JP2019152113A - エンジンの制御方法及び制御装置 - Google Patents

エンジンの制御方法及び制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】バッテリを大容量化することなく、エンジンの冷間始動時おける、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化を抑制する。【解決手段】エンジン冷間時における始動制御において、循環通路(吸気バイパス通路55)を開きかつ電動過給機53を駆動させて、循環通路(吸気バイパス通路55)を介して吸気を循環させ、その後、モータ(モータジェネレータ70)を駆動させ、モータ(モータジェネレータ70)の駆動後、燃料噴射弁(インジェクタ23)により燃料噴射を行う。【選択図】図6

Description

ここに開示された技術は、エンジンの制御方法及び制御装置に関する技術分野に属する。
従来より、排気通路に設けられた排気浄化触媒と、排気浄化触媒を暖機するための電気ヒータを備えたエンジンが知られている(例えば特許文献1)。
上記のような電気ヒータは、エンジンの始動時に排気浄化触媒を早期に暖機させるために利用される。例えば、特許文献1では、エンジンの始動時には、先ずEHC(電気ヒータ)をオンにして、EHCの下流側に配置された前段触媒部(排気浄化触媒)、又は、触媒機能を有する貴金属がコーティングされたEHC本体を加熱するようにしている。
また、特許文献1では、エンジンの始動時にモータによってエンジンを空転させている。これにより、排気通路内に上流から下流に向かうガスの流れを生じさせて、該ガスの流れによって、EHCで発生した熱を前段触媒部に伝達している。
特許文献2には、エンジンの始動時に電動過給機を駆動させて、筒内の圧縮圧力を高くすることが開示されている。
特開2017−52500号公報 特開2008−106636号公報
特許文献1のように、エンジンの始動時に、電気ヒータによって排気浄化触媒を暖機させれば、エンジンの始動時から排気ガスを浄化させることができる。
ところで、エンジン冷間時は、吸気温度が低く気筒内での燃焼安定性が低下する。このため、エンジンの冷間始動時には、エンジンの完爆までに時間がかかり、未燃燃料を多く含む、温度の低い排気ガスが排気通路に排出される。
上記のような排気ガスが電気ヒータに到達すると、該排気ガスによって電気ヒータが冷やされてしまう。このため、電気ヒータによる排気浄化触媒の暖機に時間がかかってしまい、エミッション性能の悪化を招いてしまう。また、電気ヒータを長時間温め続けなければならないための電力の消費量が増大してしまう。
これに対して、特許文献2のように、電動過給機を設けて、該電動過給機によって吸気温度を上昇させることが考えられる。しかしながら、電動過給機と電気ヒータとを同時に駆動させるには、大容量のバッテリが必要となる。特に、特許文献1のように、始動時に、モータによってエンジンを回転させる場合には、モータを駆動させるための電力も必要となるため、更に大容量のバッテリが必要となる。大容量のバッテリが必要になると、上記エンジンを搭載する車両の重量が増加するとともに、バッテリの該車両への搭載性の問題が生じる。
ここに開示された技術は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、バッテリを大容量化することなく、エンジンの冷間始動時おける、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化を抑制することにある。
上記課題を解決するために、ここに開示された技術では、吸気弁及び排気弁によって吸気通路及び排気通路とそれぞれ連通可能な気筒内と、該排気通路に設けられた排気浄化触媒と、該排気通路における該排気浄化触媒よりも上流側に設けられ、上記排気浄化触媒を暖機するための電気ヒータとを有するエンジンの制御方法を対象として、上記エンジンは、上記吸気通路に配設され、吸気を過給する電動過給機と、上記吸気通路における、上記電動過給機よりも上流側の通路と上記電動過給機よりも下流側の通路とを連通する循環通路と、上記吸気通路における、上記電動過給機よりも下流側の通路に設けられ、吸気量を調整する流量調整弁と、上記エンジンを回転させるためのモータと、上記電気ヒータ、上記電動過給機及び上記モータを作動させるための電力が蓄積されたバッテリとを更に有し、上記エンジン冷間時における始動制御として、上記循環通路を開きかつ上記電動過給機を駆動させて、上記循環通路を介して吸気を循環させる吸気循環工程と、上記吸気循環工程の後、上記モータを駆動させるモータ駆動工程と、上記モータ駆動工程の後、燃料噴射をする燃料噴射工程と、を含む、ものとした。
この構成によると、循環通路を介して吸気を循環させる(吸気リサーキュレーションをする)ことにより、電動過給機を利用して吸気を早急に加熱することができる。これにより、エンジン冷間時であっても、吸気通路内で吸気を予め加熱することができる。そして、吸気循環工程の後に、モータを駆動させて、燃料噴射を行えば、エンジンの気筒内に加熱された吸気が供給された状態で燃料の燃焼が行われるため、燃焼安定性が向上して失火が抑制される。これにより、エンジン始動時に確実な初爆が得られて始動時間が短縮でき、始動時のモータの電力消費を低減できる。また、排気ガス中の未燃燃料(HC)の量が減少するため、エミッション性能の悪化が抑制される。さらに、排気ガス中の未燃燃料の量が減少することにより、電気ヒータが冷やされることを抑制することができる。この結果、電気ヒータによる排気浄化触媒の暖機を適切に行うことができるため、電気ヒータを作動させる消費電力を抑えつつ、エミッション性能の悪化を抑制することができる。また、加熱された吸気を利用して燃料を燃焼させることにより、排気温度が高くなる。これにより、電気ヒータによる排気浄化触媒の暖機効果を向上させることができ、この結果、エミッション性能の悪化を効果的に抑制することができる。
また、エンジンの冷間始動時に、電動過給機とモータとの駆動のタイミングをずらすことができる。一般に、電動過給機やモータは、駆動の際の投入電力が定常運転時の消費電力よりも大きくなる。このため、電動過給機とモータとの駆動のタイミングをずらすことができれば、バッテリから放出される瞬時の電力が抑えられるため、バッテリを大容量化する必要ない。また、電動過給機とモータとの駆動のタイミングをずらすことで、バッテリにかかる負荷が抑えられるため、バッテリの長寿命化を図ることもできる。
したがって、バッテリを大容量化することなく、エンジンの冷間始動時における、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化を抑制することができる。
上記エンジンの制御方法の一実施形態では、上記エンジンの停止状態において、上記吸気弁及び上記排気弁の両方が開き状態である気筒があるときには、上記吸気循環工程において、上記流量調整弁の開度をアイドル運転時の開度よりも小さい開度にし、上記モータ駆動工程において、上記流量調整弁の開度を上記アイドル運転時の開度以上の開度にする。
すなわち、吸気弁及び排気弁の両方が開き状態であるときには、吸気が吸気通路内でほとんど循環せずに、排気通路に流れ出てしまうおそれがある。この場合、電動過給機によって過給されるため、ある程度は吸気温度が高くなるが、吸気を循環させる場合と比較すると吸気温度は低い。このため、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化を抑制する効果が小さくなるおそれがある。そこで、吸気弁及び排気弁の両方が開き状態である気筒があるときには、吸気循環工程において、流量調整弁の開度をアイドル運転時の開度よりも小さい開度にする。これにより、吸気の大部分を吸気通路内に閉じ込めて、吸気が循環通路を介して十分に循環できるようにする。そして、モータ駆動工程において、流量調整弁の開度をアイドル運転時の開度以上の開度にすれば、吸気通路内で循環されて十分に加熱された吸気を気筒内に供給することができる。この結果、エンジンの冷間始動時における、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化を抑制する効果を適切に発揮できるようになる。
