JP2019149306A - 電解液漏れ検知装置 - Google Patents

電解液漏れ検知装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019149306A
JP2019149306A JP2018033729A JP2018033729A JP2019149306A JP 2019149306 A JP2019149306 A JP 2019149306A JP 2018033729 A JP2018033729 A JP 2018033729A JP 2018033729 A JP2018033729 A JP 2018033729A JP 2019149306 A JP2019149306 A JP 2019149306A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
electrolyte
battery
detection device
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018033729A
Other languages
English (en)
Inventor
富美子 石川
Fumiko Ishikawa
富美子 石川
文平 竹村
Bumpei Takemura
文平 竹村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2018033729A priority Critical patent/JP2019149306A/ja
Publication of JP2019149306A publication Critical patent/JP2019149306A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

【課題】 車両用電池からの電解液の漏れを好適に検知できる電解液漏れ検知装置を提供する。【解決手段】 電動車両(車両1)に搭載されるバッテリモジュール6(バッテリ6)と、バッテリ6を収容するバッテリケース12と、バッテリケース12の下部を構成するトレイ12bと、トレイ12bのバッテリ6の下面に対向する位置に設けられ、バッテリ6の下面領域を包含するように開口するとともに下方に窪んだ凹部14と、凹部14の底面に設けられたpHセンサ15と、pHセンサ15と接するように水を保持可能な水保持部19と、水保持部19に水を供給する第1通路16aと、を具備し、バッテリ6に含まれる電解液と水保持部19に保持された水(凝縮水Wd)との反応に基づくpH値の変化をpHセンサ15で検知することにより、バッテリ6からの電解液の漏れを検知する。【選択図】 図2

Description

本発明は、車両に搭載されたバッテリに含まれる電解液の漏れを検知するための技術に関する。
従来、車両には各種の電装品(ランプ類、オーディオ、カーナビ、パワーウインドウ及びワイパー等)が設けられている。また、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)といった電動車両では走行用モータが設けられている。これらの電装品や走行用モータは、車両に搭載されたバッテリからの電力供給によって作動・駆動する。
この種のバッテリとしては、例えば充放電可能なリチウムイオン電池があり、電解液としてLiPF(ヘキサフルオロリン酸リチウム:六フッ化リン酸リチウムとも称される)が注入されている。このようなバッテリは、充放電により高温になることが多いため、バッテリを収容するバッテリパック内に通路部を配して所定の冷却液を循環させ、バッテリを冷却・放熱している。
ここで、通路部から冷却液が漏れる場合を想定し、その漏れを検知する手法が提案されている。例えば、バッテリパック内に形成された通液部と、バッテリパック内に設けられたpHセンサと、を備え、pHセンサによって検出されたpH変化に基づいて通液部からの冷却液の漏れを検知する手法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2014−229421号公報
しかしながら、近年、更なる車両の安全性への期待が益々高まっている。例えばバッテリパックに衝撃が加わることによって、電解液を封止する封止部が破れ、そこから電解液が漏れることが想定されるため、通路部からの冷却液の漏れとは別に、バッテリからの電解液の漏れも検知する必要があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、バッテリからの電解液の漏れを好適に検知できる電解液漏れ検知装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、電動車両に搭載されるバッテリモジュールと、前記バッテリモジュールを収容するバッテリケースと、前記バッテリケースの下部を構成するトレイと、前記トレイの前記バッテリモジュールの下面に対向する位置に設けられ、前記バッテリモジュールの下面領域を包含するように開口するとともに下方に窪んだ凹部と、前記凹部の底面に設けられたpHセンサと、前記pHセンサと接するように水を保持可能な水保持部と、前記水保持部に前記水を供給する第1通路と、を具備し、前記バッテリモジュールに含まれる電解液と前記水保持部に保持された前記水との反応に基づくpH値の変化を前記pHセンサで検知することにより、前記バッテリモジュールからの電解液の漏れを検知することを特徴とする電解液漏れ検知装置にある。
