JP2019146732A - 遊技機 - Google Patents

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覚 中山
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智宣 牧
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Abstract

【課題】遊技の興趣向上に寄与する遊技機の提供。【解決手段】パチンコ遊技機PY1は、始動入賞に基づいて大当たり判定を行い、その結果に基づいて大当たり遊技を実行する。そして、大当たり遊技後に高確率状態になることを示唆する第1結果(勝利)又は高確率状態にならないことを示唆する第2結果(敗北)に分岐する特定演出(バトル演出)を実行可能である。特定演出において、チャンスパターンよりも勝利し難いピンチパターンの演出として、第1演出(「敵強攻撃」の演出)を実行するときと、第1演出よりも勝利し易い第2演出(「敵弱攻撃」の演出)を実行するときとがある。バトル演出において敗北した場合、大当たり遊技が実行されないことがある。【選択図】図38

Description

本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
従来よりパチンコ遊技機では、様々な演出が行われている。例えば下記特許文献1には、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行い、味方キャラクタが勝利するか敗北するかによって、大当たりの当落を示す遊技機が記載されている。
特開2017−185382号公報
ところで、上記のように結果が分岐する演出については、遊技興趣の向上のため、改善の余地がある。
本発明の課題は、演出を通じて遊技興趣の向上に寄与する遊技機を提供することである。
本発明の遊技機は、
所定の判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行うかを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定の結果に基づいて、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記特別遊技後の遊技状態を、通常確率状態よりも前記特別遊技を行うと判定される確率が高い高確率状態に制御可能な遊技状態制御手段と、
演出を行うことが可能な演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記特別遊技後に前記高確率状態になることを示唆する第1結果又は前記特別遊技後に前記高確率状態にならないことを示唆する第2結果に分岐する特定演出を実行可能であり、
前記特定演出において、所定の第1パターンよりも前記第1結果に分岐し難い第2パターンの演出として、第1演出を実行するときと、前記第1演出よりも前記第1結果に分岐し易い第2演出を実行するときとがあり、
前記特定演出において前記第2結果に分岐した場合、前記特別遊技が実行されないことがあることを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、演出を通じて遊技の興趣向上に寄与する遊技機が提供される。
遊技機の斜視図である。 遊技機の正面図である。 遊技盤ユニットの正面図である。 第2大入賞装置等を詳細に示す正面図である。 表示器類の正面図である。 (A)は盤後可動装置が待機状態のときの演出用ユニットの正面図、(B)は盤後下可動装置が作動したときの演出用ユニットの正面図、(C)は盤後上可動装置が作動したときの演出用ユニットの正面図、(D)は盤後下可動装置および盤後上可動装置が作動したときの演出用ユニットの正面図である。 主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 サブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 (A)は普図関係乱数を示す表であり、(B)は特図関係乱数を示す表である。 (A)は当たり判定テーブルの一例であり、(B)は普図変動パターン判定テーブルの一例であり、(C)は補助遊技制御テーブルの一例である。 (A)は大当たり判定テーブルの一例であり、(B)は大当たり図柄種別判定テーブルの一例であり、(C)はリーチ判定テーブルの一例である。 特図1変動パターン判定テーブルの一例である。 特図2変動パターン判定テーブルの一例である。 先読み判定テーブルの一例である。 大当たり遊技制御テーブルの一例である。 遊技状態の説明図である。 客待ち演出モードの具体例を示す説明図である。 通常演出モード、確変演出モードおよび時短演出モードの具体例を示す説明図である。 大当たり演出モードの具体例を示す説明図である。 リーチ無しハズレの特図変動演出の具体例を示す説明図である。 特図変動演出が開始してからリーチになるまでの具体例を示す説明図である。 Nリーチからハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる場合と大当たりを示す演出図柄の停止表示が行われる場合の具体例を示す説明図である。 可動体演出の具体例を示す説明図である。 SPリーチの具体例を示す説明図である。 SPリーチの具体例であり、図24の続きを示す説明図である。 SPリーチの具体例であり、図25の続きを示す説明図である。 SPリーチの具体例であり、図26の続きを示す説明図である。 保留演出の具体例を示す説明図である。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 1msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 パチンコ遊技機PY1の特徴部に係る大当たり遊技制御テーブルである。 パチンコ遊技機PY1の特徴部に係る特図2変動パターン判定テーブルである。 パチンコ遊技機PY1の特徴部に係る特図変動演出の演出フローを示す説明図である。 特図変動演出におけるバトルリーチ(バトル演出)の開始までを示す説明図である。 バトルリーチ(バトル演出)の演出フローを示す説明図である。 バトルリーチ(バトル演出)の開始からチャンスパターンにおける味方キャラクタの攻撃までを主に示す説明図である。 チャンスパターンにおける勝敗分岐以降を主に示す説明図である。 ピンチパターンにおける敵キャラクタの攻撃までを主に示す説明図である。 ピンチパターンにおける勝敗分岐以降を主に示す説明図である。 バトルリーチにおける復活演出を主に示す説明図である。 バトルリーチの種類と勝利期待度の関係を示す表である。 バトルリーチ選択テーブルである。 変更例に係るバトルリーチの演出フローの一部である。 変更例に係るバトルリーチ選択テーブルである。 変更例に係るバトルリーチにおける特殊パターンを示す説明図である。 他の変更例に係る煽り演出選択テーブルである。 他の変更例に係る煽り演出を示す説明図である。 さらに他の変更例に係る煽り演出を示す説明図である。
以下、本発明の遊技機の実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。なお、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。また、後述の任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる又は並列に実行できる。
1.遊技機の構造
本発明の遊技機の実施形態であるパチンコ遊技機PY1について説明する。最初に、パチンコ遊技機PY1の構造について図1〜図6を用いて説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機PY1の各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、「前方」は、パチンコ遊技機PY1から当該パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、「後方」は、パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機PY1に近づく方向とする。
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機PY1は、遊技機枠2を備えている。遊技機枠2は、後述する遊技盤ユニットYUが取り付けられる遊技盤取付枠2Aと、遊技盤取付枠2Aにヒンジ2Bを介して回転自在に支持される前枠23mと、を備える。前枠23mは遊技盤取付枠2Aに対して開閉が可能である。前枠23mには、透明板23tが取り付けられている。前枠23mが閉じられているとき、遊技盤取付枠2Aに取り付けられた遊技盤1と透明板23tとは対面する。よって、パチンコ遊技機PY1が遊技店に設置されると、当該パチンコ遊技機PY1の前方にいる遊技者は、透明板23tを通して、遊技盤1に形成された遊技領域6を視認することができる。透明板23tは、透明なガラス板や透明な合成樹脂板等を用いることができる。パチンコ遊技機PY1の前方から遊技領域6を視認可能であればよい。
前枠23mの前面の右下部には、遊技球を発射させるための回転操作が可能なハンドル72kが設けられている。ハンドル72kが操作された量(回転角度)が、遊技球を発射させるために遊技球に与えられる力(後述する発射装置72が発射ソレノイド72sに駆動させる量)の大きさ(発射強度)に対応付けられている。よって、遊技球は、ハンドル72kの回転操作に応じた発射強度で発射される。また、前枠23mの前面の下部中央には、前方に向けて大きく突出した下部装飾体36が設けられている。下部装飾体36の上面には、ハンドル72kに供給される遊技球を貯留するための上皿34が形成されている。また、下部装飾体36の正面の下部中央には、上皿34に収容しきれない余剰の遊技球を貯留するための下皿35が設けられている。
下部装飾体36の上面の上皿34より前方側には、下方に押下操作可能な第1入力装置(以下「半球型ボタン」)40が設けられている。また、前枠23mの表面の右縁部から前方に突出して形成されている右部装飾体32において、下方に押下操作可能な第2入力装置(以下「剣型ボタン」)41が設けられている。
また、前枠23mの表面の上部から前方に突出して形成されている上部装飾体31の底面に、音を出力可能なスピーカ52が設けられている。スピーカ52は、左側に配置された左スピーカ52Lと、右側に配置された右スピーカ52Rと、からなる。また、前枠23mの右縁部と、下部装飾体36における正面の下皿35の左側および右側とに、発光可能な枠ランプ53が設けられている。さらに、前枠23mの左縁部および右縁部の上側には、遊技興趣を高めることを目的とする演出装置としての可動式の枠可動装置58が取り付けられている。枠可動装置58は、左側に配置された左枠可動装置58Lと、右側に配置された右枠可動装置58Rと、で構成される。
なお、遊技機枠2に設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
次に、遊技盤ユニットYUについて、主に図3〜図6を用いて説明する。遊技盤ユニットYUは、遊技盤1と、遊技盤1の背面側に取り付けられた演出用ユニット1Uと、を有する。最初に、遊技盤1について説明する。遊技盤1は透明な合成樹脂板で構成されている。遊技盤1の略中央には正面視略円形の開口部1Aが形成されている。開口部1Aに沿って、遊技球が流下可能な遊技領域6を区画するための略リング状の内側壁部1Bが前方に突出して形成されている。また、内側壁部1Bの外側にも、遊技領域6を区画するための略リング状の外側壁部1Cが前方に突出して形成されている。
遊技盤1の前面には、内側壁部1B、外側壁部1Cなどで囲まれた遊技領域6が形成されている。すなわち、遊技盤1の前面が、内側壁部1Bおよび外側壁部1Cによって、遊技領域6とそれ以外の領域とに仕切られている。
遊技領域6は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球が流下可能な領域であり、パチンコ遊技機PY1で遊技を行うために設けられている。なお、遊技領域6には、多数の遊技くぎ(図示なし)が突設されている。遊技くぎは、遊技領域6に進入して遊技領域6を流下する遊技球を、後述する第1始動口11、第2始動口12、一般入賞口10、ゲート13、第1大入賞口14、および、第2大入賞口15などに適度に誘導する経路を構成している。なお、第1始動口11や第2始動口12といった始動口を入球口と称し、第1大入賞口14や第2大入賞口15といった大入賞口を特別入賞口あるいは特定の入賞口と称し、ゲート13を通過口あるいは通過領域と称することができるものとする。
遊技領域6における内側壁部1Bの中央直下には、上方が開口した第1始動口11が形成された第1始動入賞装置11Dが設けられている。第1始動口11の左下には、右側方が開口した第2始動口12が設けられている。第2始動口12の右脇には、第2始動口12への入球を可能または不可能にさせる第2始動入賞装置(所謂「電チュー」)12Dが設けられている。
第1始動入賞装置11Dは不動である。そのため、第1始動口11は、遊技球の入球し易さが変化せずに一定(不変)である。遊技球の第1始動口11への入賞は、第1特別図柄(以下、「特図1」という)の抽選(後述の特図1関係乱数の取得と判定:以下、「特図1抽選」という)および特図1の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第1始動口11へ入賞すると、所定個数(例えば4個)の遊技球が賞球として払い出される。
電チュー12Dは、作動可能な電チュー開閉部材12kを備えている。電チュー開閉部材12kは平面視で左斜め下方向に下降する略横長長方形状の舌状片からなる。平面視で、電チュー開閉部材12kの上面左端が、第2始動口12の最下点の右隣に位置する。電チュー開閉部材12kは、通常は(通常状態では)その先端(前方側側面)が遊技領域6、すなわち遊技盤1の前面辺りに位置するよう、遊技盤1より後方に収納されている。電チュー開閉部材12kはその収納されている状態から前後方向に移動(進退)することができる。そして、特別状態になると、電チュー開閉部材12kが前方へ移動する。電チュー開閉部材12kが前方へ移動すると、電チュー開閉部材12kが第2始動口12へ遊技球を誘導する経路となる。よって、電チュー開閉部材12kが遊技領域6より後方に収納された通常状態では、この誘導する経路がないので、第2始動口12へ遊技球を入球させることはほとんど不可能である。このように、電チュー開閉部材12kが突出状態になることを第2始動口12または電チュー12Dの「開状態」ともいい、開状態であるときだけ遊技球の第2始動口12への入球が可能となる。一方、電チュー開閉部材12kが収納されている状態を第2始動口12または電チュー12Dの「閉状態」ともいう。このように、電チュー開閉部材12kの作動によって第2始動口12が開閉する。また、第2始動口12または電チュー12Dが「開状態」になることを「電チュー12Dが開放する」ともいい、電チュー12Dが「閉状態」になることを「電チュー12Dが閉鎖する」ともいう。
遊技球の第2始動口12への入賞は、第2特別図柄(以下、「特図2」という)の抽選(後述の特図2関係乱数の取得と判定:以下、「特図2抽選」という)および特図2の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第2始動口12へ入賞すると、所定個数(例えば4個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域6における第1始動入賞装置11Dの左側には、2つの一般入賞口10が設けられている。また、電チュー12Dの右側には、1つの一般入賞口10が設けられている。遊技球が一般入賞口10へ入賞すると、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技盤1の開口部1Aの右斜め下側に、遊技球が通過可能なゲート13が設けられている。遊技球のゲート13の通過は、普通図柄(以下、「普図」という)の抽選(すなわち普通図柄乱数の取得と判定:以下、「普図抽選」という)および普図の可変表示の契機となっている。補助遊技が実行されることによって電チュー12Dを開放する。すなわち、補助遊技は、電チュー12Dの開放を伴う遊技である。
また、遊技領域6における第1始動入賞装置11Dの右側でゲート13の直下には、第1大入賞口14が形成された第1大入賞装置14D(以下、「通常AT14D」ともいう)が設けられている。
第1大入賞装置14Dは、開状態と閉状態とをとる通常AT開閉部材14kを備える。通常AT開閉部材14kの作動により第1大入賞口14が開閉する。通常AT開閉部材14kは正面視略横長矩形状の平板からなり、通常は第1大入賞口14を塞いでいる。通常AT開閉部材14kは下端を中心に、上端が前方へ倒れるように略90度回転することができる。通常AT開閉部材14kが回転すると、通常AT開閉部材14kが遊技領域6に垂直に突出した状態になり、流下する遊技球を受け止めて第1大入賞口14の中に入球させる。このように、通常AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球の第1大入賞口14への入球が可能となる。遊技球が第1大入賞口14へ入賞すると、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域6における第1大入賞装置14Dの直下には、その上面が左斜め下方に形成され、遊技球を第2始動口12へ誘導する誘導ステージ12gが遊技領域6(遊技盤1の前面)から前方に突出して設けられている。なお、誘導ステージ12gの上面を転動する遊技球は、第2始動口12の方へ向かって流下可能であるが、基本的には第1始動口11へ入賞することはできない。
遊技領域6におけるゲート13や第1大入賞口14の右斜め上方、換言すると、上流側に、第2大入賞口15が形成された第2大入賞装置15D(以下、「VAT15D」ともいう)が設けられている。第2大入賞装置15Dは、作動可能なVAT開閉部材15kを備えている。VAT開閉部材15kは正面視で羽根のような形状を呈している棒状体であり、通常は水平方向に対して略90度の姿勢で保持され、第2大入賞口15を塞いでいる。VAT開閉部材15kは下端を中心に、上端が左側へ倒れるように略70度回転し、開状態をとることができる。VAT開閉部材15kが開状態であるときだけ遊技球の第2大入賞口15への入球が可能となる。一方、VAT開閉部材15kが第2大入賞口15を塞いでいる状態を「閉状態」ともいう。このように、VAT開閉部材15kの作動によって第2大入賞口15が開閉する。遊技球が第2大入賞口15へ入賞すると、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
ここで、図4を用いて、第2大入賞装置15Dについて詳細に説明する。第2大入賞装置15Dの内部には、第2大入賞口15に入球した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させることが可能なゲート状の第2大入賞口センサ15aが設けられている。
第2大入賞口センサ15aの下流域には、遊技球が通過(進入)可能な特定領域16と非特定領域17とが設けられている。第2大入賞口センサ15aを通過した遊技球は、振分装置16Dによって、特定領域16か非特定領域17かに振り分けられる。振分装置16Dは、略矩形状の平板からなる振分部材16kと、振分部材16kを駆動する振分ソレノイド16sとを備えている。振分部材16kは、振分ソレノイド16sの駆動により、左右にスライド可能に構成されている。
振分ソレノイド16sが通電されていないとき、振分部材16kは特定領域16への遊技球の通過を妨げる第1状態(通過阻止状態:図4(A)の正面視で振分部材16kの左端が特定領域16の左端よりやや右側に位置し、振分部材16kが特定領域16をその直上で覆う状態)にある。振分部材16kが第1状態にあるときは、第2大入賞口15に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ15aを通過した後、特定領域16を通過することは不可能であり、非特定領域17を通過する。この第2大入賞口15から非特定領域17まで流下する遊技球のルートを第1のルートという。
一方、振分ソレノイド16sが通電されているとき、振分部材16kは遊技球の特定領域16の通過(進入)を許容する第2状態(通過許容状態:図4(B)の正面視で振分部材16kの左端が特定領域16の右端よりやや左側に位置し、振分部材16kが特定領域16をその直上で覆わず、特定領域16の直上が開放している状態)にある。振分部材16kが第2状態にあるときは、第2大入賞口15に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ15aを通過したあと特定領域16を通過容易である。この第2大入賞口15から特定領域16まで流下する遊技球のルートを第2のルートという。
なお、基本的に、振分部材16kは第1状態で保持されている。すなわち、第1状態が、振分部材16kの通常の状態であるといえる。そして、後述する大当たり遊技における特定のラウンド遊技(例えば16R)においてのみ、振分ソレノイド16sが通電され、第2状態に変化することができる。なお、振分部材16kの作動態様は適宜変更可能である。
特定領域16と非特定領域17には、各領域16、17を通過(進入)した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させる特定領域センサ16a、非特定領域センサ17aが設けられている。
なお、第1大入賞装置14Dおよび第2大入賞装置15Dは、遊技に支障をきたさない範囲で、一方だけを設けるようにすることが可能である。また、遊技性に応じて、第1大入賞装置14Dのような、特定領域や振分装置のない大入賞装置を2つ設ける構成とすることが可能である。
また図3に示すように、遊技領域6の略最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域6の外部へ排出する2つのアウト口19が設けられている。
ところで、遊技球が流下可能な遊技領域6は、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域(第2遊技領域)と、に分けることができる。遊技球が左遊技領域を流下するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を「左打ち」という。一方、遊技球が右遊技領域を流下するように遊技球を発射させるハンドル72kの操作態様を「右打ち」という。パチンコ遊技機PY1において、左打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技球を発射したときに遊技球が流下可能な流路を、第2流路R2という。第1流路R1および第2流路R2は、多数の遊技くぎなどによっても構成されている。
第1流路R1上には、第1始動口11と、2つの一般入賞口10と、が設けられている。よって、遊技者は、左打ちにより第1流路R1を流下するように遊技球を発射させることで、第1始動口11、または、一般入賞口10への入賞を狙うことができる。一方、第2流路R2上には、第2始動口12と、ゲート13と、第1大入賞口14と、第2大入賞口15と、が設けられている。よって、遊技者は、右打ちにより第2流路R2を流下するように遊技球を発射させることで、ゲート13の通過や、第2始動口12、第1大入賞口14、または、第2大入賞口15への入賞を狙うことができる。
なお、何れの入賞口(第1始動口11、第2始動口12、一般入賞口10、第1大入賞口14、および第2大入賞口15)にも入球しなかった遊技球は、アウト口19へ誘導されて排出される。また、各入賞口への入賞による賞球数は、適宜に設定することが可能である。
また、遊技盤1の前面に形成された遊技領域6の下方の左隣(遊技領域6以外の部分)には表示器類8が配置されている。図5に示すように、表示器類8には、特図1を可変表示する特図1表示器81a、特図2を可変表示する特図2表示器81b、及び、普図を可変表示する普図表示器82が含まれている。また、表示器類8には、後述する特図1保留数(U1:特図1表示器81aによる特図1の可変表示が保留されている数)を表示する特図1保留表示器83a、および後述する特図2保留数(U2:特図2表示器81bによる特図2の可変表示が保留されている数)を表示する特図2保留表示器83bが含まれている。
特図1の可変表示は、第1始動口11への遊技球の入賞を契機に特図1抽選が行われると実行される。また、特図2の可変表示は、第2始動口12への遊技球の入賞を契機に特図2抽選が行われると実行される。なお、以下の説明では、特図1および特図2を総称して特図といい、特図1抽選および特図2抽選を総称して特図抽選という。また、特図1表示器81aおよび特図2表示器81bを総称して特図表示器81という。さらに、特図1保留表示器83aおよび特図2保留表示器83bを総称して特図保留表示器83という。
特図の可変表示は、特図抽選の結果を報知する。特図の可変表示では、特図が可変表示したあと停止表示する。停止表示される特図(停止特図、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特図抽選によって複数種類の特図の中から選択された一つの特図である。停止特図が予め定めた特定の特図(特定の停止態様の特図すなわち大当たり図柄)である場合には、大入賞口(第1大入賞口14、第2大入賞口15)を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。
特図表示器81は、例えば横並びに配された8個のLED(Light Emitting Diode)から構成され、その点灯態様によって特図抽選の結果に応じた特図を表示する。例えば特図抽選の結果が大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)である場合には、特図表示器81は、「□□■■□□■■」(□:点灯、■:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDの点灯で構成される大当たり図柄を表示する。また、特図抽選の結果がハズレである場合には、特図表示器81は、「■■■■■■■□」というように一番右にあるLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。なお、特図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。よって、例えば、ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させてもよい。
また、特図の可変表示において、特図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特図の可変表示がなされる。特図の可変表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様である。なお、特図の可変表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してよい。
ところで、パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があると、特図抽選などを行うための各種乱数(判定情報の一例)が取得されることがある。この各種乱数は、特図保留として後述の特図保留記憶部105に一旦記憶される。なお、以下において、第1始動口11への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図1関係乱数」といい、第2始動口12への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図2関係乱数」という。ここで、特図1関係乱数は、特図1保留として、特図保留記憶部105の中の特図1保留記憶部105aに記憶される。一方、特図2関係乱数は、特図2保留として、特図保留記憶部105の中の特図2保留記憶部105bに記憶される。特図1保留記憶部105aに記憶可能な特図1保留の数(特図1保留数)および特図2保留記憶部105bに記憶可能な特図2保留の数(特図2保留数)には上限(例えば4個)が設定されている。この上限の数は遊技性に応じて任意に変更可能であり、設けなくてもよい。なお、以下において、特図1保留と特図2保留を総称して「特図保留」といい、特図1保留数と特図2保留数を総称して「特図保留数」という。また、特図1関係乱数と特図2関係乱数とを総称して「特図関係乱数」という。
