JP2019137801A - 放熱部材用組成物、放熱部材、電子機器、放熱部材の製造方法。 - Google Patents
放熱部材用組成物、放熱部材、電子機器、放熱部材の製造方法。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高熱伝導性を有し、さらに高密着性を有する放熱部材を形成可能な組成物および放熱部材を得ること。【解決手段】第1のカップリング剤の一端と結合した熱伝導性を有する第1の無機フィラーと、第2のカップリング剤の一端と結合した熱伝導性を有する第2の無機フィラーと、2官能以上のカルボン酸無水物と、2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物とを含有する、放熱部材用組成物による。【選択図】図5
Description
本発明は、放熱部材用組成物に関する。特に、電子機器内部に生じた熱を効率よく伝導、伝達することにより放熱し、耐熱性に優れた放熱部材を形成可能な放熱部材用組成物に関する。
近年、ハイブリッド自動車や電気自動車などの電力制御用の半導体素子や、高速コンピューター用のCPUなどにおいて、内部の半導体の温度が高くなり過ぎないように、パッケージ材料の高熱伝導化が望まれている。すなわち半導体チップから発生した熱を効果的に外部に放出させる能力が重要になっている。
このような放熱問題を解決する方法としては、発熱部位に高熱伝導性材料(放熱部材)を接触させて熱を外部に導き、放熱する方法が挙げられる。熱伝導性が高い材料として、金属などの金属材料や金属酸化物などの無機材料が挙げられる。しかしながら、無機材料は、加工性や割れ易さなどに問題があり、パッケージ内の基板材料として充分な特性を持っているとはいえない。そのため、これら無機材料と樹脂とを複合化し、高熱伝導化した放熱部材の開発が行われている。しかし、この高熱伝導化した放熱部材と基材との密着性が不足するという問題があった。
特許文献1には、無機材料と樹脂の複合化の例として、アミノ基を持つカップリング剤で修飾した窒化ホウ素粒子と、アミノ基を持つカップリング剤で修飾した窒化ホウ素粒子であって、さらにエポキシ基を持つ重合性化合物で修飾した窒化ホウ素粒子により、窒化ホウ素粒子/カップリング剤/重合性化合物/カップリング剤/窒化ホウ素粒子の順に結合した放熱部材が開示されている。
また、特許文献2には、ベンゾオキサジン、エポキシ樹脂およびエポキシ基を含むシランカップリング剤で表面処理されている無機フィラーを用いてこれらを溶融混合させて無機材料と樹脂とを複合させた放熱部材が開示されている。
これらの方法によって得られる放熱部材は、熱伝導性が高く、基板となる部材に対する密着性を有している。
しかしながら、電子機器の発達に伴い、放熱部材に対して、より高い熱伝導性を発揮できることが求められている。
また、特許文献2には、ベンゾオキサジン、エポキシ樹脂およびエポキシ基を含むシランカップリング剤で表面処理されている無機フィラーを用いてこれらを溶融混合させて無機材料と樹脂とを複合させた放熱部材が開示されている。
これらの方法によって得られる放熱部材は、熱伝導性が高く、基板となる部材に対する密着性を有している。
しかしながら、電子機器の発達に伴い、放熱部材に対して、より高い熱伝導性を発揮できることが求められている。
本発明は、高い熱伝導性を有し、さらに発熱源と良好な密着性を有する放熱部材を形成することが可能な組成物およびそれを用いた放熱部材を提供することを課題とする。さらに本発明は、良好な耐熱性を有する放熱部材を形成することが可能な組成物およびそれを用いた放熱部材を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、無機材料同士をカップリング剤と2官能以上の反応性有機化合物でつなぐ態様で放熱部材を形成する場合に、重合性化合物として、2官能以上のカルボン酸無水物と、2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物とを用いることにより、熱伝導性が極めて高く、発熱源との密着性が極めて高い複合材が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の第1の態様に係る放熱部材用組成物は、第1のカップリング剤11の一端と結合した熱伝導性を有する第1の無機フィラー1と、第2のカップリング剤12の一端と結合した熱伝導性を有する第2の無機フィラー2と、2官能以上のカルボン酸無水物21と、2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物31とを含有する。
例えば図1に示すように、第1のカップリング剤11の一端と結合した熱伝導性を有する第1の無機フィラー1と、第2のカップリング剤12の一端と結合した熱伝導性を有する第2の無機フィラー2とが、加熱処理により、前記第1のカップリング剤11の他端と前記第2のカップリング剤12の他端がそれぞれ2官能以上のカルボン酸無水物21に結合する。
さらに、加熱処理により、2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物が自己開環重合し、ヒドロキシ基を有する高分子化合物が生じる。
第1の態様のように構成すると、無機フィラー同士をカップリング剤および重合性化合物を介して結合させて放熱部材を形成することができる組成物となる。硬化後の放熱部材は、直接的に、熱伝導の主な要素であるフォノンを伝播することができ、さらに、2官能以上のカルボン酸無水物21と、2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物31を用いることにより、硬化後の放熱部材は耐熱性を向上させると同時に、金属基板などとの密着性を高めることができる。
例えば図1に示すように、第1のカップリング剤11の一端と結合した熱伝導性を有する第1の無機フィラー1と、第2のカップリング剤12の一端と結合した熱伝導性を有する第2の無機フィラー2とが、加熱処理により、前記第1のカップリング剤11の他端と前記第2のカップリング剤12の他端がそれぞれ2官能以上のカルボン酸無水物21に結合する。
さらに、加熱処理により、2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物が自己開環重合し、ヒドロキシ基を有する高分子化合物が生じる。
第1の態様のように構成すると、無機フィラー同士をカップリング剤および重合性化合物を介して結合させて放熱部材を形成することができる組成物となる。硬化後の放熱部材は、直接的に、熱伝導の主な要素であるフォノンを伝播することができ、さらに、2官能以上のカルボン酸無水物21と、2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物31を用いることにより、硬化後の放熱部材は耐熱性を向上させると同時に、金属基板などとの密着性を高めることができる。
本発明の第2の態様に係る放熱部材用組成物は、上記本発明の第1の態様に係る放熱部材用組成物において、前記2官能以上のカルボン酸無水物が、式(1)、(2)、および式(3)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1種である。
上記式(1)、(2)、および(3)中、
R1は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜20のアルキレン、炭素数4〜8のシクロアルキレン、アリールジイル、および炭素数7〜20のアリールアルキレンであり、炭素数1〜20のアルキレンにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよい。
このように構成すると、2官能以上のカルボン酸無水物のうち特に好ましい化合物を用いて、放熱部材用組成物を構成することができる。これらの化合物は、熱硬化性でありフィラーの量に影響を受けずに硬化させることができる。また分子構造は、対称性、直線性を有するため、フォノンの伝導に有利であると考えられる。
上記式(1)、(2)、および(3)中、
R1は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜20のアルキレン、炭素数4〜8のシクロアルキレン、アリールジイル、および炭素数7〜20のアリールアルキレンであり、炭素数1〜20のアルキレンにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよい。
このように構成すると、2官能以上のカルボン酸無水物のうち特に好ましい化合物を用いて、放熱部材用組成物を構成することができる。これらの化合物は、熱硬化性でありフィラーの量に影響を受けずに硬化させることができる。また分子構造は、対称性、直線性を有するため、フォノンの伝導に有利であると考えられる。
本発明の第3の態様に係る放熱部材用組成物は、上記本発明の第1の態様に係る放熱部材用組成物において、
前記2官能以上のカルボン酸無水物が、式(4)および式(5)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1種である。
上記式(4)および(5)中、
R2は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜20のアルキレン、炭素数4〜8のシクロアルキレン、アリールジイル、および炭素数7〜20のアリールアルキレンであり、炭素数1〜20のアルキレンにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよい。式(4)および式(5)のそれぞれにおいて、R3は、それぞれ独立してメチンまたは窒素である。
前記2官能以上のカルボン酸無水物が、式(4)および式(5)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1種である。
上記式(4)および(5)中、
R2は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜20のアルキレン、炭素数4〜8のシクロアルキレン、アリールジイル、および炭素数7〜20のアリールアルキレンであり、炭素数1〜20のアルキレンにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよい。式(4)および式(5)のそれぞれにおいて、R3は、それぞれ独立してメチンまたは窒素である。
本発明の第4の態様に係る放熱部材用組成物は、上記本発明の第1の態様〜第3の態様のいずれか1の態様に係る放熱部材用組成物において、
前記2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物が、式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つの重合性化合物である。
前記2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物が、式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つの重合性化合物である。
上記式(6)中、
R4およびR8は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または炭素数1〜3のアルキルであり、mは、独立して、1〜3の整数であり、nは1〜5の整数であり、R5、R6、およびR7は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
R4およびR8は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または炭素数1〜3のアルキルであり、mは、独立して、1〜3の整数であり、nは1〜5の整数であり、R5、R6、およびR7は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
上記式(7)〜(10)中、
R9およびR13は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、アントラニル、フェナニル、フェナントレニル、フルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、アダマンチル、またはビアダマンチルであり、m、n、p、qは、それぞれ独立して、1〜3の整数であり、R10〜R12、およびR14〜R22は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
R9およびR13は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、アントラニル、フェナニル、フェナントレニル、フルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、アダマンチル、またはビアダマンチルであり、m、n、p、qは、それぞれ独立して、1〜3の整数であり、R10〜R12、およびR14〜R22は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
