JP2019140316A - 有機半導体結晶層と導電性ポリマー配向膜を有する積層体、それを含むデバイス及びそれらの製造方法 - Google Patents

有機半導体結晶層と導電性ポリマー配向膜を有する積層体、それを含むデバイス及びそれらの製造方法 Download PDF

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健史 山雄
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Abstract

【課題】有機半導体単結晶層より簡単に製造することができて、有機半導体アモルファス層と比べると少なくとも1種の性能が向上した有機半導体層を有する新たな積層体を提供する。更に、そのような積層体を有する新たなデバイスを提供する。【解決手段】有機半導体デバイス:有機太陽電池10は、(A)有機半導体結晶を含む層1;(B)導電性ポリマーを含む配向膜2;及び(C)電極層3を含み、(A)層と(C)層の間に(B)膜を有する積層体である。有機半導体結晶は、有機半導体微結晶を含み、有機半導体微結晶は、少なくとも1軸配列している。【選択図】図14

Description

本発明は、有機半導体結晶層、導電性ポリマー配向膜及び電極層を有する積層体に関し、更に詳しくは有機半導体一軸配列多結晶層、導電性ポリマー配向膜及び電極層を有する積層体、並びにそれを含む太陽電池及び有機EL素子等のデバイスに関する。
有機半導体は、有機EL素子、有機レーザー等の発光素子及び太陽電池、光電センサー等の光−電気変換素子、トランジスタ等の多くのデバイスへの利用が検討されている。
そのために、有機半導体層が電極上に形成される。電極上に有機半導体層を形成する一般的な方法として、蒸着、スピンコート、ドロップキャスト等を例示できる。これらの方法を使用して電極上に形成される有機半導体層は、通常アモルファスまたはアモルファスライクである。例えば、特許文献1は、電極上に有機半導体のアモルファス層が配置された積層体及びそれを含む有機EL素子を開示する。
有機半導体層の種々の性能、例えば、発光性、又は光による起電力等を向上するために、有機半導体の単結晶を有機半導体層として使用することが考えられる。特許文献2は、ゲート電極上に配置した単結晶の微結晶集合体を開示する。有機半導体の大きな単結晶を基板上や電極上に得ることは容易でないので、大きな単結晶を有する積層体及びその積層体を含むデバイスを得ることも容易ではない。
特開2014−011387号公報 特開2008−60233号公報
種々のデバイスに使用することを考慮すると、有機半導体単結晶層より簡単に製造することができて、有機半導体アモルファス層と比べると少なくとも1種の性能が向上した有機半導体層を有する新たな積層体が求められている。そのような積層体の製造方法も求められている。
本発明は、有機半導体単結晶層より簡単に製造することができて、有機半導体アモルファス層と比べると少なくとも1種の性能が向上した有機半導体層を有する新たな積層体を提供することを目的とする。更に、そのような積層体を有する新たなデバイスを提供することを目的とする。また、そのような積層体及びデバイスの製造方法を提供することも目的とする。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、電極と有機半導体層の間に特定の膜を配置することで、有機半導体単結晶層を含む積層体より簡単に製造することができ、かつ、有機半導体アモルファス層を含む積層体と比べると少なくとも1種の性能が向上した新たな積層体を得られることを見出した。更に、そのような積層体は、有機太陽電池及び有機EL等のデバイスに好適であり、そのような積層体及びデバイスは、より容易に製造することができることを見出して、本発明を完成させるに至った。
即ち、本明細書は、以下の実施形態を含む。
[1] (A)有機半導体結晶を含む層;
(B)導電性ポリマーを含む配向膜;及び
(C)電極層
を含み、
(A)層と(C)層の間に(B)膜を有する積層体。
[2] 有機半導体結晶は、有機半導体微結晶を含む、[1]に記載の積層体。
[3] 有機半導体微結晶は、少なくとも1軸配列している、[2]に記載の積層体。
[4] 有機半導体は、式(I)に示す化合物:
式(I):(X)−(Y)
[ここで、
Xは、各々独立して、ヘテロ原子を有してよく、置換基を有してよい6員環であり、
mは、0〜30であり、
Yは、各々独立して、ヘテロ原子を有してよく、置換基を有してよい5員環であり、
nは、0〜30であり、
m+nは、2以上30以下であり、
XとYは、ブロックで結合しても、ランダムに結合しても、交互に結合してもよく、
XとYは、単結合で結合しても、二重結合で結合しても、三重結合で結合してもよく、
X同士は、縮環してもよい。]
から選択される少なくとも1種を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の積層体。
[5] 導電性ポリマーは、式(XI)に示す化合物:
式(XI):(X)−(Y)−(Z)
[ここで、
Xは、各々独立して、ヘテロ原子を有してよく、置換基を有してよい6員環であり、
pは、0以上であり、
Yは、各々独立して、ヘテロ原子を有してよく、置換基を有してよい5員環であり、
qは、0以上であり、
Zは、各々独立して、ヘテロ原子を有してよく、置換基を有してよい単結合、二重結合又は三重結合であり、
rは、0以上であり、
p+q+rは、30より大きく、
X、Y及びZは、ブロックで結合しても、ランダムに結合しても、交互に結合してもよく、
X、Y及びZは、単結合で結合しても、二重結合で結合しても、三重結合で結合してもよく、
X同士は、縮環してもよい。]
から選択される少なくとも1種を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の積層体。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の積層体を含むデバイス。
[7] (i)導電性ポリマーを電極上に配置して導電性ポリマーを含む配向膜層を製造すること;
(ii)導電性ポリマーを含む配向膜層に有機半導体を堆積させて、有機半導体を含む層を製造すること;
(iii)有機半導体を含む層に結晶化処理を施して、有機半導体結晶を含む層を製造すること
を含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の積層体の製造方法。
本発明の形態の積層体は、電極と有機半導体層の間に特定の膜を配置することで、有機半導体単結晶層を含む積層体をより簡単に製造することができ、かつ、有機半導体アモルファス層を含む積層体と比べると少なくとも1種の性能が向上した新たな積層体を得ることができる。更に、そのような積層体は、有機太陽電池及び有機EL等のデバイスに好適に使用することができる。そのような積層体及びデバイスは、より容易に製造することができる。
