JP2019134638A - 受変電設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】虫の侵入を防止して内部回路の地絡や短絡を回避して安全性の向上を図った受変電設備を提供する。【解決手段】筐体2に換気口3a、3bが形成され、換気口3a、3bに防虫ネット6a、6bが取り付けられている。防虫ネット6aには換気口3aに固定するフレーム7が設置されている。フレーム7は、磁石8a、8bにより筐体2に対して着脱自在に設けられている。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、筐体内部への虫の侵入を防ぐ受変電設備に関する。
受変電設備は、変圧器盤やコンデンサ盤のように、筐体の内部に発熱する機器を収納している。そのため、筐体の前面や上面には、排熱用の換気口が形成されている。換気口を有する受変電設備において、自然換気による換気量が不足していれば、強制換気を行う換気装置が設置される。
換気口としては、例えば高低差を付けて排気口や給気口となる開口部を筐体に設けるが、これらの換気口から受変電設備の筐体内部に昆虫や小動物などが侵入することがある。本明細書では換気口から筐体内部に侵入する昆虫や小動物などを、単に「虫」と総称とすることにする。
換気口から受変電設備の筐体内部に虫が侵入すると、受変電設備に被害や影響を与えることが報告されている。例えば、筐体内部に侵入した虫が主回路に付着すると、内部回路に地絡や短絡が発生し、最悪の場合、火災や感電事故に繋がるおそれがある。特に、配電盤などの受変電設備が、高速道路やトンネルなど、山や森林に囲われた屋外に設置されている場合、換気口から虫が侵入する可能性が高く、主回路への虫の付着が懸念された。
また、屋外に設置される受変電設備では、日射や車両の排ガスによる熱のために、いわゆる熱的トラブルが増加しており、熱換気を確実に行うことが要請されている。従って、受変電設備では換気口の開口面積を増大させる傾向にある。その結果、換気口から虫が侵入する可能性は高まっていた。
しかしながら、従来の受変電設備では、換気口から筐体内部への虫の侵入を防ぐ対策はなされていなかった。そこで、受変電設備において、換気口からの虫の侵入を防ぐことが求められていた。
本発明の実施形態は、以上の点を解決するために提案されたものであり、虫の侵入を防止して内部回路の地絡や短絡を回避して安全性の向上を図った受変電設備を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、本発明の実施形態は、筐体に換気口が形成された受変電設備において、前記換気口に防虫ネットが取り付けられている。
(第1の実施形態)
以下、図1〜図3を参照し、第1の実施形態について具体的に説明する。
[構成]
図1及び図2に示すように、第1の実施形態に係る受変電設備1は、変圧器盤やコンデンサ盤など密閉型の自立盤であり、直方体状の筐体2を有している。
以下、図1〜図3を参照し、第1の実施形態について具体的に説明する。
[構成]
図1及び図2に示すように、第1の実施形態に係る受変電設備1は、変圧器盤やコンデンサ盤など密閉型の自立盤であり、直方体状の筐体2を有している。
筐体2には、正面側に扉4が取り付けられている。扉4の下側半分を占める部分に、換気口3aが形成されている。換気口3aは、同一の大きさの横長穴が一定の間隔を持って10行×7列並んで設けられている。また、筐体2の上面部5の中央部には、横長穴の換気口3bが1つ形成されている。
換気口3a、3bにはそれぞれ、換気口3a、3bを覆うようにして、筐体2の内側から防虫ネット6a、6bが取り付けられている。図2に示すように、防虫ネット6aは、全ての換気口3aを一括して覆うように正方形状のシート部材から構成されており、扉4の裏面に固定されている。また、扉4の裏面において換気口3aが形成されている部分には四角い枠状のフレーム7が設置されている。フレーム7は、防虫ネット6aの周縁部を扉4の裏面に固定するための部材であり、軽量の金属などからなる。
図1及び図2に示すように、防虫ネット6bは、換気口3bを覆う長方形状のシート部材から構成されており、筐体2の上面部5の中央部裏面に固定されている。図示しないが、筐体2の上面部5の裏面にも防虫ネット6bの大きさに対応した枠状のフレームが設置されており、このフレームによって防虫ネット6bの周縁部が上面部5の裏面に固定される。
