JP2019137112A - 車両用表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】乗員が車両前方を見ていない場合でも、障害物の情報を効果的に認識させることができる車両用表示システムを得る。【解決手段】車両用表示システム10は、車両12の周囲の障害物Bを検知する障害物検知センサ20と、運転席14に着座した乗員Pの視線方向を検知する視線検知センサ26と、車室内の周囲に設けられ、障害物検知センサ20によって検知された障害物Bの方向である第1方向A1と、視線検知センサ26によって検知された乗員Pの視線方向である第2方向A2とが予め設定された範囲から外れる場合には、障害物Bが存在する方向を表示させ、第1方向A1と第2方向A2とが予め設定された範囲内である場合には、障害物Bが存在する方向の表示に代えて第2方向A2に障害物Bの詳細情報を表示させる表示装置28と、を有する。【選択図】図2
Description
本発明は、車両用表示システムに関する。
特許文献1には、障害物レーダ等が検知することで得た障害物等の情報をヘッドアップディスプレイによってフロントガラス上におけるドライバの視線方向の軸上又はその近傍位置に表示させる表示装置が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、フロントガラス上のみに障害物の情報を表示させるため、自動走行時などにおいて運転席に着座している乗員が車両前方から視線を外している場合、障害物の情報の認識が遅れる可能性があり、改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、乗員が車両前方を見ていない場合でも、障害物の情報を効果的に認識させることができる車両用表示システムを得ることを目的とする。
請求項1に記載の本発明に係る車両用表示システムは、車両の周囲の障害物を検知する障害物検知センサと、運転席に着座した乗員の視線方向を検知する視線検知センサと、車室内の周囲に設けられ、前記障害物検知センサによって検知された障害物の方向である第1方向と、前記視線検知センサによって検知された乗員の視線方向である第2方向とが予め設定された範囲から外れる場合には、障害物が存在する方向を表示させ、前記第1方向と前記第2方向とが予め設定された範囲内である場合には、障害物が存在する方向の表示に代えて前記第2方向に障害物の詳細情報を表示させる表示装置と、を有する。
請求項1に記載の本発明に係る車両用表示システムでは、障害物検知センサによって車両の周囲の障害物を検知できるように構成されている。また、視線検知センサによって、運転席に着座した乗員の視線を検知できるように構成されている。さらに、車室内の周囲には表示装置が設けられており、この表示装置によって障害物の方向や障害物の詳細情報が表示される。このように車室内の周囲に表示装置を設けることで、一方向のみに障害物の情報を表示させる構成と比較して、乗員が車両前方から視線を外している場合であっても、障害物の情報を効果的に認識させることができる。
また、表示装置は、障害物が存在する第1方向と乗員の視線方向である第2方向とが予め設定された範囲から外れる場合には、障害物が存在する方向を表示させる。これにより、乗員が迅速に障害物の存在する方向を認識することができる。さらに、第1方向と第2方向とが予め設定された範囲内である場合には、障害物が存在する方向の表示に代えて障害物の詳細情報を表示させる。これにより、障害物が存在する方向の表示が無くなるため、乗員が車両外側の障害物を視認し易くなる。また、乗員が障害物の詳細情報を迅速に把握することができる。
以上、説明したように、本発明に係る車両用表示システムによれば、乗員が車両前方を見ていない場合でも、障害物の情報を効果的に認識させることができる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して、実施形態に係る車両用表示システム10について説明する。なお、各図に適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印RHは車両右側を示している。また、以下の説明で特記なく前後、上下、左右の方向を用いる場合は、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、進行方向を向いた場合の左右を示すものとする。
図1に示されるように、本実施形態に係る車両用表示システム10が適用された車両12の車室内には、運転席14が設けられている。本実施形態の運転席14は、車室内の前部において車両幅方向中央よりも車両右側にオフセットされた位置に設けられており、乗員Pの大腿部及び臀部を支持するシートクッション16と、乗員Pの背部を支持するシートバック18とを含んで構成されている。