図1は、ITO基板上に摩擦転写したポリチオフェンの対角位での偏光顕微鏡像である。 図2は、摩擦転写した膜を含む試料に対する偏光光吸収スペクトル測定の概念図である。 図3は、ITO基板上に摩擦転写したポリチオフェンの偏光光吸収スペクトルである。図3のグラフの横軸は測定波長、縦軸は吸光度を表す。図3のグラフ中、A//とAはそれぞれ、摩擦転写方向に平行な場合と垂直な場合の吸収スペクトルを表す。A(non polarized)は偏光板を挿入せずに測定した吸収スペクトルを表す。 図4は、BP2T結晶の単位胞の図と格子の方向、および格子定数である。 図5は、ITO基板上に摩擦転写したポリチオフェンに、さらにBP2Tを蒸着した試料(PT−BP2T非加熱)(積層体)の対角位での偏光顕微鏡像である。 図6は、ITO基板上に摩擦転写したポリチオフェンに、さらにBP2Tを蒸着し、さらに加熱した試料(PT−BP2T加熱)(積層体)の対角位での偏光顕微鏡像である。 図7(a)は、試料PT−BP2T非加熱(積層体)のX線回折像である。図7(b)は、試料PT−BP2T加熱(積層体)のX線回折像である。図7のグラフの横軸は回折角度、縦軸はカウント数を表す。 図8(a)は、摩擦転写膜の無いITO基板上にBP2Tを蒸着した試料(BP2T非加熱)のX線回折像である。図8(b)は、摩擦転写膜の無いITO基板上にBP2Tを蒸着し、さらに加熱した試料(BP2T加熱)のX線回折像である。図8のグラフの横軸は回折角度、縦軸はカウント数を表す。 図9は、試料PT−BP2T非加熱(積層体)の偏光光吸収スペクトルである。図9のグラフの横軸は測定波長、縦軸は吸光度を表す。図9のグラフ中、A//とAはそれぞれ、摩擦転写方向に平行な場合と垂直な場合の吸収スペクトルを表す。A(non polarized)は偏光板を挿入せずに測定した吸収スペクトルを表す。 図10は、試料PT−BP2T加熱(積層体)の偏光光吸収スペクトルである。図10のグラフの横軸は測定波長、縦軸は吸光度を表す。図10のグラフ中、A//とAはそれぞれ、摩擦転写方向に平行な場合と垂直な場合の吸収スペクトルを表す。A(non polarized)は偏光板を挿入せずに測定した吸収スペクトルを表す。 図11は、試料PT−BP2T非加熱(積層体)の走査型電子顕微鏡写真である。 図12は、試料PT−BP2T加熱(積層体)の走査型電子顕微鏡写真である。 図13は、試料BP2T加熱の走査型電子顕微鏡写真である。 図14(a)は、BP2T蒸着膜を用いた有機太陽電池(PT無BP2T薄層太陽電池)の断面模式図である。図14(b)は、ITO上に摩擦転写したポリチオフェンの上にBP2Tを蒸着し、加熱して得た微結晶配列膜を用いた有機太陽電池(PT付BP2T微結晶太陽電池)の断面模式図である。 図15は、15mm×15mmの大きさのガラス基板上での、2mm×2mm、および6.5mm×2mmのITO電極の配置を模式的に示した図である。 図16は、図15のITO付ガラス基板上に、ポリチオフェン摩擦転写膜、BP2T微結晶配列膜、フラーレンC70、電子輸送層BCP、アルミニウム電極を蒸着した後の配置を模式的に示した図である。太破線は、ポリチオフェンが摩擦転写された範囲を模式的に表す。 図17は、PT無BP2T薄層太陽電池およびPT付BP2T微結晶太陽電池の電流−電圧特性を、疑似太陽光を照射することなく、暗いところで測った図である。図17の縦軸は素子を流れた電流密度、横軸は素子に印加した電圧を表す。 図18は、PT無BP2T薄層太陽電池およびPT付BP2T微結晶太陽電池の電流−電圧特性を疑似太陽光の照射下で測った図である。図18の縦軸は素子を流れた電流密度、横軸は素子に印加した電圧を表す。
本発明は、一の要旨において、
(A)有機半導体結晶を含む層;
(B)導電性ポリマーを含む配向膜;及び
(C)電極層
を含み、
(A)層と(C)層の間に(B)膜を有する積層体を提供する。
本明細書において、「(A)有機半導体結晶を含む層(以下「(A)層」ともいう」)とは、有機半導体を含む層であって、有機半導体の結晶を含み、本発明が目的とする積層体を得ることができる限り特に制限されることはない。
「有機半導体」の「結晶」とは、有機半導体の結晶であり、本発明が目的とする積層体を得ることができる限り特に制限されることはないが、多結晶であることが好ましい。「有機半導体」の「結晶」は、微結晶であることが好ましい。「有機半導体」の「結晶」は、少なくとも1軸配列していることが好ましい。
「多結晶」とは、全体として単結晶ではなく、少なくとも複数の単結晶が存在することをいい、固体が複数の単結晶が密に集まったものから成る状態であることをいう。
有機半導体の結晶が、多結晶である場合、製造工程が単結晶よりも容易であるという、効果がある。
「微結晶」とは、その集合体(単結晶の集合体)に対し、X線回折測定を行った場合、少なくともX線回折パターンが得られる程度の大きさを有する単結晶であることをいう。
有機半導体の結晶が、微結晶である場合、アモルファス膜より種々の特性、例えば伝導性や発光強度が高いという効果がある。
「一軸配列している」とは、多結晶を構成する個々の結晶の結晶軸のうちの1種類が、お互いに平行な状態であることをいう。
有機半導体の結晶が、一軸配列している場合、一軸配列していない多結晶よりも、導電性や発光強度、発光の偏光性に優れる、という効果がある。
有機半導体は、一般的に有機半導体と呼ばれる化合物であれば、本発明が目的とする積層体を得ることができる限り特に制限されることはない。
そのような有機半導体として、例えば、式(I)に示す化合物:
式(I):(X)−(Y)
[ここで、
Xは、各々独立して、窒素、硫黄、酸素、セレン及びテルル等のヘテロ原子を有してよく、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等)、ハロゲン、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、アルケニル基(例えば、エテニル基等)、シアノ基、フッ素化アルキル基(例えば、トリフルオロメチル基等)等の置換基を有してよい6員環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、p−ピリジルビニレン、ピラン、チオピラン環等であり、ベンゼン環がより好ましい。
mは、0〜30が好ましく、0〜20がより好ましく、1〜8が更により好ましい。
Yは、各々独立して、窒素、硫黄、酸素、セレン及びテルル等のヘテロ原子を有してよく、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等)、ハロゲン、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、アルケニル基(例えば、エテニル基等)、シアノ基、フッ素化アルキル基(例えば、トリフルオロメチル基等)等の置換基を有してよい5員環であり、好ましくは、チオフェン環、フラン環、ピロール環、セレノフェン環であり、チオフェン環がより好ましい。
nは、0〜30が好ましく、0〜20がより好ましく、1〜8が更により好ましい。
m+nは、2以上30以下が好ましく、3以上20以下がより好ましい、4以上10以下が更により好ましい。
XとYは、ブロックで結合しても、ランダムに結合しても、交互に結合してもよい。 XとYは、単結合で結合しても、二重結合で結合しても、三重結合で結合してもよい。
