JP2019150272A - 浄化方法及び浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】目的位置の浄化を効率良く行う。【解決手段】浄化方法は、目的位置の浄化を指示する浄化命令を取得する工程(S10)と、目的位置の候補と、薬剤を局所的に発射する浄化装置の周辺に設けられた1以上の設備機器とを対応付けた対応情報を参照することで、浄化命令が指示する目的位置に対応付けられた1以上の設備機器を特定する工程(S12)と、特定した1以上の設備機器を所定の状態にするように制御する工程(S14)と、特定した1以上の設備機器が所定の状態で維持された状況下で、浄化装置を制御することで、薬剤を目的位置に向けて発射させる工程(S18)とを含む。【選択図】図5

Description

本開示は、浄化方法及び浄化システムに関する。
例えば、特許文献1には、気体又は微細な液体の成分を室内の目的の場所に目的の濃度に搬送し、空気を清浄にするため、空気砲発生装置を利用する技術が開示されている。
特開2008−188189号公報
しかしながら、気体又は微細な液体の成分を空気砲で搬送する場合、気流などの影響を受けて目的位置まで到達できずに、浄化が行えない場合が起こりうる。
そこで、本開示は、目的位置の浄化を効率良く行うことができる浄化方法及び浄化システムを提供する。
本開示の限定的ではない例示的な一態様によれば、目的位置の浄化を指示する浄化命令を取得する工程と、目的位置の候補と、薬剤を局所的に発射する浄化装置の周辺に設けられた1以上の設備機器とを対応付けた対応情報を参照することで、前記浄化命令が指示する目的位置に対応付けられた1以上の設備機器を特定する工程と、特定した1以上の設備機器を所定の状態にするように制御する工程と、前記特定した1以上の設備機器が前記所定の状態で維持された状況下で、前記浄化装置を制御することで、薬剤を前記目的位置に向けて発射させる工程とを含む浄化方法が提供される。
また、本開示の限定的ではない例示的な一態様によれば、薬剤を局所的に発射する浄化装置と、前記浄化装置の周辺に設けられた1以上の設備機器と、前記浄化装置及び前記1以上の設備機器を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、目的位置の浄化を指示する浄化命令を取得し、目的位置と前記1以上の設備機器とを対応付けた対応情報を参照することで、前記浄化命令が指示する目的位置に対応付けられた1以上の設備機器を特定し、特定した1以上の設備機器を所定の状態にするように制御し、前記特定した1以上の設備機器が前記所定の状態で維持された状況下で、前記浄化装置を制御することで、前記薬剤を前記目的位置に向けて発射させる浄化システムが提供される。
また、本開示の一態様は、上記浄化方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することができる。あるいは、当該プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現することもできる。
本開示によれば、目的位置の浄化を効率良く行うことができる浄化方法及び浄化システムを提供することができる。
図1は、実施の形態に係る浄化システムが適用される空間の一例を示す図である。 図2は、実施の形態に係る浄化システムの構成を示すブロック図である。 図3は、実施の形態に係る浄化システムの構成の詳細を示すブロック図である。 図4は、実施の形態に係る浄化システムが備える記憶装置に記憶されたデータベースの一例を示す図である。 図5は、実施の形態に係る浄化システムの浄化装置及び設備制御装置の動作を示すフローチャートである。 図6は、実施の形態に係る浄化システムのドア設備制御装置の動作を示すフローチャートである。 図7は、実施の形態に係る浄化システムの空調設備制御装置の動作を示すフローチャートである。 図8は、実施の形態に係る浄化システムの第1の目的位置の浄化を行うときの各設備機器の動作の一例を示す図である。 図9は、実施の形態に係る浄化システムの第1の目的位置を行うときの各設備機器の動作の別の一例を示す図である。 図10は、実施の形態に係る浄化システムの第2の目的位置を行うときの各設備機器の動作の一例を示す図である。 図11は、実施の形態に係る浄化システムの設備制御装置の緊急時の動作を示すフローチャートである。 図12は、実施の形態に係る浄化システムの空調設備制御装置の緊急時の動作を示すフローチャートである。 図13は、実施の形態の変形例に係る浄化装置の構成を示すブロック図である。
(本開示の概要)
まず、本開示の実施の形態を詳細に説明する前に、本開示の一態様の概要を説明する。本開示の一態様の概要は、以下の通りである。
本開示の一態様に係る浄化方法は、目的位置の浄化を指示する浄化命令を取得する工程と、目的位置の候補と、薬剤を局所的に発射する浄化装置の周辺に設けられた1以上の設備機器とを対応付けた対応情報を参照することで、前記浄化命令が指示する目的位置に対応付けられた1以上の設備機器を特定する工程と、特定した1以上の設備機器を所定の状態にするように制御する工程と、前記特定した1以上の設備機器が前記所定の状態で維持された状況下で、前記浄化装置を制御することで、薬剤を前記目的位置に向けて発射させる工程とを含む。
これにより、例えば、薬剤の搬送に影響を与えないように制御された状態で1以上の設備機器が維持された状況下で薬剤が発射されるので、設備機器の動作によって薬剤が目的位置まで搬送されなくなることを抑制することができる。したがって、目的位置まで搬送されない薬剤を減らすことができるので、薬剤を効率良く使用することができる。また、十分な量の薬剤を目的位置に到達させることができるので、目的位置の浄化を効率良く行うことができる。
また、例えば、前記特定した1以上の設備機器は、施錠可能なドア設備を含み、前記制御する工程では、前記ドア設備を施錠状態にしてもよい。
これにより、ドア設備が施錠された状態で薬剤が発射されるので、ドア設備の開閉によって薬剤の目的位置までの搬送が妨げられるのを抑制することができる。例えば、ドア設備が開閉されたとき、開閉によって生じる気流によって薬剤の搬送が妨げられる恐れがある。本態様に係る浄化方法によれば、薬剤の発射時にはドア設備が開閉されず、気流が生成されない。したがって、薬剤を目的位置まで到達させることができ、目的位置を効率良く浄化することができる。
また、例えば、前記目的位置は、前記ドア設備の少なくとも一部であってもよい。