運転席14の車両前方側にはステアリングホイール19が設けられている。なお、本実施形態の車両12は一例として、乗員Pがステアリングホイール19を操作することで車両12の操舵を行う通常の運転モードと、乗員Pがステアリングホイール19を操作することなく自動で車両12を走行させる自動走行モードとを備えている。そして、自動走行モードでは、車両12の加減速も自動で行われる。また、本実施形態では、車両右側に運転席14が設けられていたが、これに限らず、車両左側に運転席が設けられた車両に本発明を適用してもよい。この場合、ステアリングホイール19は、車両左側に設けられることとなる。
車両12には、周囲の障害物を検知するための障害物検知センサ20が設けられており、この障害物検知センサ20は、第1センサ20A、第2センサ20B及び第3センサ20Cを含んで構成されている。第1センサ20Aは、車両右側のドアミラー22に取り付けられている。そして、車両12の前部の右方向の検知範囲C1と、車両12の右斜め後方の検知範囲C2とが第1センサ20Aの検知範囲とされている。
第2センサ20Bは、車両左側のドアミラー24に取り付けられている。そして、車両12の前部の左方向の検知範囲C3と、車両12の左斜め後方の検知範囲C4とが第2センサ20Bの検知範囲とされている。
第3センサ20Cは、車両12の後部に設けられており、車両12の後方の検知範囲C5が第3センサ20Cの検知範囲とされている。なお、本実施形態では一例として、障害物検知センサ20を3つのセンサによって構成したが、これに限定されず、さらに多くのセンサを用いて車両12の周囲の障害物を検知するようにしてもよい。また、障害物検知センサ20としては、光学カメラの他に、検知する範囲や検知精度に応じて、レーダ、超音波センサ、レーザレーダなどを用いてもよい。
ここで、第1センサ20A、第2センサ20B及び第3センサ20Cは、制御部であるECU(Electrical Control Unit)25と電気的に接続されている。そして、ECU25は、第1センサ20A、第2センサ20B及び第3センサ20Cからの信号に基づいて、乗員Pに対する障害物が存在する方向(第1方向)を特定する(図2の矢印A1参照)。
一方、車室内には、運転席14に着座した乗員Pの視線方向を検知する視線検知センサ26が設けられている。視線検知センサ26は、運転席14の車両前方に位置するインストルメントパネル27に運転席14側に向けて取り付けられており、運転席14に着座した乗員Pの目を検知するように構成されている。また、視線検知センサ26は、ECU25と電気的に接続されており、ECU25は、視線検知センサ26から入力された乗員Pの目の情報から乗員Pの視線方向である方向(第2方向)を特定する。なお、図1において、一点鎖線で示す矢印A2が第2方向とされている。また、本実施形態では、視線検知センサ26をインストルメントパネル27に取り付けたが、これに限らず、ルームミラーなどに取り付けてもよく、フロントピラーガーニッシュなどに取り付けてもよい。
車室内の周囲には、表示装置28が設けられており、本実施形態の表示装置28は、前側表示部30、右側表示部32及び左側表示部34の3つの表示部を含んで構成されている。前側表示部30、右側表示部32及び左側表示部34はそれぞれ、車室内の意匠面を構成する樹脂又は表皮の裏面側に配置されたLED(Light Emitting Diode)光源と表示体とを含んで構成されており、LED光源の消灯状態では表示体が乗員Pから視認不可又は視認困難となるように配置されている。そして、LED光源が点灯することで、光が樹脂又は表皮を通過し、乗員Pから表示体に表示された文字や記号等が視認できる構造となっている。
前側表示部30は、インストルメントパネル27又は図示しないウインドシールドガラスに配置されている。ここで、前側表示部30がウインドシールドガラスに配置されている場合は、ヘッドアップディスプレイ装置などによってウインドシールドガラスへ文字や記号等が投影されるようにしてもよい。
右側表示部32は、車両右側におけるドアトリムに配置されており、車室内の前部から後部にかけて車両前後方向に延在されている。また、左側表示部34は、車両左側におけるドアトリムに配置されており、車室内の前部から後部にかけて車両前後方向に延在されている。なお、図1〜3では、説明の便宜上、右側表示部32及び左側表示部34をそれぞれ前後方向に連続して図示しているが、実際にはフロントサイドドアとリヤサイドドアとの間で分断されている。
ここで、表示装置28は、ECU25と電気的に接続されており、ECU25からの信号に基づいて所定の文字又は記号を表示させるように構成されている。以下、表示装置28によって文字又は記号を表示させる条件について、図2、3を参照して詳細に説明する。