図3に示すように、フレーム7は、四隅及び四辺の中央部が磁石8a、8bによって扉4の裏側に固定されようになっている。磁石8a、8bは、扉4の裏側に着脱自在であり、四隅側の磁石8aはL字状、四辺の中央部側の磁石8bはバー状である。
[作用及び効果]
以上の構成を有する第1の実施形態では、筐体2に形成された換気口3a、3bに防虫ネット6a、6bを取り付けている。これら防虫ネット6a、6bが換気口3a、3bを覆うことで、筐体2内部への虫の侵入を阻止することができる。従って、筐体2内部に設置された主回路などに虫が付着することがなく、内部回路にて地絡や短絡が発生することが無い。その結果、地絡や短絡による感電事故などを回避することができ、受変電設備1が高速道路やトンネルなど、山や森林に囲われた屋外に設置されていたとしても、優れた安全性を発揮することが可能である。
以上の構成を有する第1の実施形態では、筐体2に形成された換気口3a、3bに防虫ネット6a、6bを取り付けている。これら防虫ネット6a、6bが換気口3a、3bを覆うことで、筐体2内部への虫の侵入を阻止することができる。従って、筐体2内部に設置された主回路などに虫が付着することがなく、内部回路にて地絡や短絡が発生することが無い。その結果、地絡や短絡による感電事故などを回避することができ、受変電設備1が高速道路やトンネルなど、山や森林に囲われた屋外に設置されていたとしても、優れた安全性を発揮することが可能である。
また、第1の実施形態では、フレーム7が防虫ネット6aを換気口3aに固定するので、防虫ネット6aが筐体2の扉4から落下することはない。そのため、防虫ネット6aが換気口3aからずれることがなく、換気口3aに開口状態の隙間が生じることがない。従って、虫の侵入を確実に阻止可能な受変電設備1を提供することができる。
さらに、フレーム7は、磁石8a、8bによって筐体2の扉4に着脱自在なので、防虫ネット6aが汚れたり、ネットの目が詰まったりした場合に、防虫ネット6aを容易に交換することができる。そのため、防虫ネット6aによる虫の侵入を確実に防止することができ、受変電設備1の安全性を長期にわたって維持することが可能である。
また、第1の実施形態では、磁石8a、8b及びフレーム7を筐体2に対して着脱させることで防虫ネット6a、6bの交換が容易である。そのため、防虫ネット6a、6bが虫やほこりなどによって詰まる心配がない。従って、防虫ネット6a、6bによる防虫効果を長期にわたり保持することができ、且つ換気口3a、3bにおける換気機能を維持することが可能である。その結果、受変電設備1は熱換気性能が低下することがなく、確実な熱換気が期待される受変電設備1において信頼性が向上する。
(第2の実施形態)
以下、図4〜図6を参照し、第2の実施形態について具体的に説明する。なお、以下の実施形態において、上記の第1の実施形態と同様の構成要素に関しては同一符号を付して説明は省略する。
以下、図4〜図6を参照し、第2の実施形態について具体的に説明する。なお、以下の実施形態において、上記の第1の実施形態と同様の構成要素に関しては同一符号を付して説明は省略する。
[構成]
第2の実施形態に係る受変電設備10は、第1の実施形態に係る受変電設備1と比べて発熱量が多く、強制換気が必要なものであり、強制換気用の換気扇14が取り付けられている。図4〜図6に示すように、受変電設備10には筐体2の上面部5に煙突部12が設置されており、煙突部12の内部に換気扇14が設置されている。
第2の実施形態に係る受変電設備10は、第1の実施形態に係る受変電設備1と比べて発熱量が多く、強制換気が必要なものであり、強制換気用の換気扇14が取り付けられている。図4〜図6に示すように、受変電設備10には筐体2の上面部5に煙突部12が設置されており、煙突部12の内部に換気扇14が設置されている。
煙突部12の上部には、煙突部12よりも径の太い円筒状のダクト13が設置されている。ダクト13の側面部には換気口3cが形成されている。ダクト13は、煙突部12に対して取り外し可能に設けられている。また、煙突部12の上端部には、煙突部12の内側に突き出たネット保持部15が設置されいる。ネット保持部15の上面側には防虫ネット6cが着脱自在に載置されている。
[作用及び効果]
