JP2019135219A - シート状化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】肌のさらさら感、肌のさらさら感の持続性、肌のきしみのなさ、及び肌のベタつきのなさに優れ、黒い衣服への白残りのなさが良好であるシート状化粧料の提供。【解決手段】シート状基材と、前記シート状基材に含浸された液体組成物とを含むシート状化粧料であって、前記液体組成物が、(A)25℃における動粘度が10万mm2/s以上1,000万mm2/s以下のジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm2/s以上1,000mm2/s以下のジメチルポリシロキサンとの混合物(A1)、及び25℃における動粘度が50mm2/s以上500mm2/s以下のジメチルポリシロキサン(A2)から選択される少なくともいずれかと、(B)多価アルコールと、(C)エタノールと、を含有するシート状化粧料である。【選択図】なし

Description

本発明は、シート状化粧料に関する。
従来より、シート状化粧料は広く用いられており、汗や皮脂、メイク汚れなどを除去し、身体の清拭に用いることが知られている。このようなシートタイプの化粧料には、肌のさらさら感を付与し、その効果を持続させるために親水性粉体を配合することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、粉体の肌への白残りを抑制するためにジメチルポリシロキサンを併用することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、これらの提案では、親水性粉体により、乾いた後の肌のさらさら感やその持続性は得られるが、肌のきしみ、黒い衣服への白残りが不十分であるという問題がある。また、ジメチルポリシロキサンには肌のさらさら感を付与する効果が認められるが、肌のきしみやベタつきが残るという問題がある。
したがって、肌のさらさら感、肌のさらさら感の持続性、肌のきしみのなさ、及び肌のベタつきのなさに優れ、黒い衣服への白残りのなさが良好であるシート状化粧料の開発が強く望まれているのが現状である。
特開2012−87117号公報 特開2013−121922号公報
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、肌のさらさら感、肌のさらさら感の持続性、肌のきしみのなさ、及び肌のベタつきのなさに優れ、黒い衣服への白残りのなさが良好であるシート状化粧料を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、シート状基材と、前記シート状基材に含浸された液体組成物とを含むシート状化粧料であって、前記液体組成物が、(A)25℃における動粘度が10万mm/s以上1,000万mm/s以下のジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm/s以上1,000mm/s以下のジメチルポリシロキサンとの混合物(A1)、及び25℃における動粘度が50mm/s以上500mm/s以下のジメチルポリシロキサン(A2)から選択される少なくともいずれかと、(B)多価アルコールと、(C)エタノールと、を含有することにより、肌のさらさら感、肌のさらさら感の持続性、肌のきしみのなさ、及び肌のベタつきのなさに優れ、黒い衣服への白残りのなさが良好となることを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> シート状基材と、前記シート状基材に含浸された液体組成物とを含むシート状化粧料であって、
前記液体組成物が、
(A)25℃における動粘度が10万mm/s以上1,000万mm/s以下のジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm/s以上1,000mm/s以下のジメチルポリシロキサンとの混合物(A1)、及び25℃における動粘度が50mm/s以上500mm/s以下のジメチルポリシロキサン(A2)から選択される少なくともいずれかと、
(B)多価アルコールと、
(C)エタノールと、を含有することを特徴とするシート状化粧料である。
<2> 前記(A)成分の含有量と、前記(B)成分の含有量との質量比(A/B)が、0.2以上6以下である前記<1>に記載のシート状化粧料である。
<3> 前記(A)成分の含有量が、0.2質量%以上0.8質量%以下であり、
前記(B)成分の含有量が、0.2質量%以上0.8質量%以下であり、
前記(C)成分の含有量が、20質量%以上30質量%以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載のシート状化粧料である。
<4> 前記(B)成分が、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセリンから選択される少なくともいずれかである前記<1>から<3>のいずれかに記載のシート状化粧料である。
<5> 前記シート状基材の疎水性繊維が、芯鞘型繊維からなる前記<1>から<4>のいずれかに記載のシート状化粧料である。
<6> 前記シート状基材が、(α)親水性繊維、及び(β)疎水性繊維からなり、