上記式(11)中、
R23およびR27は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナレニル、フェナントレニル、フルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、アダマンチル、またはビアダマンチルであり、nは1〜3の整数であり、R24、R25、およびR26は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
R23およびR27は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナレニル、フェナントレニル、フルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、アダマンチル、またはビアダマンチルであり、nは1〜3の整数であり、R24、R25、およびR26は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
上記式(6)〜式(11)中のアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−、−S−、−SO2−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲン、または−CH3で置き換えられてもよく、
シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナニル、フェナントレニル、フルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、アダマンチル、またはビアダマンチルにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル、または炭素数1〜3のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、任意の水素と置き換えられたアルキルにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよい。
このように構成すると、放熱部材用組成物は、無機フィラーとしてより好ましい化合物を含有することができる。
シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナニル、フェナントレニル、フルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、アダマンチル、またはビアダマンチルにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル、または炭素数1〜3のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、任意の水素と置き換えられたアルキルにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよい。
このように構成すると、放熱部材用組成物は、無機フィラーとしてより好ましい化合物を含有することができる。
本発明の第5の態様に係る放熱部材用組成物は、上記本発明の第1の態様〜第4の態様のいずれか1の態様に係る放熱部材用組成物において、前記第1の無機フィラーと前記第2の無機フィラーは、それぞれ独立して、酸化物、窒化物、または炭素材料である。
このように構成すると、無機フィラーの熱伝導率が高く、熱膨張率が非常に小さい放熱部材用組成物が得られる。
このように構成すると、無機フィラーの熱伝導率が高く、熱膨張率が非常に小さい放熱部材用組成物が得られる。
本発明の第6の態様に係る放熱部材用組成物は、上記本発明の第5の態様に係る放熱部材用組成物において、前記第1の無機フィラーと前記第2の無機フィラーは、それぞれ独立して、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、コーディエライト、窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素炭素、黒鉛、炭素繊維、およびカーボンナノチューブから選ばれる少なくとも一つである。
このように構成すると、熱伝導率が高く熱膨張率が非常に小さい放熱部材が得られる。
このように構成すると、熱伝導率が高く熱膨張率が非常に小さい放熱部材が得られる。
本発明の第7の態様に係る放熱部材用組成物は、上記本発明の第1の態様〜第6の態様のいずれか1の態様に係る放熱部材用組成物において、前記第1の無機フィラーおよび前記第2の無機フィラーと異なる熱膨張率を持つ第3の無機フィラーであって、第3のカップリング剤の一端と結合した熱伝導性を有する第3の無機フィラー、または、重合性化合物が結合した第3のカップリング剤の一端と結合した熱伝導性を有する第3の無機フィラーをさらに含む。
このように構成すると、前記第1の無機フィラーと前記第2の無機フィラーが2次元の板状または1次元の線状である場合、それらだけを複合化させると、複合化した放熱部材用組成物の物性も大きな異方性が生じる。第3のフィラーを加えることにより、第1、第2の無機フィラーの配向性が緩和し、異方性が少なくなる利点がある。さらに、第1、第2の無機フィラーの熱膨張率が非常に小さいか負であるとき、熱膨張率が正の第3の無機フィラーを加えることにより、その混合比率によって熱膨張率を負から正により精密に制御することが可能になる。第3の無機フィラーに使用する無機フィラーに制約はないが、熱伝導率が高い無機フィラーであることが望ましい
このように構成すると、前記第1の無機フィラーと前記第2の無機フィラーが2次元の板状または1次元の線状である場合、それらだけを複合化させると、複合化した放熱部材用組成物の物性も大きな異方性が生じる。第3のフィラーを加えることにより、第1、第2の無機フィラーの配向性が緩和し、異方性が少なくなる利点がある。さらに、第1、第2の無機フィラーの熱膨張率が非常に小さいか負であるとき、熱膨張率が正の第3の無機フィラーを加えることにより、その混合比率によって熱膨張率を負から正により精密に制御することが可能になる。第3の無機フィラーに使用する無機フィラーに制約はないが、熱伝導率が高い無機フィラーであることが望ましい
本発明の第8態様に係る放熱部材用組成物は、上記本発明の第1の態様〜第7の態様のいずれか1の態様に係る放熱部材用組成物であって、前記第1の無機フィラーおよび前記第2の無機フィラーに結合していない、有機化合物または高分子化合物をさらに含む。
このように構成すると、放熱部材は、無機フィラー間に結合を有し、極めて高い熱伝導性を有することができる。
このように構成すると、放熱部材は、無機フィラー間に結合を有し、極めて高い熱伝導性を有することができる。
本発明の第9の態様に係る放熱部材は、上記本発明の第1〜8の態様のいずれか1の態様に係る放熱部材用組成物からなる放熱部材であって、前記第1のカップリング剤11の他端と、前記第2のカップリング剤12の他端とが、前記2官能以上のカルボン酸無水物21を介して結合し、前記2官能以上のカルボン酸無水物21の他端と、前記ベンゾオキサジン環を有する重合性化合物31が開環重合して生じるヒドロキシ基とが結合した放熱部材である。
例えば図2に示すように、加熱処理により、前記第1のカップリング剤11の他端と前記第2のカップリング剤12の他端がそれぞれ2官能以上のカルボン酸無水物21に結合した後に、前記2官能以上のカルボン酸無水物21が結合した際に生じるカルボキシル基と、2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物31の開環重合により生じるヒドロキシ基とが、脱水反応により結合する。
また例えば、第2のカップリング剤12の他端と2官能以上のカルボン酸無水物が加熱処理により結合した後、図4に示すように、前記結合した部位の他端の酸無水物、または、カルボキシル基と、2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物31の開環重合により生じるヒドロキシ基とが、脱水反応により結合する。「一端」および「他端」とは、分子の形状の縁または端であればよく、分子の長辺の両端であってもなくてもよい。
上記の処理により、図5に示すような、無機フィラー同士をカップリング剤および重合性化合物を介して結合させた放熱部材を形成することができる組成物となる。
このように構成すると、水平方向だけでなく厚み方向にも極めて高い熱伝導性を有することができる。
例えば図2に示すように、加熱処理により、前記第1のカップリング剤11の他端と前記第2のカップリング剤12の他端がそれぞれ2官能以上のカルボン酸無水物21に結合した後に、前記2官能以上のカルボン酸無水物21が結合した際に生じるカルボキシル基と、2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物31の開環重合により生じるヒドロキシ基とが、脱水反応により結合する。
また例えば、第2のカップリング剤12の他端と2官能以上のカルボン酸無水物が加熱処理により結合した後、図4に示すように、前記結合した部位の他端の酸無水物、または、カルボキシル基と、2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物31の開環重合により生じるヒドロキシ基とが、脱水反応により結合する。「一端」および「他端」とは、分子の形状の縁または端であればよく、分子の長辺の両端であってもなくてもよい。
上記の処理により、図5に示すような、無機フィラー同士をカップリング剤および重合性化合物を介して結合させた放熱部材を形成することができる組成物となる。
このように構成すると、水平方向だけでなく厚み方向にも極めて高い熱伝導性を有することができる。
本発明の第10態様に係る電子機器は、上記本発明の第1の態様〜第9の態様のいずれか1の態様に係る放熱部材において、前記第1の無機フィラーと前記第2の無機フィラーは、前記第1のカップリング剤、前記重合性化合物、前記第2のカップリング剤を介して結合している。
このように構成すると、高熱伝導性を有する放熱部材により、電子デバイスに生じた熱を効率よく伝導させることができる。また、面方向の熱膨張率を、放熱部材に取り付けた銅配線やシリコン、窒化ケイ素などの半導体素子の熱膨張率に近づけておくことにより、ヒートサイクルにより剥がれ難いデバイスが作製できる。
このように構成すると、高熱伝導性を有する放熱部材により、電子デバイスに生じた熱を効率よく伝導させることができる。また、面方向の熱膨張率を、放熱部材に取り付けた銅配線やシリコン、窒化ケイ素などの半導体素子の熱膨張率に近づけておくことにより、ヒートサイクルにより剥がれ難いデバイスが作製できる。
本発明の第11態様に係る電子機器は、上記本発明の第9または第10の態様に係る放熱部材において、放熱部材と、発熱部を有する電子デバイスと、を備え、前記放熱部材が前記発熱部に接触するように前記電子デバイスに配置された、電子機器である。
このように構成すると、高熱伝導性を有する放熱部材により、電子デバイスに生じた熱を効率よく伝導させることができる。また、面方向の熱膨張率を、放熱部材に取り付けた銅配線やシリコン、窒化ケイ素などの半導体素子の熱膨張率に近づけておくことにより、ヒートサイクルにより剥がれ難いデバイスが作製できる。
このように構成すると、高熱伝導性を有する放熱部材により、電子デバイスに生じた熱を効率よく伝導させることができる。また、面方向の熱膨張率を、放熱部材に取り付けた銅配線やシリコン、窒化ケイ素などの半導体素子の熱膨張率に近づけておくことにより、ヒートサイクルにより剥がれ難いデバイスが作製できる。
本発明の第12の態様に係る放熱部材の製造方法は、熱伝導性を有する第1の無機フィラーを、第1のカップリング剤の一端と結合させる工程と、熱伝導性を有する第2の無機フィラーを、第2のカップリング剤の一端と結合させる工程と、前記第2のカップリング剤の他端を、2官能以上のカルボン酸無水物の一つのカルボン酸無水物と結合させる工程と、前記第1のカップリング剤の他端を、前記重合性化合物の他のカルボン酸無水物と結合させる工程と、前記結合した重合性化合物と2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物が開環重合して生じるヒドロキシ基を結合させる工程、とを備える。
このように構成すると、無機フィラー同士がカップリング剤および重合性化合物を介して結合し、このような態様のフィラーを含む放熱部材の製造方法となる。
このように構成すると、無機フィラー同士がカップリング剤および重合性化合物を介して結合し、このような態様のフィラーを含む放熱部材の製造方法となる。
