JP2019146937A - 選手起用支援システム - Google Patents

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祐樹 神谷
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Abstract

【課題】スポーツ競技における選手の起用に関する判断を的確に支援する。【解決手段】1つの試合中において同一の選手が何度でも出場要員及び交代要員として交代が可能なスポーツ競技において、選手起用支援システムの計測部は、交代要員の各選手の身体の状態を表す状態情報を取得する。推定部は、取得された状態情報に基づき、交代要員の各選手について、直前の出期間が終了した時点から現時点までの当該選手の状態情報の変化から、当該選手を出場要員として起用する判断に関わる指標である起用指標を推定する。提示制御部は、交代要員の各選手に関する起用指標を表す情報を、当該チームにおける特定の役職者に対して提示する。【選択図】図2

Description

本開示は、スポーツ競技における選手の起用に関する判断を支援する選手起用支援システムに関する。
従来、スポーツ競技等において、運動中の選手の身体的な状態をセンサ等で計測し、その計測により得られたデータに基づいて、選手の能力を向上させたり競技を有利に導くための試みが行われている。
例えば、特許文献1には、実際の運動期間中においてスポーツ選手から検出された生態計測学的な状態の時間変化に基づき、シミュレータでのスポーツ選手の生態計測学的な状態の時間変化を、実際の運動期間中の生態計測学的な状態の時間変化に近づけるための技術が開示されている。
特表2016−538594号公報
ところで、スポーツ競技の中には、試合に出場する出場要員と、試合の途中で出場要員と交代することで出場可能な交代要員とで構成されたチームによって行われるものがある。さらに、それらのスポーツ競技の中には、バレーボールやバスケットボール等のように、1つの試合中において同一の選手が何度でも出場要員と交代要員とを交代することが可能なものがある。
そのようなスポーツ競技において、交代要員の選手を起用するタイミングを的確に判断することは、試合を有利に導く上で重要な戦略となり得る。例えば、複数の交代要員の選手の中から、疲労の回復の度合が早く、精神的にも充実している選手を優先して起用することができれば、試合での活躍を期待できたり、負傷のリスクを低減できると考えられる。
しかしながら、試合中に一端退場して待機している交代要員の選手について、待機中における身体の疲労状態や精神状態の変化を計測し、その計測されたデータに基づいて選手の起用の判断を行うことは、従来行われていない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものである。本開示は、スポーツ競技における選手の起用に関する判断を的確に支援するための技術を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る選手起用支援システムは、1つの試合中において同一の選手が何度でも出場要員及び交代要員として交代が可能なスポーツ競技における、選手の起用に関する判断を支援するものである。このスポーツ競技は、試合を行うチームを構成する複数の選手が、当該試合に出場する規定数の出場要員と、出場要員と交代することで出場可能である少なくとも1人の交代要員とに分けて行われる。
選手起用支援システムは、状態取得部(101,102)と、推定部(106)と、提示制御部(109)とを備える。なお、この欄に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
状態取得部は、交代要員の各選手の身体の状態を表す状態情報を時系列的に取得するように構成されている。推定部は、状態取得部により取得された状態情報に基づき、交代要員の各選手について、当該選手を出場要員として起用する判断に関わる指標である起用指標を推定するように構成されている。具体的には、推定部は、直前に出場要員として出場していた期間が交代により終了した時点から現時点までの当該選手の状態情報の変化から、起用指標を推定する。提示制御部は、推定部により推定された、交代要員の各選手に関する起用指標を表す情報を、当該チームにおける特定の役職者に対して提示するように構成されている。
