JP2019150020A - アンモニア酸化細菌に結合する核酸分子、その核酸分子を用いるアンモニア酸化細菌の検出方法及び検出キット - Google Patents

アンモニア酸化細菌に結合する核酸分子、その核酸分子を用いるアンモニア酸化細菌の検出方法及び検出キット Download PDF

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Abstract

【課題】微生物検出ツールとして、生物学的廃水処理プロセスにおいて重要な反応を担うアンモニア酸化細菌を標的とした機能性核酸分子の提供。【解決手段】核酸分子は、(a)特定の配列からなる27のポリヌクレオチド、(b)前記(a)のいずれかの塩基配列に対して、90%以上の同一性を有する塩基配列からなり、アンモニア酸化細菌に結合するポリヌクレオチド、(c)前記(a)とは異なる特定の配列からなる27のポリヌクレオチド、(d)前記(c)のいずれかの塩基配列に対して、90%以上の同一性を有する塩基配列からなり、アンモニア酸化細菌に結合するポリヌクレオチド、上記(a)〜(d)の少なくとも一つのポリヌクレオチドを含み、アンモニア酸化細菌に特異的に結合するもの。【選択図】図3

Description

本発明は、アンモニア酸化細菌に結合する核酸分子及びその用途に関し、具体的には、アンモニア酸化細菌に結合する核酸分子、核酸分子を用いたアンモニア酸化細菌の検出方法、及び検出キットに関する。
生物学的廃水処理プロセスの運転及びその管理は、pHや温度などの物理化学的指標に基づいて行われている。処理環境に応じて変化する廃水処理プロセス内の微生物に関しては、その増減を始めとし微生物の状態把握が困難であり、現場では半ばブラックボックスとして扱われている。このため、プロセス運転において、処理水質の低下や処理効率の低下などが突発的に生じた場合、廃水処理プロセス内の微生物の状況が分からないことに起因し、経験的な対処方法によって試行錯誤を重ねなければならず、プロセスを回復させるためには多大な労力が要求される。
ここで、アンモニア酸化細菌は、排水処理の上流プロセスであるアンモニアの硝化に関与する重要な微生物(硝化細菌)である。プロセスを破綻させず効率的な処理を持続的に行うには、アンモニア酸化細菌の生育状態を把握し、制御することが重要な因子である。微生物状態を把握するためには、16SrRNA遺伝子クローンライブラリー解析が知られており、非特許文献1には、16SrRNA遺伝子クローンライブラリー解析によってアンモニア酸化細菌の群集構造解析ができることが開示されている。即ち、16SrRNA遺伝子クローンライブラリー解析により、アンモニア酸化細菌を調べることで廃水処理プロセスの管理を行うことが考えられる。
金田一智規ら、環境工学研究論文集、40、71-79(2003)
しかしながら、非特許文献1に示された方法では、高度な技術が必要な上、高コストであり、更に検出結果が得られるまで長時間を要するという問題点があった。このため、生物学的廃水処理プロセスの適切な運転や管理には、水質指標だけでなく、微生物指標も取り入れた管理指標が必要であるにも関わらず、現実的に微生物指標を利用することは困難となっていた。また、一旦破綻したプロセスを回復させるには、現場にて作業者がいち早く微生物状態を把握し、これに応じた対策を処方することが望ましいが、検出結果を得るまでに長時間を要すると、得られた結果に基づいて対策を取ることに遅延が生じてしまう。また、検出結果と現実の微生物状態との間に差異が生じて対策の有効性が低下するなど、プロセスの迅速な復旧を図ることが現実には難しいという問題点があった。すなわち簡便かつ迅速に廃水処理プロセス内の微生物状態を把握する技術が希求されていた。
特に、廃水処理で重要となる屎尿等、下水等に含まれるアンモニア態窒素の処理を担うアンモニア酸化細菌を、廃水処理の現場において簡便かつ迅速に測定する技術は、これまで提案されておらず、全く手の付けられていない課題として存在したままとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、特に、簡便かつ迅速にアンモニア酸化細菌を検出するべく、アンモニア酸化細菌に結合する核酸分子、核酸分子を用いたアンモニア酸化細菌の検出方法及び検出キットを提供することを目的としている。
この目的を達成するために、アンモニア細菌に結合する核酸分子に係る第1の発明は、下記(a)又は(b)の少なくとも一つのポリヌクレオチドを含み、アンモニア酸化細菌に特異的に結合するものである。
(a)配列番号1〜27のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチド
(b)前記(a)のいずれかの塩基配列に対して、90%以上の同一性を有する塩基配列からなり、アンモニア酸化細菌に結合するポリヌクレオチド
アンモニア細菌に結合する核酸分子に係る第2の発明は、下記(c)又は(d)の少なくとも一つのポリヌクレオチドを含み、アンモニア酸化細菌に特異的に結合するものである。
(c)配列番号28〜54のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチド
(d)前記(c)のいずれかの塩基配列に対して、90%以上の同一性を有する塩基配列からなり、アンモニア酸化細菌に結合するポリヌクレオチド
アンモニア細菌に結合する核酸分子に係る第3の発明は、前記第1又は第2の発明に係る核酸分子において、前記ポリヌクレオチドが、Nitrosomonas属、及び/又はNitrosospira属のアンモニア酸化細菌に結合するポリヌクレオチドである。
アンモニア細菌に結合する核酸分子に係る第4の発明は、前記第3の発明に係る核酸分子において、前記ポリヌクレオチドが、Nitrosomonas europaea、Nitrosomonas eutropha、Nitrosomonas stercoris、Nitrosomonas communis、Nitrosomonas nitrosa、及び/又はNitrosospira multiformisに結合するポリヌクレオチドである。
アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第1の発明は、核酸分子とアンモニア酸化細菌とを接触させる接触工程を含み、その接触工程において前記核酸分子とアンモニア酸化細菌とを結合させることにより、アンモニア酸化細菌を検出するものである。
アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第2の発明は、アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第1の発明において、前記核酸分子が前記第1から第4の核酸分子に係る発明のいずれかに記載の核酸分子である。
アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第3の発明は、アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第1又は第2の発明において、前記接触工程は、前記核酸分子が固定化された担体を用いて、前記核酸分子とアンモニア酸化細菌を接触させ、前記核酸分子とアンモニア酸化細菌とを結合させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第4の発明は、アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記核酸分子は、ポリヌクレオチドと金コロイド粒子とが結合した金コロイド標識核酸分子であり、前記接触工程は、当該金コロイド標識核酸分子をアンモニア酸化細菌と接触させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第5の発明は、アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第1又は第2の発明において、前記核酸分子は標識物質で標識されており、前記接触工程において、標識された前記核酸分子とアンモニア酸化細菌を接触させ、前記核酸分子とアンモニア酸化細菌とを結合させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第6の発明は、アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第5の発明において、前記核酸分子は、前記ポリヌクレオチドと金コロイド粒子とが結合した金コロイド標識核酸分子であり、前記接触工程は、当該金コロイド標識核酸分子をアンモニア酸化細菌と接触させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第7の発明は、アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第5の発明において、前記標識物質は、チオール標識によるものと、ビオチン標識によるものの二種類であり、前記接触工程は、チオール修飾された核酸分子を予め特定表面に固定する予備工程と、核酸分子にアンモニア酸化細菌を接触させる一次接触工程と、アビジン修飾された核酸分子をさらに接触させる二次接触工程と、アビジン修飾されたHRPを接触させる発色工程とを含み、チオール修飾された核酸分子に結合されて特定表面に固定されたアンモニア酸化細菌に対し、ビオチン修飾された核酸分子を結合させたうえ、さらにアビジン修飾されたHRPを結合させ、該HRPにより特定の基質を発光させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第8の発明は、アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第5の発明において、前記核酸分子は、前記ポリヌクレオチドと蛍光色素とが結合した蛍光標識核酸分子であり、前記接触工程は、当該蛍光標識核酸分子をアンモニア酸化細菌と接触させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第9の発明は、アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第1から第8の発明のいずれかにおいて、検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas属及び/又はNitrosospira属である。
アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第10の発明は、アンモニア酸化細菌の検出方法に係る第1から第8の発明において、検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas europaea、Nitrosomonas eutropha、Nitrosomonas stercoris、Nitrosomonas communis、Nitrosomonas nitrosa、及び/又はNitrosospira multiformisである。
アンモニア酸化細菌の検出キットに係る第1の発明は、アンモニア酸化細菌の検出に用いられる検査キットであって、前記第1から第4の核酸分子に係る発明のいずれかに記載の核酸分子が固定化された担体を備えており、その担体をアンモニア酸化細菌に接触させることで、検出するアンモニア酸化細菌を前記核酸分子に結合させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出キットに係る第2の発明は、アンモニア酸化細菌の検出キットに係る第1の発明において、前記核酸分子は、ポリヌクレオチドに金コロイド粒子が結合した金コロイド標識核酸分子である。
アンモニア酸化細菌の検出キットに係る第3の発明は、アンモニア酸化細菌の検出キットに係る第1の発明において、前記標識物質は、チオール標識によるものと、ビオチン標識によるものの二種類であり、チオール修飾された核酸分子は、特定表面に固定されつつアンモニア酸化細菌と結合するものであり、ビオチン修飾された核酸分子は、前記アンモニア酸化細菌に結合し、さらにアビジン修飾されたHRPを結合させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出キットに係る第4の発明は、アンモニア酸化細菌の検出キットに係る第1の発明において、前記核酸分子は、前記ポリヌクレオチドと蛍光色素とが結合した蛍光標識核酸分子であり、前記接触工程は、当該蛍光標識核酸分子をアンモニア酸化細菌と接触させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出キットに係る第5の発明は、アンモニア酸化細菌の検出キットに係る第1から第4の発明において、検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas属及び/又はNitrosospira属である。
アンモニア酸化細菌の検出キットに係る第6の発明は、アンモニア酸化細菌の検出キットに係る第1から第5の発明において、検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas europaea、Nitrosomonas eutropha、Nitrosomonas stercoris、Nitrosomonas communis、Nitrosomonas nitrosa、及び/又はNitrosospira multiformisである。
アンモニア酸化細菌の検出試薬に係る発明は、第1から第4の核酸分子に係る発明のいずれかに記載の核酸分子が標識物質で標識された標識核酸分子を含んでおり、前記標識核酸分子をアンモニア酸化細菌に接触させることで、アンモニア酸化細菌に前記標識核酸分子に結合させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出試薬に係る第2の発明は、アンモニア酸化細菌の検出試薬に係る第1の発明において、前記核酸分子は、ポリヌクレオチドに金コロイド粒子が結合した金コロイド標識核酸分子である。
アンモニア酸化細菌の検出試薬に係る第3の発明は、アンモニア酸化細菌の検出試薬に係る第1の発明において、前記標識物質は、チオール標識によるものと、ビオチン標識によるものの二種類であり、チオール修飾された核酸分子は、特定表面に固定されつつアンモニア酸化細菌と結合するものであり、ビオチン修飾された核酸分子は、前記アンモニア酸化細菌に結合し、さらにアビジン修飾されたHRPを結合させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出試薬に係る第4の発明は、アンモニア酸化細菌の検出試薬に係る第1の発明において、前記核酸分子は、前記ポリヌクレオチドと蛍光色素とが結合した蛍光標識核酸分子であり、前記接触工程は、当該蛍光標識核酸分子をアンモニア酸化細菌と接触させるものである。
アンモニア酸化細菌の検出試薬に係る第5の発明は、アンモニア酸化細菌の検出試薬に係る第1から第4の発明において、検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas属及び/又はNitrosospira属である。
アンモニア酸化細菌の検出試薬に係る第6の発明は、アンモニア酸化細菌の検出試薬に係る第1から第4の発明において、検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas europaea、Nitrosomonas eutropha、Nitrosomonas stercoris、Nitrosomonas communis、Nitrosomonas nitrosa、及び/又はNitrosospira multiformisである。
本発明の核酸分子によれば、アンモニア酸化細菌に特異的に結合するという効果を奏する。また、本発明のアンモニア酸化細菌の検出方法によれば、アンモニア酸化細菌を特異的に検出することができるという効果を奏する。さらに前記核酸分子とアンモニア酸化細菌との結合の有無を、本発明のアンモニア酸化細菌の検出試薬及び検出キットによりアンモニア酸化細菌を特異的に検出できるという効果を奏する。さらに検出試薬及び検出キットは、例えば、水環境中や土壌中に存在するアンモニア酸化細菌の検出に、極めて有用である。
アンモニア酸化細菌を網羅的に識別するDNAアプタマーの選別過程の概略図である。 Cell-SELEX6回目、12回目及び18回目を実施した後に得られたssDNA配列の母集団におけるAOBap1〜AOBap6の存在比の変化を示した図である。 アンモニア酸化細菌に特異的に結合する6種類 (AOBap1〜AOBap6) のDNAアプタマーの二次構造を示した図である。 Cell-SELEX 18回目、24回目及び30回目を実施した後に得られたssDNA配列の母集団におけるAOBap3,7,12,14〜20の存在比の変化を示した図である。 アンモニア酸化細菌に特異的に結合する10種類(AOBap3,7,12,14〜20) のDNAアプタマーの二次構造を示した図である。 Nitrosomonas europaeaを識別するDNAアプタマーの選別過程を説明する概略図である。 Cell-SELEX 4回目、7回目及び11回目を実施後に得たDNAアプタマープールにおけるNEap1〜NEap2DNAアプタマーの存在比を示した図である。 Nitrosomonas europaeaに特異的に結合する2種類 (NEap1〜NEap2) のDNAアプタマーの二次構造を示した図である。 Cell-SELEX 18回目、24回目及び30回目を実施後に得たDNAアプタマープールにおけるNEap5,7〜15DNAアプタマーの存在比を示した図である。 Nitrosomonas europaeaに特異的に結合する10種類 (NEap5,7〜15) のDNAアプタマーの二次構造を示した図である。 DNAアプタマーと金コロイド粒子によるアンモニア酸化細菌測定技術の概略を説明する図である。 DNAアプタマーとビオチン標識およびチオール標識によるアンモニア酸化細菌の標識技術の概略を説明する図である。
アンモニア酸化細菌に結合する核酸分子に係る本発明は、下記(a)〜(d)の少なくとも一つのポリヌクレオチドを含み、
アンモニア酸化細菌に特異的に結合する核酸分子である。
(a)配列番号1〜27のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチド
(b)前記(a)のいずれかの塩基配列に対して、同一性を有する塩基配列からなり、アンモニア酸化細菌に結合するポリヌクレオチド
(c)配列番号28〜54のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチド
(d)前記(c)のいずれかの塩基配列に対して、同一性を有する塩基配列からなり、アンモニア酸化細菌に結合するポリヌクレオチド
本発明において、「アンモニア酸化細菌に結合する」とは、例えば、アンモニア酸化細菌に対する結合能を有している、又は、アンモニア酸化細菌に対する結合活性を有していることを意味する。前記核酸分子とアンモニア酸化細菌との結合は、例えば、前記核酸分子と金コロイド粒子とが結合した金コロイド標識核酸分子を用いた表面プラズモン共鳴分子法等により測定できる。
アンモニア酸化細菌の種類は、Nitrosomonas属やNitrosospira属、更には、Nitorosococcus属等を上げることができ、特に好ましいのはNitrosomonas属やNitrosospira属である。Nitrosomonas属のアンモニア酸化細菌としては、例えば、Nitrosomonas europaea、Nitrosomonas eutropha、Nitrosomonas stercoris、Nitrosomonas communis、Nitrosomonas nitrosa、またNitrosospira属のアンモニア酸化細菌としては、例えば、Nitrosospira multiformisがあげられるがこれに限られるものではない。前記核酸分子は、これらアンモニア酸化細菌の生菌又は死菌に結合する。
前記核酸分子は、アンモニア酸化細菌以外の細菌と比較して、アンモニア酸化細菌に対して特異的に結合するものである。前記アンモニア酸化細菌以外の細菌は、Escherichia coli又はComamonas testosteroni等である。前記核酸分子は、アンモニア酸化細菌以外の細菌と比較して、アンモニア酸化細菌に対して優れた結合力を示す。