本発明の放熱部材用組成物から形成された放熱部材は、高い熱伝導性、高い耐熱性、良好な密着性を有する。さらに、化学的安定性、硬度および機械的強度などの優れた特性をも有する。当該放熱部材は、たとえば、放熱基板、放熱板(面状ヒートシンク)、放熱シート、放熱塗膜、放熱接着剤などに適している。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一または相当する部分には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。また、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。
本明細書における用語の使い方は以下のとおりである。
「液晶化合物」および「液晶性化合物」は、ネマチック相やスメクチック相などの液晶相を発現する化合物である。
「液晶化合物」および「液晶性化合物」は、ネマチック相やスメクチック相などの液晶相を発現する化合物である。
「アルキレンにおける任意の−CH2−は、−O−などで置き換えられてもよい」あるいは「任意の−CH2CH2−は−CH=CH−などで置き換えられてもよい」等の句の意味を下記の一例で示す。たとえば、C4H9−における任意の−CH2−が、−O−または−CH=CH−で置き換えられた基としては、C3H7O−、CH3−O−(CH2)2−、CH3−O−CH2−O−などである。同様にC5H11−における任意の−CH2CH2−が、−CH=CH−で置き換えられた基としては、H2C=CH−(CH2)3−、CH3−CH=CH−(CH2)2−など、さらに任意の−CH2−が−O−で置き換えられた基としては、CH3−CH=CH−CH2−O−などである。このように「任意の」という語は、「区別なく選択された少なくとも1つの」を意味する。なお、化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが隣接したCH3−O−O−CH2−よりも、酸素と酸素とが隣接しないCH3−O−CH2−O−の方が好ましい。
本発明で用いる用語について説明する。式(1)で表わされる化合物を化合物(1)と表記することがある。他の式で表される化合物についても同様に簡略化して称することがある。「任意のAはBまたはCで置き換えられてもよい」という表現は、少なくとも1つのAがBで置き換えられる場合および少なくとも1つのAがCで置き換えられる場合に加えて、少なくとも1つのAがBで置き換えられると同時に、その他のAの少なくとも1つがCで置き換えられる場合があることを意味する。実施例においては、電子天秤の表示データを質量単位であるg(グラム)を用いて示した。重量%や重量比はこのような数値に基づくデータである。
[放熱部材用組成物]
本発明の放熱部材用組成物は、硬化させることにより、無機フィラー同士をシランカップリング剤および2官能以上のカルボン酸無水物で直接結合させて放熱部材を形成できる組成物である。図1は無機フィラーとして窒化ホウ素を用いた場合の例である。窒化ホウ素(h−BN)をシランカップリング剤で処理すると、窒化ホウ素は粒子の平面に反応基がないため、その周囲にのみ、シランカップリング剤が結合する。シランカップリング剤で処理された窒化ホウ素は、2官能以上のカルボン酸無水物との結合を形成できる。したがって、窒化ホウ素に結合したシランカップリング剤の他端と、窒化ホウ素に結合したシランカップリング剤にさらに結合したカルボン酸無水物の他端とを結合させることにより(図2参照)、窒化ホウ素同士を図1のように互いに結合する。
このように、無機フィラー同士をシランカップリング剤およびカルボン酸無水物で結合させることにより、直接的にフォノンを伝播することができるので、硬化後の放熱部材は極めて高い熱伝導を有し、無機成分の熱膨張率を直接反映させた複合材の作製が可能になる。
本発明の放熱部材用組成物は、硬化させることにより、無機フィラー同士をシランカップリング剤および2官能以上のカルボン酸無水物で直接結合させて放熱部材を形成できる組成物である。図1は無機フィラーとして窒化ホウ素を用いた場合の例である。窒化ホウ素(h−BN)をシランカップリング剤で処理すると、窒化ホウ素は粒子の平面に反応基がないため、その周囲にのみ、シランカップリング剤が結合する。シランカップリング剤で処理された窒化ホウ素は、2官能以上のカルボン酸無水物との結合を形成できる。したがって、窒化ホウ素に結合したシランカップリング剤の他端と、窒化ホウ素に結合したシランカップリング剤にさらに結合したカルボン酸無水物の他端とを結合させることにより(図2参照)、窒化ホウ素同士を図1のように互いに結合する。
このように、無機フィラー同士をシランカップリング剤およびカルボン酸無水物で結合させることにより、直接的にフォノンを伝播することができるので、硬化後の放熱部材は極めて高い熱伝導を有し、無機成分の熱膨張率を直接反映させた複合材の作製が可能になる。
本発明の第1の実施の形態に係る放熱部材用組成物は、例えば図2に示すように、第1のシランカップリング剤11の一端と結合した熱伝導性を有する第1の無機フィラー1と、シランカップリング剤12の一端と結合した熱伝導性を有する第2の無機フィラー2とを含む。図2に示すように、放熱部材用組成物を硬化させると、第1のシランカップリング剤11の他端が、カルボン酸無水物21の一端と結合し、第2のシランカップリング剤12の他端が、カルボン酸無水物21の他端と結合する。
また、例えば図3に示すように、第1のシランカップリング剤11の他端には、カルボン酸無水物21の一端が結合している。しかし、第2のシランカップリング剤12の他端には、カルボン酸無水物21の他端が結合していない。図3に示すように、放熱部材用組成物を硬化させると、第2のシランカップリング剤12の他端が、カルボン酸無水物21の他端と結合する。
このようにして、無機フィラー間の結合が形成される。なお、このような無機フィラー間の結合を実現することが本発明では重要であり、シランカップリング剤を無機フィラーに結合させる前に、あらかじめシランカップリング剤と2官能以上のカルボン酸無水物とを有機合成技術を用いて反応させておいてもよい。
また、例えば図3に示すように、第1のシランカップリング剤11の他端には、カルボン酸無水物21の一端が結合している。しかし、第2のシランカップリング剤12の他端には、カルボン酸無水物21の他端が結合していない。図3に示すように、放熱部材用組成物を硬化させると、第2のシランカップリング剤12の他端が、カルボン酸無水物21の他端と結合する。
このようにして、無機フィラー間の結合が形成される。なお、このような無機フィラー間の結合を実現することが本発明では重要であり、シランカップリング剤を無機フィラーに結合させる前に、あらかじめシランカップリング剤と2官能以上のカルボン酸無水物とを有機合成技術を用いて反応させておいてもよい。
<2官能以上のカルボン酸無水物>
2官能以上のカルボン酸無水物は、無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水酢酸、無水プロピオン酸、または無水安息香酸を有するカルボン酸無水物の少なくとも1つである。
2官能以上のカルボン酸無水物は、無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水酢酸、無水プロピオン酸、または無水安息香酸を有するカルボン酸無水物の少なくとも1つである。
このような構造のカルボン酸無水物の具体例として、化合物(1)〜化合物(5)として示すことができる。
式(1)、式(2)および式(3)において、R1は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜20のアルキレン、炭素数4〜8のシクロアルキレン、アリールジイル、および炭素数7〜20のアリールアルキレンである。式(1)、式(2)、および式(3)のそれぞれにおいて、このアルキレンの好ましい炭素数は1〜10である。さらに好ましいR1は、直線的なメソゲン(例えば液晶性化合物)である。R1のアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい。
式(4)、および式(5)において、R2は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜20のアルキレン、炭素数4〜8のシクロアルキレン、アリールジイル、および炭素数7〜20のアリールアルキレンである。式(4)および式(5)のそれぞれにおいて、このアルキレンの好ましい炭素数は1〜10である。R3は、メチンまたは窒素である。さらに好ましいR2は、直線的なメソゲン(例えば液晶性化合物)である。
・無水フタル酸
好ましい式(1)の例としては、以下に示す化合物(1−1)〜(1−4)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。qは0〜6の整数であり、より好ましくは1〜6の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
好ましい式(1)の例としては、以下に示す化合物(1−1)〜(1−4)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。qは0〜6の整数であり、より好ましくは1〜6の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
・無水コハク酸
好ましい式(2)の例としては、以下に示す化合物(2−1)〜(2−4)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。qは0〜6の整数であり、より好ましくは1〜6の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
好ましい式(2)の例としては、以下に示す化合物(2−1)〜(2−4)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。qは0〜6の整数であり、より好ましくは1〜6の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
・無水マレイン酸
好ましい式(3)の例としては、以下に示す化合物(3−1)〜(3−4)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。qは0〜6の整数であり、より好ましくは1〜6の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
好ましい式(3)の例としては、以下に示す化合物(3−1)〜(3−4)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。qは0〜6の整数であり、より好ましくは1〜6の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
・無水酢酸
好ましい式(4)の例としては、以下に示す化合物(4−1)〜(4−8)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。qは0〜6の整数であり、より好ましくは1〜6の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
好ましい式(4)の例としては、以下に示す化合物(4−1)〜(4−8)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。qは0〜6の整数であり、より好ましくは1〜6の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
・無水プロピオン酸
好ましい式(5)の例としては、以下に示す化合物(5−1)〜(5−8)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。qは0〜6の整数であり、より好ましくは1〜6の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
好ましい式(5)の例としては、以下に示す化合物(5−1)〜(5−8)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。qは0〜6の整数であり、より好ましくは1〜6の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
・その他のカルボン酸無水物
好ましい例としては、以下に示す化合物(12−1)〜(12−9)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
好ましい例としては、以下に示す化合物(12−1)〜(12−9)が挙げられる。nは1〜20の整数であり、より好ましくは1〜10の整数、さらに好ましくは4〜8の整数である。R28は、炭素数4〜8のシクロアルキル、アリールおよび炭素数7〜20のアリールアルキルから選ばれる基であり独立していてもよい。
<ベンゾオキサジン環を有する重合性化合物の定義>