このよう構成された選手起用支援システムによれば、試合中に一端退場して待機している交代要員の選手について、待機中における身体の状態変化に応じて、当該選手を出場要員として起用する判断に関わる起用指標を推定できる。例えば、待機中に身体の状態が順調に回復している選手については、起用後の活躍が期待できる一方、身体の状態の回復が十分でない選手については、起用後の活躍が期待できないといった具合である。そして、推定された起用指標を、チームにおいて選手の起用の判断を担う特定の役職者(例えば、監督、コーチ等)に提示することで、その役職者による選手の起用に関する判断を的確に支援することができる。
上述の選手起用支援システムにおいて、更に次のように構成されていてもよい。すなわち、選手起用支援システムは、実績保存部(103,104)と、モデル作成部(105)と更に備える。実績保存部は、出場要員の各選手について、1回の出場の期間ごとに当該選手が試合の中で得た結果を表す情報である実績情報を取得し、その取得された実績情報と、当該出場の期間の直前に当該選手が交代要員として待機していた期間における当該選手の状態情報の時間的変化を表す情報とを対応付けて累積的に保存するように構成されている。
モデル作成部は、実績保存部により保存された実績情報と状態情報の時間的変化との関係に基づいて、起用指標を推定するモデルを作成するように構成されている。そして、推定部は、モデル作成部により作成されたモデルに、交代要員の選手に関する状態情報の変化的変化を適用することにより、当該選手に関する起用指標を推定するように構成されている。
このよう構成された選手起用支援システムによれば、選手が出場要員として得た結果と、その出場の前の待機中における身体の状態の時間的変化との因果関係を反映した推定モデルを構築することができる。そして、その推定モデルを用いることで的確な起用指標を推定することができる。
上述の選手起用支援システムにおいて、更に次のように構成されていてもよい。すなわち、推定部は、起用指標として、当該選手の活躍の度合、及び当該選手が負傷するリスクの度合の少なくとも何れかに関する評価を表す指標を推定するように構成されている。チームの役職者にとって、起用した選手の活躍の度合や負傷のリスクは、何れも選手の起用の判断において重要な指標となり得る。そこで、選手の活躍の度合及び負傷のリスクの度合の少なくとも何れかについて評価した起用指標を推定することで、役職者による選手の起用に関する判断を的確に支援することができる。
上述の選手起用支援システムにおいて、更に次のように構成されていてもよい。すなわち、状態取得部は、状態情報として、選手の肉体的疲労に関する指標及び精神状態に関する指標の少なくとも何れかを取得するように構成されている。試合に出場する選手にとって、肉体的疲労の状態や内面的な精神状態は、何れも試合における活躍や負傷のリスクに密接に関わると考えられる。そこで、選手の肉体的疲労の状態及び精神状態の少なくとも何れかを表す情報を状態情報として取得することで、選手の活躍の度合や負傷のリスクを的確に評価し得る起用指標を推定できる。
選手起用支援システムを含むシステム全体の構成を表すブロック図である。 選手起用支援システムの機能的構成を表すブロック図である。 選手状態・実績記憶部の記憶内容の一例を表す図である。 選手起用支援処理の手順を表すフローチャートである。 起用支援情報の表示例を表す図である。
以下、本開示の例示的な実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本開示は下記の実施形態に限定されるものではなく様々な態様にて実施することが可能である。
[選手起用支援システムの構成の説明]
実施形態の選手起用支援システム10を含むシステム全体の構成について、図1を参照しながら説明する。
選手起用支援システム10は、特定のスポーツ競技の試合を行うチームに属する選手の管理を担う管理者によって運用されるコンピュータシステムである。ここでいう特定のスポーツ競技とは、試合に出場する出場要員と、試合の途中で出場要員と交代することで出場可能な交代要員とで構成されたチームによって行われ、1つの試合中において同一の選手が何度でも出場要員及び交代要員として交代が可能なものである。この種のポーツ競技には、例えば、バスケットボールやバレーボール等が含まれる。図1に例示されるとおり、選手起用支援システム10は、通信部11と、制御部12と、記憶部13とを備える。
通信部11は、無線通信や有線通信を利用する通信ネットワークを介して外部装置との間で情報をやり取りする通信装置である。選手起用支援システム10は、通信部11を介して、シートセンサ20a、ウェアラブルセンサ20b、監督者端末30や他のコンピュータ(不図示)等の外部装置との間で各種情報をやり取りする機能を有する。
