JP2019136831A - 保持装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に、工具を保持する保持装置が開示されている。特許文献1に開示されている保持装置は、軸方向に沿って延在する筒状部材(「コレット」と呼ばれている)を有している。筒状部材は、内周面および外周面と、内周面により形成される内側空間を有している。筒状部材には、軸方向一方側の端面から軸方向に沿って延在し、内周面と外周面を連通する複数のスリット(「すりわり」と呼ばれている)が、周方向に沿って離間して形成されている。複数のスリットにより、軸方向一方端が自由端とされ、軸方向他方端が固定端とされた複数の保持片が形成される。
特許文献1に開示されている保持装置では、工具の後端部(「シャンク部」と呼ばれている)を筒状部材の内側空間に挿入した状態で、筒状部材の先端側の外周面を加圧する。これにより、各保持片の自由端側が径方向内側に弾性変形し(縮径し)、工具が保持(挟持)される。筒状部材の先端側の外周面への加圧を解除すると、各保持片の自由端側が径方向外側に弾性復帰し(拡開し)、工具の保持(挟持)が解除される。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、被保持部材を安定して保持することができる保持装置を提供することを目的とする。
保持部材は、本体部材に着脱自在に取付けられる取付け部を有する。取付け部は、軸方向に沿って離間して設けられている第1の取付け部と第2の取付け部を有している。
「保持部材の第1の取付け部と第2の取付け部が、本体部材に着脱自在に取付けられている」という記載は、「保持部材の第1の取付け部と第2の取付け部が、径方向に沿った移動が規制された状態で、本体部材に着脱自在に取付けられている」構成を示している。例えば、被保持部材の被保持部材内周面により形成される被保持部材内側空間に保持部材が挿入され、保持部材の保持部材内周面により形成される保持部材内側空間に本体部材が挿入される場合には、本体部材外周面の、保持部材の第1の取付け部および第2の取付け部が配置される領域に対応する本体部材外周面部分の外径が、保持部材内周面の、第1の取付け部および第2の取付け部に対応する保持部材内周面部分の内径より僅かに小さく設定される。あるいは、本体部材の本体部材内周面により形成される本体部材内側空間に保持部材が挿入され、保持部材の保持部材内周面により形成される保持部材内側空間に被保持部材が挿入される場合には、本体部材内周面の、保持部材の第1の取付け部および第2の取付け部が配置される領域に対応する本体部材内周面部分の内径が、保持部材外周面の、第1の取付け部および第2の取付け部に対応する保持部材外周面部分の外径より僅かに大きく設定される。
また、保持部材は、第1の取付け部と第2の取付け部の間に、周方向に沿って離間して形成され、軸方向に沿って延在する複数のスリットを有する。複数のスリットにより、軸方向に沿って延在し、第1の取付け部と第2の取付け部に連設されている複数の保持片が形成される。すなわち、保持部材は、軸方向一方端および軸方向他方端が固定端とされた複数の保持片を有する。
各保持片は、中央に、径方向に沿って弾性変形可能な保持部を有しているとともに、第1の取付け部と保持部の間および保持部と第2の取付け部の間に、軸方向に沿って弾性変形可能な第1の伸縮部および第2の伸縮部を有している。好適には、保持部および第1の伸縮部と第2の伸縮部は、第1の取付け部と第2の取付け部が本体部材に取付けられている状態において弾性変形可能に構成される。保持部は、径方向に沿って弾性変形可能であればよく、径方向および軸方向に沿って弾性変形可能であってもよい。また、第1の伸縮部および第2の伸縮部は、軸方向に沿って弾性変形可能であればよく、軸方向および径方向に沿って弾性変形可能であってもよい。
本発明の保持装置は、被保持部材内側空間に保持部材を挿入するとともに、保持部材内側空間に本体部材を挿入し、保持部材の各保持片の保持部を径方向外側に弾性変形させることによって被保持部材内周面を保持する保持装置として構成することができる。あるいは、本体部材内側空間に保持部材を挿入するとともに、保持部材内側空間に被保持部材を挿入し、保持部材の各保持片の保持部を径方向内側に弾性変形させることによって被保持部材外周面を保持する保持装置として構成することができる。
好適には、保持部材の保持部を径方向外側あるいは径方向内側に弾性変形させる力を発生する力発生部が設けられる。力発生部としては、液体の圧力等を利用する公知の力発生部を用いることができる。
本発明では、保持部材は、軸方向両端が固定端とされた複数の保持片を有しているとともに、各保持片は、中央に、径方向に沿って弾性変形可能な保持部を有しているとともに、第1の取付け部と保持部および保持部と第2の取付け部の間に、軸方向に沿って弾性変形可能な第1の伸縮部および第2の伸縮部を有しているため、被保持部材を安定して保持することができる。
本発明の他の形態では、保持部材は、保持部材内周面と保持部材外周面を有している。第1の伸縮部は、保持部材内周面と保持部材外周面との間に、軸方向および径方向に沿って延在する少なくとも1つの第1の部材を有している。また、第2の伸縮部は、保持部材内周面と保持部材外周面との間に、軸方向および径方向に沿って延在する少なくとも1つの第2の部材を有している。そして、第1の部材および第2の部材は、保持部が径方向に沿って弾性変形する際に、軸方向に沿って弾性変形するように構成されている。
本形態では、軸方向に沿って弾性変形可能な第1の伸縮部および第2の伸縮部を有する保持部材を簡単に構成することができる。