第1の態様では、上記の電解液漏れ検知装置を具備するため、バッテリから電解液が漏れた場合、該電解液と、水保持部に供給された水と、を反応させることができる。この反応によるpH変化をpHセンサで検出することで、バッテリからの電解液の漏れが少量であっても、その電解液の漏れを正確に検知できる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の電解液漏れ検知装置であって、前記凹部は、前記凹部の底面に向かうにつれて縮径するように、前記凹部を形成する少なくとも一つの側面が下方に向かうにつれて前記凹部の内側へ傾斜していることを特徴とする電解液漏れ検知装置にある。
第2の態様では、水保持部が保持する水が比較的少ない量で足りるようになり、その分、バッテリからの電解液の漏れが少量であっても、水との反応によるpH変化を生じさせやすくなる。よって、電解液の漏れを正確かつ確実に検知しやすくなる。
本発明の第3の態様は、第1の態様又は第2の態様に記載の電解液漏れ検知装置であって、車両に設けられたエバポレータにより生じる凝縮水を蓄えるタンクを具備し、前記タンクに接続された前記第1通路を通じて、前記タンク内の前記凝縮水を前記水として前記水保持部に供給することを特徴とする電解液漏れ検知装置にある。
第3の態様では、水保持部に供給するための水を確保しやすくなる。よって、電解液の漏れを正確かつ確実に検知しやすくなる。
本発明の第4の態様は、第1の態様から第3の態様の何れか1つに記載の電解液漏れ検知装置であって、前記水保持部に保持された水の量を検出する水量検出部を具備し、前記水量検出部の検出値に基づき、前記水保持部に供給する前記水の量を調節することを特徴とする電解液漏れ検知装置にある。
第4の態様では、pH変化をpHセンサで検出するのに好適な水量を水保持部に保持しやすくなる。よって、電解液の漏れを正確かつ確実に検知しやすくなる。
本発明の第5の態様は、第1の態様から第4の態様の何れか一つに記載の電解液漏れ検知装置であって、前記水保持部は、前記pHセンサ上に設けられる内部に水を保持可能な保水シートであることを特徴とする電解液漏れ検知装置にある。
第5の態様では、pH変化をpHセンサで検出するのに好適な水量を水保持部に保持する態様の小型化かつ簡易化が容易になる。よって、電解液の漏れを正確かつ確実に検知しやすい電解液漏れ検知装置を好適に実現できる。
本発明の第6の態様は、第1の態様から第5の態様の何れか一つに記載の電解液漏れ検知装置であって、前記凹部に、前記第1通路に通じる水供給孔が形成されるとともに、前記水供給孔の上方に、該水供給孔を覆う傘部が設けられていることを特徴とする電解液漏れ検知装置にある。
第6の態様では、水供給孔のバッテリ側を流れる電解液を、傘部で水供給孔を避けつつ下方に滑り落とすことができる。よって、電解液の漏れを正確かつ確実に検知しやすくなる。
本発明の第7の態様は、第6の態様に記載の電解液漏れ検知装置であって、前記凹部を形成する側面には、前記凹部の内側に向かい突出する山折部と、前記凹部の外側に向かい突出する谷折部と、が周方向に交互に形成されており、前記第1通路に通じる前記水供給孔が、前記山折部の頂部に形成されていることを特徴とする電解液漏れ検知装置にある。
第7の態様では、山折部に滴った電解液を、水供給孔を避けつつ谷折部に滑り落とすことができる。また、上記の山折部及び谷折部が周方向に交互に形成されているので、谷折部に滑り落ちた電解液を集めて大粒化でき、電解液を滑り落としやすくなる。よって、電解液の漏れを正確かつ確実に検知しやすくなる。
本発明によれば、バッテリからの電解液の漏れを好適に検知できる。
実施形態1に係る車両の構成例を示す図。 実施形態1に係るバッテリ装置の構成例を示す図。 実施形態1に係るバッテリ装置の構成例を示す図。 実施形態1に係る制御装置の構成例を示す機能ブロック図。 実施形態1に係る電解液漏れ検知制御の一例を示すタイムチャート図。 実施形態2に係るバッテリ装置の構成例を示す図。 実施形態1に係るバッテリ装置の応用例を示す図。 実施形態1に係るバッテリ装置の変形例を示す図。