前記核酸分子において、前記(a)〜(d)のポリヌクレオチドの構成単位は、例えば、ヌクレオチド残基であり、デオキシリボヌクレオチド残基及びリボヌクレオチド残基があげられる。前記ポリヌクレオチドは、後述するように、例えば、デオキシリボヌクレオチド残基からなるDNA、デオキシリボヌクレオチド残基及びリボヌクレオチド残基を含むDNAであり、さらに、非ヌクレオチド残基を含んでもよい。
前記核酸分子は、例えば、デオキシリボヌクレオチド残基のみから構成されるDNA、1もしくは数個のリボヌクレオチド残基を含むDNA等があげられる。なお、後者の場合、リボヌクレオチド残基の数は、「1もしくは数個」に制限されるものではなく、例えば、前記ポリヌクレオチドにおいて、例えば、1〜76個、好ましくは1〜40個、より好ましくは1〜20個、さらに好ましくは1〜10個、特に好ましくは1〜5個、最も好ましくは1又は2個である。
前記核酸分子は、1もしくは数個の修飾化ヌクレオチド残基を含んでもよい。なお、修飾化ヌクレオチド残基の含有数は「1もしくは数個」に制限されず、例えば、前記ポリヌクレオチドであれば、1〜76個、好ましくは1〜40個、より好ましくは1〜20個、さらに好ましくは1〜10個、特に好ましくは1〜5個、最も好ましくは1又は2個である。
前記修飾化ヌクレオチド残基は、例えば、修飾化デオキシリボヌクレオチド残基及び修飾化リボヌクレオチド残基があげられる。前記修飾化ヌクレオチド残基は、例えば、前記ヌクレオチド残基における糖残基が修飾されたものがあげられる。前記糖残基は、例えば、デオキシリボース残基又はリボース残基があげられる。前記ヌクレオチド残基における修飾部位は、特に制限されず、例えば、前記糖残基の2’位及び/又は4’位があげられる。前記修飾は、例えば、メチル化、フルオロ化、アミノ化、チオ化等があげられる。前記修飾化ヌクレオチド残基は、例えば、塩基としてピリミジン塩基(ピリミジン核)を有するヌクレオチド残基が修飾されたもの、又は、塩基としてプリン塩基(プリン核)を有するヌクレオチド残基が修飾されたものがあげられ、好ましくは前者である。以下、ピリミジン塩基を有するヌクレオチド残基をピリミジンヌクレオチド残基といい、修飾されたピリミジンヌクレオチド残基を修飾化ピリミジンヌクレオチド残基といい、プリン塩基を有するヌクレオチド残基をプリンヌクレオチド残基といい、修飾されたプリンヌクレオチド残基を修飾化プリンヌクレオチド残基という。前記ピリミジンヌクレオチド残基は、例えば、ウラシルを有するウラシルヌクレオチド残基、シトシンを有するシトシンヌクレオチド残基、チミンを有するチミンヌクレオチド残基等があげられる。前記修飾化ヌクレオチド残基において、塩基がピリミジン塩基の場合、例えば、前記糖残基の2’位及び/又は4’位が修飾されていることが好ましい。前記修飾化ヌクレオチド残基の具体例は、例えば、リボース残基の2’位が修飾された、2’−メチル化−ウラシルヌクレオチド残基、2’−メチル化−シトシンヌクレオチド残基、2’−フルオロ化−ウラシルヌクレオチド残基、2’−フルオロ化−シトシンヌクレオチド残基、2’−アミノ化−ウラシルヌクレオチド残基、2’−アミノ化−シトシンヌクレオチド残基、2’−チオ化−ウラシルヌクレオチド残基、2’−チオ化−シトシンヌクレオチド残基等があげられる。
前記ヌクレオチド残基における塩基は、例えば、アデニン(a)、シトシン(c)、グアニン(g)、チミン(t)及びウラシル(u)の天然塩基(非人工塩基)でもよいし、非天然塩基(人工塩基)でもよい。前記人工塩基は、例えば、修飾塩基及び改変塩基等があげられ、前記天然塩基(a、c、g、t又はu)と同様の機能を有することが好ましい。前記同様の機能を有する人工塩基は、例えば、グアニン(g)に代えて、シトシン(c)に結合可能な人工塩基、シトシン(c)に代えて、グアニン(g)に結合可能な人工塩基、アデニン(a)に代えて、チミン(t)又はウラシル(u)に結合可能な人工塩基、チミン(t)に代えて、アデニン(a)に結合可能な人工塩基、ウラシル(u)に代えて、アデニン(a)に結合可能な人工塩基等があげられる。前記修飾塩基は、例えば、メチル化塩基、フルオロ化塩基、アミノ化塩基、チオ化塩基等があげられる。前記修飾塩基の具体例としては、例えば、2’−メチルウラシル、2’−メチルシトシン、2’−フルオロウラシル、2’−フルオロシトシン、2’−アミノウラシル、2’−アミノシトシン、2−チオウラシル、2−チオシトシン等があげられる。本発明において、例えば、a、g、c、t及びuで表わされる塩基は、前記天然塩基の他に、前記天然塩基のそれぞれと同様の機能を有する前記人工塩基の意味も含む。
前記核酸分子は、例えば、1もしくは数個の人工核酸モノマー残基を含んでもよい。前記「1もしくは数個」は、特に制限されず、例えば、前記ポリヌクレオチドにおいて、例えば、1〜76個、好ましくは1〜40個、より好ましくは1〜20個、さらに好ましくは1〜10個、特に好ましくは1〜5個、最も好ましくは1又は2個である。前記人工核酸モノマー残基は、例えば、PNA(ペプチド核酸)、LNA(Locked Nucleic Acid)、ENA(2’−O,4’−C−Ethylenebridged Nucleic Acids)等があげられる。前記モノマー残基における核酸は、例えば、前述と同様である。
前記核酸分子は、例えば、前記(a)〜(d)のいずれかのポリヌクレオチドからなる分子でもよいし、前記ポリヌクレオチドを含む分子でもよい。後者の場合、前記核酸分子は、前記(a)〜(d)のいずれかのポリヌクレオチドを2つ以上含んでもよい。その数は特に制限されるものではなく、例えば、2以上であり、好ましくは2〜20であり、より好ましくは2〜10であり、さらに好ましくは、2又は3である。かかる2つ以上のポリヌクレオチドは、同じ配列でもよいし、異なる配列でもよい。また、これら複数のポリヌクレオチドは、例えば、それぞれが直接的に連結してもよい。
加えて上述のポリヌクレオチドが2つ以上含まれる場合は、例えば、リンカーを介して、それぞれが間接的に連結してもよい。また、かかる複数のポリヌクレオチドは、例えば、リンカー又は付加配列等のいずれかまたは双方を有してもよい。
前記リンカーの構成単位は、例えば、ヌクレオチド残基であり、デオキシリボヌクレオチド残基及びリボヌクレオチド残基等があげられる。前記リンカーは、特に制限されず、例えば、デオキシリボヌクレオチド残基からなるDNA、リボヌクレオチド残基を含むDNA等のポリヌクレオチドがあげられる。前記リンカーの具体例として、例えば、ポリデオキシチミン(ポリdT)、ポリデオキシアデニン(ポリdA)、AとTの繰り返し配列であるポリdAdT等があげられ、好ましくはポリdT、ポリdAdTである。
前記リンカー数は、前記核酸分子に含まれる複数のポリヌクレオチド数によるが、特に制限されない。さらに前記リンカーの塩基数も、特に制限されない。例えば、前記リンカーの塩基数は、1〜200塩基であり、好ましくは1〜20塩基であり、より好ましくは1〜10塩基であり、さらに好ましくは1〜5塩基である。
前記(a)のポリヌクレオチドは、配列番号1〜27のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドである。
AOBap1(配列番号1)
CGTACGGAATTCGCTAGCGAAGCTGCCCGCACTAGCTATTGTTTTTCCGGATTAGTCGGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap2(配列番号2)
CGTACGGAATTCGCTAGCACCTTTACCACCCCCTTACCCCCTGTCTTATCCGGCTTTGGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap3(配列番号3)
CGTACGGAATTCGCTAGCTCACCTTTTTTTACCCCTGACCTTACCCCCTTTTCTCCTGGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap4(配列番号4)
CGTACGGAATTCGCTAGCGGGGGGGGTCGCTTGGTTCTGAATTTTTGTCCCTTTCCTGGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap5(配列番号5)
CGTACGGAATTCGCTAGCTAATATAGGTTGTTATCCTTATTCGCAACTGGGTTGTCGCGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap6(配列番号6)
CGTACGGAATTCGCTAGCCGACCCACCACCCTAACACTCCATCTCTTCAACCAACCCCGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap7(配列番号7)
CGTACGGAATTCGCTAGCTAGATTATATTCATATATAGATGATACATACATTCTATTGGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap12(配列番号8)
CGTACGGAATTCGCTAGCGATGTTAATAGTAAAATGTATATATATTAAGCTTACATAGGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap14(配列番号9)
CGTACGGAATTCGCTAGCAAAAGATGATTATTTTTAACATGAGTATATTATTTGTATTGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap15(配列番号10)
CGTACGGAATTCGCTAGCTGATAATATTGATTGTATTATATGTTGTTTCATAATTGTAGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap16(配列番号11)
CGTACGGAATTCGCTAGCTATTAATAAAGATATTATATAAAGATACTATTTACCTGATGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap17(配列番号12)