前記(α)成分の含有量と、前記(β)成分の含有量との質量比(α/β)が、60/40以上80/20以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載のシート状化粧料である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、肌のさらさら感、肌のさらさら感の持続性、肌のきしみのなさ、及び肌のベタつきのなさに優れ、黒い衣服への白残りのなさが良好であるシート状化粧料を提供することができる。
(シート状化粧料)
本発明のシート状化粧料は、液体組成物と、シート状基材とを含む。また、前記液体組成物は、前記シート状基材に含浸される。
<液体組成物>
前記液体組成物は、(A)ジメチルポリシロキサンと、(B)多価アルコールと、(C)エタノールと、を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
<<(A)ジメチルポリシロキサン>>
前記(A)成分のジメチルポリシロキサンは、25℃における動粘度が10万mm/s以上1,000万mm/s以下のジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm/s以上1,000mm/s以下のジメチルポリシロキサンとの混合物(A1)、及び25℃における動粘度が50mm/s以上500mm/s以下のジメチルポリシロキサン(A2)から選択される少なくともいずれかであり、肌のさらさら感、及び肌のさらさら感の持続性を向上させるために含有される。
前記(A1)成分の25℃における動粘度が10万mm/s以上1,000万mm/s以下のジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm/s以上1,000mm/s以下のジメチルポリシロキサンとの混合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、肌のさらさら感、及び肌のさらさら感の持続性の点から、25℃における動粘度が10万mm/s以上100万mm/s以下のジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm/s以上100mm/s以下のジメチルポリシロキサンとの混合物が好ましい。
前記(A2)成分の25℃における動粘度が50mm/s以上500mm/s以下のジメチルポリシロキサンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、肌のさらさら感、及び肌のさらさら感の持続性の点から、25℃における動粘度が100mm/s以上300mm/s以下のジメチルポリシロキサンが好ましい。
前記(A)成分のジメチルポリシロキサンとしては、特に制限はなく、適宜市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、BELSIL DM3100E(25℃における動粘度が10万mm/s以上50万mm/s以下のジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm/sのジメチルシロキサンとの混合物)、BELSIL DM3101E(25℃における動粘度が10万mm/s以上50万mm/s以下のジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm/sのジメチルシロキサンとの混合物)、BELSIL DM3102E(25℃における動粘度が10万mm/s以上50万mm/s以下のジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm/sのジメチルシロキサンとの混合物)、BELSIL DM3800E(25℃における動粘度が数10万mm/sのジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm/sのジメチルシロキサンとの混合物)、BELSIL DM100(25℃における動粘度:100mm/s)、BELSIL DM350(25℃における動粘度:350mm/s)、BELSIL DM500(25℃における動粘度:500mm/s)(いずれも旭化成ワッカーシリコーン株式会社製);BY22−034(25℃における動粘度が1,000万mm/sのジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm/sのジメチルシロキサンとの混合物)、BY22−055(25℃における動粘度が1,000万mm/sのジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が20mm/sのジメチルシロキサンとの混合物)、BY22−060(25℃における動粘度が1,000万mm/sのジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が200m/sのジメチルシロキサンとの混合物)、BY22−080(25℃における動粘度:200mm/s)、SH200 C Fluid 50 CS(25℃における動粘度:50mm/s)、SH200 C Fluid 100 CS(25℃における動粘度:100mm/s)、SH200 C Fluid 200 CS(25℃における動粘度:200mm/s)、SH200 C Fluid 350 CS(25℃における動粘度:350mm/s)、SH200 C Fluid 500 