X同士は、縮環してもよい。
XとYは、単結合で結合し、XとYが交互に結合することが好ましい。]
を例示することができる。
式(I)に記載した化合物において、式(II)に示す化合物:
式(II):(X)
[式(II)は、式(I)のn=0の化合物であり、X及びmは、式(I)に記載した通りであり、X同士は、縮環した、又は単結合で結合した化合物]が好ましい。
Xは、ベンゼン環であることがより好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、テトラセン(参照:化1)、ペンタセン(参照:化2)、クアテル−フェニル(参照:化3)、キンクエ−フェニル(参照:化4)、セキシ−フェニル(参照:化5)を例示できる。
Figure 2019140316
Figure 2019140316
Figure 2019140316
Figure 2019140316
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式(I)に記載した化合物において、式(III)に示す化合物:
式(III):(Y)
[式(III)は、式(I)のm=0の化合物であり、Y及びnは、式(I)に記載した通りであり、Y同士は単結合で結合した化合物]が好ましい。
Yは、チオフェン環であり、チオフェン環同士は、2位と5位で結合した化合物がより好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、クアテル−チオフェン(参照:化6)、セクシ−チオフェン(参照:化7)及びオクチ−チオフェン(参照:化8)を例示できる。
Figure 2019140316
Figure 2019140316
Figure 2019140316
式(I)に記載した化合物において、式(IV)に示す化合物:
式(IV):(X)m1−(Y)−(X)m2
[式(IV)は、式(I)において(Y)が分子中央部にブロックとして存在し、その両側に(X)m1のブロックと(X)m2のブロックが存在し得る化合物であり、式(IV)のm1+m2は、式(I)のmであり、X、Y及びnは、式(I)に記載した通りであり、XとYは単結合で結合した化合物]が好ましい。
Yは、チオフェン環であり、チオフェン環はXと、2位及び5位で結合し、Xは置換基を有してよいベンゼン環であり、m1及びm2は、0〜2であり、n=1〜5である化合物がより好ましい。
n=1〜3の場合、m1又はm2=2であることが更により好ましく、m1=m2=2であることもより好ましい。n=4以上の場合、m1又はm2=1であることが更により好ましく、m1=m2=1であることもより好ましい。n=1〜5であることが特に好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、n=1の場合、BP1T(参照:化9)、BP1T−Bu(参照:化10)、BPT1−OME(参照:化11)、BP1T−CN(参照:化12)を例示することができる。
Figure 2019140316
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そのような化合物として、より具体的には、n=2の場合、BC4(参照:化13)、BP2T(参照:化14)、BP2T−He(参照:化15)、BT2T−OME(参照:化16)、BP2T−CN(参照:化17)を例示することができる。
Figure 2019140316
Figure 2019140316
Figure 2019140316
Figure 2019140316
Figure 2019140316
そのような化合物として、より具体的には、n=3の場合、BP3T(参照:化18)を例示することができる。
Figure 2019140316
そのような化合物として、より具体的には、n=4の場合、BP4T(参照:化19)及びP4T−CF(参照:化20)を例示することができる。
Figure 2019140316
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そのような化合物として、より具体的には、n=5の場合、P5T(参照:化21)を例示することができる。
Figure 2019140316
式(I)に記載した化合物において、式(V)に示す化合物:
式(V):(X)m1−(Y)n1−(X)m2−(Y)n2−(X)m3
[式(V)は、式(I)のn=2(即ち、n1=n2=1)、及び式(I)のm=m1+m2+m3であって、m2=1の化合物であり、X及びYは、式(I)に記載した通りであり、XとYは単結合で結合した化合物]が好ましい。
Yは、チオフェン環であり、チオフェン環はXと、2位及び5位で結合し、Xは各々独立して、置換基を有してよいベンゼン環であり、m1及びm3は、1又は2である化合物がより好ましく、1であることが特に好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、AC5(参照:化22)及びAC5−CF(参照:化23)を例示することができる。
Figure 2019140316
Figure 2019140316
式(I)に記載した化合物において、式(VI)に示す化合物:
式(VI):(X)m1−(Y)n1−(X)m2−(Y)n2−(X)m3−(Y)n3−(X)m4
[式(VI)は、式(I)のn=3(即ち、n1=n2=n3=1)、及び式(I)のm=m1+m2+m3+m4であって、m2=m3=1の化合物であり、X及びYは、式(I)に記載した通りであり、XとYは単結合で結合した化合物]が好ましい。
Yは、チオフェン環であり、チオフェン環はXと、2位及び5位で結合し、Xは各々独立して、置換基を有してよいベンゼン環であり、m1及びm4は、1又は2である化合物がより好ましく、1であることが特に好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、AC′7(参照:化24)を例示することができる。
Figure 2019140316
AC′7
式(I)に記載した化合物において、式(VII)に示す化合物:
式(VII):(Y)n1−(X)−(Y)n2
[式(VII)は、式(I)において(X)が分子中央部にブロックとして存在し、その両側に(Y)n1のブロックと(Y)n2のブロックが存在し得る化合物であり、式(VII)のn1+n2は、式(I)のnであり、X、Y及びmは、式(I)に記載した通りであり、XとYは単結合で結合した化合物]が好ましい。
Yは、チオフェン環であり、チオフェン環はXと、2位及び5位で結合し、Xは置換基を有してよいベンゼン環であり、n1及びn2は、0〜2であり、m=1〜5である化合物がより好ましい。
m=1〜3の場合、n1又はn2=2であることが更により好ましく、n1=n2=2であることもより好ましい。m=4以上の場合、n1又はn2=1であることが更により好ましく、n1=n2=1であることもより好ましい。m=1〜5であることが特に好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、m=4の場合、T4P(参照:化25)を例示することができる。