CGTACGGAATTCGCTAGCAAAATGTTTTATACTAGTTATGGTGATATATATATCTTTAGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap18(配列番号13)
CGTACGGAATTCGCTAGCATAATTTGATAGATGTATAAATAGATAAATATTCTTCCTGGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap19(配列番号14)
CGTACGGAATTCGCTAGCTAGATATCTAAATATTTTAAGTCTAAATAACCCATTAATTGGATCCGAGCTCCACGTG
AOBap20(配列番号15)
CGTACGGAATTCGCTAGCTATTTATATTGAAAGAGTATAGATTTGGTATTACTATATGGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap1(配列番号16)
CGTACGGAATTCGCTAGCGGCTTTGTGCCGCGGAGAGTTTCCCAGTAGGTTTTTGCCTGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap2(配列番号17)
CGTACGGAATTCGCTAGCGGCACTTTTTTCGAGTTGTATCACTTGTGTGGGTTTTTATGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap5(配列番号18)
CGTACGGAATTCGCTAGCACAGAAGAAATGGTAATATTAATATAAACTAGACTATATAGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap7(配列番号19)
CGTACGGAATTCGCTAGCTGAATAATATAAAAGTAAAATCTTATTAAAATTTGTGTTAGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap8(配列番号20)
CGTACGGAATTCGCTAGCGAATACGTTCTTTATATTTTCCCTTTTTCTGTACTGATCCGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap9(配列番号21)
CGTACGGAATTCGCTAGCAGTAATAGTAAATAAAATATCTCAATTATATATATGTCTTGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap10(配列番号22)
CGTACGGAATTCGCTAGCACACTCAATTAAATAAAATACTTATATAACTATTATTTTGGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap11(配列番号23)
CGTACGGAATTCGCTAGCTCCTAAGATAATTATTAAGACGAGATAAATTTATAATAATGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap12(配列番号24)
CGTACGGAATTCGCTAGCAACTTTATAGTTAAAAGAAATATATAATAATCTTACTAATGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap13(配列番号25)
CGTACGGAATTCGCTAGCTAAATGTAAAACTATTGAAAAATTGATCTCTTAATATATTGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap14(配列番号26)
CGTACGGAATTCGCTAGCTTATTTAAAAGAATTGTTTTTCATAGATAACATGATATATGGATCCGAGCTCCACGTG
NEap15(配列番号27)
CGTACGGAATTCGCTAGCAAAGATGATAAAACATAGAGCATAATAATAATTATAATTAGGATCCGAGCTCCACGTG
前記(b)において、「同一性」を有する塩基配列とは、アンモニア酸化細菌に結合する能力を消失しない範囲で改変された塩基配列をいう。例えば、前記(a)のいずれかの塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入及び/又は付加された塩基配列からなるものである。
また、「同一性」を有する塩基配列とは、例えば、前記(c)のいずれかの塩基配列において、80%以上、85%以上であり、好ましくは90%以上であり、より好ましくは95%以上、96%以上、97%以上、さらに好ましくは98%以上、特に好ましくは99%以上、非常に好ましくは100%の塩基配列が同一である塩基配列をいう。この同一性は、例えば、解析ソフトウェアGENETYX(登録商標)等を用いて、デフォルトのパラメータにより算出できる。
前記(a)又は(b)のポリヌクレオチドは、例えば、Escherichia coli又はComamonas testosteroni等に実質的に結合しない。「実質的に結合しない」とは、例えば、前記核酸分子とEscherichia coli又はComamonas testosteroni等との結合を検出した際に、検出限界以下であることも含む。
また(c)のポリヌクレオチドは、(a)のポリヌクレオチドの配列からフォワードプライマー(CGTACGGAATTCGCTAGC)とリバースプライマー(GGATCCGAGCTCCACGTG)の配列を除いた配列番号28〜54のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドである。
AOBap1-40(配列番号28)
GAAGCTGCCCGCACTAGCTATTGTTTTTCCGGATTAGTCG
AOBap2-40(配列番号29)
ACCTTTACCACCCCCTTACCCCCTGTCTTATCCGGCTTTG
AOBap3-40(配列番号30)
TCACCTTTTTTTACCCCTGACCTTACCCCCTTTTCTCCTG
AOBap4-40(配列番号31)
GGGGGGGGTCGCTTGGTTCTGAATTTTTGTCCCTTTCCTG
AOBap5-40(配列番号32)
TAATATAGGTTGTTATCCTTATTCGCAACTGGGTTGTCGC
AOBap6-40(配列番号33)
CGACCCACCACCCTAACACTCCATCTCTTCAACCAACCCC
AOBap7-40(配列番号34)
TAGATTATATTCATATATAGATGATACATACATTCTATTG
AOBap12-40(配列番号35)
GATGTTAATAGTAAAATGTATATATATTAAGCTTACATAG
AOBap14-40(配列番号36)
AAAAGATGATTATTTTTAACATGAGTATATTATTTGTATT
AOBap15-40(配列番号37)
TGATAATATTGATTGTATTATATGTTGTTTCATAATTGTA
AOBap16-40(配列番号38)
TATTAATAAAGATATTATATAAAGATACTATTTACCTGAT
AOBap17-40(配列番号39)
AAAATGTTTTATACTAGTTATGGTGATATATATATCTTTA
AOBap18-40(配列番号40)
ATAATTTGATAGATGTATAAATAGATAAATATTCTTCCTG
AOBap19-40(配列番号41)
TAGATATCTAAATATTTTAAGTCTAAATAACCCATTAATT
AOBap20-40(配列番号42)
TATTTATATTGAAAGAGTATAGATTTGGTATTACTATATG
NEap1-40(配列番号43)
GGCTTTGTGCCGCGGAGAGTTTCCCAGTAGGTTTTTGCCT
NEap2-40(配列番号44)
GGCACTTTTTTCGAGTTGTATCACTTGTGTGGGTTTTTAT
NEap5-40(配列番号45)
ACAGAAGAAATGGTAATATTAATATAAACTAGACTATATA
NEap7-40(配列番号46)
TGAATAATATAAAAGTAAAATCTTATTAAAATTTGTGTTA
NEap8-40(配列番号47)
GAATACGTTCTTTATATTTTCCCTTTTTCTGTACTGATCC
NEap9-40(配列番号48)
AGTAATAGTAAATAAAATATCTCAATTATATATATGTCTT
NEap10-40(配列番号49)
ACACTCAATTAAATAAAATACTTATATAACTATTATTTTG
NEap11-40(配列番号50)
TCCTAAGATAATTATTAAGACGAGATAAATTTATAATAAT
NEap12-40(配列番号51)
AACTTTATAGTTAAAAGAAATATATAATAATCTTACTAAT
NEap13-40(配列番号52)
TAAATGTAAAACTATTGAAAAATTGATCTCTTAATATATT
NEap14-40(配列番号53)
TTATTTAAAAGAATTGTTTTTCATAGATAACATGATATAT
NEap15-40(配列番号54)
AAAGATGATAAAACATAGAGCATAATAATAATTATAATTA
前記(d)において、「同一性」を有する塩基配列とは、アンモニア酸化細菌に結合する能力を消失しない範囲で改変された塩基配列をいう。例えば、前記(c)のいずれかの塩基配列において、1もしくは数個の塩基が欠失、置換、挿入及び/又は付加された塩基配列からなるものである。
また、「同一性」を有する塩基配列とは、例えば、前記(a)のいずれかの塩基配列において、80%以上、85%以上であり、好ましくは90%以上であり、より好ましくは95%以上、96%以上、97%以上、さらに好ましくは98%以上、特に好ましくは99%以上、非常に好ましくは100%の塩基配列が同一である塩基配列をいう。前記同一性は、例えば、解析ソフトウェアGENETYX(登録商標)等を用いて、デフォルトのパラメータにより算出できる。