本発明の他の形態では、第1の伸縮部は、保持部材内周面と保持部材外周面のうちの一方に形成され、周方向に沿って延在する少なくとも1つの第1の溝と、保持部材内周面と保持部材外周面のうちの他方に形成され、周方向に沿って延在する少なくとも1つの第2の溝を有している。そして、第1の部材は、第1の溝と第2の溝の間に形成されている。好適には、第1の溝と第2の溝は、第1の溝と第2の溝の間に薄肉状の第1の部材が形成されるように、軸方向に沿って離間する位置に形成される。また、第2の伸縮部は、保持部材内周面と保持部材外周面のうちの一方に形成され、周方向に沿って延在する少なくとも1つの第3の溝と、保持部材内周面と保持部材外周面のうちの他方に形成され、周方向に沿って延在する少なくとも1つの第4の溝を有している。そして、第2の部材は、第3の溝と第4の溝の間に形成されている。好適には、第3の溝と第4の溝は、第3の溝と第4の溝の間に薄肉状の第2の部材が形成されるように、軸方向に沿って離間する位置に形成される。
第1〜第4の溝は、好適には、保持部材に形成された周方向に沿って延在する溝を、複数のスリットによって区分した溝部分により構成される。第1〜第4の溝の断面は、三角形形状や四角形形状等の種々の形状に形成することができる。なお、第1〜第4の溝の断面を四角形形状に形成する場合には、第1の溝と第2の溝の間および第3の溝と第4の溝の間に、軸方向および径方向に沿って延在する第1の部材および第2の部材が形成されるように、第1の溝と第2の溝との間の軸方向に沿った間隔および第3の溝と第4の溝との間の軸方向に沿った間隔が設定される。
本形態では、軸方向に沿って弾性変形可能な第1の伸縮部および第2の伸縮部を有する保持部材をより簡単に構成することができる。
本発明の他の形態では、被保持部材は、被保持部材内周面を有しているとともに、被保持部材内周面により形成される被保持部材内側空間を有している。また、保持部材は、保持部材内周面と保持部材外周面を有しているとともに、保持部材内周面により形成される保持部材内側空間を有している。また、本体部材は、本体部材外周面を有している。
本形態では、被保持部材内側空間に保持部材が挿入され、保持部材内側空間に本体部材が挿入される。
また、本形態では、保持部材内周面の、第1の取付け部および第2の取付け部に対応する保持部材内周面部分の少なくとも一部が、本体部材外周面に着脱自在に取付けられる。好適には、本体部材外周面の、保持部材の第1の取付け部および第2の取付け部が配置される領域に対応する本体部材外周面部分の外径が、保持部材内周面の、第1の取付け部および第2の取付け部に対応する保持部材内周面部分の内径より僅かに小さく設定される。
さらに、本体部材外周面の、保持部材の保持部に対応する本体部材外周面部分を径方向に沿って外側に弾性変形させる力を発生する力発生部を有する。力発生部としては、流体の圧力等を利用する公知の力発生部を用いることができる。
力発生部から発生する力が増加すると、本体部材外周面の、保持部材の保持部に対応する本体部材外周面部分および保持部材の保持部が径方向に沿って外側に弾性変形するとともに、保持部材の第1の伸縮部および第2の伸縮部が軸方向に沿って弾性変形する。これにより、保持部材外周面の、保持部に対応する保持部材外周面部分の少なくとも一部が被保持部材内周面に当接し、被保持部材が保持される。
なお、本体部材は、単一の部材によって構成することもできるし、複数の部材を組み付けて構成することもできる。例えば、本体部と挿入部を組み付けて構成することができる。
本形態は、被保持部材の被保持部材内周面を保持する際に好適に用いることができる。
本発明の他の形態では、被保持部材は、被保持部材外周面を有している。また、保持部材は、保持部材内周面と保持部材外周面を有しているとともに、保持部材内周面により形成される保持部材内側空間を有している。また、本体部材は、本体部材内周面を有しているとともに、本体部材内周面により形成される本体部材内側空間を有している。
本形態では、本体部材内側空間に保持部材が挿入され、保持部材内側空間に被保持部材が挿入される。
また、本形態では、保持部材外周面の、第1の取付け部および第2の取付け部に対応する保持部材外周面部分の少なくとも一部が、本体部材内周面に着脱自在に取付けられる。好適には、本体部材内周面の、保持部材の第1の取付け部および第2の取付け部が配置される領域に対応する本体部材内周面部分の内径が、保持部材外周面の、第1の取付け部および第2の取付け部に対応する保持部材外周面部分の外径より僅かに大きく設定される。
さらに、本体部材内周面の、保持部材の保持部に対応する本体部材内周面部分を径方向に沿って内側に弾性変形させる力を発生する力発生部を有する。力発生部としては、流体の圧力等を利用する公知の力発生部を用いることができる。
力発生部から発生する力が増加すると、本体部材内周面の、保持部材の保持部に対応する本体部材内周面部分および保持部材の保持部が径方向に沿って内側に弾性変形するとともに、保持部材の第1の伸縮部および第2の伸縮部が軸方向に沿って弾性変形する。これにより、保持部材内周面の、保持部に対応する保持部材内周面部分の少なくとも一部が被保持部材外周面に当接し、被保持部材が保持される。
なお、本体部材は、単一の部材によって構成することもできるし、複数の部材を組み付けて構成することもできる。例えば、本体部とスリーブを組み付けて構成することができる。
本形態は、被保持部材の被保持部材外周面を保持する際に好適に用いることができる。
本明細書では、図1および図6において、Xで示されている方向(左右方向)を、「軸方向」あるいは「本体部材や保持部材の延在方向」といい、X1で示されている方向(右側)を、「軸方向一方側」あるいは「先端側」といい、X2で示されている方向(左側)を、「軸方向他方側」あるいは「後端側」という。勿論、「軸方向一方側」および「軸方向他方側」を、逆方向に設定することもできる。また、軸方向と直交する断面(図3、図7)において、本体部材や保持部材の中心点(中心線)Pを中心とする円弧に沿った方向を「周方向」といい、中心点(中心線)Pを通る線の方向を「径方向」という。
図1は、本実施形態の保持装置100の概略構成を示す図である。また、図2は、保持装置100の要部(本体部材、保持部材)の平面図であり、図3は、図2を矢印III−III方向から見た断面図であり、図4は、図3を矢印IV−IV方向から見た断面図である。なお、図1の部分断面は、図3に示されている矢印I−I方向から見た図である。