パチンコ遊技機PY1では、遊技球が第1始動口11または第2始動口12へ入賞した後すぐに特図の可変表示が行われない場合、具体的には、特図の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に入賞があった場合、その入賞に対する特図の可変表示(あるいは、特図抽選の権利)を留保することができる。特図保留記憶部105に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特図の可変表示が可能となったときに消化される。すなわち、特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特図関係乱数等を判定して、その判定結果を示すための特図の可変表示を実行することをいう。
そして、特図保留数は、特図保留表示器83に表示される。特図1保留表示器83aと特図2保留表示器83bのそれぞれは、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留数の分だけLEDを点灯させることにより特図保留数を表示することが可能である。
また、普図の可変表示は、普図抽選の結果を報知する。普図の可変表示では、普図が可変表示したあと停止表示する。停止表示される普図(停止普図、可変表示の表示結果として導出表示される普図)は、普図抽選によって複数種類の普図の中から選択された一つの普図である。停止表示された普図が予め定めた特定の普図(所定の停止態様の普図すなわち当たり図柄)である場合には、第2始動口12(電チュー12D)を開放させる補助遊技が行われる。
普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普図抽選の結果に応じた普図を表示する。普図抽選の結果が当たりである場合には、普図表示器82は、「□□」(□:点灯、■:消灯)というように両LEDの点灯で構成される当たり図柄を表示する。また普図抽選の結果がハズレである場合には、「■□」というように右のLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお、普図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。
また、普図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普図の可変表示が行われる。普図の可変表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお、普図の可変表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してもよい。
パチンコ遊技機PY1では、遊技球がゲート13を通過すると、普図抽選を行うための普通図柄乱数(判定情報の一例)が取得されることがある。この乱数は、普図の可変表示または補助遊技が実行されていないことを条件に、後述の普図保留記憶部106に記憶される。普図保留記憶部106に記憶可能な普図保留の数(普図保留数)には上限(例えば4個)が設定されている。この上限の数は遊技性に応じて任意に変更可能であり、設けなくてもよい。なお、以下において、遊技球がゲート13を通過することにより取得された普通図柄乱数のことを「普図関係乱数」ともいう。また、本形態では、普図保留数を表示する普図保留表示器を設けていないが、普図保留表示器を表示器類8に加えてもよい。普図保留表示器としては、例えば特図保留表示器83と同様の構成のものを採用することが可能である。
次に、図6を用いて、遊技盤1の背面に取り付けられた演出用ユニット1Uについて説明する。演出用ユニット1Uは、主に演出を行う複数の装置をユニット化したものである。演出用ユニット1Uには、画像表示装置50、第1盤可動装置(以下「盤前可動装置」)55、第2盤可動装置(以下「盤後可動装置」)56、および第3盤可動装置(以下「ロゴ役物装置」)57が搭載されている。
画像表示装置50は、例えば20インチの3D液晶ディスプレイ2枚で構成され、3D画像を表示可能な表示部50aを具備する。なお、画像表示装置50は、画像を表示することが可能であれば、1枚の液晶ディスプレイで構成されるものや、EL(electro luminescence)ディスプレイで構成されるもの等、他の表示装置であってもよい。
盤前可動装置55は、例えばさらにその中で上に配置される盤前上可動装置55UL,55URと、下に配される盤前下可動装置55Dと、を備え、盤前上可動装置55ULは、移動可能に構成され、主に前面部分が立体的な装飾が施された盤前上左可動体55ULkを具備する。盤前上可動装置55URは、移動可能に構成され、主に前面部分が立体的な装飾が施された盤前上右可動体55URkを具備する。盤前下可動装置55Dは、移動可能に構成され、主に前面部分に立体的な装飾が施された盤前下可動体55Dkを具備する。
盤後可動装置56は、例えばさらにその中で上側に配置される盤後上可動装置56Uと、下側に配される盤後下可動装置56Dと、を備え、盤後上可動装置56Uは、移動可能に構成され、平面的な装飾が施された盤後上可動体56Ukを具備する。盤後下可動装置56Dは、移動可能に構成され、平面的な装飾が施された盤後下可動体56Dkを具備する。
ロゴ役物装置57は、例えばパチンコ遊技機PY1の題材である主人公キャラクタ「ロゴ」のロゴタイプ「L・O・G・O」が前面側に施されたロゴ可動体57kを備え、ロゴ可動体57kは、表示部50aに沿って平面的に上昇および下降が可能に構成される。
図6(A)は、盤後上可動体56Ukおよび盤後下可動体56Dkが作動していない通常の待機状態(初期位置)で保持されている様子を概略化して表している。盤後上可動体56Ukおよび盤後下可動体56Dkは、前後方向に略直交する平面上、言い換えると、画像表示装置50の表面に沿って上下方向に移動可能である(上昇および下降が可能である)。そして、盤後上可動装置56Uおよび盤後下可動装置56Dのそれぞれの駆動源が駆動すると、盤後下可動体56Dkは正面視でその上端が画像表示装置50の高さ方向中央あたりに位置するように上向きに移動する(上昇する)(図6(B)参照)。一方、盤後上可動体56Ukは正面視でその下端が画像表示装置50の高さ方向中央あたりに位置するよう下向きに移動する(下降する)(図6(C)参照)。その結果、正面視で画像表示装置50の高さ方向中央あたりで、盤後上可動体56Ukと盤後下可動体56Dkとが上下方向に接合して合体し、それぞれの表面に施された模様(デザイン)が全体で一つになり、パチンコ遊技機PY1の題材である主人公キャラクタの顔を表す(図6(D)参照)。このとき、画像表示装置50の大部分は合体した盤後上可動体56Ukと盤後下可動体56Dkに覆われるので、画像表示装置50は視認困難となる。
なお、遊技盤ユニットYUに設けられる部材や装置の位置や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
2.遊技機の電気的構成
次に、図7〜図8に基づいて、パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明する。図7〜図8に示すように、パチンコ遊技機PY1は、特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、普図抽選、普図の可変表示、補助遊技などの遊技利益に関する制御(遊技の進行)を行う遊技制御基板(以下「主制御基板」)100、主制御基板100による遊技の進行に応じた遊技演出(特図変動演出、保留演出、大当たり遊技演出など)、客待ち演出、半球型ボタン40や剣型ボタン41の操作が有効な期間(操作有効期間)において操作を促す操作促進演出などの演出に関する制御を行う演出制御基板(以下「サブ制御基板」)120、および、遊技球の払い出しに関する制御などを行う払出制御基板170等を、遊技盤1の画像表示装置50よりさらに背面側に備えている。主制御基板100を、遊技の制御を行う遊技制御部と位置づけることができる。また、サブ制御基板120を、後述する画像制御基板140、ランプ制御回路151、および音声制御回路161とともに、演出の制御を行う演出制御部と位置づけることができる。なお、演出制御部は、少なくともサブ制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、および、可動装置55,56,57等)を用いた遊技演出、客待ち演出、および操作促進演出を制御可能であればよい。
また、パチンコ遊技機PY1は、電源基板190を備えている。電源基板190は、主制御基板100、サブ制御基板120、及び払出制御基板170に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板190には、バックアップ電源回路192が設けられている。バックアップ電源回路192は、パチンコ遊技機PY1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板100の遊技用RAM104やサブ制御基板120の演出用RAM124に対して電力を供給する。従って、主制御基板100の遊技用RAM104やサブ制御基板120の演出用RAM124に記憶されている情報は、パチンコ遊技機PY1の電断時であっても保持される。また、電源基板190には、電源スイッチ191が接続されている。電源スイッチ191のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切り換えられる。なお、主制御基板100の遊技用RAM104に対するバックアップ電源回路を主制御基板100に設けたり、サブ制御基板120の演出用RAM124に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板120に設けたりしてもよい。
図7に示すように、主制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。遊技制御用マイコン101には、遊技の進行を制御するためのプログラムやテーブル等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM(Random Access Memory)104、および遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102が含まれている。
遊技用ROM103には、後述する主制御メイン処理やメイン側タイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、遊技用ROM103には、後述する大当たり判定テーブル、大当たり図柄種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特図変動パターン判定テーブル、先読み判定テーブル、大当たり遊技制御テーブル、当たり判定テーブル、普図変動パターン判定テーブル、補助遊技制御テーブルなどが格納されている。なお、遊技用ROM103は外付けであってもよい。また、遊技用RAM104には、前述した特図保留記憶部105や普図保留記憶部106などが設けられている。
また、主制御基板100には、データや信号の入出力を行うための遊技用I/O(Input/Output)ポート部118、および遊技用RAM104に記憶されている情報を遊技用CPU102にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ119が実装されている。
主制御基板100には、所定の中継基板(図示なし)を介して各種センサ類やソレノイド類が接続されている。そのため、主制御基板100には、各種センサ類が出力した信号が入力する。また、主制御基板100は、各種ソレノイド類に信号を出力する。
主制御基板100に接続されている各種センサ類には、第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、一般入賞口センサ10a、ゲートセンサ13a、第1大入賞口センサ14a、第2大入賞口センサ15a、特定領域センサ16a、および、非特定領域センサ17aが含まれている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11に入賞した遊技球を検知する。第2始動口センサ12aは、第2始動口12に入賞した遊技球を検知する。一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10に入賞した遊技球を検知する。ゲートセンサ13aは、ゲート13に設けられており、ゲート13を通過した遊技球を検知する。第1大入賞口センサ14aは、第1大入賞口14に入賞した遊技球を検知する。第2大入賞口センサ15aは、第2大入賞口15に入賞した遊技球を検知する。特定領域センサ16aは、特定領域16を通過(特定領域16に進入)した遊技球を検知する。非特定領域センサ17aは、非特定領域17を通過(非特定領域17に進入)した遊技球を検知する。各センサは、遊技球を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板100に出力する。
なお、主制御基板100に接続されるセンサの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
また、主制御基板100に接続されている各種アクチュエーター類には、電チューソレノイド12s、第1大入賞口ソレノイド14s、第2大入賞口ソレノイド15sおよび振分ソレノイド16sが含まれている。電チューソレノイド12sは、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動する。第1大入賞口ソレノイド14sは、第1大入賞装置14Dの通常AT開閉部材14kを駆動する。第2大入賞口ソレノイド15sは、第2大入賞装置15DのVAT開閉部材15kを駆動する。振分ソレノイド16sは、振分装置16Dの振分部材16kを駆動する。
なお、主制御基板100に接続されるアクチュエーターの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
さらに主制御基板100には、表示器類8(特図表示器81、普図表示器82、および、特図保留表示器83)が接続されている。これらの表示器類8の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
また主制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には、カードユニットCU(パチンコ遊技機PY1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)、および賞球払出装置73が接続されているとともに、発射制御回路175を介して発射装置72が接続されている。なお、発射装置72には、ハンドル72k(図1参照)が含まれる。
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、接続されたカードユニットCUからの信号に基づいて、賞球払出装置73の賞球モーター73mを駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のための賞球センサ73aにより検知されて、賞球センサ73aによる検知信号が払出制御基板170に出力される。
また、発射装置72には、遊技者などの人のハンドル72k(図1参照)への接触を検知可能なタッチスイッチ72aが設けられている。遊技者によるハンドル72kの操作があった場合には、タッチスイッチ72aが遊技者のハンドル72kへの接触を検知し、検知信号を払出制御基板170に出力する。また、発射装置72には、ハンドル72kの回転角度(操作量)を検出可能な発射ボリュームつまみ72bが接続されている。発射装置72は、発射ボリュームつまみ72bが検出したハンドル72kの回転角度に応じた強さで遊技球が発射されるよう発射ソレノイド72sを駆動させる。なお、パチンコ遊技機PY1においては、ハンドル72kへの回転操作が維持されている状態では、約0.6秒毎に1球の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板100は、遊技の進行に応じて、サブ制御基板120に対し、遊技に関する情報を含んだ各種コマンドを送信する。サブ制御基板120は、主制御基板100から送られる各種コマンドに基づいて、主制御基板100による遊技の進行状況(遊技の制御内容)を把握することができる。なお、主制御基板100とサブ制御基板120との接続は、主制御基板100からサブ制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板100とサブ制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図8に示すように、サブ制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121が実装されている。演出制御用マイコン121には、主制御基板100による遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用される演出用RAM124、および演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU122が含まれている。
また、演出用ROM123には、後述するサブ制御メイン処理、受信割り込み処理、1msタイマ割り込み処理、および、10msタイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。
また、サブ制御基板120には、データや信号の入出力を行うための演出用I/Oポート部138、およびRTC(Real Time Clock)139が実装されている。RTC139は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC139は、パチンコ遊技機PY1に、所定の島電源供給装置(図示なし)から電力が供給されているときにはその電力によって動作し、島電源供給装置から電力が供給されていないときには、電源基板190が備えるバックアップ電源回路192から供給される電力によって動作する。このため、RTC139は、パチンコ遊技機PY1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することが可能である。なお、RTC139に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板120に設けてもよい。バックアップ電源回路には、コンデンサや内蔵電池(ボタン電池等)を含む回路を採用することができる。
サブ制御基板120には、画像制御基板140が接続されている。サブ制御基板120の演出制御用マイコン121は、主制御基板100から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板100による遊技の進行に応じて、画像制御基板140の画像用CPU141に画像表示装置50の表示制御を行わせる。なお、サブ制御基板120と画像制御基板140との接続は、サブ制御基板120から画像制御基板140への信号の送信と、画像制御基板140からサブ制御基板120への信号の送信の双方が可能な双方向通信接続となっている。
画像制御基板140は、画像制御のためのプログラム等を記憶した画像用ROM142、ワークメモリとして使用される画像用RAM143、及び、画像用ROM142に記憶されたプログラムを実行する画像用CPU141を備えている。また、画像制御基板140は、画像表示装置50に表示される画像のデータを記憶したCGROM145、CGROM145に記憶されている画像データの展開等に使用されるVRAM146、及び、VDP(Video Display Processor)144を備えている。勿論、これらの電子部品の全部又は一部がワンチップで構成されていてもよい。CGROM145には、例えば、画像表示装置50に表示される画像を表示するための画像データ(静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データ)が格納されている。
VDP144は、演出制御用マイコン121からの指令に基づき画像用CPU141によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM145から画像データを読み出してVRAM146内の展開領域に展開する。そして、展開した画像データを適宜合成してVRAM146内のフレームバッファに画像を描画する。そしてフレームバッファに描画した画像をRGB信号として画像表示装置50に出力する。これにより、種々の演出画像が表示部50aに表示される。
なお、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されている。ディスプレイリストには、描画する画像の種類、画像を描画する位置、表示の優先順位、表示倍率、画像の透過率等の種々のパラメータの情報が含まれている。
演出制御用マイコン121は、主制御基板100から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板100による遊技の進行に応じて、音声制御回路161を介してスピーカ52から音声、楽曲、効果音等を出力する。
スピーカ52から出力する音声等の音声データは、サブ制御基板120の演出用ROM123に格納されている。なお、音声制御回路161を、基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装し、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカ52を画像制御基板140に接続し、画像制御基板140の画像用CPU141に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板140の画像用ROM142に音声データを格納してもよい。
また、サブ制御基板120には、所定の中継基板(図示なし)を介して、入力部となる各種スイッチ類、駆動源となる各種アクチュエーター類、各種ランプ類が接続されている。サブ制御基板120には、各種スイッチ類が出力した信号が入力する。また、サブ制御基板120は、各種アクチュエーター類に信号を出力する。また、サブ制御基板120は、主制御基板100から受信したコマンドなどに基づいて、ランプ制御回路151を介して各種ランプ類の点灯制御を行う。
サブ制御基板120に接続されている各種スイッチ類には、半球型ボタン検出スイッチ40aおよび剣型ボタン検出スイッチ41aが含まれている。半球型ボタン検出スイッチ40aは、半球型ボタン40が押下操作されたことを検出する。剣型ボタン検出スイッチ41aは、剣型ボタン41が押下操作されたことを検出する。各検出スイッチ40a,41aは、検出内容に応じた信号をサブ制御基板120に出力する。
なお、サブ制御基板120に接続されるスイッチの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
サブ制御基板120に接続された各種アクチュエーター類には、左枠可動体モーター58Lm、右枠可動体モーター58Rm、盤前上可動体モーター55Um、盤前下可動体モーター55Dm、盤後上可動体モーター56Um、盤後下可動体モーター56Dm、およびロゴ可動体モーター57mが含まれている。左枠可動体モーター58Lmは、左枠可動装置58Lを駆動して、所定の動作を行わせることが可能である。右枠可動体モーター58Rmは、右枠可動装置58Rを駆動して、所定の動作を行わせることが可能である。盤前上可動体モーター55Umは、盤前上可動体55ULk,55URkを駆動して、それぞれ所定の動作を行わせることが可能である。盤前下可動体モーター55Dmは、盤前下可動体55Dkを駆動して、表示部50a上をスライドさせることが可能である。盤後上可動体モーター56Umは、盤後上可動体56Ukを駆動して、表示部50a上をスライドさせることが可能である。盤後下可動体モーター56Dmは、盤後下可動体56Dkを駆動して、表示部50a上をスライドさせることが可能である。ロゴ可動体モーター57mは、ロゴ可動体57kを駆動して、所定の動作を行わせることが可能である。詳細には演出制御用マイコン121は、盤前上可動体55ULk,55URk、盤前下可動体55Dk、盤後上可動体56Uk、および盤後下可動体56Dkの動作態様を決める動作パターンデータを作成し、ランプ制御回路151を介して、盤前上可動体55ULk,55URk、盤前下可動体55Dk、盤後上可動体56Uk、および盤後下可動体56Dkの動作を制御する。また演出制御用マイコン121は、ロゴ可動体57kの動作態様を決める動作パターンデータを作成し、ランプ制御回路151を介して、ロゴ可動体57kの動作を制御する。
なお、サブ制御基板120に接続されるアクチュエーターの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
サブ制御基板120に接続された各種ランプ類には、枠ランプ53(左枠発光装置53L、右枠発光装置53R)および盤ランプ54(盤後上点発光装置54Ua、盤後上面発光装置54Ub、盤後下点発光装置54Da、盤後下面発光装置54Db)が含まれる。詳細には演出制御用マイコン121は、枠ランプ53および盤ランプ54の発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ53および盤ランプ54の発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
なお、ランプ制御回路151を基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに、枠ランプ53および盤ランプ54等の点灯制御、および、盤前可動装置55、盤後可動装置56、ロゴ役物装置57および枠可動装置58等の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装して、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。また、サブ制御基板120に接続されるランプの種類や数は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。
3.遊技機による主な遊技
次に、パチンコ遊技機PY1により行われる主な遊技について、図9〜図16を用いて説明する。なお、図9〜図15に示す各テーブルは、本項目の説明のための一般的なものであり、後述する「パチンコ遊技機PY1の特徴部」の説明においてこれとは別のテーブルを示した場合、パチンコ遊技機PY1ではそのテーブルが用いられるものとする。但し、後述する「パチンコ遊技機PY1の特徴部」の説明において別のテーブルを示さない構成については、この項目で示したテーブルが用いられるものとし、また、後述する「パチンコ遊技機PY1の特徴部」の説明において別のテーブルを示した構成についても、この項目で示したテーブルに変更することが可能であるとする。
3−1.普図に関わる遊技
最初に、普図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球がゲート13を通過すると、普図抽選を行う。普図抽選を行うと、普図表示器82において、普図の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行う。ここで、停止表示される普図には、当たり図柄とハズレ図柄とがある。なお、普図のハズレ図柄については、後述する特図のハズレ図柄と区別をするために「ハズレ普図」ともいう。当たり図柄が停止表示されると補助遊技が実行されて、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。一方、ハズレ普図が停止表示されると、補助遊技は行われず、当該ゲート13の通過に係る遊技が終了する。また、以下において、普図の可変表示または補助遊技が行われていないときに遊技球がゲート13を通過することを「普図変動始動条件の成立」という。
パチンコ遊技機PY1は、このような一連の遊技(普図抽選、普図の可変表示、補助遊技)を行うにあたり、普図変動始動条件の成立により、普図関係乱数を取得する。取得する普図関係乱数には、図9(A)に示すように、普通図柄乱数がある。普通図柄乱数は当たり判定を行うための乱数である。乱数を判定情報とも言う。乱数には、適宜に範囲が設けられている。
3−1−1.当たり判定
当たり判定は、図10(A)に示すような当たり判定テーブルを用いて、当たりか否か(補助遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。当たり判定テーブルは、後述する遊技状態に関連付けられている。すなわち、当たり判定テーブルには、非時短状態で用いる当たり判定テーブル(非時短用当たり判定テーブル)と、時短状態で用いる当たり判定テーブル(時短用当たり判定テーブル)と、がある。各当たり判定テーブルでは、当たり判定の結果である当たりとハズレに、普通図柄乱数の判定値(普通図柄乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得した普通図柄乱数を当たり判定テーブルに照合して、当たりかハズレかの当たり判定を行う。そして、当たり判定の結果に基づいて、普図の可変表示を行うための普図変動パターン判定を行う。当たり判定の結果が当たりであると、基本的には、普図の可変表示で当たり図柄が停止表示される。一方、当たり判定の結果がハズレであると、基本的には、普図の可変表示でハズレ普図が停止表示される。なお、当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。また、当たり判定テーブルを、遊技状態毎に分けなくてもよい。