本実施形態について、図面を参照して説明する。以下の実施形態は、本発明の一態様であり、本発明の範囲内で任意に変更可能である。各図や説明中、同一の部材は同じ符号が付され、適宜説明が省略されている。各図における各部の縮尺や形状は、各部の構成例を説明する都合上、便宜的に設定されている場合がある。
(実施形態1)
図1(a)に示すように、車両1は、電動車両(EV)として、走行用モータ2と、バッテリ装置3と、を具備して構成されている。走行用モータ2は、トランスミッションやデファレンシャルギア等からなるトランスアスクル4を介して前輪5に連結されている。
バッテリ装置3は、LiPFを電解液としたリチウムイオン電池であるバッテリモジュール6を複数具備して構成されている。バッテリモジュール6は、図示しない複数のバッテリセルで構成される。以下、バッテリモジュール6を単にバッテリ6という。バッテリ6からの電力供給により、走行用モータ2が駆動して前輪5が回転することで車両1が走行する。また、バッテリ6からの電力供給により、図示しない各種の電装品(ランプ類、カーオーディオ、カーナビ、パワーウインドウ及びワイパー等)が作動する。
一方、車両1では、減速時等に走行用モータ2を発電させる回生制御を行うことでバッテリ6を充電することができる。回生制御時には、前輪5の回転を受けて走行用モータ2が発電し、得られた電力がバッテリ6に蓄えられる。このような充放電をはじめ、アクセルやブレーキの操作等に基づく車両1の基本的動作は、マイクロコンピュータを中心に構成された制御装置(ECU7)により制御される。
また、助手席側のダッシュボード近傍に冷房システム8が配されている。冷房システム8では、冷媒としてのエアコンガスが液化状態で循環しており、それを気化させた気化熱を利用してエバポレータ9を冷却する。従って、冷房システム8によれば、図1(b)に示すように、車外や車内から取り込まれた空気A1が、図示しないエアフィルタ等を経てエバポレータ9で冷却され、冷風A2として車内に供給される。
一方、冷房システム8の内外温度差等によっては、エバポレータ9の表面が結露し、冷房システム8内に凝縮水Wdが生じる場合がある。従前、このような凝縮水Wdは、活用手段がない場合には車外に排出されるだけであった。そこで、車両1では、冷房システム8からドレインホース10が引き出され、ドレインホース10が別途設けたタンク11に接続されている。これにより、冷房システム8内に生じる凝縮水Wdをタンク11で蓄えることができるようになっている。
図2及び図3に示すように、バッテリ装置3は、複数のバッテリ6と、バッテリ6を収容するバッテリケース12と、を具備して構成されている。バッテリケース12は、その上部を構成するカバー12aと、下部を構成するトレイ12bと、からなる。
上記の通りバッテリ6には電解液が注入されているが、バッテリ6において例えば電解液を封止する封止部が破れ、そこから電解液が漏れることが想定される。そこで、本実施形態に係る車両1は、バッテリ6からの漏れを検知できる機能(電解液漏れ検知装置13)を備えている。
すなわち車両1において、電解液漏れ検知装置13が、トレイ12bと、トレイ12bのバッテリ6の下面に対向する位置に設けられ、バッテリ6の下面領域を包含するように開口するとともに下方に窪んだ凹部14と、凹部14の底面に設けられたpHセンサ15と、pHセンサ15が浸るように凹部14に水(凝縮水Wd)を供給する第1通路16aと、第1通路16aから供給される水を保持する水保持部19と、を具備して構成されている。本実施形態では、水保持部19は凹部14の底面と側面で囲まれたpHセンサ15の上方に位置する所定範囲である。
バッテリ6から電解液が漏れた場合、重力に従って下方に滴る電解液を凹部14(水保持部19)で受け止め、該電解液と、水保持部19に供給された水と、を凹部14で反応させることができる。電解液としてのLiPFが水と反応すると下記式(1)の反応が進行し、強酸であるフッ化水素が生成してpHを酸性側に偏らせる。この反応によるpH変化をpHセンサ15で検出することで、バッテリ6からの電解液の漏れが少量であっても、その漏れをECU7において正確に検知できる。
LiPF+HO→LiF+2HF+POF・・・(1)
車両1では、水保持部19に供給するための水として、従前、活用手段がない場合には車外に排出されるだけであった上記の凝縮水Wdを用いている。これにより、水保持部19に供給するための水をタンク11に補充する手間がなくなる。
凹部14の側面には、第1通路16aに通じる水供給孔17が形成されており、この水供給孔17から、凹部14の底面部分に配置されたpHセンサ15が浸るように、タンク11内の水が水保持部19に供給される。また、水保持部19には、該水保持部19に保持された水の量を検出する水量検出部(水量センサ18)が設けられている。pHセンサ15は凹部14の底面全面に設けると、より確実にpH変化を検出することができる。