2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物としては、化合物(6)〜化合物(11)で表される少なくとも1つの重合性化合物が好ましい。
2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物としては、化合物(6)〜化合物(11)で表される少なくとも1つの重合性化合物が好ましい。
上記式(6)中、
R4およびR8は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または炭素数1〜3のアルキルであり、
mは、独立して、1〜3の整数であり、nは1〜5の整数であり、
R5、R6、およびR7は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
R4およびR8は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または炭素数1〜3のアルキルであり、
mは、独立して、1〜3の整数であり、nは1〜5の整数であり、
R5、R6、およびR7は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
上記式(7)〜(10)中、
R9およびR13は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、9,9‐ジフェニルフルオレン、アダマンタン、またはビアダマンタンであり、
m、n、p、qは、それぞれ独立して、1〜3の整数であり、
R10〜R12、および、R14〜R22は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
R9およびR13は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、9,9‐ジフェニルフルオレン、アダマンタン、またはビアダマンタンであり、
m、n、p、qは、それぞれ独立して、1〜3の整数であり、
R10〜R12、および、R14〜R22は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
上記式(11)中、
R23およびR27は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、9,9‐ジフェニルフルオレン、アダマンタン、またはビアダマンタンであり、
nは1〜3の整数であり、
R24、R25、およびR26は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
R23およびR27は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、9,9‐ジフェニルフルオレン、アダマンタン、またはビアダマンタンであり、
nは1〜3の整数であり、
R24、R25、およびR26は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。
上記式(6)〜式(11)中のアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−、−S−、−SO2−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲン、または−CH3で置き換えられてもよく、
シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、
シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、9,9‐ジフェニルフルオレン、アダマンタン、またはビアダマンタンにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル、または炭素数1〜3のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、
任意の水素と置き換えられたアルキルにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよい。
このように構成すると、放熱部材用組成物は、無機フィラーとしてより好ましい化合物を含有することができる。
シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、
シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナレン、フェナントレン、フルオレン、9,9‐ジフェニルフルオレン、アダマンタン、またはビアダマンタンにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル、または炭素数1〜3のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、
任意の水素と置き換えられたアルキルにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよい。
このように構成すると、放熱部材用組成物は、無機フィラーとしてより好ましい化合物を含有することができる。
特に好ましい化合物(6)の例としては、以下に示す化合物(6−1)〜(6−10)が挙げられる。
上記式(6−1)〜(6−10)において、R4、R5、R6、R7、R8、およびnは、式(6)での定義と同一であり、R29〜R94は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のハロゲン化アルキルである。
特に好ましい化合物(7)の例としては、以下に示す化合物(7−1)〜(7−11)が挙げられる。
上記式(7−1)〜(7−11)において、R9〜R13は、式(7)での定義と同一であり、R95〜R160は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のハロゲン化アルキルである。
・化合物(1)〜(12)の合成方法
上記化合物(1)〜(12)は、有機合成化学における公知の手法を組み合わせることにより合成できる。出発物質に目的の末端基、環および結合基を導入する方法は、たとえば、ホーベン−ワイル(Houben-Wyle, Methods of Organic Chemistry, Georg Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック・シンセシーズ(Organic Syntheses, John Wily & Sons, Inc.)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wily & Sons Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載されている。
上記化合物(1)〜(12)は、有機合成化学における公知の手法を組み合わせることにより合成できる。出発物質に目的の末端基、環および結合基を導入する方法は、たとえば、ホーベン−ワイル(Houben-Wyle, Methods of Organic Chemistry, Georg Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック・シンセシーズ(Organic Syntheses, John Wily & Sons, Inc.)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wily & Sons Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載されている。
本発明に用いる重合性化合物は、2官能以上のカルボン酸無水物を有することが好ましく、3官能以上、または4官能以上である場合を含む。さらに、重合性化合物の長辺の両端に官能基を有する化合物が直線的な結合を形成できるため好ましい。
<無機フィラー>
第1の無機フィラー、第2の無機フィラー、および第3の無機フィラーとしては、窒化物、酸化物、炭化物、または炭素材料等を挙げることができる。
第1の無機フィラーおよび第2の無機フィラーは、同一であってもよく異なったものでもよい。第1の無機フィラーまたは第2の無機フィラーのどちらか一方に熱伝導率の高い無機フィラーを用いてもよい。具体的には、第1の無機フィラー、第2の無機フィラーには、高熱伝導性を有する無機フィラーとして、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化ホウ素、窒化ホウ素炭素、窒化珪素、炭化珪素、黒鉛、炭素繊維、カーボンナノチューブ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムを挙げることができる。特に六方晶系の窒化ホウ素(h−BN)や黒鉛が好ましい。窒化ホウ素、黒鉛は平面方向の熱伝導率が非常に高く、窒化ホウ素は誘電率も低く、絶縁性も高いため好ましい。例えば、板状結晶の窒化ホウ素を用いると、成型および硬化時に、原料のフローや圧力によって、板状構造が金型に沿って配向され易いため好ましい。
第1の無機フィラー、第2の無機フィラー、および第3の無機フィラーとしては、窒化物、酸化物、炭化物、または炭素材料等を挙げることができる。
第1の無機フィラーおよび第2の無機フィラーは、同一であってもよく異なったものでもよい。第1の無機フィラーまたは第2の無機フィラーのどちらか一方に熱伝導率の高い無機フィラーを用いてもよい。具体的には、第1の無機フィラー、第2の無機フィラーには、高熱伝導性を有する無機フィラーとして、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化ホウ素、窒化ホウ素炭素、窒化珪素、炭化珪素、黒鉛、炭素繊維、カーボンナノチューブ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムを挙げることができる。特に六方晶系の窒化ホウ素(h−BN)や黒鉛が好ましい。窒化ホウ素、黒鉛は平面方向の熱伝導率が非常に高く、窒化ホウ素は誘電率も低く、絶縁性も高いため好ましい。例えば、板状結晶の窒化ホウ素を用いると、成型および硬化時に、原料のフローや圧力によって、板状構造が金型に沿って配向され易いため好ましい。
第3の無機フィラーとしては、熱伝導率の高い、炭化珪素、窒化アルミニウム、窒化珪素、ダイアモンド、珪素、ベリリア、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化珪素、酸化銅、酸化チタン、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化錫、酸化ホルミニウム、酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、金、銀、銅、白金、鉄、錫、鉛、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム、タングステン、モリブデン、ステンレスなどの無機充填材および金属充填材を挙げることができる。
重合性化合物の構造はこれら無機フィラーの間を効率よく結合できる形状及び長さを持っていることが望ましい。無機フィラーの種類、形状、大きさ、添加量などは、目的に応じて適宜選択できる。得られる放熱部材が絶縁性を必要とする場合、所望の絶縁性が保たれれば導電性を有する無機フィラーであっても構わない。無機フィラーの形状としては、板状、球状、無定形、繊維状、棒状、筒状などが挙げられる。
無機フィラーの平均粒径は、0.1〜500μmであることが好ましく、1〜100μmであることがより好ましい。0.1μm以上であると熱伝導率がよく、200μm以下であると充填率を上げることができる。
なお、本明細書において平均粒径とは、レーザー回折・散乱法による粒度分布測定に基づく。すなわち、フランホーファー回折理論およびミーの散乱理論による解析を利用して、湿式法により、粉体をある粒子径から2つに分けたとき、大きい側と小さい側が等量(体積基準)となる径をメジアン径とした。
無機フィラーとカップリング剤および重合性化合物の割合は、使用する無機フィラーと結合させるカップリング剤の量に依存する。第1、第2の無機フィラーとして用いられる化合物(例えば窒化ホウ素)は、前述のように表面に反応基がなく、側面にのみ反応基が存在する。その少ない反応基にできるだけ多くのカップリング剤を結合させ、その反応基の数と同数か少し多い重合性化合物を結合させることが好ましい。無機フィラーへのカップリング剤の反応量は、主に無機フィラーの大きさや使用するカップリング剤の反応性により変化する。たとえば、無機フィラーが大きくなるほど、無機フィラーの側面の面積比が減少するので修飾量は少ない。できるだけ多くのカップリング剤を反応させたいが、粒子を小さくすると生成物の熱伝導率が低くなるので、バランスを取ることが好ましい。
なお、本明細書において平均粒径とは、レーザー回折・散乱法による粒度分布測定に基づく。すなわち、フランホーファー回折理論およびミーの散乱理論による解析を利用して、湿式法により、粉体をある粒子径から2つに分けたとき、大きい側と小さい側が等量(体積基準)となる径をメジアン径とした。