3−1−2.普図変動
普図変動パターン判定は、図10(B)に示すような普図変動パターン判定テーブルを用いて、普図変動パターンを決定するための判定である。普図変動パターンとは、普図変動時間などの普図の可変表示に関する所定事項に関する識別情報である。
普図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、普図変動パターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(非時短普図変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(時短普図変動パターン判定テーブル)とがある。なお、普図変動パターン判定テーブルを遊技状態毎に分けなくてもよい。
各普図変動パターン判定テーブルには、普図変動パターン判定の結果である普図変動パターンが、停止される普図毎に1つ格納されている。すなわち、パチンコ遊技機PY1は、非時短状態においてと時短状態においてとで、普図変動時間を異ならせることが可能である。例えば、非時短状態においては、ハズレの普図(ハズレ普図)を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば30秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば30秒となる普図変動パターンに決定する。また、時短状態においては、ハズレ普図を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば5秒となる普図変動パターンに決定し、当たり図柄を停止表示する場合の普図の可変表示については普図変動時間が例えば5秒となる普図変動パターンに決定する。この判定で決定された普図変動パターンに対応付けられた普図変動時間の普図の可変表示が、普図表示器82で行われる。なお、これら普図変動時間については、適宜に変更することが可能である。このように、当たり判定、および、普図変動パターン判定が行われることによって、普図表示器82において普図の可変表示が行われる。
3−1−3.補助遊技
補助遊技は、普図の可変表示で、表示結果(普図抽選の結果)として、当たり図柄が停止表示(導出)されると実行される。
補助遊技を構成する要素(補助遊技構成要素)には、電チュー12Dが開放する回数、および各開放についての開放時間などの様々な要素が含まれている。そして、これらの各要素は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられている。パチンコ遊技機PY1は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に基づいて、図10(C)に示すような補助遊技制御テーブルを用いて補助遊技を制御する。補助遊技制御テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられている。各補助遊技制御テーブルには、補助遊技構成要素が格納されている。なお、これらの各要素における開放回数や開放時間については、適宜に変更することが可能である。
パチンコ遊技機PY1は、非時短状態における補助遊技と時短状態における補助遊技とで、電チュー12Dの開放時間を異ならせている。例えば、非時短状態における補助遊技では、第1の開放時間(遊技球を電チュー12Dに入賞させるのが困難な時間(例えば0.08秒))だけ電チュー12Dを開放する。以下において、非時短状態における補助遊技のことを「ショート開放補助遊技」ともいう。また、時短状態における補助遊技では、第1の開放時間よりも長い第2の開放時間(遊技球を電チュー12Dに入賞させるのが容易な時間(例えば3.00秒))だけ電チュー12Dを開放する。以下において、時短状態における補助遊技のことを「ロング開放補助遊技」ともいう。なお、非時短状態における補助遊技と時短状態における補助遊技とで、電チュー12Dの開放時間が同じであってもよい。
3−2.特図に関わる遊技
次に、特図に関わる遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球が第1始動口11に入賞すると、特図1抽選を行う。特図1抽選が行われると、特図1表示器81aにおいて、特図1の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図1抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図1には、大当たり図柄およびハズレ図柄がある。すなわち、特図1抽選の結果には大当たり、およびハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると、大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
同様に、パチンコ遊技機PY1は、発射された遊技球が第2始動口12に入賞すると、特図2抽選を行う。特図2抽選が行われると、特図2表示器81bにおいて、特図2の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図2抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図2には、大当たり図柄、およびハズレ図柄がある。すなわち、特図2抽選の結果には、大当たり、およびハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に基づく遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に基づく遊技が終了する。
なお、以下において、第1始動口11に遊技球が入賞することを「第1始動条件の成立」といい、第2始動口12に遊技球が入賞することを「第2始動条件の成立」という。また、「第1始動条件の成立」と「第2始動条件の成立」をまとめて「始動条件の成立」と総称する。また、特別図柄のハズレ図柄については、前述の普図のハズレ図柄と区別するために「ハズレ特図」ともいう。
パチンコ遊技機PY1は、このような一連の遊技(特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、遊技状態の設定)を行うにあたり、始動条件の成立により、特図関係乱数を取得し、当該乱数について種々の判定を行う。取得する特図関係乱数には、図9(B)に示すように、特別図柄乱数(大当たり乱数)、大当たり図柄種別乱数、リーチ乱数および特図変動パターン乱数がある。特別図柄乱数は大当たり判定を行うための乱数である。大当たり図柄種別乱数は大当たり図柄種別判定を行うための乱数である。リーチ乱数はリーチ判定を行うための乱数である。特図変動パターン乱数は特別図柄の変動パターン判定を行うための乱数である。乱数を判定情報とも言う。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。
3−2−1.大当たり判定
大当たり判定は、図11(A)に示すような大当たり判定テーブルを用いて、大当たりか否か(大当たり遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。大当たり判定テーブルは、遊技状態、詳細には、通常確率状態であるか高確率状態であるかに関連付けられている。すなわち、大当たり判定テーブルには、通常確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(通常確率用大当たり判定テーブル)と高確率状態において用いられる大当たり判定テーブル(高確率用大当たり判定テーブル)とがある。
各大当たり判定テーブルでは、大当たり判定の結果である大当たり、およびハズレに、特別図柄乱数の判定値(特別図柄乱数値)が振り分けられている。パチンコ遊技機PY1は、取得した特別図柄乱数を大当たり判定テーブルに照合して、大当たり、またはハズレの何れであるかを判定する。図11(A)に示すように、高確率用大当たり判定テーブルの方が、通常確率用大当たり判定テーブルよりも、大当たりと判定される特別図柄乱数判定値が多く設定されている。なお、大当たりの当選確率については、適宜に変更することが可能である。
3−2−2.大当たり図柄種別判定
大当たり図柄種別判定は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に、図11(B)に示すような大当たり図柄種別判定テーブルを用いて大当たり図柄の種別(大当たり図柄種別)を決定するための判定である。大当たり図柄の種別毎に、大当たりの内容、換言すれば、遊技者に付与される遊技特典などで構成される大当たりの構成要素が対応付けられている。
大当たり図柄種別判定テーブルは、可変表示される特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該大当たり図柄種別判定が起因する(当該大当たり図柄種別判定を発生させた)入賞が行われた始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に関連付けられている。すなわち、大当たり図柄種別判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第1大当たり図柄種別判定テーブル)と特図2の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第2大当たり図柄種別判定テーブル)とがある。
大当たり図柄には複数種類の種別があり、各大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別判定の結果である大当たり図柄種別に、大当たり図柄種別乱数の判定値(大当たり図柄種別乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得した大当たり図柄種別乱数を大当たり図柄種別判定テーブルに照合して、大当たり図柄の種別を判定する。そして、第1大当たり図柄種別判定テーブルおよび第2大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数値が各種大当たり図柄に適宜に振り分けられている。なお、大当たり図柄種別の振分率については、適宜に変更することが可能である。また、大当たり図柄の種別については、適宜に増加したり減少したりすることが可能である。
例えば、図11(B)に示すように、特図1についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率を、大当たり図柄Aが50%、大当たり図柄Bが50%にし、特図2についての大当たり図柄種別判定による大当たり図柄種別の振分率を、大当たり図柄Cが100%にすることが可能である。このように、第1始動口11に遊技球が入賞して行われる特図1抽選と、第2始動口12に遊技球が入賞して行われる特図2抽選とで、大当たり図柄種別の振分率を異ならせることが可能である。
3−2−3.リーチ判定
リーチ判定は、大当たり判定の結果がハズレである場合に、図11(C)に示すようなリーチ判定テーブルを用いて、後述する特図変動演出でリーチを発生させるか否かを決定するための判定である。
リーチ判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、リーチ判定テーブルには、非時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(非時短用リーチ判定テーブル)と時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(時短用リーチ判定テーブル)とがある。なお、リーチ判定テーブルを遊技状態毎に分けなくてもよい。
各リーチ判定テーブルでは、リーチ判定の結果である「リーチ有り(リーチを発生させる)」と「リーチ無し(リーチを発生させない)」に、リーチ乱数の判定値(リーチ乱数値)が振り分けられている。よって、パチンコ遊技機PY1は、取得したリーチ乱数をリーチ判定テーブルに照合して、リーチ有りかリーチ無しか(リーチを発生させる否か)を判定する。図11(C)に示すように、非時短用リーチ判定テーブルと時短用リーチ判定テーブルとで、「リーチ有り(リーチを発生させる)」と判定されるリーチ乱数値の数が異なっている。なお、リーチ有りと判定される確率については、適宜に変更することが可能である。以下において、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることを前提に行われる「リーチ有り(リーチを発生させる)」のことを「リーチ有りハズレ」といい、「リーチ無し(リーチを発生させない)」のことを「リーチ無しハズレ」ということもある。
3−2−4.特図変動パターン判定
特図変動パターン判定は、図12〜図13に示すような特別図柄の変動パターン判定テーブル(特図変動パターン判定テーブル)を用いて、特図の可変表示の変動パターン(特図変動パターン)を決定するための判定であり、大当たり判定の結果が大当たり、およびハズレの何れの場合にも行われる。特図変動パターンとは、特図変動時間や後述する特図変動演出の演出フロー(演出内容)などに関する所定事項を識別するための識別情報である。なお、特図変動パターンには、特図変動時間や特図変動演出の演出フロー(演出内容)の他、大当たり判定の結果とリーチ判定の結果に関する識別情報が含まれている。特図変動パターンに含ませる識別情報は、適宜に変更することが可能である。また、特図変動パターンとして、それぞれ識別情報が異なる複数種類の特図変動パターンを用いることが可能であり、その数は適宜に変更することが可能である。
特図変動パターン判定テーブルは、判定対象となる可変表示を行う特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該特図変動パターン判定が起因する入賞が行われた始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に関連付けられている。すなわち、特図変動パターン判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図1変動パターン判定テーブル:図12)と、特図2の可変表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図2変動パターン判定テーブル:図13)とがある。なお、特図変動パターン判定テーブルを、特別図柄の種別(特図1/特図2)に応じて分けなくてもよい。
そして、各特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)にも関連付けられている。すなわち、特図1変動パターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(非時短用特図1変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる特図1変動パターン判定テーブル(時短用特図1変動パターン判定テーブル)とがある。一方、特図2変動パターン判定テーブルについても同様に、非時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(非時短用特図2変動パターン判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる特図2変動パターン判定テーブル(時短用特図2変動パターン判定テーブル)とがある。なお、特図変動パターン判定テーブルを、遊技状態毎に分けなくてもよい。
また、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルは、さらに、大当たり判定結果およびリーチ判定結果にも関連付けられている。すなわち、非時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび非時短用特図2変動パターン判定テーブルにはそれぞれ、大当たり用、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用がある。同様に、時短用特図1変動パターン判定テーブルおよび時短用特図2変動パターン判定テーブルにもそれぞれ、大当たり用、リーチ有りハズレ用、およびリーチ無しハズレ用がある。なお、特図変動パターン判定テーブルを、大当たり判定結果やリーチ判定結果に応じて分けなくてもよい。
さらに、各リーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けられている。例えば、特図1保留数(U1)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、特図1保留数(U1)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図1変動パターン判定テーブルと、がある。また、各リーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けられている。具体的には、特図2保留数(U2)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、特図2保留数(U2)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図2変動パターン判定テーブルと、がある。なお、特図変動パターン判定テーブルを、特図保留数に応じて分けなくてもよい。
そして、各特図変動パターン判定で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間の特図の可変表示が、特図表示器81で行われる。そして、特図の可変表示で、表示結果(特図抽選の結果)として、大当たり図柄が停止表示されると、即座に次の特図の可変表示が行われず、引き続いて、大当たり遊技が実行される。
また、各特図変動パターンには、図12〜図13の表の右から2番目の欄に示すような特図変動演出の演出フローが関連付けられている。なお、特図変動パターンに特図変動演出の演出フローを関連付けなくてもよい。
また、図12〜図13の表の一番右の欄に示すように、特図変動パターンを、特図(大当たり判定結果)および特図変動演出の演出内容などに関連付けた名称で呼ぶことがある。例えば、大当たりに係る特図変動パターンのことを「大当たり変動」と言う。そして、大当たり変動の中で、リーチの一種であるSPリーチが行われる特図変動パターンのことを「SP大当たり変動」と言い、Lリーチが行われる特図変動パターンのことを「L大当たり変動」と言い、Nリーチで特図変動演出が終わる特図変動パターンのことを「N大当たり変動」と言う。一方、リーチ有りハズレの中で、リーチの一種であるSPリーチが行われる特図変動パターンのことを「SPハズレ変動」と言い、リーチ有りハズレの中で、リーチの一種であるLリーチが行われる特図変動パターンのことを「Lハズレ変動」と言い、リーチ有りハズレの中で、リーチの一種であるNリーチで特図変動演出が終わる特図変動パターンのことを「Nハズレ変動」と言い、リーチ無しハズレに係る特図変動パターンのことを「通常ハズレ変動」と言う。通常ハズレ変動には、変動時間が互いに異なる3種類の変動(通常Aハズレ変動、通常Bハズレ変動、通常Cハズレ変動)がある。
3−2−5.先読み判定
パチンコ遊技機PY1は、取得した特図関係乱数に基づいて、図14に示すような先読み判定テーブルを用いて先読み判定を行う。先読み判定には、例えば、特別図柄乱数が大当たり判定で大当たりと判定されるか否かの判定、大当たり図柄種別乱数が大当たり図柄種別判定で何れの大当たり図柄の種別に決定されるかの判定、特図変動パターン乱数が特図変動パターン判定で何れの特図変動パターンに決定されるかの判定、などがある。先読み判定テーブルは、その始動入賞に係る始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に関連付けられている。すなわち、先読み判定テーブルには、第1始動口11に入賞した場合の先読み判定テーブル(第1先読み判定テーブル)と、第2始動口12に入賞した場合の先読み判定テーブル(第2先読み判定テーブル)と、がある。なお、先読み判定テーブルを、始動口の種別(第1始動口11/第2始動口12)に応じて分けなくてもよい。
また、先読み判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)にも関連付けられている。すなわち、先読み判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる先読み判定テーブル(非時短用先読み判定テーブル)と、時短状態のときに用いられる先読み判定テーブル(時短用先読み判定テーブル)と、がある。
つまり、先読み判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、時短状態のときに用いられる第1先読み判定テーブルと、非時短状態のときに用いられる第2先読み判定テーブルと、時短状態のときに用いられる第2先読み判定テーブルと、がある。なお、先読み判定テーブルを、遊技状態毎に分けなくてもよい。また、先読み判定にどのような判定を含ませるかは適宜に変更可能である。
3−3.大当たり遊技
次に、大当たり遊技について説明する。大当たり遊技は、大入賞口(第1大入賞口14、第2大入賞口15)の開閉を伴う複数回のラウンド遊技と、大当たり遊技が開始してから初回のラウンド遊技が開始されるまでのオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了してから大当たり遊技が終了するまでのエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニングの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はエンディングの開始によって終了する。また、OPやEDを設けないようすることが可能である。なお、以下において、所定回数目(所定の順番)のラウンド遊技を、単に「ラウンド」という。例えば、初回(1回目)のラウンド遊技のことを「1ラウンド(1R)」といい、10回目のラウンド遊技のことを「10ラウンド(10R)」という。
このような大当たり遊技を構成する要素(大当たり遊技構成要素)には、ラウンド遊技の回数、各回のラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口14、第2大入賞口15)の開放回数、各開放が行われる大入賞口の種別および開放時間、次回の開放まで閉鎖させる時間(閉鎖時間)、オープニングの時間(オープニング時間)、およびエンディングの時間(エンディング時間)などが含まれている。パチンコ遊技機PY1は、特図の停止表示後、図15に示すような大当たり遊技制御テーブルを用いて大当たり遊技を制御する。
図15に示すように、大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技毎(例えば大当たり遊技A〜C毎)に大当たり遊技構成要素が格納されている。各大当たり遊技では、1Rから15Rまでは、最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14が開放するラウンド遊技、または、最大で0.1秒にわたって第1大入賞口14が開放するラウンド遊技、が行われる。そして、16R(最終ラウンド)では、最大で29.5秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技、または、最大で0.1秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技、が行われる。また、各ラウンド遊技では、予め定めた所定個数(例えば10個)の遊技球が大入賞口センサ14a,15aによって検出されると、大入賞口14,15の最大開放時間が経過する前であっても、ラウンド遊技を終了させる。
なお、図15に示す大当たり遊技Aは、当選した大当たり図柄の種別が大当たり図柄A(図11(B)参照)である場合に実行され、大当たり遊技Bは、当選した大当たり図柄の種別が大当たり図柄Bである場合に実行され、大当たり遊技Cは、当選した大当たり図柄の種別が大当たり図柄Cである場合に実行される構成とすることが可能である。
また、各大当たり遊技構成要素における回数や時間については、適宜に変更することが可能である。また、大当たり遊技を、第1大入賞口14および第2大入賞口15の両方を用いて行うことも一方だけを用いて行うことも可能である。第1大入賞口14だけを用いる大当たり遊技しか行わない構成、あるいは、第2大入賞口15だけを用いる大当たり遊技しか行わない構成とする場合には、用いない方の大入賞口を備えない構成としてもよい。また、実行可能な大当たり遊技の種類は、複数種類であってもよいし、1種類であってもよい。
ここで、特定領域16について詳細に説明する。特定領域16は、振分部材16kによって、入賞不可能な閉状態と、入賞可能な開状態とをとるので、振分部材16kの作動態様は、特定領域16の開閉態様ということができる。以下において、振分部材16kの作動態様のことを「特定領域16の開閉態様」ともいう。また、特定領域16が開状態にあることを「V開放」ともいい、特定領域16が閉状態にあることを「V閉鎖」ともいう。
振分部材16kは一定の作動態様で制御される(つまり、特定領域16は一定の開閉態様で制御される)。例えば、第2大入賞口15の開放が開始してから15秒間、振分ソレノイド16sが通電され、振分部材16kが第2状態(図4(B))に制御される。よって、最大で29.5秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技では、第2大入賞口15の開放時間およびタイミングと、振分部材16kの第2状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域16を通過する(遊技球を特定領域16に進入させる)ことが容易である。一方、最大で0.1秒にわたって第2大入賞口15が開放するラウンド遊技では、第2大入賞口15の開放時間およびタイミングと、振分部材16kの第2状態に制御されている時間およびタイミングとの関係から、遊技球が特定領域16を通過する(遊技球を特定領域16に進入させる)ことはほぼ不可能(困難)である。このように、振分部材16kの一定の作動態様(特定領域16の一定の開閉態様)と、大当たり遊技における第2大入賞口15の開閉態様との組み合わせで、大当たり遊技において遊技球を特定領域16に進入させることの困難性(容易性)を設定することが可能である。
なお、大当たり遊技中に、遊技球の特定領域16の通過(以下、「V通過」ともいう)が容易な第1開放パターン(Vロング開放パターン)でVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たりを、「Vロング大当たり」といい、遊技球の特定領域16の通過が不可能又は困難な第2開放パターン(Vショート開放パターン)でVAT開閉部材15k及び振分部材16kが作動する大当たりを、「Vショート大当たり」という。
3−4.遊技状態
次に、遊技状態について説明する。パチンコ遊技機PY1は、図16に示すように、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」、「高確率高ベース遊技状態」および「大当たり遊技状態」の何れかの遊技状態にすることが可能である。なお、「低確率低ベース遊技状態」を「低確低ベース状態」と、「低確率高ベース遊技状態」を「低確高ベース状態」と、「高確率低ベース遊技状態」を「高確低ベース状態」と、「高確率高ベース遊技状態」を「高確高ベース状態」と、それぞれ略称することがある。遊技状態を構成する状態として、大当たり判定において「大当たり」と判定される確率に係る状態と、電チュー12Dの開放の容易性に係る状態とがある。前者としては、通常確率状態と高確率状態とがある。一方、後者としては、非時短状態と時短状態とがある。
通常確率状態は、「低確率低ベース遊技状態」または「低確率高ベース遊技状態」において設定され、大当たり判定で大当たりと判定される確率が通常の確率である状態である。高確率状態は、「高確率低ベース遊技状態」または「高確率高ベース遊技状態」において設定され、大当たり判定で大当たりと判定される確率が通常確率より高い高確率である状態である。従って、高確率状態は通常確率状態よりも遊技者に有利な状態であると言える。パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入されたときには通常確率状態が設定される。そして、大当たりに当選することによって通常確率状態から高確率状態に切り替えることが可能になる。例えば、大当たり遊技において遊技球が特定領域16を通過することによって高確率状態に切り替えることが可能である。また、大当たり図柄の種別によって高確率状態に切り替えることも可能である。高確率状態に切り替える契機をV通過とするか、大当たり図柄の種別とするかは、実現したい遊技性に応じて適宜定めておけばよい。高確率状態では、大当たりに当選することなく所定回数の大当たり判定が行われることや、次回の大当たりに当選することで、高確率状態から通常確率状態に切り替えることが可能である。