前記核酸分子において、前記ポリヌクレオチドは、一本鎖ポリヌクレオチドであることが好ましい。前記一本鎖ポリヌクレオチドは、例えば、自己アニーリングによりステム構造及びループ構造を形成可能であることが好ましい。前記ポリヌクレオチドは、例えば、ステムループ構造、インターナルループ構造及び/又はバルジ構造等を形成可能であることが好ましい。
前記核酸分子は、例えば、二本鎖でもよい。二本鎖の場合、例えば、一方の一本鎖ポリヌクレオチドは、前記(a)〜(d)のいずれかのポリヌクレオチドを含み、他方の一本鎖ポリヌクレオチドは、制限されない。前記他方の一本鎖ポリヌクレオチドは、例えば、前記(a)〜(d)のいずれかのポリヌクレオチドに相補的な塩基配列を含むポリヌクレオチドがあげられる。前記核酸分子が二本鎖の場合、例えば、使用に先立って、変性等により、一本鎖ポリヌクレオチドに解離させることが好ましい。また、解離した前記(a)〜(d)のいずれかの一本鎖ポリヌクレオチドは、例えば、前述のように、ステム構造及びループ構造を形成していることが好ましい。
本発明において、「ステム構造及びループ構造を形成している」とは、例えば、実際にステム構造及びループ構造を形成すること、ならびに、ステム構造及びループ構造が形成されていなくても、条件によってステム構造及びループ構造を形成可能なことも含む。「ステム構造及びループ構造を形成可能」とは、例えば、実験的に確認した場合、及び、コンピュータ等のシミュレーションで予測した場合の双方を含む。
前記核酸分子は、例えば、ヌクレアーゼ耐性であることが好ましい。前記核酸分子は、ヌクレアーゼ耐性のため、例えば、前記修飾化ヌクレオチド残基及び/又は前記人工核酸モノマー残基を有することが好ましい。前記核酸分子は、ヌクレアーゼ耐性のため、例えば、5’末端又は3’末端に、PEG(ポリエチレングリコール)又はデオキシチミジン等が結合してもよい。
前記核酸分子は、例えば、さらに付加配列を有してもよい。前記付加配列は、例えば、前記核酸分子の5’末端及び3’末端の少なくとも一方に結合していることが好ましく、より好ましくは3’末端である。前記付加配列は、特に制限されない。前記付加配列の長さは、特に制限されず、例えば、1〜200塩基長であり、好ましくは1〜50塩基長であり、より好ましくは1〜25塩基長、さらに好ましくは18〜24塩基長である。前記付加配列の構成単位は、例えば、ヌクレオチド残基であり、デオキシリボヌクレオチド残基及びリボヌクレオチド残基等があげられる。前記付加配列は、特に制限されず、例えば、デオキシリボヌクレオチド残基からなるDNA、リボヌクレオチド残基を含むDNA等のポリヌクレオチドがあげられる。前記付加配列の具体例として、例えば、ポリdT、ポリdA等があげられる。
前記核酸分子は、例えば、さらに標識物質を有してもよい。前記標識物質は、特に制限されず、例えば、蛍光物質、色素、同位体、酵素等があげられる。前記蛍光物質は、例えば、ピレン、TAMRA、フルオレセイン、Cy3色素、Cy5色素、FAM色素、ローダミン色素、テキサスレッド色素、JOE、MAX、HEX、TYE等の蛍光団があげられ、前記色素は、例えば、Alexa488、Alexa647等のAlexa色素等があげられる。前記標識物質は、前記核酸分子に結合していればよく、結合箇所の制限はない。結合箇所は、好ましくは、5’末端及び3’末端の少なくとも一方に結合していればよく、より好ましくは5’末端に結合している。
前記標識物質は、例えばチオール標識又はビオチン標識であってもよい。チオール標識された核酸分子がガラス等に固定され、その核酸分子にアンモニア酸化細菌を付着させる。この結果、アンモニア酸化細菌はガラス等の上に固定される。固定されたアンモニア酸化細菌にビオチン化した核酸分子(ビオチン修飾機能性核酸分子)を結合させ、さらにアビジン修飾されたHRP(Horseradish peroxidase)を結合させ、基質を添加することによりHRPで基質が発色することにより、アンモニア酸化細菌を検出することができる。前記標識物質は、例えば、前記核酸分子に直接的に連結してもよいし、リンカーを介して、間接的に連結してもよい。前記リンカーは、特に制限されず、例えば、前述の例示を援用できる。
前記核酸分子及びそれを修飾した核酸分子の製造方法は、特に制限されず、例えば、化学合成を利用した核酸合成方法等、遺伝子工学的手法、公知の方法により合成できる。
前記検出方法は、前述のように、アンモニア酸化細菌の検出方法であって、試料と前記核酸分子とを接触させ、前記試料中のアンモニア酸化細菌と前記核酸分子とを結合させることにより、前記試料中のアンモニア酸化細菌を検出する検出工程を含むことを特徴とする。前記検出方法は、前記核酸分子を使用することが特徴であって、その他の工程及び条件等は、特に制限されない。
本発明によれば、前記核酸分子が、アンモニア酸化細菌に特異的に結合することから、例えば、アンモニア酸化細菌と前記核酸分子との結合を検出することによって、試料中のアンモニア酸化細菌を特異的に検出可能である。具体的には、例えば、試料中のアンモニア酸化細菌の有無又はアンモニア酸化細菌の量を分析可能であることから、定性又は定量も可能である。本発明によれば、アンモニア酸化細菌の中でも、例えば、Nitrosomonas europaea、Nitrosomonas eutropha、Nitrosomonas stercoris、Nitrosomonas communis、Nitrosomonas nitrosa、及び/又はNitrosospira multiformisを特異的に検出できる。
前記検出工程は、例えば、前記試料と前記核酸分子とを接触させて、前記試料中アンモニア酸化細菌と前記核酸分子とを結合させる接触工程と、アンモニア酸化細菌と前記核酸分子との結合を検出する結合検出工程とを含む。また、前記検出工程は、例えば、さらに、前記結合検出工程の結果に基づいて、前記試料中のアンモニア酸化細菌の有無又は量を分析する工程を含む。
前記接触工程において、前記試料と前記核酸分子との接触条件は、特に制限されない。接触温度は、例えば、4〜37℃であり、好ましくは18〜25℃であり、接触時間は、例えば、10〜120分であり、好ましくは30〜60分である。
前記接触工程において、前記核酸分子は、未固定の遊離した核酸分子でもよい。その場合、例えば、容器内で、前記試料と接触させることができる。前記核酸分子が、例えば、前記標識物質を有していれば、アンモニア酸化細菌に付着した前記核酸分子を介して、アンモニア酸化細菌の検出が可能となる。
前記接触工程において、前記核酸分子は、例えば、担体に固定化された固定化核酸分子でもよい。なお、前記核酸分子は、取扱性に優れることから、前記固定化核酸分子が好ましい。前記担体は、特に制限されず、例えば、基板、ビーズ、容器等があげられ、前記容器は、例えば、マイクロプレート、チューブ等があげられる。
前記核酸分子は、例えば、担体に固定化して使用する場合、前記核酸分子の5’末端及び3’末端のいずれかを固定化することが好ましく、より好ましくは3’末端である。前記核酸分子を固定化する場合、例えば、前記核酸分子は、前記担体に、直接的に固定化してもよいし、間接的に固定化してもよい。後者の場合、例えば、前記付加配列を介して固定化することが好ましい。
前記結合検出工程は、前述のように、前記試料中のアンモニア酸化細菌と前記核酸分子との結合を検出する工程である。前記両者の結合の有無を検出することによって、例えば、前記試料中のアンモニア酸化細菌の有無を分析(定性)でき、また、前記両者の結合の程度(結合量)を検出することによって、例えば、前記試料中のアンモニア酸化細菌の量を分析(定量)できる。
アンモニア酸化細菌と前記核酸分子との結合が検出できなかった場合は、前記試料中にアンモニア酸化細菌は存在しないと判断でき、前記結合が検出された場合は、前記試料中にアンモニア酸化細菌が存在すると判断できる。また、予め、アンモニア酸化細菌の細菌数と、結合量との相関関係を求めておき、前記相関関係に基づいて、前記結合量から、前記試料中のアンモニア酸化細菌の細菌数を計測することもできる。
アンモニア酸化細菌と前記核酸分子との結合の検出方法は、特に制限されない。前記方法は、例えば、物質間の結合を検出する従来公知の方法が採用でき、具体例として、表面プラズモン共鳴分析法、蛍光偏光法等があげられる。
例えば、表面プラズモン共鳴分析法では、前記核酸分子と、金コロイドを結合して金コロイド標識核酸分子を得る金コロイド標識ステップと、当該金コロイド標識核酸分子をアンモニア酸化細菌と結合させる金コロイド標識核酸分子結合ステップを有することにより、アンモニア酸化細菌を検出できる。
具体的には、以下の通りである(図11)。
1)金ナノ粒子で修飾した前記核酸分子により、アンモニア酸化細菌のみを選択的に識別する。
2)選択的に識別された金ナノ粒子が凝集し、表面プラズモン共鳴が生じる。
3)表面プラズモン共鳴に起因する可視光領域での色調変化が起こる。
4)色調変化を吸光度として定量測定する。
また、例えば、図12に示すように、チオール標識された核酸分子がガラス等に固定され、その核酸分子にアンモニア酸化細菌を付着させる。この結果、アンモニア酸化細菌はガラス等の上に固定される。固定されたアンモニア酸化細菌にビオチン化した核酸分子(ビオチン修飾機能性核酸分子)を結合させ、さらにアビジン修飾されたHRP(Horseradish peroxidase)を結合させ、基質を添加することによりHRPで基質が発色することにより、アンモニア酸化細菌を検出することができる。
[検出試薬]
前記接触工程において、前記核酸分子が未固定の遊離した核酸分子である場合、容器等の中で混合することで、前記試料と接触させることができる。前記核酸分子が、前記標識物質を有している場合、アンモニア酸化細菌に結合した前記標識物質に基づき、前記標識物質量を光学顕微鏡、蛍光顕微鏡、吸光度計等を用い観測、測定することでアンモニア酸化細菌を検出できる。本検出試薬は、前記核酸分子を含んでいればよく、その他の構成は何ら制限されない。前記標識物質は、前記核酸分子に結合していればよく、結合箇所の制限はない。結合箇所は、好ましくは、5’末端及び3’末端の少なくとも一方に結合していればよく、より好ましくは5’末端に結合している。
[検出キット]
また、アンモニア酸化細菌の検出するために、前記核酸分子を用いた検出手段をキット化してもよい。検出キットは、前記核酸分子を含むことを特徴とする。前記検出キットは、前記核酸分子を含んでいればよく、その他の構成は何ら制限されない。
