JP2019145861A - 無線端末装置、無線基地局装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】グラントレス通信方式とグラントベース方式を使用する際の通信効率の向上を可能とする無線端末装置、無線基地局装置を提供する。【解決手段】無線端末装置は、103でグラントレス通信方式による送信である事を識別するための検出用プリアンブルと、セッション識別子と、ユーザーデータを含んだパケットを基地局装置に対して送信する。セッション識別子の復調、復号が成功し、ユーザーデータの復調、復号が失敗した場合、104で基地局装置は無線端末装置に対し、NACKと再送用の無線リソース割り当て情報を送信する。再送されたユーザーデータを割り当てた無線リソースで受信した無線基地局装置は、正常にユーザーデータを復調、復号できたことを確認し、106で無線端末装置に対してACKを送信する。【選択図】図1
Description
本発明は、無線通信技術に関する。
無線通信技術の発展と共に携帯電話に代表される移動体通信技術も発展している。携帯電話はアナログ方式からデジタル方式に移行すると共に、データ通信を扱うようになった。多くの場合、音声信号のような一定の情報量の連続信号とは異なり、データ通信は時間と共に情報量が変化する情報を扱う。そのため、携帯電話網で使用する無線端末装置(User Equipment,UE)が通信を行っていない時は無線リソースを割り当てず、無線端末に通信データが発生した際に、基地局装置(NodeB,NB,eNB)に対して無線リソースを要求し、無線リソースを割り当ててもらって通信を行うグラントベース方式のスケジュールを使用するパケット通信が普及している(例えば、非特許文献1)。
また、回路の集積が可能となったことで、小型の電子機器に通信機能を搭載する事が可能となり、人が直接操作しない機器に通信機能を搭載し、インターネットに接続するIoT(Internet of Things)と呼ばれるような機器同士の通信によるアプリケーションが開発されている。このような機器は電源線を使用せず、機器に内蔵した電池により動作するように設計される場合が多い。
また、このような機器は特定用途向けに作られる事が多く、このような場合は最小限の情報の交換によって目的のアプリケーションを実行する事ができるように設計される事がある。
3GPP TS36.300 V10.12.0(2014−12)
3GPP TS36.211 V10.7.0(2013−02)
しかしながら、あるアプリケーションで使用する情報が極めて少なくて良い場合、そのアプリケーションで使用する機器が一度の通信で交換する情報も同様に少ない。このような場合、グラントベース方式のデータ通信方式は情報交換に先立って無線リソースを要求する手続きが必要となり、交換する情報量に対して無線リソースを要求する手続きに必要な情報量、手続きに必要な時間が無視できなくなる。
無線リソースを要求する手間を省くために、この無線リソースを要求する手続きを使わない方式、いわゆるグラントレス通信方式(グラントフリー通信方式ともいう)を携帯電話導入する検討が行われている。しかし、携帯電話の無線ネットワークでは無線リソースを要求し、この無線リソース要求に対応して無線リソースを予めスケジュール方式が使用されており、グラントレス通信方式のある意味無秩序な無線リソースの使用方法と主旨が反する方式となる。そのため、無線リソースを予めスケジュールする方式で効率の良い仕組みと、グラントレス通信方式で効率の良い仕組みは異なる。両方の方式を使用する際に、効率が低下しない仕組みを用意しなければならないという問題がある。
本発明の一観点によれば、ユーザーデータの送信時にグラントベース方式とグラントレス通信方式の両方を選択可能であり、少なくとも接続状態とアイドル状態の2つの状態があり、前記無線基地局装置との接続を一時停止してアイドル状態に移行し、前記アイドル状態からユーザーデータの送信と共に接続を再開する時に、グラントレス通信方式による前記ユーザーデータの送信を行い、前記ユーザーデータの送信の際に前記無線基地局装置との接続を識別するための識別子を付加して送信する事を特徴とする無線端末装置が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、前記ユーザーデータの送信を行う際に、前記無線基地局装置に置いて前記ユーザーデータの受信誤りに関わらず、前記無線基地局装置との接続を識別するための識別子の受信誤りの検出を行うための情報を付加して送信する事を特徴とする無線端末装置が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、前記ユーザーデータの送信後、前記無線基地局装置からNACKと共に無線リソースの割り当て情報を受信した場合、前記無線リソースの割り当て情報で示される無線リソースを使用し、グラントベース方式で前記ユーザーデータの再送を行う事を特徴とする無線端末装置が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、無線端末装置がグラントレス通信方式で送信した前記無線端末装置との接続を識別するための識別子とセッション識別子とユーザーデータとを含む信号を受信し、前記ユーザーデータに受信誤りが検出され、前記無線端末装置との接続を識別するための識別子を誤りなく受信したときに、前記無線端末装置に対してグラントベース方式で使用する無線リソースの割り当てを行い、NACKと共に前記割り当てた無線リソースを前記無線端末装置に対して送信する事を特徴とする無線基地局装置が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、無線端末装置がグラントレス通信方式で送信した前記無線端末装置との接続を識別するための識別子とセッション識別子とユーザーデータとを含む信号を受信し、前記ユーザーデータと前記無線端末装置との接続を識別するための識別子を誤りなく受信したときに、前記無線端末装置との接続を識別するための識別子に対応する接続が、休止状態であっても、前記接続が接続状態としてユーザーデータに対するACKを送信する事を特徴とする無線基地局装置が提供される。
ユーザーデータの送信時にグラントベース方式とグラントレス通信方式の両方を選択可能で、無線端末装置の状態として少なくとも接続状態とアイドル状態の2つの状態がある無線端末装置において、前記無線基地局装置との接続を一時停止するアイドル状態からユーザーデータの送信と共に接続を再開する時に、グラントレス通信方式による前記ユーザーデータの送信を行い、前記ユーザーデータの送信の際に前記無線基地局装置との接続を識別するための識別子を付加して送信する事で接続再開時の通信効率を向上させることが出来る。また、ユーザーデータの受信誤りに関わらず、前記無線基地局装置との接続を識別するための識別子の受信誤りの検出を行うための情報を付加して送信する事で、前記無線基地局装置との接続を識別するための識別子の受信誤りが無かった時の通信効率を向上させることが出来る。
以下、本発明の実施の形態による無線通信技術について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
本実施例を適用する無線通信システムの一例の概要を図2に示す。1つの無線基地局装置201に複数の無線端末装置202a〜202cが接続する。接続する無線端末装置の数は無線基地局装置201の能力に依存して良く、またその時々で変わってよい。無線基地局装置201はコアネットワークに接続し、コアネットワーク内のいくつかの制御機器と通信する事で携帯電話網のコントロールとメンテナンスを行い、また、これらの制御機器のいくつかを通じてインターネット上の機器と通信することが出来る。
(第1の実施の形態)
本実施例を適用する無線通信システムの一例の概要を図2に示す。1つの無線基地局装置201に複数の無線端末装置202a〜202cが接続する。接続する無線端末装置の数は無線基地局装置201の能力に依存して良く、またその時々で変わってよい。無線基地局装置201はコアネットワークに接続し、コアネットワーク内のいくつかの制御機器と通信する事で携帯電話網のコントロールとメンテナンスを行い、また、これらの制御機器のいくつかを通じてインターネット上の機器と通信することが出来る。
無線基地局装置201の構成概略の一例を図3(a)に示す。301は送信用の無線リソース、受信用の無線リソースの管理、コアネットワーク上の機器との通信を司る制御部、302は受信アンテナ部304で受信した信号を復調、復号し、制御部301が無線リソースの管理し、コアネットワーク上の機器と通信するために必要な情報を取り出す受信部、304は無線信号を受信し、受信信号を受信部302に入力する受信アンテナ部、303は制御部によって制御された送信用の無線リソースに従って送信信号を生成する送信部、304は送信部302が生成した送信信号を送信する送信アンテナ部である。受信アンテナ部303は複数の無線端末装置から到来する信号を復調するため、または受信ダイバシチを行うために、送信アンテナ部305は同時送信により送信信号に含まれる情報を増やすため、または送信ダイバシチを行うために、複数のアンテナ素子から構成される事がある。
無線端末装置202a〜202cの構成概略の一例を図3(b)に示す。311は受信部312から得られる受信データを用いて送信無線リソースの管理を行い、送信データを生成して送信部313に入力し、受信した信号から自身の無線端末装置で使用するデータを抽出し、また接続されるアプリケーションプロセッサとの間でデータの送受信を行う制御部、312は受信アンテナ部314から入力される受信信号を、復調、復号し、制御部に出力する受信部、314は受信した無線信号を受信部312に入力する受信アンテナ部、313は制御部から入力される情報に従って送信信号を生成する送信部、315は送信部から出力される送信信号を送信する送信アンテナ部である。受信アンテナ部313は複数の無線端末装置から到来する信号を復調するため、または受信ダイバシチを行うために、送信アンテナ部315は同時送信により送信信号に含まれる情報を増やすため、または送信ダイバシチを行うために、複数のアンテナ素子から構成される事がある。