上記エンジンの制御方法において、上記エンジンの完爆後に上記電気ヒータを駆動させて、上記排気浄化触媒を暖機する触媒暖機工程を更に含むようにしてもよい。
この構成によると、温度が高い排気ガスが排気通路に排出されるようになってから、電気ヒータを駆動させることになる。このため、排気ガスによって電気ヒータが冷やされることがより効果的に抑制されて、電気ヒータによる排気浄化触媒の暖機をより適切に行うことができる。この結果、エンジンの冷間始動時における、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化をより効果的に抑制することができる。
さらに、電気ヒータの駆動のタイミングを、電動過給機及びモータの駆動のタイミングからずらすことができる。これにより、バッテリから瞬時に放出される電力を抑えることができ、バッテリの長寿命化を図ることができる。
上記触媒暖機工程を含む、エンジンの制御方法において、上記触媒暖機工程において、上記エンジンの完爆後の所定期間の間は、上記エンジンの回転数をアイドル回転数よりも高くして、上記エンジンの出力により発電する発電機による発電を行うとともに、上記発電機によって発電された電力を上記電気ヒータに供給するようにしてもよい。
この構成によると、発電機による発電を行うことによって、エンジン負荷が増大する。エンジン負荷が増大することにより、燃料の噴射量が増大して排気ガスの量が増大する。これにより、排気ガスの熱量が増加するため、排気浄化触媒の暖機を一層促進させることができる。この結果、エンジンの冷間時始動時におけるエミッション性能の悪化を一層効果的に抑制することができる。
また、発電機で発電した電力を電気ヒータに供給するようにすることで、バッテリから電気ヒータに供給する電力を小さくすることができる。これにより、バッテリの消費電力を一層効果的に抑制することができる。
ここに開示された技術の他の態様はエンジンの制御装置に関する。具体的には、吸気弁及び排気弁によって吸気通路及び排気通路とそれぞれ連通可能な気筒内と、該排気通路に設けられた排気浄化触媒と、該排気通路における該排気浄化触媒よりも上流側に設けられ、上記排気浄化触媒を暖機するための電気ヒータとを有するエンジンの制御装置を対象として、上記エンジンは、上記吸気通路に配設され、吸気を過給する電動過給機と、上記吸気通路における、上記電動過給機よりも上流側の通路と上記電動過給機よりも下流側の通路とを連通する循環通路と、上記吸気通路における、上記電動過給機よりも下流側の通路に設けられ、吸気量を調整する流量調整弁と、上記エンジンを回転させるためのモータと、上記電気ヒータ、上記電動過給機及び上記モータを作動させるための電力が蓄積されたバッテリと、上記気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁とを更に有し、上記エンジンが冷間状態であるか否かを検出する冷間状態検出手段と、上記エンジンの始動を制御する始動制御手段とを備え、上記始動制御手段は、上記冷間状態検出手段によって上記エンジンの冷間状態が検出されたときに、始動要求があったときには、上記循環通路を開きかつ上記電動過給機を駆動させて、上記循環通路を介して吸気を循環させ、循環開始から第1所定期間経過後に上記モータを駆動させ、該モータの駆動後、上記燃料噴射弁により燃料噴射を行うように構成されている、ものとした。
この構成でも、エンジンの冷間始動時には、電動過給機とモータとの駆動のタイミングをずらすことができ、バッテリから瞬時に放出される電力が抑えられるため、バッテリの大容量化が必要ない。また、エンジンの始動時における消費電力を抑えることもできる。
さらに、循環通路を介して吸気を循環させた後に、モータを駆動させて、燃料噴射を行うため、燃焼安定性が向上して失火が抑制される。これにより、排気ガス中の未燃燃料(HC)の量が減少するため、エミッション性能の悪化が抑制される。また、排気ガス中の未燃燃料の量が減少することにより、電気ヒータが冷やされることを抑制することができ、この結果、電気ヒータを作動させる消費電力を抑えつつ、エミッション性能の悪化を抑制することができる。さらに、加熱された吸気を利用して燃料を燃焼させることにより、排気温度が高くなる。これにより、電気ヒータによる排気浄化触媒の暖機効果を向上させることができ、この結果、エミッション性能の悪化を効果的に抑制することができる。
上記エンジンの制御装置の一実施形態では、上記始動制御手段は、上記エンジンの停止状態において、上記吸気弁及び上記排気弁の両方が開き状態である気筒があるときには、上記流量調整弁の開度をアイドル運転時の開度よりも小さい開度にして吸気を循環させ、上記第1所定期間経過後に、上記流量調整弁の開度を上記アイドル運転時の開度以上の開度にするように構成されている。
この構成によると、吸気弁及び排気弁の両方が開き状態である気筒があるときであっても、循環通路を介して、吸気を十分に循環させることができる。そして、第1所定期間後に、流量調整弁の開度をアイドル運転時の開度以上の開度にすれば、吸気通路内で循環されて十分に加熱された吸気を気筒内に供給することができる。この結果、エンジンの冷間始動時における、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化を抑制する効果を適切に発揮できるようになる。
上記エンジンの制御装置において、上記電気ヒータの作動を制御するヒータ制御手段を更に備え、上記ヒータ制御手段は、上記エンジンの完爆後に上記電気ヒータを駆動させて、上記排気浄化触媒を暖機するように構成されている、という構成でもよい。
この構成によると、温度が高い排気ガスが排気通路に排出されるようになってから、電気ヒータを駆動させることになるため、電気ヒータによる排気浄化触媒の暖機をより適切に行うことができる。この結果、エンジンの冷間始動における、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化をより効果的に抑制することができる。
上記エンジンの完爆後に上記電気ヒータを駆動させる、上記エンジンの制御装置において、上記エンジンの出力によって発電する発電機と、上記発電機の作動を制御する発電機制御手段とを更に備え、上記発電機制御手段は、上記エンジンの完爆後の第2所定期間の間は、上記エンジンの回転数をアイドル回転数よりも高くして、上記発電機による発電を行うとともに、上記発電機によって発電された電力を上記電気ヒータに供給するように構成されている、という構成でもよい。
この構成によると、発電機による発電を行うことによって、エンジン負荷が増大するため、燃料の噴射量が増大して排気ガスの量が増大する。これにより、排気ガスの熱量が増加するため、排気浄化触媒の暖機を一層促進させることができる。この結果、エンジンの冷間始動時におけるエミッション性能の悪化を一層効果的に抑制することができる。
また、発電機で発電した電力を電気ヒータに供給するようにすることで、バッテリから電気ヒータに供給する電力を小さくすることができる。これにより、バッテリの消費電力を一層効果的に抑制することができる。
以上説明したように、ここに開示された技術によると、エンジン冷間時であっても、エンジンの気筒内に加熱された吸気が供給することができ、燃焼安定性が向上して失火が抑制することができる。これにより、エンジン始動時に確実な初爆が得られて始動時間が短縮でき、始動時のモータの電力消費を低減できる。また、排気ガス中の未燃燃料の量が減少させて、エミッション性能の悪化を抑制させることができる。さらに、排気ガス中の未燃燃料の量が減少することにより、電気ヒータが冷やされることを抑制することができる。この結果、電気ヒータによる排気浄化触媒の暖機を適切に行うことができるため、電気ヒータを作動させる消費電力を抑えつつ、エミッション性能の悪化を抑制することができる。また、電動過給機とモータとの駆動のタイミングをずらすことで、バッテリから瞬時に放出される電力が抑えられるため、バッテリの大容量化が必要ない。