このように、ドア設備の一部が目的位置である場合には、ドア設備が開閉されたとき、目的位置自体が移動してしまう。本態様に係る浄化方法によれば、薬剤の発射時にはドア設備が開閉されず、目的位置は移動しない。したがって、薬剤を目的位置まで到達させることができ、目的位置を効率良く浄化することができる。
また、例えば、前記特定した1以上の設備機器は、空調設備を含み、前記制御する工程では、前記空調設備の動作を停止させてもよい。
これにより、空調設備の動作が停止された状態で薬剤が発射されるので、空調設備が放出する気流などによって薬剤の目的位置までの搬送が妨げられるのを抑制することができる。したがって、薬剤を目的位置まで到達させることができ、目的位置を効率良く浄化することができる。
また、例えば、前記特定した1以上の設備機器は、空調設備を含み、前記制御する工程では、前記空調設備の風向又は風量を制御することで、予め定められた気流を放出させてもよい。
例えば、予め定められた気流は、浄化装置から目的位置までの薬剤の進行経路とは異なる方向に向かって放出される気流である。薬剤が発射される場合には、当該気流の風向及び風速が変更されない。このため、当該気流が薬剤の搬送を妨げるのを抑制することができる。したがって、薬剤を目的位置まで到達させることができ、目的位置を効率良く浄化することができる。
また、例えば、前記気流は、前記浄化装置から前記目的位置までの前記薬剤の進行経路に生じる気流を抑制する気流であってもよい。
このように、薬剤の進行経路に生じる気流が抑制されるので、薬剤の搬送が妨げられるのを抑制することができる。したがって、薬剤を目的位置まで到達させることができ、目的位置を効率良く浄化することができる。
また、例えば、前記気流は、前記浄化装置から前記目的位置までの前記薬剤の進行経路に沿った方向に流れてもよい。
これにより、薬剤の進行経路に沿った方向に気流が生成されるので、薬剤の搬送が促進される。したがって、薬剤を目的位置まで到達させることができ、目的位置を効率良く浄化することができる。
また、例えば、前記浄化装置は、前記薬剤を含む気体で形成される渦輪を前記目的位置に向けて発射してもよい。
これにより、渦輪を発射することで、薬剤を渦輪に乗せて効率良く目的位置まで搬送することができる。したがって、目的位置まで十分な量の薬剤を搬送することができ、目的位置の浄化を効率良く行うことができる。
また、本開示の一態様に係る浄化システムは、薬剤を局所的に発射する浄化装置と、前記浄化装置の周辺に設けられた1以上の設備機器と、前記浄化装置及び前記1以上の設備機器を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、目的位置の浄化を指示する浄化命令を取得し、目的位置と前記1以上の設備機器とを対応付けた対応情報を参照することで、前記浄化命令が指示する目的位置に対応付けられた1以上の設備機器を特定し、特定した1以上の設備機器を所定の状態にするように制御し、前記特定した1以上の設備機器が前記所定の状態で維持された状況下で、前記浄化装置を制御することで、前記薬剤を前記目的位置に向けて発射させてもよい。
これにより、上述した浄化方法と同様に、目的位置の浄化を効率良く行うことができる。
以下では、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
[概要]
まず、実施の形態に係る浄化システムの概要について、図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る浄化システム100が適用される空間90を示す図である。
本実施の形態に係る浄化システム100は、室内などの所定の空間の所定の場所を、浄化装置110が発射した薬剤によって浄化するシステムである。図1には、浄化装置110による浄化の対象となる場所が含まれた空間90が示されている。
空間90は、例えば、介護施設又は病院などの建物の一部屋である。空間90は、例えば、壁、窓、ドア、床及び天井などで仕切られた空間であり、閉じられた空間であるが、これに限らない。空間90は、屋外の開放された空間であってもよい。また、空間90は、バス又は飛行機などの移動体の内部空間であってもよい。なお、図1は、建物の一部屋である空間90を上方から見た平面図として表している。
図1に示されるように、空間90には、浄化装置110と、1以上の設備機器とが設けられている。1以上の設備機器は、浄化装置110の周辺に設けられた設備機器である。具体的には、1以上の設備機器は、浄化装置110と同一の空間に設けられている。
例えば、空間90には、2つのドア設備160a及び160bと、3つの空調設備140a〜140cとが1以上の設備機器として設けられている。ドア設備160aにはドアノブ162aが設けられ、ドア設備160bにはドアノブ162bが設けられている。
2つのドア設備160a及び160bはそれぞれ、空間90と、空間90の外部の空間とを隔てており、内側及び外側のいずれからも開閉可能である。ドア設備160a又は160bが開閉された場合、空間90内に気流が生成される場合がある。空間90内に生じた気流は、薬剤の進行経路を妨げる恐れがある。
本実施の形態では、ドアノブ162a及び162bがそれぞれ、浄化の対象となる目的位置である。なお、目的位置は、ドアノブ162a及び162bなどのドアの一部に限らない。例えば、空間90内に存在する家電機器の操作端末でもよく、あるいは、人の嘔吐物の拭き取り跡でもよい。
また、本実施の形態では、ドア設備160a及び160bはそれぞれ、施錠可能である。例えば、ドア設備160a及び160bはそれぞれ、電子錠を有する。ドア設備160aが施錠状態である場合、ドア設備160aの開閉ができなくなる。ドア設備160aの開閉が禁止されることにより、目的位置であるドアノブ162aの移動、及び、ドア設備160aの開閉による気流の生成が抑制される。ドア設備160bについても同様である。
3つの空調設備140a〜140cはそれぞれ、空間90内の空調を制御する。具体的には、3つの空調設備140a〜140cはそれぞれ、空間90の温度を調整するエアコン、又は、空間90の湿度を調整する加湿器又は除湿器などである。3つの空調設備140a〜140cは、気流を生成して放出する。3つの空調設備140a〜140cはそれぞれ、空間90の温度及び湿度の調整機能を有さなくてもよく、例えば気流を生成して放出する機能のみを有する扇風機又は送風機などであってもよい。気流の放出方向である風向及び風量は、変更可能である。