Figure 2019140316
式(I)に記載した化合物において、式(VIII)に示す化合物:
式(VIII):(Y)n1−(X)m1−(Y)n2−(X)m2−(Y)n3
[式(VIII)は、式(I)のm=2(即ち、m1=m2=1)、及び式(I)のn=n1+n2+n3であって、n2=1の化合物であり、X及びYは、式(I)に記載した通りであり、XとYは単結合で結合した化合物]が好ましい。
Yは、チオフェン環であり、チオフェン環はXと、2位及び5位で結合し、Xは各々独立して、置換基を有してよいベンゼン環であり、n1及びn3は、1又は2である化合物がより好ましく、1であることが特に好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、AC’5(参照:化26)を例示することができる。
Figure 2019140316
式(I)に記載した化合物において、式(IX)に示す化合物:
式(IX):(Y)n1−(X)m1−(Y)n2−(X)m2−(Y)n3−(X)m3−(Y)n4
[式(IX)は、式(I)のm=3(即ち、m1=m2=m3=1)、及び式(I)のn=n1+n2+n3+n4であって、n2=n3=1の化合物であり、X及びYは、式(I)に記載した通りであり、XとYは単結合で結合した化合物]が好ましい。
Yは、チオフェン環であり、チオフェン環はXと、2位及び5位で結合し、Xは各々独立して、置換基を有してよいベンゼン環であり、n1及びn4は、1又は2である化合物がより好ましく、1であることが特に好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、AC7(参照:化27)を例示することができる。
Figure 2019140316
有機半導体結晶を含む層は、5nm〜50μmであることが好ましく、10nm〜1μmであることがより好ましく、50〜500nmであることが更に好ましい。
本明細書において、「(B)導電性ポリマー配向膜(以下「(B)膜」ともいう」とは、導電性ポリマーを含む膜であって、有機半導体を配列させることができる膜であり、本発明が目的とする積層体を得ることができる限り特に制限されることはない。
「導電性ポリマー」とは、一般的に導電性ポリマーと呼ばれる化合物であれば、本発明が目的とする積層体を得ることができる限り特に制限されることはない。
そのような導電性ポリマーとして、例えば、式(XI)に示す化合物を例示できる。
式(XI):(X)−(Y)−(Z)
[ここで、
Xは、各々独立して、窒素、硫黄、酸素、セレン及びテルル等のヘテロ原子を有してよく、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等)、ハロゲン、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、アルケニル基(例えば、エテニル基等)、シアノ基、フッ素化アルキル基(例えば、トリフルオロメチル基等)等の置換基を有してよい6員環であり、好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、p−ピリジルビニレン、ピラン、チオピラン環等であり、ベンゼン環がより好ましい。
pは、0以上が好ましく、100以上がより好ましく、1000以上が更に好ましい。
Yは、各々独立して、窒素、硫黄、酸素、セレン及びテルル等のヘテロ原子を有してよく、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等)、ハロゲン、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、アルケニル基(例えば、エテニル基等)、シアノ基、フッ素化アルキル基(例えば、トリフルオロメチル基等)等の置換基を有してよい5員環であり、好ましくは、チオフェン環、フラン環、ピロール環、セレノフェン環であり、チオフェン環がより好ましい。
qは、0以上が好ましく、100以上がより好ましく、1000以上が更に好ましい。
Zは、各々独立して、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等)、ハロゲン、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、アルケニル基(例えば、エテニル基等)、シアノ基、フッ素化アルキル基(例えば、トリフルオロメチル基等)等の置換基を有してよい、炭素原子間単結合、炭素原子間二重結合又は炭素原子間三重結合であり、上記の炭素原子は、窒素、酸素、硫黄等のヘテロ原子で置き換えられてもよい。
rは、0以上が好ましく、100以上がより好ましく、1000以上が更に好ましい。
p+q+rは、30より大きいことが好ましく、100以上がより好ましい、1000以上が更により好ましい。
X、Y及びZは、ブロックで結合しても、ランダムに結合しても、交互に結合してもよい。X、Y及びZは、単結合で結合しても、二重結合で結合しても、三重結合で結合してもよい。
X同士は、縮環してもよい。
XとYは、単結合で結合し、XとYが交互に結合することが好ましい。]
を例示することができる。
式(XI)に記載した化合物において、式(XII)に示す化合物:
式(XII):(X)
[式(XII)は、式(XI)のq=r=0の化合物であり、X及びpは、式(XI)に記載した通りであり、X同士は、縮環した、又は単結合で結合した化合物]が好ましい。
Xは、ベンゼン環であることがより好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、例えば、ポリ−パラ−フェニルを例示できる。
式(XI)に記載した化合物において、式(XIII)に示す化合物:
式(XIII):(Y)
[式(XIII)は、式(XI)のp=r=0の化合物であり、Y及びqは、式(XI)に記載した通りであり、Y同士は単結合で結合した化合物]が好ましい。
Yは、チオフェン環であり、チオフェン環同士は、2位と5位で結合した化合物がより好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、例えば、ポリチオフェン、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)等を例示できる。
式(XI)に記載した化合物において、式(XIV)に示す化合物:
式(XIV):(Z)
[式(XIV)は、式(XI)のp=q=0の化合物であり、Z及びrは、式(XI)に記載した通りであり、Z同士は単結合で結合した化合物]が好ましい。
Zは、置換基を有してよいエチレン基である化合物がより好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、例えば、ポリアセチレン、その誘導体等を例示できる。
式(XI)に記載した化合物において、式(XV)に示す化合物:
式(XV):(X)−(Z)r
[式(XV)は、式(XI)においてq=0の化合物であり、X及びZは、式(XI)に記載した通りであり、XとZは、ランダムに結合、ブロックに結合、又は交互に結合した化合物]が好ましい。