無機フィラーとカップリング剤および重合性化合物の割合は、使用する無機フィラーと結合させるカップリング剤の量に依存する。第1、第2の無機フィラーとして用いられる化合物(例えば窒化ホウ素)は、前述のように表面に反応基がなく、側面にのみ反応基が存在する。その少ない反応基にできるだけ多くのカップリング剤を結合させ、その反応基の数と同数か少し多い重合性化合物を結合させることが好ましい。無機フィラーへのカップリング剤の反応量は、主に無機フィラーの大きさや使用するカップリング剤の反応性により変化する。たとえば、無機フィラーが大きくなるほど、無機フィラーの側面の面積比が減少するので修飾量は少ない。できるだけ多くのカップリング剤を反応させたいが、粒子を小さくすると生成物の熱伝導率が低くなるので、バランスを取ることが好ましい。
<カップリング剤>
第1のカップリング剤、第2のカップリング剤は、重合性化合物が有する官能基(酸無水物、または、水酸基)と反応することが好ましい。例えば、アミノ基を末端に持つカップリング剤、または、酸無水物構造を末端に持つカップリング剤が好ましい。アミノ基を有するカップリング剤として、例えば、JNC(株)製のカップリング剤では、サイラエース(登録商標)S310、S320、S330、S360,信越化学工業(株)製では、KBM903,KBE903などが挙げられる。酸無水物構造を末端に持つカップリング剤として、例えば、Gelest,Inc.製SIT8192.6が挙げられる。なお、カップリング剤による無機フィラーの修飾は、多ければ多いほど結合が増えるため好ましい。
第1のカップリング剤、第2のカップリング剤は、重合性化合物が有する官能基(酸無水物、または、水酸基)と反応することが好ましい。例えば、アミノ基を末端に持つカップリング剤、または、酸無水物構造を末端に持つカップリング剤が好ましい。アミノ基を有するカップリング剤として、例えば、JNC(株)製のカップリング剤では、サイラエース(登録商標)S310、S320、S330、S360,信越化学工業(株)製では、KBM903,KBE903などが挙げられる。酸無水物構造を末端に持つカップリング剤として、例えば、Gelest,Inc.製SIT8192.6が挙げられる。なお、カップリング剤による無機フィラーの修飾は、多ければ多いほど結合が増えるため好ましい。
<硬化促進剤>
本発明の放熱部材用組成物は、ベンゾオキサジン環の開環重合反応を促進するため、任意成分として硬化促進剤を構成要素としてよい。このような硬化促進剤としては、例えば、p−トルエンスルホン酸や三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体、2−エチル−4−メチル−1H−イミダゾールなどが挙げられる。
本発明の放熱部材用組成物は、ベンゾオキサジン環の開環重合反応を促進するため、任意成分として硬化促進剤を構成要素としてよい。このような硬化促進剤としては、例えば、p−トルエンスルホン酸や三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体、2−エチル−4−メチル−1H−イミダゾールなどが挙げられる。
<その他の構成要素>
放熱部材用組成物は、さらに第1の無機フィラーおよび第2の無機フィラーに結合していない、すなわち結合に寄与していない有機化合物(例えば重合性化合物または高分子化合物)を含んでいてもよく、重合開始剤や溶媒等を含んでいてもよい。
放熱部材用組成物は、さらに第1の無機フィラーおよび第2の無機フィラーに結合していない、すなわち結合に寄与していない有機化合物(例えば重合性化合物または高分子化合物)を含んでいてもよく、重合開始剤や溶媒等を含んでいてもよい。
<結合していない重合性化合物>
放熱部材用組成物は、無機フィラーに結合していない重合性化合物(この場合、必ずしも2官能以上でなくてもよい)を構成要素としてもよい。このような重合性化合物としては、膜形成性および機械的強度を低下させない化合物が好ましい。この重合性化合物は、液晶性を有しない化合物と液晶性を有する化合物とに分類される。液晶性を有しない重合性化合物としては、ビニル誘導体、スチレン誘導体、(メタ)アクリル酸誘導体、ソルビン酸誘導体、フマル酸誘導体、イタコン酸誘導体、などが挙げられる。含有量は、まず結合していない重合性化合物を含まない放熱部材用組成物を作製し、その空隙率を測定して、その空隙を埋められる量の重合性化合物を添加することが望ましい。
放熱部材用組成物は、無機フィラーに結合していない重合性化合物(この場合、必ずしも2官能以上でなくてもよい)を構成要素としてもよい。このような重合性化合物としては、膜形成性および機械的強度を低下させない化合物が好ましい。この重合性化合物は、液晶性を有しない化合物と液晶性を有する化合物とに分類される。液晶性を有しない重合性化合物としては、ビニル誘導体、スチレン誘導体、(メタ)アクリル酸誘導体、ソルビン酸誘導体、フマル酸誘導体、イタコン酸誘導体、などが挙げられる。含有量は、まず結合していない重合性化合物を含まない放熱部材用組成物を作製し、その空隙率を測定して、その空隙を埋められる量の重合性化合物を添加することが望ましい。
<結合していない高分子化合物>
放熱部材用組成物は、無機フィラーに結合していない高分子化合物を構成要素としてもよい。このような高分子化合物としては、膜形成性および機械的強度を低下させない化合物が好ましい。この高分子化合物は、第1、第2、第3等の無機フィラーおよび重合性化合物と反応しない高分子化合物であれば良く、たとえばポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイタコン酸系樹脂などが挙げられる。含有量は、まず結合していない高分子化合物を含まない放熱部材用組成物を作成し、その空隙率を測定して、その空隙を埋められる量の高分子化合物を添加することが望ましい。
放熱部材用組成物は、無機フィラーに結合していない高分子化合物を構成要素としてもよい。このような高分子化合物としては、膜形成性および機械的強度を低下させない化合物が好ましい。この高分子化合物は、第1、第2、第3等の無機フィラーおよび重合性化合物と反応しない高分子化合物であれば良く、たとえばポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイタコン酸系樹脂などが挙げられる。含有量は、まず結合していない高分子化合物を含まない放熱部材用組成物を作成し、その空隙率を測定して、その空隙を埋められる量の高分子化合物を添加することが望ましい。
<非重合性の液晶性化合物>
放熱部材用組成物は、重合性基を有しない液晶性化合物を構成要素としてもよい。このような非重合性の液晶性化合物の例は、液晶性化合物のデータベースであるリクリスト(LiqCryst, LCI Publisher GmbH, Hamburg, Germany)などに記載されている。非重合性の液晶性化合物を含有する該組成物を重合させることによって、例えば、化合物(1)、(2)、(3)の重合体と液晶性化合物との複合材料(composite materials)を得ることができる。このような複合材料では、高分子分散型液晶のような高分子網目中に非重合性の液晶性化合物が存在している。使用する温度領域で流動性が無いような特性を持つ液晶性化合物が望ましい。第1、第2、第3等のフィラーを硬化させた後で、等方相を示す温度領域でその空隙に注入するような手法で複合化させてもよく、第1、第2、第3等のフィラーに予め空隙を埋めるように計算した分量の液晶性化合物を混合しておき、フィラーを重合させてもよい。
放熱部材用組成物は、重合性基を有しない液晶性化合物を構成要素としてもよい。このような非重合性の液晶性化合物の例は、液晶性化合物のデータベースであるリクリスト(LiqCryst, LCI Publisher GmbH, Hamburg, Germany)などに記載されている。非重合性の液晶性化合物を含有する該組成物を重合させることによって、例えば、化合物(1)、(2)、(3)の重合体と液晶性化合物との複合材料(composite materials)を得ることができる。このような複合材料では、高分子分散型液晶のような高分子網目中に非重合性の液晶性化合物が存在している。使用する温度領域で流動性が無いような特性を持つ液晶性化合物が望ましい。第1、第2、第3等のフィラーを硬化させた後で、等方相を示す温度領域でその空隙に注入するような手法で複合化させてもよく、第1、第2、第3等のフィラーに予め空隙を埋めるように計算した分量の液晶性化合物を混合しておき、フィラーを重合させてもよい。
<重合開始剤>
放熱部材用組成物は、重合開始剤を構成要素としてもよい。重合開始剤は、該組成物の構成要素および重合方法に応じて、たとえば光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、熱ラジカル重合開始剤などを用いればよい。
熱ラジカル重合用の好ましい開始剤としては、たとえば、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−t−ブチルパーオキシド(DTBPO)、t−ブチルパーオキシジイソブチレート、過酸化ラウロイル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル(MAIB)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル(ACN)などが挙げられる。
放熱部材用組成物は、重合開始剤を構成要素としてもよい。重合開始剤は、該組成物の構成要素および重合方法に応じて、たとえば光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、熱ラジカル重合開始剤などを用いればよい。
熱ラジカル重合用の好ましい開始剤としては、たとえば、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−t−ブチルパーオキシド(DTBPO)、t−ブチルパーオキシジイソブチレート、過酸化ラウロイル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル(MAIB)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル(ACN)などが挙げられる。
<溶媒>
放熱部材用組成物は、溶媒を含有してもよい。重合させる必要がある構成要素を該組成物中に含む場合、重合は溶媒中で行っても、無溶媒で行ってもよい。溶媒を含有する該組成物を基板上に、たとえばスピンコート法などにより塗布した後、溶媒を除去してから光重合させてもよい。また、光硬化後適当な温度に加温して熱硬化により後処理を行ってもよい。
好ましい溶媒としては、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、PGMEAなどが挙げられる。上記溶媒は1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。なお、重合時の溶媒の使用割合は、重合効率、溶媒コスト、エネルギーコストなどを考慮して、個々のケースごとに決定すればよい。
放熱部材用組成物は、溶媒を含有してもよい。重合させる必要がある構成要素を該組成物中に含む場合、重合は溶媒中で行っても、無溶媒で行ってもよい。溶媒を含有する該組成物を基板上に、たとえばスピンコート法などにより塗布した後、溶媒を除去してから光重合させてもよい。また、光硬化後適当な温度に加温して熱硬化により後処理を行ってもよい。
好ましい溶媒としては、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、PGMEAなどが挙げられる。上記溶媒は1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。なお、重合時の溶媒の使用割合は、重合効率、溶媒コスト、エネルギーコストなどを考慮して、個々のケースごとに決定すればよい。
<その他>
放熱部材用組成物には、取扱いを容易にするために安定剤を添加してもよい。このような安定剤としては、公知のものを制限なく使用でき、たとえば、ハイドロキノン、4−エトキシフェノールおよび3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)などが挙げられる。
さらに、放熱部材用組成物の粘度や色を調整するために添加剤(酸化物等)を添加してもよい。例えば、白色にするための酸化チタン、黒色にするためのカーボンブラック、粘度を調整するためのシリカの微粉末を挙げることができる。また、機械的強度をさらに増すために添加剤を添加してもよい。例えば、ガラス、カーボンファイバーなどの無機繊維やクロス、または高分子添加剤として、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミドなどの繊維または長分子を挙げることができる。