制御部12は、図示しないCPU、RAM、ROM、外部記憶装置、入出力インタフェース等を中心に構成された情報処理装置である。制御部12は、選手の起用に関する判断の支援に関する各種処理を実行する機能を有する。制御部12が有するこれらの機能は、CPUがROMや、半導体メモリ等の実体的な記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。
記憶部13は、各種情報を保存するための記憶装置である。記憶部13には、後述の選手起用支援処理において生成される各種情報を累積的に蓄積するためのデータベースが設けられる。
シートセンサ20aは、待機要員の選手が試合中に待機するために設けられた座席シートに着席している選手の状態を計測するための計測用センサであり、待機エリアに備えられた複数の座席シートそれぞれの内部に組み込まれている。シートセンサ20aは、例えば、心拍を計測する心拍計や、呼吸数を計測する呼吸計、選手の身体(例えば、脚)の筋硬度を計測する筋硬度計等により具現化される。シートセンサ20aは、これらのセンサ
を複数種類組み合わせて構成されていてもよいし、何れか1つのセンサで構成されていてもよい。なお、本実施形態では、シートセンサ20aが心拍計、呼吸計、及び筋硬度計を備えていることを想定している。
ウェアラブルセンサ20bは、各選手の状態を計測するための計測用センサであり、選手の身体(例えば、腕・脚・胴体等)に装着された状態で用いられる。ウェアラブルセンサ20bは、例えば、心拍を計測する心拍計や、呼吸数を計測する呼吸計、選手の身体(例えば、脚)の筋硬度を計測する筋硬度計等により具現化される。ウェアラブルセンサ20bは、これらのセンサを複数種類組み合わせて構成されていてもよいし、何れか1つのセンサで構成されていてもよい。なお、本実施形態では、ウェアラブルセンサ20bが心拍計、呼吸計、及び筋硬度計を備えていることを想定している。
なお、シートセンサ20a及びウェアラブルセンサ20bは、1人の選手につき少なくとも何れか一方が備えられていればよい。また、選手起用支援システム10には、各選手に割当てられた座席シートのシートセンサ20a及び各選手が身に付けるウェアラブルセンサ20bと、当該選手とを対応付ける情報が与えられていることを前提とする。
監督者端末30は、試合中における選手の起用、すなわち出場要員と交代要員との交代の判断を担う監督やコーチ等の役職者が、チームの試合中に使用する携帯情報端末である。監督者端末30は、例えば、ノート型のパーソナルコンピュータやタブレットコンピュータ等で具現化される。監督者端末30は、選手起用支援システム10との間で各情報をやり取りし、選手起用支援システム10から提供される選手の起用の支援に関する情報を出力する。
選手起用支援システム10のソフトウェアによる機能的構成について、図2を参照しながら説明する。図2に例示されるとおり、選手起用支援システム10は、ソフトウェアによる機能の構成として心拍・呼吸計測部101、筋硬度計測部102、保存制御部103、選手状態・実績記憶部104、モデル作成部105、推定部106、及び提示制御部109を備える。
心拍・呼吸計測部101は、シートセンサ20aやウェアラブルセンサ20bから入力される心拍及び呼吸に関する計測データの時系列に基づいて、所定のタイミングごとに、交代要員として待機中の各選手の現時点における心拍及び呼吸の活動の状態を計測する。心拍・呼吸計測部101において計測される心拍及び呼吸の活動の状態が、本開示における精神状態に関する指標に相当する。
具体的には、心拍・呼吸計測部101は、心拍の活動の状態として、心拍間隔(RRI:R−R Interval)の時系列データに関連する指標である、RRI中央値、SDNN、
及びLF/HF比等の指標を導出する。RRI中央値は、RRIの時系列データの中央値である。SDNNは、RRIの標準偏差を表す値である。LF/HF比は、RRIの時系列データで表される心拍変動のLFとHFとのパワーの比率である。LFは、心拍変動の低周波領域のパワースペクトルの積算値である。LFは、主に交感神経の活動を反映する指標として知られている。HFは、心拍変動の高周波領域のパワースペクトルの積算値である。HFは、副交感神経の活動を反映する指標として知られている。つまり、LF/HF比は、交感神経と副交感神経のバランスを指標化したものである。
また、心拍・呼吸計測部101は、呼吸の活動の状態として、単位時間あたりに行われる呼吸の数を表す呼吸数を計測する。一般に、心拍・呼吸計測部101によって計測される心拍及び呼吸の活動の状態から、緊張や、興奮、覚醒、リラックス、精神的負担、集中等の精神状態の度合を推定できることが知られている。よって、心拍・呼吸計測部101
において計測される心拍及び呼吸の活動の状態は、待機中の選手における精神状態を表す指標になり得る。
筋硬度計測部102は、シートセンサ20aやウェアラブルセンサ20bから入力される筋硬度に関する計測データに基づいて、所定のタイミングごとに、交代要員として待機中の各選手の現時点における筋硬度を計測する。選手の筋硬度の状態が、本開示における肉体疲労に関する指標に相当する。一般に、筋硬度は疲労の度合に応じて変化することが知られている。よって、筋硬度計測部102において計測される筋硬度の状態は、待機中の選手における肉体疲労を表す指標になり得る。
保存制御部103は、心拍・呼吸計測部101及び筋硬度計測部102により計測された各選手の指標の推移を表す情報と、各選手が出場要員として出場した期間に得た結果を表す出場情報とを対応付けて、選手状態・実績記憶部104に保存する。以下、保存制御部103によって選手状態・実績記憶部104に保存される情報を、選手状態・実績情報と称する。保存制御部103は、例えば、スコアラー等によって試合中に随時コンピュータ(不図示)に入力される出場結果情報を取得する。この出場結果情報には、各選手が出場要員のときに得た活躍や負傷の結果を表す情報が含まれる。ここでいう活躍とは、当該スポーツ競技においてチームの有利に働くプレーである。例えば、バスケットボールにおいては、自らのシュートによる得点(ポイント)や、アシスト、リバウンド等のプレーが活躍に該当する。
選手状態・実績記憶部104は、記憶部13に設けられたデータベースであり、試合ごとに保存制御部103により保存された各選手それぞれの選手状態・実績情報を、過去に行われた試合の分を含め累積的に記憶する。この選手状態・実績情報の具体な内容について、図3を参照しながら説明する。図3は、1つの試合における1人の選手に関する選手状態・実績情報を表すテーブルの一例を表している。図3に例示される選手状態・実績情報のテーブルには、ある選手に関する1つの試合の開始から終了までの一連の情報が複数行のレコードにそれぞれ記録されている。
図3に例示される選手状態・実績情報のテーブルには、1回の待機期間とその直後の出場期間ごとに、1行分のレコードが設けられている。各行のレコードには、時間情報、待機開始時から待機終了時までの選手の状態を表す情報、及び、当該待機期間の直後の出場期間に当該選手が得た活躍と負傷の結果を表す情報の各情報項目が含まれる。
図3に例示される時間情報の項目には、1回の待機期間が開始した時刻を表す待機開始時刻と、当該待機期間の直後の出場期間が開始した時刻を表す出場開始時刻(待機期間の終了時刻と同義)と、当該出場期間の終了した時刻を表す退場時刻(次の待機開始時刻と同義)とが記録される。
図3に例示される待機開始時の選手の状態の項目には、待機期間が開始した時点において心拍・呼吸計測部101及び筋硬度計測部102により計測された指標である、RRI関連値(中央値、SDNN、LF/HF)、呼吸数、及び筋硬度を表す情報が記録される。また、待機終了時の選手の状態の項目には、待機期間が終了した時点において心拍・呼吸計測部101及び筋硬度計測部102により計測された指標である、RRI関連値(中央値、SDNN、LF/HF)、呼吸数、及び筋硬度を表す情報が記録される。
図3に例示される活躍実績の項目には、当該待機期間の直後に出場要員として試合に出場し、交代により退場するまでの出場期間において、当該選手が得た活躍の内容が記録される。なお、図3の事例は、バスケットボールの競技を前提としたものであり、活躍実績の項目には、選手が得た得点、アシスト数、及びリアバウンド数が記録されている。また
、負傷発生の項目には、当該出場期間において選手が負傷したか否かを表す情報が記録される。
1つの試合において、個々の選手について待機要員から出場要員への交代、及び出場要員から退場要員への交代が行われる度に、保存制御部103によって当該選手に対応する選手状態・実績情報のテーブルにレコードが逐次追加され、上述の各情報項目が記録されるようになっている。
図2の説明に戻る。モデル作成部105は、選手状態・実績記憶部104に蓄積されている過去の試合における選手状態・実績情報を解析することにより、待機要員の選手の活躍度及び負傷リスクの推定値を導出するための推定モデルを作成する。活躍度は、待機要員の選手が現時点で試合に出場した場合に予測される活躍の度合を評価した指標である。負傷リスクは、待機要員の選手が現時点で試合に出場した場合の負傷の可能性を評価した指標である。これらの活躍度及び負傷リスクが、本開示における、選手を出場要員として起用する判断に関わる起用指標に相当する。
