JP2019154255A - シマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制する方法及びそのために用いる飼料 - Google Patents
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Abstract
【課題】シマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制するための飼料及び方法を提供する。【解決手段】アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を摂取させることを特徴とするシマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制する方法である。養魚用飼料を1日当たり魚体重の0.4重量%以上摂取させるのが好ましい。養魚用飼料を出荷前の少なくとも1ヵ月間摂取させるのが好ましい。養魚用飼料を少なくとも魚体重が500gを超えた時点から出荷まで摂取させるのが好ましい。養魚用飼料が動物性原料を25〜70重量%含有し、粗蛋白質が30〜55重量%、粗脂肪が5〜20重量%であるのが好ましい。【選択図】図1(a)
Description
本発明は、シマアジ用の養魚用飼料に関する。特に、シマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制する方法及びそのための飼料に関する。
数ある養殖魚の中でも、マダイ、ブリ、フグは養殖の歴史も長く、様々な工夫が積み重ねられている。それぞれに成長性、肉質、保存性などに特徴があり、より好ましい魚を提供できるよう飼料や飼育方法の研究が進んでいる。近年、その他の魚種についても養殖が開始され、さまざまな工夫がされている。
マダイを代表とする体表に赤色を有する魚の赤色の体色は魚の品質の重要な指標である。体表の赤色はアスタキサンチンによるものであることが知られているので、マダイ等の養殖では、飼料にアスタキサンチンを添加することが広く実施されている(例えば、特許文献1〜3)。
マダイを代表とする体表に赤色を有する魚の赤色の体色は魚の品質の重要な指標である。体表の赤色はアスタキサンチンによるものであることが知られているので、マダイ等の養殖では、飼料にアスタキサンチンを添加することが広く実施されている(例えば、特許文献1〜3)。
一方、ブリの品質改良のために、血合肉の色調保持に関する工夫がある。ブリの血合肉は、その赤色の褪色が早いことがよく知られている。血合肉の赤色はミオグロビン色素によることが知られている。特許文献4には、大豆レシチンとアスタキサンチンを併用するとブリの血合肉の赤色が保持されたと記載されている。特許文献5には、アスタキサンチンとγ−オリザノールを併用するとブリの血合肉の変色が防止されたと記載されている。
シマアジは大変美味な魚であるが、大量に漁獲される魚ではないため、認知度はあまり高くない。シマアジについても養殖が始まっているが、最適な飼料、飼育方法については試行錯誤されている段階にある。
シマアジは大変美味な魚であるが、大量に漁獲される魚ではないため、認知度はあまり高くない。シマアジについても養殖が始まっているが、最適な飼料、飼育方法については試行錯誤されている段階にある。
本発明は、シマアジの養殖用の飼料を提供することを課題とする。特に、シマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制するための飼料及び方法を提供することを課題とする。
本発明は、以下の(1)〜(5)のシマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制する方法、及び(6)、(7)のシマアジ用の養魚用飼料を要旨とする。
(1)アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を摂取させることを特徴とするシマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制する方法。
(2)アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を1日当たり魚体重の0.4重量%以上摂取させる、又は、飽食摂取させることを特徴とする(1)の方法。
(3)アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を出荷前の少なくとも1ヵ月間摂取させることを特徴とする(1)又は(2)の方法。