放熱部材用組成物には、取扱いを容易にするために安定剤を添加してもよい。このような安定剤としては、公知のものを制限なく使用でき、たとえば、ハイドロキノン、4−エトキシフェノールおよび3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)などが挙げられる。
さらに、放熱部材用組成物の粘度や色を調整するために添加剤(酸化物等)を添加してもよい。例えば、白色にするための酸化チタン、黒色にするためのカーボンブラック、粘度を調整するためのシリカの微粉末を挙げることができる。また、機械的強度をさらに増すために添加剤を添加してもよい。例えば、ガラス、カーボンファイバーなどの無機繊維やクロス、または高分子添加剤として、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミドなどの繊維または長分子を挙げることができる。
[製造方法]
以下、放熱部材用組成物を製造する方法、および放熱部材用組成物から放熱部材を製造する方法の一例を具体的に説明する。
<カップリング処理を施す>
無機フィラーにカップリング処理を施し、カップリング剤の一端と無機フィラーを結合させたものをフィラーAとする。カップリング処理は、公知の方法を用いることができる。
一例として、まず無機フィラーとカップリング剤を溶媒に加える。スターラー等を用いて撹拌したのち、乾燥する。溶媒乾燥後に、真空乾燥機等を用いて、真空条件下で加熱処理をする。
<重合性化合物で修飾する>
カップリング処理を施した無機フィラー(上記フィラーAと同じであってもよく、異なる無機フィラーでもよい)の、カップリング剤の他端に2官能以上のカルボン酸無水物を結合させる。このように重合性化合物をさらに結合させた無機フィラーをフィラーBとする。これは、図3に示すように、第2のカップリング剤12の一端と結合した第2の無機フィラー2は、第2のカップリング剤12の他端が2官能以上のカルボン酸無水物21と結合している構造である。このように構成すると、無機フィラー同士をカップリング剤および重合性化合物を介して結合させて放熱部材を形成することが容易にできる。
一例として、カップリング処理された無機フィラーと重合性化合物および硬化促進剤を、メノウ乳鉢等を用いて混合したのち、2軸ロール等を用いて混練する。その後、超音波処理および遠心分離によって分離精製する。
<混合する>
フィラーAとフィラーBを、例えば無機フィラーのみの重量が1:1になるように量り取ったのち、フィラーのみの重量分率が70%となるようにベンゾオキサジンを加え、メノウ乳鉢等で混合する。その後2軸ロール等を用いて混合し、放熱部材用組成物を得る。
<放熱部材を製造する>
一例として、放熱部材用組成物を用いて、放熱部材としてのフィルムを製造する方法を説明する。放熱部材用組成物を、圧縮成形機を用いて加熱板中にはさみ、圧縮成形により配向・硬化成形する。さらに、オーブン等を用いて後硬化を行い、本発明の放熱部材を得る。なお、圧縮成形時の圧力は、50〜200kgf/cm2が好ましく、より好ましくは70〜180kgf/cm2である。硬化時の圧力は基本的には高い方が好ましい。しかし、金型の流動性や、目的とする物性(どちら向きの熱伝導率を重視するかなど)によって適宜変更し、適切な圧力を加えることが好ましい。
以下、放熱部材用組成物を製造する方法、および放熱部材用組成物から放熱部材を製造する方法の一例を具体的に説明する。
<カップリング処理を施す>
無機フィラーにカップリング処理を施し、カップリング剤の一端と無機フィラーを結合させたものをフィラーAとする。カップリング処理は、公知の方法を用いることができる。
一例として、まず無機フィラーとカップリング剤を溶媒に加える。スターラー等を用いて撹拌したのち、乾燥する。溶媒乾燥後に、真空乾燥機等を用いて、真空条件下で加熱処理をする。
<重合性化合物で修飾する>
カップリング処理を施した無機フィラー(上記フィラーAと同じであってもよく、異なる無機フィラーでもよい)の、カップリング剤の他端に2官能以上のカルボン酸無水物を結合させる。このように重合性化合物をさらに結合させた無機フィラーをフィラーBとする。これは、図3に示すように、第2のカップリング剤12の一端と結合した第2の無機フィラー2は、第2のカップリング剤12の他端が2官能以上のカルボン酸無水物21と結合している構造である。このように構成すると、無機フィラー同士をカップリング剤および重合性化合物を介して結合させて放熱部材を形成することが容易にできる。
一例として、カップリング処理された無機フィラーと重合性化合物および硬化促進剤を、メノウ乳鉢等を用いて混合したのち、2軸ロール等を用いて混練する。その後、超音波処理および遠心分離によって分離精製する。
<混合する>
フィラーAとフィラーBを、例えば無機フィラーのみの重量が1:1になるように量り取ったのち、フィラーのみの重量分率が70%となるようにベンゾオキサジンを加え、メノウ乳鉢等で混合する。その後2軸ロール等を用いて混合し、放熱部材用組成物を得る。
<放熱部材を製造する>
一例として、放熱部材用組成物を用いて、放熱部材としてのフィルムを製造する方法を説明する。放熱部材用組成物を、圧縮成形機を用いて加熱板中にはさみ、圧縮成形により配向・硬化成形する。さらに、オーブン等を用いて後硬化を行い、本発明の放熱部材を得る。なお、圧縮成形時の圧力は、50〜200kgf/cm2が好ましく、より好ましくは70〜180kgf/cm2である。硬化時の圧力は基本的には高い方が好ましい。しかし、金型の流動性や、目的とする物性(どちら向きの熱伝導率を重視するかなど)によって適宜変更し、適切な圧力を加えることが好ましい。
以下、溶媒を含有する放熱部材用組成物を用いて、放熱部材としてのフィルムを製造する方法について具体的に説明する。
まず、基板上に該組成物を塗布し、溶媒を乾燥除去して膜厚の均一な塗膜層を形成する。塗布方法としては、たとえば、スピンコート、ロールコート、カテンコート、フローコート、プリント、マイクログラビアコート、グラビアコート、ワイヤーバーコート、ディップコート、スプレーコート、メニスカスコート法などが挙げられる。
溶媒の乾燥除去は、たとえば、室温での風乾、ホットプレートでの乾燥、乾燥炉での乾燥、温風や熱風の吹き付けなどにより行うことができる。溶媒除去の条件は特に限定されず、溶媒がおおむね除去され、塗膜層の流動性がなくなるまで乾燥すればよい。
まず、基板上に該組成物を塗布し、溶媒を乾燥除去して膜厚の均一な塗膜層を形成する。塗布方法としては、たとえば、スピンコート、ロールコート、カテンコート、フローコート、プリント、マイクログラビアコート、グラビアコート、ワイヤーバーコート、ディップコート、スプレーコート、メニスカスコート法などが挙げられる。
溶媒の乾燥除去は、たとえば、室温での風乾、ホットプレートでの乾燥、乾燥炉での乾燥、温風や熱風の吹き付けなどにより行うことができる。溶媒除去の条件は特に限定されず、溶媒がおおむね除去され、塗膜層の流動性がなくなるまで乾燥すればよい。
上記基板としては、たとえば、銅、アルミニウム、鉄、などの金属基板;シリコン、窒化ケイ素、窒化ガリウム、酸化亜鉛などの無機半導体基板;アルカリガラス、ホウ珪酸ガラス、フリントガラスなどのガラス基板、アルミナ、窒化アルミニウムなどの無機絶縁基板;ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、セルロース、トリアセチルセルロースもしくはその部分鹸化物、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノルボルネン樹脂などのプラスティックフィルム基板などが挙げられる。
上記フィルム基板は、一軸延伸フィルムでも、二軸延伸フィルムであってもよい。上記フィルム基板は、事前に鹸化処理、コロナ処理、プラズマ処理などの表面処理を施してもよい。なお、これらのフィルム基板上には、上記放熱部材用組成物に含まれる溶媒に侵されないような保護層を形成してもよい。保護層として用いられる材料としては、たとえばポリビニルアルコールが挙げられる。さらに、保護層と基板の密着性を高めるためにアンカーコート層を形成させてもよい。このようなアンカーコート層は保護層と基板の密着性を高めるものであれば、無機系および有機系のいずれの材料であってもよい。
[放熱部材]
本発明の放熱部材は、本発明の放熱部材用組成物を硬化させた硬化物を用途に応じて成形した硬化物である。この硬化物は、高い熱伝導性を有するとともに、高い耐熱性を有し、化学的安定性、硬度および機械的強度などに優れている。なお、前記機械的強度とは、ヤング率、引っ張り強度、引き裂き強度、曲げ強度、曲げ弾性率、衝撃強度などである。本発明の放熱部材は、放熱板、放熱シート、放熱フィルム、放熱接着材、放熱成形品などに有用である。
本発明の放熱部材は、本発明の放熱部材用組成物を硬化させた硬化物を用途に応じて成形した硬化物である。この硬化物は、高い熱伝導性を有するとともに、高い耐熱性を有し、化学的安定性、硬度および機械的強度などに優れている。なお、前記機械的強度とは、ヤング率、引っ張り強度、引き裂き強度、曲げ強度、曲げ弾性率、衝撃強度などである。本発明の放熱部材は、放熱板、放熱シート、放熱フィルム、放熱接着材、放熱成形品などに有用である。
熱重合により放熱部材用組成物を硬化させる条件としては、熱硬化温度が、室温〜350℃の範囲であり、好ましくは室温〜300℃の範囲であり、より好ましくは80℃〜250℃の範囲であり、硬化時間は、5秒〜48時間の範囲であり、好ましくは1分〜24時間の範囲であり、より好ましくは5分〜20時間の範囲である。重合後は、応力ひずみなど抑制するために徐冷することが好ましい。また、再加熱処理を行い、ひずみなどを緩和させてもよい。
本発明の放熱部材は、上記放熱部材用組成物から形成され、シート、フィルム、薄膜、繊維、成形体などの形状で使用する。好ましい形状は、板、シート、フィルムおよび薄膜である。なお、本明細書におけるシートの膜厚は1mm以上であり、フィルムの膜厚は5μm以上、好ましくは10〜800μm、より好ましくは20〜300μmであり、薄膜の膜厚は5μm未満である。膜厚は、用途に応じて適宜変更すればよい。
本発明において、熱伝導性は、垂直方向の熱伝導率により評価することができる。ここで、垂直方向とは、一般的に試料の厚み方向を示す。本発明の放熱部材の垂直方向の熱伝導率は、2.2(W/mK)以上であれば使用できる範囲であり、5(W/mK)以上であることが好ましく、9(W/mK)以上であることがより好ましい。この範囲であれば、熱伝導に優れることから、放熱板などに好適に利用できる。
本発明において、耐熱性は、5%重量減少温度の測定により評価することができる。本発明の放熱部材の5%重量減少温度は、280℃以上であることが好ましく、290℃以上であることがより好ましく、300℃以上であることが最も好ましい。この範囲であれば、高パワー向け放熱部材への用途に好適に利用できる。
本発明において、熱膨張率とは、50〜200℃の範囲での試料の平面方向における伸び率を示す。本発明の放熱部材の熱膨張率は、−20〜50(ppm/K)であることが好ましく、−5〜20(ppm/K)であることがより好ましい。この範囲であれば、非熱膨張性に優れることから、発熱する金属基板へのダイアタッチメントなどに好適に利用できる。
[電子機器]
本発明の電子機器は、上記放熱部材と、発熱部を有する電子デバイスとを備える。放熱部材は、前記発熱部に接触するように電子デバイスに配置される。放熱部材の形状は、放熱電子基板、放熱板、放熱シート、放熱フィルム、放熱接着材、放熱成形品などのいずれであってもよい。
例えば、電子デバイスとして、半導体素子を挙げることができる。本発明の放熱部材は、高熱伝導性に加えて、高耐熱性、高絶縁性を有することから、半導体素子の中でも高電力のためより効率的な放熱機構を必要とする絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor、IGBT)に特に有効である。IGBTは半導体素子のひとつで、MOSFETをゲート部に組み込んだバイポーラトランジスタであり、電力制御の用途で使用される。IGBTを備えた電子機器には、大電力インバータの主変換素子、無停電電源装置、交流電動機の可変電圧可変周波数制御装置、鉄道車両の制御装置、ハイブリッドカー、エレクトリックカーなどの電動輸送機器、IH調理器などを挙げることができる。
本発明の電子機器は、上記放熱部材と、発熱部を有する電子デバイスとを備える。放熱部材は、前記発熱部に接触するように電子デバイスに配置される。放熱部材の形状は、放熱電子基板、放熱板、放熱シート、放熱フィルム、放熱接着材、放熱成形品などのいずれであってもよい。
例えば、電子デバイスとして、半導体素子を挙げることができる。本発明の放熱部材は、高熱伝導性に加えて、高耐熱性、高絶縁性を有することから、半導体素子の中でも高電力のためより効率的な放熱機構を必要とする絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor、IGBT)に特に有効である。IGBTは半導体素子のひとつで、MOSFETをゲート部に組み込んだバイポーラトランジスタであり、電力制御の用途で使用される。IGBTを備えた電子機器には、大電力インバータの主変換素子、無停電電源装置、交流電動機の可変電圧可変周波数制御装置、鉄道車両の制御装置、ハイブリッドカー、エレクトリックカーなどの電動輸送機器、IH調理器などを挙げることができる。