CS(25℃における動粘度:500mm/s)(いずれも東レ・ダウコーニング株式会社製);KM−910(25℃における動粘度が350万mm/sのジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が200mm/sのジメチルシロキサンとの混合物)、KM−903(25℃における動粘度が600万mm/sのジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が200mm/sのジメチルシロキサンとの混合物)、KM−904(25℃における動粘度が600万mm/sのジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が200mm/sのジメチルシロキサンとの混合物)、X−52−2042(25℃における動粘度が600万mm/sのジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が200mm/sのジメチルシロキサンとの混合物)、KF−96A−100cs(25℃における動粘度:100mm/s)、KF−96A−200cs(25℃における動粘度:200mm/s)、KF−96A−300cs(25℃における動粘度:300mm/s)(いずれも信越化学工業株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記動粘度の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、ASTM インターナショナル D 445−46Tの規格に基づき、ウッベローデ粘度計により測定する方法などが挙げられる。
前記(A)成分のジメチルポリシロキサンの含有量としては、肌のさらさら感、及び肌のさらさら感の持続性の点から、前記液体組成物全量に対して、0.13質量%以上1.2質量%以下が好ましく、0.2質量%以上0.8質量%以下がより好ましい。前記含有量が、0.13質量%未満であると、肌のさらさら感、及び肌のさらさら感の持続性が不十分となることがある。前記含有量が、1.2質量%を超えると、肌のさらさら感、及び肌のさらさら感の持続性が不十分となることがある。
<<(B)多価アルコール>>
前記(B)成分の多価アルコールは、肌のさらさら感の持続性、及び肌のきしみのなさを向上させるために含有される。
前記(B)成分の多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、肌のさらさら感の持続性、及び肌のきしみのなさの点から、1,3−ブチレングリコールが好ましい。
前記(B)成分の多価アルコールとしては、特に制限はなく、適宜市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、1,3−ブチレングリコール(ダイセル化学工業株式会社製)、プロピレングリコール(AGC旭硝子株式会社製、株式会社ADEKA製)、濃グリセリンS(新日本理化株式会社製)などが挙げられる。
前記(B)成分の多価アルコールの含有量としては、肌のさらさら感の持続性、及び肌のきしみのなさの点から、前記液体組成物全量に対して、0.1質量%以上1.0質量%以下が好ましく、0.2質量%以上0.8質量%以下がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、肌のさらさら感の持続性、及び肌のきしみのなさが不十分となることがある。前記含有量が、1.0質量%を超えると、肌のさらさら感の持続性が不十分となることがある。
[質量比(A/B)]
前記(A)成分の含有量と、前記(B)成分の含有量との質量比(A/B)としては、肌のさらさら感の持続性、及び肌のベタつきのなさの点から、0.2以上6以下が好ましく、0.3以上4以下がより好ましい。前記質量比(A/B)が、0.2未満であると、肌のさらさら感の持続性、及び肌のベタつきのなさが不十分となることがある。前記質量比(A/B)が、6を超えると、肌のさらさら感の持続性、及び肌のベタつきのなさが不十分となることがある。
<<(C)エタノール>>
前記(C)成分のエタノールは、肌のきしみのなさ、及び肌のベタつきのなさを向上させるために含有される。
前記(C)成分のエタノールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無水エタノール、95体積%エタノール(規格値95.0体積%以上95.5体積%以下、無水エタノールとしての含有量)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記95体積%エタノールを使用した場合の、無水エタノール換算値(無水エタノールに換算した含有量(質量%))としては、下記の式(1)(独立行政法人医薬品医療機器総合機構発信文書038−1309.pdf)及び式(2)を用いて求めることができる。
・エタノールの質量%=体積%×0.79422(15℃における100体積%の比重)/d(15℃における比重) ・・・式(1)
=(95×0.79422)/0.81639
=92.42
・無水エタノールの含有量(質量%)=95体積%エタノール含有量(質量%)×92.42/100 ・・・式(2)
前記(C)成分のエタノールとしては、特に制限はなく、適宜市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、トレーサブル95 1級(日本アルコール産業株式会社製)などが挙げられる。