(4)アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を少なくとも魚体重が500gを超えた時点から出荷まで摂取させることを特徴とする(1)ないし(3)いずれかの方法。
(5)養魚用飼料が動物性原料を25〜70重量%含有し、粗蛋白質が30〜55重量%、粗脂肪が5〜20重量%である(1)ないし(4)いずれかの方法。
(1)アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を摂取させることを特徴とするシマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制する方法。
(2)アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を1日当たり魚体重の0.4重量%以上摂取させる、又は、飽食摂取させることを特徴とする(1)の方法。
(3)アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を出荷前の少なくとも1ヵ月間摂取させることを特徴とする(1)又は(2)の方法。
(4)アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を少なくとも魚体重が500gを超えた時点から出荷まで摂取させることを特徴とする(1)ないし(3)いずれかの方法。
(5)養魚用飼料が動物性原料を25〜70重量%含有し、粗蛋白質が30〜55重量%、粗脂肪が5〜20重量%である(1)ないし(4)いずれかの方法。
(6)アスタキサンチンを20〜100ppm含有するシマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制するための飼料。
(7)養魚用飼料が動物性原料を25〜70重量%含有し、粗蛋白質が30〜55重量%、粗脂肪が5〜20重量%である(6)の飼料。
(7)養魚用飼料が動物性原料を25〜70重量%含有し、粗蛋白質が30〜55重量%、粗脂肪が5〜20重量%である(6)の飼料。
本発明の方法及び飼料により、養殖シマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制することができる。
本発明は、アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を摂取させることを特徴とするシマアジの血合筋の褐色化を抑制する方法である。
シマアジ(学名Pseudocaranx dentex)は、スズキ目アジ科に分類される海産魚であり、亜熱帯・温帯海域の沿岸部に生息する大型のアジであり、アジ類の中で最高級の食材とされている。沿岸で漁獲されるもののほか、養殖がされている。
シマアジ(学名Pseudocaranx dentex)は、スズキ目アジ科に分類される海産魚であり、亜熱帯・温帯海域の沿岸部に生息する大型のアジであり、アジ類の中で最高級の食材とされている。沿岸で漁獲されるもののほか、養殖がされている。
本発明において、「切断加工後の血合筋の褐色化を抑制する」とは、魚肉をフィレや切り身、刺身等に「切断する加工」を施した後の、冷蔵保存中の褐色化を抑制するという意味である。血合筋に含まれるミオグロビンは最初、酸素と結合してオキシミオグロビンとなり鮮紅色となるが、さらに酸化するとメトミオグロビンに変わり、褐色となる。この褐色になる反応を抑制するのである。
本発明で用いる養魚用飼料は、シマアジの成長に適した栄養素を含有する飼料であれば何でもよい。モイストペレット等を用いることもできるが、好ましくは、エクストルーダーで製造されるEPペレットである。通常、シマアジの飼料は、魚粉30〜70重量%、糟糠類0〜10重量%、魚油5〜15重量%、ビタミン・ミネラル類1〜3重量%などを含有するものが用いられている。他の機能性成分等を含有してもよい。
本発明で用いる養魚用飼料は、少なくとも、動物性原料(好ましくは魚粉)を乾燥重量で25〜70重量%含有し、粗蛋白質が30〜55重量%、粗脂肪が5〜20重量%であるものが好ましい。
本発明で用いる養魚用飼料は、少なくとも、動物性原料(好ましくは魚粉)を乾燥重量で25〜70重量%含有し、粗蛋白質が30〜55重量%、粗脂肪が5〜20重量%であるものが好ましい。