複数の無線基地局装置はコアネットワークで接続され、コアネットワーク上の機器によって管理される。複数の無線基地局装置の位置を変えて配置し、それぞれの無線基地局装置が担当する範囲をずらして配置する事で、携帯電話網全体のサービスエリアを広げることが出来る。ある無線基地局装置に接続している無線端末装置が、その無線基地局装置の担当範囲から出て他の無線基地局装置の担当範囲に移動するとき、これらの無線基地局装置とコアネットワーク上の機器が連携する事で無線端末装置が行っている通信を途切れさせない事が可能となる。この動作を実現する構成の一例を図4に示す。無線基地局装置1・401と無線基地局装置2・402が異なる場所に配置され、これらの無線基地局装置はコアネットワーク403で接続される。無線基地局装置1・401の担当範囲は404
、無線基地局装置2・402の担当範囲は405で示している。コアネットワーク403にはMME(Mobility Management Entity)406も接続される。このような構成において、無線端末装置407が無線基地局装置1・401の担当範囲404から無線基地局装置2・402の担当範囲405に移動する場合の動作の一例を説明する。
、無線基地局装置2・402の担当範囲は405で示している。コアネットワーク403にはMME(Mobility Management Entity)406も接続される。このような構成において、無線端末装置407が無線基地局装置1・401の担当範囲404から無線基地局装置2・402の担当範囲405に移動する場合の動作の一例を説明する。
無線端末装置407は、無線基地局装置1・401に対し、無線基地局装置1から送信される信号の品質とその他の無線基地局装置から送信される信号の品質を定期的に報告する。今回はその他の無線基地局装置から送信される信号の品質として、無線基地局装置2・402から送信される信号の品質を使用する。無線端末装置407が移動するにつれ、無線端末装置407が無線基地局装置1・401に対して報告する品質情報の無線基地局装置2・402の送信信号の品質が無線基地局装置1・401の送信信号の品質より良くなる。この状態になると、無線基地局装置1・401は無線基地局装置2・402に対して無線端末装置407が無線基地局装置2・402にハンドオーバーするように要求する。無線基地局装置2・402は自身が扱う無線リソースの状態を調べてハンドオーバーを受け入れるか判断し、ハンドオーバーを受け入れる事を無線基地局装置1・401に通知する。無線基地局装置1・401は無線端末装置407に対し、現在の接続を無線基地局装置2・402に変更するようにハンドオーバーを指示する。また、無線基地局装置1・401は無線基地局装置2・402に対して無線端末装置407の接続の管理に必要なコンテキストを転送する。ハンドオーバーを指示された無線端末装置407は、この指示に従って無線基地局装置2・402に対し、今の無線基地局装置1・401の接続を無線基地局装置2・402との接続に再構成する手続きを開始する。無線基地局装置2・402は、無線基地局装置1・401から受け取った無線端末装置407のコンテキストを利用してこの接続の再構成処理を行い、手続きが正常に終了すると無線端末装置407に対して処理が正常に終了したことを通知する。また、MME406に対して無線端末装置407に対するデータパスの確保を通知する。MME406は無線端末装置407の接続を調べ、データパスの変更が必要な場合はコアネットワーク内の他の機器と連携して無線端末装置407のデータパスの確保を行う。
無線端末装置407は定期的に接続している無線基地局装置に対して無線基地局装置から送信される信号の品質を報告するが、この報告のための信号受信を含めた無線信号の受信の頻度を下げ、消費電力を低減する仕組みを使用する。この仕組みはDiscontinuos Reception(DRX)という。無線端末装置407は自身がこのDRX機能を使用できることを無線基地局装置に通知すると、無線基地局装置から無線リソースを割り当てられていない期間に間欠受信する事ができる。この間欠受信の間隔は、システムフレーム周期を基準に管理される。DRXに関する情報はMME406に基地局経由で通知される。無線端末装置407に対する無線リソースの割り当てが長期間ない場合、無線端末装置407は接続を切り、接続状態からアイドル状態に移行しても良い。