したがって、バッテリを大容量化することなく、エンジンの冷間始動時における、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化を抑制することができる。
例示的な実施形態に係る制御装置で制御されるエンジンを示す概略図である。 エンジン本体の構成を示す断面図である。 エンジンの制御系を示すブロック図である。 吸気弁及び排気弁の開閉パターンを示す図である。 エンジンの冷間始動時において、電動過給機、モータジェネレータ及び電気ヒータで消費される電力を示すグラフである。 エンジンの始動時におけるPCMの処理動作を示すフローチャートの一部である。 エンジンの始動時におけるPCMの処理動作を示すフローチャートの残部である。 エンジンの冷間始動時における各装置の作動状態を示すタイミングチャートである。
以下、例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1には、本実施形態にかかる制御装置で制御されるエンジン1を示す。このエンジン1は、自動車等の車両に搭載されるエンジンである。このエンジン1のエンジン本体10は、4つの気筒11が直列に並び、各気筒11にガソリンを主成分とした燃料が供給される直列4気筒型のガソリンエンジンである。
エンジン本体10は、図2に示すように、複数の気筒11(図2において1つのみ図示している)が設けられたシリンダブロック12と、このシリンダブロック12上に配設されたシリンダヘッド13と、シリンダブロック12の下側に配設され、潤滑油が貯留されたオイルパン14とを有している。このエンジン本体10の各気筒11内には、ピストン15が往復摺動可能にそれぞれ嵌挿されている。このピストン15と、シリンダブロック12と、シリンダヘッド13とによって燃焼室16(図2参照)が区画されている。ピストン15は、シリンダブロック12内においてコンロッド17を介してクランクシャフト18と連結されている。尚、燃焼室16の形状は、図示する形状に限定されるものではない。例えばピストン15の頂面形状、及び、燃焼室16の天井部の形状等は、適宜変更することが可能である。
図2に示すように、シリンダヘッド13には、気筒11毎に、吸気ポート19及び排気ポート20が形成されている。これら吸気ポート19及び排気ポート20には、燃焼室16側の開口を開閉する吸気弁21及び排気弁22がそれぞれ配設されている。
各吸気弁21は吸気弁駆動機構30によって開閉され,各排気弁22は排気弁駆動機構40によって開閉される。吸気弁駆動機構30及び排気弁駆動機構40は、それぞれ吸気カムシャフト31及び排気カムシャフト41を有する。各カムシャフト31,41は、不図示のチェーン/スプロケット機構等の動力伝達機構を介してクランクシャフト18に連結される。これにより、各カムシャフト31,41はクランクシャフト18の回転と連動して回転する。
吸気弁駆動機構30及び排気弁駆動機構40は、バルブタイミング及び/又はバルブリフトを可変にする電動S−VT(Sequential-Valve Timing)を含んで構成されている。各電動S−VTは、図1に示すように、吸気カムシャフト31及び排気カムシャフト41の端部にそれぞれ取り付けられる。各電動S−VTは、吸気カムシャフト31及び排気カムシャフト41の回転位相を、所定の角度範囲内で連続的に変更するようにそれぞれ構成されている。電動S−VTは、既知の構成のものを採用することができるため、その構成については詳細な説明を省略する。尚、電動S−VTに替えて、油圧式のS−VTを採用してもよい。
シリンダヘッド13には、気筒11毎に、気筒11内に燃料を直接噴射するインジェクタ23(燃料噴射弁)が取り付けられている。インジェクタ23は、図2に示すように、その噴口がシリンダヘッド13の一側(本実施形態では吸気側)から燃焼室16内に臨むように配設されている。インジェクタ23は、エンジン1の運転状態に応じて設定された噴射タイミングでかつ、エンジン1の運転状態に応じた量の燃料を、燃焼室16内に直接噴射する。
シリンダヘッド13には、気筒11毎に、該気筒11内に噴射された燃料を燃焼させるための点火プラグ24が取り付けられている。点火プラグ24は、図2に示すように、電極24aが燃焼室16の天井部から該燃焼室16内に臨むように配設されている。点火プラグ24は、後述するPCM100からの制御信号を受けて、所望の点火タイミングで火花を発生させるように、電極24aに通電する。
エンジン本体10の幾何学的圧縮比は、理論熱効率の向上等を目的として高く設定されている。具体的に、エンジン本体10の幾何学的圧縮比は、14以上である。幾何学的圧縮比は、例えば18としてもよい。幾何学的圧縮比は、14以上20以下の範囲で、適宜設定すればよい。
図1に示すように、エンジン本体10の一側面には、各気筒11の吸気ポート19に連通するように吸気通路50が接続されている。一方、エンジン本体10の他側面には、各気筒11の排気ポート20に連通するように接続され、各気筒11からの既燃ガス(つまり、排気ガス)を排出する排気通路60が接続されている。このため、各気筒11は、吸気弁21及び排気弁22によって吸気通路50及び排気通路60とそれぞれ連通可能な気筒11となっている。
吸気通路50の上流端部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ51が配設されている。一方、吸気通路50における下流側近傍には、サージタンク52が配設されている。このサージタンク52よりも下流側の吸気通路50は、気筒11毎に分岐する独立吸気通路とされ、これら各独立吸気通路の下流端が各気筒11の吸気ポート19にそれぞれ接続されている。
吸気通路50におけるエアクリーナ51とサージタンク52との間には、上流側から下流側へ向かって順に、電動過給機53と、スロットル弁54とが配設されている。
吸気通路50には、電動過給機53をバイパスする吸気バイパス通路55が設けられている。吸気バイパス通路55は、その上流端が、吸気通路50におけるエアクリーナ51と電動過給機53との間の通路に接続される一方、下流端が、吸気通路50における電動過給機53とスロットル弁54との間の通路に接続されている。これにより、吸気バイパス通路55は、吸気通路50における、電動過給機53よりも上流側の通路と電動過給機53よりも下流側の通路とを連通する。吸気バイパス通路55には、吸気バイパス通路55へ流れる空気量を調整するための吸気バイパス弁56が配設されている。この吸気バイパス弁56の開度を調整することによって、電動過給機53で過給される吸気量と、吸気バイパス通路55を通る吸気量との割合を段階的に又は連続的に変更することができるようになる。詳しくは後述するが、吸気バイパス通路55は、電動過給機53で過給された吸気の少なくとも一部を、吸気通路50における電動過給機53よりも上流側の通路に還流させて、吸気通路50内で循環させる(吸気リサーキュレーションを実行する)ための循環通路となることがある。
電動過給機53は、吸気通路50内に設けられたコンプレッサ53aと、このコンプレッサ53aを駆動する電動モータ53bとから構成されている。電動モータ53bを駆動することによって、コンプレッサ53aが回転駆動されて、吸気の過給が行われる。電動過給機53の過給圧能力(つまり、電動過給機53による過給圧)は、電動モータ53bの駆動力を変更することで変更される。電動モータ53bは、後述するバッテリ25に蓄積された電力や、後述するモータジェネレータ70によって発電された電力によって駆動される。電動モータ53bの駆動力の大きさは、該電動モータ53bに供給される電力の大きさによって変更される。電動モータ53bは比較的小型のモータで構成されており、作動時における消費電力は、後述するモータジェネレータ70よりも小さい。