なお、以下の説明において、3つの空調設備140a〜140cを特に区別しない場合は、空調設備140(図2などを参照)と総称して説明する。同様に、2つのドア設備160a及び160bを特に区別しない場合、ドア設備160と総称して説明する。
浄化装置110は、空間90内に配置されている。なお、浄化装置110の全体が空間90の内部に配置されていなくてもよく、例えば、薬剤の発射口のみが空間90内に位置していてもよい。浄化装置110は、例えば、空間90内の所定の位置に固定されている。具体的には、図1に示されるように、浄化装置110は、上面視において空調設備140cと重なる位置に設けられている。
浄化装置110は、薬剤を目的位置に向けて局所的に発射する装置である。薬剤を局所的に発射することで、浄化の必要のない範囲にまで薬剤が行き渡るのを抑制することができ、薬剤の無駄を減らすことができる。
ここで、局所的に発射とは、空間90の全体に発散させるように薬剤を散布するのではなく、所定の発射方向を中心に所定の範囲内のみに薬剤を発射することを意味する。つまり、薬剤の発射方向には、指向性がある。例えば、目的位置において薬剤が到達する範囲は、直径が数cm〜数十cmの範囲である。
薬剤の進行経路は、浄化装置110の薬剤の発射口から目的位置まで、薬剤が通過する部分である。進行経路の長さは、例えば数cm以上数十m以下であるが、これに限らない。
本実施の形態では、浄化装置110は、薬剤を含む気体で形成された渦輪119を目的位置に向けて発射する。つまり、薬剤は、空中を飛ぶようにして目的位置まで搬送される。このため、薬剤の進行経路は、空中に形成された薬剤の飛行経路になる。
薬剤は、例えば、ウイルス又は細菌などの微生物を浄化し、無害化するための液体である。具体的には、薬剤は、次亜塩素酸水、次亜塩素酸ナトリウム製剤又はアルコール製剤などである。なお、薬剤は、液体でなくてもよく、気体又は固体でもよい。
浄化システム100では、図1に示されるように、浄化装置110から渦輪119が発射されることによって、渦輪119に含まれる薬剤を目的位置まで搬送する。浄化装置110の周辺には1以上の設備機器が設けられている。このため、浄化システム100では、1以上の設備機器を所定の状態で維持した状況下で、浄化装置110は、渦輪119を発射する。渦輪119の進行を妨げないようにすることで、渦輪119に含まれた薬剤を目的位置まで搬送し、搬送した薬剤によって目的位置を浄化する。
[構成]
次に、本実施の形態に係る浄化システム100の構成について、図2及び図3を用いて説明する。
図2は、本実施の形態に係る浄化システム100の構成を示すブロック図である。図3は、本実施の形態に係る浄化システム100の構成の詳細を示すブロック図である。
図2に示されるように、浄化システム100は、浄化装置110と、設備制御装置120と、空調設備制御装置130と、空調設備140と、ドア設備制御装置150と、ドア設備160とを備える。さらに、図3に示されるように、浄化システム100は、記憶装置170を備える。
本実施の形態では、浄化装置110と、設備制御装置120と、空調設備制御装置130と、ドア設備制御装置150とは、LAN(Local Area Network)などのネットワーク180を介して接続されている。浄化装置110と、設備制御装置120と、空調設備制御装置130と、ドア設備制御装置150とはそれぞれ、有線又は無線で接続されている。浄化装置110と、設備制御装置120と、空調設備制御装置130と、ドア設備制御装置150とは、例えば、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又はZigBee(登録商標)などの無線通信規格に準拠した無線通信を行う。
浄化装置110は、図3に示されるように、発射制御部111と、浄化部112と、入力部113とを備える。発射制御部111は、命令生成部114と、発信部116と、浄化制御部118とを備える。発射制御部111は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどで実現される。発射制御部111が備える命令生成部114、発信部116及び浄化制御部118はそれぞれ、プロセッサによって実行されるソフトウェアで実現されてもよく、複数の回路素子を含む電子回路などのハードウェアで実現されてもよい。
命令生成部114は、浄化命令を生成し、生成した浄化命令を発信部116及び浄化制御部118に出力する。浄化命令は、目的位置の浄化を指示する命令である。浄化命令には、目的位置を示す情報が含まれている。浄化命令には、浄化の強さに関する制御パラメータが含まれていてもよい。制御パラメータは、例えば、薬剤の濃度、渦輪119の発射回数、及び、渦輪119の風量などである。
命令生成部114は、例えば、予め定められたスケジュール情報に基づいて浄化命令を生成する。スケジュール情報は、目的位置の浄化を行うタイミング、すなわち、薬剤の発射を行うタイミングを示す情報である。例えば、スケジュール情報は、30分若しくは1時間などの薬剤の発射を行う時間間隔、又は、10時及び10時半などの薬剤の発射を行う時刻を示している。
あるいは、命令生成部114は、入力部113が受け付けたユーザ操作に基づいて浄化命令を生成してもよい。これにより、ユーザが望む任意のタイミングで目的位置の浄化を行うことができる。
発信部116は、浄化命令に基づいて設備制御信号を生成し、生成した設備制御信号を設備制御装置120に発信する。設備制御信号は、目的位置を示す情報が含まれている。発信部116は、浄化装置110が備える通信インタフェース及びネットワーク180を介して設備制御信号を設備制御装置120に送信する。
浄化制御部118は、浄化部112を制御する。具体的には、浄化制御部118は、浄化命令が取得された場合に、1以上の設備機器が所定の状態で維持された状況下で、浄化部112を制御することで、薬剤を目的位置に向けて発射させる。
本実施の形態では、浄化制御部118は、完了信号を受信した場合に、1以上の設備機器が所定の状態で維持されていると判断し、薬剤を含む渦輪119を浄化部112に発射させる。完了信号は、1以上の設備機器の各々を制御する制御装置が設備機器の状態を所定の状態に制御した後、当該制御装置から送信される信号である。具体的には、浄化制御部118は、空調設備制御装置130及びドア設備制御装置150から完了信号を受信する。