pHセンサ15や水量センサ18は、従来公知のセンサを用いることができる。例えば、pHセンサ15としては、電解液及び水の反応により生成するHF(フッ化水素)に耐えるような本発明の範囲内で、ガラス電極法を用いたもののほか、キンヒドロン電極法、アンチモン電極法、半導体電極法を用いたものを利用できる。水量センサ18についても、例えば電極を具備しており、その電極と水とが接触するか否かに基づいて水保持部19に保持された水の量を判定する一般的な構成を採用できる。
このような凹部14や、凹部14に関する上記の構成は、バッテリ6ごとに設けられている。すなわち、図2(a)では、バッテリケース12内に4つのバッテリ6が配置されているが、この4つのバッテリ6に対応するように4つの凹部14がそれぞれ形成され、また各凹部14にそれぞれ、pHセンサ15、第1通路16a水供給孔17、水量センサ18、水保持部19が構成されている。
また、各凹部14に設けられたpHセンサ15がそれぞれECU7に電気的に接続されている。これによれば、pH変化が何れのpHセンサ15で検出されたかを識別することで、何れのバッテリ6から電解液が漏れたかを判別可能となる。
凹部14の側面は、pHセンサ15に向かって縮径するテーパ面14aとされている。すなわち、凹部14は、該凹部14の底面に向かうにつれて縮径するように、14凹部を形成する少なくとも一つの側面が下方に向かうにつれて凹部14の内側へ傾斜している。凹部14の側面の少なくとも一つがテーパ面14aであればよい。これにより、凹部14に保持する水が比較的少ない量で足りるようになり、その分、バッテリ6からの電解液の漏れが少量であっても、水との反応によるpH変化を生じさせやすくなる。pHセンサ15に向かって凹部14が縮径する分、pHセンサ15も比較的小さなもので足りる。
図3に示すように、バッテリ6は、凹部14の上方に配されている。バッテリ6は、その側面に設けられ、凹部14の開口領域R1より外側でトレイ12bに向かい延び、トレイ12bに取り付けられるブラケット21により支持されている。凹部14は、その開口領域R1が、トレイ12bに対向するバッテリ6の下面領域R2を包含するように形成されている。これによれば、バッテリ6から電解液が漏れた場合、重力に従って下方に滴る電解液を凹部14で確実に受け止めることができる。
バッテリ6を支持する手法は、上記のようなブラケット21に限られず、凹部14の開口領域R1に蓋をするように網状部材を設け、この網状部材上にバッテリ6を配置してもよい。ただし、重力に従って下方に滴る電解液を凹部14で確実に受け止める為には、バッテリ6と凹部14との間には他の部材が介在しないことが望ましいため、上記のようなブラケット21を用いる取り付け構造が好ましい。
図4は、バッテリ6の電解液漏れ検知機能を有するECU7の構成例を、機能的なブロック図を用いて示している。ECU7は、マイクロコンピュータを中心に構成されており、マイクロコンピュータによるプログラムの実行によって各部が実現されている。以下、ECU7の電解液漏れ検知機能に関連する部分のみを説明する。
ECU7には、種々の制御プログラムやデータ情報が予め記憶されたROM、各制御部による制御結果や演算結果が記憶される記憶手段23等が備えられている。ECU7には、pHセンサ15や水量センサ18からの検出値をはじめ、各種のセンサから取得される検出値が入力される。これらの検出値はECU7での各種制御に用いられる。
ECU7は、水供給制御手段24と、液漏れ検出手段25と、を具備して構成されている。水供給制御手段24は、凹部14に設けられた水量センサ18の検出値に基づき、凹部14の水量が所定の目安量で維持されるように調整すべく、第1通路16aを通じた水の供給量を調節する。
すなわち、水供給制御手段24は、水量センサ18で検出した凹部14の水量(水面の高さ)が所定量、すなわち、pHセンサ15が十分に浸る程度の量となるよう、第1通路16aに設けられた図示しないポンプを作動させ、凹部14(水保持部19)に水を供給する。
具体的には、水供給制御手段24は、水量の低下を水量センサ18により検出し、電解液の漏れを検知するのに好適な水量となるよう、第1通路16aから水が供給されるように、ポンプを作動させる。凹部14に溜まった水は、蒸発等によって水量が低下する虞があるので、これを補うために、新たに水を供給するようにしている。これにより、常に電解液の漏れを好適に検知できるようになっている。
液漏れ検出手段25は、バッテリ6からの電解液の漏れを、電解液及び水の反応に基づくpH変化により検出する。電解液がLiPFの場合、水と反応してpHを酸性側に偏らせるので、pHセンサ15の検出値に基づいて上記のpH変化、すなわち電解液の漏れを検知する。なお、液漏れ検出手段25は、電解液の漏れを検知したとき、ダッシュボードの表示画面等において警告画面を表示させる。
