPU103は、RAMクリアフラグをセットする(ステップ120AKSA02)。
ステップ120AKSA02の処理の後や、クリアスイッチからの出力信号がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS016)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS017)。
設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、RAMクリアフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ120AKSA03)。ここで、設定キー112IW051がオンある場合には、RAMクリアフラグの状態(即ちクリアスイッチのオン/オフ)によって、設定確認するための処理(設定確認処理)または設定変更するための処理(設定変更処理)を実行する。なお、設定変更中や設定確認中に扉開放センサ112IW090からの出力信号がオフとなった場合にエラー処理を実行するようにしてもよい。
RAMクリアフラグがオンである場合(ステップ120AKSA03;Yes)、設定変更処理を開始することを示す設定変更開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ120AKSA04)。また、RAMクリアフラグがオフである場合(ステップ120AKSA03;No)、設定確認処理を開始することを示す設定確認開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ120AKSA05)。
演出制御基板12側では、設定変更コマンドまたは設定確認コマンドを受信すると、設定変更中または設定確認中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定値が工場出荷時の値(例えば「0」等)であるか否かを判定する(ステップ120AKSA06)。工場出荷時の設定値であれば(ステップ120AKSA06;Yes)、設定値を「1」に設定する(ステップ120AKSA07)。ステップ120AKSA07では、RAM102のバックアップ領域に記憶される設定値を「1」に更新する。
ステップ120AKSA07では、設定値が工場出荷時の値である場合、初期値として設定値を「1」に設定するが、他の設定値を初期値としてもよい。また、RAM102にバックアップデータが記憶されていない場合、バックアップデータが正常でない場合といったRAM異常エラーがある場合(例えばステップ112IWS010の処理を実行した場合)にも、設定値を初期値「1」に設定するようにしてもよい。このようにする場合、ステップ112IWS010の処理を実行した場合に(ステップ112IWS006;Yes、ステップ112IWS007;No、またはステップ112IWS008;Noである場合に)RAM異常フラグをセットし、ステップ120AKSA06では当該RAM異常フラグがオンであるか否かを判定するようにしてもよい。
工場出荷時の設定値でない場合や(ステップ120AKSA06;No)、ステップ120AKSA07の処理を実行した後には、CPU103は、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ120AKSA08)。
そして、CPU103は、RAMクリアフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ120AKSA09)。RAMクリアフラグがオンである場合(ステップ120AKSA09;Yes)、設定変更中フラグをセットする(ステップ120AKSA10)。
続いて、設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ120AKSA11)。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンであれば(ステップ120AKSA11;Yes)、RAM102のバックアップ領域に記憶される設定値を更新する(ステップ120AKSA12)。設定値は、設定切替スイッチ112IW052の操作(押下)毎に更新される。例えば、設定値が「1」であった場合「2」に更新し、設定値が「2」であった場合「3」に更新し、設定値が「3」であった場合「1」に更新すればよい。なお、設定切替スイッチ112IW052の操作により特定の設定値を指定できるようにしてもよい。
RAMクリアフラグがオフである場合は(ステップ120AKSA09;No)、設定確認が行われた場合であるので、設定変更に関する処理は実行しない。この場合や、設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンでない場合(ステップ120AKSA11;No)、ステップ120AKSA12の処理を更新した後には、設定キー112IW051からの出力信号がオフになったか否かを判定する(ステップ120AKSA13)。
設定キー112IW051からの出力信号がオンのままである場合には(ステップ120AKSA13;No)、ステップ120AKSA08に戻り、設定確認処理または設定変更処理を継続する。ステップ120AKSA12にて設定値が更新された場合には、再度ステップ120AKSA08の処理が実行されることで、更新後の設定値が表示モニタ112IW029表示される。
設定キー112IW051からの出力信号がオフである場合には(ステップ120AKSA13;Yes)、RAMクリアフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ120AKSA14)。RAMクリアフラグがオンである場合(ステップ120AKSA14;Yes)、設定変更中フラグをリセットし(ステップ120AKSA15)、設定変更が終了したことを示す設定変更終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ120AKSA16)。
RAMクリアフラグがオフである場合(ステップ120AKSA14;No)、設定確認が終了したことを示す設定確認終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ120AKSA17)。
その後、表示モニタ112IW029における設定値の表示を消去し(ステップ120AKSA18)、設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS031)。なお、設定値が更新された場合のみ設定値コマンドを送信するようにしてもよい。
次いで、RAMクリアフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ120AKSA19)。RAMクリアフラグがオンである場合(ステップ120AKSA19;Yes)、RAMクリア処理を実行する(ステップ120AKSA20)。RAMクリア処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。
その後、CPU103は、ステップS9と同様の処理により、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS033)。
RAMクリアフラグがオフである場合(ステップ120AKSA19;No)、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS022)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。また、CPU103は、ステップS7と同様の処理により、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS023)。
ステップ112IWS033またはステップ112IWS023の処理の後、ステップ112IWS034の処理に移行する。なお、ステップ112IWS034〜S036の処理は、図3で示したステップS10〜S12の処理と同様である。
なお、ステップ120AKSA08において、設定値を画像表示装置5に表示するようにしてもよい。そして、以降の処理が画像表示装置5を用いて実行されるようにしてもよい。