前記検査キットは、前記核酸分子が固定化された担体を備えており、その担体をアンモニア酸化細菌に接触させることで、検出するアンモニア酸化細菌を前記核酸分子に結合させるものである。前記検出キットを使用すれば、アンモニア酸化細菌の検出を容易に行うことができる。
前記核酸分子は、例えば、ポリヌクレオチドに金コロイド粒子が結合した金コロイド標識核酸分子であることを特徴とするアンモニア酸化細菌の検出キットである。その他に、チオール標識が核酸分子に結合したチオール修飾機能性核酸分子を使用し、ビオチン化した核酸分子(ビオチン修飾機能性核酸分子)にHRPを結合させたものを使用する検出キットがある。
[検出デバイス]
アンモニア酸化細菌の検出デバイスとしてもよい。前記検出デバイスは、前記核酸分子を含むことを特徴とする。前記検出デバイスは、前記核酸分子を含んでいればよく、その他の構成は何ら制限されない。前記検出デバイスを使用すれば、前述のように、例えば、アンモニア酸化細菌の検出等を行うことができる。
前記検出デバイスは、例えば、さらに担体を有し、前記担体に前記核酸分子が配置されている。前記核酸分子は、前記担体に固定化されていることが好ましい。前記担体の種類及び前記核酸分子の固定化は、例えば、前述の通りである。前記検出デバイスの使用方法は、特に制限されず、前記核酸分子及び前記検出方法を援用できる。
前記核酸分子は、前述のように、アンモニア酸化細菌への結合性を示す。このため、前記核酸分子の用途は、アンモニア酸化細菌への結合性を利用する用途であれば、特に制限されない。
本発明において、前記試料は、特に制限されない。前記試料は、例えば、地下水、河川水、海水、生活排水、土壌等があげられる。
前記試料は、例えば、採取したものを、そのまま前記検出方法に使用してもよいし、前記採取物を種として培地で培養を行い、得られた培養物を本発明の検出方法に試料として使用してもよい。
つぎに、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、下記実施例により制限されない。市販の試薬は、特に示さない限り、それらのプロトコールに基づいて使用した。
[実施例1]
アンモニア酸化細菌を網羅的に識別できる核酸分子(以下、DNAアプタマーともいう)の選別を行った。
1.5 mL容プラスチックチューブを用い、調製したRandom library nucleotides (5'-CGTACGGAATTCGCTAGC-N40-GGATCCGAGCTCCACGTG-3' [100 pmol・μL-1] ) 15 μLに、Selection buffer(137 mM NaCl、2.7 mM KCl、4.3 mM Na2HPO4・7H2O、1.5 mM KH2PO4、1.4 mM MgCl2)135 μLを添加し混合した。Random library nucleotidesのプライマー配列は、Song, M.らの配列を用いた(Sci. Rep.、7、43641、2017)。
Random library nucleotidesとSelection bufferを入れた1.5mL容プラスチックチューブをヒートブロックにて95 ℃で5分間加温した後、氷浴で15分間静置した。
6種のアンモニア酸化細菌 内、107cells・ml-1に調整した1種のアンモニア酸化細菌の生菌液850 μLをRandom library nucleotidesとSelection bufferを加えた1.5mL容プラスチックチューブに添加した。
前記の6種のアンモニア酸化細菌とは、Nitrosomonas europaea(NBRC14298株)、Nitrosomonas stercoris(NBRC110753株)、Nitrosomonas nitrosa(DSM28438株)、Nitrosomonas eutropha(DSM101675株)、Nitrosomonas communis(DSM28436株)、Nitrosospira multiformis(DSM101674株)を指す。
1.5mL容プラスチックチューブ内のRandom library nucleotidesとアンモニア酸化細菌の生菌を、振盪器を用いて撹拌 (220 rpm) しながら、室温で45分間反応させた。
遠心分離装置 (16000 g×5分、25 ℃) を用いて、反応液を遠心分離した後、上清をのみを捨てることで、アンモニア酸化細菌の生菌に結合したRandom library nucleotidesを回収した。
Random library nucleotides結合したアンモニア酸化細菌の生菌に、1mLのSelection bufferを用いて、2回洗浄した。
アンモニア酸化細菌の生菌に結合したRandom library nucleotidesを水層に抽出するために、アンモニア酸化細菌の生菌に結合したRandom library nucleotides の入った容器にNuclease-waterを100 μL添加し、95 ℃で5分間温めた。
その溶液を遠心分離(8,000 g×6分、25 ℃)し、水層に抽出したRandom library nucleotidesを1.5 mL容プラスチックチューブに回収した。そのRandom library nucleotidesを1/10倍に希釈した。
0.2 mL容プラスチックチューブを用いて、Promega社製GoTaq Green Master Mix (10 μL)、10 μM のフォワードプライマー (5’-CGTACGGAATTCGCTAGC-3’) (4 μL)、0.6μMのリバースプライマー(5’-CACGTGGAGCTCGGATCC-3’) (2 μL) 及びMQ (2 μL) を含む溶液に、前記の希釈したRandom library nucleotidesを2μL添加した。以下、この溶液をRLN反応液という。なお、フォワードプライマーとリバースプライマーの配列は、Song, M.らの配列を用いた(Sci. Rep.、7、43641、2017)。
Cell-systematic evolution of ligands by exponential enrichment法 (以下、Cell-SELEX法)の1回の操作において、前記RLN反応液を添加した0.2 mL容プラスチックチューブを8本用意した。その後、前記0.2mL容プラスチックチューブ8本をバイオラッド社製T100サーマルサイクラーにセットし、変性反応 (95℃、30 秒)、 アニーリング反応 (56.3 ℃、30秒)、 伸長反応(72 ℃、10秒) のステップを15回繰り返すアシンメトリックPCRを行った。理論上、アシンメトリックPCR増幅産物には、フォワードプライマーにて増幅されたsingle strand DNA (ssDNAという) が多く含まれる。
アシンメトリックPCR反応後の溶液は、1.5mL容プラスチックチューブに全て回収した後、アシンメトリックPCR増幅産物は、9 % (%T) アクリルアミドゲル電気泳動によって確認した。
その後、ZYMO RESEARCH社製 ssDNA/RNA Clean & Concentratorキットを用いて、アシンメトリックPCR増幅産物内のssDNAのみを精製・濃縮した。
先に用いたアンモニア酸化細菌と異なる種のアンモニア酸化細菌を107 cells・ml-1に調整し、生菌液として850 μLをssDNAとSelection bufferの入った1.5mL容プラスチックチューブに添加し、上記の操作を繰り返した(図1)。
濃縮されたssDNAは、再び、別のアンモニア酸化細菌種へ結合させた。図1に示すように、Cell-SELEX法による操作を6種のアンモニア酸化細菌に対してそれぞれ3回ずつ (合計18回)行った。
さらに、6回目、12回目及び24回目のCell-SELEX法終了時において、非標的微生物であるEscherichia coli(Top10株)、Comamonas testosteroni(NBRC12047株)およびPaenibacillus illinoisensis (NBRC15959株) をそれぞれ用いたカウンターセレクションを行った。
<カウンターセレクション>
カウンターセレクションは、以下のとおり行った(図1)。
1.5mL容プラスチックチューブ内で、15μLの前記ssDNAと135 μLのSelection bufferを混合した。
ssDNAとSelection bufferを入れた1.5mL容プラスチックチューブをヒートブロックにて95 ℃で5分間加温した後、氷浴で15分間静置した。
107 cells・ml-1に調製したEscherichia coli、Comamonas testosteroni又はPaenibacillus illinoisensisの生菌液850 μLをssDNAとSelection bufferが入った 1.5mL容プラスチックチューブに添加した。
1.5mL容プラスチックチューブ内のssDNAとEscherichia coli、Comamonas testosteroni又はPaenibacillus illinoisensisの生菌を、振盪器を用いて撹拌 (220 rpm) しながら、室温で45分間反応させた。
遠心分離装置 (14000 rpm×5分, 25℃) を用いて、反応液と菌体を分離した後、図1に示すとおり、Escherichia coli、Comamonas testosteroni又はPaenibacillus illinoisensisの生菌に結合したssDNAを除くため、上清のみを回収した。
上清に含まれるssDNAをエタノール沈殿させた後、沈殿したssDNAをNuclease-water (100 μL) に溶解しssDNA溶解液とした。
0.2 mL容プラスチックチューブを用い、Promega社製GoTaq Green Master Mix (10 μL)、10 μM のフォワードプライマー (5’-CGTACGGAATTCGCTAGC-3’) (4 μL)、0.6μMのリバースプライマー(5’-CACGTGGAGCTCGGATCC-3’) (2 μL) 及びMQ (2 μL) を含む溶液に、前記ssDNA溶解液を2 μL添加した。以下、この溶液を上清溶液という。0.2 mL容プラスチックチューブは、Cell-SELEX法の1回の操作において、8本用意した。