また、上記の通り、各凹部14に設けられたpHセンサ15は、それぞれECU7に電気的に接続されている。ECU7には、どのpHセンサ15で電解液の漏れを検知したかを記憶する記憶手段23を有している。従って、液漏れ検出手段25は、電解液の漏れを検知したとき、何れのpHセンサ15によりpH変化が検出されたかを判別し、電解液が漏れたバッテリを特定して、そのバッテリ6に関する情報を記憶しておき、ディーラー等で修理する際に作業者がその情報を引き出せるようにしておく。これにより、修理する際に作業者がどのバッテリ6で電解液が漏れ出しているのかを容易に把握できる。
図5は、電解液の漏れを検知する流れを説明するタイムチャート図である。図中、時間経過に応じたpH推移が示されている。バッテリ6から電解液が漏れていない場合、pHは、供給する水に応じた値T1(例えばpH7付近)で安定的に推移する。
時点t1で電解液の漏れが発生すると、それが凹部14に滴り、その後の時点t2で水と反応する。その結果、pHが値T1から大きく下がり、閾値T2を超えて酸性側に偏るので、ECU7は、pHが閾値T2を超えたことをもって電解液の漏れを検知する。このような閾値T2は予め試験等により定めることができる。なお、電解液の漏れを検出するのに、所定時間におけるpH変化率や変化量(例えば、図中の変化量Ta)が所定値を超えたことをもって電解液の漏れを検出してもよい。
以上説明した電解液漏れ検知装置13及によれば、バッテリ6から電解液が漏れた場合、重力に従って下方に滴る電解液を凹部14で受け止め、該電解液と、水保持部19に供給された水と、を反応させることができる。この反応によるpH変化をpHセンサ15で検出することで、バッテリ6からの電解液の漏れが少量であっても、その電解液の漏れを正確に検知できる。
特に、電解液漏れ検知装置13では、エバポレータ9の表面に生じる凝縮水Wdをタンク11に蓄え、これを有効活用するので、水保持部19に供給するための水を確保しやすく、電解液の漏れを正確かつ確実に検知しやすい態様となっている
(実施形態2)
次に実施形態2に係る電解液漏れ検知装置13Aついて図6(a)〜(b)を参照して説明する。なお、以下の実施形態では、実施形態1と同様の部分、部材については実施形態1と同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分について重点的に説明する。実施形態2は、pHセンサ15上に保水シート19Aが設けられている点(水保持部19が、pHセンサ15上に設けられる保水シート19Aである点)、pHセンサ15の下方に水溜部20が形成されている点等が第1の実施形態と異なっている。
保水シート19Aは、その内部に水を保持可能な素材で形成された、例えば布やスポンジのようなシート状の部材である。保水シート19Aは、第1通路16aから水が所定のタイミングごとに供給されることにより、常に内部に水が保持される。保水シート19Aは、pHセンサ15の上にpHセンサ15と接するように設けられており、バッテリ6から電解液が漏れた際には、保水シート19A内部の水と電解液が反応することにより、pH値が変化する。この変化をpHセンサ15で検出することで、電解液の漏れを検知する。保水シート19Aには、バッテリ6から漏れた電解液も供給されるため、難溶性の腐食布シートで形成することが望ましい。
本実施形態では、第1通路16aから保水シート19Aに所定のタイミングごとに所定量の水を供給する。所定のタイミングごととは、例えば、車両1の電源がONになったときや、前回の水の供給から所定時間経過したときである。これにより、保水シート19Aが乾かないようにしており、常に保水シート19A内部に水が保持されている状態を保つ。勿論、上記のようなタイミングに関らず、定期的に水を供給するようにしてもよい。第1通路16aから供給される水の量(所定量)は、保水シート19Aが乾いた状態から保水シート19Aを十分に湿らせることができる(十分に内部に水を保持させることができる)量とする。
水溜部20は、第1通路16aから保水シート19Aに供給された水のうち、保水シート19Aから溢れた水を溜める。第1通路16aから保水シート19Aに所定量の水が供給されたとき、保水シート19Aに保持された水の量によっては、供給される水の量が多すぎる場合がある。このようなとき、水が保水シート19Aより上に溜まってしまうと、漏れた電解液が保水シート19Aより上に溜まっている水に比べて微量である場合に、pH変化が十分に発生せず、電解液漏れを検知できない虞がある。
そのため、凹部14の底面にpHセンサ15より下方に窪む水溜部20を設け、凹部14の底面に水溜部20と連通する連通口22を設けることで、保水シート19Aに保持しきれなかった水が、連通口22を介して水溜部20に回収されるようになる。水溜部20には、水溜部20とタンク11とを繋ぐ第2通路16bが設けられており、図示しないポンプで水溜部20に溜まった水をタンク11に戻し、再利用する。実施形態2では、水量センサ(実施形態1で説明した水量センサ18)を設けずに、保水シート19Aと第2通路16bによってpHセンサ15上の水の量を調整している。