Xは置換基を有してよいベンゼン環であり、Zは炭素原子間二重結合である化合物がより好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、ポリパラフェニレンビニレン、その誘導体等を例示できる。
式(XI)に記載した化合物において、式(XVI)に示す化合物:
式(XVI):(Y)−(Z)r
[式(XVI)は、式(XI)においてp=0の化合物であり、Y及びZは、式(XI)に記載した通りであり、YとZは、ランダムに結合、ブロックに結合、又は交互に結合した化合物]が好ましい。
Yは、置換基を有してよいチオフェン環であり、Zは炭素原子間二重結合である化合物がより好ましい。
そのような化合物として、より具体的には、ポリチオフェンビニレン、およびその誘導体等を例示できる。
導電性ポリマー配向膜は、1nm〜100μmであることが好ましく、2nm〜1μmであることがより好ましく、5nm〜50nmであることが更に好ましい。
本明細書において、「(C)電極層(以下「(C)層」ともいう」とは、積層体に電界を印加する(又は電流を注入する)ための層状の電極であって、本発明が目的とする積層体を得ることができる限り特に制限されることはない。
「(C)層」は、例えば、インジウム−スズ酸化物(ITO)、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、マグネシウム−金合金(MgAu)、マグネシウム−銀合金(MgAg)、アルミ−リチウム合金(AlLi)、カルシウム(Ca)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、シリコン等で形成することができる。
(C)電極層は、5nm〜100μmであることが好ましく、10nm〜20μmであることがより好ましく、100nm〜2μmであることが更に好ましい。
本発明の実施形態の積層体は、(A)層と(C)層の間に(B)膜を有する。本発明が目的とする積層体を得られる限り、他の層を有することができる。
上述の積層体を製造することができる限り、その製造方法は特に制限されることはないが、例えば、下記の製造方法で、本発明の実施形態の積層体を製造することができる。
(i)導電性ポリマーを電極層上に配置して導電性ポリマーを含む配向膜を製造すること;
(ii)導電性ポリマーを含む配向膜層に有機半導体を堆積させて、有機半導体を含む層を製造すること;
(iii)有機半導体を含む層に結晶化処理を施して、有機半導体結晶を含む層を製造すること
を含む、積層体の製造方法。
上述の製造方法において、「導電性ポリマー」、「電極層」、「配向膜」「有機半導体」等は、上述した通りである。
積層体の製造方法は、(i)導電性ポリマーを電極層上に配置して導電性ポリマーを含む配向膜を製造することを含む。導電性ポリマーを含む配向膜を得られる限りその方法は特に制限されることはないが、例えば、導電性ポリマーを電極上に配置して、配置した導電性ポリマーの表面に配向処理をして配向膜を製造してもよいし、導電性ポリマーを電極上に配置しながら一軸配向させて配向膜を製造してもよい。
例えば、そのような方法として、導電性ポリマーを電極上に摩擦転写してその膜を形成する方法、導電性ポリマーをキャストして、その膜を形成後、その表面をラビングする方法、導電性ポリマーをエレクトロスピニングして、その膜を形成する方法等を例示できる。導電性ポリマーの一軸配向は全範囲でなくともデバイスを機能させる上で必要な範囲でもよく、また完全な一軸配向でなくとも下記の効果が得られるものであれば良い。
積層体の製造方法は、更に(ii)導電性ポリマーを含む配向膜層に有機半導体を堆積させて、有機半導体を含む層を製造することを含む。
そのような方法は、有機半導体を含む層を得ることができる限り、特に制限されることはない。例えば、有機半導体を配向膜に蒸着する方法、配向膜に有機半導体をキャスト(例えば、ドロップキャスト及びスピンコート等)する方法等を例示できる。
積層体の製造方法は、更に(iii)有機半導体を含む層に結晶化処理を施して、有機半導体結晶を含む層を製造することを含む。
そのような方法は、有機半導体結晶を得ることができる限り、特に制限されることはない。例えば、ホットプレート、レーザー、赤外線(マイクロ波)、ハロゲンランプ等を用いて加熱する方法、メタノール、アセトアルデヒド、トルエン等の溶媒に入れる方法等が例示でき、その他、力を加える方法等が例示でき、および、これらの方法の複数を同時に用いて有機半導体に結晶化エネルギーを与える方法を例示することができる。
本発明は、本発明の実施形態の積層体を含むデバイスを提供することができる。
そのようなデバイスは、本発明の実施形態の積層体を含む限り制限されることはないが、例えば、光−電気変換素子としては太陽電池、光電素子等を、発光素子としては、有機レーザー、有機EL素子等を、アクティブ素子としてはトランジスタ、ダイオード等を例示できる。
そのようなデバイス(太陽電池、有機EL素子及びセンサー等)として、例えば、(A)層に関して、(B)膜と反対側に、電極を設けて、(A)層と電極の間に、必要に応じて、追加の層、例えば、電荷移動層、別の有機半導体層、無機材料や金属の層等を設けてもよい。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的かつ詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の一態様にすぎず、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
実施例1の電極上の有機微結晶配列を含む層の作製
ポリチオフェン摩擦転写膜の作製
実験に用いるITOを、アセトン、2−プロパノール、エタノール、蒸留水の順に、各溶媒で5分間2回ずつ、溶媒を交換しながら超音波で洗浄した。基板に残った蒸留水滴を窒素ブローで取り除いた後、紫外線ランプ(波長185nmと254nm)によるオゾン照射を10−15分間施してさらに基板表面を洗浄した。
摩擦転写に用いたポリチオフェン(PT)[Poly(thiophene−2,5−diyl),bromine terminated]はSigma−Aldrichから購入したものを精製することなく使用した。原試料は赤茶色の粉末である。PTのガラス転移点と融点を、示差走査熱量計DSC Q 2000(ティー・エー・インスツルメント・ジャパン社製)で実験的に調べ、ガラス転移点は約210℃、融点は約350℃であった。
粉末状のPTを錠剤成型器に封入し、それを真空に引きながらハンドプレスSSP−10Aを使って4tの力を加えて圧縮成型することで摩擦転写に用いるペレットを作製した。このペレットをカッターで3mm×3mm程度の大きさに切り出し、井元製作所製の摩擦転写装置IMC−115A型を用い、加熱した酸化インジウムスズ(ITO)付きガラス基板上に圧着掃引することによりPT摩擦転写膜を作製した。ITO付きガラス基板は厚さ150nmのITOがスパッタリングされたガラス基板(寸法20mm×10mm、厚さ0.7mm)を用いた。
