JP2019138257A - 蒸気タービン排気装置および蒸気タービン - Google Patents

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小野田 昭博
Akihiro Onoda
昭博 小野田
野村 大輔
Daisuke Nomura
大輔 野村
祐志 佐伯
Yushi Saeki
祐志 佐伯
直人 泉
Naoto Izumi
直人 泉
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Abstract

【課題】圧力損失を抑制できる蒸気タービン排気装置および蒸気タービンを提供すること。【解決手段】本発明の実施形態によれば、タービンロータおよび外部ケーシングの間に設けられ、上半内部ケーシングおよび下半内部ケーシングを結合させて前記タービンロータを収容し、前記外部ケーシングとの間に前記タービンロータで仕事をした後の蒸気を通過させる排気室を形成する内部ケーシングを備え、前記上半内部ケーシングおよび前記下半内部ケーシングは、互いを結合すると共に前記排気室に突出したフランジをそれぞれ有し、前記フランジは、前記外部ケーシングに対向する面から前記タービンロータの外周面に向かう方向に凹んだ凹部を有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、蒸気タービン排気装置および蒸気タービンに関する。
発電プラントでは、ボイラで発生した蒸気が、作動流体としてタービンに供給されることによって発電を行う。一般的に発電プラントは、高圧タービン、中圧タービン、低圧タービンなどの複数のタービンを備える。発電プラントにおいて、蒸気は、複数のタービンのそれぞれで順次仕事を行った後に、復水器に導かれて凝縮される。そして、復水器で凝縮された復水は、再度ボイラに戻される。
それぞれのタービンには、ロータを収容する外部ケーシングの内側に排気室が設けられており、最終段のタービン段落から蒸気が排気室に流れる。この蒸気は、排気室から排出口を介して後段の設備に導かれる。
特許第4107766号公報 特許第4636965号公報
関連技術に係る蒸気タービンについて、図4から図6を用いて説明する。図4は、関連技術に係る蒸気タービン排気装置の断面図を、図5は、関連技術に係る蒸気タービン排気装置の内部ケーシングを抽出した概略の斜視図を、図6は、関連技術に係る蒸気タービン排気装置の水平断面での拡大図をそれぞれ示す。図4は、タービンロータの軸AXの方向からみた断面図であり、図中の矢印は蒸気の流れを示す。また、図6は、図4の水平断面(xy面)での拡大図である。
図4に示すように、蒸気タービンの最終段落を通過した蒸気(排気)は、外部ケーシング102および内部ケーシング103の間に設けられた排気室108を通過し、上半側(z方向上側)から下半側に流れた後、排出口109から排出される。図5および図6に示すように、この内部ケーシング103は、内部ケーシング上半103aおよび内部ケーシング下半103bを組み合わせて構成され、内部ケーシング上半103aの外周面にはフランジ103cが、内部ケーシング下半103bの外周面にはフランジ103dが、それぞれ排気の流路側に突出して設けられる。したがって、排出口109へ向かう排気が上半フランジ103cおよび下半フランジ103dの近傍を通過する際には、流路の断面積が減少して排気の流れが妨げられ、圧力損失が生じる可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、圧力損失を抑制できる蒸気タービン排気装置および蒸気タービンを提供することである。
上記の課題を解決するために、実施形態のタービン排気装置は、タービンロータおよび外部ケーシングの間に設けられ、上半内部ケーシングおよび下半内部ケーシングを結合させて前記タービンロータを収容し、前記外部ケーシングとの間に前記タービンロータで仕事をした後の蒸気を通過させる排気室を形成する内部ケーシングを備え、前記上半内部ケーシングおよび前記下半内部ケーシングは、互いを結合すると共に前記排気室に突出したフランジをそれぞれ有し、前記フランジは、前記外部ケーシングに対向する面から前記タービンロータの外周面に向かう方向に凹んだ凹部を有する。
本発明の実施形態のタービン排気装置および蒸気タービンは、圧力損失を抑制することができる。
実施形態に係る蒸気タービン排気装置を含む蒸気タービンの模式図である。 実施形態に係る蒸気タービン排気装置の内部ケーシングを抽出した概略の斜視図である。 実施形態に係る蒸気タービン排気装置の水平断面での拡大図である。 関連技術に係る蒸気タービン排気装置近傍の断面図である。 関連技術に係る蒸気タービン排気装置の内部ケーシングを抽出した概略の斜視図である。 関連技術に係る蒸気タービン排気装置の水平断面での拡大図である。
まず、実施形態に係る蒸気タービン排気装置および蒸気タービンについて、図1を用いて説明する。図1は、実施形態に係る蒸気タービン排気装置を含む蒸気タービンの模式図であり、図中に示す矢印は排気の流れを表す。ここでいう排気とは、蒸気タービン1のタービン最終段落を通過した後の蒸気を示す。
図1に示すように、実施形態に係る蒸気タービン1は、外部ケーシング2と、内部ケーシング3と、タービンロータ4と、排気室8を有する。ここでは、蒸気タービン1として高圧タービンを例示して説明するが、この蒸気タービン1は、例えば中圧タービンでもよい。