なお、複数の設備機器が制御対象である場合、各制御装置から複数の完了信号が出力される。浄化制御部118は、例えば、設備制御装置120の設備特定部126によって特定された設備機器の個数を示す情報を予め取得しておく。これにより、特定された設備機器の個数と同数の完了信号を受信した場合に、浄化制御部118は、浄化部112に薬剤の発射を行わせることができる。あるいは、設備制御装置120が、各制御装置から送信される複数の完了信号を受信した場合に、1つの最終的な完了信号を浄化装置110に送信してもよい。
浄化部112は、薬剤を目的位置に向けて局所的に発射する。具体的には、浄化部112は、発射制御部111において浄化命令が取得された後、浄化制御部118が完了信号を受信した場合に、薬剤を発射する。本実施の形態では、浄化部112は、薬剤を含む気体で形成される渦輪119を目的位置に向けて発射する。
浄化部112は、例えば、薬剤を貯める容器である貯液槽と、渦輪119を形成するための気体が貯められる空間である空洞部と、渦輪119の発射口とを備える。空洞部には、例えば、内部の気体を押し出すために、内部容量を瞬間的に変化させる構造が設けられている。例えば、空洞部の内部には、弾性を有する膜状部材と、当該膜状部材に打撃を与えて変形させる打撃装置が設けられている。打撃装置によって膜状部材を瞬間的に変形させることで、気体が発射口から押し出される。空洞部から押し出された気体が発射口を通過する際に、渦輪119が形成されて所定の方向に向けて発射される。
渦輪119の発射口は、例えば、上下方向及び左右方向に向きを変更可能である。これにより、浄化部112は、複数の目的位置に向けて渦輪119を発射することができる。
入力部113は、外部からの浄化装置110に対する操作入力を受け付ける。入力部113は、例えば、タッチパネルディスプレイ又は物理的なボタンスイッチなどで実現される。あるいは、入力部113は、浄化装置110の遠隔操作端末(リモコン)からの操作入力を受け付ける受信機で実現されてもよい。例えば、浄化装置110の外郭筐体には、浄化を実行するためのボタンスイッチが入力部113として設けられていてもよい。ボタンスイッチが押下された場合に、命令生成部114は、浄化命令を生成してもよい。また、入力部113は、スケジュール情報の入力を受け付けてもよい。
設備制御装置120は、浄化装置110が浄化命令を取得した場合に、浄化装置110の周辺に設けられた1以上の設備機器のうち、薬剤の発射時に所定の状態で維持させる設備機器を特定する。設備制御装置120は、空間90内に設けられていてもよく、空間90の外側に設けられていてもよい。
図3に示されるように、設備制御装置120は、受信部122と、特定部124と、設備制御部128とを備える。設備制御装置120は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどで実現される。設備制御装置120が備える受信部122、特定部124及び設備制御部128はそれぞれ、プロセッサによって実行されるソフトウェアで実現されてもよく、複数の回路素子を含む電子回路などのハードウェアで実現されてもよい。
受信部122は、浄化装置110の発信部116から発信された設備制御信号を受信する。具体的には、受信部122は、設備制御装置120が備える通信インタフェース及びネットワーク180を介して設備制御信号を浄化装置110から受信する。
特定部124は、受信部122が受信した設備制御信号に基づいてデータベース172を参照することで、浄化装置110の周辺に設けられた1以上の設備機器のうち、浄化命令が指示する目的位置に対応付けられた1以上の機器を特定する。図3に示されるように、特定部124は、目的位置取得部125と、設備特定部126とを備える。
目的位置取得部125は、設備制御信号に含まれる目的位置を取得する。
設備特定部126は、記憶装置170に記憶されたデータベース172を参照することで、目的位置に対応付けられた1以上の設備機器を特定する。データベース172は、目的位置の候補と、浄化装置110の周辺に設けられた1以上の設備機器とを対応付けた対応情報の一例である。
設備制御部128は、設備特定部126によって特定された1以上の設備機器の各々の制御内容を決定し、決定した制御内容を含む制御信号を各設備機器の制御装置に出力する。例えば、特定された1以上の設備機器にドア設備160が含まれる場合、設備制御部128は、ドア設備160を施錠状態にするためのドア制御信号を生成し、生成したドア制御信号をドア設備制御装置150に出力する。
また、例えば、特定された1以上の設備機器に空調設備140が含まれる場合、設備制御部128は、空調設備140を所定の状態にするための空調制御信号を生成し、生成した空調制御信号を空調設備制御装置130に出力する。空調制御信号は、例えば、空調設備140の動作を停止させるための停止信号である。あるいは、空調制御信号は、空調設備140から予め定められた気流を放出させるための駆動信号である。
予め定められた気流は、例えば、浄化装置110から目的位置までの薬剤の進行経路に生じる気流を抑制する気流である。あるいは、予め定められた気流は、浄化装置110から目的位置までの薬剤の進行経路に沿った方向に流れる気流であってもよい。薬剤の進行経路に沿った方向に流れる気流は、薬剤の搬送を補助することができる。駆動信号には、気流の風向及び風量の少なくとも一方を示す気流情報が含まれる。
例えば、設備制御部128は、浄化装置110と目的位置と空調設備140との位置関係に基づいて、停止信号及び駆動信号のいずれを生成し出力するかを決定する。あるいは、設備制御部128は、渦輪119に含まれる薬剤の濃度などに基づいて、生成する信号を決定してもよい。例えば、設備制御部128は、渦輪119に含まれる薬剤の濃度が低い場合には、渦輪119の進行を補助する気流を生成するための駆動信号を生成してもよい。これにより、渦輪119の進行に要する時間を短くすることができ、搬送中に渦輪119から無くなる薬剤を減らすことができ、十分な量の薬剤を目的位置に到達させることができる。
空調設備制御装置130は、空調設備140の制御を行う。空調設備制御装置130は、例えば3つの空調設備140a〜140cの各々に対応付けて設けられている。例えば、空調設備制御装置130は、3つの空調設備140a〜140cの各々と一体的に設けられている。
空調設備制御装置130は、図3に示されるように、受信部132と、空調制御部134とを備える。空調設備制御装置130は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどで実現される。空調設備制御装置130が備える受信部132及び空調制御部134はそれぞれ、プロセッサによって実行されるソフトウェアで実現されてもよく、複数の回路素子を含む電子回路などのハードウェアで実現されてもよい。