推定モデルは、待機要員の選手の精神状態の指標及び肉体疲労の指標の待機中における推移をパラメータにして、当該選手の現時点での活躍度及び負傷リスクの推定値をそれぞれ導き出す計算式等で構成される。具体的には、モデル作成部105は、統計的手法や機械学習の手法を用いて、待機期間中における選手の精神状態の指標(RRI関連値、及び呼吸数)及び肉体疲労の指標(筋硬度)の推移と、その待機期間の直後の出場期間における選手の活躍及び負傷の結果との因果関係の傾向を推定する。そして、その推定された傾向に基づいて、活躍度及び負傷リスクの推定モデルを構築する。なお、モデル作成部105は、例えば、バスケットボールの競技の場合、得点やアシスト、リバウンド等の複数種類の活躍それぞれに対応する推定モデルを作成するように構成されていてもよい。
推定部106は、活躍度を推定する活躍度推定部107と負傷リスクを推定する負傷リスク推定部108とを備える。活躍度推定部107は、モデル作成部105において作成された活躍度に関する推定モデルに、待機要員の各選手の現時点における精神状態の指標及び肉体疲労の指標を適用し、各選手について活躍度の推定値を算出する。負傷リスク推定部108は、モデル作成部105において作成された負傷リスクに関する推定モデルに、待機要員の各選手の現時点における精神状態の指標及び肉体疲労の指標を適用し、各選手について負傷リスクの推定値を算出する。
提示制御部109は、推定部106により推定された待機要員の各選手の現時点での活躍度及び負傷リスクを表す情報を監督者端末30に送信する。提示制御部109が監督者端末30に提供する情報の具体的な内容については後述する。
[選手起用支援処理の説明]
選手起用支援システム10の制御部12が実行する選手起用支援処理の手順について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。この選手起用支援処理は、チームが試合を行う期間において繰返し実行される。また、制御部12は、チームの個々の選手それぞれに対応する複数の選手起用支援処理のプロセスを並行して実行する。
S100では、制御部12は、選手状態・実績記憶部104から過去の試合に関する選手状態・実績情報を読出す。S102では、制御部12は、S100で読出された選手状態・実績情報に基づいて、活躍度及び負傷リスクそれぞれに対応する推定モデルを作成する。なお、S102の処理は、モデル作成部105としての処理に相当する。
S104では、制御部12は、本処理の対象である選手(以下、対象選手と称する)が
、出場要員から待機要員に交代されたか否かを判定する。なお、出場要員と待機要員との交代に関する判定は、例えば、選手交代の際にスコアラーがリアルタイムにコンピュータ(不図示)に入力した情報を取得することにより行うことが考えられる。対象選手が出場要員から待機要員に交代されていない場合、すなわち出場要員のままである場合(S104:NO)、制御部12はS104の処理を繰返す。一方、対象選手が出場要員から待機要員に交代された場合(S104:YES)、制御部12は処理をS106に移す。
S106では、制御部12は、直前の出場期間の開始から終了までに対象選手が得た活躍実績及び負傷を表す出場結果情報と、退場時刻を表す時間情報とを、選手状態・実績記憶部104における対象選手の現在の試合に対応する選手状態・実績情報のテーブルに記録する。図3の事例において、試合開始後の最初の出場期間が終了した場合には、S106の処理により、符号(1)の破線で示される退場時刻、活躍実績、負傷発生の各情報項目にデータが記録される。なお、S106の処理は、保存制御部103としての処理に相当する。
図4のフローチャートの説明に戻る。S108では、制御部12は、待機期間の開始時における対象選手の精神状態の指標及び肉体疲労の指標を計測する。そして、制御部12は、計測された精神状態の指標及び肉体疲労の指標と、待機開始時刻を表す時間情報とを、選手状態・実績記憶部104における対象選手の現在の試合に対応する選手状態・実績情報のテーブルに記録する。図3の事例において、試合開始後の最初の退場時に続く待機期間の開始の場合には、S108の処理により、符号(2)の破線で示される待機開始時刻、待機開始時の選手の状態(RRI関連値、呼吸数、筋硬度)の各情報項目にデータが記録される。なお、S108の処理は、心拍・呼吸計測部101、筋硬度計測部102、及び保存制御部103としての処理に相当する。
図4のフローチャートの説明に戻る。S110では、制御部12は、対象選手が待機要員から出場要員に交代されたか否かを判定する。対象選手が待機要員から出場要員に交代されていない場合、すなわち待機要員のままである場合(S104:NO)、制御部12は処理をS112に移す。S112では、制御部12は、現時点における対象選手の精神状態の指標及び肉体疲労の指標を計測する。なお、S112の処理は、心拍・呼吸計測部101及び筋硬度計測部102としての処理に相当する。