以上のような構成を有する第2の実施形態では、換気扇14が設置された受変電設備10において、換気扇14の上部に位置するダクト13の内部に、防虫ネット6cが取り付けられている。そのため、受変電設備10が、ダクト13の換気口3cから換気扇14を抜けて受変電設備12の筐体2内部に虫が侵入することがない。従って、第2の実施形態では、前記第1の実施形態と同様に、虫の付着による内部回路の地絡や短絡が無く、火災や感電事故を回避することができる。
以上のような構成を有する第2の実施形態では、換気扇14が設置された受変電設備10において、換気扇14の上部に位置するダクト13の内部に、防虫ネット6cが取り付けられている。そのため、受変電設備10が、ダクト13の換気口3cから換気扇14を抜けて受変電設備12の筐体2内部に虫が侵入することがない。従って、第2の実施形態では、前記第1の実施形態と同様に、虫の付着による内部回路の地絡や短絡が無く、火災や感電事故を回避することができる。
ところで、第2の実施形態では、防虫ネット6cを換気扇14の上部に取り付けているので、筐体2の内側から、つまり換気扇14の下側から防虫ネット6を取り外すことは困難である。そこで、第2の実施形態では、ダクト13を煙突部12から取り外し可能に設けておき、ダクト13を煙突部12から取り外すことで、ネット保持部15に載置された防虫ネット6cを簡単に交換することができる(図6に示す状態)。このため、受変電設備12では、防虫ネット6cを定期的に交換して、防虫ネット6cによる虫の侵入阻止を安定して実施することが可能である。
しかも、第2の実施形態では、煙突部12からダクト13を取り外した時に、防虫ネット6cの交換に加えて、換気扇14を清掃することも容易である。従って、受変電設備12では換気扇14による強制換気機能を確実に維持することができ、受変電設備12の信頼性がいっそう向上する。
(第3の実施形態)
続いて、図7を参照し、第3の実施形態について具体的に説明する。
[構成]
図7に示すように、第3の実施形態に係る受変電設備11は、第2の実施形態に係る受変電設備10とは異なり、換気扇14が設置されていない。図7に示すように、受変電設備11は、筐体2の上面部5に煙突部12が設置されており、煙突部12の側面部に換気口3dが形成されている。煙突部12には、換気口3dの下側には防虫ネット6dが設けられている。
続いて、図7を参照し、第3の実施形態について具体的に説明する。
[構成]
図7に示すように、第3の実施形態に係る受変電設備11は、第2の実施形態に係る受変電設備10とは異なり、換気扇14が設置されていない。図7に示すように、受変電設備11は、筐体2の上面部5に煙突部12が設置されており、煙突部12の側面部に換気口3dが形成されている。煙突部12には、換気口3dの下側には防虫ネット6dが設けられている。
防虫ネット6dは正方形の枠からなるフレーム9に対して着脱自在に設置されている(図7に図示)。フレーム9はその内周部に防虫ネット6dが取り付けられている。フレーム9の一辺部にはフレーム9の把手9aが設置されている。フレーム9は、煙突部12に対して水平方向にスライド自在に設置されている。フレーム9は、煙突部12から抜き差し自在であり、これにより、フレーム9に設置された防虫ネット6dが筐体2に対して着脱自在となる。
[作用及び効果]
以上のような第3の実施形態では、上記の実施形態と同様に、防虫ネット6a、6dを換気口3a、3dに取り付けたことにより、筐体2内部への虫の侵入を阻止することができる。従って、虫の付着により内部回路に地絡や短絡が発生せず、受変電設備11は安全性が向上する。
以上のような第3の実施形態では、上記の実施形態と同様に、防虫ネット6a、6dを換気口3a、3dに取り付けたことにより、筐体2内部への虫の侵入を阻止することができる。従って、虫の付着により内部回路に地絡や短絡が発生せず、受変電設備11は安全性が向上する。
また、第3の実施形態では、作業員がフレーム9の把手9aを握り、フレーム9を煙突部12から引き出すだけで、防虫ネット6dを筐体2から抜き取ることができる。さらに、作業員がフレーム9の把手9aを持ち、フレーム9を煙突部12に差し込むだけで、防虫ネット6dを元の位置に戻すことができる。従って、筐体2の上面部5に防虫ネット6dが取り付けられていても、この防虫ネット6dを筐体2の外部から容易に交換することができ、筐体2内部から防虫ネット6dを交換する作業に比べて作業性が向上する。
(他の実施形態)