受信部132は、設備制御装置120の設備制御部128から送信された空調制御信号を受信する。具体的には、受信部132は、空調設備制御装置130が備える通信インタフェース及びネットワーク180を介して空調制御信号を設備制御装置120から受信する。
空調制御部134は、受信部132が受信した空調制御信号に基づいて、空調設備140を制御する。例えば、空調制御信号が停止信号である場合、空調制御部134は、空調設備140の動作を停止させる。具体的には、空調制御部134は、気流の放出を停止させる。
また、例えば、空調制御信号が駆動信号である場合、空調制御部134は、駆動信号に含まれる気流情報に基づいて風向及び風量を決定し、決定した風向及び風量の気流を空調設備140に放出させる。
空調制御部134は、一定以上の期間、空調設備140の状態を維持する。状態を維持する期間は、例えば、浄化装置110が渦輪119を発射してから渦輪119が目的位置に到達するまでの期間より長い期間である。なお、空調制御信号には、状態を維持する期間を示す期間情報が含まれてもよい。
本実施の形態では、空調制御部134は、空調設備140が所定の状態に制御された後、完了信号を出力する。完了信号は、空調設備制御装置130が備える通信インタフェース及びネットワーク180を介して浄化装置110に出力される。
ドア設備制御装置150は、ドア設備160の制御を行う。ドア設備制御装置150は、例えば、2つのドア設備160a及び160bの各々に対応付けて設けられている。例えば、ドア設備制御装置150は、2つのドア設備160a及び160bの各々と一体的に設けられている。
ドア設備制御装置150は、図3に示されるように、受信部152と、ドア制御部154とを備える。ドア設備制御装置150は、例えば、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどで実現される。ドア設備制御装置150が備える受信部152及びドア制御部154はそれぞれ、プロセッサによって実行されるソフトウェアで実現されてもよく、複数の回路素子を含む電子回路などのハードウェアで実現されてもよい。
受信部152は、設備制御装置120の設備制御部128から送信されたドア制御信号を受信する。具体的には、受信部152は、ドア設備制御装置150が備える通信インタフェース及びネットワーク180を介してドア制御信号を設備制御装置120から受信する。
ドア制御部154は、受信部152が受信したドア制御信号に基づいて、ドア設備160を制御する。具体的には、ドア制御部154は、ドア制御信号を受信部152が受信した場合、ドア設備160を施錠状態にする。つまり、ドア制御部154は、ドア設備160の電子錠を制御することで、ドア設備160を開閉できない状態にする。
ドア制御部154は、一定以上の期間、ドア設備160の施錠状態を維持する。施錠状態を維持する期間は、例えば、浄化装置110が渦輪119を発射してから渦輪119が目的位置に到達するまでの期間より長い期間である。なお、ドア制御信号には、施錠状態を維持する期間を示す期間情報が含まれてもよい。
本実施の形態では、ドア制御部154は、ドア設備160を施錠状態にした後、完了信号を出力する。完了信号は、ドア設備制御装置150が備える通信インタフェース及びネットワーク180を介して浄化装置110に出力される。
記憶装置170は、データベース172を記憶するための記憶装置である。記憶装置170は、例えば、半導体メモリ又はHDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性メモリである。記憶装置170は、設備制御装置120と別体であってもよく、設備制御装置120と一体に構成されていてもよい。
図4は、本実施の形態に係る浄化システム100が備える記憶装置170に記憶されたデータベース172の一例を示す図である。具体的には、図4は、図1に示す空間90における目的位置の候補と1以上の設備とを対応付けて示している。
図4に示されるように、データベース172には、目的位置の候補として、ドアノブ162a及びドアノブ162bが記憶されている。ドアノブ162a及びドアノブ162bの各々には、浄化装置110との位置関係に基づいて、1以上の設備機器が対応付けられている。
例えば、図1に示されるように、浄化装置110からドアノブ162aまでは、空間90内を横断するように遠く離れている。このため、空調設備140a〜140cの各々が放出する気流の全てが、浄化装置110がドアノブ162aに向けて発射する渦輪119の進行に影響を与える可能性がある。また、ドア設備160aの開閉によって目的位置であるドアノブ162a自体が移動する恐れがある。以上のことから、図4に示されるように、ドアノブ162aに対しては、空調設備140a〜140c及びドア設備160aが対応付けられている。
一方で、ドアノブ162bは、浄化装置110に近い位置に設けられている。このため、ドアノブ162b及び浄化装置110から遠く離れた空調設備140a及びドア設備160aは、浄化装置110がドアノブ162bに向けて発射する渦輪119の進行に影響を与えにくい。したがって、図4に示されるように、ドアノブ162bに対しては、空調設備140b及び140c、並びに、ドア設備160bが対応付けられている。
データベース172は、更新可能であってもよい。例えば、浄化部112が保持する薬剤の種類、又は、その浄化力の強さなどに基づいて更新されてもよい。あるいは、データベース172は、浄化装置110、空調設備140及びドア設備160の設置位置の変更、又は、機能の変更などに応じて更新されてもよい。
[動作]
次に、本実施の形態に係る浄化システム100の動作、すなわち、浄化方法について説明する。まず、浄化装置110及び設備制御装置120の動作について、図5を用いて説明する。
図5は、本実施の形態に係る浄化システム100の浄化装置110及び設備制御装置120の動作を示すフローチャートである。
まず、浄化装置110の発信部116及び浄化制御部118は、浄化命令を取得する(S10)。浄化命令は、スケジュール情報に基づくタイミング、又は、外部からの入力を受けたタイミングで命令生成部114によって生成される。発信部116は、取得した浄化命令に基づいて設備制御信号を発信する。