非時短状態は、「低確率低ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」または「大当たり遊技状態」において設定される。時短状態は、「低確率高ベース遊技状態」または「高確率高ベース遊技状態」において設定され、非時短状態に比べて、1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が長くなり易い遊技状態である。例えば、時短状態においては、非時短状態における電チュー12Dの開放時間(例えば0.08秒)よりも長い開放時間(例えば3.0秒)となる。また、時短状態では、特図変動時間の短い特図変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた特図変動パターン判定テーブルを用いて、特図変動パターン判定が行われる(図12〜図13参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
また、時短状態は、非時短状態に比べて、普図変動時間が短くなり易くなっている。例えば、時短状態においては、非時短状態において決定される普図変動時間(30秒)よりも短い普図変動時間(5秒)が決定される(図10(B))。よって、時短状態の方が、単位時間当たりにおける普図抽選の実行回数が多い。
また、時短状態は、非時短状態に比べて、当たり判定で当たりと判定され易くなっている。例えば、時短状態では、非時短状態で当たりと判定される確率(例えば6600/65536)よりも高い確率(例えば59936/65536)で当たりと判定される(図10(A))。よって、時短状態の方が、単位時間当たりにおいて当たり判定で当たりと判定される回数が多い。
このように時短状態では、非時短状態に比して、単位時間当たりの電チュー12Dの開放時間が長くなり、第2始動口12へ遊技球が頻繁に入賞し易くなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。そのため、ベースの高い時短状態では、所持する遊技球を大きく減らすことなく大当たり当選を狙うことができる。従って、時短状態は非時短状態よりも遊技者に有利な状態であると言える。
パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入されたときには非時短状態が設定される。そして、例えば、大当たりに当選することによって時短状態が設定可能になる。時短状態では、大当たりに当選することなく所定回数の大当たり判定が行われることや、次回の大当たりに当選することで、時短状態から非時短状態に変更することが可能である。
なお、時短状態では、非時短状態に比して、当たりに当選し易く、普図変動時間が短くなり易く、且つ、1回の補助遊技における電チュー12Dの開放時間が長くなり易い。つまり、普図に係る遊技について3つの点で、遊技者に有利に設定されている。しかし、この遊技者に有利に設定されている点はこれらの中の一部であってもよい。また、時短状態における特図変動パターン判定テーブルが、非時短状態におけるものよりも、特図変動時間の短い特図変動パターンが選択され易いものでなくてもよい。
なお、パチンコ遊技機PY1で初めて電源投入された後の遊技状態は、通常確率状態且つ非時短状態が設定される「低確率低ベース遊技状態」である。この遊技状態を「通常遊技状態」ともいう。なお、「大当たり遊技状態」では、当たり判定は行われるが大当たり判定は行われないため、大当たり遊技の開始に伴って、非時短状態が設定される。また、遊技状態については、前述した遊技状態の全てを用いることも一部だけを用いることも可能である。また、本明細書で説明している各種の遊技状態については、「第n遊技状態」(nは1以上の整数)の形式で任意に表現できるものとする。
4.遊技機による主な演出
次に、パチンコ遊技機PY1により行われる主な演出について、図17〜図28を用いて説明する。
4−1.演出モード
最初に、演出モードについて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概念的な属性)のことである。パチンコ遊技機PY1は、演出モードとして、客待ち演出モード、通常演出モード、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードを設定することが可能である。
客待ち演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われていないときに設定可能であり、特図変動演出が行われていない待機状態であることを示す演出モードである。客待ち演出モードが設定されているときに客待ち演出が行われる。客待ち演出では、例えば、図17(A)に示すように、表示部50aにおいてパチンコ遊技機PY1を紹介する客待ちデモ動画G100が表示される。また、客待ちデモ動画G100が表示されているときに半球型ボタン40が操作されると、図17(B)に示すように、パチンコ遊技機PY1の演出に関する設定を行うための設定画面G101が表示される。演出に関する設定には、スピーカ52から出力される音の音量設定、表示部50aの輝度設定、実行される演出の頻度設定などがある。
通常演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」または「高確率低ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能であり、非時短状態であることを示す演出モードである。通常演出モードには、例えば、図18(A)に示すように、表示部50aにおいて昼間の山の景色を表す背景画像(昼間通常用背景画像G102)が表示される第1通常演出モードと、図18(B)に示すように、表示部50aにおいて夕方の山の景色を表す背景画像(夕方通常用背景画像G103)が表示される第2通常演出モードと、図18(C)に示すように、表示部50aにおいて夜間の山の景色を表す背景画像(夜間通常用背景画像G104)が表示される第3通常演出モードと、があり、大当たりに当選することなく1回または複数回の特図変動演出が行われることを1つの条件として切り替えられる。さらに、第1〜第3通常演出モードのそれぞれには、特図変動演出において、リーチが成立する前の通常前段演出モードと、リーチが成立した後の通常後段演出モードと、がある。通常前段演出モードでは、表示部50aにおいて、昼間通常用背景画像G102、夕方通常用背景画像G103および夜間通常用背景画像G104の何れかが表示されるが、通常後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。また、「高確率低ベース遊技状態」においてのみ設定される特殊演出モードを設けても良い。
確変演出モードは、「高確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、高確率状態且つ時短状態であることを示す演出モードである。確変演出モードでは、例えば、図18(D)に示すように、表示部50aにおいて宇宙を表す背景画像(確変用背景画像G105)が表示される。さらに、確変演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の確変前段演出モードと、リーチが成立した後の確変後段演出モードと、がある。確変前段演出モードでは、表示部50aにおいて、確変用背景画像G105が表示されるが、確変後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
時短演出モードは、「低確率高ベース遊技状態」において特図変動演出が行われているときに設定可能な演出モードであり、通常確率状態且つ時短状態であることを示す演出モードである。時短演出モードでは、例えば、図18(E)に示すように、表示部50aにおいて空を表す背景画像(時短用背景画像G106)が表示される。さらに、時短演出モードには、特図変動演出において、リーチが成立する前の時短前段演出モードと、リーチが成立した後の時短後段演出モードと、がある。時短前段演出モードでは、表示部50aにおいて、時短用背景画像G106が表示されるが、時短後段演出モードでは、リーチの種類に応じた専用の背景画像が表示される。
大当たり演出モードは、「大当たり遊技状態」において大当たり遊技が行われているときに設定可能な演出モードであり、大当たり遊技が行われていることを示す演出モードである。大当たり演出モードでは、例えば、大当たり遊技におけるオープニング中には、図19(A)に示すように、表示部50aにおいて、大当たり遊技の開始を示唆するオープニング画像G107や「右打ち」を促す右打ち画像G108が表示される大当たりオープニング演出が行われる。大当たり遊技におけるラウンド中には、図19(B)に示すように、表示部50aにおいて、ラウンド数を示すラウンド画像G109や払い出された賞球数を示唆する賞球数画像G110が表示されるラウンド演出が行われる。大当たり遊技におけるエンディング中には、図19(C)に示すように、表示部50aにおいて、大当たり遊技後に設定される演出モードを示唆するエンディング画像G111や払い出された総賞球数を示唆する総賞球数画像G112が表示される大当たりエンディング演出が行われる。
なお、演出モードの種類については、適宜に変更または追加することが可能である。
4−2.特図変動演出
次に、特図変動演出(単に「変動演出」とも言う)について説明する。パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示が開始されると、特図の可変表示に係る特図変動パターンおよび特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、リーチ判定結果、および、特図変動パターン判定結果)などに基づいて、特図変動演出を実行する。特図変動演出では、表示部50aにおいて、所定の背景画像に重畳的に、演出図柄の変動表示が行われる。演出図柄の変動表示では、演出図柄が変動した後に停止する。すなわち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄の停止表示が行われる。そして、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結果が報知される。
なお、特図変動演出では、演出図柄の変動表示以外に、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、可動装置55,56,57,58、半球型ボタン40、剣型ボタン41などの様々な演出装置を用いた演出を行うことが可能である。
4−2−1.演出図柄表示領域
画像表示装置50の表示部50aには、図20(A)に示すように、表示部50aを水平方向に3つに略均等に分けた左側、中央および右側それぞれに、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、および右演出図柄領域50b3が設けられている。左演出図柄領域50b1は、特図変動演出における演出図柄の停止表示のときに、左演出図柄EZ1を表示する領域である。同様に、中演出図柄領域50b2および右演出図柄領域50b3は、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3を表示する領域である。
また、図20(A)に示すように、表示部50aの上端部の左端(左上隅)の一区画には、小図柄領域50cが設けられている。小図柄領域50cは、特図の可変表示が行われているときに小図柄KZ1,KZ2,KZ3を変動表示する領域である。
なお、図20(A)において、左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cは破線で明示されているが、これは左演出図柄領域50b1、中演出図柄領域50b2、右演出図柄領域50b3、および小図柄領域50cの範囲を表すために記載したものであり、実際には表示されていない。また、各領域の範囲は適宜に変更可能である。
4−2−2.通常変動
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出において、先ず通常変動を行うことが可能である。通常変動は、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。
特図の可変表示が開始されると、例えば、図20(A)に示すように、表示部50aにおいて、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3が停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されており、特図の可変表示が行われておらず、特図の可変表示を待機している状態から、図20(B)に示すように、その開始に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が開始されると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3の変動表示が開始される。そして、この特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ無しハズレの特図変動パターン(例えば、通常ハズレ変動)であると、リーチが発生することなく、特図の可変表示の終了(特図の停止表示)に伴って、リーチ無しハズレに特有なハズレ目(所謂「バラケ目」)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われる。演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示に向けて、例えば、最初に図20(C)に示すように、左演出図柄EZ1が上下方向略中央位置で仮停止し、次に図20(D)に示すように、右演出図柄EZ3が上下方向略中央位置で仮停止し、さらに、図20(E)に示すように、中演出図柄EZ2が上下方向略中央位置で仮停止する。そして、最後に、上下方向略中央位置で水平方向に並んだ状態で仮停止している演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が、図20(F)に示すように、そのまま一斉に完全に停止し、停止が確定する(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われる)。仮停止していた演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がバラケ目で完全に停止するとき、すなわち、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われるとき、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と同一のバラケ目で一斉に停止し、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示も行われる。
なお、図20の例では、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われる際に、左演出図柄EZ1→右演出図柄EZ3→中演出図柄EZ2の順で演出図柄が仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。
一方、特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレの特図変動パターン(例えば、Nハズレ変動)であると、前述のリーチ無しの場合と同様に、表示部50aにおいて、図21(A)に示すように、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3が停止表示されていると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3が停止表示されている状態から、特図の可変表示が開始されて、図21(B)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示が開始されると共に、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3の変動表示が開始される。そして、例えば図21(C)に示すように、数字「5」からなる左演出図柄EZ1が上下方向略中央位置で仮停止し、次に、図21(D)に示すように、同一の数字「5」からなる右演出図柄EZ3が上下方向略中央位置で水平方向に並んで仮停止して、リーチになる(リーチが発生または成立する)。演出図柄でリーチが成立しても、左小図柄KZ1、中小図柄KZ2および右小図柄KZ3の変動表示は継続して行われている。
なお、図21の例では、リーチが成立する際に、左演出図柄EZ1→右演出図柄EZ3の順で演出図柄が仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。また、リーチを構成する演出図柄の数字も「5」に限られない。また、仮停止する位置も上下方向略中央位置に限られない。また、リーチを構成する演出図柄が並ぶ方向も水平方向に限られず斜め方向など他の方向であってもよい。
4−2−3.Nリーチ
パチンコ遊技機PY1は、通常変動の後にリーチが成立するとNリーチを行うことが可能である。Nリーチは、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であった可能性があることを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
リーチが成立すると、例えば、図21(D)に示すように、その時点からNリーチが行われる。Nリーチでは、図22(A)に示すように、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、10秒)維持される。Nリーチが開始されると、図22(B)に示すように、通常態様の高速で変動表示(スクロール)をしている中演出図柄EZ2が徐々に減速していく。
特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレの特図変動パターン(例えば、Nハズレ変動)であると、リーチが成立した状態から、中演出図柄EZ2が上下方向略中央位置で仮停止してハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。このとき、リーチが成立しているので、図22(C−1)に示すように、リーチを構成する数字とは異なる数字(図22(C−1)において「4」)からなる中演出図柄EZ2が仮停止する。そして、特図の可変表示の終了(特図の停止表示)に伴って、図22(D−1)に示すように、仮停止状態が完全な停止状態になり、リーチ有りハズレに特有なハズレ目で左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3の停止表示が行われる。また、仮停止していた演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチ有りハズレに特有なハズレ目で完全に停止するとき、すなわち、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われるとき、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と同一のリーチ有りハズレに特有なハズレ目で一斉に停止し、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示も行われる。
一方、特図の可変表示の特図変動パターンが大当たりの特図変動パターン(例えば、N大当たり変動)であると、図22(C−2)に示すように、例えば、リーチを構成する数字と同一の数字からなる中演出図柄EZ2が上下方向略中央位置で仮停止し、特図の可変表示の終了(特図の停止表示)に伴って、図22(D−2)に示すように、仮停止状態が完全な停止状態になり、ゾロ目などの大当たりに特有な当たり目で左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3の停止表示が行われる。また、仮停止していた演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりに特有な当たり目で完全に停止するとき、すなわち、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が行われるとき、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と同一の大当たりに特有な当たり目で一斉に停止し、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示も行われる。
なお、Nリーチの演出内容は、中演出図柄EZ2が徐々に減速することに限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
4−2−4.SPリーチ
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後にSPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であった可能性が、Nリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。
Nリーチの後に、例えば、図24(A)に示すように、表示部50aにSPリーチ専用の背景画像(SPリーチ用背景画像G113)が表示され、敵キャラクタAが出現し、図24(B)に示すように、主人公キャラクタ(味方キャラクタの一例)と敵キャラクタAが対峙しているシーンが表示される。そして、図24(C)に示すように、表示部50aの中央にSPリーチが開始されたことを表す画像(SPリーチ開始タイトル画像)G1が表示される。SPリーチ開始タイトル画像G1は、SPリーチのタイトルを表すタイトル画像G11「図24(C)において「敵Aを撃破せよ!」」と、タイトル画像G11を引き立てるエフェクト画像G12とで構成される。
そして、SPリーチにおけるバトルがさらに進み、図25(A)に示すように、SPリーチ用背景画像G113にて、特別状態に変身した主人公キャラクタの横顔のアップが表示され、図25(B)に示すように、敵キャラクタAの横顔のアップが表示されると、図25(C)に示すように、両者の剣が差し違えようとし、主人公キャラクタと敵キャラクタAとのバトルに決着がつこうとする場面を迎える。この場面は、バトルで主人公キャラクタが勝利するか敗北するかの分岐点(勝敗分岐点)を構成する。そして、この勝敗分岐点後、特図の可変表示の特図変動パターンが大当たりの特図変動パターン(例えば、SP大当たり変動)であると、図27(A)に示すように、表示部50aに、バトルに勝利して仁王立ちしている特別状態の主人公キャラクタが表示されると共に、スピーカ52から所定の効果音が出力される。このとき、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3は大当たりを示す態様で仮停止表示している。このように、バトルに勝利して仁王立ちしている特別状態に変身した主人公キャラクタの表示と、所定の効果音の出力とが、大当たりを報知する演出(大当たり報知演出)を構成する。その後、図27(B)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示が行われる。
一方、勝敗分岐点後、特図の可変表示の特図変動パターンがリーチ有りハズレの特図変動パターン(例えば、SPハズレ変動)であると、大当たり報知演出が行われることなく、SPリーチ用背景画像G113にて、主人公キャラクタがバトルに敗北する映像が流れるハズレ報知演出が行われる。そして、例えば図22(C−1)に示すように、ハズレ目で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の仮停止表示が行われ、図22(D−1)に示すように、そのままハズレ目で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の停止表示が行われる。
なお、SPリーチの演出内容は、キャラクタ同士がバトルする内容に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
ここで、各リーチに対する演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示す態様で停止される可能性(大当たり期待度)について詳細に説明する。各リーチに対する大当たり期待度は、特図抽選の抽選結果に基づく実行確率によって定められる。例えば、Nリーチの実行確率を、特図抽選の抽選結果が「ハズレ」の場合には10%とし、特図抽選の抽選結果が「大当たり」の場合には100%とした場合、SPリーチの実行確率を、特図抽選の抽選結果が「ハズレ」の場合には4%とし、特図抽選の抽選結果が「大当たり」の場合には100%とすれば、SPリーチの大当たり期待度を、Nリーチの大当たり期待度よりも高く設定することが可能である。また、SPリーチとしてSPリーチAとSPリーチBとを実行可能にし、SPリーチAの実行確率を、特図抽選の抽選結果が「ハズレ」の場合には2%とし、特図抽選の抽選結果が「大当たり」の場合には20%とした場合、SPリーチBの実行確率を、特図抽選の抽選結果が「ハズレ」の場合には2%とし、特図抽選の抽選結果が「大当たり」の場合には30%とすれば、SPリーチBの大当たり期待度を、SPリーチAの大当たり期待度よりも高く設定することが可能である。このように、特図抽選の抽選結果に応じた実行確率を適宜に設定することで、大当たり期待度を設定することが可能である。
4−2−5.Lリーチ
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後にLリーチを行うことが可能である。Lリーチは、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であった可能性が、SPリーチよりは低いがNリーチよりも高いことを示唆する演出であり、遊技者に大当たりを期待させるための演出として機能する。なお、Lリーチのリーチ演出の実行時間は、SPリーチのリーチ演出の演出時間よりも短い(図12および図13)。よって、Lリーチのリーチ演出では、例えば、SPリーチのリーチ演出よりも短い動画が表示部50aに表示される。なお、Lリーチのリーチ演出の内容は適宜変更可能である。また、Lリーチのリーチ演出の後にSPリーチのリーチ演出が発展的に実行される特図変動パターンを設けてもよい。
4−3.保留アイコン表示領域
画像表示装置50の表示部50aには、図28(A)に示すように、4つの表示領域からなる保留アイコン表示領域50dが設けられている。保留アイコン表示領域50dは、第1表示領域50d1、第2表示領域50d2、第3表示領域50d3および第4表示領域50d4で構成され、特図1保留数または特図2保留数に応じて、各表示領域50d1,50d2,50d3,50d4に、保留アイコンHAを表示することが可能である。例えば、特図1保留数が『1』の場合には、第1表示領域50d1に保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が『2』の場合には、第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示される。
また、保留アイコン表示領域50dの近傍に、図28(A)に示すように、1つの表示領域からなる当該アイコン表示領域50eが設けられている。当該アイコン表示領域50eは、特図変動演出が開始されることに応じて、保留アイコンHAと同じまたは異なる当該アイコンTAを表示することが可能である。
なお、保留アイコン表示領域50dを構成する表示領域の数については、適宜に変更することが可能である。また、保留アイコン表示領域50dを、特図1保留数および特図2保留数の両方を表示する表示領域とすることも一方だけを表示する表示領域とすることも可能である。また、保留アイコン表示領域50dを設けるが当該アイコン表示領域50eを設けない構成としたり、両者を設けない構成としたりすることも可能である。
4−3−1.保留演出
パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入賞することに応じて、保留演出を行うことが可能である。保留演出は、特図1保留または特図2保留の数を遊技者に報知することが可能である。