また、設定確認処理および設定変更処理の実行中は、特別図柄表示装置4A,4Bを通常遊技中では表示されない態様(たとえば、7セグメントLEDの全セグメントを点灯または点滅させる態様)とするようにしてもよい。このように特別図柄表示装置4A,4Bを用いて報知することで、好適に設定確認状態や設定変更状態であることを遊技者に報知することができる。なお、特別図柄表示装置4A,4Bを、設定確認状態中と設定変更状態中とで異なる態様としてもよい。
また、設定変更処理の実行中に電源断となった場合には、再度、設定変更処理が実行されて更新後の設定値がRAM102(バックアップRAM)に記憶されることによって設定変更が完了しない限り、エラーとするようにしてもよい。具体的には、設定変更処理の開始時に、設定値を記憶するバックアップRAMと同じバックアップRAMに設定変更フラグ(RAMクリアされても消去されない)を格納し、設定変更処理の終了時に、その設定変更フラグをオフにし、設定変更処理以外の処理(たとえば、遊技制御メイン処理)を実行する場合に設定変更フラグがオンであればエラーとする。上述のように、設定変更処理が途中で正常に進行しなくなるような状況においては、遊技場の店員が設定変更が完了していないのに完了したと勘違いする場合がある。このような場合に、設定変更が完了してなければエラーとなるようにすることで、設定変更の確実な完了を担保することができる。
また、ステップ120AKSA08で、バックアップRAMから現在の設定値を読出し、当該設定値を表示させるようにしている。しかし、バックアップRAMへのバックアップが正常に行われなかったときは、画像表示装置5にエラーであることを示す情報を表示するとともに、特別図柄表示装置4A,4Bを、通常遊技中とは異なる態様(たとえば、7セグメントLEDの全セグメントを消灯させる態様、設定確認処理および設定変更処理中が全点灯であれば、全点滅させる態様)とするようにしてもよい。
図9−11は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部112IWでは、図9−11に示すように、電源投入時に設定キー112IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定変更処理(ステップ120AKSA08〜120AKSA13等)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(ステップ120AKSA08、120AKSA13等)が実行される。また、電源投入時に設定キー112IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(ステップ120AKSA05では20等)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップ112IWS024)が実行される。
本実施例では、図9−8〜図9−10に示す遊技制御メイン処理において、一部の処理を共通化しつつ、設定キー112IW051とクリアスイッチ(RAMクリアフラグ)の状態に応じて分岐することで、設定変更処理、設定確認処理、初期化処理、または、復旧処理が実行されるようになっていたが、それぞれをモジュール化して個別の処理として実行するようにしてもよい。
次に、設定変更処理における表示モニタ112IW029の表示態様について説明する。先ず、図9−12(A)及び図9−12(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ112IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図9−12(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー112IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定変更処理が実行され、表示モニタ112IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ112IW029にて設定値が表示されている状態において、図9−12(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッチ112IW052の操作を検出する毎に表示モニタ112IW029に表示している数値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ112IW052が操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。
次いで、図9−12(E)に示すように、CPU103は、設定キー112IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ112IW029に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。このとき、CPU103は、表示モニタ112IW029に、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、そのときに設定されている設定値についての短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を表示させる。また、RAM
102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図9−12(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
また、図9−12(F)に示すように、CPU103は、設定値が記憶されるRAM102にエラーが発生したことに基づいて、表示モニタ112IW029に「E.E.E.E.」と表示させることが可能である。
尚、本特徴部112IWにおける設定変更処理では、表示モニタ112IW029に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ112IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部112IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部112IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技機用枠、4A,4B 特別図柄表示装置、5 画像表示装置、6A 入賞球装置、6B 可変入賞球装置、7 特別可変入賞球装置、8L,8R スピーカ、9 遊技効果ランプ、10 一般入賞口、11 主基板、12
演出制御基板、13 音声制御基板、14 ランプ制御基板、15 中継基板、20 普通図柄表示器、21 ゲートスイッチ、22A,22B 始動口スイッチ、23 カウントスイッチ、30 打球操作ハンドル、31A スティックコントローラ、31B プッシュボタン、32 可動体、100 遊技制御用マイクロコンピュータ、101,121 ROM、102,122 RAM、103 CPU、104,124 乱数回路、105,125 I/O、120 演出制御用CPU、123 表示制御部。

Claims (1)

  1. 可変表示を実行し、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    遊技媒体が入賞することにより遊技者に遊技価値を付与するとともに、前記有利状態への制御とは関連しない所定入賞領域と、
    可変表示に対応した対応表示を表示可能な対応表示手段と、
    前記所定入賞領域への遊技媒体の入賞を契機に、一の対応表示の表示態様を変化させる変化演出を実行可能な変化演出実行手段と、を備え、
    前記変化演出が開始されてから対応表示を変化させるまでに少なくとも所定時間を要し、
    可変表示の実行中に前記所定入賞領域に遊技媒体が入賞した場合に、当該可変表示終了までの残り時間が少なくとも前記所定時間未満であったときには、当該入賞を契機として前記変化演出が実行されることを制限する
    ことを特徴とする遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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