次に、設備制御装置120の特定部124は、データベース172を参照して、浄化命令が示す目的位置に対応付けられた設備機器を特定する(S12)。具体的には、まず、目的位置取得部125が、受信部122によって受信された設備制御信号に基づいて、浄化の目的位置を取得する。さらに、設備特定部126は、取得された目的位置に基づいてデータベース172を参照することで、取得された目的位置に対応付けられた1以上の設備機器を特定する。
次に、設備制御部128は、特定された1以上の設備機器の制御装置の各々に対して、制御信号を送信する(S14)。例えば、ドアノブ162bが目的位置である場合、図4に示すデータベース172を参照することで、空調設備140b及び140c並びにドア設備160bが制御対象の設備機器として特定される。したがって、設備制御部128は、空調設備140b及び140cの各々を制御する空調設備制御装置130に対して、空調制御信号を出力する。さらに、設備制御部128は、ドア設備160bを制御するドア設備制御装置150に対して、ドア制御信号を出力する。
その後、浄化装置110は、浄化制御部118が完了信号を受信するまで待機する(S16でNo)。ここでは、3つの設備機器が制御対象として特定されているので、3つの完了信号が受信されるまで待機する。
完了信号を受信した場合(S16でYes)、浄化制御部118は、浄化部112を制御することで、薬剤を含む渦輪119を発射させる(S18)。完了信号は、各設備機器が所定の状態に制御された後に送信される信号である。したがって、本実施の形態に係る浄化システム100によれば、各設備機器が所定の状態で維持された状況下で、薬剤の発射が行われる。
続いて、空調設備制御装置130及びドア設備制御装置150の各々で行われる動作であって、完了信号が送信されるまでの動作について、図6及び図7を用いて説明する。
図6は、本実施の形態に係る浄化システム100のドア設備制御装置150の動作を示すフローチャートである。
図6に示されるように、ドア設備制御装置150では、ドア制御信号が受信されるまで待機する(S20でNo)。図5のステップS14によってドア制御信号が送信された場合に、ドア設備制御装置150の受信部152は、ドア制御信号を受信する(S20でYes)。
ドア制御部154は、ドア制御信号が受信されたので、ドア設備160を施錠状態にする(S22)。ドア制御部154は、所定の維持期間、ドア設備160を施錠状態で維持する。維持期間は、予め定められた期間であってもよく、ドア制御信号に含まれる期間情報が示す期間であってもよい。
ドア設備160を施錠状態にした後、ドア制御部154は、完了信号を浄化装置110に送信する(S24)。
図7は、本実施の形態に係る浄化システム100の空調設備制御装置130の動作を示すフローチャートである。
図7に示されるように、空調設備制御装置130では、空調制御信号が受信されるまで待機する(S30でNo)。図5のステップS14によって空調制御信号が送信された場合に、空調設備制御装置130の受信部132は、空調制御信号を受信する(S30でYes)。
空調制御部134は、空調制御信号が停止信号であるか駆動信号であるかを判定する(S32)。空調制御信号が停止信号である場合(S32で“停止”)、空調制御部134は、空調設備140の動作を停止させる(S34)。空調制御部134は、所定の維持期間、空調設備140を停止状態で維持する。維持期間は、予め定められた期間であってもよく、空調制御信号に含まれる期間情報が示す期間であってもよい。空調設備140の動作を停止させた後、空調制御部134は、完了信号を浄化装置110に送信する(S38)。
空調制御信号が駆動信号である場合(S32で“駆動”)、空調制御部134は、予めされた気流を放出する(S36)。予め定められた気流は、例えば、渦輪119の進行を補助する気流である。空調制御部134は、所定の維持期間、空調設備140から放出される気流の風向及び風量を変更せずに維持する。空調設備140から放出される気流が予め定められた気流になった後、空調制御部134は、完了信号を浄化装置110に送信する(S38)。
以上のように、ドア設備160が施錠状態になった後に完了信号が送信される。また、空調設備140が停止又は予め定められた気流を放出する状態になった後に、完了信号が送信される。つまり、浄化装置110が完了信号を受信した時点では、各設備機器が所定の状態で維持された状況下にある。したがって、完了信号を受信した後に、渦輪119を発射することで、各設備機器が所定の状態で維持された状況下で薬剤を発射させることができる。
ここで、図1に示される空間90における具体的な動作例について、図8〜図10を用いて説明する。
図8は、本実施の形態に係る浄化システム100のドアノブ162bの浄化を行うときの各設備機器の動作の一例を示す図である。データベース172を参照することで、ドアノブ162bが浄化の目的位置である場合、空調設備140b及び140c、並びに、ドア設備160bが制御対象の設備機器として特定される。なお、図8では、特定された設備機器にドットの網掛けを付して示している。これは、後述する図9及び図10についても同様である。
この場合、図8に示されるように、ドア設備160bが施錠状態になる。これにより、目的位置であるドアノブ162bの移動が抑制される。さらに、空調設備140b及び空調設備140cの両方の動作が停止される。これにより、浄化装置110からドアノブ162bまでに至る渦輪119の搬送に影響を与える気流が放出されない。
したがって、浄化装置110からドアノブ162bに向けて渦輪119が発射された場合に、渦輪119に含まれる薬剤をドアノブ162bに到達させることができる。
なお、ドアノブ162bが目的位置である場合の各設備機器の動作は、図8に示す例には限らない。例えば、図9に示されるように、空調設備140cから気流142を放出させてもよい。
図9は、本実施の形態に係る浄化システム100のドアノブ162bの浄化を行うときの各設備機器の動作の別の一例を示す図である。目的位置が図8の場合と同じであるので、制御対象として特定される設備機器も図8の場合と同じである。
この場合、図9に示されるように、ドア設備160が施錠状態になる。これにより、目的位置であるドアノブ162bの移動が抑制される。さらに、空調設備140bの動作が停止される一方で、空調設備140cは気流142を放出する。気流142は、浄化装置110からドアノブ162bに向かって流れる。つまり、気流142の流れる方向は、薬剤の進行方向に沿った方向である。
気流142によって渦輪119の進行が促進されるので、渦輪119をドアノブ162bまで効率良く到達させることができる。したがって、ドアノブ162bの浄化を効率良く行うことができる。