端末装置407がアイドル状態となった場合、通信を再開するためには通信の接続を構成しなおさなければならない。この接続を構築しなおす手続きは時間がかかるため、頻繁にアイドル状態と接続状態を繰り返す用途ではこの手続きにかかる時間が無駄となり、携帯電話網の効率を下げる。この対策として、接続状態で無線リソースの割り当てが無い状態が長時間にわたるときに、この接続を一時停止し、停止中はこの接続のコンテキストを保存しておき、接続を再開する時に保存しているコンテキストを再使用することで接続を構築する手順よりも少ないシーケンスで接続を再構築することが出来る。この接続の再開時に保存しているコンテキストを特定するため、この接続に対応するセッションIDを用意しておき、接続の一時中断時、接続の再開時にこのセッションIDを指定してコンテキストの保存、再使用を行う。
従来のグラントベース方式による通信の一例のフロー概要を図5に示す。ここでは無線端末装置から無線基地局装置に対して新規に通信を行う一例を示す。最初に501で無線リソースが割り当てられていない無線端末装置が使用可能なランダムアクセスチャネルを用いて、無線端末装置から無線基地局装置に対して短い情報を含むランダムアクセスプリアンブルを送信する。このランダムアクセスプリアンブルに含まれる情報は基地局装置から通知される情報に基づいていくつかの値からランダムに選択された値を含めてよい。ランダムアクセスプリアンブルを受信した無線基地局装置はランダムアクセスプリアンブルを送信してきた無線端末装置に対して502でランダムアクセスレスポンスを送信する。ランダムアクセスレスポンスの中に、ランダムアクセスプリアンブルに含まれていた情報を含め、どのランダムアクセスプリアンブルに対応するランダムアクセスレスポンスなのかを示してよい。また、ランダムアクセスレスポンスに次に無線端末装置がスケジューリングリクエストの送信に使用する無線リソースの指示を含めてよい。ランダムアクセスレスポンスを受信した無線端末装置は、受信したランダムアクセスレスポンスが、自身が送信したランダムアクセスプリアンブルに対応するものか調べ、対応する場合でかつスケジューリングリクエスト送信用の無線リソースがこのランダムアクセスレスポンスによって指定されている場合、503でスケジューリングリクエストを送信する。スケジューリングリクエストには、初期通信の場合は接続設定要求を、接続が確保されている場合には確保されている接続に使用している識別子と必要な無線リソースに関する情報を含めてよい。リソースリクエストを受け取った無線基地局装置は、接続設定要求や、既に接続が確保されている無線端末装置が使用している識別子からリソースリクエストを送信してきた無線端末装置を特定し、その無線端末装置に対する無線リソースを用意し、504でこの用意した無線リソースの割り当てをその無線端末装置に対して通知する。この無線リソースの割り当ての通知を受けた無線端末装置は、この無線リソース割り当て通知が自身宛てであることを確認し、その後506でこの割り当てられた無線リソースを用いて新規に送信データの送信を行う。
グラントレス通信方式を使用する場合、図5に示した一例と異なり、リソースを要求するための501ランダムアクセスプリアンブル、503リソースリクエストのような情報の送信無しに新規に送信データの送信を開始する。つまり無線リソースの事前割り当て無しに新規の送信データの送信を開始する。この事は、特に複数の無線端末装置が存在する環境においてグラントレス通信方式による送信を行った場合、複数の送信データの衝突が発生し、無線基地局装置において送信データの内容を復調、復号する際に失敗する事を意味する。データ送信に失敗した場合、再送による回復が一般的に使用されるが、再送時に再びグラントレス通信方式を使用すると再度衝突による送信失敗が発生する事がある。このような状況が続くと、グラントベース方式による送信に比べ、無線リソースの使用効率が低減する。
本実施例では、初送のグラントレス通信方式による送信時に、送信データと共に無線リソース割り当てに必要な情報を付加して送信する。そして、基地局装置は、送信データの復調、復号に成功した場合は肯定確認(ACK)のみを返信し、送信データの復調、復号に失敗した場合は否定応答(NACK)と共に再送用の無線リソースの割り当て情報を送信する。この手順の一例を、図1を利用して説明する。
図1(a)にACKを送信する際の手順の一例を示す。無線端末装置は、予め基地局装置に対して接続しており、その接続に使用するいくつかの情報、例えばその接続して使用する無線端末装置識別用の一時識別子や、その接続を識別するための識別子(セッション識別子)が割り当てられているものとする。このセッション識別子は無線端末装置を識別する機能を兼ねても良く、この場合、この無線端末装置を識別するための一時識別子が使用するアドレス空間よりも広いアドレス空間をセッション識別子に割り当てて良い。例えば、この無線端末装置を識別するための一時識別子のアドレス空間が16ビット長である