前記(C)成分のエタノールの含有量としては、肌のきしみのなさ、及び肌のベタつきのなさの点から、前記液体組成物全量に対して、15質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上30質量%以下がより好ましい。前記含有量が、15質量%未満であると、肌のベタつきのなさが不十分となることがある。前記含有量が、60質量%を超えると、肌のきしみのなさが不十分となることがある。
<<その他の成分>>
前記液体組成物には、更に必要に応じて、適宜選択したその他の成分を本発明の目的を妨げない範囲で含有することができる。前記その他の成分としては、シート状化粧料の液体組成物に通常用いられているものの中から適宜選択することができ、例えば、精製水、油分、前記(C)成分以外の低級アルコール、前記(B)成分以外の高級アルコール等のアルコール類、ラノリン誘導体、蛋白誘導体、アクリル樹脂分散液;ビタミン等の薬剤、殺菌剤、防腐剤、pH調整剤、酸化防止剤、金属封鎖剤、紫外線吸収剤、動植物抽出物又はその誘導体、色素、香料、顔料、粘土鉱物などが挙げられる。
<シート状基材>
前記シート状基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、(α)親水性繊維、及び(β)疎水性繊維からなることが好ましい。
前記シート状基材が、(α)親水性繊維、及び(β)疎水性繊維からなる繊維集合体である場合、前記親水性繊維の極性乃至は毛細管力の作用によって前記液体組成物を吸収することが可能となるので、前記液体組成物が一度に大量に放出されることがなく、徐々に放出される。
前記(α)成分の含有量と、前記(β)成分の含有量との質量比(α/β)としては、50/50以上90/10以下が好ましく、60/40以上80/20以下がより好ましい。
前記(α)親水性繊維としては、繊維を構成する物質が親水性であるもの、即ち、分子中に親水性官能基を有するものであってもよく、疎水性繊維の表面を親水化処理したものであってもよい。前記親水性官能基としては、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基などが挙げられる。
前記繊維を構成する物質が親水性である親水性繊維としては、例えば、綿、パルプ、麻等の天然セルロース系繊維;パルプより得られるビスコースレーヨン、銅アンモニア法レーヨン(キュプラ)、溶剤紡糸されたレーヨンであるリヨセル、テンセル等の再生セルロース系繊維;キチン、アルギン酸繊維、コラーゲン繊維などが挙げられる。
前記(β)疎水性繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維;ナイロン等のポリアミド系繊維;ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維;これらの繊維の混合物などが挙げられる。
また、前記(β)疎水性繊維としては、複合繊維であってもよく、前記複合繊維としては、例えば、芯鞘型繊維、サイド−バイ−サイド型繊維などが挙げられる。
これらの中でも、ふき取り性、及びシートのよれにくさの点で、芯鞘型繊維が好ましく、ポリプロピレン(PP)繊維の表面を、PPよりも融点が低いポリエチレン(PE)で被覆処理した構造を有するPP・PE芯鞘型繊維がより好ましい。
前記繊維集合体としては、例えば、紙、湿式乃至は乾式不織布、織布、編布などが挙げられ、繊維の抜け落ちが実質的になければカードウェブであってもよい。これらの中でも、紙、不織布などが、加工性、コストの点から特に好ましい。
前記繊維集合体として親水性繊維からなる不織布としては、例えば、抄紙方式で製造される湿式不織布、接着繊維を用いて結合させたサーマルボンド不織布(例えば、エアスルー不織布、エアレイド不織布、ヒートロールボンド不織布等)、繊維ウェブを接着剤で結合させたケミカルボンド不織布、繊維ウェブを特殊針でニードリングして交絡させたニードルパンチ不織布、ウォータージェットで繊維を交絡させたスパンレース不織布、フラッシュ紡糸不織布等の乾式不織布が挙げられる。
前記繊維集合体として疎水性繊維を親水化処理した不織布としては、例えば、ノーバインディングの超極細繊維を用いたメルトブローン不織布、該メルトブローン不織布とスパンボンド不織布とを貼り合わせたもの、易分割繊維を用いて適宜繊維構造体とした後、易分割繊維を分割させたものなど、様々な極細繊維の繊維集合体が挙げられる。前記メルトブローン不織布に用いられる超極細繊維の繊維径としては、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、3μm以下が更に好ましい。また、前記不織布としては、エンボス加工等の各種加工されたものを用いることができる。
前記繊維集合体として紙を用いる場合は、パルプから抄紙方式で製造される湿式パルプシート、解繊・積層されたパルプ繊維をバインダーで接着し、シート状に形成した乾式パルプシートなどを用いることができる。
前記シート状基材としての繊維集合体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01mm以上5mm以下が好ましく、0.05mm以上1mm以下がより好ましい。前記厚みが、0.01mm未満であると、液体組成物を充分保持させることが困難となることがある。前記厚みが、5mmを超えると、シート状化粧料を皮膚に押し当てたとき、液体組成物の放出量が少なすぎて、有効成分の効果が充分に発揮されないことがある。ここで、前記繊維集合体の厚みは、荷重8g/cmで測定された厚みをいう。