なお、図8及び図9に示す場合において、ドア設備160aは施錠されていないので、開閉ができる。このため、ドア設備160aを介して空間90への出入りは可能である。また、空調設備140aも動作中であるので、空間90内の環境を保つことができる。
図10は、本実施の形態に係る浄化システム100のドアノブ162aの浄化を行うときの各設備機器の動作の一例を示す図である。データベース172を参照することで、ドアノブ162aが浄化の目的位置である場合、空調設備140a〜140c及びドア設備160aが制御対象の設備機器として特定される。
この場合、図10に示されるように、ドア設備160aが施錠状態になる。これにより、目的位置であるドアノブ162aの移動が抑制される。さらに、空調設備140a及び空調設備140cの動作が停止される一方で、空調設備140cは、気流144を放出する。気流144は、浄化装置110からドアノブ162aに向かって流れる。つまり、気流144の流れる方向は、薬剤の進行方向に沿った方向である。
気流144によって渦輪119の進行が促進されるので、渦輪119をドアノブ162aまで効率良く到達させることができる。したがって、ドアノブ162aの浄化を効率良く行うことができる。
なお、本実施の形態に係る浄化システム100では、浄化装置110と目的位置とが離れている。このため、渦輪119が発射されてから目的位置に到達するまでには、数秒などの所定の期間がかかる。
このとき、空間90内に人が存在する場合、人が移動して渦輪119に当たる恐れがある。本実施の形態に係る浄化システム100では、このような緊急の場合に、渦輪119の進行を止める動作を行うこともできる。
例えば、浄化装置110の発信部116は、緊急信号を発信することができる。具体的には、発信部116は、空間90内に設けられた人感センサ又はイメージセンサ(図示せず)による検知結果を取得し、人が渦輪119の進行経路に向かって歩いているか否かを判定する。発信部116は、人が渦輪119の進行経路に向かって歩いていると判定した場合、緊急信号を発信する。
図11は、本実施の形態に係る浄化システム100の設備制御装置120の緊急時の動作を示すフローチャートである。
図11に示されるように、設備制御装置120の設備制御部128は、受信部122が緊急信号を受信するまで待機する(S40でNo)。緊急信号を受信した場合(S40でYes)、設備制御部128は、渦輪119の停止命令を送信する(S42)。例えば、設備制御部128は、停止命令を空調設備制御装置130に送信する。
図12は、本実施の形態に係る浄化システム100の空調設備制御装置130の緊急時の動作を示すフローチャートである。
図12に示されるように、空調設備制御装置130の空調制御部134は、受信部132が停止命令を受信するまで待機する(S50でNo)。停止命令を受信した場合(S50でYes)、空調制御部134は、渦輪停止用の気流を放出するように空調設備140を制御する(S52)。具体的には、空調制御部134は、渦輪119の進行経路上に、下降気流を発生させるように空調設備140を制御する。これにより、空中を進む渦輪119を下方に落とすことができる。
例えば、浄化装置110の上方に設けられている空調設備140cに下降気流を放出させることで、効率良く渦輪119を下方に落とすことができる。あるいは、空調設備140bから強い気流を渦輪119に向けて放出させることで、渦輪119自体を崩壊させてもよい。
(他の実施の形態)
以上、1つ又は複数の態様に係る浄化方法及び浄化システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、及び、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれる。
例えば、上記の実施の形態では、浄化装置110、設備制御装置120、空調設備制御装置130及びドア設備制御装置150がネットワーク180を介して接続されている例について示したが、これに限らない。浄化装置110、設備制御装置120、空調設備制御装置130、ドア設備制御装置150及び記憶装置170は、一体的に構成された1つの浄化装置として実現されてもよい。
図13は、実施の形態の変形例に係る浄化装置200の構成を示すブロック図である。本変形例に係る浄化装置200は、図13に示されるように、発射制御部111と、浄化部112と、入力部113と、設備制御装置120と、空調設備制御装置130と、ドア設備制御装置150とを備える。発射制御部111と、浄化部112と、入力部113と、設備制御装置120と、空調設備制御装置130と、ドア設備制御装置150との各々の具体的な動作は、上述した実施の形態1と同じである。
また、例えば、上記の実施の形態では、浄化装置110は、薬剤を含む渦輪119を発射することで、薬剤を発射したが、薬剤の発射方法は、渦輪119の利用に限らない。例えば、浄化装置110は、ノズルを有し、ミスト状又は気体の薬剤をノズルから噴霧してもよい。あるいは、浄化装置110は、超音波を用いた搬送技術によって、微細粒子化された薬剤を搬送してもよい。
また、例えば、設備機器は、空調設備又はドア設備でなくてもよい。例えば、設備機器は、掃除ロボットなどでもよい。浄化システム100では、掃除ロボットを停止させた状況下で、渦輪119を発射してもよい。また、例えば、設備機器は、施錠可能な窓設備であってもよい。
また、例えば、設備制御部128は、設備機器の状態の維持を終了させるための終了信号を出力してもよい。具体的には、設備制御部128は、浄化装置110によって発射された渦輪119が目的位置に到達した後、終了信号を空調設備制御装置130及びドア設備制御装置150に出力する。
空調設備制御装置130の空調制御部134は、終了信号が受信された場合に、空調制御信号を受信する前の状態に空調設備140を制御する。ドア設備制御装置150のドア制御部154は、終了信号が受信された場合に、ドア制御信号を受信する前の状態、具体的には、解錠状態にドア設備160を制御する。
このように、各設備機器では、渦輪119が目的位置に到達した後に送信される終了信号を受信するまで、所定の状態が維持されるので、渦輪119の進行を妨げることを抑制することができる。