例えば、特図1保留数が『0』のときに遊技球が第1始動口11に入賞すると、特図変動演出が開始され、図28(B)に示すように、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAが表示される。そして、特図変動演出中に更に2個の遊技球が第1始動口11に入賞すると、図28(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が『2』であることが遊技者に報知される。その後、特図変動演出が終了し、新たな特図変動演出が開始されると、図28(D)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1に表示されていた保留アイコンHAが、当該アイコン表示領域50eに移動して当該アイコンTAとして表示され、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2に表示されていた保留アイコンHAが、第1表示領域50d1に移動して表示され、特図1保留数が『1』であることが遊技者に報知される。
4−4.予告演出
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出中の任意のタイミングで予告演出を行うことが可能である。予告演出は、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、可動装置55,56,57,58、入力装置(半球型ボタン40,剣型ボタン41)等を用いた演出であり、大当たり判定の結果や特図変動パターン判定の結果を示唆することが可能である。
4−4−1.可動体演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、可動装置55,56,57,58を用いた可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は、可動装置55,56,57,58を作動させる演出であり、その後に行われる演出(例えばSPリーチ)への発展などを事前に示唆することが可能である。
例えば、特図変動パターン判定の結果がSP大当たり変動またはSPハズレ変動であった場合、NリーチからSPリーチに発展する際に、図23(A)に示すように、まず盤前可動装置55が作動して、盤前上左可動体55ULk、盤前上右可動体55URkおよび盤前下可動体55Dkが合体して、表示部50aに表示されている通常状態の主人公キャラクタを覆う。そして、図23(B)に示すように、盤後可動装置56が作動して、盤後上可動体56Ukおよび盤後下可動体56Dkが合体して、表示部50aに表示されている通常状態の主人公キャラクタと、合体して一体化している盤前上左可動体55ULk、盤前上右可動体55URkおよび盤前下可動体55Dkとの間に入り込み、通常状態の主人公キャラクタを覆う。そして、図23(C)に示すように、一旦、盤前上左可動体55ULk、盤前上右可動体55URkおよび盤前下可動体55Dkが通常の待機状態(初期位置)に戻る。このとき、表示部50aの全域では、消灯しているように黒い画像が表示(ブラックアウト)され、SPリーチに発展することが示唆される。
その後、図23(D)に示すように、再び、盤前可動装置55が作動して、盤前上左可動体55ULk、盤前上右可動体55URkおよび盤前下可動体55Dkが合体し、合体して一体化している盤後上可動体56Ukおよび盤後下可動体56Dkを覆い、図23(E)〜図23(F)に示すように、盤前可動装置55と盤後可動装置56とが通常の待機状態(初期位置)に戻ってSPリーチに発展する。この可動体演出は、発展演出の一例である。
なお、可動体演出については、SPリーチへの発展示唆に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。また、可動体演出における可動装置の作動内容は、適宜に変更または追加することが可能である。また、演出が発展しない場合(例えばNハズレ変動の場合)に、所謂ガセ演出として、可動体演出を行うようにすることも可能である。
4−4−2.操作演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、半球型ボタン40や剣型ボタン41を用いた操作促進演出および半球型ボタン40や剣型ボタン41の操作に応じた操作結果演出を含む操作演出(ボタン演出)を行うことが可能である。操作演出は、遊技者が半球型ボタン40や剣型ボタン41を操作する演出であり、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示す態様で停止することを示唆することが可能である。
例えば、SPリーチにおいて、剣型ボタン41の押下操作が有効な期間(剣型ボタン操作有効期間)が発生し、この剣型ボタン操作有効期間の発生に伴って、図26(A)に示すように、剣型ボタン41の操作を促す演出(剣型ボタン操作促進演出)が行われる。剣型ボタン操作促進演出において、表示部50aに、剣型ボタン操作促進画像G3が表示される。剣型ボタン操作促進画像G3は、剣型ボタン41を表す画像(剣型ボタン画像)G31と、剣型ボタン41の操作態様(すなわち、押下操作)を表す画像(押下操作画像)G32と、剣型ボタン41の操作に係る操作有効期間(剣型ボタン操作有効期間)の残り時間を表す画像(操作有効期間残り時間画像)G33と、を含む。なお、操作有効期間残り時間画像G33は、おおむね曲線状のプログレスバーからなり、時間の経過に伴って、遊技者が操作有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。図26(B)は、剣型ボタン操作有効期間が発生して、剣型ボタン操作有効時間の1/3の時間が経過した様子を表している。
その後、大当たり判定の結果が「大当たり」であった場合には、剣型ボタン操作有効期間において剣型ボタン41が押下操作された後、または、剣型ボタン操作有効期間において剣型ボタン41が操作されることなく操作有効期間の残り時間がなくなった後、特図の可変表示が終了する前に、図26(C)に示すように、盤前可動装置55が作動して、盤前上左可動体55ULk、盤前上右可動体55URkおよび盤前下可動体55Dkが合体し、盤後可動装置56が作動して、盤後上可動体56Uk、盤後下可動体56Dkが合体して一体化する操作結果演出(大当たり示唆演出)が行われる。一方、大当たり判定の結果が「ハズレ」であった場合には、剣型ボタン操作有効期間において剣型ボタン41が押下操作されても、または、剣型ボタン41が押下操作されることなく演出ボタン操作有効期間の残り時間がなくなっても、特図の可変表示が終了する前に、盤前可動装置55および盤後可動装置56が作動しない操作結果演出(ハズレ示唆演出)が行われる。
なお、操作結果演出については、盤前可動装置55や盤後可動装置56の作動に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。また、大当たり判定の結果が「ハズレ」の場合に、所謂ガセ演出として、大当たり判定の結果が「大当たり」の場合と同じ操作結果演出を行うようにすることも可能である。
4−4−3.先読み演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、特図抽選が行われていない特図1保留または特図2保留に対する先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、特図1保留または特図2保留に対する特図抽選の抽選結果を事前に示唆することが可能である。
例えば、特図1保留に対する先読み判定の結果が「大当たり」の場合、図28(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dに通常は「〇」で表示される保留アイコンHAを「☆」で表示することがある。また、先読み判定の結果が「ハズレ」の場合に、所謂ガセ演出として、保留アイコンHAを「☆」で表示することがある。
なお、先読み演出は、特図1保留および特図2保留の両方または一方に対して行うことが可能である。また、保留アイコンHAの表示態様の変化に限られず、適宜に変更または追加することが可能である。
5.遊技制御用マイコン101による遊技の制御
次に図29〜図30に基づいて遊技制御用マイコン101による遊技の制御について説明する。なお、以下において説明する遊技制御用マイコン101による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、バッファ等は、遊技用RAM104に設けられている。
[1.主制御メイン処理]
主制御基板100に備えられた遊技制御用マイコン101は、パチンコ遊技機PY1が電源投入されると、遊技用ROM103から図29に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、電源投入時処理(S001)を行う。電源投入時処理では、遊技用RAM104へのアクセスの許可設定、遊技用CPU102の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等が行われる。
電源投入時処理に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、種々の乱数(普図関係乱数、特図関係乱数)のカウンタ値を1加算して更新する。各乱数のカウンタ値は上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数のカウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数のうちの少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期で遊技用CPU102に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理(S005)は4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による種々の乱数のカウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときに遊技用CPU102に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[2.メイン側タイマ割り込み処理]
次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図30に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板100の遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板120や払出制御基板170等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、遊技制御用マイコン101は、例えば、下皿35の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号を取り込み、下皿満杯データとして遊技用RAM104の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図29の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、各種乱数(普図関係乱数、特図関係乱数)のカウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、遊技制御用マイコン101は、センサ検出処理(S104)を行い、続いて普通動作処理(S105)を行い、さらに特別動作処理(S106)を行う。センサ検出処理、普通動作処理および特別動作処理については後述する。
特別動作処理(S106)に次いで、振分装置16Dを制御するための振分装置制御処理を行う(S107)。なお、振分装置16Dを作動させるのは、第2大入賞装置15Dを用いた特別遊技を行う場合である。但し、振分装置16Dを、電源投入から常に一定動作で作動させてもよい。
次に、遊技制御用マイコン101は、その他の処理(S108)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S108)としては、電源が断たれる際の電源断監視処理、遊技用RAM104に設けられているタイマの更新などが行われる。また、その他の処理(S108)として、遊技者に賞球を払い出す払出制御処理が行われる。払出制御処理では、各入賞口への遊技球の入賞に応じて、賞球要求信号を払出制御基板170に送信する。つまり、払出制御基板170は、賞球要求信号に基づいて、賞球を払い出す。
そして、遊技制御用マイコン101は、次に遊技用CPU102に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理を繰り返し実行し(図29参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)を実行する。遊技制御用マイコン101は、再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)において、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にて遊技用RAM104の出力バッファにセットされたコマンド等を出力する。
[2−1.センサ検出処理]
センサ検出処理(S104)では、一般入賞口センサ処理、ゲートセンサ処理、第2始動口センサ処理、第1始動口センサ処理、第1大入賞口センサ処理、第2大入賞口センサ処理、特定領域センサ処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
一般入賞口センサ処理では、一般入賞口センサ10aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じて、一般入賞口センサ用コマンドを生成する。
ゲートセンサ処理では、ゲートセンサ13aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、普通図柄乱数カウンタのカウンタ値が示す普通図柄乱数を取得し、取得した普通図柄乱数を、遊技用RAM104に設けられた普図保留記憶部106に記憶する。なお、普図保留記憶部106に普通図柄乱数が所定数(例えば4個)記憶されている場合には、新たに取得された普通図柄乱数は記憶されない。また、当該処理の結果に応じて、ゲートセンサ用コマンドを生成する。
第2始動口センサ処理では、第2始動口センサ12aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、特別図柄乱数カウンタ、大当たり図柄種別乱数カウンタ、リーチ乱数カウンタ及び特図変動パターン乱数カウンタからなる特図2関係乱数を取得し、取得した特図2関係乱数を、遊技用RAM104に設けられた特図2保留記憶部105bに記憶する。特図2保留記憶部105bは、第1領域から第n領域まで(nは2以上の整数、例えば「4」)の複数の記憶領域があり、取得された特図2関係乱数は、第1領域から順に記憶される。なお、第n領域まで特図2関係乱数が記憶されている場合には、新たに取得された特図2関係乱数は記憶されない。また、取得した特図2関係乱数と第2先読み判定テーブル(図14参照)とを用いて第2先読み判定を行う。また、当該処理の結果に応じて、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数の数(特図2保留数)を表す特図2保留数コマンドおよび第2先読み判定の結果を表す第2始動入賞コマンドを含む第2始動口センサ用コマンドを生成する。
第1始動口センサ処理では、第1始動口センサ11aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。遊技球が検出されたと判定されると、特別図柄乱数カウンタ、大当たり図柄種別乱数カウンタ、リーチ乱数カウンタ及び特図変動パターン乱数カウンタからなる特図1関係乱数を取得し、取得した特図1関係乱数を、遊技用RAM104に設けられた特図1保留記憶部105aに記憶する。特図1保留記憶部105aは、第1領域から第n領域まで(nは2以上の整数、例えば「4」)の複数の記憶領域があり、取得された特図1関係乱数は、第1領域から順に記憶される。なお、第n領域まで特図1関係乱数が記憶されている場合には、新たに取得した特図1関係乱数は記憶されない。また、取得した特図1関係乱数と第1先読み判定テーブル(図14参照)とを用いて第1先読み判定を行う。また、当該処理の結果に応じて、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数の数(特図1保留数)を表す特図1保留数コマンドおよび第1先読み判定の結果を表す第1始動入賞コマンドを含む第1始動口センサ用コマンドを生成する。
第1大入賞口センサ処理では、第1大入賞口センサ14aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じた第1大入賞口センサ用コマンドを生成する。
第2大入賞口センサ処理では、第2大入賞口センサ15aによって遊技球が検出されたか否かを判定する。また、当該処理の結果に応じた第2大入賞口センサ用コマンドを生成する。
特定領域センサ処理では、特定領域センサ16aによって遊技球が検出されたか否か判定する。また、当該処理の結果に応じて、特定領域センサ用コマンドを生成する。
[2−2.普通動作処理]
普通動作処理(S105)では、普通図柄待機処理、普通図柄変動処理、普通図柄確定処理、補助遊技制御処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
普通図柄待機処理は、普図の可変表示および補助遊技が行われていない待機中に行われる処理である。普通図柄待機処理では、普図保留記憶部106に記憶された普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。また、現在の遊技状態に基づいて普図変動パターン判定を行って普図変動パターンを決定する。そして、当たり判定および普図変動パターンの結果に関する情報を含む普図変動開始コマンドを生成する。それから、決定した普図変動パターンに対応付けられた普図変動時間に基づいて、普図の可変表示を普図表示器82に開始させる。
普通図柄変動処理は、普図の可変表示中に行われる処理である。普通図柄変動処理では、実行中の普図の可変表示が開始してから普図変動時間が経過することに応じて、当たり判定結果に基づいて普図の停止表示を行う。そして、普図の可変表示の終了を示す普図変動停止コマンドを生成する。
普通図柄確定処理は、普図が停止表示しているときに行われる処理である。普通図柄確定処理では、実行中の普図の停止表示が開始してから所定の停止時間(例えば、0.8秒)が経過することに応じて、停止表示している普図が当たり図柄であるか否かを判定する。当たり図柄が停止表示していれば、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を開始させ、補助遊技の開始を示す補助遊技開始コマンドを生成する。
補助遊技制御処理は、補助遊技が行われているときに行われる処理である。補助遊技制御処理では、現在の遊技状態および補助遊技制御テーブルに基づいて補助遊技を制御する。また、当該処理の結果に応じて、補助遊技制御用コマンドを生成する。
[2−3.特別動作処理]
特別動作処理(S106)では、特別図柄待機処理、特別図柄変動処理、特別図柄確定処理、大当たり遊技制御処理、遊技状態設定処理を順次行う。そして、各処理において生成されたコマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。
[2−3−1.特別図柄待機処理]
特別図柄待機処理は、大当たり遊技状態ではなく、特図の可変表示が行われていない待機中に行われる処理である。特別図柄待機処理では、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数に基づいて、特図2判定処理及び特図2変動パターン判定処理を行うとともに、特図2保留記憶部シフト処理を行う。また、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数に基づいて、特図1判定処理及び特図1変動パターン判定処理を行うとともに、特図1保留記憶部シフト処理を行う。
特図2判定処理では、特図2保留記憶部105bの第1領域に記憶されていた特図2関係乱数のうちの特別図柄乱数と、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブルとを用いて、大当たり、または、ハズレの何れであるかを判定する大当たり判定を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、特図2関係乱数のうちの大当たり図柄種別乱数と、特図2大当たり図柄種別判定テーブルとを用いて、大当たり図柄の種別を判定する大当たり図柄種別判定を行う。そして、判定された大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドを生成する。また、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを表す図柄指定コマンドを生成する。
特図2変動パターン判定処理は、特図2判定処理の後に行われる処理である。特図2変動パターン判定処理では、特図2保留記憶部105bの第1領域に記憶されていた特図2関係乱数のうちの特図変動パターン乱数と、現在の遊技状態に応じた特図2変動パターン判定テーブルとを用いて、特図2変動パターンを判定する。大当たり判定の結果がハズレであった場合の特図2変動パターン判定処理では、リーチ判定がなされ、そのリーチ判定の結果に応じて、特図2変動パターンが判定される。なお、特図2変動パターンの判定は、特図2保留記憶部105bに記憶されている特図2関係乱数の数(特図2保留数)にも関連付けられる。そして、判定された特図2変動パターンを表す特図2変動開始コマンドを生成する。特図2変動開始コマンドには、特図2であることに関する情報、大当たり判定の結果に関する情報、大当たり図柄種別判定の結果に関する情報、リーチ判定の結果に関する情報、特図2変動パターンに対応付けられた特図変動時間の情報などが含まれる。そして、判定された特図2変動パターンに対応付けられた特図変動時間に基づいて特図2表示器81bに特図2の可変表示を開始させる。
特図2保留記憶部シフト処理は、特図2判定処理及び特図2変動パターン判定処理が行われる際に行われる処理である。特図2保留記憶部シフト処理では、特図2保留記憶部105bに記憶されていた特図2関係乱数を第1領域側に一つシフトするとともに、第1領域の特図2関係乱数を特図2保留記憶部105bからクリアする。このようにして、特図2関係乱数は取得された順に消化される。そして、当該処理後の特図2保留数を表す特図2保留数コマンド生成する。
特図1判定処理では、特図1保留記憶部105aの第1領域に記憶されていた特図1関係乱数のうちの特別図柄乱数と、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブルとを用いて、大当たり、または、ハズレの何れであるかを判定する大当たり判定を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、特図1関係乱数のうちの大当たり図柄種別乱数と、特図1大当たり図柄種別判定テーブルとを用いて、大当たり図柄の種別を判定する大当たり図柄種別判定を行う。そして、判定された大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドを生成する。また、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを表す図柄指定コマンドを生成する。
特図1変動パターン判定処理は、特図1判定処理の後に行われる処理である。特図1変動パターン判定処理では、特図1保留記憶部105aの第1領域に記憶されていた特図1関係乱数のうちの特図変動パターン乱数と、現在の遊技状態に応じた特図1変動パターン判定テーブルとを用いて、特図1変動パターンを判定する。大当たり判定の結果がハズレであった場合の特図1変動パターン判定処理では、リーチ判定がなされ、そのリーチ判定の結果に応じて、特図1変動パターンが判定される。なお、特図1変動パターンの判定は、特図1保留記憶部105aに記憶されている特図1関係乱数の数(特図1保留数)にも関連付けられる。そして、判定された特図1変動パターンを表す特図1変動開始コマンドを生成する。特図1変動開始コマンドには、特図1であることに関する情報、大当たり判定の結果に関する情報、大当たり図柄種別判定の結果に関する情報、リーチ判定の結果に関する情報、特図1変動パターンに対応付けられた特図変動時間の情報などが含まれる。そして、判定された特図1変動パターンに対応付けられた特図変動時間に基づいて特図1表示器81aに特図1の可変表示を開始させる。
特図1保留記憶部シフト処理は、特図1判定処理及び特図1変動パターン判定処理が行われる際に行われる処理である。特図1保留記憶部シフト処理では、特図1保留記憶部105aに記憶されていた特図1関係乱数を第1領域側に一つシフトするとともに、第1領域の特図1関係乱数を特図1保留記憶部105aからクリアする。このようにして、特図1関係乱数は取得された順に消化される。そして、当該処理後の特図1保留数を表す特図1保留数コマンド生成する。
なお、特図2保留数および特図1保留数の何れも存在する場合、特図2判定処理が優先して行われ、特図2の可変表示と特図1の可変表示とが並行して行われないようになっている。
[2−3−2.特別図柄変動処理]
特別図柄変動処理は、特図の可変表示中に行われる処理である。特別図柄変動処理では、特図変動時間が経過することに応じて、特図表示器81に、特図の可変表示を終了させるとともに、大当たり判定の結果に応じた特図を停止表示させる。大当たり判定の結果が大当たりであれば、大当たりを示す大当たり図柄を停止表示させ、大当たり判定の結果がハズレであれば、ハズレを示すハズレ図柄を停止表示させる。そして、特図の可変表示の終了を示す特図変動停止コマンドを生成する。
[2−3−3.特別図柄確定処理]
特別図柄確定処理は、特図が停止表示しているときに行われる処理である。特別図柄確定処理では、現在停止表示している特図が大当たり図柄である場合には、大当たり遊技状態に移行させる。そして、大当たり遊技の開始を示すオープニングコマンドを生成する。オープニングコマンドには、大当たり図柄種別判定の結果に関する情報が含まれる。また、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ高確率状態を終了させる場合には、通常確率状態を設定する。そして、通常確率状態への移行を示す高確率終了コマンドを生成する。また、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ時短状態を終了させる場合には、非時短状態を設定する。そして、非時短状態への移行を示す時短終了コマンドを生成する。なお、現在停止表示している特図がハズレ図柄であり且つ特図2保留数および特図1保留数が「0」の場合には、パチンコ遊技機PY1が待機状態であることを示す客待ちコマンドを生成する。
[2−3−4.大当たり遊技制御処理]
大当たり遊技制御処理は、大当たり遊技状態において行われる処理である。大当たり遊技制御処理では、大当たり遊技制御テーブルを用いて、大当たり遊技を行う。大当たり遊技状態への移行後、オープニング時間または閉鎖時間の経過に応じて、各ラウンド遊技を開始する。そして、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技コマンドを生成する。また、最終のラウンド遊技を終了させることに応じて、エンディングを開始する。そして、大当たり遊技の終了を示すエンディングコマンドを生成する。エンディングコマンドには、大当たり図柄種別判定の結果に関する情報が含まれる。
[2−3−5.遊技状態設定処理]
遊技状態設定処理は、大当たり遊技状態が終了する際に行われる処理である。遊技状態設定処理では、通常確率状態から高確率状態に変更する場合は、大当たり遊技状態の終了の際に高確率状態を設定する。高確率状態の継続期間を制限する場合には、高確率状態の継続期間(例えば、大当たりに当選することなく高確率状態が継続できる特図の可変表示の回数)も併せて設定する。そして、高確率状態の設定を示す高確率設定コマンドを生成する。また、非時短状態から時短状態に変更する場合は、大当たり遊技状態の終了の際に時短状態を設定する。時短状態の継続期間を制限する場合には、時短状態の継続期間(例えば、大当たりに当選することなく時短状態が継続できる特図の可変表示の回数)も併せて設定する。そして、時短状態の設定を示す時短設定コマンドを生成する。
なお、遊技制御用マイコン101が各処理において生成するコマンドは、適宜に追加または変更することが可能である。
6.演出制御用マイコン121による演出の制御