場合、セッション識別子が使用するアドレス空間を24ビット長や40ビット長とする事で、セッション識別子で接続の識別と無線端末装置の組を識別する事が可能となる。以下の例では、セッション識別子を用いて無線端末装置の識別と接続の識別を行うが、無線端末装置の識別用の情報と接続の識別を行う情報のそれぞれを送信しても良い。無線端末装置は、101でグラントレス通信方式による送信である事を識別するための検出用プリアンブルと、セッション識別子と、ユーザーデータを含んだパケットをグラントレス通信方式で無線基地局装置に対して送信する。この時、セッション識別子と、ユーザーデータのそれぞれが正しく復調、復号できたか確認できるフォーマットで送信する。例えば、セッション識別子とユーザーデータのそれぞれにエラー検出用のCRC符号を付加するなどの方法を使用する。無線基地局装置は、無線端末装置からグラントレス通信方式で送信されたパケットを受信し、そのパケットに含まれているセッション識別子とユーザーデータのそれぞれを復調、復号し、それぞれが正しく復調、復号できたか確認する。それぞれが正しく復号できたのちに、503で無線基地局装置はそのパケットを送信してきた無線端末装置に対し、ACKを送信する。
場合、セッション識別子が使用するアドレス空間を24ビット長や40ビット長とする事で、セッション識別子で接続の識別と無線端末装置の組を識別する事が可能となる。以下の例では、セッション識別子を用いて無線端末装置の識別と接続の識別を行うが、無線端末装置の識別用の情報と接続の識別を行う情報のそれぞれを送信しても良い。無線端末装置は、101でグラントレス通信方式による送信である事を識別するための検出用プリアンブルと、セッション識別子と、ユーザーデータを含んだパケットをグラントレス通信方式で無線基地局装置に対して送信する。この時、セッション識別子と、ユーザーデータのそれぞれが正しく復調、復号できたか確認できるフォーマットで送信する。例えば、セッション識別子とユーザーデータのそれぞれにエラー検出用のCRC符号を付加するなどの方法を使用する。無線基地局装置は、無線端末装置からグラントレス通信方式で送信されたパケットを受信し、そのパケットに含まれているセッション識別子とユーザーデータのそれぞれを復調、復号し、それぞれが正しく復調、復号できたか確認する。それぞれが正しく復号できたのちに、503で無線基地局装置はそのパケットを送信してきた無線端末装置に対し、ACKを送信する。
図1(b)にNACKを送信する際の手順の一例を示す。図1(a)の時と同様に、予め端末の識別、接続の識別をするためのセッション識別子が割り当てられているものとする。無線端末装置は、103でグラントレス通信方式による送信である事を識別するための検出用プリアンブルと、セッション識別子と、ユーザーデータを含んだパケットを基地局装置に対して送信する。このパケットを受信した基地局装置はパケットに含まれているセッション識別子とユーザーデータのそれぞれを復調、復号し、セッション識別子とユーザーデータのそれぞれが正しく復調、復号できたか確認する。セッション識別子の復調、復号が成功し、ユーザーデータの復調、復号が失敗した場合、104で基地局装置は無線端末装置に対し、NACKと再送用の無線リソース割り当て情報を送信する。セッション識別子を正しく受信できているので、どの無線端末装置の、どの接続を利用したパケットを受信したのか特定できるため、この接続を利用した通信のための無線リソースを割り当てる事ができる。このNACKと再送用の無線リソース割り当てを受信した無線端末装置は、先のグラントレス通信方式を使用した送信が失敗した事が判り、その後105で割り当てられた再送用の無線リソースを利用し、ユーザーデータの再送を行う。再送されたユーザーデータを割り当てた無線リソースで受信した無線基地局装置は、正常にユーザーデータを復調、復号できたことを確認し、106で無線端末装置に対してACKを送信する。
以上のように無線基地局装置が無線端末装置に対してACKを送信する場合と、NACKを送信場合の処理を行う事で、グラントレス通信方式とグラントベース方式の切り替えを効率よく実現し、無線リソースの効率的な利用が可能となる。
(第2の実施の形態)
アイドル状態からセッション識別子を利用して接続の回復をする際の手順の一例を、図6を使用して説明する。無線端末装置は701でランダムアクセスチャネルを利用して無線基地局装置にランダムアクセスプリアンブルを送信する。ランダムアクセスプリアンブルを受信した基地局装置は、702で無線端末装置に対してスケジューリングリクエストを送信するための無線リソース割り当てを含むランダムアクセスレスポンスを送信する。ランダムアクセスレスポンスを受信した無線端末装置は、そのランダムアクセスレスポンスが、自身が送ったプリアンブルに対応するものか判断し、対応すると判断した場合に703でスケジューリングリクエストを送信する。この時スケジューリングリクエストに合わせてレジューム識別子を送信する。これは接続再開用に、以前の接続を識別するために使用する識別子で、セッション識別子と同様の識別子を使用しても良い。レジューム識別子とスケジューリングリクエストを受信した無線基地局装置は、受信したスケジューリングリクエストが、どの無線端末装置から送信されたものか判断し、その無線端末装置と受信したレジューム識別子が示す再開可能な接続を保持しているかどうか判断する。この時