摩擦転写の条件は以下の通りである。
基板温度:200℃
圧力:約6.3kgf/cm
掃引速度:500mm/min
掃引回数:1回
基板の中央に3mm×15mm程度の摩擦転写膜を製膜した。
偏光顕微鏡観察
作製したPT摩擦転写膜の偏光顕微鏡観察を行った。観察にはEclipse LV100 POL(NIKON社製)を用いた。クロスニコルの条件下で、作製した薄膜をステージ上で回転させ、薄膜の膜質および、配向状態を評価した。消光位において、真っ黒だった像が、45度回転させた対角位(図1)で筋状の線が確認できた。45度ごとに消光位と対角位が入れ替わり観察されることから、摩擦転写を行った部分での筋状のPT膜の高い配向性が示された。一部に膜の厚い部分があるものの、摩擦転写を行ったほとんどの部分に薄くPTが一軸方向に製膜されている。
偏光吸収スペクトル
ITO基板上に作製したPT摩擦転写膜の吸収スペクトルを測定した。測定には分光光度計UV−3600(島津製作所製)を用いた。大気中で、波長300−800nmの範囲で、基板面に垂直に光線が入射する配置で測定した。摩擦転写方向と偏光子の方位関係を図2に示す。入射光源と試料の間、および試料とディテクターの間に偏光方向を揃えた偏光板を一枚ずつ設置し、偏光吸収スペクトル測定を行った。
PT摩擦転写膜の偏光吸収スペクトル測定の結果を図3に示す。図3のグラフの横軸は測定波長、縦軸は吸光度を表す。入射光と出射光の偏光方向が摩擦転写方向に平行な場合の吸収スペクトル(A//)と垂直な場合(A)とで吸光度に大きな差があった。A//で見られる510nm付近の吸収ピークがAでは大きく低下している。また、偏光板を挿入せずに測定したPT摩擦転写膜の吸光度[A(non polarized)]は、Aより大きく、A//より小さかった。このことから、PTの主鎖は摩擦転写方向に平行に一軸配向していると考えられる。二色比(D=A//÷A)は2.65、配向度[F=(D−1)÷(D+2)]は0.355となった。すべての高分子鎖が完全に摩擦転写方向に平行に並んでいる場合はF=1となり、完全な無配向の時にはF=0となることから、PT主鎖が一軸配向していることがわかった。
段差膜厚測定
PT摩擦転写膜の膜厚を測定した。測定には段差膜厚計DektakXT(ブルカー・エイエックス社製)を用いた。先端の尖った針で表面をなぞり、膜がある部分とない部分の段差をナノメートルオーダーで測定した。
ITO基板上に作製されたPT摩擦転写膜は、場所によって差はあるが、おおよそ10−25nm程度であることがわかった。PTが製膜されていない部分もわずかに存在する。
PT摩擦転写膜上に化14に示すBP2Tを真空蒸着することで、BP2Tの層を作製した。BP2Tの構造式を化Xに、BP2T結晶の単位胞を図4に示す。BP2T結晶の中では、結晶c軸方向よりもa、b軸方向に電荷移動が起こりやすい。
ITO基板上のPT摩擦転膜上からBP2Tを直接、0.02nm/sの蒸着レートで100nm真空蒸着した(試料名:PT−BP2T非加熱)。さらにBP2Tの蒸着後に大気中でヒーターを用いて基板を30分間150℃で加熱した(以後、アニールとも言う)試料を作製した(試料名:PT−BP2T加熱)。
また、比較例として、洗浄したITOがスパッタリングされたガラス基板の上に、PT摩擦転写膜を形成することなく、同様にBP2Tを100nm真空蒸着した(試料名:BP2T非加熱)。さらにBP2Tの蒸着後に同様にアニールした試料を作製した(試料名:BP2T加熱)。
真空蒸着はVIC International社製のVPE−1200を用いて、9.9×10−4Pa以下の真空度下で行った。膜厚モニター(SQM−160、INFICON社製)で蒸着速度が0.010−0.025nm/sになるように確認しながら、試料が入ったタングステンボートへ流す電流量を調整した。
各試料のPT摩擦転写膜の有無、アニールの有無を表1に示す。
Figure 2019140316
偏光顕微鏡観察
Eclipse LV100 POL(NIKON社製)を用いてBP2T膜試料を観察した。
試料BP2T非加熱(積層体)、試料BP2T加熱(積層体)については、クロスニコル下のどの角度においても偏光性が確認できなかった。
試料PT−BP2T非加熱の対角位の偏光顕微鏡像を図5に、試料PT−BP2T加熱のそれを図6に示す。
どちらの試料も共に、消光位において、真っ黒だった像が、45度回転させた対角位で筋状の膜が確認できた。クロスニコル下で基板を回転させたとき、45度ごとに消光位と対角位が観察されることから、BP2T層が配向していることが分かった。
X線回折測定
リガク社製のX線回折計装置Rint2500(Cu−Kα、X線波長:0.15418nm)を用い2θ=2−40度の範囲で角度を変えてθ/2θ測定を行った。回折ピークとBP2Tの格子定数から面間隔とミラー指数を計算し、基板上の分子の配向状態を評価した。
試料PT−BP2T非加熱(積層体)のX線回折測定の結果を図7(a)に、試料PT−BP2T加熱(積層体)のX線回折測定の結果を図7(b)に、それぞれ示す。
また、試料BP2T非加熱のX線回折測定の結果を図8(a)に、試料BP2T加熱のX線回折測定の結果を図8(b)に、それぞれ示す。
図7、図8のグラフで、横軸は回折角度2θを、縦軸は回折したX線のカウント数を表す。PT摩擦転写膜のない試料X線回折のグラフを作成する際は、回折ピークを見やすくするため、縦軸の個々の値に関して、前後2つのデータと合わせて5つのデータの隣接平均をとって表した。
BP2T結晶において、分子長軸が基板に立って配向した場合の面間隔が2.63nm、基板に平行に配向した場合の面間隔が0.380nmや0.285nmである。グラフ中で、面間隔2.63nmに関する回折ピークに*を、面間隔0.380nmに関する回折ピークに〇をつけた。
測定で得られた試料PT−BP2T非加熱の回折ピークを表2に、試料PT−BP2T加熱の回折ピークを表3に示す。また試料BP2T非加熱の回折ピークを表4に、試料BP2T加熱の回折ピークを表5に示す。
なお、ピークの帰属は、粉末X線回折の結果を参考にして行った。回折ピークの散乱角2θからBragg式を用いて面間隔を計算した。
Figure 2019140316
Figure 2019140316
Figure 2019140316
Figure 2019140316
試料PT−BP2T非加熱、試料PT−BP2T加熱とも、回折角度2θ=3.36に、面間隔26.3nmの(002)面から反射で、分子の基板へ立った配向に由来する弱いピークが見える。その他に、2θ=23.40度に(020)面からの反射で、分子の基板への平行な配向に起因する鋭いピークがある。
(002)面に由来する弱いピークは、摩擦転写PT膜の無いITOの部分に直接BP2Tが蒸着されたところがあり、この部分でのBP2Tの立った配向した分子が反映していると考えられる。なお図9のグラフにおいて観察される21.5度付近のピークはITOのピークである。
試料BP2T非加熱、試料BP2T加熱では、分子の立った配向を示す00L面(L=1〜6)からの反射に対応するピークが観察され、熱処理を行うことでより高次のピークが明確に観察された(表4、5)。
偏光吸収スペクトル