スロットル弁54は、気筒11に供給する吸気量を調整する流量調整弁に相当する。スロットル弁54は、後述するPCM100からの制御信号に基づいて開度が変更される。
上記排気通路60の上流側の部分は、気筒11毎に分岐して排気ポート20の外側端に接続された独立排気通路と該各独立排気通路が集合する集合部とを有する排気マニホールドによって構成されている。
この排気通路60における上記排気マニホールドよりも下流側には、排気浄化触媒61が配設されている。また、排気通路60における該排気浄化触媒61よりも上流側には、排気浄化触媒61を暖機するための電気ヒータ62が配設されている。
排気浄化触媒61は、いわゆる三元触媒であり、排気ガス中に含まれるNOx、CO及びHC(未燃燃料など)を浄化するものである。排気浄化触媒61は、所定の活性化温度以上の温度において、浄化作用が適切に発揮される。
電気ヒータ62は、排気浄化触媒61を暖機して、早期に活性化状態にするためのヒータである。電気ヒータ62は、例えば、電熱線で構成されており、供給された電力の大きさに応じて発熱する。電気ヒータ62は、後述するバッテリ25に蓄積された電力や、後述するモータジェネレータ70によって発電された電力によって駆動する。
図1に示すように、本実施形態のエンジン1には、モータジェネレータ70が設けられている。モータジェネレータ70のモータ軸71は、第1プーリ72と接続され、該第1プーリ72は、ベルト74を介して第2プーリ73と連結されている。第2プーリ73は、エンジン本体10のクランクシャフト18と連結されている。これにより、モータジェネレータ70が回転駆動したときには、該モータジェネレータ70の回転力が、第1プーリ72、ベルト74及び第2プーリ73を介してクランクシャフト18に伝達されて、該クランクシャフト18が回転する。
モータジェネレータ70は、エンジン1(厳密には、エンジン本体10)の始動時には、エンジン1を回転させるスタータモータとして機能する。つまり、モータジェネレータ70は、エンジン1を回転させるためのモータに相当する。モータジェネレータ70は、エンジン1の始動時には、後述するバッテリ25に蓄積された電力によって回転駆動される。モータジェネレータ70は、クランクシャフト18を回転させる程度の回転力を発生させなければならないため、上述の電動モータ53bよりも大型のモータで構成される。このため、モータジェネレータ70がスタータとして機能する際の消費電力は、電動モータ53bの消費電力よりも大きい。以下の説明では、「エンジン本体10のクランクシャフト18を回転させる」ことを、単に「エンジン1を回転させる」と表現することがある。
モータジェネレータ70は、エンジン1の始動後は、エンジン本体10からのエンジン出力に基づいて発電する発電機として機能する。つまり、モータジェネレータ70は、エンジン1の出力によって発電する発電機に相当する。モータジェネレータ70によって発電された電力は、後述するバッテリ25に蓄電される他、電動過給機53の電動モータ53bや電気ヒータ62に供給される。
図1に示すように、本実施形態のエンジン1には、電動過給機53、モータジェネレータ70、電気ヒータ62等を作動させるための電力が蓄積されたバッテリ25が設けられている。バッテリ25には、例えば、上述のように、モータジェネレータ70によって発電された電力が蓄積される。バッテリ25は、後述するPCM100からの制御信号に基づいて、電動過給機53、モータジェネレータ70、電気ヒータ62等に電力を供給する。バッテリ25は、例えば48Vバッテリである。
尚、本実施形態に示すエンジン1では、排気通路60を流通する排気ガスを吸気通路50に還流させるEGR通路が設けられていない。しかし、但し、本開示は、EGR通路を備えたエンジンに適用することを排除しない。
上述のように構成されたエンジン1は、図3に示すように、パワートレイン・コントロール・モジュール(以下、PCMという)100によって制御される。PCM100は、CPU、メモリ、カウンタタイマ群、インターフェース及びこれらのユニットを接続するパスを有するマイクロプロセッサで構成されている。PCM100には、図3に示すように、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサSW1、電動過給機53による過給圧を検出する過給圧センサSW2、吸気温度を検出する吸気温度センサSW3、排気温度を検出する排気温度センサSW4、クランクシャフト18の回転角を検出するクランク角センサSW5、車両のアクセルペダル(図示省略)の操作量に対応したアクセル開度を検出するアクセル開度センサSW6、及び、排気浄化触媒61の温度を検出する触媒温度センサSW7からの検出信号が入力される。また、PCM100には、イグニッションスイッチSW8からの信号が入力される。
PCM100は、クランク角センサSW5の検出結果からエンジン1のエンジン回転速度及びエンジン回転数を算出し、アクセル開度センサSW6の検出結果からエンジン負荷を算出する。
PCM100は、クランク角センサSW5の検出結果から吸気弁21のリフト位置及び排気弁22のリフト位置を推定する。
PCM100は、水温センサSW1の検出で検出されるエンジン水温が第1所定温度Tc1よりも低いときに、気筒11内の温度が低い、エンジン1が冷間状態である(エンジン冷間状態である)と判定する。つまり、水温センサSW1は冷間状態検出手段に相当する。また、本実施形態では、PCM100は、水温センサSW1の検出で検出されるエンジン水温が第1所定温度Tc1以上のときであっても、吸気温度センサSW3で検出される吸気温度が第2所定温度Tc2よりも低いときには、エンジン冷間状態であると判定する。つまり、本実施形態では、吸気温度センサSW3も冷間状態検出手段に相当する。本実施形態では、第1所定温度Tc1は、例えば、40℃に設定されており、第2所定温度Tc2は、例えば、0℃に設定されている。
PCM100は、入力された信号に基づいて、インジェクタ23、バッテリ25、吸気弁駆動機構30、排気弁駆動機構40、電動過給機53(厳密には電動過給機53の電動モータ53b)、スロットル弁54のアクチュエータ、吸気バイパス弁56のアクチュエータ、電気ヒータ62、モータジェネレータ70に制御信号を出力する。つまり、PCM100は、電気ヒータ62の作動を制御するヒータ制御手段、及び、発電機としてのモータジェネレータ70の作動を制御する発電機制御手段を構成する。
PCM100は、エンジン負荷(エンジン1への要求トルク)に対応する燃料の噴射量や噴射開始時期等をインジェクタ23の作動制御によって実現する。エンジン負荷は、アクセル開度が大きいほど、及び、発電機としてのモータジェネレータ70等の外部負荷が大きいほど、大きくなる。燃料噴射量は、エンジン負荷が大きくなるほど多くなるように設定されている。
本実施形態では、エンジン1の熱効率向上の観点から、図4に示すように、排気行程の終了間際に吸気弁21を開いて、吸気弁21と排気弁22との両方が開かれた状態になるようにしている。つまり、PCM100は、排気行程における、ピストン15の圧縮上死点(TDC)の直前に吸気弁21を開くように吸気弁駆動機構30を制御している。このため、本実施形態では、排気行程においてピストン15が圧縮上死点の近傍に位置しているときには、吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態になる。
(エンジンの始動制御)