保持部材140は、軸方向に沿って延在する筒状に形成され、保持部材内周面141と保持部材外周面142を有している。保持部材内周面141によって、保持部材140の内側に保持部材内側空間140a(図示省略)が形成される。保持部材140は、軸方向一方側および軸方向他方側に保持部材端面143および144を有している。
第1の取付け部140Aおよび第2の取付け部140Eは、本体部材110に着脱自在に取付けられる部分であり、それぞれ保持部材140の軸方向一方端側および軸方向他方端側に設けられている。「第1の取付け部140Aおよび第2の取付け部140Eが、本体部材110に着脱自在に取付けられる」という記載は、「第1の取付け部140Aおよび第2の取付け部140Eが、径方向に沿った移動が規制されている状態で、本体部材110に着脱自在に取付けられる」構成を示している。この点については後述する。
保持部140Cは、被保持部材200を保持する部分である。保持部140Cは、第1の取付け部140Aと第2の取付け部140Eの間に設けられ、径方向に沿って弾性変形可能である。本実施形態では、保持部140Cは、径方向に沿って外側(以下、「径方向外側」という)に弾性変形可能に構成されている。保持部140Cは、被保持部材200を強固に保持可能とするために、軸方向に沿って所定の長さを有している。
第1の伸縮部140Bおよび第2の伸縮部140Dは、保持部140Cの径方向に沿った弾性変形を容易とする部分である。第1の伸縮部140Bおよび第2の伸縮部140Dは、それぞれ第1の取付け部140Aと保持部140Cの間および保持部140Cと第2の取付け部140Eの間に設けられている。第1の伸縮部140Bおよび第2の伸縮部140Dは、軸方向に沿って弾性変形可能に構成されている。保持部140Cが径方向に沿って弾性変形する際に、第1の伸縮部140Bおよび第2の伸縮部140Dが軸方向に沿って弾性変形することによって、保持部140Cの中央部における径方向に沿った弾性変形量と保持部140Cの両端部における径方向に沿った弾性変形量との差が小さくなり、被保持部材200を安定して保持することができる。
保持部140Cが、本発明の「保持部」に対応し、第1の取付け部140Aおよび第2の取付け部140Eが、それぞれ本発明の「保持部に対して軸方向一方側に設けられる第1の取付け部」および「保持部に対して軸方向他方側に設けられる第2の取付け部」に対応し、第1の伸縮部140Bおよび第2の伸縮部140Dが、それぞれ本発明の「第1の取付け部と保持部の間に設けられる第1の伸縮部」および「保持部と第2の取付け部の間に設けられる第2の伸縮部」に対応する。
スリット149が、本発明の「スリット」に対応し、保持片140Pが、本発明の「保持片」に対応する。
なお、本実施形態では、各保持片140Pが、保持部140C、第1の伸縮部140Bおよび第2の伸縮部140Eを有している。
保持部材内周面部分141aおよび141eは、保持部材内周面141の、第1の取付け部140Aおよび第2の取付け部140Eに対応する領域に形成されている。
本実施形態では、保持部材内周面部分141aおよび141eの内径は、本体部材110を構成する本体部120の本体部外周面122の外径より僅かに大きく設定されている。これにより、本体部材110は、保持部材内側空間140a内に挿入可能である。また、本体部材110が保持部材内側空間140a内に挿入された状態において、保持部材内周面部分141aおよび141eの内径と本体部外周面122の外径との差(隙間)によって、保持部材140の第1の取付け部140Aおよび第2の取付け部140Eの径方向に沿った移動が規制される。保持部材内周面部分141aおよび141eの内径と本体部外周面122の外径との差(隙間)は、本体部材110を保持部材内側空間140a内に挿入可能な範囲内で、できるだけ小さく設定するのが好ましい。
本実施形態では、保持部材内周面部分141aおよび141eの内径を、本体部材110を構成する本体部120の本体部外周面122の外径より僅かに大きく設定することによって、本発明の「本体部材が保持部材内側空間に挿入された状態において、保持部材内周面の、第1の取付け部および第2の取付け部に対応する保持部材内周面部分の少なくとも一部が、本体部材外周面に着脱自在に取付けられる」構成、すなわち、「保持部材の第1の取付け部および第2の取付け部が、本体部材に着脱自在に取付けられる」構成を達成している。また、本体部材110を構成する本体部120の本体部外周面122が、本発明の「本体部材外周面の、保持部材の第1の取付け部および第2の取付け部が配置される領域に対応する本体部材外周面部分」に対応する。
なお、保持部材内周面部分141aおよび141eは、第1の取付け部140Aおよび第2の取付け部140Eに対応する領域の少なくとも一部に形成されていればよい。
本実施形態では、溝146A、146Bは、保持部材140に形成された周方向に沿って延在する溝を、複数のスリット149によって区分した溝部分により構成されている。
保持部材内周面部分141cは、保持部140Cに対応する領域に形成されている。なお、保持部材内周面部分141cは、保持部140Cに対応する領域の少なくとも一部に形成されていればよい。
溝146Aが、本発明の「第1の溝」に対応し、溝146Bが、本発明の「第3の溝」に対応する。
保持部材外周面部分142aおよび142iは、第1の取付け部140Aおよび第2の取付け部140Eに対応する領域に形成されている。
保持部材外周面部分142bおよび142hは、第1の伸縮部140Bおよび第2の伸縮部140Dに対応する領域に形成されている。保持部材外周面部分142bおよび142hは、保持部材外周面部分142aおよび142iから保持部材内周面141側に窪んでいるとともに、周方向に沿って延在する溝147Aおよび147Bを形成する溝形成面である。本実施形態では、溝147A(147B)の断面は、軸方向一方側の内壁面142b1(142h1)および軸方向他方側の内壁面142b2(142h2)を有する三角形形状に形成されている。すなわち、溝147Aおよび147Bは、軸方向に沿った間隔が、保持部材外周面142側(開口側)から保持部材内周面141側(底部側)に向けて徐々に小さくなる三角形形状の断面を有している。勿論、溝147Aおよび147Bの断面形状は、これに限定されない。