前記繊維集合体の坪量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、一層当たり10g/m以上100g/m以下が好ましく、20g/m以上80g/m以下がより好ましい。
前記シート状基材の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯鞘型繊維、又はPE・PP芯鞘型繊維をレーヨンでサンドイッチ構造とした積層シート状基材が特に好ましい。
前記積層シート状基材の製法としては、例えば、PE・PP芯鞘型繊維(例えば、NBF−H、ダイワボウポリテック株式会社製)を熱融着によりシート状(不織布)にし、レーヨンのウェブで前記シートを挟みこみ、ウォータージェットで繊維を交絡させることにより得ることができる。
前記シート基材としては、特に制限はなく、適宜作製したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、
(a)レーヨン/PP・PE芯鞘型繊維/レーヨン=(20g/m)/(20g/m)/(20g/m):(60g/m)(親水性繊維/疎水性繊維=67/33、質量比)(ダイワボウポリテック株式会社製)、(b)レーヨン/PP/レーヨン=(20g/m)/(20g/m)/(20g/m):(60g/m)(親水性繊維/疎水性繊維=57/43、質量比)(ダイワボウポリテック株式会社製)、(c)レーヨン/PE・PET芯鞘型繊維/レーヨン=(20g/m)/(20g/m)/(20g/m):(60g/m)(親水性繊維/疎水性繊維=67/33、質量比)(ダイワボウポリテック株式会社製)、(d)レーヨン/PP・PE芯鞘型繊維=(54g/m)/(6g/m):(60g/m)(親水性繊維/疎水性繊維=90/10、質量比)(ダイワボウポリテック株式会社製)などが挙げられる。
<製造方法>
本発明のシート状化粧料における液体組成物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記(A)成分から(C)成分、必要に応じてその他の成分を使用し、所定の製造装置を用いて常法により製造することができる。
前記液体組成物を製造する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、剪断力と全体混合できる複数の攪拌羽根(例えば、プロペラ、タービン、ディスパー等)を備えた攪拌装置などが好ましい。
<含浸>
本発明のシート状化粧料は、前記シート状基材に前記液体組成物を含浸させることにより得ることができる。前記含浸の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)前記シート状基材に前記液体組成物を滴下乃至噴霧することにより含浸させる方法、(2)前記液体組成物中に前記シート基材を浸漬することにより含浸させる方法などが挙げられる。
前記液体組成物の含浸量(含浸倍率)は、液体組成物の皮膚への移行性の点から、2.5倍以上5.5倍以下が好ましく、3.5倍以上4.5倍以下がより好ましい。
<包装体>
本発明のシート状化粧料は、包装体に収容された状態で使用されることが好ましい。前記包装体としては、特に制限はなく、シート状化粧料に通常用いられるものを適宜選択して使用することができる。
<用途>
本発明のシート状化粧料は、例えば、顔用汗拭きシート、身体用汗拭きシート、身体用デオドラントシート、足用拭き取りシート、介護用清拭シート、皮脂拭き取り用シート、眠気覚まし用シートなどに好適に用いることができ、特に、肌のさらさら感及びその持続性に優れる観点から、顔用汗拭きシート、身体用汗拭きシート、身体用デオドラントシートが好ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制限されるものではない。なお、実施例、及び比較例の記載の各成分の含有量は、すべて純分換算した値である。但し、(C)成分については、95.3体積%エタノールを使用し、95.3%体積エタノールの実配合量(質量%)を無水エタノールに換算した含有量(質量%)である。
(実施例1〜20、及び比較例1〜11)
表1〜表5に示す組成からなる、実施例1〜20、及び比較例1〜11の液体組成物を常法に準じて調製した。
液体組成物を含浸した後の質量が、液体組成物を含浸する前の質量の4倍となるように、下記シート状基材に得られた各液体組成物を含浸させて、各シート状化粧料(身体用汗拭きシート)を作製した。
<シート状基材>
・レーヨン/PP・PE芯鞘型繊維/レーヨン=(20g/m)/(20g/m)/(20g/m):(60g/m)(親水性繊維/疎水性繊維=67/33、質量比)(ダイワボウポリテック株式会社製)
次に、得られた各シート状化粧料について、以下のようにして、「肌のさらさら感」、「肌のさらさら感の持続性」、「肌のきしみのなさ」、「肌のベタつきのなさ」、及び「黒い衣服への白残りのなさ」を評価した。結果を表1〜表5に示す。
<肌のさらさら感(使用直後)、及びその持続性(使用30分間後)>