本発明で用いるアスタキサンチンは、養魚用飼料に添加することができるものであれば、合成品、抽出物、抽出油、アスタキサンチンを含有する天然物、アスタキサンチンを含有する微生物、藻類などを用いることができる。具体的には、カロフィルピンク(合成アスタキサンチン製剤、DSM株式会社)、ルカチンピンク(合成アスタキサンチン製剤、BASFジャパン株式会社)メイパラピンク(アスタキサンチン含有藻類、Meiji Seikaファルマ株式会社)などの市販の製剤を用いることができる。飼料中にアスタキサンチンとして20〜100ppm含有させるには、アスタキサンチン又はアスタキサンチンを含有する素材を必要量、飼料原料に配合してペレットを製造する、あるいは、製造したペレットにアスタキサンチン又はアスタキサンチンを含有する油脂等を吸着、展着させるなどの方法で飼料にアスタキサンチンを含有させることができる。
飼料にアスタキサンチンを均等に含有させることにより、摂餌量によって、アスタキサンチンの摂取量を把握することができるので好ましい。アスタキサンチンを高濃度で添加した飼料と添加しない飼料を給餌することにより、結果的に必要量のアスタキサンチンを摂取させることができるのであれば、一部の飼料にアスタキサンチンを高濃度で含有させることも可能である。給餌開始直後にそのような製剤を摂取させることにより、シマアジに確実にアスタキサンチンを摂取させることができる。均等に含有させる場合、アスタキサンチンの添加量は、20〜100ppmが好ましい。さらに、好ましくは20〜80ppm、20〜60ppm、20〜40ppmである。一部の飼料に高濃度で含有させる場合、含有させる飼料の比率によって、換算して添加すればよい。
飼料にアスタキサンチンを均等に含有させることにより、摂餌量によって、アスタキサンチンの摂取量を把握することができるので好ましい。アスタキサンチンを高濃度で添加した飼料と添加しない飼料を給餌することにより、結果的に必要量のアスタキサンチンを摂取させることができるのであれば、一部の飼料にアスタキサンチンを高濃度で含有させることも可能である。給餌開始直後にそのような製剤を摂取させることにより、シマアジに確実にアスタキサンチンを摂取させることができる。均等に含有させる場合、アスタキサンチンの添加量は、20〜100ppmが好ましい。さらに、好ましくは20〜80ppm、20〜60ppm、20〜40ppmである。一部の飼料に高濃度で含有させる場合、含有させる飼料の比率によって、換算して添加すればよい。
シマアジの血合筋の褐色化を抑制するには、アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を十分量摂取させることが必要である。そのために、アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を平均して、1日当たり魚体重の0.4重量%以上摂取させることが必要である。好ましくは、0.6重量%以上、さらに好ましくは、0.8重量%以上である。具体的には、1日当たり魚体重の0.8〜2.5重量%摂取させるのが好ましい。自動給餌機等を用いて、時間をかけて飽食給餌を行うことでこの量を摂餌させることができる。具体的には4〜12時間程度かけるのが好ましい。シマアジの給餌回数は週3〜7回というように、季節やサイズなどにより養殖魚生産者毎の判断によってさまざまであり、一定ではない。上記の摂取量は、給餌する日の摂取量である。給餌しない日があってもかまわない。
1週間当たりの摂餌量で表すと、魚体重の2重量%以上、5重量%以上、好ましくは7重量%以上、さらに好ましくは8重量%以上である。
1週間当たりの摂餌量で表すと、魚体重の2重量%以上、5重量%以上、好ましくは7重量%以上、さらに好ましくは8重量%以上である。
シマアジの血合筋の褐色化を抑制するためには、アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を出荷前に少なくとも1ヵ月間摂取させるのが好ましい。さらに好ましくは、3か月以上摂取させるのが好ましい。出荷前とは出荷直前を意味するが、上述のとおり、週3〜7日間の給餌がされているので、直前に数日摂取しない日があるのは構わない。
シマアジは通常600g以上から出荷サイズとなる。通常、シマアジは1ヵ月に100g前後、体重が増量するので、目標とする出荷サイズより、100g、好ましくは200g、さらに好ましくは300g程度少ない魚体重に到達した段階でアスタキサンチン含有飼料の給餌を開始するのが適当である。例えば、600gで出荷する場合、アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を少なくとも魚体重が500gを超えた時点から出荷まで摂取させるのが好ましい。さらに好ましくは、魚体重が400gを超えた時点から出荷まで摂取させるのが好ましい。出荷サイズを1kgとするのであれば、魚体重が900g、好ましくは800g、さらに好ましくは700gを超えた時点から出荷まで摂取させるというように調整する。