S114では、制御部12は、待機要員である対象選手の現時点での活躍度及び負傷リスクの推定値を算出する。具体的には、制御部12は、待機開始時の精神状態及び肉体疲労の指標(S108で計測)から、現時点での精神状態及び肉体疲労の指標(S112で計測)への推移を表す数値を、活躍度及び負傷リスクの推定モデルに適用して、活躍度及び負傷リスクの推定値を算出する。なお、S114の処理は、推定部106としての処理に相当する。
S116では、制御部12は、S114で算出された活躍度及び負傷リスクの推定値を表す情報を、監督者端末30に送信する。S116の後、制御部12は処理をS110に戻す。なお、S116の処理は、提示制御部109としての処理に相当する。監督者端末30は、選手起用支援システム10から受信した各選手の活躍度及び負傷リスクの推定値の一覧を含む画像情報を、起用支援情報としてディスプレイに表示する。
一方、S110において対象選手が待機要員から出場要員に交代されたと判定された場合(S110:YES)、制御部12は処理をS118に移す。S118では、制御部12は、待機期間の終了時における対象選手の精神状態の指標及び肉体疲労の指標を計測する。そして、制御部12は、計測された精神状態の指標及び肉体疲労の指標と、待機終了時刻を表す時間情報とを、選手状態・実績記憶部104における対象選手の現在の試合に
対応する選手状態・実績情報のテーブルに記録する。
図3の事例において、符号(2)の破線で示される位置に対応する待機期間が終了した場合には、S118の処理により、符号(3)の破線で示される待機終了時刻、待機終了時の選手の状態(RRI関連値、呼吸数、筋硬度)の各情報項目に対応するデータが記録される。なお、S118の処理は、心拍・呼吸計測部101、筋硬度計測部102、及び保存制御部103としての処理に相当する。S118の後、制御部12は処理をS104に戻す。
[起用支援情報の表示例]
監督者端末30が表示する起用支援情報の表示例について、図5を参照しながら説明する。図5に例示される起用支援情報の表示画像40には、符号41で示される一覧表示領域と、符号43で示される個別表示領域とが含まれる。
一覧表示領域41には、待機要員である各選手の姿及び名前を表すアイコンに対応付けて、各選手の現在の活躍度及び負傷リスクの推定値が一覧として描画されている。この一覧表示領域41において、活躍度の推定値は、数値が高いほど予測される活躍の度合が高いことを示している。また、負傷リスクの推定値は、数値が高いほど負傷する可能性が高いことを示している。また、各選手の活躍度及び負傷リスクの一覧において、数値が特に高い又は低い項目については、強調表示が施されている。
また、一覧表示領域41には、監督者端末30の使用者によって操作可能なグラフィカルインターフェースであるカーソル42が描画されている。このカーソル42を一覧表示領域41の中の任意の選手の位置に合わせることで、当該選手の活躍度及び負傷リスクの時間的推移が個別表示領域43に表示されるようになっている。この個別表示領域43には、現時刻から試合に出場した場合の時間経過に伴う当該選手の活躍度の推移を表すグラフが描画されている。図5の事例は、Ccc選手は、今試合に出場させると5分間は活躍が期待されるが、その後2分間は急激にパフォーマンスが落ちると推測されている、という表示例である。
[効果]
実施形態の選手起用支援システム10によれば、以下の効果を奏する。
試合中に一端退場して待機している交代要員の選手について、待機期間の開始時点から現時点までの精神状態や肉体疲労の推移に応じて、試合での活躍や負傷のリスクの観点において、当該選手を出場要員として起用する判断に関わる指標を推定できる。
例えば、待機中に精神状態が向上したり肉体的な疲労が順調に回復している選手については、起用後の活躍や負傷のリスクの低減が期待できる。一方、精神状態が低調であったり肉体的な疲労が十分に回復していない選手については、起用後の活躍が見込めなかったり負傷のリスクが増すといった具合である。選手起用支援システム10は、待機要員の各選手について推定された活躍度や負傷リスクを監督者端末30を通じて監督やコーチ等の役職者に提示することで、役職者による選手の起用に関する判断を的確に支援することができる。
また、選手状態・実績記憶部104に蓄積されている過去の試合に関する選手状態・実績情報を用いて、選手が出場要員として得た結果と、その出場の前の待機期間における選手の状態の時間的変化との因果関係を反映した推定モデルを構築することができる。