蒸気タービン1は、タービンロータ4の一端に設けられた蒸気入口5から蒸気を導入する。この蒸気は、静翼6、動翼7を複数組み合わせて構成されるタービン段落で膨張仕事をした後に、排気として排気室8、排気口9を順次通過してボイラ(図示せず)に送られる。ボイラに送られた排気は、再度加熱された後に低圧タービン(図示せず)に送られ、低圧タービンで仕事をする。
外部ケーシング2は、上半と下半とを組み合わせて構成され、内部ケーシング3を内部に収容している。
内部ケーシング3は、内部ケーシング上半3aと内部ケーシング下半3bとを組み合わせて構成され、タービンロータ4を内部に収容する。内部ケーシング上半3aおよび内部ケーシング下半3bは、タービンロータ4の周方向(回転軸AXを中心とする回転方向)に間隔を設けて配置された静翼6を、その内周面で支持する。内部ケーシング上半3aおよび内部ケーシング下半3bの詳細な説明は後述する。
排気室8は、外部ケーシング2の内周面と内部ケーシング3の外周面との間に設けられた排気の流路である。
次に、内部ケーシング上半3aおよび内部ケーシング下半3bの構造について、図2および図3を用いて説明する。図2は、実施形態に係る蒸気タービン排気装置の内部ケーシングを抽出した概略の斜視図を、図3は、実施形態に係る蒸気タービン排気装置の水平断面での拡大図をそれぞれ示す。図3は、図1の水平断面(xy面)での拡大図である。
図2に示すように、内部ケーシング上半3aと内部ケーシング下半3bとを結合させるために、内部ケーシング上半3aの外周面にはフランジ3cが、内部ケーシング下半3bの外周面にはフランジ3dが、それぞれ排気室側に突出して設けられる。また、フランジ3cは、外部ケーシング2の内周面と対向する面(以降、この面を端面という)からタービンロータ4の外周面に向かう方向に凹んだ凹部11cを、フランジ3dは、端面からタービンロータ4の外周面に向かう方向に凹んだ凹部11dをそれぞれ有する。ここでいう凹部とは、フランジ3cおよび3dの端面のうち、これらの端面と接する基準面(yz面)からタービンロータ4の外周面側に傾斜した部分を示し、窪みを帯びた面の形状だけでなく、傾斜面や曲面も含む。
なお、本実施形態では、凹部11cおよび11dが共にx方向に複数設けられた場合を例示して説明しているが、凹部11cおよび11dがx方向に一つずつ設けられてもよい。ただし、凹部11cおよび11dは、内部ケーシング上半3aおよび3bを結合させた場合に、互いに対応する位置に設けられることが好ましい。
また、上半内部ケーシング3aおよび下半内部ケーシング3bを結合させるにあたり、フランジ3cおよび3dをボルト締めする場合には、フランジ3cおよび3dは、ボルトが設置されない箇所に凹部を設けることが好ましい。その理由は、上半内部ケーシング3aおよび下半内部ケーシング3bを結合させた場合の強度を保つためである。
図3に示すように、フランジ3cに凹部11cを、フランジ3dに凹部11dをそれぞれ設けることで、この地点での流路の断面積(xy面での断面積)は、凹部11cおよび11dが無い場合よりも大きくなる。したがって、この地点を通過する排気の流速の変化が緩やかになるため、排気の圧力損失を抑えることができる。
上述した実施形態によれば、内部ケーシング上半3aおよび内部ケーシング下半3bの外周面にそれぞれ設けられたフランジ3cおよび3dに凹部11c、11dを設け、排気室10における流路の断面積を緩やかに変化させることで、部品数を増やすことなく圧力損失を抑制することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1.蒸気タービン、2.外部ケーシング、3.内部ケーシング、3a.内部ケーシング上半、3b.内部ケーシング下半、3c、3d.フランジ、4.タービンロータ、5.蒸気入口、6.静翼、7.動翼、8.排気室、9.排気口、11c、11d.凹部

Claims (4)

  1. タービンロータおよび外部ケーシングの間に設けられ、上半内部ケーシングおよび下半内部ケーシングを結合させて前記タービンロータを収容し、前記外部ケーシングとの間に前記タービンロータで仕事をした後の蒸気を通過させる排気室を形成する内部ケーシングを備え、
    前記上半内部ケーシングおよび前記下半内部ケーシングは、互いを結合すると共に前記排気室に突出したフランジをそれぞれ有し、
    前記フランジは、前記外部ケーシングに対向する面から前記タービンロータの外周面に向かう方向に凹んだ凹部を有する蒸気タービン排気装置。
  2. 前記フランジは、前記凹部を前記タービンロータの軸方向に複数有する請求項1に記載の蒸気タービン排気装置。
  3. 前記フランジは、前記上半内部ケーシングおよび前記下半内部ケーシングを結合させた場合に、互いに対応する位置に前記凹部をそれぞれ有する請求項1または2に記載の蒸気タービン排気装置。
  4. タービンロータと、
    前記タービンロータの回転方向に設けられ、外部から導入された蒸気のする仕事によって前記タービンロータと共に回転する動翼と、
    請求項1から3のいずれかに記載の蒸気タービン排気装置と、
    を備える蒸気タービン。
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