なお、保持部材外周面部分142bおよび142hは、第1の伸縮部140Bおよび第2の伸縮部140Dに対応する領域の少なくとも一部に形成されていればよい。
本実施形態では、溝147A、147Bは、保持部材140に形成された周方向に沿って延在する溝を、複数のスリット149によって区分した溝部分により構成されている。
保持部材外周面部分142c〜142gは、保持部140Cに対応する領域に形成されている。本実施形態では、保持部140Cに対応する領域に、保持部材外周面部分142d〜142fによって、保持部材外周面部分142cおよび142gより径方向外側に突出するフランジ(突出部)145が形成されている。フランジ145を形成する保持部材外周面部分142eは、被保持部材200の被保持部材内周面201に当接する当接面として作用する。保持部材外周面部分142eは、保持部140Cに対応する領域の少なくとも一部に形成されていればよい。
なお、溝146Aと147A(溝146Bと147B)は、軸方向に沿って離間する位置に形成される。
溝147Aが、本発明の「第2の溝」に対応し、溝147Bが、本発明の「第4の溝」に対応する。
第1の伸縮部140Bおよび第2の伸縮部140Dは、軸方向に沿って弾性変形可能な第1の部材148Aおよび第2の部材148Bを有している。
本実施形態では、第1の部材148Aは、保持部材内周面141側に形成されている溝146Aと、保持部材外周面142側に、溝146Aに対して軸方向他方側に離間する位置に形成されている溝147Aの間に、軸方向および径方向に沿って延在するように形成されている。具体的には、第1の部材148Aは、溝146Aの軸方向他方側の内壁面141b2と溝147Aの軸方向一方側の内壁面142b1の間に形成され、軸方向に沿って軸方向他方側(図4において左側)から軸方向一方側(図4において右側)に向かうにしたがって、中心線Pからの距離が大きくなるように傾斜している。
また、第2の部材148Bは、保持部材内周面141側に形成されている溝146Bと、保持部材外周面142側に、溝146Bに対して軸方向一方側に離間する位置に形成されている溝147Bの間に、軸方向および径方向に沿って延在するように形成されている。具体的には、第2の部材148Bは、溝146Bの軸方向一方側の内壁面141d1と溝147Bの軸方向他方側の内壁面142h2の間に形成され、軸方向に沿って軸方向一方側(図4において右側)から軸方向他方側(図4において左側)に向かうにしたがって、中心線Pからの距離が大きくなるように傾斜している。
なお、第1の部材148Aおよび第2の部材148Bは、軸方向に沿った弾性変形を可能とするために、薄肉状に形成されている。
第1の部材148Aが、本発明の「第1の部材」に対応し、第2の部材148Bが、本発明の「第2の部材」に対応する。
なお、第1の部材148Aおよび第2の部材148Bの傾斜方向および傾斜角度は、保持部140Cの径方向に沿った弾性変形が容易となるように軸方向に沿って弾性変形可能な範囲内で適宜設定可能である。
本実施形態では、スリット149は、図2、図3に示されているように、第1のスリット部分149aと第2のスリット部分149bを有している。第1のスリット部分149aは、フランジ145(保持部材外周面部分142d〜142fにより囲まれている部分)を除く部分に形成され、第2のスリット部分149bは、フランジ145の部分に形成されている。第2のスリット部分149bは、第1のスリット部分149aの幅(周方向に沿った間隔)より大きい幅を有している。
なお、フランジ145を省略することもできる。この場合、スリット149の幅は均一に設定される。
本体部120は、軸方向に沿って延在する筒状に形成され、本体部内周面121と本体部外周面122を有している。本体部内周面121によって、本体部120の内側に本体部内側空間120aが形成される。本体部120は、軸方向一方側および軸方向他方側に本体部端面123および124を有している。
本体部内周面121は、本体部内周面部分121a〜121cを有している。本実施形態では、本体部内周面部分121a、121cは、軸方向と直角な断面で見て、中心点(中心線)Pを中心とする円形形状を有している。
本体部内周面部分121bは、本体部内周面部分121aおよび121cから本体部外周面122側に窪むように(内径が大きくなるように)形成されている。本体部内周面部分121bは、本体部材110が保持部材内側空間140a内に挿入され、保持部材120の第1の取付け部140Aおよび第2の取付け部140Eが本体部材110に着脱自在に取付けられている状態において、保持部材140の保持部140Cに対応する領域に配置される。
本体部外周面122は、軸方向と直角な断面で見て、中心点(中心線)Pを中心とする円形形状を有している。
本体部外周面122の本体部外周面部分122cと本体部内周面121の本体部内周面部分121bによって、薄肉状の押圧部120Aが形成される。
本実施形態では、挿入部外周面部分132cは、軸方向と直角な断面で見て、中心点(中心線)Pを中心とする円形形状を有している。挿入部材130は、挿入部外周面部分132cが本体部内周面部分121bと対向するように、本体部内側空間120a内に挿入される。そして、挿入部130が本体部内側空間120aに挿入された状態で、本体部内周面部分121aおよび121cは、挿入部外周面部分132cにロウ付けされる。これにより、本体部内周面部分121bと挿入部外周面部分132cの間に、加圧空間125が形成される。なお、挿入部130には、加圧空間125に連通する流体通路135が形成されている。流体通路135を介して加圧空間125内に加圧媒体を供給することによって、加圧空間125内の圧力が上昇する。また、流体通路135を介して加圧空間125から加圧媒体を抜くことによって、加圧空間125内の圧力が低下する。加圧媒体としては、好適には、油等の流体が用いられる。