図2に示される状態では、車両12は自動走行モードとなっており、運転席14に着座している乗員Pは、ステアリングホイール19から手を離している。ここで、第2センサ20Bによって車両12の周囲に存在する障害物Bが検知されており、この障害物Bの方向がECU25へ伝達される。このとき、乗員Pに対して障害物Bが存在する方向は、第1方向A1となっている。なお、本実施形態における障害物Bが存在する方向とは、乗員Pが障害物Bを視界に捉えることが可能な方向であるため、本実施形態では、乗員Pから障害物Bの前端部へ向かう方向が第1方向A1となっている。
ここで、平面視で車両前方を0度と設定し、時計回りをプラス方向とし、反時計回りをマイナス方向とする場合、第1方向A1は、−90度の方向となっている。
一方、視線検知センサ26によって検知された乗員Pの視線方向である第2方向A2は、車両右斜め前方となっており、時計回りをプラス方向とし、反時計回りをマイナス方向とする場合、第2方向A2は30度の方向となっている。
そして、本実施形態のECU25は、第1方向A1と第2方向A2とがなす角度に応じて表示装置28に表示させる内容を変更させる。具体的には、以下の表1に示す内容を表示させる。
上記表1に示すように、図2の状態であれば、第1方向A1と第2方向A2との角度差の絶対値が120度となるため、点滅する赤色で矢印アイコン又は流れアイコンを表示させる。そして、図2では一例として、流れアイコンを表示している状態が図示されている。ここでいう流れアイコンとは、略V字状のアイコンを移動しているように表示させることであり、直感して障害物Bの方向が分かるように、V字状の底側が障害物Bの方向を指すように表示させる。また、V字状の記号を障害物Bへ向かって移動しているように見せることで、乗員Pに対して障害物Bが存在する方向を認識させる。
なお、図2では、乗員Pの視線方向が斜め右前方であるため、前側表示部30、右側表示部32及び左側表示部34の3つの表示部の全てに流れアイコンを表示している。また、右側表示部32の後部、及び左側表示部34の後部については、乗員Pの視界から大きく外れており、乗員Pが視認できない範囲であるため、流れアイコンが表示されていないが、他の部位と同様に流れアイコンを表示させてもよい。
次に、図2の状態から乗員Pが視線を障害物B側へ移動させると、上記表1において、60度以上120度未満の範囲に入るため、点灯する赤色で矢印アイコン又は流れアイコンを表示させる。そして、さらに乗員Pが視線を障害物B側へ移動させると、上記表1において、15度以上60度未満の範囲に入るため、点灯する橙色で矢印アイコン又は流れアイコンを表示させる。
続いて、図3に示されるように、乗員Pの視線が障害物Bの近傍まで移動すると、上記表1において、0度以上15度未満の範囲に入るため、矢印アイコン又は流れアイコンの表示を終了させる。そして、この方向の表示に代えて、乗員Pの視線方向に障害物Bの詳細情報を表示させる。ここで、図3における乗員Pの視線方向は、一点鎖線で示す第2方向A2であるため、この第2方向A2の方向に位置する左側表示部34に障害物Bの詳細情報を表示させる。なお、図3の二点鎖線のA2は、乗員Pが視線を移動させる前の状態における視線方向である。
本実施形態では、障害物Bの詳細情報として、障害物Bの距離及び種類の少なくとも一方が表示されるように構成されている。例えば、障害物Bが二輪車であった場合、二輪車のアイコン及び距離が表示され、二輪車のアイコンに並べて「近」の文字が表示される。
また、障害物Bが歩行者で、遠くに存在する場合は、歩行者のアイコンに並べて「遠」の文字が表示される。このようにして、第1方向A1と第2方向A2とが予め設定された範囲から外れる場合には、障害物Bが存在する方向を表示させ、第1方向A1と第2方向A2とが予め設定された範囲内である場合には、障害物Bが存在する方向の表示に代えて第2方向A2に障害物Bの詳細情報を表示させる。
(作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態に係る車両用表示システム10では、障害物検知センサ20によって車両12の周囲の障害物Bを検知できるように構成されている。また、視線検知センサ26によって、運転席14に着座した乗員Pの視線を検知できるように構成されている。さらに、車室内の周囲には、表示装置28が設けられており、この表示装置28によって障害物Bの方向や障害物Bの詳細情報が表示される。このように車室内の周囲に表示装置を設けることで、一方向のみに障害物Bの情報を表示させる構成と比較して、乗員Pが車両前方から視線を外している場合であっても、障害物Bの情報を効果的に認識させることができる。