本発明のいくつかの実施形態とその変形例を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均などの範囲に含まれるものである。
本発明のいくつかの実施形態とその変形例を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均などの範囲に含まれるものである。
例えば、図8に示す実施形態では、防虫ネット6aに近接して、防虫ネット6aを清掃するブラシ15が設置されている。ブラシ15は、長さ寸法が防虫ネット6aの幅寸法と同程度のものである。防虫ネット6aを清掃する用具としては、ブラシ15に限らず、粘着性のテープを巻き付けたローラーなどでもよい。
このような実施形態では、作業員がブラシ15を用いて、防虫ネット6aに軽微な汚れや詰まりなど掃除することができる。これにより、定期点検時に防虫ネット6aを確実に掃除することができ、防虫ネット6aの長寿命化を図ることが可能である。
また、第1の実施形態において、フレーム7を扉4に取り付ける部材としては、フレーム7及び防虫ネット6aが扉4から落下したり、ずれたりしないものであれば、磁石8a、8bに限らず、フレーム7側及び扉4側に向かい合って取り付けた面ファスナーであっても良い。さらに、防虫ネット6a〜6dは、虫の筐体2内部への侵入を阻止し、且つ換気口3a〜3dの熱換気を阻害しないものであれば、その材質や網目の細かさなどは適宜選択可能である。
また、本実施形態には、筐体に換気口が形成された受変電設備において、虫が寄り付き難い光を発する防虫用照明器具が設けられた受変電設備や、虫が寄り付き難い音を発する防虫音発生器が設けられた受変電設備、さらには虫が寄り付き難い匂いを発する防虫用芳香剤が設けられた受変電設備も包含される。これらの実施形態によれば、換気口に虫が寄り付き難くなり、防虫効果を発揮することができる。
防虫用照明器具としては、例えば、虫が好む紫外線をカットした低誘虫照明器具などがある。また、受変電設備から見て防虫用照明器具の外側に、虫を誘引係留させる照明器具を設置することで、筐体への虫の侵入を、より効果的に阻止するようにしてもよい。なお、防虫用照明器具や防虫音発生器、防虫用芳香剤の設置位置は、虫が寄り付き難い光、音あるいは匂いが、換気口付近に届くのであれば、自由に選択可能である。
1、10、11…受変電設備
2…筐体
3a、3b、3c、3d…換気口
4…扉
5…上面部
6a、6b、6c、6d…防虫ネット
7、9…フレーム
8a、8b…磁石
12…煙突部
13…ダクト
14…換気扇
15…ブラシ
2…筐体
3a、3b、3c、3d…換気口
4…扉
5…上面部
6a、6b、6c、6d…防虫ネット
7、9…フレーム
8a、8b…磁石
12…煙突部
13…ダクト
14…換気扇
15…ブラシ
Claims (8)
- 筐体に換気口が形成され、前記換気口に防虫ネットが取り付けられた受変電設備。
- 前記防虫ネットを前記換気口に固定するフレームが設置された請求項1に記載の受変電設備。
- 前記フレームは、磁石又は面ファスナーにより前記筐体に対して着脱自在に設けられた請求項2に記載の受変電設備。
- 前記防虫ネットに近接して当該防虫ネットを清掃するブラシ又はローラーが設置された請求項1〜3のいずれかに記載の受変電設備。
- 前記換気口を有するダクトが前記筐体から取り外し可能に設けられ、
前記防虫ネットは、前記ダクトと前記筐体との間に着脱自在に設けられた請求項1〜4のいずれかに記載の受変電設備。 - 筐体に換気口が形成された受変電設備であって、虫が寄り付き難い光を発する防虫用照明器具が設けられた受変電設備。
- 筐体に換気口が形成された受変電設備であって、虫が寄り付き難い音を発する防虫音発生器が設けられた受変電設備。
- 筐体に換気口が形成された受変電設備であって、虫が寄り付き難い匂いを発する防虫用芳香剤が設けられた受変電設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018016675A JP2019134638A (ja) | 2018-02-01 | 2018-02-01 | 受変電設備 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2018
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