PCM100は、イグニッションスイッチSW8からスイッチオンの信号を受けたときには、エンジン1の始動要求があったと判定して、エンジン1の始動を開始する。PCM100は、エンジン1の始動要求があったときには、モータジェネレータ70を駆動して、エンジン1を回転させる。そして、PCM100は、エンジン1を回転させた状態で、気筒11内に燃料を噴射して、該燃料を燃焼させることでエンジン1を始動させる。PCM100はエンジン1が完爆したときに、エンジン1の始動が完了したと判定する。詳しくは、PCM100は、クランク角センサSW5により検出される瞬時のエンジン回転速度が所定回転速度以上となったときに、エンジン1が完爆したと判定する。本実施形態では、上記所定回転速度は、エンジン回転数が所定回転数以上となる速度に設定されている。上記所定回転数は、例えば、800rpm〜1000rpm程度に設定されている。
ここで、エンジン1のエミッション性能の向上の観点から、エンジン1の始動後には、排気浄化触媒61を暖機して、触媒温度を出来る限り早く活性化温度以上にすることが望ましい。本実施形態のように、排気浄化触媒61の上流側に電気ヒータ62が設けられていれば、該電気ヒータ62によって、排気浄化触媒61の暖機を促すことができる。
しかし、エンジン冷間時は、吸気温度が低く気筒11内での燃料の燃焼安定性が低下する。このため、エンジン1の冷間始動時には、エンジン1の完爆までに時間がかかり、未燃燃料(HC)を多く含む、温度の低い排気ガスが排気通路60に排出される。このような排気ガスが電気ヒータ62に到達すると、該排気ガスによって電気ヒータ62が冷やされてしまう。このため、電気ヒータ62による排気浄化触媒61の暖機に時間がかかってしまい、エミッション性能の悪化を招いてしまう。また、電気ヒータ62を長時間温め続けなければならないための電力の消費量が増大してしまう。
そこで、本実施形態では、エンジン1の冷間始動時において、吸気通路50内で吸気を循環させる(吸気リサーキュレーションをする)ことで、予め吸気を加熱するようにした。以下、その詳細を説明する。
PCM100は、エンジン冷間時において始動要求があったときには、先ず、吸気バイパス通路55を開きかつ電動過給機53を駆動させる。ここでいう、「吸気バイパス通路55を開く」とは、「電動過給機53に向かって吸気が流入する程度に、吸気バイパス通路55を開く」ことを意味する。すなわち、例えば、始動要求があった時において、吸気バイパス弁56が全閉であるときには、PCM100は、吸気バイパス弁56の開度を全開よりも小さい範囲で大きくする一方、吸気バイパス弁56が全開であるときには、PCM100は、電動過給機53に向かって吸気が流入する程度に、吸気バイパス弁56を絞る。PCM100は、電動過給機53による過給時には、コンプレッサ53aの回転数が、後述するアイドル回転状態よりも十分に大きな回転数となるように電動過給機53を作動させる。
吸気バイパス通路55を開きかつ電動過給機53を駆動させることで、電動過給機53によって過給された吸気の少なくとも一部が、吸気バイパス通路55を通って、電動過給機53よりも上流側の通路に還流する。このように、吸気バイパス通路55を介して、吸気通路50内で吸気が循環される。そして、吸気通路50内で吸気が循環することにより、電動過給機53を利用して吸気通路50内で吸気を早急に加熱することができる。また、吸気バイパスバルブ56を絞り気味にすることにより、該吸気バイパスバルブ56の通過時に吸気の流速が早くなり、該吸気バイパスバルブ56の通過後に吸気の流速が遅くなる。このとき、吸気の運動エネルギーが熱エネルギーに変換されて吸気温度が上昇する。つまり、吸気バイパスバルブ56を絞り気味にすることにより、吸気温度の上昇を促進させることができる。以上のことから、吸気バイパス通路55は循環通路に相当する。
PCM100は、吸気通路50内での吸気の循環を開始してから第1所定期間t1が経過した後、吸気バイパス弁56を全開にするとともに、電動過給機53をアイドル回転状態にする。電動過給機53のアイドル回転状態とは、電動過給機53のコンプレッサ53aが吸気の過給にほとんど寄与しないような回転数で回転している状態である。
PCM100は、スタータモータとしてのモータジェネレータ70を駆動させてエンジン1を回転させる。このとき、PCM100は、スロットル弁54の開度が、アイドル運転時の開度よりも小さい開度であるときには、スロットル弁54の開度をアイドル運転時の開度以上の開度にしてから、モータジェネレータ70を駆動させる。そして、PCM100は、モータジェネレータ70を駆動させてから一定時間t3が経過した後に、インジェクタ23により燃料噴射を行う。尚、「アイドル運転時の開度よりも小さい開度」とは、スロットル弁54が全閉か又は全閉から僅かに開いた開度である。
これらのことから、PCM100は始動制御手段を構成する。
電動過給機53によって予め吸気を加熱して、加熱された吸気をエンジン1の気筒11内に供給するようにすることで、気筒11内に加熱された吸気が供給された状態で燃料の燃焼が行われるため、燃焼安定性が向上して失火が抑制される。これにより、エンジン始動時に確実な初爆が得られて始動時間が短縮でき、スタータモータとしてのモータジェネレータ70の電力消費を低減できる。また、排気ガス中の未燃燃料の量が減少するため、エミッション性能の悪化が抑制される。さらに、排気ガス中の未燃燃料の量が減少することにより、電気ヒータ62が冷やされることを抑制することができる。この結果、電気ヒータ62による排気浄化触媒61の暖機を適切に行うことができるため、電気ヒータ62を作動させる消費電力を抑えつつ、エミッション性能の悪化を抑制することができる。また、加熱された吸気を利用して燃料を燃焼させることにより、排気温度が高くなる。これにより、電気ヒータ62による排気浄化触媒61の暖機効果を向上させることができ、この結果、エミッション性能の悪化を効果的に抑制することができる。第1所定期間t1とは、吸気が十分に加熱されるまでの期間であり、具体的には、吸気温度センサSW3で検出される吸気温度が第3所定温度Tw1以上になるまでの期間である。本実施形態では、第3所定温度Tw1は、例えば、50℃程度に設定されている。
ここで、本実施形態では、上述したように、排気行程においてピストン15が圧縮上死点の近傍に位置するときには、吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態になる。このため、エンジン1の停止状態において、吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態となっていることがある。吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態であるときには、吸気が吸気通路50内でほとんど循環せずに、排気通路60に流れ出てしまう。この場合でも、吸気は電動過給機53によって過給されるため、ある程度は吸気温度が高くなるが、吸気を循環させる場合と比較すると吸気温度は低くなる。このため、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化を抑制する効果が小さくなるおそれがある。
そこで、PCM100は、吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態である気筒11があるときには、スロットル弁54の開度をアイドル運転時の開度よりも小さい開度にする。これにより、吸気の大部分を吸気通路50内に閉じ込めて、吸気が吸気バイパス通路55を介して十分に循環できるようにする。そして、PCM100は、上記第1所定期間t1経過後に、スロットル弁54の開度をアイドル運転時の開度以上の開度にする。これにより、吸気通路50内で循環されて十分に加熱された吸気を気筒11内に供給することができるようになる。
PCM100は、クランク角センサSW5の検出結果に基づいて、吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態である気筒11があるか否かを判断する。
PCM100は、エンジン1の完爆が確認された後、すなわち、エンジン回転速度が、エンジン回転数が所定回転数以上となる速度になった後、モータジェネレータ70への電力供給を停止させて、電気ヒータ62を駆動させる。電気ヒータ62が駆動されることにより、排気浄化触媒61の暖機が開始される。このことから、PCM100は、ヒータ制御手段を構成する。