以上、本発明をカップリング処理した無機フィラーと、カップリング処理後さらに重合性化合物で修飾した無機フィラーとを含む放熱部材用組成物、および、これらの無機フィラーを結合させて、無機フィラー間に結合を形成し、高い熱伝導性を有する放熱部材として説明したが、本発明はこれに限られない。
例えば、カップリング処理後さらに重合性化合物で修飾した無機フィラーのみを用いて、適切な架橋剤等により重合性化合物同士を結合させて、無機フィラー間に結合を形成してもよい。
すなわち、本発明は、無機材料と有機化合物の複合化において、無機材料間に有機化合物で結合を形成し、熱伝導性を著しく向上させたものである。特に、本発明は、熱分解しにくい官能基により結合を形成できたため、放熱部材の密着性の向上および高耐熱性(熱分解温度)の向上を可能にしたものである。
例えば、カップリング処理後さらに重合性化合物で修飾した無機フィラーのみを用いて、適切な架橋剤等により重合性化合物同士を結合させて、無機フィラー間に結合を形成してもよい。
すなわち、本発明は、無機材料と有機化合物の複合化において、無機材料間に有機化合物で結合を形成し、熱伝導性を著しく向上させたものである。特に、本発明は、熱分解しにくい官能基により結合を形成できたため、放熱部材の密着性の向上および高耐熱性(熱分解温度)の向上を可能にしたものである。
以下に、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。しかし本発明は、以下の実施例に記載された内容に限定されるものではない。
本発明の実施例に用いた、放熱部材を構成する成分材料は次のとおりである。
<無機フィラー>
・窒化ホウ素:h−BN粒子、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン(合)製、(商品名)PolarTherm PTX−25
<無機フィラー>
・窒化ホウ素:h−BN粒子、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン(合)製、(商品名)PolarTherm PTX−25
<重合性化合物>
・1,3−イソベンゾフランジオン,5,5’−(1,4−ブタンジイル)ビス[1,3−イソベンゾフランジオン]、下記式(13−1)で示される化合物(JNC(株)製)
・ビス(3−フェニル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[e][1,3]オキサジン−6−イル)メタン、小西化学工業(株)製、(商品名)BF−BXZ
・エポキシ:jER807(商品名)、三菱化学(株)製
・4,4’−エチレンジアニリン、東京化成工業(株)製
・1,3−イソベンゾフランジオン,5,5’−(1,4−ブタンジイル)ビス[1,3−イソベンゾフランジオン]、下記式(13−1)で示される化合物(JNC(株)製)
・ビス(3−フェニル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[e][1,3]オキサジン−6−イル)メタン、小西化学工業(株)製、(商品名)BF−BXZ
・エポキシ:jER807(商品名)、三菱化学(株)製
・4,4’−エチレンジアニリン、東京化成工業(株)製
<定義>
以下の実施例では、第1のカップリング剤と結合した状態の第1の無機フィラーをフィラーA(窒化ホウ素、シランカップリング剤を修飾したもの)とする。
第2のカップリング剤と結合した第2の無機フィラーであって、さらに2官能以上のカルボン酸無水物を有する重合性化合物の一つのカルボン酸無水物が前記第2のカップリング剤の他端と結合した状態の第2の無機フィラーをフィラーB(窒化ホウ素、シランカップリング剤および重合性化合物を修飾したもの)とする。
硬化により、前記重合性化合物の他端が、ベンゾオキサジン環を有する重合性化合物が開環重合して生じるヒドロキシ基と結合した状態のものを放熱部材とする。
以下の実施例では、第1のカップリング剤と結合した状態の第1の無機フィラーをフィラーA(窒化ホウ素、シランカップリング剤を修飾したもの)とする。
第2のカップリング剤と結合した第2の無機フィラーであって、さらに2官能以上のカルボン酸無水物を有する重合性化合物の一つのカルボン酸無水物が前記第2のカップリング剤の他端と結合した状態の第2の無機フィラーをフィラーB(窒化ホウ素、シランカップリング剤および重合性化合物を修飾したもの)とする。
硬化により、前記重合性化合物の他端が、ベンゾオキサジン環を有する重合性化合物が開環重合して生じるヒドロキシ基と結合した状態のものを放熱部材とする。
<実施例1>
・フィラーA作製工程
シランカップリング剤(JNC(株)製サイラエース(登録商標)S320)2.25gと窒化ホウ素粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン)15gを、トルエン100mLに加え、スターラーを用いて500rpmで1時間攪拌し、得られた混合物を40℃で4時間乾燥した。さらに、溶媒乾燥後に120℃に設定した真空オーブンを用いて、真空条件下で5時間加熱処理をした。得られた粒子をフィラーAとした。
・フィラーA作製工程
シランカップリング剤(JNC(株)製サイラエース(登録商標)S320)2.25gと窒化ホウ素粒子(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン)15gを、トルエン100mLに加え、スターラーを用いて500rpmで1時間攪拌し、得られた混合物を40℃で4時間乾燥した。さらに、溶媒乾燥後に120℃に設定した真空オーブンを用いて、真空条件下で5時間加熱処理をした。得られた粒子をフィラーAとした。
・フィラーB作製工程
フィラーA粒子2gと、1,3−イソベンゾフランジオン,5,5’−(1,4−ブタンジイル)ビス[1,3−イソベンゾフランジオン]2g、量り取り、これらを2本ロール((株)井元製作所製IMC−AE00型)を用いて150℃で10分間混合した。この重量比はフィラーA粒子が有するアミノ基が十分に反応する酸無水物基の個数並びに2本ロール上で双方が十分に練り合わせられる量である。得られた混合物をテトラヒドロフラン45mLに加え、十分攪拌した後、遠心分離機(日立工機(株)製高速冷却遠心機CR22N形、4,000回転×10分×25℃)で不溶分を沈降させ、デカンテーションで未反応の重合性化合物が溶解した分を含む溶液を取り除いた。続いて、アセトン45mLを加え、前述と同様の操作を行った。さらに、テトラヒドロフラン、アセトンの順に同様の操作を繰り返した。不溶分を乾燥して得られた粒子をフィラーBとした。
フィラーA粒子2gと、1,3−イソベンゾフランジオン,5,5’−(1,4−ブタンジイル)ビス[1,3−イソベンゾフランジオン]2g、量り取り、これらを2本ロール((株)井元製作所製IMC−AE00型)を用いて150℃で10分間混合した。この重量比はフィラーA粒子が有するアミノ基が十分に反応する酸無水物基の個数並びに2本ロール上で双方が十分に練り合わせられる量である。得られた混合物をテトラヒドロフラン45mLに加え、十分攪拌した後、遠心分離機(日立工機(株)製高速冷却遠心機CR22N形、4,000回転×10分×25℃)で不溶分を沈降させ、デカンテーションで未反応の重合性化合物が溶解した分を含む溶液を取り除いた。続いて、アセトン45mLを加え、前述と同様の操作を行った。さらに、テトラヒドロフラン、アセトンの順に同様の操作を繰り返した。不溶分を乾燥して得られた粒子をフィラーBとした。
・放熱部材作製工程
フィラーB746mgと、ベンゾオキサジン(小西化学(株)製BF−BXZ)149mg、硬化促進剤(和光純薬工業(株)製p−トルエンスルホン酸)5mg、および、硬化促進剤(和光純薬工業(株)製2−エチル−4−メチルイミダゾール)10mgをアセトン2mLに溶かした溶液を149μL量り取り、混合した。得られた混合物から自然乾燥でアセトンを除去した後、混合物をステンレス製板中に挟み、200℃に設定した圧縮成形機((株)井元製作所製IMC−19EC)を用いて30MPaまで加圧し、10分間加熱状態を続けることで、配向処理と前硬化を行った。すなわちステンレス板の間を混合物が広がる際に、BN粒子は板状粒子であるため、粒子とステンレス板が平行になるように配向する。また、試料の厚みが約610μmになるように、試料の量を調整した。さらに、200℃に設定した真空オーブンを用いて、真空条件下で5時間の後硬化を行った。この操作で得られた試料を放熱部材とした。
フィラーB746mgと、ベンゾオキサジン(小西化学(株)製BF−BXZ)149mg、硬化促進剤(和光純薬工業(株)製p−トルエンスルホン酸)5mg、および、硬化促進剤(和光純薬工業(株)製2−エチル−4−メチルイミダゾール)10mgをアセトン2mLに溶かした溶液を149μL量り取り、混合した。得られた混合物から自然乾燥でアセトンを除去した後、混合物をステンレス製板中に挟み、200℃に設定した圧縮成形機((株)井元製作所製IMC−19EC)を用いて30MPaまで加圧し、10分間加熱状態を続けることで、配向処理と前硬化を行った。すなわちステンレス板の間を混合物が広がる際に、BN粒子は板状粒子であるため、粒子とステンレス板が平行になるように配向する。また、試料の厚みが約610μmになるように、試料の量を調整した。さらに、200℃に設定した真空オーブンを用いて、真空条件下で5時間の後硬化を行った。この操作で得られた試料を放熱部材とした。
<評価>
・熱重量(TG)測定
フィラーA、フィラーBおよび放熱部材の、重合性化合物またはシランカップリング剤の無機フィラーに対する被覆量は、熱重量・示差熱測定装置((株)リガク製TG−8121)を用いて、その900℃における加熱減量から算出した。
また、放熱部材の5%重量減少温度は、前記の測定装置を用いて、140℃から900℃への減少量を100重量%とした際の5重量%減少した時の温度から算出した。
・熱伝導率評価
熱伝導率は、予め放熱部材の比熱((株)リガク製DSC型高感度示差走査熱量計Thermo Plus EVO2 DSC−8231で測定した)と比重(新光電子(株)製比電子はかり式比重計DME−220により測定した)を求めておき、その値を(株)アイフェイズ製ai−Phase Mobile 1u熱拡散率測定装置により求めた熱拡散率を掛け合わせることにより厚み方向の熱伝導率を求めた。
・熱膨張率評価
得られた試料から、4×20mmの試験片を切り出し、熱膨張率(SII(株)TMA−SS6100熱機械分析装置で測定した)を、50〜200℃の範囲で求めた。試験片の長さは、測定する試料の形状により適宜調製した。
・接着部材の漏れ度合い評価
以下のとおり、接着部材の漏れ度合いを確認した。
放熱部材において、図8(61、62)に示すように漏れでた面積を接着すべき面積で割った数値に100を掛けた値を漏れ率(%)として算出した。
・ピール強度測定
以下のとおり、引っ張り試験を行い、ピール強度を確認した。
放熱部材において、図6(41〜43)および図7(51、52)に示すように2枚のアルミ板および銅版の接着していない部位をそれぞれ上下に挟み込むようにして、引っ張り試験測定機(島津製作所製AGS−X方引っ張り試験機)を用いて、5mm/minの速度で引っ張り、破断した時の張力を測定した。破断しない場合は、測定限界(1000N)以上とした。
・熱重量(TG)測定
フィラーA、フィラーBおよび放熱部材の、重合性化合物またはシランカップリング剤の無機フィラーに対する被覆量は、熱重量・示差熱測定装置((株)リガク製TG−8121)を用いて、その900℃における加熱減量から算出した。
また、放熱部材の5%重量減少温度は、前記の測定装置を用いて、140℃から900℃への減少量を100重量%とした際の5重量%減少した時の温度から算出した。
・熱伝導率評価
熱伝導率は、予め放熱部材の比熱((株)リガク製DSC型高感度示差走査熱量計Thermo Plus EVO2 DSC−8231で測定した)と比重(新光電子(株)製比電子はかり式比重計DME−220により測定した)を求めておき、その値を(株)アイフェイズ製ai−Phase Mobile 1u熱拡散率測定装置により求めた熱拡散率を掛け合わせることにより厚み方向の熱伝導率を求めた。
・熱膨張率評価
得られた試料から、4×20mmの試験片を切り出し、熱膨張率(SII(株)TMA−SS6100熱機械分析装置で測定した)を、50〜200℃の範囲で求めた。試験片の長さは、測定する試料の形状により適宜調製した。
・接着部材の漏れ度合い評価
以下のとおり、接着部材の漏れ度合いを確認した。
放熱部材において、図8(61、62)に示すように漏れでた面積を接着すべき面積で割った数値に100を掛けた値を漏れ率(%)として算出した。
・ピール強度測定
以下のとおり、引っ張り試験を行い、ピール強度を確認した。