上清溶液の入った0.2 mL容プラスチックチューブ5本をバイオラッド社製T100サーマルサイクラーにセットし、変性反応 (95 ℃、30 秒)、 アニーリング反応 (56.3 ℃、30秒)、 伸長反応 (72 ℃、10秒) のステップを15回繰り返すアシンメトリックPCRを行った。
アシンメトリックPCR反応後の溶液は、1.5 mL容プラスチックチューブに全て回収した後、アシンメトリックPCR増幅産物は、10 % (%T) アクリルアミドゲル電気泳動によって確認した。
その後、ZYMO RESEARCH社製 ssDNA/RNA Clean & Concentratorキットを用いて、アシンメトリックPCR増幅産物内のssDNAのみを精製・濃縮した。
Cell-SELEX7回目、11回目及び18回目を実施した後に得られたssDNA配列は、次世代シーケンサー、イルミナ社製Miseqによって解析した。次世代シーケンサーで得られたssDNA配列の母集団は、それぞれ約10万〜12万リードから構成される。
USEARCH v9.0.2132プログラム(https://www.drive5.com/usearch/) によって、各母集団における配列相同性100 %のssDNA塩基配列の特定と母集団における存在比を得た。
表1における6種のssDNA配列(以下、AOBap1〜AOBap6) は、Cell-SELEX 18回目の母集団における存在比が1.8%以上を示し、アンモニア酸化細菌を網羅的に (少なくても6種のアンモニア酸化細菌) に識別できるDNAアプタマーの塩基配列、長さ及びG+C含量を示した。
以上の操作を6種類のアンモニア酸化細菌に対し、1種類ずつ行い、6種類のアンモニア酸化細菌に結合するDNAアプタマーを得た(表1)。
図2には、Cell-SELEX法の過程において、前記6種のDNAアプタマーの濃縮過程を示す存在比を示した。
図3に温度25℃、反応液中に含まれる[Na+]濃度137 mM及び [Mg2+] 濃度1.4 mMの条件における、前記6種のDNAアプタマーの二次構造を示す。図3の作成に当たっては、mfold software(http://unafold.rna.albany.edu/?q=mfold/download-mfold)を用いた。
[実施例2]
実施例2では、基本的には実施例1と同様の方法によるものであり、Cell-SELEX法の操作回数を増加させることにより、他のDNAアプタマーの選別を行った。具体的には、Cell-SELEX法の操作回数を30回とし、24回目及び30回目の実施により得られたssDNA配列を解析した。ここでのssDNA配列は、実施例1と同様に、次世代シーケンサー、イルミナ社製Miseqによって解析した。次世代シーケンサーで得られたssDNA配列の母集団は、それぞれ約10万〜12万リードから構成される。
USEARCH v9.0.2132プログラム(https://www.drive5.com/usearch/) によって、各母集団における配列相同性100 %のssDNA塩基配列の特定と母集団における存在比を得た。
表2における10種のssDNA配列(以下、AOBap3,7,12,14〜20) は、Cell-SELEX 30回目の母集団における存在比が1.5%以上を示し、アンモニア酸化細菌を網羅的に (少なくても6種のアンモニア酸化細菌) に識別できるDNAアプタマーの塩基配列、長さ及びG+C含量を示した。なお、AOBap3については、実施例1においても確認されている。
以上の操作を6種類のアンモニア酸化細菌に対し、1種類ずつ行い、6種類のアンモニア酸化細菌に結合するDNAアプタマーを得た(表2)。
図4には、Cell-SELEX法の過程において、前記5種のDNAアプタマーの濃縮過程を示す存在比を示した。なお、図4中のAOBap3については、実施例1において示されているが、3つのデータセット(実施例1)と5つのデータセット(実施例2)による差違を生じているが、これは総リード数が異なるための結果であり、絶対値としてのリード数は同じものである。
図5に温度25℃、反応液中に含まれる[Na+]濃度137 mM及び [Mg2+] 濃度1.4 mMの条件における、前記5種のDNAアプタマーの二次構造を示す。図5の作成に当たっては、mfold software(http://unafold.rna.albany.edu/?q=mfold/download-mfold)を用いた。
[実施例3]
Nitrosomonas europaea のみを識別できるDNAアプタマーを選別した(図6)。
Nitrosomonas europaea のみに結合するRandom library nucleotides を得る方法は、実施例1にしたがった。Cell-SELEX法による操作をNitrosomonas europaeaの生菌に対して11回行った。なお、Nitrosomonas europaeaは、 NBRC14298株を用いた。
さらに、7回目及び11回目のCell-SELEX法終了時において、非標的微生物であるEscherichia coli Top10株及びComamonas testosteroni NBRC12047株をそれぞれ用いたカウンターセレクションを実施例1と同様に行った(図6)。
次世代シーケンサーで得られたssDNA配列の母集団は、それぞれ約10万〜12万リードから構成される。
USEARCH v9.0.2132プログラム(https://www.drive5.com/usearch/) によって、各母集団における配列相同性100 %のssDNA塩基配列の特定と母集団における存在比を得た。
表3には、2種のssDNA配列 (以下、NEap1〜NEap2) は、Cell-SELEX 11回目の母集団における存在比が0.5%以上を示し、Nitrosomonas europaeaを識別できるDNAアプタマーの塩基配列、長さ及びG+C含量を示した。
図7には、Cell-SELEX法の過程において、前記2種のDNAアプタマーの濃縮過程を示す存在比を示した。
図8に温度25℃、反応液中に含まれる[Na+]濃度137 mM及び [Mg2+] 濃度1.4 mMの条件における、前記2種のDNAアプタマーの二次構造を示す。図8の作成に当たっては、mfold software(http://unafold.rna.albany.edu/?q=mfold/download-mfold)を用いた。
[実施例4]
実施例4は、基本的に実施例3と同じ方法とし、Cell-SELEX法の操作回数を増加させることにより、Nitrosomonas europaea のみを識別できる他のDNAアプタマーを選別した。具体的には、Cell-SELEX法による操作をNitrosomonas europaeaの生菌に対して30回行った。Cell-SELEX法操作が7回目、11回目及び18回目の終了時において、非標的微生物であるEscherichia coli Top10、Comamonas testosteroni NBRC12047株及びPaenibacillus illinoisensis NBRC15959株をそれぞれ用いたカウンターセレクションを実施例1と同様に行った。なお、Nitrosomonas europaeaは、 NBRC14298株を用いた。
次世代シーケンサーで得られたssDNA配列の母集団は、それぞれ約10万〜12万リードから構成される。
USEARCH v9.0.2132プログラム(https://www.drive5.com/usearch/) によって、各母集団における配列相同性100 %のssDNA塩基配列の特定と母集団における存在比を得た。
表4には、10種のssDNA配列 (以下、NEap5,7〜15) は、Cell-SELEX 30回目の母集団における存在比が2.7%以上を示し、Nitrosomonas europaeaを識別できるDNAアプタマーの塩基配列、長さ及びG+C含量を示した。
図9には、Cell-SELEX法の過程において、前記10種のDNAアプタマーの濃縮過程を示す存在比を示した。
図10に温度25℃、反応液中に含まれる[Na+]濃度137 mM及び [Mg2+] 濃度1.4 mMの条件における、前記5種のDNAアプタマーの二次構造を示す。図10の作成に当たっては、mfold software(http://unafold.rna.albany.edu/?q=mfold/download-mfold)を用いた。
[実施例5]
アンモニア酸化細菌に対して特異的なDNAアプタマーの5'端に蛍光標識を付加した蛍光DNAアプタマーを用いて、アンモニア酸化細菌の菌数を定量した。蛍光標識はとくに限定されるものではなく、例えば、6-Aminofluorescein (FAM) やAlexa Fluor488等が上げられる。
1.5mL容プラスチックチューブに対して、100 μLの蛍光DNAアプタマー (10 pmol・μL-1) 溶液を添加する。蛍光DNAアプタマー (10 pmol・μL-1) をアルミブロック恒温槽ドライサーモユニット(DTU-1CN, タイテック社製) において95℃で5分間反応させた後、氷水で15分間静置させ、107 cell・mL-1に調整した 菌液 (192 μL) に対して、蛍光DNAアプタマーを8μL添加した。蛍光DNAアプタマーの最終濃度は400 nMとした。
ボルテックスミキサー (FB15013, サーモフィッシャーサイエンティフィック社製) を用いて、室温にて、蛍光DNAアプタマーと菌液を添加した1.5mLチューブを45分間撹拌した。該チューブを遠心分離装置 (8,000 g×5分, 25℃) を用いて、反応液と菌体を分離させた後、上清のみを捨て、蛍光DNAアプタマーが付着した菌体を回収した。
菌体を回収した1.5 mLチューブにSelection buffer 1 mLを添加した後、手でチューブを上下することによって撹拌した。Selection bufferとは、137 mM NaCl2, 2.7 mM KCl, 4.3 mM Na2HPO4・7H2O, 1.5 mM KH2PO4, 1.4 mM MgCl2を含む溶液である。再び遠心分離を行い、Selection bufferに懸濁した。この操作を合計3回行った。さらに遠心分離を行い、その上清を捨てた1.5 mLチューブに対して、DNA/RNAfree-waterを200 μL入れた後、アルミブロック恒温槽ドライサーモユニット (DTU-1CN, タイテック社製) において95℃で5分間反応させた。