エンジン1の完爆後に電気ヒータ62を駆動させるため、温度が高い排気ガスが排気通路60に排出されるようになってから、電気ヒータ62を駆動させることになる。このため、排気ガスによって電気ヒータ62が冷やされることがより効果的に抑制されて、電気ヒータ62による排気浄化触媒61の暖機をより適切に行うことができる。この結果、エンジン1の冷間始動時における、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化をより効果的に抑制することができる。
また、PCM100は、電気ヒータ62を駆動させるときに、モータジェネレータ70による発電を開始させる。具体的には、PCM100は、エンジン1の完爆後の第2所定期間t2の間は、エンジン1の回転数をアイドル回転数よりも高くしてモータジェネレータ70による発電を実行させる。PCM100は、モータジェネレータ70よって発電された電力を電気ヒータ62に供給させる。このとき、モータジェネレータ70によって発電された電力は、その全てが電気ヒータ62に供給されてもよいし、一部が電気ヒータ62に供給されかつ該電力の残部がバッテリ25に充電されてもよい。このことから、PCM100は、発電機制御手段を構成する。尚、第2所定期間t2とは、排気浄化触媒61が十分に加熱されるまでの期間であり、具体的には、触媒温度センサSW7で検出される触媒温度が第4所定温度Tw2以上になるまでの期間である。第4所定温度Tw2は、排気浄化触媒61の活性化温度以上の温度であって、例えば、300℃程度に設定されている。この第2所定期間t2は、請求項4の所定期間に相当する。
モータジェネレータ70による発電を行うことによって、エンジン負荷(エンジン1への要求トルク)が増大する。本実施形態では、PCM100は、エンジン負荷が大きくなるほど燃料噴射量を多くするように制御しているため、エンジン負荷が増大することにより燃料噴射量が増大する。燃料噴射量が増大すれば、排気ガスの量が増大する。これにより、排気ガスの熱量が増加するため、排気浄化触媒61の暖機を一層促進させることができる。この結果、エンジン1の冷間時始動時におけるエミッション性能の悪化を一層効果的に抑制することができる。また、モータジェネレータ70で発電した電力を電気ヒータ62に供給するようにすることで、バッテリ25から電気ヒータ62に供給する電力を小さくすることができる。これにより、バッテリ25の消費電力を一層効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、上述のように、PCM100は、電動過給機53、スタータモータとしてのモータジェネレータ70及び電気ヒータ62を段階的に駆動させる。これにより、バッテリ25が瞬時に放出する電力を抑えることができるため、バッテリ25の大容量化が必要なくなるとともに、バッテリ25の長寿命化が可能となる。以下、このことについて、詳細に説明する。
図5は、エンジン1の冷間始動時に、電動過給機53、スタータモータとしてのモータジェネレータ70及び電気ヒータ62にバッテリ25から供給される電力を示す。各グラフの縦軸は各装置で消費される電力、言い換えると、バッテリ25から供給される電力であり、各グラフの横軸は時間である。縦軸及び横軸のスケールは、各グラフで同じである。
上述したように、PCM100は、エンジン冷間時において始動要求があったときには、まず電動過給機53を駆動させる。電動過給機53を停止状態から駆動させることになるため、図5に示すように、駆動時には定常運転時の消費電力よりも大きい投入電力が供給される。電動過給機53は、上記投入電力によって駆動した後は、要求過給圧に応じた電力、すなわち、電動モータ53bへの要求駆動力に応じた電力でもって作動される。そして、上記第1所定期間t1が経過した後、電動過給機53はアイドル回転状態にされる。アイドル回転状態における消費電力は、図5に示すように、電動過給機53による過給が必要な場合と比較してかなり小さい。このため、電動過給機53がアイドル回転状態にあるときに、他の装置(スタータとしてのモータジェネレータ70や電気ヒータ62)を駆動させたとしても、バッテリ25にかかる負荷には影響がない。
PCM100は、電動過給機53をアイドル回転状態にした後、スタータとしてのモータジェネレータ70を駆動する。モータジェネレータ70も、電動過給機53と同様に、停止状態から駆動されるため、図5に示すように、駆動時には定常運転時の消費電力よりも大きい投入電力が供給される。図5に示すように、モータジェネレータ70の消費電力は、電動過給機53の消費電力よりもかなり大きい。PCM100は、エンジン1の完爆を確認した時に、モータジェネレータ70への電力供給を停止させる。
PCM100は、エンジン1の完爆を確認して、モータジェネレータ70への電力供給を停止させた後、電気ヒータ62を駆動する。電気ヒータ62は、回転駆動等させる必要がないため、図5に示すように、電動過給機53やモータジェネレータ70に供給されるような大きな投入電力は必要ない。一方で、電気ヒータ62は、第2所定期間t2が経過するまでは駆動され続けなければならないため、比較的長い時間、電力が供給され続ける。図5では、一定の電力が供給されるように記載しているが、実際には、エンジン1の完爆後には、発電機としてのモータジェネレータ70で発電された電力が電気ヒータ62に供給されるため、バッテリ25から電気ヒータ62に供給する電力は減少する。
以上のように、本実施形態では、電動過給機53、スタータモータとしてのモータジェネレータ70及び電気ヒータ62におけるそれぞれの駆動のタイミングをずらしている。これにより、バッテリ25から瞬時に放出される電力が抑えられる。特に、比較的大きな電力が必要となる、電動過給機53の駆動のタイミングとスタータとしてのモータジェネレータ70の駆動のタイミングとが重ならないようにすることで、バッテリ25から瞬時に放出される電力をかなり抑えることができる。この結果、バッテリ25を大容量化する必要がない。また、バッテリ25にかかる負荷が抑えられるため、バッテリ25の長寿命化を図ることもできる。
次に、PCM100によるエンジン1の始動時の処理動作を、図6及び図7のフローチャートに基づいて説明する。このPCM100の処理動作は、エンジン1に始動要求がある度に実行される。
最初のステップS101で、PCM100は、各種センサからの信号を読み込み、次のステップS102で、PCM100は、エンジン水温が第1所定温度Tc1よりも小さいか否かを判定する。ステップS102の判定がNOであるときには、ステップS103に進む一方、ステップS102の判定がYESであるときには、エンジン1の冷間始動時の制御を実行すべく、ステップS104に進む。
次のステップS103では、PCM100は、吸気温度が第2所定温度Tc2よりも小さいか否かにを判定する。ステップS103の判定がNOであるときには、エンジン1の温間始動時の制御を実行すべく、ステップS118に進む一方、ステップS103の判定がYESであるときには、エンジン1の冷間始動時の制御を実行すべく、ステップS104に進む。
上記ステップS104では、PCM100は、吸気弁21と排気弁22との両方が開き状態の気筒11がないか否かを判定する。ステップS104の判定がNOであるときには、ステップS105に進む一方、ステップS104の判定がYESであるときには、ステップS106に進む。
上記ステップS105では、PCM100は、スロットル弁54の開度をアイドル運転時の開度よりも小さい開度にする。尚、スロットル弁54の開度が、既にアイドル運転時の開度よりも小さい場合には、このステップS105を省略される。
上記ステップS106では、PCM100は、吸気バイパス弁56の開度を大きくして、吸気バイパス通路55を開く。このステップS106において、PCM100は、電動過給機53に向かって吸気が流入する程度には、吸気バイバス弁56を絞ぼるように制御する。