分光光度計UV−3600(島津製作所製)を用いて、試料PT−BP2T非加熱および試料PT−BP2T加熱の吸収スペクトルを測定した。
試料PT−BP2T非加熱(積層体)の偏光吸収スペクトルを図9に、試料PT−BP2T加熱(積層体)の偏光吸収スペクトルを図10にそれぞれ示す。図9および図10のグラフの横軸は測定波長、縦軸は吸光度を表す。
試料PT−BP2T非加熱および試料PT−BP2T加熱ともに、入射光と出射光の偏光方向により、吸光度の大きさとスペクトル形状に大きな差があった。入射光と出射光の偏光方向が摩擦転写方向に平行なときの吸収スペクトル(A//)では、極大をもつピークが見られたが、垂直なときの吸収スペクトル(A)では、このピークが消失し、強度も大きく減衰している。入射光と出射光が偏光していないときの吸収スペクトルを示すA(non polarized)は、A//とAの間となった。
この結果は、BP2Tの遷移双極子モーメントの方向がPTの摩擦転写方向と一致していることを示す。また、加熱処理を施した試料PT−BP2T加熱では可視光域の広い波長において試料PT−BP2T非加熱よりも吸光度が増加したことより、アニールにより、より多くのBP2Tの遷移双極子モーメントの方向がより一層PTの摩擦転写方向と一致したことが示唆される。
得られた偏光吸収スペクトルから、各積層体の光吸収の二色比と配向度を求めた。試料PT−BP2T非加熱の445nmから475nmの平均の二色比は48.8、配向度は0.845で、試料PT−BP2T加熱の460nmから490nmの平均の二色比は6.23、配向度は0.688であった。この結果は、試料PT−BP2T非加熱と試料PT−BP2T加熱では、BP2TがPTの主鎖に沿ってその分子長軸を基板平面と平行に向けてエピタキシャル成長して配列を形成したものと結論付けられる。
電子顕微鏡観察
日本電子社製の走査型電子顕微鏡(SEM)JIB−4600F、またはJSE−7001を用いて試料の表面を観察した。
試料PT−BP2T非加熱(積層体)のSEM写真を図11に示す。試料PT−BP2T加熱(積層体)のSEM写真を図12に示す。図中の白矢印は摩擦転写方向を示す。
試料PT−BP2T非加熱では、幅50nm程度、長さ250nm程度の大きさの無数の微結晶が、お互いに融着した個所を見せつつ、微結晶の長手方向がおおむね転写方向に垂直になるように配列している様子が見える。
これはBP2Tを真空蒸着する際に、蒸着源から放出された熱で基板が温められ、基板に付着した分子が動きやすくなり、基板上で分子がエネルギー的により安定な状態を取ろうとした結果、微結晶が形成されたと考えられる。
BP2Tの結晶は、BP2Tの分子の長軸と垂直方向に成長しやすい。BP2T分子は細長い微結晶の長手方向に垂直に並んでいると考えられるので、BP2T分子の多くは、摩擦転写方向に平行に配列しているものと考えられる。
試料PT−BP2T加熱では、BP2Tの蒸着後に基板を150℃で30分間加熱することにより、微結晶サイズが幅100nm程度、長さ500nm程度まで大きく成長している。また、微結晶の長手方向が、試料PT−BP2T非加熱の場合よりも、より転写方向に垂直になるように配列している様子が見える。
これは、加熱により、BP2T分子がさらに動きやすくなり、かつ隣接する微結晶がいくつか集合して繋がったためであると考えられる。
ところで、試料PT−BP2T非加熱と試料PT−BP2T加熱では微結晶と微結晶の隙間からITOの粒子が露出している部分がある。BP2T分子はITO上よりもPT摩擦転写膜上に凝集しやすく、真空蒸着によって一旦ITO上に付着した分子がPT膜やその上のBP2Tの微結晶上に集まる部分があると考えられる。
試料BP2T加熱のSEM写真を図13に示す。
試料BP2T加熱ではBP2T分子が小さな結晶子を構成して基板上に多結晶薄層を形成していると考えられる。
層表面に大きな凹凸や細長い微結晶は見られず、比較的均一な層となっている。ITOが露出している部分は見当たらない。
これは、PT摩擦転写膜がないため、ITO上に均等にBP2Tが付着したためだと考えられる。アニールによる分子の凝集もあまり顕著ではないことが示唆される。
実施例2
有機太陽電池の試作
太陽電池の構造
PT摩擦転写膜の有無によるデバイス特性への影響を調べるため、2つのデバイスを作製した。デバイスの構造を図14に示す。
BP2T微結晶配列層を用いた太陽電池のBP2T微結晶の実際の層厚は図12からおよそ100から500nmの間であると見積もった。図12は微結晶配列構造を基板に垂直に観測した図であるが、BP2Tの結晶成長において結晶a、b軸方向の成長速度に大きな違いがないため微結晶の高さ(図12の結晶の垂直方向の長さ)をこのように見積もった。
基板の準備と洗浄
太陽電池の作製に、厚さ150nmのITOがパターニングされたガラス基板(寸法15mm×15mm、厚さ0.7mm)を用いた。1枚の基板中にはエッチングにより6.5mm×2mmおよび2mm×2mmの大きさにパターニングされたITO層が各4個ずつ、図15に示すように配置されている。
太陽電池を作製する前に、ITO基板をアセトン、2−プロパノール、エタノール、蒸留水の順に、各溶媒で5分間、2回ずつ超音波洗浄し、基板に残った蒸留水滴を窒素ブローで除去した。2枚のITO基板を準備し、1枚の基板には洗浄後に実施例1と同じ条件でPTの摩擦転写を行った(試料名:PT付BP2T微結晶太陽電池)。摩擦転写は、図16の破線の枠を覆う範囲に対して行った。PT摩擦転写膜の無い素子も同様に作製した(試料名:PT無BP2T薄層太陽電池)。
有機層の蒸着と微結晶配列層の作製
太陽電池は真空蒸着装置(VPE−1200、VIC International社製)で作製した。
真空チャンバー内に材料を入れたタングステンボートをセットし、その真上に4.5mm×4mmの大きさの4つの窓の開いたステンレス製のパターンマスクを被せたPT摩擦転写のある基板(PT付BP2T微結晶太陽電池用)と無い基板(PT無しBP2T薄層太陽電池用)を設置した。チャンバー内の圧力を9.9×10−4Pa以下の高真空状態にした後、p型半導体としてBP2Tを層厚70nm蒸着した。その後基板を蒸着室からロードロック室を介して窒素雰囲気下にある大気圧型グローブボックス(UL−650A−Vi、UNICO社製)に移動させた。
PT付BP2T微結晶太陽電池用の基板のみ、グローブボックス内にあるヒーターを用いて150℃で30分間熱処理を行った。その後、PT付BP2T微結晶太陽電池用の基板をグローブボックスから取り出し、微結晶の隙間に露出したITO(図12参照)を取り除くため、塩酸の蒸気に2分間曝してエッチングした。その後2−プロパノールをシャーレに入れ、基板を貼り付けたシャーレの蓋を被せ、揮発した2−プロパノール蒸気で5分間洗浄した。同様にエタノール蒸気でも洗浄した。その後、有機溶媒が残留しないように、基板をヒーターで100℃、5分間加熱してからグローブボックスへ戻した。
PT付BP2T微結晶太陽電池用、PT無BP2T薄膜太陽電池用の基板(積層体)ともにロードロック室を介して蒸着室内に戻した。n型半導体としてフラーレンC70(SES Research社製、純度99%)を膜厚50nm、電子輸送層としてBCP(SIGMA−ALDRICH社製、純度99.99%)を膜厚10nmの順に、それぞれの材料を蒸着速度0.010−0.025nm/sで蒸着して有機層を成膜した。