反応後、遠心分離装置 (8,000 g×5分, 25℃) を用いて、反応液と菌体を分離させた後、Qubit(TM) assay tubes (Q32856, サーモフィッシャーサイエンティフィック社製) に上清 (200 μL) を回収した。その上清の入ったQubit(TM) assay tubesをQubit 3.0 Fluorometer (サーモフィッシャーサイエンティフィック社製) に設置し、励起光を照射後、蛍光強度を測定し、蛍光アプタマーの量を定量することにより菌体量を定量した。なお、本法では菌体から蛍光アプタマーを分離したが、菌体に蛍光アプタマーを付着させたまま菌体量を定量することもできる。
以上、実施形態及び実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。
本発明の核酸分子は、アンモニア酸化細菌に結合可能である。このため、前記核酸分子によれば、例えば、アンモニア酸化細菌との結合によって、アンモニア酸化細菌を検出できる。このため、前記核酸分子は、例えば、に水処理関連、土壌関連の分野におけるアンモニア酸化細菌の検出に、極めて有用なツールとなる。

Claims (25)

  1. 下記(a)又は(b)の少なくとも一つのポリヌクレオチドを含み、
    アンモニア酸化細菌に特異的に結合することを特徴とする核酸分子。
    (a)配列番号1〜27のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (b)前記(a)のいずれかの塩基配列に対して、90%以上の同一性を有する塩基配列からなり、アンモニア酸化細菌に結合するポリヌクレオチド
  2. 下記(c)又は(d)の少なくとも一つのポリヌクレオチドを含み、
    アンモニア酸化細菌に特異的に結合することを特徴とする核酸分子。
    (c)配列番号28〜54のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチド
    (d)前記(c)のいずれかの塩基配列に対して、90%以上の同一性を有する塩基配列からなり、アンモニア酸化細菌に結合するポリヌクレオチド
  3. 前記ポリヌクレオチドが、Nitrosomonas属、及び/又はNitrosospira属のアンモニア酸化細菌に結合するポリヌクレオチドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の核酸分子。
  4. 前記ポリヌクレオチドが、Nitrosomonas europaea、Nitrosomonas eutropha、Nitrosomonas stercoris、Nitrosomonas communis、Nitrosomonas nitrosa、及び/又はNitrosospira multiformisに結合するポリヌクレオチドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の核酸分子。
  5. 核酸分子とアンモニア酸化細菌とを接触させる接触工程を含み、その接触工程において前記核酸分子とアンモニア酸化細菌とを結合させることにより、アンモニア酸化細菌を検出することを特徴とするアンモニア酸化細菌の検出方法。
  6. 前記核酸分子が請求項1から4のいずれか一項に記載の核酸分子であることを特徴とする請求項5に記載のアンモニア酸化細菌の検出方法。
  7. 前記接触工程は、前記核酸分子が固定化された担体を用いて、前記核酸分子とアンモニア酸化細菌を接触させ、前記核酸分子とアンモニア酸化細菌とを結合させるものであることを特徴とする請求項5又は6に記載のアンモニア酸化細菌の検出方法。
  8. 前記核酸分子は標識物質で標識されており、前記接触工程において、標識された前記核酸分子とアンモニア酸化細菌を接触させ、前記核酸分子とアンモニア酸化細菌とを結合させるものであることを特徴とする請求項5又は6に記載のアンモニア酸化細菌の検出方法。
  9. 前記核酸分子は、前記ポリヌクレオチドと金コロイド粒子とが結合した金コロイド標識核酸分子であり、
    前記接触工程は、当該金コロイド標識核酸分子をアンモニア酸化細菌と接触させるものであることを特徴とする請求項8に記載のアンモニア酸化細菌の検出方法。
  10. 前記標識物質は、チオール標識によるものと、ビオチン標識によるものの二種類であり、前記接触工程は、チオール修飾された核酸分子を予め特定表面に固定する予備工程と、核酸分子にアンモニア酸化細菌を接触させる一次接触工程と、アビジン修飾された核酸分子をさらに接触させる二次接触工程と、アビジン修飾されたHRPを接触させる発色工程とを含み、チオール修飾された核酸分子に結合されて特定表面に固定されたアンモニア酸化細菌に対し、ビオチン修飾された核酸分子を結合させたうえ、さらにアビジン修飾されたHRPを結合させ、該HRPにより特定の基質を発光させるものであることを特徴とする請求項8に記載のアンモニア酸化細菌の検出方法。
  11. 前記核酸分子は、前記ポリヌクレオチドと蛍光色素とが結合した蛍光標識核酸分子であり、
    前記接触工程は、当該蛍光標識核酸分子をアンモニア酸化細菌と接触させるものであることを特徴とする請求項8に記載のアンモニア酸化細菌の検出方法。
  12. 検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas属及び/又はNitrosospira属であることを特徴とする請求項5から11のいずれかに記載のアンモニア酸化細菌の検出方法。
  13. 検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas europaea、Nitrosomonas eutropha、Nitrosomonas stercoris、Nitrosomonas communis、Nitrosomonas nitrosa、及び/又はNitrosospira multiformisであることを特徴とする請求項5から11のいずれかに記載のアンモニア酸化細菌の検出方法。
  14. アンモニア酸化細菌の検出に用いられる検査キットであって、請求項1〜4のいずれか一項に記載の核酸分子が固定化された担体を備えており、その担体をアンモニア酸化細菌に接触させることで、検出するアンモニア酸化細菌を前記核酸分子に結合させることを特徴とするアンモニア酸化細菌の検出キット。
  15. 前記核酸分子は、前記ポリヌクレオチドに金コロイド粒子が結合した金コロイド標識核酸分子であることを特徴とする請求項14に記載のアンモニア酸化細菌の検出キット。
  16. 前記標識物質は、チオール標識によるものと、ビオチン標識によるものの二種類であり、チオール修飾された核酸分子は、特定表面に固定されつつアンモニア酸化細菌と結合するものであり、ビオチン修飾された核酸分子は、前記アンモニア酸化細菌に結合し、さらにアビジン修飾されたHRPを結合させるものであることを特徴とする請求項14に記載のアンモニア酸化細菌の検出キット。
  17. 前記核酸分子は、前記ポリヌクレオチドと蛍光色素とが結合した蛍光標識核酸分子であり、
    前記接触工程は、当該蛍光標識核酸分子をアンモニア酸化細菌と接触させるものであることを特徴とする請求項14に記載のアンモニア酸化細菌の検出キット。
  18. 検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas属及び/又はNitrosospira属であることを特徴とする請求項14から17のいずれかに記載のアンモニア酸化細菌の検出キット。
  19. 検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas europaea、Nitrosomonas eutropha、Nitrosomonas stercoris、Nitrosomonas communis、Nitrosomonas nitrosa、及び/又はNitrosospira multiformisであることを特徴とする請求項14から17のいずれかに記載のアンモニア酸化細菌の検出キット。
  20. アンモニア酸化細菌の検出に用いられる検出試薬であって、請求項1〜4のいずれか一項に記載の核酸分子が標識物質で標識された標識核酸分子を含んでおり、前記標識核酸分子をアンモニア酸化細菌に接触させることで、アンモニア酸化細菌に前記標識核酸分子に結合させることを特徴とするアンモニア酸化細菌の検出試薬。
  21. 前記核酸分子は、ポリヌクレオチドに金コロイド粒子が結合した金コロイド標識核酸分子であることを特徴とする請求項20に記載のアンモニア酸化細菌の検出試薬。
  22. 前記標識物質は、チオール標識によるものと、ビオチン標識によるものの二種類であり、チオール修飾された核酸分子は、特定表面に固定されつつアンモニア酸化細菌と結合するものであり、ビオチン修飾された核酸分子は、前記アンモニア酸化細菌に結合し、さらにアビジン修飾されたHRPを結合させるものであることを特徴とする請求項20に記載のアンモニア酸化細菌の検出試薬。
  23. 前記核酸分子は、前記ポリヌクレオチドと蛍光色素とが結合した蛍光標識核酸分子であり、
    前記接触工程は、当該蛍光標識核酸分子をアンモニア酸化細菌と接触させるものであることを特徴とする請求項20に記載のアンモニア酸化細菌の検出試薬。
  24. 検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas属及び/又はNitrosospira属であることを特徴とする請求項20から23のいずれかに記載のアンモニア酸化細菌の検出試薬。
  25. 検出対象のアンモニア酸化細菌が、Nitrosomonas europaea、Nitrosomonas eutropha、Nitrosomonas stercoris、Nitrosomonas communis、Nitrosomonas nitrosa、及び/又はNitrosospira multiformisであることを特徴とする請求項20から23のいずれかに記載のアンモニア酸化細菌の検出試薬。
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