挿入部外周面部分132d〜132fによって、挿入部外周面部分132cから径方向外側に突出するフランジが形成されている。このフランジには、位置決め部材150が固定される。位置決め部材150によって、本体部材110に対する保持部材140および被保持部材200の軸方向に沿った位置が規定される。すなわち、本体部材110の押圧部120Aに対応する位置に、保持部材140の保持部140Cおよび被保持部材200の被保持部材内周面201が配置される。本体部材110に対する保持部材140の位置決めは、保持部材140の軸方向他方側の保持部材端面144を挿入部130の挿入部外周面部分132dに当接させることによって行うこともできる。
なお、挿入部130は、図示していない工作機械の主軸等に連結される。
本体部材110を構成する本体部120の外側に保持部材140を配置し(保持部材内側空間140a内に本体部材110を挿入し)、保持部材140の第1の取付け部140Aおよび第2の取付け部140Eを本体部材110に着脱自在に取付ける。そして、保持部材140の保持部140Cが径方向に弾性変形していない状態で、保持部材140の保持部140C(保持部材外周面部分142e)の外側に被保持部材200を配置する(被保持部材内側空間200a内に保持部材140を配置する)。この時、本体部材110の押圧部120Aに対応する位置に、保持部材140の保持部140Cおよび被保持部材200の被保持部材内周面201が配置される。なお、被保持部材200に対して保持部材140および本体部材110を配置する順序は適宜変更可能である。
次に、流体通路135を介して加圧空間125内に加圧媒体を供給することによって加圧空間125内の圧力を高め、保持部140Cに対応する本体部内周面部分121bに印加される圧力を高める。これにより、本体部120の押圧部120Aが径方向外側に弾性変形し、押圧部120Aを形成する本体部内周面部分121bと本体部外周面部分122cが、図5に実線で示されている状態から、破線で示されている状態に弾性変形する。さらに、押圧部120Aが径方向外側に弾性変形することによって、保持部140Cに対応する領域に形成されているフランジ145が径方向外側に弾性変形する。そして、フランジ145を形成する保持部材外周面部分142eが実線で示されている状態から破線で示されている状態に弾性変形すると、保持部材外周面部分142eの少なくとも一部が被保持部材内周面201に当接する。保持部材外周面部分142eが被保持部材内周面201に当接した状態で、加圧空間125内の圧力がさらに高められると、フランジ145が径方向外側にさらに弾性変形する。これにより、保持部材140の保持部材外周面部分142eによって被保持部材200の被保持部材内周面201が強固に保持される。
被保持部材200の保持を解除する際には、加圧空間125内の圧力を低下させて、押圧部120Aを弾性変形前の状態に復帰させる。
また、保持部材140の保持部140Cを径方向外側に弾性変形させる構成は、油圧を利用する構成に限定されない。
第1の実施形態では、被保持部材の被保持部材内周面を保持したが、本実施形態では、被保持部材の被保持部材外周面を保持する。
保持部材340は、軸方向に沿って延在する筒状に形成され、保持部材内周面341と保持部材外周面342を有している。保持部材内周面341によって、保持部材340の内側に保持部材内側空間340aが形成される。保持部材340は、軸方向一方側および軸方向他方側に保持部材端面343および344を有している。
そして、保持部材340の保持部340Cが径方向に沿って内側に弾性変形することによって、被保持部材400の被保持部材外周面402が保持される。
また、保持部材340は、第1の実施形態の保持部材140と同様に、周方向に沿って離間して設けられ、第1の取付け部340Aと第2の取付け部340Eの間に軸方向に沿って延在する複数のスリット349を有している。複数のスリット349によって、軸方向に沿って延在し、軸方向両端(第1の取付け部340A側の軸方向一方端、第2の取付け部340E側の軸方向他方端)が固定端とされた複数の保持片340Pが形成される。
保持部340Cが、本発明の「保持部」に対応し、第1の取付け部340Aおよび第2の取付け部340Eが、それぞれ本発明の「第1の取付け部」および「第2の取付け部」に対応し、第1の伸縮部340Bおよび第2の伸縮部340Dが、それぞれ本発明の「第1の伸縮部」および「第2の伸縮部」に対応する。また、スリット349が、本発明の「スリット」に対応し、保持片340Pが、本発明の「保持片」に対応する。
保持部材内周面部分341aおよび341jは、第1の取付け部340Aおよび第2の取付け部340Eに対応する領域に形成されている。保持部材内周面部分341eは、保持部340Cに対応する領域に形成されている。
また、保持部材内周面部分341b〜341dおよび341f〜341hは、第1の伸縮部340Bおよび第2の伸縮部340Dに対応する領域に形成されている。保持部材内周面部分341bと341dは、保持部材内周面部分341cから保持部材外周面342側に窪んでいるとともに、周方向に沿って延在する溝346Aと346Bを形成する溝形成面である。また、保持部材内周面部分341fと341hは、保持部材内周面部分341gから保持部材外周面342側に窪んでいるとともに、周方向に沿って延在する溝346Cと346Dを形成する溝形成面である。保持部材内周面部分341bと341d(溝346Aと346B)および保持部材内周面部分341fと341h(溝346Cと346D)は、軸方向に沿って離間する位置に形成されている。
溝346A、346B、346C、346Dの断面は、第1の実施形態の溝146A、146Bと同様に、軸方向一方側の内壁面341b1、341d1、341f1、341h1および軸方向他方側の内壁面341b2、341d2、341f2、341h2を有する三角形形状に形成されている。
溝346A、346Bが、本発明の「第1の溝」に対応し、溝346C、346Dが、本発明の「第3の溝」に対応する。
保持部材外周面部分342aおよび342eは、第1の取付け部340Aおよび第2の取付け部340Eに対応する領域に形成されている。保持部材外周面部分342cは、保持部340Cに対応する領域に形成されている。