次に、図31〜図33に基づいて演出制御用マイコン121による演出の制御について説明する。なお、以下の演出制御用マイコン121による演出の制御の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、演出用RAM124に設けられている。
[1.サブ制御メイン処理]
サブ制御基板120に備えられた演出制御用マイコン121は、パチンコ遊技機PY1が電源投入されると、図31に示したサブ制御メイン処理のプログラムを演出用ROM123から読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、演出用CPU122の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数更新処理を実行する(S4003)。乱数更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。種々の演出についての演出判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板100が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板100が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理では、サブ制御基板120の演出用RAM124内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板140に送信する。コマンドを受信した画像制御基板140は、受信したコマンドに従って、表示部50aに画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。なお、サブ制御基板120は、画像制御基板140によって行われる種々の演出とともに、音声制御回路161を介してスピーカ52から音声を出力させたり(音声による種々の音演出を実行したり)、ランプ制御回路151を介して枠ランプ53、および盤ランプ54を発光させたり(発光による種々の発光演出を実行したり)、可動装置55,56,57,58を作動させたり(動作による種々の可動体演出を実行したり)する。このようにして、各種の演出(特図変動演出、保留演出、大当たり遊技演出、客待ち演出、操作演出など)が実現される。
演出制御用マイコン121は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002〜ステップS4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
受信割り込み処理(S4010)は、主制御基板100から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン121に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン121は主制御基板100の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドを演出用RAM124の受信バッファに格納する。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011、S4012)に優先して実行される。
[2.1msタイマ割り込み処理]
1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板120に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。1msタイマ割り込み処理(S4011)では、図32に示すように、入力処理(S4101)、発光データ出力処理(S4102)、可動装置制御処理(S4103)、ウォッチドッグタイマ処理(S4104)を順次行う。
入力処理では、半球型ボタン検出スイッチ40aや剣型ボタン検出スイッチ41aなどの遊技者が操作可能な操作部に対する操作を検出し、検出結果に応じてコマンドをセットしたり演出用データを作成したりする。発光データ出力処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ53、および盤ランプ54などのランプを発光させるべく、発光データをランプ制御回路151に出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、発光データに従って枠ランプ53、および盤ランプ54などを所定の発光態様で発光させる。可動装置制御処理では、入力処理や後述する演出データ作成処理等で作成された演出用データに基づいて、所定のタイミングで可動装置55,56,57,58などの可動装置を動作させる可動体演出を行うべく、駆動データを出力する。つまり、演出制御用マイコン121は、駆動データに従って、可動装置55,56,57,58などを所定の動作態様で動作させる可動体演出を行う。ウォッチドッグタイマ処理では、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行う。
[3.10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板120に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。10msタイマ割り込み処理(S4012)では、図33に示すように、受信コマンド解析処理(S4201)、演出タイマ更新処理(S4202)、音声制御処理(S4203)、演出用データ作成処理(S4204)を順次行う。
受信コマンド解析処理では、受信割り込み処理(S4010)によって演出用RAM124の受信バッファに格納されたコマンドを解析し、そのコマンドに応じた処理(例えば演出の選択や演出モードの設定、コマンドのセット等)を行う。演出タイマ更新処理では、各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する。例えば、演出タイマ更新処理では、半球型ボタン40や剣型ボタン41といった操作部の操作有効期間の開始タイミングや終了タイミングを計測する。音声制御処理では、入力処理や受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、音声データ(スピーカ52からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御回路161への出力が行われる。演出用データ作成処理では、受信コマンド解析処理の処理結果に基づいて、演出用データの作成が行われる。
ここで、演出制御用マイコン121が遊技制御用マイコン101からコマンドを受信した場合の処理の一例を説明する。演出制御用マイコン121が受信するコマンドは、特図変動開始コマンド(特図1変動開始コマンド又は特図2変動開始コマンド)とする。演出制御用マイコン121は、受信コマンド解析処理(S4201)において、特図変動開始コマンドを受信していると判定した場合、変動開始コマンド受信時処理として、そのコマンドが示す特図変動パターンに基づいて、特図変動演出の演出パターン(サブ変動パターン)を選択し、そのサブ変動パターンの情報をセットするとともに、そのサブ変動パターンの情報を含む変動演出開始コマンドを出力バッファに格納する。その後に各処理(コマンド送信処理(S4004)、発光データ出力処理(S4102)、可動装置制御処理(S4103)、音声制御処理(S4203)など)が実行されることで、選択したサブ変動パターンに対応する特図変動演出が実現される。なお、このような演出の実現に関する処理の流れは、大当たり遊技演出や先読み演出などの他の演出についても基本的には同じである。
7.パチンコ遊技機PY1の特徴部
以下、パチンコ遊技機PY1の特徴部を詳細に説明する。最初に、遊技制御用マイコン101が実行可能な大当たり遊技について説明する。遊技制御用マイコン101は、図34の大当たり遊技制御テーブルに示す各種の大当たり遊技(大当たり遊技1〜4)を実行可能である。
図34に示すように、遊技制御用マイコン101は、特図1判定処理(第1始動口11への入賞に基づく特図判定処理)における大当たり図柄種別判定では、「大当たり図柄1」又は「大当たり図柄2」の何れかを決定可能である。より詳細には、遊技制御用マイコン101は、「大当たり図柄1」を60%の割合で決定し、「大当たり図柄2」を40%の割合で決定する。また、遊技制御用マイコン101は、特図2判定処理(第2始動口12への入賞に基づく特図判定処理)における大当たり図柄種別判定では、「大当たり図柄3」又は「大当たり図柄4」の何れかを決定可能である。より詳細には、遊技制御用マイコン101は、「大当たり図柄3」を60%の割合で決定し、「大当たり図柄4」を40%の割合で決定する。
そして、遊技制御用マイコン101は、決定した大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技を実行する。具体的には、「大当たり図柄1」が決定された場合に実行される「大当たり遊技1」、および、「大当たり図柄2」が決定された場合に実行される「大当たり遊技2」では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから8Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14を開放し、9Rから16Rまでは1回のラウンド遊技当たり最大で0.1秒にわたって第1大入賞口14を開放する。この大当たり遊技の9Rから16Rまでは、第1大入賞口14の開放時間が極めて短く、現実的には第1大入賞口14への入賞が見込めないラウンドとなっている。つまり、この大当たり遊技におけるラウンド遊技の総数は16回であるものの、実質的なラウンド遊技の回数は8回である。
また、「大当たり図柄3」が決定された場合に実行される「大当たり遊技3」、および、「大当たり図柄4」が決定された場合に実行される「大当たり遊技4」では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから16Rまでの全てにおいて、1回のラウンド遊技当たり最大で29.5秒にわたって第1大入賞口14を開放する。つまり、この大当たり遊技は、ラウンド遊技の総数も実質的なラウンド遊技の回数も16回である。
従って、実質的なラウンド遊技の回数が16回である「大当たり遊技3」や「大当たり遊技4」は、実質的なラウンド遊技の回数が8回である「大当たり遊技1」または「大当たり遊技2」よりも遊技者に有利な大当たり遊技であると言え、「大当たり遊技3」や「大当たり遊技4」が実行される大当たり遊技状態は、「大当たり遊技1」または「大当たり遊技2」が実行される大当たり遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態と言える。
次に、遊技制御用マイコン101が制御可能な遊技状態について説明する。遊技制御用マイコン101は、「大当たり遊技1」、「大当たり遊技2」、「大当たり遊技3」、および「大当たり遊技4」の何れの大当たり遊技を実行した場合でも、大当たり遊技後の遊技状態を、時短状態に設定する。また、「大当たり遊技1」又は「大当たり遊技3」の何れかの大当たり遊技を実行した場合には、大当たり遊技後の遊技状態を、高確率状態に設定する一方、「大当たり遊技2」又は「大当たり遊技4」の何れかの大当たり遊技を実行した場合には、大当たり遊技後の遊技状態を、通常確率状態に設定する。つまり、「大当たり遊技1」又は「大当たり遊技3」の後は、高確率高ベース遊技状態(高確率状態且つ時短状態)に制御し、「大当たり遊技2」又は「大当たり遊技4」の後は、低確率高ベース遊技状態(通常確率状態且つ時短状態)に制御する。
本形態では、「高確率高ベース遊技状態」は、次回の大当たり遊技が実行されるまで継続可能とする。一方、「低確率高ベース遊技状態」は、特図の可変表示の回数が100回となるまで継続可能とする。
従って、その後に高確率状態が設定される「大当たり遊技1」又は「大当たり遊技3」は、その後に高確率状態が設定されない「大当たり遊技2」又は「大当たり遊技4」よりも遊技者に有利な大当たり遊技であると言える。また、「大当たり遊技1」又は「大当たり遊技3」が実行される大当たり遊技状態は、「大当たり遊技2」又は「大当たり遊技4」が実行される大当たり遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態と言える。また、高確率状態の1つである「高確率高ベース遊技状態」は、通常確率状態の1つである「低確率高ベース遊技状態」よりも遊技者に有利な遊技状態と言える。
次に、遊技制御用マイコン101が決定可能な特図2変動パターンについて説明する。遊技制御用マイコン101は、高確率高ベース遊技状態(高確率状態且つ時短状態)では、図35に示す特図2変動パターン判定テーブルを用いて、特図2変動パターンを決定可能である。
遊技制御用マイコン101は、高確率状態且つ時短状態に設定しているときの特図2変動パターン判定処理において、特図2判定処理で行った大当たり判定の結果、大当たり図柄種別判定の結果、リーチ判定の結果、および特図変動パターン乱数に基づいて、特図2変動パターンを決定する。図35に示すように、特図2変動パターンとしては、「THP021」〜「THP028」の8種類のうちの何れかを決定することが可能である。何れの特図2変動パターンに決定するかは、特図変動パターン乱数によって振り分けられる。なお、本形態における決定割合(振分率)は図35に示す通りである。この決定割合については、適宜に変更することが可能である。
より詳細には、パチンコ遊技機PY1は、大当たり判定の結果が「大当たり」であり且つ大当たり図柄種別判定の結果が「大当たり図柄3」であった場合は、特図2変動パターンとして、「THP021」〜「THP022」の2種類を決定することが可能である。この2種類の特図2変動パターンのうち「THP0021」は、他方の特図2変動パターンよりも決定され易くなっている。
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり判定の結果が「大当たり」であり且つ大当たり図柄種別判定の結果が「大当たり図柄4」であった場合は、特図2変動パターンとして、「THP023」〜「THP024」の2種類を決定することが可能である。この2種類の特図2変動パターンのうち「THP023」は、他方の特図2変動パターンよりも決定され易くなっている。
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり判定の結果が「ハズレ」であり、リーチ判定の結果が「リーチ有り」であった場合は、特図2変動パターンとして、「THP025」〜「THP026」の2種類を決定することが可能である。この2種類の特図2変動パターンのうち「THP026」は、他方の特図2変動パターンよりも決定され易くなっている。
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり判定の結果が「ハズレ」であり、リーチ判定の結果が「リーチ無し」であった場合は、特図2変動パターンとして、「THP027」〜「THP028」の2種類を決定することが可能である。この2種類の特図2変動パターンのうち何れに決定するかは、特図2保留数によって割り振られている。特図2保留数が0〜2個の場合には、特図変動時間が6000msと比較的長い「THP027」が決定され易く、特図2保留数が3〜4個の場合には、特図変動時間が3000msと比較的短い「THP028」が決定され易くなっている。
ここで、大当たり図柄3に当選した場合に選択される特図2変動パターン「THP021」は、「バトル勝利大当たり変動」であり、特図2変動パターン「THP022」は、「即大当たり変動」である。また、大当たり図柄4に当選した場合に選択される特図2変動パターン「THP023」は、「バトル敗北大当たり変動」であり、特図2変動パターン「THP024」は、「即大当たり変動」である。また、リーチ有りハズレの判定結果の場合に選択される特図2変動パターン「THP025」は、「バトル復活ハズレ変動」であり、特図2変動パターン「THP026」は、「リーチ失敗ハズレ変動」である。
「バトル勝利大当たり変動」、「バトル敗北大当たり変動」は、SPリーチが行われるSP大当たり変動の一種であり、「バトル復活ハズレ変動」は、SPリーチが行われるSPハズレ変動の一種である。本形態では、これらの特図変動パターンを選択した場合のSPリーチとして、後述するバトルリーチ(バトル演出)を実行する。また、「即大当たり変動」は、SPリーチを行うことなく演出図柄EZ1,EZ2,EZ3をリーチにした後直ぐにゾロ目で停止表示させる変動である。また、「リーチ失敗ハズレ変動」は、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになるかを煽るリーチ煽りの演出をした後、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3をリーチにせずに直ぐにバラケ目で停止表示させる変動である。
より具体的には、各特図2変動パターンにおける特図変動演出は、次のような演出フローとなっている。すなわち、特図2変動パターンが「バトル勝利大当たり変動」である場合の特図変動演出の演出フローは、図36(A)に示すように、「通常変動」→「リーチ煽り(成功)」→「バトルリーチ(勝利)」で構成される。
また、特図2変動パターンが「バトル敗北大当たり変動」である場合の特図変動演出の演出フローは、図36(B)に示すように、「通常変動」→「リーチ煽り(成功)」→「バトルリーチ(敗北)」で構成される。
また、特図2変動パターンが「バトル復活ハズレ変動」である場合の特図変動演出の演出フローは、図36(C)に示すように、「通常変動」→「リーチ煽り(成功)」→「バトルリーチ(敗北)」→「復活演出」で構成される。
また、特図2変動パターンが「リーチ失敗ハズレ変動」である場合の特図変動演出の演出フローは、図36(D)に示すように、「通常変動」→「リーチ煽り(失敗)→即バラケ目」で構成される。
また、特図2変動パターンが「即大当たり変動」である場合の特図変動演出の演出フローは、図36(E)に示すように、「通常変動」→「リーチ煽り(成功)→即ゾロ目」で構成される。
ここで、これらの特図2変動パターンにおける特図変動演出を構成する主要な演出について説明する。なお、演出制御用マイコン121は、特図変動演出を構成する各演出において、表示部50aに演出画像を表示するとともに、演出画像の表示に応じて、枠ランプ53や盤ランプ54を用いた発光演出や、スピーカ52を用いた音演出等を実行可能である。
A.通常変動
通常変動は、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を変動表示させる演出であり、特図の可変表示の開始に応じて行われることがある演出である。特図変動演出において最初に行われるため、特図変動演出が開始されたことを示唆する演出として機能する。
B.リーチ煽り
リーチ煽りは、「通常変動」の後に、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とが同一の図柄で仮停止表示されるかを煽る演出である。具体的には、左演出図柄EZ1をある図柄で仮停止表示した後、右演出図柄EZ3の変動速度を徐々に遅くしていき、左演出図柄EZ1と同じ図柄で仮停止表示されそうに見せる演出である(図37(A))。リーチ煽りには、成功の態様と失敗の態様とがある。失敗のリーチ煽りでは、右演出図柄EZ3を左演出図柄EZ1とは異なる図柄で仮停止表示させる(図37(B))。つまり、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3をリーチにしない。この場合、中演出図柄EZ2の停止表示によりバラケ目を形成させ(図37(C))、ハズレである旨を報知する。このパターンの演出は、特図2変動パターンとして「リーチ失敗ハズレ変動」が選択された場合に実行される。
これに対して、成功のリーチ煽りでは、右演出図柄EZ3を左演出図柄EZ1と同じ図柄で仮停止表示させる(図37(D))。つまり、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3をリーチにする。この場合、特図2変動パターンが「バトル勝利大当たり変動」、「バトル敗北大当たり変動」、「バトル復活ハズレ変動」の何れかであれば、バトル演出(バトルリーチ)に発展させる(図37(E))。一方、特図2変動パターンが「即大当たり変動」であれば、バトル演出に発展させることなく演出図柄EZ1,EZ2,EZ3をゾロ目で停止表示させ、大当たりである旨を報知する。
このように、リーチ煽りの演出は、大当たり判定の結果が「大当たり」であった場合に行われることがあるため、大当たり遊技が行われる可能性がある演出として機能する。また、その後に「バトルリーチ」などのリーチ演出に発展することがあるため、リーチ演出が行われる可能性があることを示唆する演出としても機能する。また、「即大当たり変動」は、バトル演出に発展することなく演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がゾロ目で停止表示されるため、遊技者に驚きを与え、遊技興趣を向上させる変動パターンとして機能する。
なお、リーチ煽りの演出は、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチになるかを煽ることができる演出であれば、どのような演出態様であってもよい。ちなみにリーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で、遊技者に有利な遊技状態になること(例えば大当たり遊技状態になること)を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。
C.バトルリーチ(バトル演出)
バトルリーチ(特定演出に相当)は、「リーチ煽り」の後に行われることがある演出であり、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行う様子を示すリーチ演出である。バトルリーチには、勝利の態様と敗北の態様とがある。勝利のバトルリーチでは、味方キャラクタが勝利する勝利演出(後述の逆転勝利演出も含む)が行われる。これに対して、敗北のバトルリーチでは、味方キャラクタが敗北する敗北演出が行われる。
バトルリーチは、大当たり判定の結果が「ハズレ」であった場合よりも「大当たり」であった場合の方が行われ易いため、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出として機能する。また、バトルリーチにおける勝利演出は、大当たり判定の結果が「ハズレ」であった場合に実行されることがないため、大当たり当選を報知する演出として機能する。また、バトルリーチにおける勝利演出は、確変大当たり(大当たり遊技の後に高確率状態に制御される大当たり、本形態では大当たり図柄3)に当選した場合に実行されることがあり、通常大当たり(大当たり遊技の後に通常確率状態に制御される大当たり、本形態では大当たり図柄4)に当選した場合に実行されることがないため、大当たり遊技後に再び高確率状態に制御されることを示唆する演出として機能する。また、バトルリーチにおける敗北演出は、通常大当たりに当選した場合に実行されることがあり、確変大当たりに当選した場合に実行されることがないため、大当たり遊技後に通常確率状態に制御されること(高確率状態が継続しないこと)を示唆する演出として機能する。なお、確変大当たりに当選した場合の一部において、敗北演出が行われるように構成してもよい。つまり、バトルリーチにおいて敗北演出が行われた場合であっても、確変大当たりに当選している可能性があるように構成してもよい。
D.復活演出
復活演出は、バトルリーチにおいて「敗北演出」が行われた後に実行されることがある演出である。復活演出は、大当たり判定の結果が「ハズレ」であった場合にのみ行われるため、「ハズレ」を示唆する演出として機能する。また、復活演出は、敗北演出の後で行われるため、高確率状態が終了する(継続しない)と思っている遊技者に対して、まだ高確率状態のまま遊技できる(遊技状態が今のまま変わらない)ことを示唆する演出として機能する。言い換えれば、高確率状態が終了する(継続しない)と思って落胆している遊技者の気持ちを高揚させ得る演出として機能する。
次に、特図変動演出において実行される「バトルリーチ」の詳細について図38〜図45に基づいて説明する。図38は、「バトルリーチ」の流れを示す図である。「バトルリーチ」では、まず、「導入部」の演出が実行される。本形態では「導入部」の演出として、味方キャラクタと敵キャラクタとが戦うことを示す画像を表示部50aに表示する(図37(A)や図39(A))。
この「導入部」から、チャンスパターン又はピンチパターンに分岐する(図38)。チャンスパターン(第1パターンに相当)は、バトルにおいて味方キャラクタが攻撃するパターンである。一方、ピンチパターン(第2パターンに相当)は、バトルにおいて敵キャラクタが攻撃するパターンである。
チャンスパターンに分岐した場合、まず、味方キャラクタの画像を表示部50aに表示する(図39(B))。これにより、チャンスパターンに分岐したことが示される。
続いて、チャンス煽り演出を実行する(図38)。チャンス煽り演出は、味方キャラクタの攻撃が「弱攻撃」であるか、「強攻撃」であるかを煽る演出である。チャンス煽り演出は、その後に「強攻撃」の演出が実行されることがあるため、「強攻撃」の演出が行われることに期待させる演出として機能する。なお、バトルリーチにおいて導入部(つまり開始部分)からチャンスパターンに分岐して、味方キャラクタによる「弱攻撃」の演出(「味方弱攻撃」の演出)が行われるパターンをチャンスパターンAと称し、バトルリーチにおいて導入部からチャンスパターンに分岐して、味方キャラクタによる「強攻撃」の演出(「味方強攻撃」の演出)が行われるパターンをチャンスパターンBと称する。
本形態では、チャンス煽り演出は、遊技者に半球型ボタン40を操作させる操作演出である。具体的には、チャンス煽り演出では、表示部50aに味方キャラクタが攻撃をしかけようとするシーンを表示するとともに、半球型ボタン40の操作を促す操作促進画像G201を表示する(39(D))。
そして、所定の操作有効期間(例えば4秒)内に半球型ボタン40が操作されることに応じて、又は、半球型ボタン40が操作されることなく所定の操作有効期間が経過することに応じて、「味方弱攻撃」の演出、又は、「味方強攻撃」の演出を実行する。本形態では、「味方弱攻撃」の演出として、味方キャラクタの攻撃の種類が「ロゴパンチ」であることを示す画像を表示部50aに表示する(図39(E))。また、「味方強攻撃」の演出として、味方キャラクタの攻撃の種類が「ロゴアタック」であることを示す画像を表示部50aに表示する(図39(F))。
後述するが、本形態では味方キャラクタの攻撃として「弱攻撃」が実行された場合よりも「強攻撃」が実行された場合の方が、味方キャラクタが勝利する期待度(本形態では確変大当たりに当選している期待度)が高い。よって、「味方強攻撃」の演出は、「味方弱攻撃」の演出よりも、確変大当たりに当選している期待度(言い換えれば高確率状態が大当たり遊技後も続く期待度)が高いことを示唆する演出として機能する。一方、「味方弱攻撃」の演出であっても、味方キャラクタが勝利する可能性は十分にあるため、「味方弱攻撃」の演出は、確変大当たりに当選している可能性がある程度高いことを示唆する演出として機能する。
「味方弱攻撃」の演出又は「味方強攻撃」の演出の後、パチンコ遊技機PY1は、チャンスパターン用の勝敗分岐の演出を行う(図38)。そして、確変大当たり(大当たり図柄3)に当選していれば、勝利演出を行い、通常大当たり(大当たり図柄4)に当選していれば、敗北演出を行う。
具体的には、本形態では、チャンスパターン用の勝敗分岐の演出として、味方キャラクタが敵キャラクタに向かっていくシーンを表示部50aに表示する(図40(A))。そして、特図2変動パターンが「バトル勝利大当たり変動」である場合には、チャンスパターン用の勝敗分岐の演出に続いて、表示部50aに、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利したシーンを表示し(図40(B))、それから演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を「7・7・7」のような奇数図柄のゾロ目(「確変大当たり」に当選したことを示す停止態様)で停止表示する(図40(C))。一方、特図2変動パターンが「バトル敗北大当たり変動」である場合には、チャンスパターン用の勝敗分岐の演出に続いて、表示部50aに、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したシーンを表示し(図40(D))、それから演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を「2・2・2」のような偶数図柄のゾロ目(「通常大当たり」に当選したことを示す停止態様)で停止表示する(図40(E))。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が確定的に停止表示されることに伴って、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も停止表示される(図40(C)(E))。