[特許請求の範囲に記載の構成との対応]
実施形態の各構成と、特許請求の範囲に記載の構成との対応は次のとおりである。
心拍・呼吸計測部101及び筋硬度計測部102が、状態取得部に相当する。推定部106を構成する活躍度推定部107及び負傷リスク推定部108が、推定部に相当する。保存制御部103及び選手状態・実績記憶部104が、実績保存部に相当する。
[変形例]
上記各実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が、本開示の実施形態である。
例えば、上述の実施形態では、選手の精神状態に関する指標を計測する手段としての心拍・呼吸計測部101と、肉体疲労に関する指標を計測する手段としての筋硬度計測部102の両方を備える構成について説明した。その実施形態に限らず、選手起用支援システム10が、心拍・呼吸計測部101と筋硬度計測部102の何れか一方を備える構成であってもよい。また、心拍・呼吸計測部101に代えて、心拍の状態又は呼吸の状態の何れか一方を計測する構成であってもよい。
あるいは、上述の実施形態では、推定部106として活躍度推定部107及び負傷リスク推定部108の両方を備える構成について説明した。その実施形態に限らず、選手起用支援システム10が、活躍度推定部107と負傷リスク推定部108の何れか一方を備える構成であってもよい。
上述した選手起用支援システム10を構成要件とするシステム、選手起用支援システム10としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した記録媒体、選手起用支援方法等の種々の形態で本開示を実現することもできる。
10…選手起用支援システム、11…通信部、12…制御部、13…記憶部、20a…シートセンサ、20b…ウェアラブルセンサ、30…監督者端末、101…心拍・呼吸計測部、102…筋硬度計測部、103…保存制御部、104…選手状態・実績記憶部、105…モデル作成部、106…推定部、107…活躍度推定部、108…負傷リスク推定部、109…提示制御部。

Claims (4)

  1. 試合を行うチームを構成する複数の選手が、当該試合に出場する規定数の出場要員と、前記出場要員と交代することで出場可能である少なくとも1人の交代要員とに分けられ、1つの試合中において同一の選手が何度でも前記出場要員及び前記交代要員として交代が可能なスポーツ競技における、選手の起用に関する判断を支援する選手起用支援システムであって、
    前記交代要員の各選手の身体の状態を表す状態情報を時系列的に取得するように構成された状態取得部と、
    前記状態取得部により取得された状態情報に基づき、前記交代要員の各選手について、直前に前記出場要員として出場していた期間が交代により終了した時点から現時点までの当該選手の状態情報の変化から、当該選手を前記出場要員として起用する判断に関わる指標である起用指標を推定するように構成された推定部と、
    前記推定部により推定された、前記交代要員の各選手に関する起用指標を表す情報を、当該チームにおける特定の役職者に対して提示するように構成された提示制御部と、
    を備える選手起用支援システム。
  2. 前記出場要員の各選手について、1回の出場の期間ごとに当該選手が試合の中で得た結果を表す情報である実績情報を取得し、その取得された実績情報と、当該出場の期間の直前に当該選手が前記前記交代要員として待機していた期間における当該選手の状態情報の時間的変化を表す情報とを対応付けて累積的に保存するように構成された実績保存部と、
    前記実績保存部により保存された前記実績情報と前記状態情報の時間的変化との関係に基づいて、前記起用指標を推定するモデルを作成するように構成されたモデル作成部と更に備え、
    前記推定部は、前記モデル作成部により作成されたモデルに、前記交代要員の選手に関する状態情報の変化的変化を適用することにより、当該選手に関する起用指標を推定するように構成されている、
    請求項1に記載の選手起用支援システム。
  3. 前記推定部は、前記起用指標として、当該選手の活躍の度合、及び当該選手が負傷するリスクの度合の少なくとも何れかに関する評価を表す指標を推定するように構成されている、
    請求項1又は請求項2に記載の選手起用支援システム。
  4. 前記状態取得部は、前記状態情報として、選手の肉体的疲労に関する指標及び精神状態に関する指標の少なくとも何れかを取得するように構成されている、
    請求項1ないし又は請求項3の何れか1項に記載の選手起用支援システム。
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