本実施形態では、保持部材外周面部分342aおよび342eの外径は、本体部材310を構成するスリーブ330のスリーブ内周面331の内径より僅かに小さくい設定されている。これにより、保持部材340は、スリーブ内側空間(本来部材内側空間)内に挿入可能である。また、保持部材340がスリーブ内側空間(本体部材内側空間)内に挿入された状態において、保持部材外周面部分342aおよび342eの外径とスリーブ内周面331(本体部材内周面)の内径との差(隙間)によって、保持部材340の第1の取付け部340Aおよび第2の取付け部340Eの径方向に沿った移動が規制される。保持部材外周面部分342aおよび342eの外径とスリーブ内周面331の内径との差(隙間)は、保持部材340をスリーブ内側空間(本体部材内側空間)内に挿入可能な範囲内で、できるだけ小さく設定するのが好ましい。
本実施形態では、保持部材外周面部分342aおよび342eの外径を、本体部材310を構成するスリーブ330のスリーブ内周面331(本体部材内周面)の内径より僅かに小さく設定することによって、本発明の「保持部材が本体部材内側空間に挿入された状態において、保持部材外周面の、第1の取付け部および第2の取付け部に対応する保持部材外周面部分の少なくとも一部が、本体部材内周面に着脱自在に取付けられる」構成、すなわち、「保持部材の第1の取付け部および第2の取付け部が、本体部材に着脱自在に取付けられる」構成を達成している。また、本体部材310を構成するスリーブ330のスリーブ内周面321が、本発明の「本体部材内周面の、保持部材の第1の取付け部および第2の取付け部が配置される領域に対応する本体部材内周面部分」に対応する。
溝347A、347Bの断面は、第1の実施形態の溝147A、147Bと同様に、軸方向一方側の内壁面342b1、342d1および軸方向他方側の内壁面342b2、342d2を有する三角形形状に形成されている。
溝347Aが、本発明の「第2の溝」に対応し、溝347Bが、本発明の「第4の溝」に対応する。
第1の伸縮部340Bは、軸方向に沿って弾性変形可能な第1の部材を有している。本実施形態では、第1の伸縮部340Bは、2つの第1の部材348A、348Bにより構成されている。
一方の第1の部材348Aは、保持部材内周面341側に形成されている溝346Aと、保持部材外周面342側に、溝346Aに対して軸方向他方側に離間する位置に形成されている溝347Aの間に、軸方向および径方向に沿って延在するように形成されている。具体的には、第1の部材348Aは、溝346Aの軸方向他方側の内壁面341b2と溝347Aの軸方向一方側の内壁面342b1の間に形成され、軸方向に沿って軸方向一方側(図8において右側)から軸方向他方側(図8において左側)に向かうにしたがって、中心線Pからの距離が小さくなるように傾斜している。
他方の第1の部材348Bは、保持部材外周面342側に形成されている溝347Aと、保持部材内周面341側に、溝347Aに対して軸方向他方側に離間する位置に形成されている溝346Bの間に、軸方向および径方向に沿って延在するように形成されている。具体的には、第1の部材348Bは、溝347Aの軸方向他方側の内壁面342b2と溝346Bの軸方向一方側の内壁面341d1の間に形成され、軸方向に沿って軸方向一方側から軸方向他方側に向かうにしたがって、中心線Pからの距離が大きくなるように傾斜している。
すなわち、第1の部材348Aと348Bは、軸方向に沿って交互に(ジグザグ状あるいは蛇腹状に)配置されている。
一方の第2の部材348Cは、保持部材内周面341側に形成されている溝346Cと、保持部材外周面342側に、溝346Cに対して軸方向他方側に離間する位置に形成されている溝347Bの間に、軸方向および径方向に沿って延在するように形成されている。具体的には、第2の部材348Cは、溝346Cの軸方向他方側の内壁面341f2と溝347Bの軸方向一方側の内壁面342d1の間に形成され、軸方向に沿って軸方向一方側から軸方向他方側に向かうにしたがって、中心線Pからの距離が小さくなるように傾斜している。
他方の第2の部材348Dは、保持部材外周面342側に形成されている溝347Bと、保持部材内周面341側に、溝347Bに対して軸方向他方側に離間する位置に形成されている溝346Dの間に、軸方向および径方向に沿って延在するように形成されている。具体的には、第2の部材348Dは、溝347Bの軸方向他方側の内壁面342d2と溝346Dの軸方向一方側の内壁面341h1の間に形成され、軸方向に沿って軸方向一方側から軸方向他方側に向かうにしたがって、中心線Pからの距離が大きくなるように傾斜している。
すなわち、第2の部材348Cと348Dは、軸方向に沿って交互に(ジグザグ状あるいは蛇腹状に)配置されている。
第1の部材348A、348Bが、本発明の「第1の部材」に対応し、第2の部材348C、348Dが、本発明の「第2の部材」に対応する。
第1の部材348A、348Bおよび第2の部材348C、348Dの傾斜方向および傾斜角度は、保持部340Cの径方向に沿った弾性変形が容易となるように軸方向に沿って弾性変形可能な範囲内で適宜設定可能である。
本体部320は、軸方向に沿って延在する筒状に形成され、本体部内周面321と本体部外周面322を有している。本体部内周面321によって、本体部320の内側に本体部内側空間320aが形成される。また、本体部320は、軸方向一方側に本体部端面323を有している。
本体部内周面321は、本体部内周面部分321a〜321cを有している。本実施形態では、本体部内周面部分321a、321cは、軸方向と直角な断面で見て、中心点(中心線)Pを中心とする円形形状を有している。本体部内周面部分321bは、内径が異なる本体部内周面部分321aと321cを接続する段差面として作用する。
スリーブ330は、軸方向に沿って延在する筒状に形成され、スリーブ内周面331とスリーブ外周面332を有している。また、スリーブ330は、軸方向一方側および軸方向他方側にスリーブ端面333および334を有している。
なお、本体部320は、図示していない工作機械の主軸等に連結される。
スリーブ外周面332は、スリーブ外周面部分332a〜332cを有している。本実施形態では、スリーブ外周面部分332a、332cは、軸方向と直角な断面で見て、中心点(中心線)Pを中心とする円形形状を有している。