次に、バトルリーチにおいて導入部からピンチパターンに分岐した場合について説明する。ピンチパターンに分岐した場合、まず、敵キャラクタの画像を表示部50aに表示する(図39(C)や図41(A))。これにより、ピンチパターンに分岐したことが示される。
続いて、ピンチ煽り演出を実行する(図38)。ピンチ煽り演出は、敵キャラクタの攻撃が「強攻撃」であるか、「弱攻撃」であるかを煽る演出である。なお、バトルリーチにおいて導入部(つまり開始部分)からピンチパターンに分岐して、敵キャラクタによる「弱攻撃」の演出(「敵弱攻撃」の演出)が行われるパターンをピンチパターンAと称し、バトルリーチにおいて導入部からピンチパターンに分岐して、敵キャラクタによる「強攻撃」の演出(「敵強攻撃」の演出)が行われるパターンをピンチパターンBと称する。
本形態では、ピンチ煽り演出は、チャンス煽り演出と同様、遊技者に半球型ボタン40を操作させる操作演出である。具体的には、ピンチ煽り演出では、表示部50aに敵キャラクタが攻撃をしかけようとするシーンを表示するとともに、半球型ボタン40の操作を促す操作促進画像G201を表示する(図41(B))。
そして、所定の操作有効期間(例えば4秒)内に半球型ボタン40が操作されることに応じて、又は、半球型ボタン40が操作されることなく所定の操作有効期間が経過することに応じて、「敵強攻撃」の演出、「敵弱攻撃」の演出、又は、ピンチパターンからチャンスパターン(より詳細にはチャンスパターンB)への変更の何れかを実行する(図38)。よって、ピンチ煽り演出は、その後に「敵弱攻撃」の演出が行われることを期待させる演出や、チャンスパターンへの変更が行われることに期待させる演出として機能する。
本形態では、「敵強攻撃」の演出として、敵キャラクタの攻撃の種類が「レーザービーム」であることを示す画像を表示部50aに表示する(図41(C))。また、「敵弱攻撃」の演出として、敵キャラクタの攻撃の種類が「前足蹴り」であることを示す画像を表示部50aに表示する(図41(D))。
後述するが、敵キャラクタの攻撃として「強攻撃」が実行された場合よりも「弱攻撃」が実行された場合の方が、味方キャラクタが勝利する期待度(本形態では確変大当たりに当選している期待度)が高い。よって、「敵弱攻撃」の演出は、「敵強攻撃」の演出よりも、確変大当たりに当選している期待度(言い換えれば高確率状態が大当たり遊技後も続く期待度)が高いことを示唆する演出として機能する。一方、「敵強攻撃」の演出であっても、味方キャラクタが勝利する可能性は残っているため、「敵強攻撃」の演出は、確変大当たりに当選している可能性があることを示唆する演出として機能する。
また本形態では、上述のように、ピンチ煽り演出に続いて、「味方強攻撃」の演出が実行されることがある。つまり本形態では、ピンチパターンからチャンスパターン(詳細にはチャンスパターンB)に変更されることがある。このパターンの変更により「味方強攻撃」の演出が実行された場合(図39(F)参照)も、その後に、チャンスパターン用の勝敗分岐の演出が実行され、勝利演出又は敗北演出が実行されることになる(図40)。この点は、バトルリーチにおいて初めからチャンスパターンが実行された場合と同様である。なお、ピンチパターンからチャンスパターンに変更されるバトルリーチの演出パターンを、パターン変更と称する。
後述するが、本形態では、ピンチパターンからチャンスパターンBへの変更が行われた場合は、バトルリーチにおいて初めからチャンスパターンが実行された場合よりも、味方キャラクタが勝利する期待度(本形態では確変大当たりに当選している期待度)が高い。よって、チャンスパターンへの変更が行われることは、全5パターン(チャンスパターンA、チャンスパターンB、ピンチパターンA、ピンチパターンB、パターン変更)の中で、「確変大当たり」に当選している期待度(高確率状態が大当たり遊技後も続く期待度)が最も高いことを示唆する。
ピンチ煽り演出に続いて、「敵弱攻撃」の演出又は「敵強攻撃」の演出を実行した場合、その後、パチンコ遊技機PY1は、ピンチパターン用の勝敗分岐の演出を行う(図38)。そして、確変大当たり(大当たり図柄3)に当選していれば、逆転勝利演出(勝利演出の一種)を行い、通常大当たり(大当たり図柄4)に当選していれば、敗北演出を行う。
具体的には、本形態では、ピンチパターン用の勝敗分岐の演出として、敵キャラクタが味方キャラクタに向かっていくシーンを表示部50aに表示する(図42(A))。そして、特図2変動パターンが「バトル勝利大当たり変動」である場合には、ピンチパターン用の勝敗分岐の演出に続いて、表示部50aに、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利したシーン(逆転勝利のシーン)を表示し(図42(B))、それから演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を「7・7・7」のような奇数図柄のゾロ目で停止表示する(図42(C))。一方、特図2変動パターンが「バトル敗北大当たり変動」である場合には、ピンチパターン用の勝敗分岐の演出に続いて、表示部50aに、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したシーン(敗北演出)を表示し(図42(D))、それから演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を「2・2・2」のような偶数図柄のゾロ目で停止表示する(図42(E))。
また本形態では、ピンチパターンにおいて敗北演出を実行した場合、復活演出を行うことがある(図38)。つまり本形態では、特図2変動パターンが「バトル敗北大当たり変動」である場合には、上述したように敗北演出を実行した後、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を偶数図柄のゾロ目で停止表示するが(図43(A)(B)(C))、特図2変動パターンが「バトル復活大当たり変動」である場合には、敗北演出を実行した後、復活演出を行う(図43(A)(D))。復活演出では、味方キャラクタにまだ戦意があることを示す画像を表示部50aに表示する(図43(D))。それから、パチンコ遊技機PY1は、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を「7・6・7」のようなバラケ目で停止表示する(図43(E))。これにより、今回の特図変動がハズレであること(言い換えれば大当たりに当選しておらず今の遊技状態がまだ続くこと)が報知される。なお、勝利演出、敗北演出、及び復活演出の何れの演出が行われた場合も、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が確定的に停止表示されることに伴って、小図柄KZ1,KZ2,KZ3も停止表示される(図42(C)(E)、図43(E))。
ここで、バトルリーチの種類と勝利期待度(バトルリーチにおいて味方キャラクタが勝利することに対する期待度)との関係について図44に基づいて説明する。上述したように、バトルリーチの種類には、チャンスパターンA、チャンスパターンB、ピンチパターンA、ピンチパターンB、パターン変更の5種類がある。チャンスパターンAは「味方弱攻撃」の演出が実行されるパターンである。チャンスパターンBは、バトルリーチにおける初めの分岐でチャンスパターンに分岐して「味方強攻撃」の演出が実行されるパターンである。ピンチパターンAは「敵弱攻撃」の演出が実行されるパターンである。ピンチパターンBは「敵強攻撃」の演出が実行されるパターンである。パターン変更はピンチパターンの途中でチャンスパターンB(より詳細には味方キャラクタによる攻撃の種類を表示するシーン)に変更されるパターンである。これらの各パターンにおける勝利期待度は、図44に示すように、パターン変更>チャンスパターンB>チャンスパターンA>ピンチパターンA>ピンチパターンBの順に高い。
より詳細には、演出制御用マイコン121は、図45に示すバトルリーチ選択テーブルに基づいて、バトルリーチの種類を選択する。つまり演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101から特図2変動開始コマンドを受信すると、受信コマンド解析処理(図33、ステップS4201)の中で変動開始コマンド受信時処理を行うが、この処理において、特図2変動開始コマンドが示す特図変動パターンが「バトル勝利大当たり変動」(THP021)である場合には、最終的に勝利演出(味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出)を行うバトルリーチのパターンとして、パターン変更(サブ変動パターンSHP001)を25%の割合で選択し、チャンスパターンB(サブ変動パターンSHP002)を35%の割合で選択し、チャンスパターンA(サブ変動パターンSHP003)を25%の割合で選択し、ピンチパターンA(サブ変動パターンSHP004)を10%の割合で選択し、ピンチパターンB(サブ変動パターンSHP005)を5%の割合で選択する。
また演出制御用マイコン121は、変動開始コマンド受信時処理において、特図2変動開始コマンドが示す特図変動パターンが「バトル敗北大当たり変動」(THP023)である場合には、最終的に敗北演出(味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する演出)を行うバトルリーチのパターンとして、パターン変更(サブ変動パターンSHP011)を1%の割合で選択し、チャンスパターンB(サブ変動パターンSHP012)を10%の割合で選択し、チャンスパターンA(サブ変動パターンSHP013)を19%の割合で選択し、ピンチパターンA(サブ変動パターンSHP014)を30%の割合で選択し、ピンチパターンB(サブ変動パターンSHP015)を40%の割合で選択する。
また演出制御用マイコン121は、変動開始コマンド受信時処理において、特図2変動開始コマンドが示す特図変動パターンが「バトル復活ハズレ変動」(THP025)である場合には、敗北演出を行った後で復活演出を行うバトルリーチのパターンとして、ピンチパターンA(サブ変動パターンSHP014)を55%の割合で選択し、ピンチパターンB(サブ変動パターンSHP015)を45%の割合で選択する。
このような割合でバトルリーチのパターンを選択するため、本形態では、バトルリーチにおける勝利期待度は、パターン変更を除けば、チャンスパターンB>チャンスパターンA>ピンチパターンA>ピンチパターンBの順に高い。また、パターン変更は、バトル勝利大当たり変動における実行確率が25%と比較的高い一方、バトル敗北大当たり変動における実行確率が1%と極めて低くなっているため、パターン変更の勝利期待度は、チャンスパターンBよりも高い。また、バトル復活ハズレ変動(復活演出が行われる変動)では、ピンチパターンAがピンチパターンBよりも選択され易くなっている。つまり、ピンチパターンにおいて「敵弱攻撃」の演出が実行された場合の方が、「敵強攻撃」の演出が実行された場合よりも、復活演出の実行に期待を持つことができるようになっている。なお、バトルリーチにおける各パターンの振分率は、遊技に支障をきたさない範囲で適宜に変更可能である。例えば、パターン変更、チャンスパターンB、チャンスパターンAが実行された場合に、復活演出が実行される場合があるように構成してもよい。また、パターン変更が実行される場合には、バトルリーチにおける勝利が確定する(確変大当たりに当選したことが確定する)ように構成してもよい。また、チャンスパターンを1種類としてもよい。
8.実施形態の効果
以下、パチンコ遊技機PY1の効果について説明する。本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、味方キャラクタが敗北し易いピンチパターンの演出が実行されても、味方キャラクタが勝利し易いチャンスパターンに変更されることに期待できるため(図38)、遊技興趣を向上可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、パターン変更が行われたときの方が、パターン変更なく初めからチャンスパターンに分岐したときよりも、味方キャラクタが勝利し易いため(図44)、パターン変更に対する関心を高めることが可能となり、遊技興趣を向上可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、バトル演出が高確率高ベース遊技状態において実行されるため、バトル演出において味方キャラクタが勝利することは、高確率高ベース遊技状態が大当たり遊技後も続くこと(演出的な観点からみれば確変演出モードが続くこと)を意味することになり、ピンチパターンの途中でパターン変更が生じる興趣を一層高めることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、バトル演出において味方キャラクタが敗北しても、復活演出が実行されることがある(つまり通常大当たりに当選しておらずハズレの場合がある)ため(図38)、遊技興趣をさらに向上可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、味方キャラクタが勝利し難いピンチパターンの演出として、「敵強攻撃」の演出と、これよりも味方キャラクタが勝利し易い「敵弱攻撃」の演出があるため(図38)、ピンチパターンが実行されても「敵弱攻撃」の演出が実行されることに期待でき、遊技興趣を向上可能である。
特に本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、ピンチパターンにおいてピンチ煽り演出が実行されて、「敵強攻撃」の演出が実行されるのか、「敵弱攻撃」の演出が実行されるのかが煽られるため(図38)、「敵強攻撃」の演出が実行されることに期待する期間が生じ、遊技興趣を向上可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1によれば、ピンチ煽り演出に続いてパターン変更がなされる場合があるため(図38)、ピンチパターンのまま「敵強攻撃」の演出か「敵弱攻撃」の演出のどちらかが実行されると思っている遊技者に対しては、パターン変更という思いがけない演出となり、さらに遊技興趣を向上可能である。
9.変更例
以下、パチンコ遊技機PY1の変更例について説明する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成しても良い。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
実施形態では、ピンチ煽り演出の後、「敵弱攻撃」の演出、「敵強攻撃」の演出、チャンスパターンBへの変更の3種類のうちの何れかが実行される構成とした(図38参照)。これに対して、ピンチ煽り演出の後、上記の3種類の他に、特殊パターン(他のパターンに相当)への変更が行われることがある構成としてもよい(図46)。
特殊パターンは、バトルに勝利すること(勝利演出が実行されること)が確定するパターン(確定パターン)である。つまり、確変大当たり(大当たり図柄3)に当選している場合にのみ実行されるパターンである。この変更例では例えば、演出制御用マイコン121は、図47に示すバトルリーチ選択テーブルを用いてバトルリーチの種類を決定する。すなわち、演出制御用マイコン121は、受信した特図2変動開始コマンドが示す特図変動パターンが「バトル勝利大当たり変動」(THP021)である場合、5%の割合で、特殊パターン(ピンチパターンの途中で特殊パターンに変更するパターン、サブ変動パターンSHP006)を選択し、「バトル敗北大当たり変動」(THP023)や「バトル復活ハズレ変動」(THP025)である場合、特殊パターンを選択しない。なおこの例では、受信した特図2変動開始コマンドが示す特図変動パターンが「バトル勝利大当たり変動」(THP021)である場合、パターン変更(サブ変動パターンSHP001)を20%の割合で選択するものとし、チャンスパターンB(サブ変動パターンSHP002)、チャンスパターンA(サブ変動パターンSHP003)、ピンチパターンA(サブ変動パターンSHP004)、ピンチパターンB(サブ変動パターンSHP005)を、上記形態と同じ割合(図45参照)で選択するものとする。また、受信した特図2変動開始コマンドが示す特図変動パターンが「バトル敗北大当たり変動」(THP023)や「バトル復活ハズレ変動」(THP025)である場合の各パターンの選択割合は、上記形態と同じ割合(図45参照)とする。
特殊パターンでは、図46に示すように、味方キャラクタの援軍を登場させ、味方キャラクタと援軍とが共闘し、敵キャラクタに勝利する(勝利演出が実行される)。これにより、確変大当たりに当選したことが報知される。具体的には、特殊パターンのバトルリーチでは、ピンチ煽り演出の後、表示部50aに、味方キャラクタの援軍になるキャラクタ(援軍キャラクタ)が登場するシーンを表示し(図48(A))、続いて、味方キャラクタと援軍キャラクタとが協力して攻撃をするシーン(共闘するシーン)を表示する(図48(B))。共闘するシーンとしては、味方キャラクタと援軍キャラクタによる攻撃が「ダブルアタック」であることを示す画像を表示部50aに表示する。それから、勝利演出を行い(図48(C))、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3および小図柄KZ1,KZ2,KZ3を奇数図柄のゾロ目で確定的に停止表示させる(図48(D))。
このように構成すれば、パターン変更の種類に、ピンチパターンからチャンスパターンBに変更される通常変更パターンと、ピンチパターンから特殊パターンに変更される特別変更パターンとがあることとなり、パターン変更時の興趣を高めることが可能となる。
なお、特殊パターンへの変更に際して、表示部50aの全域を黒色に制御したり(いわゆるブラックアウト)、任意の可動装置を動作させたりしてもよい。また、特殊パターンは、味方キャラクタが勝利することが確定するパターンでなくてもよい(つまり味方キャラクタが敗北する場合があるパターンであってもよい)。
また実施形態では、チャンス煽り演出(図39(D)参照)やピンチ煽り演出(図41(B)参照)の種類を各1種類ずつとした。これに対して、チャンス煽り演出として、複数種類の煽り演出を実行することが可能な構成としてもよい。具体的には例えば、チャンス煽り演出として、通常煽り演出(通常チャンス煽り演出)と特別煽り演出(特別チャンス煽り演出)とを実行可能に構成してもよい。この場合例えば、図49(A)に示すチャンス煽り演出選択テーブルに従って、チャンス煽り演出の種類を決定するとよい。この例では、演出制御用マイコン121がバトルリーチの種類としてチャンスパターンA(サブ変動パターンSHP003又はSHP013)を選択した場合、通常煽り演出を80%で選択し、特別煽り演出を20%で選択する。一方、バトルリーチの種類としてチャンスパターンB(サブ変動パターンSHP002又はSHP012)を選択した場合、通常煽り演出を30%で選択し、特別煽り演出を70%で選択する。このように構成すれば、チャンス煽り演出として、特別煽り演出が実行された場合には、通常煽り演出が実行された場合よりも、「味方強攻撃」の演出が実行され易いため、特別煽り演出を、確変大当たりに当選している可能性が高い(高確率状態が続く可能性が高い)ことを示唆する演出として機能させることができる。
また、ピンチ煽り演出として、複数種類の煽り演出を実行することが可能な構成としてもよい。具体的には例えば、ピンチ煽り演出として、通常煽り演出(通常ピンチ煽り演出)と特別煽り演出(特別ピンチ煽り演出)とを実行可能に構成してもよい。この場合例えば、図49(B)に示すピンチ煽り演出選択テーブルに従って、ピンチ煽り演出の種類を決定するとよい。この例では、演出制御用マイコン121がバトルリーチの種類としてピンチパターンB(サブ変動パターンSHP005又はSHP015)を選択した場合、通常煽り演出を80%で選択し、特別煽り演出を20%で選択する。また、バトルリーチの種類としてピンチパターンA(サブ変動パターンSHP004又はSHP014)を選択した場合、通常煽り演出を30%で選択し、特別煽り演出を70%で選択する。また、バトルリーチの種類としてパターン変更(サブ変動パターンSHP001又はSHP011)を選択した場合、通常煽り演出を20%で選択し、特別煽り演出を80%で選択する。このように構成すれば、ピンチ煽り演出として、特別煽り演出が実行された場合には、通常煽り演出が実行された場合よりも、「敵弱攻撃」の演出やチャンスパターンBへの変更といった「敵強攻撃」の演出よりも味方キャラクタが勝利し易い演出に分岐し易いため、特別煽り演出を、確変大当たりに当選している可能性が高い(高確率状態が続く可能性が高い)ことを示唆する演出として機能させることができる。
なお、バトルリーチの種類としてパターン変更(サブ変動パターンSHP001又はSHP011)を選択した場合には、通常煽り演出を80%で選択し、特別煽り演出を20%で選択するようにしてもよい。つまり、バトルリーチの種類がパターン変更である場合には、通常煽り演出の方が特別煽り演出よりも実行され易い構成としてもよい。このように構成すれば、通常煽り演出(つまり、「敵弱攻撃」の演出よりも「敵強攻撃」の演出が実行される可能性が高いことを示唆する煽り演出)が実行された場合でも、チャンスパターンBへの変更がなされることに期待が持てるため、通常煽り演出が実行される際の遊技興趣を向上可能である。
以上のように、煽り演出として通常煽り演出と特別煽り演出を実行可能にすれば、煽り演出の種類によって、バトル演出における勝利期待度が示唆されるため、煽り演出に対する関心が高まり、遊技興趣を向上可能である。
なお、通常煽り演出(通常チャンス煽り演出や通常ピンチ煽り演出)は、操作部(半球型ボタン40)をモチーフとした所定のサイズの操作促進画像G201を表示部50aに表示する演出であった(図50(A)参照)。これに対して、特別煽り演出(特別チャンス煽り演出や特別ピンチ煽り演出)は、通常煽り演出における操作促進画像G201よりも大きいサイズの操作促進画像G202(通常煽り演出で表示する操作部よりも大きな操作部の画像)を表示部50aに表示する演出である(図50(B)参照)。なお、通常煽り演出や特別煽り演出の演出態様は適宜変更可能である。また、通常煽り演出と特別煽り演出のいずれを行うかを、サブ変動パターンではなく、特図変動パターンに基づいて決めてもよい。また、煽り演出の選択率は適宜変更可能である。例えば、パターン変更の場合は、必ず特別煽り演出が実行されるように構成してもよい。また、通常煽り演出や特別煽り演出の他に、パターン変更の場合にしか選択されない特殊煽り演出(パターン変更が確定する煽り演出)を設けてもよい。
また実施形態では、チャンス煽り演出やピンチ煽り演出として、遊技者に操作部(半球型ボタン40)を操作させる操作演出を採用したが、チャンス煽り演出やピンチ煽り演出は操作演出でなくてもよく、その演出態様は適宜変更可能である。具体的には例えば、ルーレットによって複数の攻撃の中から1つの攻撃を選択するルーレット演出であってもよい。図51は、ピンチ煽り演出としてルーレット演出を採用した場合の具体例を示している。図51に示す例では、まず、表示部50aに、敵キャラクタの強攻撃である「レーザービーム」、敵キャラクタの弱攻撃である「前足蹴り」、分岐先を隠した「???」の3種類の選択項目を2つずつ配したルーレット盤を表示するとともに、選択項目を指す針を表示する(図51(A))。そして、ルーレットの針を、所定時間(例えば3秒)回転表示させた後、煽り演出に続けて実行する演出に対応する選択項目を指すように止める(図51(B))。このようなルーレット演出によっても、上記形態と同様、その後の演出展開に期待させる効果を奏することが可能である。なお、図51に示す例において、通常煽り演出と特別煽り演出とを設ける場合には、例えばルーレットの針やルーレット盤、背景等のデザインを互いに異なるものとすればよい。
また上記形態では、バトルリーチにおいてピンチパターンに分岐した場合にのみ、復活演出が行われる構成としたが、チャンスパターンに分岐した場合であっても、復活演出が行われる場合がある(すなわち大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合がある)構成としてもよい。
また上記形態では、「確変大当たり」に当選している場合にバトルリーチにおいて味方キャラクタが敗北することがない構成としたが、「確変大当たり」に当選している場合でも味方キャラクタが敗北することがある構成としてもよい。この場合、当選した大当たりの種類が「確変大当たり」であったことの報知を、大当たり遊技中に行うこととしてもよいし、大当たり遊技の終了後の高ベース状態中に行うこととしてもよい。
また上記形態では、バトルリーチにおいて初めからチャンスパターンBに分岐した場合よりも、パターン変更がなされた場合の方が、バトル勝利期待度が高い構成としたが、逆の関係であってもよいし、両者のバトル勝利期待度が同じであってもよい。
また上記形態では、2種類のチャンスパターン(チャンスパターンA、チャンスパターンB)と、2種類のピンチパターン(ピンチパターンA、ピンチパターンB)を設けたが、チャンスパターンやピンチパターンの種類は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
また上記形態では、バトルリーチにおいてまず導入部からチャンスパターン又はピンチパターンの何れかに分岐する構成としたが、導入部からチャンスパターンに移行することがなく、ピンチパターンからのパターン変更によってのみチャンスパターンに移行することが可能な構成としてもよい。
また上記形態では、高確率高ベース遊技状態において右打ちをしていて当選可能な通常大当たり(つまり特図2の抽選にて当選可能な通常大当たり)として、実質的なラウンド数が16Rの大当たり図柄4を設けたが(図34参照)、大当たり図柄4の実質的なラウンド数を「0」としてもよい。つまり、特図2の抽選にて当選可能な通常大当たりは、実質的に賞球を獲得できない構成としてもよい。
また上記形態では、バトルリーチ(バトル演出)は、「確変大当たり」に当選した場合には、味方キャラクタが勝利し、「通常大当たり」に当選した場合には、味方キャラクタが敗北することを基本とした。つまり、バトルリーチは、高確率状態が続くかを報知する演出として機能していた。これに対して、バトルリーチを、大当たりに当選したかを報知する演出として機能させてもよい。この場合、「確変大当たり」や「通常大当たり」に当選した場合(つまり特図変動パターンが大当たり変動である場合)には、バトルリーチにおいて味方キャラクタが勝利し、ハズレの場合(つまり特図変動パターンがハズレ変動である場合)には、バトルリーチにおいて味方キャラクタが敗北する構成とすればよい。この構成の遊技機によれば、バトル演出中にパターン変更が行われる場合があることで、ピンチパターンが実行されても大当たり当選に期待が持てるようになるため、遊技興趣を向上可能である。なお、このように構成した場合におけるバトルリーチ選択テーブルについては、上記形態における「バトル勝利大当たり変動」の場合のテーブルを「大当たり変動」の場合のテーブルとし、上記形態における「バトル敗北大当たり変動」の場合のテーブルを「ハズレ変動」の場合のテーブルとすることができる。また、「大当たり変動」である場合の一部で、「敗北演出」を行った後、「復活演出」を行うよう構成してもよい。つまり、復活演出を、大当たり遊技が実行されることを示唆する演出として機能させてもよい。
また上記形態では、バトルリーチ(バトル演出)を、高確率高ベース遊技状態である場合に実行される演出としたが、通常遊技状態(低確率低ベース遊技状態)である場合に実行される演出としてもよい。この場合、特定演出は、特図1の可変表示に応じて実行されるとよい。また、高確率低ベース遊技状態である場合に実行される演出としてもよい。バトル演出を高確率低ベース遊技状態である場合に実行される演出として採用した遊技機において、特図2の抽選では小当たりに頻繁に当選し、その小当たり当選に基づく小当たり遊技(大入賞口の総開放時間が1.8秒以下の特別遊技)にて賞球を獲得可能に構成した場合には、バトル演出で勝利することが、高確率低ベース遊技状態の継続を示唆し、バトル演出で敗北することが、高確率低ベース遊技状態の終了を示唆するように構成するとよい。