また、上記実施の形態で説明した装置間の通信方法については特に限定されるものではない。装置間で無線通信が行われる場合、無線通信の方式(通信規格)は、例えば、Zigbee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、又は、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信である。あるいは、無線通信の方式(通信規格)は、インターネットなどの広域通信ネットワークを介した通信でもよい。また、装置間においては、無線通信に代えて、有線通信が行われてもよい。有線通信は、具体的には、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)又は有線LANを用いた通信などである。
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよく、あるいは、複数の処理が並行して実行されてもよい。また、浄化システムが備える構成要素の複数の装置への振り分けは、一例である。例えば、一の装置が備える構成要素を他の装置が備えてもよい。また、浄化システムは、単一の装置として実現されてもよい。
例えば、上記実施の形態において説明した処理は、単一の装置(システム)を用いて集中処理することによって実現してもよく、又は、複数の装置を用いて分散処理することによって実現してもよい。また、上記プログラムを実行するプロセッサは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、又は分散処理を行ってもよい。
また、上記実施の形態において、制御部などの構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、あるいは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサなどのプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、制御部などの構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)などが含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。あるいは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
また、上記の各実施の形態は、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、目的位置の浄化を効率良く行うことができる浄化方法などとして利用でき、例えば、介護施設又は病院などの浄化設備などに利用することができる。
90 空間
100 浄化システム
110、200 浄化装置
111 発射制御部
112 浄化部
113 入力部
114 命令生成部
116 発信部
118 浄化制御部
119 渦輪
120 設備制御装置
122、132、152 受信部
124 特定部
125 目的位置取得部
126 設備特定部
128 設備制御部
130 空調設備制御装置
134 空調制御部
140、140a、140b、140c 空調設備
142、144 気流
150 ドア設備制御装置
154 ドア制御部
160、160a、160b ドア設備
162a、162b ドアノブ
170 記憶装置
172 データベース
180 ネットワーク

Claims (9)

  1. 目的位置の浄化を指示する浄化命令を取得する工程と、
    目的位置の候補と、薬剤を局所的に発射する浄化装置の周辺に設けられた1以上の設備機器とを対応付けた対応情報を参照することで、前記浄化命令が指示する目的位置に対応付けられた1以上の設備機器を特定する工程と、
    特定した1以上の設備機器を所定の状態にするように制御する工程と、
    前記特定した1以上の設備機器が前記所定の状態で維持された状況下で、前記浄化装置を制御することで、薬剤を前記目的位置に向けて発射させる工程とを含む
    浄化方法。
  2. 前記特定した1以上の設備機器は、施錠可能なドア設備を含み、
    前記制御する工程では、前記ドア設備を施錠状態にする
    請求項1に記載の浄化方法。
  3. 前記目的位置は、前記ドア設備の少なくとも一部である
    請求項2に記載の浄化方法。
  4. 前記特定した1以上の設備機器は、空調設備を含み、
    前記制御する工程では、前記空調設備の動作を停止させる
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の浄化方法。
  5. 前記特定した1以上の設備機器は、空調設備を含み、
    前記制御する工程では、前記空調設備の風向又は風量を制御することで、予め定められた気流を放出させる
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の浄化方法。
  6. 前記気流は、前記浄化装置から前記目的位置までの前記薬剤の進行経路に生じる気流を抑制する気流である
    請求項5に記載の浄化方法。
  7. 前記気流は、前記浄化装置から前記目的位置までの前記薬剤の進行経路に沿った方向に流れる
    請求項5に記載の浄化方法。
  8. 前記浄化装置は、前記薬剤を含む気体で形成される渦輪を前記目的位置に向けて発射する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の浄化方法。
  9. 薬剤を局所的に発射する浄化装置と、
    前記浄化装置の周辺に設けられた1以上の設備機器と、
    前記浄化装置及び前記1以上の設備機器を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    目的位置の浄化を指示する浄化命令を取得し、
    目的位置と前記1以上の設備機器とを対応付けた対応情報を参照することで、前記浄化命令が指示する目的位置に対応付けられた1以上の設備機器を特定し、
    特定した1以上の設備機器を所定の状態にするように制御し、
    前記特定した1以上の設備機器が前記所定の状態で維持された状況下で、前記浄化装置を制御することで、前記薬剤を前記目的位置に向けて発射させる
    浄化システム。
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WO2021065808A1 (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 ダイキン工業株式会社 空気循環装置

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