金属電極の蒸着
有機膜用のマスクを金属用のものに交換するために、基板を蒸着室からロードロック室を介してグローブボックスに移動させた。グローブボックス内で金属電極蒸着用の7mm×2mmの大きさの窓が4つ開いたステンレス製のマスクに交換したのち、再びロードロック室を経由して蒸着室に基板を戻した。
PT付BP2T微結晶太陽電池用、PT無BP2T薄層太陽電池用の基板ともに、電極としてAlを膜厚は150nm蒸着して素子を完成させた。Alの蒸着速度は0.50−1.50nm/sである。作製した太陽電池素子は図16の破線で囲っている部分に形成されている。
太陽電池デバイスの特性評価
完成した太陽電池デバイスを、ロードロック室を介して窒素雰囲気下にあるグローブボックスに移した。この時のグローブボックス内の酸素濃度は87.5ppm、露点は−43.3℃であった。ITO電極を正極、Al電極を負極(接地)としてKEITHLEY 2400 SourceMeterを用いて電流−電圧測定を行った。
p−n接合の形成を確認するため、暗時において−1.0から1.0Vの電圧を印加し、素子を流れる電流を測定した。
太陽電池特性の評価のため、疑似太陽光照射下で−1.0から1.0Vの電圧を印加し、電流を測定した。AM1.5Gの疑似太陽光照射装置には朝日分光社製のHAL−320を用い、ITO側から強度100mW/cmの光を照射した。測定結果から短絡電流密度、開放電圧、フィルファクター、変換効率を算出した。
電流−電圧特性
暗時と光照射時におけるPT付BP2T微結晶太陽電池、PT無BP2T薄層太陽電池の電流−電圧特性をそれぞれ図17、図18に示す。図17、図18のグラフ中、1(点線)はPT無BP2T薄層太陽電池の特性を示し、2(実線)はPT付BP2T微結晶太陽電池の特性を示す。それぞれのデバイスの暗時における整流比(±1.0Vで計算)、疑似太陽光照射下の短絡電流密度(JSC)、開放電圧(VOC)、フィルファクター(FF)、変換効率(PCE)を表6に示す。
暗時のときに両方のデバイスでダイオード特性が観察されたことから、両方のデバイスでp−n接合が形成されていることがわかる。
光照射時の特性を比較すると、摩擦転写を行っていないPT無BP2T薄層太陽電池のほうが摩擦転写を行ったPT付BP2T微結晶太陽電池よりも短絡電流密度が高かった。
BP2T微結晶太陽電池では塩酸によるITOのエッチングを行い、BP2T薄層太陽電池以上のVOCが得られたことから、C70とITOの直接の接着による短絡はなく、微結晶の隙間から露出したITOはエッチングで全て除去されたと考えられる。そのため、BP2T微結晶太陽電池の実際の素子面積は、BP2T薄層太陽電池の素子面積に及ばないはずであり、BP2T微結晶太陽電池(実効的な)JSCはもう少し高い値であると考えられる。
試料PT−BP2T加熱を撮影したSEM画像を参考に、微結晶の隙間から露出しているITOの面積を素子面積の15%であると見積もり、BP2T微結晶太陽電池の素子面積がBP2T薄層太陽電池よりも15%少ないとして、BP2T微結晶太陽電池の短絡電流密度の値を15%補正で増やして求めた特性を表7に示す。
Figure 2019140316
Figure 2019140316
表6及び7の結果から、PT付BP2T微結晶太陽電池は、PT無BP2T薄層太陽電池と比較して、開放電圧及び光電変換効率が向上しているが、製造は、容易であることが理解される。
本発明の実施形態の積層体は、電極と有機半導体層の間に特定の膜を配置することで、有機半導体単結晶層を含む積層体より簡単に製造することができ、かつ、有機半導体アモルファス層を含む積層体と比べると少なくとも1種の性能が向上した新たな積層体を得ることができる。更に、そのような積層体は、有機太陽電池及び有機EL等のデバイスに好適に使用することができる。そのような積層体及びデバイスは、より容易に製造することができる。
10 本発明に係る有機太陽電池
1 BP2T微結晶配列層
2 ポリチオフェン摩擦転写膜
3 ITO電極層
4 ガラス基板
5 フラーレンC70
6 BCP層
7 アルミニウム電極層
11 比較例に係る有機太陽電池
8 BP2T蒸着層

Claims (7)

  1. (A)有機半導体結晶を含む層;
    (B)導電性ポリマーを含む配向膜;及び
    (C)電極層
    を含み、
    (A)層と(C)層の間に(B)膜を有する積層体。
  2. 有機半導体結晶は、有機半導体微結晶を含む、請求項1に記載の積層体。
  3. 有機半導体微結晶は、少なくとも1軸配列している、請求項2に記載の積層体。
  4. 有機半導体は、式(I)に示す化合物:
    式(I):(X)−(Y)
    [ここで、
    Xは、各々独立して、ヘテロ原子を有してよく、置換基を有してよい6員環であり、
    mは、0〜30であり、
    Yは、各々独立して、ヘテロ原子を有してよく、置換基を有してよい5員環であり、
    nは、0〜30であり、
    m+nは、2以上30以下、
    XとYは、ブロックで結合しても、ランダムに結合しても、交互に結合してもよく、 XとYは、単結合で結合しても、二重結合で結合しても、三重結合で結合してもよく、
    X同士は、縮環してもよい。]
    から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
  5. 導電性ポリマーは、式(XI)に示す化合物:
    式(XI):(X)−(Y)−(Z)
    [ここで、
    Xは、各々独立して、ヘテロ原子を有してよく、置換基を有してよい6員環であり、
    pは、0以上であり、
    Yは、各々独立して、ヘテロ原子を有してよく、置換基を有してよい5員環であり、
    qは、0以上であり、
    Zは、各々独立して、ヘテロ原子を有してよく、置換基を有してよい単結合、二重結合又は三重結合であり、
    rは、0以上であり、
    p+q+rは、30より大きく、
    X、Y及びZは、ブロックで結合しても、ランダムに結合しても、交互に結合してもよく、
    X、Y及びZは、単結合で結合しても、二重結合で結合しても、三重結合で結合してもよく、
    X同士は、縮環してもよい。]
    から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の積層体を含むデバイス。
  7. (i)導電性ポリマーを電極上に配置して導電性ポリマーを含む配向膜を製造すること;
    (ii)導電性ポリマーを含む配向膜層に有機半導体を堆積させて、有機半導体を含む層を製造すること;
    (iii)有機半導体を含む層に結晶化処理を施して、有機半導体結晶を含む層を製造すること
    を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の積層体の製造方法。
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