また、バトル演出を、大当たり遊技中に行う、つまり大当たり遊技演出として行う構成としてもよい。確変大当たりに当選したことに基づく大当たり遊技では、味方キャラクタを勝利させ、通常大当たりに当選したことに基づく大当たり遊技では、味方キャラクタを敗北させれば、大当たり遊技の終了後の遊技状態が高確率状態であることを示唆する演出として機能させることが可能である。また、当選時には、実質的な総ラウンド数が16Rであるかそれよりも少ないラウンド数(例えば8R)であるのかわからない構成の遊技機において、16Rの大当たり遊技では、味方キャラクタを勝利させ、それよりも少ないラウンド数の大当たり遊技では、味方キャラクタを敗北させれば、実行されている大当たり遊技が16Rまであることを示唆する演出として機能させることが可能である。また、所謂1種2種混合機(小当たり遊技中の大入賞口内の特定領域への遊技球の通過に基づいて大当たり遊技を実行可能な遊技機)において、大当たり遊技後に高ベース状態になる場合には、味方キャラクタを勝利させ、大当たり遊技後に低ベース状態になる場合には、味方キャラクタを敗北させれば、大当たり遊技の終了後の遊技状態が高ベース状態であることを示唆する演出として機能させることが可能である。
また上記形態では、遊技者に有利な状態になることを示唆可能な特定演出として、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行うバトル演出を採用したが、特定演出の演出内容は適宜変更可能である。具体的には例えば、特定のキャラクタが所定のミッションに挑戦し、成功したか失敗したかに分岐するミッション演出であってもよい。すなわち、特定演出は、最終的に成功(第1結果)か失敗(第2結果)かに分岐することで、遊技者に有利な状態になるかを示唆することが可能な演出であればよい。
また上記形態では、当選した大当たり図柄の種類に基づいて高確率状態への移行が決定される遊技機としたが、いわゆるV確機(大入賞口内の特定領域(V領域)の通過に基づいて高確率状態に制御する遊技機)として構成してもよい。また上記形態では、一旦高確率状態に制御されると次の大当たり遊技の開始まで高確率状態への制御が続く遊技機(いわゆる確変ループタイプの遊技機)として構成したが、いわゆるST機(確変の回数切りの遊技機)として構成してもよい。また、いわゆる1種2種混合機や、ハネモノタイプの遊技機として構成してもよい。すなわち、本明細書に示されている発明は、遊技機のゲーム性を問わず、種々のゲーム性の遊技機に対して好適に採用することが可能である。
また実施形態では、特図可変表示に略同調して小図柄KZ1,KZ2,KZ3の可変表示が行われるが、小図柄KZ1,KZ2,KZ3のように3つの図柄で構成させるのではなく、2つなど3つ以外の図柄で構成させてもよい。例えば、特図1と特図2とで分けた2つの図柄を設けても良い。また、特図1と特図2とで共通の1つの図柄を設けても良い。そして、これらの場合、画像表示装置50の表示部50aで表示し、サブ制御基板120にその制御を行わせても良い。また、遊技盤1の遊技領域6以外の領域において、図柄を表示するLED装置を設けても良い。この場合、そのLED装置の制御を主制御基板100またはサブ制御基板120に行わせても良い。
また実施形態では、特図2判定処理が優先的に行われるが、特図1判定処理が優先的に行われるように構成しても良い。また、特図1関係乱数と特図2関係乱数とについて、保留記憶部に記憶された順番で特図判定処理が行われるようにしても良い。
また実施形態では、特図1の可変表示と特図2の可変表示とが並行して行われていないが、特図1の可変表示と特図2の可変表示とが並行して行われるように構成しても良い。
また実施形態では、遊技の進行に係る基本的な制御を主制御基板100が行い、遊技の進行(遊技の制御)に応じた演出の進行に係る基本的な制御をサブ制御基板120が行うというように、遊技の制御と演出の制御とを異なる基板で行っているが、一つの基板で行うよう構成しても良い。この場合、画像制御基板140を、その一つの基板に含めても良く、また、その一つの基板とは別に設けても良い。
10.本明細書に開示されている発明
この[発明を実施するための形態]における前段落までには、以下の発明が開示されている。以下の説明では、実施形態における対応する構成の名称や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。なお、発明Aは、以下の発明A1〜A8の総称であり、発明Bは、以下の発明B1〜B6の総称であり、発明Cは、以下の発明C1〜C10の総称である。
発明A1:
遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を行った後、遊技者に有利な有利遊技状態(例えば高確率状態)に制御する場合と、前記有利遊技状態に制御しない場合とがある遊技機において、
演出を行うことが可能な演出実行手段(演出制御用マイコン121)を備え、
前記演出実行手段は、
前記特別遊技後に前記有利遊技状態になることを示唆する第1結果(勝利)又は前記特別遊技後に前記有利遊技状態にならないことを示唆する第2結果(敗北)に分岐する特定演出(バトル演出)を実行可能であり、
前記特定演出において、第1パターン(チャンスパターン)の演出を実行するときと、前記第1パターンよりも前記第1結果に分岐し難い第2パターン(ピンチパターン)の演出を実行するときとがあり、
前記第2パターンの演出を実行した場合、所定のタイミングで、前記第2パターンよりも前記第1結果に分岐し易い他のパターン(特殊パターン)あるいは前記第1パターンに変更するパターン変更を行うことがある(図38、図46)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、有利遊技状態にならないことを示唆する第2結果に分岐し易い第2パターンの演出が実行されても、有利遊技状態になることを示唆する第1結果に分岐し易いパターン(第1パターンあるいは他のパターン)に変更されることに期待できるため、遊技興趣を向上可能である。
発明A2:
発明A1に記載の遊技機であって、
前記パターン変更を行った場合は、前記パターン変更を行わずに前記第1パターンの演出を実行した場合よりも、前記第1結果に分岐し易い(図44)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第2パターンからのパターン変更が行われたときの方が、パターン変更なく初めから第1パターンの演出が実行されたときよりも、有利な結果(第1結果)に分岐し易いため、パターン変更に対する関心を高めることが可能となり、遊技興趣を向上可能である。
発明A3:
発明A1又は発明A2に記載の遊技機であって、
前記特定演出は、前記有利遊技状態において実行される演出であって(図35)、前記第1結果である成功に分岐することで前記有利遊技状態が継続することを示唆し、前記第2結果である失敗に分岐することで前記有利遊技状態が終了することを示唆する演出であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定演出が有利遊技状態において実行されるため、特定演出が第1結果(成功)となることは、有利遊技状態が特別遊技後も続くことを意味することになり、第2パターンの途中でパターン変更が生じる興趣を一層高めることが可能である。
発明A4:
発明A3に記載の遊技機であって、
前記有利遊技状態は、通常確率状態よりも前記特別遊技を行うと判定され易い高確率状態であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定演出が第1結果となることは、特別遊技が行われ易い高確率状態が続くことを意味することになり、第2パターンの途中でパターン変更が生じる興趣を一層高めることが可能である。
発明A5:
遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行可能な遊技機において、
演出を行うことが可能な演出実行手段(演出制御用マイコン121)を備え、
前記演出実行手段は、
前記特別遊技が行われることを示唆する第1結果(勝利)又は前記特別遊技が行われないことを示唆する第2結果(敗北)に分岐する特定演出(バトル演出)を実行可能であり、
前記特定演出において、第1パターン(チャンスパターン)の演出を実行するときと、前記第1パターンよりも前記第1結果に分岐し難い第2パターン(ピンチパターン)の演出を実行するときとがあり、
前記第2パターンの演出を実行した場合、所定のタイミングで、前記第2パターンよりも前記第1結果に分岐し易い他のパターン(特殊パターン)あるいは前記第1パターンに変更するパターン変更を行うことがあることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特別遊技が行われないこと(所謂ハズレ)を示唆する第2結果に分岐し易い第2パターンの演出が実行されても、特別遊技が行われること(所謂当たり)を示唆する第1結果に分岐し易いパターン(第1パターンあるいは他のパターン)に変更されることに期待できるため、遊技興趣を向上可能である。
発明A6:
発明A5に記載の遊技機であって、
前記パターン変更を行った場合は、前記パターン変更を行わずに前記第1パターンの演出を実行した場合よりも、前記第1結果に分岐し易いことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第2パターンからのパターン変更が行われたときの方が、パターン変更なく初めから第1パターンの演出が実行されたときよりも、有利な結果(第1結果)に分岐し易いため、パターン変更に対する関心を高めることが可能となり、遊技興趣を向上可能である。
発明A7:
発明A1から発明A4までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出は、前記第1結果に分岐することにより、前記特別遊技後に前記有利遊技状態になる予定の第1大当たり(確変大当たり)に当選したことを示唆し、前記第2結果に分岐することにより、前記特別遊技後に前記有利遊技状態にならない予定の第2大当たり(通常大当たり)に当選したことを示唆する演出であり、
前記特定演出において前記第2結果に分岐した場合に、何れの大当たりにも当選していない可能性がある(図45)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定演出が第2結果に分岐しても、比較的不利な第2大当たりに当選していないことに期待できるため、遊技興趣をさらに向上可能である。
発明A8:
発明A1から発明A7までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記パターン変更には、前記第2パターンから前記第1パターンに変更する通常変更パターン(ピンチパターンからチャンスパターンへのパターン変更)と、前記第2パターンから前記他のパターンに変更する特別変更パターン(ピンチパターンから特殊パターンへのパターン変更)とがあり、
前記他のパターンは、前記第1パターンよりも前記第1結果に分岐し易いパターンである(図46、図47)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、パターン変更の種類に通常変更パターンと特別変更パターンとがあるため、パターン変更時の興趣を高めることが可能となる。
ところで、従来よりパチンコ遊技機では、様々な演出が行われている。例えば特開2017−185382号公報には、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行い、味方キャラクタが勝利するか敗北するかによって、大当たりの当落を示す遊技機が記載されている。しかしながら、上記のように結果が分岐する演出については、遊技興趣の向上のため、改善の余地がある。上記した発明Aは、特開2017−185382号公報に記載の遊技機に対して、「演出実行手段は、特定演出において、第1パターンの演出を実行するときと、第1パターンよりも第1結果に分岐し難い第2パターンの演出を実行するときとがあり、第2パターンの演出を実行した場合、所定のタイミングで、第2パターンよりも第1結果に分岐し易い他のパターンあるいは第1パターンに変更するパターン変更を行うことがある」という点で相違している。これにより、「演出を通じて遊技興趣の向上に寄与する遊技機を提供する」という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
発明B1:
遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を行った後、遊技者に有利な有利遊技状態(例えば高確率状態)に制御する場合と、前記有利遊技状態に制御しない場合とがある遊技機において、
演出を行うことが可能な演出実行手段(演出制御用マイコン121)を備え、
前記演出実行手段は、
前記特別遊技後に前記有利遊技状態になることを示唆する第1結果(勝利)又は前記特別遊技後に前記有利遊技状態にならないことを示唆する第2結果(敗北)に分岐する特定演出(バトル演出)を実行可能であり、
前記特定演出において、第1パターン(チャンスパターン)の演出を実行するときと、前記第1パターンよりも前記第1結果に分岐し難い第2パターン(ピンチパターン)の演出を実行してから前記第1パターンの演出(実施形態では「味方強攻撃」の演出)を実行するときとがある(図38)、言い換えれば、前記特定演出において、第1のタイミング(実施形態ではバトル演出における初めの分岐タイミング)で第1パターン(チャンスパターン)の演出を実行するときと、前記第1のタイミングでは前記第1パターンよりも前記第1結果に分岐し難い第2パターン(ピンチパターン)の演出を実行し、前記第2パターンの途中の第2のタイミング(実施形態ではピンチ煽り演出に続くタイミング)で前記第1パターンの演出(実施形態では「味方強攻撃」の演出)を実行するときとがある(図38)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定演出において、有利遊技状態になることを示唆する第1結果に分岐し易い第1パターンの演出が実行されていなくても、有利遊技状態にならないことを示唆する第2結果に分岐し易い第2パターンの途中で第1パターンに移ることに期待できるため、遊技興趣を向上可能である。
発明B2:
発明B1に記載の遊技機であって、
前記第2パターンの演出を実行しないで前記第1パターンの演出を実行するときと、前記第2パターンの演出を実行してから前記第1パターンの演出を実行するときとで、前記第1結果に分岐する確率が異なる(図44)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1パターンの演出がどのような経緯で実行されるのかによって、特定演出において第1結果に分岐する確率が異なるため、第1パターンの演出に至る経緯に対する関心を高め、遊技興趣を向上可能である。
発明B3:
発明B1又は発明B2に記載の遊技機であって、
前記特定演出は、前記有利遊技状態において実行される演出であって(図35)、前記第1結果である成功に分岐することで前記有利遊技状態が継続することを示唆し、前記第2結果である失敗に分岐することで前記有利遊技状態が終了することを示唆する演出であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定演出が有利遊技状態において実行されるため、特定演出が第1結果(成功)となることは、有利遊技状態が特別遊技後も続くことを意味することになり、第2パターンの途中でパターン変更が生じる興趣を一層高めることが可能である。
発明B4:
発明B3に記載の遊技機であって、
前記有利遊技状態は、通常確率状態よりも前記特別遊技を行うと判定され易い高確率状態であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定演出が第1結果となることは、特別遊技が行われ易い高確率状態が続くことを意味することになり、第2パターンの途中でパターン変更が生じる興趣を一層高めることが可能である。
発明B5:
遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行可能な遊技機において、
演出を行うことが可能な演出実行手段(演出制御用マイコン121)を備え、
前記演出実行手段は、
前記特別遊技が行われることを示唆する第1結果(勝利)又は前記特別遊技が行われないことを示唆する第2結果(敗北)に分岐する特定演出(バトル演出)を実行可能であり、
前記特定演出において、第1パターン(チャンスパターン)の演出を実行するときと、前記第1パターンよりも前記第1結果に分岐し難い第2パターン(ピンチパターン)の演出を実行してから前記第1パターンの演出(実施形態では「味方強攻撃」の演出)を実行するときとがある、言い換えれば、前記特定演出において、第1のタイミング(例えばバトル演出における初めの分岐タイミング)で第1パターン(チャンスパターン)の演出を実行するときと、前記第1のタイミングでは前記第1パターンよりも前記第1結果に分岐し難い第2パターン(ピンチパターン)の演出を実行し、前記第2パターンの途中の第2のタイミング(例えばピンチ煽り演出に続くタイミング)で前記第1パターンの演出(例えば「味方強攻撃」の演出)を実行するときとがあることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定演出において、特別遊技が行われないこと(所謂ハズレ)を示唆する第2結果に分岐し易い第2パターンの演出が実行されていても、特別遊技が行われること(所謂当たり)を示唆する第1結果に分岐し易い第1パターンに移ることに期待できるため、遊技興趣を向上可能である。
発明B6:
発明B5に記載の遊技機であって、
前記第2パターンの演出を実行しないで前記第1パターンの演出を実行するときと、前記第2パターンの演出を実行してから前記第1パターンの演出を実行するときとで、前記第1結果に分岐する確率が異なることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第1パターンの演出がどのような経緯で実行されるのかによって、特定演出において第1結果に分岐する確率が異なるため、第1パターンの演出に至る経緯に対する関心を高め、遊技興趣を向上可能である。
ところで、従来よりパチンコ遊技機では、様々な演出が行われている。例えば特開2017−185382号公報には、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行い、味方キャラクタが勝利するか敗北するかによって、大当たりの当落を示す遊技機が記載されている。しかしながら、上記のように結果が分岐する演出については、遊技興趣の向上のため、改善の余地がある。上記した発明Bは、特開2017−185382号公報に記載の遊技機に対して、「演出実行手段は、特定演出において、第1パターンの演出を実行するときと、第1パターンよりも第1結果に分岐し難い第2パターンの演出を実行してから第1パターンの演出を実行するときとがある」という点で相違している。これにより、「演出を通じて遊技興趣の向上に寄与する遊技機を提供する」という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
発明C1:
遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を行った後、遊技者に有利な有利遊技状態(例えば高確率状態)に制御する場合と、前記有利遊技状態に制御しない場合とがある遊技機において、
演出を行うことが可能な演出実行手段(演出制御用マイコン121)を備え、
前記演出実行手段は、
前記特別遊技後に前記有利遊技状態になることを示唆する第1結果(勝利)又は前記特別遊技後に前記有利遊技状態にならないことを示唆する第2結果(敗北)に分岐する特定演出(バトル演出)を実行可能であり、
前記特定演出において、第1演出(「敵強攻撃」の演出)を実行するときと、前記第1演出よりも前記第1結果に分岐し易い第2演出(「敵弱攻撃」の演出)を実行するときとがある(図38)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定演出において第1演出を実行するときと、第1演出よりも第1結果に分岐し易い第2演出を実行するときとがあるため、第2演出が実行されることに期待でき、遊技興趣を向上可能である。
発明C2:
発明C1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
所定の第1パターン(チャンスパターン)よりも前記第1結果に分岐し難い第2パターン(ピンチパターン)の演出として、前記第1演出(「敵強攻撃」の演出)と、前記第第2演出(「敵弱攻撃」の演出)を実行するものであり、
前記特定演出において前記第2パターンから前記第2パターンよりも前記第1結果に分岐し易い他のパターン(特殊パターン)あるいは前記第1パターンに変更するパターン変更を行うことがある(図38、図46)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、有利遊技状態にならないことを示唆する第2結果に分岐し易い第2パターンの演出が実行されても、有利遊技状態になることを示唆する第1結果に分岐し易いパターン(第1パターンあるいは他のパターン)に変更されることに期待できるため、さらに遊技興趣を向上可能である。
発明C3:
発明C2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記第2パターンにおいて前記第1演出と前記第2演出の何れが実行されるかを煽る煽り演出(操作演出、図41(B))を実行可能であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、有利遊技状態にならないことを示唆する第2結果に分岐し易い第2パターンにおいて煽り演出が実行されて、第1演出が実行されるのか、それよりも有利な結果(第1結果)になり易い第2演出が実行されるのか煽られるため、第2演出が実行されることに期待する期間が生じ、遊技興趣を向上可能である。
発明C4:
発明C3に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記煽り演出を実行した後、前記第1演出、前記第2演出、又は前記パターン変更のいずれかを行う(図38)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、煽り演出に続いてパターン変更がなされることは、第2パターンのまま第1演出か第2演出のどちらかが実行されると思っている遊技者に対して、第1パターンあるいは他のパターンへの変更という思いがけない演出となるため、さらに遊技興趣を向上可能である。
発明C5:
発明C4に記載の遊技機であって、
前記煽り演出には、前記第1演出が実行される可能性が高いことを示唆する通常煽り演出(図50(A)参照)と、前記第2演出が実行される可能性が高いことを示唆する特別煽り演出(図50(B)参照)とがあることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、煽り演出の種類によって、有利遊技状態にならないことを示唆する第2結果に分岐する可能性の高低が示唆されるため、煽り演出に対する関心が高まり、遊技興趣を向上可能である。
発明C6:
発明C5に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記通常煽り演出を実行した後、前記パターン変更を行うことがある(図49(B))ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特別煽り演出よりも遊技者にとっては好ましくない通常煽り演出が実行されても、パターン変更がなされることに期待を持たせることが可能であるため、遊技興趣を向上可能である。
発明C7:
発明C6に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特別煽り演出を実行した後、前記パターン変更を行うことがあり、
前記通常煽り演出が実行された場合と、前記特別煽り演出が実行された場合とで、前記パターン変更が行われる確率が異なる(図49(B))ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、通常煽り演出と特別煽り演出のどちらが行われるかによって、パターン変更の実行に対する期待度が変わるため、煽り演出の種類に対する関心を高めることが可能であり、遊技興趣を向上可能である。
発明C8:
発明C1から発明C7までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出は、前記有利遊技状態において実行される演出であって(図35)、前記第1結果である成功に分岐することで前記有利遊技状態が継続することを示唆し、前記第2結果である失敗に分岐することで前記有利遊技状態が終了することを示唆する演出であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定演出が有利遊技状態において実行されるため、特定演出が第1結果(成功)となることは、有利遊技状態が特別遊技後も続くことを意味することになり、特定演出において第1演出よりも第1結果に分岐し易い第2演出が実行される興趣を一層高めることが可能である。
発明C9:
発明C8に記載の遊技機であって、
前記有利遊技状態は、通常確率状態よりも前記特別遊技を行うと判定され易い高確率状態であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定演出が第1結果となることは、特別遊技が行われ易い高確率状態が続くことを意味することになり、特定演出において第1演出よりも第1結果に分岐し易い第2演出が実行される興趣を一層高めることが可能である。
発明C10:
遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行可能な遊技機において、
演出を行うことが可能な演出実行手段(演出制御用マイコン121)を備え、
前記演出実行手段は、
前記特別遊技が行われることを示唆する第1結果(勝利)又は前記特別遊技が行われないことを示唆する第2結果(敗北)に分岐する特定演出(バトル演出)を実行可能であり、
前記特定演出において、第1演出(「敵強攻撃」の演出)を実行するときと、前記第1演出よりも前記第1結果に分岐し易い第2演出(「敵弱攻撃」の演出)を実行するときとがあることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定演出において第1演出を実行するときと、これよりも、特別遊技が実行されること(所謂当たり)を示唆する第1結果に分岐し易い第2演出を実行するときとがあるため、第2演出が実行されることに期待でき、遊技興趣を向上可能である。
なお、発明C2から発明C7が備える構成を適宜、発明C10に適用してもよい。このように構成した遊技機では、発明C2から発明C7に準じた効果を発揮することが可能である。
ところで、従来よりパチンコ遊技機では、様々な演出が行われている。例えば特開2017−185382号公報には、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行い、味方キャラクタが勝利するか敗北するかによって、大当たりの当落を示す遊技機が記載されている。しかしながら、上記のように結果が分岐する演出については、遊技興趣の向上のため、改善の余地がある。上記した発明Cは、特開2017−185382号公報に記載の遊技機に対して、「演出実行手段は、特別遊技後に有利遊技状態になることを示唆する第1結果又は特別遊技後に有利遊技状態にならないことを示唆する第2結果に分岐する特定演出を実行可能であり、特定演出において、第1演出を実行するときと、第1演出よりも第1結果に分岐し易い第2演出を実行するときとがある」という点で相違している。これにより、「演出を通じて遊技興趣の向上に寄与する遊技機を提供する」という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
PY1…パチンコ遊技機
40…半球型ボタン
50…画像表示装置
101…遊技制御用マイコン
121…演出制御用マイコン

Claims (1)

  1. 所定の判定条件の成立に基づいて、遊技者に有利な特別遊技を行うかを判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定の結果に基づいて、前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記特別遊技後の遊技状態を、通常確率状態よりも前記特別遊技を行うと判定される確率が高い高確率状態に制御可能な遊技状態制御手段と、
    演出を行うことが可能な演出実行手段と、を備え、
    前記演出実行手段は、
    前記特別遊技後に前記高確率状態になることを示唆する第1結果又は前記特別遊技後に前記高確率状態にならないことを示唆する第2結果に分岐する特定演出を実行可能であり、
    前記特定演出において、所定の第1パターンよりも前記第1結果に分岐し難い第2パターンの演出として、第1演出を実行するときと、前記第1演出よりも前記第1結果に分岐し易い第2演出を実行するときとがあり、
    前記特定演出において前記第2結果に分岐した場合、前記特別遊技が実行されないことがあることを特徴とする遊技機。
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