実施例1〜20、及び比較例1〜11で得られたシート状化粧料を、20代〜40代の20名の専門パネラーに前腕内側部で使用してもらい、使用直後の「肌のさらさら感」、及び使用してから30分間後の「肌のさらさら感の持続性」を以下の評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
◎:「使用部が未使用部よりも肌のさらさら感がある」と回答した人が、18名以上
○:「使用部が未使用部よりも肌のさらさら感がある」と回答した人が、14名以上17名以下
△:「使用部が未使用部よりも肌のさらさら感がある」と回答した人が、8名以上13名以下
×:「使用部が未使用部よりも肌のさらさら感がある」と回答した人が、7名以下
<肌のきしみのなさ>
実施例1〜20、及び比較例1〜11で得られたシート状化粧料を、20代〜40代の20名の専門パネラーに前腕内側部で使用してもらい、液体組成物が乾いた後の「肌のきしみのなさ」を以下の評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
◎:使用後に「肌のきしみを感じない」と回答した人が、18名以上
○:使用後に「肌のきしみを感じない」と回答した人が、14名以上17名以下
△:使用後に「肌のきしみを感じない」と回答した人が、8名以上13名以下
×:使用後に「肌のきしみを感じない」と回答した人が、7名以下
<肌のベタつきのなさ>
実施例1〜20、及び比較例1〜11で得られたシート状化粧料を、20代〜40代の20名の専門パネラーに前腕内側部で使用してもらい、液体組成物が乾いた後の「肌のベタつきのなさ」を以下の評価基準に従って評価した。
〔評価基準〕
◎:使用後に「肌のベタつきがない」と回答した人が、18名以上
○:使用後に「肌のベタつきがない」と回答した人が、14名以上17名以下
△:使用後に「肌のベタつきがない」と回答した人が、8名以上13名以下
×:使用後に「肌のベタつきがない」と回答した人が、7名以下
<黒い衣服への白残りのなさ>
実施例1〜20、及び比較例1〜11で得られたシート状化粧料を、黒い衣服を着用した20代〜40代の20名の専門パネラーに使用してもらい、液体組成物が乾いた後、黒い衣服の生地にシート状化粧料を使用した肌がこすれた後の黒い衣服の白残りについて、以下の評価基準に従って「黒い衣服への白残りのなさ」を評価した。
〔評価基準〕
◎:「黒い衣服への白残りがない」と回答した人が、18名以上
○:「黒い衣服への白残りがない」と回答した人が、14名以上17名以下
△:「黒い衣服への白残りがない」と回答した人が、8名以上13名以下
×:「黒い衣服への白残りがない」と回答した人が、7名以下
Figure 2019135219
Figure 2019135219
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Figure 2019135219
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なお、実施例1〜20、及び比較例1〜11で用いた液体組成物の原料の具体的な内容は、以下の表6に示すとおりである。
Figure 2019135219
本発明のシート状化粧料は、肌のさらさら感、肌のさらさら感の持続性、肌のきしみのなさ、及び肌のベタつきのなさに優れ、黒い衣服への白残りのなさが良好であるので、例えば、顔用汗拭きシート、身体用汗拭きシート、身体用デオドラントシート、足用拭き取りシート、介護用清拭シート、皮脂拭き取りシート、眠気覚まし用シートなどに好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. シート状基材と、前記シート状基材に含浸された液体組成物とを含むシート状化粧料であって、
    前記液体組成物が、
    (A)25℃における動粘度が10万mm/s以上1,000万mm/s以下のジメチルポリシロキサンと、25℃における動粘度が10mm/s以上1,000mm/s以下のジメチルポリシロキサンとの混合物(A1)、及び25℃における動粘度が50mm/s以上500mm/s以下のジメチルポリシロキサン(A2)から選択される少なくともいずれかと、
    (B)多価アルコールと、
    (C)エタノールと、を含有することを特徴とするシート状化粧料。
  2. 前記(A)成分の含有量と、前記(B)成分の含有量との質量比(A/B)が、0.2以上6以下である請求項1に記載のシート状化粧料。
  3. 前記(A)成分の含有量が、0.2質量%以上0.8質量%以下であり、
    前記(B)成分の含有量が、0.2質量%以上0.8質量%以下であり、
    前記(C)成分の含有量が、20質量%以上30質量%以下である請求項1から2のいずれかに記載のシート状化粧料。
  4. 前記(B)成分が、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセリンから選択される少なくともいずれかである請求項1から3のいずれかに記載のシート状化粧料。
  5. 前記シート状基材の疎水性繊維が、芯鞘型繊維からなる請求項1から4のいずれかに記載のシート状化粧料。
  6. 前記シート状基材が、(α)親水性繊維、及び(β)疎水性繊維からなり、
    前記(α)成分の含有量と、前記(β)成分の含有量との質量比(α/β)が、60/40以上80/20以下である請求項1から5のいずれかに記載のシート状化粧料。
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