実施形態2によれば、pHセンサ15の上に水を溜めるのではなく、保水シート19Aを設け、保水シート19Aに保持された水と電解液を反応させることで電解液の漏れを検知する。pHセンサ15の上に水を溜めた場合、バッテリ6から漏れた電解液が水の中で拡散してしまい、溜まっている水に比べて漏れた電解液が微量である場合に、pH変化が十分に発生せず、電解液漏れを検知できない虞がある。これに対し、保水シート19Aを用いた場合は、保水シート19Aにより電解液の拡散を抑えることができるので、より微量な電解液に対してもpH変化を十分に発生させることができ、電解液漏れを精度よく検知できる。また、単に水を溜める場合に比べて同じ体積範囲内での水の量を少なくすることができるので、pH変化が生じ易くなり、電解液漏れを精度よく検知できる。
(他の実施形態)
以上、電解液漏れ検知装置の一態様について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
図7(a)〜(c)は、凹部14の側面に関する応用例を示している。図7(a)では、凹部14を形成する側面に、水供給孔17の上方を覆う傘部27が設けられている。これによれば、水供給孔17のバッテリ6側を流れる電解液を、傘部27で水供給孔17を避けつつ下方に滑り落とすことができる。電解液が凹部14に滴ったとしても、電解液が水供給孔17に入り込んだために水と反応できずpH変化を検出できない事態を防止できる。
図7(b)では、凹部14を形成する側面において、凹部14の内側に向かい突出する山折部28と、凹部14の外側に向かい突出する谷折部29と、が周方向に交互に形成されており、第1通路16aに通じる水供給孔17が、山折部28の頂部に形成されている。 これによれば、山折部28に滴った電解液を、水供給孔17を避けつつ谷折部29に滑り落とすことができる。また、山折部28及び谷折部29が周方向に交互に形成されているので、谷折部29に滑り落ちた電解液を集めて大粒化でき、電解液を滑り落としやすくなる。
この他、図7(c)に示すように、水供給孔17が凹部14を形成する側面から突出するように設けられてもよい。かかる態様によっても、電解液が凹部14に滴ったとしても、電解液が水供給孔17に入り込んだために水と反応できずpH変化を検出できない事態を防止できる。
また、例えば実施形態2において、図8に示すように、凹部14を形成する側面から水を供給するのではなく、第1通路16aが凹部14の開口に臨んでおり、その凹部14の開口から水を供給するようにしてもよい。これによれば、図7(c)と同様の効果を得ることができるとともに、トレイ12bを貫いて第1通路16aを設ける手間が省かれる。更に、上記の実施形態を適宜組み合わせてもよい。例えば、実施形態1に保水シート19Aを設けてもよいし、実施形態2に水量センサ等のセンサを設け、保水シート19Aの乾燥を検知して水を供給するようにしてもよい。
上記の実施形態では、バッテリケース12内に4つのバッテリ6がアレイ状に配置された例を説明したが、バッテリ装置3におけるバッテリ6の数や配置は、本発明の範囲において限定されない。凹部開口の形状、大きさ及び配置も、上記の実施形態1の例に限定されない。上記の実施形態1では、すべてのバッテリ6にそれぞれ凹部14が形成されており、何れかのバッテリ6で電解液が漏れれば、その漏れを早期に検知できる態様とされている。
ただ、バッテリ6のすべてに凹部14を形成しなくてもよく、バッテリ6ごとに凹部14が形成されたトレイ12bではなく、隣り合うバッテリ6で、凹部14やpHセンサ15を共通化させることができるトレイ(隣り合う凹部同士が連通しているトレイ)ようにしてもよい。
また、凹部14にそれぞれ第1通路16a及び第2通路16bを設けてもよく、特定の凹部14にのみ第1通路16a及び第2通路16bを設け、その特定の凹部14と他の凹部14と所定の通路で連通させるようにしてもよい。これによっても、pHセンサ15が浸るように凹部14に水を供給することができる。
更に、上記の実施形態では、バッテリを搭載した電気自動車(EV)を例にして説明したが、本発明が適用できる車両は電気自動車(EV)に限定されず、走行用モータ又はエンジンの駆動によって走行するハイブリッド電気自動車(HEV)であってもよい。バッテリを搭載している限り、エンジンの駆動によって走行する自動車にも適用できる。
利用できる電解液はLiPFに限定されない。水と反応して何らかのpHセンサ変化を生じさせ、これがpHセンサで検出できれば、その電解液の漏れを検知できる。また、凹部14に供給するできる水は、冷房システム8に設けられたエバポレータ9の表面に生じる凝縮水Wdに限定されず、その他の水を利用・併用することが可能である。また、冷房システム8以外にエバポレータが設けられ、かかるエバポレータで凝縮水が得られる場合には、その凝縮水を利用して、凹部14に水として供給してもよい。