放熱部材において、図6(41〜43)および図7(51、52)に示すように2枚のアルミ板および銅版の接着していない部位をそれぞれ上下に挟み込むようにして、引っ張り試験測定機(島津製作所製AGS−X方引っ張り試験機)を用いて、5mm/minの速度で引っ張り、破断した時の張力を測定した。破断しない場合は、測定限界(1000N)以上とした。
<実施例2>
実施例2のフィラーB製作工程では、実施例1におけるフィラーAと同様の手順で作製したフィラーA粒子1gと、1,3−イソベンゾフランジオン,5,5’−(1,4−ブタンジイル)ビス[1,3−イソベンゾフランジオン]2g、量り取り、これらを、2本ロールを用いて150℃で10分間混合した。得られた混合物の洗浄と乾燥は、実施例1と同様の操作で実施し、フィラーBを得た。
実施例2の放熱部材作製工程では、フィラーA394mgと、フィラーB394mgと、ベンゾオキサジン158mg、硬化促進剤(和光純薬工業(株)製p−トルエンスルホン酸)5mgを量り取り、混合したほかは、実施例1と同様の操作で放熱部材を作製した。
実施例2のフィラーB製作工程では、実施例1におけるフィラーAと同様の手順で作製したフィラーA粒子1gと、1,3−イソベンゾフランジオン,5,5’−(1,4−ブタンジイル)ビス[1,3−イソベンゾフランジオン]2g、量り取り、これらを、2本ロールを用いて150℃で10分間混合した。得られた混合物の洗浄と乾燥は、実施例1と同様の操作で実施し、フィラーBを得た。
実施例2の放熱部材作製工程では、フィラーA394mgと、フィラーB394mgと、ベンゾオキサジン158mg、硬化促進剤(和光純薬工業(株)製p−トルエンスルホン酸)5mgを量り取り、混合したほかは、実施例1と同様の操作で放熱部材を作製した。
<比較例1>
実施例1におけるフィラーAと同様の手順で作製したフィラーA粒子2gと、エポキシ樹脂(三菱化学製jER807)0.5g、硬化剤(東京化成工業(株)製4,4’−エチレンジアニリン)0.16gを量り取り、これらを、2本ロールを用いて120℃で10分間混合した。
得られた混合物をステンレス製板中に挟み、150℃に設定した圧縮成形機を用いて30MPaまで加圧し、10分間加熱状態を続けることで、配向処理と前硬化を行った。また、試料の厚みが約670μmになるように、試料の量を調整した。さらに、150℃に設定した真空オーブンを用いて、真空条件下で5時間の後硬化を行った。
実施例1におけるフィラーAと同様の手順で作製したフィラーA粒子2gと、エポキシ樹脂(三菱化学製jER807)0.5g、硬化剤(東京化成工業(株)製4,4’−エチレンジアニリン)0.16gを量り取り、これらを、2本ロールを用いて120℃で10分間混合した。
得られた混合物をステンレス製板中に挟み、150℃に設定した圧縮成形機を用いて30MPaまで加圧し、10分間加熱状態を続けることで、配向処理と前硬化を行った。また、試料の厚みが約670μmになるように、試料の量を調整した。さらに、150℃に設定した真空オーブンを用いて、真空条件下で5時間の後硬化を行った。
実施例1〜2、比較例1の放熱部材の5%重量減少温度、厚み方向の熱伝導率、熱膨張率、および漏れ率を表1に示す。
実施例1、2を銅板、アルミニウム板にて実施した引っ張り試験では、比較例1の1.5倍程度の値を示し、5%重量減少温度は360℃を超え、比較例1に比べて高い温度を示した。酸無水物から生じたカルボキシル基と、ベンゾオキサジン環の開環重合により生じたヒドロキシ基とが脱水反応することにより、3次元的に強固な結合を有する構造になったことで、密着性や耐熱性が増したと考えられる。さらに、漏れ率においては、比較例に比べ半分以下の値を示した。実施例では、高温度下で流動性のある樹脂が漏れ出る速度に比べてカルボキシル基とヒドロキシ基の結合を形成する速度が大きいのに対し、比較例1では結合を形成する速度に比べて樹脂の流動性の影響が大きく、硬化が起こる前に樹脂成分が漏れ出たと考えられる。加えて、実施例1の熱膨張率は約11ppm/Kであり、比較例1と同様に、熱膨張率が銅(16.6〜16.8ppm/K)より小さく、ステンレス(10.4ppm/K(SUS410))と同等の値を示した。実施例2の熱膨張率は4ppm/Kであり、炭化ケイ素(3.7〜4.4ppm/K)と同等の値を示した。また、実施例1(図9)および実施例2(図10)は、繰り返し実験を行ったところほぼ同様の挙動を示した。一方で比較例1は回数を経るごとに熱膨張率が下がっている。この理由としては、比較例1の5%重量減少温度が300℃付近であるため、樹脂成分が減少していることが考えられる。これらの結果を鑑みて、本発明の放熱部材は高密着性を有し、高耐熱である熱伝導性材料として使用できることがわかる。
1 第1の無機フィラー
2 第2の無機フィラー
11 第1のカップリング剤
12 第2のカップリング剤
21 2官能以上のカルボン酸無水物
31 2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物
41 上の金属板
42 組成物
43 下の金属板
51 貼りあわせ面
52 貼りあわせ面から漏れ出た組成物
61 接着すべき面積
62 漏れでた面積
2 第2の無機フィラー
11 第1のカップリング剤
12 第2のカップリング剤
21 2官能以上のカルボン酸無水物
31 2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物
41 上の金属板
42 組成物
43 下の金属板
51 貼りあわせ面
52 貼りあわせ面から漏れ出た組成物
61 接着すべき面積
62 漏れでた面積
Claims (12)
- 第1のカップリング剤の一端と結合した熱伝導性を有する第1の無機フィラーと、
第2のカップリング剤の一端と結合した熱伝導性を有する第2の無機フィラーと、
2官能以上のカルボン酸無水物と、
2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物と、
を含有する、
放熱部材用組成物。 - 前記2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物が、式(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、および(11)で表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つの重合性化合物である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の放熱部材用組成物。
[上記式(6)中、
R4およびR8は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または炭素数1〜3のアルキルであり、mは1〜3の整数であり、
nは、独立して、1〜5の整数であり、
R5、R6、およびR7は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。]
[上記式(7)〜(10)中、
R9およびR13は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、アントラニル、フェナニル、フェナントレニル、フルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、アダマンチル、またはビアダマンチルであり、
m、n、p、qは、それぞれ独立して、1〜3の整数であり、 R10〜R12、およびR14〜R22は、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。]
[上記式(11)中、
R23およびR27は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナレニル、フェナントレニル、フルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、アダマンチル、またはビアダマンチルであり、
nは1〜3の整数であり、
R24、R25、およびR26は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルである。]
上記式(6)〜式(11)中のアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−、−S−、−SO2−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲン、または−CH3で置き換えられてもよく、
シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイル、4,4’−(9−フルオレニリデン)ジフェニレン、アダマンタンジイル、または、ビアダマンタンジイルにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナニル、フェナントレニル、フルオレニル、9,9−ジフェニルフルオレニル、アダマンチル、またはビアダマンチルにおいて、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜3のアルキル、または炭素数1〜3のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、
任意の水素と置き換えられたアルキルにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよい。] - 前記第1の無機フィラーと前記第2の無機フィラーは、それぞれ独立して、酸化物、窒化物、または炭素材料である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の放熱部材用組成物。 - 前記第1の無機フィラーと前記第2の無機フィラーは、それぞれ独立して、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、コーディエライト、窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素炭素、黒鉛、炭素繊維、およびカーボンナノチューブから選ばれる少なくとも一つである、
請求項5に記載の放熱部材用組成物。 - 前記第1の無機フィラーおよび前記第2の無機フィラーと異なる熱膨張率を持つ第3の無機フィラーであって、第3のカップリング剤の一端と結合した熱伝導性を有する第3の無機フィラー、または、重合性化合物が結合した第3のカップリング剤の一端と結合した熱伝導性を有する第3の無機フィラーをさらに含む、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の放熱部材用組成物。 - 前記第1の無機フィラーおよび前記第2の無機フィラーに結合していない、有機化合物または高分子化合物をさらに含む、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の放熱部材用組成物。 - 前記第1のカップリング剤の他端と、前記第2のカップリング剤の他端とが、前記2官能以上のカルボン酸無水物を介して結合し、前記2官能以上のカルボン酸無水物の他端と、前記ベンゾオキサジン環を有する重合性化合物が開環して生じるヒドロキシ基とが結合した、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の放熱部材用組成物からなる放熱部材。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の放熱部材用組成物の硬化物であって、
前記第1の無機フィラーと前記第2の無機フィラーは、前記第1のカップリング剤、前記重合性化合物、前記第2のカップリング剤を介して結合した、
放熱部材。 - 請求項9または10に記載の放熱部材と、
発熱部を有する電子デバイスと、を備え、
前記放熱部材が前記発熱部に接触するように前記電子デバイスに配置された、
電子機器。 - 熱伝導性を有する第1の無機フィラーを、第1のカップリング剤の一端と結合させる工程と、
熱伝導性を有する第2の無機フィラーを、第2のカップリング剤の一端と結合させる工程と、
前記第2のカップリング剤の他端を、2官能以上のカルボン酸無水物の一つのカルボン酸無水物と結合させる工程と、前記第1のカップリング剤の他端を、前記重合性化合物の他のカルボン酸無水物と結合させる工程と、前記結合した重合性化合物と2官能以上のベンゾオキサジン環を有する重合性化合物が開環重合して生じるヒドロキシ基を結合させる工程、を備える、
放熱部材の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2018023374A JP2019137801A (ja) | 2018-02-13 | 2018-02-13 | 放熱部材用組成物、放熱部材、電子機器、放熱部材の製造方法。 |
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