、無線端末装置の識別と接続を保持しているかどうかの判断をレジューム識別子のみで行っても良い。識別した端末装置に対応する接続の情報を保持している場合、704で無線基地局装置は特別な接続設定の手順なしに、保持していた接続の情報を基に無線リソースの割り当てを行い、この無線リソースの割り当て情報を無線端末装置に送信する。この無線リソースの割り当て情報を受信した無線端末装置は、受信した無線リソースの割り当て情報を利用し、705でユーザーデータの送信を行う。本実施の形態では、接続の再開時にグラントレス通信方式を使用し、上記の一連の手順の効率を向上させる一例を示す。
(第2の実施の形態)
アイドル状態からセッション識別子を利用して接続の回復をする際の手順の一例を、図6を使用して説明する。無線端末装置は701でランダムアクセスチャネルを利用して無線基地局装置にランダムアクセスプリアンブルを送信する。ランダムアクセスプリアンブルを受信した基地局装置は、702で無線端末装置に対してスケジューリングリクエストを送信するための無線リソース割り当てを含むランダムアクセスレスポンスを送信する。ランダムアクセスレスポンスを受信した無線端末装置は、そのランダムアクセスレスポンスが、自身が送ったプリアンブルに対応するものか判断し、対応すると判断した場合に703でスケジューリングリクエストを送信する。この時スケジューリングリクエストに合わせてレジューム識別子を送信する。これは接続再開用に、以前の接続を識別するために使用する識別子で、セッション識別子と同様の識別子を使用しても良い。レジューム識別子とスケジューリングリクエストを受信した無線基地局装置は、受信したスケジューリングリクエストが、どの無線端末装置から送信されたものか判断し、その無線端末装置と受信したレジューム識別子が示す再開可能な接続を保持しているかどうか判断する。この時
、無線端末装置の識別と接続を保持しているかどうかの判断をレジューム識別子のみで行っても良い。識別した端末装置に対応する接続の情報を保持している場合、704で無線基地局装置は特別な接続設定の手順なしに、保持していた接続の情報を基に無線リソースの割り当てを行い、この無線リソースの割り当て情報を無線端末装置に送信する。この無線リソースの割り当て情報を受信した無線端末装置は、受信した無線リソースの割り当て情報を利用し、705でユーザーデータの送信を行う。本実施の形態では、接続の再開時にグラントレス通信方式を使用し、上記の一連の手順の効率を向上させる一例を示す。
図7に本実施の形態の情報のフローの一例を示す。図7(a)が接続の再開に成功する場合の一例、図7(b)が接続の再開に失敗し、接続の再徹底を行う場合の一例である。最初に、接続の再開が成功する例について説明する。無線端末装置がアイドル状態から接続の回復を試みる時に、最初に無線基地局装置が送信している報知情報を受信し、その報知情報を利用してその無線基地局装置がアイドル状態に移行する以前の接続情報を保持している可能性があるかどうか判断する。この報知情報を利用した可能性の判断方法は特に限定しないが、例えばその無線基地局装置が管理するセルの物理識別子、仮想識別子、トラッキングエリアコード、CSG識別子、周波数情報などをアイドル状態に移行する前の状態と比較することで判断する事が可能である。接続情報を保持していると判断した後、802で無線端末装置はグラントレス通信方式で、グラントレス通信方式であることを識別するための検出用プリアンブルと、セッション識別子と、ユーザーデータを含んだパケットを無線基地局装置に対して送信する。このパケットを受信した無線基地局装置は、このパケットに含まれているセッション識別子とユーザーデータが正しく復調、復号できるか確認し、それぞれが正しく復調、復号できた場合、このセッション識別子が、自身が保持している接続情報に対応するものであるかどうかを判断する。このセッション識別子が、自身が保持している接続情報に対応する場合、無線基地局装置はこの接続を回復し、このセッション識別子と共に送信されたユーザーデータをこの接続で行われたものとして処理する。そして、その後803で無線基地局装置は無線端末装置に対してACKを送信する。以上のような手順を用いる事で、接続回復時の無線リソース割り当ての手順の一部を省略し、無線リソースの利用効率を向上させることが可能となる。