本発明は、バッテリを搭載する車両の産業分野で利用することができる。
1 車両
2 走行用モータ
3 バッテリ装置
4 トランスアスクル
5 前輪
6 バッテリ
7 制御装置(ECU)
8 冷房システム
9 エバポレータ
10 ドレインホース
11 タンク
12 バッテリケース
12a カバー
12b トレイ
13,13A 電解液漏れ検知装置
14 凹部
14a 凹部の側面(テーパ面)
15 pHセンサ
16a 第1通路
16b 第2通路
17 水供給孔
18 水量センサ
19 水保持部
19A 保水シート
20 水溜部
21 ブラケット
22 連通口
23 記憶手段
24 水供給制御手段
25 液漏れ検出手段
27 傘部
28 山折部
29 谷折部
Wd 凝縮水

Claims (7)

  1. 電動車両に搭載されるバッテリモジュールと、
    前記バッテリモジュールを収容するバッテリケースと、
    前記バッテリケースの下部を構成するトレイと、
    前記トレイの前記バッテリモジュールの下面に対向する位置に設けられ、前記バッテリモジュールの下面領域を包含するように開口するとともに下方に窪んだ凹部と、
    前記凹部の底面に設けられたpHセンサと、
    前記pHセンサと接するように水を保持可能な水保持部と、
    前記水保持部に前記水を供給する第1通路と、を具備し、
    前記バッテリモジュールに含まれる電解液と前記水保持部に保持された前記水との反応に基づくpH値の変化を前記pHセンサで検知することにより、前記バッテリモジュールからの電解液の漏れを検知すること
    を特徴とする電解液漏れ検知装置。
  2. 請求項1に記載の電解液漏れ検知装置であって、
    前記凹部は、前記凹部の底面に向かうにつれて縮径するように、前記凹部を形成する少なくとも一つの側面が下方に向かうにつれて前記凹部の内側へ傾斜していること
    を特徴とする電解液漏れ検知装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電解液漏れ検知装置であって、
    車両に設けられたエバポレータにより生じる凝縮水を蓄えるタンクを具備し、
    前記タンクに接続された前記第1通路を通じて、前記タンク内の前記凝縮水を前記水として前記水保持部に供給すること
    を特徴とする電解液漏れ検知装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の電解液漏れ検知装置であって、
    前記水保持部に保持された水の量を検出する水量検出部を具備し、
    前記水量検出部の検出値に基づき、前記水保持部に供給する前記水の量を調節すること
    を特徴とする電解液漏れ検知装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れか一項に記載の電解液漏れ検知装置であって、
    前記水保持部は、前記pHセンサ上に設けられる内部に水を保持可能な保水シートであること
    を特徴とする電解液漏れ検知装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載の電解液漏れ検知装置であって、
    前記凹部に、前記第1通路に通じる水供給孔が形成されるとともに、前記水供給孔の上方に、該水供給孔を覆う傘部が設けられていること
    を特徴とする電解液漏れ検知装置。
  7. 請求項6に記載の電解液漏れ検知装置であって、
    前記凹部を形成する側面には、前記凹部の内側に向かい突出する山折部と、前記凹部の外側に向かい突出する谷折部と、が周方向に交互に形成されており、
    前記第1通路に通じる前記水供給孔が、前記山折部の頂部に形成されていること
    を特徴とする電解液漏れ検知装置。
JP2018033729A 2018-02-27 2018-02-27 電解液漏れ検知装置 Pending JP2019149306A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018033729A JP2019149306A (ja) 2018-02-27 2018-02-27 電解液漏れ検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018033729A JP2019149306A (ja) 2018-02-27 2018-02-27 電解液漏れ検知装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019149306A true JP2019149306A (ja) 2019-09-05

Family

ID=67849444