本発明の方法により、シマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制することができる。具体的には、切断加工後、4℃冷蔵保存により、少なくとも6時間、12時間、さらに24時間後まで目視できる程度の褐色化の発生を抑制することができた。10℃冷蔵保存では、少なくとも6時間、さらに12時間は目視できる程度の褐色化の発生を抑制することができる。
本発明の方法により、シマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制することができる。具体的には、切断加工後、4℃冷蔵保存により、少なくとも6時間、12時間、さらに24時間後まで目視できる程度の褐色化の発生を抑制することができた。10℃冷蔵保存では、少なくとも6時間、さらに12時間は目視できる程度の褐色化の発生を抑制することができる。
以下に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
飼料の製造
表1記載の原料を混合し、常法により2軸エクストルーダーを用いてEP飼料(比較例1及び実施例1は5mm径、実施例2は6mm径)を製造した。
表1記載の原料を混合し、常法により2軸エクストルーダーを用いてEP飼料(比較例1及び実施例1は5mm径、実施例2は6mm径)を製造した。
飼育試験1
10m四方、深さ8mの鋼管金網生簀にシマアジを9,000尾ずつ収容し、週3回の給餌頻度で、自動給餌機を用いて約5時間の連続給餌(1日当たりの給餌率は魚体重の1.5重量%程度)で、表1の比較例1又は実施例1の配合のEP飼料を給餌した。飼育期間は11月〜翌年1月末までの約3ヵ月間。開始時の魚体重は約900g、終了時は約1.2kgであった。
10m四方、深さ8mの鋼管金網生簀にシマアジを9,000尾ずつ収容し、週3回の給餌頻度で、自動給餌機を用いて約5時間の連続給餌(1日当たりの給餌率は魚体重の1.5重量%程度)で、表1の比較例1又は実施例1の配合のEP飼料を給餌した。飼育期間は11月〜翌年1月末までの約3ヵ月間。開始時の魚体重は約900g、終了時は約1.2kgであった。
飼育試験2
10m四方、深さ15mの鋼管化繊網生簀にシマアジを7,000尾収容し、週7回の給餌頻度で、自動給餌機を用いて10時間の連続給餌(1日当たりの給餌率は魚体重の1重量%程度)で、表1の実施例2の配合のEP飼料を給餌した。飼育期間は4月から翌年1月末までの約10か月間。開始時の魚体重は約400g、終了時は1.2kgであった。
10m四方、深さ15mの鋼管化繊網生簀にシマアジを7,000尾収容し、週7回の給餌頻度で、自動給餌機を用いて10時間の連続給餌(1日当たりの給餌率は魚体重の1重量%程度)で、表1の実施例2の配合のEP飼料を給餌した。飼育期間は4月から翌年1月末までの約10か月間。開始時の魚体重は約400g、終了時は1.2kgであった。
サンプリング
飼育期間終了日に、生簀に取り網を入れて魚を集め、その中から平均的な肥満度の個体を3尾選んで取り上げた(飼育試験2では2尾)。取り上げた後は包丁にて延髄とエラを切断して、氷冷海水にて放血させた。十分に魚を冷却した後、氷冷保存して分析用試料とした。
飼育期間終了日に、生簀に取り網を入れて魚を集め、その中から平均的な肥満度の個体を3尾選んで取り上げた(飼育試験2では2尾)。取り上げた後は包丁にて延髄とエラを切断して、氷冷海水にて放血させた。十分に魚を冷却した後、氷冷保存して分析用試料とした。
分析
サンプリングの2日後に、体重、尾叉長、内臓重量を測定し、左右フィレを調整した。右側フィレを脊椎骨に垂直方向に10mm幅で切断した切身のうち、腹腔後端部から尾鰭方向に4枚を2個の密閉容器に各2枚、断面を上にして並べ、4℃、10℃で保存した。保存0、3、6、24、48時間後に血合筋の色調を観察した。
サンプリングの2日後に、体重、尾叉長、内臓重量を測定し、左右フィレを調整した。右側フィレを脊椎骨に垂直方向に10mm幅で切断した切身のうち、腹腔後端部から尾鰭方向に4枚を2個の密閉容器に各2枚、断面を上にして並べ、4℃、10℃で保存した。保存0、3、6、24、48時間後に血合筋の色調を観察した。
結果