次のステップS107では、PCM100は、電動過給機53を駆動させる。具体的には、PCM100は、バッテリ25に制御信号を出力して、バッテリ25から電動モータ53bに電力を供給させることで、電動過給機53を駆動させる。
次のステップS108では、PCM100は、吸気温度が第3所定温度Tw1以上であるか否かを判定する。ステップS108の判定がNOであるときには、ステップS107に戻る一方、ステップS108の判定がYESであるときには、ステップS109に進む。
上記ステップS109では、PCM100は、電動過給機53をアイドル回転状態にする。
次のステップS110では、PCM100は、モータジェネレータ70に電力を供給して、モータジェネレータ70をスタータモータとして駆動させる。このとき、PCM100は、スロットル弁54の開度が、アイドル運転時の開度よりも小さい開度であるとき(例えば、ステップS105を経由してからステップS110に到達したとき)には、スロットル弁54の開度をアイドル運転時の開度以上の開度にしてから、モータジェネレータ70を駆動させる。
続くステップS111では、ステップS110から一定時間t3が経過した後、PCM100は燃料噴射を開始させ、次のステップS112において、PCM100は、瞬時のエンジン回転速度が所定回転速度以上になったか否かを判定する。ステップS112の判定がNOであるときには、ステップS111に戻る一方、ステップS112の判定がYESであるときには、ステップS113に進む。
上記ステップS113では、PCM100は、モータジェネレータ70への電力供給を停止させる。そして、次のステップS114において、モータジェネレータ70による発電を開始させる。
続くステップS115では、PCM100は、電気ヒータ62を駆動させ、次のステップS116において、PCM100は、触媒温度が第4所定温度Tw2以上になったか否かを判定する。ステップS116の判定がNOであるときには、ステップS115に戻る一方、ステップS116の判定がYESであるときには、ステップS117に進む。
次のステップS117では、PCM100は、電気ヒータ62を停止させる。ステップS117の後は、PCM100は処理を終了する。
一方で、ステップS103の判定がNOであるときに進むステップS118では、モータジェネレータ70に電力を供給して、モータジェネレータ70をスタータモータとして駆動させる。このステップS118でも、PCM100は、スロットル弁54の開度が、アイドル運転時の開度よりも小さい開度であるときには、スロットル弁54の開度をアイドル運転時の開度以上の開度にしてから、モータジェネレータ70を駆動させる。
続くステップS119では、ステップS118から一定時間t3が経過した後、PCM100は、燃料噴射を開始させ、次のステップS120において、PCM100は、瞬時のエンジン回転速度が所定回転速度以上になったか否かを判定する。ステップS120の判定がNOであるときには、ステップS119に戻る一方、ステップS120の判定がYESであるときには、ステップS121に進む。
上記ステップS121では、PCM100は、モータジェネレータ70への電力供給を停止させる。ステップS121の後は、PCM100は処理を終了する。
上記PCM100の制御による各装置の動作を、図8のタイムチャートにより説明する。ここでは、吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態である気筒11がある場合について説明する。
初期状態において、スロットル弁54及び吸気バイパス弁56は全開であったとする。この初期状態から、イグニッションスイッチSW8がオンになり、始動要求があると、スロットル弁54の開度がアイドル運転時の開度よりも小さくされるとともに、電動過給機53に向かって吸気が流入する程度に、吸気バイパス弁56の開度が小さくされる。
スロットル弁54及び吸気バイパス弁56の開度を調整した後、電動過給機53が駆動される。電動過給機53は、アイドル回転状態よりも十分に大きな回転数となるように駆動される。電動過給機53による過給が行われている間は、モータジェネレータ70及び電気ヒータ62は駆動されない。
電動過給機53による過給開始から第1所定期間t1が経過した後(吸気温度が第3所定温度Tw1以上になった後)、電動過給機53がアイドル回転状態にされるとともに、スロットル弁54及び吸気バイパス弁56が全開にされる。さらに、スタータモータとしてのモータジェネレータ70が駆動される。これにより、エンジン回転速度が上昇する。モータジェネレータ70が駆動された後、一定時間t3が経過するまでは燃料は噴射されない。このため、モータジェネレータ70が駆動された後、上記一定時間t3の間は、エンジン回転速度は略一定になる。
モータジェネレータ70が駆動されてから一定時間t3が経過した後、燃料が供給される。これにより、燃料が供給された気筒11内で燃料が燃焼して、エンジン回転速度が上昇する。この後、瞬時のエンジン回転速度が上記所定回転速度以上になって、エンジン1の完爆が確認されたときには、モータジェネレータ70が停止される。エンジン1の完爆が確認された後、スロットル弁54は、一旦、その開度が小さくされる。この後には、スロットル弁54の開度は、エンジン負荷に応じて変更される。
そして、エンジン1の完爆が確認された後、発電機としてのモータジェネレータ70により発電が開始されるとともに、電気ヒータ62が駆動される。このとき、モータジェネレータ70による発電が開始されることで、エンジン負荷が上昇するため、スロットル弁54の開度が大きくされる。
図示は省略しているが、電気ヒータ62は、第2所定期間t2が経過した後(触媒温度が第4所定温度Tw2以上になった後)停止される。
したがって、本実施形態では、エンジン1の冷間始動時において、吸気バイパス通路55を開きかつ電動過給機53を駆動させて、吸気バイパス通路55を介して吸気を循環させた後、スタータモータとしてのモータジェネレータ70を駆動させ、該モータジェネレータ70の駆動後に、インジェクタ23により燃料噴射を行うため、エンジン冷間時であっても、エンジン1の気筒11内に加熱された吸気を供給することができ、燃焼安定性が向上して失火が抑制することができる。これにより、エンジン始動時に確実な初爆が得られて始動時間が短縮でき、始動時のモータの電力消費を低減できる。また、排気ガス中の未燃燃料の量が減少されるため、エミッション性能の悪化を抑制させることができる。さらに、排気ガス中の未燃燃料の量が減少することにより、電気ヒータ62が冷やされることを抑制することができる。この結果、電気ヒータ62による排気浄化触媒61の暖機を適切に行うことができるため、電気ヒータ62を作動させる消費電力を抑えつつ、エミッション性能の悪化を抑制することができる。また、電動過給機53とスタータモータとしてのモータジェネレータ70との駆動のタイミングをずらすことで、バッテリ25から瞬時に放出される電力が抑えられるため、バッテリ25の大容量化が必要ない。よって、バッテリ25を大容量化することなく、エンジン1の冷間始動時における、消費電力の増加及びエミッション性能の悪化を抑制することができる。
ここに開示された技術は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上述の実施形態では、吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態である気筒11があるときに、スロットル弁54の開度をアイドル回転時の開度よりも小さい開度にしていたが、これに限らず、吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態である気筒11があるか否かに関わらず、スロットル弁54の開度をアイドル回転時の開度よりも小さい開度にするようにしてもよい。この場合、図6のフローチャートにおいて、ステップS104が省略され、常にステップS105を経由するようになる。また、ステップS110において、スタータモータとしてのモータジェネレータ70を駆動する前に、常に、スロットル弁54の開度を大きくする制御がなされる。