次に図7(b)を利用して接続の回復に失敗する場合の一例を説明する。無線端末装置は804で無線基地局装置が送信している報知情報を受信し、その報知情報を利用してその無線基地局装置がアイドル状態に移行する以前の接続情報を保持している可能性があるかどうか判断する。これは801と同様である。接続情報を保持していると判断した後、805で無線端末装置はグラントレス通信方式で、グラントレス通信方式であることを識別するための検出用プリアンブルと、セッション識別子と、ユーザーデータを含んだパケットを無線基地局装置に対して送信する。これも802と同様である。このパケットを受信した無線基地局装置は、このパケットに含まれているセッション識別子とユーザーデータが正しく復調、復号できるか確認し、それぞれが正しく復調、復号できた場合、このセッション識別子が、自身が保持している接続情報に対応するものであるかどうかを判断する。このセッション識別子が、自身が保持している接続情報と対応しない場合、もしくは接続情報を保持していない場合、無線基地局装置は受信したユーザーデータを廃棄し、806で無線端末装置に対してNACKと接続再設定のための無線リソースの割り当て情報を送信する。セッション識別子の復調、復号に成功し、ユーザーデータの復調、復号に失敗した時に、このセッション識別子に対応する接続情報を保持していないような場合に、無線基地局装置は806と同様にNACKと接続再設定のための無線リソースの割り当て情報を送信しても良い。NACKと無線リソースの割り当て情報を受信した無線端末装置は、807で無線基地局装置に対して割り当てられた無線リソースを利用して接続再設定要求を送信する。この接続再設定要求を受信した無線基地局装置は、受信した接続再設定要求を利用してこの無線端末装置と間の接続を再設定し、成功した場合808で無線端末装置に対してACKを送信する。以上のように動作する事で、グラントレス通信方式によ
る接続の再開に失敗した場合に、接続の再設定を行い、通信を継続する事が可能となる。
る接続の再開に失敗した場合に、接続の再設定を行い、通信を継続する事が可能となる。
以上の手順を実現するための無線端末装置の処理の一例を、図8を使用して説明する。無線端末装置が接続の再開を試みる際、最初に901で無線基地局装置から報知されているPSS(Primary Synchronization Signal)とSSS(Secondary Synchronization Signal)を受信し、物理セル識別子の取得とフレーム同期を行う。次に902で無線端末装置は無線基地局装置から送信されているMIB(Master Information Block)とSIB(System Information Blocks)を受信する。次に903で、無線端末装置は901と902で取得した情報から、受信した信号を送信した無線基地局装置が接続の再開が可能か判断する。判断する方法の一例は、先にも書いたのだが、一例として無線基地局装置が管理するセルの物理識別子、仮想識別子、トラッキングエリアコード、CSG識別子、周波数情報などをアイドル状態に移行する前の状態と比較することで判断する事が可能である。再開可能と判断した場合、904に進み、グラントレス通信方式による送信を開始する。再開不能と判断した場合、905に進みグラントベース方式の通信を開始するためのランダムアクセス送信を行い、無線基地局装置から無線リソースの割り当てを受け、906でグラントベース方式による送信を開始する。このランダムアクセス送信、グラントベース方式の送信は特に限定するものではなく、例えば非特許文献*に記載されている手順を使用して良い。
本発明に関わる装置で動作するプログラムは、本発明に関わる実施形態の機能を実現するように、Central Processing Unit(CPU)等を制御してコンピュータを機能させるプログラムであっても良い。プログラムあるいはプログラムによって取り扱われる情報は、一時的にRandom Access Memory(RAM)などの揮発性メモリあるいはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリやHard Disk Drive(HDD)、あるいはその他の記憶装置システムに格納される。
尚、本発明に関わる実施形態の機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しても良い。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。ここでいう「コンピュータシステム」とは、装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、オペレーティングシステムや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、半導体記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体、短時間動的にプログラムを保持する媒体、あるいはコンピュータが読み取り可能なその他の記録媒体であっても良い。