4℃で保存した切身の写真をそれぞれ図1(比較例1)、図2(実施例1)、図3(実施例2)に示した。それぞれの(a)は通常のカラー写真をグレースケールにした写真であり、(b)は同じカラー写真を画像処理(画像ソフトpaint.netを用いて色合いを+60に調整した)をして赤色を減色してからグレースケールの写真としたものである。
図1は、比較例1の飼料を摂取したシマアジ3尾からサンプリングした切身の経時変化を示す。中央の切身において、24時間後に血合肉の通常肉との境界側に暗色の色調が生じていることがわかる。カラー写真では、この部分は褐色化している。
一方、アスタキサンチンを35ppm、30ppm含有飼料である実施例1及び2の飼料を摂取させたシマアジからの切り身は図2及び3に示すように24時間目まで、そのような色調の変化はなかった。
48時間後にはいずれの切身も血合肉の一部が褐色化していた。
4℃で保存した切身の写真をそれぞれ図1(比較例1)、図2(実施例1)、図3(実施例2)に示した。それぞれの(a)は通常のカラー写真をグレースケールにした写真であり、(b)は同じカラー写真を画像処理(画像ソフトpaint.netを用いて色合いを+60に調整した)をして赤色を減色してからグレースケールの写真としたものである。
図1は、比較例1の飼料を摂取したシマアジ3尾からサンプリングした切身の経時変化を示す。中央の切身において、24時間後に血合肉の通常肉との境界側に暗色の色調が生じていることがわかる。カラー写真では、この部分は褐色化している。
一方、アスタキサンチンを35ppm、30ppm含有飼料である実施例1及び2の飼料を摂取させたシマアジからの切り身は図2及び3に示すように24時間目まで、そのような色調の変化はなかった。
48時間後にはいずれの切身も血合肉の一部が褐色化していた。
10℃で保存した場合、いずれの試験区においても24時間後に、血合肉の一部に褐色化が見られるサンプルがあった。
いずれの群においても成長に差はなかった。
いずれの群においても成長に差はなかった。
本発明の飼料及び方法により、シマアジの切断加工後の血合肉の褐色化を抑制することができ、商品価値の低下を抑制することができる。
Claims (7)
- アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を摂取させることを特徴とするシマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制する方法。
- アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を1日当たり魚体重の0.4重量%以上摂取させる、又は、飽食摂取させることを特徴とする請求項1の方法。
- アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を出荷前の少なくとも1ヵ月間摂取させることを特徴とする請求項1又は2の方法。
- アスタキサンチンを20〜100ppm含有する養魚用飼料を少なくとも魚体重が500gを超えた時点から出荷まで摂取させることを特徴とする請求項1ないし3いずれかの方法。
- 養魚用飼料が動物性原料を25〜70重量%含有し、粗蛋白質が30〜55重量%、粗脂肪が5〜20重量%である請求項1ないし4いずれかの方法。
- アスタキサンチンを20〜100ppm含有するシマアジの切断加工後の血合筋の褐色化を抑制するための飼料。
- 養魚用飼料が動物性原料を25〜70重量%含有し、粗蛋白質が30〜55重量%、粗脂肪が5〜20重量%である請求項6の飼料。
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Cited By (1)
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CN113951183A (zh) * | 2021-11-19 | 2022-01-21 | 莱州明波水产有限公司 | 黄带拟鲹亲鱼培育方法 |
-
2018
- 2018-03-08 JP JP2018041981A patent/JP2019154255A/ja active Pending
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CN113951183B (zh) * | 2021-11-19 | 2022-10-25 | 莱州明波水产有限公司 | 黄带拟鲹亲鱼培育方法 |
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