スリーブ外周面部分332aおよび332cは、保持部材340がスリーブ内側空間(本体部材内側空間)内に挿入された状態において、保持部材340の第1の取付け部340Aおよび第2の取付け部340Eに対応する領域に形成されている。スリーブ外周面部分332bは、保持部材340の保持部340Cに対応する領域に形成されている。スリーブ外周面部分332bは、スリーブ外周面部分332aおよび332cからスリーブ内周面331側に窪むように(内径が小さくなるように)形成されている。
スリーブ内周面部分331cとスリーブ外周面部分332bによって、薄肉状の押圧部330Aが形成される。
これにより、保持部材340の第1の取付け部340Aおよび第2の取付け部340E(保持部材外周面部分342aおよび342e)が、本体部材310(スリーブ内周面331)に着脱自在に取付けられる。
本体部材310を構成するスリーブ330の内側に保持部材340を配置し(スリーブ内側空間内に保持部材340を挿入し)、保持部材340の第1の取付け部340Aおよび第2の取付け部340Eを本体部材310に着脱自在に取付ける。そして、保持部材340の保持部340Cが径方向に弾性変形していない状態で、工具400の工具シャンク部を、保持部材340の内側に軸方向一方側(図9において右側)から挿入する(保持部材内側空間内に工具400を挿入する)。好適には、保持部材340に対する工具シャンク部の軸方向に沿った位置を規定する位置決め機構が設けられる。
次に、流体通路325を介して加圧空間335内に加圧媒体を供給することによって加圧空間335内の圧力を高め、スリーブ外周面部分332bに印加される圧力を高める。これにより、押圧部330Aが径方向内側に弾性変形し、押圧部330Aを形成するスリーブ外周面部分332bとスリーブ内周面部分331cが、図9に実線で示されている状態から、破線で示されている状態に弾性変形する。さらに、押圧部330Aが径方向内側に弾性変形することによって、保持部340Cを形成する保持部材外周面部分342cおよび保持部材内周面部分341eが、図9に実線で示されている状態から破線で示されている状態に弾性変形し、保持部材内周面部分341eの少なくとも一部が工具400の工具外周面402に当接する。保持部材内周面部分341eが工具外周面402に当接した状態で、加圧空間335内の圧力がさらに高められると、保持部材内周面部分341eが径方向内側にさらに弾性変形する。これにより、保持部材340の保持部材内周面部分341eによって工具400の工具外周面402が強固に保持される。
さらに、複数の保持片は、保持部の軸方向両側に、軸方向に沿って弾性変形可能な第1の伸縮部および第2の伸縮部を有している。これにより、保持部の中央部における径方向に沿った弾性変形量と保持部の両端部における径方向に沿った弾性変形量との差を小さくすることができ、被保持部材をより安定して保持することができる。
また、保持部材340の保持部340Cを径方向内側に弾性変形させる構成は、油圧を利用する構成に限定されない。
第1の伸縮部を構成する第1の部材の数や第2の伸縮部を構成する第2の部材の数は、適宜変更可能である。第1の部材や第2の部材を複数設ける場合には、第1の部材や第2の部材を軸方向に沿って交互に(ジグザグ状あるいは蛇腹状に)配置するのが好ましい。
第1の伸縮部を構成する第1の部材の形状および第2の伸縮部を構成する第2の部材の形状は、適宜変更可能である。
第1の伸縮部および第2の伸縮部は、保持部の径方向に沿った弾性変形が容易となるように軸方向に沿って弾性変形可能であればよい。
スリットの数、すなわち、保持片の数は、適宜変更可能である。
保持部材に、被保持部材保持用のフランジを設けたが、被保持部材保持用のフランジは省略することもできる。
保持部材の保持部を径方向に沿って弾性変形させる力を発生する力発生部としては、公知の種々の構成の力発生部を用いることができる。
幅が異なる複数のスリット部分によりスリットを構成したが、スリットの形状は適宜変更可能である。
本体部材に対する保持部材および被保持部材の軸方向に沿った位置を規定する位置決め機構は、実施形態で説明した構成に限定されない。
本発明の保持装置は、工具あるいはワーク等の種々の被保持部材を保持する保持装置として用いることができる。
実施形態で説明した各構成は、単独で用いることもできるし、適宜選択した複数を組み合わせても用いることもできる。
110、310 本体部材
120、320 本体部
120a、320a 本体部内側空間
121、321 本体部内周面
121a、〜121c、321a〜321c 本体部内周面部分
122、322 本体部外周面
122c 本体部外周面部分
123、124、323 本体部端面
125、335 加圧空間
130 挿入部
132 挿入部材外周面
132a〜132g 挿入部外周面部分
135、325 流体通路
140、340 保持部材
140a、340a 保持部材内側空間
140A、340A 第1の取付け部
140B、340B 第1の伸縮部
140C、340C 保持部
140D、340D 第2の伸縮部
140E、340E 第2の取付け部
141、341 保持部材内周面
141a〜141e、341a〜341j 保持部材内周面部分
141b1、141b2、141d1、141d2、142b1、142b2、142h1、142h2、341b1、341b2、341d1、341d2、341f1、341f2、341h1、341h2、342b1、342b2、342d1、342d2 内壁面
142、342 保持部材外周面
142a〜142i、342a〜342e 保持部材外周面部分
143、144、343、344 保持部材端面
145 フランジ
146A、346A、346B 第1の溝
146B、347A 第3の溝
147A、346C、347D 第2の溝
147B、347B 第4の溝
148A、348A、348B 第1の部材
148B、348C、348D 第2の部材
149、349 スリット
149a 第1のスリット部分
149b 第2のスリット部分