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、たとえば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであっても良い。前述した電気回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本発明の一又は複数の態様は当該技術による新たな集積回路を用いることも可能である。
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。実施形態では、装置の一
例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
本発明は、無線通信装置に利用可能である。
201…無線基地局装置、202a〜202c…無線端末装置、301…制御部、302…受信部、303…送信部、304…受信アンテナ部、305…送信アンテナ部、311…制御部、312…受信部、313…送信部、314…受信アンテナ部、315…送信アンテナ部、401…無線基地局装置1、402…無線基地局装置2、403…コアネットワーク、404…無線基地局装置1の担当範囲、405…無線基地局装置2の担当範囲、406…MME、407…無線端末装置
Claims (6)
- 無線基地局装置と通信を行う無線端末装置であって、
ユーザーデータの送信時にグラントベース方式とグラントレス通信方式の両方を選択可能であり、
少なくとも接続状態とアイドル状態の2つの状態があり、
前記無線基地局装置との接続を一時停止してアイドル状態に移行し、
前記アイドル状態からユーザーデータの送信と共に接続を再開する時に、
グラントレス通信方式による前記ユーザーデータの送信を行い、
前記ユーザーデータの送信の際に前記無線基地局装置との接続を識別するための識別子を付加して送信する事を特徴とする無線端末装置。 - 前記ユーザーデータの送信を行う際に、
前記無線基地局装置に置いて前記ユーザーデータの受信誤りに関わらず、前記無線基地局装置との接続を識別するための識別子の受信誤りの検出を行うための情報を付加して送信する事を特徴とする請求項1に記載の無線端末装置。 - 前記ユーザーデータの送信後、
前記無線基地局装置からNACKと共に無線リソースの割り当て情報を受信した場合、
前記無線リソースの割り当て情報で示される無線リソースを使用し、グラントベース方式で前記ユーザーデータの再送を行う事を特徴とする請求項3に記載の無線端末装置。 - 無線端末装置と通信する無線基地局装置であって、
前記無線端末装置がグラントレス通信方式で送信した前記無線端末装置との接続を識別するための識別子とセッション識別子とユーザーデータとを含む信号を受信し、
前記ユーザーデータに受信誤りが検出され、
前記無線端末装置との接続を識別するための識別子を誤りなく受信したときに、
前記無線端末装置に対してグラントベース方式で使用する無線リソースの割り当てを行い、
NACKと共に前記割り当てた無線リソースを前記無線端末装置に対して送信する事を特徴とする無線基地局装置。 - 無線端末装置と通信する無線基地局装置であって、
前期無線端末装置がグラントレス通信方式で送信した前記無線端末装置との接続を識別するための識別子とセッション識別子とユーザーデータとを含む信号を受信し、
前記ユーザーデータと前記無線端末装置との接続を識別するための識別子を誤りなく受信したときに、
前記無線端末装置との接続を識別するための識別子に対応する接続が、休止状態であっても、前記接続が接続状態としてユーザーデータに対するACKを送信する
事を特徴とする無線基地局装置。 - 無線基地局装置と通信を行う無線端末装置で使用する無線送信方法であって、
ユーザーデータの送信時にグラントベース方式とグラントレス通信方式の両方を選択可能であり、
少なくとも接続状態とアイドル状態の2つの状態があり、
前記無線基地局装置との接続を一時停止してアイドル状態に移行し、
前記アイドル状態からユーザーデータの送信と共に接続を再開する時に、
グラントレス通信方式による前記ユーザーデータの送信を行い、
前記ユーザーデータの送信の際に前記無線基地局装置との接続を識別するための識別子を付加して送信する事を特徴とする無線送信方法。
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PCT/JP2017/023794 WO2018003875A2 (ja) | 2016-06-30 | 2017-06-28 | 無線端末装置、無線基地局装置、移動管理装置、無線送信方法、無線通信方法および移動管理方法 |
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