また、本実施形態に係る表示装置28は、図2に示されるように、障害物Bが存在する第1方向Aと乗員Pの視線方向である第2方向A2とが予め設定された範囲(0度以上15度未満)から外れる場合には、障害物Bが存在する方向を矢印等で表示させる。これにより、乗員Pが迅速に障害物Bの存在する方向を認識することができる。
さらに、図3に示されるように、第1方向A1と第2方向A2とが予め設定された範囲内である場合には、障害物Bが存在する方向の表示に代えて、障害物Bの詳細情報を第2方向A2に表示させる。これにより、障害物Bが存在する方向の表示が無くなるため、車両外側の障害物Bを視認し易くなる。また、乗員Pが障害物Bの詳細情報を迅速に把握することができる。
以上、本発明の実施形態に係る車両用表示システム10について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、本実施形態では、上記表1で示したように、第1方向A1と第2方向A2とがなす角度に応じて、矢印アイコン又は流れアイコンの色を赤や橙で表示させる構成としたが、これに限定されない。すなわち、視線方向が障害物に近づくに赤色が薄くなるように表示してもよく、他の色にしてもよい。また、前側表示部30、右側表示部32及び左側表示部34の3つの表示部の全てを同じ色に表示してもよく、異なる色に表示してもよい。例えば、図2において、乗員Pが見ている前側表示部30の右側部分及び右側表示部32の前部分を赤で表示させつつ、前側表示部30の左側部分及び左側表示部34を橙で表示させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、矢印アイコン又は流れアイコン自体の色を変化させたが、これに限定されない。例えば、矢印アイコンや流れアイコン自体は白又は黒で表示させ、周囲の色を赤や橙で表示させてもよい。
さらに、本実施形態では、第2方向に表示させる障害物Bの詳細情報として距離及び種類の少なくとも一方を表示させる構成としたが、これに限定されない。例えば、障害物Bの移動している方向や、障害物Bの大きさなどを表示させるようにしてもよい。また、表示に加えて、音声などで乗員Pへ報せる構成としてもよい。
10 車両用表示システム
12 車両
14 運転席
20 障害物検知センサ
26 視線検知センサ
28 表示装置
A1 第1方向
A2 第2方向
B 障害物
P 乗員
12 車両
14 運転席
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26 視線検知センサ
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A1 第1方向
A2 第2方向
B 障害物
P 乗員
Claims (1)
- 車両の周囲の障害物を検知する障害物検知センサと、
運転席に着座した乗員の視線方向を検知する視線検知センサと、
車室内の周囲に設けられ、前記障害物検知センサによって検知された障害物の方向である第1方向と、前記視線検知センサによって検知された乗員の視線方向である第2方向とが予め設定された範囲から外れる場合には、障害物が存在する方向を表示させ、前記第1方向と前記第2方向とが予め設定された範囲内である場合には、障害物が存在する方向の表示に代えて前記第2方向に障害物の詳細情報を表示させる表示装置と、
を有する車両用表示システム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2018019564A JP2019137112A (ja) | 2018-02-06 | 2018-02-06 | 車両用表示システム |
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JP2018019564A JP2019137112A (ja) | 2018-02-06 | 2018-02-06 | 車両用表示システム |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019137112A true JP2019137112A (ja) | 2019-08-22 |
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JP2018019564A Pending JP2019137112A (ja) | 2018-02-06 | 2018-02-06 | 車両用表示システム |
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2018
- 2018-02-06 JP JP2018019564A patent/JP2019137112A/ja active Pending
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