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018033729A Pending JP2019149306A (ja) 2018-02-27 2018-02-27 電解液漏れ検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019149306A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111463510A (zh) * 2020-04-14 2020-07-28 上海豫源电力科技有限公司 软包电池模组及其制造方法
JP2021082398A (ja) * 2019-11-14 2021-05-27 トヨタ自動車株式会社 蓄電装置
WO2024063563A1 (ko) * 2022-09-22 2024-03-28 주식회사 엘지에너지솔루션 전해액 누액 감지부 및 이를 포함하는 전지모듈

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021082398A (ja) * 2019-11-14 2021-05-27 トヨタ自動車株式会社 蓄電装置
JP7151691B2 (ja) 2019-11-14 2022-10-12 トヨタ自動車株式会社 蓄電装置
CN111463510A (zh) * 2020-04-14 2020-07-28 上海豫源电力科技有限公司 软包电池模组及其制造方法
WO2024063563A1 (ko) * 2022-09-22 2024-03-28 주식회사 엘지에너지솔루션 전해액 누액 감지부 및 이를 포함하는 전지모듈

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019149306A (ja) 電解液漏れ検知装置
US9627666B2 (en) Battery pack filtering device and method
JP4374799B2 (ja) 燃料電池自動車
US8781658B2 (en) Systems and methods for determining the target thermal conditioning value to control a rechargeable energy storage system
JP6096027B2 (ja) 車両用のバッテリシステム及びバッテリシステムを備える電動車両
JP5464357B2 (ja) 車載用電池パック
JP5277583B2 (ja) 移動体用燃料電池の排気状態制御装置
CN103229348B (zh) 用于机动车电动机的电池组
CA2597853C (en) Auto management system for air filter used in battery pack and auto management method for the same
US20060172188A1 (en) Cooling device and power supply
US8831806B2 (en) Range estimation for a rechargeable energy storage system of a vehicle
CN103389139A (zh) 用于检测燃料电池车的热管理系统中的冷却液位的装置和方法
CN102834727A (zh) 二次电池的劣化判断装置以及劣化判断方法
WO2007132729A1 (ja) 電池装置、これを搭載した車両、および電池装置の異常判定方法
US20090017745A1 (en) Ventilation apparatus for fuel cell vehicle
JPWO2017017867A1 (ja) 冷却装置
EP3599657B1 (en) Fuel cell system with liquid water amount estimating section
WO2014089168A1 (en) Immersion tolerant energy storage system
US10549636B2 (en) Information display systems and method for display an efficiency gauge and target
JP4362343B2 (ja) 燃料電池搭載車両
JP2024516140A (ja) インテリジェント鉛酸バッテリシステム及びその動作方法
JP6937220B2 (ja) 車両用燃料電池システム
US9853336B2 (en) Battery pack assembly
US9211790B2 (en) Rechargeable energy storage system cooling
JP2008061311A (ja) 太陽光発電装置の発電状態異常判定装置および太陽光発電装置の発電状態異常判定方法