また、吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態である気筒11があるときには、電動過給機53を駆動する前に、モータジェネレータ70を駆動して、クランクシャフト18を回転させて、全ての気筒11において吸気弁21及び排気弁22の少なくとも一方が閉じ状態になるようにしてもよい。この場合、電動過給機53は、モータジェネレータ70を停止させてから駆動する。
さらに、上述の実施形態では、吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態である気筒11があるか否かを、クランク角センサSW5の検出結果に基づいて行っていたが、これに限らず、吸気カムシャフト31の位相角を検出する吸気カム位相センサと、排気カムシャフト41の位相角を検出する排気カム位相センサとを設けて、これらのセンサの検出結果に基づいて、吸気弁21及び排気弁22の両方が開き状態である気筒11があるか否かを判断するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、モータジェネレータ70が、エンジン1を回転させるためのスタータモータとエンジンの出力によって発電する発電機とを担っていたが、これに限らず、スタータモータと発電機とを別々に設けるようにしてもよい。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本開示の範囲を限定的に解釈してはならない。本開示の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本開示の範囲内のものである。
ここに開示された技術は、排気通路に設けられた排気浄化触媒と、排気浄化触媒を暖機するための電気ヒータを備えたエンジンを冷間始動させる際に有用である。
1 エンジン
11 気筒
21 吸気弁
22 排気弁
23 インジェクタ(燃料噴射弁)
25 バッテリ
50 吸気通路
53 電動過給機
54 スロットル弁(流量調整弁)
55 吸気バイパス通路(循環通路)
60 排気通路
61 排気浄化触媒
62 電気モータ
70 モータジェネレータ(モータ、発電機)
100 PCM(始動制御手段、ヒータ制御手段、発電機制御手段)
SW1 水温センサ(冷間状態検出手段)
SW3 吸気温度センサ(冷間状態検出手段)

Claims (8)

  1. 吸気弁及び排気弁によって吸気通路及び排気通路とそれぞれ連通可能な気筒と、該排気通路に設けられた排気浄化触媒と、該排気通路における該排気浄化触媒よりも上流側に設けられ、上記排気浄化触媒を暖機するための電気ヒータとを有するエンジンの制御方法であって、
    上記エンジンは、
    上記吸気通路に配設され、吸気を過給する電動過給機と、
    上記吸気通路における、上記電動過給機よりも上流側の通路と上記電動過給機よりも下流側の通路とを連通する循環通路と、
    上記吸気通路における、上記電動過給機よりも下流側の通路に設けられ、吸気量を調整する流量調整弁と、
    上記エンジンを回転させるためのモータと、
    上記電気ヒータ、上記電動過給機及び上記モータを作動させるための電力が蓄積されたバッテリとを更に有し、
    エンジン冷間時における始動制御として、
    上記循環通路を開きかつ上記電動過給機を駆動させて、上記循環通路を介して吸気を循環させる吸気循環工程と、
    上記吸気循環工程の後、上記モータを駆動させるモータ駆動工程と、
    上記モータ駆動工程の後、燃料噴射をする燃料噴射工程と、
    を含むことを特徴とするエンジンの制御方法。
  2. 請求項1に記載のエンジンの制御方法において、
    上記エンジンの停止状態において、上記吸気弁及び上記排気弁の両方が開き状態である気筒があるときには、上記吸気循環工程において、上記流量調整弁の開度をアイドル運転時の開度よりも小さい開度にし、上記モータ駆動工程において、上記流量調整弁の開度を上記アイドル運転時の開度以上の開度にすることを特徴とするエンジンの制御方法。
  3. 請求項1又は2に記載のエンジンの制御方法において、
    上記エンジンの完爆後に上記電気ヒータを駆動させて、上記排気浄化触媒を暖機する触媒暖機工程を更に含むことを特徴とするエンジンの制御方法。
  4. 請求項3に記載のエンジンの制御方法において、
    上記触媒暖機工程において、上記エンジンの完爆後の所定期間の間は、上記エンジンの回転数をアイドル回転数よりも高くして、上記エンジンの出力により発電する発電機を用いて発電を行うとともに、上記発電機によって発電された電力を上記電気ヒータに供給することを特徴とするエンジンの制御方法。
  5. 吸気弁及び排気弁によって吸気通路及び排気通路とそれぞれ連通可能な気筒内と、該排気通路に設けられた排気浄化触媒と、該排気通路における該排気浄化触媒よりも上流側に設けられ、上記排気浄化触媒を暖機するための電気ヒータとを有するエンジンの制御装置であって、
    上記エンジンは、
    上記吸気通路に配設され、吸気を過給する電動過給機と、
    上記吸気通路における、上記電動過給機よりも上流側の通路と上記電動過給機よりも下流側の通路とを連通する循環通路と、
    上記吸気通路における、上記電動過給機よりも下流側の通路に設けられ、吸気量を調整する流量調整弁と、
    上記エンジンを回転させるためのモータと、
    上記電気ヒータ、上記電動過給機及び上記モータを作動させるための電力が蓄積されたバッテリと、
    上記気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁とを更に有し、
    上記エンジンが冷間状態であるか否かを検出する冷間状態検出手段と、
    上記エンジンの始動を制御する始動制御手段とを備え、
    上記始動制御手段は、上記冷間状態検出手段によって上記エンジンの冷間状態が検出されたときに、始動要求があったときには、上記循環通路を開きかつ上記電動過給機を駆動させて、上記循環通路を介して吸気を循環させ、循環開始から第1所定期間経過後に上記モータを駆動させ、該モータの駆動後、上記燃料噴射弁により燃料噴射を行うように構成されていることを特徴とするエンジンの制御装置。
  6. 請求項5に記載のエンジンの制御装置において、
    上記始動制御手段は、上記エンジンの停止状態において、上記吸気弁及び上記排気弁の両方が開き状態である気筒があるときには、上記流量調整弁の開度をアイドル運転時の開度よりも小さい開度にして吸気を循環させ、上記第1所定期間経過後に、上記流量調整弁の開度を上記アイドル運転時の開度以上の開度にするように構成されていることを特徴とするエンジンの制御装置。
  7. 請求項5又は6に記載のエンジンの制御装置において、
    上記電気ヒータの作動を制御するヒータ制御手段を更に備え、
    さらに上記ヒータ制御手段は、上記エンジンの完爆後に上記電気ヒータを駆動させて、上記排気浄化触媒を暖機するように構成されていることを特徴とするエンジンの制御装置。
  8. 請求項7に記載のエンジンの制御装置において、
    上記エンジンの出力によって発電する発電機と、
    上記発電機の作動を制御する発電機制御手段とを更に備え、
    上記発電機制御手段は、上記エンジンの完爆後の第2所定期間の間は、上記エンジンの回転数をアイドル回転数よりも高くして、上記発電機による発電を行うとともに、上記発電機によって発電された電力を上記電気ヒータに供給するように構成されていることを特徴とするエンジンの制御装置。
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