150 位置決め部材
151 位置決め部材端面
200、400 被保持部材
201 被保持部材内周面
330 スリーブ
330a スリーブ内側空間
331 スリーブ内周面
331c スリーブ内周面部分
332 スリーブ外周面
332a〜332c スリーブ外周面部分
333、334 スリーブ端面
402 被保持部材外周面
Claims (5)
- 軸方向に沿って延在する本体部材と、軸方向に沿って延在する筒状の保持部材を備え、前記保持部材は、前記本体部材に着脱自在に取り付けられる取付け部と、周方向に沿って離間して形成され、軸方向に沿って延在する複数のスリットと、前記複数のスリットの間に形成され、前記取付け部に連設されている複数の保持片とを有し、前記複数の保持片が径方向に沿って弾性変形することによって被保持部材が保持されるように構成されている保持装置であって、
前記取付け部は、軸方向に沿って離間して設けられている第1の取付け部と第2の取付け部を有し、
前記複数のスリットは、前記第1の取付け部と前記第2の取付け部の間に軸方向に沿って延在し、
前記複数の保持片は、前記第1の取付け部と前記第2の取付け部に連設されているとともに、前記第1の取付け部と前記第2の取付け部の間に、径方向に沿って弾性変形可能な保持部を有し、前記第1の取付け部と前記保持部の間および前記保持部と前記第2の取付け部の間に、軸方向に沿って弾性変形可能な第1の伸縮部および第2の伸縮部を有していることを特徴とする保持装置。 - 請求項1に記載の保持装置であって、
前記保持部材は、保持部材内周面と保持部材外周面を有し、
前記第1の伸縮部は、前記保持部材内周面と前記保持部材外周面との間に、軸方向および径方向に沿って延在する少なくとも1つの第1の部材を有し、
前記第2の伸縮部は、前記保持部材内周面と前記保持部材外周面との間に、軸方向および径方向に沿って延在する少なくとも1つの第2の部材を有し、
前記第1の部材および前記第2の部材は、前記保持部が径方向に沿って弾性変形する際に、軸方向に沿って弾性変形するように構成されていることを特徴とする保持装置。 - 請求項2に記載の保持装置であって、
前記第1の伸縮部は、前記保持部材内周面と前記保持部材外周面のうちの一方に形成され、周方向に沿って延在する少なくとも1つの第1の溝と、前記保持部材内周面と前記保持部材外周面のうちの他方に形成され、周方向に沿って延在する少なくとも1つの第2の溝を有し、前記第1の部材は、前記第1の溝と前記第2の溝の間に形成され、
前記第2の伸縮部は、前記保持部材内周周面と前記保持部材外周面のうちの一方に形成され、周方向に沿って延在する少なくとも1つの第3の溝と、前記保持部材内周面と前記保持部材外周面のうちの他方に形成され、周方向に沿って延在する少なくとも1つの第4の溝を有し、前記第2の部材は、前記第3の溝と前記第4の溝の間に形成されていることを特徴とする保持装置。 - 請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の保持装置であって、
前記被保持部材は、被保持部材内周面を有しているとともに、被保持部材内周面により形成される被保持部材内側空間を有し、
前記保持部材は、保持部材内周面と保持部材外周面を有しているとともに、保持部材内周面により形成される保持部材内側空間を有し、
前記本体部材は、本体部材外周面を有し、
前記保持部材は、前記被保持部材内側空間に挿入され、
前記本体部材は、前記保持部材内側空間に挿入され、
前記本体部材が前記保持部材内側空間に挿入された状態において、前記保持部材内周面の、前記第1の取付け部および前記第2の取付け部に対応する保持部材内周面部分の少なくとも一部が、前記本体部材外周面に着脱自在に取付けられ、
さらに、前記本体部材外周面の、前記保持部材の前記保持部に対応する本体部材外周面部分を径方向に沿って外側に弾性変形させる力を発生する力発生部を有し、
前記力発生部により発生する力が増加すると、前記本体部材外周面部分および前記保持部材の前記保持部が径方向に沿って外側に弾性変形するとともに、前記保持部材の前記第1の伸縮部および前記第2の伸縮部が軸方向に沿って弾性変形し、前記保持部材外周面の、前記保持部に対応する保持部材外周面部分の少なくとも一部が前記被保持部材内周面に当接するように構成されていることを特徴とする保持装置。 - 請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の保持装置であって、
前記被保持部材は、被保持部材外周面を有し、
前記保持部材は、保持部材内周面と保持部材外周面を有しているとともに、前記保持部材内周面により形成される保持部材内側空間を有し、
前記本体部材は、本体部材内周面を有しているとともに、前記本体部材内周面により形成される本体部材内側空間を有し、
前記保持部材は、前記本体部材内側空間に挿入され、
前記被保持部材は、前記保持部材内側空間に挿入され、
前記保持部材が前記本体部材内側空間に挿入された状態において、前記保持部材外周面の、前記第1の取付け部および前記第2の取付け部に対応する保持部材外周面部分の少なくとも一部が、前記本体部材内周面に着脱自在に取付けられ、
さらに、前記本体部材内周面の、前記保持部材の前記保持部に対応する本体部材内周面部分を径方向に沿って内側に弾性変形させる力を発生する力発生部を有し、
前記力発生部により発生する力が増加すると、前記本体部材内周面部分および前記保持部材の前記保持部が径方向に沿って内側に弾性変形するとともに、前記保持部材の前記第1の伸縮部および前記第2の伸縮部が軸方向に沿って弾性変形し、前記保持部材内周面の、前記保持部に対応する保持部材内周面部分の少なくとも一部が前記被保持部材外周面に当接するように構成されていることを特徴とする保持装置。
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- 2018-02-13 JP JP2018023527A patent/JP2019136831A/ja active Pending
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